・・・デパートのトイレに入ると、洗面台の上で小さな人間みたいな生き物が洗濯物を洗っているのです。顔は小さく逆三角形、耳はとがって目は大きく飛び出し、皮膚はお婆さんのようにしわくちゃ。体はやせ細ってお腹だけプクンと出て、両足はカニのように体の横から奇妙に飛び出しています。驚いて立ちすくんでいると、「何見てんだ!」と物凄い形相でにらまれました。これは当時20代の女性の夢ですが、それから4か月後、彼女は突然入院することになってしまいました。栄養失調のようにお腹のふくれた妖怪は、まさに地獄絵図に描かれる「餓鬼」そのものです。これはひそかに進行する臓器の疾患を象徴します。彼女は腎臓病にかかっていたのです。ではメッセージに満ちたこのようなシンボルのいくつかをご紹介します。■人魚の夢・・・上半身裸、まるで人魚のような姿で海の中を泳いで、魚を捕まえようとしています。船の上にいる男性たちを見つけ、驚かせてみようと思い近づいていくと、彼らはびっくりしていました。私は少し恥かしくなって、裸の胸を手で隠しながらそっと泳いで逃げていきました。これはある女性会社員の夢ですが、船の上の男性たちは漁師(=同僚や上司)なのかもしれません。彼らの中に思いを寄せる男性がいるのでしょう。魚は自身の魂の象徴。彼女の心は誰かに捕えられることを密かに望んでいます。このように人魚になっているのは、相手に伝えられない思いの反映として、恋愛、対人関係でのコミュニケーションの隔たり、または現状の環境に適応できない対人的な不安や消極性を反映します。■鬼、小鬼・餓鬼の夢鬼が現われる夢は、自身の憤りや怒り、または対人的な恐怖の反映になります。鬼のイメージはプレッシャーを感じたり、気持ちを抑え込んだり、委縮してしまうような特定の人物か身近な誰かを象徴します。また、ゴブリンや小鬼は対人的なイライラやストレスの反映になります。冒頭に紹介したとおり、醜い餓鬼が現われる夢は内臓疾患の暗示になることがあるので要注意です。■吸血鬼の夢吸血鬼は10代から20代にかけて見ることのある女性特有の夢のイメージです。男性吸血鬼に性的なイメージがあることから、男性恐怖や対人的な緊張感を反映することがあります。また、吸血鬼に追いかけられる、または血を吸われるイメージなどは、心身のエネルギーの消耗や対人的なストレスを反映します。■龍、ドラゴンの夢東洋の龍のイメージなら吉夢になります。また、龍は自身のエネルギーや活力の象徴になります。一方で西洋のドラゴンが現われるイメージはネガティブサインとなり、環境の急激な変化、または慌ただしい対人関係の変化を暗示します。ただし、ドラゴンが火炎をはいているイメージなら吉兆です。■夢と空想の力・・・知り合いの女性が青いベッドの端に一人で腰かけています。よく見ると彼女は微笑を浮かべ、その周りを小さな七福神たちがぐるぐる舞いながら、「よいしょ、よいしょ」と意味不明な唄を歌っています。真っ暗な部屋の中で彼女の周囲だけ異様にきらきらと輝いています。これは筆者が見た不思議な夢のひとつですが、しばらく会っていなかった女性が突然夢に現われたのですぐに連絡をとったところ、まもなく結婚、しかも明日に入籍予定ということでした。よく考えてみると、筆者自身七福神のイメージをすぐに絵に描くことはできません。でも夢の中の七福神は服装から飾り物まで極めて精巧に出来あがっていました。空想の存在でありながら、彼らは私たちの心のどこかで生きているのかもしれませんね。(梶原まさゆめ/ハウコレ)
2015年04月02日米BOX OFFICE MOJOは1月23日~1月25日の全米週末興業成績を発表した。前週初登場のクリント・イーストウッド監督、ブラッドリー・クーパー主演で伝説の狙撃手を描いた作品『アメリカン・スナイパー』が2週連続トップ。累計興行収入が前週の9,363万ドルから2億13万7,000ドルとなり、一気に2億ドルの大台を突破した。2位は『The Boy Next Door(原題)』が初登場。ロブ・コーエン監督、ジェニファー・ロペス、ライアン・ガスマン主演のサイコスリラーで、年の離れた男女の禁断の関係が泥沼の結果を引き起こす。7位『Strange Magic(原題)』も今週初登場。