『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で2度のアカデミー賞「監督賞」に輝くクリント・イーストウッドが、ブラッドリー・クーパーを主演に迎え、重厚な人間ドラマを描き出す『アメリカン・スナイパー』。そのN.Y.プレミアが12月15日(現地時間)に開催され、イーストウッド監督とブラッドリー、さらにシエナ・ミラーが出席した。原作は、クリス・カイル本人による自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」。舞台となるのは、9.11以降のイラク戦争。米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するクリス・カイル(ブラドリー・クーパー)が命じられた任務は、「どんな過酷な状況でも仲間を守ること」。国の正義を信じ、実直に任務を遂行し続けた男は、仲間からは“レジェンド”と崇められ、イラク側からは“悪魔”と恐れられ、賞金がかけられるほどの存在となる。終わりのない戦争は幾度となく彼を戦場に向かわせるが、愛する家族を国に残した度重なる戦地への遠征は、クリスの心を徐々に蝕んでいき…。この日、ブラッドリー、シエナ、イーストウッド監督の3人がレッドカーペッにト降り立つと、世界中から集まった報道陣や観客の熱狂で迎えられ、会場は大きな盛り上がりを見せた。“伝説のスナイパー”と謳われる主人公・クリスを演じたブラッドリーは、巨匠イーストウッド監督との初タッグに「素晴らしい!一生に一度の夢が叶った気分だよ!」と大興奮。さらにブラッドリーは、役づくりのために過酷なトレーニングと食事制限を敢行。外見を含めて、戦争により徐々に心が蝕まれていく主人公の心理を繊細に演じている。「大変な長い道のりでした。集中を要したし、大変だったけど、こういった犠牲が私にとってはクリス・カイルに近づく、準備の期間になりました」。そして先日、“アカデミー前哨戦”といわれるナショナル・ボード・オブ・レビューで「監督賞」を受賞し、アカデミー賞受賞にも期待が集まるイーストウッド監督は、その意気込みを聞かれるも「あまり考えないようにしている」と謙虚な姿勢で答えながら穏やかな笑みを浮かべ、「ただ映画作りをしていることが楽しいし、私くらいの歳になると仕事を続けられることだけで光栄なんだ」と、84歳を迎えてもなお、あふれんばかりの創作意欲をのぞかせていた。『アメリカン・スナイパー』は2015年2月21日(土)丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月17日クリント・イーストウッド監督が、伝説のスナイパーの真実とその半生を描いた最新作『アメリカン・スナイパー』(2015年2月21日公開)で、米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞監督賞を受賞したことがこのほど、明らかになった。『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で2度のアカデミー賞監督賞に輝くクリント・イーストウッド監督。このたび、最新作『アメリカン・スナイパー』で、第87回アカデミー賞の前哨戦、米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞にて監督賞に輝いた。監督賞受賞は、『インビクタス/負けざる者たち』(2009年)に次ぐ2度目となる。また、2014年のトップ10(作品賞除く)にも選出された。本作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得した、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝を映画化した作品。クリス・カイルは、2003年にイラク戦争が始まってから4回にわたり遠征し、常人離れした狙撃技術で、公式記録としては米国史上最多数の160人を射殺したとされている。クリス・カイルを演じるブラッドリー・クーパーは、本作では自らプロデューサーとして映画化権を獲得し、過酷なトレーニングと食事制限を敢行。徐々に心をむしばんでいく主人公の感情を繊細にリアルに演じきった。そして、カイルの最愛の妻を『GIジョー』のシエナ・ミラーが演じる。「『ミリオンダラー・ベイビー』以来のイーストウッド最高傑作」と米誌が称賛している本作は、第87回アカデミー賞において、多くの部門でのノミネートが期待されているが、現地時間2015年2月22日に発表される授賞式の前日が日本公開日となる。また、2014年12月12日(現地時間12月11日)には、ゴールデン・グローブ賞のノミネーション発表も控えている。(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., WV FILMS IV LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-U.S., CANADA, BAHAMAS & BERMUDA.(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-ALL OTHER TERRITORIES.
2014年12月04日クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』のポスター画像が解禁になった。本作で主演を務めるブラッドリー・クーパーは撮影前に過酷なトレーニングを積み、18キロ増量して全身全霊で“米国の英雄”と称された男の苦悩と真の姿を演じている。その他の写真本作は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝を映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いている。クーパーは自ら自伝の映画化権を取得し、主演だけでなくプロデューサーも務めた。さらに彼は食事制限とトレーニングで体重を18キロも増量して役づくりに挑み、狙撃シーンに備えるため実弾を使った特訓も積んだという。さらにクーパーはカイル本人とも電話で話したそうで「彼と一度でも話すことができて、本当に良かった。あれはとても短い会話だった。でも僕は彼に、この映画をどれだけ真剣に作りたいと思っているかを伝えたんだ。そして、彼がハリウッドに対してどんな恐れを抱いていたとしても、それをひとまず忘れて、僕を信頼してほしい、このストーリーを全力で伝えるから」と語ったという。その後、カイルは自身と同じ心の病に悩む元兵士によって射殺され、この世を去ってしまったが、クーパーは「彼の遺族がこの映画を気に入ってくれるか、彼と同じような体験をした人々が共感できるか、一般の観客が人間性というものに胸を動かされるかどうか。僕にとって大事なのはそれだけだ」という想いを胸に撮影に臨んだそうだ。このほど公開されたポスターには、そんなクーパー演じる主人公カイルの苦悩に満ちた表情をとらえた画像に、“米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親”という衝撃的なコピーがデザインされている。『アメリカン・スナイパー』2015年2月21日(土) 全国公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., WV FILMS IV LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-U.S.. CANADA, BAHAMAS & BERMUDA.(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-ALL OTHER TERRITORIES.
2014年11月27日クリント・イーストウッド監督が俳優ブラッドリー・クーパーを主演に迎え、伝説のスナイパーの真実とその半生を描く最新作『アメリカン・スナイパー』(2015年2月21日公開)の劇場用ポスタービジュアルが27日、公開された。本作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得した、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝を映画化した作品。2011年に米『ピープル』誌の"最もセクシーな男性"に輝いた主演ブラッドリー・クーパーが、過酷なトレーニングと約18キロも体重を増量して、実在のクリス・カイルを熱演する。舞台は9.11以降のイラク戦争。「どんな過酷な状況でも仲間を守ること」という任務を命じられたカイルは、実直にその任務を遂行し続け、仲間から"レジェンド"と崇められるが、イラク側からは"悪魔"と恐れられ、カイルの首に賞金をかけられるほどの存在となる。そして、愛する家族を国に残し、幾度となく戦地へ向かうクリスの心は、徐々に蝕んでいく。2003~2009年にかけての4度のイラク遠征で、カイルは公式に確認されているだけで米国史上最多数の160人を射殺したとされている。2013年2月2日に、自身と同じ心の病に悩む元兵士に射殺され、カイルは短すぎる生涯を終えたが、ブラッドリー・クーパーは「彼と一度でも話すことができて、本当に良かった。あれはとても短い会話だった。でも僕は、この映画をどれだけ真剣に作りたいと思っているかを伝えたんだ。