あんふぁんがお届けする新着記事一覧 (43/46)
風邪に対する抵抗力を高めるには、日頃の生活習慣が大切です。小児科医の澤田雅子先生によると、中でも大事なのは「水分補給」「保温」「体温調整」の3つ。普段の生活をちょっと見直すだけで、風邪はもちろん他の感染症にもかかりにくくなります。<心得その1>汗をかきにくい冬でも水分補給はマメにすべしたくさん汗をかく夏、お子さんに小まめに水分を取らせていたママも、冬場の水分補給はおろそかになりがちなようです。口や鼻から入った空気が通る気道が乾燥すると、ウイルスなどの異物を外に向かって排除してくれる線毛などの動きが悪くなり、風邪の原因に。またウイルスを含んだ痰(たん)が切れにくくなります。園児の場合は、1日約700㎖を目安に水分を摂取して気道を潤しましょう。気道が潤っていれば、ウイルスを含んだ痰が体外に排出されたり、胃に流れて胃酸で死滅します。お薦めの飲み物は水やお茶。糖分の高いジュースは、痰がネバネバして切れにくくなってしまうので避けましょう。<心得その2>血流を良くするため体の中から温めるべし冬は体温を保つために血管が縮まり、気道の血流が悪くなります。血流が悪くなると線毛の働きも低下してしまうんです。しかし温かい物を食べて体温が上がり血流が良くなると、線毛の動きが良くなり、ウイルスを含んだ痰を排除する働きが活発になります。またニンジンやカボチャに多く含まれるビタミンAと、キウイやブロッコリーに多く含まれるビタミンCを積極的に取りましょう。ビタミンAには細胞の抵抗力を高める効果があり、ビタミンCにはウイルスの感染を防ごうとする体の働きを強める効果があります。<心得その3>寝るときは過剰な厚着を避け、体温調節すべしお子さんの寝冷えを心配して、厚手のスリーパーを着せるママもいるでしょうが、厚着させ過ぎるとお子さんは寝ている間にたくさん汗をかいてしまいます。その汗がだんだん冷えて、かえって風邪をひきやすくなることも。また、暑くて呼吸が早くなると気道が乾燥し、ウイルスが侵入しやすくなります。七分丈のパジャマは、手首と足首が出るので暑さがこもるのを防ぐ上、汗をかきやすい肘と膝の汗は吸い取ってくれるので、お薦めです。◆飛沫感染を防ぐには高湿度と換気が重要風邪やインフルエンザといった感染症の主な感染源は、咳やくしゃみの際に口から出る飛沫(ひまつ)。その飛沫が口や鼻から体に入ると、ウイルスに感染します。空気が乾燥していると飛沫が部屋中に飛び散る可能性があるので、部屋の湿度は60~80%をキープ。家族に風邪をひいた人がいる場合は、湿度に気を付けながら換気して、部屋に漂うウイルスを減らしましょう。●お話を聞いたのは澤田雅子さん澤田こどもクリニック院長。日本小児科学会認定小児科専門医。一般診察のほか、ママたちの育児相談やアレルギー相談にも乗っているillustrationNODA Setsumi<文:あんふぁん編集部>
2016年11月04日「小学校受験」の世界…、経験のないママたちにとっては、なかなか知ることができません。「受験用の教室に通わないと合格できないの?」「とても高額な費用がかかるのでは?」、さらには「子どもにとってストレスなのでは?」という憶測を耳にすることもあります。実際に子どもの小学校受験を経験したママは、どんな感想を持っているのでしょうか。現在7歳の長男S君の小学校受験を経験したA子さんに聞きました。小学校受験はお金がかかる?私立幼稚園に通うS君は、幼稚園に入園後、小学校受験のための体操教室と塾に通っていたそうです。塾では工作を習ったり、ペーパーテストの勉強をしたり。教室も塾も、どこの学校の受験に強い(情報を持っている)といった傾向があるそうです。それにしても、お受験準備はお金がかかりそう。そっと、「毎月の出費はどれぐらいだったの?」と聞いてみました。「10万円はかかっていたと思います。夏期講習などの時期は、月20万円の出費もありました」。お受験教室では、こんなことが学べる!小学校受験のためのお教室通いと聞くと、「小さいうちから詰め込みで大変そう」という固定概念を持っている人も多そうですが、A子さんいわく、「息子は、教室が楽しくてたまらないという感じでしたよ。たとえば、『あ』がつくものの絵を描いてくるというような宿題が出るのですが、帰宅後すぐに取りかかるほど大好き。塾では、絵を描く楽しさを教えてもらったようで、今でも絵が得意です。友達に会えるのも楽しんでいましたし、ペーパー上のお勉強も、喜んで取り組んでいました。塾の先生も言っていましたが、子どもの脳は、本来学ぶことが大好き。『わかった!』という体験をすると喜ぶようになっているそうです。教室では、面接対策として、自己表現や発表の練習もあります」。小学校選びは、幼稚園年少からスタート!?さて、本格的な小学校受験の準備は、志望校を絞ることからスタートすると思うのですが、いつ頃から動けばいいのでしょうか。A子さんは、「息子が幼稚園年少から少しずつ説明会に参加しはじめ、年中で一番たくさん参加し、年長では、最終確認でしたね」とのこと。旦那さんをメインに、合計10校以上の説明会に参加したそうです。志望校選びは、子育てを考える好機「子どもが幼稚園の間に、夫婦で教育方針について、きちんと考えておいた方がいいと思います」というA子さん。まずは、小学校から始まる学校選び。家から近い公立校にするのか、または受験して、国立の付属校、あるいは私立校にするのかという選択肢があります。私立校であれば、中学や高校進学のタイミングで外部の学校を受験することを前提とする進学校にするのか、あるいは学内の基準を満たしている限り、内部進学でエスカレーター式に大学まで進める学校にするのかといった選択肢があります。もちろん、私立校は校風がさまざまですので、どの学校の教育方針がしっくりくるのか、学校説明会などで確認する必要があります。私立校を選ぶときは、ついつい無理をしがちになるようです。たとえば、遠方なのに「これぐらいなら通える」と思ってしまったり、子どもの学力や性格に合っていないのに、「ラッキーなら入れるかも」と思ってしまったり。でも、6年間通うのですから、無理をしているとあとで苦しむのは子どもです。A子さんも、「選考試験が自分の子どもに向いているかどうかは、入学してからも、その子の個性を認めてくれて、『いい子だ』と思ってもらえるかどうか。向いている学校に出会えればそれが一番幸せで、子どもの力を伸ばすことにもなると思うのです」。親が入れたい学校と、子どもに合う学校は違うこともあるので、とにかく無理は禁物ですね。受験を目指すママへのメッセージ先輩ママのA子さんから、受験を目指すママへのメッセージをいただきました。「子育て全般に言えることですが、『わが家にとってどうなのか』を見失わないことが一番大切かと思います。受験をすると決めたら、親が余裕をもった準備計画を立てること。ゆとりをもって、穏やかな気持ちで本番を迎えられるように、こつこつと準備を進めていってください。小学校受験は大変だったものの、懐かしく良い思い出になっています。受験準備を通して、家族の絆も深まりますし、子どもの今後の力にもなりますから、前向きに取り組んでくださいね」。小学校受験は、いつから準備して、出費がどれぐらいなのか、もちろん個々の家庭や住んでいる地域などによって事情は異なりますが、少なくとも首都圏では、本当に行きたい学校がある場合は、何らかの準備をすること、それなりの出費があることを覚悟した方がよさそうですね。「親が子どもに寄り添っていれば、子どもにとってプラスの経験になる」というA子さんの話は、とても参考になりました。<文:フリーランス記者鯰美紀>
2016年11月03日子育てをしていると、「何度言ったら分かるの?」と思うことはたくさんありますね。良い行動を認めていくとその行動は変わる、と言う臨床心理士の高木紀子さんにお話を聞きましたQ.静かにすることが1分もできません歌と踊りが大好きな5歳半の長女は、家でもお店でも大声で歌っているか、弟とケンカしているかという常に騒がしい状態です。買い物に出掛けても、店内を走り回ったり、抱っこしてと騒いだりして1分も静かにできません。どうしたら静かにしなくてはいけない場所や場面を分かってくれるでしょうか。2歳半の弟はイヤイヤ期真っただ中だし、毎日イライラしてしまいます。[東京都・一姫二太郎ママ]illustrationATFT GRAPHICS.A.4つのステップでルールを教えましょう「公共の場では静かにする」というルールが、お子さんの中にまだ根付いていないのかもしれません。そこで、ルールを守れるための4つのステップを行ってみましょう。ステップ(1)はスーパーなどに行って気分が盛り上がってしまう前に、「これから出掛けるけれど約束は何だっけ?」とあらかじめ約束を確認して子どもに言わせること。「静かにする」とか「走らない」とか、約束は1つに絞った方が効果的です。ステップ(2)はスーパーに着く直前にもう一度思い出させること。「約束したよね。ママも楽しみにしてるよ」とワクワク感を持たせて言うことがポイントです。ステップ(3)は大事な場面になったら小まめに褒めること。これを私は「手入れをする」と言っています。スーパーに着くや否や「すごいね。できてるね」と、もう褒めまくるんです(笑)。お子さんのパワーに負けないくらい、小まめに手入れをすることが肝心です。そしてステップ(4)は、「最初はすごく良かったよ」とできた部分を褒めながら帰って来ること。途中から約束が守れなかったとしても叱るのではなく、できている部分に注目して褒めることが次につながる声掛けになります。この4つのステップを地道に繰り返すことで、少しずつ守れるようになっていきます。
2016年11月02日子どものやることに、ついつい手を出していませんか?先回りばかりしていると、子どもが本来持っている「自分でやりたい!」という気持ちが奪われ、自立心が育たなくなってしまいます。“見守る保育”を園の方針に掲げる、新宿せいが保育園園長の藤森平司さんに「先回り育児」をしないための心得を聞きました。お話を聞いたのは:藤森平司さん新宿せいが保育園(東京都新宿区)園長。自由遊びの内容や、給食を誰と食べるかを選択制にするなど、1日の活動の多くを園児たち自らに決定させる「見守る保育」を園の方針に掲げ、全国の幼稚園・保育園長らが見学に訪れる。著書に「やってあげる育児から見守る育児へ」(学習研究社)。Q、子どもができること・できそうなことを代わりにやってしまうことはありますか?Q、やってしまうのはなぜですか?※2016年7月6日~8月9日、WEBアンケート、有効回答数1081人4位以下は「自分がやる方がきれいにできるから」「結局やり直すことになるから」「汚す・けがをするなど失敗するから」「どうせできないと思うから」などの理由が上がりました。また「特に理由はないけれど、つい手を出してしまう」という声も。子どもは生まれながらに「自分でやりたい!」気持ちを持っている子どもはもともと、「自分でいろいろなことができるようになりたい」という意欲を持って生まれてきます。その成長意欲がもっとも強いのは赤ちゃんのとき。生まれたばかりの赤ちゃんは、自分の力だけではどこへも行けませんが、やがてハイハイができるようになり、歩けるようになり、自分の行きたい所に行けるようになります。もし、ママやパパがいちいち抱っこで、赤ちゃんの行きたい場所へ運んであげていたら、どうなるでしょうか。自分で歩く必要はないと思って、歩かなくなってしまうかもしれません。このように、「何かをやってあげる」というのは、「自分でやる!」という気持ちや、その能力自体を本人から奪ってしまうということなのです。子どもの自立を、「自分の手から離れるようでさびしい」と思うかたもいるかもしれませんね。ですが、そんな気持ちは敏感に子どもに伝わります。「僕が〝自分でやる〞と言うと、ママが悲しむから」と思い、いつまでたってもやってもらうケースが少なくないようです。「自分でやりたい!」気持ちは成長の証し。わが子の自立を喜べる親であってほしいと思います。あるある!? あなたはいくつ当てはまる!ありがちケース5■ありがちケース1時間がないとき親が代わりに着替えさせる■ありがちケース2「まだ無理」と思うことはやってしまう■ありがちケース3周りを汚しそうなことは親がやってしまう■ありがちケース4子どもが悩んでいるのを待てずに親が決めてしまう■ありがちケース5うまくできていないときいいやり方を教えてしまう先回りしないための4つの心得先回りがいけないと言われても、実際の場面ではつい手が出てしまうもの。そんなときには、この心得を思い出すことで、ちょっと意識が変わるかも?ママ&パパに覚えておいてもらいたい、4つの心得を藤森さんに聞きました。親の心得その1親が手を出すのは「やって」と言われたときだけ自分ができないことを人に頼めるのも、自立のひとつ。「ママがやって」と言うのは、何となく自分には無理そうだと感じているからで、自分の力量が分かってきた証しなのです。子どもが「やって」と言ったときに手を貸すのは、先回りではありません。「その度に手を貸していたら、いつまでたっても自分でできるようにならないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、それは逆。子どもは、自分が求めたときには必ず応えてもらえることで心が満たされ、「今度は自分でやってみようかな?」と思えるようになるのです。理想を言うなら、親がやってあげるのは完成の一歩手前までがベストです。たとえば着替えなら、ポロシャツでも上着でも、最後の方のボタン留めだけを子どもにやらせましょう。普通、最初だけやらせて続きを親がやってしまうのですが、「これくらいならできるかな」と思えるところまで親がやり、完成したときの喜びを子どもに味わわせるのがコツです。そうすると、「自分でもっとやりたい!」気持ちが育っていきますよ。親の心得その2忙しいときは事情を説明して親がやってOK「先回りはいけない」けれど、忙しいときまで子どもに全部やらせていたのでは、ママたちのストレスはたまる一方。そんな無理をする必要はありません。その時の状況によって、手を出すことがあっても構わないと思います。「ごめんね。本当はあなたができることは分かってるんだけど、今日は忙しいからママがやるね」と事情を説明すれば、子どもも納得します。大事なのは子どもの「やりたい」という気持ちに向き合うこと。黙って取り上げたり、頭ごなしに「だめ!」と言うのはやめましょう。親の心得その3子どもが“自分で選ぶ”チャンスを増やす「自分で選ぶ」というのは、子どもの自立にとってすごく大切なことです。その理由の1つめは、決定を受け入れてもらうことで、「自分はできる!」という気持ち(自己有能感)が生まれるから。2つめは、責任を取ることを覚えていくからです。たとえばうちの園では、給食をどれだけよそうか子どもたちが自分で決めるのですが、この方法を取ってから残飯がすごく少なくなりました。先生が何も言わなくても、「自分で決めたんだから食べなきゃ」という意識が自然と芽生えるんですね。家庭でも、食べたい物や着たい物など、日常の小さなことで「これは子どもに決めさせても問題ないな」ということがあったら、できるだけ子どもが自分で選ぶ機会を多くつくってほしいと思います。そして、親がいいと思う物を子どもが選ばなくても、「そんなのだめ。こっちにしなさい」と否定しないこと。子どもの意思を大切にしてください。親の心得その4どれだけできたかという結果より失敗する過程が大事ママたちがつい先回りをしてしまう理由の多くは、「まだ無理」「周りを汚しそう」など、今の子どもの力では上手にできないことがあるから。また、うまくいく方法を教えたいがために、善かれと思って手を出してしまう場合もあると思います。けれど、これからいろいろな能力を身に付ける子どもにとっては、何度も失敗しながら、自分でいいやり方を見つけ出す経験こそが大切です。大人はついつい結果を重視してしまうので、上手にできるようにと手を出したくなってしまいますが、大事なのは試行錯誤を繰り返す過程。そう思えば、自然と先回りをしなくなるのではないでしょうか。ただし、いくら失敗が大事だとは言っても、危険過ぎることはいけません。安全な範囲で失敗を経験させることが親の役目です。藤森さんから終わりに「待てる親」が「自分で考える子」を育てる「将来、自分で考えられる子になってほしい」というのは、ママやパパに共通の願いでしょう。そのために親ができるのは、子どもの選択や、やろうとしていることを「待つ」ことだと私は思います。たくさん自分の頭で悩んで、考える機会を与えられることで、子どもは親の言うなりではなく、自分で考えられるようになります。ただし、子どもの力だけでは解決が難しいことももちろんあるでしょう。そんなときこそ、大人の出番です。「どこまでやってあげれば、子どもの考える力を邪魔しないか」を見極めることこそが、私たち大人の役割なのです。監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年11月02日子どもたちが風邪をひきやすい季節になり、薬を飲ませる機会が増えてきました。わが家には5歳と1歳8カ月の息子がいるのですが、薬を飲むことに慣れていない生後6カ月〜1歳過ぎまでは、毎食後のお薬タイムは母子ともにげんなり…。なかなか上手に飲ませられずに苦労しました。そこで、小児科の先生や薬剤師さん、看護師や薬剤師のママ友、3人を育てるベテランママなど、たくさんの人に相談し、いろいろな方法を試しました。今回はそんな経験から、わが家では、うまくいった方法、いかなかった方法を紹介。みなさんのお子さんに合う方法が見つかりますように!シロップと粉薬、どちらを選ぶ?上の子が生後8カ月で初めて薬を処方してもらったときに、特に考えなくシロップを選びました。「水で溶く手間もないし、簡単かな」というのが理由でした。でも、まわりの先輩ママに聞いたら、粉薬が圧倒的な人気。「常温保存ができる」「昼のおでかけや保育園に持って行ける」「容器代がかからない」「保存期間が長い」というのが主な理由でした。なるほど〜、とそれからは粉薬を処方してもらっています。というわけで、今回は粉薬の上手な飲ませ方に絞って紹介します。練ってペースト状にし、頬の内側に塗りつける初めて粉薬をもらったときに薬剤師さんに教えてもらった方法です。不器用な私が実際にやってみると、水の分量がうまくいかず、ペースト状にならない!あっという間にドロドロになって「どうするの、これ!?」と途方にくれること数回。残念ながら私は上手にできたことがありません(涙)。哺乳瓶の乳首部分をくわえさせ、水で溶いた薬を入れて吸わせるこれは小児科の先生からもらった薬の飲ませ方のプリントに書いてありました。1回目は成功したのですが「ミルクじゃな〜い!」とわかった息子は、2回目以降、手でブン!と乳首を払い落とし、薬が台無しに…。うちではあまり成果が出ませんでした。スプーンにのせて飲ませるこの方法はわが家では成功率50%。成功のポイントは1〜2回くらいで飲みきる量にすることです。何度も口に運んでいると、飽きて口を開かなくなります。また、果汁・スープ用の口が広いスプーンを使うと飲みやすいようです。ヨーグルトで薬をサンドして食べさせるこれは薬剤師や看護師のママ友が教えてくれた方法です。コツはヨーグルトに薬を混ぜるのではなく、サンドすること。混ぜるとジャリジャリした食感になり、子どもが嫌うのだそうです。スプーンに少量のヨーグルト、薬、ヨーグルトの順にのせてお口へ。食事のついでにでき、特別な容器が必要ないのでお手軽です!※薬は飲み方を間違うと、効かなかったり、思わぬ副作用が出てしまう場合があり注意が必要です。飲み合わせについては、医療機関に相談してください。シリンジ(針なし注射器)でチュッと飲ませる正直、これを知ってから薬の悩みから解放されました!そのくらい完璧に飲ますことができます。手で振り払われてもノーダメージ。口を開かなくても、先端を入れて一口分をチュッと出せば、上手にごっくん。ベーっと出したりすることもありませんでした。スポイトも同様の効果がありますが、シリンジの方が洗いやすかったです。Amazonや楽天でも購入可能。ハローキティやクマ、うさぎがついたタイプも販売されています。昨日成功したのに今日は失敗。。。なんてことが多いのが子育て。手を替え品を替え、その日の子どもに合ったものを試してみてください。あと「薬を飲ませなきゃ!」とママが真剣な(怖い!?)顔をしていると子どもは警戒するので、あくまで楽し気に、お薬タイムを笑顔で過ごしてくださいね。<文・写真:フリーランス記者飯作 紫乃>
