日本でもヒットを記録した『ゴースト ニューヨークの幻』が舞台を移して新たに製作され、松嶋菜々子と韓流スター、ソン・スンホンが主演することが決まった。『ゴースト ニューヨークの幻』といえば、暴漢に襲われて命を落とした男性が、残された恋人にも危険が迫っていることを知り、この世にとどまって彼女を守る姿を描き、世界中を涙に包んだ感動作。ヒロインをデミ・ムーアが、死してなおこの世にとどまり、愛する恋人を守るために戦う男性を昨年この世を去ったパトリック・スウェイジが演じた。そのアジア版として新たに生まれ変わった『ゴースト』が、日韓のスターを主演に据えてついに始動。松嶋さんは「『ゴースト ニューヨークの幻』が公開された頃、私は10代でしたが、当時、ストーリーに入り込んで観ていたことを憶えています。印象深かったシーンは、悪いことをした人が影のゴーストに連れて行かれたり、あの、きれいな“メロディー”(テーマ曲『Unchained Melody』)に乗せたシーン。もし突然、自分が死んでしまって何か心残りがあったときには、ゴーストになってでも気持ちを伝えられたらいいのにと、自分のことに置き換えて考えたりもしていました」とオリジナル版への思い入れを明かし、「今回、ご縁があって、新たに製作される『ゴースト』に出演させていただくことになったのですが、原作に思い入れのある沢山の方々の期待を裏切らないよう、ソン・スンホンさんを始めとする、共演者、スタッフの方々と一緒に、アジア版『ゴースト』を大切に作り上げていきたいと思っています」と新たな『ゴースト』にかける熱意を語った。さらに、ドラマ「エデンの東」などで、日本でも人気を誇るソン・スンホンとの共演については「韓国での主演ドラマが日本でも放送されていたのを見ていました。とても魅力的な役者さんなので共演できる機会ができたことを嬉しく思いますし撮影を楽しみにしています」と喜びのコメントを寄せてくれた。スンホンも「個人的にも大好きだった映画なので、今回このようなご提案をいただき、シナリオを読んだ後、即座に出演を決めました」と明かし、「松嶋さんの相手役として私が選ばれるとは全く想像もしていませんでした。素敵な女優さんと共演する機会を得てとても嬉しく思っております。良い演技、良い作品を通してみなさまにご挨拶できるよう最善を尽くしたいと思います」と意気込みを語った。監督は日本テレビのディレクターとして数々のドラマの演出を手がけてきた大谷太郎。また、中田秀夫や清水崇の作品でプロデューサーとしてハリウッドでも注目を集める一瀬隆重が本作でもプロデューサーを務める。20年の歳月を経て、新たな『ゴースト』が再びアジアを涙にぬらす!映画の公開は今秋の予定。■関連作品:ゴースト 2010年秋、公開
2010年05月12日現在開催中のトロント国際映画祭で出演作『The Private Lives of Pippa Lee』(原題)が上映されたキアヌ・リーヴスが記者会見に出席、1991年の『ハートブルー』で共演した故パトリック・スウェイジの思い出を語った。14日、すい臓がんのため57歳で亡くなったスウェイジとキアヌは、『ハートブルー』で銀行強盗容疑のあるサーファー役とFBI捜査官役で共演、追う者と追われる者の間に芽生える奇妙な友情を演じた。「僕らはスカイダイビングのシーンを一緒に撮影した。パトリックは飛行機から何度もジャンプし続けることになった。30回以上は飛んだよ。不当労働行為禁止命令の域に達するほどだったよ。ハワイ・ロケまで続いた。彼はそこからまた飛行機から飛び降りたんだ」と語ったキアヌは、懐かしむように微笑みながら「彼はオープンな態度で取り組んでいた。本当に親切で、ユーモアのセンスも素晴らしくて、その場を明るくしてくれた。充実した生涯だったと思う」。「彼はアーティストであり、美しい人だった。ご遺族には心からお悔やみを申し上げます」と語ったキアヌ。『ハートブルー』は彼にとって転機になった作品でもあったという。「この作品で大きなチャンスをつかんだ。これを機に僕の人生は変わったんだ」。『The Private Lives of Pippa Lee』も人生の転機がテーマの作品。キアヌは、ロビン・ライト・ペン扮するヒロイン、ピッパと親しくなる隣人を演じている。(text:Yuki Tominaga)© Moviestore Collection/AFLO
2009年09月18日昨年、すい臓がんを患っていると公表し、闘病中だったパトリック・スウェイジが14日、ロサンゼルス近郊の自宅で亡くなった。享年57。スウェイジの代理人は「パトリック・スウェイジは過去20か月間の闘病の末、家族に見守られながら安らかに眠りにつきました」と声明を発表した。スウェイジは昨年1月にすい臓がんの4期と診断され、化学療法を受けていた。経過は良く、昨年9月にはガン撲滅運動「Stand Up to Cancer」に参加、今年からスタートしたTVシリーズ「The Beast」(原題)に主演するまで回復した。治療を続けながらの撮影だったが、病状の悪化によりシリーズは13話で打ち切りとなっていた。バレエダンサーとしてキャリアをスタートさせたスウェイジはブロードウェイの舞台からハリウッドへと活躍の場を移し、1983年にフランシス・フォード・コッポラ監督の『アウトサイダー』で注目を浴び、1987年の『ダーティ・ダンシング』で人気を不動のものにした。彼にとって最大のヒット作であり代表作『ゴースト/ニューヨークの幻』(’90)で共演したデミ・ムーアは「あなたは多くの人に愛されました。そしてあなたの光は私たちを永遠に照らし続けるでしょう」とコメントを発表。同じく同作の共演者であるウーピー・ゴールドバーグは「私は『ゴースト/ニューヨークの幻』のメッセージを信じています。これからも彼はいつもそばにいてくれるでしょう」と話している。TVインタビューで病に倒れた気持ちを聞かれて「とても怖いし、怒りもある。なぜ僕が?と思っているよ」と正直に答えながら、希望を捨てずに闘病していた彼の冥福を、心よりお祈りいたします。(text:Yuki Tominaga)今年1月、「The Beast」に出演した際のパトリック。© Splash/AFLO
2009年09月16日