2018年をふり返ると第90回アカデミー賞で作品賞ほか最多4部門で受賞した『シェイプ・オブ・ウォーター』ギレルモ・デル・トロ監督や巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督を始め、ヒュー・ジャックマン、ユアン・マクレガー、デッドプール役のライアン・レイノルズなど多くのハリウッドスターが来日し、日本のファンたちと交流してきた。そこで今回は、今年来日した俳優・脚本・監督たちにシネマカフェが独自取材した記事の中でも、特に人気だったインタビューをランキング形式で発表!10位:オールデン・エアエンライク『ハン・ソロ』『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の主演俳優として、約3,000人のオーディションを勝ち抜き、若きハン・ソロに抜てきされた新星オールデン・エアエンライクが初来日。インタビューに応じ「毎日が挑戦」だった過酷な撮影をふり返った。9位:レディー・ガガ『アリー/ スター誕生』素のレディー・ガガがスクリーンの中にいる。そう思った。ほとんどのシーンでほぼすっぴん。一心不乱に曲を書き、圧倒的なまでの熱量でそれを表現する。デビュー以前に「鼻が大きすぎる」と言われたこと、ドラァグクイーンのバーで歌っていたことも彼女自身と重なっていく。『アリー/ スター誕生』のアリーはまるで、“ありのまま”のガガのようだ。8位:リーアム・ニーソン『トレイン・ミッション』「スリラーとは、よくよく考えると無理のある展開だったりもするもの」と自ら愛あるツッコミを入れるリーアム・ニーソン。「家に帰って冷蔵庫を開けた瞬間、『待てよ。あのシーン、おかしくなかったか?』となるんだ」と、大真面目な顔をして語る姿がチャーミングだ。7位:サイモン・ペッグ『ミッション:インポッシブル』猛暑の日本に降り立ち、プレミアでは共演者共々、炎天下で丁寧なファンサービスを実施。しかしながら、「今年はロンドンも異様な暑さだからね。何てことはないよ」と涼しい顔をしてみせる。それがサイモン・ペッグの優しさなのは間違いないが、『ミッション:インポッシブル』が彼にとって大切なシリーズであることも分かる。彼の演じるベンジー・ダンは、シリーズと共に成長してきたキャラクターだ。6位:チャドウィック・ボーズマン『ブラックパンサー』「自分は全然そんな緊張するほどの人じゃないよ」と穏やかに笑って私を出迎えた――彼からは演じる役同様の気品と愛情が満ち溢れていた。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』から『ブラックパンサー』、そして『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』という超大作シリーズのなかで、“ブラックパンサー”というアメコミの歴史上で最も重要なキャラクターを作り上げるチャドウィック。一体彼の胸のうちにはどんな思いがあるのか?役作りのこだわりに迫った。5位:ヒュー・ジャックマン『グレイテスト・ショーマン』ヒュー・ジャックマンは、人を惹きつけ、人の心を揺らし、人を動かす、真のエンターテイナーだ。しかもリスクを怖れない挑戦者でもある。彼が過去に主演した『レ・ミゼラブル』をはじめ、記憶に新しいライアン・ゴズリング主演の『ラ・ラ・ランド』など、近年、世界的に話題となったミュージカル映画はあるが、作られる数は圧倒的に少ない。ヒュー・ジャックマンの主演最新作『グレイテスト・ショーマン』は、ショービジネスの原点を築いた伝説の興行師、P.T.バーナムを主人公にしたオリジナル。なぜ、ミュージカル映画として挑もうと思ったのか──。4位:マイケル・B・ジョーダン『ブラックパンサー』「こんにちわ」と、開口一番日本語で挨拶してくれたマイケル・B・ジョーダン。「『ドラゴンボール』をきっかけに『BLEACH』『NARUTO -ナルト-』『DEATH NOTE』『ワンパンマン』…そのほかにも本当にたくさん、日本のアニメや漫画を読み尽くして育ってきたんだ。そこから日本語を覚えたりとか、日本の文化に興味を持つようになった。それが自分にとっての日本との接点だよ」。目を輝かせて日本のヒーロー作品を多数愛読していると語るマイケル。だが、今回演じたのはヒーローではなく、だが“悪役”とひと言では言い表すにはあまりにも孤独で複雑で、人間味を帯びた魅力を持つ男だった――。3位:エディ・レッドメイン&ジュード・ロウ『ファンタビ』エディ・レッドメインは『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』に続きニュート・スキャマンダーを、シリーズ初参加のジュード・ロウはアルバス・ダンブルドアを演じた。「ダンブルドアは自分では何もせず、ニュートにやらせる(笑)」とエディは2人の関係を茶化すが、J.K.ローリングの言葉によれば「ダンブルドアとハリー・ポッターの師弟関係とは違い、ダンブルドアとニュートはもっと対等」。「長年の友人同士」というエディとジュードも年齢差10歳でありながら、どこか対等なバディ感を漂わせる。2位:ダン・フォグラー&アリソン・スドル『ファンタビ』『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のラストで、記憶を消されたはずのジェイコブは、消された記憶の一部であるべきクイニーの姿を見て微笑む。愛の力が勝ったのだろうか。その真相は『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』で判明するが、人間のジェイコブと魔法使いであるクイニーの愛は前途多難だ。立場を超えて惹かれ合う2人の関係は、人間界においても魔法界においてもタブーでしかない。1位:アンソニー・ルッソ監督『アベンジャーズ』最強ヒーローが集結するマーベル・スタジオ最新作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を手がけたアンソニー・ルッソ監督が緊急来日。取材に応じ、映画のネタバレを防ぐ対策や、先日“卒業宣言”したクリス・エヴァンスの去就について語った。1位はアベンジャーズ史上驚きの結末となった『インフィニティ・ウォー』のアンソニー・ルッソ監督がランクイン。続いて2位・3位は日本でも大ヒットを記録した『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』で人間と魔法使いの禁断の愛を語ったアリソン&ダンと、『ファンタビ』シリーズ初登場となった“ダンブルドア先生”ジュード&エディ。そのほか日本でも人気の高いアクションスターのリーアム・ニーソンや、シネマカフェ編集部が渡航し独自取材をした『ブラックパンサー』のキャスト陣のインタビューが多く読まれていた。2019年はどんなエピソードが聞けるのか…乞うご期待!(text:cinemacafe.net)■関連作品:アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 2018年4月27日より全国にて公開© 2018 MARVELグレイテスト・ショーマン 2018年2月16日より全国にて公開© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporationブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpantherファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 2018年11月23日より全国にて公開©2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©J.K.R.アリー/ スター誕生 2018年12月21日より全国にて公開© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLCミッション:インポッシブル/フォールアウト 2018年8月3日より全国にて公開© 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.トレイン・ミッション 2018年3月30日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© STUDIOCANAL S.A.S.
2018年12月30日Welcome ! to Jurassic Park ! あのスティーヴン・スピルバーグ監督が放ったアクション・パニック映画の超大作『ジュラシック・パーク』が25周年を迎えるアニバーサリーイヤーにシネオケとなって日本に初上陸。8月5日(日)東京国際フォーラムホールAでの開催まで間もなくだ。【チケット情報はコチラ】メガヒットを記録したシリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/炎の王国.』。その興奮も冷めやらぬうちに、巨大なスクリーンに再び姿を現すのがシリーズの原点『ジュラシック・パーク』。太古の恐竜たちが現代に蘇えった誰も見たことがない驚愕のテーマパーク。当時の衝撃を今も忘れられない映画ファンは決して少なくない。またユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「ジュラシック・パーク・ザ・ライド」などで作品の世界にすっかり魅了されてしまっているファンも多いだろう。いよいよ満を持して登場する『ジュラシック・パーク in コンサート』。大スクリーンに映し出される圧倒的な映像と生のフルオーケストラのコラボレーション。映画館では決して味わえない興奮と感動を体験することができる“シネオケ”での初お目見えだ。本作の音楽は映画音楽界のマエストロ、ジョン・ウィリアムズ。あまりにも有名な『ジョーズ』『スター・ウォーズ』『E.T.』『インディ・ジョーンズ』など、彼のスコアは誰もが1度は耳にしたことがあるはず。もちろん『ジュラシック・パーク』も彼の代表作のひとつだ。指揮はジョシュア・タン。彼は貴陽交響楽団のアシスタント・ディレクターとシンガポール交響楽団のアソシエート・コンダクターを兼任する若手の実力派で、加えてジョン・ウィリアムズと同じ名門ジュリアード音楽院の出身である。そして、シネオケでもすっかりお馴染みとなっている東京フィルハーモニー交響楽団が総勢100名にもおよぶオーケストラ編成でこの超大作に挑む。公演を前にオーケストラリハーサルが行われた。海に浮かぶ孤島、恐竜たちの世界へと誘う『ジュラシック・パークのテーマ』。これまで味わったことのないスケール、壮大な響きに思わず鳥肌が立った。初めて目にするブラキオサウルスの登場シーン。「観客たちが恐竜の姿に驚嘆するようなスコアにした。宗教的な雰囲気も取り入れて聖堂で聞こえてくるような美しい旋律だ。こういう映画にはオーケストラの大仰さが合う」とジョン・ウィリアムズは語る。その言葉通り、彼のスコアをオーケストラが忠実に再現していることに舌を巻いた。また、調理室でヴェロキラプトルに襲われるシークエンスはどうだ。音楽がよりいっそうスリリングに、映像が今までになくリアルに迫る。これほどまでに恐ろしさを感じたことはなかった。本公演に向けて、いやが上にも期待は高まるばかりである。この夏、東京国際フォーラムが巨大な「ジュラシック・パーク」と化す。ようこそ『ジュラシック・パークin コンサート』へ!取材・文:酒井俊之(映画ライター)
