吉野の杉、ヒノキに携わる林業を営む人たちと出会った吉野の旅。山守の中井章太さん(中神木材)が提供する吉野ヒノキパウダーで酵素浴が体験出来るのが京都 ハイアットリージェンシー内にある「酵素浴えんHANARE」だ。間伐材を利用した、これこそ資源のリユースだ。旅の疲れを癒すべく、酵素浴を体験した。酵素浴えんHANARE 京都店■酵素浴って?最近話題の酵素浴。「身体を芯から温めることで、リラクゼーション効果はもちろん、続けることで基礎代謝をあげ体質改善に繋がる」とえんを運営するFlavor(株)の山口尚哉さん。冷えは万病の元といわれるだけに注目を集めている。この酵素浴の熱源は、すべて微生物による自然発酵熱だというから驚きだ。ヒノキパウダーに野草、野菜、果物から抽出したエキスを加え、独自の発酵技術で高温発酵させている。温度は65度から80度まで上がるというので心配したものの体感温度は40度程度。おがくずが空気を含んでいるので、熱がじんわり身体をつたってくるためだという。ふかふかのおがくずに横になると、ヒノキの香りが身体を包む。スタッフが付いていてくれるので、熱いときやもっと熱くしてほしいときは声をかければいい。肩が凝っていると言うと肩に重点的におがくずを集めて温めてくれた。酵素浴は熱めか、ぬるめか入る前のカウンセリングで決められる酵素浴のいいところは、短時間で身体が温まることだろう。岩盤浴だとじんわり1時間程度かかるが、酵素浴は15分程度で芯から温まることがきる。身体が温まるのはもちろん、保湿効果もありしっとり。丁寧にメンテナンスされたひのきパウダーは酵素の力で自浄作用があるので汗は分解されているそうだ。また高温発酵のため菌の繁殖もなく清潔だという。■まさしく循環する木の姿「酵素浴えん」は関西に4店舗、東京に1店舗を展開しているが、どの店舗でも中神木材と提携した奈良県吉野の間伐材からつくった天然のヒノキパウダーのみを使用している。「以前は様々な産地のものを使っていましたが、香りやきめ細かさなど品質が全然違う」とえんを運営するFlavor(株)の山口さんは語る。それもそのはず、本当に手作業でおがくずをふるいにかける丁寧な作業によって上質のヒノキパウダーが生み出されているのだ。ふるいはホントの手作業。カゴを2重にしてより細かくしているもともと吉野のヒノキは質がよく、油分を含んで抗菌作用も高いといわれる。上質のヒノキパウダーときちんとしたメンテナンスによって、いやなニオイのないきれいな酵素浴を体験することができるのだ。「えん」のスタッフも吉野の山に研修に行くことがあるそうだが、数人が交代で2時間かかってようやく1槽分のヒノキパウダーができただけだというから、その手間や推して知るべしである。「いまも吉野の山を見ると間伐材がごろごろ放置されています。なんとかして、それらを活用できないか、発酵を通じて循環させられないかを考えています」と山口さん。ちなみに、酵素浴で使い終わったヒノキパウダーは、なんと堆肥化され大阪にある農場に送られるというのだ。吉野の森から京都、そして大阪へ。この循環する木の行方を見届けるため、次回は大阪の農場へ。【施設概要】店舗名:酵素浴えんHANARE 京都店所在地:〒605-0941京都府京都市東山区三十三間堂廻り644番地2ハイアット リージェンシー 京都RIRAKUスパ アンド フィットネス内電話:075-541-3180営業時間:9:00~22:00(最終受付21:00)ホームページ:
2016年05月19日山奥の湖に浮かぶ水上学校を舞台に、教師として働き始めた青年が前任の女性教師の日記を見つけ、やがて会ったことのない彼女に思いを募らせる恋模様を描いたタイ映画『すれ違いのダイアリーズ』が現在公開中。SNSでどこでもすぐに“繋がれる”現代において、「日記」という古典的なアイテムが、どうしてこんなにも素敵な恋の架け橋となったのか。プロモーションで来日していたニティワット・タラトーン監督に撮影現場の裏話や、タイの女性の現状などをお聞きしました。――この作品は水上学校で実際に教師をしているサーマート先生の実話がベースになっているそうですね。監督:サーマート先生はすごく優しくて真面目で、教育機会の少ない水上で生活している子供たちに熱心に勉強を教えようと取り組んでいる方なんです。でもサーマート先生ももともとは自分自身を水上学校に捧げるつもりはなかったみたいなんです。実際に子供たちに会い、彼らに知識を与えてくれる人間がいないという事実を知った時に、もっと真剣に向き合ってみようと思ったんですね。その部分が映画を作る時のインスピレーションになっています。――劇中のソーン先生とサーマート先生は似ている部分があるのですか?監督:やる気や真剣さに関してはソックリだと思います。ただソーン先生を作る段階で滑稽な部分や面白い部分を入れてキャラクターとしての色彩を出しています。――ソーン先生役のビー(スクリット・ウィセートケーオ)さんがとても純朴で、笑顔がすごく印象的です。彼はタイでは大スター。日本でいう松本潤さん、木村拓哉さんのような存在だそうですね。この作品の中ではスターというよりすごい純朴青年ですよね。監督:ビーさんはスーパースターですけど、実際は地方出身の方なんです。結構普通の方なんです(笑)。だけど彼には「何かを成し遂げるためのやる気や真剣さ」がすごくある。そういう意味ではサーマート先生とビーさんが似ている部分があるんじゃないかなと思います。そういう部分を彼の瞳の中に感じたので、彼にこの映画で演じてもらえないかと誘ったんです。――実際、一緒に仕事をしてみていかがでしたか?監督:スーパースターめいて振る舞うことが全然なくて、すごい純朴で、友達と喋っているような感じの人ですね。ビーさんってすごい明るい方だから子供たちともすぐ上手くやれるんです。実際のサーマート先生は滑稽な人ではないんですけど、ビーさん自身のキャラクターがソーン先生のキャラクターに合わさって、ああいう映画の中のソーン先生が生まれたんじゃないかなと思います。――水上学校のロケーションがとても素晴らしかったですが、撮影そのものはとても苦労されたんじゃないでしょうか。監督:水上学校はサーマート先生が教えていた学校をモデルにしてかなりいろんな部分を似せて作りました。実際に水もなければ電気もないし、携帯の電波も入らないようなところ(笑)。撮影チームがトイレに行きたい、となると、一回船に乗って岸まで戻らなくちゃいけないというレベルです(笑)。実際の映画の中で描かれているような生活を、撮影隊も経験していたと思ってくれればいいです(笑)。――撮影中の食事などはどうされていたのですか?監督:学校のセット以外に湖に浮かぶ建物をもう一つ作って、そこに全部物を置いて、そっちでご飯を食べたりしていました。そもそもなんでわざわざそんなに遠いところに行かなきゃいけなかったのかというと、やっぱり何も周りに無いところにどうしても行きたかったんです。そのことによって自然の生々しさや寂しさ、孤独というのをきちんと表して、お客さんに伝わるようにしたかったんです。だからわざわざ遠いところに行ったのです。――物がない、という状況の中で一番の苦労はどんなところでしたか?監督:現代人である私たちにとって一番問題があったのは携帯の電波が届かないというところです(笑)。これは映画の話とも繋がっていて、今の時代って携帯がちゃんと通っていると、自分の知りたいことがその場ですぐアクセスできるし、誰かと喋りたいと思ったらその場ですぐ喋ることができますよね。でも撮影中は携帯の電波が通っていなかったので、一度撮影場所に行ってしまったら朝から晩までチームだけでずっといなきゃいけなくなるんです。嫌でも自分と向き合う時間になりました。そういう意味ではサーマート先生や、映画の中のソーン先生やエーン先生と同じような状態になっていたと思います。ある種、映画のテーマにも近いんですが、自分の「誰かを思う気持ち」というものを精一杯使うことができた期間だったかなと思っています。――水上学校というのも日本にはあまり馴染みがありませんが、先生が子どもに料理を振る舞ったり、一緒に寝泊まりとかもしているんですか。監督:水上学校って私が知っている限りでもタイでは一校しかないんですけど、結構特殊なんです。町中の学校に行くのにすごく時間がかかる漁師の子どもたちなどが月曜日の朝にお父さんとお母さんに学校に送り届けられると次に迎えに来るのが金曜日の午後なんです。だから5日間は先生と一緒、付きっきりなんですね。だから先生が親代わり、すべての面倒を見てあげる。ご飯を作ってあげたり、一緒に寝るとかそういったことをしてあげるんです。――教師である前に、母親や父親だなという印象を作品を見てすごく受けました。エーン先生は肝っ玉母ちゃんみたいな感じで、ソーン先生は新米パパみたいで(笑)。タイの女性の社会での立ち位置というのはどうなのでしょうか。監督:タイでは昔は女性は家を守るべきという考え方がありましたが、今は関係なくなってきています。優秀な女性は認められるようになってきていますね。ジェンダー差、性差は実際の社会においてあまりないと感じます。そういう意味でエーン先生は自分に自信がある女性の代表みたいなところがありますよね。自分の信じたことをやる、自分が正しいと思ったことをやってみる。自分の正しさを証明するところがある。戦っていくわけです。――ラストシーンについて、監督はエーン先生とソーン先生のその後をどう予想されますか?監督:実はあんまり答えたくはないんですけど(笑)。できれば観た人に考えてほしい。この映画のメッセージとしてそもそも、「考え方の似ている人たち同士が恋に落ちる」というのがあるんです。会ったことがないのにお互いを励まし合って、お互いの考えが繋がっていく。このふたりが恋に落ちた時に実際にどうなっていくのかというのを観た人に考えてほしいなと思います。出会ったことのないふたりが恋に落ちるってファンタジーなんですよ。ファンタジー過ぎるんです。だけど実際にお互いに愛することができるのか、あるいはそれが駄目だったならどうして駄目なのかということを、観客のみなさんが考えてもらうよう余白を作っているんです。そういうふうに余白の部分をお客さんに考えてもらえたら、と思います。(text:Tomomi Kimura)
