ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の再演が決定、あわせて城田優の出演も発表された。城田は昨年に続いてのロミオ役、加えて今回新たに、ジュリエットの従兄弟で親友の敵でもあるティボルトのふた役に挑戦する。2001年フランスで初演。ジェラール・プレスギュルヴィックの情熱的かつロマンティックな音楽が観客を魅了、世界でのべ500万人以上を動員したヒット作だ。日本では『エリザベート』などを手がけた小池修一郎の演出により、2010年に宝塚歌劇団で初演。2011年には同じく小池修一郎がWキャストの城田優&山崎育三郎を得て日本オリジナル版として上演し好評を博した。城田は、以前取材に答えて「ロミオ以外だったらティボルトを演じたい」と話しており、ふた役には並々ならぬ思いが込められているようだ。「光のロミオに対して陰のような存在。危険な、セクシーな雰囲気を出して演じてみたい。いつか絶対に!」そう熱く話している。公演は9月3日(火)から10月5日(土)まで東京・東急シアターオーブ、10月12日(土)から27日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて。チケットの一般発売は5月18日(土)より。
2013年02月08日宝塚歌劇宙組の新トップスター・凰稀(おうき)かなめと、新トップ娘役・実咲凛音(みさき・りおん)のお披露目公演となる『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』が、10月19日、東京宝塚劇場で開幕した。初日当日行われた通し舞台稽古の後には、新トップコンビによる会見が開かれ、時折顔を見合わせて微笑み合うなど、固い信頼感で結ばれている様子が窺えた。宝塚歌劇宙組東京宝塚劇場公演『銀河英雄伝説』チケット情報『銀河英雄伝説』は、田中芳樹の人気長編SF小説を原作に、ヒットメーカー小池修一郎が脚本・演出を担当。まさに新生宙組の門出にふさわしいスペース・ファンタジーだ。「人間模様の面白さと、スタッフの方々が凝ってくださって、舞台全体が芸術になっているのが見どころ」と言う凰稀が演じるのは、豪奢な金髪と蒼氷色(アイス・ブルー)の瞳を持つ銀河帝国元帥ラインハルト・フォン・ローエングラム。「東京公演に向けて、小池先生と一から見直しました。宝塚大劇場では役を自分の物にしようと突っ走ってきましたが、東京ではもっと漫画のイメージが強くなっていると思います。感情面でも、ラインハルトをはじめ、登場人物それぞれがかなり変わってきているので、その辺をご覧になって感じてください」。実咲は、後にラインハルトの秘書となる伯爵令嬢ヒルデガルド(ヒルダ)を演じる。「ヒルダ役は原作と違い、ラインハルトへの思いを出せる所がたくさんあるので、東京ではその部分をもっと追究し、毎回どう感じたかを忘れずに、膨らませていきたいです」。お互いの印象を聞かれると、凰稀は、「凛音は器用に見えて不器用ですね(笑)。でも真面目で一生懸命ですし、すごく考える子で、毎公演新鮮に向き合えます。これからも常に相手を見てお互いわからない所を突き詰めていきたいです」と語り、実咲は「凰稀さんはクールに見えて熱い方。私が何も言わなくても、私のことをよく見てくださっていて、細かい所までわかってくださいます。特にデュエットダンスでは凰稀さんへの思いが一番出せるので、より新鮮に気持ちを込めて頑張ります」と応じた。トップとしての舞台への心構えについては、「観に来てくださるお客様や、これまでに出会い温かく支えてくださった方々への感謝の気持ちをお伝えしたい、という思いでいつも舞台に立っています」と凰稀。実咲は「例えば今回なら“『銀河英雄伝説』の世界観が素敵だったな。人間模様に感動したり悲しくなったり心が温かくなったな”と思っていただけるような、何かをお届けできる娘役、舞台人でありたいです」と話した。公演は11月18日(日)まで東京宝塚劇場で上演。チケットは発売中。取材・文:原田順子
2012年10月22日石垣島を舞台に、あのヒット商品“食べるラー油”の原点である石垣ラー油を作り上げた夫婦の姿を描いた『ペンギン夫婦の作りかた』。主演の小池栄子が撮影をふり返ると共に本作に込めた思いを語った。その他の写真これまで心の傷や屈折した内面を持つ役柄を演じることが多かった小池だが、今回は常にポジティブで行動力のある明るい主人公・歩美を演じた。出演作を選ぶ上での基準は「何より『この役は他の人に渡したくない』という魅力があるか。それからその人物に愛すべきポイントがあるかどうか」。今回の歩美について「生き方がすごく素敵で、私にはないものを持っている女性。この役をやったら自分も変われるんじゃないか? という思いもありました」と明かす。次々と話題作に出演し続けている小池が「変わりたい」という願望を抱いていたこと自体、意外な気もするが「自分の中で『このままでいいのかな?』と考えていた時期でもあった」と明かし、作品を通しての自らの“変化”を肯定的に受け止めているという。「2008年の『接吻』で初めて、作品を通じて自分が変わったということを感じました。監督に感情を引き出されることで初めて知る自分があるんです。それ以降、クランクインの前と後で自分にどんな変化が訪れるのかが楽しみになりました。作品ごとに監督と初めて顔を合わすたびに『私の知らない自分をどうにか引き当ててください!』ってお願いしてますからね」と笑顔で語る。特に今回、夫婦役を演じたことで自らの結婚生活を顧みるところもあったよう。「出会った時の気持ちを思い出しました。『うれしいってだけで十分うれしい』というセリフが印象的でしたが、本当にその通りだな、と(笑)」と照れくさそうに本音をのぞかせた。もちろん、女優として得たものの大きさも計り知れない。「(夫役の)チュアンイーさんからは『アジアに出て勝負してみなよ』と言ってもらいました。今はチャンスがあればオーディションも受けてみたいなと思っています」と力強く語っていた。『ペンギン夫婦の作りかた』10月20日(土)ユナイテッド・シネマほか全国公開スタイリスト:えなみ眞理子ヘアメイク:山口公一(スラング)トップス・ショートパンツ・シューズ全て:マイケル・コース/MICHAEL KORS
2012年10月19日葛藤を抱え、痛めつけられ、何者かに常に脅かされ、過去やトラウマを背負い悶える――そんな姿こそスクリーンの小池栄子の真骨頂!最大限の称賛を込めてそう断言したいところだが、まもなく公開となる『ペンギン夫婦の作りかた』で、彼女はそんなイメージを見事に裏切り、明るく常に前向きで好奇心と夫への愛情にあふれるひとりの女性を魅力的に演じている。「こういう優しい女性の役のお話が自分に来たこと自体、驚きでした」と小池さん。石垣島という舞台で、台湾の人気俳優ワン・チュアンイーをパートナーに迎え、彼女は何を感じ、これまでにない役柄を表現していったのか?数年前の流行語ともなった大ヒット商品「食べるラー油」の原点である石垣島ラー油誕生にまつわる、日本生まれのフリーライターの妻と中国生まれのカメラマンの夫の実話を基に映画化した本作。とにかく、この映画で映し出される小池さんは明るくてキュートだ。夫の出版社が倒産すれば「ラッキー!」と石垣島への移住を決意し、夫の日本への帰化手続きやラー油作りで壁にぶち当たろうと、笑顔を絶やすことなく前へと突き進んでいく。小池さんは歩美という役柄、そしてそのモデルとなった本作の原案の著者であり石垣島在住の辺銀愛理(ぺんぎん あいり)さんに対し「こういう女性になりたいという憧れを感じた」と語る一方で、演じるにあたっては「すごく不安だった」とも。「等身大の女性ということで、これは芝居をしてるのか?それとも素の小池栄子なのか?と近すぎて分からなくなることもあって…。これまでのような奇抜な役柄の方が掴みやすいというのはありましたね。悩みながらやっていたし、最後まで自分の中で確信を得ることはなく、監督に確認しながら――そういう意味で“やりきった”感がない役でした」。だが、完成した映画を観て「歩美には普段の私にはないチャーミングさがあって、素直にかわいい女性だと思えた」と明かす。