チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドは11月7日~20日、東京・国立新美術館の「カフェ コキーユ」および「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」にて「CAFE ZURICH "LIFE"(カフェ・チューリヒ"ライフ")」を開催する。○国交樹立150周年を記念「CAFE ZURICH "LIFE"」は、2014年に迎えたスイスと日本の国交樹立150周年を記念して行われるイベント。「国立新美術館でスイスの芸術と食に出会う1日」をコンセプトに、スイスのライフスタイルの一端に触れられるようなメニューを各店で提供する。「カフェ コキーユ」では、同館で開催中の「チューリヒ美術館展」で展示されているクロード・モネの「睡蓮の池・夕暮れ」をイメージした「夢見るサンドウィッチ『モネ』」(680円)やパブロ・ピカソの「大きな裸婦」をイメージした「夢見るサンドウィッチ『ピカソ』」(750円)を提供。アンリ・ルソーの「X氏の肖像(ピエール・ロティ)」をイメージした「カフェラテ『ルソー』」(400円)も、スイスのチョコレートを添えて用意する。また、同店では全生産量の約1%しか輸出されないというスイスワインもそろえる。赤ワイン「モルジュ・ルージュAOC」と白ワイン「モルジュ・ブラン・AOC」(共にグラスで400円)を数量限定で提供するとのこと。「ブラッスリーポール・ボキューズミュゼ」では、「カフェ コキーユ」で用意するものよりワンランク上のスイスワインを提供。赤ワインは「エンブレム、メルロー ギャマレー AOC」、白ワインは「ドラル ウヴァヴァン」(共にグラスで500円)を数量限定で販売する。ほかにも、絵画に描かれた白い小屋をイメージした「真鯛のブレゼ オマール海老のクリームスープ ジュリエンヌレギュームとベーコン風味の蕪のエチュベ添え ~フィンセント・ファン・ゴッホ≪サント=マリーの白い小屋≫より~」(2,700円)など「チューリヒ美術館展特別料理」も12月15日までの期間限定で提供する。「カフェ コキーユ」の営業時間は10:00~18:00(金曜日のみ~20:00)で、ラストオーダーは閉店5分前。「ブラッスリーポール・ボキューズミュゼ」の営業時間は、ランチで11:00~16:00(ラストオーダー16:00)、ディナーで16:00~21:00(金曜日のみ~22:00、ラストオーダーは閉店1時間30分前)となる。両店とも火曜日定休。※価格は全て税別
2014年11月06日チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド(以下、チューリッヒ生命)は、11月7日から20日まで東京・六本木の国立新美術館内の「カフェ コキーユ」と「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」にて、日本・スイス国交樹立150周年記念イベント「カフェ・チューリヒ“ライフ”(CAFE ZURICH“LIFE”)」を開催する。スイスと日本の国交樹立150周年を迎えた本年、国立新美術館ではチューリヒ美術館からモネやシャガール、マティス、ピカソ、ミロの作品が集結した「チューリヒ美術館展-印象派からシュルレアリスムまで」(以下「チューリヒ美術館展」)を開催中。チューリヒ美術館とも深い親交があるチューリヒ・インシュアランス・グループの一員であるチューリッヒ生命は、展覧会を一層盛り上げると共にスイスを身近に感じられる機会を提供すべく、今回のイベントを企画。「カフェ・チューリヒ“ライフ”」は「国立新美術館でスイスの芸術と食に出会う1日」をコンセプトに掲げ、スイスのライフスタイルの一端に触れることが出来る。1階のカフェ コキーユでは、アンリ・ルソーの『X氏の肖像(ピエール・ロティ)』をイメージしたラテ・アートを施したカフェラテにスイスのチョコレートを添えて提供。クロード・モネの『睡蓮の池・夕暮れ』とパブロ・ピカソの『大きな裸婦』をイメージした、スイスで日常的に親しまれているスタイルの「夢見るサンドウィッチ」2種も用意する。スイスにおいて全生産量の約1%しか輸出されない、レマン湖沿岸のモルジュで作られた稀少なスイスワインも「モルジュ・ルージュ(Morges Rouge)AOC」「モルジュ・ブラン(Morges Blanc)AOC」の赤・白を併せて気軽に楽しめる。3階のブラッスリーポール・ボキューズミュゼでは、フィンセント・ファン・ゴッホ『サント=マリーの白い小屋』をイメージした展覧会メニュー(12月15日まで提供)がスイスワインと共にラインアップ。ワインは1階カフェよりワンランク上のものを赤・白共に数量限定で用意。受賞歴を持つ赤ワイン「エンブレム、メルロー ギャマレー(EmblemMerlot Gamaret)AOC」、イエローワイン「ドラル ウヴァヴァン(Doral Uvavins)」がそろう。チューリヒ美術館展の展示作品でデザインしたランチョンマットやコースターにも注目。イベント期間中はスイスの都市チューリッヒの映像も放映する。