2016年10月31日抱っこや授乳中に寝てしまった赤ちゃんを、ベッドやふとんに置くと、置いた瞬間に起きてしまうこと、よくありますよね?そんな“寝かしつけあるある”のお悩みにぴったりのベビーグッズを、先日取材した子育てママさんに教えてもらいました。その名も「トッポンチーノ」。異国のお菓子のような名前ですが、イタリア生まれの赤ちゃん用の小さなおふとん、おくるみのこと。イタリアの教育者マリア・モンテッソーリが考案した教育手法、モンテッソーリ教育に基づき考えられたものです。寝かしつけはもちろん、新米ママ&パパ、小さな子どもの抱っこサポートにも「トッポンチーノ」を用意したら、ママが寝るときの抱き枕にするなど、肌身離さず持っておきます。赤ちゃんが産まれたら、抱っこするときや寝かしつけのときに「トッポンチーノ」を使います。すると、ママや赤ちゃん(自分)のにおいがついた「トッポンチーノ」に包まれ、赤ちゃんは安心して眠ることができるのだそう。抱っこや授乳のときは、トッポンチーノごと赤ちゃんを抱えて、寝てしまったら、トッポンチーノごとベッドやふとんの上に置けば、置いたとたんに起きたり、泣いたりすることも少ないとか。また小さな子どもや、赤ちゃんの抱っこに慣れない新米ママ・パパが抱っこをするときも、「トッポンチーノ」ごと抱っこすれば安心です。ちなみに教えていただいたママさんは、兄弟がいて、クーファンに入れるときのおふとんとして作ったということでした。取材に行った日も、赤ちゃんは「トッポンチーノ」の上で、ニコニコご機嫌。安心して、居心地が良いのが伝わってきました。ベビー期を卒業しても、おむつ替えマットやクッションとしても便利教えてもらったお母さんによれば、使える時期は、寝返りをする頃までということですが、その後も、おむつ替え用のマットや子ども用のクッションとしても活躍しそうです。市販で売っているものもいくつかありますが、手作りもできるということで、「トッポンチーノ」の魅力にいち早く気づき、息子さんのために「トッポンチーノ」を手作りし、自身のホームページで作り方を紹介している朝倉由美さんに教えてもらいました。「トッポンチーノ」の作り方「トッポンチーノ」を手づくりしてみよう! 材料と作り方をご紹介【材料】(内袋用)ダブルガーゼ110cm幅×70cm中綿200g(カバー用)トリプルガーゼ110cm幅×70cmコットンレースリボン 80cm※いずれもオーガニックコットンがおすすめ【参考型紙】「トッポンチーノ」の作り方を参照。-----------------【作り方】1.型紙に縫い代1cmをつけて、布を裁つ。2.カバー裏用の布を50cm、30cmに切り分ける。(内袋を作る)3.内袋を中表にし、直線部分を20cm残して、ぐるりと縫う。表に裏返す。4.綿を、中袋と同じ大きさになるように切ったり重ねたりし、形を整える。5.綿がずれないように、12カ所ほど均等に糸で縫い止める。6.5の綿を3の袋に詰めて、入り口を縫う。中綿がずれないように、袋ごと6カ所ほど縫い止める。(カバーを作る)7.裏用の内袋の入り口になる、直線2カ所を2つ折りか3つ折りにして縫う。8.裏用の30cmの表面カーブ部分に、レースが内側になるように待ち針で止める。(レースをギャザーにしておくと、より縫いやすい。レースの端は、カーブ終わりに高さが合うようにする)レースが動かないよう、布とレースの端から1cmほどのところを縫い留める。9.表用の布と、裏用の30cmの布を中表に重ねて縫う。次に裏用の50cmの布を重ねて縫う。-----------------作り方もシンプルで簡単なので、ミシンがない人は、手縫いで作ることもできます。家族みんなで使える便利な子育てグッズ。「トッポンチーノ」に注目!赤ちゃんとの暮らしを楽しく、快適にしてくれる「トッポンチーノ」。これがあればママの寝かしつけが楽になるのはもちろん、小さな子どもやおじいちゃんおばあちゃんも、赤ちゃんを安心して抱っこできて、家族みんなで子育てできるのがうれしいですね。ぜひお気に入りの布や柄で、「トッポンチーノ」を手作りしてみてください。<文:フリーランス記者武田 由紀子>
2016年10月27日原宿・竹下通りから小路を一本入った落ち着いた空間にたたずむtsuburaは、2015年11月にオープンした「一時預かり保育施設&ひとやすみスペース」。運営する株式会社Vaniraの代表取締役社長・山内直子さんは、朝10時に2歳の子どもを連れてtsuburaに出社し、従業員である保育士たちの手を借りながら、18時まで子どもと同じ空間で仕事をしています。tsuburaを立ち上げた経緯と現在の働き方について、山内さんに話を聞きました。待機児童問題をきっかけに起業10年以上働いたIT企業の産休が明けたら、子どもを区立保育園に入れて職場復帰しようと思っていた山内さん。ところが、入園が決まらず待機児童となってしまったことから、「自分に合った環境は、自分で作ろう」と決意し退社。株式会社Vaniraを設立し、サービスの1つとしてtsuburaを作りました。これは、以前の自分のように、子どもの預け場所がなくて困っているママの力になりたい、息抜きできる場所を提供したいという思いから。同時に、キャリアや能力はあるのに、出産を機に仕事を中断せざるを得なかった女性や、優秀ながらも従来の保育園の労働環境が合わず、退職せざるを得なかった保育士を活用したいという思いもありました。その思い通り、tsuburaでの一時預かりの保育スタッフは、全員保育士や幼稚園教諭の免許をもち、さらに、兼業でベビー・フォトグラファーをしていたり、ハイハイ体操の講師をしていたりと、多彩で有能な女性が集まっています。現在、山内さん自身だけではなく、ほかの役員や保育スタッフも子どもを連れてtsuburaに出勤しています。「息子たちは、保育士たちに囲まれて楽しそうですし、幼少期にいろんな大人から愛情を注がれるのは幸せなこと。母親である私にとっても、仕事をしながら子どもを見守れる環境は恵まれています」と山内さん。tsuburaの理念は、「ママの笑顔を大切に」「お客さんである子どもとママに笑顔になってもらうためには、スタッフたちが笑顔で働ける場所であることが大切です。たとえば、保育園から転職してきた保育士たちの話を聞いていると、3大ストレスは、1.集団保育で一人ひとりの子どもをケアできない環境、2.職場の人間関係、3.保護者との関係だったということがわかりました。tsuburaでは、こうしたストレスが生まれないように、一人のスタッフが担当する子どもは3人まで、スタッフはお互い下の名前で呼び合いコミュニケーションを密にすることなどを心がけています」「前職では、直接、人に感謝されることが少なかったのですが、今は、困っているママに、『本当に助かります』と言っていただくなど、力になれている実感があります」。tsuburaには、ほかにも、安全重視へのこだわりはもちろん、日本の良さを伝え、発信していきたいという理念もあります。遊びスペースの一部が畳になっていたり、おもちゃや家具、タオルなどは日本製にこだわっていたり、施設内のあちこちに山内さんの思いがあふれています。また、近隣の美容室、エステ、飲食店、クリニックなどとパートナーシップを結び、パートナー店を利用する間(最大3時間)は、格安で子どもを預かるシステムを導入。これも、山内さんが物件探しの段階から描いていた、街ぐるみで育児サービスを提供したいという夢を形にしたものです。現代社会に合った新しい育児スタイルを提案「今の社会は、核家族が当たり前となり、近所づきあいも希薄。子どもを安全に遊ばせる場所が少ないなど、ママたちにとって、決して楽に子育てできる環境ではありません。とはいえ、不満をすべて行政に向けるのではなく、私たちにもできることがあると思っています。昔ながらの近所づきあいに代わる新しいコミュニティの提案や、今の社会に合ったサービスなど、どんどんtsuburaから生み出していきたい。今は育児スタイルの過渡期なので、いろんなサービスが乱立するのは健全なこと。利用するママたちが判断して、良いものは残るし、必要とされないものは淘汰されます。そこにはビジネスチャンスがあるし、社会問題の解決に少しは貢献できるかもしれません」と語る山内さんの瞳の奥には、「まだまだ新しいことにチャレンジしたい」という強い意志を感じます。社会のニーズに合わせて、今後もビジネス拡大tsuburaでは、「産後ヨガ」、「チャイルドカット講習」など、ママ向けのイベントも開催していますが、「今後もおもしろそうなこと、ママからのニーズに応えられることは、どんどんやっていく予定です。地域の商業施設とのパートナーシップも、今以上に広げていきたい。シッター事業や、病児の預かりもできるように検討中です。さらに、いろんなスキルをもったスタッフに集まってもらい、事業を多方面に拡大したい」とのこと。tsuburaの一時預かりサービスは、基本は0~3歳児、10時~18時までですが、スタッフの都合がつけば、それ以外の年齢、時間にも対応してもらえます。「そうでないと、本当に困っているママを助けられないので」という山内さんの言葉には、現役ママとしての説得力を感じます。最後に、子育て中のママ、そしてこれからママになる人に向けて、メッセージをいただきました。「母親は家にいるべきだ、という時代は過ぎました。一日中子どもといて幸せなママもいるし、仕事を通じて社会と接点をもちたいママもいます。ママたちには、遠慮しないで、自分に合うスタイルを手に入れる手段を模索してほしいと思います。働くことで、たとえ母子が一緒にいる時間が減ってしまっても、はつらつとしたお母さんを見ている子どもは、将来立派な大人になれる気がします」。ドアを開けた瞬間、優しい木の香りにつつまれるtsuburaでの取材。時折、傍らで遊ぶ息子さんに目を配りながら語ってくれた山内さんの横顔には、仕事をする女性としての凛とした表情と、ママとしての優しい表情が交差していました。そんな山内さんが今後どんなサービスを生み出し、発信してくれるのか、私も一人のママとして、とても楽しみです。取材協力一時預かり保育施設・ひとやすみスペースtsuburaHP<文:フリーランス記者鯰美紀>
2016年10月24日子連れで海外旅行へ!せっかくイギリスに来たならパブやレストランをいろいろ試してみたい!でも、子連れだから…なんて、あきらめることはありません!多くのお店がファミリー大歓迎。休暇を家族で過ごすのが当たり前、ファミリーメンバー全員が楽しめるように、という配慮にちょっと感動です。大人と子どもの境界がはっきりしている欧米社会。はたして子連れはOKなの?初恋の相手はいつまでもキラキラと輝いて見えるもの。というわけなのか、筆者が初めて行った海外旅行先、ロンドンは今でも、何度訪れても楽しいところ。子どもが生まれてからも娘とともに毎年のように足を運んでいます。公園で白鳥とたわむれたり、ベリーピッキングやピクニックをしてのんびりするほか、もちろんショッピングや注目のレストランを訪れたりと、子連れでもロンドンでは楽しいことが満載!ですが、ちょっと心配だったことが…。欧米社会では、子どもと大人の居場所はしっかりと分かれているといいます。たとえば、子どもが大人の話に割って入ることがないよう厳しくしつけるように、子どもは子どもの世界、大人は大人の世界で過ごすことがよいとされている。もちろん家庭ごとに差はあるでしょうけれど、乳児のころから自室で一人寝をすることが推奨されるイギリスでは大人と子どもはたとえ親子であってもそれほどべったりしていてはいけないようなイメージがありました。実際、気軽にベビーシッターを雇うことができ、レストランに出かけるときは子どもを預けて、なんていう話もしょっちゅう聞いていたのです。なにしろ海外には日本とは違う法律がたくさんあります。いたずらっ子の頭部を「こら!」なんてペシッとはたいただけで逮捕!というところもあるので、郷に入れば郷に従え、その土地の風潮に合わせようと思いますよね。子どもの“居場所”であるプレイグラウンドがたくさんあるのは本当にありがたいレストランには、キッズメニューはもちろんこんなサービスが!さて今回、夏の旅先に選んだのはダブリン(アイルランド)。乗り継ぎはロンドンなので、もちろんロンドンにもストップオーバーいたします。いつもの、子どもとの二人旅ですが、今回はダブリンで友人に久しぶりに会うこともあって、ちょっといいレストランを利用しました。海外ではレストランに入るとき、いつもほかにも子連れがいるかどうかをついチェックしてしまいます。店の雰囲気や客層から、子連れでは場違いなこともあるからです。もちろん、子連れで入れないお店はドレスコードが設定してあったりしていかにも、という感じがしますし、そうでなくとも入店時に断られるので入れた時点で問題ないはずなのですが、肩身の狭い思いをしたこともないわけではないので、念のため。さて、ダブリンのそのレストランにはほかに子連れ客はいませんでしたが、快く席に案内され、メニューとともにすかさず出てきたのは、色鉛筆。そして、キッズメニューの裏には塗り絵が。アメリカのデニーズで塗り絵とともにクレヨンをプレゼントしてもらった経験がありますが、それはファミリーレストランだからだと思っていたのです。ダブリンのこのレストランは、最高級とはいきませんが、なにかの記念日などにちょっと襟を正していくようなところ。そんなお店でも子ども向けメニューがあるばかりか子どもが退屈しないような配慮がされていたのです。さっそくぬりぬり始める娘。おお♪と感激したことは言うまでもありません。キッズメニューは飲み物までついてなかなかお得な料金設定になっていることが多く、そのうえフレンチフライやハンバーガーだけでなく、野菜中心のものなどいろいろあるのもうれしいところ。旅先では特に野菜不足になりがちなので、親としては感謝の気持ちすら湧き上がってきたのでした。ダブリン在住歴もうすぐ20年の友人は言います。「今の世代はなにも感じていないかもしれないけれど、飢饉で人口が激減したアイルランドでは、伝統的に子どもをとても大切にするのよ」。そうなのね、とちょっとじんわりきました。ちょっと大きい子向け?なアクティビティ。内容はお店によってぬりえだったりクイズだったりいろいろアクティビティと一緒に色鉛筆も渡される。多くの友達が使ったらしく、長いのや短いのがあるロンドンのパブだって子連れ歓迎!アイルランドを満喫し、所変わって、ロンドンへ。アイルランドにもたくさんありましたが、ロンドンではなんといってもパブめぐりが楽しい!でも、パブってお酒を飲むところでしょう、子連れで行っていいの?なんて考えませんか?筆者も初めて娘を連れてロンドンに行ったときに思いました。当時娘は1歳。ばっちりベビーカー&おむつの世代です。ベビー連れで酒場に行くなんて、通報なんかされちゃったらどうしよう…とおそるおそるベビーカーでパブへ。パブは酒場のイメージが強いですが、実は午前中から開いていて、朝食、ランチ、ディナーまでいただける、使い勝手のいいお店です。もとは男性の社交場として発展したものですし、今でもリタイアしたおじいちゃんなど朝からお酒を飲んでいる人を見かけることも。なので、昼間といえどもやはりベビー連れは場違い?と思いきや、なんとそのパブにはおむつ替え用のベビーベッドが設置してあり、ベビー連れもOKなのでした。というわけで、その後もロンドンに行くたびに数軒のパブに寄ってみましたが、おむつ替え台があるところ、キッズチェアのあるところは珍しくなく、もちろん先述のようなキッズアクティビティ付きキッズメニューを提供する店もたくさんあります。さらに、都心部ではなかなか見かけませんが、今回は庭に滑り台などを設置したキッズスペース付きのパブも発見。これも大人と子どもの居場所をきっちり分ける、という英国らしいところなのかもしれませんが、屋内で「こら!走っちゃダメ!」なんて叱る必要もなくとても便利。レストランではなくわざわざパブを選んで行く人もいそうですね。ほかにも遊んでいる子がいれば、子どもたちにとっても楽しい“社交場”となることでしょう。このところパブといえどもエスニック料理を出すお店やあなどれないおいしいお店も増えていますし、パブめぐりってホントに楽しい!のです。キッズメニューの付け合わせは、たまにはフレンチフライをやめてスティックベジタブル!家族で楽しむのが当たり前!が根付く欧米社会一緒にパブへ行った英国人の友人に「いや~、意外だったね、パブでも子連れ歓迎だなんて!」という話をしたところ、「どんな場所でも家族で楽しむって当たり前じゃないの?」とのこと。確かに、英国でもアイルランドでも、家族で時間を過ごすことが大前提になっており、かつ店側も家族全員が楽しめることを重要視していることがわかります。楽しいことも多い反面、なにかと制約されがちな子連れ旅。ついつい気を遣ってしまいますが、アイルランドや英国ではその心配は不要のようです。キッズメニューのないお店では「お子さま用にハーフポーションにしましょう」と申し出が。料金は半額だったけれどこれはフルポーションでは?という量。やさしい~<文・写真:トラベルライター岩佐 史絵>