ジョージ・ルーカスが、シェイクスピアの『真夏の夜の夢』をベースに脚本、製作総指揮を担当したミュージカルアニメで、ゴブリンや妖精、小鬼らの衝突や縄張り争いがこれまでも親しまれてきた楽曲に乗せて描かれる。ジョニー・デップがちょび髭をたくわえたナルシストの美術商に扮する主演作『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』は初登場9位に。キリル・ボンフィリオリの小説『チャーリー・モルデカイ』を『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』『スパイダーマン』『パニック・ルーム』など数々のヒット作で脚本を手がけ、デップの主演作『シークレット ウインドウ』でメガホンを取ったデヴィッド・コープ監督が映画化したアドベンチャーだ。
2015年01月26日葛西臨海水族園では現在、「世界の海」エリアの「深海の生物3」水槽にて、ミツクリザメを展示している。○「ゴブリンシャーク(悪鬼のサメ)」を展示ミツクリザメは駿河湾清水沖の水深約100メートルで捕獲され、11月1日 16時、同園に搬入された。底刺し網によって捕獲された個体となる。11月2日 13時時点では、水槽内をゆっくりと安定した状態で泳いでいる姿が確認できる。今回公開した個体は全長約1.2メートルで、ミツクリザメは成長すると全長約3.5メートルになる。世界各地の深海に暮らしているが(水深約1,200メートルまでの水域に生息)、生態などもまだ詳細はわかっていないという。日本以外では捕獲例が少ないが、東京湾、相模湾、駿河湾では多くのミツクリザメが捕獲されている。ミツクリザメの特徴は何といっても、そのあごの構造にある。普段は普通のサメと似た顔つきだが、両あごを大きく突き出すことができ、その際は異様な顔つきに変わる。英語では「ゴブリンシャーク(悪鬼のサメ)」と呼ばれており、最近の深海魚ブームで取り上げられ、テレビなどで紹介されることも多い魚となっている。同園では何度かミツクリザメを飼育してきたが、長期の飼育には成功しておらず、2007年4月の2週間が最長記録。同園では、今回の個体は状態が大変よいようなので、長期飼育に向けて観察を続け、餌の捕らえ方など知られざる生態の解明に努める、としている。なおミツクリザメの飼育は大変難しく、この魚の展示については突然の死亡で展示終了となる可能性が十分ある。死亡の際には、東京ズーネット公式Webページにて告知を行う。同園では、来園を希望する場合には、当該ページにて生存の確認をすることを推奨している。同園の所在地は、東京都江戸川区臨海町6-2-3。
2014年11月06日『ハリー・ポッター』以降、そのイメージ脱却を図るべく、さまざまな役柄で挑戦をし続けるダニエル・ラドクリフと、25日(金)公開の『アメイジング・スパイダーマン2』で敵役に大抜擢されたデイン・デハーンが共演する問題作『キル・ユア・ダーリン』がDVD化されることになった。1944年、コロンビア大学に合格したアレン・ギンズバーグ(ダニエル・ラドクリフ)。大学の正統過ぎる姿勢に不満を覚えたアレンは、ルシアン・カー(デイン・デハーン)、ウィリアム・S・バロウズ(ベン・フォスター)、ジャック・ケルアック(ジャック・ヒューストン)といった、従来の価値観に留まらない友人たちに引き寄せられていく。中でもルシアンへの想いが、自身の詩の創作活動の原動力になっていくのを強く感じていたアレン。しかし、彼らの創造のための欲求と選択は、やがて重大な過ちを招くことになる…。「吠える」のアレン・ギンズバーグ、「裸のランチ」のウィリアム・S・バロウズ、「路上/オン・ザ・ロード」のジャック・ケルアックと言えば、50年代のアメリカ文学界で“ビート・ジェネレーション”と呼ばれた代表格。当時の若者、特にヒッピーから熱狂的な支持を受けており、『オン・ザ・ロード』(’12)など映画化も後を絶たない、現在まで続くひとつの潮流となっている。そんな彼らの大学時代に実際に起きた、デヴィッド・カマラー殺人事件を基にした本作は、耽美な雰囲気たっぷりの学園サスペンスドラマ。ダニエルは『ハリポタ』のイメージを脱却するかのごとく、髪を伸ばしてパーマをかけ、実在の詩人アレン・ギンズバーグを熱演。