2014年11月05日朝、目覚めたときの不快感や、その日一日の日常生活への支障の度合いなどが問題となっている不眠。これに対してさまざまな睡眠治療が行われていますが、中でも西洋と東洋ではアプローチの仕方が異なるようです。西洋医学が定義する、不眠症3つのタイプとは?西洋医学では、不眠症は次の3つのタイプに分類されています。それは、1.入眠障害、2.熟睡障害、3.早朝覚醒です。1の入眠障害は、いわゆる寝つきが悪い不眠で、いったん眠ることができれば朝までよく眠ることができますし、目覚めも悪くないというものです。2の熟睡障害は、睡眠の途中で何度も目が覚めてしまい、寝ている間も夢を見ることが多いというものです。目覚めたとき、あまり眠った気がしないのが、このタイプの特徴です。そして3の早朝覚醒は、夜寝るときは比較的スーッと眠れるのですが、夜が明けないうちに目が覚めてしまい、その後で眠れなくなって困るというタイプです。東洋の中医学的不眠症その治療方法は?一方、東洋医学とも呼ばれる中医学では、漢方を用いて不眠症治療が行われています。漢方薬は、症状が改善し、入眠が早くなって、熟睡感も得られ、早期覚醒もなくなるという、西洋医学における3つの不眠症の症状すべてに働きかけてくれると考えられています。漢方薬にはさまざまな種類の生薬が含まれているため、実に多くの効能を持っているのです。また、東洋医学では、不眠症に対して鍼灸治療も行われています。睡眠には自律神経の働きが大きく関わっているため、睡眠障害の多くは自律神経の不調が問題視されています。そこで乱れた自律神経を調節する鍼灸治療が効果的だといわれています。西洋と東洋が融合した睡眠治療中医学では、「心(しん)」の働きが乱れたり、悪くなったりすると不眠症状が出てくると考えられています。心とは、脳の働きの一部と捉えられているものです。これは、西洋医学的な脳や心臓の働きや精神活動や睡眠とも関係する概念であるともいわれています。現在、東洋医学も西洋医学も両方治療へ取り入れている医院やクリニックなどもあり、東西の医学をうまく融合しながら治療が進められています。今後、研究がさらに進んで、睡眠に悩む人が少しでも減るようになればいいですね。Photo by Cara Faus
2014年11月04日飯守泰次郎がオペラ芸術監督に就任する新国立劇場2014/2015シーズンは『パルジファル』で開幕する。『パルジファル』はワーグナーの主要作品のうち新国立劇場が唯一上演していなかった演目で、ワーグナーのスペシャリスト飯守の芸術監督就任にあたり、満を持しての初上演となる。巨匠ハリー・クプファーが新演出し、世界的なワーグナー歌手が集結する、ワーグナー・ファン垂涎の公演の舞台稽古が9月29日に行われた。新国立劇場オペラ『パルジファル』のチケット情報『パルジファル』は聖杯と聖槍を守る騎士団の物語であるが、クプファーは、形骸化した騎士団とキリスト教批判という側面に注目し、登場人物たちは「解放への道」を模索していると解釈した。そこで、舞台中央に置かれたセットが「光の道」である。このジグザグな道が「舞台上の舞台」となるが、床はなんとLEDのスクリーンになっており、各場面での心情や情景が、抽象的かつ色鮮やかな映像で表わされる。LEDを床に敷き詰めたオペラの舞台はおそらく世界的にも稀で、誰もが初めて観る光景に目を奪われる。「光の道」のほかにも特徴的な舞台装置があり、クプファーが「メッサー」と呼ぶ聖槍の象徴ともなる巨大な装置(重さ8トン)が登場。「メッサー」上部もLEDのスクリーンで、人も乗るのだが、その静かな動きは神秘的ですらある。そのほか、新国立劇場の舞台機構を駆使した場面転換もダイナミックである。最新技術を使う一方で、クプファーは作品から仏教的要素を積極的に見出し、幕が開いた瞬間からそれが描かれる。登場人物、騎士団の演技が示す内容はクプファーから観客への問いかけであり、彼の演出の肝となるラストは、客席に解釈の余地を与えてくれる。そんなクプファー演出を体現する歌手たちは皆、素晴らしい。品格ある歌唱でドラマを導くグルネマンツ役のジョン・トムリンソンは歳を重ねた今ならではの円熟の老騎士を演じ、クンドリー役のエヴェリン・ヘルリツィウスは、第2幕、母性的な優しさから魔性の女の狂気へと変わる多面的表現が圧巻。クリスティアン・フランツはパルジファルが「知に至る」さまを鮮やかに歌い、エギルス・シリンスは威厳あるアムフォルタス像を描く。そして、飯守の指揮は、彼自身の『パルジファル』への愛にあふれる響きで、聖杯のごとく崇高な音楽を紡ぎ出す。音楽・演出ともに世界的レベルの『パルジファル』。ワーグナーを観る醍醐味に酔いしれる極上の6時間である。取材・文:榊原律子◆新国立劇場オペラ『パルジファル』10月2日(木) 16:00開演10月5日(日) 14:00開演10月8日(水) 14:00開演10月8日(水) 14:00開演10月14日(火) 16:00開演新国立劇場 オペラパレス