2018年08月03日スティーヴン・スピルバーグのアンブリン・エンターテインメントが製作を務め、“ハリー・ポッターの原点”ともいわれるジョン・ベレアーズの著書の映画化『The House with a Clock in Its Walls』(原題)が、『ルイスと不思議の時計』の邦題で10月に日本公開することが決定。この度、本予告映像と本ポスタービジュアルが到着した。■ストーリー両親を亡くした少年ルイスは、叔父であるジョナサンの古い屋敷に住むことになるが、なんと、おじさんは、二流のポンコツだが不思議な力を使える魔法使いだった。そして、隣に住むきれいで優しいツィマーマンも魔女。ただし、こちらは一流。ルイスはそんな2人と時計がいっぱいの屋敷で不思議な暮らしを始める。ある日、屋敷に世界を破滅へと導く“時計”が隠されていることを知ったルイス。果たして、2人の魔法使いと “時計”を探し出して謎を解き、世界を救うことができるのか――!?■主人公ルイスの声は高山みなみが担当今回到着した映像では、あの有名アニメのオープニングを彷彿とさせるシーンからスタート。主人公のルイスと2人の魔法使い、そして不思議な出来事が起こる様子も…。ルイスの“声”を務めるのは、「名探偵コナン」シリーズでお馴染みの高山みなみ。本映像は、高山さん演じるルイスがナレーションを担当している。ポンコツ魔法使いのジョナサンおじさんは、『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』など、幅広い演技で定評のあるジャック・ブラックが、魔女のツィマーマン役は、アカデミー賞に2度輝き、『オーシャンズ8』の日本公開が控えるケイト・ブランシェットが好演。また、『ノック・ノック』の鬼才イーライ・ロスが監督を務める。『ルイスと不思議の時計』は10月、全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年07月31日スティーヴン・スピルバーグ監督作『ジュラシック・パーク』(95)の誕生から25周年を迎えた今、シリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(公開中)は、さらなる高みを目指す。重責のバトンを受け取ったのは、『怪物はささやく』(16)などの才気あふれるスペイン人監督J・A・バヨナだ。高級リゾート地イスラ・ヌブラル島のテーマパーク「ジュラシック・ワールド」の恐竜たち解き放たれてから3年、島に残った恐竜たちはジャングルの中でたくましく生き延びていた。島の休火山が再び活動し始めた時、オーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、恐竜たちを救い出そうとする!行き過ぎた科学技術に警鐘を鳴らす社会性を折り込みながらも、友情のドラマをしっかりと織り込んだ冒険活劇に心躍る本作。恐竜たちのバリエーションも豊かで、まさに血湧き肉躍る映像美に大興奮。クリス・プラットら人気スターの続投はもちろん、イアン・マルコム博士役のジェフ・ゴールドブラムの再登場にファンが歓喜するなか、スタッフ陣も製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ、『ジュラシック・ワールド』(15)の監督だったコリン・トレボロウの製作・脚本と、泣く子も黙る豪華な布陣で放つ本作。最強チームの指揮官を見事に務め上げたJ・A・バヨナ監督を直撃した。――プロデューサーのコリン・トレボロウとは密にやりとりをされたそうですが、どのようにコラボレートしていったのですか?最初に脚本をもらった時、それを読み込んで分析し、どこを一番重要視するか、また、作品のトーンについて話し合ったんだ。後半はノアの方舟のようなイメージで考え、具体的にアイデアを出したよ。いろんな選択肢を考え、そこからディスカッションしていった感じだ。いわば2人の監督が共に手を携えて作ったような映画になったと思う。――本作では、これまでにないほど、アニマトロニクスの恐竜を使われたそうですが、その狙いについて聞かせてください。僕の作品である『怪物はささやく』で、動く大木をアニマトロニクスで表現した時、いろいろなことを学べたので、今回はその教訓を活かそうと思った。僕はできるだけ本物のセットのなかでアニマトロニクスの恐竜を使って撮影し、そこでできないものをCGで補っていくのが一番だと考えた。それを実行したまでだ。――実際に目の前にいる恐竜と共演することで、クリス・プラットたち役者の演技も変わりましたか?そうだね。やはり質感、質量だけではなく、恐竜の魂を感じられることが大きかったと思う。役者たちが実際に恐竜に触れたり、目を合わせたりできるから、彼らの演技も必然的にリアルになる。本編では、アニマトロニクスとCGのシーンが混ざり合っているけど、見ても区別がつかないような仕上がりを目指したんだ。――恐竜に襲われ、必死に逃げる人々。ギリギリ助かったと油断したあとに、バクッとやられてしまう。サスペンスとユーモアのさじ加減やテンポ感などが最高でした。本作はファミリー映画なので、コメディの要素は常に必要だと思っていた。サスペンスでとことん怖がらせるにしても、要所要所で笑える部分がないと安心して観られないからね。そこは意識して入れ込んでいったよ。――前作で最も恐れられていたインドミナス・レックスをさらに上回るハイブリッド種「インドラプトル」が最強のヴィランとなっていました。姿を見せない恐怖の描かれ方が秀逸でしたね。そこは今回、恐竜の見せ方で挑戦したポイントだよ。インドミナス・レックスが巨体で怖さを出すのに比べ、インドラプトルは見えないことで神秘的な恐怖を押し出したいと思った。つまり暗闇のなかで動く恐ろしさだ。子どもが何を怖れるかというと、恐竜の全体像というよりも、チラっと見える目や歯などの一部分や影だったりするでしょ。そこを効果的に出すことによって恐怖感を煽っていく。つまり、大きいから怖いのではなく、わからないから怖いんだ。――フォトジェニックなシーンもたくさんありました。なかでも月をバックにインドラプトルのシルエットが浮かび上がるシーンが印象深かったです。物語を語る上で、各ショットの効果は常に考えているよ。あのシーンは編集をしている段階で思いついたんだ。不気味な屋敷の上に月が出ていて、城のような建物にお姫様、モンスターがいる。これはまさにおとぎ話のような美しいシーンになると思い、月をバックにしたシーンを挿入したんだ。――今回、初めてハリウッドのメジャースタジオによる超大作を手掛けてみて、いかがでしたか?ハリウッドではいつも新しい才能や隠れた才能を探していると思う。アメリカは移民の国だし、昨今はいろんな国の人たちが活躍しているし、ハリウッドで活躍するスペイン人監督も増えていると思う。僕自身も今回オファーをしてもらえたことは本当にラッキーだったし、うれしかったよ。ただ、僕は本国スペインで映画を撮ることを誇りに思っているから、これからはハリウッドと母国の両方で映画を手掛けていきたいと思っている。■プロフィールJ・A・バヨナスペイン・バルセロナ出身の映画監督。監督デビュー作『永遠のこどもたち』(07)が2007年のカンヌ国際映画祭でワールド・プレミア上映され、本国で公開時に歴代興行収入2位をマークし、ゴヤ賞で新人監督賞を含む7部門を受賞。監督第2作目『インポッシブル』(12)ではゴヤ賞で監督賞を含む5部門を受賞、ガウディ賞でも同じく監督賞を含む6部門で賞を獲得。近作『怪物はささやく』(16)でもゴヤ賞で監督賞を含む9部門を受賞、ガウディ賞では8部門を受賞した実力派監督■著者プロフィール山崎伸子フリーライター、時々編集者、毎日呑兵衛。エリア情報誌、映画雑誌、映画サイトの編集者を経てフリーに。映画やドラマのインタビューやコラムを中心に執筆。好きな映画と座右の銘は『ライフ・イズ・ビューティフル』、好きな俳優はブラッド・ピット。好きな監督は、クリストファー・ノーラン、ウディ・アレン、岩井俊二、宮崎駿、黒沢清、中村義洋。ドラマは朝ドラと大河をマスト視聴Photo:Kazuhiko Okuno(C)Universal PicturesGiles Keyte
2018年07月16日アカデミー賞ノミネートの名優にしてアクションスターの名声も確立したリーアム・ニーソンと、彼が「スティーヴン・スピルバーグを継ぐ存在」と絶賛するジャウマ・コレット=セラの再コラボによる話題作『トレイン・ミッション』のBD&DVDが9月5日(水)に発売になることが決定した。『アンノウン』『フライト・ゲーム』『ラン・オール・ナイト』の主演と監督コンビが、4度目のタッグを実現した本作。主演は、アカデミー賞ノミネートの名優にして『96時間』をはじめとする作品で、アクションスターの名声も確立したリーアム・ニーソン。本作公開時には13年ぶりの来日を果たし、大型プロモーションを大々的に行ったことも記憶に新しい。そして監督はリーアムが才能を絶賛するヒットメーカー、ジャウマ・コレット=セラ。大ヒットを連発する天才は次なる舞台に高速で疾走する通勤電車を選び、先が読めない謎に満ちた展開、タイムリミット迫るスリルとサスペンスを、見応え十分のアクションとともに描いていく。このほど発売となるブルーレイとDVDには、メイキングが2種類と予告編集を収録する。また、ブルーレイ限定で、リーアム来日時のジャパン・プレミア、インタビューの貴重映像を収録する予定だ。なお、それぞれ初回限定特典として、特製のアウターケースが付属するという。『トレイン・ミッション』は9月5日(水)よりリリース、レンタル同日開始。(text:cinemacafe.net)■関連作品:トレイン・ミッション 2018年3月30日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© STUDIOCANAL S.A.S.
2018年06月05日『レディ・プレイヤー1』も大ヒット中のスティーヴン・スピルバーグ監督が贈る、超人気『ジュラシック』シリーズの第2作『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』が、5月25日(金)今夜放送の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」に登場する。スピルバーグ監督といえば、1972年にテレビ映画として作られた『激突!』が世界じゅうで話題となり、『ジョーズ』『未知との遭遇』『E.T.』『A.I.』など超メガヒット作を連発。また『インディ・ジョーンズ』シリーズなどの人気シリーズも生み出す一方で『シンドラーのリスト』『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』など社会性の高い作品も世に送り出し続けてきた。そんな監督が生み出した超人気シリーズの1つが『ジュラシック・パーク』だ。1993年に第1作『ジュラシック・パーク』が公開された後、97年に公開されたのが本作『ロスト・ワールド』。第1作から4年後。恐竜を育成していた孤島では野性の恐竜が繁殖を続けていた。4年前の惨劇から生還したマルカム(ジェフ・ゴールドブラム)は、恋人のサラ(ジュリアン・ムーア)が調査のため現地に乗り込んだことを知り救出するため島へ向かう。島に到着したマルカムはサラを連れ帰ろうとするが、恐竜に魅せられたサラは拒否。マルカムは、島に上陸していた娘のケリー(ヴァネッサ・リー・チェスター)だけでも連れ帰ろうとする。だがそこにハモンド(リチャード・アッテンボロー)からインジェン社の実権を奪い取ったルドロー(アーリス・ハワード)が“恐竜狩り”にやってくる。ルドローの目的は恐竜を連れ帰りサンディエゴに新たな“ジュラシック・パーク”をオープンすることだった…という物語。前作から引き続きイアン・マルコム役のジェフ・ゴールドブラムをはじめ、ジョン・ハモンド役のリチャード・アッテンボローが続投。今作からジュリアン・ムーア、ピート・ポスルスウェイトらが出演している。この夏にはシリーズ5作目となる『ジュラシック・ワールド/炎の王国』も公開予定。「金曜ロードSHOW!」では公開を記念して2001年公開の『ジュラシック・パークIII』と2015年公開の『ジュラシック・ワールド』の放送も予定しているとのこと。『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』は5月25日(金)21時~日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」にて放送。(笠緒)■関連作品:ジュラシック・ワールド 2015年8月5日より全国にて公開© 2015 Universal Pictures.
