デザイナー・尾花はインスタグラムやLINEを最近始めたという。インスタグラムにはブランドの宣伝というよりも彼の日常がつづられている。裏面には服をデザインするだけでなくブランドを運営するマネジメント力の高さが垣間見られる。話は尾花の意外な一面へと進展した。T:尾花さんって保守的なイメージがあったんで意外でした。ひょっとしたらまだiPhoneじゃないんじゃないかって思ってたくらい(笑)。O:それがその通りでさ。実際、今年の頭までブラックベリーをSIMフリーなんてわざわざ買ってまで使ってたのよ。でもいよいよマーケット的に日本語対応しなくなったわけよ。でも(携帯を変えた)一番大きなきっかけは、ニューヨークで電話掛けてたら数日で電話代が10数万円になったことなんだよね。やばいかなって思って、「ねえ、LINEってどうなの?」って周囲に訊いたら全員「ぜひLINE導入してください」と。で、実際導入したらすごいスピード感で知り合いがつながっていって、そうこうしてるうちに今度はインスタグラム。いつかやればいいんでしょ?って感じだったんだけど、「やった方がいいかな?」って言ったらまたもや全員が、「はい。お願いします」それで、じゃあやるけど、いわゆる商売じみた投稿はやらないよ、って答えて、できる範囲のことから始めたのね。それで、ネットサーフィンとかに近いことをして、“この人はこういうの好きなんだ”と思ったらフォローするってことをやってるうちに、世の中の種明かしまで分かっちゃって。あれにはびっくりしたね。あまりの情報の速さで。T:今後ウェブで仕掛けたいこととかあるんですか?O:新しいことを仕掛けたいというよりは、やっぱり第1に考えるのは、デジタルを駆使してる人とそうでない人との差を埋めることだよね。ウェブに関することを決める会議では、俺はいつも、最もウェブに精通していない消費者としての立場から意見を言うようにしてる。インスタとか使ってない人もいるんだから、そういうツールを全く利用していない人の視線で会話して盲点を探すことがすごく大事。「便利なのは使えるあなた達にとって便利なだけで、使えない人からしたらこれ全然便利じゃないよ」ってね。そういう考えがある中で通販を解禁したのは、お取り引き様に対して、解禁することによって自由にできることの幅を広げてもらいたかったんだよね。T:すごくシステマチックに考えてますね。うちは意外と人海戦術を使ってるところがあるんで参考になります。O:システマチックにやっていくと、各部署の責任持ってる人は成長していくけど、システムに乗っかってない人は成長しなくなっていくから、ある程度の人海戦術は必要だよね。例えば、やったことない人に100% 丸投げでやらせると、完成度はどうあれ、やる気のある人なら一定の結果は出してくれるしね。T:やって失敗したとしても、それが成長につながりますからね。成長しないやつってなかなか失敗もしないんで、失敗ができる環境って必要だなって思うんですよ。会社7年やっていろんな人見てきて思うことなんですけど、大きな仕事を成し遂げている人は、年齢関係なく、今より若い時に無茶ぶりされてきた人達であることが多いですね。O:うん。だから、無茶ぶりに応えてくれた後も、更に無茶ぶりし続けたほうがいいよね(笑)。システマチックに関して言うと、うちは最初の頃は、“個人の個性をいかしましょう”っことで、各自が持ってるアイテムを、俺が発表してるコレクションアイテムに組み合わせて着てもらってたの。そうすると、ショーのとは全然違うかっこいい着方するやつが出てきたりなんかして。最初の頃のほうがアクの強いやつが集まってくるしね。でもそのうち、ただ着たいの着てるだけのやつが出てきて、「うちのブランドはこういうふうに着ましょう」って説明しないといけないようになって。で、最終的にはショップでコーディネート決めまですることになったんだよね。そういうのまでもシステマチックにやらないといけないのかって思ったけど、スタッフが考えてやってくれたことだからうれしかったってのもあったね。雑誌に掲載されて反響が出ることが事前に分かってるがゆえに、「このタイミングでこう見せていきましょう」ってことだからね。T:うちは最近、新しく入ってきた子達が、口では日本ブランドがどうたらって言いながらインポートの洋服着て出社したんで、「店に立つときは、うちで売ってるものじゃなくてもいいから日本のものを着てくださいね」ってルール設けました。プライベートで着る分にはもちろん構わないんですけどね。来年には海外に進出しようと思ってるんですけど、その過程で海外のいいものを取り入れるようなことはあったとしても、「日本のブランドを世界に発信していく」っていうコンセプトだけは変わらず大事にしたいですね。1/2「エヌハリ尾花大輔×STUDIOUS谷正人が語るファッションデジタルマネジメント」に戻る。【尾花大輔プロフィール】1974年1月28日生まれ。神奈川県出身。古着ショップ「ゴーゲッター」立ち上げにかかわり、2000年「N.ハリウッド」設立。2002年東京コレクションデビュー、現在はニューヨークに発表の舞台を移している。直営店は東京都渋谷区神宮前4-13-16。コレクションラインとは別にスーツなどの「コンパイル」、アンダーウエアの「アンダーサミットウェア」を展開。【谷正人プロフィール】1983年10月12日生まれ。 静岡県出身。中央大学商学部卒業後、2006年4月デイトナインターナショナル入社。セレクトショップ・ステュディオス事業を立ち上げ、09年2月にMBOにより独立。同年3月株式会社ステュディオスを設立する。「日本発を世界へ」をコンセプトにドメスティックブランドを扱う。原宿の路面店の他、横浜、名古屋、大阪など大都市圏のルミネやパルコなどファッションビルに出店。15年11月には発九州進出となる福岡店がオープンする。16年には海外進出、新業態ローンチを予定。
