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ヴァイオリンの石田泰尚が5月から続けている「熱狂の夜」。最終回は、自らがコンサートマスターを務める神奈川フィルハーモニーとの協奏曲の一夜だ[9月6日(火)ミューザ川崎シンフォニーホール]。指揮は川瀬賢太郎。2曲の現代アメリカ作品を並べたプロがクールだ。ジャズ・トランペッターのウィントン・マルサリスのヴァイオリン協奏曲(2015)は、昨年2月に今回と同じメンバーで日本初演されたばかり。「持ってきたのは川瀬ちゃん。これ、絶対石田さんに合ってますと勧めてくれました。45分ぐらいかかる大作ですが、たぶんあっという間。絶対に面白いはずです。あらかじめ予習してくる必要なんかありません。クラシックがあったりタンゴがあったり、ブルースが出てきたり。いろんな要素があって楽しいんですけど、ただ、ちょっと難しすぎない?っていうぐらい、超絶技巧がすさまじくて。聴きどころは曲の冒頭。僕の弾くラの音から始まるんですけど、すごく静かに、p×3つぐらいから入るのが印象的です。ミューザの客席をそこでいきなり引き込むことができるかどうか、今から楽しみですね。あとは、打楽器とのコラボみたいなカデンツァも見ものです。打楽器奏者がオーケストラの前に移動してきて、2人で演奏します」一方のミニマル・ミュージックの大家フィリップ・グラスのヴァイオリン協奏曲第1番(1987)も、2006年に神奈川フィルと弾いている(下野竜也指揮)。「ミニマル・ミュージックはそれまで全然接点がなかった。グラスの存在も知りませんでした。かっこいいけど、同じことを繰り返すのを同じように弾いても、ヘタしたらつまらなくなる。お客さんも飽きるでしょうしね。テクニック的にはマルサリスほどではないんですけど、そういうことが意外に難しいんじゃないかと思います」神奈川フィルでのコンマス歴はすでに20年を超える。2014年から今年春まで常任指揮者を務めた川瀬とも気心の知れた仲だ。互いの信頼も厚い。「彼はフレンドリーで、団員とも壁がないので、みんな話しやすかったと思います。それは彼の良さなんじゃないかな。そして、どんな曲でもすごく勉強してきますよね。音楽と真摯に向き合っている」最終夜だけに気合も入ると意気込む。「でも、とにかく楽しみたい。5回全部聴きに来てくれるお客さんもいっぱいいるので、全部聴いてよかったと思えるような夜にできればうれしいですね」(取材・文:宮本明)
2022年07月08日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの3作品。ぴあ編集部 坂口英明20/1/6(月)イラストレーション:高松啓二今週公開される作品は17本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国100スクリーン以上ののシネコンで拡大上映されるのは『フォードvsフェラーリ』『カイジ ファイナルゲーム』の2本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が15本です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい3作品をご紹介します。『フォードvsフェラーリ』ル・マン24時間耐久レースを舞台にした、男たちの壮絶なドラマ。1960年代後半、全盛だったフェラーリに対抗してフォードが挑戦、数年かけて勝利を手にした、その実話を描いています。フォード社のヘンリー・フォード2世、後に社長となるリー・アイアコッカなど、登場人物はほとんど実名です。中心になるのは、マット・デイモンが演じるカーデザイナーのキャロル・シェルビーと、クリスチャン・ベイルが演じる伝説のレーシングドライバー、ケン・マイルズ、このふたりです。フォードは堅実な自動車メーカーで、カーレースなんぞ縁がなかったのですが、トップの鶴の一声でル・マン参戦を決めます。フェラーリ買収に失敗した意趣返しと、ブランドのイメージチェンジを図るためです。プロジェクトのリーダーを命じられたアイアコッカは社外からふたりを起用します。キャロルは心臓病でレーサーをリタイアした後、自ら率いるシェルビー社でル・マンに挑戦する野心家デザイナーです。彼がコンビを組んだケンも妥協をしない頑固かつ無鉄砲なドライバー。この大企業と野武士チームは当然あつれきをうむのですが、そんなことはおかまいなしに、アルチザンの道を突っ走るふたりの破天荒な挑戦が、ドラマをぐいぐい引っ張ります。