2018年05月25日先月、スティーヴン・スピルバーグ監督が初めてDCコミックスの作品(『ブラックホーク』)を監督することが発表されたが、ワーナー・ブラザースとDCコミックスはほかの製作予定作品のためにピーター・ジャクソン監督にもラブコールを送ったようだ。「TheOneRing.net」が報じた。映画版『ロード・オブ・ザ・リング』(『LOTR』)シリーズや、『ホビット』シリーズを手掛けたジャクソン監督は、Amazonが製作するドラマ版「LOTR」の製作総指揮のオファーも受けており、DC作品とどちらを取るべきか検討中だそうだ。少なくとも5シーズン製作されることがすでに決定しているドラマ版「LOTR」。1,000億円以上(10億ドル)の製作費をかけ、「Amazonの看板ドラマ」になることが予想されている。ファンからは「中つ国(『LORT』の舞台)を離れてDC作品に飛び込むべき!」とDCを推す声が多く、今後製作が予定されている『ジャスティス・リーグ・ダーク』(原題)や『グリーン・ランタン・コープス』(原題)など作品名を挙げてジャクソン監督にアピールも。自身が作りあげ慣れ親しんできた『LORT』を動画配信サービスという新たなプラットフォームで再び作るか、自身初となるアメコミ作品に足を踏み入れるのか、ジャクソン監督の選択に注目が集まる。(Hiromi Kaku)■関連作品:ホビット 思いがけない冒険 2012年12月14日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINENT INC. AND LEGENDARY PICTURES
2018年05月11日最新作『レディ・プレイヤー1』プロモーションのため、2005年の『宇宙戦争』以来、13年ぶりに来日したスティーヴン・スピルバーグ監督。VR(バーチャル・リアリティ)の世界で繰り広げられる壮大なトレージャーハンティングは、観るものすべてを魅了する最高級のエンターテインメント作品に仕上がっているが、スピルバーグ監督は本作にどんな思いを込めたのだろうか――。■『未知との遭遇』の次に時間がかかった映画!本作の舞台は、VRワールド「オアシス」。プレイヤーたちは、自分たちがなりたい姿(アバター)に扮して、現実とは違う“人生”を楽しむ姿が描かれているが、その映像は想像を絶する臨場感だ。この点についてスピルバーグ監督は「アバターが人間と同じぐらいリアルに描けている」と特長を挙げると「これまで手掛けた作品のなかで、一番技術的に複雑な映画。製作に3年かかりました。僕の映画では『未知との遭遇』に次いで時間がかかった映画です」とこだわりを明かす。続けて「(原作者の)アーネスト・クラインや(脚本家の)ザック・ペンのおかげですばらしい作品になった。さらに僕と同じぐらい想像力のある人たちが側にいてくれて『オアシス』のイメージを作り上げる手伝いをしてもらった」と周囲の人間への感謝を忘れない。また、本作には“1980年代”というキーワードが浮かび上がってくる。劇中に登場するキャラクターや音楽は、80年代に一世を風靡したものが多数登場するが、スピルバーグ監督は「80年代のアメリカというのは、レーガン大統領時代で、経済も好調で仕事もあったイノセンスの時代。当時は文化がすべてをコントロールしていたが、いまはあまりにも皮肉がはびこっているシニシズムの時代になってしまった。ここを打ち破るような、子どもに戻れるような映画を作りたいと思っていたんです」と作品のコンセプトを語る。■三船敏郎アバターも登場!この言葉どおり、劇中には童心をくすぐるような、純粋な思いが随所にちりばめられており、ワクワクが止まらない。特に「機動戦士ガンダム」「AKIRA」「ストリートファイター」「三船敏郎」など、日本人ならにんまりしてしまいそうなキャラクターも多数登場する。三船敏郎のアバターについては「黒澤明監督の主役といえば三船さん。私は『蜘蛛巣城』という映画が大好きなのですが、1977年にロサンゼルスに三船さんが来たとき『1941』に出演してほしいとお願いしたことがあるんです。そういう交友関係があったのですが、今回に関しては、息子さんの許可をしっかりとっているんですよ」と裏話を披露してくれた。■スピルバーグ監督の理念スピルバーグ監督作品には、これまでもさまざまな最新テクノロジーが駆使されているが「テクノロジーの発達によって、人間よりも賢いものを作ってしまう恐怖はあります。『ジュラシック・パーク』シリーズは、テクノロジーの制御ができなくなった世界を描いている作品ですよね」と技術革新によるリスクを語る。一方で「そんなことよりも、もっとも怖いのはスマートフォン。みんなが下を向いてスマートフォンばかりいじっていると、人と人が目を見て話さなくなってしまう。それこそが一番怖いことなのかもしれません」ともっとも大切なのは、人と人とのコミュニケーションであることを強調していた。スピルバーグ監督と仕事を一緒にした人の多くが“子ども心を忘れない人”という特長を挙げているが「それは僕がそういう人間だからだと思う。捨てようと思っても子ども心は捨てられないんだ」と目を輝かせると「家族からみると、僕は常に空想の世界にいる人みたいなんだ。あまり自覚はないのだけれど、確かになにかを想像していることが多い。でもこうした感覚は、数年前に宮崎(駿)さんとお会いしたとき、僕は彼に感じたことなんですよ」と日米のレジェンドの共通点を述べていた。新宿で行われたジャパンプレミアでは、約500人の熱狂的なファンとの交流を楽しんだスピルバーグ監督。本作について「いままでの作品では、どういう思いを映画に込めたかは伝えてきたのですが、この映画に関しては、伝えたいメッセージがありすぎるので、観客には、自分にとってなにが大切なメッセージなのか見つけてほしいと思っています」と語った。(text/photo:Masakazu Isobe)■関連作品:レディ・プレイヤー1 2018年4月20日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
2018年04月26日スティーヴン・スピルバーグ監督最新作『レディ・プレイヤー1』で主要キャストを務めるタイ・シェリダン、オリビア・クック、森崎ウィン。共に1990年代生まれというフレッシュな顔ぶれが、巨匠スピルバーグ監督の現場で得た、筆舌に尽くしがたい経験を語った。■夢の世界の話だと思った――スピルバーグ監督作品に飛び込むタイやオリビア、森崎さんが生まれる前から、すでにスピルバーグ監督は、『ジョーズ』や『未知との遭遇』、『E.T.』など数々のヒット作を世に送り出した偉大なる映画監督として世界中から賞賛を浴びていた。そんな伝説的な名監督の作品に出演することとなったことについて、タイは『E.T.』は僕の一番好きな映画なのですが、そのほかにも『A.I.』や『マイノリティ・リポート』など、スピルバーグ監督のサイエンスフィクションが大好きだったので、こういうジャンルの作品に出演できたのは夢のようなんです」とスピルバーグ監督作品に大抜擢された感想を述べると、オリビアも「小さいころからスピルバーグ監督とお仕事できたらいいなと思っていましたが、それは夢の世界の話だと思っていたんです。だからお話を聞いたときは、霧のなかにいるような感じで、撮影に入るまでリアリティがなかった。信じられないぐらい素晴らしい時間でした」としみじみと語る。初のハリウッド作品となる森崎さんも「最初がスピルバーグ監督作品というのは信じられない気持ちでいっぱいで、プレッシャーもありましたが、現場に入ると、そういうことを感じさせない温かさがあるんです。僕にとって4か月間の撮影は、今後の人生にも大きく影響する時間でしたし、一生忘れられない時間でした」と感激した様子で撮影当時を振り返る。■撮影は毎朝監督のハグから始まるこれまでも歴史に残る数々の大作を世に送り出してきたスピルバーグ監督。その現場を経験した俳優たちは、その魅力をさまざまな表現で語っていたが、タイは「なによりスピルバーグ監督は、すべての人に尊敬されています。素晴らしい指揮者であり、リーダーシップを持っています。彼が話すときは誰も無駄口を叩かない。かと言って、一方的ではなく、誰の意見でも耳を傾け、おもしろいと思ったものはどんどん取り入れる。普遍的で多くの人に刺さるストーリーテリングが自然とできる人」と語る。森崎さんも「とても緊張感のある現場なのですが、毎朝スピルバーグ監督のハグとスモールトークから始まる。現場は、ものすごい人の数なのですが、全体をしっかり把握し、的確に指示を出します。大所帯のなかの大黒柱として、見えないオーラで人々を包み込んでくれるんです」とスピルバーグ監督の現場に魅了されたことを明かすと、オリビアも「まさに天才的。その日に思いついたアイデアが、映画にとり込まれるんです。しかもそういった才能を現場のみんなに分けくださる方なんです」としみじみと語っていた。■スピルバーグ監督の現場で得たこととは?これまでの俳優人生のなかで経験したことがないような時間をスピルバーグ監督の現場で体験できたというタイ、オリビア、森崎さん。ここでの経験は、今後の俳優人生において、どんな位置づけになっているのだろうか。オリビアは「一番刺激を受けたのは、好奇心を持ち、常に疑問があれば質問をするということ。内なる子ども心を失わないこと。スピルバーグ監督も、内にある子どもの感情に突き動かされていると思うんです」と語るが「私自身もいまでは家賃を自分で払い、責任もある。年を重ねることにより、人生に対して可能性をみるよりは、苦みを感じがちです。そのなかで子ども心を持つことはすごく難しい。特に私は世の中で、一番悲観的な人間なので、余計、子ども心を持つことを意識しなければいけませんけどね」と笑顔をみせていた。森崎さんは「役者として学んだことは、飛び込む勇気です」と即答すると「どの監督でもそうですが、スピルバーグ監督の現場は特に緊張しますし、言葉の壁もあった。なかなか自分を裸にできなかったりするのですが、『わからないことはしっかり伝えて提示する』ことによって自分も楽になるし、周囲もしっかり見えるようになりました」と自身の成長をあげる。タイもオリビアと同じように「子ども心を絶対に失ってはいけない」ということを強く感じた現場だったという。続けてタイは「私はとにかく感謝の気持ちを感じた現場でした。私たち若い俳優にとって、こういう機会を与えられることは二度とないものだと思っています。もちろんスピルバーグ監督だけではなく、共演者、スタッフ、すべてのクルーの方々と共有した時間は、今後の作品にはきっといきてくる。僕は、この現場で得た経験を忘れずに過ごしていきたいです」と目を輝かせながら語っていた。(photo / text:Masakazu Isobe)■関連作品:レディ・プレイヤー1 2018年4月20日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
2018年04月23日映画界の生けるレジェンド、スティーブン・スピルバーグが、世界中で大旋風を巻き起こしている監督最新作『レディ・プレイヤー1』(4月20日公開)を携えて日本に降臨! 『宇宙戦争』(05)以来13年ぶりの来日を果たしたスピルバーグ監督が、インタビューで日本への愛を語ってくれた。これまで『A.I.』(01)や『マイノリティ・リポート』(02)など、最新テクノロジーの脅威をエンターテインメントに落とし込み、警鐘を鳴らしてきたスピルバーグ監督。今回は観る者がVR(バーチャル・リアリティー)ワールドを体感できる、規格外の映画を打ち出した。ゴーグルをつけ、自分の夢を叶えられる場所“オアシス”へ逃避する若者たち。彼らが天才創設者の遺言に仕掛けられた3つの謎と、56兆円という莫大な財産を巡る世界規模の争奪戦にトライする。本作はすでに、アメリカ、フランス、スペイン、中国など各国でメガヒットを記録している。○三船敏郎をアバターに起用した理由――森崎ウィン演じるダイトウのアバター・トシロウが三船敏郎さんという点が面白かったです。三船さんはスピルバーグ監督の『1941』(79)にも出演されていますが、今回アバターに起用された理由を聞かせてください。アメリカの観客にとって、三船敏郎といえば黒澤明監督、黒澤明監督といえば三船敏郎なんだ。僕はお二人の映画では『蜘蛛巣城』(57)が大好きだよ。三船さんが1977年にLAに来た時、僕の監督する『1941』にぜひ出てほしいとオファーして、出てもらったよ。そういう交友関係があったので、今回は息子さんに許可を得て、アバターとして出演してもらうことになったんだ。○スピルバーグ監督のお宝が劇中に!?――VRのゴーグルをつけてないのに臨場感たっぷりの映像が楽しめました。何か観客を魅了させるトリックを使ったのですか?ものすごい褒め言葉だね。トリックはないけど、あるとしたらストーリーが良かったことじゃないかな。また、アバターが実写の人間と同じくらいリアルなところがいいんじゃないかと。