2014年10月31日先頃、「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」が通販サイトを解禁した。その裏には、デザイナー・尾花大輔のいかなる思いがあったのか。デジタルの進化がファッションに、そしてマネジメントにも影響を与えている現代。同ブランドを取り扱っているという立場にあるだけでなく、尾花にとって朋友とも呼べるほどの間柄にある、「ステュディオス(STUDIOUS)」代表取締役CEO・谷正人と共に、ウェブとファッションの関係性について語ってもらった。谷(以下T):ちょうど今年の東コレが幕を閉じたばかりですが、最近の東コレってそれぞれの店の顧客が観覧してて賛否両論ありますけど、個人的にはすごくいいと思ってるんです。何でかっていうと、そのブランドの洋服が好きで買ってて、一番感動してくれる人達だと思うから。尾花(以下O):うん。そもそもファッションショーの目的自体が変わってきてるよね。コレクション経験者からしてみたら、ロケーションも選ばずにずっと同じライティングでやるってどうなの?とかあるけどそれは置いといて、日本はそこまでインフルエンサーは成長してはいないけど、多かれ少なかれ人気ブロガーがいて、そういう人達が支持したことによって市場につながるっていう、全く違うシステムに変わってきてるってのはあるからね。T:ですね。そういえば、こないだの東コレでびっくりしたんですけど、フロントローに座ってるブロガー達の中に中学1年生の女の子がいたんですよ。時代は本当に変わってきたなって感じましたね。O:海外だとそのブロガー達にスポンサーがついてて、ブロガー1人ひとりにお金が落ちてくる仕組みができあがってて、誌面にも登場させてお金に換えていくんだけど、日本ってそういうことがビジネスにまで昇華されてないよね。できればその中学生にも高校に入った時点で起業してほしいくらい。オフラインがオフラインのままで終わっちゃってるもんね。T:オフライン・オンラインでいうなら、最近ファッション業界もフェイスブック、ツイッター、タンブラーなどオンラインに力入れてるイメージはありますよね。O:やっぱり情報の見やすさとか速さとかに気を配ることは大切なことで、それは僕らコレクションブランドにもできることかなって思ってる。日本人もスマホ持つようになってきたからそんなに気にしなくていいとはいえ、地方に行ったら未だにガラケー率がすごく高くて、その人たちとの差を埋めるにはどうすればいいかってことを考えるよね。一昔前だと、NIGO(R)さんがやってた頃のベイプ(ア ベイシング エイプ)のホームページなんてすごかったんだよ。クリックするとメニューの表示なんかも全部ベイプのキャラクターに変わって、あっという間に画面全体がキャラクターに埋め尽くされちゃうみたいな。ウェブの専門家が見ても驚くような仕掛けがあった。反面、Macが「Performer」のころくらいのフォントで書かれたメニューをクリックして、ただ内容を見るだけっていう、マルタンマルジェラの(当時の)ホームページみたいなのもあって、それはそれでそういうスタイルだったんだけど。でも今って、「いかに速くて便利か」ってことが最も重要で、情報も生っぽいものが速く伝わるほどいいじゃない?多分あともう1年くらいしたら、ウェブ制作会社とか存続が危うくなると思うんだよね。俺とか谷君でも、「これとこれコピペしてここ書き換えたらたらこうなる」って感じで簡単にホームページ作れちゃうと思うし、コーディングの知識なんて必要ない時代がくるんじゃないかって。既に海外のアグレッシブなブランドなんかだと自分達でタンブラーレベルで情報出してるけど、それで十分かっこいいんだし。エヌハリ尾花大輔×STUDIOUS谷正人が語るファッションデジタルマネジメント--2/2【対談】に続く。
2014年10月31日長きにわたって世界の舞台で活躍してきたフィギュアスケートの高橋大輔さんが10月14日、岡山市内にて引退会見を開いた。近年の日本男子のフィギュアスケート界をけん引してきた高橋さんは、初出場した2006年のトリノ五輪で8位入賞を果たす。その後のシーズンで右ひざ靱帯(じんたい)を断裂するという大ケガに見舞われたが、懸命のリハビリでリンクに復帰。2010年のバンクーバー五輪では、日本人として初めてとなる男子シングルでの銅メダルに輝いた。今年2月に行われたソチ五輪では、右足にケガを負いながらも6位に入賞した。ソチ五輪後に2014-2015年のシーズンの休養を発表し、現役を続行するか否かを思案していたが、ついに第一線から身を引くことを決意した。引退が明らかになったこの日、その人気の高さを証明するかのように、高橋さんのinstagramには「大ちゃんお疲れ様でした。朝、寝起きでニュースを見てビックリしました。ちょっと涙が出てしまいました。いつかは必ず来る日だから覚悟はしてましたけど……高橋大輔さんの演技が大好きです! これからも応援し続けます! 」「なんて言ったらいいか、わからないけど……。ずっと大ちゃんが大好きです」「大ちゃんの選択がいつも正しいことをみんなはわかっています。心に穴がポッカリあいた気持ちやけど、きっとそれもこれからの大ちゃんが埋めてくれる気がします。お疲れ様でした。これからも応援しています。本当に本当にありがとう」など、高橋さんへの感謝のコメントが多数書き込まれている(すべて原文)。写真と本文は関係ありません