また、彼の憧れの対象であり、事件の被疑者となるルシアン・カーを、『クロニクル』で注目を浴び、その容姿と卓越した演技力から“次世代のディカプリオ”と呼ばれるデイン・デハーンが演じている。デインは昨年、『クロニクル』や『欲望のバージニア』ほか5本の出演作が日本で立て続けに公開され、『アメイジング・スパイダーマン2』ではスパイダーマン(アンドリュー・ガーフィールド)の親友ハリー・オズボーンにして敵役となるグリーン・ゴブリンに抜擢されている超・注目株。愛と友情、そして嫉妬うずまく学生生活の中では、2人の濃厚なキスシーンもあるとか!さらに2人はこの後、本作のジョン・クロキダス監督の新作『College Republicans』(原題)でも共演の話題が出ており、もしかしたら次世代の名コンビ俳優となるかもしれない。『キル・ユア・ダーリン』は5月2日(金)よりTSUTAYAにてDVDレンタル開始、6月27日(金)より発売。発売元:カルチュア・パブリッシャーズ価格:3,800円(税抜価格)(上原礼子(cinema名義))
2014年04月22日アンドリュー・ガーフィールドやエマ・ストーンらが、映画『アメイジング・スパイダーマン2』PRのため来日することが決定した。同作は、全世界で7億5千万ドルの興行収入を獲得し、46カ国で初登場1位を記録した『アメイジング・スパイダーマン』(2012年)の続編。ピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)はスパイダーマンとしてニューヨークの人々を守り、1人の男性として恋人グウェン(エマ・ストーン)を愛する人生を満喫していた。しかし旧友であるハリー・オズボーン(デイン・デハーン)がニューヨークに戻り、少しずつその生活に変化が……。オズコープ社の電気技師マックス・ディラン(ジェイミー・フォックス)が事故で変貌した、高圧電流で全てを破滅する電撃魔人エレクトロをはじめ、強力なサイ型アーマーで全てを粉砕する怪力鉄人ライノ、そして高速グライダーで全てを切り裂く空中怪人グリーン・ゴブリンが、"スパイダーマンのいない世界"を創ろうと、次々と彼の前に立ちはだかる。このたび来日を予定しているのは、スパイダーマン/ピーター・パーカー役のアンドリュー・ガーフィールドをはじめ、グウェン・ステイシー役のエマ・ストーン、エレクトロ/マックス・ディラン役のジェイミー・フォックス、マーク・ウェブ監督など。A・ガーフィールド、E・ストーン、M・ウェブは、前作『アメイジング・スパイダーマン』のプロモーションで2012年6月に来日して以来、1年9カ月ぶり3度目の来日となる。来日は3月末。A・ガーフィールドは、今回の来日に際し「日本のファンの皆さん、こんにちは。『アメイジング・スパイダーマン2』をお届けできることにとてもワクワクしています。(前回のプロモーションで)東京に行ったとき一番興奮したのは、朝5時に行った魚市場です。マグロの売り買いを見学して、ものすごくエキサイティングな体験でした。東京は大好きな街です。皆さんにお会いできることを楽しみにしています」とコメントしている。映画『アメイジング・スパイダーマン2』は、2014年4月25日より、TOHOシネマズ日劇ほか、全国公開。
2014年01月20日『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の巨匠ピーター・ジャクソン監督が放つ、新しい“指輪”の物語。J.R.R.トールキンによる伝説の冒険小説作を完全映画化したファンタジー・アドベンチャー超大作『ホビット』シリーズ。このほど、本作のロケ地となるニュージーランドの航空会社とコラボレーションした、ユニークな『ホビット』版の機内安全ビデオが到着した。舞台は、フロド・バギンズの“指輪”を巡る旅が描かれた『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの60年前の世界。フロドの養父であり、指輪の前の所有者であるビルボ・バギンズを主人公に、彼が国を救うための冒険で指輪を手にするまでの物語が3部にわたって描かれる。ホビットの舞台である“中つ国”のロケ地・ニュージーランドでは、首都・ウェリントンの国際空港に巨大ゴラムが出現、ニュージーランド・ポストに主人公・ビルボと13人のドワーフが登場し、そして「ホビット」デザインの硬貨がニュージーランドの法定通貨になったりと、国を挙げての盛り上がりを見せている本作。