投票率の低さなど、日本では若者の政治離れが問題視されているなか、地球の反対側で国を大きく動かしているのは若者の力。そこで、いまこそ観るべき注目のドキュメンタリー作品をご紹介します。『これは君の闘争だ』【映画、ときどき私】 vol. 4272013年6月、ブラジル・サンパウロ。公共交通料金賃上げに対する大規模な抗議デモがきっかけとなり、物価上昇や重税、LGBTQ+、女性の権利、人種差別といったさまざまな問題に対する抗議へと広がっていた。そして、2015年10月。サンパウロの高校生たちは公立学校の予算削減案に反対するため、自らの学校を占拠し始める。次第にこの運動はブラジル全土を巻き込み、翌月には200以上の学校が占領されるまでに発展。ブラジル社会では、高校生たちによる大きな変革が起きようとしていた。しかし、3年後にはその期待も裏切られることに……。ベルリン映画祭のジェネレーション部門や山形国際ドキュメンタリー映画祭をはじめ、100以上の映画祭で大きな反響を呼んだ本作。2010年代のブラジル社会が経験した激動の時代について、当事者であるルーカス、ナヤラ、マルセラの3人を中心とした学生たちの視点から切り込み、高く評価されています。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。エリザ・カパイ監督これまでも、幅広い社会問題に焦点を当てたドキュメンタリーを数多く制作してきたカパイ監督。今回は、ブラジル社会が抱える問題の背景や撮影時の印象的なエピソード、そして日本の印象などについて語っていただきました。―まずは、このテーマに取り組もうと思った理由から教えてください。監督私の両親は、独裁政権の時代だった1960年後半に学生運動に携わっていたような人たち。父は政治犯として逮捕され、拷問を受けたこともありました。そういったこともあり、両親は学生運動やデモで世の中を変えることができるんだといった話を幼い頃から私によくしてくれていたのです。その後、ブラジルが民主化された頃、私はちょうど小学校に通っていたのですが、学校で児童たちによる生徒会が設立されることとなり、私が初代の生徒会長を務めました。生徒たちを代表して大人たちと議論を交わし、一緒に解決策を見出していく作業をしたわけですが、そこにある可能性には惹きつけられるものがありましたね。このときの経験は、いまでもすごく印象に残っています。いまの世代は、クリエイティブで臨機応変―そういった流れは、ブラジルの若者たちにはずっと受け継がれていたのでしょうか。監督両親の世代から私の世代までは、「みんなで集まれば何かを変えることができるんだ」という夢を持っていましたが、そのあとはそういった夢を持たない世代がしばらく続いていました。ところが、映画に出てくるいまの若い世代がふたたび登場し、いままでなかったカタチでの戦い方を生み出していくことになるのです。声の上げ方は昔とは違い、非常にクリエイティブで臨機応変だと感じました。今回、彼らが要求していることは、公の教育をきちんと行い、質を上げてほしいというもの。そういったものを求めて若者たちが自ら立ち上がる姿を見て、最初はいい時代が来たなと楽観的に捉えていました。でも、いい時代というには、あまりにも社会的な問題がひどすぎて驚きのほうが大きかったですね。どうしたらこんな残念な状況になってしまうのかと。そんななかでも、彼らの世代にはそれを変える力があるのではないかと思わせてくれるものがありました。―衝撃的な映像が多かったですが、監督自身が印象に残っている出来事はありましたか?監督1つ目は、初めてマルセラに会った翌日のこと。映画でも見ることができますが、彼女と一緒にデモに参加した際、警官がホームレスの女性をこん棒で殴り、怪我をさせたことがありました。マルセラは救急車が来るまでの1時間、ずっと彼女に付き添っていたのです。この一連の出来事は、貧しい黒人女性がブラジルで生きるというのがどういうことなのかを如実に示しているシーンでもあると思います。つまり、こうした肉体的な暴力が当たり前のように行われているということの象徴なのです。教育を与えない“暴力”を国家が子どもに与えている―非常に緊張が走った場面でしたが、日本では想像できないことかもしれません。監督そしてもう1つは、サンパウロのダウンタウンでルーカスの友人と撮影をしていたとき。彼らと話をしていたらすぐ隣で警官が黒人を職質しており、ルーカスが私に「気をつけないとカメラを没収されるよ」と言ったんです。私は白人で中流階級なので、街中で職質されることはありませんが、黒人の彼らは警官に止められることは日常茶飯事。