サンローラン(Saint Laurent)の2023年冬コレクションから、新作ウィメンズバッグ「ル・トロントセット ミニ」が登場。全国のサンローランストアほかにて発売される。上品さと実用性を兼ね備えたバケットバッグ「ル・トロントセット ミニ」は、サンローランのパリオフィスが位置する番地から名付けられた、新作のウィメンズバッグだ。艶と張りのあるカーフレザーを採用し、上品な佇まいと実用性を兼ね備えた、バケットバッグに仕上げている。フロントには、YSLモノグラムのフッククロージャーを採用。また、取り外し可能なストラップが付属し、ハンドバッグとしてもショルダーバッグとしても使用することが可能だ。詳細ル・トロントセット ミニ発売日:2023年9月15日(金)取扱店舗:全国のサンローランストア、YSL.COM価格:291,500円【問い合わせ先】サンローラン クライアントサービスTEL:0120-95-2746
2023年12月07日9月11日(現地時間)、監督作『Wildcat(原題)』がプレミアを迎えるトロント国際映画祭にて、主演で娘のマヤ・ホークとレッドカーペットを歩いたイーサン・ホーク。実は、イーサンが飛行機トラブルに遭い、長距離バス(グレイハウンド)に乗ってなんとかイベントに出席できたという裏話があったという。マヤは「父はバスに乗ってきました。みんなの話題になっていますよ。すべての飛行機が欠航になってしまって、ここまでバスで来るしかなかったんです」と「People」誌に語った。イーサンは「3便のフライトがキャンセルになり、『空港のせいでイベントを欠席するわけにはいかない!』と思って。だからバスターミナルに行ってバスに飛び乗りました」と補足した。その時イーサンと一緒にいたのは妻と仕事のパートナーで、マヤとは別々に向かっていたのだという。「バスの中では、だれも他人のことなんて気にしていません」「快適ではないですね」と長距離バスの感想を語ったイーサン。「私は後ろの方で身を隠すようにして、ただ本を読んで、なんとか間に合うようにと祈っていました」とドキドキしながら乗っていたそうだ。その結果、無事に間に合い、親子でレッドカーペットを歩くことができた。(賀来比呂美)
2023年09月13日2007年、トロント映画祭で上映された主演映画『JUNO/ジュノ』で大ブレイクを果たしたエリオット・ペイジが、トランスジェンダー公表後初めて主演した『Close to You(原題)』を引っ提げ、再び同映画祭に帰ってきた。本作はメガホンを取ったドミニク・サヴェージ監督が、映画祭の前に「この映画はエリオットと一緒に、エリオットによって、エリオットのために作られた作品」と語っており、本作のルーツはエリオット自身の“旅”であると認めている。エリオットが演じているのは、トランスジェンダーの主人公サム。4年前に性別移行してから父の誕生日を祝うために初めて実家を訪れるという話だ。青年期のほとんどを鬱との闘いに費やしたサムは、トランスジェンダーの男性としてついに幸せを見つけたが、家族の反応は…?『Close to You』の上映後、観客から歓声と拍手を受けて登壇したエリオットは、作品について「私のキャリアにおいて本当に素晴らしい経験の一つになりました」と感慨深げに語った。また、サヴェージ監督との再タッグを熱望。「シーンがずっと続いて深まっていき、演技の最も純粋な喜びを感じられるんです」と即興的な演技がしやすいアプローチをとってくれる監督を称えた。(賀来比呂美)
2023年09月12日9月8日(現地時間)、トロント国際映画祭で宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』がオープニング作品として上映された。上映前にギレルモ・デル・トロ監督が舞台にサプライズ登場し、プレゼンターを務めた。これまで何度も引退宣言を行い、撤回&復帰してきた宮崎監督。今作こそがいよいよ最後の作品かとうわさされ、海外でもそう報じるメディアもあったが、スタジオジブリの広報・学芸担当スーパーバイザーの西岡純一氏によると、これは事実ではないという。同作のプロモーション中に、西岡氏は「これが宮崎監督の最後の作品と言われているようですけれど、監督は全くそのようには思っていないんです。監督はいま、新しい作品のための構想を練っているところです。毎日オフィスにやってきては、そうしています。今回は、引退宣言しませんよ。いつもと変わらず仕事を続けています」とコメント。宮崎監督に代わって引退報道を否定した。海外の映画ファンは「素晴らしいニュース」「神様ありがとう」「新たな作品を楽しみにしています」などの喜びの声や「こんなことが起きるなんて!また何回目かの引退宣言があると思っていたのに!」といった驚きの声を上げている。米映画評論サイト「Rotten Tomatoes」で批評家(現時点で28人)からの支持率が100%と高い評価を受けている『君たちはどう生きるか』。全米公開は12月8日を予定している。(賀来比呂美)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年09月11日9月16日、トロント国際映画祭でシルベスター・スタローンのドキュメンタリー映画『Sly(原題)』がワールドプレミアを迎える。『ランボー』『ロッキー』『エクスペンダブルズ』シリーズに主演し、アクション俳優として確固たる地位を築いてきたが、画家という顔も持つスタローン。『Sly』のワールドプレミアに先駆け、7日(現地時間)開幕した同映画祭で彼のアートワークを展示する回顧展を開催中だという。1975年から2020年までにスタローンが制作した12の絵画やアートワーク、スタローンのサイン入りの『ロッキー』のオリジナル脚本や記念品も展示されているという。絵画には、スタローンが俳優のキャリアをスタートする際に力を貸してくれた最初のマネージャー、ジェーン・オリバーが亡くなった日に描いた「Death of Friend」などがある。ハリウッドでスーパースターになる前から絵を描いていたスタローン。フランス、ロシア、ドイツなどで個展を開いたこともあり、「大盛況」と報じられた。トム・ジミー監督(『エルヴィス・プレスリー:ザ・サーチャー ~キング・オブ・ロックの魂の記録~』)がメガホンを取った『Sly(原題)』は、11月3日Netflixで配信開始(アメリカ)。(賀来比呂美)