2016年10月20日お菓子系? おかず系? ブランドもの? 金券?お義母さまに喜ばれた・不評だった「手土産」エピソード盆や正月の帰省時、毎度のことながら何を持って行けばいいのか頭を悩ます存在…それは「手土産」。一体どんなものなら、おかあさまの口に合うのか、喜ばれるのか、使ってもらえるのか…? 今回はみなさんから寄せられた、「お義母さまにあげて喜ばれた手土産・不評だった手土産エピソード」を紹介します。次回の手土産の参考にしてみてくださいね。イラスト:春吉86%お義母さまの好きなものを手土産に!が基本ビールをよく飲む人だったので、プレミアムビールを箱で。普段はプレミアムビールを買わないので喜ばれた(匿名)抹茶が好きなので、抹茶を使った洋菓子や生ケーキを持っていったら「珍しい!」と喜んでくれた。普段はせんべい派の義母だが、手土産となると自分では買わないものを食べたかったらしい(ぴっころりん)花が好きなので、できる限り花を選ぶようにしている(さくらそう)手に入りにくい地元の特産品や名物が好評♪桃の季節だったので、地元福島の桃を持っていったらとても喜ばれた(ykm)私達の自宅のある土地の名産品を使ったお菓子と私の実家近くにある和菓子屋さんのお菓子(他では売っていないような珍しいお菓子)は喜ばれた(みあ)千葉の落花生と名物の梨が好評だった(あんふぁん面白いです!)明石のタコせんべいが好みだったようで、小分けになっているタイプを。近所の人にも配っていた(まり)お菓子系より食事にもなるおかず系!豚まんや焼売などおかずになるものが喜ばれた(サッチー)有名店の肉まん。普段からお料理をしないので、おやつ系よりもおかず系の方が喜ばれる(ちびトラ)友人の実家のお味噌屋さんがとてもおいしく、いつも購入している。注文する時はいつも夫の実家の分も買って、遊びに行くときにはお土産として持っていく。朝食がご飯派の夫の実家で大好評!(匿名)消え物もいいけれど実用的なものが好き!商品券やカタログギフトなど実用的なものが喜ばれた(あおい)ブランドのバッグ。満面の笑みで受け取ってくれた(はな)おいしいけれど手間がかかるものはNG包丁などで切らないといけないロールケーキは不評だった(サッチー)ホールケーキ。切り分け、皿の準備などがいろいろ大変だったもよう…(にゃか)食べなれないものをあげて失敗…珍しくて良いかなと選んだカヌレ。「なんだかお父さんがね『味が濃くてイマイチ』って〜」と遠回しに「次は要らない」と伝えてくれた…(みゃんママ)ベトナム旅行のお土産のお菓子。食べなれない味が苦手だったみたい(D4C)大阪名物あわおこし。硬いので噛めないと不評だった(パールママ)私はこうしている! 手土産をめぐる取り決め・暗黙のルール手土産を「一緒に食べる〜?」と私たちに出してきたら「あまり気に入らなかったんだな」と理解し、「またいただくわね〜」と私たちに出してこなかったら「お好きなんだな」と理解している(みゃんママ)目新しいものは買わず、好きだと聞いたことのあるお菓子だけを買うようにしている(りなぞう)生ものは極力避ける。日持ちするもの、個包装されているものを選ぶ(フラガール)
2016年10月19日パパが遅く帰宅すると子どもが寝なくて困る、という悩みが多いようです。「眠くなるのを待つのではなく、寝たくなるような工夫が大事」と言う臨床心理士の帆足暁子さんにお話を聞きましたQ.昼寝するせいで就寝が遅くなりがちです4歳の息子。パパが帰宅して遊ぶまで起きています。本当は夜7~8時に寝かせたいけれど、平日にパパと会えないのもかわいそうと思い、本人は嫌がりますが降園後にお昼寝をさせています。午後3~5時まで寝るせいか、夜眠るのが午後10時を回ってしまうこともしばしば。徐々にお昼寝なしにしてもいいかなとも思いますが、パパとの時間がなくなること、体力面、睡眠不足などで少し不安があります。[埼玉県・みんみん]illustrationATFT GRAPHICS.A.平日と週末を分けて睡眠リズムを考えてみて夜中の0時前に成長ホルモンの分泌が多いことからも、眠るのが午後10時を回るのはやはり遅いと感じます。子どもの発達から見ると、4歳はだんだん昼寝が要らなくなってくる年齢です。2時間しっかり寝てしまうと夜はなかなか寝付けないのであれば、1時間くらいで起こしてもいいと思います。子どもがぐずって意識がはっきりしなければ、もう少し寝かせた方がいいかもしれないし、30分で起こした方がいいのかもしれません。いろいろ試しながらお子さんにとって良い睡眠のリズムを見つけていきましょう。大人でも疲れていたり、眠気を催しているときの昼寝は至福のひととき。でも、眠くないときの昼寝は苦痛ではありませんか?パパっ子だから毎日会えないのはかわいそうというママの気持ちも分かりますが、パパも疲れているときはゆっくりしたいかもしれませんし、お子さんは昼寝をしないで友達と遊びたいかもしれません。一番大事なのは、家族みんなが楽しく幸せでいることです。そのためには、翌朝寝坊できる週末はパパの帰りを待って楽しく過ごし、平日はパパの帰りを待たずに早く寝るのも一つの方法だと思います。臨機応変に考えて、何事もやり過ぎない方が良いものです。ママもパパもお子さんも無理なく楽しく過ごせる、ちょうど良いやり方を日々模索していきましょう。
2016年10月19日木々が色づき、赤や黄色の葉がハラハラと落ちる季節になりました。そんな落ち葉を、子どもと一緒に観察して、拾って、工作して、オリジナルのアート作品にしてみませんか?落ち葉は公園にたくさんあるので、材料費はゼロ!用意する道具も家にあるものばかりなので、「芸術の秋」を気軽に楽しめます。まずは秋の公園へレッツゴー!今回は、わが家の5歳と1歳の息子たちとチャレンジ!まずは落ち葉の宝庫である近所の公園にむかいました。「空気が冷たくなってきたね」「あの木は葉っぱが赤いけど、こっちは黄色いね」など、感じたことをおしゃべりしながら落ち葉拾いをはじめます。子どもには好きな落ち葉を拾わせますが、あとからアート制作をすることを考えて、ママやパパはなるべく大きな葉っぱや色に変化がつくような葉っぱを選んでおくといいと思います。「いっぱい拾った!」「おもしろい形を見つけたよ」と目を輝かせる5歳児、とにかく落ち葉を袋に詰めまくる1歳児、どちらもとても嬉しそうでした!おうちに帰っていざ作品作りへ持って帰ってきた落ち葉を広げ、何を作るか考えます。子どもが考えている間に、落ち葉の汚れをさっとふきとると衛生的です。「材料費はかかってないから、どんなに失敗してもオーケー!」と大きな気持ちになれるのも、この工作のいいところ。なかなか制作に入れない子には、まずママやパパがハートや星など、簡単なものを作って見せてあげるのもいいかもしれません。1、材料と用具をそろえる。落ち葉、はさみ、のり、色画用紙(裏紙でもなんでも○)、お好みで色えんぴつやシールなど。2、モチーフを決め、落ち葉を好きな形にはさみで切る。下書きせずに切るくらいの、ざっくり感が楽しい。3、落ち葉にのりをつけ、色画用紙に貼りつける。お好みで色えんぴつで色をつけたりシールを貼ったら完成。子どもと一緒に作って共感ポイントを増やして子どもが作っているのをじっと見ているよりも、大人も一緒に制作して「葉っぱってやわらかいのとかたいのがあるんだね」や「そのアイディア、かっこいいね!」など、子どもと会話しながら手を動かすと、家族みんなで楽しめます。実際に作ってみると、落ち葉の手触りや色の違いに、大人の方が夢中になるほど。自分が拾ってきた材料で、自分の考えたモチーフが素敵なアートに変身したら、子どもたちは、自然物を使う楽しさ、工夫するおもしろさにきっと気づいてくれるはず。わが家では、子どもたちの作品を「素敵!素敵!!」と壁に飾りました。みなさんも、身近な材料でできる秋の「アート」に、ぜひ挑戦してみてください。<文・写真:フリーランス記者飯作 紫乃>
2016年10月17日自転車に乗っていて車がそばをすごいスピードで通りすぎたとき、母親が突然死んでしまうドラマを見ているときなど、ふと頭によぎるのが「自分が死んでしまったら、家族はどうなってしまうのか?」という不安。ママとしては、突然自分がいなくなってしまったあと、夫や子どもがどうなるか気になりますよね。映画『永い言い訳』では、突然妻を亡くした男性の姿が描かれています。ママ不在で起こる、一番怖いことが「アナフィラキシーショック」映画の主人公は、バス事故で突然妻を亡くした小説家。しかも妻を全く愛していなかったという不幸な男が、亡くなった後から妻のことを深く思い、愛していたことを思い出し、人生を再生させていく物語です。妻の親友もバス事故で一緒に亡くなり、その親友一家が、今回「ママがいなくなった家庭」として、注目したいポイントです。ママを突然失った家庭に起こる出来事、最初の災難が、「アナフィラキシーショック」。親友一家には、小学生6年生の男の子、保育園に通う5歳の女の子がいて、女の子はエビとカニのアレルギーでした。お父さんは知らずに食べさせてしまい、「アナフィラキシーショック」に。女の子は、急きょ病院に運ばれることになってしまいます。保育園の送り迎えや受験の準備など、ママがいないといろいろな問題が第2の災難は、「保育園のお見送り&お迎え問題」。親友一家は、パパが超距離トラックの運転手で、仕事に出たまま数日戻らない日もたまにあります。それまでは母親が送り迎えをやっていたわけで、いなくなったとなれば、お迎えが小学生の男の子の仕事になってしまいます。そして迎える第3の災難が「中学受験の問題」。男の子は、妹の世話や送り迎えが忙しく、塾を休んでしまったり授業に遅れてしまったりで、目標にしていた中学受験が難しくなってきます。パパも、一番の頼りだったママが突然いなくなり、心にぽっかり穴が開いてしまったかのような状態に。精神的なダメージが大きく、目の前の家族の状態を冷静に受け入れることができていません。子どもの体や病気、保育園のことをパパと共有しておくほとんどの家庭では、子どもまわりのことはママが主導権を握って、パパが知らないことも多いのではないでしょうか。さしずめアレルギーぐらいは知っていても、食事のときに、「エビかカニが入っていませんか?」と確認するのは、ほとんどがママの役目だと思います。普段から、子どもの体質やかかりやすい病気、病気になったときにどう対処するのか(かかりつけ医はどこか)を共有して、医者通いなどはたまにパパにお願いするなど、お互いが同じ立場から、子どもの体について知っておくことが大切になります。保育園の送迎問題も同じ。普段は園の送迎はママに任せきりだとしても、パパが代休の時や朝夕の時間に余裕がある時は、代わりに送り迎えをしてみて、「登園時間はいつまでか?」「最大何時まで預かってくれるか?」「準備するものは?」「どんなふうに受け渡すのか?」など、送り迎えや園についての基本的なことを共有することも大事です。受験に体する備えは、貯蓄が一番の安心ママ不在が受験に与える影響は、経済的・時間的な制約ができてしまうことです。小学校高学年となると塾には1人で通えますが、ママがいなくなることで、お弁当を準備する負担や、兄弟の世話をする負担がかかってしまいます。こんなときのために、近隣に住む祖父母たちに頼れるよう上手な関係作りや、祖父母が近くにいない場合は、送り迎えなどがお願いできる「ファミリーサポート」などのシステムについて調べておくことも必要かもしれません。また中学受験は、ある程度お金がかかるもの。ママがいなくなった家庭では、パパも多少仕事をセーブしなくてはいけないので、収入面にも影響は出てきます。そうなったときに困らないためにも、普段から定期的な貯蓄も必須だと言えます。妻として見られたくないものは、日常的な断捨離と整理整頓をここからは、「妻」としてやっておくべきことについてです。映画の中で、主人公の小説家の男性は、亡くなった妻の遺品のスマートフォンから、あるものを見つけてしまいます。「もう愛していない。ひとかけらも」というメッセージでした。妻が誰宛に書いたものか、もしくは自分自身に問いかけたものか、真意は分かりませんが、これを見た男性は自分宛に書いたものと思い、激しく動揺してしまいます。自分が亡くなった後に、スマートフォンはもちろん、手帳や日記、手紙など、いろいろ詮索され、自分の思いとは違った形で人を傷つけたり、ショックを与えたりこともあるかもしれません。そんな悲しさ、もどかしさを招かないためにも、プライベートで見られたくないものは、必要なくなったら随時捨てたり、整理したりすることも大切。そういう意味でも、断捨離や整理整頓を、定期的に行うことは意味があるのかもしれません。家族そろって過ごす幸せ、家族の愛を再確認できる映画映画『永い言い訳』を、ママ的、そして妻的目線から紹介しましたが、この作品は、ママ世代にとても突き刺さる映画だと思います。日々家事や子育てに追われているママは、まわりから評価されたり、今の暮らしの幸せというものを実感できることが少ないかもしれません。この映画を通じて、人の死によって、もう元に戻すことはできない生活を振り返りながら、新たな人生を進むことの大切さ、愛することの美しさを改めて再確認できると思います。そして、家族そろって過ごせることのささやかな幸せや、何も起こらない普通の生活がいかに素晴らしいかを実感して欲しいです。また、主人公を演じる本木雅弘さんの魅力も見どころのひとつ。実生活では子育て経験がありながらも、劇中では初めて子どもに触れる不器用な小説家を演じています。子どものような一面を残した愛嬌たっぷりかつダメさのある男性役が、はまり役とも言えます。妻が死ぬ前と後で、姿も内面も大きく変化しますが、どちらもとても魅力的でセクシーです。1人はもちろん、ママ友同士で、夫婦で観るのもおすすめの映画『永い言い訳』を、ぜひチェックしてみてください。『永い言い訳』原作・脚本・監督:西川美和出演:本木雅弘、竹原ピストル、深津絵里、池松壮亮、黒木華ほか配給:アスミック・エース10月14日(金)より全国ロードショー©2016「永い言い訳」製作委員会<文・写真:フリーランス記者武田 由紀子>
