大学を卒業し、仕事で忙しい毎日を過ごしていた私は、疲れたときに歯が痛むように。親知らずが痛んでいるのかと思っていましたが、実は痛みを引き起こしている原因はそれだけではなかったのです。これは、親知らずを抜けば解決すると思っていた歯の痛みが、抜いたことで別の問題に発展してしまったという体験談です。★関連記事:「歯がしみる…」つらい知覚過敏はなぜ起こる? 知覚過敏を引き起こすNG行動は?【医師解説】疲れたら痛む奥歯。原因は親知らず?私は大学卒業後、地方大手のスーパーマーケットへ就職し、正社員として親よりも年上のパート・アルバイト従業員をまとめながら働いています。入社当初は若さを武器に、体力が続く限り毎日をフルスイングで仕事に打ち込み過ごしていました。そんな状態が何年も続くとさすがに体に限界が来たのか、クリスマスや年末年始などの繁忙期に入ると、疲れが取れない日は奥歯に痛みを感じるようになったのです。ついに痛みに耐えきれなくなった私は、繁忙期を乗り切ったところで歯科医院を受診。検査の結果、私には親知らずが左右上下にあり、特に右上下の親知らずが虫歯になっているのが痛みの原因だということが判明しました。親知らずを取り除くには歯茎を切る必要があるそうで、後日口腔外科のある大きな病院を紹介されて受診。そこで手術をおこなって、右側の親知らずは無事抜歯してもらいました。その後は痛むこともなく、無事にいつも通りの生活を送れるようになったのです。左側の親知らずも抜歯しようと思い時は流れ、私は36歳になりました。結婚と出産を経て、残る左側の親知らずも抜いてしまおうと思い立ちます。そのとき、私は冷たいものや甘いものを食べると右奥歯が痛むことに悩んでおり、きっと虫歯ができているのだろうと考えていました。良い機会なので、左側の親知らずを抜いたついでに虫歯も治療してもらおうと思い、私は家の近くの歯科医院を受診しました。歯科医院で症状を申告すると、案の定「虫歯でしょうね」と言われ、いざ歯の状態確認へ移ります。しかし、問題の右奥歯に差し掛かったところで、歯科衛生士の表情が曇りました。「口の中のどの歯にも虫歯は見当たらないのですが……ここの親知らずは、どちらで抜かれたのですか?」私は、約10年前に口腔外科で抜歯したことや、抜歯後1カ月ほど通って問題ないと太鼓判を押され、術後観察を終えたことを話しました。しかし、診察にあたっていた歯科衛生士と歯科医師は難しい顔をするばかりです。痛みの原因は虫歯ではなかった!さらによく診てもらった結果、なんと、私を悩ませていた痛みの原因は虫歯ではなく、親知らず抜歯後の歯茎の形成不良だったのです。歯をチェックしてくれた歯科衛生士と歯科医師は顔を見合わせ、「抜歯をおこなった病院が悪いわけでも、あなたが悪いわけでもないことは、ご理解くださいね」と前置きをしてから、申し訳なさそうに詳しく説明してくれました。「これは抜歯後の歯茎の形成不良ですね。ここの親知らずは、横に向かって生えていませんでしたか? 親知らずを抜いた後、でき上がった歯茎が下がって形成されてしまっているので、残った奥歯の根元が露出して知覚過敏が生じているから痛むんですよ」とのこと。一般的に、健康的な歯茎を持っている歯は、エナメル質という歯を保護する頑丈な層しか表面に表れていません。しかし、年齢などが原因で歯茎が下がっていくと、歯茎に覆われていた歯の根元部分が露出してきます。露出した根元部分にはエナメル質がなく、象牙質という熱や冷たさなどの刺激を感じてしまう部分が現れてしまいます。通常エナメル質や歯茎によって守られている象牙質が現れると、刺激が歯の神経に届きやすくなり、そのたびに痛みを感じてしまうのです。知覚過敏は、この象牙質が表れて、刺激が神経に伝達されやすい状態になっていることをいうそうです。