これまでにない役をやってみようと思ったのは、まさにこの感想の通り、役を演じることを通じて自分の中に眠っている感情や見たことのない自分に出会いたかったから。「この役をやることで私自身も変われるんじゃないか?という思いがありましたね。正直、自分の中で『このままでいいのかな?』とちょうど思っていた時期でもあって…。元々、私はすごく保守的なところがあって、なかなか歩美のように思い立ったらやってみてから考えればいいと思えないんです。『失敗したら?怒られたら?』ってウジウジ考えちゃう。パートナーは真逆で、とりあえずやってみようというタイプ(笑)。そこに憧れて一緒になったところもあるので、同じベクトルで物事を考えて歩んでいけたらという憧れがあったんです。実際に演じてみて自分が変わったなと感じてます」。東京から2,000キロも離れた石垣島での撮影と島の人々との交流、そしてワン・チュアンイーと過ごした時間からも大いに刺激を受けたようだ。「島がそうさせてくれたと思うんですが、肩の力を抜いてお芝居に臨めました。“島時間”というか、時間の流れが本当にゆっくりで。でも、島のみなさんの協力がなければあのスケジュールでは撮影できなかった作品だとも思います。実際の辺銀ご夫妻も、島の方の協力なしでは石垣に移住することはできなかったわけで、そこは撮影ともリンクしましたね。島で感じたものを漏らさないように大切に心に留めて演じました。チュアンイーさんはとにかく忙しくて、この撮影の後もすぐにシンガポールで仕事と言ってましたが、常に視野が広いんです。私がウジウジしてると『何で?やってみりゃいいじゃん!アジアで勝負してみなよ』とアドバイスされました。『そうなんだけどね…』って言ったら、『そう言ってるうちはできないよ』って(笑)。辺銀ご夫妻も海外を飛び回ってお仕事されてるんですよね。私もチャンスがあればチャレンジしたいなと思います。先輩方が挑戦しているのを見ていると、やっぱり自分で可能性を狭めるのはもったいないなと思うようになりました」。映画にドラマ、そして舞台と話題作への出演が続くが、これが“ノッている”女優のオーラというものだろうか?一つ一つの言動、いやその佇まいからさえも自信や仕事へのワクワクするような気持ちがあふれており、インタビュールームに差し込む夕陽に照らされた彼女の顔は何とも美しく、そしてかっこいい。単なる“勢い”ではなく、がっしりと作品や役柄を受け止め、悩み、表現するという“強さ”が感じられるが、小池さんが女優としての転機となった作品として常に挙げるのが2008年に公開され、死刑囚に愛情を注ぐ女性を演じた『接吻』である。たったひとつの作品との出会いが自分自身にここまで大きな変化をもたらしたことを小池さん自身、驚きを持って受け止めているという。「そもそもがお蔵入りになるかもと言われていた作品で、あそこまで評価されるなんて全く思ってなかったんです。唯一、仲村トオルさんだけが撮影中から『これは賞を獲る作品になる』と言ってましたけど(笑)。でもあの作品に出て、お芝居をすることが楽しいと思えたし、これがずっとやっていきたい仕事だという覚悟も決まりましたね。グラビアにバラエティといろんなことをやらせてもらってきて『あれもやりたい、これもやりたい』という気持ちがあったけど、『接吻』に出会って『お芝居がやれるなら、ほかのことはできなくてもいい』と思えるようになったんです。作品、監督、役との出会いで同じ景色がこんなに違うものに見えるのか?という驚きがありました。それだけのものに巡り合えたんだなと感じています」。最後に今後、目指すべき女優像について尋ねると、こんな答えが返ってきた。「私の肉体ってやっぱり特殊だと思うんです(笑)。だからこの肉体を面白がって、かっこよくセクシーに描いていただける監督と出会いたいですね。私、ソフィア・ローレンが大好きなんです。ノーブラでワンピースを着てつっかけを履いてがっしりと立っているたくましい女性もできれば、色っぽい女性の役もできるソフィアのような野性的で肉感的な女優に憧れます。持って生まれたこの体を一つの材料として生かしてくださる監督とご一緒できれば嬉しいです」。まさに心身ともに充実のときを迎えた彼女がどんな表情、心情、そして肉体を見せてくれるのか?楽しみに待ちたい。(photo&text:Naoki Kurozu)stylist:Mariko Enami/hair&make-up:Koichi Yamaguchi(SLANG)トップス(マイケル・コース/MICHAEL KORS)ショートパンツ(マイケル・コース/MICHAEL KORS)シューズ(マイケル・コース/MICHAEL KORS)■関連作品:ペンギン夫婦の作りかた 2012年10月20日よりユナイテッド・シネマほか全国にて公開© 2012ペンギン夫婦の作りかた製作委員会
2012年10月18日映画『ペンギン夫婦の作りかた』の完成披露試写会が9月27日(木)、都内劇場で行われ、主演の小池栄子、深水元基、物語のモデルとなった辺銀暁峰&愛理夫妻、主題歌を歌う宮良牧子、平林克理監督が舞台挨拶に登壇した。石垣島発の大ヒット商品「食べるラー油」の原点である“辺銀食堂の石垣島ラー油”を生み出した夫婦の実話を基にした本作。小池さん扮する歩美と中国人のギョウコウ(ワン・チュアンイー)が旅で訪れた石垣島に魅せられ移住し、自分たちなりの生き方を模索していくさまを描き出す。小池さんは「猟奇的な役とかが多かったので、等身大でチャーミングな役をいただいてすごく嬉しかったし、『こういう役をオファーしてくれる監督がいらっしゃるんだ!?』と思いました」と、意外な思いで本作のオファーを受け取ったことを告白。全編にわたって石垣島でのロケとなったが「言葉が通じない中でもチュアンイーと一生懸命作り上げていきました。深くて強い愛で結ばれた夫婦のお話で、私も考えさせられるところがありました」としみじみ。さらに「島の方々の協力がなければ撮り終えることができなかった作品。実際に(辺銀)ご夫婦が移り住むときは島のみなさんの協力がなければできなかったそうで、演じながらすごくリンクしました」と感謝の思いを込めてふり返った。夫役のチュアンイーさんは当初、来日予定だったが台湾でのドラマ撮影のため、残念ながらこの日は欠席となった。会場には欠席を詫びると共に共演陣やスタッフ、石垣島の人々、そして完成した作品への思いを綴ったメッセージが届けられた。深水さんはギョウコウの国籍変更の審査にあたる役人を演じたが、ほとんど部屋の中のワンシチュエーションでの撮影。石垣島はしっかりと堪能できたか?という問いに「撮影が1日でギュッと詰まっていたのでむしろオフの時間をいただけて、誰よりも堪能しました」とニッコリ。日焼けをしてしまい、監督が「ちょっと焦った」と言うほど楽しんだそうで、「誰もいないところでボーっと過ごして何も考えずにいられました」と語った。宮良さんが歌う主題歌「ヌチグスイ」は沖縄方言で「命薬」と書き「命の薬になるようなおいしい食べ物、心を洗うような物事」を指すそう。「映画を観せていただいて、まさしく命の薬となるようなおいしそうな食べ物が出てきて、それを食べる2人を見て詞とメロディが浮かんできました」と明かした。そしてこの日、平林監督に関するおめでたい知らせが…。7月に開催された報道陣向けの本作の試写会の当日に平林監督はかねてからお付き合いしていた恋人にプロポーズをしたそうで、さらに映画の晴れのお披露目となるこの日の朝、正式に入籍したという。客席からは祝福の拍手が沸き起こり、小池さんが花束をプレゼント。小池さんは「まさかこの映画がこんな利用のされ方をするとは…(笑)。監督にはいろいろ相談されたりしました。おふたりのための映画になりましたね」とニヤリ。平林監督は「私事ですみません」と恐縮しきりだった。特別ゲストとして登場した辺銀夫妻の妻・愛理さんは「信じられないお話でした。騙されてるのかと思った」と最初に話を聞いたときの心境を明かすが、こうして映画が完成して夫の暁峰さんは「感無量です」と感激の面持ち。2人が住む石垣島の映画館は残念ながら全館、閉館となっていたが、この映画の公開に合わせて1館が復活することも決定したそう。石垣島での先行上映決定の報告に客席からは温かい拍手が送られた。『ペンギン夫婦の作りかた』は10月20日(土)よりユナイテッド・シネマ。新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開。■関連作品:ペンギン夫婦の作りかた 2012年10月20日よりユナイテッド・シネマほか全国にて公開© 2012ペンギン夫婦の作りかた製作委員会
