下の子が生まれて環境の変化があったり、引っ越しや一時保育に通うようになったりしたせいか、長男に吃音(きつおん)が出始めました。こういった変化が負担になっているのかもしれないと思い、長男の気持ちを優先し改善を目指してサポートしていった経験をお話しします。 じょうずに話せていたのに吃音が出るように長男はある程度話せる言葉が増えてきて会話もスムーズになっていましたが、あるとき(※1)吃音(きつおん)が出ていることに気づきました。何か話そうとしてくれますが、最初に発しようとする単語の一文字目を続けて何回も言ってから、そのあとの言葉が出てきます。 長男は特に気にしていない様子でしたが、思うように言葉が出ないことが少し苦しそうに見えました。今まで問題なく話すことができていたのに、明らかに変わってしまったので私も不安になり、いろいろ調べて吃音ということを知りました。 (※1)吃音(きつおん)…音を繰り返したり、引き伸ばしたりしてしまうなど、話し言葉が滑らかに出ない発話障害の1つです。2歳~7歳の男児に多いとされていますが、そのほとんどが成長とともに改善されていきます。保護者の対応としては、お子さんがリラックスして話せるよう、穏やかな対応をしてあげることが必要です。せかさないでゆっくり話を聞いてあげましょう。 とにかく理解し周りがサポートするネットの情報でしたが、吃音のことを理解し、そのとき行っていた育児相談の方にもアドバイスをいただきながら、焦らせることのないようゆっくり話を聞いてあげるということを意識して長男に寄り添うようになりました。 そして、上の子だからお手伝いすることは当たり前ではなく、ありがとうと言ってあげることや、我慢ばかりにならないように夫にも協力してもらいました。そのおかげか、約2年ほど時間はかかりましたがだんだんと吃音が減っていき、長男も落ち着きを取り戻すようになりました。 言わないだけで上の子も不満はあるはず私自身も長男の気持ちを理解してあげられると思っていましたが、産後でもあり育児に余裕がなくなると気持ちまで考えてあげるということができなくなりました。 きょうだい喧嘩になっても上の子がすぐ怒られてどうして自分ばかりと思ったり、なにかと我慢させられたりというのが、きっと長男も嫌だと思っているのではと、今では気持ちを考えてあげるようにしています。そして「お兄ちゃんだから」と絶対に言わないようにしています。吃音が出たことで、長男は繊細な部分があるのかもしれないと知ることができました。 この体験を機に、きょうだい平等に接して個性を尊重するのが大事だと思うようになりました。今はもう1人増えて3人きょうだいですが、それでも変わらず長男の気持ちを意識しています。下の子は、教えなくても長男のまねをしてできるようになることも多いので、長男が安心して何でも挑戦できる環境をつくっていけたらと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。イラストレーター/おもち 著者:中西まむ4歳・2歳・0歳の男の子3人のママ。夫は出張が多くほとんどいないため、ワンオペ育児に奮闘中。自身の経験をもとに、子育てに関する体験談を中心に執筆している。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
2022年11月24日8月1日、NPO法人日本吃音協会が『水曜日のダウンタウン』(TBS系)に抗議文を送ったことをTwitter上で発表し、波紋が広がっている。同協会が問題視したのは、7月6日に放送された番組企画「説教中の『帰れ!』額面通り受け取るわけにはいかない説」。この企画では、お笑い芸人のチャンス大城(47)に説教された後輩芸人のインタレスティングたけし(42)が、しどろもどろになるシーンが映し出された。同協会は、Twitterを通じて《件の放送内容は、吃音者に対する差別と偏見を助長するものであり、再発防止と番組制作の基準・指針の見直しを要求しました》とコメントを発表している。番組VTRでは、大城とたけしが飲食店の個室で向き合って座るところからスタート。冒頭でたけしは、「めめめ面談 面談に来たみたい…」とコメント。番組テロップにも、たけしがしどろもどろに発した言葉がそのまま表示された。同時に、この様子をスタジオで見ていた霜降り明星の粗品(29)が、「変な奴や」と繰り返す姿もワイプで抜き出された。大城は食事をしながら、たけしに「前、アルバイトの面接12回連続落ちたやん」と指摘。たけしはアルバイトの面接前には大城の自宅に寄っていたといい、大城は「ネクタイの絞め方、俺が全部ネクタイ締めてたやん」と回想した。大城が「1人で(ネクタイ)を締めれるようになったの?」と問うと、たけしは「まだ締められない…」とコメント。すると大城は「なんでやねん、お前」とツッコみ、持参したネクタイをたけしに差し出した。このネクタイの話題を皮切りに、大城はたけしに「心配でさ」「万が一、葬式あったらどうすんねん」と猛説教。すると、おぼつかない手つきでネクタイを締めようとするたけしに、「ホンマ腹立ってきたわ。もう帰れ、お前ホンマ」と退席を促したのだった。しかし、たけしは帰る様子を見せず、最後は大城が「今うんこ漏らしてるやろ!」と言いがかりをつけ、開始から13分21秒でたけしを退席させたのだった。「この企画の趣旨は、先輩が後輩を説教するなかで発した『もう帰れ!』との言葉で、どれだけ早く後輩を退席させられるかを検証するもの。8月2日に配信された『スポニチアネックス』の記事によると、大城さんとたけしさんの出演シーンに対して一部ネット上では『吃音を笑いものにした』などと批判の声が上がっていたと伝えられています」(テレビ誌ライター)■日本吃音協会が抗議した理由とは?