悪い夢でも見ているかのような生活が長く続くなか、思わず目が覚めるような衝撃体験を求めている人も多いはず。そこで今回ご紹介するオススメ映画は、迷宮に入り込んだような感覚を味わえる話題作です。『アンテベラム』【映画、ときどき私】 vol. 425心優しい夫と幼い娘と幸せに暮らしていたリベラル派のベストセラー作家ヴェロニカ。ある日、謎めいた女性とのオンライン取材をこなしたあと、講演会のために単身ニューオーリンズを訪れる。現地では親友らと合流し、ディナーに繰り出すが、そこには公私共に順風満帆なヴェロニカを奈落の底へと突き落とす恐ろしい罠が待ち受けていた。一方、奴隷制度を信奉する南軍の旗が掲げられたアメリカ南部にあるプランテーションで、囚われの身となっている女性エデン。脱走を試みた者は監視役に殺され、焼却炉で処分されてしまう。過酷な労働を強いられ、屈辱と恐怖の日々を耐え忍ぶなか、エデンは脱出のチャンスをうかがっていた。同じ境遇の女性ジュリアを巡る出来事をきっかけに、エデンは奴隷仲間のイーライと脱走計画を実行するが……。これまでに『ゲット・アウト』『アス』といった衝撃作を世に送り出したプロデューサーが、新たに手掛けた“パラドックス・スリラー”として話題の本作。今回は、こちらの方々に見どころなどをうかがってきました。ジェラルド・ブッシュ & クリストファー・レンツ現代社会を揺るがす問題に焦点をあてた作品を数多く発表し、映像作家として注目を集めているブッシュ監督(写真・左)とレンツ監督(同・右)。ユニットとして長年一緒に活動をしているおふたりに、長編映画デビュー作となった本作が誕生した裏側や社会に対する思い、そして2人だからこその強みについて語っていただきました。―本作は、ブッシュ監督が見た悪夢がきっかけだそうですが、どういった内容だったのでしょうか?ブッシュ監督僕が見た夢は、ほぼこの映画の通りと言えると思います。インスピレーションというのは、夢や白昼夢から来ることもあるので、普段からこういったものに注意をしているほうですが、今回は本当に悪夢でしたね。犯罪の様子を目撃してしまったかのようなショックがあったので、目が覚めた瞬間にいろいろとメモをしたほど。次元を超えて誰かが僕に助けを求めているような気さえしました。超自然的というか、自分の祖先から語りかけられているような感覚もあったので、それをそのまま映画にしようと考えたのです。―その話を聞いてレンツ監督は、どう思われましたか?レンツ監督そのストーリーは書くべきだと言いました。実際、すぐに2人で短編を作ったのですが、それがこの映画のもとになっています。―『アンテベラム』は直訳すると、「南北戦争前、戦前」という意味になります。このタイトルに決めたいきさつやここに込めた思いを教えてください。ブッシュ監督実は、「アンテベラム」という言葉もサインとして僕の夢に出てきたものです。この映画では、夢の話になるべく忠実に描きたいと思っていたので、そのまま使いました。僕たちとしては、観た方に「はたしてこれは実際にアメリカの南北戦争前のことを指しているのか」それとも「これから起こるであろう南北戦争のような出来事のことを指しているのか」という疑問を投げかける意味も込めています。人々の心から憎悪が消えないと同じことが繰り返される―本作にも関わりのある南軍司令官のロバート・E・リー将軍の銅像が先日バージニア州で撤去されたこともあり、非常にタイムリーな作品になったと思います。このことでアメリカは変わっていくと思いますか?それともこれからもまだ過去に縛られたままの状態が続くとお考えですか?ブッシュ監督非常に面白い質問だと思います。あの銅像は南北戦争の象徴的なアイコンで、戦後50年近く経ってから建てられたわけですが、それを人々が受け入れたことも驚きではないかなと。僕が思うに、リー将軍はヒトラーのような人物でしたからね。今回、銅像は撤去されましたが、社会がした醜い行為にきちんと直面しない限りは、いくら物理的な行動を取ったとしても、同じようなことが起きてしまうと考えています。実際、今年の1月にはトランプの支持者たちによってワシントンの連邦議会議事堂が襲撃される事件が起きました。公共の場所から銅像を撤去するかどうかではなく、人々の心のなかから憎悪が消えない限りは、これからもこういったことはずっと繰り返されることだと危惧しています。―確かにその通りだと思います。撮影時のことについてもおうかがいしますが、レンツ監督は毎日大変で、ときには涙を流したこともあったとか。なかでも印象に残っていることは?レンツ監督冒頭のシーンを撮っているとき、ジャネール・モネイを始めとする俳優たちの演技が素晴らしくて涙を流したことはありました。