2012年09月27日宝塚歌劇宙組の新トップスター・凰稀(おうき)かなめのお披露目公演『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』が8月31日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。1982年の刊行以来累計1500万部の売り上げを誇る、田中芳樹のベストセラーSF小説を原作とするミュージカルで、原作ファンからも注目を集めている。宝塚歌劇宙組『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』のチケット情報名将ラインハルト率いる「銀河帝国」とヤン・ウェンリー擁する「自由惑星同盟」の対立を軸に、個性豊かなキャラクターたちの人間ドラマが絡み合う本作。多彩な登場人物、宇宙戦争が起こるまでの経緯など、ストーリーを追うのに必要とする膨大な情報を、映像を駆使してスマートに紹介していく。そしてその映像に重なるように登場する、ラインハルト役の凰稀。その颯爽とした格好良さ、凛とした佇まいに一気に引き込まれる。クールビューティな凰稀の個性が生きる役柄だ。ラインハルトの参謀、オーベルシュタイン役の悠未(ゆうみ)ひろは妖しげなオーラをまとい、ヤン・ウェンリー役の緒月遠麻(おづき・とうま)は、軍人ながら温かみのある雰囲気を放つ。ラインハルトの腹心の部下・キルヒアイス役の朝夏(あさか)まなとは、誠実さと優しさを際立たせて演じるなど、個性豊かで粒ぞろいのメンバーが、それぞれのキャラクターを生かした演技で魅せている。凰稀が公演前のインタビューで「男祭になりそう」と言っていたように、各登場人物にも物語がしっかりと組みたてられ、見どころがある。娘役新トップスターの実咲凛音(みさき・りおん)も、ラインハルトを敬愛するヒルダを真っ直ぐに、知性をのぞかせながら演じている。原作では2巻までのストーリーを、130分の上演時間にギュッと凝縮しているが、演出・小池修一郎の手により、壮大なSF作品に、華やかで美しい宝塚歌劇の魅力がうまく合致。基本は原作に忠実でありながら、ラインハルトとヒルダのラブロマンスのように、宝塚歌劇として膨らませるところはより深く描き出す。宝塚ファンはもちろんのこと、原作ファンも楽しめるであろう、美しくも迫力ある新たな『銀河英雄伝説』が生み出された。兵庫公演は10月8日(月・祝) まで上演中。また、10月19日(金)から11月18日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演される。東京公演のチケットは9月9日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2012年09月06日1982年の第一巻刊行以来、30年経った今も多くのファンに愛され続けている大ベストセラーSF小説『銀河英雄伝説』。本作が小池修一郎による脚本・演出で、宝塚歌劇団宙組の新トップコンビ、凰稀(おうき)かなめと実咲凛音(みさき・りおん)のお披露目公演として上演される。新生宙組のトップスターとして組を率いる凰稀に、現在の心境を訊いた。凰稀かなめチケット情報「この演目をやると聞いてから原作の小説を知ったので、最初はピンとこなかったんです。でも宙組にピッタリな題名ですし、小池先生が男祭にしたいとおっしゃっていて(笑)、長身ぞろいの宙組でやるときっとカッコよくなると思いましたね。その後、原作を読んで人間味あふれる内容に魅力を感じましたし、(原作の)熱狂的なファンの方が多いと知って、これは大変だという思いも出てきました」。ファンが多い作品だからこそ期待を裏切ることはできないが、宝塚版として、いい意味で裏切りたいという気持ちもあるという。「『銀河英雄伝説』のファンの方にも、これをきっかけに観に来て頂けると、とても嬉しいです。宝塚歌劇を観たことがない方にも、原作を知らない宝塚歌劇のファンの方にも楽しんで頂ける舞台にしたいです。映像とのコラボやコスチュームなど、見た目にも華やかですし、曲もダンスもとても素敵なので、宝塚歌劇ならではの『銀河英雄伝説』を堪能して頂きたいですね」。限りなく広がる銀河を舞台に、「銀河帝国」対「自由惑星同盟」の戦いと各々の人間ドラマを壮大なスケールで描いた本作。凰稀が演じる圧倒的なカリスマ性を持つ名将・ラインハルトについては「とても喜怒哀楽が激しい人」と分析する。「原作を読んですごく冷静な人だと感じたのですが、宝塚版では野心的な部分や苦しみなどが濃く描かれているので、そのあたりは小池先生と相談しながら作り上げていきたいです」。新トップスターとして男役の理想像、宙組の方向性について尋ねてみたが、特別に気負うことはない。「今までも理想は考えずにやってきました。それだけになりたくないという思いもありますし、作品ごとにいろんな自分を発見していきたいんです。お客様にもそういった部分を感じて頂きたいと思ってやってきたので、これからもどんどん成長して、素敵な男役になりたいです。宙組全体に関しても、私が方向を作るのではなく、みんなで宙組のスタイルを作っていきたいですね」。凰稀を中心としたフレッシュな宙組が、新たな伝説を生み出すはずだ。公演は8月31日(金)から10月8日(月・祝)まで兵庫・宝塚大劇場にて、10月19日(金)から11月18日(日)まで東京宝塚劇場にて上演する。チケットは兵庫公演は発売中、東京公演は9月9日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2012年08月23日宝塚歌劇宙組トップスター・凰稀かなめと、トップ娘役・実咲凜音のお披露目公演『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』の制作発表会見が7月12日、東京宝塚劇場にて行なわれた。会見には凰稀、実咲ら宙組生と演出の小池修一郎が登壇した。『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』チケット情報本作は、人気作家・田中芳樹が書いた大ベストセラーSF小説『銀河英雄伝説』をもとに宝塚版として制作する。演出の小池は「ファンの多いこの作品を上演することで宝塚歌劇の観客層を広げたい」と語り、「複数のヒーローたちが活躍する英雄伝説なので、(宙組の)新しい門出に相応しい」とコメントした。物語は銀河を舞台に、彗星のごとく現れた名将を中心に『銀河帝国』対『自由惑星同盟』の戦いと、人間ドラマを壮大なスケールで描く。名将ラインハルト・フォン・ローエングラムに扮する凰稀は「喜怒哀楽のすごい人。少年のような表情もみせたりと、魅力的なキャラクターです。SFを宝塚でどういう風に舞台化するんだろうとドキドキしています」と期待に胸を膨らませていた。伯爵令嬢のヒルデガルド・フォン・マリーンドルフを演じる実咲は「頭脳明晰な芯の強い女性だと思うので、そのあたりを意識したい。衣裳でズボンを履くのは初めてですが、その中でも女性らしさを出したい」と意欲を見せた。また初めてコンビを組むことになるふたりに互いの印象はと質問が飛ぶと、凰稀が「みんなから聞いたイメージではサバサバしていると聞いてましたが、そんなことはなく、この子は天然だと思いました」とキッパリ。すると「そんな~」と思わず呟いた実咲だが、「(凰稀は)熱く、かつ繊細で意欲的な人」としっかり凰稀を立てていた。この日は物語の主要なキャラクターを演じる生徒も出席。パウル・フォン・オーベルシュタイン役の悠未ひろ、ヤン・ウェンリー役の緒月遠麻、ジークフリード・キルヒアイス役の朝夏まなと、オスカー・フォン・ロイエンタール役の蓮水ゆうや、アンスバッハ役の凪七瑠海、ウォルフガング・ミッターマイヤー役の七海ひろきがそれぞれ役に合わせた扮装で登場。凰稀、実咲とともに、作品をイメージしたショーも披露された。SF小説が原作だけに、戦闘シーンの演出プランについて訊かれた小池は「最初は頭に戦艦を乗せてとか考えましたが、映像を使ったり、ダンスで表現したりと“@TAKARAZUKA”らしさを出したい。(観客に)“あっと”驚いていただけるといいんですけど」とサブタイトルに引っ掛けたジョークで笑いを誘いつつ、構想を明かした。公演は8月31日(金)から10月8日(月・祝)まで兵庫・宝塚大劇場、10月19日(金)から11月18日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。チケットは兵庫公演が7月28日(土)より、東京公演が9月9日(日)より一般発売開始。
