連載記事:リアル・モンスターワイフ、再び
夫はいらない? 子ども溺愛で暴走「“子どもが恋人”ママ」度チェック【リアル・モンスターワイフ、再び 第36回】
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ようやく授かったわが子が、かわいくて仕方がない。この子のためなら、なんだってしてあげたい。食事の内容もインテリアも、頭の中、心の中まで、とにかく子ども第一。いつも笑顔で甲斐甲斐しく子どもの世話を焼く、愛情いっぱいの母親…。
とても理想的な母親に見えます。実際、母親としては百点満点といえるでしょう。ところが、時間も気力も体力も子どもだけに傾注した結果、
夫婦仲が崩壊。
前回ご紹介したケースの主人公、亜由美さんはそんな女性でした。
亜由美さんと敬二さんのように、目に見える大きな衝突にはいたらなくとも、妊娠・出産という夫婦にとっての一大イベントをへて、夫婦仲が冷えきってしまうのは決して珍しいことではありません。
特に、妻が「母」でしかなくなり、「妻」として機能しなくなってしまった、
機能不全の夫婦。そんな夫婦は年月をへるごとに、どんどん夫婦仲が悪化していく傾向にあります。
確かに母親業は重労働。持てる時間もエネルギーも、すべて吸い取られゆく…そんな気持ちも分かります。わが子を愛すればこそ、わが子のために良い母親になろうとすればこそ、疲労度もアップ。
「そんな毎日の中で、夫になんか構っていられない」
「夫は大人なんだから、自分のことは自分でやってくれなくちゃ。これ以上、私を忙しくしないで」
「どうせ頼りにならない夫が、たまに育児に口をはさんでくると頭にきちゃう。
いつも子どもの面倒を見ているのは私だし、私のほうがずっと子どものことを分かってるのに。思いつきみたいに余計なことを言って、私の足を引っ張らないで!」
「こっちがクタクタに疲れてるのにセックスとか言われると、もうドン引き。そもそも子どもが生まれてそんな気分になれないから、誘われると『気持ち悪い』と思っちゃう」
そんな風に言いたくなる気持ちも、分からないでもありません。
妊娠・出産による環境やホルモンバランスの変化で、妻が夫を拒絶するようになってしまう。本能的に子どもを守り育てることに必死で、「足を引っ張られた」と感じたら、相手が
夫でも攻撃対象となり、「敵」とみなしてしまう。
これらはよく知られた事実です。生後間もない、か弱い赤ちゃんを守り抜くために、女性に備わった本能。
しかし、ただ事実を事実として、本能を本能として受け入れるだけでは、なにも変わりません。
こうした事実を踏まえたうえで、どう対処していくべきかを考えましょう。
その第一歩として、あなたが本能のなすがままに
「夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」モンスターと化してしまう危険度をチェックしてみてください。
■「今時モンスター 夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」度チェック
ここでは、あなたの「今時モンスター 夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」度をチェックしてみましょう。以下の質問で、〇はいくつありますか?
1. 子どもさえいてくれれば、夫は留守でも構わない。
2. 子どもには持てる限りの時間とお金と労力を、すべて注いであげたい。
3. 子育てこそ、女性の最大の幸せだと思う。
4. 育児や子どもの教育について、夫はあてにならないと思う。
5. 母親がどれだけ育児や教育に関する知識を持っているかで、子どもの人生は決まると思う。
6. 妊娠中、産後を通して、育児書とネットが最高の友だちだった。
7. 育児以外の仕事、人間関係の優先順位が下がるのは仕方がない。
8. 妊娠・出産をへて、夫にイライラすることが急増した。
9. 産後、夫の誘いを断り続けている。
10. 子どもが生まれてから、夫を家事や育児の足手まといだと感じるようになった。