本作は今まで手掛けてきた中では技術的に一番複雑な映画で、制作に3年もかかってしまった。僕の監督作の中では一番時間を掛けたのが『未知との遭遇』(77)で、本作は2番目に長くかかった映画となった。アーネスト・クラインの原作はもちろん、ザック・ネンの脚本も素晴らしかった。僕は3年間、ずっとザックと話し合ってきた。今回は僕と同じくらい想像力に長けた人たちと組んで、オアシスのイメージを伝える手伝いをしてもらったよ。観客に、バーチャルワールドにいるような感覚を味わってほしかったから。――VRの中でお宝を探していきますが、監督ご自身がこの映画に隠したお宝映像はあるのでしょうか?あるよ。今は言えないけど、僕とすごく親密なものを発見できるんじゃないかな。ILMが特殊効果をやってくれたんだけど、彼らが僕を驚かせるためにイースターエッグをいろんなところへ入れてくれたんだ。ある時、エフェクトの作業中にグレムリンが走っていく姿を見つけたよ(笑)。それは一瞬の出来事だった。どうやらそれは僕へのサプライズで、本当は見つけちゃいけなかったけど、驚かされちゃったよ。○最新テクノロジーへの危機感――スピルバーグ監督は、これまで最新テクノロジーをテーマに、それがもたらす夢と共に脅威も描いてきました。今、現実世界において未来に期待しているテクノロジーと、危惧しているテクノロジーについて教えてください。『ジュラシック・パーク』(93)などは、まさに最新テクノロジーがあったからこそできた映画だ。僕が少し恐れているのは、ロボット工学における感覚をもつロボットかな。AIがどんどん発達しているから、人間より賢いものを作ってしまうとコントロールできなくなるから怖いよね。また、サイボーグのように体をいじり、機械を組み込んだりすることも恐ろしい。ただ、30年後、50年後を考えると、当然そういうサイボーグ的なものが生産されていくと思う。また、僕が今一番恐れているのがスマートフォンなんだ。要するに人間が目と目を向き合って話す機会をなくしてしまっている。本作のVRでは、アバター同士が目を見て会話をしているから、ずっとスマホを見て下を向いている状況よりはまだマシなんじゃないかと思う。○宮崎駿監督にシンパシー――童心を忘れないために、何か心がけていることはありますか?それは自分がそういう人間だからだと思う。童心は捨てようと思っても、捨てられない。朝起きる時も夜寝る時も、僕はそういう心をもったままなんだ。でも、この業界にいて、いろんな物語を語れることは、非常にラッキーだとも思う。――スピルバーグ監督は、普段、どういうものからイマジネーションを受けているのですか?僕は常日頃から空想の世界にいる。そのことは家族に聞けばわかると思うよ。よく子どもに「今、どこにいたの?」と聞かれるから(笑)。数年前、スタジオジブリにおじゃまして、宮崎駿監督にお会いした時、彼にとてもシンパシーを感じた。きっと彼も自分と同じようにいつも空想しているんじゃないかと思ったよ。○『レディプレ』で伝えたいメッセージ――本作は80年代のカルチャーへの愛が詰まった作品になっています。監督にとって80年代は、映画監督としてどういう時代だったと思いますか?80年代はイノセンスの時代だった。レーガン大統領がいて、経済もまあまあ良くて、仕事もあって、文化がすべてコントロールされていた。映画、ファッション、テレビにもイノセントな要素があった。原作者アーネスト・クラインが本作の舞台を2045年に設定しているけど、描かれている文化は80年代のものだ。現実の世界はすごくディストピアになっているけど、オアシスは私たちが戻りたい80年代になっている。私が『E.T.』(82)を撮ったのも80年代で、本作は映画史上、最も大ヒットした映画になった。でももし、今の2018年にあの映画をあのまま作ったとしても、あそこまでヒットしないと思う。80年代だから受けたけど、今の時代はシニカルだからきっと受けないと思う。ただ、僕が本作を手掛けたのは、そういうシニシズムを打ち破るような映画を作りたかったからなんだ。自分が子どもに戻れるような作品を作りたかったよ。――この映画でいちばん伝えたいメッセージはどんなものですか?これまでの映画なら「こういうメッセージだよ」と伝えられたんだけど、この映画に関してはメッセージがありすぎる。だから、観客には自分のメッセージを自分で見つけてほしいと思う。テーマの1つとして言えるのはチームワークの大切さだ。1人でいろいろとやるよりも、5人の友だちと一緒に解決する方がいい。そういうことをこの映画は言いたいんだと思う。■プロフィールスティーブン・スピルバーグ1946年12月18日、アメリカ出身。映画監督でプロデューサー。『JAWS/ジョーズ』(75)、『E.T.』(82)、「インディ・ジョーンズ」シリーズ(81, 84, 89, 08)、『ジュラシック・パーク』(93)など、数々の大ヒット作を手がける。『シンドラーのリスト』(93)で、アカデミー賞最優秀監督賞と最優秀作品賞をW受賞、『プライベート・ライアン』(98)で、最優秀監督賞を受賞。近作は『ブリッジ・オブ・スパイ』(15)、『BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』(16)、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(17)。今後『インディ・ジョーンズ5』が待機中■著者プロフィール山崎伸子フリーライター、時々編集者、毎日呑兵衛。エリア情報誌、映画雑誌、映画サイトの編集者を経てフリーに。映画やドラマのインタビューやコラムを中心に執筆。好きな映画と座右の銘は『ライフ・イズ・ビューティフル』、好きな俳優はブラッド・ピット。好きな監督は、クリストファー・ノーラン、ウディ・アレン、岩井俊二、宮崎駿、黒沢清、中村義洋。ドラマは朝ドラと大河をマスト視聴(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTSRESERVED
2018年04月21日『ブリッジ・オブ・スパイ』(15)や『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(公開中)など、近年は良質な人間ドラマに力を入れてきたスティーブン・スピルバーグ監督が、久しぶりに自らメガホンをとったSFアドベンチャー超大作『レディ・プレイヤー1』(4月20日公開)。本作の主要キャストの1人に大抜てきされたのが、ダンスボーカルユニット・PrizmaXのメインボーカルで、俳優としても活躍している森崎ウィンだ。森崎ウィン舞台は27年後の未来。誰もがなりたいものになれる場所“オアシス”を唯一の心のより所として生きてきた17歳の少年ウェイド(タイ・シェリダン)が、天才創設者の遺産56兆円を巡る争奪戦に参加し、いろんな出会いを経て人生を切り開いていく。アーネスト・クラインのベストセラー小説を映画化した本作は、「機動戦士ガンダム」や「ストリートファイター」「AKIRA」など、80年代の日本カルチャーがたっぷりフィーチャーされていて、日本の映画ファンの心も鷲づかみにしそう。また、ダイナミックな体感型アトラクションムービーの体をなしながら、心揺さぶるジュブナイル映画にも着地させた点には思わず拍手!森崎が演じるのは、主人公ウェイドの友人・ダイトウ役で、アバターであるトシロウのビジュアルが三船敏郎という点もミソ。本作で待望のハリウッドデビューを果たした森崎が、稀代のヒットメーカー、スピルバーグ監督とのオーディションや撮影現場について語ってくれた。○オーディションの決め手は流暢な英語台詞だった!――まずは、完成した映画を観た感想から聞かせてください。怒涛のようなアドベンチャー作品なので、一つ一つ追うのに精一杯でしたが、エンドロールを観た時、一番感動しました。俺は本当にこの映画に出ていたんだなと実感できたので。自分の出演シーンを観た時、カッコイイ! と思いました。撮影が約2年前なので、撮影当初を思い出しながら観ていました。――オーディションはいつ頃行われたのですか?2015年で、最初は日本で行われました。これまで受けてきたような通常のオーディションで、その時はスティーブン・スピルバーグの映画ではなく、“某ハリウッド映画”としか聞かされてなくて。まさかここまでの超大作だとは思ってもみませんでした。――どういう内容のオーディションだったのですか?1次は、映画の台詞が書かれた紙1枚の台本を渡され、それを読んで終わりました。そしたら2次に残れて、今度はLAに呼ばれました。その出発前夜に初めて「スティーブン・スピルバーグの映画だ」と聞かされ、「ええ!」とびっくりしたんです。――2次のオーディションでは、スピルバーグ監督とどんなやりとりがあったのですか?緊張していてほぼ覚えてないんですが、案内された部屋にスティーブンがいらして、1次の時の台本を再びやらされました。驚いたのは、スティーブンご自身が、小さいハンディカムを回されていたことです。よくオーディション会場だと、助監督さんが回したりするんですが。スティーブンから「OK、ウィン、Let’s go! Ready Action!」と指示されたので、英語の台詞を言ったら、今度はスティーブンから「それを日本語で訳して言ってみて」とリクエストされました。とりあえず日本語で伝えようと思って、ババーっと慌ててしゃべったら「OK!」と言われました。――その後、無事にダイトウ役に選ばれた時、どんなリアクションをされたのですか?実は約8カ月間、全く音沙汰がなく、そのあと全世界向けのオーディションが始まったので、これはもうないなと思っていたんです。その時はLAに行けただけでもラッキーだったと思い、気持ちを切り替えて自分のやるべきことを日々やっていたら、ある日マネージャーに呼ばれまして。「ウィン、決まったよ。おめでとう。ダイトウ役、スティーブン・スピルバーグの作品だよ」とマネージャーから言われたので、うおおおー! と思いました。一瞬時間が止まったような感覚でしたね。それからイギリスへ行って、4カ月間ほど、怒涛のような撮影をしました。――スピルバーグ監督から抜てきされた理由について聞きましたか?ご本人から言われたのは「英語の発音がきれいだから」とのことでした。正直、英語はまだまだ勉強中なので、向こうで100%仕事として対応できるのかと言われたら、そこまでの能力はないんです。でも「日本から来た役者で、こんなに英語の発音がきれいな役者は初めてだった」と言われました。○スピルバーグ監督の現場はとても温かかった――スピルバーグ監督の演出を受けてみて、いかがでしたか?スティーブンの演出はすごく温かいんです。あまり縛りがなく、自由にアドリブを入れて良かった感じです。僕が提案すれば、すべてを汲み取ってくださる。すごく気に入ってくれると「ウィン、僕はそれが欲しかったんだ。それだ!」と言ってくれました。もちろんアップになるシーンの指示は細かったけど、全体的なキャラ像についてはあまり言われなかったです。――周りのスタッフ陣の雰囲気はどんな感じでしたか?スタッフさん同士もよくしゃべっていて、すごくラフな感じで、ピリピリ感は全くなかったです。ただ、オンオフははっきりしていて、やるとなったらパッと集中して、キュッとまとまります。夕方5時、6時には絶対に終わる現場でした。――演じられたダイトウのアバターが三船敏郎という点がとてもユニークでした。アバターが三船敏郎さんの顔になるってことは僕もギリギリまで知らなかったんです。最初、スティーブンから「マフニ! マフニ!」と言われて。誰のことだろう? と思っていたら、三船敏郎さんで、アバターが侍みたいな感じだとそこで初めてわかりました。それで侍の声の作り方を勉強しようと思って、昔の三船さんの作品を探したり、『七人の侍』などを観たりして研究しました。撮影では僕から「日本の侍はこうしてお辞儀をするんです。刀を抜いてこうやるんです」と提案したら、スティーブンも「それいいね! それをやろう」と全部すくい取ってくれました。――ガンダムなど、80年代のアイコンたちが多数登場しますが、完成版を観てみていかがでしたか?僕は90年生まれで、ガンダム世代ではないのですが、『レディ・プレイヤー1』は僕らにも馴染みがある画になっていて、カッコイイなと思ったし、距離が縮まった感覚になりました。僕もアニメ好きなのですが、ガンダムは観てなかったので、改めて観てみたいと思いました。○10年後の野望は俳優としてのアカデミー賞――今後の抱負についても聞かせてください。僕は音楽も好きなので、俳優業と共に両方続けていきたいです。よく「どうバランスを取っているんですか?」と聞かれるんですが、その時に来たお仕事を100%、一生懸命やるだけですね。――10年後の目標はありますか?10年後はアカデミー賞を獲ります。これは言い方を間違えると「はあ!?」と思われるかもしれないけど、獲りたいです。また、CGではなくライブアクションの映画にも出たいです。ジャンルはどんなものでもいいんですが、生身の演技をやっていきたいです。■プロフィール森崎ウィン1990年8月20日、ミャンマー出身。音楽ユニットPrizmaXのメインボーカルで俳優。『ごくせんTHE MOVIE』(09)で映画デビューし、尾崎豊の追悼映画『シェリー』(14)で映画初主演。2013年3月、PrizmaXとしてシングル「Mysterious Eyes/Go!」でCDデビュー。主演映画『クジラの島の忘れもの』が5月12日(土)に公開予定。■著者プロフィール山崎伸子フリーライター、時々編集者、毎日呑兵衛。エリア情報誌、映画雑誌、映画サイトの編集者を経てフリーに。映画やドラマのインタビューやコラムを中心に執筆。好きな映画と座右の銘は『ライフ・イズ・ビューティフル』、好きな俳優はブラッド・ピット。好きな監督は、クリストファー・ノーラン、ウディ・アレン、岩井俊二、宮崎駿、黒沢清、中村義洋。ドラマは朝ドラと大河をマスト視聴