2016年05月18日「貯木のまち」から車で東へ10分足らず。吉野川の風景を眺めながら辿りついたのが吉野の酒蔵である「美吉野醸造」。吉野林業のそもそもが、酒の運搬・醸造用の樽や桶であったことは前回の原木市&製材所めぐりでお伝えしたとおり。近年はホーロータンクなどに押されて姿を消した木桶仕込みの酒づくりが、最近また新たに評価されているそうだ。美吉野酒造も2010年に60年ぶりの木桶仕込みを復活させて以来、毎年「百年杉 木桶仕込み」として発売している。しかし、美吉野酒造のすごさはそれだけではない。ディープな酒蔵見学がはじまった。同じ蔵元でこれだけ風味が違うのかと驚きだった日本酒たち■これまでの酒づくりとは正反対案内してくれたのが専務の橋本晃明さん。7年前より杜氏でもある。まずはお米の話から…というところで、奈良は酒向けの米の産地ではないことを知らされた。「米どころ=酒どころ」であるように、常識では米は酒づくりにおける最大のこだわりどころ。しかし橋本さんは、奈良県産の米を取り入れつつも、そこにこだわりはない。「山の米、平野の米。それぞれ水や土壌は違うけれどどちらも正解なんです。農家さんの思いを汲みながら、『この蔵にとっていい米』を使っていくことが大切だと思う」と橋本さん。現在は奈良県産の『吟のさと』を使用。玄米の白っぽい部分が酒米の特徴■ワイルドな麹づくり麹室(こうじむろ)と呼ばれる麹づくりの部屋。ここで蒸し米に麹菌をふりかける。ここは50年前に吉野杉をつかって作ったそうだ。電熱器と加湿器で温度と湿度を調整。杉は調湿にも優れる美吉野醸造では、「総破精麹(そうはぜこうじ)」という、米全体に菌糸をまわす手法をとっており、室温は30度、湿度は70%~80%とかなりのムシムシ状態(通常は50%程度)。細菌に胞子を均一に振りかけて菌種を斑点状に入り込ませる「突き破精(つきはぜ)」と違い、こちらは大胆にも噴霧器で蒸し米に菌を振りかけるそう。なんだか、とてもワイルド。麹は、全体に菌糸がまわって真っ白な麹ができるという。「麹は酒造りのDNAなんです」と語る橋本さんは「酸味」にこだわる。上質な酸味、旨みの強い酸味。麹づくりはこの後の「酒母(しゅぼ)」の工程にも関わり、絶妙な酸味を生み出す大切な作業なのである。■酵母無添加の酒母(しゅぼ)づくり「酒母」とは仕込み前に後工程で合わせるもろみの発酵を促す酵母菌を培養する作業で、「麹室でつくった麹米+蒸し米+水+酵母」が基本セット。ただ、橋本さんはここで酵母を無添加にすることに踏み切った。3年間お世話になった剣菱酒造での「酵母は探すものではなくつくるもの」という、これまでの常識と180度違う発想に感銘を受けたからだという。木桶の中でぶくぶくと発酵する酵母無添加の酒母酒母をあえて四季折々で条件が変わる厳しい環境に置き、それでも発酵してくるのが「この蔵の酵母菌」となる。吉野杉の木桶は山守の中井章太さんたちとのプロジェクトその後、三段仕込みを行い、もろみ発酵などの工程を経て清酒となる。ちなみに、美吉野醸造では、一般的な酵母添加の製法で醸すお酒もあるが、いまは出荷の7割がこの酵母無添加のお酒だという。■さらにワイルドな水もとまた、美吉野酒造では、めずらしい水もとという醸造方法を取り入れている。室町時代に奈良市菩提山町の正暦寺でつくられたこの酒が清酒のルーツとされ、まさしく日本酒発祥の地・奈良にふさわしい酒づくりの原点とも言えよう。この酒母のつくり方はさらにワイルドで、生米を水もとにひたして腐らせることで発酵に導くという、腐敗と発酵ギリギリのライン。橋本さんも笑いながら「最初はすごい腐敗臭に捨てようかと思った」というほどすっぱい匂いがしたという。■吉野の水、気候、自然のまま酒づくりは低温で、という常識を覆し、水もとは夏でも行えて低温管理もしなくてよいという。それでも活発に活動する酒母はまさしく吉野の地、その気候風土で育ったここだけにしかない日本酒だといえるだろう。「もともと水もとを刺身にあわせる気はない」と断言する橋本さん。海のない奈良、山の恵みに感謝する奈良の人ならではだ。「山のお酒でありたい」、それが地酒づくりとしてのやりがいだという。酒づくりの話になると突然饒舌になる橋本さん■吉野の水、気候、自然のまま美吉野酒造の仕込水は、大峰山系の伏流水の井戸水を使用している。雄大な大峰山からの恵みを与え、そして、橋本さんの酒づくりはどこまでもスパルタ教育。吉野という環境のもとで酵母菌を環境に適応させてきた。さて、これからしたいことは?の問いに、「アルミ製の暖気樽(だきだる)を木製のものにしたい!」と答えた橋本さん。暖気樽とは、湯を入れたり水を入れたりして温度調節する湯たんぽのようなもの。「金属よりゆっくり熱が伝わるから冷めにくいんですよ」とますますマニアックな話は尽きなかったのだが、今日はここまで。いずれ橋本さんが吉野杉の暖気樽を使う日も遠くないのかもしれない。次回は、吉野のヒノキを求めて京都まで足を伸ばします。【酒蔵情報】奈良県吉野郡吉野町六田1238番地1TEL:0746-32-3639
2016年05月18日「循環する木の物語」を求めて奈良は吉野の里へ。今回は、「吉野貯木のまち」を訪ねた。近鉄線「大和上市駅」から吉野川の鉄橋を越えると東西に広がる2kmの間に38軒の製材所が集まる、そこが製材団地となっている。■競りが行われる原木市場へやってきたのは上吉野木材共同組合の原木市。吉野には2ヶ所に原木市があるという。大型クレーンががっしり大木をつかむ様に圧倒されながら、山守の中井章太さん(中神木材)から案内を受ける。原木市が行われるのは月に2回。県内外の製材所から100人以上が参加し、その様子は築地の競りさながらだそう。欲しい木があれば指数字で値段を伝え、振り子と呼ばれる進行係が決定してゆく。この振り子さん、指数字を瞬時に読み取ったり、事前に原木を目利きしてよい物から順番に並べたりと、相当の力量が必要な仕事であるようだ。原木市に並ぶ木々■吉野木材の歴史を聞く500年の歴史を誇る吉野木材。室町時代に人工植林されたのをはじまりに、その後、豊臣秀吉が大阪城や伏見城を建設する際に吉野を領有し、吉野杉を使ったとされる。吉野杉がブランド化したのはなんと江戸時代。もともとは酒を入れる樽や木桶にふさわしい杉にするために、「目が詰まってまっすぐな香りのよい杉」を育てるために試行錯誤が繰り返されてきた。木を樽の側板になるよう、ゆるいカーブをもたせた板を「樽丸」といい、樽丸は組み立てる前に酒処である灘や伏見に送られた。この樽丸はすさまじい人気で、1年で100万樽、約200年間この人気が続いたという。この頃から吉野杉は質の高い素材として支持されてきた。■いざ、製材所へ!今回、訪ねたのは38軒ある製材所のうちの一つ、吉野中央木材株式会社。まず、この「吉野貯木のまち」の歴史を振り返ると、貯木場が出来たのは昭和14年。それまで吉野川を通じて和歌山に吉野材を水運輸送したものの、経済的なうまみはすべて和歌山に落ちるということから、県営の貯木場の建設が始まったという歴史背景を持つ。吉野貯木場の全盛期には貯木に使う池を3つも備え、なんと山側には木材を運ぶための貨物列車まで通っていたとか。戦後の住宅建設がピークになった昭和30年代には130軒もの製材所が並んでいたというが、今では、池も埋め立てられ、貨物列車は昭和30年代中盤で自動車の発達により廃線になってしまった。「木取り」の作業。切る前にこの木の特徴を目利きし用途を決めてから切る■熟練の技を間近で見る吉野中央材木の従業員は16人。その全員が木の木目や品質の目利きが出来るという。「どの作業においても、木の魅力を活かすために目利きが必要なんです」と専務取締役の石橋輝一さん。どう木取りをすれば最大限にこの木の魅力が現れるのか、ムダが出ないのかを見極めてストーリーを練る熟練の技を必要とする作業だ。目立てに要する時間はなんと半日。板前さんが包丁を研ぐように、木取りの命である帯ノコの切れ味は、職人さんの確かな目立ての腕によって支えられえている。「半世紀も使っている機械がある目立て工房。製材に使う帯ノコを手作業で手入れ、調整する場所だ木材と共にある時間軸はここでも長い。木取りのあと半年から1年、人工乾燥または自然乾燥される。そこで出た反りや歪みを正すために引きなおし、ようやくまっすぐの美しい形になるのだ。いくつもの季節を経て、吉野の木々は使い手の元に渡る。■若い力、木への誇り、受け継ぐ心、つなげる情熱林業は木の価格下落で縮小し、製材所もかつてより100軒近く減ってしまった吉野貯木のまち。先人からの知恵や恵みを受け継ぎ、林業のまちと栄えた吉野はどうなってしまうのだろうか。よそ者が心配するのと裏腹に、石橋さんの製材所にかける情熱はまっすぐ未来に向けられている。同世代である30代の2代目、3代目も誕生し、「貯木のまちあるき」というイベントの開催や、フリー冊子「ちょぼくブック」の配布など、新しい試みを見つけている。「僕たちの仕事は商品に合わせて木を切るのではなく、その木の持ち味をみながら分解していく。つまり引き算していくのであって、これがなかなか難しいですね(笑)」。吉野の暮らしと共にある木々の営みのように、じっくりと受け継がれていく技と熱意が宿った仕事を学ばせてもらった。次回は吉野杉の木桶をつかった「木桶仕込み」のお酒をこの吉野で復活させた酒蔵を訪ねる。【製材所情報】奈良県吉野郡吉野町橘屋57TEL0746-32-2181
2016年05月17日「貯木のまち」から車で東へ10分足らず。吉野川の風景を眺めながら辿りついたのが吉野の酒蔵である「美吉野醸造」。吉野林業のそもそもが、酒の運搬・醸造用の樽や桶であったことは前回の原木市&製材所めぐりでお伝えしたとおり。近年はホーロータンクなどに押されて姿を消した木桶仕込みの酒づくりが、最近また新たに評価されているそうだ。美吉野酒造も2010年に60年ぶりの木桶仕込みを復活させて以来、毎年「百年杉 木桶仕込み」として発売している。しかし、美吉野酒造のすごさはそれだけではない。ディープな酒蔵見学がはじまった。同じ蔵元でこれだけ風味が違うのかと驚きだった日本酒たち■これまでの酒づくりとは正反対案内してくれたのが専務の橋本晃明さん。7年前より杜氏でもある。まずはお米の話から…というところで、奈良は酒向けの米の産地ではないことを知らされた。「米どころ=酒どころ」であるように、常識では米は酒づくりにおける最大のこだわりどころ。しかし橋本さんは、奈良県産の米を取り入れつつも、そこにこだわりはない。「山の米、平野の米。それぞれ水や土壌は違うけれどどちらも正解なんです。農家さんの思いを汲みながら、『この蔵にとっていい米』を使っていくことが大切だと思う」と橋本さん。現在は奈良県産の『吟のさと』を使用。玄米の白っぽい部分が酒米の特徴■ワイルドな麹づくり麹室(こうじむろ)と呼ばれる麹づくりの部屋。ここで蒸し米に麹菌をふりかける。ここは50年前に吉野杉をつかって作ったそうだ。電熱器と加湿器で温度と湿度を調整。杉は調湿にも優れる美吉野醸造では、「総破精麹(そうはぜこうじ)」という、米全体に菌糸をまわす手法をとっており、室温は30度、湿度は70%~80%とかなりのムシムシ状態(通常は50%程度)。細菌に胞子を均一に振りかけて菌種を斑点状に入り込ませる「突き破精(つきはぜ)」と違い、こちらは大胆にも噴霧器で蒸し米に菌を振りかけるそう。なんだか、とてもワイルド。麹は、全体に菌糸がまわって真っ白な麹ができるという。「麹は酒造りのDNAなんです」と語る橋本さんは「酸味」にこだわる。上質な酸味、旨みの強い酸味。麹づくりはこの後の「酒母(しゅぼ)」の工程にも関わり、絶妙な酸味を生み出す大切な作業なのである。■酵母無添加の酒母(しゅぼ)づくり「酒母」とは仕込み前に後工程で合わせるもろみの発酵を促す酵母菌を培養する作業で、「麹室でつくった麹米+蒸し米+水+酵母」が基本セット。ただ、橋本さんはここで酵母を無添加にすることに踏み切った。3年間お世話になった剣菱酒造での「酵母は探すものではなくつくるもの」という、これまでの常識と180度違う発想に感銘を受けたからだという。木桶の中でぶくぶくと発酵する酵母無添加の酒母酒母をあえて四季折々で条件が変わる厳しい環境に置き、それでも発酵してくるのが「この蔵の酵母菌」となる。吉野杉の木桶は山守の中井章太さんたちとのプロジェクトその後、三段仕込みを行い、もろみ発酵などの工程を経て清酒となる。ちなみに、美吉野醸造では、一般的な酵母添加の製法で醸すお酒もあるが、いまは出荷の7割がこの酵母無添加のお酒だという。■さらにワイルドな水もとまた、美吉野酒造では、めずらしい水もとという醸造方法を取り入れている。室町時代に奈良市菩提山町の正暦寺でつくられたこの酒が清酒のルーツとされ、まさしく日本酒発祥の地・奈良にふさわしい酒づくりの原点とも言えよう。この酒母のつくり方はさらにワイルドで、生米を水もとにひたして腐らせることで発酵に導くという、腐敗と発酵ギリギリのライン。橋本さんも笑いながら「最初はすごい腐敗臭に捨てようかと思った」というほどすっぱい匂いがしたという。■吉野の水、気候、自然のまま酒づくりは低温で、という常識を覆し、水もとは夏でも行えて低温管理もしなくてよいという。それでも活発に活動する酒母はまさしく吉野の地、その気候風土で育ったここだけにしかない日本酒だといえるだろう。「もともと水もとを刺身にあわせる気はない」と断言する橋本さん。海のない奈良、山の恵みに感謝する奈良の人ならではだ。「山のお酒でありたい」、それが地酒づくりとしてのやりがいだという。酒づくりの話になると突然饒舌になる橋本さん■吉野の水、気候、自然のまま美吉野酒造の仕込水は、大峰山系の伏流水の井戸水を使用している。雄大な大峰山からの恵みを与え、そして、橋本さんの酒づくりはどこまでもスパルタ教育。吉野という環境のもとで酵母菌を環境に適応させてきた。さて、これからしたいことは?の問いに、「アルミ製の暖気樽(だきだる)を木製のものにしたい!」と答えた橋本さん。暖気樽とは、湯を入れたり水を入れたりして温度調節する湯たんぽのようなもの。「金属よりゆっくり熱が伝わるから冷めにくいんですよ」とますますマニアックな話は尽きなかったのだが、今日はここまで。いずれ橋本さんが吉野杉の暖気樽を使う日も遠くないのかもしれない。次回は、吉野のヒノキを求めて京都まで足を伸ばします。【酒蔵情報】奈良県吉野郡吉野町六田1238番地1TEL:0746-32-3639