2014年10月02日今年5月に56年の歴史に幕を閉じた東京・国立競技場。その解体にあたり、「SAYONARA国立競技場 FINAL “FOR THE FUTURE” MEMORIAL GOODS」と題して会場の備品の数々を一般向けに販売することが決まった。5月の一次販売に続く第2弾。9月27日(土)午前10時より「チケットぴあ」Webサイトにて販売する。スポーツの聖地、国立競技場が「ラグビーワールドカップ2019」や「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会」のメインスタジアムとして利用されることが決定、その解体が行われることとなり、昨年より「SAYONARA 国立競技場プロジェクト」と題した様々な企画が実施されてきた。今回のグッズ販売も同プロジェクトの一環として行われる。今回は1964年の東京オリンピック当時より使用していたスターター台をはじめ、スターティングブロック、バトンや砲丸投げなどの陸上競技器具、表彰台、選手更衣室のベンチや戦略ボードなど国立競技場で実際に使用してきた42アイテムを新たに追加し、計47アイテムを販売する。■SAYONARA国立競技場 FINAL “FOR THE FUTURE” MEMORIAL GOODS販売期間:2014年9月27日(土)~2014年12月31日(水)販売方法:「チケットぴあ」Webサイトにて先着順販売専用URL:
2014年09月26日豊かな木立ちと緑に囲まれ、恵まれた立地に佇む世田谷美術館。現在は「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展―印象派を魅了した日本の美」が開催中です。この世田谷美術館へはいつも、田園都市線用賀駅から美術館へと続くプロムナードと砧公園を通って10数分、散歩しながら向かうのが楽しみなのですが、会期中は用賀駅と美術館を往復する直行バスが出ていると知り、乗ってみたらすぐ着いてしまってびっくり。これは便利です。(休館日は除く)ジャポニスムとは、19世紀半ばの開国以来、日本の文物が浮世絵をはじめ、陶磁器、絹織物、扇子、団扇など、美術品から日用品に至るまで欧米に伝わり大流行しましたが、こうした日本美術や品々が西洋の文化芸術に与えた影響全体を現在はそう呼んでいます。その最たる作品たちに迫ります。世界初公開! モネの傑作《ラ・ジャポネーズ》の修復後世界屈指の印象派と日本美術のコレクションを所蔵するボストン美術館が、1年余という渾身の修復プロジェクトを経て、まず最初にお目見えさせたのが今展の日本です。クロード・モネが最初の妻カミーユを描いた、その名も《ラ・ジャポネーズ》。壁に散る団扇(うちわ)、手に持った扇子、謡曲「紅葉狩」の一場面が描かれているという赤綸子(あかりんず)と思われるゴージャスな打掛、床には絨毯でなくゴザ? と、たちまち細部に目を奪われてしまいます。クロード・モネ 《ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)》 1876年1951 Purchase Fund 56.147この打掛を目の当たりにしたモネに、チャレンジ魂をムラムラとさせたであろう気概が伝わる作品。最新技術の粋を駆使した修復により、1876年完成当時のカンヴァスが蘇ったと思うとドキドキしますね。修復って、別に大したことないんでしょ?と思ったら大間違い。ミケランジェロが描くシスティーナ礼拝堂の天井画は、洗浄によって明るくなったあまり、天動説と地動説の違いほどの衝撃を与えたし、近年、洗浄が完了したダ・ヴィンチの「最後の晩餐」も、皿の中身が確認され、当時の風俗や文化研究に影響を及ぼしています。西洋人には斬新だった「浮世絵」のシンプルな構図と背景当時、日本で流行していた美人画に描かれるのは、美しくあることがプロフェッショナルの花魁(おいらん)、芸者たち。それが、西洋人を魅了し、日本といえば“フジヤマ、ゲイシャ”モードが長く続いているのはご存じの通り。浮世絵では、着物や装身具、仕草などは細部まで繊細に描き込まれていますが、顔は全部、線だけで表された誰もが同じツリ目の顔立ち。これが子供の頃は不思議でした。日本人の美意識は個々の顔より細部に宿るのですね。とはいえ、西洋人もさすがに日本人の顔は取り入れていません。でも、構図や背景には多大な影響を受けました。アメリカで生まれパリで活躍したメアリー・カサットは、熱烈な浮世絵ファン。1803年に描かれた喜多川歌麿の《母子図 たらい遊》を、1891年《湯浴み》(ゆあみ)という作品に反映させています。線が活かされたシンプルな構図、すっきりしたテクスチャーは、一見西洋画には見えず、とてもおもしろいです。(左)喜多川歌麿 《(母子図 たらい遊)》 江戸時代 享和3年(1803)頃 William Sturgis Bigelow Collection 11.22154(右)メアリー・スティーヴンソン・カサット 《湯浴み》 1891年頃 Gift of William Emerson and The Hayden Collection-Charles Henry Hayden Fund 41.806ゴッホと浮世絵の共通点「装飾性の強い背景」日本美術に表現された、女性たちの親密な生活空間、つまりインテリアや子どもへの優しいまなざしは、西洋の芸術家たちの心をワシづかみしたみたいです。