2018年04月20日スティーヴン・スピルバーグ監督最新作『レディ・プレイヤー1』(4月20日公開)の公開を記念して19日、スピルバーグ監督、タイ・シェリダン(主役ウェイド)、オリビア・クック(ヒロインのサマンサ役)、そして森崎ウィン(トシロウ役)が、都内で行われたトークセッションイベントに出席。会場に集まった未来の映像クリエイターたちへ映画製作を直々に伝授した。若手キャストたちと一緒に登場したスピルバーグ監督は、満席の会場を見るなり「将来のフィルムメーカーたちが大勢集まってくれて、日本の将来が楽しみです。自分も勇気付けられる」と笑顔でコメント。「映画は文化の壁を超えるので、日本語や英語ではなく、映画という共通言語を話せばいい。そうすればきずなで結ばれると思います」とメッセージを送った。数々の名作で人々を魅了し続けるアイデアやイマジネーションの生み出し方についての質問が飛び出すと、「想像力は皆が持っているもので、オンラインで買えるものではなく、そこにあるものだよ」とスピルバーグ監督は回答。「子どもの頃、ファンタジーを想像していたと思うけれど、そういうものをチャネリングして、ストーリーテリングしていくことだ。アイデアが浮かんだら、書き留めることも大事だね」とアドバイスしていた。また、好きな日本のキャラクターについては、主演のタイが「どこの国のプレミアでもガンダムが出てくると、歓声がすごかったよ。日本のキャラクターをうまいこと見せられたからだと思うので、みなさんにも喜んでもらえれば。僕は『君の名は。』が好きだよ(笑)」と語ると、オリビアも「ハローキティが好き! 小さい時にパジャマを着ていました(笑)」と告白。森崎もガンダムのファンだと言い、「ロンドンやLAのプレミアで観客のみなさんと一緒に映画を観たわけですが、すごく緊張していたけれど、"あのセリフ"を言った後の盛り上がりが本当にすごくて(笑)。みんなのベクトルが上がっていることをこの身で経験したので、この作品に出たこと誇りに思いました」とエピソードを報告した。スピルバーグ監督は『AKIRA』のバイクのファンだそうで、「若い時にバイクをやっていたからね」と意外(?)な趣味を告白して笑いを誘った。ちなみに仮に続編があるなら「ウルトラマン」を出してほしいという声が出ると、「実は今回、権利関係のクリアが難しかったよ。もちろん許可が下りれば、ぜひ出したいね」とすでに今回調整していたことも説明した。そして日本人のクリエイティビティーについての質問が出ると、スピルバーグ監督は「宮崎駿監督の世界は本当に素晴らしい。特に『千と千尋の神隠し』はディズニーのどの作品よりもすごい!」と宮崎駿監督を絶賛。また、「11カ月くらい前、アニメーションの仕事をしている娘と一緒に宮崎さんと会うことができて、彼女は天国のような素晴らしい体験だと言っていました」と3人で会っていたことも告白した。その際、作品作りのプロセスについて話したそうで、「キャラクターかストーリーか、どちらが先かの話をしたよ。宮崎さんは『キャラクターがストーリーそのものなので、キャラクターが語ってくれるから、キャラクターを見つけることが大事だ』と言っていたよ」と、名作誕生の秘訣について語り合っていたことを明かした。
2018年04月20日映画監督のスティーブン・スピルバーグが、最新作『レディ・プレイヤー1』(4月20日公開)を引っさげ約13年ぶりに来日し18日、東京・新宿の歌舞伎町シネシティ広場で開催されたジャパンプレミアに登場。スチール・ムービー150台と大勢の報道陣、そしてファン500人が駆けつけ、会場は熱気に包まれた。同作は、夢が叶うVRワールド[オアシス]が舞台に、天才創設者の遺言に仕掛けられた3つの謎と、56兆円の莫大な財産をめぐる争奪戦を描いた物語。ガンダムやハローキティなど、日本を代表するポップカルチャーをはじめ、世界中の有名キャラクターや乗り物も登場する。2005年の『宇宙戦争』以来、約13年ぶりに来日したスピルバーグは「コンバンハ!」と笑顔であいさつ。「私にとってパーソナルな映画なので自ら紹介したいと思いました」と伝え、「キャストが素晴らしい演技を見せてくれました。そして、日本のポップカルチャーがたくさん含まれているので、キャラクターやストーリーを楽しんでいただきたい」と映画の魅力をアピールした。主人公ウェイド役のタイ・シェリダンと、ヒロイン・サマンサ役のオリビア・クック、トシロウ役の森崎ウィンも参加。タイとオリビアは今回が初来日で、「みんながとても礼儀正しい」「とても美しい街」と印象を語った。そして、オリビアがランチに食べた寿司の感想を聞かれて「ビューティフル」と答えると、スピルバーグ監督がそっと耳打ち。監督の助言を受けてオリビアが「オイシイ!」と日本語を披露すると、会場から温かい笑いが起こった。また、監督は「人々が礼儀正しく、お互いに敬意を払う。そして、皮肉が見受けられない」と日本の魅力を語り、「『レディ・プレイヤー1』は私が作った映画の中でも皮肉っぽくない映画で日本に合ってると思う」とアピール。さらに、「アニメに出会ってから日本のポップカルチャーに魅了されている。幼い頃に父に連れられて『ゴジラ』を見たのが最初の日本の映画。『ジュラシック・パーク』は完全にそれを基に作りました。『レディ・プレイヤー1』にはメカゴジラが登場しますが、オリジナルの曲を使わせていただいている」と日本愛あふれるコメントで日本のファンを喜ばせた。
2018年04月18日スティーブン・スピルバーグ監督が初めてDCコミックスの作品を手掛けることになった。スピルバーグ率いる製作会社「アンブリン・エンターテインメント」と「ワーナー・ブラザース」がタッグを組み、『Blackhawk』(原題)の製作に乗り出す。スピルバーグ自身がメガホンを取ると「Variety」誌などが報じた。スピルバーグ監督といえば、現在『レディ・プレイヤー1』が世界中で大ヒット。(日本公開は今月20日から)。こちらも「ワーナー」の作品であったことから、同社が『Blackhawk』で再びスピルバーグ監督と組むことへの喜びをコメントしている。「スピルバーグ監督の大ヒット作(『レディ・プレイヤー1』)を一緒に作ったスタジオとして、誇りに思います」、「彼が『Blackhawk』で新しく切り開くものを、世界中の観客にお届けするのが待ち遠しいです」。スピルバーグ監督も「『レディ・プレイヤー1』のチームが再集結する『Blackhawk』の撮影が楽しみ」とコメントを寄せている。『Blackhawk』の脚本は、『ジュラシック・パーク』シリーズなどでスピルバーグ監督とたびたび仕事を共にしてきたデヴィッド・コープが執筆。スピルバーグの次のプロジェクトは『インディ・ジョーンズ』の最新作で、その後はリメイク版『ウエスト・サイド物語』に着手するとみられる。『Blackhawk』の製作はまだ先になりそうだ。(Hiromi Kaku)■関連作品:レディ・プレイヤー1 2018年4月20日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
2018年04月18日スティーブン・スピルバーグ監督が、女性版の『インディ・ジョーンズ』を撮りたいと「The Sun」紙に語った。「私は女性たちから影響を受けてきたし、それをラッキーだと思っている。特に、愛して止まない女性たちである母親と妻からね」とまずは女性への愛を語るスピルバーグ監督。『インディ・ジョーンズ』シリーズの第5弾で2020年公開予定の最新作は、おなじみのハリソン・フォードがインディ・ジョーンズを演じることが決定しているが、監督は「(第5弾が)ハリソンが演じる最後の『インディ・ジョーンズ』になるよ。間違いない。でも、もちろん、映画はその後も続いていくんだ」と話した。女性版の『インディ・ジョーンズ』を製作したいとのことだ。「(インディの)名前をジョーンズからジョーンに変えなきゃいけないね。悪くないだろう?」。スピルバーグ監督は2015年に「ハリソン以外にインディを演じられる俳優は考えられないよ。そんなことは絶対に考えられない」とインディ役俳優の交代を断固拒否。最新作の公開時にハリソンは78歳になっており、「考古学者兼冒険家」を演じるのは無理があるとファンたちは声を上げたが、それでも監督は「スパイダーマンやバットマンを演じた俳優であろうと、ハリソンの後任にする気はない」と言い切った。しかし、女性版のインディであれば話は別のようだ。(Hiromi Kaku)
2018年04月05日全米で過去10年のスティーブン・スピルバーグ監督作品史上No.1のオープニング記録で初登場No.1を記録し話題となっている『レディ・プレイヤー1』から、たくさんのキャラクターたちが大集結した日本オリジナル本ポスタービジュアルと、イラストレーター・開田裕治による描き下ろしキャラクターポスタービジュアルの2点が全世界一斉解禁された。今回到着した2枚のポスタービジュアルは、スピルバーグ監督自らが監修し、日本のために作成されたもので、本作に登場する日米のありとあらゆる超有名キャラクターたちが総出演!本作の舞台VRワールド[オアシス]は、誰もがなりたいものになれる夢のような場所で、ここに描かれるキャラクターたちの夢の競演も、この空間だからこそ実現できたものだ。まず、日本オリジナル本ポスタービジュアルでは、[オアシス]創設者・ハリデーのアバターが背景に配置され、これから起こる壮大なアドベンチャーを予感させる世界観を表現。そして右上には、『スーサイド・スクワッド』のハーレークインや、格闘ゲームの金字塔「ストリートファイター」シリーズのリュウ、「機動戦士ガンダム」のRX-78-2 ガンダム。さらにバットマンやグレムリン、E.T.、キングコングも。そして同時に、ゴジラなど代表的な怪獣たちを描き続け、プラモデルのガンダムシリーズのイラストも数多く担当、「怪獣絵師」としても知られるイラストレーターの開田氏が手掛けるキャラクターポスタービジュアルも公開。今年2月に来日した原作者のアーネスト・クラインとプロデューサーのドナルド・デ・ラインからの熱烈なオファーを受け、今回開田氏が快諾。制作期間わずか2か月にも関わらず、『ジュラシック・パーク』のT・レックスや、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアン、「AKIRA」の金田バイク、RX-78-2 ガンダム、春麗など、こちらも人気キャラ大集結。ド迫力のビジュアルを完成させた。また、一足先に本編を鑑賞したという樋口真嗣監督は、「人食いザメ、巨大なUFO、心通わせる宇宙人、秘境に眠る秘宝、蘇る恐竜たち…実現不可能な冒険世界を可能にし続けてきた俺たちのスピルバーグが帰って来た!ゲームのようでいながらいまのゲームじゃ絶対再現できない圧倒的スピードと圧倒的物量!進化し続けるスピルバーグが挑戦する動体視力の限界に参加せよ!」と熱いコメントを寄せ、開田氏も「これほど燃えるシチュエーションの映画がほかにあるだろうか。一度や二度見ただけでは味わい尽くせない、高密度な映画体験を是非!」と後押し。スピルバーグ監督もこの物語について「これは3つの謎を巡る物語だけど、主人公の少年ウェイドの出会いと、友情の物語でもあるんだ。この争奪戦の中で人が出会い、友だちになる。そして若者たちが大きな脅威と戦うんだ。それが映画にユニークなアドベンチャーと感動を与えるんだよ」と心震えるドラマがあることも明かしている。『レディ・プレイヤー1』は4月20日(金)より全国にて3D/2D/IMAX3D(R)/4D公開。(cinemacafe.net)■関連作品:レディ・プレイヤー1 2018年4月20日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