しかし、日本吃音協会が同番組に抗議したことに対して、ネット上では懐疑的な声も上がっている。《番組を見ていましたが、この抗議は本当に理解に苦しむ。決して「差別と偏見を助長」しているようなものでは無かった》《インタレスティングたけしさんの芸人生命を奪わないでもらいたい。視聴していたが、吃音者を冒涜している事は決してなかった。またその喋り方にチャンス大城がさんが、突っ込んでいた訳でも無かった》《番組内では吃音というワードがそもそも出なかった気が…どこをどう捉えて差別を助長しているとなったのか。特別視するのはむしろ差別になるのでは?》加えて、当のインタレスティングたけしは2日、同協会のツイートを引用し、《またテレビジョン出たい!!》と呟いているのだ。果たして、同番組のどの部分が「吃音者に対する差別と偏見を助長するもの」と判断されたのか?そこで本誌は、同番組に抗議文を送った理由を同協会に問い合わせてみた。すると、担当者から文書で回答があった。――番組企画に対して、具体的にどの部分が「吃音者に対する差別と偏見を助長するもの」だったのでしょうか?「放送内容が、吃音者に対する差別と偏見を助長するものと判断したため、再発防止の観点から番組制作の基準および指針の見直しを求めたものでしたが、具体的には番組の制作サイド側の演出に、・テロップに吃音の連発表現がある・「変なやつやな」と芸能人のコメントがある等々があり、この番組を見た特に10代、20代の吃音の当事者への心理的な負担を増やす可能性があることを危惧しました。また、当番組を視聴した視聴者が吃音=笑っていいと誤って認識することによる吃音を持つ子供たちへの二次被害を大変憂慮しました」――インタレスティングたけしさんは、芸人として活動されています。ご本人も「またテレビに出たい」と意思表示をしており、ネット上では“抗議によって活動の場がなくなるのではないか?”“本人が望んでいるのに失礼”といった貴協会に対する批判もあがっています。このことについて、どのように受け止められますか?「インタレスティングたけしさんは、私も大好きなお笑い芸人さんのうちの1人ですし応援をしています。今回の抗議内容は、あくまでも番組の制作側の意図やその企画構成が原因となり結果として全国の吃音当事者へのいじめや精神的被害につながりうる不適切なものでしたので、再発防止の観点から番組制作の基準・指針の見直しを求めたものです」
2022年08月03日1日限定の「注文に時間がかかるカフェ」で、吃音のある若者の夢を応援しませんか?Upload By 発達ナビニュース「注文に時間がかかるカフェ」は、接客業に挑戦したいけれど一歩踏み出せない若者に自信を、吃音を知らない人にはスタッフとの交流を通して理解を、をコンセプトに活動が始まった1日限定のカフェです。吃音を抱えながらも接客業に挑戦したいと願う若者たちの夢を叶え、吃音についての理解を広げるために活動しています。カフェに入るとまず、お客さんは吃音について説明を受けてから、吃音のあるスタッフとの交流を行います。この1日限定のカフェは全国へと活動の幅を広げていて、7月3日には川崎市での開催が決まりました。注文に時間がかかるカフェ今回は「注文に時間がかかるカフェ」発起人であり、ご自身も吃音のある奥村安莉沙さんに活動の背景にある想いを伺いしました。発達ナビ編集部(以下、ーー)「注文に時間がかかるカフェ」を始めた背景には、どのような想いがあったのでしょうか。Upload By 発達ナビニュース奥村安莉沙:私が20代前半のころに実家の机の引き出しの奥から、クシャクシャになったある一枚の手紙を見つけました。「20歳のありさへ。カフェで働く夢を叶えていますか?」その手紙は、当時カフェ店員に憧れていた10歳の私が、未来の私に宛てた手紙でした。自分の名前さえ言えないほどの重い吃音があった私は、いつしかその夢をあきらめて大人になっていたんです。25歳のころ、カフェ文化で有名なオーストラリアの街メルボルンのカフェで働きはじめた私は、障害がある人、家のない人、英語がまったく話せない人などが理解し合っている環境に衝撃を受けました。そして「日本に帰国したらこんなカフェを始めたい」と思ったのが「注文に時間がかかるカフェ」をつくった理由です。Upload By 発達ナビニュースーー活動の中で、理解が得られないなど困難なこともあったかと思います。どのように乗り越えて来られたのでしょうか。奥村安莉沙:「吃音」と一口に言っても、症状や必要なサポートは人それぞれです。ある方にとって快適な環境でも、ある方にはそうでない場合もあります。そのため、みんなが働きやすい環境にするにはどうしたらよいかを凄く悩みました。今取り組んでいることは2つあります。1つ目は、マスクに各々のニーズを書いて表現するということです。例えば、話の途中で吃音が出ても最後まで話し終えたい方や、周りの人に助け舟を出してほしい方など、求めていることは人それぞれ違います。それぞれがしてほしいことをお客さまに伝えるために、マスクに各々のニーズを記入するようにしています。Upload By 発達ナビニュース2つ目は、スタッフの意見を取り入れるということです。スタッフの中には、接客のアルバイトをしているときに固有名詞が言えなくてつらくてやめてしまったという人がいました。固有名詞の中に苦手な音があると話しにくい吃音者は案外多いのです。それならば接客のセリフは一切マニュアルに入れないようにしよう、ということになりました。Upload By 発達ナビニュースーー実際に参加された吃音のある方の変化や感想を教えてください。奥村安莉沙:カフェが終わったあと、スタッフから一番多く聞く感想は「自信がついた」ということです。