2023年09月08日サンローランは、2023年秋コレクションよりアイコンバッグ「ル・トロントセット」 の新色「カーキ」とシャイニーレザーの「ブラック」、小ぶりになった「ル・トロントセット スモール」を発売します。Courtesy of YSL2023年春夏コレクションに新しく登場したこのアイコンバッグは、パリオフィスが位置する37 RUE DE BELECHASSE(ベルシャス通り37番地)から名づけられました。スープル・ブリリアントレザー(艶と張りのあるカーフレザー)やシャイニーレザーを使用することで、実用性のあるバケットシルエットとの相反する要素が美しく融合しています。Courtesy of YSLストラップを取り外してハンドバッグにも、ショルダーバッグとしても使用できます。エレガントなだけでなくシティユースにも最適なサイズで、まさにサンローラン ウーマンのアティテュードを体現しています。Courtesy of YSL「ル・トロントセット」 の新色「カーキ」の落ち着いた色合いやシャイニーレザーを使用した「ブラック」のシャープなデザインは、これからのシーズンにぴったり。新作の「ル・トロントセット スモール」は、シンプルでエレガントなシルエットはそのままに、軽量になったことで一日中持ち歩くことができ、週末のショッピングやパーティーシーンにも華を添えます。コンパートメントのほか、取り外し可能なジップポーチも付属しており機能面も充実しています。Courtesy of YSLCourtesy of YSLル・トロントセット素材: カーフレザーカラー: カーキ、ブラックサイズ: 20 X 25 X 16 CM / HANDLE DROP: 9 CM / STRAP DROP: 40 CM金額: 39万2,700円 (税込価格)Courtesy of YSLCourtesy of YSL商品名: ル・トロントセット スモール素材: カーフレザーカラー: ブラックサイズ: 17 X 20 X 13 CM / HANDLE DROP: 6 CM / STRAP DROP: 45 CM金額: 36万5,200円 (税込価格)#サンローラン #ysl #SaintLaurent取扱店舗:全国のサンローランストアおよび公式サイトお問い合わせ:サンローラン クライアントサービスTEL 0120-95-2746https://www.ysl.com/ja-jp
2023年08月06日サンローラン(Saint Laurent)の2023年秋コレクションから、ウィメンズバッグ「ル・トロントセット」の新作が登場。2023年秋新作バッグ「ル・トロントセット スモール」「ル・トロントセット」は、実用性に優れたバケットシルエットと、艶感と張りのあるカーフレザーが特徴のサンローランのバケットバッグ。新作「ル・トロントセット スモール」は、そんな「ル・トロントセット」のエレガントなデザインを保ちつつ、サイズを小ぶりに変更。コンパートメントや取り外し可能なジップポーチなどの機能面はそのままに、軽量化し使い勝手をアップデートしたアイテムだ。フロントには、煌めく“YSL”モノグラムクロージャーを配して、ミニマムなデザインにアクセントをプラス。また、トップハンドルに加えて、取り外し可能なショルダーストラップが付属しているため、2WAYで使用できるのも嬉しいポイントだ。「ル・トロントセット」に艶やかブラック&カーキが仲間入りなお「ル・トロントセット」には異なる質感のレザーが魅力的な新色が仲間入り。艶やかなシャイニーレザーを用いたシャープな印象のブラックと、光沢が少なく自然な風合いが特徴のスパッツォラートレザーを使用したカーキの2色が登場する。詳細サンローラン 新作ウィメンズバッグ取扱店舗:全国のサンローランストア、公式オンラインサイト価格:・「ル・トロントセット スモール」 365,200円サイズ:17×20×13cm / HANDLE DROP 6cm / STRAP DROP 45cm・「ル・トロントセット」 392,700円サイズ:20×25×16cm / HANDLE DROP 9cm / STRAP DROP 40cm【問い合わせ】サンローラン クライアントサービスTEL:0120-95-2746
2023年08月05日9月7日から17日まで開催される第48回トロント国際映画祭(TIFF)にて、ペドロ・アルモドバル監督とスパイク・リー監督がトリビュート・アワード(功労賞)を受賞することが発表された。2人は映画祭4日目(10日)夜に行われるTIFFトリビュート・アワード授賞式で、それぞれジェフ・スコール賞と監督賞を授与される。TIFFのCEOキャメロン・ベイリーは、アルモドバル監督について「ペドロは何年もTIFFの常連ですが、毎回、前回を超えるものを持ってきてくれます。彼の芸術的なビジョン、大胆なストーリーテリング、映画の限界を押し広げることへの揺るぎないコミットメントは、映画界に大きなインパクトを与えてきました」と称賛。リー監督については「現代で最も重要なストーリーテラー。『She’s Gotta Have It(原題)』から『ドゥ・ザ・ライト・シング』『モ'・ベター・ブルース』、そして今回のTIFFでの最新作『American Utopia(原題)』まで、彼の一連の作品は観客にインスピレーションを与え、映画製作という芸術に持続的な影響を与えています」と称えた。TIFFトリビュート・アワードは、2019年より映画で傑出した映画製作者や俳優を称えるために設けられた賞で、これまでにジェフ・スコール賞は『モンスーン・ウェディング』のミーラー・ナーイル監督、監督賞は『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督らが受賞している。(賀来比呂美)
2023年08月04日森山未來と藤竜也が親子役で初共演する『大いなる不在』(英題:GREAT ABSENSE)が第48回トロント国際映画祭のコンペティション部門へ選出されたことが発表され、海外版ポスターが解禁。さらにキャストコメントも到着した。本作は、長編デビュー作『コンプリシティ/優しい共犯』(2018)が、トロント、ベルリン、釜山などの名だたる国際映画祭に正式招待され高く評価された近浦啓監督の第二作目。『誰も知らない』『海よりもまだ深く』など多くの是枝裕和監督の作品を支えた山崎裕が『コンプリシティ/優しい共犯』に続き撮影を担当し、本作は全編35mmフィルムで撮影された。サウンドミックス・デザインには、『ドライブ・マイ・カー』などの野村みき・大保達哉のユニット P.A.T Worksが担当。音楽は、これが長編映画初劇伴作品となる新進気鋭の作曲家糸山晃司が担当している。本作は、コンペティション部門にノミネートされた10作品の中から選出される「プラットフォーム・アワード」に加えて、全ての上映作品から選ばれる「観客賞」(ピープルズチョイス・アワード)の対象となっており、映画祭期間中に、キャストの森山未來、藤竜也、真木よう子、原日出子が、揃って映画祭への出席を予定している。トロント国際映画祭は、長らく非コンペティションの映画祭といわれていたが、2015年にコンペティション部門を新設。名匠ジャ・ジャンクーの監督作品名にちなみ「プラットフォーム部門」と名付けられた。芸術的価値が高く、力強く監督のビジョンを示している作品を中心に選出され、過去に第89回アカデミー賞《作品賞》となった『ムーンライト』がこの部門で上映されたことから、アカデミーの前哨戦とも言われるトロント映画祭の中でも特に注目される部門になっている。また、日本人監督としてこのコンペティション部門に招待されるのは、黒沢清監督(『ダゲレオタイプの女』、2016)以来2人目。本作では、森山さん演じる主人公の父親を藤さんが、妻を真木さんが演じる。また、物語で重要な鍵となる父親の後妻を、原さんが演じている。森山さんと藤さんは本作が初共演。森山さんと真木さんは『モテキ』(2012)ぶりの共演となり、藤さんと原さんは、『ションベン・ライダー』(1983)以来40年ぶりの共演だ。