2014年10月14日自らの代表作である舞台作品を映画化した『愛の渦』も好調の三浦大輔がこの夏、渾身の書き下ろし作品を放つ。その舞台に出演するのは三浦の第一回監督作品『ボーイズ・オン・ザ・ラン』で主演を果たした峯田和伸(銀杏BOYZ)と、『愛の渦』主演の池松壮亮。映像の世界で三浦作品を体現したふたりが、舞台で再び三浦とタッグを組むこととなる。3人にこの作品に賭ける思いを訊いた。『母に欲す』チケット情報「『峯田くん、池松くんとたっぷり芝居をやりたい』というところから始まった企画」と語る三浦。舞台初挑戦となる峯田は「嬉しかった気持ちと、芝居はやったことがないから不安という気持ちと半々。でも三浦さんに声をかけてもらったからにはやらなきゃな、と思った」と話す。「僕は声も小さいし、2本の舞台を経験して自分は舞台に向いていないんじゃないかと思っていた」という池松は「それでも三浦さんだったら不思議と大丈夫と思えた」とこの舞台に参加した理由を語った。実母を亡くしたふたり兄弟のもとに、ある日父親が迎えた新たな母親が来る。それをきっかけにふたりのなかで巻き起こる葛藤を描く『母に欲す』。三浦が初めて家族、母という題材に正面からぶつかってゆく物語。これまで触れてこなかった題材を選んだ真意について訊くと、「自分にとっては禁断のテーマというか、いつかはやりたいと思いながらも勇気が出なかったもの。この芝居で舞台にひと区切りをつけようと思っています」と三浦から衝撃的な発言が飛び出した。「やめないでくださいね」と声をかける峯田や「三浦さんがそういうなら僕も」と言い出す池松に笑いながら「この先どうなるかはわからない。でも次は決まっていません。それくらい崖っぷちの気持ちでやっています」と言葉を続けた。「一度映画で一緒にやったこのふたりを呼ぶことで、『また群れでやりたいんだろうな』と思う人もいるかもしれない。でも舞台に呼んでしまえば、映画でせっかく築いた信頼関係が揺らぐ可能性だってある。弱いところを見せることもできない。恐怖の方が強いんです。でもいまここでやるしかないと思っています」と改めて決意を語る三浦。これが最後の舞台作品になるかはわからないが、彼の思いをすべて注いだ究極の作品になることは間違いなさそうだ。公演は7月10日(木)から29日(火)まで東京・PARCO劇場にて。チケットの一般発売は5月31日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行抽選「プレリザーブ」を実施中、5月13日(火)午前11時まで受付。取材・文:釣木文恵撮影:源賀津己コスチューム:三浦大輔 …「NEO RESISTANCE」「Roen」、峯田和伸・池松壮亮…「カインドウエア」スタイリスト:DAISY 石橋瑞枝( DAISY M’S OFFICE )ヘアメイク:河村陽子
2014年05月09日EXILE・眞木大輔主演の中島良監督最新作『俺たちの明日』(4月5日公開)の場面写真が5日、公開となり、眞木大輔や大東駿介、中尾明慶らが演じる登場人物のキャラクターや、ストーリーの一部が明らかになった。同映画は、希望、夢、愛、自由…すべてを失い、どん底人生を歩んでいた8人の男たちの物語で、だれが敵でだれが味方なのかわからない中、裏切りやどんでん返しが連続して起こる息もつかせないストーリー。超一流の盗人・不動龍は、仲間の小田切俊郎・横倉貴史と共に、裏取引からなんでも行う質屋Kに盗みに入る。リュウの目的は、高価な宝石やバッグではなく、"心の一番奥深くにある願いを叶えてくれる"と噂される『伝説の金貨』を手に入れること。この仕事を最後に足を洗おうという決意でリュウは盗みに入ったが、そこで別々の目的を持った男たちと鉢合わせになり、とんでもない事態に巻き込まれてしまう。主人公の不動龍を演じるのが、EXILEのパフォーマー・眞木大輔。その仲間で冷静沈着な小田切俊郎を俳優の大東駿介が、リュウと長年行動を共にし、舎弟分でもあり親友でもある横倉貴史を俳優・中尾明慶が演じる。そして、不動龍に強い恨みをもつベテラン刑事に平田満、裏取引など何でもやる質屋店主に武田真治、さらに、チンピラの柿ノ木剛にLead・谷内伸也、質屋のアルバイト店員・加藤新平に橋本一郎、 新平の恋人で風俗嬢の原心愛に佐津川愛美、エリート警察官の木戸誠に中村靖日と、個性あふれるキャストが出演する。(C)2014「俺たちの明日」製作委員会
2014年02月06日オフィシャルブログで卒業を報告人気ファッションモデルで、「2011年東レ水着キャンペーンガール」にも選ばれた西田有沙。映画やCM、バラエティ番組等への出演でも知られる。そんな彼女が、これまで専属モデルを務めてきた「non-no」(集英社)を卒業することが分かった。21日、本人がオフィシャルブログを通じて報告しているところによると、19日発売の最新号5月号をもって卒業することを決めたのだそうだ。2011年1月から、同誌レギュラーモデルとして活躍してきたため、2年強の活動に終止符を打ったこととなる。寂しさもありつつ、ポジティブに急な決定となったが、「non-no」編集部や愛読者、ファンらへの感謝をつづり、次へ進むためのステップだと思って決断したこと、寂しい気持ちもあるけれど、ポジティブに前進していきたいと考えていることなど、今後への意欲も見せ、現在の率直な心境を語っている。フラワーモチーフのヘアアクセを付け、フェアリーな魅力たっぷりの画像も公開。加えて、同誌卒業ページの撮影時オフショットも掲載している。こちらでは、モデル仲間らとともに写っており、みな彼女の卒業にサプライズで駆けつけてくれたのだそうだ。うれしさのあまり、西田は号泣してしまったとか。ブログには、ファンらからの卒業を惜しむ声や、今後の活躍に期待する声が多数寄せられている。元の記事を読む