今まで叶えられないと思っていた接客の夢が、吃音に理解がある安全な場で実現できた、自分はできるんだと感じたのだと思います。OBのなかには学校で吃音啓発活動を始めたり、自分より下の世代の吃音者のために交流イベントを開催したり積極的に活動している人もいるようです。Upload By 発達ナビニュース「注文に時間がかかるカフェ」が1日限定で川崎市にオープン!ーー7月3日の「注文に時間がかかるカフェ」では、どのような企画をされてますか?奥村安莉沙:今回は高校1年生のスタッフほか4人の若者たちがスタッフとして参加し、現在はオリジナルドリンクの開発を行っています。スタッフたちは学生が多いので商品企画・開発の経験は一切ありませんが、「吃音」や「夏」をテーマにしたドリンクの企画を0から行うことに挑戦しています。若者が挑戦を通して自信をつけてもらいたいと思っているので、大人がお膳立てして完璧を目指すことはしていません。若者たちが試行錯誤して取り組んだ「達成感」を大切にしているからです。私が自分の殻を破ることができたオーストラリアのカフェでの経験のように、見守りながら安心して挑戦できる場づくりに徹したいと思っています。Upload By 発達ナビニュースまた、今回はひょんなことから今回の挑戦の様子を記録した長編ドキュメンタリー映画をスタッフ総出でつくることになりました。通常、映画のナレーションは1人で話すと思いますが、2人で声を揃えると吃音があっても話しやすいということから、相談の末に高校1年生と高校3年生のスタッフ2人体制でナレーションに挑戦しています。監督、撮影者、出演者すべてが「映画製作未経験の吃音者」という風変わりなプロジェクトですが、同じように病気や障害でやりたいことに一歩踏み出せない若者に力を与えられる映画にできたらいいね、と話しています。Upload By 発達ナビニュースーー活動を継続させた先のこれからの未来に、「注文に時間がかかるカフェ」はどのような世界をつくっていきたいと考えているのでしょうか。奥村安莉沙:注文に時間がかかるカフェの活動を通して、かつてやりたいことをあきらめて生きてきたスタッフたちは「ほんの少しの理解があれば、私たちは何だってできる」ということに少しずつ気づき始めています。全国各地から集ったスタッフが故郷に戻り、その地域で注文に時間がかかるカフェの開催を手伝ってくれることで、また新たな若者が自信を得るきっかけをつくることができると思います。「理解があり、やりたいことに安心して挑戦できる環境」は吃音者だけではなく、どんな病気や障害を持つ子どもたちにとても大切なことだと私は考えています。私はそんな社会をつくるために、当事者の若者たちと力を合わせて啓発活動を続けていきたいと思います。Upload By 発達ナビニュース当日のイベントはすでに満席となり、申し込みが締め切られています。同日に予定されているライブイベントはまだ申し込み受付中とのこと。まずはぜひ、「注文に時間がかかるカフェ」を知ることから始めてみてください。星空音楽祭~吃音をもつアーティスト、若者のミニライブ~@神奈川県川崎市※クリックすると発達ナビから「注文に時間がかかるカフェ」のサイトに遷移します※記事内の写真は、2022年3月に世田谷で開催したときのものです
2022年06月11日大人気マンガシリーズ、今回は森田家@愛と笑いの育児漫画(@moritake2020)さんの投稿をご紹介! 「小学校のことを話してくれない息子の話」第2話です。あまり学校のことを話してくれない息子。ある日、息子が落ち込んだ様子で帰宅して…?実は息子は…出典:instagram帰りの車の中で…?出典:instagramちょっとの工夫だけど…出典:instagram点数をつけていると…?出典:instagram息子より低い点数を言って…出典:instagram1日の点数をつけることにした母。息子の点数が低かったのは、なぜでしょうか…?次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@moritake2020)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年04月02日下の子が生まれて環境の変化があったり、引っ越しや一時保育に通うようになったりしたせいか、長男に吃音(きつおん)が出始めました。こういった変化が負担になっているのかもしれないと思い、長男の気持ちを優先し改善を目指してサポートしていった経験をお話しします。 じょうずに話せていたのに吃音が出るように長男はある程度話せる言葉が増えてきて会話もスムーズになっていましたが、あるとき(※1)吃音(きつおん)が出ていることに気づきました。何か話そうとしてくれますが、最初に発しようとする単語の一文字目を続けて何回も言ってから、そのあとの言葉が出てきます。 長男は特に気にしていない様子でしたが、思うように言葉が出ないことが少し苦しそうに見えました。今まで問題なく話すことができていたのに、明らかに変わってしまったので私も不安になり、いろいろ調べて吃音ということを知りました。 (※1)吃音(きつおん)…音を繰り返したり、引き伸ばしたりしてしまうなど、話し言葉が滑らかに出ない発話障害の1つです。2歳~7歳の男児に多いとされていますが、そのほとんどが成長とともに改善されていきます。保護者の対応としては、お子さんがリラックスして話せるよう、穏やかな対応をしてあげることが必要です。せかさないでゆっくり話を聞いてあげましょう。 とにかく理解し周りがサポートするネットの情報でしたが、吃音のことを理解し、そのとき行っていた育児相談の方にもアドバイスをいただきながら、焦らせることのないようゆっくり話を聞いてあげるということを意識して長男に寄り添うようになりました。 