キャスト・監督 コメント<森山未來 コメント>この度は『大いなる不在』が評価され、トロント国際映画祭のコンペティション部門という名誉あるセクションに選ばれたことを、心から光栄に思います。ある種の虚構の世界で生きる父にまるで俳優のように寄り添い、やがては世界に溶けていく彼を穏やかに見守る。近浦監督の実体験に着想を得たそんな物語に役者として参画するという、不可思議なレイヤーの海の中で揺れていた北九州での記憶が甦ります。トロントでの上映を経て、多くの方にこの作品を観ていただけることを願っています。森山未來<藤竜也 コメント>2022年、年が明けて間もないころ、近浦監督から新作のオファーを頂いた。『Empty House』『コンプリシティ/優しい共犯』に続いて3回目のご指名だった。嬉しかった。光栄なことだと思った。でも、期待に応えられるかどうか心配だった。台本を読んだ。読んだ、読んだ。私が演ずる男が好きになった。物理学を研究して、その分野で名を残したが、うんと普通で、煩悩にまみれた男。純粋ばかのおとこ。私は新幹線のように素早く、この男の中の入りこめたように思います。『大いなる不在』の試写を見ました。私の魂のどこかにくらった重い衝撃!これは何だろう?無理に分析したら、大切な何かが行方不明になりそう。この映画は、一人ひとりの見る側と、近浦さんの映画との会話で成り立つのではないかと思った。藤竜也<原日出子 コメント>この度は出演作『大いなる不在』が、栄誉ある映画祭のコンペティションに選出されました。このような素晴らしい作品に出逢えましたこと、心から感謝いたします。そして近浦監督をはじめ映画制作に携わった全ての方たちにお祝い申し上げます。ある種ドキュメンタリーのようなリアリズムと、計算され、完成され尽くした作品作りの中で直美の役を生きた時間は私にとってかけがえのない時間となりました。素晴らしい作品に参加できたことを光栄に思います。是非世界の舞台に羽ばたいていって欲しいです。原日出子<真木よう子 コメント>私は、初めて生きている、歩く芸術に目を奪われた。それが森山未來の仕草であった。なんて美しく、気高く、女の私が敗北をくらった、許すまじ森山未來。台本を頂き、キャストの名を聞き、恐らくその頃からこの様な名誉を頂く作品だという事を疑う事すら愚かな事だと感じた様に思います。だけど、多くの人には共感させない。お目が高い人だけご覧下さい。真木よう子<近浦啓 監督 コメント>この映画は、その名の通り「不在」についての映画です。「ない」何かに向けて目を凝らすことは、その輪郭を形づくる「ある」何かに対して思索を深めることになります。そんな抽象的な考えを具象化し、ミステリー傾向の高いエンタテイメント映画に仕上げたい、という想いでスタートしました。日本が誇る役者の方々、そして、技術者の方々が集まってくれたことにこの場を借りて深く感謝いたします。トロント国際映画祭のコンペティションという大きな舞台でこの映画が船出できることをとても嬉しく思います。いつかきっとこの航海が、日本の劇場に辿り着きますように。心から願っています。『大いなる不在』は2024年公開予定。(シネマカフェ編集部)
2023年08月03日トロント映画祭のオープニング作品に宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』が選ばれたと発表された。英語のタイトルは『The Boy and the Heron』。すでに日本で公開されているため、ワールドプレミアではなくインターナショナルプレミアとなる。上映日は9月7日。トロント映画祭では、過去に『レッドタートル ある島の物語』、『かぐや姫の物語』、『風立ちぬ』、『コクリコ坂から』、『千と千尋の神隠し』、『もののけ姫』が上映されている。『君たちはどう生きるか』は、今年後半の北米公開が予定されている。『君たちはどう生きるか』全国公開中©2023 Studio Ghibli文=猿渡由紀
2023年07月28日スタジオジブリ最新作、宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』が、第48回トロント国際映画祭で“邦画初”、そしてアニメーションとしては“世界初”のオープニング上映作品に決定した。本作は公開4日間で、2001年公開の同監督作品『千と千尋の神隠し』の初動4日間の興行収入を超え、観客動員135万人、興行収入21.4億円を突破。7月26日(水)までの公開13日間では観客動員数261万人、興行収入40.1億円を超える大ヒットスタートとなっている。そんな本作のトロント国際映画祭オープニング上映作品への選出は、邦画としては初めて。アニメーション作品としては世界初でオープニングを飾る。カナダ最大の都市で毎年開催されるトロント国際映画祭といえば、受賞作品が米国アカデミー賞をはじめとする、そのほかの主要な映画祭でも快挙を成し遂げていることから、今後の賞レースの行方を占う重要な映画祭として知られており、“アカデミー賞前哨戦“とも呼ばれている。2002年には『千と千尋の神隠し』が第27回に出品され、その翌年の第75回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞を受賞。そのほかスタジオジブリ作品としては、『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』『レッドタートル ある島の物語』など計6作品が同映画祭に出品されており、本作で7作品目となる。同映画祭CEOキャメロン・ベイリー氏は本作品の選出理由に関して、「第48回トロント国際映画祭を、偉大なる映画のアーティストの中の一人の作品によって開幕することを光栄に思います。日本ではすでに傑作として賞賛されている宮崎駿の新作は、喪失と愛というシンプルなストーリーから始まり驚異的な想像の作品に昇華されています。トロントの観客が、そのミステリアスな作品に出会うことが楽しみであり、唯一無二の斬新な体験をお約束します」とコメントを発表している。第48回トロント国際映画祭は現地時間9月7日(木)から9月17日(日)までの11日間開催され、オープニング作品の上映は映画祭初日となる9月7日(木)、ロイ・トンプソン・ホール(Roy Thompson Hall)にて行われる。『君たちはどう生きるか』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年07月28日6月2日より全国341館で公開した是枝裕和監督による映画『怪物』が、7月24日に興行収入20億円を突破。また、9月7日(木)より開催される第48回トロント国際映画祭にて北米プレミア上映されることになった。是枝監督作品で興行収入20億を超えたのは、第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した『そして父になる』(13)、第71回カンヌ国際映画祭最高賞のパルム・ドールを受賞し、第91回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートも果たした『万引き家族』(18)に続き3本目。