2016年10月13日つらいと思っていた早朝の移動、実はこれがこの旅を有意義なものにしてくれた。早朝に動くと午前中には目的地に到着でき、時間がムダにならない。リオ・デ・ジャネイロには9時過ぎに到着し、昼前から街を散策することができた。[行きの飛行機編はこちら][マカパ・イグアス編はこちら](どこでも眠れる三女)“Tバック”“カイピリーニャ”パラダイス!?リオを代表する観光スポットのひとつ、コパカバーナビーチ。朝からツーリストと地元の家族連れ、物売りの人々が混在している。忘れてはいけない“観光地=窃盗に注意”、気を引き締めなければ…。そしてこのビーチ、右を見ても左を見てもT、T、T、Tバック!(Tバック天国?)。「私も着なきゃおかしいでしょ!」と思えたくらい、子どもから大人まで、表面積の小さな水着。見たくもないのに大きなお尻が目に入り、慣れるまで目のやり場に困った。そしてこのビーチでひときわ目立っていたのが“スクール水着”の長女と次女。逆に見つけやすくて助かったのだが、リゾートビーチで妙に浮いていて笑えた。青い空のもと海を眺めながら飲む“カイピリーニャ”(さとうきびの蒸留酒カサーシャとライムのお酒)がおいしすぎる。(子どもたちにはココナッツジュースを)調子にのって飲み過ぎてしまった私、その日の夕方“カメラの存在”がすっかり記憶から消えていることに気付く。気付いたのはスーパーでお土産の買い物中。「カメラをビーチに置いてきてしまったかも!?お昼を食べたあそこかも!?」めちゃくちゃ焦り、表情が急変…。“盗まれたんじゃなくて、酔っぱらってどこかに置いてきたなんて絶対に言えなーい!!”もう買い物どころではなくなり、お土産をほったらかして急いでホテルに帰った。結局カメラはホテルの部屋のバッグの中にあったのだが、ブラジルでもこんなことをやらかしてしまう母、そしてそれに振り回される家族であった…。(いつも通り。笑)国際色豊かな現地ツアーリオでは市内の観光スポットを回る1日ツアーに参加。コロンビア、アルゼンチン、カナダ、オーストラリアの人々と私たち日本人。多国籍ツアーを率いるのは、めちゃくちゃ明るいブラジル人のおじさん。ポルトガル語とスペイン語、英語の3か国語を操る。このグループに入ると、日本は世界のほんの一部だと気付かされる。言語はもちろん、肌の色や目の色が違うのは普通。体の大きさや背の高さ…人と違って当たり前。他人との違いなんてどうでもいい!その感覚がとても心地よい。(シュガーローフマウンテンから、コパカバーナビーチを眺める)(外観だけ見られた、マラカナンスタジアム)“私たちの住む日本は小さな島国だけど、世界はこんなに広いんだよ”、子どもたちにそんなことが伝わっていればいいなと、ツアー仲間と1日を共にしてそう思った。(コルコバードのキリスト像、すごい人!!)必ず目に入ってくるファベーラ(貧民街)ガイドのおじさんが「あそこは高級住宅地、その上はファベーラだ」と指をさす。ビーチ前に立ち並ぶリゾートホテルからも、山側にファベーラが見えた。その背後の山頂にはキリスト像。どこを見ても“富と貧”が同時に目に入り、いやおうなしに考えさせられる。まるで世界の縮図を見ているようだった。(手前は教会、奥の山にはファベーラ)涙のお別れ旅の最終地はサンパウロ。リベルダージ(日系人街)のど真ん中のホテルに滞在し、ブラジル日系移民資料館やラーメン店を訪れ、新旧の日系文化にどっぷりつかった。ここでは地下鉄に乗るという冒険もしてみた。切符を窓口で買うなんて、ものすごく久しぶりで新鮮だ。(薄暗い地下鉄、ドキドキしながら乗った)親子水入らずの時間はあっと言う間、お別れのときが近づいている。長女と次女は数日前からカウントダウン、こっそり泣いていた。それをちゃかしていた三女。しかし別れのときは「とうさ~~~ん」と号泣。まだ5歳、父と一緒にいたい甘えたい時期だから無理もない。「元気で。また会おう」夫は初日に空港で出迎えてくれた時のように、笑顔で手をふっていた。この旅で見えたもの今回の旅の最大のテーマは“父の住んでいる国、町、仕事と生活”を見に行くこと。それは妻の私にとっても重要なことだった。夫のいない生活と、仕事と家庭の両立に必死だったこの2年間。忙しさゆえに夫との連絡が激減、「亭主元気で留守がいい…」あのフレーズが何度かよみがえった。実はすれ違っていたんじゃないか?と思える時期もあった。(この危機感を感じていたのは私だけらしいのだが…)彼の住んでいる家や町、職場、お世話になっている方々に会うことで、“今の夫”を知ることができたこと、小さなことのようだが私にとっては一番大きかった。不思議と私の心が落ち着き、これからは互いのギャップをもう少し上手に埋めていけるんじゃないか、そう思えた。「自分だけががんばっているんじゃない。夫がこうして働いてくれているからこそ、私たちも日本で安心して生活することができる」、当たり前のことだが改めて感謝した。そしてこの旅の間、文句ひとつ言わず、ケンカひとつせずに冒険に付き合ってくれた勇敢な娘たち、彼女たちの底知れない“順応力と潜在力”を見ることができ、母は心からうれしかった。そんな子どもたちを、もっともっと大きな気持ちで信じていこうと思った。旅の終わりに、海外コンプレックスだった長女が「外国は思っていたのと全然違ったよ!すごく楽しかった!!」と、生き生きとした表情で言った。“実際に自分の目で見て、肌で感じるとはこのことなのか!”、“娘3人を連れて来たことは間違いではなかった!”と一人感動、帰りの機内で旅の余韻にひたる母であった。…羽田空港到着後に、まさかのロストバゲージに気付くまでは…。(笑)そして3日後に手元に届いたスーツケース、お土産のチョコレートは何度も溶けて見事に変形していた…。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年10月10日マカパ空港、ターミナルで父に駆け寄り抱きつく3人娘。[行きの飛行機編]はこちらから。「よく来たね!!がんばったね!」その言葉とハグだけですべてが報われる。子どもと夫の嬉しそうな表情を見てまた涙が…。(涙腺ゆるみっぱなしの私。笑)「よかった、ここまで子どもたちを無事に連れて来ることができた」、夫の顔を見て私もホッとした。赤道直下のアマゾン、マカパブラジル北部のアマゾン川河口域にあるマカパは、ブラジルの中でも一番貧しいと言われるアマパ州の州都。家や建物、町を走る車やバイク、道路や露店、上半身裸で家の前でくつろぎおしゃべりする人々。茶色い水のアマゾン川。日本とはまったく違う風景に、子どもたちにはちょっとしたカルチャーショック。(大河アマゾン川を眺める)(赤道モニュメント:赤道を飛び越えて南半球から北半球へ)(寝るときはハンモック)アマゾン川沿いにあるローカルレストランで、はじめての本場の“シュハスコ”を食べた。(吹き抜けの店内、川からの風がきもちいい。暑いが日陰ならなんとか大丈夫)ビュッフェ形式で副菜をお皿に取り、焼きたてのブラジル風バーベキューをスライスしてのせてもらう。お皿ごと計りに載せて計量し、重さで料金を支払う仕組み。でもこれって野菜少なめで肉が多くても同じ値段?そのへんの価値がよくわからない(笑)しかし異国の食事は新しい発見がありワクワクする。肉は岩塩だけの味付けでうまみが引き立ちいい感じ。そして暑い中のブラジルビールがまた最高なのだ!あれだけ注意した野良犬に…マカパの町には野良犬が多いと聞いていたが、本当だった。やせ細った犬たちが道の端に座っていたり、歩いていたり。びびって走ると追いかけられもする。もしかまれて狂犬病にかかったりしたら命とりだ。だから「野良犬がにらんでも吠えても走っちゃだめだよ!」と、口をすっぱくして言ってきた。なのに走ってしまった…、一番心配していた三女ではなく長女が!!吠えた犬に一瞬反応した長女→それを見て犬が吠えながらこっちへ向かってくる→その瞬間、長女が小走りになった!恐怖の“野良犬スパイラル!!”反射的に「こら!!!走るなーーーっ!!」と、ドスのきいた声で娘に怒鳴ってしまった。幸い同行していた男性が犬を追い払ってくれ事なきを得たのだが、本当に怖かったのだろう、しくしく泣いてしまった長女…。(もしかして私の声にびびった?)どちらにしても無事でよかった。時差ぼけと暑さと闘いながらアマゾンを体感マカパでの2回目の朝を迎える。太陽は朝からギラギラまぶしいのに、体はすっきりしない…。昼間に眠くなり夜中や早朝に目が覚めるという、これがまさに“時差ぼけ”。日本とブラジルの時差は12時間、慣れるのを待つしかない。(アマゾン川から昇る太陽)体中にべっとりとした空気が張り付いてくる熱帯雨林気候、これも想像以上にしんどい。「意識して水をたくさん飲むように」と夫。背中のリュックには常に5人分の水を抱えている。子どもたちが喜んだのは、アマゾン川での“釣り”だった。「アマゾン川で釣りができるなんて夢みたい!」。風を切りながら進むボート、最高に気持ちいい!!しかし、ひとたびボートが止まると、ライフベストを着ている私たちは汗だく、熱中症へまっしぐら。「ひ~~、もう耐えられない…」そんな時に絶妙のタイミングで、長女がピラニアをゲットした!親は1匹釣れて内心ホッ、子どもたちが「釣れるまで帰らない!」と言い出したらどうしようかと思っていたから(笑)釣った魚ではないがアマゾンの魚やエビを食べる機会もあった。想像していた臭みはなく、淡泊でなかなかおいしい。子ども連れはFIXなしで、臨機応変な旅をブラジルに行くなら絶対に訪れたかったのが“イグアスの滝”。雄大な景色に憧れ、誰もが一度は訪れたいと思う場所だ。イグアス初日はブラジル側を攻め、翌日はアルゼンチン側を予定していた。ブラジル側を楽しんだ日の夕食時、三女が食べる前に眠ってしまった。疲れだろうと思っていたら、夜中に腹痛と嘔吐…。飲み物の氷か、生野菜か?トイレに駆け込むこと約10回、何も胃に入っていなかったのが幸いし、ひどく汚すことはなかったが、とにかくつらそう。しかし翌朝にはケロッ、さすが三女!彼女のたくましさに感心する母であった。(吐き疲れて眠る…)ブラジル国内の旅行の日程は、夫が大まかな予定を立てていた。飛行機とホテル以外は子どもたちの体調次第でいつでも変更できるようにと、かなりアバウトな内容で。ツアーも現地ホテルでチェックして申し込むなど、臨機応変に動けたのでとても気が楽、ストレスも少ない。これが自由旅行のいいところ。結局アルゼンチン側は次の日に延期して、午前中はホテルでゆっくりと過ごし、昼からパラグアイに足をのばしてみることにした。家族旅行でも楽しめた大冒険!陸路の国境越えイグアスはアルゼンチンとパラグアイの国境が近い。「島国に住んでいる子どもたちに陸路国境越えを経験させてみたい」と夫。彼のオリジナルツアーにのってみた。(ブラジル―パラグアイ往復、待ち時間も含めてタクシーの料金交渉成立)(パラグアイ:国境近くは外国人向けのショッピングモールと露店が連なる。ドキドキしながらの散策)どちらの国もタクシーで国境を越えたのだが、パラグアイは入国審査、スタンプらしきものは無し!アルゼンチンはしっかりと出入国をチェックされスタンプも押してくれた。この違いは何だったのだろう?謎だ…。(ブラジル―アルゼンチンの国境、壁の色がブラジルカラーからアルゼンチンカラーに)その後ブラジル旅行では、タクシーの運転手にはほとんど英語が通じず、ポルトガル語で交渉する夫に頼りっきりとなる。ポルトガル語が通じなかったら、どれだけぼったくられるんだろう…?そんなことも頭をよぎった。イグアスの滝では、次女が滝の水しぶきを浴びて大喜びしている。片や三女はここぞという見どころでいつも泣いていた。どうやら足元の網目から見える滝が怖いらしい。怖いので父に抱っこしてもらうが、こちらも滝に落ちそうで怖い。「もう帰りたいよ~~~」、水の勢いと音、体に感じる地響きのような感覚を恐れて泣く三女。そんな姿がかわいいやら、おかしいやら、かわいそうやら。(図太いと思っていたあなたにも、怖いものがあったのね。笑)滝の近くまで行けるボートは年齢制限があって乗れなかったが、支流の川でゆったりとした流れを楽しめる“エコボートツアー”に参加し、イグアスを満喫することができた。ブラジルに着いて6日目、時差ぼけも解消されみんな調子がでてきた感じ!次はリオ・デ・ジャネイロだ!早朝5時の便での移動となる。が、深夜2時に起きられる自信はまったくなーし(笑)(つづく…)<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年10月06日パパが遅く帰宅すると子どもが寝なくて困る、という悩みが多いようです。「眠くなるのを待つのではなく、寝たくなるような工夫が大事」と言う臨床心理士の帆足暁子さんにお話を聞きましたQ.4歳娘の夜更かしとおねしょに悩んでいます娘の寝かしつけが、4歳になった今でもうまくいきません。仕事でパパの帰りが遅いので子どもたちはどうしても夜更かしになりがちです。おねしょもいつごろになったらしなくなるのか気になっています。[埼玉県・あさりん]illustrationATFT GRAPHICS.A.早く寝たいと子どもが思える方法を工夫してパパが帰ってくるまで起きていたい子どもの気持ちも分かるし、発達の観点から早寝が良いこともよく分かっているからこそ、そのはざまで悩んでいるのでしょう。子どもの気持ちと子どもの発達のどちらも大事にするには、子ども自身が「早く寝たい」と思える方法が一番です。4歳児になるとある程度長いお話も分かるようになり、続きを楽しみにできるようになります。午後8時に布団に入ったらお話を読むと決めて、「エルマーとりゅう」のような少し長いストーリーを毎晩数ページ読んであげるといいですね。お話の続きが聞きたくて早く布団に入るようになるかもしれません。早寝するとちょっとしたご褒美がもらえるとか、早起きするとうれしいことが待っているというのもモチベーションにつながります。パパの帰りを待っていたいけれど、同じくらいいいことがあれば、子どもは早く寝ようと思うはず。いろいろ工夫してみてくださいね。また、午後3時以降にしっかり遊ぶと、夜ぐっすり眠れます。おねしょについては、小学校入学までを目標に考えてみましょう。ぐっすり眠っている間に、夜間のおしっこを抑制する抗利尿ホルモンが分泌されるようになるとおねしょはなくなります。徐々におねしょの回数や量が減っていけば問題ありませんが、心配な場合は育児相談を行っている小児科医に相談してみてください。
2016年10月05日お子さんは、毎日うんちが出ていますか?読者アンケートでは「ほぼ毎日出ている」という人が約74%と大多数を占めましたが、大事なのは回数だけでなく、いいうんちがスッキリと出ること。子どもの便秘治療をしている中野美和子先生に、「スッキリうんち」の定義や、便秘の仕組みを聞きました。お話を聞いたのは:中野美和子先生さいたま市立病院小児外科部長。排便外来を開設し、子どもの難治性便秘・便通異常・便失禁の治療を行っている。著書に「赤ちゃんからはじまる便秘問題」(言叢社)。「日本トイレ研究所」のWebサイト()ではアドバイザーとして、子どもの便秘に関する知識を紹介している。Q.お子さんの排便頻度はどのくらいですか?※2016年6月8日~7月5日、Webアンケート、有効回答数1184人■排便は、食事や自分の意思だけではコントロールできない便秘が腸の病気を引き起こすことはありませんが、「うんちが出ない」ことは子どもにとってつらいもの。おなかがいつも張っていて苦しい。うんちを出すと痛いので、余計にため込み、食欲がなくなる。イライラしてお友達と遊べないなど、排便の悩みは生活の悩みにつながります。食事を変えれば便秘は治ると思うかもしれませんが、子どもの場合は、好き嫌いがあるなど食事の改善自体が大変ですし、そもそも食事だけで便秘を解消するのは難しいもの。腸を動かしたり、脳に信号を送ったりして排便をコントロールしている、自律神経の働きが重要です。自律神経の働きには、規則正しい生活やリラックスできる環境といった、毎日の生活が大きく関わってきます。■回数の問題ではなく「いいうんち」を出すことが大事「いいうんち」の定義は、次の2つです。1.週に3日以上排便がある。S状結腸には3日分くらいの便がためられるので、週3日までなら便秘ではないとされています。2.便意を感じ、トイレに行くとスムーズに排せつできる。排便後にスッキリ感がある。つまり、小さなうんちがコロッと出るだけでは、毎日出ていても、快便とは言えません。1日分の新しい食べ物が入ったら、1日分の古い便が出るのが本来の排せつ。しかもスムーズに出るのが本当の「いいうんち」です。■おうちのかたが子どもの排便に気を配ることが大切「うんちが出ない」ことは、親には言い出しにくいもの。苦しむ姿を見られたくないからか、一緒にトイレに入るのを拒む子も多いようです。生まれ持った腸の力が弱いために、うんちを外に押し出せないのが子どもの便秘の特徴です。そのまま放っておくと腸は伸び切って、大量にうんちをため込まないと便意を感じられなくなります。結果、子ども時代の便秘が大人まで継続してしまうのです。もし、排便状況を把握していなかったり、うんちの回数や量が少ないと思ったら、次ページで紹介する「排便日誌」をつけるなど、子どもの様子を観察してみてください。うんちがスッキリ出れば、食欲も湧くし、ぐっすり眠れる。眠ることで消化管の活動は活発になりますから、またいいうんちが出ます。「そのうち良くなる」と甘く見ず、今いいうんちを出せているか、排便に気を配りましょう。お子さんの便秘度チェックリストA:排便の回数□ 続けて5日以上排便がない□ 排便のペースが週3日以下B:排便状況□ 排便時に痛がる□ 排便時に出血がある□ 便がたまっておなかが張っている□ 食欲がない□ いきんでもなかなか出ない□ 小さな便が何回も出る□ ベタッとした便で下着が汚れる□ 毎日出るが少ない。週に一度くらい大量の便が出る□ 食欲がないが、排便すると食欲が出るA・B両方に1つ以上当てはまったら受診を勧めますどちらか一方の場合は、「排便日誌」をつけるなど排便の様子を観察してください。便秘癖がつく前であればかん腸や下剤で解消できる場合も。早めの対処が肝心です。スッキリうんちQ&A読者アンケートで寄せられた質問に中野先生が回答します。ちまたでよく聞く便秘にまつわるアレコレも、「実は迷信」ということも…? 正しい知識をチェックしましょう!Q.長女は便秘だけど次女は快便同じ食事をしているのになぜ違う?A.その子の生まれ持った腸の力で便秘の度合いが決まるから排便は自律神経がコントロールしており、うんちが肛門の外へ押し出されるためには、腸の力が大切です。この腸の力というのは、きょうだいで同じ場合もあれば違う場合もあります。食事はうんちの形を作る要素ですが、それだけで便秘になるかどうかが決まるものではありません。便秘予防には自律神経を整え、しっかり動く腸をつくることが大事なのです。Q.便秘を予防するために毎日何をすればいいの?A.リズミカルな生活を送って自律神経の働きを正常にすることです食事は朝・昼・晩と規則正しく食べる、決まった時間に起きて眠るといった、リズミカルな生活を送ることが自律神経の正常な働きを促します。また、自律神経は緊張状態で活発になる交感神経と、リラックス状態で活発になる副交感神経とに分かれています。園で活発に過ごす時間と、おうちで安心して過ごす時間が交互にやってくることで、どちらもが正常に働くようになります。Q.「朝うんち」がいいって聞くけど理由はあるの?A.快適な1日のため理想は朝ですがこだわらなくてもOK朝うんちを勧める理由は、1.朝スッキリ出ると1日を快適に過ごせるから。2.園でうんちがしにくい子の場合、家に帰るまで我慢していることが、便秘につながりやすいから。ただ、排便にもっとも大事なのはリラックスできる環境です。朝、「早く!」と急かされながらトイレに行くくらいなら、帰宅後やお風呂に入る前など、親子ともに余裕があるときを、うんちタイムに充てましょう。頑張らせるのは長くても2~3分に。出るものならそれくらいで出ますし、無理強いは排便がイヤになる原因です。Q.ちょっと便秘気味かなと思ったとき、親にできることはある?A.気になったらまずは1週間排便日誌をつけてみましょう「排便日誌」に記録するのは次の4つです。1.うんちが出た日時2.うんちの形(硬さ、量、太さ)3.おなかの具合4.園行事があった、風邪などの生活面記録をとることで、「硬くて小さなうんちが出ても、翌日にはいいうんちが出ている」といった排便のリズムを把握できます。また、「園行事があると便秘になりやすい」といった生活と排便の関係が分かると、積極的にトイレに誘ったり、下剤やかん腸を早めに使ったりといった対処ができるようになっていきます。