たとえば、彼らがいい自転車に乗っているのを見ると、警官は当然盗んだものだと考えるので、彼らは自転車の領収書をつねに持ち歩いているのだと言います。あのシーンからも、ブラジルの人種主義がどういうものなのかがわかっていただけるはずです。―そのほかのアーカイブ映像でも、非常に驚かされるものは多くありました。監督そうですね。私自身も、高校生が椅子を持って道路で抗議をしている映像は特に記憶に残っています。そこで映し出されているのは、警官たちが暴力を持って子どもたちを排除する姿。命令を受けた警官たちは、子どもたちを早く排除しようと暴力を振るってしまうのですが、その理由のひとつは、彼ら自身が自分の生活に疲弊しきっているから。実は彼らはかなりの低賃金で働いており、副業をしないと家族を養えないので、自分のシフトが終わると別の仕事をしている人が多いのだとか。そういった背景もありますが、何よりも国家が教育に予算を出さないという“暴力”を子どもたちに与えていると私は感じています。デモは、同じ夢と怒りを持って集まれる場所―子どもたちの行動力と芯の強さには感銘を受けましたが、彼らの自立心はどうやって培われたのでしょうか。環境によるもの?それともブラジルの教育によるものですか?監督それは興味深い質問ですね。彼らの自立心というのは、おそらく所得が低い家庭であることから来ていると考えられます。なぜかというと、貧しい家庭の子どもたちは、親が家にいないので、小さいときから料理をしたり、自分の世話をしたりしているので、早くから自立心を身につけなければなりません。彼らが所得の高い家庭の子どもたちだったら、あんなに早くから自立していなかったのではないでしょうか。奴隷制度の後始末をきちんとしてこなかったこと、そして社会的な経済格差が大きいこと、この2つの背景が公立と私立の子どもたちの間にある格差を生む原因となっているのです。―日本では大規模なデモや占拠というのはほとんどなく、それどころか若者の政治不参加が問題となっています。こういう状況をどうすれば変えられると思いますか?監督ぜひ、この作品を観て、ブラジルの若者たちによる政治的なクリエイティビティからヒントをもらってほしいですね。―確かに、彼らの行動力と発言力には、多くの日本人が刺激を受けると思います。ちなみに、学生運動やデモなどの必要性について、監督はどうお考えですか?監督デモというのは、いろいろな人が同じ夢を語り、同じ怒りを持って集まることができる場所。人々が相互に理解を深め、同じことに苦しんでいることがわかるというのは大きな意味のあることだと思います。いまの若者は暴力を許さない世代へと変わった―そのことは、ブラジルの若者たちを見ていてもよくわかりました。監督本作で見られる2015年の学生運動が勃発する前、1人の女性が多くの男性から襲われた事件を発端に、ブラジルでフェミニズムの大きな運動が起こりました。その際、DVに苦しむ女性たちも「暴力を当たり前のものとしてはいけない」と立ち上がり、連日大きなデモが行われるまでに。そして、大きなムーブメントによって女性は自分たちの力を示すことに成功したのです。その結果、いまの若者たちは暴力を許さない世代となりました。そういった議論を経たおかげで最近の男の子たちの考え方を変えることもできたので、いまでは連帯感を持って同じ苦しみや夢を持てているのだと思います。―まもなく日本で公開を迎えますが、日本に対しての印象などを教えてください。監督いつも使っているお気に入りのノートは葛飾北斎の絵が表紙ですし、黒澤明監督の作品を観て育ったほど、私は日本が好きです。2019年の山形国際ドキュメンタリー映画祭の際には、念願の日本訪問を果たしました。1週間と短い期間ではありましたが、東京の公園を散歩したり、銭湯に行ってみたり。もちろん言葉はまったくわかりませんでしたし、看板なども読めなかったですが、だからこそ、そこではすべてが芸術作品のように見えました。あと、そのときに感じたのは、些細なことにも日本のみなさんと自然の関係性が表れていること。そして、古いものとモダンなものとが当たり前のように共存していること。これには本当に感動しました。そういった部分も含めて、もっと理解できるようになりたいので、次回はもっと長期間で滞在できればいいなと思っています。未来のために、闘うべきときがある!ひとりひとりの声を集めれば、国をも動かす大きな力へと変わっていくことを教えてくれるブラジルの若者たち。彼らの闘う姿からは政治に興味を持つこと、そして参加することが生きるうえでいかに重要であるかを改めて考えさせられるはずです。取材、文・志村昌美エネルギッシュな予告編はこちら!作品情報『これは君の闘争だ』11月6日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開配給:太秦