今回届いた映像は、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作、そして本シリーズ『ホビット』3部作の制作スタジオであるウェタ・ワークショップ協力のもと制作され、客室乗務員がホビットに扮して機内の安全設備について案内をしているというもの。ビデオには、『ホビット』の出演者だけでなく、『ロード・オブ・ザ・リング』ではお馴染みのエルフ、ドワーフ、魔法使い、ゴブリン、ナズグルまでもが機内安全に全面協力!映画のスクリーン以外で初めて登場を果たしたゴラムは機内でもあの“いとしいしと”(=指輪)を探し、ピーター・ジャクソン監督が指輪をはめて登場する。さらには、小説「ホビットの冒険」の原作者J.R.R.トールキンの2人の孫息子・マイクとロイドまでもキャスティングするこだわりの演出に、ファン大興奮の仕上がりとなっている。ぜひ、こちらの映像からファンタジックな空の旅をお楽しみあれ!『ホビット 思いがけない冒険』は12月14日(金)より全国にて公開。※こちらの特別編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ホビット 思いがけない冒険 2012年12月14日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINENT INC. AND LEGENDARY PICTURES
2012年11月09日新生スパイダーマンが遂に映像でお目見え!世界中で大ヒットした人気ヒーロー・アクションシリーズの最新作『アメイジング・スパイダーマン』。6月の日本公開に先駆けて、2月7日(火)、「The untold story先行イベント」と銘打って、日本・秋葉原を含む11か国13都市の同日上映にて、その物語の一部を明かす最新3D予告編映像とフッテージ映像が大スクリーンで公開となった。トビー・マグワイア主演による同シリーズが『スパイダーマン3』で終焉を迎えてから5年。話題作への出演が続く若手演技派、アンドリュー・ガーフィールドを新たなスパイダーマン(ピーター・パーカー)として迎える最新作では、主人公ピーター・パーカーが13年前に失踪した父親の秘密を知ったことをきっかけに、スパイダーマンとしての過酷な運命を受け入れていく姿が描かれる。今回、同時上映が行われたのはアメリカ、メキシコ、ブラジル、フランス、ドイツ、スペイン、ロシア、韓国、オーストラリア、イタリア、そして日本の11か国13都市。会場に選ばれた秋葉原・アキバシアターには、公募によって当選した81名の『スパイダーマン』ファンが集い、朝早くから満席に。迫力満点の3D予告編映像と8分半にわたるフッテージ映像が上映されると、感動の拍手が沸き起こった。さらにこの日、『スパイダーマン』を始めとするアメコミに詳しいライターの杉山“すぴ”豊氏も登壇し、本作で発見した新たなる魅力について触れた。まず注目すべきは“3D”による圧倒的な迫力のアクションシーン。ニューヨークの上空を自由に舞うスパイダーマンの華麗なる技はもちろん、怪力によって倒される摩天楼のシーンは言葉通り、目に飛び込んでくる。スパイダーマンの必須アイテムと言えば、クモ糸を発射する“ウェブシューター”だが、今回は手首に赤く光るものも見られ、バージョンアップ?また、トビーが演じてきたピーターと言えば、秀才だけど軟弱でおくてな男子学生というイメージが強いが、アンドリュー演じるピーターは同じいじめられっ子だが、体を張っていじめられる友達を助ける、正義感にあふれる男子。スケボーも乗りこなし、運動神経もトビー版とは異なる?そんな彼の魅力として杉山氏が挙げるのが「悪を倒すのではなく、困ってる人を救う」精神。今回、父親のかつてのパートナーである爬虫類界の権威、コナーズ博士の化身と言える“リザード”と対立することになるのだが、「リザードを倒すというより、彼を悪から救うところがヒューマンにあふれている」と舌を巻く。本作のメガホンを取るのは『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督。