カサットの《湯浴み》もそうですが、ゴッホの《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》の背景の壁紙が、歌川国貞(三代豊国)と歌川広重による《当盛十花撰 夏菊》に描かれた、花火のように華やかに背景を彩る大輪の菊から影響を受けていたとは、今まで知りませんでした。しばし絵の前に佇んで、ゴッホの胸中に思いを馳せました。(左)フィンセント・ファン・ゴッホ 《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》 1889年Bequest of John T. Spaulding 48.548(右)歌川国貞[三代豊国]・歌川広重《当盛十花撰 夏 菊 二代目沢村訥升、初代沢村由次郎 》安政5年(1858)William Sturgis Bigelow Collection 11.42317この展覧会は、世田谷美術館では2014年9月15日まで。その後、京都市美術館で2014年9月30日~11月30日、名古屋ボストン美術館に2015年1月2日~5月10日、巡回します。傑作揃いをこの機会にぜひ! ・「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展―印象派を魅了した日本の美」 ・ モネ《ラ・ジャポネーズ》の修復プロジェクト最新情報 <料金>・東京展(世田谷美術館) 一般:¥1,500/ 65歳以上:¥1,200 大高生:¥900 / 中小生:¥500・京都展(京都市美術館) 一般:¥1,500/ 大高生:¥1,000 / 中小生:¥500・名古屋店(名古屋ボストン美術館) 一般:¥1,300/ 大高生:¥900※前売/団体料金は異なります。詳しくは展示会公式サイトをご確認ください。All photographs(c)2014 Museum of Fine Arts, Boston.
2014年08月15日東京都美術館で「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」が開催されるのに合わせ、「ヴィヴィアン タム(VIVIENNE TAM)」が同展とコラボレーションした限定アイテムを発売する。商品ラインアップは、扇子、マグカップ、グラス、アクセサリー、Tシャツ、トートバッグを予定。それぞれ展示作品よりインスパイアされてデザインされている。7月19日より展覧会特設ショップ等で購入出来る。同展では、ニューヨーク・メトロポリタン美術館のエジプト・コレクションから“女性”をテーマに選び出された約200点が日本初公開となる。ヴィヴィアン タムの作品が同館に多く所蔵されていることが今回のコラボのきっかけになったという。【イベント情報】メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神会場:東京都美術館 企画展示室住所:東京都台東区上野公園8-36会期:7月19日から9月23日まで時間:9:30から17:30(金曜・8月12日から17日は21:00まで。入室は閉館の各30分前まで)休室日:月曜日(7月21日、9月15・22日は開室。7月22日、9月16日は閉室)入場料:一般1,600円、学生1,300円、高校生800円、65歳以上1,000円
2014年07月04日DNPアートコミュニケーションズは4月1日から国立美術館4館が所蔵する作品画像データの貸出サービスを開始する。同社は国内外の美術館が所蔵する作品の画像データの貸出や権利処理、コンサルティングなどの業務を行っている。これまでに、イギリスの大英博物館ややテート美術館、フランスのルーヴル美術館、アメリカのボストン美術館、日本の東京国立博物館などの所蔵作品画像データを取り扱ってきた実績がある。同社がこのほど独立行政法人国立美術館と契約を締結したことで、4つの美術館の所蔵品画像がデータ貸出サービスのラインナップに加わることとなった。作品画像貸出サービスの対象となる美術館は、東京国立近代美術館 / 京都国立近代美術館 / 国立西洋美術館 / 国立国際美術館の4館で、約1000点のデジタル画像データが新たに貸出可能になる。画像データの貸出は、同社のWebサイト「Image Archives」から申し込むことができる。画像の利用料は利用の用途や数量、サイズによって異なる。データの受け取りは、Webサイトからのダウンロードのほか、CD-Rの送付も選択可能となっている。
