冬のある日、学校から「アタマジラミ」のお知らせが来ました。わが家はプールにも通っていないし、縁のない話だとタカをくくっていたら大間違い!数週間後、小学生のわが子の「首の後ろがかゆい」という訴えで気がついたときには大変な事態に陥っていました。わが家が最終的に行きついた一番効果的な「アタマジラミ」の対処についてお伝えします。アタマジラミの発生は1年中。冬に大発生することもアタマジラミは人の頭髪に寄生して、頭皮から吸血することにより、ひどいかゆみを生じる寄生虫症です。私は「シラミ」と聞くと、夏のプールの時期をイメージしていましたが、実はその発生は年間を通じてあります。そして、プールでうつることのほうがまれらしいのです。アタマジラミがうつりやすいのは髪の接触で、ひっつきあって遊んだり、同じ帽子を共有したり、同じタオルで髪などを拭いたり、同じ枕や寝具を使ったりするとき。お友達とじゃれあったりする以外は、断然家族内での感染が多いのです。わが家の場合、ひとりの子どもが、首の後ろをかゆがった時には、すでにシラミがびっしり髪の中にいる状態で、家族にもうつってしまっていました。病院では、市販薬を使うように言われるだけアタマジラミによるアレルギー反応で、首の後ろがただれていたので皮膚科に相談したところ、病院で除去はできないとのこと。基本的には、市販のシラミ除去シャンプーや櫛で自分で除去するしかありません。しかし、医療機関ですすめられたそのシャンプーは刺激も強い上に、卵がかえるころに何度も使用しないといけません。成虫や幼虫は除去できても、卵は除去できないという欠点もありました。うちの子どもたちは肌が弱い上に、湿疹でただれてしまっていたので、刺激の少ない方法での除去を模索することにしたのです。役立ちアイテム【除去専用櫛とヘアアイロン】アタマジラミがいるかいないかは、実は目で確認しても正確に判断することが難しいです。卵がびっしり産みつけられている場合などは見てわかるので「いる」前提で駆除を始めると思いますが、目視でいないと思っても、実はいることもあるのです。子どもが頭を触っていることが多かったり、かゆがるときは要注意で、首に湿疹ができたり、目で発見できるくらい卵を見つけれる状態だとかなり症状が進んでいることも。私が見つけたアタマジラミ除去専用櫛は、アタマジラミがいるかどうかのチェックと同時に除去ができる優れものでした。アタマジラミ除去専用櫛ってどんなもの?アタマジラミ除去専用櫛は、一列に並んだ歯と歯の間隔がとても細かいステンレス製の櫛で、薬品など一切使わずに髪にへばりついた小さな卵も除去できる専用の櫛です。プラスチック製のものもありますが、丈夫さと目の細かさから、おすすめはステンレス製のもの。薬局などで取り扱っているところもありますが、私はインターネット通信販売で手に入れました。「アタマジラミクシ」「シラミ除去クシ」などで検索するとたくさん出てきます。価格は1000円~3000円程度で、2種類購入して試したところ、1000円前後のものはステンレス製の歯がまっすぐなのに対し、2500円の特許を取った日本正規品では歯がスクリュー状になっており、髪を梳くだけで卵を除去できることもウリでした。櫛にしてはなかなか高額ですが、一度買ってしまえば定期的にアタマジラミがいないかチェックするのにも大変役立ちます。それ以外に使用をおすすめしたいのが、ストレートのヘアアイロンです。専用櫛とヘアアイロンの使用法まず、バスルーム以外で櫛を使う場合はカットケープをつけましょう。櫛で丁寧に梳いて卵を除去します。そのあとはシャンプーの代わりに、ヘアアイロンを当てます。アタマジラミは(卵も)熱に弱く、高熱、もしくは60度以上の熱に5分以上さらされると死滅します。ヘアアイロンを櫛と同様に隙間なく丁寧に当てていきます(多少髪は傷んでしまう覚悟でしたが、子どもの髪はそこまで傷みませんでした)。ヘアアイロンであれば、110~140度という高熱になるので、取れにくい卵もすぐに茶色くなり、短時間で死滅させることに成功しました。ヘアアイロンの使用中はやけどにはくれぐれもご注意ください。プラスして苦手でないならティーツリーの精油をキャリアオイルに混ぜて、髪全体をオイルマッサージするのもアタマジラミの活動抑制になるそうです。虫よけと髪の保護を期待して、除去中は寝る前にトリートメント代わりに使ってみました。もちろん、肌が弱くなければ、除去シャンプーで成虫・幼虫を駆除しつつ、専用櫛で卵を駆除していくのが一番お手軽です。専用櫛で、隙間なく丁寧にいろいろな方向に髪全体を何度も梳くだけで、成虫や幼虫、そして卵がしっかり取れます。しかし、成虫・幼虫は動くので、シャンプーも併用するとよいようです。忘れてはいけない【室内の大清掃】そして、忘れてはいけない大事なことが室内の大清掃。シーツなどの寝具、着ていた服やタオルなど、髪に触れた家中の布を熱湯で消毒するか乾燥機などで高温処理し、再感染を防ぎます。