Q.かん腸・座薬・下剤はどれを使ってもいいの?A.長い間うんちが詰まっている場合はかん腸・座薬を使って5日以上出ないなどの重い便秘の場合、下剤(飲み薬)を使うのは良くありません。肛門近くのうんちは硬いままなのに、上から緩くなったうんちがどんどん下がってくるので、余計におなかが苦しくなります。ひどい場合は硬いうんちの隙間から、緩いうんちが漏れることも。まずはかん腸や座薬で硬いうんちを取り除きましょう。2~3日うんちが出ない、肛門に少し血がにじむなどの軽い便秘であれば、かん腸・座薬・下剤のどれを使っても大丈夫。市販薬で構いません。Q.かん腸や下剤を使っても治りません薬が癖になっているのかな?A.薬は原因そのものを取り除くものではありませんかん腸や下剤などの薬は、うんちをとりあえず出して、ため癖がついている直腸を空っぽにするためのもの。便秘の原因そのものを解消するわけではありませんから、かん腸や下剤をやめればまた便秘になります。薬が癖になっているわけではありません。ため癖を直すにはうんちを出すことが大事ですから、薬は続けて使いましょう。また、市販薬は安全のため薬の量が少なく設定されています。市販薬で効かない場合は、病院で薬を処方してもらってください。どんなうんちがいいうんち?焦げ茶色に近いほど水分が少なく、長くたまっているうんちです。いいうんちは、色も明るいブラウン。ひどい便秘の子どもにありがちなのは、おにぎり状の大きな便。排便がとても困難になります。うんちはどうやって体の外に出ていくの?腸や肛門は刺激を受け取ることでうんちを体の外へ押し出そうと動きます。これらの刺激は自律神経が伝達していて、私たちの意思で動かせるものではありません。だからこそ自律神経を正常に整えることが大切なのです。1.食べ物が胃に入る胃に食べ物が入った刺激が大腸に伝わる。しっかり量を食べないと刺激は起きない2.S状結腸から便が移動する胃から刺激が伝わると、大腸がぐーっと動き、S状結腸にたまっている便が直腸に押し出される3.便が直腸の壁を押す便によって直腸の壁が刺激されると、大脳に刺激が伝わり便意を感じる4.便意を感じて肛門が緩む便意を感じていきむと、肛門括約筋が緩み、便が外に押し出される監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年10月05日「父さんのいるブラジルに行ってみようかな…」ある日、長女がつぶやいた。夫が単身赴任となり、丸2年。機会があれば一度は夫の住むブラジル、アマゾンに行ってみたいと思い続けてきた私。唯一、拒み続けたのが人一倍慎重派、3人娘の長女。日々テレビから流れるテロや爆撃のニュースで、「海外=怖い」⇒「日本から出て生きて帰れるわけがない!」そう考えていた小学4年生。その彼女がついに!よし、娘たち全員が行く気になったのならブラジル、アマゾン行き決行だ!!実は気が重かった、ブラジル行きと、はりきったものの、実は母の私が一番気が重かった。小4、小2、年中の3人を連れて、夫の赴任先アマゾンまでは遠すぎる…。行程は、成田→フランクフルト(ドイツ)→サンパウロ(ブラジル南部)→ベレン(ブラジル北部)→赤道直下のマカパ(ブラジル北部)、フライトの合計は28.5時間!トランジットも含めると約2日がかりの旅となる。この長旅、子どもたちに耐えられるのか?!それに付き合う私は大丈夫?子どもたちから「まだ?」「今どこ?」「あとどのくらい?」と聞かれ続け機内でイライラ…、想像しただけもゾッとする。その他にも心配事は尽きない。狂犬病や黄熱病などの蚊を媒体とする病気、窃盗や殺人など…(リオ五輪開催中、テレビで窃盗シーンが頻繁に放送され、かなり恐怖感をあおられた)。心配すればキリがなかった。我が家には冒頭に紹介した長女の下に、おとなしいが芯の強い次女、とにかく明るい三女がいる。一番の心配は三女、5歳児だ。彼女は、時々予想もつかないことをやらかしてくれる自由人。そんな彼女の行動も心配だった。「一番危ないのは下の子ですね。小さい子は突然走りだしたり、動物に近づいたりするから…野良犬に噛まれないように注意だね」と予防接種を相談したドクターにもクギを刺される。「あと、蚊には刺されないように!」もしかしたら三女は現地の病院にお世話になることになるかも…、頭をよぎる不安。万が一のために海外旅行保険にはしっかり加入しておいた(保険は大切!)。いざ出発!そんな心配事を抱えたままバタバタと準備に追われ、ついに出発の日。成田空港、諸々の手続きを済ませ出国手続きも完了。「よっしゃー!行くでー!」、元気がわいてきた!(笑)あれだけの心配事が吹っ切れているのが自分でも不思議なくらい。背中のバックパックが妙に軽く感じる。「この旅を楽しむしかない!きっと私たちの人生で一番の思い出になる旅だから!!」と、成田を発った。問題は機内と長いトランジット時間子ども連れの旅で一番の課題は、長い機内とトランジットの時間をどうやって過ごすか。機内は4列続きの席(母としてはそれだけでも気が楽に)、子どもたちは各席のモニターのおかげで、映画やゲームでそれぞれの時間を過ごしハッピー。取り合いにもならず、音も気にならない、誰一人として「まだ?」と聞いてくることなく、今思えばとても平和な時間だった。今回はフランクフルトでトランジット、ここで登場したのが“ミニオセロ”と“ドラえもんの都道府県すごろく”のミニゲーム。目新しいぬりえと子どもの雑誌も、このときのために買っておいたアイテムだ。そして子どもたちが飽きる前に転々と場所を変えながら過ごしたのは、なかなかよい作戦だった。ブラジル到着!!最初に覚えたのは“SAIDA”フランクフルトから約12時間で、ブラジル、サンパウロに到着。朝5時。ここで国内線に乗り換えとなる。スーツケースを受け取りドメスティック(国内線)へ行くつもりが、あれ、どっち?早朝でスタッフが少ない中、制服姿の人を発見!すかさず「どっちに行けばいいですか?」と英語で尋ねた。返ってきたのは流暢なポルトガル語。うっ、全然わからない…。チケットを見せると、「・・〇#$%#□+・・・SAIDA(サイーダ)・・・#□$+」、指さす方向を見ると“SAIDA=EXIT(出口)”。「なるほど、いったん出口を出ろってことね」と、出口に向かう(この旅で私が最初に覚えた記念すべきポルトガル語が“SAIDA=出口”となる。笑)。入国審査、ここも人が少ない。しかも職員は楽しそうにぺちゃくちゃお喋り。本当にここで大丈夫?と目を疑う。が、お喋りしながらも仕事はできるようで、入国スタンプ、ペタン!無事にブラジルに入国でき、ひとまずホッとした。アマゾンにやってきた!これから先、アマゾンに向け少しずつハードルが高くなる。空港内で6時間を過ごし、そろそろだと搭乗口近くに座って待つことに。1時間前に様子を見に来たときより、人が減っている気がする…。そしてこの瞬間に夫の言葉を思い出す、「空港では、チケットを見せて何度も確認した方がいい」。念のため確認、スタッフにチケットを見せたところ「搭乗口変更、233だよ」。うっそー!このタイミングでまさかの搭乗口変更?!「子どもたち、急いで!ここじゃないんだって!」、4人で焦って移動。飛行機には何とか間に合ったが、搭乗するまで本当に合っているのか、とても不安だった。ポルトガル語を知らない=アナウンスもまったく耳に入らないということか…。そういえばブラジルに着いてから、カフェでの支払い金額も聞き取れなければ、説明される内容もまったく理解できない。“言葉が通じないことがこんなに不便で大変だったとは!”、ある意味新鮮なショックを受けた。(ジェスチャーで買った、パンジケイジョとコーヒー)3時間半でアマゾン北部、ベレン空港に到着。飛行機を降りた途端ム~ン、暑い!空港周辺はヤシの木が生い茂り、突然のスコールありで、これまでの景色とまったく違う。熱帯雨林だ!暑さに耐えられず上着もTシャツも脱いだ。治安がよくないと聞いているので、緊張感も徐々に高まる。実は出発前に夫から“一眼レフはNG”と禁止令が出ていた。「コンデジ(コンパクトデジカメ)も気軽に出して撮ったらダメだぞ」、“狙ってください”と言っているようなものだから。空港内はなんとなく大丈夫そうに見えるが、子ども3人連れだから警戒するに越したことはない。「マカパまであと少し。あと1便飛行機に乗ったら父さんに会えるよ!」と、子どもたちを励ましながら、隅の方で目立たないように過ごす。ベレンを飛び発ち、窓の下には深い緑の中に茶褐色の川。アマゾン川だ!とうとうここまでやってきた!子どもたちも父に会える喜びを抑えられない。マカパ空港、タラップを降りて父の待つターミナルに向かう3人。たくましいこのうしろ姿!この姿を見られただけでも、連れてきてよかった!!涙)本当にここまでよくがんばった!「あ、父さんだ!!」「父さーーん!!」子どもたちが父に駆け寄った。(つづく!)<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年10月03日毎日、家事に追われて子どもに泣かれてイライラするし、「なんだか息苦しい」というとき、ありますよね。そういうときは、呼吸が浅くなったり、雑になったりしているそうです。授乳服のモーハウス青山店で開催された「子育て呼吸法」の講座に参加してきました。呼吸を味方につける呼吸法とは?呼吸法講師のやぎはしすみこさんによると、呼吸法を身につけて、呼吸を味方にしていると、日常生活のさまざまな場面で活用できるそうです。「呼吸を味方にする」って、どういうこと?「身体に不調を感じたり、心が乱れたりすることは誰にでもありますよね。そういうときに、呼吸を味方にしておくと、心身の調子を整える力を発揮してくれるのです」とやぎはしさん。やぎはしさんが呼吸法に出会ったのは、現在3歳の次女がお腹にいるときだったそうです。「出産後も呼吸法を続けるために、育児に呼吸法を取り入れざるを得なかった」というやぎはしさんですが、「呼吸法を取り入れることで子育てがとても楽になり、『子育て呼吸法』としてママ達に伝えています」とのこと。講座では、ママの心と体をいたわり、子育てが楽になる呼吸法を教えてもらいました。まずは、呼吸を意識。次に「数える呼吸」で呼吸と対話!「味方になってもらうためには、あいさつをして、相手をよく知ることですよね。まずは、自分の呼吸を見つめてみましょう。息は鼻か口からゆっくりと吐き、鼻から吸います。目は開けていても、閉じていてもいいのですが、目を開けている方が、雑念が入ってこない人が多いですね」というわけで、講座ではみんなで1分間、呼吸に集中しました。「自分の呼吸が意識できたら、次は3分間、呼吸を数えながら息をします。ポイントは、吸うことよりも、吐くことにより意識を向けて、最後まで吐き切ること。この『数える呼吸』は、自分の呼吸と対話することにつながります。できれば毎日3分間、『数える呼吸』の時間を取ることが理想ですが、忙しいときは、呼吸を10回数えるだけでも効果がありますよ」「見つめる呼吸」で、身体をいたわる!毎日睡眠不足で疲れているママのために、身体をいたわる呼吸も教えてもらいました。「東洋医学の『気血』という言葉がありますが、身体の不調を感じる部分に気持ちを向けると、エネルギーとなる血が集中して、自然治癒力を発揮してくれます。身体の細部に目を向けるという意味で、『見つめる呼吸』と呼んでいます」。講座では、まずは2分間、指に意識を向けながら『見つめる呼吸』の体験をしました。「両手を広げて、1本ずつ指に意識を向けながら呼吸をします。親指を見つめながらひと呼吸、人差し指を見つめながらひと呼吸、と順番に意識を移していきます。指の末端まで血が通うので、冷え性にも効果があります」。確かに、2分間、呼吸をしながら指から指へ視線を行ったり来たりしていると、指の先がじんじんしてくるから不思議です。「もちろん、指だけでなく身体のすべての部分に有効です。寝る前に、お布団の中で頭、額、眉間、目というように、順番に体の部位に意識を向けながら呼吸を続けます。寝つきが悪い人も、すーっと睡眠に入っていけますよ」子育て中だからこそ活かせる「子育て呼吸法」呼吸法を子育てに活かせる場面を教えてもらいました。・呼吸法で手当て「たとえば、子どもが『お腹が痛い』と訴えたら。子どものお腹に手を当て、手のひらに意識をしながらゆっくりと呼吸を繰り返します。さすったりする必要はなく、手のひらを介してじんわりと何かが伝わる感覚で、優しく手を触れておいてあげるだけで大丈夫。『治ったでしょ?』などと聞かなくても、しばらくたつと、子どもの方から『もう大丈夫』と言って、離れていきますよ」・呼吸法で読み聞かせ「絵本は『声を出す呼吸法』にぴったりです。読み聞かせでは、ゆっくり息を吐きながら文章を読み、苦しくなるぎりぎりまで息継ぎをしないでがんばってください」講座では、『あいうえおうた』(谷川俊太郎著)をみんなで読みました。参加者からは「棒読みになってしまう」という感想もありましたが、「慣れてくると声が出しやすくなり、普通の呼吸よりも抑揚が出しやすくなります」とやぎはしさん。・子どもの泣き声に合わせて呼吸「子どもの泣き声を聞いていると、イライラすることもありますが、泣き声に合わせて呼吸をしてみると、うるさく聞こえなくなり、心が落ち着いてきますよ」・怒る前に、ひと呼吸「子どもに、夫に、イラッとする瞬間、爆発しそうになったら、その前に『ふー』っとゆっくり息を吐いてみましょう。怒りを手放すことができます」毎日必ずしている呼吸を味方につけて、心身を整えることができれば理想的ですね。身長176㎝のやぎはしさんは、モデルでもあります。「呼吸法を続けていると、体に軸ができるので、姿勢がよくなったり、スタイルがよくなったりしますよ」とのこと。子育て中はエクササイズをする余裕もありませんが、呼吸法でスタイルもよくなるなんて! しかも、費用いらず。ぜひ実践してみてくださいね。取材協力カメラマン・モデル・呼吸法講師やぎはしすみこさんモーハウス青山店<文・写真:フリーランス記者鯰美紀>
2016年09月29日睡眠は、健やかな成長に欠かせないもの。子どもが寝ようとアドバイザーしないと心配になりますね。自身も子どもの睡眠で悩んだ経験がある、夜泣き専門保育士の清水悦子さんに話を聞きました。Q、なかなか寝ない長女の寝かしつけが苦痛です2歳の娘は、電気を消すなど環境を整えてもなかなか寝てくれず、寝たふりをしていた大人が寝落ちしてしまいます。夜もテンションが高いので、下の子が目を覚ましてしまうことも。寝かしつけが毎日苦痛で、疲れて余裕がないときは怒ってしまいます。[愛知県・とろまる]illustrationATFT GRAPHICS.A、思い切って子どもと早寝をしてみませんか?好奇心旺盛で活発なお子さんのようですね。このくらいの年齢に効果的な寝かしつけとして、布団に入る前にトイレや洗面所、おもちゃなどに「おやすみ」を言って回る入眠儀式があります。また、絵本を何冊読んだら静かに寝ようね、と子どもと約束する方法もあります。日中の運動量も増やし、寝る前の心の準備や習慣を付けていきましょう。それでも難しい場合は、やはりママが一緒に寝たふりをして寝かしつけるのが一番良い対策だと思います。実は私も娘が2、3歳のころはまさに同じ状況でした。寝かしつけていると一緒に寝落ちしてしまい、1時間後にハッと気付いて残りの家事をこなし、翌日はなかなか疲労感が抜けなくて…。こんなに寝落ちするならと20時半に娘と一緒に布団に入り、4時ごろに起きて自分の時間にするように切り替えました。早く寝かせようと焦る気持ちは子どもに伝わってしまうので、思い切って家族で早寝早起きの生活にシフトするのをおすすめします。1 ~ 5歳は、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌量が大人の20倍もあり、このメラトニンは子どもの将来に大きく影響することが分かっています。最初は大変かもしれませんが、ママも子どもも「良かった!」と思う日が来ると思いますよ。