2012年07月13日ウィーン初演から今年で20年を迎えている大ヒットミュージカル『エリザベート』。現在も東宝ミュージカル版が上演中、10月にはウィーン版が来日、そして11月には宝塚OGが出演する『スペシャル ガラ・コンサート』と今年は3バージョンの『エリザベート』が日本で上演される。6月28日、都内にて『エリザベート スペシャル ガラ・コンサート』の制作発表会見が行われ、注目の出演者が発表された。トート役は一路真輝、姿月あさと、彩輝なお、春野寿美礼、紫苑ゆう。エリザベート役は花總まり、大鳥れい、白羽ゆり。会見には紫苑をのぞく7名のスターが出席した。『エリザベート』は、オーストリア皇后エリザベートの数奇な人生を、トート(死)との愛憎を絡めて描き出す物語。日本でも様々な形態で上演されているが、日本初演は1996年の宝塚歌劇団雪組公演だった。今回のコンサートでは、トート役・一路真輝、エリザベート役・花總まりのほか、その初演に出演した高嶺ふぶき(フランツ役)、轟悠(ルキーニ役)、香寿たつき(ルドルフ役)、朱未知留(ゾフィー役)ら主要メンバーが顔を揃える。日本の『エリザベート』の歴史の第一歩を作ったスターたちの16年ぶりの競演は、まさにミュージカルファン必見の舞台だ。一路は「演出の小池先生を中心に雪組が一致団結して作った『エリザベート』が、16年たった今も、このように皆さまに愛されているということを感謝したい。あの当時のメンバーがほとんど集まるということに興奮しています」と公演への期待を話す。花總も「あの初演のメンバーがこんなに集まるなんて、まだ感動の渦の中にいます。初演は無我夢中、姿月さんとご一緒した宙組公演の時は再演のプレッシャーで苦しみましたが、今度は変に肩の力が入ることなく、作品と向き合えるんじゃないかなと思います」と語った。初演メンバー以外にも、計7回上演された宝塚版『エリザベート』に出演した歴代スターが名を連ねる。姿月は「夢のような時間を過ごせるのかなと楽しみにしています」、彩輝は「渾身の思いをこめて、楽しみ半分、緊張感半分で取り組みたい」、春野は「当時の気持ちを思い返すことも楽しみながらやりたい」とそれぞれ挨拶。そのほかのキャストも豪華で、ルキーニ役の湖月わたる、ルドルフ役の香寿たつき、朝海ひかるなど、トップスター経験者が計14名出演。またトート役に、宝塚退団後は自身のディナーショーなどのほかは表舞台から離れている紫苑ゆうが特別出演するのも注目だ。初演から『エリザベート』の演出を務めている小池修一郎も「皆さん、だてに人生経験を積んだり、舞台の仕事を重ねてきてらっしゃるわけではない(笑)。今、女優として最も働き盛りでもあります。宝塚の現役時代より円熟したものを見せてくださると思います」と期待を寄せていた。公演は11月6日(火)から21日(水)まで東京・東急シアターオーブ、11月25日(日)から12月3日(月)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて開催される。チケットは10月8日(月・祝)に一般発売開始。
2012年06月28日今年6月から行われる宝塚歌劇月組公演『ロミオとジュリエット』の制作発表が4月26日、都内にて行われた。これは先週末に宝塚を卒業した霧矢大夢の後を継ぎ、月組新トップスターとなった龍真咲(りゅう まさき)のお披露目公演。会見には龍のほか、新娘役トップスター愛希(まなき)れいか、準トップスターに就任した明日海(あすみ)りお、演出の小池修一郎らが出席した。宝塚歌劇月組『ロミオとジュリエット』チケット情報はこちらお披露目公演に選ばれた作品は、シェイクスピアの古典的名作を原作に、2001年にフランスで初演、全世界で500万人以上の観客動員を誇る大ヒットミュージカル。日本では2010年に宝塚星組が初演、昨年は雪組での再演とともに、宝塚以外でも城田優・山崎育三郎主演バージョンとしても上演されている。演出を手がける小池修一郎は「昨年の雪組公演の最中に震災があった。当日は2幕は中止、数日後に公演が再開されてからも、交通事情もあり来られないお客さまももちろんいたが、来てくださるお客さまも大勢いた。当時はこんな状況下でロマンチックな甘い愛の名作をやるのはどうなのだろうと思ったが、逆にこれを観るから明日も生きていくことに向かい合えると仰ってくださる方もいて、私自身、宝塚歌劇の強さや存在価値を改めて認識できました。この作品が多くの方の心にとって安らぎや、愛というものを信じることができる力になればと思っています」と語った。また、今回は主人公のロミオと、ジュリエットを挟み彼と対立するティボルトを、龍と明日海が役替わりで演じることも話題。トップお披露目の主人公を役替わりにするというめずらしい形態になるが、これについて、小林公一理事長は「月組は龍がトップになり、非常に若い組になった。フレッシュな組なのでいろんな可能性が出てくる。また明日海も愛希も、そして龍自身もまだ伸び盛りなので、その中で月組全体が切磋琢磨していけるためにと考え、主役の役替わりもひとつの手段と思った」とその狙いを話した。この作品でトップお披露目となる龍真咲は2001年に初舞台。宝塚生活12年目でのトップ就任で、5組の中で最も若い。その彼女は「月組生一丸となって楽しい舞台を作ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします」と爽やかに挨拶。役替わりに関しても「いろんなことを経験させていただくというのは舞台人としてとても恵まれていること。真摯に受け止めてしっかり務めていきたい」と意気込んだ。また愛希は「『ロミオとジュリエット』という名作でジュリエット役をさせていただくことが本当に嬉しく、幸せな気持ちでいっぱい」、明日海は「『ロミオとジュリエット』という物語自体のファンでしたので、今回ふたつの役で作品に関わることができてとても幸せ者だなと実感しています。体力とガッツをしっかり蓄えて頑張りたい」とそれぞれ話した。公演は6月22日(金)から7月23日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、8月10日(金)から9月9日(日)まで東京宝塚劇場にて上演される。チケットは兵庫公演が5月12日(土)、東京公演が7月1日(日)にそれぞれ一般発売開始。