そして、上の子だからお手伝いすることは当たり前ではなく、ありがとうと言ってあげることや、我慢ばかりにならないように夫にも協力してもらいました。そのおかげか、約2年ほど時間はかかりましたがだんだんと吃音が減っていき、長男も落ち着きを取り戻すようになりました。 言わないだけで上の子も不満はあるはず私自身も長男の気持ちを理解してあげられると思っていましたが、産後でもあり育児に余裕がなくなると気持ちまで考えてあげるということができなくなりました。 きょうだい喧嘩になっても上の子がすぐ怒られてどうして自分ばかりと思ったり、なにかと我慢させられたりというのが、きっと長男も嫌だと思っているのではと、今では気持ちを考えてあげるようにしています。そして「お兄ちゃんだから」と絶対に言わないようにしています。吃音が出たことで、長男は繊細な部分があるのかもしれないと知ることができました。 この体験を機に、きょうだい平等に接して個性を尊重するのが大事だと思うようになりました。今はもう1人増えて3人きょうだいですが、それでも変わらず長男の気持ちを意識しています。下の子は、教えなくても長男のまねをしてできるようになることも多いので、長男が安心して何でも挑戦できる環境をつくっていけたらと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。イラストレーター/おもち 著者:中西まむ4歳・2歳・0歳の男の子3人のママ。夫は出張が多くほとんどいないため、ワンオペ育児に奮闘中。自身の経験をもとに、子育てに関する体験談を中心に執筆している。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
2021年10月15日下の子が生まれて環境の変化があったり、引っ越しや一時保育に通うようになったりしたせいか、長男に吃音(きつおん)が出始めました。こういった変化が負担になっているのかもしれないと思い、長男の気持ちを優先し改善を目指してサポートしていった経験をお話しします。 じょうずに話せていたのに吃音が出るように長男はある程度話せる言葉が増えてきて会話もスムーズになっていましたが、あるとき(※1)吃音(きつおん)が出ていることに気づきました。何か話そうとしてくれますが、最初に発しようとする単語の一文字目を続けて何回も言ってから、そのあとの言葉が出てきます。 長男は特に気にしていない様子でしたが、思うように言葉が出ないことが少し苦しそうに見えました。今まで問題なく話すことができていたのに、明らかに変わってしまったので私も不安になり、いろいろ調べて吃音ということを知りました。 (※1)吃音(きつおん)…音を繰り返したり、引き伸ばしたりしてしまうなど、話し言葉が滑らかに出ない発話障害の1つです。2歳~7歳の男児に多いとされていますが、そのほとんどが成長とともに改善されていきます。保護者の対応としては、お子さんがリラックスして話せるよう、穏やかな対応をしてあげることが必要です。せかさないでゆっくり話を聞いてあげましょう。 とにかく理解し周りがサポートするネットの情報でしたが、吃音のことを理解し、そのとき行っていた育児相談の方にもアドバイスをいただきながら、焦らせることのないようゆっくり話を聞いてあげるということを意識して長男に寄り添うようになりました。 そして、上の子だからお手伝いすることは当たり前ではなく、ありがとうと言ってあげることや、我慢ばかりにならないように夫にも協力してもらいました。そのおかげか、約2年ほど時間はかかりましたがだんだんと吃音が減っていき、長男も落ち着きを取り戻すようになりました。 言わないだけで上の子も不満はあるはず私自身も長男の気持ちを理解してあげられると思っていましたが、産後でもあり育児に余裕がなくなると気持ちまで考えてあげるということができなくなりました。 きょうだい喧嘩になっても上の子がすぐ怒られてどうして自分ばかりと思ったり、なにかと我慢させられたりというのが、きっと長男も嫌だと思っているのではと、今では気持ちを考えてあげるようにしています。そして「お兄ちゃんだから」と絶対に言わないようにしています。吃音が出たことで、長男は繊細な部分があるのかもしれないと知ることができました。 この体験を機に、きょうだい平等に接して個性を尊重するのが大事だと思うようになりました。今はもう1人増えて3人きょうだいですが、それでも変わらず長男の気持ちを意識しています。下の子は、教えなくても長男のまねをしてできるようになることも多いので、長男が安心して何でも挑戦できる環境をつくっていけたらと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKOイラストレーター/おもち著者:中西まむ4歳・2歳・0歳の男の子3人のママ。夫は出張が多くほとんどいないため、ワンオペ育児に奮闘中。自身の経験をもとに、子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年11月24日こんにちは! あん子です。今回は三女(2歳)の吃音(きつおん・どもり)の話です。■突然、娘に吃音の症状…!?「吃音」とは、いわゆる「どもり」のことです。 「どもり」と言われると「ぼぼぼぼく」のように音を繰り返すことだけを指すと思う方 が多いかもしれませんが、それ以外にも、引き伸ばし(例、「ぼーくね」)やブロック(しゃべろうとしてもことばが出てこない)という症状もあります。出典: 吃音(どもり)って何?―多くの皆様に知っていただきたいことー(PDF) 発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト という症状のことです。