本作は、是枝監督と脚本家の坂元裕二、さらに音楽:坂本龍一という日本最高峰の才能が集結して描いた1作として注目を集め、5月に開催された第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞したことでもさらに話題を呼んだ。公開後は、40~50代の映画ファンや20代カップルを中心に幅広い層の観客が劇場を訪れ、映画レビューサイトでも高評価が続くなど好評を得ており、本作では2度3度と鑑賞するリピーター客も多い。鑑賞後に感想や見解について語り合いたい、確かめ合いたいという声も多く届き、上映後に直接、是枝監督や出演キャストに作品についての質問ができるティーチイン付き上映も各地で計12回実施、活況を呈している。また、公開を迎えたアジア各国での成績も好調で、香港では『万引き家族』の最終成績を塗り替えるなど、世界的にも話題を呼んでいる中、現地時間9月7日(木)~9月17日(日)の期間で開催される第48回トロント国際映画祭スペシャルプレゼンテーション部門へ出品決定。北米でプレミア上映される。是枝監督作品のトロント国際映画祭への出品は、2019年の『真実』、2022年の『ベイビー・ブローカー』での同部門出品に続くもので、同部門は最高賞にあたる観客賞の選考対象ともなっている。『怪物』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年07月25日アトム・エゴヤンの最新作が、9月のトロント映画祭でお披露目されることになった。タイトルは『Seven Veils』。オペラをテーマにしたドラマで、アマンダ・サイフリッド演じる主人公は演出家。エゴヤン自身が最近オペラの演出を手がけたことにインスピレーションを得て生まれたものだ。カナダ国籍を持つエゴヤンがトロント映画祭で監督作を上映するのは、これが18回目。今年のトロント映画祭は9月7日から17日にかけて行われる。この映画祭には毎年ハリウッドスターが多数訪れるが、現在起きている俳優のストライキが長引けば、スター不在の華のない映画祭になる恐れがある。文=猿渡由紀
2023年07月20日サンローランは、2023年春夏コレクションより新たなアイコンバッグ「ル・トロントセット」を4月28日より発売します。Courtesy of SAINT LAURENTパリオフィスが位置する37 RUE DE BELECHASSE(ベルシャス通り37番地)から名づけられた本アイテム。スープル・ブリリアントレザー(艶と張りのあるカーフレザー)を使用することで、実用性のあるバケットシルエットとの相反する要素が美しく融合しています。Courtesy of SAINT LAURENTストラップを取り外してハンドバッグにも、ショルダーバッグとしても使用できます。また、中にはポーチが付属されており、貴重品や小物を収納することも。エレガントなだけでなくシティユースにもピッタリのサイズで、まさにサンローラン ウーマンのアティテュードを体現しています。Courtesy of SAINT LAURENTル・トロントセット素材: カーフレザーカラー: ブラックサイズ: 20 X 25 X 16 CM / HANDLE DROP: 9 CM / STRAP DROP: 40 CM金額: 39万2,700円 (税込予定価格)取扱店舗:全国のサンローランブティックおよび公式サイトお問い合わせ:サンローラン クライアントサービスTEL 0120-95-2746https://www.ysl.com/ja-jp#サンローラン #ysl #SaintLaurent
2023年04月24日サンローラン(Saint Laurent)の2023年春夏ウィメンズコレクションより新作バッグ「ル・トロントセット」が登場。2023年4月28日(金)から全国のサンローランブティックほかにて発売される。2023年春夏新作バッグ「ル・トロントセット」「ル・トロントセット」は、サンローランのパリオフィスが位置するベルシャス通り37番地から名付けられた新作バッグ。実用性のあるバケットシルエットに、艶と張りのあるカーフレザーを採用して、上品な佇まいに仕上げた。輝く“YSL”モノグラムクロージャーをセットフロントには、メタルの“YSL”モノグラムクロージャーをセットして、アクセントをプラス。また、トップハンドルに加えて、取り外し可能なショルダーストラップが付属しているため、2WAYで使用できるのも嬉しいポイントだ。さらに内側には、貴重品や小物の収納に便利なポーチを配している。【詳細】新作バッグ「ル・トロントセット」発売日:2023年4月28日(金)取り扱い店舗:全国のサンローランブティック、公式オンラインストア価格:392,700円※予定価格サイズ:H20 x W25 x D16cm【問い合わせ先】サンローラン クライアントサービスTEL:0120-95-2746
2023年04月23日『ノマドランド』のサーチライト・ピクチャーズ最新作『ザ・メニュー』より本ポスタービジュアルが解禁された。また、トロント国際映画祭では公式上映が行われた。本作は、太平洋岸の孤島を訪れたカップルのマーゴ(アニャ・テイラー=ジョイ)とタイラー(ニコラス・ホルト)が、有名シェフのジュリアン・スローヴィク(レイフ・ファインズ)が腕をふるうレストランでの想定外の“サプライズ”に見舞われる姿を描く極上のサスペンス。この度、解禁となった本ポスタービジュアルでは、客を待ち構えているような堂々とした姿でこちらを静観する、謎に包まれた世界的な名シェフ・スローヴィク、テーブルに頬杖を突きながらこちらを意味ありげに見つめるマーゴ、その横で目の前の高級料理に夢中な様子なタイラーが描かれている。彼ら3人の後ろには給仕長エルサ(ホン・チャウ)のほか、今日のためにレストランに招かれた“特別”な客たちの姿が見受けられる。その中には苦悶の表情で叫んでいる男性客の姿も…。加えて、ポスターに添えられた「死ぬほど素敵な夜へようこそ」というコピーも意味深だ。どこか不穏な空気を漂わせながらも、レストランに隠された“秘密”がうかがえるビジュアルとなっている。また、9月8日から開催されていた第47回トロント国際映画祭にて本作のワールドプレミアが実施され、大絶賛のレビューが続々と到着している。プレミアでは各国の批評家や評論家たち、そして映画ファンたちが一足早く鑑賞し、レイフ・ファインズやマーク・マイロッド監督が出席したレッドカーペットも大盛り上がりとなった。映画レビューサイト「ロッテン・トマト」では、トマトメーターは91%FRESHという高得点を獲得(9/16時点)しており、「ストーリーテリングへの愛に満ちた作品。そこに情熱的な演出、素晴らしいキャスト、卓越した映像技術が結集!核となるテーマが幾重にも畳み掛けてくる!」、「シェフ・スローヴィクの約束通り、この映画はあなたにとって忘れられない体験になる」、「レイフ・ファインズが生き生きと、呪われた饗宴を提供する」とアダム・マッケイ プロデュース作品らしい皮肉が織り交ぜられた本作に高評価が集まっている。またプレミア会場では、コックの服装をしたスタッフたちによって、高級レストランにはそぐわない、ジャンクフードなはずのチーズバーガーが提供され大盛況。しかし、なぜ高級レストランが舞台である本作のプロモーションでチーズバーガーが配布されるのか?その謎の真相は本編で明らかとなる模様だ。アダム・マッケイ製作のもと、ベテラン俳優レイフ・ファインズと、注目の気鋭俳優アニャ・テイラー=ジョイによる豪華共演を心ゆくまで堪能することができる本作。一筋縄ではいかないストーリーと極上のサスペンスに注目が集まる。『ザ・メニュー』は11月18日(金)よりTOHO シネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ザ・メニュー 2022年、全国にて公開©2022 20th Century Studios. All rights reserved