2012年04月26日オーストリア・ハプスブルク帝国皇后、エリザベートの生涯を描いたミュージカル『エリザベート』。今年、その夫である皇帝フランツ・ヨーゼフに扮するのは、2004年から本作に出演している石川禅と、今回初参加する岡田浩暉のふたりだ。エリザベートを誘惑しハプスブルク家を破滅へ誘う“トート(死)”と対立、作品の要となる存在のフランツ。「大変な役」だと口を揃える彼らに今の心境を訊いた。『エリザベート』チケット情報はこちら20世紀初頭まで生きた実在の人物であるフランツ。だが石川は「ドレスのお姫様の夫、という存在はなかなか肌に伝わってこなくて。徳川家康とか織田信長とかならまだわかるんですが(笑)。自分との接点がなくて大変なんですよ」と演じる上での苦労を語る。岡田も「資料を読んだりしても、なかなか捉えどころのない人で、しかもその捉えどころのなさが皇帝フランツの大きな部分を占めている。観客として観ている時も、難しい役だな、禅さんすげぇな、と思っていました。だからこの役のオファーが来たときも、手放しの嬉しさというより『エリザベート』という作品と自分は相撲をとるんだ、って気持ちでしたね」と緊張が先に立ったそうだ。そんな岡田に石川は「浩暉君の戸惑い、わかります。僕、シェーンブルン宮殿でフランツ専用の便器を見た時に、“あ、この人も生きていたんだ”って思ったの(笑)。そこから彼が夢の世界の人間じゃなくなった」と自らが辿ったエピソードを披露。「フランツって、何もしなかったらしないで成立してしまうけど、それだと何も表現しないことになる。禅さんがおっしゃるようにそこに人間っぽさを加えていけば、僕のフランツが出来るのかな……」という岡田は、自らのフランツ像については「僕は禅さんほど器用ではないので、“動かない”方向になるかな」。これに対し経験者・石川は「多くの縛りがある皇帝という立場で、様々なものを背負ってフランツは立っているんです。そうするとどうしても動けなくなる。だから浩暉君はしっかりフランツを受け止めている。そんな彼を見て、僕も自分が初めて演じた時のことを思い出して、こういう気持ちを忘れちゃいかんぞって思うんです」とこちらも気を引き締める。『エリザベート』は日本でも、今回の上演中に公演回数1000回を迎えるほどの大ヒットとなっている作品。定番と言ってもいい存在だが、今年は作品に向かう気持ちが、例年とは少し異なるそうだ。「3.11の震災以降、日本では大変なことが起こっている。これはもう動乱と言ってもいい。演出の小池修一郎さんが、今の現状は、エリザベートが生きたハプスブルク家の動乱の時代とリンクすると話していましたが、それはその通りで、この経験は少なからず反映されると思います」(石川)、「そしてこの話がその動乱の時代の中でエリザベートが自らの意思で自立していく話なら、フランツは逆に“混沌の時代”の象徴ですよね。そこを意識したい」(岡田)。2012年ならではの『エリザベート』、気合いも新たにベテラン俳優ふたりが挑む皇帝像に注目したい。公演は5月9日(水)に東京・帝国劇場で開幕。チケットは発売中。
2012年04月18日小池栄子と佐藤江梨子がAV出演?ある、「とんでもない」けれど「とても興味のある」噂が流れ、世間を騒がせている。(画像:イエローキャブ公式サイトより)3月29日発売の「週刊実話」(日本ジャーナル出版)で、小池栄子と佐藤江梨子のAV出演の可能性が報じられたのだ。経営の悪化する事務所を助けるため……同記事によると、「二人が所属するイエローキャブは実質的なオーナーといわれている石川県のパチンコ業者が手を引いたことで経営が悪化。小池と佐藤は2年前から移籍先を探しており、小池に至っては業界に力があるエイベックスに知人を介して移籍を打診したが、断られた」という。そして、「経営難で目立った若手も育っていないという苦しい状況の事務所を支えるしかなく、そこに目をつけたいくつかのメーカーがすでに動いている」という内容をつづり、さらに、「小池の夫で格闘家の坂田亘が借金を抱えていることや、佐藤が昨年、歌舞伎役者の片岡愛之助にフラれてから荒れ気味であること」などを伝え、「ここで一肌脱ぐのでは......」と締めくくっている。AV出演はありえない?しかし、共にビッグネームとなり、女優としても活躍している二人だけに、さすがに事務所の経営難だからといってAV出演はないのではないかという見方も多い。ただし、そんな二人であるからこそ、噂が本当になれば、日本中の話題をさらうことは間違いないだろう。編集部 鈴木真美【おすすめニュース】AKB48前田敦子ヌード5000万円元の記事を読む
2012年03月30日3月30日(金)から大阪公演が幕を開けるブロードウェイ・ミュージカルの名作『キャバレー』。1966年の初演以来、世界中で愛されている本作は、1929年のナチス支配下のドイツを舞台に、時代の波に翻弄されながらも難局を生き抜いてゆく人々の姿を描いた物語だ。2010年には、歌姫・サリー役の藤原紀香をはじめとする豪華キャストが勢ぞろいし、小池修一郎による新演出で上演。そして2012年、藤原とMC役の諸星和己はそのままに、サリーと恋に落ちる作家志望のアメリカ人にミュージカル界の新星・大貫勇輔を迎え、装い新たに再演が決定。好評を博した東京公演を経て、大阪公演を間近に控える諸星和己に話を訊いた。ミュージカル『キャバレー』チケット情報サリーが歌うキャバレー「キット・カット・クラブ」の司会者であり、作品そのものの狂言回し的役柄である“MC”を演じる諸星は、「この役は僕にとって非常にいい出合いでした」と初演を振り返る。MC役を演じたことで、舞台から見える景色がまるで違ってきたと言うのだ。「MCを演じるにあたって僕の中のこだわりを一旦置きました。そのことでいろんなものが見えるようになって。お客さんの顔やステージ上のキャストの位置はもちろん、袖にいるスタッフの動きまで見えてくるんです。そのことで舞台では常に冷静でいられるようにもなりました。それは、MCという役が『キット・カット・クラブ』はもちろん、ストーリーの全体を見渡す役柄だったからだと思います。もし違う役で出ていたら、また舞台での見え方も違っていたかもしれないですね」。何度上演を重ねても、1回1回の舞台が常に新鮮と言う諸星。「観客の皆さんには、見終わった後に、自分の考えをちゃんと持って、一生懸命生きていこうと思ってほしい。それが、僕たちが『キャバレー』というミュージカルを通じて伝えたいメッセージです。賛否両論あっても構いません。この作品を見て、何かを感じていただければ」と意気込む。享楽と退廃が織り成す魅惑の世界を夜な夜な繰り広げるキャバレー「キット・カット・クラブ」。そんな世界に身を投じながらも厳しい時代と向き合い、それぞれの生きる道を切り開こうとする人々。その姿にきっと、心を打たれるはず。公演は、3月30日(金)から4月1日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて。チケットは発売中。その後、4月7日(土)・8日(日)に愛知・中日劇場でも上演される。
2012年03月28日今まで数多のスターを生んでいることから“ミュージカル・スターの登竜門”と言われる役がある。『エリザベート』のルドルフ役がそれだ。今年、新たにルドルフに挑む平方元基はしかし、ひと足先に“ミュージカルの新星”と呼ぶにふさわしい登場の仕方でミュージカル界に現れた。昨年の『ロミオ&ジュリエット』のティボルト役だ。初ミュージカル出演だったが、華やかな舞台姿で大ナンバーをこなし、観客に大きなインパクトを与えた。「すごく素敵な経験でした。でも今度は、何だかわからないけれど一生懸命、では許されないし、次のステップに進んでると自分でも確信したい」。そう語る瞳には、2作目の出演ならではの明確な課題が映っている。『エリザベート』チケット情報はこちら『エリザベート』はハプスブルク家の最後の皇后の生涯を綴った大ヒットミュージカル。平方が演じるルドルフは、主人公エリザベートの息子だ。「皇太子ですので、品のよさや出で立ちが、ティボルトとはまた違う。立ち居振る舞いは普段の生活が出ると思うので、気にかけるようにしています。それにきちんとミュージカルとして、歌詞をセリフとして伝える歌い方をしたい。前回に比べて少しでも、音の厚みとか雰囲気を感じ取ってちゃんと歌える役者でありたいんです」。まだ本格的な稽古が始る前だというが、次々と自らへの課題を口にする。入念な準備をするタイプなのかと訊いたところ、しかし「稽古前に固めてしまうことはしたくない」という返事。「最初から“こうしてきました!”というのは、それしか持てなくなりそうで。でも色んなものを読んだりして、選べる用意はしておきたい。何か言われたときにパッと取れるように」。そんな平方は、オーディションで演出の小池修一郎に「お前の思い描くルドルフは何色だ」と訊かれ、反射的に「紫」と答えたそうだ。「その時は何でそう言ったかわからなかったけれど……。まずは(メインビジュアルでもある)水色の軍服を着ている印象が強くて。でもその爽やかな水色すらも、彼の心のうちや死ぬまでの人生にある“闇”とあいまって、紫に見えたんだと思います」とルドルフの孤独に思いを馳せる。とはいえ、「一般的に儚いイメージがありますが、ただただ切ない、愛くるしいルドルフにはしたくない。志高く、皇太子として国を守りたいという強さから始まり、色んなものの影響を受けて、最後は自分を死へと追いやってしまった。ちゃんと道筋を描いて壊れていきたい」。きちんと一生を生きたいんです、と力を込めて話す。『ロミオ&ジュリエット』、『エリザベート』と、今や日本ミュージカル界の中心人物、小池演出作品へ2作連続出演となった平方。それを幸運だったと話すが、ファンならずとも今後のミュージカル界での活躍を期待せずにはいられない。ミュージカル・スターへの道を目指しますか、と訊いたら「…なっちゃって、いいですか!(笑)」。最後に爽やかな笑顔を見せてくれた。公演は5月9日(水)から6月27日(水)まで東京・帝国劇場にて。その後福岡、愛知、大阪でも上演される。なお、ルドルフ役は平方のほか、大野拓朗、古川雄大のトリプルキャスト。