2021年11月05日7月16日より全国で公開中の『17歳の瞳に映る世界』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したエリザ・ヒットマン監督の長編デビュー作『愛のように感じた』より、本予告が解禁された。『愛のように感じた』はブルックリン郊外を舞台に、14歳の少女ライラが経験する苦い恋の物語。本作は、ライラ役をつとめたジーナ・ピエルサンティをはじめ、ヒットマン監督が現地で直接スカウトした俳優が多数出演している。自身もブルックリンで生まれ、人類学者の父とソーシャルワーカーの母のもとで育ったヒットマン監督。長編映画では一貫して10代のセクシュアリティを主観的かつ詩的に切り取り、内面化された感情を探求してきた。初の長編映画『愛のように感じた』では14歳の少女の性の目覚め、2作目の『ブルックリンの片隅で』では自らの性的指向を受け入れられない19歳の青年、3作目の『17歳の瞳に映る世界』では、予期せぬ妊娠をしてしまった17歳の少女を描いており、その全てがサンダンス映画祭で高く評価され、2020年に第70回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞している。今回解禁された本予告に収められているのは、ライラが友人キアラとその彼氏パトリックをうつろな表情で眺めている様子や、地元の大学生サミーに一目で心を奪われる瞬間。そしてサミーの気をひくためについた嘘によって、ライラが危険な立場に追い込まれて行く姿が切り取られている。『愛のように感じた』は8月14日(土)より東京シアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:愛のように感じた 2021年8月14日より全国にて公開©2013 IFLL MOVIE LLC
2021年07月29日ベルリン国際映画祭・銀熊賞(審査員グランプリ)受賞作『17歳の瞳に映る世界』がまもなく日本公開されるエリザ・ヒットマン監督の長編デビュー作『愛のように感じた』が、8月14日(土)より公開されることが決定した。本作は、ブルックリン郊外を舞台に、思春期の少女の性と青春の刹那を捉えた物語。いま世界で最も注目を集める女性監督の1人、エリザ・ヒットマンが瑞々しい感性と斬新な演出法でアメリカの青春映画の系譜に新たな1ページを刻んだ。まだあどけなさの残る14歳のライラは、経験豊富な親友のキアラとそのボーイフレンドのパトリックと共にビーチに遊びに出かける。そこでライラはタトゥーの入った年上のサミーにひと目で心を奪われる。サミーが「誰とでも寝る男」だと知ったライラは、あらゆる口実を作ってサミーに近づこうとする。ところが、背伸びして嘘を重ねるうち、ライラは思いもしなかった状況に陥っていく…。長編映画では、一貫して10代のセクシュアリティを主観的かつ詩的に切り取り、内面化された感情を探求するヒットマン監督。一方で、ドキュメンタリー的手法とも一線を画し、スロモーションやクローズアップを多用し、感情の解放をもたらすことに重点を置いている。初の長編映画となる本作『愛のように感じた』では14歳の少女の性の目覚め、2作目の『ブルックリンの片隅で』では自らの性的指向に戸惑う19歳の青年、3作目の最新作『17歳の瞳に映る世界』では、望まない妊娠をしてしまった17歳の少女を描いている。長編全てがサンダンス映画祭で高く評価され、2020年に第70回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した。エリザ・ヒットマン監督「私たちが経験してきたことの真実です」【エリザ・ヒットマン監督コメント】本作で描きたかったのは、子供時代のアウトテイクです。そこにあるのは、孤独な瞬間、根拠のない自信の高まり、ささやかだけれど屈辱的な出来事といった、私たちの記憶の中に埋もれてしまいがちなものばかりです。私は、映画において「青春」のテーマが「幻滅のプロセス」として描かれることに常に魅了されてきました。この映画を観た人は、登場人物の行動に不快感を覚えるでしょう。しかし、その不快感こそ私たちが経験してきたことの真実です。この映画が、観客の心の奥底にある何かとつながることができれば嬉しいです。『愛のように感じた』は8月14日(土)より東京シアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。『17歳の瞳に映る世界」は7月16日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:愛のように感じた 2021年8月14日より全国にて公開©2013 IFLL MOVIE LLC