熱消毒が難しい場合は、アタマジラミは人肌を離れると3日で死んでしまうらしいので、布団圧縮袋などで密封し、1週間以上放置してから洗濯や日干しを行うとよいようです。せっかく頭から除去できても、またアタマジラミに住みつかれてはたまったものではありませんから、ここも入念に行う大事なポイントです。ちなみに首などにできたアレルギー反応のただれは、除去を始めるとするすると消失し、結局ただれていた場所も薬を使わずに治りました。一度かかると家中大変な目にあう確率の高い「アタマジラミ」。そもそも発見が至難の業なので、わが家では専用の櫛を常備し、定期的に専用櫛で梳く「チェック」を欠かさず続けていこうと思っています。<文・写真:ライター結生>
2021年01月17日アタマジラミは夏場のプールの時期によく発生しやすいとされています。プールの水を介してはうつりませんが、衣類を介してうつるほか、タオルの貸し借りなども感染しやすくなります。ほかにも、頭と頭をくっつける頭皮の接触をはじめ、クシや帽子などの共有からも感染しやすいため注意が必要です。 激しいかゆみに注意! 頭皮の血を吸うアタマジラミとは…!? アタマジラミは頭皮から人の血を吸い、かゆみや湿疹などを発生させます。感染症などの病気を起こすことはありませんが、強いかゆみが生じるため、かきむしってしまうととびひになってしまう恐れがあります。特に0~11歳の子どもの間で発生することが多いので、保育園や幼稚園、小学校などの子どもがいるご家庭では注意が必要です。また、アタマジラミの成虫の場合は、動き回るので見つけるのが難しいです。大きさとしては、2~4mm大くらいで黒灰色または茶色をしています。一方で成虫が産んだ卵は髪の毛に付着しているので見つけやすいです。大きさは0.5~1mmくらいで光沢のある乳白色の楕円形です。毛髪の根元近く(毛根から5~10mmくらいのところ)にしっかりと付着しているので、つまみ取ろうとしてもなかなか取れません。後頭部や側頭部に好発すると言われていますが、髪の毛ならどこにでも見られます。 アタマジラミの予防法や対処法とは…? アタマジラミの予防法と対処法は下記のとおりです。 予防法●頭皮を清潔な状態に保つため、毎日しっかり洗髪する後頭部や生え際は特にしっかりと洗います。 ●お友達同士で帽子やクシ、タオルの貸し借りはおこなわない自分のものは自分だけで使うようにしましょう。 ●髪の毛を洗った後は、毎回ドライヤーでしっかりと乾かす生え際などもしっかりと温風で乾かすと良いです。 ●集団でお昼寝をする際は、ほかの子と頭がくっつきすぎないように気を付けるお友達と距離が近いときは少し離れるように心がけましょう。 対処法●毎日しっかりと洗髪する卵が髪の毛にくっついている場合は洗髪程度では除去することができませんが、1週間ぐらいで孵化するので、毎日しっかりと髪を洗うことが大切です。 ●細かい目のクシで髪の毛をしっかりとかす髪の毛をとかしていて、アタマジラミの卵がクシについたらティッシュなどに取り、捨てましょう。インターネットなどでもアタマジラミ専用の目の細かいクシが売っているので、手軽に購入することができます。 ●卵がついている髪をカットする髪の毛に卵がついているのを見つけたら、根本からハサミでカットすることでシラミの卵を取り除くことができます。卵がたくさんあると大変ですが、できる範囲でカットしましょう。 ●市販の薬剤シャンプーを使用するアタマジラミの駆除薬として使えながらも、人に対しては安全性が高いスミスリンシャンプーを使うと効果的です。ただ、卵には効かず、幼虫と成虫にしか効果がないため、卵が孵化した頃を狙って、3日に1回のスミスリンシャンプーを5回ほど繰り返すことが勧められています。 ●医療機関に相談皮膚科医にできるだけ早めに相談しましょう。 また、アタマジラミの幼虫や成虫、卵は熱に弱いのが特徴です。感染している子どもの衣類や使用したタオルは60度以上のお湯に5分以上つけてから洗濯するようにしてください。乾燥機やアイロンを使うのも効果的です。ほかにも、ベッドやソファ、床などは特にこまめに掃除機をかけるようにしてください。 子どもが感染したら家族間でも気を付けよう!子どもがアタマジラミに感染した場合、家族間でもうつってしまう可能性があります。そのため、タオルや下着、クシ、シーツなどは共用しないようにします。また、すでに感染している場合もあるので、しっかりと家族全員の頭をチェックすると良いでしょう。 アタマジラミは、季節に関係なく一年を通して感染が報告されていますが、特に夏場の感染が多いと言われています。アタマジラミは長い髪が大好きなので、髪の毛は短ければ短い方が治癒を早めることができます。そのため、アタマジラミに感染してしまったら、できるだけ短く髪をカットするのも有効な手段と言えます。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、横浜市立大学皮膚科臨床教授 馬場 直子 先生1983年滋賀医科大学医学部卒業、1994年横浜市立大学皮膚科講師を経て、神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、2015年より横浜市立大学皮膚科臨床教授を兼務。日本皮膚科学会専門医。専門分野は小児アトピー性皮膚炎、母斑、血管腫、皮膚感染症など小児皮膚科学全般。