2012年03月27日今年、ウィーン初演から20年目となるミュージカル『エリザベート』。2012年版の製作発表が1月31日、都内にて行われ、出演する春野寿美礼、瀬奈じゅん、山口祐一郎、石丸幹二、マテ・カマラスらが登壇した。『エリザベート』チケット情報はこちら作品は19世紀末のウィーン、ハプスブルク家を舞台に、窮屈な宮廷生活の中、自由を求め生きた皇后エリザベートの生涯を綴る物語。実在したエリザベートと、架空の存在である“死”=トートの愛憎を主軸に、崩壊に向かっていく王家に生きる人々の姿を、美しい音楽に乗せドラマチックに描く作品だ。日本では1996年に宝塚歌劇団が初演、2000年からは男優も含めたミュージカル版としても上演、こちらも公演を繰り返し前回までで903回の上演回数を誇っている。エリザベート役は春野寿美礼、瀬奈じゅんのダブルキャスト。圧倒的な歌唱力で人気を集め、宝塚時代にトートも演じている春野は今回、エリザベート役に初挑戦。「孤独感とそれでも自分の思いを貫き通す強い意思。孤高のお妃というのがどういう感覚なのか、自分の体で味わいたい」と少し緊張の面持ちで意気込みを語った。瀬奈は前回(2010年)公演に引き続いての出演。「20年も愛され続けている作品に出させていただくプレッシャーも感じながら、皆さんと良いものを作っていきたい」とコメント。春野がトートを演じた宝塚花組公演ではエリザベート暗殺犯ルイジ・ルキーニを演じていた瀬奈は「今度はふたりで(ルキーニの)ナイフに刺されましょう」と春野に笑いかける一幕も。エリザベートを死へと誘うトート役は、2000年の初演から出演している山口祐一郎、前回に引き続き出演する石丸幹二に加え、本場ウィーンでもトート役として出演しているマテ・カマラスのトリプルキャスト。「ひとりじゃ乗り切れないけれど、“ファミリー”と一緒ならこの凄い作品も乗り切れる。今年も素敵な夢を見ることができます」(山口)、「みなさんの経験から私も色々と学び、初心に戻って精進したい」(石丸)とそれぞれ意気込みを。また、マテ・カマラスは「大好きな日本で、帝劇の舞台に立つことができて幸せ」と流暢な日本語で話した。マテについては演出の小池修一郎が昨年の震災直後に行われた日本での公演に出演するため、家族や友人の制止を振り切って来日したと話し「彼の日本への思い、仕事に対する責任感に感動した。たくさんのトートを観ましたが彼のトートは一番ナチュラルでワイルド。死のエネルギーを前面に出してくる」とその魅力について語ってもいた。会見はほかにルキーニ役の高嶋政宏、ルドルフ役の大野拓朗、平方元基、古川雄大も出席。高嶋は「甥っ子が少年ルドルフ役のオーディションを受けて落ちました!」というエピソードも明かしていた。公演は、5月9日(水)から6月27日(水)まで東京・帝国劇場にて。チケットぴあでは2月17日(金)11:00から21日(火)11:00まで最速先行「いち早プレリザーブ」、2月21日(火)11:00から26日(日)11:00まで先行抽選「プレリザーブ」を受付。その後福岡、愛知、大阪でも上演される。
2012年02月01日3月より上演される藤原紀香主演のブロードウェイ・ミュージカル『キャバレー』の男性キャストによるシークレット・イベントが、1月29日にシアターレストラン・六本木金魚にて開催された。ブロードウェイ・ミュージカル『キャバレー』チケット情報本イベントは、『キャバレー』のチケット購入者を対象に約60名が招待されて行われたスペシャル・トークショー。サリー・ボウルズ(藤原紀香)の恋人クリフォード・ブラッドショーを演じる大貫勇輔をはじめ、山名孝幸、谷口浩久、安田栄徳、丘山晴己、原慎一郎の男性キャストが登場。イベントの進行役は、この日、紅一点となった共演者のあべこが務めた。『キャバレー』の舞台となるキット・カット・クラブを彷彿とさせる会場の六本木金魚には、男性キャストによるイベントとあって大半の席を女性が埋め尽くした。オープニング・ナンバーのピアノ伴奏が始まり、男性キャスト6名を乗せたステージが天井からゆっくりと降りてくると、会場は一瞬にして色めき立った。ステージを降り、歌を歌いながら客席を回るおもてなしに、観客は拍手喝采。突然の急接近に会場がどよめくなか、イベントはそのままトークショーへ。簡単な自己紹介から和やかにスタートしたものの、シークレット・イベントだけあって徐々に舞台の裏話へ。サリーの恋人でありバイセクシャルという役柄に挑む大貫が男性とのキスシーンについて明かせば、原は、体重111キロあるというあべことのラブシーンを「格闘技みたい」と話し、会場を沸かせた。観客からの質問コーナーでは、むちゃな質問に6人はタジタジ。大貫がミュージカルと関係のない歌を披露することになったり、それぞれが自分のセクシーポイントを暴露したり、演出を務める小池修一郎の印象を明かしたりと、大いに盛り上がった。最後はキャストと一緒に写真撮影ができる抽選会や、キット・カット・クラブのMCに扮する諸星和己のサインが入ったポスタープレゼントなど、大満足の内容となった。ブロードウェイ・ミュージカル『キャバレー』は、3月2日(金)から18日(日)まで東京国際フォーラム ホールC、3月23日(金)・24日(土)北陸電力会館 本多の森ホール(石川)、3月30日(金)・31日(土)・4月1日(日)梅田芸術劇場 メインホール(大阪)、4月7日(土)・8日(日)中日劇場(愛知)にて上演される。チケットは発売中。取材・文:門宏
2012年01月30日2010年に上演され、セクシーな衣裳とダンスで話題を呼んだ藤原紀香主演のブロードウェイ・ミュージカル『キャバレー』が、2012年春に再演される。本公演の製作発表が12月14日に行われ、藤原紀香、諸星和己、大貫勇輔、演出の小池修一郎が登場した。「キャバレー」チケット情報本作は1966年に初演された傑作ミュージカル。日本でも度々翻訳・上演され、2010年、藤原紀香を主演に迎えた小池修一郎演出の作品は第35回菊田一夫演劇大賞など各賞を受賞し、高い評価を受けた。「キャバレー」の舞台はナチズム台頭前夜のドイツ・ベルリン。キャバレー“キット・カット・クラブ”の歌姫サリー・ボウルズ(藤原紀香)とアメリカ人作家クリフォード・ブラッドショー(大貫勇輔)が運命的な出会いを果たす。次第に忍び寄る時代の影に翻弄されながらも、力強く信じる道を生きる姿が描かれている。ファンの強い要望に応え再演することになった藤原は、「とても嬉しいです。サリーという役は、先の見えない時代の中において、後悔しない選択で人生を歩いていく、そういった女性像ですので、震災の起こった今、この役がやれることに感謝しています」と語った。相手役に抜擢された大貫は、「ホントにびっくりしました。僕は普段ダンスしかやってこなかった人間なので、純粋に嬉しかったです」と喜びを語った。藤原が初参加の大貫を「普段は普通な感じですけど、音楽がかかると彼の中からほとばしるようなエネルギーが出てきて。舞台に大貫君というスパイスが入って、いいものになっていくんじゃないかと思います。早く稽古に入りたいです」と期待を込めると、諸星は「負けたくないです」と対抗心を燃やし、会場を爆笑させた。また、ミステリアスなMC役を演じる諸星は、「舞台全体の狂言回しの役でもありますので、(小池)先生のおっしゃてる気持ちだとかを全部受け止めて、なるべくシーンの邪魔をしないように、気にならないように。表現でいったら“鹿のはく製”のような、いるんだけど気にならないみたいな。ああいう感じでやってみたいと思います」と話し、再び会場を大爆笑させた。ブロードウェイ・ミュージカル『キャバレー』は、2012年3月2日(金)から18日(日)までは東京国際フォーラム ホールC、3月30日(金)から4月1日(日)までは大阪・梅田芸術劇場 メインホール、3月23日(金)・24日(土)は石川・北陸電力会館 本多の森ホール、4月7日(土)・8日(日)は愛知・中日劇場にて上演される。チケットは愛知公演が先行受付中、その他公演は発売中。文:門宏