三女にこの吃音の症状が出始めたのは、2歳7ヶ月頃、ある日突然でした。ちっちゃいお茶とは、500mlのペットボトルの麦茶のことです。家庭で煮出した手作りの麦茶ではなく、お店のものが三女のお気に入りなのでたまに買います。はじめは焦ってしまって言葉がつまったのかな? とあまり気にしていませんでした。むしろ、娘の一生懸命喋っている姿ってかわいいなと思っていました。しかし、しばらく経っても一向に吃音の症状が治る様子はありませんでした。吃音について調べてみると、覚えたてのことばを使おうとするとき、難しい文で表現しようとするとき、伝えたいことがイメージとして浮かんでいるのにうまくことばや文で表現できないときなどに、吃音が生じやすくなります。また、早く話そうとする時、そして気持ちが高ぶっている時(嬉しい、あるいは怒っているなど、興奮している時)なども吃音が出やすくなります。出典: 吃音(どもり)って何?―多くの皆様に知っていただきたいことー(PDF) 発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト とありました。たしかに三女も頭ではイメージが浮かんでいるのに、うまく言葉にできずに、焦ってしまっている様子に見えました。■症状が出ないときも…吃音の症状には波があって…、スラスラと話せるときもあります。よかった~! 自然と治ったのかな、と喜んでいたのですが、しばらくしたら、また吃音の症状がでて…、の繰り返しです。また、三女をしばらくみていて気付いたのですが、吃音の症状が明確にでない時もありました。それは、歌っているときや1人で遊んでいるときです。調べてみると、ひとりごとを言う、歌を歌う、誰かと一緒に声をそろえて言うなどといった状況では、吃音が出にくいことが報告されています。出典: 吃音(どもり)って何?―多くの皆様に知っていただきたいことー(PDF) 発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト やはり、「歌っているとき」や「独り言を言うとき」は、吃音が出にくいと報告されているようでした。■親としてどう対応すればいいのか…吃音がある子をみると焦っているように見えてしまい、「ゆっくり話して」「落ちついて、深呼吸してみたら?」と話し方をアドバイスしたくなってしまいますが、それよりも話したい気持ちを育てることが大切だそうです。子どもがつっかえながら話しているときは、特に声かけをせず、ゆったりした姿勢でしっかり聞いてあげることが、子どもにとっての手助けになります。話し終える前に、あれこれアドバイスをするよりは、話し終わった後に、その言葉を繰り返したり、話の内容のまとめをフィードバックすることで、自分の話したことが伝わって良かった!と感じやすくなります。出典: 吃音(どもり)って何?―多くの皆様に知っていただきたいことー(PDF) 発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト これを知って、とモヤモヤが一気に晴れた気分でした。それからは、しゃべり方のアドバイスをするのではなく、自然体でいること、娘の話を最後までちゃんと聞くこと、を意識するようになりました。人に自分の話をちゃんと聞いてもらうことって嬉しいですよね。娘も日に日にたくさんの言葉を覚え、より一層話すようになりました。話すことが楽しそうな娘の姿に、私もつられて笑顔になることが増えたと思います。以前、三女が「お母さんが笑うと嬉しい」と言ってくれたことがあったんです。私もそうですが娘の笑顔は、何よりも嬉しいものです。だからこそ、三女が吃音のことでいじめられたりしないだろうか、泣いたりつらい思いしないかと心配になるんですが、そこを今、心配して私が険しい表情になっていては、本末転倒だと思ったんです。■少し様子をみることに現在、三女は2歳11ヶ月になりましたが、今も吃音の症状があります。幼児期の吃音は自然と消えていくことも多いので、長期間続いたり症状が悪くなったりしなければ、少し様子をみて大丈夫だそうです。支援の時期については、話し方を習得中である幼児の段階、つまり早い段階で、専門家がサポートを行う方が望ましいと、言語聴覚療法(ことばのリハビリ)の分野では言われています。しかし、幼児期には吃音が自然と消えていくことも多いので、長期間(1年以上)続いたり、悪くなったりしなければ、少し様子を見ていても大丈夫です。出典: 吃音(どもり)って何?―多くの皆様に知っていただきたいことー(PDF) 発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト 娘が吃音のことで気にするようになったり、症状が悪化するようであれば専門家のサポートを受けようと思っています。集団生活を送るようになると、吃音がでる子がいれば「どうしたのかな?」「おかしい、変わってる」と思う人がいるかもしれません。ですが吃音の知識や理解があれば、むやみにからかったり同情したりすることはなくなると思うんです。娘に症状がでて調べるようになった吃音のこと。あまり聞き慣れない吃音のことを少しでも認知され理解される社会になっていってほしいと思いました。最後まで読んでいただきありがとうございます。(参考)・ 発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト ・ 吃音(どもり)って何?―多くの皆様に知っていただきたいことー(PDF) ※この記事に記載された症状や対応法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり対応を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門家にご相談ください。また、参考サイトの情報は研究などにより今後情報が変わることもありますので、予めご了承ください。