2016年05月17日桜色に山が染まる頃、奈良・吉野山を訪ねました。今回のFASHION HEADLINEの特集は「サスティナブルな社会科見学」。このところ、ファッションについて考える時にも一方通行の矢印のように物事が通り過ぎていくのではなく、循環していく終わりとはじまりが繋がった形が頭によく浮かんでいました。きっと、消費されていくばかりのファッションでは満たされないという気配が漂うのを感じるからだと思います。そこで、FASHION HEADLINEでは、私たちの暮らしにおける“循環”とは、どんなものがあるのかを知りたくてサスティナブルな社会科見学をおこないました。最初に訪ねたのは吉野杉でも知られる奈良県吉野町。そこで、人生で初めて!林業に従事する山守さんのお話を伺い、一緒に山に入りました。ぐっと空を見上げる程の木々でも樹齢は40年程と山守さん。あと数十年は目をかけ、手をかけていかなくてはいけない木々だそうです。先を考える。未来を考える。心が凛となる時間でした。続いて、吉野の原木市で競られた木々が製材所で加工され、保管される様子を見学しました。そこでは、木一本いっぽんのキャラクターが書かれた手描きの紙が貼られて保管されています。まるで、一人ひとり違う個性をちゃんと認めて、その個性がぴったりとあう出番を待っているようです。実は、この吉野山との出会いは“酵素浴”でした。酵素浴につかわれる“おがくず”が吉野で作られ、酵素浴として人々を癒した後には無農薬で農業を営む農家さんの畑に肥料として使われるという話を聞き、「心地よい循環だな」と思ったことがサスティナブルな社会科見学をしたいという思いに変わりました。吉野で山守さんが手作業で加工したおがくずは一路京都に向かい、ハイヤット リージェンシー 京都で酵素浴となって人々を癒してくれます。その後、酵素浴としての役目を終えたおがくずは、大阪で農業を営む農家さんの畑で使われます。安全な食材を食べて育つ世代が、これから先の社会を支えるメンバーになるという訳です。「せっかく奈良に行くのだから」と調べてみると、奈良には日本古来の手法で日本酒を作る酒蔵や、何十年も前から社会活動と営利活動を両立させるコスメブランドがあることが分かりました。明日16日からスタートする「サスティナブルな社会科見学」では、循環する木々の物語と共に、奈良で出合ったサスティナブルな取組みもご紹介したいと思います。お楽しみに。
2016年05月15日アメリカには非常にダークな側面がある。『キャプテン・アメリカ』にあった“古き良き正義の味方アメリカ”というイメージの一方で、『それでも夜は明ける』にあったような人種差別が合法だったという醜い過去も持つ。そして恐ろしいことに、現在のアメリカでは人種差別の矛先がLGBTの人々に向いてきており大変な懸念材料となっている。アメリカでは自分の性に正直に生きようとした人々を扱ったさまざまな映画が公開され、多数の映画賞候補となったりアカデミー賞を受賞した作品もある。例えば、女性ふたりの切ない同性愛を描き今年のアカデミー賞6部門にノミネートされたケイト・ブランチェット主演作『キャロル』。そして1930年に世界初の性別適合手術を受けた人物リリー・エルベを題材としたエディ・レッドメイン主演作『リリーのすべて』では、アリシア・ヴィキャンデルが助演女優賞を受賞して話題を呼んだ。これを見た限りでは、「米国というところはさぞやLGBTの人たちに寛大で思いやりの心があるに違いない」と思う方々も多いだろう。ところがこれは大きな勘違いである。アメリカという国はとにかく広い。ハワイも入れると4つのタイムゾーンからなる巨大な国である。日本の人々が描くアメリカの印象は、殆どがロサンゼルスとニューヨークのイメージであり、実のところこの2つの都市は、むしろ別の国といってもよいほど他のアメリカの地域とは暮らし方や考え方が大きく異なる。また、法律にしても連邦レベルで決められた国の法律と州レベルで決められた州法があり、州法は各州によって大きく異なる。良い例は、去年に国レベルの米最高裁で可決された「同性婚は合法である」という法律である。これも各州によって受け止め方が異なり、超保守派ならびにキリスト教信者が多い南部の州は、米国憲法第1条にある宗教の自由を振りかざし「ゲイやトランスジェンダーはキリスト教で認められず、そのような人間に関わることすら神への冒涜である」という考え方がまかり通っている。それだけではない。保守派が非常に多い南部の州ジョージア、ノースカロライナ、ミシシッピー、テネシー、テキサス、フロリダでは「信仰の自由」という憲法を逆手にとり、「ゲイやトランスジェンダーとのビジネスは、信仰上の理由であれば拒否してもよい」というあり得ないような反LGBT法案が提案され、物議を醸した。ジョージア州に関していえば、新作『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』や、人気TVドラマ「ウォーキング・デッド」など、映画やTV番組のロケ場所を提供することで財を潤しているため、この法案に対するセレブや映画スタジオの猛反発が財政に悪影響を及ぼすと見た州議会が、この法案を否決した。だが、隣州のノースカロライナ、ミシシッピー、テネシー州では、この法案が可決されてしまったのである。なかでもテネシー州では、「信仰上の理由であれば心理カウンセラーは、 ゲイやトランスジェンダーへのサービスを拒否してもよい」という恐るべき法律が付け足され、こうなると南部にある病院では医師や看護婦によってはLGBTの患者を拒否する可能性が生じ、あるまじき生死の問題となる。話しが少々逸れるが、『アベンジャーズ』では、アベンジャーズに拘束された悪者ロキが、スーパーヒーローたちの傲慢さを利用して内部分裂を生むことで、内側からアベンジャーズを崩していった。アメリカもみんなが力を会わせれば世界一の良い国になれるだろうに、政界でも人種間でもいつも仲間割れをしている。アベンジャーズは仲間同士のいがみ合いが地球を半壊滅状態にまで追い込んだ。お互いにいたわり合い尊重することを学ばなければアメリカも自滅の道を歩むことになり、周囲に居る者をも巻き込むことになりかねない。(text:Akemi Tosto)
2016年05月14日初めてプリンスの音楽に出会った時のことを、今でも覚えています。ラジオ「アメリカン・トップ40」で、DJのケイシー・ケーサムが、ワーナー・ブラザーズ・レコードに所属するこの若きシンガー・ソングライターを紹介したんです。彼はプリンスについて、18種類以上もの楽器を演奏し、自分で作詞とプロデュースをすると話していました。そしてその週にチャートに初登場したシングル曲「I wanna Be Your Lover」を聴いた瞬間、恋に落ちたんです。その時からプリンスは、私のとても大切な“人生のサウンドトラック”になりました。ウォークマンでアルバム「1999」を聴きながら、バレーボールやバスケットボールの試合にバスで向かったことを思い出します。映画『パープル・レイン』を見た後、高校の女子友と一緒にピアスを開けました。だって…私も彼みたいに大胆になりたかったの。そしてその後、私は音楽業界やラジオの世界で働くようになり、常に素晴らしくて斬新な音楽を生み出すプリンスを目撃してきました。“なぜエンタメ業界で働くことを決めたの?”と聞かれると、私はいつも即答するんです。“12歳の時にプリンスに出会って、人生が変わったの。運命的な出会いだった”ってね。あんな才能高きミュージシャンと仕事をする機会を得られた私は、本当に恵まれてると思います。私のキャリアにおいて、とても大きな出来事です。プリンスは音楽業界に大きな足跡を残しただけでなく、映画のサウンドトラックもいくつか手がけました。もちろん『パープル・レイン』の音楽もそうです。この映画は、映画史に残るような最高傑作ではないかもしれませんが、今でも根強い人気のある作品であることは事実です。それに、彼はこの映画でアカデミー音楽(編曲・歌曲)賞を受賞しました。こんな私にとって、プリンスが自宅で亡くなったというニュースは、とてもとても悲しくて、本当にショックでした。私の人生の一部だった人がいなくなってしまうなんて!夢にも思いませんでした。不思議なことに、彼が旅立った翌日、彼のホームタウンのミネアポリスに行くことになっていたんです。信じられないタイミングでしょう!でもその時の私は、まだショックから立ち直れず、彼の死を信じられなかったので、ペイズリー・パーク・スタジオの自宅に行って、最後のお別れをするなんてできないと思いました。でもできたんです!彼の訃報から2日後の、土曜日の午後にペイズリー・パーク・スタジオを訪れると、そこは一面が紫の海のようでした。たくさんのファンが、プリンスの大好きな色の紫の洋服を着て、集まっていたんです。アメリカ中から集まっただけでなく、東海岸に観光で来ていたヨーロッパの人もいました。彼らはニューヨークに到着して、プリンスの訃報を聞き、すぐに予定を変更して、ミネアポリス行きのチケットを買い、伝説のミュージシャンの歩んできた軌跡を祝うために、ミネアポリスに来たそうです。プリンスの音楽を大音量で流す人や、彼の絵を描いてきて、ペイズリー・パークのフェンスに飾る人もたくさんいました。私が到着した時は、ちょうど親しい人たちだけで葬儀を行っている最中でした。プリンスの妹は2度出てきて、フェンスの近くにいるファンに向かって手を振ってくれたし、義弟も車でフェンスの近くまでやって来て、ドアを開けて、プリンスの音楽を大音量で流してくれました。それから私がファンの絵を写真に撮っていると、門が開き、関係者が葬儀のお花を持って出てきたんです。そしてそこにいるファンに渡し始めたの。ラッキーなことに、私ももらいました!たくさんの人が彼の話をするその場所は、アーティストとしても、人としても、多くの人を魅了していた彼への愛にあふれた素敵な空間でした。現代を代表する天才ミュージシャンの一人が、もうこの地球にいなくて、新しい音楽を聴かせてくれないんだと私が理解するには、まだ長い時間が必要のようです。でも天国で穏やかな時間を過ごしていることを願っています。きっとプリンス、マイケル・ジャクソン、ホイットニー・ヒューストンで、盛大なパーティをやっているんでしょうね!安らかに眠ってね、私の大好きな紫の王子様。寂しくなるわ。(text:Lisle Wilkerson)
