更新日:2020/12/19
共済保険と保険の違いを比較!共済のメリット・デメリットは?
内容をまとめると
- 共済保険は、加入者から掛金を集めて運用することで共済金を捻出
- 共済保険は公助の精神のもと、余剰金は割戻金として返す
- 共済保険の多くは性別年齢関係なく、安い掛け金で加入することができる
- 共済保険は保障金額が低いので、手厚い保障を望む方は民間保険がおすすめ
- 共済保険は、終身タイプの保障が少ないので民間保険で補う必要がある
- もし共済保険と民間保険で迷ったら、無料保険相談で一緒に考えもらうのがおすすめ
- 今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるので、保険の悩みはこれで解決できる
目次を使って気になるところから読みましょう!
共済とは?特徴や内容を解説
共済と保険の違いを詳しく見ていく前に、そもそも共済とは何かということについて詳しく解説していきます。
共済保険の特徴
「共済」という言葉の意味は「力を合わせて助け合うこと」という意味です。
共済保険も民間の保険も、万が一の事故や病気に備えるという目的は同じです。
民間保険は保険会社が加入者から保険料を徴収し、運用することで保険金にしています。
共済保険は、もしもの場合に払われるお金をどのようにまかなっているのでしょうか。
- 共済保険の特徴
- 共済保険の保障内容
共済保険の保障内容
保障内容は民間の保険と同じように多岐にわたります。
- 養老生命共済
- 医療共済
- がん共済 など
共済の「割戻金」とは?掛け金が戻ってくる?
共済保険にはどんな種類があるの?
現在、日本には多くの種類の共済保険があります。
そこで、今回はその中でも代表的な4つである
- 都道府県共済
- こくみん共済(全労災)
- CO・OP共済
- JA共済
都道府県民共済
加入条件:住んでいるもしくは勤務地の都道府県が都道府県民共済に対応している。
共済の種類
- 総合保障型(入院保障と死亡保障の両方を兼ね備える)
- 入院保障型(入院時の手厚い保障)
- 総合保障型+入院保障型(入院・死亡保障をもっと手厚く保障)
- 掛け金が一律(年齢や性別に関係なし)
- 健康告知が民間の保険に比べて厳しくないので加入しやすい
- 対応していない都道府県がある(鳥取県 高知県 徳島県 沖縄県は対象外)
- 死亡保障の額が民間保険に比べると少ない(総合保障型2型の場合、交通事故死亡時1000万円。その後は年齢共に金額が減少)
- 保障期間を延長しても上限が85歳までなので、高齢になったときの保障が不安
こくみん共済(全労災)
加入条件:出資金を払い、都道府県生協の組合員になって加入する。
共済の種類
- こども保障(こどもの怪我や入院、死亡を保障)
- 医療保障(入院や手術、先進医療に特化した保障。終身タイプも選べる)
- 総合保障(入院、死亡時を総合的に保障)
- シニア総合保障(65歳以上の入院や、死亡時を保障)
- 傷病保障(入院や通院を保障)
- 出資金を払って組合員になればだれでも加入できる
- 掛け金が一律
- 医師の診断不要で加入できる
- 毎年、組合員になるための出資金が必要(月払いで100円×12回もしくは年払い1000円)※組合員を脱会した場合、出資金は戻ってくる
- 都道府県民共済と比べた時に、同じような保障内容で多少割高になる場合もある
- 更新をしても、保障期間が満85歳まで(シニア総合保障タイプの場合)
CO・OP共済
加入条件:生協の組合員になる(店舗または共同購入センター。WEBからの申し込みでも可能)
共済の種類
- CO・OP共済たすけあい(入院・手術・怪我・通院 特約で先進医療・賠償責任)
- CO・OP共済あいぷらす(生命・入院・がん・手術)
- プラチナ85(入院・死亡・手術・先進医療・賠償責任)
- CO・OP共済ずっとあい(終身医療と終身生命の2つの種類)
- CO・OP生命共済新あいあい(生命・入院・手術・先進医療・女性疾患)
- 生協に出資金を払えばだれでも加入できる
- 町中にCO・OPの窓口が多いので加入しやすい
- 入院日額限度日数が長い(たすけあいジュニア20コースは1日目~360日まで可能)
- 毎年、組合員になるために出資金が必要(生協によって異なり500~1000円)※組合員を脱会した場合、出資金は戻ってくる