2021年07月02日第70回ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)、サンダンス映画祭審査員ネオリアリズム特別賞を受賞した女性監督エリザ・ヒットマンによる『Never Rarely Sometimes Always』(原題)が邦題『17歳の瞳に映る世界』として7月、日本公開されることが決定した。ペンシルベニア州の田舎町に住む17歳の高校生オータムに、ある日、望まない妊娠が分かる。ペンシルベニアでは未成年者は両親の同意がなければ中絶手術を受けることができない。同じスーパーでアルバイトをしている従妹であり親友でもあるスカイラーは、オータムの異変に気付き、金を工面し、ふたりで中絶に両親の同意が必要ないニューヨークに向かう…。『ムーンライト』『ビール・ストリートの恋人たち』バリー・ジェンキンスらが製作監督のエリザ・ヒットマンは、『キングスマン:ファースト・エージェント』にも抜擢された新進俳優ハリス・ディキンソンを主演に、性的指向に悩む青年を描いた『ブルックリンの片隅で』(17/劇場未公開)で、2017年サンダンス映画祭監督賞を受賞、一躍注目を集めた新進気鋭の女性監督。『ムーンライト』『ビール・ストリートの恋人たち』などバリー・ジェンキンスらが製作陣に加わった本作は、ベルリン国際映画祭を皮切りに、世界中で脚本賞などの映画賞を多数受賞。注目を集めていた。主役のオータムを演じたシドニー・フラニガンは、長編映画デビューの本作の等身大の演技が絶賛され、第86回ニューヨーク映画批評家協会主演女優賞、第41回ボストン映画批評家協会主演女優賞など、数々の俳優賞を獲得している。『17歳の瞳に映る世界』は7月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:17歳の瞳に映る世界 2021年7月よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2020 FRIENDS IN TROUBLE LLC / FOCUS FEATURES LLC
2021年03月14日エリザ・スカンレンとトビー・ウォレスという次世代注目俳優が共演する映画『ベイビーティース』。この度、エリザ演じる主人公の両親とトビー演じる不良青年と初対面する食卓のシーンが到着した。この度到着したのは、モーゼス(トビー)とミラ(エリザ)の両親が初めて対面するシーン。ミラはこの直前に、モーゼスに髪をばっさりと切ってもらっており、娘の突然の変化とモーゼスの言動に驚くショッキングなシチュエーションにもかかわらず、食卓を囲み平然と交わされる会話のギャップがどこかユーモラス。『湯を沸かすほどの熱い愛』や、『ショート・ターム』『キッズ・オールライト』など、シリアスなテーマをコメディタッチで描いている作品を参考にしたという監督のシャノン・マーフィは、「こうした作品は、コメディに分類されながらも、趣味のいいやさしい情緒性が作品全体を貫いています。感傷とは対照的な感情と、作品テーマに対して通り一遍ではない、さわやかな解釈があります」と分析する。また、原作となった演劇の戯曲家でもあるリタ・カルネジェイスが担当した脚本について「リタは、日常のシーンや関係性を、変わった角度から切り出す特別な目を持っています」と称賛している。モーゼスの見た目や態度に不快感を隠せないながらも、平気な素振りで会話を交わすミラの両親だったが、彼の年齢が娘より7つ年上だと分かると、母親(エシー・デイヴィス)は思わず「卒倒しそうだけど平気」とひと言。10代の娘の初めての恋に動揺しながらも精一杯冷静に振舞おうとする様子、テンポよく進む会話が独特の世界観を形づくっている。『ベイビーティース』は2月19日(金)より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビーティース 2021年2月19日より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開© 2019 Whitefalk Films Pty Ltd, Spectrum Films, Create NSW and Screen Australia