2011年12月15日ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ……。豪華キャストの共演で話題を呼んだ映画『オーシャンズ11』が、宝塚歌劇で世界初のミュージカル化。11月11日、兵庫・宝塚大劇場で星組公演として開幕した。宝塚歌劇星組『オーシャンズ11』チケット情報ラスベガスを舞台に、ダニー・オーシャンと10人の仲間が、ラスベガス最大のカジノから売上金を強奪するサスペンス・アクション。服役中の天才詐欺師ダニー・オーシャンは、仮釈放と同時にラスベガスへ向かう。大胆な計画を実行すべく、さまざまな分野のエキスパートたちを集め、計画に挑んだ……。小池修一郎の演出によりラスベガスと宝塚歌劇が掛け合わされたステージは、イリュージョンなども取り入れてより華やかにショーアップされている。刑務所から一転、ラスベガスでのシーンでは、男役が黒いスーツでのダンス。スタートから色気全開で観客をひきつける。ほかにも、トップスター柚希礼音率いるスター11人が並んで歩く姿や、11人でのダンスなど惚れ惚れするシーンが満載。観客がスリルを味わえるようテンポよく遊び心ある演出で展開しつつ、さらに、人情味も感じられる物語として仕上がっている。柚希が演じるのはもちろん、ジョージ・クルーニーが演じたダニー。歌、ダンス、演技ともに思わず見惚れてしまうほどに色気たっぷり。大胆かつ落ち着いた雰囲気を持ち合わせたダンディな大人の男を魅せ、新たな魅力を開花させた。また、ダニーに離婚を求める妻テスを演じるのは娘役トップスターの夢咲ねね。意思のある知的な女性を、寂しさを漂わせながら表現している。男役2番手の涼紫央は、ダニーの右腕、ブラッド・ピットが演じたラスティー役。クールで頭のキレる男でありながら、どこかかわいらしさもある印象だ。ほか、カジノのディーラー・フランクを演じる夢乃聖夏、ラスベガス最大のカジノのオーナー・ベネディクトを演じる紅ゆずる、伝説のスリの息子・ライナスを演じる真風涼帆ら、個性的なスターたちが役の個性を掴んで熱演。巧妙でコミカルな展開は前のめりで観てしまいそうになる。今回は1本ものの大作のため、フィナーレはラスベガスをイメージしたショーがコンパクトに繰り広げられる。それぞれのスターの個性を生かしたダンスのほか、男役の群舞、柚希と夢咲のデュエットなどを披露。柚希のしなやかでキレのあるダンスはもっと観ていたいと感じるほどだ。公演は同劇場にて12月13日(火)まで上演。その後、2012年1月2日(月)から2月5日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。チケットは兵庫公演は発売中。東京公演は12月4日(日)より発売開始。
2011年11月14日2年連続で国際エミー賞にノミネートされるなど、人気だけでなく高評価も得ているNHKのコント番組が、ついに映画化!こちらを記念して、新キャスト・小池徹平のインタビューをお届け!●放送開始から足掛け8年目になる「サラリーマンNEO」ですが、小池さんはこの劇場版で初参戦ですね。オファーをいただいた時点で番組に関する知識がゼロに近い状態だったので、“コント番組の映画化って、どういうことだろう?”と困惑しました。しかもキャストが実力派の俳優さんばかりと聞いて、さらに混乱して…。最初に台本を読んだときの感想は“理解できない”でした(笑)。●ワケのわからないキャラが突然、出てきたりしますからね。だから、まずは勉強しないといけないな、と。シーズン5までのDVD-BOXを2週間くらいかけてイッキに観ました。●関西人の小池さんにとって、ほぼ標準語で芸人を起用しないコントは、いかがでした?もともと、こういったサラリーマン系のコントが大好きなんですよ。だから、DVDを最後まで見終えたときにはすっかりファンになってしまいました。そこで改めて台本を読み返してみたら、今度は“なんて面白い作品に、巡りあえたんだ!”という感動が(笑)。●新城はNEOのことを知らない観客にとっての、先導役のような役目も担っていますね。ドラマとコントを繋ぐための重要なポジションですね。だから僕は個性派たちの中にあって、あえて普通に徹することで観客と作品のパイプ役になることを意識しました。●普通でいることの難しさもあったのでは?川上くん(沢村一樹)のような面白キャラが横にいると、引っ張られそうになっちゃいますからね。そこは前に出たい気持ちをぐっと抑えて。本当はツッコミたいんですよ。ボケをほっておけないタイプなので(笑)。●新城単体のギャグでは、太鼓の達人を叩くシーンが印象的です。あれ、めちゃくちゃ練習したんです。手の皮がむけるくらい何時間も何時間も。最終的には音楽を聴きながらエアーで叩けるレベルまでいきました(笑)。●不本意ながらNEOビールに入ったことでアンニュイな表情だった新城が、働くことの楽しさに目覚めていくという点が、ストーリーのキモになっていますね。そのためにも前半でキャラを立たせておくことを意識しました。最初はどこか同僚や先輩を見下す感じで、中盤からは皆と歯車が合ってきて、終盤の居酒屋のシーンにつながっていく。僕、あの居酒屋のシーンが大好きなんです。自分のやっている何気ない仕事がサラリーマンたちに元気を与えているんだと実感する…。人間臭くて、とてもいいんですよね。●完成した映画を観て、イチNEOファンとしての感想は?ちゃんと1つの話になっていてよかった(笑)。ドラマとコントが上手く混ざり合っていて、最後は元気をもらえる作品になっていたし、オチもNEOらしくて、よかったと思います。●続編もぜひ観てみたい!いいですね! 今度は全然ジャンルの違う会社を舞台にして、まったく違う役をやってみたい。NEOの世界観なら、なんでもアリですから。作品情報『 サラリーマンNEO 劇場版(笑) 』監督:吉田照幸出演:小池徹平、生瀬勝久、伊東四朗、大杉漣、篠田麻里子、郷ひろみ、麻生祐未、宮崎美子、平泉成、沢村一樹、田口浩正、中越典子、入江雅人、堀内敬子、マギー、山西惇、田中要次、八十田勇一、池田鉄洋、中山祐一朗、中村靖日、野間口徹、深水元基、原史奈、奥田恵梨華、金子さやか、中田有紀、コンドルズ、瀬戸カトリーヌ、冨士眞奈美配給:ショウゲート11月3日(木・祝)新宿ピカデリーほか全国ロードショー(C)2011「劇場版サラリーマンNEO」製作委員会
