2016年10月11日 18:00
すれ違いの恋は「幸せな記憶」に変わる:よろず女子百景(3)
全部、恋のせい。
スマホを握りしめたまま床に転げまわって身悶えしたり、「それってどういうこと!?」と鼻息を荒くしたかと思えば、ポロッと涙がこぼれたり・・・・・・。そう。どれもこれも全部、恋のせいだ。それでも、涙越しに見渡す景色はキラキラと輝いて。
恋に振り回される女ゴコロは、どこかやるせなくて、不憫で、いじらしい。そんなせつなくていとおしい恋の風景を、脚本家でエッセイ・コラムニストの大島智衣さん(@ohshima_tomoe)がココロ向くままにつづります。
■■トキメキはすれ違いの始まり!?
恋の始まりは、すれ違いの始まりなのかもしれない。
それでも、始まったばかりの恋は、どんな不安も感じさせない幸せな気持ちで私たち女子を包む。
そして、恋が終わった後もその痛みは、決してイタい思い出としてだけ残るわけではない。
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高校一年の春休み直前。好きだった同じクラスの男の子と、毎朝一緒に学校へ行くことになった。
「じゃあ、いちばん前の車両の4つ目のドアに乗ろう」と彼♪
高校の最寄り駅までの電車にそれぞれ違う駅から乗り込む私たちは、車内を二人の待ち合わせ場所にしたのだった。