2022年09月21日トロント映画祭の受賞結果が発表された。観客賞に輝いたのは、スティーブン・スピルバーグの『The Fablemans』。彼自身の伝記的映画で、ポール・ダノ、ミシェル・ウィリアムズ、セス・ローゲンが出演する。昨年の観客賞も、ケネス・ブラナーの伝記的映画『ベルファスト』だった。次点はサラ・ポーリーの『Women Talking』。ドキュメンタリーの観客賞は、黒人のホッケー選手についての『Black Ice』だった。トロント映画祭の観客賞を受賞した作品は、これまでオスカーでも大健闘してきている。アワード狙いの作品はこれからまだまだ出てくるが、『The Fablemans』は重要なプレイヤーになりそうだ。文=猿渡由紀
2022年09月20日カナダ・トロントにて現地時間9月8日より開催されていたトロント国際映画祭2022。3年ぶりに完全オフラインのリアル開催となり、多くのハリウッドスターで賑わいを見せた中、最高賞にあたる観客賞をスティーヴン・スピルバーグ監督が自身の少年期~青年期を元に描いた『The Fabelmans』(原題)が受賞した。トロント国際映画祭は、直前に開催されるヴェネチア国際映画祭とともに、その年の映画賞の行方を占う前哨戦として例年注目を集めている。特に最高賞にあたり、一般観客による投票で決まる観客賞はアカデミー賞作品賞の有力候補となることが多く、ノミネートおよび受賞は過去10年間で『ベルファスト』『ノマドランド』『スリー・ビルボード』『ジョジョ・ラビット』など9本。今回、スピルバーグ監督の映画愛に溢れた『The Fabelmans』(原題)も名乗りを上げたことになる。次点はサラ・ポーリー監督のもと ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、フランシス・マクドーマンドら女優たちが大集結、ミリアム・テーブスの同名小説を原作に隔絶された宗教コミュニティー内での性暴力を描いた『Woman Talking』(原題)となった。なお、今回のトロントでは深田晃司監督『LOVE LIFE』や早川千絵監督『PLAN 75』、是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』、イ・ジョンジェの初監督映画『HUNT』(原題)などもお披露目されていた。第47回トロント国際映画祭主な受賞結果観客賞:『The Fabelmans』(原題)スティーヴン・スピルバーグ監督(アメリカ)次点:『Woman Talking』(原題)サラ・ポーリー監督(カナダ)3位:『ナイブズ・アウト:グラスオニオン』ライアン・ジョンソン監督(アメリカ)ドキュメンタリー・観客賞:『Black Ice』(原題)ヒューバート・デイヴィス監督 (カナダ)ミッドナイトマッドネス・観客賞:『Weird: The Al Yankovic Story』(原題)エリック・アッペル監督(アメリカ)NETPAC(アジア映画)賞:『Sweet As』(原題)Jub Clerc監督(オーストラリア)プラットフォーム賞:『Riceboy Sleeps』(原題)アンソニー・シム(カナダ)FIPRESCI賞:『A Gaza Weekend』(原題)/バジル・カリル監督(イギリス、パレスチナ)Amplify Voices賞:『Leonor Will Never Die』(原題)/マルティカ・ラミレス・エスコバル監督(フィリピン)、『While We Watched』(原題)/ビナイ・シュクラ監督(イギリス)、『To Kill A Tiger』(原題)/ニシャ・パフジャ監督(カナダ)IMDbProショートカッツ賞:『Snow in September』(英題) Lkhagvadulam (Dulmaa) Purev-Ochir監督(モンゴル、フランス)(text:cinemacafe.net)
2022年09月19日『僕の巡査』で主演を務めたハリー・スタイルズが、共演者のエマ・コリン、デヴィッド・ドーソン、ルパート・エヴェレットらと共に、トロント国際映画祭のトリビュート・アワード(功労賞)の一つ、演技賞を受賞した。2019年に創設された同賞はこれまで男女一人ずつに授与されてきたが、今年は初めて個人ではなくアンサンブルキャストに授与された。『ダンケルク』で俳優デビューし、『エターナルズ』『ドント・ウォーリー・ダーリン』で着実にキャリアアップしてきたハリーにとって、初の演技賞受賞となった。ハリーは「このような素晴らしい賞をいただき、みんなを代表して、ここにいるすべての方に本当にありがとうございますと言いたいです。ぼくたちはこの映画をすごく楽しみながら作りました。みなさんにも楽しんでいただけることを願っています」とスピーチ。『僕の巡査』は2012年に発売されたベサン・ロバーツの小説「マイ・ポリスマン」を基にした映画で、同性愛がタブーとされていた1950年代のイギリス・ブライトンを舞台に、ハリーは同性愛者の警察官トムを演じている。トムは教師のマリオン(エマ)と結婚するが、本当に愛しているのは博物館キュレーターのパトリックで、2人は密かに交際しており――。『僕の巡査』は11月4日からPrime Videoで独占配信開始。(賀来比呂美)
2022年09月13日トロント映画祭の閉幕作品にメアリー・ハロン監督の『ダリランド』が選ばれた。サルバドール・ダリの伝記映画で、若い頃のダリをエズラ・ミラー、歳を取ってからの彼をベン・キングスレーが演じる。だが、映画祭のプレスリリースに、ミラーの名前はなかった。ミラーは先日、窃盗容疑でヴァージニア州の検察に起訴されたばかり。今年はハワイでも2度逮捕されたほか、複数の女性が彼に被害を受けたと名乗り出ている。ミラーが主演するDCスーパーヒーロー映画『The Flash』はすでに撮り終えており、公開は来年6月。ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのCEOは出来に満足しているようだが、今後どう対応していくのかが注目される。文=猿渡由紀
