繰り返される恋愛パターンの意外な影響〜『海街diary』【伊藤さとりの映画で恋愛心理学 第31回】
、ちょっと変わった趣味のマイペースな三女(夏帆)。
四姉妹それぞれの恋や人生の選択と共に、父への想い、母への想いが溢れ出していく―――。
それでは姉妹の恋について、1人ずつ見ていきましょう。
長女は、長い不倫関係を続けている。事情があり、男性は単身で暮らしているので、まるで誰にも言えない内縁の妻のよう。
次女は、いつも甘え上手な男とばかり付き合い、相手を甘やかし、お金を貸してあげるというパターンの恋愛を繰り返している。
三女は、歳の離れた優しそうな勤め先の店長と恋人関係。
…と、同じ環境で育った姉妹でも、ここまで異性の趣味が異なるのにはワケがあります。
まず、心理学では、子供は5歳までに関わった大人や育った環境により、性格のベースが形成されると、言われています。
特に異性との相性や順応性には、両親の影響がとても強く現れるそう。
長女は、幼い時に両親がもめている姿を見せつけられて甘えることも出来ず、幼いながらもしっかりしなければ、と思って今まで生きてきました。そのため彼女は、甘えん坊で責任能力が低く、打たれ弱い母をどこかで見下しているよう。
だから父みたいに優しく、唯一、自分の話を聞いてくれるゆとりのある年上男性にほだされたのかも。