2021年02月04日『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で注目を集め、主演映画『ベイビーティース』が2月に公開されるエリザ・スカンレン。本日1月6日に22歳の誕生日を迎えた彼女は、すでに多くの作品で数々の名優たちと肩を並べ、いまハリウッドで最も熱い視線を送られる女優のひとりとなっている。『ベイビーティース』では2020年度のオーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞で主演女優賞を受賞したエリザ・スカンレン。彼女が大きく注目されるきっかけとなったのは、2018年に放送されたHBOのTVシリーズ「KIZU -傷-」(シャープ・オブジェクト KIZU-傷-:連続少女猟奇殺人事件)。『ゴーン・ガール』で知られるギリアン・フリンの同名小説を基にし、ゴールデン・グローブ賞やエミー賞にもノミネートされ批評家から高い評価を得た。同作では当時、ほぼ無名ながら主演のエイミー・アダムスやパトリシア・クラークソンに並ぶメインキャストとして存在感を放ち、見事な演技を披露したエリザ。その演技が認められ、同年に米「ハリウッドレポーター」誌の「次世代を担う俳優」のひとりに選ばれた。そして昨年公開された『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』では、シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、フローレンス・ピューといった壮々たるキャストと共に4姉妹の3女、ベス役として好演。さらにNetflixで配信中の映画『悪魔はいつもそこに』ではトム・ホランド、ロバート・パティンソンなど、いまをときめく人気キャストたちとも共演し、また、M・ナイト・シャマラン監督の最新作『OLD』(原題/2021年公開予定)にも出演するなど、その勢いは止まらない。多くのハリウッド作品で活躍しているエリザだが、オーストラリアのシドニー生まれで、現在もシドニーを拠点に活動している。地元で撮影された本作『ベイビーティース』は、そんな彼女の魅力を存分に堪能できる作品だ。病に侵された少女ミラという役どころには 『ストーリー・オブ・マイライフ』や『悪魔はいつもそこに』で演じた清廉さや純粋さに通ずる部分がある一方、不良少年に恋をして自身を冒す病に精一杯抵抗しようとする姿には、「KIZU -傷-」で見せたような小悪魔的な魅力も発揮されている。本作ではエリザが見せる、多感な少女の多彩な表情には要注目。なお、本作はオーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞では、エリザの主演女優賞ほか作品賞、監督賞、脚本賞など全9部門で受賞する快挙を達成。米アカデミー賞の前哨戦の1つでもある英国インディペンデント映画賞の最優秀国際映画賞にも『ノマドランド』などと並んでノミネートされている。『ベイビーティース』は2月19日(金)より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビーティース 2021年2月19日より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開© 2019 Whitefalk Films Pty Ltd, Spectrum Films, Create NSW and Screen Australia
2021年01月06日『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の三女ベス役で注目を集めたエリザ・スカンレンの主演映画『ベイビーティース』が、2021年2月19日(金)より公開。この度、30秒の新予告編と新ビジュアルが解禁された。本作は、病を抱える16歳ミラの最初で最後の恋を描いた、切なくも美しいモーメント・ラブストーリー。カラー写真の先駆者ウィリアム・エグルストンの写真から着想を得た映像デザインは、ミラが生きる儚くも眩い日常を鮮明に切り取っている。新予告編では、不良青年モーゼスとの出会いによってミラの世界が彩っていく様子が、文字通り映像がモノクロからカラーに変わることで表現されている。また、ミラとモーゼスがお互いを見つめ合う新ビジュアルは、ミラのブルーの髪と、2人の間を照らす黄色い背景の鮮やかさがインパクトを与え、モーゼスの存在がミラの世界を明るく輝かせている様子が伝わってくる。ミラ役を務めたのは、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の演技で「次世代スター10人」(Hollywood Reporter)にも選ばれたエリザ・スカンレン。