2016年09月28日みなさんは、子どものヘアカットはどうしていますか?美容院でカットしている子もいると思いますが、まだ小さいうちは自宅でママがカットしていることもありますよね。私も3歳の長男の髪を自宅でカットしていますが、毎回アニメのような「ぱっつんカット」に…。まっすぐに切れずに何度も切りなおし、最終的には想像よりもずっと短くなってしまうことも。同じように、ママカットで失敗してしまった経験のあるママもいるのではないでしょうか。今回は、子どものヘアカット教室も開催している美容室ミニヨンメゾンの高野泰幸さんに、失敗しにくいママカットのコツを聞いてみました。子どもカット3つの心構え子どもカットをする上で大切な3つの心構えは【子どもが集中できる環境を整える】【できるだけ複数名でやる】【カットする前にできあがりを頭の中で想像しておく】ということ。まずはテレビのある部屋でテレビを見せながら切るなど、子どもが一定時間動かずにいられる環境を整えること。ミニヨンメゾンでは子どもをカットする部屋にはテレビが備え付けてあり、Eテレやトーマスなどを再生できるようにしているそうです。また、できるだけ複数名で作業すること。1人はカット役で、もう1人は子どもの集中を保つために話し相手になったり、おもちゃで視点を一定に保つようにします。万が一暴れた場合には、危険がないように抑える役にもなり安心です。最後に、「どこをどのくらいカットするのか」は、カット前までに決めておくこと。お風呂に入ったときに「このくらい切ろうかな?」と、切る位置などのカット方針を決めておくとスピードアップにつながります。 5ステップで失敗しにくい!3歳男児のヘアカットに密着今回はしばらく伸びっぱなしにしていた私の長男のヘアカット方法を教えてもらいます。夏場だったので、耳をスッキリと出し、一部を刈り上げたツーブロックスタイルにチャレンジです。■STEP1刈り上げる位置を決め、ピンで留めるまずは、刈り上げる位置を決めて、髪を適度な分量に分けピンで留めます(ブロッキング)。男の子は耳周りを出すスタイルが多いですが、耳周りはすぐに伸びてきてしまううえに、カットの際にくすぐったがって動いてしまい、危険な場所でもあります。それを安全にカットするにはバリカンを使用するのがおすすめなのだそう。バリカンで耳を切ってしまう危険はなく、アタッチメントを使えば長さを一定にできます。ツーブロックにしすぎるのが嫌だという場合には、耳周りだけを斜めに刈り上げるだけでも、耳のあたりがすっきりします。 女の子の場合など、刈り上げをしないスタイルの場合も、1回はブロッキングした方がカットの失敗があっても目立ちにくいですよ。■STEP2バリカンで刈り上げる位置が決まったら刈り上げていきます。ピンでしっかり髪をとめておけば、後はバリカンですっきり刈り上げるだけ。簡単にそろえられますね。バリカンで指定する長さは9㎜がおすすめ。子どもの毛は細いため、9㎜より短くすると剃ったようになってしまい、長くするとすぐ伸びすぎてしまうのだそうです。バリカンには長さを簡単に指定できるアタッチメントがあり、装着した状態で頭に真っ直ぐ当ててあげると、スッキリと揃えてカットすることができます。■STEP3横・後ろをハサミを縦にしてカットする刈り上げが終わったらピンで留めていた髪をおろします。おろした髪を好みの長さに切っていきますが、その時のコツは「ハサミを縦にして使うこと」。写真のように斜めに向けてカットすると、アニメチックなぱっつんカットではなく、自然な仕上がりになります。女の子の髪をカットする場合にも、この方法でカットしていきます。刈り上げない場合でも、ピンでブロッキングするのは1回で良いのだそうです。段の入れ方は最後の工程でご紹介します。 ■STEP4前髪をカットする横と後ろの髪を一通り切ったら、前髪です。前髪は失敗すると目立ちやすいですよね。なるべく失敗を目立たなくするには、表面と内側の2回に分けて切ること。半分を上に上げてピンで留めておきます。 毛の流れに沿って、たとえば右に向かって流したい場合には、少し髪を左に引っ張ってからまっすぐにカットすると、自然に右側が長くなり、流れのあるスタイルになるのだそうです。この時もハサミの向きは斜めです。 上の髪をかぶせて、下に合わせて切っていきます。もし内側を切りすぎてしまったら、外側を長めにしておけば失敗を隠せますね。 ■STEP5段を入れる前髪を含め、髪に段を付けたい場合には、髪を取った手を頭頂部のほうに持ち上げて切ります。すると、頭頂部を中心に内側は短く、外側は長くなり自然な段になるのです。何度もブロッキングして段を作らなくても、上に引っ張るだけで自然な段になります。■完成最後にワックスをつけると、マッシュルームカットだった長男が、ちょっとイケメン風のツーブロックヘアに変身。本人もいつもと違うヘアスタイルに、ちょっぴり照れているようでした。「なるようにしかならない!」こだわりすぎずにスピードカット子どもの髪をカットするうえで心がけるべきことは、こだわりすぎないこと。切りながらこだわったり迷ったりしてしまうと、その分子どもの集中力が切れるリスクが上がってしまいます。おおまかに作戦を決めたら、あとはスピードに乗って一気に作業をすること。「なるようにしかならない!」と割り切ることがもっとも重要なのだそうです。今回カットしてくれたミニヨンメゾンの高野さんも、現在2人の女の子のパパ。自分のお子さんをカットするときにも、なるべく時間をかけずにスピード感を重視して作業しているのだとか。お店にもたくさんのおもちゃや、撮りためた幼児向け番組の録画が見られるテレビがあり、来店した子が少しでも集中していられるように工夫しているのだそうです。また、今回カットをお願いしたミニヨンメゾンではママと一緒に来店し、ママと子どもがいっしょに遊べる個室もあり、ママのカットのついでに子どものカットをしながらママカットやヘアアレンジに関する相談をすることも可能。こうした美容室があれば、一度カット方法を実際に見てから挑戦できるので、あらかじめやり方をイメージしやすく、スピードアップにもつながりますね。 ママのカットは、最初に仕上がりのイメージを持つことと、こだわりすぎないことが大切。あとは5ステップをマスターできれば、家族のためだけの「ママ美容室」が大活躍できる日も近いかもしれません。取材協力:親子で来れる美容室 Mignon maison(ミニヨン メゾン)<文・写真:フリーランス記者宮澤初恵>
2016年09月26日子育て世代は、習い事など出費も多く、将来の教育資金のことも心配。できれば早い時期から、将来に備えて貯蓄をしておきたいですね。ファイナンシャルプランナー加藤貴司さん(ブロードマインド株式会社)に、賢く節約して貯蓄を増やす秘けつを聞きました。貯蓄を増やすには、支出をコントロール!「教育費を早めに準備しておくためにも、貯蓄は必要です。<収入>-<支出>=<貯蓄>になるわけですから、貯蓄を増やすためには、支出をコントロールすることが重要です」と加藤さん。支出をコントロールと聞いて、まず思い浮かぶのが、毎日の買い物で意識せざるを得ない食費ではないでしょうか。ところが加藤さんは、「食費などの変動費の削減も大切ですが、実は固定費を削減する方が意外と簡単に支出をコントロールすることができます」。固定費の見直しで支出を削減できる!?加藤さんによれば、代表的な固定費は、住居費、光熱費、通信費、保険料の4つ。でも、固定された支出だから、固定費と呼ばれるのですよね?固定費を削減するなんて可能なのでしょうか。詳しく説明してもらいました。住居費の見直し「最近はマイナス金利によってローンの金利も下がる可能性があります。住宅ローンがある場合は、借り換えを検討してみるといいでしょう。家を購入する際は、最初から短い期間で借りた方が利息軽減効果がありますので、60歳前後で完済できるようなローンの組み方、物件の選択を行うことが理想的です。とはいえ、すでに不動産屋や銀行に提示されるままにローンを組み、40歳から35年後の75歳で完済予定というような人も少なくありません。軌道修正のためにも、ほかの支出も考慮しつつ、繰り上げ返済(まとまった余剰金ができたときに返済を前倒しすること)を考えてもよいでしょう。返済を前倒しにすることで借入額が減り、それにかかる利息も減ります。その金額は、結構な額になることもあります」。光熱費の削減「電力の自由化によって、より安い電力会社のサービスやプランを選ぶことが可能になりました。数社を比較して、ご家庭にあった電力会社に切り替えてもいいでしょう。簡単に電気料金のシミュレーションができるwebサイトもあるので、利用してみることをおすすめします。また、基本的な方法ではありますが、一番は大事なのは、電源プラグをこまめに抜くなどの、細かい意識。積み重ねが大きな差になります」。通信費の比較検討「携帯電話の使い方にもよりますが、格安SIM(ドコモ、au、ソフトバンク等の大手携帯キャリア以外の携帯キャリアのSIMカード)なども普及しているので、情報をチェックし自分に合ったプランを見つけてコストダウンをはかりましょう。わが家の場合も、格安SIMを利用し、以前の通信費は夫婦で1万8000円前後だったのが、5000円程度に引き下げられました。各社を比較し、通話の多い少ないなど、自分の生活に合ったプランを利用するとよいでしょう。子どもも携帯電話を持つようになれば、通信費も家計へのかなりの負担になります」。保険料の見直し「不動産屋さんに言われるままに火災保険に入ったり、ディーラーさんの勧めで自動車保険に入ったりしたまま、放置している保険プランがあるのではないでしょうか。自分が入った保険を把握していない人もいますが、それでは宝の持ち腐れ。定期的にチェック&見直しを行いましょう。ついつい、調べるのもプラン変更も面倒だと思ってしまいますが、保険料が積み重なると随分出費に差が出てきます」。なるほど。節約というと、お財布からダイレクトにお金が出ていく食費の節約を思い浮かべた私ですが、加藤さんが見直しをお勧めする固定費は、なんとなく口座から引き落とされている費用ばかり。そこから目をそらさないで、一度しっかりと見直し、固定費削減を試みたいと思いました。取材協力:ブロードマインド株式会社<文・写真:フリーランス記者鯰美紀>
2016年09月22日仲が悪い嫁姑ばかりじゃない! ウチは本当に仲良しです♪思わず自慢したくなるステキなお義母さまエピソード「嫁姑」という言葉を聞くと、どうしても不穏な空気がつきまとってしまうもの。でも、「実はウチ、嫁と姑がすごく仲が良いのです!」という家庭もありますよね。今回は、お義母さまってこんなにステキ!ここがサイコー!憧れの女性!というように、お世辞抜きで思わず自慢したくなるステキなお義母さまエピソードを紹介します。イラスト:春吉86%■いつもキレイなお義母さま…ステキです!義母はどんな日でも起床するとすぐに必ずお化粧をする。 義母いわく、「お化粧をすると自分がイキイキとした気分になれるし、急な来客があってもすぐに対応できるのよ。一番は、お父さん(義父)の前でいつもキレイでいたいのよね」とのこと。私自身も見習いたい!(しろゆみ)義母は70才近いですがとてもオシャレ。 ファッションも上品で、アクセサリーやバッグ、靴にいたるまで全身コーディネートしている。 それがよく似合っていてセンスも抜群! 私はセンスがないので、義母に洋服のコーデお願いしちゃおうかな♪(ねねでぶ。)美意識がとにかく高い。もう60才を過ぎているが、美容のためにはお金を惜しまない。マツゲパーマだってかけちゃう。誰が見ても美しいと評判になる(とど)85才になる義母は背筋がピシッとしており、着付けの先生や詩吟の先生をこなす姿に感銘を受ける。いくつになっても好きなことに触れて生き生きとしているステキな女性。長生きの秘訣は、「毎晩の赤ワインと嵐の松本潤くんをテレビで見ること」と豪語している(笑)(グラッちぇ)■その笑顔とおおらかさを見習いたい!嫌なことがあっても笑っている。あまり深く考えない、悩まない。脳天気でお気楽。でもそこが家族円満の秘訣なのかも。真似したいと思う(ちくさんコーポレーション)とにかくスーパーポジティブおばあちゃん! 娘がジュースをこぼしても「大丈夫! 拭けばいいの! あはは!!」と笑っておしまい。私だったら娘を怒鳴ってしまうのに…。そんなおおらかな母になりたい(どすこい倶楽部)たとえ怒っても引きずらない。いつもニコニコしていておおらか(ぴかちゃんママ)■息子よりも義理娘を大事にしてくれるお義母さまものすごく公平であたたかい義母。私が夫ともめた時に話を聞いてくれ、我が子である夫を厳しく叱り、問題が改善されたことがある(豊作ママ)夫には何もないが、私にはよくしてくれる。お正月にはお年玉をくれ、私の誕生日にはプレゼントをくれる。(はるるんぱ)実の娘が先に嫁に行っていて、お姑さんにされて嫌なことを聞いているらしく、「嫁がされたら嫌なこと」をしないよう心掛けてくれている。(ぷーさん)■人が嫌がることを率先してやる姿…頭が下がります毎朝必ず自分の家の前はもちろんのこと、近所周辺を隙間なくキレイに掃き掃除している。家の近くのゴミ捨て場もしかり。ゴミが散乱している時は自分の家からゴミ袋を持ってきてゴミをまとめてくれる。そのためいつもご近所さんに「思いやりのあるステキなおかあさまね」と褒められている。自分の家の周りだけではなく、ご近所の清掃までしているおかあさま、とてもステキで自慢できる!(しろゆみ)地域の町内会役員など、普通みんながやりたがらないことでも、気持ちよく「まわりまわってあなたたちが人様のお世話になるから」と引き受けている(あいあい)■料理上手なお義母さまは我が家の自慢です!何でも手作りしてしまう義母。梅酒、らっきょなども全て手作り。しかもお店で買うよりもおいしい! 庭には常にたくさんの野菜が植えてあり、安全で新鮮。秋には庭にある木から高枝切ばさみで柿を収穫。ことあるごとに宅配便で送ってきてくれる(みよ)大家族で育った義母は大皿の料理が得意。親族が集まった時は、テーブルに乗りきらないほどのおかずを作り、大勢をもてなしてくれる。調味料も出来合いのものは買わず全て手作り! 手作りの柚子胡椒やポン酢は絶品!(さぶりん)40年以上専業主婦をしていただけあって、料理が上手。盛り付けも上手で、冷凍食品なども義母が盛り付けると別格の見た目に。センスがあるなぁと尊敬している(ぴちょん)■私たち(嫁と姑)こんなに仲良しです♪毎年5月の義母の誕生日に、末の娘と3人で熱海や湯河原に泊まり、磯遊びに、おいしいご飯に、温泉も楽しむ! もう4年目だが、来年も楽しみ!(さぶりん)義母はメル友&ライン友。夫(息子)の赤裸々な悩みや愚痴を実母や親友にも恥ずかしくて話せないような内容でも気にせず話せる。そして突っ込んだ話もグイグイ聞いてくるし、義父との愚痴や悩みもガツガツ話してくれる。なんとも言えない距離感の良い関係(ちくさんコーポレーション)白黒ハッキリしてて、男前な義母。ひとりでお酒を飲む私の部屋をノックして、「私にもちょうだいよ」と度々現れ、話し込む(里ひめ)義母も私も働いているので、たまに休みの日がかぶると買い物に一緒に出かけたり、女同士で楽しんでいる♪ お互い好きな靴屋さんが同じなので、セールの情報を教え合っている(Tさん)
2016年09月21日睡眠は、健やかな成長に欠かせないもの。子どもが寝ようとアドバイザーしないと心配になりますね。自身も子どもの睡眠で悩んだ経験がある、夜泣き専門保育士の清水悦子さんに話を聞きました。Q、昼寝をしないで夕方まで遊んでも大丈夫ですか?2歳7カ月の娘がいます。保育園では必ず昼寝をしますが、休日に友達と遊んでいると昼寝をしないで遊びたいと言い、日頃の睡眠リズムが崩れてしまいます。昼寝をしない日は夕方まで思いっ切り遊ばせて早めに就寝しても大丈夫でしょうか?1日トータルで何時間の睡眠が必要なのでしょうか。[兵庫県・こころ]illustrationATFT GRAPHICS.A、昼寝をしない日は早寝を習慣にしましょう乳幼児の睡眠は個人差が大きいものです。生まれたときからあまり昼寝をしない子もいれば、昼寝の回数が多い子もいますが、月齢とともに昼寝の時間は徐々に減っていきます。普段は全く昼寝をしない子も、例えばプール遊びが始まると疲れて昼寝をするようになることもあり、寝たり寝なかったりする状況がゆらゆら続きながら徐々に昼寝をしなくなっていく。これが子どもの昼寝の特徴です。2歳7カ月なら体力が付いてきていますから、昼寝をしない日があっても問題ありません。お子さんが毎日を元気で過ごせているなら、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。昼寝をしないと夕方に疲れて眠ってしまうことがありますね。そういうときは早めに起こして、夜はいつもより早い時間に寝るように習慣付けていきましょう。睡眠時間の目安としては、1日に9 ~ 11時間くらい眠れていれば安心です。毎朝7時に起きるなら21時には寝かせたいもの。昼寝をしない日は20時くらいには寝るようにするといいと思います。
2016年09月21日パパの立ち会い出産率が高くなってきている今日ですが、パパたちは自ら望んで立ち会ったのかしら?立ち会ったメリットを本人は感じているのかしら?妻として夫に聞きたかった本音を6人のパパに聞いてみました。そもそも、立ち会いは自発的に?「立ち会いをしない理由が見あたらない。妻が嫌がらない限り当然だと思っていた」と答えたのはゆうしさん(35歳)、2児の父。出産当日に単身赴任先の鹿児島県の離島、徳之島から飛行機→新幹線→電車で四国の徳島県に移動。間に合うかハラハラ、ドキドキの9時間…。病院に到着して30分で生まれたため、陣痛で苦しんだだろう妻には申し訳ないけれど、「あっという間だった」という印象。りどうさん(43歳)は、「特に決心することはなく普通に立ち会うものだと思っていました。強いて言えば“娘に早く会いたかったから”」。お腹の中にいる赤ちゃんと出会えた瞬間はただただ感動!だったそう。「パートナーと一緒に赤ちゃんを迎えたい!という願望が強くて…」と答えたのは、いぬっちさん(35歳)。予定日を過ぎたママは事前に入院、陣痛がきたとの連絡で病院に向かい、立ち会い。約12時間後に第1子が生まれました。前室だと思っていた場所が分娩室に早変わり、扉を閉められそのままの流れで立ち会ったのはTOROPICALさん(49歳)。「第1子は無痛分娩、しかし第2子は自然分娩だったので妻が不安かと思い、立ち会いを断るのもアレかな…と」、正直に答えてくれました。(笑)奥さんが助産師のacg17920さん(42歳)は、出産までの流れでなんとなく立ち会い。「今思えば、妻の現場での仕事の様子を知るよい機会になった」と、普通のパパとは少し違った視点からの感想。心に残ったシーンは?「産まれるまでまだ時間がかかるかも…と助産師さんに言われ、『○○ちゃーん!出ておいでー』と私がお腹に声をかけたとたんに、ググッと降りてきたんです」と、りどうさん。これには助産師さんも驚いたそう。妊娠中にずっと話しかけていたからかもしれない、というパパは現在も愛娘の育児を楽しんでいます。「はじめてわが子を抱いた妻の顔が忘れられない」と答えたのは、カメラマンのなだろうさん(48歳)。シンプルですが妻の一瞬の表情をとらえた、写真家さんらしい感想。同じく母となった妻の様子が印象に残っているのがいぬっちさん。小さな赤ちゃんが産まれるだろうという予想に反し、3908gの女児誕生!産んだ妻もびっくり!その後カンガルーケアで赤ちゃんを抱く妻が少しずつ落ち着き、赤ちゃんをやさしく包みこんでいたシーンが脳裏に焼きついているのだとか。産む立場の私たち母親は自分の姿を客観視できないので、こういうシーンを夫がしっかり見て心に刻んでくれていると、とてもうれしいですね。とにかく無力・・・でも父としての自覚が芽生える最初のスタート?「出産において父親は無力だと思い知りました。同時に出産を経て母親は強くなっていくんだなと」(ゆうしさん)「立ち会っていなければ、出産がどんなに大変なものかわからなかったと思う。家族の大切な瞬間を共有できてよかった」(なだろうさん)出産に立ち会うにあたり妊娠・出産について勉強をしたりどうさんは、「知れば知るほど“出産がどれだけすごいことか、命を育み産む女性がどれほどすごいのかを感じた」と言います。