2013年03月23日アニメーション映画『ももへの手紙』の完成披露試写会が4月10日(火)、都内で開催され、声優を務めた美山加恋、優香、西田敏行、沖浦啓之監督が上映前の舞台挨拶に登壇。本作が韓国、台湾、香港、そしてアメリカで公開されることが発表された。父を亡くした少女・ももが、母と引っ越した先の瀬戸内海の島で“見守り組”と名乗る不思議な妖怪たちに遭遇。彼らに振り回されながらも、父が遺した大切な思いに気づいていく姿を描く。自身が演じた少女・ももについて美山さんは「結構、自分と似ていたのでやりやすかったです。人見知りなところやお母さんとギクシャクしたときに素直になれないところ、余計なひと言を最後に言ってしまうところは同じです」とニッコリ。映画にちなんで、もしも大切な人に手紙を書くなら?という問いに「やっぱりお母さんですね。私は5歳から仕事をさせていただいてるんですが、いつもお母さんは現場について来てくれて、つらいときも一緒にいてくれました」と感謝の思いを語った。優香さんは、これまでに受け取った忘れられない手紙として父親からもらった手紙の思い出を披露。「17歳でこの世界に入り、家族と離れて寮に入ったんですが、そのときに初めて1度だけ父親から手紙をもらったんです。茶封筒に入ってて(笑)、心のこもった手紙でした」と懐かしそうに明かした。西田さんは、妖怪3人組のリーダー格・イワの声を務めたが「最近、人間の役をやってません…」とボヤく。司会を務めたTBSの田中みな実アナウンサーから役と自身の共通点を尋ねられたが、しばし思案し「…無理だよぉ」と困惑した表情を浮かべた。「よく見ると顔は似ているかな」と共通点をひねり出したが、これに田中アナが「そうなんですよね!」と即座に反応。西田さんは「間髪なかったね」と“妖怪”扱いに苦笑いを浮かべていた。この日は、主題歌を歌う原由子からビデオメッセージが寄せられ、杉並児童合唱団の21名の小学生たちが主題歌「ウルワシマホロバ~美しき場所~」の合唱を披露。「みなさんの笑顔に心洗われました」(優香さん)、「感動しました」(美山さん)とキャスト陣は口々にその美しい歌声を絶賛した。また、本作が韓国で夏に、さらに台湾、香港、そしてアメリカでも公開されることに沖浦監督は「韓国での公開は今日、(イベントの)台本を読んで初めて知りました。喜んでます。嬉しいです」と少し緊張気味の口調で喜びを明かした。アメリカでの公開時期や規模は未定だが、本作は「第15回ニューヨーク国際児童映画祭」で長編大賞にも輝いており、海外の観客にどのように受け止められるのか楽しみなところだ。『ももへの手紙』は4月21日(土)より丸の内ルーブルほか全国にて公開。特集:『ももへの手紙』の世界へようこそ■関連作品:ももへの手紙 2012年4月21日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012『ももへの手紙』製作委員会■関連記事:船越英一郎、出演作でない『ももへの手紙』をアピール!「出ていないのはおかしい!」何がほかの妖怪と違う?愛嬌たっぷりの『ももへの手紙』妖怪たちの誕生ルーツ笑顔こぼれる『ももへの手紙』サウンドトラック沖浦監督書き下ろしジャケット公開不思議な妖怪と過ごすひと夏『ももへの手紙』試写会に100組200名様をご招待一番大切にしたい、家族の愛の物語『ももへの手紙』親子限定試写会に25組50名様ご招待
2012年04月10日舞台『戦国BASARA』シリーズや『深説・八犬伝~村雨恋奇譚~』などの脚本・演出を担当して人気の西田大輔が、主宰する劇団AND ENDLESSに戻り、あの“三国志”に挑戦する。『RE-INCARNATION』と題された本作は、米倉利紀(諸葛亮孔明役)や中村誠治郎(趙雲子龍役)、広瀬友祐(夏候惇元譲役)らが出演する豪華版。コミックの原作やアニメの脚本なども手掛け、エンタメ性豊かに人間ドラマを描いてきた西田が、誰もが知る歴史絵巻をどう描くのかに注目が集まる。1月下旬、都内の稽古場を訪れた。『RE-INCARNATION』チケット情報稽古場に入ると、汗ばむほどの熱気にまず驚いた。あちこちで自主稽古を繰り返していたキャストのテンションは、立ち回りの稽古に入ってますます上昇。長槍、刀、剣など様々な武器を手に、ダイナミックなアクションショーンが連続して展開する。入れ替わり立ち代わりのキャストたちは「もっと早く!」「いけ!」などと盛んに声を掛け、抜群のチームワークを垣間見せるひとコマも。そんな中、華やかな扇子を持って登場したのは孔明役の米倉。突っ込む追っ手を鮮やかにかわし、敵勢を睨む姿はすでに知将の風格だ。新感覚の“三国志”に、俄然期待が高まった。「西田さんの描く世界観に惹かれて出演を決めました」という米倉は、孔明を演じるにあたり、細かい下調べは要らないと西田に言われたという。