そして、彼がハリウッドに対してどんな恐れを抱いていたとしても、それをひとまず忘れて、僕を信頼してほしい、このストーリーを全力で伝えるから」と、映画化にあたってクーパー本人と直接電話で話したことを明かした。アメリカが今直面する問題に真っ向から挑んだ意欲作で、「『ミリオンダラー・ベイビー』以来のイーストウッド最高傑作」と米誌が報じている本作。共演には、シエナ・ミラー、ジェイク・マクドーマン、ルーク・グライムス、ナヴィド・ネガーバン、キーア・オドネルらが名を連ねる。(C)2014 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2014年11月27日クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』の日本公開日が来年2月21日(土)に決定し、特報映像が公開になった。『アメリカン・スナイパー』特報映像本作は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝をブラッドリー・クーパーを主演に迎えて、映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いている。このほど公開された映像は、銃弾を銃に装填する音から始まり、戦場でスコープを通してターゲットを狙うクリスの姿が描かれる。戦場では状況は刻一刻と変化し、時にはターゲットを狙撃するべきかどうかは本部ではなく“本人の判断”にゆだねられる場合がある。撃たなければこちらの命がなくなる可能性があるが、誤って撃った場合、罪のない人をあやめることになる。撮影にあたって過酷なトレーニングに挑んだクーパーの緊迫感のある演技と、スコープ映像、そして爆弾のようなものを手渡しするターゲット……撃つべきか? 極限状態で迷うクリスの脳裏に、幸福な家族との光景が浮かび上がる。実在の人物を演じるにあたりクーパーは「僕には、クリス・カイルと彼の家族をきちんと描く義務があった。それは絶対的なことだ。彼の遺族がこの映画を気に入ってくれるか、彼と同じような体験をした人々が共感できるか、一般の観客が人間性というものに胸を動かされるかどうか。僕にとって大事なのはそれだけだ。彼の人生は評価されてしかるべきもの。僕らはこの映画でそれを実現できたらと思っている」とコメント。イーストウッド監督の演出の下で、クーパーがどんな演技を見せるのかも注目だ。『アメリカン・スナイパー』2015年2月21日(土) 全国公開
2014年11月07日くらコーポレーションが展開する「無添 くら寿司」は11月1日から12月15日まで、同チェーンの食事券が付いた「特製おせち」の予約販売を全国の店舗にて行う。ネットおよび電話での予約は既に開始しており、12月23日までとなる。なおネット注文の場合は、500円(税抜)割引を行っている。全4種類の特製おせちは、すべての食材に四大添加物(化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料)を一切使用しないことが特徴だという。「くら寿司特製 おせち三段重」(税別1万8,900円)は、4~5人前で食べ応えのある内容。長崎県産の大型の天然ぶりを使った「ぶり照焼」、北海道産のほたて貝を使用し加熱後に蒸すことで旨味を引き出した「ほたて照煮」、タレが染みこんだ「穴子八幡巻」などを詰め合わせた。煮物は、かつおぶしをベースとしたこだわりの「天然だし」を使い、素材本来の旨味を引き立てているという。食事券2,000円(税込)が付く。このほか、3~4人前の「和風おせち二段重」(税別1万4,100円)、和風おせち二段重にミニハンバーグやローストチキンなどが入った「お子様重」を加えた「お子様重付三段重」(税別1万8,900円)には、それぞれ食事券1,000円(税込)が付く。「ボイルずわいがに付 豪華三段重」(税別2万8,400円)には、食事券3,000円(税込)が付く。
2014年10月27日現在、日本でも監督作『ジャージー・ボーイズ』が好評を博しているクリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー(原題)』が来年2月に日本公開になることが決定した。ブラッドリー・クーパーを主演に迎えて、米軍史上最強といわれた狙撃手クリス・カイルのドラマを描くという。その他の写真圧倒的な評価を獲得しながら、休むことなく精力的に新作を発表し続けるイーストウッド監督が早くも新作を手がけている。『アメリカン・スナイパー(原題)』は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝を映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いている。戦争によって生じた傷や家族との距離、戦い続けることの葛藤を描いた本作は、今年12月25日に北米で限定公開され、2015年1月16日に全米公開を予定しており、その完成度しだいではオスカーの有力候補になりそうだ。『ジャージー・ボーイズ』公開中『アメリカン・スナイパー(原題)』2015年2月公開
2014年10月16日現在公開中『ジャージー・ボーイズ』のクリント・イーストウッド監督の次なる最新作『アメリカン・スナイパー』(原題)が、早くも来年2月に日本で公開されることが決定。ブラッドリー・クーパーを主演に、イラク戦争で活躍した実在の狙撃手の伝説と葛藤を描く。数々の名作を世に出し続ける巨匠イーストウッドが手がけた『ジャージー・ボーイズ』は、半世紀を経ても愛され続ける名曲を生んだ4人組“ザ・フォー・シーズンズ”の結成から活躍、挫折、再生までの実話を、彼らの名曲と共に描き、現在も大ヒット中だ。その熱も冷めぬ間に、今回発表されたイーストウッド監督の最新作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位(18週間ランキング入り)を獲得したクリス・カイルの自伝を原作とし、再び実在の人物を描く『アメリカン・スナイパー』だ。イラク戦争下、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズ隊員クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)のミッションは、どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること。“leave no man behind(誰一人残さない)”というモットーを持ち前の狙撃の精度で見事に体現し、多くの仲間を救ってきたカイルは、「レジェンド」の異名を轟かせてきた。だが、その腕前がゆえに、反乱兵から逆に賞金をかけられ、標的にされてしまう。そして、戦地でも故郷の家族を思い続け、良き夫・良き父でありたいというジレンマを抱えながら6年間で4度の過酷なイラク遠征を経験した彼は、妻子の元へ戻ってもなお、戦争の傷を癒せずにいた…。主人公である実在した狙撃手を演じるのは、『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』のブラッドリー・クーパー。2度のオスカー・ノミネートを果たし、演技にも定評がある彼は、プロデューサーとして自ら映画化権を獲得し、体当たりの演技で挑む。共演にはシエナー・ミラー、ジェイク・マクドーマン、ルーク・グライムス、ナヴィド・ネガーバン、キーア・オドネルを迎える。イーストウッド監督とブラッドリーがアメリカが直面する問題に挑んだ本作は、12月25日に北米で限定公開の後、2015年1月16日に全米公開を予定。早くもアカデミー賞レース大本命と呼び声が各方面から上がっている。“本当の人間の姿”や“本当の正義”と向き合った『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』に続く、アカデミー賞獲得に繋がる作品となるのか。また本作では、どのような人間ドラマを描くのか、またもや注目を集めることになりそうだ。『アメリカン・スナイパー』(原題)は2015年2月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月16日伝説のポップグループ"ザ・フォー・シーズンズ"の実話を描いたクリント・イーストウッド監督最新作『ジャージー・ボーイズ』(公開中)のエンドロール映像が10日、日本限定で公開された。このたび公開されたのは、本編のフィナーレを飾るエンドロール映像。本作を鑑賞した著名人やマスコミ関係者から称賛の声が上がり、一般の鑑賞者からも「人生ベスト5に入る作品」「予想を上回る素晴らしい映画! ラスト20分は鳥肌モノ!」など、ブログやツイッターで感動と共感の書き込みが殺到しており、その反響の多さから、日本だけ特別にエンドロール映像が公開されることになった。エンドロールの演出に関して、イーストウッド監督は「ミュージカルなら、カーテンコールで全員が出てきて拍手に応えるが、映画では普通しない。そこで俳優たちが、ザ・フォー・シーズンズの大ヒット曲に合わせて歌い踊るという、華やかに終わらせるシーンを思いついたんだ」と説明し、「みんな、大いに楽しんでくれたよ。クリストファー・ウォーケンまで、タップを踏んでるんだ(笑)」と楽しそうに語っている。