2016年05月11日昨今、何かと芸能界を賑わせている不倫問題。4月クールは、ドラマ界にもその余波が押し寄せてきています。そこで今回は、思わず身の毛立つリアルな描写が話題の恋愛ドロ沼ドラマ3作品をピックアップ。男女の激しい心理戦…、行く末は如何に!?■その人、本当に信じられますか?恐るべき“愛執の連鎖”から目が離せない「僕のヤバイ妻」背筋が凍るとは、まさにこのこと。「女って怖い!」見ていて率直にそう思わせてくれる「僕のヤバイ妻」、皆さんご覧になりましたか?伊藤英明演じる主人公・望月幸平は、相武紗季演じる不倫相手と共謀し、妻・真理亜の持つ莫大な遺産を狙った殺害計画の実行を決意。しかしながら、ひと足先にその計画に気がついた真理亜に先手を取られ、事態は思いもよらぬ方向へとシフトすることに…。家族や隣人、さらには警察、マスコミまでをも巻き込んで展開していく“愛執の連鎖”。息つく間のないジェットコースター的展開から目が離せない一作と言えるでしょう。そこでまず注目したいのが、木村佳乃演じる“ウザイくらいに完璧な妻”真理亜が行っていた恐怖行動の数々です。もちろん大前提として、不倫に手を染めてしまった幸平に非があることは明白なのですが…それにしても、溢れんばかりの愛情がスゴイ(笑)。彼が朝目覚めてリビングに出てくるであろうタイミングでパンを焼き上げ、スープを温める。そしてそのひと口ひと口への感想を求める真理亜。食後は洗面所へと連れ添って、歯磨きをサポート。ベストなタイミングで水入りのコップを差し出す完璧ぶりに、普通の女性なら「ココまでしないでしょう!?」とツッコミを入れたくなるはず。…がしかし、実際このように尽くされると男性は、気づかぬうちに“彼女無しでは生きられない”ダメ男へと育ってしまうというのがこの物語の面白いところ。明らかに重過ぎるのに、後々ふり返ってその重さを「彼女ほど僕を愛してくれる人はいない」と思わせる上等テクニック!真理亜の地道な活動が実を結んだ瞬間は、まさにホラーとしか言いようがありません。そうして最後、事件の全容が暴かれた後でも、彼女はしれっと「あなたは私に逆らえない」と微笑みます。3歩下がっているようで、実は3歩先を歩んでいるまさに“完璧な妻”。その行く末を、最後までじっくりと観察していきましょう。■傷つくリスクは“二股”で解消すべし恋に臆病な女性必見「毒島ゆり子のせきらら日記」続いての作品は、放送前からエロティックなPR映像が話題となっていたコチラ!「毒島ゆり子のせきらら日記」です。主人公・毒島ゆり子の「艶っぽさ、小悪魔ぶりがヤバイ」と男女問わず高評価を得ており、前田敦子の新たな一面を知る貴重な機会と言える本作。ドラマの最初にテロップで浮かび上がる“恋愛体質のすべての女性へ”というキャッチコピーが非常にリアルですよね~!仕事には全力投球できるのに、恋愛だけはどうしても足がすくんでしまうという女性…実は結構多いのではないでしょうか。そんな世の悩みを代弁すべく主人公・ゆり子が編み出したのが、「傷つきたくないならば二股をしよう」大作戦です(笑)。愛が一生続くということはない。一人の男性に没頭してしまったら、最後には必ず傷つく結末が待っているという持論。彼女は二股をすることで、平和に生きていくためのバランスを必死に保ってきました。しかしながら、恋愛体質を甘く見てはいけません。幼少期、母親に裏切られたトラウマから、「不倫だけは絶対にしない」と決めていたゆり子でしたが、同じ政治記者の小津(新井浩文)に対する直感的恋愛感情から逃れることができず…誘惑に負けてしまいます。クロワッサンの食べ方で“女性の愛し方”を見極めてきた彼女が初めて出会った、自分と同じ食べ方の男。クルクルとパン生地を剥がしながら食べる小津の指先を見つめながら、「この人となら堕ちていく覚悟がある」と心決める姿は、何とも言えない歯がゆさが――。理由なんて本当は後付けで、二股も不倫も「独りが淋しい」言い訳でしかないのだと、ゆり子自身が痛いほど理解している現実の虚しさこそが、このドラマ最大の見どころなのかもしれませんね。そんな彼女が、物語のラストに一体どのような幸せを選択するのか。予想しながら視聴していきたいと思います。■決して他人事とは思えない!「不機嫌な果実」が生み出す“愛”の裏側とは…?最後に、ザ・ドロ沼恋愛といえば、この作品も忘れてはいけません。林真理子さんの人気小説が20年ぶりに連続ドラになって帰ってきた「不機嫌な果実」。以前1997年に、石田ゆり子主演でドラマ化された同作をご覧になった方も中にはいらっしゃるかも?物語にスマートフォンが登場することで、不倫のテイストにも若干の変化が。古き良きドロドロ感と程よく絡み合っているので、見比べてみるのも面白いかもしれませんよ。結婚して5年、夫から女性として求めてもらえなくなった主人公・麻也子(栗山千明)は、昔の恋人である野村(成宮寛貴)とカラダの関係を持つことで、自分の存在価値を見出そうともがいていました。「自分が不倫をするのは、夫が興味を示してくれないからだ」何度も自分にそう言い聞かせる麻也子。稲垣吾郎演じる夫の、適度に嫌味ったらしい物言いがまたとーってもリアルなんですよね!日常会話をしたいだけなのに、「そんなことより、シャンプーの位置が違うんだけど」と話題をすり替えられちゃう辺りとか…。視聴していて、つい一緒に拳を握ってしまう女性も多いはず(笑)。ですが結果として、一線を越えてしまった麻也子には明らかな非ができてしまいました。不倫の決定的証拠となるSNSの履歴を見てしまった夫がどう出るのか。また加えて、麻也子の親友役として登場している高梨臨さん&橋本マナミさんのお二人も、表面上は友達として理解を示していますが…心の奥底に垣間見える麻也子への憎悪が物語にどう影響していくのか。私たちのすぐ隣で起こっているかもしれないリアルなドロ沼恋愛の裏側を覗くことのできる貴重な機会と言えそうです。本作を決して自分事にしない教訓として、結末までしっかり見届けていきましょう。以上、いかがでしたか?いずれの作品も、初回から主人公たちがドロ沼街道をまっしぐらに突き進んでいる…ある意味問題のある作品ばかり。ひと言では説明できない複雑な感情の交錯を、とくとお楽しみくださいませ。(text:Yuki Watanabe)
2016年05月04日映画業界が最初に言い始めた、ゴールデンウィーク。すでに超大作の続編や大人気アニメなど、話題作が次々と封切られているが、今年は最大10連休になる人もいるという、まさに“大型連休”の年。でも、新しい生活とストレスに(?)ようやく馴染んだころにやってくる、この長い休みの後には、いわゆる“五月病”が気になってしまうが…。そこで今回は、鬱屈した気持ちを解き放つ、とびきりのエンターテイメントでありながら、“夢”や “自分の原点”についても考えさせてくれる映画に迫ってみた。■夢を叶えた“その先”に待つもの…『ズートピア』vs『ボーダーライン』あらゆる動物が快適に暮らす、超ハイテク社会を舞台にした『ズートピア』(公開中)。「誰でも夢を叶えられる」と信じる主人公のジュディは、ズートピア初のウサギの警察官だ。サイやゾウ、カバのような大きくてタフな動物だけが警察官になれるといわれていた中、ジュディは努力の末、トップの成績で警察学校を卒業し、念願の警察官になった。しかし、いざ勤務が始まっても、見た目で判断される彼女はいつでも半人前扱い。アフリカ水牛の署長に自身の優秀さをアピールするも、「だからなんだ!?」と言われてしまう。そんなある日、ズートピアを揺るがす連続失踪事件を担当することになったジュディ。“夢を信じない”キツネのニックを相棒に、タイムリミットの48時間以内に事件を解決しなければならず…。多様性と自分らしさ、固定観念に縛られることの危うさなど、実はとても深いテーマを描いていると早くも話題の『ズートピア』。肉食動物も草食動物も分け隔てなく暮らすその世界は、人間にとっても理想郷のように見えるが、では、ジュディをはじめ動物たちは“自分らしさ”“あなたらしさ”とどう向き合っているのか。夢を叶えたはずのジュディに待つ、新たな試練に注目してみてほしい。また、もう1本は全く違った世界観のエミリー・ブラント主演のサスペンスアクション『ボーダーライン』(公開中)。FBIのエージェント、ケイト(エミリー)はある日、特別捜査官グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)に現場経験の豊富さを買われ、国防総省の特別部隊にスカウトされる。彼らが行う極秘の任務は、アメリカとメキシコの国境付近を拠点とする麻薬組織を壊滅させるミッション。だが、麻薬戦争のただ中、文字どおりの法なき秩序なき無法地帯は、ケイトがこれまでの経験から得てきたセオリーがまるで通用しない場所だった。グレイヴァーも、捜査に協力するコロンビア人アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)も、常軌を逸したかのような手荒なやり方で組織に迫る上、警察も買収されており、ケイトは誰も信用できない状況に陥っていく。現場最前線の“現実”に、圧倒されてしまうケイト。凄惨で残忍なシーンや息詰まる緊迫の銃撃戦などもあれど、一刻一秒、自分自身が試される状況で彼女はどんな選択をするのか。最後まで心を折られずに自身の正義を貫けるのか。戦うヒロインの姿は必見だ。■“なりたかったもの”になれた?…『アイアムアヒーロー』vs『海よりもまだ深く』夢といえば、この2作に登場する中年にさしかかった主人公たちも、かつて一度は、夢を叶えたことがある。『アイアムアヒーロー』(公開中)では、35歳の冴えない漫画家アシスタント・鈴木英雄(大泉洋)は、15年前に新人賞を受賞した。だが、当時の受賞仲間が人気漫画家として大成している一方で、彼は苦心の新作を編集部に持ち込むも、「英雄と書いて、ひでお」という名前さえ覚えてもらえない。また、職場でも何だか腫れ物扱い、同棲している彼女にも愛想を尽かされてしまう。そんななか発生した、原因不明の感染で凶暴化した生命体“ZQN(ゾキュン)”による大パニック。英雄は逃げる途中で、赤ん坊のZQNに噛まれ“半ZQN・半人間”状態になった比呂美(有村架純)と出会い、ともにアウトレットモールにたどり着く。そこでは元看護師の藪(長澤まさみ)たちが、ZQNと戦いながらコミュニティを築いていた。英雄たちも当初は歓迎されるのだが…。本格“ゾンビ”・パニックムービーとして、世界的にも評価され、好調を博しているこの作品。趣味の猟銃を常に抱えて逃げながら、一度も発砲することのなかった英雄が、あるとき決意の引き金を引く。たとえ、それが本意ではなかったとしても、彼はようやくなりたかったものになれたのかもしれない。また、『海よりもまだ深く』(公開:5月21日)では、主人公・良多(阿部寛)も15年前にデビュー作が文学賞を受賞したきり、あとは鳴かず飛ばずの自称・作家だ。生活のため探偵事務所で働いているが、周囲にも自分にも「小説のための取材」と言い訳している。別れた妻・響子(真木よう子)にも、団地でひとり暮らす母(樹木希林)にも、いつも言い訳ばかり。