2022年08月10日トロント国際映画祭の受賞結果が発表された。観客賞に輝いたのは、ケネス・ブラナー監督の『Belfast』。ブラナーが自らの子供時代をベースに書き下ろしたパーソナルな作品で、アルフォンソ・キュアロンの『ROMA/ローマ』と比較する声も聞かれる。出演はジェイミー・ドーナン、ジュディ・デンチら。次点は『Scarborough』だった。ドキュメンタリー部門の観客賞を受賞したのは、『The Rescue』。タイのサッカー少年12人がモンスーンに見舞われ、16日間洞窟に閉じ込められた事件を扱うものだ。次点はディオンヌ・ワーウィックの伝記映画『Dionne Warwick: Don’t Make Me Over』。審査員が話し合いで受賞作品を決めるカンヌやヴェネツィアと違い、トロントの観客賞は、その名の通り観客による投票で決まる。純粋に多くの人々の心の響く作品が受賞することから、歴史的にトロントで観客賞を受賞した作品はオスカーでも大健闘することになっている。今年のオスカー作品賞受賞作『ノマドランド』も、昨年、トロントで観客賞を受賞した。オスカー受賞につながったトロント受賞作には、ほかに『グリーンブック』『それでも夜は明ける』『英国王のスピーチ』『スラムドッグ$ミリオネア』『アメリカン・ビューティ』がある。『Belfast』は、これでオスカー戦線に一番乗りを果たしたと言えるだろう。アメリカでの公開は11月12日。文=猿渡由紀
2021年09月21日トロント映画祭で世界プレミアされた『Lakewood』は、ナオミ・ワッツがほぼ一人芝居状態のサスペンススリラーだ。ある1日の朝から午後までの物語。エイミー(ワッツ)いつものように高校生の息子を起こしにいくと、息子は、今日は学校に行きたくないと言った。そんな息子に、学校に行ったほうがいいと言い残して、エイミーはジョギングに出る。走っている途中、何台かのパトカーがすごい勢いで通り過ぎていくのを見たエイミーは、まもなく、息子の通う学校で銃撃事件があったことを知った。息子は今日、学校に行っていないはず。そう信じたいものの不安を拭えないエイミーが知人に連絡を取ると、息子が乗るトラックが学校の駐車場に停まっているという。結局、息子は学校に行ったのだ。急いで駆けつけたいが、彼女がいるのは森の中。携帯でできるかぎりの人々と話ししつつ、エイミーは走り続ける。そんな中で電話を通じて得られる情報は交錯し、エイミーのパニックは極限に達するのだった。脚本を書いたのは、ライアン・レイノルズのほぼ一人芝居だったスリラー『リミット』のクリス・スパーリング。監督は、『今そこにある危機』『ボーン・コレクター』『ソルト』のフィリップ・ノイス。パンデミックのため、トロント入りをしなかったノイスは、上映前のビデオメッセージで、この脚本に惹かれたのは、親になって以来、常に抱える恐怖について語りたかったからだと述べた。また、同じオーストラリア出身のワッツについては「彼女が10代の若手女優だった時から知っている」と語っている。ワッツは今作でプロデューサーも務めている。ノイスがこの脚本を読んだのはちょうど1年前で、撮影はパンデミックの中で行われた。登場人物がとても少なく、ほとんどの舞台がアウトドア、しかも誰もいない森の中という設定のこの映画は、コロナ対策をしながら作るのにもってこいだ。配給はまだ決まっていないが、この映画祭中に動きがあるか注目される。文=猿渡由紀
2021年09月14日トロント国際映画祭が現地時間9日から開催される。昨年は圧倒的にヴァーチャル中心で、劇場での上映はドライブインシアターに限られていたが、ワクチン接種が進んだ今年はヴァーチャルと並行しての実施だ。オープニング作品は、世界プレミアとなるスティーブン・チョボスキー監督の『Dear Evan Hansen』。ミュージカル劇の映画化で、ベン・プラット、エイミー・アダムス、ジュリアン・ムーアらが出演する。クロージング作品はチャン・イーモウ監督の『One Second』。こちらは北米プレミアとなる。世界プレミアとなる上映作には、ジェシカ・チャステイン主演の『The Eyes of Tammy Feye』、メラニー・ロランが監督と主演を兼任する『The Mad Women’s Ball』、バリー・レビンソン監督の『The Survivor』、アントワン・フークア監督、ジェイク・ギレンホール主演の『The Guilty』、セオドア・メルフィ監督、メリッサ・マッカーシー主演の『The Startling』、フィリップ・ノイス監督、ナオミ・ワッツ主演の『Lakewood』、アラニス・モリセットのドキュメンタリー『Jagged』などがある。すでにほかの映画祭で上映された作品には、エドガー・ライト監督の『ラストナイト・イン・ソーホー』、ジェーン・カンピオン監督の『The Power of the Dog』、ベネディクト・カンバーバッチ主演の『The Electrical Life of Louis Wain』、ケネス・ブラナー監督の『Belfast』、オクタヴィア・スペンサーとリズ・アーメッドが出演する『Encounter』、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ティモシー・シャラメ主演の『DUNE/デューン 砂の惑星』、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』などが含まれている。トロント映画祭では一般人もチケットを購入すれば映画を見られるのが魅力。ヴァーチャルであれば、世界のどこにいても参加できる。しかし、注目作の多くはカナダに住む人のみのアクセスに限定されており、『Dear Evan Hansen』や『ラストナイト・イン・ソーホー』のように、いっさいデジタルはやらない作品もあるのがやや残念だ。映画祭は18日まで。文=猿渡由紀
2021年09月09日今年のアカデミー賞で『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』でアカデミー主演男優賞にノミネートされたリズ・アーメッドが、トロント国際映画祭のコンペ部門「プラットフォーム部門」の審査員長を務めることが分かった。同映画祭が発表した。リズと同映画祭には、2019年の同映画祭の同部門で『サウンド・オブ・メタル』が世界初上映されたという“縁”がある。リズは「今年のトロント国際映画祭で、プラットフォーム部門の審査員長に指名を受けたことを光栄に思います」とコメント。「『サウンド・オブ・メタル』のような、小さなインディペンデント系の映画を祝福するというこの映画祭のコミットメントは、私や他の人々のキャリアに本当に大きな影響を与えています。今年、選出されたすべての作品を観ること、他の審査員たちと一緒に審査をすることを、楽しみにしています」と審査員長として意気込みを語った。ほかの審査員は今後発表される。今年のトロント国際映画祭は9月9日から18日まで開催。プラットフォーム部門ではスコット・マッギーヒー&デヴィッド・シーゲル監督の『Montana Story』(原題)など8作品がプレミア上映される。同映画祭は、2015年にプラットフォーム部門が設立されるまで、コンペ部門は存在しなかった。(Hiromi Kaku)■関連作品:サウンド・オブ・メタル聞こえるということ 2021年10月1日より全国にて公開© 2020 Sound Metal, LLC. All Rights Reserved.