なお、ザ・フォー・シーズンズは、代表曲「シェリー」の大ヒットを皮切りに、3曲連続で「ビルボード」1位に輝き、全米チャートをにぎわせた曲の数は71曲、売り上げたレコードは1億7,500万枚以上、1990年には「ロックの殿堂」入りを果たした人気ポップグループ。本作では、愛され続ける名曲と共に、彼らの友情と夢、栄光と挫折、再生の実話を、同じ時代を生きてきたイーストウッド監督が描く。(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014年10月10日「ぴあ」調査による2014年9月26日、27日のぴあ映画初日満足度ランキングは、クリント・イーストウッド監督の新作『ジャージー・ボーイズ』がトップに輝いた。2位に『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス監督が手がけたラブ・ストーリー『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』が、3位に島田荘司の同名小説をもとにしたミステリアスなラブ・ストーリー『幻肢』が入った。その他の写真1位の『ジャージー・ボーイズ』は、アメリカのポップバンド、フォー・シーズンズをモデルにした大ヒットミュージカルを映画化した作品。出口調査では「イーストウッド監督の作品なので間違いないと思って来たが、引き込まれるものがあって感動した。ラジオで音楽を聴いていた小学生の頃を思い出した」「ハートウォーミングな作品で、メンバーの仲間意識がよかった。歌も素晴らしかった」「バンドのことをよく知らなかったが、ひとりひとり考えも向いている方向も違うのに、バンドを組むことで一体感が生まれる、その人間関係がおもしろく、そして感動的だった」「期待を上回る内容で大満足。衣装や雰囲気で当時を再現していてタイムスリップしたかのような感覚が味わえた。今年一番の映画になった」などのコメントが寄せられ、40代、50代、60代を中心に支持を集めた。2位の『アバウト・タイム…』は、タイムトラベルの能力を持つ青年が、理想の恋人を探す中で経験していく出来事を描いたラブ・ストーリー。観客からは「登場人物がみな愛すべきキャラクターで、ラブ・ストーリーというより家族愛を感じた」「タイムスリップするがSFという感じはなく自然でよかった。家族、恋人など大切な人との繋がりを強く意識するきっかけになった」「同じ一日を繰り返す主人公を通して、マイナスと思える日でも、見方を変えればプラスの一日にすることができると教えられた」「タイムトラベルは出来ないけれど、失敗から学んでいく主人公と自分は同じだと思った。ありきたりなラブ・ストーリーではなく、人生の生き方について描いた良い作品だった」など、10代から60代までの観客から好評だった。(本ランキングは、9月26日(金)、27日(土)に公開された新作映画13本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2014年09月29日名匠クリント・イーストウッドが、音楽界に不滅の伝説を打ち立てた4人組「ザ・フォー・シーズンズ」の物語を描く最新作『ジャージー・ボーイズ』。本日より公開を迎えた本作だが、それに先立ちシネマカフェでは本作の女性限定試写会を実施、アンケートを実施した。ニュージャージーの貧しい町で生まれ、金もコネもない若者4人組は、神から与えられた類まれな歌声と、曲を作る才能、そして完璧なハーモニーだけで、「ザ・フォー・シーズンズ」として一躍トップスターへの階段を駆け上がった。夢のような栄光を掴んだかに見えたが、その裏にはグループ内の嫉妬、裏切り、借金など、さまざまな悲劇が起きる。一度はバラバラになってしまった彼らだったが、音楽が再び4人を結びつける――。代表曲「シェリー」を皮切りに3曲連続でビルボード1位を獲得するなど、現在までに全米チャートを賑わせた曲の数は71曲。これまでに売り上げたレコードの数は約1億7,500万枚以上という伝説を作り上げた「ザ・フォー・シーズンズ」。1990年には「ロックの殿堂」入りも果たした人気ポップグループだ。今回の女性限定で行った試写会には、10代~50代まで「ザ・フォー・シーズンズ」世代からそうでない世代まで幅広く集まった。まず満足度を聞いてみると95%以上の人が「満足」と回答。「4人で始めて音楽を合わせたとき、人の相性はあっても音楽の力は凄い」(40代・女性)「いままで聞いたことがあった曲だけど、アーティストのことを知らなかったし、一人一人にドラマがあってとても良かった」(20代・女性)「フランキー・ヴァリの人生にこんなドラマがあったとは知らなかった。『君の瞳に恋してる』がいままでとは違って聞こえた」(40代・女性)と「フォー・シーズンズ」を知らなかったけれどこの映画を観て彼らに興味がわいたという人も。また、劇中で披露される数々の楽曲に感動したという人も多くみられる中、「失敗してもやり直すことができるというのがよく分かった」(20代・女性)「仲間の大切さや人と人のつながりを改めて意識した」(40代・女性)「仕事も頑張るけど家族の大切さを忘れずにいたい」(30代・女性)とイーストウッド監督が描く緻密な人間ドラマも女性を惹きつけるポイントのようだ。壮絶なドラマを乗り越えてきた「ザ・フォー・シーズンズ」は“伝説”と謳われるが、誰もが成功と失敗を乗り越えて生きていく現代でも重なるものがあるのかもしれない。『ジャージー・ボーイズ』は新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジャージー・ボーイズ 2014年9月27日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014年09月27日ジャズ・ベーシストとして活躍するカイル・イーストウッドは、アメリカを代表する名優にして名監督、さらにジャズファンとしても高名なクリント・イーストウッドを父に持ち、精悍なルックスも譲り受けたサラブレッド。イーストウッド監督33作目となる『ジャージー・ボーイズ』を始め、『ルーキー』『硫黄島からの手紙』『グラン・トリノ』『インビクタス/負けざる者たち』で監督を支えてきたひとりだが、そもそも、なぜ映画ではなく音楽の道を選んだのか?という問いに「音楽の方が好きだったということなのかな。ベースが僕を選んだということなのかな」とほほ笑み、ルーツを紐解いていく。「ピアノを始めたのは7~8歳のときで、父に教わっていたんだ。その後、『Honkytonk Man(センチメンタル・アドベンチャー)』に出演することになってギターを覚えた。ベースにたどり着いたのはその後なんだけれど、なぜベースだったのかその理由は僕自身も分からなくて。ただ、ベースがしっくりきたんだよね。そして、17~18歳の頃に仕事として追求するなら“音楽だ”と、この道を選んだ。両親ともに音楽が好きで、楽器も演奏する人たちだったらから応援はしてくれた。と同時に、やるんだったら本気でやれとも言われたよ(笑)」。幼い頃から音楽に触れ、現在は仕事として音楽の世界に生きる彼にとって、今回の映画『ジャージー・ボーイズ』で描かれる「ザ・フォー・シーズンズ」はどういう存在だったのだろうか。「昔からジャズを始めR&Bやポップス、50~60年代のものをよく聴いていたこともあって、とりわけ僕自身が生まれる前の音楽が好きなんだ。もちろん、『ザ・フォー・シーズンズ』も好きだよ。『Oh, What A Night』なんかは、子どもの頃、ラジオから流れていたのをよく覚えている。だから、父が『ザ・フォー・シーズンズ』を映画化すると聞いて、この映画はきっと面白いものになるだろうと思ったし、『ザ・フォー・シーズンズ』というバンドが結成される様子やミュージシャンとしてのキャリアがスタートするところから始まる物語にも興味を持ったんだ」。映画の歌曲作曲の中心になっているのは、「ザ・フォー・シーズンズ」のメンバーであり、数々の大ヒット曲を世に送り出したソングライターでもあるボブ・ゴーディオ。そのなかで、カイルは「よりドラマティックにシーンを盛り上げるための音楽を担当した」と語る。「楽曲自体はすでに作られていたし、ボブも含めて『ザ・フォー・シーズンズ』の音楽が基盤になっていて僕はそこには関わっていないけれど、映画の最初と最後に出てくる『Oh, What A Night(あのすばらしき夜)』はホーンとストリングスを加えてアレンジしているんだ。映画音楽の仕事は、映画のなかに綴られている感情を音楽で伝えるということではあるけれど、大袈裟なことをしたくないなとも思っている。父は“過度なものは必要ない”という考え方だからね。なおさら音楽で感情を操作してしまうことはしたくないと思った。今回の自分の役割としては、『ザ・フォー・シーズンズ』のすでにある曲からヒントをもらい、それを加味したような曲を入れて繋いでいくことだった」。映画に寄り添う音楽という形は、そのまま父を支える息子という形に重なってくる。映画音楽に携わってはいるものの、現在のカイル・イーストウッドはジャズ・ベーシストとしての活動が中心。『ジャージー・ボーイズ』公開の少し前には、ブルーノート東京でライヴを行っている。ステージ上のミュージシャンとしてのカイルと映画音楽などのコンポーザーとしてのカイルと、同じ音楽でも取り組み方は「ぜんぜん違うんだ」と言い、異なる2つの音楽の在り方を説明する。「ジャズは何でも好きなことができる自由な音楽で、ライヴではほかのミュージシャンとのインタラクションを楽しみながら毎晩異なる演奏をするという即興の要素もある。