そしてある台風の日、団地の母の家に集まった“元家族”は、本音で語り合うことに…。とはいえ、たった1日で「こんなはずじゃなかった」人生はそうそう変わらない。良多の人生もいきなり台風一過の快晴、というわけはいかないのだ。では、「パパはなりたいものになれた?」そう真っすぐに尋ねてくる息子(吉澤太陽)に対して、阿部さん演じる良多はどんな答えを見つけたのだろうか。ぜひ見守ってみて。■自分の原点を実感する瞬間…『殿、利息でござる!』vs『ヘイル、シーザー!』年貢の取り立てや労役で困窮する地元の宿場町を復興するため、立ち上がった庶民たちの実話を映画化した『殿、利息でござる!』(公開:5月14日)。阿部サダヲを主演に、瑛太、妻夫木聡、さらには竹内結子、千葉雄大、寺脇康文、きたろう、西村雅彦ら豪華キャストが勢ぞろいし、藩に大金を貸して、その利息で宿場町を救おうとする彼らと、そうはさせない“お上”との銭バトルが描かれる。殿を演じるのは、映画初出演のフィギュアスケーター・羽生結弦だ。絶対絶命の町のピンチを救うのは、おのおのが私欲を忘れ、私財を投げ打つチームワーク。そして、知恵と勇気と、ほんの少しの我慢!?目標・千両(=3億円相当)を工面できるかどうかは、それぞれの意志と郷土愛にかかっている。愛といえば、仕事への愛と情熱とプライドがたっぷりと詰まっているのが、コーエン兄弟の最新作にして集大成、超豪華キャスト共演の『ヘイル、シーザー!』(公開:5月13日)。主人公は、映画スタジオで巻き起こる、あらゆる“ちょっとした”問題に対処する“何でも屋”マニックス(ジョシュ・ブローリン)。ハリウッド黄金期と呼ばれた1950年代を舞台に、大スター(ジョージ・クルーニー)の誘拐事件を解決していくサスペンスでもある物語は、映画愛のみならず、夢の世界で働く者たちへの愛も込められている。秘密裏に誘拐事件の調査に乗り出すマニックスは、それぞれ主演作を撮影中のスターたち(スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタム、アルデン・エーレンライク)との関わりから解決の糸口をつかんでいく。実はどの映画も、マニックスがいなければ回らない。自分の仕事について不安と疑問を抱えていた彼に、今回の騒動はひと筋の光明を与えてくれるのだ。(text:cinemacafe.net)
2016年05月03日人気漫画の映画化『セトウツミ』、そして10年ぶりの完全新作続編『デスノート Light up the NEW world』で競演する若手実力派の筆頭株、菅田将暉(23)と池松壮亮(25)。菅田さんは、auの人気CMで“鬼ちゃん”としても知られ、月9ドラマ「ラヴソング」にも出演中。上記2作ほか『暗殺教室-卒業編-』『ディストラクション・ベイビーズ』『二重生活』『溺れるナイフ』など、今年9作もの映画出演を果たす。一方の池松さんも、『ディストラクション・ベイビーズ』『無伴奏』『海よりもまだ深く』『だれかの木琴』など計8作に参加、dTVオリジナルのリアル不倫ドラマ「裏切りの街」にも出演した。2人とも早くから頭角を現していたものの、一気に注目を集めたのは、ここ2~3年。それぞれ『共喰い』(2014年)、『紙の月』など(2015年)で日本アカデミー賞新人賞を獲得。新進気鋭の真利子哲也や、大森立嗣、佐藤信介、三浦大輔、青山真治、呉美保、吉田大八、さらに是枝裕和などまで、名立たる監督たちに“撮りたい”と思わせる抜群の演技力と独特の色気を有し、いまや“超売れっ子”状態だ。そこでシネマカフェでは、今後いずれ、彼らに勝るとも劣らない存在感を発揮していくであろう、次なる若手実力派を探ってみた。■山田裕貴&林遣都…今年、注目度上昇中の25歳『闇金ドッグス3』『オオカミ少女と黒王子』『HiGH&LOW THE MOVIE』など、今年6本の話題作に出演し、さらなる新作も控えているという山田裕貴は、いま最注目の1人。劇団「五反田団」主宰の異才の舞台人・前田司郎のワークショップに参加し、「面白い」とすっかり気に入られた彼は、前田さんが監督を務める映画『ふきげんな過去』で二階堂ふみの相手役に抜擢。また、8月から前田さんが作・演出を手掛ける「宮本武蔵(完全版)」では念願の舞台初主演を務め、なんと“脱力系”の武蔵に扮するという。『オオカミ少女と黒王子』では“あの”菜々緒をナンパするチャラ男、『HiGH&LOW』では「鬼邪高校」トップ・村山役でかなり激しいバトルアクションにも挑んでいる山田さん。色気ダダ漏れのイケメンの表情以外にも、熱いハートや“三枚目”な一面を持ち合わせている、多彩な引き出しの持ち主だ。また、林遣都といえば、又吉直樹による芥川賞小説を原作にしたNetflixオリジナルドラマ「火花」で、主人公の漫才師・徳永役に決定したことも記憶に新しい。『HiGH&LOW』では、山田さん演じる“村山”も一目置く「達磨一家」のトップを凄みたっぷりに演じていた。現在は、自身も大ファンだという劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』で、風間俊介ら初期レギュラーと共に声優初出演を果たしており、「遊☆戯☆王」ファンからも好評を得ている様子。25歳になった今年は、川口春奈共演『にがくてあまい』ではゲイ、村川絵梨共演『花芯』では妻に不倫される夫役に挑み、9月には意外にも初舞台となる「家族の基礎~大道寺家の人々~」と、また1つ壁を打ち破る林さん。来年には俳優生活10周年を迎える彼の、ついに来た飛躍に期待が高まる。■須賀健太…子役から見事な脱皮、危険な色気漂う!?ドラマ「人にやさしく」や「喰いタン」、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ3作、日本アカデミー賞新人賞を受賞した『花田少年史幽霊と秘密のトンネル』などで注目を集めた須賀健太は、現在21歳。身長が伸び、顔つきもすっかり大人びてイケメンになってきた。現在は、バレーボールに燃える高校生役で主演を務める、大ヒット漫画の舞台化「ハイキュー!!」“頂の景色”に出演中。プロジェクションマッピングなどを駆使したハイパープロジェクション演劇として話題の舞台は今回が再演、“進化”を口にし、熱く頼もしい姿を見せている。さらに5月21日(土)からは、“絶対に読んではいけない漫画”の実写化にして、R15指定の超問題作『シマウマ』が公開される。“ジョーカー”のようなメイクを施した快楽殺人者・アカを演じている須賀さんは、かつてないヤバい役どころ。先日も「載せるか迷った…」とコメントを添えた衝撃的な劇中写真を、自身のインスタグラムにアップ、ファンを騒然とさせたばかりだ。また、松田翔太主演、熊切和嘉監督『ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS-』では、全編中国語でアジア人犯罪組織のメンバーを演じることも発表されており、かつてのイメージはまちがいなく払拭されるはず。演技力は誰もが認めるだけに、その“振り幅”は引く手あまたとなりそうだ。■村上虹郎&北村匠海&横浜流星…伸びしろ絶大の同世代柳楽優弥に菅田さん、小松菜奈、村上虹郎(19)、さらに北村匠海(18)、池松さんら、注目のキャストが勢ぞろいし、全編にわたり狂気と破壊が暴走する『ディストラクション・ベイビーズ』もまた、今年の超問題作の1つだ。柳楽さん、菅田さんを筆頭にそれぞれチャレンジングな演技を見せているが、最近ではNTTドコモのCMでも話題の村上さんは、姿を消した兄(柳楽さん)を必死に探す弟・将太役に。暴力沙汰を起こしてばかりの兄を心配する気持ちと、ひとり取り残された孤独や怒りという、複雑な感情を抱えた少年を好演、抜群の存在感を見せつける。加えて、『あやしい彼女』では主人公(多部未華子/倍賞美津子)の孫役がハマリ役だった北村匠海は、村上さんの友人役として驚異の変貌ぶりを見せており、爽やかキャラのイメージを覆す。北村さんは、名言続出中のドラマ「ゆとりですがなにか」にも第3話から登場しており、脚本の宮藤官九郎と『あやかの』水田伸生監督の演出のもとで、さらなる成長が見られるかもしれない。ちなみに村上さん、北村さんは“若手の登竜門”「JR SKISKI」CMに出演済みという共通項がある。最後の注目株は、二階堂さんに山崎賢人、山田さん、菜々緒さん、鈴木伸之、門脇麦、池田エライザ、玉城ティナ、吉沢亮と、キャストがとにかく豪華な『オオカミ少女と黒王子』で、山崎さん演じるドSな“黒王子”が心を許す数少ない存在、日比谷健役を演じる横浜流星(19)。「烈車戦隊トッキュウジャー」トッキュウ4号/ヒカリ役で一躍注目を集めた横浜さんは、そのクールなルックスに加え、極真空手初段の腕前やTBS系「最強スポーツ男子頂上決戦」でも披露した鍛え抜かれた細マッチョボディも話題に。5月13日(金)からは親友・高杉真宙とともに深作健太演出の舞台「闇狩人」に出演する。7月2日(土)公開の『全員、片想い』の1編『イブの贈り物』では、かなり年上の女性に片想いする介護士役を演じることになるが、数々の舞台経験で培った表現力と抜群の運動神経は、本格アクション大作でも見てみたい“伸びしろ”を感じさせている。(text:cinemacafe.net)
2016年05月01日それにしても、マシュー・マコノヒーはいつからこんなカメレオン俳優になったのかなと思う今日この頃。第86回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した『ダラス・バイヤーズクラブ』での痩せ細った姿が記憶に新しいですが、そもそも彼は二枚目スターで売ってきた人。ところが最近は、『ダラス・バイヤーズクラブ』で見せた、捨て鉢な男が権力への怒りを力に変えていく様子や、ちょい役ながら『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で大きなインパクトを残した倫理なき金の亡者ぶり、『インターステラー』で見せた元宇宙飛行士らしい哀愁ただようインテリっぷり、『マジック・マイク』で女性たちを魅了した色気むんむんの男っぷりなど、ひとつとして似たような役を演じていないのが凄いところです。二枚目俳優は短命というのが定説ですが、上手く個性派にシフトしていけば、良質な作品で長く活躍し続けられるという良い例なのでしょう。日本の青木ヶ原樹海を舞台にした新作『追憶の森』では、ちょっとだらしない大学非常勤講師アーサーを演じています。とはいえ、本作の中でも、妻との関係に行き詰まり苛立つ男、絶望から死を選ぼうとする無気力な男、サバイバルのため必死になる男、愛を失い引き裂かれそうになる男、出会ったばかりの男に友情を覗かせる男と、同一人物ながらさまざまな側面を演じ分けているマシュー。ひとりの男の変化、内面にある複雑な想いを見事に表出させる彼の姿に、持って生まれた才能はもちろん、それを花開かせた彼の情熱、充実した俳優人生を感じずにはいられません。さらに彼は外見にも恵まれたといえるでしょう。それは単にカッコイイというだけではなく、チンピラ(!)から、ストリップクラブのオーナー、宇宙飛行士に至るまで、説得力を持って演じられる外見と言う意味。もちろん、メイクアップアーティスト、衣装デザイナー、スタイリストらプロの協力を得て役に合った外見を作っていくわけですが、彼の場合、表情ひとつで、品性のようなものを劇的に出し入れできているように感じるのです。それが上手く活かされているのが本作。学者らしく、オックスフォードシャツにチノパン、ステンカラーコートを愛用するアーサーですが、佇まいは同じでも、ときに優しい、ときに卑屈な表情を見せる様子が実にリアル。同じ人間だって、常にかっこいいわけでも、常にいい人なわけでもないですからね。ナオミ・ワッツ演じる妻ジョーンに対しても、そのときどきで違った気持ちをぶつけるシーンが登場しますが、彼女を見つめる表情にもご注目を。彼が見せる変化には、かなりゾクゾクさせられることでしょう。話は変わりますが、『追憶の森』劇場用パンフレットに、別視点でコラムを寄稿させていただきました。劇場にお越しの際は、ぜひお手に取ってみてください。(text:June Makiguchi)