2021年08月12日トロント映画祭のラインナップの一部が発表された。オープニング作品は、スティーブン・チョボスキー(『ワンダー 君は太陽』)の『Dear Evan Hansen』。ブロードウェイ劇の映画化で、ジュリアン・ムーア、エイミー・アダムスなどが出演する。クロージング作品はチャン・イーモウの『One Second』。ほかには、ケネス・ブラナーの『Belfast』、エドガー・ライトの『Last Night in Soho』、アントワン・フークアの『The Guilty』、セオドア・メルフィの『The Starling』などが上映される。また、先のカンヌ映画祭で脚本賞を受賞した濱口竜介の『ドライブ・マイ・カー』も北米プレミアとして上映される予定。映画祭は9月9日から18日まで。文=猿渡由紀
2021年07月21日トロント映画祭の受賞結果が発表された。観客賞に選ばれたのは、クロエ・ジャオ監督、フランシス・マクドーマンド主演の『ノマドランド』。今作は先のヴェネツィア映画祭でも金獅子賞を受賞している。トロントとヴェネツィアの結果が一致するのは初めてのこと。過去10年以上、トロントの観客賞を受賞した作品はオスカーの作品部門に候補入りを果たしており、今作もオスカーに向けて弾みをつけた形だ。次点はレジナ・キングの監督デビュー作『One Night in Miami』。ドキュメンタリー部門の観客賞はミシェル・ラティマーの『Inconvenient Indian』。ミッドナイト・マッドネス部門の観客賞はロザンヌ・リアンの『Shadow in the Cloud』で、女性陣が圧勝する画期的な結果となった。また、キャリアを通じて多くの貢献をしてきた人々に贈られるトリビュート・アワードでは、ケイト・ウィンスレットが女優賞、アンソニー・ホプキンスが男優賞、『ノマドランド』のジャオが監督賞を受賞している。文=猿渡由紀
2020年09月23日ナオミ・ワッツが主演とプロデューサーを兼任する『Penguin Bloom』がトロント映画祭でお披露目された。実話にもとづく感動のストーリーで、ナオミは、海が大好きなオーストラリア人女性サマンサ・ブルームを演じる。サマンサは、夫、子供と一緒に旅行したタイで事故に遭い、胸から下が不随になってしまった。オーストラリアに戻り、絶望の日々を送っている彼女と家族に小さな喜びを与えてくれたのは、舞い込んできた飛べない鳥。娘がペンギンと名付けたその鳥が、サマンサに、新たな人生を生きていく勇気を与えてくれる。サマンサの夫キャメロンは、ペンギンと家族の毎日を写真に撮っては、インスタグラムに投稿した。やがてそれが本として出版され、プロデューサーで、ナオミの長年の友人でもあるエマ・クーパーに送られる。ヴァーチャル記者会見で、ナオミは、写真がたっぷりのこの本に「わが子もすぐ引き込まれた」と語った。「そして私は彼女のジャーニー、サバイバルの物語にも強く感動したの。彼女はどん底から立ち直っていく。役者として、それはとても魅力のあるキャラクターなのよ」とも、彼女は述べている。映画で使われる家は、ブルーム一家が実際に住む家。ブルーム一家に会いに行ったグレンディン・イヴィン監督が、ここで撮影させてくれないかと聞くと、夫妻はすぐに了承してくれたという。映画で描かれる出来事のひとつひとつも、「実際に起こったこと」と、キャメロン。撮影の初日、目の前で自分たちの人生が再び展開するのを見て、夫妻は泣いてしまったそうだ。それを見て駆けつけてきたナオミもまた泣いていたという。初日の後も、サマンサは現場をしょっちゅう見学に来ている。また、キャメロンは現場のフォトグラファーを務めた。「今も生きている人を演じることには、大きな責任が伴う。撮影が始まる前に彼女とはたっぷり会話をし、準備を整えていたけれども、ふと何か疑問が出た時に、そこにいる彼女にすぐ聞けるのはありがたかったわ」とナオミ。撮影で難しかったのは、車椅子に乗り降りすること。「ついつい、うっかり脚を使いそうになってしまう。下半身が動かないんだということを常に自分に思い出させなければいけなかった。それに、車椅子に乗っていて、後ろにひっくり返ってしまうアクシデントもあったわ。あれはかなり怖かった」(ナオミ)。アメリカ公開は決まっていないが、オーストラリアでは来年1月に公開される。文=猿渡由紀
2020年09月23日「第45回トロント国際映画祭」に正式出品作品された、直木賞作家・佐木隆三の小説「身分帳」原案の役所広司主演映画『すばらしき世界』が、現地時間9月10日にワールドプレミア上映され、役所さんと監督の西川美和がリモート参加した。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、トロント国際映画祭は例年の1/4程度に絞られる中での非常に狭き門を見事突破し、正式出品作品として選出された本作。上映作品は、コロナ禍の試みとしてソーシャルディスタンスを守った劇場、ドライブインシアター、野外やインターネット上で披露され、レッドカーペットや記者会見はバーチャルで行われている。原作のどんな部分に惹かれたのかという問いに、リモートで参加した西川監督は「前作『永い言い訳』の撮影中に佐木隆三さんが亡くなられたと新聞を見て知りました。その記事の中で、佐木さんをよく知る作家の方が、佐木さんの真骨頂は非常に有名な『復讐するは我にあり』よりも『身分帳』ではないか、と書かれていたんです。それがきっかけでこの原作を手に取りました」と明かし、そして実際に物語に触れ、「犯罪者が刑務所を出た後になんでもない日常を取り戻すために、こつこつと生きる地味な話だった(笑)。これは、自分で探しても見つけられるテーマではないと思い、映画化してみたいと強く思いました」と映画化に至った経緯をふり返った。