2014年04月01日東京国立近代美術館、京都国立近代美術館は、美術館で映画を"読む"企画展「映画をめぐる美術――マルセル・ブロータースから始める」を開催する。開催期間は4月22日~6月1日(5月5日を除く月曜と5月7日は休館)、会場は東京都・竹橋の東京国立近代美術館。開館時間は10:00~17:00(金曜は20:00まで)。入場料は一般850円、大学生450円、高校生以下、18歳未満の方、障害者手帳の所有者とその介護者1名は無料。同展では、ユーモラスかつエレガントな振る舞いで、言葉とイメージの関係を浮かび上がらせるベルギー出身の芸術家、マルセル・ブロータースの実践を手がかりに、現在、国際的に活躍する美術家13名のフィルム、写真、ビデオ、インスタレーションなどの作品を読み解いていく。ブロータースのほか、シンディ・シャーマン、ピエール・ユイグ、アンリ・サラ、田中功起、やなぎみわ、ミン・ウォンらが参加する。例えば、マルセル・ブロータースの映像作品「カラスと狐」(1967~72年)は、17世紀のフランスの詩人、ラ・フォンテーヌの同名の詩編からタイトルを引きながら、靴、コップ、花、電話機といったオブジェ、それに切り抜かれた男の顔や頬づえをつく少女の写真、そして文字の羅列などが登場する。幾重にも敷かれた伏線や意味ありげな言葉、さまざまな事物の断片から、それらを読み解こうとするも、それを覆す作品たち。この作品をはじめとして、美術館を舞台に、映画を"読む"行為が繰り広げられる。また、建築家の西澤徹夫が手がける、「シネマ・コンプレックス」をテーマにしたこれまでにない会場構成も見どころのひとつとなっている。
2014年03月26日東京都台東区上野公園の国立西洋美術館で、モネの画業を紹介する「モネ、風景をみる眼-19世紀フランス風景画の革新」が開催される。開催日時は12月7日から2014年3月9日まで、9時30分から17時30分(金曜は20時まで、最終入館は閉館の30分前)。○ポーラ美術館との共同企画同展は、絵画空間の構成という観点から、他の作家の作品との比較を通して、光の表現を追求し続けた印象派を代表する画家、クロード・モネの画業を紹介。国立西洋美術館とポーラ美術館が所蔵する、モネの若き日の作品から晩年の作品まで、合わせて35点が展示される。また、マネからピカソまで、近代絵画の秀作を比較展示。モネの作品世界への理解を深めることができるという。さらに、収蔵品の中から、展覧会図録に収録されない絵画や、版画作品も参考作品として展示されるほか、同時代の出版物等の資料もあわせて紹介。これにより、新しい視点からモネの絵画を鑑賞することができるとのこと。
2013年12月02日リサーチバンクは全国の10代~60代の男女を対象に、「美術館・美術展に関する調査」を実施した。調査は11月1日~6日にかけて行われ、1,200名から有効回答を得た。○行きたくなる理由、男性は「気分転換」まず、美術館・美術展にどのくらいの頻度で行くか尋ねたところ、54.1%と半数以上が「(ほとんど)行かない」と回答した。1年に1回以上行く(月に1回以上、2~3カ月に1回、半年に1回程度、1年に1回程度の合計)と回答した人は32%程度だった。3年に1回以上美術館に行くと回答した人に対し、「美術館に行きたくなる理由」を聞いたところ、男性は「気分転換がしたくなったとき」、女性は「好きな作品が展示されているとき」という回答が最も多かった。○女性はひとりで行く人が多い?続いて、美術館に一緒に行く人について尋ねると、「ひとり」(38.3%)と「配偶者」(37.6%)がほぼ同率で1位だった。男女別で見ると、男性は「配偶者」(44.0%)、女性は「ひとり」(38.2%)という回答が多い。どのような展示を見に行くか聞くと、91.3%が「絵画」と回答し、他の作品より圧倒的に多くなっている。○美術館情報はテレビ・ラジオで入手「美術館に行かない」と答えた人(649人)にその理由を聞いたところ、「近くに美術館がない(35.4%)」が最も多い回答だった。「きっかけがない(35.1%)」、「絵画や美術品に興味がない(34.5%)」という回答も多い。次に、美術館情報のチェック方法について聞いた。1位は「テレビ・ラジオ(43.%)」だった。2位は「新聞・雑誌(39.6%)」、3位は「街中・駅や車内のポスター(34.3%)」となっている。
2013年11月15日ドイツの写真家、アンドレアス・グルスキーの個展が3日より、六本木の国立新美術館で開催されている。報道陣向け内覧会ではグルスキー自身が説明を行った。会場には縦横2mから5mにも及ぶ、巨大で精密な写真群の他、初期の小サイズの作品計65点が並ぶ。被写体は、南極から東京証券取引所、ツールドフランス、99セントショップ、プラダショップのシューズディスプレイまで様々。グルスキーは1960年代ドイツ写真アートを変革した、ベッヒャー夫妻に師事。トーマス・シュート、トーマス・ルフなどドイツ写真アートの大御所を多く輩出したベッヒャー派の1人だ。ベッヒャー夫妻は、建造物や景観を俯瞰した撮影を行い、被写体を理解しようとする「タイポロジー(類型学)」という写真技法を編み出したことで知られている。今回披露されている作品も鳥瞰風景が多い。デジタル加工によって人物や細かいディテールが加えられ、意図的に細部までピントが合わされている。代表作である「カミオカンデ」(2007年)の水面は合成されたものだという。展示作品の選定と展示方法はグルスキー自らが指南した。「ヨーロッパの展覧会とは違う作品を選んだ。写真はアクリル板と一体にしており、展示物自体が作品。壁1面に対し、1枚のプリントに限って配置している。これによりインスタレーションのような会場構成になった。展示を見てもらえば、“今現在の私”が自分の作品をどうとらえているか理解してもらえると思う」【イベント情報】アンドレアス・グルスキー展 ANDREAS GURSKY会場:国立新美術館住所:東京都港区六本木7−22−2会期:9月16日まで時間:10:00から18:00(金曜日は20:00まで)料金:一般1,500円、大学生1,200円、高校生800円、中学生以下無料休館日:火曜日