2016年05月01日少し前の作品だけれど、今観ても面白い、むしろ今こそ観るべきドラマたちをピックアップ。今回ご紹介する作品でも、“スターのあの頃”を見ることができてしまいます!注目したいのは、1998年から米FOXで8シーズンにわたって放送されたコメディ「ザット ’70s ショー」。前回取り上げた日本初上陸作「スキンズ」とは違い、「ザット ’70s ショー」は日本のFOXチャンネルでも放送されていましたが、一挙視聴できるようになった今、改めて目を向けたいのにはわけがあります。タイトルからも分かるように、物語の舞台は70年代。ウィスコンシン州の田舎町に暮らす若者たち、エリック、ドナ、ケルソー、ジャッキー、ハイド、フェズの6人が時代の空気を漂わせつつ、ゆるい青春模様を繰り広げていくのですが、何と言っても6人のキャラが魅力的で、演じるキャストも今思えばかなり豪華。気弱でちょっとヘタレなエリックを『スパイダーマン3』のヴェノムことトファー・グレイス、エリックの隣に住む赤毛女子ドナを「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」の美人受刑囚アレックスことローラ・プリポン、おバカなイケメン、ケルソーをアシュトン・カッチャー、気の強いお嬢様ジャッキーをミラ・クニス、陰謀マニアのハイドを「メン・アット・ワーク」のダニー・マスターソン、女子力の高い交換留学生フェズをデミ・ロバートの恋人としても知られるウィルマー・バルデラマが演じています。なかでも、ミラ・クニスとアシュトン・カッチャーのスターパワーは、今や当時より格段にアップ。2人が実生活で交際を始め、子どもを授かり、結婚して家族となった時、「ケルソーとジャッキーが!」と歓喜した「ザット ’70s ショー」ファンは多いはずです。ワガママなお嬢様ぶりを発揮してケルソーをグイグイ引っ張るジャッキーと、打っても響かない残念さとのほほんとした態度でジャッキーに向き合うケルソーは、くっついたり離れたりのすったもんだな展開も含め、「ザット ’70s ショー」的ベストカップルの1つ。ミラもアシュトンもさほど外見に変化がないのはさすがですが、初々しい2人のなれそめを見た気分にもなれるのがこのドラマ。ちなみに、放送開始当時は15歳だったミラですが、ドラマ内で交わしたアシュトンとのキスが、人生におけるファーストキスだったそうです。また、「ザット ’70s ショー」と合わせ、こちらもチェックしてほしいのがNetflixの新ドラマ「ザ・ランチ」。コロラド州で牧場(ランチ)を経営する一家を主人公にしたこのコメディでは、アメフト選手としての夢に破れ、実家を手伝い始める弟コルトをアシュトンが、その兄ルースターをダニー・マスターソンが演じています。ケルソーとハイドだった2人が、今度は兄弟になっているのが面白いところ!友達同士としてキャッキャする2人と、兄弟としてキャッキャする2人。見比べてみるのも、楽しいのではないでしょうか。(text:Hikaru Watanabe)
2016年04月29日女優の前田敦子が主演ドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」(TBS系)で“一皮むけた”姿をみせている。“深夜の昼ドラ”なんて触れ込みで、奔放な恋愛を満喫する主人公・毒島ゆり子演じる前田さんが濃厚なラブシーンに体当たりで挑む、ということで放送前から注目を集めていた話題作の第1話。そういう“お色気”を期待して観た視聴者はやや肩透かしを食らう内容だったかも。もちろん、シャワーシーンをはじめ、セクシーな下着を太ももをあらわに身につけるシーンなんかはあわや見えてしまうのでは?とヒヤヒヤしたし、さらには二股男との逢瀬を待ち焦がれ、会った途端に“肉食”むき出しで唇にむさぼりつく姿などは、「AKB48」時代からのファンなら十分に度肝を抜かれただろうけれど。とはいえ、やはりそれだけが目当てだったとしたら、まあ元アイドルの新進女優ならこれが限界だろうなあ、といった感想に落ち着いただろう。でも、そんな“表向き”のエロティックなシーンだけで、今作を評価してしまうのはまだちょっと早すぎる。今作の前田さんは、たとえばヌードでベッドシーンを演じるなんてこと以上に、とにかくエロティックな「表情」をみせていることに注目したい。これまでの女優としての前田さんをざっくりふり返ってみると、とにかく“AKBのあっちゃん”というイメージからの脱却にもがいた道のりだったように思う。女優としての本格的なスタートはAKB卒業後の2013年5月に公開された映画『クロユリ団地』で狂った形相で病んでいく姿をさらけだし、同年11月公開の『もらとりあむタマ子』では「ニートのダメ女」に。食事をする姿もだらしなく、かつてのアイドルだった姿からはかけ離れた役柄を演じた。そういった“体当たり”が功を奏してか、演技では監督や共演者からは毎回一定の評価を得て、女優賞も数々受賞した。なのにそれらに反して世間ではあまり正当な評価を得られてはいない印象が強いのは、やはり評価云々の前に「前田敦子でしょ」といったレッテルが邪魔をしてしまうのだろうか。しかし、前田さんが持ち前の負けん気で女優業に真剣に取り組んでいることは業界内ではよく知られていて、染谷将太とセックスシーンを演じた映画『さよなら歌舞伎町』への挑戦は、“元アイドル”や“清純”といったイメージを払拭しようとあがいているのだなあという印象も受けた。そんな流れで、今回の「毒島」である。私生活では二股交際を楽しみ、仕事では新入り政治記者として大物政治家の番記者を務めることになり、これから一人前になることを目指す、というところまでが第1話では描かれた。前述にもあるように、「毒島」は前田さんのセクシーなシーンが注目を浴びていたが、「毒島」におけるエロティックさは二股男との情事後に裸でピロートークする、なんてシーンではなく、“表情”だ。「毒島」での前田さんは、その表情に尽きる。2015年5月公開の映画『イニシエーション・ラブ』では、“清純な”お嬢様を演じた前田さん。恋人と甘い恋愛を育みながらも、やがて男から疎まれ暴力を振られ、顔を歪めて泣きながら「止めて」と懇願するその姿は、どことなく“M(マゾ)”的で、筆者も「これは!」と、彼女の新たな境地を見た気がした。元トップアイドルグループの「不動のセンター」なんて華々しい経歴を持つ人気者を叩きたい人たちなんていくらでもいるだろうから、そうした人たちの満たされない欲望と、溜まり溜まった日頃の鬱憤のささやかなはけ口となる「ドM女優」こそ前田さんの適役だ!なんてことを勝手に。一方の「毒島」の役どころとしては「男を信じない」「男をとっかえひっかえ」と、奔放な女。ここで垣間見えるのが、“次の男”を見つけたときのなんとも“メス”的な顔であった。それは恋する少女のそれとは明らかに違う物欲しげな表情で、「わたし、おかしい…。なんか、おかしい」なんてため息混じりにつぶやく。そして、その毒島を無表情ながら獣の目で見つめるのが、新井浩文演じるライバル紙のエース記者だ。こちらはこちらで、変態的に、猟奇的なまなざしで毒島を見つめる。エロス対エロスがねっとりと絡みつく様がスローで描かれていく。相手が既婚者と分かっていながら、欲望にブレーキが効かないように惹かれてしまう…毒島のそんな表情はまさしく“昼ドラ”的で、これまでの作品で見せてきたエロスよりも官能的そのものだった。もちろん同ドラマがエロスな要素だけをフィーチャーしているわけではないが、今後この昼ドラ的なドロドロの愛憎劇が繰り広げられる中、前田さんがどこまで“脱皮”してみせるのか。第1話はまだまだ“前フリ”段階とのことで、これからさらにドロドロさが増してくるようだ。“AKBのあっちゃん”ファンは気が気じゃないかもしれないけれど、このドラマが終わった頃には“元AKB”という肩書を完全に払拭した前田さんが見られるかもしれない。そんな期待を込めて、やましい気持ちなど毛頭なく、次回を録画予約しました。「毒島ゆり子のせきらら日記」は毎週水曜深夜0時10分より放送中。(花)
2016年04月29日そうか、故郷に帰ることもひとつの旅なんだ――と、『モヒカン故郷に帰る』を観て自分の故郷を思い出しました。東京に出てきて一人暮らしをする前は、当然ですが実家が自分の家でしたし、祖父母や親戚もわりと近くに住んでいたこともあり、ゴールデンウィークや年末年始に家族揃っておじいちゃんおばあちゃんの家に行く周りの友だちが羨ましかったものです。そして時は流れ、故郷を離れ、かつて「羨ましい」と思っていたことを大人になって経験しているわけですが、やっぱり故郷に帰る旅っていいものです。海外旅行と比べるとかなり地味で小さな旅ですが、実家が近づくにつれて見なれた景色が広がり、懐かしい気持ちでいっぱいになる。目的地(実家)に着いたときの言葉は、もちろん「ただいま!」であって、「ただいま」と言える旅ってあったかいなぁと思うわけです。この映画のなかでは、モヒカン頭がトレードマークの売れないバンドマン永吉(松田龍平)が、妊娠した恋人を連れて結婚報告をするために故郷の戸鼻島へ帰ります。戸鼻島は広島・瀬戸内海に浮かぶ架空の島ですが、描かれる風景は、おじいちゃんおばあちゃんのいる町ってこんな感じだよなぁと、自分の記憶と自然とリンクするようなザ・故郷です。息子が親に会いに行く、とてもシンプルな話ですが、永吉の両親は――矢沢永吉をこよなく愛す頑固おやじの治(柄本明)、筋金入りのカープ狂の母の春子(もたいまさこ)。さらに、そんな恋人の両親に初対面ながらもあっさりとけ込む、ズバ抜けた適応力の由佳(前田敦子)…というように、永吉をとりまく人たちの性格は“モヒカン”の見た目以上に個性があって、おまけに「あっ、帰ってきたのね」と、おもてなしとはほど遠い(笑)、ぜんぜん特別じゃない対応がこれまた良くて。そして父親の病気をきっかけに、親との時間について自分たちの将来について永吉は考えます。コミカルで笑わせてくれる映画ですが、そのベースにあるのは「家族って、面倒くさいこともあるけど、やっぱり有難い存在だなぁ」という家族を想う気持ちと気づき。実家に帰ることは特別でも何でもないことだと思っていましたが、帰る場所があるってこんなにもしあわせなことなんだと再確認させてくれる、『モヒカン故郷に帰る』はそういう映画です。もうすぐゴールデンウィーク。小さな旅を計画しようと思います。(text:Rie Shintani)