アクションに加えて、監督が得意とする青春物語にも注目したいところ。杉山氏曰く「お嬢さんらしいのが好感」というエマ・ストーン扮するピーターのお相手、グウェンとの学校の廊下での甘酸っぱい一幕も公開されたが、実際にロマンスが噂されるアンドリューとエマとあって、観てる側が思わず照れくさくなる?そしてもう一つ、観る者を圧倒するのがスパイダーマンが対決する爬虫類の化け物“リザード”だ。演じるのは、英国出身の演技派リース・イーヴァンスである。かつてウィレム・デフォーが怪演した“グリーン・ゴブリン”に負けず劣らず、不気味で巨大なモンスターと化して姿を現す。劇中、ピーターはそんな彼のことを「僕が彼を生んだんだ」と苦痛の表情で語るが、果たして2人の間にある“知られざる”秘密とは…?ますます期待は膨らむばかりである。『アメイジング・スパイダーマン』は世界最速で6月30日(土)より日本で公開、7月3日より全世界で同時公開。■関連作品:アメイジング・スパイダーマン 2012年6月30日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Columbia TriStar Marketing Group, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:新生『スパイダーマン』カップル来日魅惑的なキスシーンを予告!英国の個性派俳優リス・エヴァンス、女性警備員に暴行容疑で逮捕『わたしを離さないで』連続動画インタビューvol.2アンドリュー・ガーフィールドキャリー・マリガンら実力派俳優陣が紡ぐ哀しい運命『わたしを離さないで』予告編到着新スパイダーマンのコスチュームが全世界同時解禁!顔に傷…いきなりピンチ?
2012年02月07日オリバー・ストーン監督作『プラトーン』(’86)でその確固たる存在感を露にし、『スパイダーマン』シリーズの“グリーン・ゴブリン”役に代表されるような、観る者を戦慄させるヒールから、ラース・フォン・トリアー監督の『アンチクライスト』での衝撃的な役どころまで、数々のアクの強い役を演じてきた名優、ウィレム・デフォー。現在56歳、そんな彼が放つ重厚感のある魅力を存分に味わうことができる一作が『ハンター』だ。本作で、ウィレムは人との関わりを一切拒絶し、孤高の人生を歩む“ハンター”を、見事に体現している。ウィレム演じるハンター・マーティンは、百戦錬磨の傭兵にして潔癖さを感じさせる凄腕の持ち主。絶滅したとされるタスマニアタイガーの生き残りを見つけるという任務のため、大自然が広がるタスマニア島の未開の秘境に足を踏み入れる――。幾多の個性的なキャラクターを演じてきたウェレムだが、今回何よりも惹かれたのは、この男が背負う“孤独”だったという。「出演の決め手となったのは、自分が演じるマーティンの孤独を感じさせるキャラクターと感情ですね。孤独で人との関係を遮断していた彼が再び人と繋がりを持つ、感情の旅路を描いた物語に惹かれました」。男・マーティンについて「ハンターとしてのキャリアの終焉を待っている男。過去に何か悪いことをしているのだろう。そして、過去に何かしら深く傷ついた経験を持っているのだろう。だからこそ人と触れ合うことを避けて生きている男だと思う」と分析するウィレム。自身とは「全く異なるキャラクター。自分自身は人が好きだし、社交的です」と言うが、マーティンとして実際にタスマニアの大自然に身を投じてみて、新しい自分を発見できたとも明かす。「今回、大自然に身を置くことで自分の中の新しい要素が引き出された感覚がありました。自然から受けたリアクションが演技に活かされ、物語が作り上げられたのだと思います。この映画は、タスマニア島でしか撮ることができない作品。大自然がキャラクターの1つです。役者としては、このような未体験の場所に身を置くことで、自分の中の新しい要素が引き出されます。自然の力が役作りの助けになりました。天候の移り変わりの激しさや足場の悪さなど、もちろん苦労もしましたし、たくさんのヒルが体に張り付いたこともありましたけど」。余計な思念を排除して、目に見えぬターゲットに狙いを定めるハンター。その職人的なストイックさは、役にストイックに向き合うウィレム自身と重なるところがあるが…。「私は直感的に動く人間です。