- 終身保障のプランに加入する際、健康状態によって加入できないこともある。また終身タイプは同じCO・OP共済の保障内容と同様の内容でも掛け金が高くなる
JA共済
加入条件:出資金を払いJAの組合員(准組合員)になる
JA共済の種類
- 終身共済(死亡時の保障を一生涯保障)
- 養老生命共済(お金を貯めながら、死亡時の保障もカバー
- 定期生命共済(期間を決めて、死亡時を保障)
- 医療共済(入院・手術、放射線治療をカバー。特約で先進医療にも対応)
- がん共済(がんの治療、入院に特化した保障)
- 特定重度疾病共済(三大疾病とそれ以外の生活習慣病を保障)
- JAに出資金を払えばだれでも加入できる。また、加入するJAによっては組合員の利用高の2割までは出資金不要で加入できる
- 入院共済金日額日数を1入院200日まで設定できる。また支払限度日数も80歳になるまでは無制限
- 終身共済は特約の付加によって、残された家族のための保障が充実する
- 加入年齢によって支払保険料が変わる
- 他の共済と違って、入院と死亡の両方に備える総合プランがない
- 他の3つの共済と比較すると、比較的掛け金が高め
参考:全国共済とは?神奈川県にしかない?
都道府県民共済がないのは、鳥取県・高知県・徳島県・沖縄県の4県ですが神奈川県は神奈川県民共済ではなく「全国共済」という名前です。
なぜ、神奈川県だけ「全国共済」という名前なのでしょうか?
理由は神奈川県は都道府県民共済が全国的に普及する前に、神奈川県独自の県民共済が存在していたからです。
都道府県民共済は1981年から全国に普及し始めましたが、それ以前に神奈川県では「神奈川県民共済生活協同組合」が1973年に設立されていました。
また、神奈川県民共済は神奈川県が認可して設立されています。
全国共済は厚生労働省が認可し、都道府県の認可を受けた全国生協連に業務委託し運営されています。
下記に表で比較しましたので、ご覧ください。
全国共済 | 神奈川県民共済 | |
---|---|---|
普及した年 | 1981年 | 1973年 |
認可元 | 厚生労働省 | 神奈川県 |
もし共済保険についてもっと知りたい場合は、無料保険相談で相談してみるといいでしょう。今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるので手軽で簡単です。
共済保険のメリット・デメリットを解説!
ここでは、共済保険のメリットとデメリットを説明していきます。
先ほど説明した4つの主な共済の紹介に共通するところもありますが、加入を検討されている方はメリットとデメリットを以下にまとめましたのでしっかり把握しましょう。
メリット①掛け金が安い
掛け金が民間の保険と比べて比較的、共済保険は割安なところが魅力です。
都道府県民共済の基本プランは掛け金1000円から、4000円まで分かれています。
最低限の保障でもよい方は1000円から、手厚い保障が希望のかたは4000円のものを選ぶことが出来ます。
民間の保険でしたら、医療保険と生命保険を別々に加入することもできますが共済は入院と死亡保障がセットになっているものに安く加入できるという点がメリットです。
メリット②割戻金の制度がある
共済は非営利を目的としている団体ですから、加入している共済保険が決算時に余剰金(利益)が出た場合掛け金が戻ってきます。
民間の掛け捨てタイプの医療保険であれば、保険料は返ってこないので割戻金がある共済は保障を使った年も使わなかった年も組合全体で余剰金が発生すればお金を受け取ることが出来ます。
決算時の状況にもよりますが、掛け金の2~3割程度返ってくるのが一般的です。
メリット③持病や病歴があっても入りやすい
民間の保険と同じように、共済に加入する際は健康告知の義務がありますが医師の診断書や健康診断書を提出しなくても加入できます
保障のプランによっては提出が必要なものがありますが、多くのプランは不要です。
持病があって保障が必要な人にも共済は加入しやすい保険です。
デメリット①死亡保険金額が少ない
掛け金が少ないため、万が一に受け取ることができる死亡保険金が少ないというデメリットがあります。
都道府県民共済を例にしますと入院と死亡保障がセットになったプランで、月の掛け金が一番高いプランでも死亡保険金は410万円ほどです。
生活費や子供の学費をある程度補うためには、別の死亡保障の保険を考える必要があります。