米アカデミー賞候補確実と思います。ドラマ部分だけでなく、カーレースの映像がすごいんです。1965年当時のレーシングカーは、いまやミュージアム展示品。実際に走らせるために高性能のレプリカを用意しました。ル・マンのレーストラック、観覧席もすべて再現しています。実際のレースシーンの多くはドライバー目線の高性能の車載カメラや、別のカメラ車両を使って撮影されています。もちろんカークラッシュなどCGも使われているのでしょうが、この驚くような臨場感はいままで経験したことがありません。IMAXなど、できたら大画面で観るのがオススメです。キューウィーン……と炸裂し、画面を吹っ飛んでいくエンジン音の迫力も、これまでにない魅力です。ScreenXという左右のスクリーンにも映像を投影する、視野270度の3面マルチプロジェクションでの上映や、シートが動く4DX、その両方装備の上映予定の館もあります。カーレースマニアならずとも、この興奮はたまりません。『フィッシャーマンズ・ソングコーンウォールから愛をこめて』実際にイギリスであった、船乗りコーラスバンドの奇跡ともいえる成功物語を映画化した作品です。2019年にイギリスで公開され、動員100万人を越える大ヒットを記録したといいます。ヒゲ面のむくつけき男たちが主人公。『フル・モンティ』のような、おじさんたちの崖っぷちからのサクセスストーリーかと思われるかもしれませんが、もう少し大らかな人生賛歌です。舞台はイギリス南西部大西洋岸、コーンウォール地方にある港町、ポート・アイザックです。この町の漁師たちは歌が好き。ワーク・ソングというんですか、漁をしながら、18世紀から続く伝統の舟歌を歌います。このコーラスバンド「フィッシャーマンズ・フレンズ」は、1995年にチャリティのために結成されました。2010年にメジャーデビュー。CD売上が、トラディッショナルフォーク部門でトップを記録、2011年2月にはBBCラジオの賞を獲得、国内で大規模ツアーを行うまでになります。プロデューサーなど登場人物の設定は変えてありますが、レコード会社との契約や、Youtubeであがった映像で全国的な人気になったことなど、ほぼ実際にあったことです。映画は、このバンドを見つけたロンドンの音楽プロデューサー、人のよさそうなダニー(ダニエル・メイズ)の、奮闘と恋のドラマになっています。バカンスでやってきて、町の広場で歌うその素朴な歌声に魅了された彼ですが、一筋縄ではいかない海の男たちの説得と、一方で、まさかの舟歌を売り出そうというのですから、音楽業界の猛者たちをどう納得させるか、が見どころです。おもちゃのような家が点在する小高い丘に囲まれた、小さな入り江の港町。男たちが集まるパブ……。イギリスらしい風情もそこかしこに。おやじたちは普段着も絵になりますが、ロンドンにおめかしして行くときの、髭面にサングラス、ピーコートにセーター、ジーンズ。いかにもイギリスの船乗りファッション。とってもおしゃれです。『マザーレス・ブルックリン』エドワード・ノートンが監督、脚本、製作、主演したフィルム・ノワール。ジョナサン・レセムによる小説を映画化、時代設定を1999年から1957年に変えています。ブルース・ウィリス、ウィレム・デフォー、アレック・ボールドウィンと、渋い役者を並べた、渋い探偵映画です。主人公ライオネルは、ニューヨークの私立探偵。トゥレット症候群と強迫性障害という病気を抱えています。突然顔をしかめたり、意味不明の言葉や、卑猥な言葉を発したりします。すべて自分ではコントロールできないことですが、聞いたほうは驚きます。聞き込み中に、本音に近いことを言ってしまい、相手が過剰反応して逆に捜査が進むというメリットもあります。並外れた記憶力の持ち主。そんなキャラクターです。孤児院からブルース・ウィリス扮するフランクに引き取られ、育てられ、仕事も彼から教わって。タイトルはそんなライオネルの出自からとっています。ある日、フランクが事件を捜査中に殺害され、彼はその犯人を追うことに。この映画でひとつの注目は音楽です。1957年のニューヨーク。ハーレムのジャズクラブが頻繁に登場します。ノートンは友人であるウィントン・マルサリスに協力を依頼、彼の全面的なバックアップを得て、クラブを再現しています。マルサリスは舞台裏だけでなく、実際の撮影でもオールスターバンドのひとりとして、トランペットを吹き、マイルス・デイヴィスを思わせる演奏を披露しています。映画は2時間24分とやや長いのですが、おかげでこのクラブシーンはたっぷりあります。この作品も、良い音響設備のある映画館がオススメです。