モーゼス役には、本作でヴェネチア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人賞)を受賞したブレイク必至のトビー・ウォレス。2人の新進気鋭の俳優がフレッシュでダイミックな演技を披露し、米レビューサイト「Rotten Tomatoes」では94%fresh(2020年11月27日現在)と高評価。監督は本作が長編デビューとなるシャノン・マーフィ。前衛的な世界観で少女の最初で最後の恋をヴィヴィッドに描き出して世界各国の映画祭を席巻、「注目すべき10人の監督」(Variety)にも選出されている。『ベイビーティース』は2021年2月19日(金)より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビーティース 2021年2月19日より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開© 2019 Whitefalk Films Pty Ltd, Spectrum Films, Create NSW and Screen Australia
2020年12月02日映画『ベイビーティース』が、2021年2月19日(金)より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイント他全国にて公開される。“次世代スター”エリザ・スカンレン主演のラブストーリー映画『ベイビーティース』は、病を抱える少女と孤独な不良⻘年の“最初で最後の恋”を描いたモーメント・ラブストーリー。主演を務めるのは、映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で4姉妹の病弱で繊細な3女ベス役に抜擢されたエリザ・スカンレンだ。同作の演技が評価されたエリザは、米国の「ハリウッド・リポーター」誌で"次世代スター10人"にも選ばれるほど、期待の新人女優として注目を集めている。病を抱える少女が孤独な不良少年と恋に落ちるそんな彼女が演じる主人公ミラは、病を抱える16歳の少女。ある日、彼女は孤独な不良青年モーゼスと出会い、自分を特別扱いしない彼の姿に惹かれ、恋に落ちてしまう。初めての恋に胸を躍らせ"生きる希望"を得たミラは、両親の猛反対に合いながらも、命の期限を前に、彼との刺激的な日々を謳歌しようと走り出す―。ミラの恋人役に、新人俳優トビー・ウォレスそんな主人公ミラの相手役モーゼスを演じるのは、新人俳優トビー・ウォレス。不器用ながらもミラに寄り添う、孤独な不良青年を演じた彼の演技は、ヴェネチア国際映画祭において「最優秀新人賞」をするほど高い評価を得た。“初の長編デビュー”シャノン・マーフィが監督になお監督は、本作が長編デビューとなるシャノン・マーフィ。前衛的な世界観で少⼥の最初で最後の恋をヴィヴィッドに描き出し、米国のエンタテインメントビジネス誌「バラエティ」で"注目すべき10人の監督"に選ばれた期待の人物だ。本作に関しては、「本能のままに最初で最後の恋にどんどん引き込まれていくミラの姿をヴィヴィッドに描いている。観客はミラの独特の世界に惹きこまれるだろう。⼈⽣が⾊鮮やかに輝き、魂が救われる世界だ」とコメントを寄せている。オーストリア・アカデミー賞で快挙なお『ベイビーティース』は、2020年度のオーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞・ほか4つの演技賞含む9つの賞を受賞。今後の海外における賞レースの行方にも、高い期待が募る。詳細映画『ベイビーティース』公開日:2021年2月19日(金)、新宿武蔵野館、 渋谷ホワイトシネクイントほか全国で公開監督:シャノン・マーフィ出演:エリザ・スカンレン、トビー・ウォレス、エシ―・デイヴィス、ベン・メンデルソーン配給:クロックワークス/アルバトロス・フィルム<ストーリー>病を抱える16歳のミラは、孤独な不良⻘年モーゼスと出会い恋に落ちる。ミラの初めての恋を両親は⼼配し猛反対するが、ミラは怖いもの知らずで⾃分を特別扱いせずに接してくれるモーゼスに惹かれ、彼との刺激的でカラフルに⾊づいた⽇々を駆け抜けていく― しかし…