2020年10月14日息子が2歳半になった頃、話し言葉に詰まりがあることに気づきました。わが家には子どもが3人いますが、上2人の時にはなかった症状のため、私自身どう対応していいのかとても悩みました。今回の記事では、息子の症状や保健師さんからのアドバイス、わが家でどのように対応したかを紹介します。2歳半頃から息子の吃音が気になり始める息子が2歳半になった頃、近くの幼稚園の2歳児クラスに空きが出たので、タイミングよく通えることになりました。通い始めてしばらくすると、言葉の最初の音を繰り返す、言葉が詰まって出てこないという吃音の症状が出始めました。「環境の変化が影響しているのかな?」と、最初は特に気にしていなかったのですが、数か月経ってもなくならないばかりか、むしろ症状が多く出るようになってきたため、私も次第に不安になってきました。私の子育ての仕方が悪い?と悩むように夫や上2人の子どもに話しても、「そう?気にならないよ」という反応。子育て中の友人達に聞いても「小さい頃はよくあるだろうから、もう少し様子を見てみたら?」という感じでした。とにかく「私が気にしすぎないほうがいい」という助言をもらうことが多かったです。でも、普段息子と触れ合う時間が長い私の不安はなかなか消えず、インターネットなどで情報を集めたりもしました。そして次第に「私の子育ての仕方が悪いのだろうか」と悩むことも増えていきました。涙が止まらなかった3歳児検診悩み始めて半年ほど経ったころ、ちょうど3歳児検診のタイミングがあったので、思いきって保健師さんに相談することにしました。「どんなことでも話してくださいね」と言われ、息子の吃音症状の話を始めたら、涙が止まらなくなりました。保健師さんが私と息子を別室に案内してくれて、息子を遊ばせながら、「ゆっくりでいいですよ」と、話しやすい環境を作ってくれて、とても安心したのを覚えています。家での様子や、私のせいでこうなってしまったのではないかということ、どう対応していいのかわからないことなどを相談しました。家族みんなでできることを少しずつ保健師さんの最初の言葉は、「ママは息子さんを十分見てあげていますよ。自分を責めないでくださいね」でした。それを聞いて、また涙があふれました。息子の場合、「幼稚園で環境が変わったというのも多少あると思う」と言われましたが、それよりも「家庭内でゆっくり話を聞いてあげる時間を設けてみるといいのでは」というアドバイスをもらいました。「話好きで話題豊富なお姉ちゃんやお兄ちゃんみたいにいっぱい話したいけど、言葉が思うように出てこなくて、本人ももどかしいのかも。比較対象が家族にたくさんいることで、焦ってしまい、余計話し出しが詰まってしまう場合もあるんですよ」ということでした。具体的な対応策として聞いたこと家庭でできる具体的な息子への対応策として聞いたのは、以下の2点です。・息子が話そうとしているときには話をさえぎらず、ゆっくり話をできる環境を作ってあげること・言葉が出てこなくて不安そうなときは、肩や背中など体の一部を触ることで安心させてあげることこれらを家族みんなで共有し、早速実践することにしました。不安や悩みはひとりで抱え込まず、専門家に相談しようその日は、「今日お伝えした方法で様子を見て、半年後も気になるようでしたら、臨床心理士さんに相談しましょう。今から予約を入れておきましょうね」と、保健師さんが日程を押さえてくれました。帰宅後、家族にこの日の検診のことを話しました。その後、家族みんなで、保健師さんから言われたことを心がけて接するように。すると少しずつ息子の吃音症状は治まっていきました。検診から半年後、3歳半になる頃にはほとんど症状がなくなったため、保健師さんにお礼を伝え、臨床心理士さんの予約は辞退しました。育児に悩んだ時の相談先私にとって、あの悩んでいた時期に、3歳児検診があったのは幸いだったと思います。というのも、当時の私には「この悩みや不安を保健師さんに相談する」という発想そのものがなかったからです。もしあの時相談できていなかったら、私は長い間ずっとひとりで悩んでいたかもしれません。定期健診、そして育児で悩んだ時の相談先を知っておくことがどれだけ大切か、身を持って感じました。各自治体では保健師さんへの育児相談を設けていますし、探してみると相談できる場所はたくさん見つかります。不安なことがあれば、ひとりで抱えることなく、ぜひこういった場を活用してみてください。<文・写真:ライターnanahi>
2020年10月06日当事者と専門家の声をもとに、吃音の克服を目指すVRアプリ「VRbal」の開発へ「VRbal」は、吃音によって社交不安障害を併発した人を対象にした、VR(バーチャルリアリティ)アプリです。このアプリは、苦手な場面をVRで疑似体験し、経験を積むことで、吃音の症状を軽減・克服することを目的に開発されています。アプリの開発にあたって、吃音当事者たちに行ったインタビューでは、これまでで、もっとも苦痛を感じた瞬間として、「雇用」や「就職」が挙げられました。また、言語聴覚士にもインタビューを行い、実際に吃音の症状を軽くするために取り組むセラピーとして用いられている暴露療法と※系統的脱感作法をVRに取り入れることにしました。※系統的脱感作法:本人が不安を感じる場面を不安の強さ別に階層にわけ、不安を感じてこわばった体を十分にリラックスさせた状態で、階層の低い対象から徐々に暴露していく療法。