2013年07月04日東京都美術館は7月20日~9月23日、「ルーヴル美術館展 -地中海 四千年のものがたり-」を開催する。同展は、ルーヴル美術館の「古代ギリシャ・エトルリア・ローマ美術」古代エジプト美術」など、全8美術部門が総力を挙げ、「地中海」をテーマに企画した展覧会。西洋と東洋を結ぶ地中海世界の四千年におよぶ歴史的・空間的な広がりを、ルーヴルが誇る200点を超えるコレクションで展観する。西洋と東洋の出会いの地で誕生した作品群は、多彩かつ個性的であると同時に、地中海を舞台に生み出された諸文化の影響関係を生き生きと伝える、魅力あふれるものとなっている。注目すべきは、清楚な容貌と自然なたたずまいが美しい古代彫刻の傑作「アルテミス、通称ギャビーのディアナ」。この彫像はギリシア風の短い衣装などから、狩りの女神アルテミスとされている。1808年にルーヴルに収蔵されて以来、初めて館外に出品され、日本初公開となるルーヴルの傑作のひとつ。また、ロココ美術の華麗な作品やフランスの画家シャセリオーによるオリエンタリズムあふれる絵画など、多くの貴重な文化財が特別出品され、地中海の魅力に迫るという。会期は、7月20日~9月23日。会場は、東京都美術館 企画展示室(東京都台東区上野公園8-36)。開室時間は、9時30分~17時30分(金曜日は20時まで)。入室は閉室の30分前まで。休室日は月曜日、9月17日(ただし9月16日、23日は開室)。前売券は、一般1,300円、学生1,100円、高校生600円、65歳以上800円。その他、詳細は同展Webページで確認できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年06月14日恋人たちの切ない運命を劇的に描くバレエ『ジゼル』が2月17日、新国立劇場 オペラパレスにて開幕した。新国立劇場バレエ『ジゼル』チケット情報ロマンティック・バレエの代名詞とも言える『ジゼル』が新国立劇場で7年ぶりに再演となった。ジゼルは、民俗色豊かな風景の現実の世界による第1幕と、幽玄な第2幕との対照的な場面で構成され、音楽はアドルフ・アダンで、振付けはジャン・コラリと、ジュール・ペローにより、1841年パリ・オペラ座で初演。初日を飾ったジゼルはこれが初役となる長田佳世、アルベルトには菅野英男が配され、冷酷なウィリの女王ミルタに本島美和、森番ハンスには深い演技力を誇るマイレン・トレウバエフといったベテランが名を連ねる。英国ロイヤル・バレエ出身のゲストバレエマスター、デズモンド・ケリーが入念に作品を仕上げ、劇的なドラマを繰り広げた。ジゼルを恋い慕う森番ハンスは嫉妬のあまり、葡萄の収穫祭で賑わう場で、農夫に身をやつして恋人ジゼルを騙している貴族アルベルトの正体を明かしてしまう。絶望的な悲しみに襲われたジゼルは正気を失い、心臓が衝撃に耐えきれず命は尽きてしまうが、精霊となって仲間のウィリたちの恐ろしい群れから愛する人を守って永遠に消えていく。長田が真実を知った驚きで錯乱していく表情には胸を打たれ、アルベルトを守り通すラストには涙を禁じ得ない。菅野は1幕では無分別な軽さ、2幕ではジゼルを失った悲しみと未練を全身に溢れさせて、役への対比を確立していた。ジゼルがウィリとなり空気を浮遊するような足の運びや、アルベルト、ハンスがミルタに操られ、体力の限界まで繰り出す激しい踊りは、舞台の大きな見どころ。すべての役者が細かい演技で舞台を支え、アルベルトの忠実な従者ウィルフリード(田中俊太朗)は、奔放な主人に困惑の表情を浮かべながらも、襲い掛かった不幸を共有するが如く寄り添っている。何といっても一糸乱れぬ群舞のウィリたちは、このバレエの重要な立役者である。愛と死をモチーフにした美しい舞台が堪能できる作品。バレエを観たことのない方にもお勧めだ。20日(水)と22日(金)には、イングリッシュ・ナショナル・バレエからダリア・クリメントヴァと、ワディム・ムンタギロフをゲストに迎え、米沢唯と厚地康雄のペアが出演。こちらの舞台にも期待が高まる。取材・文:高橋恭子(舞踊ジャーナリスト)
2013年02月19日今さら聞けない社会人のマナーをクイズ方式でお届けします。覚えておけば役に立つことウケアイですよ。Q:西洋料理でナプキンをひざの上に広げるタイミングで正しいのはどれでしょうか?A:乾杯が終わり、前菜が運ばれてくる頃B:着席すると同時C:着席して、ドリンクが運ばれてくる頃(答えは矢印の下です!)↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓解答:C:着席して、ドリンクが運ばれてくる頃解説:着席して、ドリンクや料理が運ばれてくる頃がナプキンを広げるタイミングです【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月11日来年5月31日に閉館予定の「ホテル西洋 銀座」は、「花の建築家」と呼ばれるベルギー出身のアーティスト、ダニエル・オスト氏によるクリスマス期間限定の装飾をホテル内で実施する。