瞬間に生まれる音楽を楽しんでいるんだ。対して映画音楽はピアノの前に座ってああでもないこうでもないと作ったものを練りに練って、編集をして、最終的にはきちんとハマるところに持って行く。まったく違う作業ではあるけれど、それぞれにやり甲斐がある。どちらも楽しい」。そして、その両方の音楽を形成する大きな要素となっているひとつが、パリの街だという。「2002年に転住して、いまもパリに住んでいるよ。年間、かなりの日数でヨーロッパツアーに出ていることもあって、基地としてもパリはとてもいい位置なんだ。しかも、フランスに限らずヨーロッパ全体に言えることだけれど、世界各地からさまざまなミュージシャンが集まっていて、彼らから受ける影響はとても大きい。いろんな人たち、異文化を持った人たちとプレイすることによって、こちらのプレイも変化していく。すごく勉強になる。ただ、僕はパリ、父はカリフォルニアだから、会いたいと思ったときになかなか会えないのが寂しくもあるけどね…。でも、今回の来日の前にカリフォルニアに立ち寄って父と母に会ったし、帰りもカリフォルニアに寄る予定なんだ」。■最新アルバム「ビュー・フロム・ヒア/The View From Here(原題)」発売中販売価格:2,500円+税■撮影:ブルーノート東京Bar BACKYARD(text:Rie Shintani)■関連作品:ジャージー・ボーイズ 2014年9月27日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014年09月26日クリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が23日(金)から日本公開される。本作で監督を務め、イーストウッドを演出したのは、彼の下で映画を学んできたロバート・ロレンツだ。彼はイーストウッドから何を受け継ぎ、初監督作を世に送り出そうとしているのだろうか? 監督に聞いた。その他の画像本作は、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス(イーストウッド)と、視力が衰えながらも決してそのことを打ち明けようとしない父のために、彼のスカウト道中に付き合うことを決めた娘ミッキー(エイミー・アダムス)が、旅を通じて絆を回復していく過程を描いた作品だ。イーストウッドの下でキャリアを積んできたロレンツ監督は「僕は監督するのを待っていた。そのために僕はこのビジネスに入って、クリントの仕事を観察していたんだ」と語る。しかし、相手はこれまで数々の傑作を監督してきたイーストウッドだ。いくら彼が“役者だけの参加”とは言え、初監督のロレンツには大きなプレッシャーだったのではないだろうか。「それについては少し心配したよ。彼にとって監督するのは自然なことだからね。それを避ける唯一の方法は、しっかり準備していくことだと思った。僕には映画のビジョンがあったし、フィルムになにを描きたいかわかっていた。だから僕は自分のショットリストを持参して、迷いなく早いペースで撮影していったんだ」。そんな監督の努力が実を結んだ結果、イーストウッドは“役者”のまま撮影を終了し、映画は無事完成。ロレンツ監督は演出家としての第一歩を踏み出した。「僕が彼から学んだことは、自分がやっていることに自信を持つことだ。映画を監督している時、人々は自分にリーダーシップを求めている。彼らは僕にプランやビジョンがあるか知りたがる。そして自分がしていることを信頼出来るかね。そういったことが彼らに最高の仕事をさせることになるんだ」。イーストウッドが長い時間をかけて付き合い、映画について教え、共に作品を生み出し、デビュー作への道筋を用意したロバート・ロレンツ監督。当面は、プロデューサーとしてイーストウッド作品を支える仕事も続けるそうだが、映画監督ロレンツの今後にも注目したいところだ。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年11月22日クリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が23日(金)から日本公開される前に、本作に出演しているジャスティン・ティンバーレイクとエイミー・アダムスがインタビューに応じた。その他の画像本作は、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス(イーストウッド)と、視力が衰えながらも決してそのことを打ち明けようとしない父のために、彼のスカウト道中に付き合うことを決めた娘ミッキー(アダムス)が、旅を通じて絆を回復していく過程を描いた作品だ。劇中では、疎遠になってしまったガスとミッキーの間を、ティンバーレイク演じる元プロ野球選手の青年ジョニーがとりもつ。アダムスは「この映画で描かれているのはいわゆる典型的な父娘関係とは言えないわね。でも、役作りのうえで友達や、撮影現場のスタッフに話を聞いたら、とても多くの人が父と娘の関係について、人生最高の関係にもなり得るし、いちばん大変な関係にもなり得ると考えていることがわかったのよ」と振り返る。以前から顔見知りで、互いの出演作を高く評価していたというふたり。でも何より、彼らにとって、名優イーストウッドとの共演が大きかったようだ。ティンバーレイクが「クリントは、僕らがいる映画界のすばらしさのすべてを象徴している。監督でないにせよ、クリントが1本の映画にその名を刻むのをそばで見ていられるなんてもう……」と言葉を失えば、アダムスは「彼の演技はとにかくすばらしいわ。この映画で彼の演技には胸を打たれた場面が何度もあった」と賛辞をおくる。さらに本作では長年、イーストウッドの下で学んだロバート・ロレンツが監督デビューを飾った。ティンバーレイクは「クリントがこの映画をプロデュースし、ロバートに監督させるための土台を与えているということが重要だ。ロバートはルーキーでも何でもない。自分がやっていること、ストーリーについて、何が正解で、それぞれのキャラクターの見せるべき点はどこかを完全に把握しているんだ。まさに満を持しての監督デビューだったんだよ」という。本作では、イーストウッドを囲むように、映画界で躍進中の若い才能が顔を揃えている。ティンバーレイクが「僕が彼について一番学んだことは、あの年齢で彼はまだ仕事を実に若々しくこなしていること」と語る通り、本作に関わった若い映画人たちは撮影を通じて、イーストウッドから自身の未来につながる大きなものを受け取ったようだ。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年11月21日クリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が11月23日(金)から日本公開される前に、イーストウッドが本作を手がけたロバート・ロレンツ監督について語った特別映像が公開された。『人生の特等席』特別映像本作は、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス(イーストウッド)と、年齢を重ね、視力が衰えながらも決してそのことを打ち明けようとしない父のために、彼のスカウト道中に付き合うことを決めた娘ミッキー(エイミー・アダムス)を主人公に、素直になれないままでいる親子が旅を通じて絆を回復していく過程と、父が娘と疎遠になってしまった本当の理由を描いた作品。ロレンツにとって本作は監督初登板戦で、これまではプロデューサーとしてイーストウッドの監督作を支えてきた。そもそもふたりが出会ったのは1995年のこと。イーストウッドが監督と主演を務めた『マディソン群の橋』で助監督を務めたロレンツは、2003年に『ミスティック・リバー』でプロデューサーになり、その後もイーストウッドの映画作りを支えながら、監督デビューを目指して研鑚を積んできた。そんな彼のデビュー戦を支えるために、イーストウッドは約20年ぶりに“俳優のみ”で出演しており「脚本が気に入った。彼の監督デビューにぴったりだ」と太鼓判を押す。かつてイーストウッドは、俳優としてカメラの前に立ちながらドン・シーゲルやセルジオ・レオーネら偉大な映画作家の演出術を学び、映画監督になる準備を積んだ。そしてロレンツ監督は、カメラの後方からイーストウッドの演出術を学び、『人生の特等席』で映画監督になった。ちなみにイーストウッドは特別映像の中で「ロバートはよくやった。才能ある監督だ」と評価している。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年11月12日メル・ギブソン主演の映画『キック・オーバー』が13日(土)より公開されるのを前に、ギブソンが劇中でクリント・イーストウッドの物まねをするシーンの映像を独占入手した。『キック・オーバー』動画『キック・オーバー』は、マフィアから大金を強奪した主人公のドライバー(ギブソン)が、金さえあれば何でも可能な史上最悪の刑務所“エル・プエブリート”から決死の脱獄を試みる姿を描いたノンストップ・アクション。このほど公開された映像は、大金を盗み取った主人公のドライバーが、マフィアのフランクに再度接触しようと、ある作戦を実行するシーン。フランクに関係するある人物に電話し、相手を信用させるためにドライバーが電話口でクリント・イーストウッドになり切って「会いたい」と話すと、アポ取りが成功するという場面だ。話し方や声色をイーストウッドに似せ、臆することなく物まねする姿はさすが名優といった所。劇中ではカーチェイスや大掛かりなアクションシーンが多いなか、こういった笑える要素もあるようだ。本作は13日(土)より公開。『キック・オーバー』10月13日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー
2012年10月12日クリント・イーストウッドが俳優として4年ぶりにスクリーン復帰を果たした今秋の注目作『人生の特等席』。このほど、特別予告編がウェブ限定で解禁となり、クリントからの日本のファンに向けたビデオメッセージと感動の予告編が収められた貴重な映像がシネマカフェに到着した。メジャーリーグのスカウトマンとして長年活躍してきた昔気質で不器用な父・ガスと、彼との間にわだかまりを抱える娘・ミッキー。ガスの視力が衰えてしまったことをきっかけに父と娘はスカウトの旅に出るが、ミッキーは過去のある出来事をいまだ忘れられずにいた…。「もう積極的に役は探さない」と俳優業からの実質的な引退を宣言していたクリントの最新作にして、映画監督としての“弟子”ロバート・ロレンツ監督のデビュー作となる本作。今回、届いた映像は、ハリウッド映画界の生ける伝説・クリントから日本のためだけに寄せられた喜ばしいコメントで幕を開ける。予告編の冒頭はクリント・イーストウッド演じるガスが亡き妻の墓に語りかけるシーンが映し出され、重厚な家族のドラマが展開していくことをうかがわせる。さらに、不器用なガスとエイミー・アダムス演じる娘・ミッキーが抱える大きな溝、そして互いの葛藤を爽やかに映し出していく。今回演じたキャラクターをクリントはこう分析する。「ガスは、これまで私が演じてきたいろいろなキャラクターの要素をもっている。『ミリオンダラー・ベイビー』に似たとこがあるし、『グラン・トリノ』には多くの点で似ている。私は自分の年齢層のキャラクターを演じている限りはそこに変化を付けられるし、その性格付けはある程度自然に伴ってくるものだ」と、まさに彼の映画人生、そして彼が生きた82年間の人生を投影した役柄であることを明かしてくれた。家族のドラマを丁寧に描いた本作で、名優クリントは果たしてどんな演技を見せてくれるのか。そして、不器用な父と娘がたどり着く“人生の特等席”とは?『人生の特等席』は11月23日(金・祝)より丸の内ピカデリー3ほか全国にて公開。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:人生の特等席 2012年11月23日より丸の内ピカデリー3ほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2012年09月19日クリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が11月23日(金)から日本公開される前に、イーストウッドのコメント付き予告編が公開された。『人生の特等席』予告編本作は、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス(イーストウッド)と、年齢を重ね、視力が衰えながらも決してそのことを打ち明けようとしない父のために、彼のスカウト道中に付き合うことを決めた娘ミッキー(エイミー・アダムス)を主人公に、素直になれないままでいる親子が旅を通じて絆を回復していく過程と、父が娘と疎遠になってしまった本当の理由を描いた作品。このほど公開された予告編は、冒頭でイーストウッドが「日本のみなさんこんにちは、私の最新作『人生の特等席』がまもなく公開を迎えます。お近くの劇場でお楽しみください」と語りかける貴重なコメント映像に始まり、妻を失って孤独に生きてきた仕事ひと筋の男、ガスが妻の墓石に語りかける場面が登場する。野球のスカウトとして自らの人生を捧げ、娘は弁護士として巨大な事務所の共同経営者候補にまでのぼりつめるほどの成功を収めた。しかし、ガスは亡き妻に「娘とうまく話せていない」と打ち明ける。映画は、それぞれが複雑な事情を抱えてきた父と娘が、時に激しくぶつかり、時に“野球選手のスカウト”という共通の目的に向かいあう過程で、互いの人生について考え、それぞれの人生の“特等席”を見出していく様を繊細なタッチで描いており、このほど公開された予告編も登場する俳優たちの演技の微妙なニュアンスまでしっかり堪能したくなる内容に仕上がっている。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年09月19日自ら監督・主演を務めた『グラン・トリノ』(’08)をもって「もう積極的に役は探さない」と語り、実質的な俳優引退宣言をしていた伝説の映画人クリント・イーストウッド。今年で82歳を迎える彼が俳優としてスクリーンに復帰する最新作『人生の特等席』が、“勤労感謝の日”である11月23日(金・祝)より公開されることがこのたび明らかとなった。大リーグの伝説的スカウトマンとして何十年も活躍してきたガス(クリント)。視力も弱り、年齢による衰えをごまかしきれないものの引退するつもりのない彼に対し、アトランタ・ブレーブスのフロントは疑問をもち始める。苦しい立場に追い込まれているガスを助けられるかもしれない人物は唯一の家族である娘・ミッキー(エイミー・アダムス)。良好とは言えない関係の2人だったが、ミッキーがスカウトに同行することをきっかけに、お互いを見つめ直すようになり――。『ミリオンダラー・ベイビー』、『グラン・トリノ』などで世界中に深い感動を刻み込んだクリントが俳優として最後(?)に選択したのは、『マディソン郡の橋』以来、17年に渡り彼から映画作りを学んだロバート・ロレンツ監督作。『グラン・トリノ』撮影中のデトロイトで監督をやりたいという希望を伝えたロレンツ監督に、クリントは唯一彼の“弟子入り”を認めたそう。「監督という仕事を学ぶのに彼以上の師匠はいないよ。私はとにかく何でも吸収した。クリントはいい意味でとても昔かたぎで、映画の事をほかの誰よりも理解している」と師匠について語るロレンツ監督。クリントは撮影中、見守るようにモニターを見つめていたという。「とにかく完璧に準備した。一瞬でも迷いは見せられなかった。撮影が始まってある時点まで彼(クリント)は私を観察していて、力を見極めようとしているのを感じたよ」と緊張感のある現場だったことを明かす。愛弟子のため、映画の魂を引き継ぐためにスクリーンに戻ってきたクリント。本作で4年ぶり、そして、自身の監督作以外では『ザ・シークレット・サービス』(’93)以来、実に19年ぶりとなる俳優復帰。“映画に生涯を捧げる男”が、いかにして“野球に生涯を捧げる男”を演じ上げるのか?伝説の俳優、クリント・イーストウッドの復帰作に期待が高まる。『人生の特等席』は11月23日(金・祝)より丸の内ピカデリー3ほか全国にて公開。■関連作品:人生の特等席 2012年11月23日より丸の内ピカデリー3ほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2012年08月29日近年は映画監督として活動していたクリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶり、自身の監督作以外では『ザ・シークレット・サービス』から19年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が11月23日(金)から日本公開されることが決定した。セルジオ・レオーネやドン・シーゲルら偉大な映画作家の下で俳優のキャリアを積み、そこで学んだことを基に1971年に映画監督としても活動を始めたイーストウッドは現在、世界屈指の映画作家として多くのファンを抱え、高い評価を集めているが、近年では「積極的に役は探さない」と実質的な俳優引退宣言をしていた。しかし、イーストウッドの下で製作としてキャリアを積み、そこで学んだことを基に2012年に監督デビューを果たすロバート・ロレンツの作品で“俳優イーストウッド”が再びスクリーンに登場する。本作でイーストウッドが演じるのは、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス。彼は年齢を重ね、視力の衰えと戦いながら、良好な関係とは言えない娘ミッキー(エイミー・アダムス)の助けをかりて、人生を見つめなおし、疎遠になっていた娘との関係を修復していこうとする。「監督という仕事を学ぶのに彼以上の師匠はいないよ。私はとにかく何でも吸収した。クリントはいい意味でとても昔かたぎで、映画の事を他の誰よりも理解している」というロレンツ監督は、「とにかく完璧に準備した。一瞬でも迷いは見せられなかった。撮影が始まってある時点まで彼(イーストウッド)は私を観察していて、力を見極めようとしているのを感じたよ」と振り返る。世界屈指の映画作家であり、現在も圧倒的な人気を誇る俳優でもあるイーストウッドは、82歳になった現在、どんな役を演じ、どんな演技を見せるのか? 全映画ファンが期待せざるをえない本作は11月に日本公開される。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年08月29日1992年に製作され、米アカデミー賞4部門に輝いたクリント・イーストウッド主演・監督作『許されざる者』が、日本映画として新たに製作され、渡辺謙が主演を、『悪人』の李相日が監督を務めることが発表された。