2018年04月05日スティーヴン・スピルバーグ監督の13年ぶりの来日が決定した『レディ・プレイヤー1』。本作で主人公ウェイドと共に、壮大なアドベンチャーを体験することになるヒロインのサマンサを演じた注目若手女優オリビア・クックから、キャスティング時の秘話を語るコメントがシネマカフェに到着した。27年後の未来、どんな夢をも叶えることのできる新世代VR世[オアシス]を舞台にした本作。このたび、本作で主人公ウエイド(タイ・シェリダン)と共に大冒険をするサマンサ役を演じたオリビアが、スピルバーグ監督が手がける超大作に大抜擢された時の秘話を告白した。「オーディションでひどい演技をした」と思っていたのに…「私はオーディションで本当にひどい演技をしたなと思ったわ」とオリビア。「いつもはオーディションで失敗することはあまりないんだけどね(笑)それから数日後、洗濯をしていたら、私のエージェント全員から電話が来たの。そういう時はとてもいいニュースか悪いニュースのどちらかなのだけど、そこで役が決まったことを聞いたの。その瞬間、幸せを感じると同時にちょっと気持ち悪くなったわ。『一体このあとどうすればいいの?彼らは間違った女の子を雇ったわ!』ってね(笑)」と、自身でも驚いたという瞬間の興奮をふり返って語る。オリビアの演じるサマンサは、ウェイドと共に、新世代VR世界[オアシス]と現実の世界で壮大なアドベンチャーを繰り広げていく。[オアシス]の創設者ハリデー(マーク・ライランス)が仕掛けた3つの謎を解き明かし、ハリデーの遺産56兆円と「オアシス」そのものを手に入れるために、地球規模の争奪戦に挑むのだ。現実でもアバターでも「自分に忠実で誠実な」女性に現実でも[オアシス]でも、サマンサはかなり強気な女の子。ウェイドたちを妨害しようと、常に彼らの前に立ちはだかる巨大企業IOIらの妨害にもめげず、少し気弱になっているウェイドに対しても「もうやるしかないよね!」と発破をかけるほど。そんなサマンサだが、時折見せる弱さも合わせ持っている。この役柄に関してオリビアは、「彼女はIOIの奴らを容赦なく叩きのめすの。彼女は[オアシス]の中ではかなりの要注意人物かもね(笑)」と分析、「アルテミス([オアシス]内でのサマンサのアバター)の個性は現実のサマンサに忠実なの。現実の世界でも、VRの世界でも、彼女は自分に忠実で誠実なのよ」と語り、裏表のないストレートな性格の女性であること明かしている。そして、オリビアと演じたサマンサにもある共通点が。「子どものころ、私はよくキャンプをしたわ。そこで私は山からロープを使って降下することや、ロック・クライミング、カヌー、そしてトンネリング(とても狭い場所を通過すること)、スカイダイビングなんかもやったわ。私は運動好きで、冒険好きの子どもだったのよ。ちょっとアドレナリン・ジャンキーだったのかな(笑)限界を押し広げるのが好きなの」と、意外な素顔を激白。可愛らしい外見とは裏腹に、アドベンチャー好きだったオリビア。彼女曰く失敗だったというオーディションだったが、監督のスピルバーグは彼女の心の底にある“冒険心”を見抜いていたのかもしれない。『レディ・プレイヤー1』は4月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:レディ・プレイヤー1 2018年4月20日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
2018年03月29日現地時間3月26日、米・ロサンゼルス ドルビー・シアターでスティーブン・スピルバーグ監督が手掛ける話題作『レディ・プレイヤー1』のワールドプレミアが開催され、主人公役のタイ・シェリダンや、オリビア・クック、森崎ウィン(「PrizmaX」)らが登場。またあわせて、スピルバーグ監督が13年ぶりに来日することが明らかになった。■華やかなワールドプレミア開催!全米では、日本より約1か月早い3月29日(木)から公開される本作。公開直前に控えたこの日、会場となったドルビー・シアターではレッドカーペットならぬ本作を象徴するカラー、パープルカーペットで埋め尽くされ、劇中にも登場するデロリアンや主人公の部屋など本作の世界観が再現されていた。そして、全世界から多くの報道陣やファンが会場に詰めかけ熱狂の渦を巻くワールドプレミアには、スピルバーグ監督をはじめ、主人公に大抜擢されたタイ、ヒロインのオリビア、サイモン・ペッグ、ベン・メンデルソーンなど豪華キャストが勢揃い。そんな中、スピルバーグ監督自らが全世界オーディションでメインキャストの一人として起用を決めた森崎さんも登場。■スピルバーグ監督、森崎ウィンは「本当に素晴らしい」レッドカーペットに登場したスピルバーグ監督は、森崎さんについて「ウィンは素晴らしい俳優だよ。日本で活躍している姿も観たけれども本当に素晴らしい。この映画には日本以外からもたくさんの俳優がオーディションを受けたが、ウィンはその中でも特別だった」と大絶賛。一方、「この場に立てていることが本当に信じられません」とプレミアに参加した感想を語った森崎さんは、「夢から覚めてしまうのでは、という恐怖もありますが、作品への達成感はとてもあります」と自信を見せ、「これから日本を含めた世界中で公開されるので、公開された後のリアルな反響を楽しみにしています。日本の皆さん、待っていて下さいね!」とメッセージを送っていた。■スピルバーグ監督らが来日&ジャパンプレミアに登場!そして4月20日(金)の日本公開に先駆け、スピルバーグ監督が、タイ、オリビアと共に来日することが決定。17日(火)に日本に到着し、翌18日(水)に森崎さんと揃って4人でジャパンプレミアに登壇、19日(木)帰国予定となっている。『X-MEN』シリーズで日本でもお馴染みのタイは、来日について「Oh My Gosh. 桜のシーズンなんだよね?」と思わず素直なリアクション。「Calvin Klein(カルバン・クライン)」の真っ赤なドレスで登場したオリビアは、「多くの人が絶賛しているわ。みんな興奮しているし、スピルバーグ監督のベスト・ムービーだと思うわ」とコメント。初来日についても「行く先々で寿司を私の口の中に放り込んでほしいわ(笑)」と話し、「新幹線にも乗りたいし、日本酒も飲みたいし、カラオケにもたくさん行きたいわ!」と日本でやりたいことを挙げていた。『レディ・プレイヤー1』は4月20日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:レディ・プレイヤー1 2018年4月20日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
2018年03月28日ハリウッドの巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督が、ストリーミングサービスのオリジナル映画は「オスカーを受賞するに値しない」と持論を述べた。「テレビというフォーマットに決めて撮ったのなら、それはテレビ映画なんだ」と「ITV News」に語ったスピルバーグ監督。「もしそれがいい作品ならばエミー賞を受賞するべきで、オスカーではない。わずかな数の映画館で、公開日数が1週間にも満たない映画が、アカデミー賞のノミネートを受ける資格はないと思う」。スピルバーグ監督が指しているのは、今年アカデミー賞など数々の授賞式で脚光を浴びたNetflixオリジナル映画『マッドバウンド 哀しき友情』とみられる。同作はまさにニューヨークとロサンゼルスの2都市で1週間限定で劇場公開された作品であり、助演女優賞(メアリー・J・ブライジ)など4部門でノミネートを受けた。また、同じくNetflixのドキュメンタリー映画『13th -憲法修正第13条』は、劇場公開はされずに昨年アカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。とはいえ、スピルバーグ監督は現在が「テレビ史上において一番よい時代」とテレビの在り方の変化を称えている。人々を映画館から遠ざけてしまうため、「映画館にとってはチャレンジングだけどね」とストリーミングサービスを脅威に感じているようだ。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2018年03月26日先日、「Rakuten Empire Awards」授賞式に出席したスティーヴン・スピルバーグ監督が、『インディ・ジョーンズ』シリーズ最新作の5作目(タイトル未定)について語った。スピルバーグ監督によれば、来年の4月にイギリスで撮影がスタートするという。「Variety」誌などによれば、ロンドンで開催された授賞式で「Legend of Our Lifetime award」(生涯の伝説的人物賞)を獲得したスピルバーグ監督は、俳優、スタッフ、運転手などイギリスではみんなが自分の映画製作を手伝ってくれるとイギリスへの好印象を受賞スピーチで語り、「2019年4月にここ(イギリス)に戻ってきて『インディ・ジョーンズ』の5作目を撮る」と宣言した。キャストは現在のところ主演のハリソン・フォードのみ発表されており、脚本は2008年の前作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』のデヴィッド・コープが引き続き担当する。コープはスピルバーグ監督作の『ジュラシック・パーク』、『宇宙戦争』などでも起用されていた。撮影が始まる頃にはハリソンは76歳、2020年7月10日のアメリカでの公開日は78歳になる3日前だ。ハリソンの続投に「冒険に出るには年を取りすぎている…」とSNSなどでは批判の声も見られたが、撮影は予定通りに進められるようだ。(Hiromi Kaku)
2018年03月20日スティーヴン・スピルバーグ監督、メリル・ストリープ&トム・ハンクス共演の『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』が、3月30日(金)から日本公開。それに併せ、今回は『ペンタゴン・ペーパーズ』共々ご覧いただきたい海外ドラマをクローズアップ。Amazonのオリジナルシリーズ「グッド・ガールズ!~NY女子のキャリア革命~」を紹介します。■実話が題材に!男女平等を求め女性たちが会社に反撃「グッド・ガールズ!」は、ニュース情報誌の編集部で働く女性たちを主人公にした作品。物語は1969年のニューヨークから始まります。「マッドメン」や「マーベラス・ミセス・メイゼル」の冒頭からは10年ほど経過した時代ではありますが、もちろん男性優位はまだまだ露骨。編集部の女性たちも調査員として記者をサポートする役回りが限界で、どんなにリサーチ力が優れていても、文章力が優れていても、記者になることは認められませんでした。現実には、1970年にニューズウィーク誌で働く女性46人が、男女平等を求める訴えを起こして会社に反撃。その実話を題材にしたのが、「グッド・ガールズ!」です。物語の中心となるのは、若くて美しいパティら優秀な調査員たち。恋人でもある男性記者をサポートし、彼がいい記事を書くために尽くす日々に、パティは何の疑問も抱かず、充実感さえ覚えていました。そんな彼女の心をざわつかせるのが、編集部の男尊女卑を目の当たりにし、果敢に異議を唱えるノーラ・エフロン。そうです。監督や脚本家として映画界で大活躍した故ノーラ・エフロンが登場人物の1人なんです。もともとジャーナリストだったエフロンは、その後ハリウッドを代表する女性監督に。脚本を手掛けた『恋人たちの予感』、監督作の『めぐり逢えたら』など、代表作は挙げきれません。「グッド・ガールズ!」ではエフロンが自分の才能を生かせる場を求めて編集部を去った後、パティたちがそれぞれの目覚めを経験し、訴訟に踏み切るまでの過程が描かれていきます。とは言え、硬派過ぎる社会派ドラマではなく、等身大の悩みを抱える女性たちの物語として楽しめるでしょう。恋にセックスに友情に、彼女たちの日常は大忙し。当時のポップカルチャー描写が満載で、登場人物たちのファッションも真似したくなるほどキュートです。■「ノーラ・エフロンに捧げる」…スピルバーグが込めた思いとは「グッド・ガールズ!」冒頭の少し後、1971年を舞台にした『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』のエンドクレジットには、「ノーラ・エフロンに捧げる」の一文があります。生前のエフロンと懇意だったスピルバーグ、彼女の作品に出演したメリル・ストリープやトム・ハンクスら全員の心がこもった一文に感じられました。メリル演じるキャサリン・グラハムがアメリカの主要新聞社史上初めての女性発行人であり、劇中の苦闘を通して性別を超えた敬意を勝ち取っていく人物であることを考えれば、より一層こみ上げてくるものがあるでしょう。「グッド・ガールズ!」では、メリルの娘グレイス・ガマーがエフロン役を演じています。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 2018年3月30日より全国にて公開© Twentieth Century Fox Film Corporation and Storyteller Distribution Co., LLC.