だから、特定の目標は持っていません。常に目標は変わりますので、1つには決められませんね。ただ、私はいつも疑念は持っていますし、それが人間としては健康的だと思います。役者のようなクリエイティブな仕事には“疑念”を持つことは重要です。作品ごとに常に、自分をリセットし“ゼロ”から始めることを心がけています。問題が生じたときには、その問題を一歩引いて見てみる、様々な角度から見てみるような柔軟さが大事だと思っています」。そんな彼にとって今回ハードルとなったのが、共演相手の子供たちに乗せられないようにすることだったという。その子供とは、マーティンがタスマニアに滞在中、身を寄せる家の汚れなき心を持つ子供たちのこと。彼らとの交流によってマーティンの胸の内に新たな感情が芽生え、彼は自分自身の辿ってきた道を見つめ直していくのだ。己のみを信じ、誰にも寄り添わずに生きてきた、孤高のハンターに訪れる新たな感情とは…?ウィレムしか演じることができないと言っても過言ではない、悲哀と悦びに満ちた“ハンター”の生きざまをぜひ、目に焼きつけてほしい。■関連作品:ハンター 2012年2月4日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2011 Porchlight Films Pty Limited, Screen Australia, Screen NSW, Tasmania Development and Resources and Nude Run Pty Limited.ジョン・カーター 2012年4月13日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:巨大クリーチャーの姿がお披露目に!『ジョン・カーター』新たなるビジュアルが解禁ミッキーが舞い、光があふれ出す東京ディズニーシーの10年間を凝縮したDVD発売注目スター、テイラー・キッチュの眼差しに胸キュン『ジョン・カーター』ポスター解禁『ジョン・カーター』プロデューサーが語る、100年越しの“ヒーロー”映画化のワケ『ジョン・カーター』テイラー・キッチュ次世代のハリウッドを背負う男の素顔は?
2012年02月03日ウォルト・ディズニー生誕110周年を記念し古典冒険小説『火星のプリンセス』を映画化したスペクタクル巨編『ジョン・カーター』の公開に先がけ、物語のキーとなる場面写真が公開された。その他の写真この度解禁となった場面写真は、主人公ジョン・カーターが未知の惑星“バルスーム”で出会う様々なキャラクターが写ったもの。そのうちの1枚は、カーターを演じる主演のテイラー・キッチュが、昨年の来日時に「5~6日間打ちのめされ続けた一番過酷なシーン」と語った、巨大生物“大白猿”とのバトルシーン。 6本の手足と鋭い牙をもった大白猿が今にもカーターに襲い掛かろうとする様は強烈だ。右端には鎖につながれたカーターも写っており、このあとの展開が気になる1カットとなっている。さらに、カーターが敵対することになる悪役“マタイ・シャン”の姿も明らかに。バルスームを滅亡の危機に追い込み全宇宙を支配しようとするこの無慈悲な権力者を演じるのは、『シャーロック・ホームズ』『ロビン・フッド』などで知られる英国人俳優マーク・ストロング。異様な牙を持った生物の大群を従えたその姿からは、不気味な存在感がにじみ出ている。最後の1枚は、身長約2.5mの“タルス・タルカス”とカーターの姿。全身緑色の容姿が印象的なサーク族の皇帝であるタルス・タルカスを演じるのは、『スパイダーマン』の“グリーン・ゴブリン”などでお馴染みのウィレム・デフォー。4本の腕を持つサーク族の身長を表現するため、デフォーは高足を履いてモーション・キャプチャーによる撮影に挑んだという。映画界に多大な影響を与えたと言われる冒険小説を、アンドリュー・スタントン監督(『ファインディング・ニモ』)はどのように映像化し、私たちに未知の世界を見せてくれるのか。そして、主人公カーターと惑星バルスームの運命はいかに?期待が高まる場面写真となっている。『ジョン・カーター』4月13日(金) 2D・3D同時公開(C)Disney Enterorises.,Inc. All rights reserved.
2012年01月20日