その他の写真巨匠イーストウッド監督の名作を、『硫黄島からの手紙』でイーストウッド監督とタッグを組んだ渡辺謙主演でリメイクする巨大プロジェクトがスタートする。物語の骨格はそのままに、舞台を19世紀の北海道に変更し、かつては江戸幕府の残党として京都中にその名を轟かせるも、二度と刀を持たないと誓った男・釜田十兵衛(渡辺)が辿る数奇な運命と、暴力の連鎖を描き出す。オリジナルでイーストウッドが演じた役を渡辺が、モーガン・フリーマンの役を柄本明が、ジーン・ハックマンの役を佐藤浩市が演じる。渡辺は本プロジェクトについて「映画界での父とも思っているクリントの代表作をリメイクするのは、大きな挑戦になります。李監督と共に北海道の大地と格闘しながら、僕たちなりの『許されざる者』を積み上げていきたいと思っています」と語り、李監督は「西部劇の傑作と言われるオリジナル作品。そしてなによりも、尊敬してやまないクリント・イーストウッドという類まれな映画人に立ち向かえる機会を得られたことに、興奮と喜びはもちろん、怖れすら抱かざるえません。この作品の根底に流れるテーマは、未だ暴力の連鎖を断ち切れない現代の我々に深く突き刺さります。自分は正しいと疑いなく胸を張る人間よりも、迷いや贖罪を抱え、正しくありたいと葛藤する人間に寄り添えるもの……、そんな映画を目指していければ、と考えています」と意気込みを語っている。本企画は2011年5月に立ち上がり、同年11月にはイーストウッド監督のOKも出たことから、脚本執筆が開始された。イーストウッド監督は本企画について「『硫黄島からの手紙』で濃密な仕事をした私の良き友人である渡辺謙氏と李相日監督が、この度、日本の『許されざる者』制作にあたり、タッグを組むと聞いて大変光栄に思います」と述べている。撮影は9月中旬より11月下旬まで全編北海道ロケで行われ、来年秋にワーナー・ブラザース映画の配給で全国公開される。『許されざる者』2013年秋、全国ロードショー『許されざる者〈1992年〉』ブルーレイ 2500円(税込)DVD 1500円(税込)ワーナー・ホーム・ビデオ
2012年08月20日名優にして巨匠クリント・イーストウッドが西部劇にオマージュを捧げ、1993年にアカデミー賞9部門ノミネート、最優秀作品賞ほか4部門に輝いた名作『許されざる者』が日本映画として生まれ変わる!『フラガール』、『悪人』の李相日監督が自ら持ち込んだ企画を実現、国際派俳優・渡辺謙を主演に迎えて同名映画にて日本時代劇を制作することが決定した。『荒野の用心棒』に代表されるマカロニ・ウエスタンで一時代を築いたイーストウッドが自らの師にオマージュを捧げるために作り上げた“最後の西部劇”『許されざる者』。銃を捨て、幼い子供たちと密かに暮らしていた老ガンマンが、賞金稼ぎのために再び銃を取る姿を描き、当時無冠であった彼は4冠を獲得した。本作に感銘を受けた李監督は、昨年配給元であるワーナー・ブラザーズに日本版の企画を持ち込み、半年後に本国後より許可が下りてすぐに執筆を開始。今年6月に製作の最終決定が下りた。自身初の時代劇として挑む本作では、幕府崩壊後の明治時代初期、北海道を舞台に、江戸幕府側の残党・釜田十兵衛が再び刀を取り戦いに身を投じる姿を描く。黒澤明監督の名作『用心棒』を西部劇に変えた『荒野の用心棒』、さらにそれにオマージュを捧げた三池崇史監督の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』と、相思相愛の関係にある時代劇と西部劇。その決定打となる今回の一大プロジェクトにふさわしい主演キャストに抜擢されたのが、『硫黄島からの手紙』でイーストウッド監督とタッグを組んだ経験のある渡辺さん。オリジナル版でイーストウッドが演じた役を渡辺さんが演じるほか、相棒モーガン・フリーマンの役に柄本明、そしてジーン・ハックマンの役に佐藤浩市という日本映画界を代表する演技派3人が揃った。この映画化決定に、当のイーストウッド監督からは「『硫黄島からの手紙』で濃密な仕事をした私の良き友人である渡辺謙氏と李相日監督が、このたび、日本の『許されざる者』製作にあたり、タッグを組むと聞いて大変光栄に思います」と喜びのコメント。巨匠から背中を押される形となった李監督は、「自分は正しいと疑いなく胸を張る人間よりも、迷いや贖罪を抱え、正しくありたいと葛藤する人間に寄り添えるもの…、そんな映画を目指していければ、と考えています。西部劇の傑作と言われるオリジナル作品。そして何よりも、尊敬してやまないクリント・イーストウッドという類まれな映画人に立ち向かえる機会を得られたことに、興奮と喜びはもちろん、怖れすら抱かざるを得ません」と並々ならぬ喜びを表す。そして、大役に抜擢された渡辺さんは「映画界での父とも思っているクリントの代表作をリメイクするのは、大きな挑戦になります。李監督と共に北海道の大地と格闘しながら、僕たちなりの『許されざる者』を積み上げていきたいと思っています」と力強い意気込みを寄せている。本作の撮影は、9月中旬より11月下旬まで全編北海道ロケで行われ、2013年秋に公開予定。ウエスタンにインスパイアされた映画魂を、どのように日本映画として蘇らせるのか?続報を待ちたい。『許されざる者』は2013年秋、全国にて公開。「許されざる者」Blu−ray価格:2,500円(税込)「許されざる者」DVD価格:1,500円(税込)発売元:ワーナー・ホーム・ビデオ発売中■関連作品:許されざる者 (2013) 2013年秋、全国にて公開
2012年08月20日昨年末から制作中と伝えられていた、クリント・イーストウッドの家族が出演するリアリティ番組が5月から全米で放映されることが決定した。アメリカのエンターテインメント専門局「E!」が放映する番組は「Mrs. Eastwood & Company」というタイトルで、イーストウッド夫人のディナと娘2人(義理の娘で18歳のフランチェスカと15歳のモーガン)、ディナがマネジメントを手がける南アフリカ出身の6人組の男性グループ「Overtone」を中心にした内容になる。ディナは「私にとって家族よりも大事なものなんてありません。視聴者の方々は私たちの暮らしぶりや、型破りな物事の進め方に驚くかもしれませんが、きっと『Overtone』のことも大好きになってくれるでしょう」と、ちゃっかりグループの宣伝を交えたコメントを発表している。番組は30分放映で、5月20日(現地時間)から全10回にわたって放映。一家の主、クリントもカメラの前を横切る程度に顔を出す予定だという。(text:Yuki Tominaga)© FameFlynet/AFLO■関連作品:J・エドガー 2012年1月28日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:ジョージ・クルーニー、ケヴィン・ベーコンらがL.A.で1日限りの朗読劇に出演ナオミ・ワッツがダイアナ元英国王太子妃の伝記映画に主演C・イーストウッド、スーパーボウル中継で放映の出演CMにオバマ支援の意図はなし8割が「いままでのレオと違う!」『J・エドガー』試写会アンケート発表!レオ様、チャリティ・オークションにプレミア&パーティに同席できる権利を出品
2012年03月15日クリント・イーストウッドが、5日(現地時間)に開催されたアメリカのプロフットボールリーグ(NFL)の王者決定戦「スーパーボウル」のハーフタイム時に放送されたTVCMの出演料を全額寄付したと公表、内容に政治的意図はないことを強調した。同CMは、内容が政治的だとして放送直後から物議を醸していた。イーストウッドが出演したのは自動車メーカー「クライスラー」の2分間のイメージCMで、自動車産業の中心であるデトロイトの街と、産業の不振に苦しみながらも復活を目指す人々の様子を映す映像にイーストウッド本人の映像とナレーションが被せられる。「ハーフタイムだ。両チームはロッカールームに戻って、後半戦に勝つために何ができるか話し合っている」。続けてイーストウッドは「彼らはほとんど全てを失った。だが、私たちは一つになった。いま、モーターシティ(デトロイト)は再び戦っている。そう、アメリカもハーフタイムだ。我々の後半戦はいま、始まろうとしている」と語りかける。アメリカではこのCMが、今秋の大統領選挙で二期目の当選を目指すオバマ大統領を支持する内容だと指摘する声が一部から上がった。イーストウッドはこれに対して、「私はオバマ氏と政治的なつながりは全くない。CMは、雇用の増加とアメリカの精神についてのメッセージで、どんな政治家でも賛成する内容だと思う」とFox Newsに反論。「私は現時点で支持する政治家はいない。クライスラーはこのCMに自動車を登場させていない。このCM出演で彼らからもらったものは全てチャリティに寄付した。オバマでも誰でも、政治家がこのCMのスピリットに賛同したいならば、そうすればいい」と語った。高視聴率を誇るスーパーボウルのTV中継では、ハーフタイム中に放映されるCMの注目度も高く、ベールに包まれた新作映画のCMなどが登場することもある。(text:Yuki Tominaga)© Press Association/AFLO■関連作品:J・エドガー 2012年1月28日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:8割が「いままでのレオと違う!」『J・エドガー』試写会アンケート発表!レオ様、チャリティ・オークションにプレミア&パーティに同席できる権利を出品レオ×イーストウッド×ナオミ・ワッツが激論!『J・エドガー』超レア座談会<後編>いよいよ決戦!アカデミー賞候補発表『ヒューゴ』VS『アーティスト』の一騎打ち?レオ×イーストウッド×ナオミ・ワッツが激論!『J・エドガー』超レア座談会<前編>