2018年03月14日スティーヴン・ホーキング博士が亡くなったことが明らかになった。享年76。14日朝(現地時間)、ホーキング博士の子どもたちのルーシーさん、ロバートさん、ティムさんが「本日、私たちの最愛の父が亡くなり、深い悲しみに包まれています」と声明文で「BBC」に発表。「父は偉大な科学者であり、素晴らしい人でした。彼の研究や遺したものは、これから何年も生き続けるでしょう」。学生時代に筋萎縮性側索硬化症を患い、以降車いすに乗り、重度障害者用の意思伝達装置を使って意思の疎通をとりながら物理学者として生きたホーキング博士。その人生は2004年に『ホーキング』として映像化されベネディクト・カンバーバッチがホーキング博士を演じ、2014年に『博士と彼女のセオリー』として映画化され、エディ・レッドメインが演じてアカデミー主演男優賞を受賞した。生前、ホーキング博士は人気番組「ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則」に本人役で数回出演したことがあった。レナード役を演じているジョニー・ガレッキはSNSにキャストとホーキング博士が仲良く写っている写真を掲載し、「RIP(安らかに眠れ) あなたの素晴らしい才能だけでなく、ユーモアのセンスもみんなが惜しむでしょう」と悼んだ。(Hiromi Kaku)
2018年03月14日第90回アカデミー賞にて作品賞と主演女優賞にノミネートされた映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』。スティーヴン・スピルバーグ監督のもと、メリル・ストリープ&トム・ハンクスという2大オスカー俳優の初競演で話題を呼ぶ本作から、2人の緊張感あふれる演技合戦を垣間見ることができる本編映像がシネマカフェに到着した。今回到着した映像は、本編でも重要なシーンとなる、ある一幕。メリル演じる「ワシントン・ポスト」紙の女性オーナー、キャサリンと、トム演じる同紙編集主幹のベンが2人で部屋にこもり、政権によって隠蔽されてきたベトナム戦争に関する事実が記された機密文書“ペンタゴン・ペーパーズ”を巡り口論する場面。アメリカの有力な全国紙で唯一の女性経営者であり、男性社会の中で苦境に立たされながらも、会社のことを守るべくあらゆる困難に立ち向かってきたキャサリン。報道の精神を強く持ち、誰よりも真実を報道することに熱い情熱を燃やす編集主幹ベン。泥沼化していたベトナム戦争の“リアル”な分析記録である“ペンタゴン・ペーパーズ”を報道するか否か”という点において、それぞれの立場、考え方の違いから次第に口論が熱を帯びていく緊迫感あふれるシーンは、まさに、2大オスカー俳優による演技合戦が炸裂する映像だ。メリル、トム・ハンクスは「ずば抜けて頭がいい人」本作で実在の人物を演じきった2人は、初競演とは思えない信頼関係を築き上げ、互いにその演技に絶賛を贈る。メリルは「トムがハリウッドきってのナイスガイとして知られていることは有名よ。そして、実際にすごくいい人なの。でもそれだけでなく、ずば抜けて頭がいい人でもある。周りの人間に『もっと、もっと』と要求するベンの性格は、トムにも共通する部分だと思う」とコメント。さらに、本作がスピルバーグ監督との初タッグ作でもあることに、「スティーヴンはよく働いてよく考える人。でも、それは彼にとって遊びのようなものなの。子どものように、自由に映画製作に没頭しているだけ」とその印象を明かしている。「メリルは最高の演技をその場で一緒に引き出そうとする」一方、トムは「メリルが素晴らしいのは、どんな演技をしても必ず反応してくるところで、しかも事前に決めたことではなく即興なんだ。彼女は共演者を決められた演技に誘導するのではなく、最高の演技をその場で一緒に引き出そうとする。素晴らしい現場だった」と21回目のオスカーノミネートを誇るメリルの演技を絶賛、撮影現場で多くの刺激を受けたことを語っている。そんな2人の静かなる緊迫が伝わるシーンを、この映像から確かめてみて。『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』は3月30日(金)より全国にて公開。3月29日(木)、TOHOシネマズ 日比谷にて特別先行上映。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 2018年3月30日より全国にて公開© Twentieth Century Fox Film Corporation and Storyteller Distribution Co., LLC.
2018年03月07日かのスティーヴン・スピルバーグやジョージ・ルーカスも受賞したヒューストン国際映画祭で金賞に輝いた監督・牧賢治が挑む、HIPHOPムービー『唾と蜜』。今年メジャーデビューも果たした最注目のラッパーEINSHTEIN、ビートボックス世界大会出場のSh0hら本物のミュージシャンが描く衝撃作を日本中に、世界中に届けるべく、クラウドファンディングが始動した。■HIPHOPのアート性、その裏に潜むアングラ世界…本作は、牧賢治監督が自らの実体験を織り込み、1人の青年の心の葛藤を描いた渾身の衝撃作。初の脚本・監督となる短編映画『japing』をわずか20万円で制作し、ヒューストン国際映画祭で短編部門ゴールド&日本芸術センター映像グランプリ・若獅子賞をW受賞した新進気鋭が、初の長編映画製作に挑む。■STORY 「唾と蜜」逆から読むと「罪と罰」私立大3回生の吉幸。毎日は退屈だった。持て余す時間と物足りない刺激は、覚えたばかりのセックスとパチンコで誤魔化していた。そんな折、パチンコ屋でタチの悪そうな男に絡まれる。身の危険を感じたが、男が中学時代の同級生ノブだと気づき事なきを得る。2人で呑みに行き、語らううち、ノブが声を用いてあらゆる音を表現するヒューマンビートボクサーであることを知る。HIPHOP、ブレイクビーツの魅力に目覚めた吉幸は、ノブの勧めでクラブ通いを始める。そこで出逢うCLUB ALBAのオーナー兼、麻薬の売人でもある男チバの不思議な魅力に惹かれる。ようやく、オンガクという目標を見つけた吉幸だが…。物語は、監督自身が10代後半~20代前半にかけて経験したことにフィクションを織り交ぜたHIPHOPストーリー。学生のころ、HIPHOPアーティストとして活躍する同級生を持ち彼らに憧れと嫉妬を抱き、焦燥感しかなかった、その頃の想いを1つひとつのシーンに詰め込んで映画を完成させた。■“EINSHTEINのラップ&Sh0hのビートボックス”のセッションが観られるのはこの映画だけ!主演をつとめるEINSHTEIN(あいんしゅたいん)は、いま日本で最も注目を集める若手ラッパーの1人。自身初名義のデジタル限定EP「19’s MAP」は、iTunes総合チャートで日本人アーティスト1位を獲得。メジャーデビューも果たし、HIPHOPの枠をも越えたミュージシャンとして今後の活躍も期待大。本作でもラップシーンはもちろん、主演として初の演技とは思えない芝居を魅せ、「映画というものには昔から興味があったので、出演できてとても良い経験になりました」と自身でも語っている。準主演のSh0hは、ヒューマンビートボックス日本王者、世界大会日本代表。現在はかつてマイケル・ジャクソンの振付師をつとめたトラヴィス・ペインの事務所「TRAVIS PAYNE PRODUCTIONS」に所属。独自の感性でビートボックスをNext Levelへ昇華させる、唯一無二のビートボックスアーティスト。世界的活躍を視野に入れ、多種多彩な作品を次々とリリースしている。彼も、「アクティングは初めての経験ですが、昔から興味があったので今回の撮影はとても貴重な経験になりました!」とコメントを寄せる。そのほか、阿修羅MIC、CIMA、WillyWonka a.k.a. Taka、Young Coco、かしわ、TAIJI(T-SKRABBLE DJ’S)、POKER☆FACEら、いま最注目のラッパーから日本を代表するHIPHOPアーティストまで、本物のミュージシャンが多数出演するのも見どころだ。集められた支援金はPR費用やDVD制作費用ほか、様々な映画広報等に活用される。リターンは公開劇場でのお得な鑑賞チケットが中心。5万円・10万円のリターンを選択すると、DVD制作時にエンドロールに名前が記載される。映画は過激なシーンも含むためR-15(15歳以上対象)、応募者も15歳以上となっている。■監督からのメッセージ甲子園を目指す高校球児のように、志望校を目指す受験生のように。毎日、1mmでも良いから前に。先が見えない道をただただ、この時のために2年以上の月日をつぎこみました。毎日毎日、映画のことを考え続けた日々。正直、はじめた当初はここまでこれるとは思ってもいませんでした。自分が作った映画が、劇場で公開して頂けるなんて。でも、2年という月日も、劇場公開を目指す多くの自主制作監督からすれば早すぎるくらいかもしれない。本当にこのチャンスを与えて下さった、出演者やスタッフ、劇場の方々、そして、応援してくださる全ての方々に、感謝の気持ちでいっぱいです。ようやく、夢のひとつだった劇場公開までたどりつきました。しかし、ここで皆さんに観て頂かなければ結局は何の意味もありません。映画は多くの方に観て頂いて、はじめて完成されます。監督、出演者、制作スタッフ、エキストラの方々も含めると関わった方は200名を越えます。それらみんなの思いが詰まったこの作品、ぜひご覧くださいませ!!!!!!『唾と蜜』は3月24日(土)~4月6日(金)渋谷・アップリンク、4月14日(土)~4月20日(金)大阪・シアターセブン、神戸・元町映画館ほかにて期間限定公開。(text:cinemacafe.net)
2018年02月09日長らくリメイクに期待の視線が注がれている『ウエスト・サイド物語』がついに製作へと動き出したようだ。現在、監督のスティーヴン・スピルバーグが主要キャストを探しているという。キャスティング・ディレクターのマーシ・リロフのツイッターに掲載されているオーディションのお知らせによれば、現在募集しているのはトニー、マリア、アニータ、ベルナルドの4人の主要キャスト。応募条件は年齢が15歳から25歳で、歌が歌えること。ダンスの経験があればプラスになるとのことだ。キャストの人種は大元の同名ミュージカルに忠実に、トニーは白人、マリア、アニータ、ベルナルドはラテン系であることが求められている。スピルバーグ監督は同作のリメイクにあたって「ミュージカル」にするかどうかは明言していなかったが、この応募条件を見る限りミュージカルになることが想定される。「The Hollywood Reporter」によるとスピルバーグ監督は何十年も『ウエスト・サイド物語』のリメイクを夢見ており、リメイク権を手に入れてからすでに17年が経過。脚本はトニー賞受賞者で『リンカーン』の脚本を手掛けたトニー・クシュナーに決定している。(Hiromi Kaku)
2018年01月29日2大オスカー俳優メリル・ストリープとトム・ハンクスがスティーヴン・スピルバーグ作品で初競演を果たす『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』。現地時間12月14日(金)、米首都ワシントンD.C.にある報道博物館「ニュージアム(Newseum)」にてワールドプレミアが開催され、豪華キャスト・スタッフが一同に会した。第75回ゴールデン・グローブ賞にて6部門にノミネートされ、本年度アカデミー賞最有力作の1つとして注目される本作。ワールドプレミア会場となった「ニュージアム(Newseum)」は2008年にオープンした報道博物館で、ニュースの歴史を総合的に扱うジャーナリズムの“聖地”。ホワイトハウスと米国議会議事堂を結ぶペンシルベニア通りに面した一角に位置し、映画の舞台である「ワシントン・ポスト」本社もすぐそば。まさに本作が描く「報道の自由」を象徴する会場として、ふさわしい場所といえる。スピルバーグ監督をはじめメリル、トムに、サラ・ポールソン、ボブ・オデンカーク、トレイシー・レッツ、ブラッドリー・ウィットフォード、ブルース・グリーンウッド、マシュー・リス、アリソン・ブリーら錚々たる顔ぶれが揃う中、ホワイトハウスと議事堂を隔てるように敷かれたレッドカーペットを歩く豪華キャストたちを、一目見ようと多くの観客が集まった。■スピルバーグ監督「アメリカ社会だけではなく、世界中の観客に伝わるテーマ」会場に現れたスピルバーグ監督は、トランプ大統領就任45日後に製作を発表した本作について、「キャサリン・グラハムとベン・ブラットリーの物語は、どれだけ時が経っても永遠に語り継がれるべきだと思っていたんだよ。ジャーナリズムが非難されていることや、メディアが軽視されていること、ニュースが虚偽報道だと言われ、人々を混乱させている状況は大きな問題で、アメリカ社会だけではなく、世界中の観客に伝わるテーマだと思っている」とコメント。さらに、宗教の自由、言論または報道の自由に関するアメリカ合衆国憲法修正第1条について触れ、「その権利を掲げる人々を守るべきだと思うし、その権利のために戦うのは新聞業界の人間たちだと思っているんだ」と、自身の思いをファンを前に熱く語った。■メリル・ストリープ、キャサリン・グラハムは「とても才能に溢れた女性」また、ゴージャスなプラダのスーツを身に纏って登場したメリルは、「仕事をする上で自分は力不足だと思っている女性は多いと思う。私もその気持ちがよくわかるし、私が演じたキャサリンもそういうタイプだった。でも彼女はとても才能に溢れた女性で、この事件で素晴らしい決断をしたの。観客の皆さんにはぜひそれを感じてほしいわ」と、自身が演じた「ワシントン・ポスト」紙の発行人キャサリン・グラハムの勇敢な行動を讃え、メッセージを寄せた。■トム・ハンクス、デスクに足を乗せてしまうクセに言及!?