2020年01月06日演技派俳優エドワード・ノートンが監督・脚本・製作・主演の4役をこなした『マザーレス・ブルックリン』。この度、『美女と野獣』などで知られるググ・バサ=ローが劇中で着こなす、50年代ニューヨークの雰囲気をまとった衣装の場面写真がシネマカフェに到着した。本作では、原作の1999年の時代設定を1957年に変更、「レディオヘッド」のトム・ヨークが提供したオリジナル・ソングは、ロック界の帝王「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」のフリーやジャズ界の重鎮ウィントン・マルサリスも参加し、先日ゴールデン・グローブ賞にノミネートされたダニエル・ペンバートンが音楽を担当している。そんな本作から解禁となったのは、主人公ライオネル(エドワード・ノートン)が捜査に乗り出した事件の鍵を握る女性・ローラを演じるググ・バサ=ローの場面写真。大ヒット映画『美女と野獣』にプリュメット役で出演、『ベル-ある伯爵令嬢の恋-』『リンクル・イン・タイム』(ともに劇場未公開)などに出演してきたググ。ローラは弁護士であり、活動家として、モーゼス(アレック・ボールドウィン)の大規模な住宅開発計画への抗議運動に奔走する。そんなローラの装いは、50年代のニューヨークの雰囲気を演出するためにも欠かせない重要なピース。衣装デザインのエイミー・ロスは、「私は、尊敬して止まない写真家であるソール・ライター、ゴードン・パークス、ヴィヴィアン・マイヤーなどの作品を思い出していた」とインスピレーションの元を語り、ローラが着こなすスカートやブラウス、帽子やドレス、そしてブルーのコートまでハンドメイドで手掛けている。「50年代の若い女性の大学生活を調査した。ローラは普段着でいるような姿より、ロー・スクールからの帰路に相応しい装いかもしれない。しかし、ローラはソーシャル・ワーカーなので、洗練さの兼ね合いが微妙となる。彼女は親しみ易く見える事に注意を払っていた。また、ググはとても美しいので、あえてロマンチックな装いの方向付けをしようとしてもそれは無用となる」とエイミー。ローラという役柄、そしてググという演者を念頭に置いて、衣装に取り掛かったことを明かす。ブルーのコートに大振りのスカーフを巻いたスマートな装いと、黄色いカーディガンで華やかさは出しつつも、動き易さ、親しみ易さを感じさせる装いは、レスリー・マン演じるフランク(ブルース・ウィリス)の妻・ジュリアの装いとは異なる層の人物であることを示す演出の一つ。衣装や、小道具までにもこだわりを見せ、熱意を持って映画化したノートン待望のプロジェクトであることが伺えそうだ。『マザーレス・ブルックリン』は2020年1月10日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月15日映画『マザーレス・ブルックリン』が、2020年1月10日(金)より、新宿ピカデリー他でロードショー。エドワード・ノートンが、監督・脚本・製作・主演を務める。NY舞台、ボスの殺害事件を巡るサスペンス映画映画『マザーレス・ブルックリン』は、1957年のニューヨークが舞台。障害を抱えながらも、驚異の記憶力を持つ私立探偵のライオネル・エスログが、人生の恩人であり唯一の友であるボスの“殺害事件”の真相を巡って、大都会に隠された闇に迫るサスペンス作品だ。“1人4役”を務めたエドワード・ノートン本作において、監督・脚本・製作・主演の4役を務めたエドワード・ノートンは、本来ハリウッドを代表する演技派俳優。『アメリカン・ヒストリーX』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などで、複数回アカデミー賞にノミネートされた経験を持つ彼が、今回は自分のボスを殺した犯人を探し出す名探偵・ライオネルを熱演。それと同時に、初めてシナリオにも挑戦し、20年ぶりのメガホンも握る。脇を固めるキャストまた主人公を取り巻くキャラクターたちにも、実力派俳優が勢ぞろい。主人公・ライオネルに“居場所”を与えてくれたボスのフランク・ミナ役に『ダイ・ハード』シリーズのブルース・ウィリス、ブルックリンを牛耳る“最凶の男”モーセズ・ランドルフ役に『スパイダー マン』シリーズや『永遠の門 ゴッホの見た未来』のウィレム・デフォーが抜擢。