私の場合、奥歯の歯茎が下がって形成されたことで、奥歯の象牙質が露出してしまい、そこに冷たいものや甘いものが当たるたび、虫歯かと間違うほどの痛みを感じているようでした。歯科医師が言うには、現状知覚過敏に対する対処方法は少なく、乳酸アルミニウムや硝酸カリウムが含まれている知覚過敏用の歯磨き粉で神経の感覚を鈍らせるか、高濃度フッ素の入った歯磨き粉で再石灰化させてふさぐようにするしかないというのです。定期的に歯科検診に通い、もっと早く異常に気付いて、こんなに痛み始める前に対策しておけばよかったと感じた瞬間でした。まとめ手術痕がふさがり、傷はもう大丈夫と言われても、定期的な歯科検診がどれだけ重要なのかということを身に染みて感じました。その後、私は高濃度フッ素入りの歯磨き粉を使い始め、痛みを感じることは少なくなりました。しかし、やはりコストもかかるし、完治することはないため長い闘いになりそうです。こうなるとわかっていれば、親知らず抜歯後も定期的にメンテナンスや確認に通ったのにな……と、悔やまれるばかりです。現在は、前回の教訓を胸に、左側の親知らず抜歯後もきちんとメンテナンスに通っています。目に見えない口の中だからこそ、自分は大丈夫と思わず、きちんと専門家に診てもらおうと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/川田悟司先生(川田歯科医院院長)川田歯科医院院長。咬み合わせ認定医。長年に渡り、咬合診査・診断をおこなう。著者/山本 さつきパパが大好きな息子と毎日格闘しているママライターです。たくさんの情報をわかりやすく伝えるべく、日々スキルを磨いています。
2023年09月09日親知らずを抜くことが怖くて、セルフケアをちゃんとしていれば大丈夫と、ずっと逃げてきた私。しかし40半前半で時々歯の奥のほうが痛むようになり、さらには朝起きたときの口臭が強くなってきた気がしました。悩んだ挙句、これも1つの経験と、親知らずの抜歯をすることに。その体験についてお話しします。★関連記事:「かなり進行していますね」歯医者が嫌い! 歯のメンテナンスを放置した末路【体験談】40代で親知らずを抜くことに「私は大学病院に入院して抜いた」「こぶとりじいさんみたいに顔が腫れた」など武勇伝を持つ人も少なくない親知らずの抜歯。そんな話を聞くたびに怖さが増し、私は40代前半までずっと親知らずを放置してきました。しかし最近、親知らずの辺りが痛むことが多くなり、さらには口臭も気になるように。そんな中、なぜかママ友ランチと学生時代の友人とのランチで、立て続けに、数日前、親知らずを抜いてきたという話を聞いたのです。気になったので、そのうちの1人に40代になった今になってなぜ親知らずを抜いたのかを聞いてみると、やはり最近歯が痛み始めたことが理由だそうです。さら別の1人が言うには「骨も固くなるし、年を取ると傷口の回復も遅いから、本当は若いときがよかったのだけれど、もう過去には戻れないしね」とのこと。この話を聞いて私も、時間を持て余していた20代のうちに抜いておけばよかったなぁと後悔しました。と同時に、「もう40代だけど、これからの人生では今が一番若い。これ以上引き延ばすわけにはいかない」と、抜歯を決意。抜歯となると医師の腕も気になり、友人、ご近所、親戚などの話を聞いて、近所で評判の良さそうな歯科を予約しました。虫歯になっていた親知らず、まずは上の歯を早速、歯科で診てもらうと、やはり虫歯になっていました。「生え方はそんなに悪くないので、今日抜いて帰りますか」と聞かれて、ちょっとびっくり。まさか当日に抜歯するとは予想していなかったのですが、そのとき担当してくれていたのが院長で、私は院長に抜いてもらいたかったので、そのまま抜歯することにしました。X線検査や麻酔の時間も含めて、私の長年の心配はどこにと思うほど、抜歯自体はあっという間に終わりました。