期間は12月3日から12月25日。同ホテル最後のクリスマスを彩るこの演出は、25年分の「ありがとう」を込めて、「おもてなしの精神」が人々の心のどこかに生きつづけることを望む”HOPE”と、25年分の感謝を伝える”GIFT”をテーマに行われる。装飾を手がけるダニエル・オスト氏は、植物を素材にして造形を創り上げる独特な発想と世界観で、「花の建築家」、「花の彫刻家」とも呼ばれているフラワーアーティスト。ベルギー王室のロイヤルウェディングの装飾をはじめ、世界各地の伝統的な建築物を舞台に作品を発表。日本では、京都の重要文化財に指定された京町家・杉本家、世界文化遺産の京都・仁和寺、東寺、金閣寺などで開かれた展覧会が反響を呼んだという。なお、ホテル内の装飾は、エントランスから2階のバー&ラウンジ「プレリュード」まで。メインツリーは2階レセプション前に飾られるとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月30日旅行クチコミサイト「フォートラベル」を運営するフォートラベルは、同サイト会員のクチコミの評価をもとに「人気の美術館ランキング(国内・10月版)」を決定。1位に「金沢21世紀美術館」、2位に「大塚国際美術館」、3位に「三鷹の森ジブリ美術館」が選ばれた。1位の石川県「金沢21世紀美術館」は2004年にオープン。以来、金沢の人気スポットとして毎年たくさんの人が訪れているという。実際に訪れたユーザーのクチコミからは、「周りの雰囲気、建物の特徴、中身の充実度、どれをとっても日本の誇る美術館。アクセスもいいので観光にはもってこい」、「今までの美術館にはない楽しみがある。作家の自由な発想で作られた斬新な作品を楽しむことができる。空間そのものがアート」といった、ユニークな展示を楽しむ声が寄せられた。2位の徳島県「大塚国際美術館」に対するコメントとしては、「世界の名画などが陶板(陶磁器製の薄い板)を使って色・サイズ共に忠実に再現されている。陶板なので自由に作品に触れたり、写真を撮ったりすることができる」、「本物そっくり。でも本物以上に楽しめる。名画が修復後・修復前と並べて展示されているのが楽しい」など、絵画を再現した陶板や、館内の大きさに感嘆するクチコミがよせられている。3位の東京都「三鷹の森ジブリ美術館」には、「ジブリ好きにはたまらない癒やしの場所」、「ジブリファンはもちろんのこと、映画を見たことのある人ならきっと一日中楽しめる場所」、「何度行っても必ず新たな発見がある」など、工夫の凝らされた館内に、大人も子どもも楽しんでいる様子がうかがえるコメントが寄せられた。以下、4位には東京都「国立西洋美術館」、5位には神奈川県「箱根ガラスの森美術館」。6位以降は「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三ツ星を獲得した庭園が有名な「足立美術館(島根県)」をはじめ「国立新美術館(東京都)」、「大原美術館(本館)(岡山県)」、「地中美術館(香川県)」、「彫刻の森美術館(神奈川県)」の順に、新旧問わずさまざまなジャンルの美術館がランクインする結果となった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月16日アフラックはこのたび、独立行政法人国立がん研究センターと「がん情報の普及啓発に関する包括連携に関する協定」を8月23日に締結すると発表した。目的国立がん研究センターおよびアフラックが展開しているがん啓発に関する取り組みや双方が有する全国ネットワークを活かし、広く国民に対して共同でがんに関する情報の提供を行い、国民のがんに関する意識の向上を図りながら「がんと向き合い、がんに負けることのない社会」や「がんになっても自分らしい生き方ができる社会」を目指す。また、それによって全国のがん患者やその家族の不安・苦痛の軽減、療養生活の質の向上を実現する。主な取り組み一般市民へのがん啓発事業の実施がん診療連携拠点病院相談支援センターへの支援がん啓発ツールの制作がんに関する啓発事業として、9月15日から16日に東京ミッドタウン「アトリウム」にて、『がんを知る展~「知る」ことが、あなたを「守る」こと~』を開催予定。これは、国立がん研究センター創立50周年記念と連動したイベントで、同時に今回の国立がん研究センター・アフラック協定締結記念イベントとして開催される。アフラックはがん保険のリーディングカンパニーとして、がんになっても安心できる社会の実現に向けて、今後もがんに関する啓発活動を積極的に推進していくとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月22日今秋に来日公演を開催する“オペラの殿堂”ウィーン国立歌劇場が、小学生のためのオペラ「魔笛」を上演することが決定した。ウィーン国立歌劇場 小学生のためのオペラ「魔笛」の公演情報ウィーン国立歌劇場の子どものためのオペラ「魔笛」は、2003年に前総裁イオアン・ホーレンダーと前音楽監督の小澤征爾によって始められた企画。