「もちろん頭の切れる男というのはベースにありますが、この作品ではユーモアや人間くささもたっぷり描き込まれている。それならイメージを固めないで稽古に入ったほうが、孔明の芯をとらえることが出来ると思った」と稽古を楽しんでいる様子。得意のアクションで自主稽古のリーダーを担う中村も、「一体感はお客様に伝わると思うから、そこは大切に」としつつ、「趙雲は優しくて強い男。恋愛もあるので、芝居の部分でもきちんと見せられれば」と意気込む。長槍で激しい立ち回りを見せる広瀬は「夏候惇は戦闘能力が95で知能は40と言われたので、普段の僕と似てるかな」と笑いながらも、「西田さんやキャストとのやりとりを重ねて、熱くて野太い夏候惇を作っていきたい」と話した。本作の焦点について、「中村くんもそうですが“見せる表現”に長けた人たちが奇跡的に集まったこと。そして才能を持ちつつ、常に真摯な米倉さんが孔明を演じること。このふたつによって“孤高の男が光を見つける物語”を描けると思いました」と西田。「お客様も一緒にその光を探してほしい」と結んだ。公演は2月10日(金)から19(日)まで東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて開催。チケットは発売中。取材・文佐藤さくら
2012年02月08日三谷幸喜がメガホンを握る『ステキな金縛り』の主演を務める深津絵里と西田敏行がスペシャルユニットを結成し、三谷監督が作詞した本作の主題歌を歌うことが決定!さらに、本作に出演する中井貴一、KAN、阿部寛、小林隆が“法廷ボーイズ”としてコーラスを担当することも明らかになった。今年、三谷さんは50歳の誕生日を迎えるが、“三谷幸喜生誕50周年スペシャル企画 三谷幸喜大感謝祭”と銘打って、芝居や映画、TVドラマに小説など7本の新作を発表する予定。本作はそのうちの1本で、崖っぷちの女弁護士が落ち武者の幽霊の力を借りて、殺人事件の真相を究明していくというコメディ。主題歌のタイトルは、映画のサブタイトルでもある「ONCE IN A BLUE MOON」。劇中、息の合った演技を見せる2人が、エンドロールでもその美しい歌声を響かせる。三谷監督の前作『ザ・マジックアワー』でも共演している2人だが、特に深津さんは劇中で「I’m Forever Blowing Bubbles」を披露しており、2作続けて歌と演技で魅せることに。しかも今回は、歌手として紅白歌合戦出場経験を持つ西田さんとのデュエット。果たしてどんな楽曲となっているのか?今回、発表された歌詞の中には「あの夜、出会った 不思議な髪の人」とあるが、これはまさに落ち武者状態の不思議な髪形の西田さんのこと?エンドロールでも劇場に笑いがあふれることになりそうだ。また法廷のシーンでは、深津さん演じるエミの前に立ちはだかる敏腕エリート検事役で中井貴一、殺人事件の容疑者役でミュージシャンのKAN、エミの弁護士事務所のボスとして阿部寛、そして裁判官には小林隆と4人のキーマンが出演しているが、彼らが“法廷ボーイズ”を結成し、コーラスを担当!夢の競演が実現する。三谷監督は今回の主題歌の経緯を以下のように説明する。「そもそも、子供の頃からディズニー映画でよく使われている、劇中で時間の経過を音楽(挿入歌)で綴るという演出が大好きで、自身の作品でも一度取り入れたいと考えていたところから、今作の企画の段階で、挿入歌としてこの楽曲を作ることにしました。そして、とても素晴らしい楽曲ができたので主題歌にも採用することになりました。歌い手に関しては、曲を作る際に、エミの気持ちを歌った曲、エミと六兵衛の関係性を歌った曲にしようと考えたので、『ザ・マジックアワー』でも歌を披露してもらい、更に舞台デビューがミュージカル(『アンの青春』(’92))だった深津さん、ミュージカルスターでもあり歌手としても大活躍中の西田さんにデュエットでお願いすることにしました。法廷ボーイズに関しては、ちょうど楽曲が上がったときに中井さんも居合せ、一緒に聞いたらとても喜んでくれたので、協力をお願いしました。更に、KANさんはプロのミュージシャンですし、小林さんもミュージカルで活躍している、阿部さんもとても声が良いということで、法廷に関わる4人に“法廷ボーイズ”としてコーラスで参加してもらうことにしました。声の良い人が法廷に集まっていました。作詞に関しては、エミと六兵衛の関係性を謳いながらも、カラオケなんかでも歌いやすいように、限定し過ぎず、ラブソングにもなるような色々な意味を含ませることを意識しました。いまは、サントラとしての発売ですが、できればシングルカットをして、紅白を目指したいです。ただその場合、紅と白、どちらで出るか…。深津さんは紅と言ってましたが…」と早くも紅白歌合戦を意識?なお、三谷さんが歌詞を手がけるのは平井堅の「一人じゃない」(作詞:三谷幸喜作曲/歌:平井堅)以来となる。今後、8月中に深津さんと西田さんがレコーディングを行い、法廷ボーイズの収録は9月に行われる予定。楽曲は10月5日(水)発売。『ステキな金縛り』は10月29日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ステキな金縛り 2011年10月29日より全国東宝系にて公開© 2011フジテレビ 東宝■関連記事:新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年07月14日「涙なくして読めない漫画」と多くの支持を集める村上たかしの作品を映画化した『星守る犬』が6月11日(土)に公開。