抜いた歯を見せてもらうと、思った以上に黒ずんでいました。抜いた歯は記念にお持ち帰りです。それまで、歯ブラシ、タフトブラシ、デンタルフロスと自分ではケアを頑張ってきたと思っていただけに、親知らずが黒ずんでいたことはショックでした。医師の話では、親知らずは真っすぐ生えていないことも多く、セルフケアには限界があるということでした。その日は、上の歯の抜歯のみとし、抗生物質と痛み止めを処方してもらい、次回の予約をして帰りました。抜歯後の注意として、うがいをしない、傷口を舌で触らない、歯ブラシを当てないように言われました。それをすると、抜歯後の傷口を塞ぐためにできた血餅(けっぺい)という、いわゆるかさぶたのようなものが剥がれてしまうそうです。そうなると、傷口の穴が塞がらず、骨がむき出しのドライソケットという状態になり、とても痛いようなので、ここは気をつかいました。いよいよ難関の下の抜歯へ、そして現在は医師の注意を守り、抜歯後は順調に回復することができました。そして、いよいよ下の歯の抜歯です。やはり、下の歯はしっかり生えているので、痛みが強く出たり、回復に時間がかかったりすることが多いそうです。そのため、仕事の繁忙期や夏休みを避け、結局、秋になってしまいました。いよいよ抜歯の日がやって来ました。今回もあっさりと抜けるかなと思いましたが、簡単には抜けませんでした。医師も道具を替えながら苦労していた様子で、上の歯より時間がかかりました。でも、麻酔をしているので、痛みはなかったです。ただ、帰宅後、思い切りうがいをしてしまったのです。案の定、その後1週間たっても、痛み止めがないとズキズキして痛みが治まりません。病院を再度受診し、医師に診てもらったところ、抜歯後の穴に食べかすなどが入って、炎症を起こしているそう。消毒をしてもらい、痛み止めをもらいました。その後しばらくすると、痛みはなくなりました。そして現在、親知らずを抜いて、1年以上になります。親知らずを抜いてから、奥の歯が痛むことはなくなりました。また、歯が抜けたことで頬がほっそりしたというまかさの結果が。そして一番よかったのが、歯磨きがだいぶラクになったことです。まとめ長い間、抜くことが怖かった親知らず。抜歯してみるとあっけないもので、まさに「案ずるより産むが易し」の感覚でした。現在では、歯が痛むこともなくなり、歯磨きもラクになりました。また、朝起きたときに気になっていた口臭もだいぶ良くなりました。さらに、思いがけず顔もスッキリするといううれしいおまけ付きでした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/川田悟司先生(川田歯科医院院長)川田歯科医院院長。咬み合わせ認定医。長年に渡り、咬合診査・診断をおこなう。イラスト/サトウユカ著者/はるひび(46歳)小学生の娘を持つ母。在宅ワークのため、運動不足になりがち。最近、骨伝導イヤホンを購入。早起きして、好きな音楽やラジオを聴きながら近所の公園を散歩している。
2023年08月18日■前回のあらすじこれまでを振り返り、「怒らず、口を出さず、見守る」と決めた私。しかし怒らないようにするのは難しく、そこで長女の好奇心を刺激するような楽しい声掛けを試してみると、長女との衝突が少なくなっていくのでした。■抜歯を経験したことで変化が私が長女の笑顔を見ると嬉しいのと同じで、長女にとっても、私が笑いかけることが一番の精神安定剤なんだと実感しました。■素直な長女が戻ってきた!急激に素直になった長女! 急すぎて、内心とまどいました。でもたぶん、長女の中で変わる準備は既にできていて、大業を乗り越えたことで一気に心の扉が開いたんだと思います。何がきっかけになるか、わからないものです。次回に続く「中間反抗期の5歳がいます」(全12話)は12時更新!