2012年02月08日レオナルド・ディカプリオが主演を務めるクリント・イーストウッド監督の最新作『J・エドガー』が28日(土)から日本公開される前に本作のモニター試写会が行われ、イーストウッド作品を支持する観客がひと足早く、作品を観賞した。その他の写真映画は、1924年にFBIの前身である捜査局(BOI)の長官に任命され、後に連邦捜査局(FBI)の初代長官に就任。1972年に亡くなるまで8人の歴代米国大統領に仕えながら犯罪撲滅に務める一方で、その捜査手法や謎めいた私生活が物議をかもしたジョン・エドガー・フーパーの半生を、実話を基に描いた作品。これまで数々の傑作を発表してきたイーストウッド監督の新作だけあり、モニター試写会にはこれまでのイーストウッド作品が好きだという観客が来場。上映後のアンケートでは、そのほとんどが「これまでのイーストウッド作品に匹敵する完成度」と回答しており、「エドガーは悪人としての印象が強かったが、誰もが抱える人間としての苦悩や日々の幸福があったのだと思った」「強い信念を持つ人物が描かれている点がイーストウッド監督らしい」「J・エドガーという人物を知らなかったが、先入観なく観ても興味深い人物だった」「エドガーの若いときから晩年までを演じたディカプリオが素晴らしかった。なぜアカデミーにノミネートされなかったのか不思議でならない」などの感想が寄せられた。本作の主人公エドガー・フーバーは、米国史にその名を刻む人物だが、日本の観客にとってはなじみがあるとは言い難い。しかし、アンケートでは多くの観客が“エドガーの人物像や表と裏の顔”ではなく、“エドガーと副長官、そして母との人間関係のドラマ”が『J・エドガー』の魅力だと回答しており、本作は米国史の知識がない観客でも楽しめる普遍的な人間ドラマに仕上がっているようだ。『J・エドガー』1月28日(土) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年01月26日クリント・イーストウッドがレオナルド・ディカプリオを主演に迎え、半世紀にわたって“影の独裁者”としてアメリカを牛耳った初代FBI長官ジョン・エドガー・フーバーの実像に迫った『J・エドガー』。レオ&イーストウッド監督、さらにフーバーの部下のクライド・トルソンを演じたアーミー・ハマー、同じく部下のギャンディに扮したナオミ・ワッツ、脚本を手がけたダスティン・ランス・ブラックが顔を揃えての異色の座談会の模様をお届け!後編となる今回は、劇中のキャラクターたちの強く結びついた、そして時にいびつにすら映る関係性をどのように捉え、演じたのかをレオたちが語り合い、さらにイーストウッド監督が自らの“現在”について語り明かす。――レオは本作のフーバー役だけでなく、ハワード・ヒューズ(『アビエイター』)、さらにはセオドア・ルーズベルト(『The Rise of Theodore Roosevelt』)など歴史的な人物を演じていますが、そうした歴史的人物に特に惹かれる理由は?レオ:ランスが以前こう言ったんだ。「もし僕らがフーバーを始めとした人たちのこと、彼らを突き動かした動機、彼らの政治的な野心をより深く理解することができれば、そこから学べることもあるし、彼らの築き上げた歴史から教訓を得ることができると思う」とね。この映画でも決して彼の全てを描き上げているわけじゃない。ただ、大事な事実は、彼が20世紀のアメリカで最も強力な男でありながら、母親の下で40年間も一緒に暮らしていた男だったということなんだ。彼は常に母親に政治的アドバイスを求めていた。ここの母子には――ワシントンでフーバー家の名を挙げてやろうとする母の願望――野心があった。その結果、若き天才だったフーバー青年は大いなる野心を抱いたんだ。そして実際にアメリカを変え、いまもって尊敬され、恐れられるFBIまで作り上げたわけだけど、それでも彼は“マザコン”だったんだ。情緒的に非常に抑圧された男で、自己表現ができる唯一の手段が仕事しかなかったんだ。そして、この国の変化に対応することが出来なかった。僕は役者として、こうしたリサーチをするのがとても好きなんだ。ワシントンに行って、彼を知る人に取材することで僕なりのベストを尽くして彼を理解し、その人物像を捉えようとした。僕にとって映画作りの醍醐味の半分はこうしたリサーチにあるんだ。――この映画ではフーバーとトルソンの複雑な関係にも着目しています。アーミー:トルソンに関していえば、クライドが常にフーバーと一緒にいたり、時として彼がフーバーに対して熱くなったり、冷めたりする。その理由は、この2人の間にあるのが“ラブストーリー”だからなんだ。でも最初に脚本を読んだときには、僕はこのラブストーリーの部分が理解できなかったんだよ。トルソンがフーバーと常に行動を共にしている理由が分かっていなかったんだ。逆にフーバーがトルソンを常にそばに置いていた理由や、なぜトルソンがそばにいることが危険なのかは分かっていたけど、トルソンがなぜフーバーから離れなかったのかは飲みこめなかったんだよ。でもその後、キャスティングのフィオナ・ウィアーや友人たちととても実りの多い話を幾度となく重ねる中で、2人の複雑な関係がよりクリアに理解できるようになったんだよ。そうしたら、どんどんトルソンというキャラクターのことで頭がいっぱいになっていったんだ。フーバーというのは色々な逸話と側面があった人物だった。レオはその点に関し、素晴らしい演技を見せてくれたと思っているよ。――フーバーとトルソンがケンカをするシーンでは、過去のイーストウッド作品から見ても、非常に型破りと言える演出があったと聞きましたが…。アーミー:ああ、あのシーンについては、セットの中で「絶対に笑わない」という空気が流れていたよ。ホテルの一室でのケンカのシーンだった。クリントは僕らにどう演じてほしいかを目の前で実演することにしたんだ。そこで、クリントと彼の仲間で「ローハイド」以来の付き合いがあるバディ・ヴァン・ホーンが実際にお手本を見せてくれたんだ。イーストウッド:彼とはユニバーサルとの契約があった1953年から共演してきた仲なんだ。アーミー:それで、僕らの前で2人が実演してくれたんだ。クリントはゆっくりと僕らのところにやって来て「よし、これは非常に重要なシーンだと思う。だからこのケンカについてはこんな風にやってほしい」と言って、実際にやって見せてくれた。しかも2人とも泣き叫びながら、床の上を転がり回って揉み合っていたよ。実演を終えて、ホコリを払い落としながら立ち上がったクリントから「こんな感じでよろしく」と言われて、僕らは「はい、仰せのままに」という感じだったよ(笑)。――70代、80代になっても新たな、そしてクオリティの高い作品を次々と生み出していますが、歳をとるということと仕事への情熱の関係は?イーストウッド:年を取ることについては、いまのところいい感じだよ。順調だと思う。若いうちがピークだと言われる社会で暮らしているせいで、多くの人が後悔を感じているけれど、本当は人生の最盛期なんて人それぞれなんだよ。私の場合は…レオ:いまがまさにそうだね。イーストウッド:そう…いまがそうだ。ある特定のことについては昔よりもいまの方がより上手くいっているんだよ。それ以外のことは昔の方が良かったのかもしれないけれどね。レオ:第三者の視点から言わせてもらえば、クリントは本当にすごいよ。もし彼が監督をしていなかったとしても、きっと役者をしたり、映画音楽を作曲していると思うんだ。クリントの仕事の対する熱意は見ている僕らにとって驚くべきものだし、実際、とても刺激になっているんだよ。イーストウッド:忙しくしているのはいいことだと思うんだ。みんな早く引退したがるけどね。新聞で読んだんだが、ヨーロッパではリタイアする年齢を67歳かそこらにしようという話があるようなんだ。その昔、彼らが退職基金やそれに関連することを始めた頃の平均年齢は70歳か60歳だったのにね。ところがいまじゃ急に80歳になってしまった。やれやれ、しかも私はその80歳も超えてしまったよ(笑)。――別の作品で再び、俳優としてあなたの姿をスクリーンで拝見できそうだと聞いています。いま、再び俳優として現場に立つことは、あなたにとってどのような意味を持つのですか?イーストウッド:いろいろな意味があると言えるだろうね。退屈になったからとも言えるかもしれない(笑)。いや、実際には素材次第なんだよ。1970年に初めて監督をやったときに「いつか役者を辞めたならば、カメラの向こうに立って監督だけをするかもしれない」と言ってたんだが、どうも辞めることができないんだ。何しろ僕に役柄をオファーしてくる人がいるものだからね。たまに気難しい老人の物語の話が浮上すると「イーストウッドに頼んでみよう」となるのさ(笑)。だから、これから先もどうなるのか分からないよ。自分がやることで光る素材ならば、それは最高の映画になるかもしれない。でも自分ではないほかの人の方がより一層輝く場合もあるんだ。もしくは素材も良くて自分にもピッタリ合う場合もある。だからやる気になるかどうかは自分で判断しないとね。隠居して孫の世話をしたり、公園のベンチに腰掛ける姿なんてダーティ・ハリーには似合わない。監督として、俳優として“最盛期”を若い映画人たちに見せつけてほしい。『J・エドガー』は1月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:J・エドガー 2012年1月28日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:いよいよ決戦!アカデミー賞候補発表『ヒューゴ』VS『アーティスト』の一騎打ち?レオ×イーストウッド×ナオミ・ワッツが激論!『J・エドガー』超レア座談会<前編>ディカプリオ×イーストウッドが初タッグ『J・エドガー』独占試写会に30組60名様ご招待J・クルーニー、レオ、ブラピの3大スター対決!ゴールデン・グローブ賞候補が発表これがレオ様!?悲願のオスカー獲得を狙う、究極の“変身後”を公開