仕事としては大変なことが多かったですが、とてもやりがいのある現場でもあったので、そういう意味でのストレスはなかったです。みんなで一緒に、目的や大義に向かっていくことができました。最後にはものすごいカタルシスが味わえる―映画のなかで、隠されたメッセージなど、注目すべきポイントを挙げるとすれば?ブッシュ監督映画のなかには隠しメッセージはもちろん、過去から現代までのアメリカ文化におけるさまざまシンボルもたくさん散りばめています。なかでも注目してほしい場面のひとつとして挙げるなら、奴隷仲間となるジュリアが最初にプランテーションに着いたときの言動も、ある種のヒントになっていると言えるのではないかなと。観客のみなさんにはなるべく劇場に行って、最初から最後まで何も見逃すことなく、じっくりと観ていただきたいです。そうすれば、ラストにはものすごいカタルシスを味わえると思っています。―みなさんには、ぜひ隅から隅までしっかりと観ていただきたいですね。主演のジャネール・モネイさんは圧倒的な存在感を放っていましたが、実際にご一緒されてみていかがでしたか?レンツ監督今回はあらゆる瞬間に、彼女のすごさを感じました。なかでも、彼女がジュリアを小屋で見つけたときに浮かべる表情は、本当に素晴らしかったですね。それからクライマックスで、夫にあることを告げるシーンでは、彼女の希望でもう一度撮り直しましたが、おかげでインパクトのあるいいシーンにすることができました。―これまでユニットとして活動されていますが、うまくやっていく秘訣はありますか?ブッシュ監督僕は子どもの頃に、画家のディエゴ・リベラとフリーダ・カーロのパートナーシップを見ていて、「何てすごいんだろう」と思っていましたが、僕たちも一緒に暮らしながらアートを作る生活を14年送ってきました。仕事だけでなく、私生活でもパートナーとして本当に幸せな日々を過ごしています。これは非常にユニークであり、ラッキーなことだと思いますが、それができているのはおそらくお互いの意見を尊重し合えているからです。つまり、自分がしていることと同様に2人でしていることも、僕は信じていますし、それぞれの独特な視点があるからこそ、それが僕たちの形を作っているのだと感じています。これは本当に、恵まれたことですよね。異なる視点を持っているのが2人の強み―2人だからこその強みといえば、どんなところでしょうか。レンツ監督僕たちは全然違うタイプの人間なので、異なる視点を持っているのは大きいことかなと。そのおかげで、観る人にとっておもしろくて、よりリアルな作品ができるのだと感じています。ブッシュ監督確かにそうだね。あと、彼はコネチカット州出身の白人で、私はテキサス州出身の黒人とまったく違うけれど、同じ価値観を分かち合っています。もしかしたら、それが絆となっているのではないでしょうか。作品を生み出す大きな要因となっているのも、そういった価値観から来ているものですから。完成するまでは、激しい議論を交わすこともありますが、それがあるからより良いものが生み出せると思っています。それに僕たちはやりたいことに対して、2人の考えはいつも完全に一致しているので、違う意見が出てきたとしても、同じ情熱や価値観を持ち、それについて話し合えるというのが僕たちの強みと言えるのかもしれませんね。―それでは、日本で公開されることになったお気持ちや観客に伝えたい思いについて、お聞かせください。ブッシュ監督実は、僕たちのやりたいことリストのひとつは、日本に行くこと。というのも、東京が世界で一番お気に入りの場所だというジャネールから、どれほど素晴らしい街なのかという話を僕たちは延々と聞かされていたからね(笑)。おかげで、いま行きたくてしょうがないんです。そういったこともあって、この映画が日本で公開されることには、本当にワクワクしています。日本の観客というのは非常にレベルが高いので、この映画を純粋にアートとして楽しんでいただけることを願っているところです。レンツ監督日本には非常に興味があるので、次の映画では絶対に来日したいですね!次回作では、グローバルな気候変動について描いているので、日本をはじめ、いろいろな国から得たインスピレーションを入れ込みたいと考えています。驚愕のクライマックスに息を飲む!一瞬たりとも目が離せないストーリー展開と、極限状態の緊張感にどんどんと引き込まれてしまう本作。得体の知れない恐怖の正体が明らかになったとき、衝撃の大きさに誰もが打ちのめされてしまうはず。信じがたい“悪夢”が見せる真実とは?取材、文・志村昌美心拍数の上がる予告編はこちら!作品情報『アンテベラム』11月5日(金)より全国ロードショー※TOHOシネマズ シャンテは11月7日(日)より配給:キノフィルムズ©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.©Ryan DeForeest