2016年04月24日オンラインストリーミングサービスの充実により、日本で観られる海外ドラマはいまや増加の一途。そんな状況を受け、人気ドラマなのに「いままでは日本で観られなかった!」というシリーズが、いつの間にか気軽に観られるようになっていたりもします。今回からは、ちょっと前の作品だけれど、いま観ても面白い、むしろいまこそ観るべきドラマたちをご紹介。“あの人気スターのあの頃”も見ることができてしまいます!Netflixの日本上陸で私が個人的に最も歓喜したのは、オリジナル作品でも新作ドラマでもなく、実は「スキンズ」が配信ラインナップに入っていたこと!「スキンズ」は2007~2013年まで、計7シーズンにわたって放送された英国ドラマです。物語を一言で言うなら、ティーンエイジャーの青春ストーリー。家族から恋愛まで様々な問題を抱える高校生たちが、セックスやドラッグと背中合わせの青春の中で、傷つき、もがき、成長していきます。2シーズンごとに主要登場人物が入れ替わるのが「スキンズ」の特徴であり、1~2シーズンの登場人物たちを第1世代、3~4を第2世代、5~6を第3世代と呼びます。シーズン7では、それら登場人物の中の3人が、それぞれ大人になった姿を描いていきます。ブリストルに生きる高校生たちの等身大の青春をヒリヒリと赤裸々に、けれども確かな共感を呼ぶタッチで描いた「スキンズ」ですが、実は登場人物たちも個性的なら、演じる役者たちもいまとなっては超豪華。まず、第1世代には、『マッドマックス怒りのデス・ロード』のニコラス・ホルトが優等生のトニー役で登場。容姿端麗で、女の子にモテモテで、だからこそ残酷で、孤独なトニーはまさに彼のハマリ役です。そんなトニーの仲間たちも目を見張るキャスティングで、お調子者のアンワールを『スラムドッグ$ミリオネア』のデーヴ・パテル、不思議ちゃんのキャシーを『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』のハンナ・マリー、はっちゃけキャラのクリスを「ゲーム・オブ・スローンズ」のジェンドリーことジョー・デンプシーが好演。“好演”と軽々しく言いましたが、そのほかのキャストも含め、彼らの好演が登場人物たちを魅力的に見せていることは間違いありません。続く第2世代はトニーの妹・エフィの物語へと移っていきますが、そのエフィを演じるのが『メイズ・ランナー』のカヤ・スコデラリオ。小悪魔だけれど傷つきやすいエフィを巡り、心優しくスウィートなフレディとセクシーな悪ガキ、クックの親友同士が三角関係を繰り広げます。そして、フレディを演じるのが「マスケティアーズ パリの四銃士」のルーク・パスカリーノ、クックを演じるのが『不屈の男 アンブロークン』のジャック・オコンネル!メロドラマティックなダークさを増したシーズン3~4も、リアルなみずみずしさを湛えていたシーズン1~2に負けず劣らず見応えたっぷりです。白塗りですら女子にモテるニコラス・ホルトの絶対的なキュートさも、ジャック・オコンネルのそこはかとない色気も、すべてはここから始まった!とも言える「スキンズ」。気軽に観られるようになったいまこそ、観てほしいタイトルです。(text:Hikaru Watanabe)
2016年04月17日北里研究所監修によるスイーツサプリ機能性食品や健康食品の企画製造販売を行うドクターズフーズ株式会社では、北里研究所監修によるスイーツサプリ『LOW/S CHOCOLAT』を発売中である。和菓子職人とのコラボで、低カロリーなのにリッチで濃厚な味わいノーベル賞受賞で話題の北里大学のドクターが和菓子職人とコラボして開発されたスイーツサプリ『LOW/S CHOCOLAT』。外観は高級チョコレートそのものだが、伝統的な和菓子のひとつである羊羹を作る製法で作られており、原材料にもその羊羹の原料である寒天を使用してあるため、食物繊維も豊富でダイエット中の人にもおすすめできる一品となっている。味わいも、寒天が生み出す口に入れた瞬間のとろけるような魔法の口溶けに加え、カカオの風味が口いっぱいに広がり、低カロリーで低糖質なダイエットチョコレートとは思えない、濃厚でリッチな新感覚の美味しさとなっている。寒天使用で食物繊維もたっぷり!『LOW/S CHOCOLAT』の低カロリーなのにリッチで濃厚な味わいの秘密は、チョコレートの割合を低くおさえるために利用している寒天にある。つまり和菓子の伝統製法を継承する職人の技により、チョコレートで固めず寒天で固めているため、クリームと牛乳の割合が高くなり、リッチで濃厚な味わいを保ちつつ低カロリーで低糖質を実現している。また『LOW/S CHOCOLAT』には食物繊維もたっぷり含まれ、美味しいのにダイエットもサポートしてくれる、まさに一石二鳥のスイーツサプリといえる。なおこのチョコレートは受注製造のため、注文から配送まで5営業日前後必要になる。(画像はニュースリリースより)【参考】LOW/S Chocolat(ショコラ)ドクターズフーズ株式会社
2016年03月25日ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作『ズートピア』が全米で公開され、公開3日間で興収7,370万ドルを記録。同スタジオの『アナと雪の女王』『ベイマックス』のオープニング記録を軽々と塗り替えた。批評面も絶賛の嵐で、いま旋風を巻き起こしている。動物たちが人間のように暮らすハイテク都市「ズートピア」を舞台に、ウサギの新米刑事・ジュディと、キツネの詐欺師・ニックがタッグを組んで、続発する動物失踪事件のナゾを追いかける。タイムリミットは2日間。行方不明者の共通点は?事件の真相が明らかになったその瞬間、真のピンチが動物たちの楽園に襲いかかる…。傑作『シュガー・ラッシュ』のリッチ・ムーアが共同監督を務めており、期待して鑑賞したが、これが素晴らしい!テーマはずばり“多様性”。主人公のジュディは「絶対ムリ」という周囲の声をはねのけ、警察学校を首席で卒業し、ウサギ初の警察官になるが、上司からは正当な評価を得られない。一方、ニックは幼少期のトラウマが原因で「周囲が期待するステレオタイプ」に徹しようと、ズル賢い詐欺師として生きている。動物たちの理想郷であるはずのズートピアでは、「ありのままに」が通用せず、男女格差、種族間の差別や偏見がはびこっているのだ。折しも、第88回アカデミー賞では人種差別が大きなトピックになったし、暴言を繰り返す不動産王が大統領選で大躍進してしまったりと、思わず「いまって本当に21世紀?」と首をかしげたくなる今日この頃。それだけに『ズートピア』は、現代人なら誰もが直面する多様性を考えるきっかけになるはず。ジュディ&ニックの見事なバディぶりはもちろん、個性豊かな登場人物(!?)、さまざまな気候、地形を持つズートピアの多様な姿も見どころだ。そんな深いテーマを問いかける本作だが、もちろん身構える必要はなし!主軸である動物失踪事件のサスペンスが、本当によく練り上げられており、純粋なエンタメ作品として満点な仕上がり。驚きのドンデン返しは『シュガー・ラッシュ』に通じる。「自分が輝ける場所が、どこかに必ずあるはず」と奮闘するジュディの姿には、誰もが共感するだろう。輝きを取り戻し“第3の黄金期”を迎えたディズニー長編アニメーションの過去10年で最高傑作だ。『ズートピア』は4月23日(土)より全国にて2D/3D公開。(text:Ryo Uchida)
2016年03月10日心躍るパステルカラーのチョコレートエッグ株式会社フォーシーズは、運営する世界最高峰の料理人が発信するパティスリー&ブランジュリーの4店舗にて、ジュエル・ロブション氏監修「イースターエッグ」2種を各50個限定販売を決定、2016年3月15日(日)より予約を開始する。販売店舗は、季節感あふれるパンや焼き菓子、ケーキを販売する「ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション」3店舗(恵比寿ガーデンプレイス店・六本木ヒルズ店・丸の内ブリックススクエア店)と、ロブションブランドで世界唯一のパン専門店「ル パン ドゥジョエル・ロブション」(渋谷ヒカリエShinQs店)にて。今年のイースターは3月27日「イースター」は、イエス・キリストが復活したことを記念する祝祭で、春分後に初めての満月の次に迎える日曜日とされているため、今年は3月27日(日)となる。そのイースターに欠かせない、イースターエッグを今年も個数限定にて、価格を2,300円(税別)とし、2016年3月25日(金)から4月30日(土)までの期間、限定数に達するまで販売をする。ロブションオリジナルのキャラメル「イースターエッグ」の本体は、ホワイトチョコレートを卵型にかたどり、パールホワイトとベビーピンクに色づけたホワイトチョコレートの2タイプで展開。「イースターエッグ」の中には、ロブションオリジナルのキャラメルが詰まっており、パールホワイトの中には、香り高いタヒチ産バニラを使ったなめらかな口どけのキャラメル。ベビーピンクの中には、ローズがほんのり香る口どけなめらかなフランボワーズのキャラメル入り。卵型の「イースターエッグ」外側には砂糖菓子でできた白い蝶々が留まっており、土台には、クランベリーとフリーズドライのフランボワーズ入りのチョコレートでできている。一番太いところに当たる直径が約60mm、高さ110mmのすべてが食べられる仕様である。(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社フォーシーズニュースリリース・株式会社フォーシーズ・ジョエル・ロブション(ブランド)
2016年02月11日突然ですが、「Sukky(スッキー)」という言葉をご存じですか?こんなスラングは知らない! と思ったかもしれません。じつはこれ、チョコレート菓子『ポッキー』のパッケージに書かれたメッセージ。いまあのポッキーが、改名キャンペーンを開催しているんです!『ポッキー チョコレート』を中心とした5つの商品で展開されており、各商品のロゴ部分が全10種類に変わっています。しかも、ロゴだけでなく、たとえば「Thanky(サンキー)」のパッケージには「いつもサンキューです」というひとことメッセージつき。そのほかにも、身近な人に伝えたいひとことがさりげなく書かれています。『ポッキー チョコレート』・Sukky(スッキー)= あなたが、好きです・Giricky(ギリッキー)= 義理チョコです『ポッキー ストロベリー』・Lovecky(ラブッキー)= 愛してます・Tomocky(トモッキー)= これからも、ともだち『ポッキー 極細』・Thanky(サンキー)= いつもサンキューです・Yorocky(ヨロッキー)= よろしくお願いします『ポッキー アーモンドクラッシュ』・Ganbacky(ガンバッキ―)= がんばってください・Okaecy(オカエッシー)= おかえしです『ポッキー 大人のミルク』・Papacky(パパッキー)= パパ、ありがとう・Mamacky(ママッキー)= ママ、ありがとうこれからの季節、バレンタインやホワイトデーのイベントに加え、卒業や転職、部署異動など、出会いと別れが多くなりますよね。そんなとき、気持ちを伝えるのと一緒にポッキーをプレゼントするのもいいかも。■あらゆるシーンで、恋人・家族・友人・同僚に、気軽に渡せる!彼とケンカしたら、仲直りのきっかけに「Sukky(スッキー)」を渡してみたり、家族には、「Papacky(パパッキー)」「Mamacky(ママッキー)」で日頃の感謝を伝えてみたり。異動で離れてしまう部下や後輩には、「Ganbacky(ガンバッキ―)」で励ましたり、バレンタインのとき、男友だちには「Giricky(ギリッキー)」を贈って、ちょっと笑いを誘ってみたり…と考えかた次第でいろいろ使えるはず!いつもと違うパッケージなので、もらった相手も「お?」と驚いてくれそうです。なにより、気軽に渡せるのがいいですよね。お手頃価格なので、大勢の人に配るときにもぴったりです。今なら、ポッキーLINE公式アカウントで、商品購入のレシートをスマホで読み取ると、オリジナル改名パッケージが作成できる画像ジェネレーターを展開中。そのほか、オリジナル改名パッケージのポッキーが抽選で当たるキャンペーンも実施しています。自分の気持ちを伝えるツールのひとつとして活用できそうです。・ グリコ ポッキー改名キャンペーン公式サイト ・ オリジナル改名パッケージジェネレーター