都内劇場で行われた舞台挨拶に主演の西田敏行をはじめ、玉山鉄二、川島海荷、瀧本智行監督が登壇した。北海道の山中に放置された車の中から、中年男性と犬の白骨死体が発見される。男性と犬の死亡時期には半年の時間差が。埋葬を請け負った青年は彼らがここに至るまでの旅路を辿るが、そこには挫折や苦悩、そして家族への深い愛があった――。この日は東日本大震災の発生からちょうど3か月目。撮影は被災前の東北各県でも行われており西田さんは、改めて被災者にお見舞いの言葉を送ると共に、自身も福島県出身であることから、寄せられた多くの支援に感謝した。その上でこの作品を「40年近い俳優生活においてもエポックメイキングと言える作品。宝物になりました」としみじみと語った。熟年離婚や無縁死といった現代社会が抱える問題が描き出されるが、西田さんは「(妻を演じた)岸本加世子さんから離婚届を出されたときは戦慄が走りました」と苦笑交じりに明かし、会場の笑いを誘った。そして「家族は空気のように(当たり前に)あるものと考えてました。父として興味、関心を持つことが大事なんだなと」と思いを語った。川島さんは、映画にちなんでひまわりの花を手にした観客に迎えられ「感動してます!」と嬉しそう。自身「お父さんとは仲が良い」と語っていたが「たまに反抗してしまうこともあるので『ごめんね、いつもありがとう』と伝えたい」と作品を通じて感じた父への感謝の思いを口にした。玉山さんは「この役を演じる上で、クランクイン前から決めていたことは余白を大事にして、観客のみなさんに余白を埋めていただいて完成させるということ」と語り、映画を観終わったばかりの客席に「(自身が演じた)奥津は今日、完成して嬉しいです」と笑顔を見せた。ちなみに、来週は「父の日」ということで、映画にちなんでお父さん役の西田さんにサプライズプレゼントが!それは挿入歌にもなっている水前寺清子さんの「三百六十五歩のマーチ」。こっそりと来場していた水前寺さんが客席後ろから登場し、「三百六十五歩のマーチ」を熱唱した。これには西田さんも感激。「お父さんやっててよかった」と涙ながらに語っていた。『星守る犬』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:星守る犬 2011年6月11日より全国東宝系にて公開© 「星守る犬」製作委員会■関連記事:『星守る犬』玉山鉄二インタビュー「役者として“職人”でありたい」男と犬の旅路の先にあったものとは…?『星守る犬』試写会に30組60名様ご招待『星守る犬』完成会見西田敏行、震災の被害受けた主演作ロケ地への悲痛な思い明かす川島海荷と中村蒼が難病のカップル役で共演!ラブシーンはどちらがリード?泣ける!31万部突破の漫画「星守る犬」が西田敏行主演で映画化
2011年06月13日昨夏、発売されるやいなや各メディアで取り上げられ称賛を呼び、31万部超を売り上げるベストセラーとなった村上たかしによる人気コミック「星守る犬」(双葉社刊)が西田敏行主演で映画化されることが決定!今月中旬、40万本のひまわりが咲き乱れる北海道・名寄市で撮影が開始された。山中に放置された自転車から中年男性とその飼い犬の死体が発見される。男性の遺体が死後半年を経過しているのに対し、犬の方は1か月しか経っていないという検視結果が出る。この時間差が意味するものは何か?身元不明の遺体を引き取る市役所の福祉課の青年が調べ始める。物語は数年前へと遡り、その中年男性“おとうさん”と犬のハッピーの旅路が少しずつ明らかになっていく。失業に離婚、一家離散の果て、おとうさんはハッピーと共にあてのない旅へ。やがて旅は終点を迎え…。おとうさんを演じる西田さんは、撮影の初日、本作について「原作を読んで、無償の愛を注いでくれる犬(ハッピー)と旅をして、人生の終着点に向かっていく話ですが、寂しさ、切なさ、愛おしさで、漫画なのに泣いてしまいました。この“おとうさん”という役は、ごく平均的な中年・老人像なので、コメディと違いアドリブのやりようがなく、没個性というか、逆に至難の業で、最近の自分にはユニークな役でやりがいがあり、クリエティブな気持ちを触発されました。ご覧の通り、ハッピーとも、もう心が通じ合ってるでしょ!」とハッピー役の秋田犬(オス・2歳)とじゃれ合いつつ、熱い思いを語ってくれた。自らの過去への思いを重ね合わせながらおとうさんとハッピーの旅路をたどる市役所福祉課の青年・奥津を玉山鉄二が演じるほか、ひょんなことから奥津と出会い、旅に同行するダンサーを志す少女・有希に川島海荷が扮する。ほかに、余貴美子、岸本加世子、藤竜也、三浦友和など実力派俳優陣が脇をしっかりと固める。撮影は8月末まで名寄市、石狩市など北海道で行われ、その後、青森県弘前、岩手県遠野、宮城県東松島、福島県いわきと、劇中のお父さんの旅路とは逆回りで進められ、都内スタジオでの撮影を経て、12月中旬に再び北海道で冬編のパートのロケが行われてクランクアップとなる予定。クランクインの地・名寄は瀧本智行監督が、全国5か所をめぐって最後に見つけ「ひまわり畑が一番、原作のイメージに近かった」とロケ地に決めた。撮影時期にあわせて例年よりも遅めに種がまかれ、隣りには奥津の家のロケセットが1か月をかけて丸ごと建てられた。8月12日、見事に咲いた40万本ものひまわりに囲まれてクランクインとなった。ちなみに、タイトルの“星守る犬”とは、犬がもの欲しそうに星を見続けている姿から、手に入らないものを求めること(ひと)を意味するという。かなわない夢を見るのは無駄で不幸なことなのか?その答えをおとうさんとハッピーが教えてくれる。『星守る犬』は2011年夏、全国東宝系公開予定。■関連作品:星守る犬 2011年夏、全国東宝系公開予定