2021年11月03日『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサーが新たに放つパラドックス・スリラー『アンテベラム』。この度、本作で映画初主演を飾ったジャネール・モネイの特別インタビュー映像が解禁された。公私共に順風満帆の日々を送っていた主人公ヴェロニカはある日、突如として奈落の底に突き落とされる。それは外界と隔絶した極限状況下に囚われているエデンという女性をめぐるアナザーストーリー。とある広大なプランテーションの綿花畑で重労働を強いられているエデンは、あらゆる自由を剥奪された奴隷の身だ。恐怖のパラドックスからの脱出を図るヴェロニカとエデンという2人の女性を1人で演じ分けたのが、グラミー賞ノミネート常連のR&Bシンガーであるジャネール・モネイ。スクリーンデビューを飾ったのは、全米賞レースを沸かせた『ムーンライト』で、その演技が絶賛された以降も『ドリーム』『ハリエット』とコンスタントに映画に出演してきた彼女が、ついに本作で映画初主演を飾った。1985年生まれのモネイが最初に脚光を浴びたのは、人気ヒップホップデュオ「OutKast」のビッグ・ボーイに見出され、2007年にソロ歌手としてデビューを果たしたとき。デビューアルバム「Metropolis」からシングルカットされた「Many Moons」は高く評価され、第51回グラミー賞にノミネートされた。さらにモネイは人気ブランドの広告塔にも抜擢されるなど、ニューソウルクイーンとして、またメッセージを発信する力強いアイコンとして注目される存在となった。初来日は2019年。「フジロック2019」に出演した彼女は、プリンスやマイケル・ジャクソンらブラックミュージックを血肉にして生まれた圧巻のパフォーマンスで日本の音楽ファンを魅了した。また、黒人差別の犠牲となった被害者の名前を連呼するプロテストソング「Hell You Talmbout」は、今年日本でもヒットを記録した映画『アメリカン・ユートピア』内でデイヴィッド・バーンがカバーするなど、モネイの才能やメッセージは多くのアーティストたちを刺激している。俳優業では、高い評価を得た『ムーンライト』や『ハリエット』など、自らの思想や心情と共鳴した作品に積極的に参加。映画初主演となった本作『アンテベラム』もその1つだ。モネイは本作出演について「黒人女性への敬意こそが本作に出演する決め手だった。過去と今、そして未来を形作る女性たち。そして私の祖母や先祖の女性のような。この映画は重要なことを描いていると思う。過去が現在や未来に直接的にどう影響しているか」と明かす。さらに、「人種差別や無意識の攻撃、白人至上主義など、特に私たちが生きる今の時代こそ、もっと光を当てることが重要だと思う。有害な問題にね」と本作のテーマに触れている。『アンテベラム』は11月5日(金)より全国にて公開。※TOHOシネマズシャンテのみ11月7日(日)より公開(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンテベラム 2021年11月5日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2021年10月27日『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサーが放つジャネール・モネイ主演のパラドックス・スリラー『アンテベラム』より、どこか違和感が漂う不穏な本編映像が解禁となった。この度解禁されたのは、公私共に順風満帆の日々を送っていた主人公ヴェロニカ(ジャネール・モネイ)が、滞在しているホテルのフロントで友人と再会し会話を交わした後、白人女性のフロント係にレストランの予約をお願いするというもの。ありふれた日常のワンシーンのはずなのだが、何かがおかしい。この違和感は『ゲット・アウト』や『アス』で感じたそれに近しい。しかも各ショットやセリフには本作のパラドックスをひも解くヒントが散りばめられているようで…?仕事で訪れたニューオーリンズで滞在しているホテルの部屋を出ようとしたとき、ヴェロニカはボーイから花束を受け取る。その花束には送り主の名前に「X」と記されているだけで、「帰郷を待っています」という謎のメッセージが添えられていた。「X」とは一体誰なのか?そして、帰郷とはどういう意味なのか?そんな彼女が宿泊している部屋の名前は、第3代アメリカ合衆国大統領トーマス・ジェファーソンの名前が冠された 「JEFFERSON SUITE」。