Upload By 発達ナビニュース面接やプレゼンといった「緊張」の場面と、人工知能と会話しながら緊張を和らげる「緩和」の場面を交互に繰り返す方法を採用し、それらをVRで疑似体験できるようにしました。現実の社交場面における不安の対処方法を、疑似体験を通してスモールステップで身につけられるようにするのです。アメリカでは、吃音症の人に対して、実際に体験してもらうユーザーテストも行われています。現在は、レベルでいうと、10段階中2段階目までの開発が完了しているそうです。最終的には、吃音の二次障害として併発する社交不安障害を改善させ、吃音の症状を軽くしていくことがゴールになります。2段階目の現在は、当事者の「軽微な社会不安を軽減」させられたという段階です。実際に体験した当事者からは、「面接を練習するシーンでは、360°動画の中で椅子に座っている人達がこちらを眺めているので、ひどく緊張して赤面した。そのため、リアルな緊張を引き起こしながら、自己紹介するのを練習することができた」「AIがリラクゼーションを促す場面では、深呼吸する等、瞑想に近い体験ができて本当にリラックスすることができた」といった声も寄せられたそうです。こちらから、VRbalを使っている人が見ている画面などの動画を見ることができます。吃音に対する治療法はまだ確立されていません。症状を軽くするために、言語聴覚士によるセラピーを利用する人は少なくありませんが、治療費が高額であったり、言語聴覚士の知識や技術が一定でないことから、かえってマイナスの影響を受けてしまうこともあるといった問題があるそうです。ほかにも、地方に住んでいる当事者にとっては、そもそも治療を受けられる機会や場所がないというケースもあるでしょう。そこで、「このVRbakでバーチャルリアリティのアプリケーションを用いて、いつでも、どこでも誰でも受けられるようにしたいと考えた」からだと、福岡さんは言います。吃音のケアに新しい可能性を切り開いた、当事者としての経験実は、福岡さんも8歳のときから吃音の症状があります。当時は、なぜ自分が普通に話すことができないのかがわかりませんでした。周囲の理解も得られない中、流暢に話せない自分を責め、自己肯定感も下がり続けていった経験がありました。大学でデザインを学んだ福岡さんは、デザインにテクノロジーを掛け合わせて、新しい側面から吃音のケアに対して何か貢献できないか、と考えるようになったそうです。そして、その思いに共感した人たちが集まり、研究や開発が本格化していったのです。Upload By 発達ナビニュース福岡さんによると、近年、アメリカではARやVRなどのXR産業が非常に注目されているそうです。そんな中、VRbalは、福岡さんの大学院時代の論文から生まれました。福岡さんのアイデアに共感し、コロンビア大学、ニューヨーク大学、パーソンズスクールオブデザインなどさまざまな学校から異なる背景を持ったメンバーが集まり、現在の「VRbal」開発チームができたのだといいます。Upload By 発達ナビニュース福岡さんはまた、VRbalに先駆けて、日本で吃音に悩む人たちへの理解を広げるために吃音の疑似体験ができる「STACHA」も開発しています。「STACHA」では、微弱な電気を喉に流すことで、筋肉を収縮させ、発声しづらくなる状態をつくります。これは、難発、連発、伸発といった吃音の症状のうち、難発性吃音を疑似体験できるものです。自分の意思でコントロールすることが難しい吃音について、こうしたツールを使って体験することで、当事者が感じている困難さを理解してほしい、福岡さんはそう願って開発したそうです。「STACHA」について、福岡さんは、「SXSWのInteractive Festival」で展示やプレゼンなども行ったそうです。デバイスを体験できるようにしたので、会場ではさまざまなバックグラウンドを持つ多くの人に、吃音症の疑似体験をしてもらえる機会となったそう。参考:YOU ARE VIEWING EVENTS FROM 2017 | SXSW.com参考:STACHAテクノロジーが変えていく、当事者がより生きやすい社会って?VRbalは今後、まずはアメリカで製品として市場に出される計画です。現在アプリで採用されている言語は英語ですが、プロダクトが完成した後に日本語に対応させていく予定もあるとのこと。日本でVRbalのセラピーを受けられる日も、そう遠くないのかもしれません。出典 : 福岡さんは「これからの未来は、テクノロジーによって人間の能力を拡張し、問題とされてきたことの解決が可能になっていく」と語ります。そのためには、デザイナーとしての想像力や表現力、また洞察力や物事の本質を見極めて解決していくことが重要になると考えています。その上で、自身がデザイナーであることと当事者としても誰よりも吃音者の悩みのタネを理解し、共感できることが強みであるとも感じていました。「私は自分自身が吃音症で苦しんできた経験を糧にして、誰よりも当事者に寄り添いながら、自分自身のアウトプット能力を活かせるデザイナーとして、当事者の人たちがより生きやすい社会システムをつくっていきたいです」。吃音症へのアプローチとして、デザインとテクノロジーという新しい道が開かれたことで、これからの未来は大きく変わっていくかもしれませんね。多摩美術大学で情報デザインとサービスデザインを学び、デザイナーとしてYahoo! JAPANへ就職。同時に東京大学情報学環に研究生として入学し、夜間授業に通い、”見えない障害”をテーマにしたドキュメンタリーの制作などを経験。その後、School of Visual ArtsというニューヨークにあるアートスクールのDesign for Social InnovationというMasterプログラムに入学。2018年5月に修了。現在はアメリカを拠点にデザイナーとして活躍している。