2020年10月26日クリスチャン ルブタン(Christian Louboutin)の2020年春夏コレクションから、新作レディースアイコンバッグ「エリザ(ELISA)」が登場。2019年11月上旬より、全国のクリスチャン ルブタン直営店にて販売される。“古代エジプト”から着想「エリザ」は、デザイナーであるクリスチャン・ルブタンが幼少時代から魅せられてきた古代エジプトにインスピレーションを得た新作アイコンバッグ。バッグのフロントに配したメタルの留め金は、古代エジプトで使われていたヒエログリフの文字の1つで、ファラオの名前を囲む曲線である“カルトゥーシュ”に着想。ロック部分は、古代エジプトで幸運のモチーフとされていた昆虫“スカラベ”を模してデザインされている。ブランドロゴはエジプト神話に登場する“太陽神ラー”の頭上にあるサークルをイメージした円の中に収めて。バッグの構築的なシルエットは、古代エジプトの都テーベがあった場所とされるルクソールにあるアメン大神殿を彷彿とさせる。斜め掛け&肩掛けの2WAYデザイン性だけでなく機能性にもこだわっており、内部にはジッパー付きのポケットで仕切った2つのコンパートメントを備えている。またショルダーストラップは二重にすることもでき、斜め掛けのクロスボディバッグとしても、肩掛けのショルダーバッグとしても活躍してくれる。バリエーションも豊富カラーはブランドを象徴するレッドをはじめ、ヌード、ブラック、グレーなど。ブラックライトに反応して暗闇で光るショッキングピンクのクリスタルを全面に敷き詰めたラグジュアリーなモデルも用意している。シルエットはラージ、スモール、ミニの3サイズに加え、ベルトバッグも展開する。【詳細】クリスチャン ルブタン 2020年春夏コレクション 新作アイコンバッグ「エリザ」発売時期:2019年11月上旬販売店舗:全国のクリスチャン ルブタン直営店、オフィシャルウェブサイトアイテム例:・エリザ ラージ 254,000円+税・エリザ スモール 226,000円+税・エリザ ミニ 217,000円+税・エリザ ベルトバッグ 149,000円+税サイズ:ラージ 25x17x12cm、スモール 22x15x10cm、ミニ 19x13x10cm【問い合わせ先】クリスチャン ルブタン ジャパンTEL:03-6804-2855
2019年11月09日映画『エリザのために』が、2017年1月28日(土)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開される。本作で監督・脚本・製作を務めたのは、ルーマニア出身の映画監督クリスティアン・ムンジウ。2007年の第60回カンヌ映画祭では、チャウシェスク政権下のルーマニアを舞台に、違法な中絶をのぞむ女子学生とそれを手助けしようとするルームメイトの辛く長い一日を描いた衝撃作『4ヶ月、3週と2日』で最高賞パルムドールを受賞し、世界的にその名を知らしめた鬼才だ。本作で主役となるのは、高校卒業とイギリス留学を間近に控えながら暴漢に襲われ精神的に大きな傷を抱えてしまった少女エリザと、そのエリザの将来のために彼女の進学を成功させようと裏で奔走する父親のロメオ。父親の思惑を知り反発するエリザ、奔走の末検察による捜査が迫ってしまうロメオ。映画製作に携わる前に教師・ジャーナリストとして働いた経験を持つムンジウは、そんな二人の複雑な心理と関係性を繊細に描き出した。なお本作は、2016年に開催された第69回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門にて見事監督賞を受賞。2013年の第65回カンヌ映画祭 女優賞&脚本賞のW受賞の『汚れなき祈り』と合わせて、ムンジウはカンヌ映画祭3度目の受賞を決めた。【ストーリー】50歳になる医師ロメオには、イギリス留学を控える娘エリザがいる。ロメオには愛人がおり、家庭は決してうまくいっているとは言えない。ある朝、娘が登校途中に暴漢に襲われてしまう。大事には至らなかったが、娘の動揺は大きく、留学を決める最終試験に影響を及ぼしそうだ。ロメオは娘の留学をかなえるべく、警察署長、副市長、試験監督とツテをたより、ある条件と交換に試験に温情を与えてもらおうと奔走する。しかし当の娘には反発され、ロメオには検事官の捜査が迫るーー。【作品情報】映画『エリザのために』公開日:2017年1月28日(土)監督・脚本・製作:クリスティアン・ムンジウ『4ヶ月、3週と2日』、『汚れなき祈り』出演:アドリアン・ティティエニ、マリア・ドラグシ原題:BACCALAUREAT英題:GRADUATION2016/ルーマニア・フランス・ベルギー/カラー/ルーマニア語/128分© Mobra Films - Why Not Productions - Les Films du Fleuve – France 3 Cinéma 2016
2016年11月08日