かつて殺人を犯し、13年の刑期を終えて出所したばかりという、三上正夫役に役所さんをキャスティングした理由については「17歳の時に、役所さんが連続殺人鬼の役をやられたテレビドラマを観ていたくショックを受け、それがきっかけでものを書く仕事につきたいと思うようになりました。映画監督をやることになり、いつか役所さんを主役に映画を撮れないかと考えてきました。本作の三上という男は非常に面白い役なので、憧れの役所さんに一念発起してオファーをしたところ、『前向きに考えます』とお返事をいただき、それが自信となって脚本を書き進めることができました」とコメントした。一方、この三上役の役作りについて役所さんは「原案である小説『身分帳』と西川監督が書いた脚本を比べて読みながら、小説はもちろんト書きが多いのでその部分は脚本と照らし合わせて、三上という男を探し求めていました。しかしこの男がなかなか掴めなかった。撮影が始まってから、ワンシーン撮ったものがまた次のシーンのヒントになり、少しずつ三上という男に近づいていく感じがありました」と言い、「あとは、ミシンの練習を一生懸命やりました(笑)。また監督と一緒に旭川刑務所を見学できたことは非常によい経験になりました」と明かしていた。そして今回、特報映像が到着。社会のレールから外れた男・三上の様子と、それをネタに食い物にしようとするテレビマン津乃田(仲野太賀)とプロデューサー吉澤(長澤まさみ)の姿が映し出されている。また新たに白竜、キムラ緑子の出演が明らかに。白竜さんは、三上のかつての兄弟分である組長、キムラさんはその妻を演じている。『すばらしき世界』は2021年2月11日(木・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年09月14日ヴェネチア、テリュライド、トロント、ニューヨークという、秋の4つの映画祭すべてでかかる『ノマドランド』が、10月のニューヨークを除3つの映画祭で、ほぼ同時にプレミア上映された。テリュライドは今年、コロナのためにキャンセルされたが、L.A.のローズボウルに特設されたドライブインシアターで、「テリュライド・イン・L.A.」の名のもとに、一般に向けて上映されている。トロントでも現地の一般観客のためにドライブインシアターで上映が行われたが、マスコミ試写はデジタルのみだった。この同時プレミアの翌朝、今作は、ヴェネチアで、最高賞にあたる金獅子賞を受賞。主演のフランシス・マクドーマンドは受賞を逃したものの、オスカー候補入りはほぼ間違いないと思われる。『ノマドランド』は、夫を亡くし、勤めていた会社が倒産したために仕事も失った60代の女性ファーンが、RV車で移動しつつ、あちこちで仕事を探して生活していく様子を描くもの。原作であるノンフィクション本の映画化権を買った主演のマクドーマンドは、『Songs My Brothers Taught Me』と『The Ryder』でアメリカ西部を描写した中国生まれのクロエ・ジャオ監督にこのプロジェクトを持ち込んだ。ジャオは過去作品で、プロの俳優ではない、一般人を映画に起用してきたが、オスカー女優マクドーマンドが主演する今作でも、基本的にその方針を貫いている。その結果、映画は、時にドキュメンタリーを見ているような錯覚を起こす、とてもリアルなものに仕上がっている。ファーンをはじめとするノマド(遊牧民)たちが見せつけるのは、現代社会で見逃されている、リタイアする経済的余裕のない高齢者たちの実態だ。60代かそれ以上の彼らは、働きたくても安定した雇用がなく、アマゾンの倉庫業務など、季節労働の職を求めて動き回るしかない。だが、彼らには威厳があるし、決して不幸ではないのだ。そんな彼らを、温かな目線で、敬意を持って見つめるのが、この映画なのである。アメリカの話ではあるが、日本を含む多くの先進国では、多くの高齢者が同じような問題に直面している。それらの人々に共感を呼ぶであろう今作は、これからのアワードシーズンで健闘が期待されそうだ。アメリカ公開は12月4日、日本公開は来年1月。文=猿渡由紀
2020年09月14日西川美和監督の『すばらしき世界』が、トロント映画祭で世界プレミアを迎えた。これまでオリジナルの脚本を書き下ろしてきた西川監督にとって、他人が書いた小説を映画化するのは初めてのこと。しかし、今作は、佐木隆三の『身分帳』をベースにしながらも、舞台を現代に置き換え、ストーリーにも変更を加えて、今の日本社会に訴えかける映画となっている。物語は、殺人罪で刑務所入りをした主人公の三上正夫(役所広司)が出所するところからスタート。元ヤクザで、13年も実社会から離れていた上、病気ももつ彼は、仕事を探そうと思ってもうまくいかない。しかたなく生活保護を申請することにし、失効した免許の取り直しにも挑むのだが、そこでもまた困難にぶつかった。そんな中、身分帳と呼ばれる、彼の刑務所内での詳細な記録を入手したテレビ局のプロデューサーは、前科者の彼が世の中に適応していく姿を番組にできないかと思いつく。しかし、短気で、すぐ熱くなり、喧嘩っ早い三上は、若いディレクター(仲野太賀)の手に追えなかった。一度レールをはずれると、本人がどんなにやり直したいと思っても、なかなか受け入れてもらえないのが、世の中の現実。だから多くは挫折をし、また悪い方向に戻ってしまう。一方で、レールの上をきちんと走っている人たちも、決して幸せではない。自分も苦しいから、自分より困っている人たちに厳しいのだ。それでも、ひとりひとりと接してみると、思いやりのある人は、たくさんいる。社会は冷たくても、人は温かい。三上がそう発見していく様子を描く今作は、たっぷりの感動と、ヒューマニティに満ちている。私たちはみんな、もっと他人に優しくするべきではないか。世の中は、もっと人にセカンドチャンスを与えてあげるべきではないか。泣かせてくれた後、そんなことを考えさせてくれる傑作である。文=猿渡由紀日本公開は来年2月11日。
2020年09月11日