2019年02月06日「小さいころ、吃音があって。お医者さんのアドバイスで児童劇団へ。演じることが目標じゃなかったのでほかの役者さんと入口が違うんだなと」 そう話すのは、ドラマ『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系・日曜22時30分~)に出演している西尾まり(44)。3歳で子役を始めた彼女のキャリアはすでに40年以上!子役時代の活躍を覚えている人も多いはず。 「40年って重いんですけど。やめてください(笑)。気がついたらこのような環境にいました。あれよあれよという間に」(西尾・以下同) これまで演じた役柄を振り返ると? 「子どものころは、大人を困らせる生意気な役が多かったです。そのときの年齢に合ったものはやらせていただいているかなと思いますね」 周囲からは『この間も出ていたよね』とよく言われるそう。多くの作品に出演し、印象を残す――。これぞ、バイプレーヤーの条件! 「こんなに光栄なことはないですね。役者さんをやっている方は皆さんそうなんじゃないかな。私が見ていてすごいなという方たちは、ほぼ、バイプレーヤーと呼ばれる方たちなので、そう言っていただけるのはうれしいです」 よく演じる役は看護師だそう。 「演じた役でダントツに多いのは看護師。今回のような清掃員はあまりやったことがないですね。床にワックスをかける人はやりました」 今後挑戦したい役は「料理人」。意外にもまだ一度も演じたことがないのだとか。 「『深夜食堂』的な作品に出たいですね。料理をつくるのがすごく好きなんですよね。あ、やっぱり役でなくて、料理番組に出たいです(笑)」
2018年05月26日「話そうとしても、どもってしまう」吃音(きつおん)について知っていますか?出典 : みなさんは、吃音についてご存知ですか?吃音とは、発音や言葉の明瞭さ、聞き取りに困難さがある障害です。一口に吃音といっても、・言葉を発しようしても音が出ずに詰まってしまう(難発型)・最初の一音が伸びてしまう(伸発型)例:「あした」→「あーーあーした」・同じ単語や音を繰り返し発音してしまう(連発型)例:「こんにちは」→「こ、こ、っこんにちは」など、その症状は人によって様々です。吃音は成人の1%に見られると言われ、決して珍しい障害ではありません。原因としては、心理的要因・先天的要因・脳の要因・環境要因など様々な要因が複合的に影響しあっていると考えられており、まだはっきりとしたことは分かっていません。ですが、「緊張しているだけ」などと原因を単純化されたり、吃音の症状ゆえに他人との会話に消極的でると、「あの人は社交性がない」などと誤解や偏見を受けてしまったりと、吃音のある方々が抱える苦しみは、なかなか伝わりにくいと言われています。そんななか、2016年4月~6月に放送されたフジテレビの月9ドラマ「ラブソング」は、吃音の女性が主人公であったこともあり、大きな注目を呼びました。出典 : 月22日国際吃音(きつおん)啓発デー・イベント概要出典 : 今月、10月22日は国際吃音啓発の日(International Stuttering Awareness Day: ISAD)と定められており、吃音について、もっと多くの人に知ってもらうためのイベントが東京でも開催されます。以下は、吃音当事者の方々が中心となった団体である東京言友会(とうきょうげんゆうかい)・千葉言友会(ちばげんゆうかい)が主催する、国際吃音デーに合わせた啓発イベントです。■日時2016年10月22日13:15~16:00(13:00受付開始)■プログラム①講演「吃音ってなんだろう?」講師: 日詰 正文氏厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課 発達障害対策専門官吃音についての情報提供、国内での吃音者への社会保障制度、発達障害者支援法と吃音、吃音と合理的配慮、などについてお話いただきます。(講演内容は変更の場合もあります)②吃音について知るためのワークショップ日詰氏の講演のあとに、吃音について、参加者同士での経験の共有や意見交換を実施■参加費無料■持ち物飲み物や筆記用具■主催東京言友会(とうきょうげんゆうかい)千葉言友会(ちばげんゆうかい)■場所東京都北区 赤羽北区民センター(ふれあい館)北赤羽駅【第一ホール】東京都〒115-0052 東京都北区赤羽北2丁目25-8■参加申し込み以下のURLより出席登録国際吃音(きつおん)啓発デーイベント申し込みページ会場地図会場Googleマップ地図東京言友会千葉言友会吃音に悩む人も、吃音のことを知りたい人も出典 : 今回のイベントを主催する、東京言友会・千葉言友会の皆さんから、以下のようなメッセージをいただきました。---吃音の当事者や家族はもちろんですが、吃音を知らない一般の方たちも、ぜひイベントに参加いただければ嬉しいです。吃音についてもっと広く啓発したいと考えている方いま就職活動に不安や心配があり困っている方吃音の改善や軽減の方法を探している方吃音を個人の問題というより社会の課題であるとの視点で考えたい方などなど、吃音について知りたいという気持ちがあればどなたでも参加歓迎です。障害の捉え方が、医学モデルから社会モデルへと変わりつつある現在です。吃音についても、吃音のある当事者だけでなく、社会の側の理解啓発や、吃音の人も過ごしやすい環境づくりなど、吃音当事者と周囲の人との関わりの中で考えていければと思います。---関心のある方はぜひご参加ください!発達ナビ編集部も参加します。2016年10月22日、赤羽北区民センターでお会いしましょう。発達ナビQ&A: 自分や身近な人に、吃音の経験がある方、お話お聞かせください。
2016年10月17日