自由な生活が魅力の一人暮らし。でも、金欠対策に、防犯対策と、頭を抱えることもいっぱい。ただ、それ以上に一人暮らしをする人々を悩ませる身近な問題といえば、例えば夏に現れる黒光りする虫など。こういった問題をはじめとした、生活全般における困ったエピソードを、一人暮らし経験者の皆さまから集めてみました。※COBS ONLINE会員調査(ウェブ ログイン式)/有効回答数:497人/期間:2010/3/30~2010/4/5■黒光り、眠れぬ夜はアイツのせいまずは、ただでさえ不安な一人暮らしの心をかき乱す、あの虫のエピソードから。「あの虫の退治が大変。目を離したスキにいなくなってしまうのは困るし、でもスプレーは戸棚の中だし……」(20代後半/女性)「あの虫が出たときに誰も頼る人がいない。出た夜は『また出るんじゃないか』と眠れなかった」(20代後半/女性)「部屋の中で1匹見ると、あと100匹はいる」と言い出したのは一体どこの誰なのでしょうか。奴を見てしまったら最後、『となりのトトロ』の"まっくろくろすけ"のごとく、暗闇でザワザワと動く姿を想像してしまって夜も眠れません。時折、あの虫が怖いから一人暮らしをしたくない、という声も聞くくらいです。■怖いのは、あの虫だけじゃないのです発生すると困るのはあの虫だけじゃないようで、こんな話もありました。「部屋の湿気でクローゼットがカビてしまった。お風呂場はカビ取りできるけどクローゼットってどうすればいいのか分からなくて困っている」(20代前半/女性)「米びつから虫が発生してかなり気持ち悪かった」(20代前半/女性)お、お米に、虫……!想像しただけでゾッとします。一人暮らしだとどうしても余ってしまう食材。「野菜をいろいろ買ってもすぐに傷んでしまう」(20代前半/女性)という声もありましたが、使い切らなかった食べ物の保存には十分注意しなければなりません。■自炊する!その決心は、いまいずこ?しかし、問題は食材の保存だけにあらず。「料理を一人分作るのが難しい」(20代前半/男性)などの意見も目立ちました。料理が得意じゃない身としては、少量な一人前だけを作るのに時間を使うのが面倒なんですよね。その上、「料理を作れるスペースや流し台が狭く、コンロも一つしかなかったので本当に困った」(20代後半/女性)というように、狭いアパートだと快適に料理をできる環境は整っていません。こうして、一人暮らしを始めた当初は『自炊するぞ!』と意気込んでいても、買い物すらも面倒になり、「腹が減った状態で家に帰ってきて、冷蔵庫を開けたら調味料と飲み物しか入ってないことも。切ない」(20代後半/男性)と、こんな状況になっていくのが世の常、人の常。世知辛いですね。■体調を崩したときも、一人きり自炊が面倒臭い、と不摂生ばかりしていると、体調を崩して大変な思いをする点も見逃せません。「病気でしんどいときも自分ひとりで病院に行かなければならない。盲腸になったときすら自分の足で病院に行った。つらかった」(20代前半/女性)健康なときには気付かずとも、病気になったときに周りにすぐに頼れる人がいないのは、想像以上にしんどいものです。■受け取れず、何度も頼む再配達「宅配便を時間指定にしても仕事が遅くなると受け取れない」(20代後半/女性)「トイレに行ってる間に宅配便が届いて、持ち帰られてしまったことが。悲しかった」(20代後半/女性)そのほか、普段生活しているときはなんとも思わないことでも、いざというときに細かいことが不便なようです。「生活する上で"ちょっと使いたい"というもの(ケガをしたときの消毒液やバンソウコウなど)が必要なときにないということがよくありました」(20代後半/女性)「天井のライトまで手が届かなくて電球や蛍光灯を換えることができず困った。しばらく暗いままで過ごしていた」(20代後半/女性)こまごまとしたことで気付かずにストレスがたまることも多い一人暮らし。宅配便の受け取り程度のことでビクビクしたり、イライラしたりしていては、到底やっていけないのでしょう。一人暮らしをすることによって、ささいなことに動じない強い精神を手に入れ、人は大人になっていくのかもしれません。(朝井麻由美/プレスラボ)【関連リンク】一人暮らしでのトホホエピソード【お金問題編】【Q&A】一人暮らしの決心がつかない男の胃袋をつかめ!彼女に作ってもらいたい手料理は?
2010年05月31日仕事、家事、育児など、1日の中でやるべきことはいっぱい。やらないといけないのにできていない。やって当たり前のことだけで、1日が終わってしまう。そういう日は「早くしないと」という焦りに加え、「自分のやりたいことができない」という不満も重なり、ストレスがどんどん溜まっていきます。がんばることは大切だけど、そんな生活が毎日続くのはやっぱり不健全。自分のためにも、周囲のためにも、どこかで何かをゆるめる必要がありそうです。娘のトイレトレーニングでキャパオーバーにわたしが生活を見直すきっかけになったのは娘のトイレトレーニングでした。トイレトレーニングとは文字通り、オムツからトイレに切り替える練習のこと。娘はやる気はあるものの上手く進まず、パンツは毎回汚れるし、トイレの同伴は空振りばかり。他に用事がいっぱいあるのに、時間が大きく取られてしまう。何の進歩もないまま1週間、2週間と続くうちに、とうとう「どうしてできないの!」と怒ってしまいました。がんばっている子に対するNGワードだと知りつつも、つい出てしまった心の声。その反省から、もう少し余裕をもって娘と向き合うために、ちょっと力を抜こうと思ったのです。完璧ではなく、その時々の最善を余裕がなくなった原因は、ただでさえ慌ただしい状態の中に、トイレトレーニングという新たな「やるべきこと」を追加してしまったこと。時間は有限。すべてをこなすことはできません。そこで「今はトイレトレーニングに集中する時」と割り切り、他のことは力を抜くことにしました。・掃除、買い物の回数を減らす・料理の品数を減らす・家計簿は1日ごとじゃなく、月単位でざっくりと・人と合う予定や約束をなるべく入れない「やるべきこと」といっても、状況によって優先順位は変わってきますし、自分が思い込んでるだけで意外と手放しても大丈夫なものもあります。すべてを完璧にこなすのではなく、今の最善を尽くせばそれでいい。そういう風に考えれば気持ちが軽くなって、「やるべきこと」の見直しもはかどりました。「力を抜く」と「手を抜く」は別のもの今まで全力でやってきたことに対して力を抜くというのは、どこか後ろめたく感じるかもしれません。そんな時に心に留めておきたいのが、「力を抜く」のと「手を抜く」のは違うということ。力を抜くとは、 余計な力を抜いてリラックス状態になること手を抜くとは、楽をしたくて、いいかげんに済ますことこうやって見比べると、力を抜くことは悪いことじゃないですよね。それよりも、力みすぎて後で失速してしまう方が困りもの。力を抜くことは、力を入れるべきところにきちんと注力できるよう、ペース配分しているのと同じこと。最後まで走り切るために必要な、暮らしの工夫のひとつです。トイレトレーニングを仕切り直し、じっくり向き合った結果、以前よりもずっとスムーズに物事が運ぶようになりました。きっとこれからも、様々な局面で暮らしの見直しが迫られるのだと思います。そんな時も、焦らず気負わず、しなやかに対処できる自分でありたいなと思っています。 ■暮らしのはなし 連載:ありきたりな日常を楽しむためのヒント 池田奈未好きなものは、まち歩き、カメラ、淹れたてコーヒー。収納の少ない家で3人暮らし。すっきり心地よい暮らしを目指しています。
2001年12月05日