毎年2月に同劇場で行われる世界的に有名な大舞踏会のために客席を取りはらった平土間が活用され、子どもたちにオペラを体験してもらうというもの。モーツァルト作曲のオペラ「魔笛」の物語を約1時間とコンパクトにまとめ、主要アリアを網羅しつつ、パパゲーノ役の歌手がナビゲーターとなって、オペラの物語や楽器を紹介。演奏はウィーン・フィルが担当する。現地ウィーンでは非常に人気のある公演で、1回の公演で約3500人の子どもたちが観劇に訪れる。ちなみに小澤征爾は音楽監督在任中、本公演の指揮を毎回ノーギャラで引き受けていたという。今回の日本公演では、ウィーン国立歌劇場でも活躍中の甲斐栄次郎がパパゲーノ役を演じ、子どもたちへのナビゲートは日本語で行われる。もちろん子ども向けの企画といっても、超一流の歌手陣、ウィーン・フィルの演奏で上演される舞台は、間違いなく世界最高級のクオリティ。これまで海外の歌劇場が、日本で子ども向けの作品を上演することはほとんどなかっただけに、今回の“世界最高峰のオペラハウス”ウィーン国立歌劇場による舞台は、舞台芸術を通じた情操教育の一環としても非常に貴重な機会となるだろう。ウィーン国立歌劇場 小学生のためのオペラ「魔笛」は、10月26日(金)にKAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて開催。親子券[小学生+大人]のチケットは、8月30日(木)10時より一般発売開始。また一般発売に先駆け、公演主催者によるFAX・メール先行抽選予約を7月20日(金)18時まで受付。※先行抽選予約の詳細は、公演公式サイトを参照。
2012年07月10日新国立劇場オペラ2011/2012シーズンのラストを飾る「ローエングリン」(新制作)が、6月1日(金)に開幕を迎えた。新国立劇場オペラ「ローエングリン」の公演情報「ローエングリン」は、中世の聖杯騎士伝説などを題材に、リヒャルト・ワーグナーが作曲・台本を手がけた傑作オペラ。舞台は10世紀のアントワープ、権勢欲うずまくブラバンド。弟殺しの罪で訴えられたブラバンド公女エルザの窮地を救うため、白鳥の騎士(ローエングリン)が登場するところから物語は展開していく。新国立劇場の上演は、1997年11月の開場記念公演以来15年ぶりとなる今回。新制作の演出を手がけるのはマティアス・フォン・シュテークマン、美術・衣装はロザリエ。ともに“ワーグナーの聖地”バイロイト音楽祭で長年にわたり活躍してきたふたりは、今回日本で初めてタッグを組む。演出のシュテークマンは、ローエングリンについて「キーワードはふたつ。神話と悲劇です。他のワーグナー作品に見られる救済の結末が(この作品には)なく、それは変化することを受け入れられない登場人物全員が、それぞれ何らかの失敗を犯してしまうことに起因します」と評す。人と人でないものが登場する――神話的要素を含む世界観をいかに表現しきるかに焦点を置いたロザリエの美術は、モダンな手法を用いたものになった。舞台上には、光と色彩が溢れる美しいセットが出現。ローエングリンの精神的な美しさを表現する青と銀をはじめ、登場人物たちの心情を色鮮やかに表す照明効果が、舞台空間を駆け巡り、視覚的にも惹きつけるステージとなった。また豪華キャストにも注目したい。特に白眉なのは、圧倒的な存在感を放ったローエングリン役のクラウス・フロリアン・フォークトだ。“バイロイトの新たな英雄”とも称賛される、しなやかで甘く、官能的で艶のある美声を披露。観客たちは、まるで劇中で白鳥の騎士に恋するエルザのように魅了された。その他、エルザ役にはワーグナー作品に定評のあるリカルダ・メルベート、テルラムント伯爵役にゲルト・グロホフスキー、国王役にギュンター・グロイスベック、欧州の一流歌劇場で活躍する歌手たちが出演。ドイツ・オペラの第一人者である名匠ペーター・シュナイダーの指揮のもと、歌唱面でも充実したステージを作り上げた。新国立劇場オペラ「ローエングリン」は、6月16日(土)まで全6公演を開催。チケットは発売中。
2012年06月01日第34回目のコンクール住友生命保険相互会社は、第34回こども絵画コンクールの入賞者を発表した。同コンクールは優秀な作品がフランス国立ルーヴル美術館に展示される、意欲的なものとなっている。応募総数は236,734点にものぼり、全国の支社審査を通過した中から、特に認められた638点が特別賞・金賞・銀賞・銅賞・秀作賞を受賞。さらに特別賞・金賞・銀賞の102点が、明年ルーヴル美術館に展示されることが決定した。はしかワクチン14万回分に同社はこのコンクールにおいて、渡した画用紙1枚につき1円、受け付けた応募作品1点につき10円をユニセフに寄付することを決めており、今回の寄付金額は312万810円となった。これは「はしか」の予防接種ワクチンに換算すると、約14万7千回分に相当するという。今回のコンクールの入賞作品は、まず12月23日~27日まで、池袋サンシャインシティの文化会館2階展示ホールDで展示され、その後明年3月11日~4月11日まで晴れてフランスへと旅立つ予定。
2010年12月02日