2011年10月31日NHKの中で異彩を放つ人気コント番組「サラリーマンNEO」が『劇場版サラリーマンNEO』として映画化されることが決定!さらに、小池徹平がこの劇場版に“新入社員”として参戦することも明らかになった。2004年に単発の実験的番組として開始された「サラリーマンNEO」だが、NHKらしからぬコント中心のコメディ番組として瞬く間に人気を呼び、2006年からレギュラー化。沢村一樹が当たり役の“色香恋次郎”として男の色気で次々と女性を魅了し、問題を解決していく“セクスィー部長”をはじめ、シュールなコントが絶大な支持を集め、2007年・2008年と2年連続で国際エミー賞にノミネートされる快挙も成し遂げた。もはやサラリーマンの定番ともなった、この異色のコント番組がついに映画化!かつての植木等主演の『無責任』シリーズや、西田敏行の代表作『釣りバカ日誌』シリーズのように、日本のサラリーマンに笑いと活力を授けるべくスクリーンに進出することに。オリジナル番組の世界観そのままに、ドラマ的ストーリーを加えてスケールアップした劇場版では、新入社員である小池さんとクセのある課長・生瀬勝久が、どうにも噛み合わない上司と部下のやり取りを展開。業界5位のビール会社NEOビールに入社した新入社員が、老け顔の同期・早川と共に理不尽な課長、5年も契約が取れない営業の川上らが揃う営業一課に配属されるのだが…。もちろん、沢村さんらオリジナルのメンバーも出演。個性的なキャラクターたちがスクリーンを所狭しと駆け回る。小池さんは「この作品で、みなさんに笑ってもらえるよう、少しでも元気になってもらえるよう、全力で取り組みたいと思っています。この気持ちが伝わる素敵な映画だと思うので、ひとつひとつ、一日一日を頑張ります」と熱い意気込みを語る。また、本作のプロデューサーからは、「日本の元気はサラリーマン・OLの元気から始まる。不景気や就職氷河期など我々が働く環境は決して楽とは言えません。そんな全ての働く人たちへの応援歌になれば良いと思い『劇場版サラリーマンNEO』を企画し準備を進めてきました。その最中に今回の大災害が発生しました。日本が置かれた状況はより厳しくなり、大きな悲しみを抱えることになりました。ただ、我々はいつまでも立ち止まっている訳にはいきません。『日本が元気を取り戻すには、まずサラリーマン・OLが元気にならなければ!!』との思いで制作を進めております。多くの方にせめてこの映画を観ている間だけでも、笑って少しだけ幸せな気持ちになって頂けたら幸甚です」と本作に懸ける思いを明かしてくれた。小池さんと言えば、ブラック会社(問題企業)に入社し、追いつめられつつも成長していく主人公のサラリーマンを演じた『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』で、スクリーンで強烈な印象を残したが、本作ではどんなサラリーマン姿を見せてくれるのか?生瀬さんとの強烈であろう掛け合いにも注目!『劇場版サラリーマンNEO』は11月、全国にて公開。■関連作品:劇場版サラリーマンNEO 2011年11月、全国にて公開© 2011「劇場版サラリーマンNEO」製作委員会
2011年04月13日その端正かつフレッシュな笑顔と人懐っこいキャラクターで、幅広い世代から高い支持を集める小池徹平。昨年公開された『ホームレス中学生』など、実年齢よりも若くて愛らしい役を演じることの多かった彼が、サラリーマンに変身!新境地となる主人公・マ男を演じた、“お仕事” エンターテイメント『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』を通して垣間見える、彼の“仕事愛”とは――。第一印象は「タイトル長い!」何を置いてもタイトルのインパクトが先にくる本作だが、台本を受け取ったときの小池さんの感想も「まず、非常にタイトルが長いなと(笑)」とのこと。「“ブラック会社”だから、重い映画なんちゃうかな?と思いながら読んだのですが、実際はタイトルとは全然違う中身で。マ男という青年は良くない環境の中で耐えて頑張っていくという役で、いじめられたりもするけど、それが変に重たくもなく、間にCGや完全に笑いのシーンが入ってたので、いい意味で軽く観られる映画になるかなと思いました」。ニート歴8年、引きこもりという一人の世界から、会社という集団社会へと飛び出すマ男。急激な環境の変化に立ち向かうマ男という役に、小池さんはどうアプローチしたのだろう?「“ニート”の捉え方は人によって違うと思うんですけど、今回は分かりやすい表現にした方が、マ男が徐々に成長していったときとの差がつけやすいと思って、髪もボサボサでだらしない、ただ資格を取ったことがすごいというような、小さな世界で満足しているような男を演じようと思ったんです。ちょうどこの撮影の前に、(佐藤祐市)監督とは別の作品で仕事していたので、いい意味でフランクな状態で撮影に入れました。何でも悩みをぶつけられたので、衣裳合わせの段階で話し合いをして、自分の中で役を固めることができましたね」。佐藤監督(『キサラギ』)の得意分野であるシチュエーション・コメディ方式で、“会社”という狭いシチュエーションの中で物語は進行する。いわば擬似“会社”体験を通して、小池さんが感じたことは?「勤める場所によって、こんなにも自分のやりたいこともできない人がいたり、こんなにつらいことってあるんだなって思いました。役者の仕事をしていると、いろんな人に会う機会があるけど、会社勤めのサラリーマンの方は何年もずっと同じ場所で同じ人たちと一緒に仕事をするという環境で大変だなと。僕は耐えられないなと思ったし、あらためて俳優の仕事をやってて良かったなと感じましたね」。とは言え、俳優という仕事でも当然のことながら、上下関係、人間関係での苦労もなきにしもあらず。もし、悪態をつくだけのリーダー(品川祐)や出世欲の塊・木村(田中圭)のような同僚がいたら…?「あんなのがいたら嫌ですよね(笑)。リーダーとかずっと『バカバカ』言ってるし、木村くんも嫌らしい奴じゃないですか?絶対イヤですね。はっきり『お前嫌い!』とか言いそうで、耐えられないですね。でもそれが本当に自分がやりたい仕事だったら我慢できるけど…、あの環境はひどいですよ。僕はマ男より意志が弱いかもしれないですね。マ男はすごいと思いますよ、ほんまに強いですよね!」。意外にも(?)感情を素直に出してしまう様子の小池さんだが、そういう“人間関係”で言うと、今回の撮影現場はいっさい気を遣うことはなかったとのこと。「本当にみなさん自由な方で、B型の集まりみたいな(笑)。話をしている途中でも漫画を読みたくなって、急にスタジオの中に入っていって読みに行ったりする人がいたり。まとめ役は監督しかいないですよね」。「働くことが好き!」その原動力は支えてくれるファンの存在そもそも、何のために働くのか?人間関係、やりがい…そんな根本的な質問が自らに返ってくる本作。「働くことが好き」と迷わず語る小池さんだが、その原動力はどこから来ているのだろうか?「やっぱりファンの人たちに支えられているのが大きいです。僕も何かを与えたいと思いますし、みなさんがそれに対して応えてくれてるのですごくいい関係だと思うんです。支えられて頑張れるというのは、本当にあると思います。それを踏まえた上で言えば、身近にいるマネージャーの存在は大きい。家族や友達に言えないことを言えますし、仕事の悩みとか、現場での自分を一番見ているので、どういうふうに持っていこうという目標がちゃんと見えてる仕事のパートナーです。体調面からメンタルの面も支えてくれる存在ですし、多々助けられてます」。この映画が観る者を前向きにさせてくれるのは、何よりもそんな小池さんのストレートなエネルギー。それでは、小池さんがこれから目指す“仕事”は?「これって限定すると、それしか出来ないような役者になるのはすごく嫌で。去年『ホームレス中学生』で13歳の役をやったときに、実年齢よりも10歳下の年齢ということで大丈夫かなと思ったんですけど、実際に撮影して完成したときに、すごくいい作品になったので、はなから『無理』って思うのは良くないなとそのときに思ったんです。そう言った時点で可能性を狭めるような気がするので、いただける役はどんどんやりたいし、経験した上で自信を持てたら、自分のやりたい役が見えてくるのかなと思います。『限界』って言ってしまったら限界ですからね」。■関連作品:ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない 2009年11月21日よりシネクイントほか全国にて公開© 2009 ブラック会社限界対策委員会■関連記事:会社員のホンネをチェック!『ブラック会社』レビュー・コンクール大賞決定小池徹平&マイコ、田辺誠一らが語る、“限界”&“仕事”とは?撮影現場映像が到着映画の伏線も見え隠れ『ブラック会社に…』スピンオフドラマで基礎知識をおさらい小池徹平&マイコ、お仕事楽しくやるコツは「オフで完全にダラけること」?秋の注目作!『ニュームーン/トワイライト・サーガ』鑑賞券&『ブラック会社…』グッズをプレゼント
2009年11月19日