2012年01月26日レオナルド・ディカプリオが主演を務めるクリント・イーストウッド監督の最新作『J・エドガー』が28日(土)から日本公開される前に、本作についてイーストウッド監督が語る特別映像が届いた。『J・エドガー』特別映像映画は、1924年にFBIの前身である捜査局(BOI)の長官に任命され、後に連邦捜査局(FBI)の初代長官に就任。1972年に亡くなるまで8人の歴代米国大統領に仕えながら犯罪撲滅に務める一方で、その捜査手法や謎めいた私生活が物議をかもしたジョン・エドガー・フーパーの半生を、実話を基に描いた作品。俳優の魅力を最大限に引き出し、圧倒的なクオリティと凄みを備えた傑作を次々と発表し続けるイーストウッド監督の新たな題材は、前世紀の米国史と光と影を背負う人物のひとり、ジョン・エドガー・フーバーだ。彼は長期に渡って活動しただけあり、その名は多くの人に知られているが、イースウッド監督も多くの人と同様に「彼についてあまり知らなかった。謎が多い人物だからね」という。果たして彼はどのような人物なのか? イーストウッド監督は事前にリサーチを行い、生前のフーバーに会ったことのある人への聞き取りも行ったそうだが「立場によって彼の見方は違う」と振り返る。「彼を映画で描き、脚本家が集めた本を全部読んだ後でさえ、私には彼がまだ“謎の男”に思える」と語るイーストウッド監督は、ディカプリオとどのような“フーバー像”を創り上げたのか? 映画ファンでなくとも気になるところだ。『J・エドガー』1月28日(土) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年01月24日レオナルド・ディカプリオが主演を務めるクリント・イーストウッド監督の最新作『J・エドガー』の日本版ポスターが公開され、イーストウッド監督のコメントが届いた。その他の写真映画は、1924年にFBIの前身である捜査局(BOI)の長官に任命され、後に連邦捜査局(FBI)の初代長官に就任。72年に亡くなるまで8人の歴代米国大統領に仕えながら犯罪撲滅に務める一方で、その捜査手法や謎めいた私生活が物議をかもしたジョン・エドガー・フーパーの半生を実話を基に描いた作品。イーストウッド監督は圧倒的なスピードで新作を発表し、その多くが極めて高い完成度を誇る現代最高の映画作家のひとりで、多くの企画や脚本が寄せられているはずだ。その中でイーストウッド監督が新作の題材として選んだのが実在のFBI長官の半生を描いた大作だ。フーパーが長官を務めていた時代を生きたイーストウッド監督だけに、何かしらよせる想いがあることが予想されたが、意外にも「私は彼についてあまりよく知らなかった」と語る。監督は本作を「これは人間関係を描いたストーリーなんだ。フーパーと、彼をめぐるあらゆる人々との親密な絡み合いが描かれている」と説明。さらに「これが単なる伝記映画だったら、私はやりたいと思わなかっただろうね。私は人間関係を描く映画が好きなんだよ」とコメントしている。近年でも、ラグビー南アフリカ代表の実話を基にした『インビクタス/負けざる者たち』や、太平洋戦争を日米双方の視点で描いた『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』など、実際にあった出来事をベースに映画を発表してきたイーストウッド監督だが、確かにいずれの作品も“物語”だけでなく、そこでの人間関係や、事件の背後にひそむ巨大な力、どんな事件にも内在している普遍的な真理や不条理を描き観客を圧倒的してきた。日本の観客にとって、フーパー長官はなじみの薄い人物かもしれないが、イーストウッド監督のコメントの通り、『J・エドガー』は観客が米国史の予備知識がなくとも向き合える“人間関係を描く映画”に仕上がっているようだ。『J・エドガー』2012年1月28日(土) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2011年12月02日クリント・イーストウッド監督待望の最新作『J・エドガー』の予告編がこのほど公開になり、主演のレオナルド・ディカプリオ演じる実在の人物ジョン・エドガー・フーパーの姿がお披露目された。『J・エドガー』予告編映画は、1924年にFBIの前身である捜査局(BOI)の長官に任命され、後に連邦捜査局(FBI)の初代長官に就任。72年に亡くなるまで8人の歴代米国大統領に仕えるながら犯罪撲滅に務める一方で、その捜査手法や謎めいた私生活が物議をかもしたジョン・エドガー・フーパーの半生を実話を基に描いた作品。ディカプリオのほか、ナオミ・ワッツ、ジュディ・デンチ、ジョシュ・ルーカスらが出演し、『ミルク』でアカデミー賞を受賞したダスティン・ランス・ブラックが脚本を執筆。そのほか、撮影のトム・スターン、編集のジョエル・コックス、プロダクション・デザインのジェームズ・J・ムラカミら『グラン・トリノ』『チェンジリング』『インビクタス/負けざる者たち』などを手がけてきたイーストウッド常連スタッフが顔を揃えている。このほど公開された予告編では、ディカプリオ演じるJ・エドガーのナレーションと陰影に富んだ映像によって、彼の半生が次々に展開。自らの正義を信じ、米国の治安を守るために駆け足で権力の階段を駆け上がるも、常に多くの問題を抱え、母の愛に干渉され続けながら、その一生をまっとうした彼の姿がテンポよく描かれている。イーストウッド監督は、過去にも20世紀を代表する音楽家でジャズ・ミュージシャンのチャーリー・パーカーを主人公にした『バード』や、映画監督ジョン・ヒューストンをモデルにした『ホワイトハンター ブラックハート』、太平洋戦争を戦った栗林忠道陸軍大将を主人公にした『硫黄島からの手紙』など、史実を題材にした作品を発表しており、最新作『J・エドガー』も多くの映画ファンの注目を集めることになりそうだ。『J・エドガー』2012年1月28日(土) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー(C) 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2011年11月11日レオナルド・ディカプリオがクリント・イーストウッド監督とのタッグでFBIの初代長官の半生を演じる『J・エドガー』(原題)が来年1月に公開されることが決定。これまで3度にわたってオスカー候補に名を連ねてきたレオの悲願のアカデミー賞受賞に期待がかかる。1924年にアメリカ連邦捜査局(FBI)の初代長官に任命され、1972年に亡くなるまで半世紀近くにわたってアメリカの法の番人の長として君臨したジョン・エドガー・フーバー。彼の禁断の半生をイーストウッドが描き出す。フーバー氏はカルビン・クーリッジからリチャード・ニクソンまで8代の大統領に仕え、FBIを現在のような巨大な影響力を持つ組織へと発展させた。長官として比類なき権力を誇る彼は、歴代の大統領からさえも畏怖と非難と崇拝の対象として見られたという。その一方で、彼にはそのキャリア、そして人生さえも失いかねないある秘密が…。最も恐れられ、アメリカを支配した男の全てが暴き出される。今回、解禁となった劇中の写真では、人々とマイクに囲まれた公聴会のような場面で険しい表情で答弁するレオの姿が。いわゆる純粋な正義の味方とは言い切れない複雑な内面を持った主人公の半生を、レオはどのように演じきったのか?『ギルバート・グレイプ』でのアカデミー賞助演男優賞ノミネート以来、『アビエイター』、『ブラッド・ダイヤモンド』と主演男優賞候補に名を連ねてきたが、巨匠イーストウッドとのコンビで悲願のオスカー獲得なるか?また、『21グラム』のナオミ・ワッツが長年、フーバーの秘書を務めたヘレン・ガンディーに扮し、彼の過保護な母親をジュディ・デンチが演じるなど、共演陣にも実力派俳優が並ぶ。劇中、FBIのイメージを覆す事件として伝説の飛行士・リンドバーグの息子の誘拐事件が描かれるが、『かぞくはじめました』のジョシュ・ルーカスがリンドバーグ役を好演している。脚本を手がけるのは、同性愛者の公民権獲得と地位向上に尽力した政治家ハーヴィー・ミルクの半生を描いた『ミルク』でアカデミー脚本賞を受賞したダスティン・ランス・ブラック。撮影、美術、衣裳などのスタッフにはイーストウッド作品の常連が顔を揃えている。誰もが知るFBIを作り上げた男の素顔とは――?全米では11月9日より公開となり、先述のレオはもちろんのこと、作品賞や監督賞などでもオスカーの期待が高まる。『J・エドガー』(原題)は2012年1月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:J・エドガー (原題) 2012年1月28日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2011年09月26日