女は料理がデキて当然? 性別で役割を決めすぎる不幸とは…【カレー沢薫 アクマの辞典】
という理由で金一封を貰っていいはずである。
なぜ男が、己の子供を育てただけで讃えられるのかというと、今でも「育てないヤツ」のほうが多いからだ。つまり「珍しい」という理由で褒められているのだ。
希少価値で褒めるなら、もっとイリオモテおキャット様や、マヌルおキャット様とかを讃えるべきだろう。
それと同じように「料理ができる男」も、未だに「すごーい」と合コンに住んでるサーバルちゃんに褒められていたりする。
「得意」とかいうレベルではなく「できる」だけで褒められる対象なのだ。
片や女は「料理ができる」というのは、それこそ「息ができる」と同じぐらいできて当たり前と思われているので「毎日人間が食えるものを作っている」という偉業を成し遂げていても、全く褒められない。
だが昔から、男は胃袋と玉袋をつかめ、お袋(おふくろ)はこっそり殺せ、と言うように「料理上手」は現在でも女のチャームポイントの一つとされている。
そして「肉じゃが」というのは、男が喜ぶ料理の鉄板と言われていた。
なにゆえ「肉じゃが」なのかは諸説ある。
もちろん芋と肉が甘辛く煮てあれば、誰でも泣いて喜ぶに決まっているのだが、それに加え「肉じゃが」