デメリット②自分に合った保障の組み合わせをつくることが難しい
多くの共済は、入院やけがの保障の医療保障と死亡したときにお金がもらえる死亡保障がセットになっているプランが多いです。
掛け金を上げると保障内容が手厚くなっていくので、保険に詳しくない人にはわかりやすいですが細かな設定には不向きです。
自分のライフスタイルにあった保障を細かく設定したい人には、共済はあまりオススメできません。
デメリット③加入できる地域が限られている
都道府県民共済のように、自宅か職場が都道府県民共済の対象ではないと加入できないものがあります
現在では、47都道府県中4件が対象外となっています。
出資金を払えば、だれでも加入できる共済もありますので対象外の方は他の共済も視野に入れてみるとよいでしょう。
共済保険と民間保険は何が違う?違いを徹底比較
共済保険の定義:万が一の時に、組合員みんなで相互に助けあう非営利の保障事業
民間保険の定義:自分や家族に万が一の事があった場合に、備える保険(自助)
どちらも万が一の場合に、備えるという点は同じです。
共済保険と民間の保険の違いについて下記に表で比較しましたので、ご覧ください。
もし共済保険と民間保険で迷ったら、無料保険相談で相談してみるといいでしょう。今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるのですぐに悩みが解消できます。
共済保険 | 民間保険 | |
---|---|---|
加入できる人 | 基本、出資金を払った組合員に限る | 日本に住んでいる不特定多数 |
保険料 | 年齢や性別に関係なく一律(JA共済は除く) | 男女、年齢で増減あり |
割戻金 | あり | なし(配当金ありの保険も存在) |
保障金額 | 低めのものが多い | 高め |
年末調整の対象 | 対象とならない共済もある | 対象になる |
ファイナンシャルプランナーが解説!共済保険・民間保険がおすすめな人
共済保険のメリットやデメリットを紹介してきましたが、民間の保険と比べて共済保険が悪いといものではなく共済保険がライフスタイルにあっている人とそうでない方がいます。
下記で、共済保険がオススメな人と民間保険がオススメな人の例を紹介しますので自分はどちらに当てはまるか考えてみてはいかがでしょう。
共済保険がおすすめな人
- 子供の保障が欲しい人
- 持病がある人
- 最低限の保障で十分な人
- 民間保障に入っていて、あと少し保障を手厚くしたい人
民間保険がおすすめな人
- 終身保険を探している人
- 健康な人
- 自分で保障をカスタマイズしたい人
- 万が一の時に、遺族にお金をたくさん残してあげたい人
共済がおすすめな人はどの共済にしたら良いの?共済の選び方・比較
ここでは4大共済のプランの一例を比較して表にまとめました。
JA共済は医療+死亡保障をセットにしたプランを取り扱っていないので、医療と定期生命共済の2つに加入した場合を例に挙げています。
※JA共済は30歳男性が、それぞれに加入した場合の掛け金を表示しています。
都道府県民共済 | 全労災 | |
---|---|---|
共済名 | 総合保障1型+入院保障2型 | 総合保障タイプ(4口) |
保障期間 | ~65歳 | ~60歳 |
入院共済金額 | 12250円 | 4000~10000円 |
手術 | 2.5万円・5万円・10万円 | なし |
死亡・重度障害 | 210~510万円 | 800~2400万円 |
月々の掛け金 | 3000円 | 3600円 |
CO・OP共済 | JA共済 | |
---|---|---|
共済名 | <<たすけあい>>ベーシックコース | 医療共済+定期生命共済 |
保障期間 | ~65歳 | 医療~80歳(払い込みも80歳まで) 生命~65歳 |
入院共済金額 | 5000円 | 5000円 |
手術 | 3万円・6万円・12万円 | 5万円・20万円 |
死亡・重度障害 | 300~400万円 | 200万円 |
月々の掛け金 | 3000円 | 医療:3218円 生命:768円 |
以上のようになりました。
掛け金はどれも4000円以下となっていますが、保障の内容に若干の差があります。
こちらの表はあくまでも一例ですので、自分が求めている保障の条件に合った共済を選ぶことが大切です。
参考:共済だけで大丈夫?共済では保障しきれないものがあるので注意!