同紙の編集主幹ベン・ブラッドリーを演じ、ベン本人とも面識があったというトムは、「彼はすごく興味深い男だったよ。軽いテーマでも身のある会話をする男で、彼が書く記事はいつも面白かった」とコメントしながらも、劇中の男性新聞編集者たちがついデスクに足を乗せてしまうクセについては「理由を教えてあげよう、それは足が痛いから(笑)!」と明かし、会場を笑わせていた。スピルバーグが「いま、撮るべき作品」として、先に予定していた作品よりも前倒して撮影を敢行、メリルとトムをはじめとする実力派キャストが集結し、全員の想いが1つとなって完成された本作。キャスト陣の熱いメッセージがストレートに発信され、観客や報道陣も大興奮となる中、プレミアは幕を閉じた。『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』は2018年3月30日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年12月18日スティーブン・スピルバーグ監督最新作にして、日本のポップカルチャーを代表するアイコンたちが多数登場する『レディ・プレイヤー1』の日本公開が2018年4月20日(金)に決定、合わせて待望の最新映像が全世界同時に解禁された。本作の舞台は、想像したことすべてが現実になるバーチャル世界「オアシス」。このたび解禁された映像には、主人公ウェイド・ワッツ(タイ・シェリダン)の姿と、彼の大冒険の始まり、そして驚異のバーチャルリアリティ(VR)の世界が映し出されている。注目はなんといっても、圧巻の「オアシス」の世界。バーチャルといっても、触れたものの感触をダイレクトに感じ取ることのできる超最先端VR。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンや、『AKIRA』に登場する金田のバイクが縦横無尽に疾走し、キングコングやアイアン・ジャイアントといったキャラクターも大暴れ。ヒロインを務める「ベイツ・モーテル」のオリビア・クックや、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のベン・メンデルソーンらのキャストの姿もちらり。さらには、伝説的な格闘アクションゲーム「ストリートファイター」シリーズの人気キャラクター春麗やブランカ、サガット、また大ヒットシューティングゲームの「オーバーウォッチ」からレナ・オクストンなど、お馴染みのキャラクターたちと思われる、日本生まれのキャラクターやアイコンが数多く登場!また、今回の最新映像では、誕生から38年の時を経てもなお圧倒的な人気を誇るロボットアニメ「機動戦士ガンダム」より、連邦の白いヤツこと“RX-78 ガンダム”が姿を現す。本映像からは、どのようにストーリーに絡んでくるのかは明らかにされていないが、このキメポーズを見る限り相当な活躍をしてくれるに違いない。原作小説「ゲームウォーズ」では「新世紀エヴァンゲリオン」なども登場しているが、果たして本作にも現れるのか!?たった2分半の映像ながら、これほどまでに我々を魅了する『レディ・プレイヤー1』。主人公ウェイド・ワッツがVRで体験する驚異のアドベンチャーと、日本発のポップカルチャー祭りに、さらに期待が高まる。『レディ・プレイヤー1』は2018年4月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年12月11日メリル・ストリープとトム・ハンクスが初競演を果たし、本年度アカデミー賞最有力と呼び名の高いスティーヴン・スピルバーグ監督作品『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』。この度、本作の初の映像となる予告編と新場面写真が公開された。本作は、極秘報告書“ペンタゴン・ペーパーズ”を取り巻く物語。到着した予告編は、メリル演じるアメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたワシントン・ポストのキャサリン・グラハムと、トム演じる同紙の編集主幹ベン・ブラッドリーの密談シーンからスタート。2人が話しているのは、“例の文書”、ベトナム戦争が泥沼化しアメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年、国防総省がベトナム戦争に関する経過や客観的な分析を記録し、トップシークレットとなっていた通称“ペンタゴン・ペーパーズ”のこと。その存在をNYタイムズがスクープ。また映像では、NYタイムズのスクープ記事が差し止められ、政府からの圧力に屈したことが明白な中、グラハムが「臆病もの」と揶揄されながらも信念を貫き、報道の自由を守り抜くため最後の決断を迫られる緊迫した場面や、グラハムを支えるブラッドリーが「この記事を諦めれば、自由の炎が消えるぞ!」と力強く訴える場面など、観る者を圧倒させるシーンが登場している。スピルバーグ監督は「いま、撮るべき作品」として、トランプ大統領就任45日後に本作の製作を発表し、先に予定していた作品を前倒しすることを決め、撮影を敢行した本作。政府によってジャーナリズムに規制がかけられ、国の主役であるはずの国民に真実が伝えられず、何が真実で、何が正しいのかがわからなくなってきている現代。“いま”だからこそ伝えるべき作品と強烈なメッセージを込め、この危機的状況に警鐘を鳴らす作品となっている。『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』は2018年3月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年11月28日作家スティーヴン・キングが完成まで実に30年もの月日を費やした同名シリーズを、イドリス・エルバとマシュー・マコノヒー共演で実写化する『ダークタワー』が来年1月に公開。原作小説では現在公開中の『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』の怖すぎるピエロとも繋がりがあり、本作でも“他作品との繋がり”が劇中で登場するか否かがファンの間で早くも注目が集まっているが、そこで今回、その疑問について語るスティーヴン・キングのコメントがシネマカフェに到着した。■原作「ダークタワー」シリーズは、「架空の世界の軸」これまで、『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』など、自身の小説が次々と名作映画として実写化されるキング。「ダークタワー」シリーズは、彼が小説家としてのキャリアをスタートする際に書き始めた作家人生の集大成ともいえる作品で、シリーズについてキングは、「これは僕のキャリア全体にまたがる作品なんだ」と説明している。また、キャリア約50年の間に80以上の名作を世に送り出してきた中で、彼は「多くのキャラクターが<中間世界>という『ダークタワー』の異世界に関わっていると考え始めた。この作品がいつの間にか、僕が書く架空の世界の軸となっていたんだよ。ほかの小説のキャラクターが『ダークタワー』に登場することもあるし、その逆もある」とシリーズがこれまで手掛けてきた作品の中心となっていると明かしている。原作では『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』で、ピエロ“ペニー・ワイズ”を彷彿とさせたキャラクターが登場しているほか、スタンリー・キューブリック監督で映画化もされた『シャイニング』の象徴的なホテルの写真や、「呪われた町」に登場していた神父が重要な場面に関わっているなど、キングの言葉通り、小説のシリーズには他作品との共有ポイントが随所に散りばめられていることが分かる。■S.キング、『ダークタワー』は「全てつながって一つになっている」そこでファンの中で注目が集まっているのが、「このクロスオーバーが本作の劇中にも登場するのだろうか?」ということ。早くも様々な憶測が飛び交っているが、この疑問についてキングは「本作は、ほかの作品と共鳴する要素をストーリーでうまく作用している。僕のほかの作品を思い起こさせるものがいろいろと出てきて、全てつながって一つになっている。それが本作の魅力なんだ」と意味深発言。■執筆当時をふり返り語る…「一番創作エネルギーを費やした代表作」本作は、世界の均衡を保つ巨大な塔「ダークタワー」を守り続ける主人公のガンスリンガー(イドリス・エルバ)と、そのタワーを破壊し世界の崩壊を目論む黒衣の男(マシュー・マコノヒー)との、世界の運命を掛けた壮絶な戦いを描く物語。架空世界の大元であり、時空を超越する荒廃した異界“中間世界”と現実世界を巻き込んだその物語は、キングの原点であり集大成だと言う。「“黒衣の男が砂漠の彼方へ逃げ去り、そのあとをガンスリンガーが追った”という冒頭文を書いたのは大学を卒業してすぐの22歳のとき。いま、70歳になろうとしている僕が、一番長い時間をかけて、一番努力し、一番創作エネルギーを費やした代表作」とキングはふり返っており、最も熱のこもったストーリーであることが伝わってくる。ファンたちの期待をより高める言葉を残したキング。果たしてその真相は…?2018年の劇場公開が待ち遠しい。『ダークタワー』は2018年1月27日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年11月27日スティーヴン・スピルバーグ監督映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』が、2018年3月30日(金)より全国で公開される。主演を務めるのは、メリル・ストリープとトム・ハンクス。NYタイムズとワシントン・ポストが共闘、政府が隠した最高機密文書を巡るドラマ物語の舞台は、ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年。国防省がベトナム戦争に関する経過や客観的な分析を記録していた最高機密文書、通称“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在をNYタイムズがスクープ。アメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたキャサリン・グラハム、そしてその部下である編集主幹ベン・ブラッドリーをはじめとするワシントン・ポスト紙の面々は、報道の自由を統制し記事を差し止めようとする政府と戦うため、ライバルであるNYタイムズと時に争いながら連携し、政府の圧力に屈することなく真実を世に出そうと決断する。政府がその存在すらひた隠しにしていた衝撃の事実を明らかにすべく立ち上がった実在の人物たちの姿を追う『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』では、ライバルという立場を超えた熱い信念や絆、それぞれの思惑や葛藤が幾重にも重なる、緊張とスピード感溢れるドラマが描かれる。第90回アカデミー賞では作品賞、主演女優賞にノミネートメリル・ストリープとトム・ハンクスの2大オスカー俳優による息の合った圧巻の演技バトルも、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』見どころの一つだろう。2018年1月23日(火)に発表された第90回アカデミー賞では、作品賞と主演女優賞にノミネート。メリル・ストリープは自身21回目のノミネートとなる。先に開催されたゴールデン・グローブ賞では、ドラマ部門作品賞、監督賞、ドラマ部門主演女優賞、ドラマ部門主演男優賞、脚本賞(リズ・ハンナ、ジョシュ・シンガー)、作曲賞(ジョン・ウィリアムズ)の6部門にてノミネート。 主演男優賞のトム・ハンクスの通算9作目のノミネートという数字も驚きであるが、なんとメリル・ストリープ(主演女優賞)は通算31作目のノミネートという偉大な記録を達成している。スティーヴン・スピルバーグ「今、撮るべき作品」監督のスピルバーグは「今、撮るべき作品」として、トランプ大統領就任45日後に『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』の製作を発表し、先に予定していた作品を前倒しして撮影を敢行。国民が知る情報の何が真実で何が正しいのか、それがより曖昧になってきている現代において、政府によってジャーナリズムに規制がかけられてしまうような危機的状況に警鐘を鳴らす作品だ。メリル・ストリープとトム・ハンクスが初共演そんなスピルバーグの強い呼びかけに応え、メリル・ストリープとトム・ハンクスが共演するとこも見どころの1つ。メリル・ストリープ - アメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたワシントン・ポストのキャサリン・グラハムトム・ハンクス - ワシントン・ポストのの編集主幹ベン・ブラッドリーまた、脚本はリズ・ハンナと、『スポットライト世紀のスクープ』でアカデミー賞最優秀脚本賞を手にしたジョシュ・シンガー、音楽はジョン・ウィリアムズと、製作陣にも豪華スタッフが集結している。作品情報映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』公開日:2018年3月30日(金)原題:The Post製作:エイミー・パスカル、スティーヴン・スピルバーグ、クリスティ・マコスコ・クリーガー監督:スティーヴン・スピルバーグ脚本:リズ・ハンナ、ジョシュ・シンガー音楽:ジョン・ウィリアムズ出演:メリル・ストリープ、トム・ハンクスほか(c)Twentieth Century Fox Film Corporation and Storyteller Distribution Co., LLC.
2017年11月17日