また『美女と野獣』のググ・バサ=ロー、『ミッション:インポッシブル』シリーズのアレック・ボールドウィンといった豪華メンバーが脇を固める。50年代へと時代変更、“レッチリ”のフリーなどが音楽に参加なお映画の時代設定は、1999年を舞台にしたジョナサン・レセム作の原作から、1957年へと変更。グラミー賞を受賞したレディオヘッドのトム・ヨークや、ロック界の帝王レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリー、ジャズ界の大御所ウィントン・マルサリスらが参加し、50年代を意識した音楽で物語に深みを与えていく。詳細映画『マザーレス・ブルックリン』公開日:2020年1月10日(金)監督・脚本・製作:エドワード・ノートン原作:ジョナサン・レセム「マザーレス・ブルックリン」/オリジナル・ソング:トム・ヨーク「デイリー・バトルズ」キャスト:エドワード・ノートン、ブルース・ウィリス、ググ・バサ=ロー、アレック・ボールドウィン、ウィレム・デフォー配給:ワーナー・ブラザース映画<あらすじ>1957年、ニューヨーク。障害を抱えながらも驚異の記憶力を持つ私立探偵のライオネル・エスログは、人生の恩人であり唯一の友人でもあるボスのフランク・ミナが殺害された事件の真相を追い始める。ウイスキーの香りが漂うハーレムのジャズ・クラブからマイノリティの人々が集うブルックリンのスラム街まで、僅かな手掛かりと天性の勘と行動力を頼りに大都会の堅く閉ざされた闇に迫っていく。やがて、腐敗した街で最も危険な黒幕に辿り着くが…。
2019年11月18日『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のエドワード・ノートンが監督、脚本、製作、そして主演までも務める映画『Motherless Brooklyn』(原題)が、『マザーレス・ブルックリン』の邦題で日本公開されることが決定。ポスタービジュアルも到着した。舞台は1957年のニューヨーク。障害を抱えながらも驚異の記憶力を持つ私立探偵ライオネル・エスログは、人生の恩人であり唯一の友人でもあるボスのフランク・ミナが殺害された事件の真相を追い始める。僅かな手掛かりと天性の勘と行動力を頼りに、大都会の堅く閉ざされた闇に迫っていくが、やがて腐敗した街で最も危険な黒幕に辿り着く…というのが本作のストーリー。トロント国際映画祭を始め、ローマ映画祭、テルライド映画祭、ニューヨーク映画祭などで高く評価され、当時の犯罪映画を彷彿とさせる古典的なスタイルで、現代にも繋がる社会的なテーマを描いている。アカデミー賞ノミネート経験もあるハリウッドを代表する演技派俳優のエドワードが本作で演じるのは、一風変わったキャラクターの主人公ライオネル。今作では、主演だけでなく、初めてシナリオに挑戦し、約20年ぶりにメガホンも取るなど、プロデュースも含めて1人4役を兼任。そして、ブルース・ウィリス(フランク役)やウィレム・デフォー(ポール役)、『美女と野獣』のググ・バサ=ロー(ローラ役)、『ミッション:インポッシブル』シリーズのアレック・ボールドウィン(モーゼス役)といった実力派俳優陣も出演している。日本公開決定と合わせて到着したポスタービジュアルでは、ブルックリン・ブリッジに立つライオネルが写し出され、ポスター上部には彼を取り巻くフランク、ローラ、モーゼス、ポールの姿も。50年代のフィルム・ノワールの雰囲気をまとう、重厚感溢れる一枚となっている。本作は、ジョナサン・レセムの同名小説が原作となっているが、今作では1999年の時代設定を1957年に変更。また、オリジナル・ソングとしてグラミー賞を受賞した「レディオヘッド」のトム・ヨークが「デイリー・バトルズ」を提供。ロック界の帝王「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」のフリーや、ジャズ界の大御所ウィントン・マルサリスも参加している。『マザーレス・ブルックリン』は2020年1月10日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年11月15日過激なイスラーム原理主義の影響で衰退の危機に立たされたパキスタンの伝統音楽が、ジャズの世界と大胆な融合を果たすドキュメンタリー『ソング・オブ・ラホール』。このほど、馴染みのあるジャズの名曲「テイク・ファイヴ」が、伝統楽器によって奇跡の変身を遂げていく予告編が、シネマカフェにて解禁となった。