共済保険は月々手ごろな掛け金で、入院と死亡保障の両方を受けることができるプランが魅力的な商品です。
しかし、民間の保険と同じように自分のライフスタイルに合わせて定期的に見直す必要があります。
共済は特に、高齢になった場合の保障が足りないと感じるかもしれません。
下記にまとめましたのでご覧ください。
共済では85歳までしか保障されない
多くの共済は終身タイプではありません。
医療保障と死亡保障がセットになった総合保障型も、65歳に一度保障が終了します。
それ以降も加入できる共済は存在しますが、一部を除き終身タイプの共済はありません。
共済は、保障期間がいつまでなのか把握することが大切です。
共済では60歳を過ぎると保険金が減額される
共済は年を重ねるにつれて、万が一の時に払われる共済金が減少していきます。
都道府県民共済を例に、年齢別に比較します。
60~65歳 | 65~69歳 | |
---|---|---|
掛け金 | 2000円 | 2000円 |
死亡保障(交通事故) | 700万円 | 200万円 |
1日当たりの入院保障(事故) | 5000円 | 2500円 |
1日当たりの 入院保障(病気) | 4500円 | 2500円 |
共済名 | 総合保障2型 | 熟年型2型 |
70~79歳 | 80~85歳 | |
---|---|---|
掛け金 | 2000円 | 2000円 |
死亡保障(交通事故) | 150万円 | 50万円 |
1日当たりの入院保障(事故) | 2500円 | 1000円 |
1日当たりの 入院保障(病気) | 2500円 | なし |
共済名 | 熟年型2型 | 熟年型2型 |
以上のようになります。
60歳になると総合保障2型の場合、59歳時と掛け金は同じ額ですが死亡保障が減額されます。
以後5年おきに掛け金は2000円のまま変化しないにも関わらず、共済金が減額されているので注意してください。
もし共済保険と民間保険で迷ったら、無料保険相談で相談してみるといいでしょう。今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるのですぐに悩みが解消されます。
共済保険と民間保険の比較まとめ
今回この記事では、共済保険と民間保険の比較についてまとめてきました。
この記事のポイントは
- 共済保険は、加入者から掛け金を集めて運用することによって共済金を捻出している。
- 共済保険は公助の精神のもと、余剰金は割戻金として返ってくる。
- 共済保険の多くは性別年齢関係なく、比較的安い掛け金で加入することができ入院保障と死亡保障の両方が受けることが可能。また持病を持っている人でも加入しやすい。
- 民間保険と比較すると共済保険は、保障金額が低いので手厚い保障を望む方は民間保険がオススメ
- 共済保険は、終身タイプの保障が少ないので民間保険で補う必要がある
「共済と保険の違いってなんだろう」
「自分にはどちらが合っているんだろう」
このように疑問をお持ちの方も多いでしょう。
そこで今回この記事では
以上のことを詳しく説明していきます。
この記事を読んでいただければ、共済保険の詳しい内容と民間保険と共済保険を比較してどちらに加入した方がメリットがあるのかがわかると思います。
ぜひ、最後までご覧ください。