2018年4月19日 15:00
足元の氷が割れて命の危機!冷静さと判断力が生死を分ける〜「夢を追う男」冒険家、人力車夫・阿部雅龍【木曜インタビュー、ただしイケメンに限る】vol.2
そのときも単独だったので、周りには誰もいません。服をたくさん着てるし、スキーも履いてるので泳ぎにくいんです。
しかも海の流れで足元がひきずりこまれるんですよ。あれは恐怖ですね。
マイナス40度の陸地から水に落ちるので、はじめは温かいんですけど、それから一気に体が冷たくなるため、5分もいれば低体温症で亡くなってしまうと言われていて。
ああいう場面ではいかに冷静でいられるか、が大事ですね。そこでパニックになって溺れてしまう人は、意外と多いんです。
ソリが船みたいに浮かんでいるので、僕はとっさにそこに這い上がりました。
這い上がれたのはよかったんですけど、気温がマイナス40度なので、すぐに服が凍るんですよ。
低体温症で意識が飛びかけてたのですが、まずはもう少し厚い氷の上に移ってから、時計を見てかっちり2時間マラソンして、体を内側から温めました。
その後、衛星の携帯電話でイヌイットの村の友人に電話をかけ、ヘリを手配してもらい、ピックアップしてもらってそのまま入院しました。運よく体温があまり下がらなかったので、無事だったんです。
◎冷静さと判断力が生死を分ける
そういう危機に陥ったときには「パニックを起こすな」