ほとんどが“親としての自覚が芽生えた”、“父親になる感覚のようなものが得られたかもしれない”と、立ち会ったことをプラスにとらえているようでした。最後に夫から妻へのメッセージ「こんな愛おしい生き物を生んでくれて、本当にありがとう」(りどうさん)「ありがとう。これからも共にがんばりましょう」(acg17920さん)日々の育児で妻を頼ることが多くなっていることを省みるゆうしさんは、「今後は家事も含めてもっと積極的に関わりたい」と。だから子どもだけでなく私の相手もよろしくお願いします、と最後にかわいいメッセージが付け加えられていました。ママたち、育児で忙しいとは思いますが、夫のことも構ってあげましょうね。(笑)「第2子男児の今後はいろいろと思いやられるけれど、生れ落ちた瞬間から知っているというのは、これからどこかで生きることがあるかもしれないね」(TROPICALさん)。子どもたちが生まれた瞬間から、大人になるまで育てていく責任が伴う親業。母親だけではなく、いざというときには父親の出番もやってくるのです。そんなときは頼りにしてます、父さん!“出産の振り返り”、なにかの機会に夫婦でやってみるのもよいかもしれません。互いに感謝の気持ちを思い出し、また気持ちを新たに生活するきっかけになるかも。さっそく私も夫に聞いてみようと思います。話を聞かせてくれたパパさん、ありがとうございました!<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年09月19日赤ちゃんがミルクやおっぱいを卒業し、食事からすべての栄養を摂るようになると、気になってくるのは栄養バランス。子どもによって好き嫌いには個人差があり、なかなか野菜やお肉などをバランスよく食べてくれず、困っているママも多いのではないでしょうか。私も現在1歳10カ月の娘の好き嫌いに悩む1人。毎日牛乳ばかりを飲みたがり、食事はほとんど白米しか食べない娘が、どうしたら栄養バランスの整った食事をしてくれるのか、頭を抱えていました。そこで、調理師で保育園看護師として勤務している豊田杏子さんに、野菜嫌いの幼児が、栄養バランスが整った食事をできるようにするにはどうすればいいのかを聞いてみました。味付けを濃くして無理やり野菜を食べさせるよりは、栄養満点の”玄米”を当初、私は豊田さんに「どんな味付けをすれば野菜を食べてもらえるのか」を聞くつもりでいました。しかし、豊田さんによると、味付けを濃くして野菜を食べても、調味料漬けになってしまい、逆に子どもの健康にとって良いとは言えないそうです。調味料に含まれることがある添加物を必要以上に摂取するだけでなく、将来的にも濃い味付けに慣れてしまい、健康を害してしまう原因になります。今どうしても食べてくれない野菜を無理に与えるより、野菜に含まれるビタミンや繊維を主食で摂取できる「玄米」を幼児食に取り入れることがおすすめと語る豊田さん。実は、1歳の豊田さんのお子さんも玄米を食べているそうです。「野菜を食べさせないと!」と血眼になっていた私にとって、目からウロコの提案でした。玄米の栄養を吸収するためには、調理に工夫が必要玄米は栄養価が高く、白米に比べてカルシウムは1.8倍、鉄分は2.6倍、ビタミンEは6.5倍、食物繊維に至っては7.4倍も含まれています。便秘がちで、排便のときに大泣きをする私の娘にとって、食物繊維はぜひ摂取させたい栄養素です。しかし、玄米には「消化が悪い」という一面も。玄米の表面は、内部に栄養を凝縮させるためセルロースの硬い膜で覆われています。この膜をそのままにして炊飯しても、玄米は消化されにくく、栄養の吸収も期待できないのです。この膜をやわらかくし、消化を良くするための方法として6時間~1晩浸水させることを勧める豊田さん。長時間浸水させることで、膜が軟化して、栄養の吸収を妨げているフィチン酸の働きが弱くなり、栄養の吸収がよくなるのだそうです。その後、浸水させた米の水を捨て、新しい水で炊飯することで、やわらかく吸収の良い玄米が炊けるのです。また、まだ1歳の赤ちゃんにとっては炊いただけの玄米では消化しにくい場合もあるので、炊いた玄米に水を足し、20分ほど煮てお粥にして与えると良いそうです。心配な場合には少しの量から様子を見て与えましょう。余ったお粥は冷凍もできますよ。「混ぜ足し」でさらに栄養価アップ炊いたお粥に、ひじき煮やごま、キノコ、かつおぶしなどを加えるとさらに栄養価をアップさせることができます。豊田さん自身も、解凍した玄米がゆにひじき煮、納豆などを加えて栄養たっぷり丼にすることがあるのだそう。忙しい日でもササッと準備でき、働くお母さんでも簡単に栄養価の高いご飯を準備できますね。実際に娘に与えてみました今まで玄米を正しく炊いたことがなかった私ですが、豊田さんの教え通りに玄米を炊いてみました。浸水には時間がかかりますが、特に手をかけることがないので面倒臭さはありませんでした。炊いた玄米をお粥にし、大人用のおかずとして作ってあったひじき、白ごまを混ぜて、当日の食卓に。白米が大好きな娘に、玄米がゆが受け入れられるのか不安でしたが、一口食べておいしさに気づいたのか、どんどん食べてくれました。煮込んである玄米はやわらかく、白米と差を感じることはありません。気づけばご飯茶碗は空っぽに。いつもは野菜のおかずを食べさせようと「食べなさい!」と眉間にしわを寄せてばかりの食卓でしたが、その日は笑顔で食事を終えることができ、毎日のストレスが解消されました。また、悩んでいた便秘も改善され、毎回排便の際に痛みで泣いてしまい、まれに出血もあった娘ですが、今ではいきんだだけで普通の便が出るようになりました。■それでもどこかに取り入れたい野菜は“スムージー”で野菜単独ではまだなかなか食べてくれない娘ですが、豊田さん曰く「どこかのタイミングで食べるようになることがあるので、無理強いしないことも必要」なのだそう。それでもミネラルやビタミンが豊富な生野菜を食事に取り入れたいときには、スムージーがおすすめ。先生によると、初心者は小松菜やリンゴを使ったグリーンスムージーからスタートすると飲みやすいのだとか。さっそく作ってみると、私とパパはもちろん、息子も娘も飲んでくれました。リンゴとレモンで青臭さが消え、飲みやすいです。余った玄米ごはんは素材だけの自然な甘みがおいしい「玄米甘酒」にまた、豊田さんが息子さんにも与えている栄養満点メニューが「玄米甘酒」。炊いた玄米に同量の水を加えて煮込み火を止め、60℃程度に冷めてから麹を入れて8時間程度保温すると、玄米甘酒のできあがり。保温はヨーグルトメーカーなどの保温機器があると楽ですが、私は保温鍋で数時間ごとに少し加熱しながら作ってみました。まったく味付けをせずに、麹と玄米の甘みだけでできた甘酒ですが、本当に甘くてびっくりします。甘酒は便秘解消にも効果があり、夏バテを防止する効果も。飲む点滴と呼ばれているほど、疲労回復に効果が高いのだそうです。こちらも多めに作ったあと、冷凍保存することが可能です。製氷機で凍らせておくと、必要量を取り出しやすいですね。甘酒はママの夏バテ解消に実際に、炊いた玄米を利用して甘酒を作ったのですが、こちらは母である私の夏バテ解消に役立ちました。作った甘酒は味が濃いため、お湯で割ったり、バニラアイスにかけて楽しみ、そのおかげか、夏は風邪や体調不良なく過ごすことができています。なかなか母親になると自分の体を気遣えないものですが、これを機会に自分の体のために続けていきたいと感じました。また一緒に飲んだ3歳の息子も「すんごくおいしい」と感激した様子。甘くておいしく、今では大好物となっています。「食」を学ぶことは「子育て」を学ぶこと豊田さんが強く語ることは「食べ物は親の判断で子どもに与えていくもの」ということ。子ども自身が口にするものを選ぶことはできず、親が与えたものが子どもたちの体を作っていきます。将来の子どもの健康のために、何を口にするのが良いかを選ぶ知識をつけることは、子育て自体を学ぶことになるのですね。豊田さんはさまざまな場所で食育講座を開講し、私のように子どもの食生活に悩むママたちにアドバイスをしています。玄米に関する話だけでなく、一人ひとりの悩みに合わせて、ママの思いを理解し、理想論にとらわれない助言をしてくれるのがとても印象的でした。多くのママが食を通じ、わが子とともに自分自身の健康も守れる知識をつけることで、ママたちの子育てにはもっと笑顔が増えていくのかもしれませんね。取材協力:調理師看護師豊田杏子さん参考資料:無農薬玄米のススメ(玄米の栄養価)<文・写真:フリーランス記者宮澤初恵>
2016年09月15日「爪かみや指しゃぶりは、昔からあるママたちの悩み」と言う小児科医の川上一恵さん。注意してやめさせるのではなく、子どもが楽しみながら直す方法を聞きました。Q、園ではしないのに家では指しゃぶりをします4歳の娘が指しゃぶりをなかなか卒業できません。でも園では「恥ずかしいからしてないよ」とのこと。羞恥心があるのに家ではかなりの頻度でしていて、寝るときはいつもです。指は荒れるし、爪もよく割れます。特に厳しく注意はしていませんが、気になるときは言います。どうしたらすんなりやめることができますか。[千葉県・ももいろママ]illustrationATFT GRAPHICS.A、安心感を与えて楽しみながら直す工夫を園では友達と遊ぶのに忙しくて指しゃぶりをする必要がないのでしょう。家で無意識に指しゃぶりをしてしまうのは、本音のところではママに抱っこしてもらって安心したいのかもしれませんね。指がスーッと口にいきそうになったら、抱っこしたり、手を握ってあげてください。寝るときは握手をしながら寝付くまでお話をしてあげましょう。その他にも一緒に手遊びや折り紙をしたり、洗濯物を畳んだり、ご飯の用意を手伝ってもらうなど、楽しく両手を使う工夫を考えてみてください。「朝の新聞を取ってくる」「ご飯のときはお箸を並べる」など子どもができそうな課題をいくつか与え、その中に「指しゃぶりをしない」という課題も混ぜておくのです。できた日はシールを貼り、目標を達成したらデザートを奮発したり、ママからプレゼントがあるというのもやる気につながります。荒れた手にハンドクリームを塗り、「指しゃぶりしたらもったいないな」と言って、お休みの日にはきれいに子ども向けのマニキュアをしてあげるのも効果的です。注意して直すのではなく、たくさん褒めて直す方向にもっていくと子どもも頑張れますし、案外早く効果が表れますよ。
2016年09月14日ニュースなどで見聞きする、〝運動能力の低下〞。文部科学省によると、昭和60年代から現在まで、子どもの運動能力は低下傾向が続いています。今回は乳幼児期の運動の大切さや、親子で楽しみながら運動能力を高める遊びを紹介します。お話を聞いたのは:東根明人さん一般社団法人コーチングバリュー協会()代表理事・博士(医学)。運動能力を伸ばすコーディネーショントレーニングの研究と普及に取り組んでいる。著書に『子どもの運動神経はジャンケンゲームでみるみる育つ』(青春出版社)等。■現代の子どもは活動量が減っている運動能力とは、体を思い通りにスムーズに動かす力のこと。体力が向上することと、発育に合った経験・学習をすることで身に付いていきます。運動能力が低下している主な原因は生活の変化。昭和50年代頃までの子どもたちは外で走り回ったり、木登りをしたりと、外遊びで体を動かしていました。しかし、現代は親の自転車や車に乗って移動する機会が増え、歩くことさえ少なくなっています。また、公園など遊ぶ場所が減ったこと、テレビ視聴やゲームの時間増、事故や犯罪への懸念などから室内で過ごす時間が増えたことも活動量の減少要因です。■休日も60分以上の運動を心掛けて運動が不足すると肥満を招いたり、食欲がわかず栄養が十分に取れないことも。転んだときにとっさに手が着けないなどけがをしやすくなる、将来的に病気になりやすいなど、健康を脅かすことにもつながります。2012年に文部科学省が策定した「幼児期運動指針」によると、「毎日、合計60分以上、楽しく体を動かすことが望ましい」とのこと。これには家庭や外で遊んだり、保育園の行き帰りを歩く時間も含まれるので、保育園に通っていれば、平日はほとんどのお子さんがクリアできているはず。休日は家庭でも意識しましょう。■子どもの頃に培う運動神経は一生の宝運動には下の表にある、①バランス能力②リズム能力③操作能力④認知能力⑤反応能力の5つの発達が欠かせません。運動神経がいい人は、これらをバランス良く発揮しています。5つの能力が大きく伸びるのは運動神経が著しく成長する3〜8歳頃。この時期に作られた運動神経の回路は強固で精密なものになり、大人になってもその機能が衰えることは、ほとんどないといわれています。■遊びで体を動かす楽しさを教えよう5つの能力を伸ばすためには、乳幼児期は体を激しく鍛えるのではなく、運動を遊びとして楽しませて。親が無理して一緒に動かなくても、声を掛けたり、一緒に笑ったりするだけで子どもは喜び、体を動かすことが楽しくなります。楽しいと感じると、さらに運動をするようになり、運動神経はますます高められるのです。逆に、親の接し方で、子どもを運動嫌いにしてしまうこともあります。例えば、親が「うちの子は私に似て、運動神経が悪い」とネガティブな言葉を掛けると、子どもは無意識に〝運動が苦手な自分〞を演じようとしてしまいます。そして、それを実現するかのように、本当に運動が苦手になってしまうのです。子どもの発達のペースには個人差があり、一人ひとりが自分のペースで成長しています。他の子と比べずに、先入観を捨てて接することも、子どもの運動能力を伸ばす上で重要です。さまざまな遊びで伸びる5つの運動能力1 バランス能力体のバランスをとる力。転びそうなときに姿勢を保つためなどに使われる。2 リズム能力自分がイメージした動きを体現したり、相手との動きのタイミングをつかむ力。動きを真似するときに発揮される。3 操作能力思った通りに体を動かしたり、ボールやラケットなどの道具を使ったりするときに欠かせない力。4 認知能力空間や時間などを把握したり、状況を考えて判断したりする力。5 反応能力合図や動きに素早く反応する力。飛び出してきた車をよけるときなどに役立つ。先生教えて! 運動に関するQ&AQ 両親とも運動は苦手。運動神経は遺伝する?A 遺伝はほとんどしません。子どもは親の遺伝子を受け継ぐので、もともと運動が得意な子、苦手な子の差はあります。しかし、運動神経は潜在的なものよりも、育つ環境に大きく影響を受けます。両親が運動が苦手だと、家庭で運動する機会が少ないため、子どもも苦手になる傾向があるのです。環境次第で運動が得意になる可能性はあるので、親が運動嫌いの場合は、意識して体を動かす機会を作りましょう。Q 運動神経はいつ頃までに決まる?A 3~8歳頃に運動神経の基礎が作られ、12歳頃まで成長を続けます。運動神経の伸び方には個人差があるので、ちょっとの失敗や上手にできないことがあっても、焦らず温かく見守りましょう。Q 運動能力アップのために0歳でもできることはある?A この時期はスキンシップの一環として、体を動かせれば十分。触れ合いの中で、楽しい、気持ちいい、という体験をさせてあげると、運動へのステップアップもスムーズになるでしょう。Q 運動能力を上げるために親が意識することは?A 子どもの長所やできることを積極的に見つけて、伸ばすことを意識しましょう。ついつい苦手なことやできないことに目が向いてしまいますが、嫌なことを指摘されると子どもは苦手意識が高まり、運動が嫌いになってしまいます。Q 水泳や体操は早いうちからやらせた方がいい?A やらせてもいいですが、それだけになってしまわないようにしましょう。乳幼児期には遊びを中心に、運動能力の基礎を作ることが大切です。足でジャンケンをしたり、ステップを踏んだりするだけでも十分運動になるので、いろいろな動き・運動を取り入れましょう。ただし、まだ筋肉や骨格が発達していないので、激しい筋トレなどは避けて。運動能力アップに欠かせない5つの力を高める遊びを、おすすめの年齢とともに紹介。遊んでいるうちに「こんな遊び方もいいかも!」とアイデアが出てきたらしめたもの。お子さんと一緒に楽しい遊び方を見つけてください。【親子遊び1】抱っこしてゴロゴロ0歳1歳2歳親が子どもを抱っこして横になり、そのまま左右にゴロゴロ揺れます。首をしっかり支えれば、首がすわり始めた頃からできます。ワンポイント寝る前のスキンシップとしてもおすすめの遊びです。ママやパパがギュッと抱きしめると、子どもは大喜び!【親子遊び2】ハイハイトンネルくぐり0歳1歳2歳親が四つん這いになってトンネルを作り、子どもがくぐって遊びます。ワンポイントズリバイやハイハイができるようになってきたら、ママやパパも目線を合わせて一緒に遊びましょう。たくさん動けるようになったら、少しずつ離れた位置でトンネルを作るようにすると、自然に運動量を増やせます。【親子遊び3】風船タッチ2歳3歳4歳5歳6歳ママやパパが上から風船を落とし、子どもにタッチさせます。ワンポイント風船がない場合は、空気を入れたビニール袋や、丸めた新聞紙、タオルなどでもOK。風船を落とす位置や高さを変えたり、タッチするときに「手を2回たたいてから」「頭を触ってから」などルールを作ると遊びが広がります。【親子遊び4】トンネル&滑り台2歳3歳親が床に座って膝を立てます。子どもはママやパパの膝裏のトンネルを通ったり、すねを滑り降りたりします。ワンポイント滑らせるときに、子どもがバランスを取れなければママやパパが腰を支えてあげましょう。【親子遊び5】いろいろタッチ2歳3歳4歳5歳6歳親が言った場所を素早くタッチ。ママやパパは「頭」「足」「床」などいろいろな場所を言いましょう。ワンポイント親は掛け声だけでも良いですが、一緒にやるとさらに盛り上がります。子どもがタッチしやすいところから始め、次第に「ママの背中」「テレビ」などに広げていくと、子どもの運動量がアップ。【親子遊び6】ジャンケンハグ4歳5歳6歳親子で向かい合って立ち、ジャンケンをします。勝ったほうはハグをし、負けたほうはハグされないようにしゃがんだり一歩下がるなどしてよけましょう。ワンポイントジャンケンをした後、瞬時に動くので、瞬発力もアップ。慣れてきたら、ジャンケンを足でやると運動量も難易度も上がります。【親子遊び7】ジャンプタッチ4歳5歳6歳ママやパパは立って腕を伸ばし、子どもはジャンプして親の手をタッチ。子どもの身長に合わせて手の高さを調節して。ワンポイントタッチするときの腕の動きは、ボール投げの動きにつながります。「次はどれくらいの高さにする?」など、子どもと相談しながら遊ぶのも盛り上がります。