黒人奴隷制度に反対の意を表していたことでも知られている大統領に由来する部屋が登場するのも何らかのメッセージなのだろうか?レストランの予約をフロント係に頼もうとしたヴェロニカは、ふいに肩を叩かれる。友人のサラである。謎の花束でナーバスになっていたヴェロニカは驚くものの、久しぶりの再会を喜ぶ。だがその後に交わすお互いの会話には「無意識なる過去を祓う」「過去は決して死なない」「過ぎ去りもしない」「先祖は夢に取り憑いて生き続ける」「未解決の過去は現在に害をなす」などと意味深な言葉が連なる。まるで何かよからぬ出来事を暗示しているかのようだ。ちなみに、本作の冒頭でも「過去は死なない 過ぎ去りさえしないのだ」という、20世紀アメリカ文学の巨匠ウィリアム・フォークナーの小説「尼僧への鎮魂歌」に記された有名な一節が引用されている。繰り返される「過去」という言葉に込められた意味とは…?サラと別れたヴェロニカは、フロント係の白人女性にレストランの予約を申し込む。だが彼女は穏やかに微笑みながらも、ヴェロニカを待たせたまま、かかってきた電話応対を始めてしまう。それが黒人女性であるヴェロニカに対して相応しい態度であるかのように…。フロント係の背後の壁に飾られているのは、白亜の屋敷が描かれた油絵。それは謎の女性とともに切り取られた場面写真の邸宅に似ているが…。全てが意味ありげに思える本編映像となっている。全編に散りばめられたヒントが全て繋がった時に浮かび上がる真実。その衝撃の結末を劇場で体感して欲しい。『アンテベラム』は11月5日(金)より全国にて公開。※TOHOシネマズシャンテのみ11月7日(日)より公開(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンテベラム 2021年11月5日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2021年10月22日『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサーが手掛けるパラドックス・スリラー『アンテベラム』より7点の場面写真が解禁となった。主演を務めたのは、共に全米賞レースを沸かせた『ムーンライト』『ドリーム』で絶賛を博したジャネール・モネイ。グラミー賞候補の常連シンガーでもある実力派女優が、恐怖のパラドックスからの脱出を図る二人の女性を一人で演じ分けた。この度解禁されたのは本編から切り取られた7枚の場面写真。燃え盛る建物を背景に松明を掲げる無表情な女性(ジャネール・モネイ)、スタンリー・キューブリック監督の名作『シャイニング』を彷彿とさせるような、長い廊下にポツンと立つ不気味な少女、クラシックな黄色いドレス姿で真っ白な邸宅を駆けていこうとする女性の後ろ姿、ホテルのフロントに飾られている真っ白な邸宅の絵…どれも意味深で不穏な雰囲気が漂う。時代劇なのか現代劇なのか、その世界線すら曖昧で統一性のない場面写真の数々は奇々怪々かつ支離滅裂で、一体どんなストーリーが展開されるのか予想がつかない。さらに、広大なプランテーションの綿花畑で絶叫する黒人女性、何かをたくらむかのような目つきの黒人男性、そしてサングラス姿の謎の白人女性の姿を捉えた場面もあり、すでにパラドックスの迷宮に入り込んでしまったかのような錯覚を思わせる、謎めいた場面写真となっている。『アンテベラム』は11月5日(金)より全国にて公開。※TOHO シネマズ シャンテのみ11月7日(日)より公開(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンテベラム 2021年11月5日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2021年10月13日『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサー、ショーン・マッキトリックが放つジャネール・モネイ主演のパラドックス・スリラー『アンテベラム』の公開日が11月5日(金)に決定し、併せて予告編および新たに場面写真が解禁された。公私共に順風満帆の日々を送っていた女性が突如として奈落の底に突き落とされていく様子と、とある広大なプランテーションの綿花畑で奴隷の身として重労働を強いられている女性のアナザーストーリーが描かれる本作。誰もが意表を突かれる驚きの仕掛けが用意されているパラドックススリラーだ。