2020年07月27日こんにちは! イラストレーターのにわゆりです。今回はママたちを恐怖におとしいれる「アタマジラミ」のお話。シラミはかーちゃんが小学生のころにもはやっていたので、遠い昔の話だと思っていたのですが…。今でも毎年シラミ流行の話題があがるのでかーちゃんはびっくり!それでもわが家のモンキーズは、シラミにならずにここまでこれていました。しかし先日、ふとモン太の頭を見ると白い物体がたくさんくっついているのを発見!■息子の頭に小さな白い卵を発見!シラミの卵は髪の毛にくっついているので、すぐに取れないのが特徴。モン太の頭についていた白い物体も、触ってもしっかりくっついていたので、すぐにシラミだとわかりました。学校からの通達によると、アタマジラミは、毎日お風呂に入って清潔にしていても簡単に感染してしまうとか。そして、子どもってすごく密着して遊ぶので一気に広まってしまうようです…。このまま丸刈りにしてしまいたいところでしたが、小学2年生ともなると「丸刈りは絶対に嫌だ!」と断固拒否!仕方がないので丸刈りにならない程度にバリカンで短くし、すぐにシラミ専用のクシ、カーペットや枕にかけるシラミ退治スプレーを購入。■アタマジラミ専用の退治グッズが活躍早速、ベランダで髪の毛にクシを通すこと30分…ひ~! 虫が4匹も出てきてかーちゃんは気絶しそうになりました…。シラミ用のクシ、卵も虫もめちゃくちゃ取れる~!アタマジラミは頭から離れると生きていけないそうなので徹底的に除去!それから毎日暇さえあれば卵取りをして、シラミ予防のスプレーを頭にかけて、絶対にふ化させてなるものか! と必死にがんばりました。■タオルは共有しない! 枕カバーに予防スプレー!完全に駆除できるまで10日ほどかかると言われていますが、最初に髪をできるだけ短くしたのがよかったのか、シラミ退治のシャンプーを使わずに、1週間ほどで卵もゼロに!タオルを共有しないようにしたり、キーちゃんを丸刈りにしたりと気をつけて過ごしていたので周りにもうつらずに済みました。今回、無事にシラミ退治は終わりましたが、またいつもらってくるかわからないアタマジラミ…がんばって阻止したいと思います!
2019年07月27日こんにちは! 5歳3歳兄妹の母、グラハム子です。今回は子どもの感染症の話を書きたいと思います。保育園や幼稚園に通い出すと、いろいろな感染症にかかりますよね。でもこれは誰もがとおる道。しかたありません。ある日、園から1枚のお便りがありました…。■一家揃ってアタマジラミに感染していたそして何気なく息子の頭を見てみると…い、いるー!よく見ると、息子の髪にはところどころ小さくて白い卵のようなものが付いていました。(まてよ、息子にいるってことは…)娘にもいるー!!と、いうことはもれなく私にも夫にもいるということでしょう(泣)そういえばここ最近、ずっと頭がかゆかったんです。でも「頭がかゆい=シラミ」とはまさか思いませんでした。年齢のせいかシャンプーが合わなくなってきたのかなぁ〜なんてのん気に考えていました。ともかく、一刻も早くシラミを駆除したいので、急いで皮膚科へ!「毎日お風呂に入れて髪も洗ってるのになぁ…」と、正直、ちょっとショックでした。皮膚科でお医者さんに診てもらうと、やっぱりアタマジラミ。「清潔にしていても感染する」と聞いて、ショックが少しやわらぎました。そしてお医者さんに教わったり、自分でネットでシラミについて調べた結果…<グラハム子調べのアタマジラミ対策>などのことがわかりました。なのでクシ、ヘアゴム、子どものクラス帽などは煮沸して駆除し、布団や枕はスプレーで撃退しました。■シラミのおかげ!? スキンシップが増えた髪の毛にはシラミ駆除シャンプーと、シラミ専用クシをやりました。こうして2週間、子どもたちの髪の毛を毎日丁寧にクシでとかしました。おかげで2週間後には、キレイさっぱりシラミはいなくなりました。思えばシラミ期間は、子どもたちとすごくスキンシップがとれた2週間でした。シラミがいなかったら、とても毎日あんなに長い時間子どもたちをひざにのせて、髪をなでたり触ったりすることはなかったと思います。かゆいし、気持ち悪いし、もう2度とシラミには感染したくないけれど、子どもたちと触れ合ってのんびり過ごせたことだけは良かったなと思います。それ以来スキンシップをかねて、日ごろから子どもたちの頭をよく見て、なでたりクシを通したりするようにしています。
2019年07月26日