2010年08月23日俳優の西田敏行が2月3日(水)、東京・シネマート六本木で映画『インビクタス/負けざる者たち』のイベントに出席し、日本時間で前夜に発表された第82回アカデミー賞ノミネーションで、本作で主演男優賞にノミネートされたモーガン・フリーマンを祝福し「絶対獲る!」とエールを送った。同作は、クリント・イーストウッドの監督第30作で1995年、南アフリカ大統領のネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)が同国ラグビー代表チーム主将のフランソワ・ピナール(マット・デイモン)と力を合わせ、ラグビーを通じ国をひとつにした実話の映画化。モーガンは2004年に『ミリオンダラー・ベイビー』で助演男優賞を獲得しているが、主演男優賞は受賞すれば3度目のノミネートで初受賞。マットも同作で助演男優賞にノミネートされた。イーストウッドの大ファンとして写真家の浅井愼平と共にゲストで来場した西田さんは「モーガンは大好きな俳優のひとり。大好きな浅井さんと同じ1937年生まれで、僕は47年生まれ。10コ違う先輩が熱い仕事をしてくださっている、世の中に対し切り拓いてくださっていると思うと、希望が持てる」と敬意を表し「受賞?絶対獲る!」と握りこぶし。さらに「マットは俺の教えた通り、よくやっているなって」と観客を笑わせた。一方、浅井さんは同作を「まっすぐで純で熱いものを持った人たちが世界を変えると改めて感じさせてくれた」と激賞。「僕はこの国のいろいろと困難な状況がある中、かなり絶望していてこのままではいけないと思っている。衆参両院の議員が正装してこの映画を観たら、卒倒するのでは?人としてや志の深さの違いに」と辛口交じり。西田さんも「イーストウッドはここ最近の作品を観ていると、アメリカとしての落とし前の付け方を体現している。沖縄の基地問題も任せたらいい結果をもたらしてくれるんじゃないかと。イーストウッドの勇気と正義を貫こうとする志に敬意を表し、イーストウッドありがとう!」と軽妙な口調ながら真摯に語った。『インビクタス/負けざる者たち』は2月5日(金)より丸の内ピカデリーほかにて全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.第82回アカデミー賞 [アワード]■関連記事:『インビクタス』の前に…イーストウッド『グラン・トリノ』で圧巻の日本国内10冠アカデミー賞候補が決定!キャメロンVSビグローの元夫婦が最多9部門で対決ファーギーVSテイラー女優としても大活躍の歌姫がグラミー賞でガチンコ対決!賞レースのダークホース『ハート・ロッカー』のココがすごい!最新予告編到着K・ビグローが全米監督協会賞で女性監督初の快挙!会場にはブランジェリーナも
2010年02月03日写真撮影の際も、微笑み合って言葉を交わすほど息はぴったり。まさにお似合いの美男美女とも言うべきEXILEのMAKIDAIこと眞木大輔と吉瀬美智子だが、2人は開口一番、意外な撮影秘話を明かしてくれた。「役作りのために、撮影前には会っちゃいけないと監督から言われていたんです(笑)」。そんな彼らが共演したのは、『バッシング』、『愛の予感』などで知られる鬼才・小林政弘の監督作『白夜』。フランスのリヨンを舞台に繰り広げられる、ロマンティックなラブストーリーだ。登場人物は全編ほぼ彼らのみ。リヨンの赤い橋の上で出会い、惹かれ合って恋に落ち、ある結末を迎えるまでの数時間がふたりの会話劇によって構成されていく。撮影が進むにつれて“立夫”と“朋子”に「僕が演じる立夫と吉瀬さん演じる朋子が橋の上で出会うシーンまで、監督は僕たちを会わせないようにしていたんです」と眞木さん。「だから、もちろん吉瀬さんのことは知っていましたけど、なるべく情報を入れないようにしていました。実際にお会いしてからも、吉瀬さんとは立夫と朋子でいた気がします。しかも、撮影が進むにつれ、お互いに立夫度と朋子度が増していきましたね」と撮影時を振り返った。「でも、一度仲良くなり過ぎて、監督に怒られたことがあったんだよね」と言い加える吉瀬さん。その真相とは!?「まだ2人の距離がそんなに縮まっていないシーンで、仲のいい雰囲気を出し過ぎてしまって。『ここはまだそんなんじゃない!』と叱られました。撮影の2日目くらいのことでしたね。いま思えば可笑しいけれど、そのときはすごく怖かったです(笑)」。これには、「『緊張感がねえんだよ!』とか言われてね」と眞木さんも同調。「撮影中は自分のマネージャーともあまり話さないように言われていましたから。それは、立夫と朋子の孤独感をよりリアルに描くためだったんですが、そうやって小林監督ワールドが生まれていったように思います」。ロマンティックなラブストーリーの裏側には、鬼才監督が指揮する現場ならではの良い緊迫感があったようだ。そんな中、眞木さんの口から出た「孤独感」という単語は、この作品のキーワードのひとつでもある。バックパッカーの立夫はある事情を抱えながら、海外をひとり放浪してきた身だ。「立夫は朋子の中に、自分が抱えている孤独感や寂しさに似た感情を見出したんです。