2023年04月21日こんにちは、まりげです。最近、親知らずを二本抜きました。きっかけは歯医者さんの一言でした。「このまま放っておいても良いけど、もしかすると今後炎症を起こしたり、虫歯になる可能性があります。いつか抜くことをお考えなら、回復が早い若いうちに処置された方が良いと思いますよ」妊娠や授乳をしていない今こそ、親知らずとさようならするときなのではないだろうか…。そう考え抜歯を決意しました。そうして一本目を抜いた時のことはインスタ( @marige333 )で1月9日に投稿しているのでよかったら見てください。(一言でいうと宇宙のエネルギーを感じました。)それから一ヶ月。さらにやっかいな歯茎に埋まっている方の親知らずを、口腔外科へ抜きに行ってきました。前回抜いたときに、一番の山場は「最初の麻酔」だと感じたのですが、体の力を抜くように意識したらだいぶマシでした。とにかく先生が少しでも処置しやすいようにと思って、顎がはずれるくらい口を開きました。宇宙まで繋がる巨大なシーソーの力を感じました。そしてなぜか、幼い頃訪れたイッツ・ア・スモールワールドの情景が走馬灯のように脳内をかけ巡りました。前回抜いたとき、ちょうどビーフジャーキーにハマっていて、抜いたその日にビーフジャーキーをたくさん食べたら、後々ジンジン痛み出したので、処置した日は刺激物は避けて、歯に負担のかからないものを食べた方がいいようです。今回は下の歯だったのですが、3日間は「ほっぺにティッシュ入れてるのかな?」というくらい腫れました。わたしの場合、抜いている最中や抜糸はそんなに痛みもなく、抜いてスッキリしましたが、抜く場合にも放置しておく場合にもリスクはあるそうなので、病院でよく相談してみるのが良いと思います!
2020年02月10日こんにちは!ユウコトリトリです。今回は、長男(小2)の歯の生え変わりのあれこれ話です。長男は、生え変わりのスタートが遅めな子でした。■小学生になっても1本も歯が抜けない…周りの子達が次々に生え変わっていく中、全くビクともしない長男の乳歯。 まぁ、個人差があるし…と思いつつも、歯並びの問題もあるので、「少しでもグラグラしたらお母さんに教えてね」と言い聞かせてありました。しかし、何ヶ月経ってもグラつきの報告がない。さすがに遅いのでは…と、長男の口内をまじまじ覗き込んでみると油断した…まさかそこから生えるとは…!(後から知ったのですが、乳歯が抜ける前に永久歯が離れた所から生えるのは、割とよくある事だそうです)■初めての歯医者、そして抜歯へ・レントゲンの結果、乳歯の歯根はしっかり残っている。・自然に抜けるのを待つ選択肢もあるが、いつ抜けるかは分からない。・歯が密集しているので、虫歯の原因になりやすい。という先生の見解でした。処置室に1人残された長男。初めての歯医者でドキドキしているだろうに、その上抜歯だなんて…麻酔するとはいえ、歯を力づくで抜かれるんです。■そして処置が終了、長男は…そこには、血だらけの脱脂綿を噛み締めたドヤ顔の長男が!絶対に泣きわめいて、先生を困らせるだろうと思っていたのに…私の方が拍子抜けでした。家では姉弟とケンカして泣く事も多いのに、こういう時は頑張れるんだなぁ…永久歯と共に、長男の成長を感じた歯医者での出来事でした。■そして私は反省…今思えば、少し大きくなってきた頃から仕上げ磨きをしなくなっていました。時々でも仕上げ磨きをしていれば、もっと早く気づいてあげられたでしょう。これから数年続く歯の生え変わり期、「もう幼児じゃないから」と、子どもまかせではなく、親も意識して見守らなくてはいけませんね!
2019年05月28日