グラミー賞候補の常連シンガーでもあるジャネール・モネイが、恐怖のパラドックスからの脱出を図るヴェロニカと、あらゆる自由を剥奪され外界と隔絶した極限状況下に囚われているエデンを1人で演じ分けた。今回解禁となった予告編は、ジャネール・モネイ演じる主人公ヴェロニカが慈しみの表情を浮かべながら夫・娘と過ごす幸せそうな時間や、講演会場で大勢の聴衆から拍手喝さいを浴びている様子から始まる。ヴェロニカがプライベートも仕事も充実した日々を過ごしていることが見て取れるが、長い廊下の向こう側に一人佇む不気味な少女のカットから雰囲気は一変。「お前の自由は我々のものだ」というセリフと同時に何者かに襲われるヴェロニカ。次の瞬間、全く異なる舞台に映像は切り替わる。緑溢れる綿花畑で虚ろな目をして立ち尽くす女性エデン。無気力に空を見上げる黒人女性の様子や、汚れた衣服で鎖に繋がれたまま歩かされる黒人女性たち、そして綿花を燃やす黒人男性の様子から、プランテーションで労働を強いられる囚われの身に黒人たちがおかれているようだ。そして、最後の気力を振り絞るような様子でエデンがこぼす「今夜ここを出ていく(We go, tonight…)」というセリフをきっかけにバイオレンスな描写やヴェロニカの日常の様子、意味深なカットなどがサブリミナル的に交錯し、最後は馬で駆けながら咆哮するエデンの鬼気迫る表情で締めくくられている。ヴェロニカが襲われた理由は何なのか?、エデンら綿花畑の黒人たちに待つ運命は?そして不気味な少女など散りばめられたカットの意味とは…?謎が深まる仕上がりとなっている。併せて本場面写真6点も新たに解禁。薄笑いを浮かべる白人男性(ジャック・ヒューストン)に詰め寄られる黒人女性ジュリア(カーシー・クレモンズ)の様子や、怯えた表情で周辺の様子を伺う黒人男性とエデンの姿は、どこか『ゲット・アウト』を彷彿とさせる。パラドックスな迷宮のごとき映像世界の果てに、あらゆる思考が吹き飛ぶ衝撃の“真実”とは?『ゲット・アウト』『アス』を大ヒットに導いたプロデューサーの新作とあって、期待が高まる映像&場面写真となっている。『アンテベラム』は11月5日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンテベラム 2021年11月5日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2021年08月16日スリラー映画『アンテベラム』が、2021年11月5日(金)に公開される。この悪夢は本物?!迷宮世界へ入り込むパラドックス・スリラー映画『アンテベラム』は、『ゲット・アウト』『アス』で知られるプロデューサー、ショーン・マッキトリックが新たに世に送り出すパラドックス・スリラー。公私共に順風満帆の日々を送っていた主人公ヴェロニカが、突如として奈落の底に突き落とされていく様を映し出しながら、ある“仕掛け”で鑑賞者の意表を突く。それは、外界と隔絶した極限状況下に囚われているエデンという女性をめぐるアナザーストーリーを同時に描くというもの。とある広大なプランテーションの綿花畑で重労働を強いられているエデンは、あらゆる自由を剥奪された奴隷の身だ。理不尽な罠に絡め取られてしまうヴェロニカと、軍服姿の傲慢な白人に常に監視されているエデン。なぜ彼女たちは狙われ、監視され、捕らえられてしまったのか。彼女たちを脅かす正体とは何なのか。そして、パラドックスな迷宮のごとき映像世界の果てに、あらゆる思考が吹っ飛ぶ衝撃の“真実”とは―!?“1人2役”ジャネール・モネイが主演主演は、全米賞レースを沸かせた『ムーンライト』『ドリーム』で称賛を得たジャネール・モネイ。グラミー賞候補の常連シンガーでもある実力派女優が、恐怖のパラドックスから脱出を図るヴェロニカとエデンを1人で演じ分けた。登場人物(キャスト)ヴェロニカ(ジャネール・モネイ)博士号を持つ社会学者で人気作家の主人公。公私共に順風満帆の日々を送っていたが、何者かに襲われる。エデン(ジャネール・モネイ)※1人2役とある広大なプランテーションの綿花畑で重労働を強いられている女性。また、公開となった場面写真には、薄笑いを浮かべながる白人男性(ジャック・ヒューストン)や、彼に詰め寄られる黒人女性(ジュリア カーシー・クレモンズ)の姿も。不朽の名作ホラー『シャイニング』に登場する双子少女の親戚かと見紛う不気味な少女や、クラシックな黄色いドレス姿で真っ白な邸宅を駆けていこうとする女性の後ろ姿も収められている。もちろん全て『アンテベラム』の1シーンなのだが...時代劇なのか現代劇なのかすら曖昧で、支離滅裂な場面写真からは、ストーリーを読み解くのは難しそうだ。新進気鋭の監督ユニットが放つ問題作オリジナル脚本を作り上げ、メガホンも取ったのが、ジェラルド・ブッシュとクリストファー・レンツからなる新進気鋭の監督ユニット。