僕自身も誰かに出会い、相手と自分の考え方が似てるなと思うことってありますからね。あと、孤独感という点に関して言うならば、英語も通じない場所での撮影だったので、言葉の通じないもどかしさと哀しみは十分味わいました…。買い物ひとつするにしても、レジの人は絶対に英語を使ってはくれないですからね。ちょっとしたやりとりでも、徹底してフランス語を貫かれました(笑)」。朋子に対して“かわいそう”という気持ちも一方の朋子には、一度は別れた不倫相手を追いかけ、会社も辞めてパリに来た経緯がある。「30代女性らしい人生の悩みとか、悩む時期を迎える感覚は私自身にも共感できるところでしたね。でも、“かわいそうだな”という気もしました。朋子にとってはそれが幸せだったのかもしれないけれど、吉瀬美智子自身の目で見るならば、そんな彼女の姿が少しかわいそうにも映る。そういった意味でも、すごく難しい役だなと思いました。ただ、実は私、撮影に入るときに風邪をひいてしまっていたんですね。だから、必然的にひとりにならざるを得ない状況で…。孤独感の役作りはリアルにいけました(笑)」。孤独感さえも揃って仲良く(?)味わっていた眞木さんと吉瀬さん。では、旅先で誰かと恋に落ちる可能性は、おふたり自身としてはあり?なし?すると、「MAKIDAIさんみたいに素敵な男性が旅先にいたら、可能性はありますよねえ。日本でだったら分からないけど!」と吉瀬さん。「またまた、まいったなあ〜」と嬉しそうな眞木さんも、ニューヨーク滞在時の思い出話を披露してくれた。「タクシーから颯爽と降りてきたキャリアウーマン風の女性が、タバコを投げ捨て、パッとこちらをふり返ったことがあったんですよ。いまはタバコを吸ってる人ってあまり好きじゃないけど、あのときはしばらく動けなかったくらいドキドキしました。とりあえず、捨てたタバコを見に行きましたね(笑)」。そんな彼らが「単なる綺麗な夢物語ではなく、その裏に主人公ふたりの人間ドラマが見え隠れする。いい意味で夢物語と現実を行き来するラブストーリーなんです」と自信を持つ『白夜』。果たして、立夫と朋子が迎える恋の結末は?ふたりの好演共々、ぜひチェックを!(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:白夜 2009年9月19日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 「白夜」製作委員会■関連記事:EXILE眞木大輔、初キスシーンに「緊張」、「恥ずかしかった」『白夜』初日眞木大輔&吉瀬美智子、監督の嫉妬で接近できず?「全然距離が縮まらず…」ファッション小噺vol.112日本女優の美肌のヒミツはこれだった!眞木大輔&吉瀬美智子登壇!『白夜』完成披露試写会に10組20名様をご招待
2009年09月21日人気グループEXILEのメンバー、MAKIDAIこと眞木大輔が19日(土)、東京・新宿武蔵野館で主演映画『白夜』の初日舞台挨拶をW主演した女優の吉瀬美智子、小林政広監督と行い、初キスシーンの感想を語った。別れた恋人を追いかけてフランス・リヨンを訪れた朋子(吉瀬さん)とバックパッカーとして海外を放浪中の青年・立夫(眞木さん)が運命的に出会い、惹かれ合う姿を描くラブストーリー。印象的なシーンについて司会者から聞かれた眞木さんは、「橋の上を立夫と朋子が2人で走るシーンがあったんですが、生まれて1回もやったことなかったし、ベッタベタなんですが、やってみたら楽しかったです。お勧めですよ」と呼びかけ、「キスシーンも初めてだったので、緊張しました」と楽しげな笑顔。すかさず小林監督から「っていうかさ、あのキスシーン、長くなかった?」とツッコミが。眞木さんは「えっ?(監督の)オッケーが出るまでっていうことで、やっていたんじゃないですか。オッケー出てまで故意に長くやっていたわけではなかったですよ」と反論。「監督の部屋で音のチェックがあって、キスするシーンの音、チュッチュッっていうのをスタッフのみなさんに聞かれたことがあって、恥ずかしかったです」と女性ファンをやきもきさせつつ笑わせた。一方の吉瀬さんは、今年1月に10日間行われたリヨンでのオールロケをふり返り「最後のシーンが裸足にノースリーブで本当に寒かった。マイナス(気温)の世界でしたから」と苦労談を吐露。初日を祝い、タイトルにひっかけて2つで足して108本というバラの花束を、眞木さんと共に小林監督から手渡されるという粋な演出に「好きな人からも、もらったことがないのに。初めての経験で嬉しいです」ととびきりの笑顔を輝かせた。この日の観客はほぼ女性で、中にはボードを掲げる熱狂的ファンの姿も。小林監督は「僕の映画の客はいつもヤローばっかり、年がいっている人ばっかり」と驚きながらも「パート2ができるようにしてもらえたら嬉しいです」と、ちゃっかりPRしていた。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:白夜 2009年9月19日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 「白夜」製作委員会■関連記事:眞木大輔&吉瀬美智子、監督の嫉妬で接近できず?「全然距離が縮まらず…」ファッション小噺vol.112日本女優の美肌のヒミツはこれだった!眞木大輔&吉瀬美智子登壇!『白夜』完成披露試写会に10組20名様をご招待
2009年09月19日