2016年09月14日秋から冬にかけて、家で過ごすことも多くなりますね。そんなときは、親子で楽しめる簡単工作はいかがですか?イラストレーター&工作プランナーのかないとよあきさんに、分光シートを使うことで虹色に光る「ホログラム万華鏡」の作り方を教えてもらいました。用意する材料は、これだけ!子どもも楽しめる工作はたくさんありますが、あれこれ用意するものがあると、面倒なのが正直なところ。かないさんのホログラム万華鏡で必要なのは、分光シート以外、家にありそうなものばかりです。・ラップの芯・画用紙15×13㎝・ラップの芯に沿って円形に切った黒画用紙2枚・分光シート(写真には写っていません)・両面テープ・マスキングテープ材料を準備しておきます1.円形に切った黒画用紙の1枚は、中心にのぞき穴をあける。(写真は7mmの目抜きであけています)2.ラップの芯は、長さ15cmのところにぐるっと印をつける。(画用紙<15㎝×13㎝>を巻いて線をひくと、きれいにできます)3.印をつけた線に沿ってカッターで切る。(カッターを挿し抜きしながら切っていくと切りやすくなります)4.画用紙<15㎝×13㎝>の両端に両面テープを貼る。(この画用紙は、側面部分になります)5.分光シートを1.5cmの正方形に切る。準備ができたら、組み立て開始!1.準備であけた円形画用紙ののぞき穴の部分に分光シートをかぶせ、その四隅をセロハンテープでとめる。(分光シートは裏表は関係ありません。のぞく部分にセロハンテープが見えないように。表面に指紋をつけすぎないように注意)2.画用紙の両面テープをはがし、芯に巻いていく。はみ出た部分ははさみで切る。(多少のズレや足りない部分は、最後にマスキングテープをはって隠れて見えなくなるので大丈夫)3.のぞき穴のある方の円形黒画用紙を、芯の端どちらか一方にかぶせる。4.マスキングテープで貼る。(側面にテープの幅半分をつけ、もう半分はつけずに、1周巻く)5.上にはみ出たマスキングテープに、はさみでたてに切り込みを入れる。(切れ込みの間隔は自由。1cm弱くらいがちょうどよい)6.切れ込みを1つ1つ倒していく。7.芯のもう一方の端に、円形黒画用紙をかぶせる。8.マスキングテープで貼る。(黒画用紙の面はピンで穴をあけるので、その面積が少なくならないように、側面側に貼るテープの面積を多くする。2/3くらいがちょうどいい)9.手順5・6と同様に、はさみで切り込みを入れ、1つずつ倒して貼っていく。10.虫ピンで穴をあける。(自由に穴をあける。ランダムにあけてもよいし、ハートや星など記号をあけてもよい。穴と穴の間隔が近すぎると画用紙が破けてしまうので注意)完成です!光に向けると、キラキラ光る!完成したホログラム万華鏡ののぞき穴(分光シートを貼った側)から、光のある方に向かってのぞくと、虹がいっぱい!自然光、蛍光灯、LEDなど、光によってそれぞれ見え方が違うのもポイントです。(ただし、太陽は直接見ないようにしましょう)。かないさんの工作教室でも、穴をのぞいた子どもたちから歓声が上がるそうですよ。(↑LEDの光。ランダムに穴をあけた場合)(↑蛍光灯の光。ランダムに穴をあけた場合)(↑蛍光灯の光。星型に穴をあけた場合)私も、ビーズやスパンコールを使った万華鏡は作ったことがありますが、ホログラム万華鏡は、キラキラ感にうっとり。光によって変化が見られるので、子どもが飽きにくいのもいいですね。レストランでの待ち時間などに取り出して、「あっちの光は?こっちの光は?」なんて遊ぶのも楽しいですよ。ぜひ作ってみてくださいね。取材協力:イラストレーター&工作プランナーかないとよあきさんブログ<文:フリーランス記者鯰美紀>
2016年09月12日熊本地震が起こった今年、車中に寝泊りしながら余震におびえる日々を過ごす、多くの避難者の姿を目にしました。決して他人事(ひとごと)ではない、いつ私たちもそういう状況になるか分からない。いざというときのために、家族で車中泊を体験してみることにしました。家族5人、1泊の車中泊に挑戦!わが家の車は後部座席がほぼフルフラットになるミニバン。まず後部座席をフラットにして、寝袋やブランケットを敷き寝床(ねどこ)を作ります。車内に入るやいなやテンションが上がる子どもたち。車で寝るのが初めてだから仕方ない…後ろの席にランタンをぶらさげ、異空間をしばし楽しみました。車の中には寝袋、ランタン、ヘッドライト、ラジオ、水なども準備。ランタンは車内に、ヘッドライトは夜間トイレに行く際に役立ちます。(※ライト:左から、ぶら下げるタイプのランタン、ヘッドライト、太陽光充電と手巻きで充電できる小型のライト)車内で寝る際はトイレなどで出入りをすることを考慮し、後部座席のどちらかを出入り口に決めることがポイント。そうすることで反対側のドア部分が使えるので、使えるスペースが広くなります。スーパーのレジ袋に靴を入れ、出入り口側の椅子にかけておくと、靴を探す手間も省けて車内も汚れず便利です。3人の子どもたちはフラットにした後ろの席でブランケットをかけて、体の大きい夫は助手席、私が運転席で各自の寝袋に入って寝ることにしました。なにが辛いって、やはり足が伸ばせない、とても窮屈なこと。運転席では少し間違えば足でクラクションを鳴らしてしまいそう・・・。寝返りも自由にうてず、うっすらと意識がある状態が続き、十分な睡眠が取れるとは決して言えませんでした。これを何日も続けていた被災地の方々の苦労が少しわかった気がしました。子どもたちはというと、3人には十分なスペースで1泊だったこともあり、だれひとり文句は言わず、体験として楽しんだようでした。改めて気づいた、避難時の注意点これはあくまでも“避難としての車中泊”。お楽しみではないということ。避難を想定して改めて考えたことは、トイレの問題。車の中にはトイレがないので、必ず車から出て外にあるトイレに行かなければなりません。住みなれた地元での避難だとしても、“子どもの単独行動は絶対にNG”だということ。小学生の2人はもちろんひとりでトイレに行けるのですが、「避難先でのひとりでの行動は絶対にダメだよ。トイレに行くときも、家族か知っている大人に声をかけて、ついてきてもらうのよ」と改めて注意。“避難所で知らないうちに犯罪に巻き込まれることがある”、“避難は日常生活とは違う”ということを、子どもたちにしっかり伝えておかねばならないと思いました。車内の備蓄品&準備しておくべきものこの機会に、車内に常備しておくべきものも再チェック。・車内備蓄品:ペットボトルの水、簡単に食べられる携行食やお菓子類、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ、ビニール袋、タオル、簡易トイレなど。今回は賞味期限が切れたカロリーメイトとペットボトルの水を入れ替え、水を注ぐだけで食べられるフリーズドライの非常用ごはんを追加。・ブランケット:使わなくなった寝袋1つは荷台の下に、小さなブランケット数枚も必ず車内に置いてあります。・現金と連絡先のメモ:1万円札ではいざというときに使いにくいので、千円札と小銭を混ぜて。駐車場代で100円玉がなかったときにも使え、助かった経験も。・付箋(ふせん)とマジック:家族とはぐれたときのため、避難所などで自分の近況を書き残せるように。・歯ブラシ・ナプキンなど:忘れがちな生理用品、これらも入れておきましょう。・フロントガラス用サンシェード:目隠しとして、もちろん日よけとして役立ちます。あると便利な安心グッズ・電源アダプター:車のシガーソケットにはめこみ、電源を取ることができます。携帯やスマホの充電に役立ちます。・脱出用シートベルトカッター付きハンマー:万が一車が水没してしまった場合、シートベルトを切って、窓を割り脱出するための備え。非常時といえば家の備えばかりに気持ちがいきがちですが、いざというときに避難場所にもなるだろう車、車内の備えも万全にしておきたいものです。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年09月08日「どこまで見守るべき?」「いつも上の子を怒ってしまう」など、悩みの尽きない〝きょうだいげんか〞。今回は、笑いと笑顔をキーワードにした子育てを提唱する、原坂一郎さんが「きょうだいげんかが劇的に変わる方法」を伝授。読者ママ2人に、1週間実践してもらいました。お話を聞いたのは原坂一郎さんはらさか・いちろうKANSAI子ども研究所所長。男性保育士の草分け的存在として長年保育所に勤務。「浪速のスーパー保育士」との異名をとる。現在は全国での講演・講座、執筆活動を行っている。「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」(すばる舎)など著書多数。チャレンジャーは2組の親子。1週間でママの悩みは解決できるか?【1組目】5歳差なのにお互い譲らずどちらかが泣くまで続きますママ松本由佳さん長女絆希(きずき)ちゃん[小学5年生]次女望愛(のあ)ちゃん[年長]けんかの様子とママの対応次女が長女のゲーム機を返さなかったり、ちょっかいを出したりして、長女の我慢の限界で、1日何度もけんかが起こる。次女には、「そんなことしたら、お姉ちゃんはどんな気持ちになる?」と注意するが、反省の色はなし。なるべく両方の言い分を聞くようにしているがたたき合いになったときは、長女を叱ってしまう。原坂さんからのアドバイスコレだけやってみて!>1「何やってるの」「いつまでしてるの」など、疑問形で叱るのをやめましょう。2仲裁をするときはどちらも叱らない。共感しながら事情を聞きましょう。3妹には「長い時間借りないで、すぐに返してね」などすべきことを単刀直入に伝えましょう。4ママはお姉ちゃんと一対一で向き合い、普段の我慢や頑張りを認めましょう。長女がお姉ちゃんらしくなったことに驚き!次女も注意を聞くようになりましたチャレンジ2日目、長女に「いつも我慢してるんだよね。おかげで助かってるよ」と伝えてから、長女が劇的に変化。妹に譲ったり、積極的に私の手伝いをしてくれるようになりました。そして次女にも大きな変化が。私の注意を聞くようになったし、長女にすごく甘えるようになったんです。けんかの回数も1日に2回くらいにぐっと減ったし、2人とも気持ちを切り替えるのがうまくなって、すぐ仲直りできるように。お互いに慕い合ういい姉妹になりました。【2組目】お兄ちゃんが優し過ぎて弟に「イヤ」と言えませんママ鈴木万葉香さん長男琉青(りゅうせい)くん[年中]次男凛斗(りんと)くん[2歳]けんかの様子とママの対応長男が次男におもちゃを取られたり、上に乗っかられたりして、いつも泣いてしまう。次男には「お兄ちゃんがかわいそうでしょ!」と叱るが、言うことを聞かない。長男がしょんぼりして「弟に貸してあげた」と報告に来たときは、「偉いね。でも我慢しなくていいんだよ」と優しく言えるが、同じことが続くと「強くなりなよ!」とダメ出ししてしまう。原坂さんからのアドバイスコレだけやってみて!1お兄ちゃんの褒めどころを言葉で伝えましょう。「残さず食べたね」など、日常の出来事でOK。2お兄ちゃんが何かをしないときに叱るのではなく、できたときに褒めましょう。3弟が悪いことをしたときは、ポーズでも弟を叱りましょう。4弟を叱るとき、「お兄ちゃんがかわいそうでしょ」など兄を引き合いに出すのはやめましょう。長男の我慢に気付けたことでいじけず甘えてくれるようになりました次男がまだ言葉をよく理解できないので、けんか自体はいまだにありますが、私と長男の関係が大きく変化しました。今まで、長男は弟にやられてしまう悔しさも、私に甘えたい気持ちも我慢していたのに、私は「お兄ちゃんだから我慢するのが当たり前」と思っていたんです。私が長男を丸ごと受け入れたことで、「僕が悪いんでしょ」といじけなくなったし、「イヤだ」と次男に言えるように。何より私自身が穏やかに長男と向き合えるようになりました。原坂さんの解説プラスの介入なら親はいつだって口出しをしていい松本さん・鈴木さんの2組とも、期待以上の変化が出て私もうれしいです。下の読者アンケートを見ると、子どものけんかには「できるだけ口出ししない」という方が多いようです。でも、結局はそういうわけにはいかず、何らかのかたちで介入せざるを得なくなったり、そのタイミングに悩んだりするおうちのかたは多いのではないでしょうか。大切なのは「いつ介入するか」ではなく「どのように介入するか」です。たとえばギリギリまで我慢して、堪忍袋の緒が切れたように叱りつける、といったような「マイナスの介入」ならば、いつ介入しても、そのけんかは余計にこじれます。でも、子どもに満足感を与え、良い方に導く「プラスの介入」ならば、親の都合の良いタイミングでOK。「いつ口を出せばいいの?」と悩む必要はありません。その「プラスの介入」のポイントを3つお話ししましょう。Q、子どものきょうだいげんかであなたが取りがちな対応は?※2016年5月11日~6月7日、WEBアンケート、有効回答数926人●介入のポイント1両者の言い分を聞くどんな場合でも、けんかというのはどちらにも「事情」や「言い分」があるものです。まずはお互いの言い分を聞いてあげましょう。言い分を聞いてもらえるだけでも怒りの興奮は収まり、「まあいいか」と思えるようになるなど、気持ちにも余裕が出てきます。下の子が小さくて、言い分を上手に言えないときは、まず兄(姉)の方から聞き、そのあと弟(妹)の言い分を「でも、○○なんだって」とママが代弁してあげましょう。●介入のポイント2その言い分に共感するそれぞれの事情が分かったなら、決して叱らないようにし、その言い分を認め、共感してあげましょう。「そうだったの」「本当!?」という言葉を返すだけでもOKです。「ママは分かってくれた」という満足感で子どもは落ち着き、相手の言い分や、ママの言葉も聞けるようになっていきます。●介入のポイント3どちらのことも叱らない言い分を聞いて事情が見えてきても、決して「どちらが悪い」と決め付けてはいけません。どちらも「正しいのは自分」と思っているので、自分が悪いと決めつけられると違う怒りが生じ、そのけんかはますます大きくなります。一番良くないのは、上の子を「お兄(姉)ちゃんでしょ」と叱り、下の子も「あなたもそれくらいで泣いたらダメ」と、両方を叱ること。お互い、相手のせいで叱られたと、余計にしこりが残ります。以上の3つのポイントを踏まえた、私のやり方をご紹介しましょう。「お姉ちゃんにたたかれた」と言って、弟が泣いている状況です。ママ どうしたの?弟 お姉ちゃんがたたいた〜。ママ あら、たたかれたの。お姉ちゃん、なんでたたいたの?姉 私のおもちゃ取るんだもん。ママ えっ、おもちゃを取られた? それは良くないねえ。(弟に)何で取ったの?弟 欲しかったから…ママ そう、欲しかったの。(姉に)欲しかったんだって。1〜3のポイントを押さえた介入を繰り返していると、けんかの回数もずいぶん減っていくと思います。1カ月で効果が出るはずですので、ぜひお試しください。【きょうだいの組み合わせ別親の介入のポイント】「同じきょうだいげんかでも、その組み合わせによって介入のポイントが違ってくる」と原坂さんは言います。どんな違いがあるか伺ってみました。■兄VS弟先に手を出した方が悪いと決めつけない同性同士のきょうだいは、趣味や好きなものが似ているだけにけんかが起こりやすいもの。特に男の子同士は暴力が伴いやすく、「たたいた」「たたかれた」が多くなりがちです。親は先に手を出した方を怒りがちですが、たたいた方の事情も十分聞いてから、「でもたたくのは良くない」と伝えましょう。頭ごなしに叱っていたときとは、ずいぶん違う反応が出てきますよ。■男の子VS女の子どちらかに肩入れせず意識的に公平に接する異性同士のきょうだいげんかの場合、ママは無意識のうちに、どちらかに肩入れをしていることが多いもの。子どもは敏感なので、「ママはいつも相手の味方をする」と思っています。同じことをしてもつい叱ってしまうのはどちらか、を意識してみてください。それが分かったなら、逆の子の味方をするくらいの気持ちで接しましょう。それでやっと公平になります。■姉VS妹裁判をせずにまずは共感を! 言いたいことはその後で女の子がもっとも嫌がるのは、自分が悪いと決め付けられること、共感してくれないこと。「欲しかったんだね」と、子どもの発した言葉をオウム返しで言ったり、「それは困ったね」と、共感したりするだけで、「自分は理解された」と思い、それでけんかが収まってしまう場合もあります。その後、「だけどね」と言いたいことを言うようにしましょう。■3人以上“どの組み合わせがヤバイか”をチェックしておくきょうだいの数が増えればけんかも増えます。そのすべてに対応していたら、ママが疲れてしまうはず。例えばA・B・Cの3人きょうだいなら、「A-B」「B-C」「A-C」のうち、どの組み合わせが一番こじれるのかをチェックしておきましょう。その2人が一緒にいるときだけ目を光らせるようにすれば、ママの負担も減っていきます。【言ってはいけない! 禁句例】「けんかするなら、あっちでしなさい!」親は自分が見たくないだけで、何の解決にもなりません。子どもは放り出されただけだと思ってしまいます。「あなたたち、いい加減にしなさい」これではただの文句。けんかが終わったりはしません。本当に言いたいのは「けんかはやめましょう」のはず。ならばそれをそのまま言えばいいのです。監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年09月07日