長い歴史と豊かな文化を誇るパキスタン・イスラム共和国の街ラホール。イスラーム原理主義の影響で音楽文化は衰退し、伝統音楽家たちは転職を余儀なくされた。危機感をつのらせた彼らは聴衆を取り戻すため、畑違いのジャズに挑戦し世界に打って出る!伝統楽器を用いてカバーし、ネットにアップした「テイク・ファイヴ」のプロモーション映像はまたたく間に世界を駆け巡り、100万を超えるアクセスを記録。その噂を聞きつけ、天才トランペット奏者のウィントン・マルサリスの招待で、彼が率いる本場NYのビッグバンドと共演することになるが…。本作は、故郷ラホールからニューヨークへ、パキスタンで文化や芸術が委縮し続ける中、居場所を取り戻すため立ち上がった「サッチャル・ジャズ・アンサンブル」の超絶演奏が世界中を虜にするまでの紆余曲折を追うドキュメンタリー。監督は、本年度2度目のアカデミー賞短編ドキュメンタリー賞を受賞したパキスタンが誇る女性監督シャルミーン・ウベード=チナーイと、ニューヨーク在住のアンディ・ショーケンが務め、音楽への情熱と愛にあふれる彼らの人生と圧巻の演奏をカメラに収めていく。今回解禁された予告編には、自国に音楽を披露する場が少なくなっていく中で、パキスタンの伝統音楽を守ろうとする熟練音楽家たちが、畑違いのジャンルであるジャズに挑戦し、世界に打って出ていく姿が描かれる。だが、同時に、なかなか本場NYジャズとうまく融合できない彼らの焦りも伝わってくる。マルサリスによる「ジャズも虐げられた者たちの音楽」とのコメントとともに、彼らが奏でるパキスタン音楽の素晴らしい音色や、画期的な挑戦、そして圧倒的な演奏力が垣間見え、音楽の楽しさや高揚感が伝わる予告編。特に、パキスタンの伝統楽器でアレンジされたジャズの名曲「テイク・ファイヴ」は必聴だ。『ソング・オブ・ラホール』は8月13日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月13日パキスタン伝統音楽とジャズのビッグバンドがまさかの融合を果たす、珠玉の音楽ドキュメンタリー『ソング・オブ・ラホール』が、この夏、日本公開されることに決定。ポスタービジュアルが解禁となった。かつて芸術の都だったパキスタン・イスラム共和国の街ラホール。いまではタリバンにより音楽を禁じられ、世間から忘れ去られた熟練音楽家たちは、自分たちの音楽と聴衆を取り戻すため、畑違いのジャズに挑戦し世界に打って出ることに!彼らが伝統楽器を用いてカバーし、YouTubeにアップした「デイヴ・ブルーベック・カルテット」の名曲「テイク・ファイヴ」のプロモーション映像は、またたく間に世界を駆け巡り、100万を超えるアクセスを記録。そのうわさを聞きつけた天才トランペット奏者のウィントン・マルサリスの招待で、彼が率いる本場ニューヨークのビッグバンドと共演することになるが…。故郷ラホールから、ニューヨークへ。文化が委縮し続ける故郷の地で、居場所を失った芸術家と観客を取り戻すため立ち上がった「サッチャル・ジャズ・アンサンブル」が、伝統楽器を用いた超絶演奏で世界中を魅了するまでの紆余曲折を追うドキュメンタリー。監督は、先の「第88回アカデミー賞」において『A Girl in the River: The Price of Forgiveness』(原題)で自身2度目の短編ドキュメンタリー賞を受賞したパキスタン出身のシャルミーン・ウベード=チナーイと、ニューヨーク在住のアンディ・ショーケン。音楽への愛にあふれる彼らの人生と圧巻の演奏を、カメラに収めている。このたび解禁されたポスタービジュアル上でも、パキスタンの伝統楽器を手にする熟練音楽家たちと本場ニューヨークのジャズバンドが融合し、その音色がいまにも伝わってくるかのような様子が描かれている。さらに、全米屈指のジャズピアニストにして音楽家デューク・エリントンの「スイングしなけりゃ意味ないね」をもじった「スウィングしなけりゃ“あと”がない」のコピーも相まって、伝統音楽を必死で守ろうとする彼らの意気込みが感じられるビジュアルとなっている。パキスタンに初のアカデミー賞をもたらし、2012年には「TIME」誌が選ぶ「世界でもっとも影響力のある100人」にも選ばれた女性監督がとらえた、再起をかけた音楽家の奇跡の一夜。その幕を開けを楽しみにしていて。『ソング・オブ・ラホール』は今夏、渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月20日