人種差別問題などに関する公共広告やドキュメンタリーを製作してきた彼らが、今まさにアメリカを揺るがしている人種や政治の分断というテーマを大胆にフィーチャーし、スリラー・ジャンルの常識をも覆す問題作を完成させた。【詳細】映画『アンテベラム』公開日:2021年11月5日(金) TOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開出演:ジャネール・モネイ、エリック・ラング、ジェナ・マローン、ジャック・ヒューストン、カーシー・クレモンズ、ガボレイ・シディベ脚本・監督:ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ原題:ANTEBELLUM/2020 年/アメリカ/英語/106 分/カラー/スコープ/5.1ch/日本語字幕:大西公子配給:キノフィルムズ提供:木下グループ<映画『アンテベラム』ストーリー>博士号を持つ社会学者で人気作家でもあるヴェロニカは、優しい夫、愛くるしい幼い娘との幸せな家庭を築き上げていた。ある日、ニューオーリンズでの講演会に招かれた彼女は、力強いスピーチで拍手喝采を浴びる。しかし、友人たちとのディナーを楽しんだ直後、ヴェロニカの輝きに満ちた日常は突然崩壊し、究極の矛盾をはらんだ悪夢へと反転するのだった…。一方、アメリカ南部のプランテーションで囚われの身となり、過酷な労働を強いられているエデン。ある悲劇をきっかけに、奴隷仲間とともに脱走計画を実行するが―
2021年07月30日『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサーによる新作スリラー『Antebellum』(原題)が邦題『アンテベラム』として2021年秋に公開されることが決定し、併せてポスタービジュアルと場面写真が解禁された。博士号を持つ社会学者で人気作家でもあるヴェロニカは、優しい夫、愛くるしい幼い娘との幸せな家庭を築き上げていた。ある日、ニューオーリンズでの講演会に招かれた彼女は力強いスピーチで拍手喝采を浴び、友人たちとのディナーを楽しむ。しかしその直後、ヴェロニカの輝きに満ちた日常は突然崩壊、究極の矛盾をはらんだ悪夢へと反転するのだった。一方、アメリカ南部のプランテーションで囚われの身となり、過酷な労働を強いられているエデンは、ある悲劇をきっかけに奴隷仲間とともに脱走計画を実行する。本作は、大反響を呼んだ『ゲット・アウト』『アス』を世に送り出したプロデューサー、ショーン・マッキトリックが新たに放つパラドックス・スリラー。全米賞レースを沸かせた『ムーンライト』や『ドリーム』で絶賛を博したグラミー賞候補の常連シンガーでもある実力派女優ジャネール・モネイが主演を務め、恐怖のパラドックスからの脱出を図るヴェロニカとエデンをひとりで演じ分けた。監督のジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツは、人種差別問題などに関する公共広告やドキュメンタリーを製作してきた異色の経歴を持つ新進気鋭のユニットで、本作のオリジナル脚本も手掛けた。いままさに超大国アメリカを揺るがしている人種や政治の分断というテーマをこのうえなく大胆にフィーチャーし、スリラー・ジャンルの常識をも破壊する問題作を完成させた。今回解禁となったポスタービジュアルは、黒い背景の中央に不安げな表情のジャネール・モネイの顔が大胆にレイアウトされたデザイン。その様子からは、暗闇の中に引きずり込まれながら彼女が我々に助けを求めているような感覚を受けるが、血が滴る不気味な蝶に口をふさがれ、まるで彼女の“言葉”が封じ込まれているよう。さらに「この悪夢は、本物」というコピーが一層の不気味さを放ち、スリラー映画ファンの期待を煽る。また公開された場面写真は、主人公ヴェロニカが何かにおびえる顔、そしてその背後からは何者かの手がいままさにヴェロニカの口を押さえようと忍び寄っている様子を捉えており、ミステリアスな展開を予感させる。彼女たちを脅かす正体とは何なのか。そして、パラドックスな迷宮のごとき映像世界の果てに待ち受ける衝撃の“真実”とは?ヴェロニカとエデン、それぞれの女性に起きる悪夢のストーリーに注目したい。『アンテベラム』は秋、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンテベラム 2021年秋、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2021年07月27日