2016年01月15日いま、ショコラ界の大きなトレンドとして、チョコレートの原料である“カカオ”に注目が集まっているのをご存じですか?最近は、カカオ豆の産地やシングルオリジン(単一品種)にこだわったり、bean to bar(カカオ豆の仕入れから製造までの工程を一貫して行うこと)に取り組んだりするブランドも増えています。チョコレートの味わいの決め手となるカカオ。その品種や産地、焙煎加減によって、まったく違うチョコレートが生まれるのです。日本橋三越本店では、2016年のバレンタインテーマに「~カカオ・ダイバーシティ~」を掲げ、約100ブランドを展開。さまざまなカカオ豆を使ったチョコレートをそろえており、充実のラインアップがショコラファンのあいだでは早くも話題に!今回はそのなかから、こだわりのある男性にも喜ばれそうなえりすぐりの5品をご紹介します。■カカオそのものを存分に味わう! 個性が光る逸品カカオをたしなむという贅沢を楽しむなら、ベトナム産のカカオ豆を使った「ミホ・シェフ・ショコラティエ」の『Bean to Ganache 夢』がおすすめ。こちらは、あのジャン=ポール・エヴァン氏の指導を受けたショコラティエール・斉藤美穂氏が手がけるショコラです。カカオそのものの奥深い香りと、口に入れると溶けてしまうような、やわらかな味わいを堪能できます。そして、カカオと向き合い、日々カカオを研究・開発する福岡県の「カカオ研究所」のカカオニブも、カカオの多様性を感じられるおすすめのひと品です。ベトナムの農園から仕入れたカカオ豆を、香りが引き立つまで焙煎し、砕いて殻を取り除いたカカオニブは、ほろ苦くもフルーティなカカオの風味が癖になります。アイスやグラノーラにトッピングしてもおいしくいただけます。■歴史と伝統が香る! 王室御用達の世界歴史と伝統に裏打ちされた世界各国の王室が認めるチョコレートは、やはりひと味違います。ヨーロッパではグルメな国として知られるルクセンブルクからは大公家御用達の高級食料品店「ケンプ・コーラー」が日本初登場。まるでケーキのようなエレガントなたたずまいはさすがのひとこと。アーモンドとヘーゼルナッツの上品な芳ばしさと独特の食感を楽しめます。また14世紀から続く、オーストリア第2の都市グラーツのベーカリー「ホーフベッカライ エーデッガー・タックス」も昨年日本に上陸したばかり。シンプルな半球型のフォルムが洗練された印象を漂わせ、王室御用達としての伝統と誇りがギュッと詰まっています。■会場でだけ味わえる! フランス・ビアリッツで1ツ星の名店のガトーショコラ会場でだけ味わえるフードメニューも見逃せません。なかでも絶対食べておきたいのが、フランス・ビアリッツで1ツ星を獲得した名店「レ ロジェ エギュスキロール」のデザート。お店ではコースの最後に提供されるデザートが、期間限定の特別仕様で会場でも味わえるんです。カカオとバターの芳醇(ほうじゅん)な香りに包まれたガトーショコラは、ベルギー産の上質なチョコレートを使用しています。仕上げにそそぐ温かいエスプレッソソースは、すぐにプルプルのゼリー状に。ガトーショコラ、カカオニブ、シナモンアイス、エスプレッソソースのそれぞれの食感と味わいが、絶妙に混じりあいます。会場に足を運ぶ前には、スペシャルサイトもぜひチェックを。日替わりでおすすめチョコレートが紹介されていたり、チョコレート選びのヒントになる情報が盛りだくさんです。きっとこだわりのあるあの人も、納得のチョコレートが見つかりますよ!■NIHOMBASHI Sweets Collection 2016「~カカオ・ダイバーシティ~」会期:2016年2月3日(水)~2月15日(月)(計13日間※最終日は午後7時終了)会場:日本橋三越本店 本館7階 催物会場インターネット販売:1月6日(水)~2月3日(水)午前10時 公式サイト ■日本橋三越本店営業時間:10:00~19:3003-3241-3311(大代表)
2016年01月15日年が明けたら、もうバレンタイン! 今年もたくさんの新作チョコレートが登場しています。大切な人に贈るのはもちろんですが、SNSで最新ショコラをシェアしたり、ちょっと変わったチョコレートを持ち寄りながら、女同士であれこれ話して盛り上がるのも、バレンタインの大きな楽しみですよね!そこでチェックしたいのが、銀座三越のバレンタイン。2016年のテーマは「GIRLS TALK」。日本初上陸のブランドやここでしか手に入らない限定チョコレート、美容を意識したチョコレートなど、約70ブランドを展開。オンナゴコロをくすぐるような、誰かに教えたくなるショコラが勢ぞろいです!友達に紹介したら「こんなショコラ知らない!」と言われるような、最旬チョコレートを一挙にご紹介します。■フランス流の遊び心がオシャレ! 日本初上陸「ショコラ・フランソワ」まずは絶対におさえておきたい日本初上陸モノ! 今年は美食の街として名高いフランス・リヨンに本店を構える「ショコラ・フランソワ」が初上陸。ショコラティエのフランソワ・ジメネーズ氏は、日本の人間国宝に相当するM.O.F.(フランス国家最高職人)の2015年ショコラ部門でファイナリストになった実力派。なめらかな口溶けのよいガナッシュと香ばしいプラリネは、確かな技術に裏付けられているからこその味わい。■華やかさとトレンド感で選ぶならコレ! セレクションボックス人気ショコラティエの味が一度に楽しめる贅沢なセレクションボックスは、毎年注目の的。銀座三越では例年ベルギーチョコレートの人気が高く、今年もベルギーの8つのショコラトリーによるベルギーセレクションボックス「プラリネ」を用意しています。ベルギー発祥のプラリネのセットは、まるで宝石箱のようにキラキラと輝いていて、見ているだけでうっとり。ベルギーチョコレートは、フランスの繊細さとドイツのボリューム感をあわせもつといわれ、多くのショコラファンを魅了する王道の味わいなのです。奥ゆかしい大人の女性らしさを演出するなら、和のエスプリが香るジャパンセレクションボックス「Wa no kokoro」もおすすめ。国内外を問わず活躍する日本人ショコラティエの6ブランドから自信作を選りすぐり。桜や日本酒、山椒など和の素材を、知りつくした日本人シェフだからこそ織りなす味わい。本年銀座三越初登場ブランド「エクチュア」の醤油ガナッシュは要チェックです。■1粒で2度おいしい! 食べたあとも使えるチョコ食べたあとも使えるパッケージや、思わず目を引くアートなチョコレートは、サプライズ感を演出でき、もらった人のうれしさも2倍に!イギリス王室御用達の老舗チョコレート店「プレスタ」のロイヤルボタニカルガーデンは、ガーデニングを愛する英国らしく、花をテーマにした陶器にチョコレートを詰め合わせたもの。中身のハーブチョコレートは、銀座三越でしか味わえない限定フレーバーです。■会場では行列店の新感覚スイーツにトライ!会場に足を運んだら、イートインメニューもお見逃しなく!なんと今年は、東京・清澄白河に昨年オープンして以来行列が絶えないイタリア・シチリア島発祥の“ブリオッシュ・コン・ジェラート”の専門店「ブリジェラ」が登場。ブリオッシュ・コン・ジェラートとは、こだわりのジェラートとリッチな味わいのブリオッシュを合わせた冷・温を、一度に楽しめる新感覚スイーツ。一度食べると病みつきです!スペシャルサイトには日替わりでおすすめチョコレートの紹介や、チョコレートマニアによる座談会など、最旬のチョコレートの話題もいっぱい。職場で、プライベートで、今年は大切な仲間と思いっきりバレンタインを楽しんでみては?■GINZA Sweets Collection 2016 「GIRLS TALK」会期:2016年1月27日(水)~2月15日(月)(計19日間※最終日は午後5時終了)※2月1日(月)は店舗休業日※ブランド・商品により扱い日が異なる場合がございます会場:銀座三越7階 催物会場インターネット販売:1月6日(水)~2月3日(水)午前10時 公式サイト ■銀座三越営業時間:10:30~20:00※2月1日(月)は店舗休業日03-3562-1111(大代表)
2016年01月15日チョコを食べて魔法のダイエット(R)ダイエットがしたい、でも甘い物は止められない!株式会社ウィズ・アスの「魔法のダイエット(R)PREMIUM ミルク チョコレート サプリメント」はそんな人に最適のダイエットサプリメントだ。ダイエット効果の秘密は2つ同製品は、チョコレートを食べながらダイエットができる、まさに「魔法のダイエット(R)」。そんな同製品のダイエット効果の秘密は2つ。1つ目は、低いと血糖値が上がりにくいとされる「低GI」であること。2つ目は、腸に効くダイエットビフィズス菌「ビースリー(R)EX」で太りにくい体質を作ることだ。食前にチョコを食べるだけ摂取するタイミングは簡単。食事の前に1粒、同製品を食べるだけ。混ぜたり作ったりする手間が掛からず、食前に甘い物が食べられるのも嬉しい。同製品は、1パック70g・2,700円(税抜)。甘党ダイエッターは要チェックだ。(画像はブランドサイトより)【参考】・株式会社ウィズ・アス・ブランドサイトURL・新製品特設サイトURL
2016年01月14日12月4日(金)、帝京大学と株式会社明治は、共同研究により、高カカオチョコレートを継続的に食べることで便通改善効果が確認されたことを発表した。チョコレートは“高カカオ”タイプを食べるべし!?今回の研究では便秘気味の20〜50代女性に高カカオチョコレートを1日5枚(25g)2週間食べ続けてもらったところ、ホワイトチョコレートを食べた人と比べて排便回数や排便量がアップしたという。研究チームはその理由として、チョコレートの原料であるカカオ豆に含まれるたんぱく質「カカオプロテイン」という成分に注目。帝京大学と共同研究により、世界で初めて同成分の抽出に成功した。研究によると、この「カカオプロテイン」は小腸では吸収されず、大腸まで届くため、便が“かさ増し”され、排便が促進されるのに加え、善玉菌のエサになることで善玉菌が増殖されるため、腸内環境を整える可能性があるという。この2つの効果により便通が改善されるというわけだ。ダイエット中の便秘に悩む女性にも朗報!同社によると、便秘の自覚症状を訴える人の割合は女性で約320万人にものぼるという。便秘の原因としては、「不規則な食事や生活」、「食物繊維・水分・脂質などの摂取不足」、「低栄養」、といった生活習慣から「緊張・恐怖・悲しみなどの精神的要因」など様々だ。しかし、現代女性においては、ダイエットの流行などにより「食事摂取量が少なくなり、便自体の量が少なくなっていることが便秘の一因の場合もある。」と帝京大学理工学部バイオサイエンス学科准教授の古賀仁一郎氏は言う。高カカオチョコレートは、そんな便秘に悩む日本人女性にとって、おいしく便秘改善できる救世主と言えるかもしれない。
2015年12月09日ラフォーレ原宿と表参道ヒルズで11月26日より、体験型チョコレートイベント「東京チョコレートショー2015」が開催される。「東京チョコレートショー」はレベルの高い日本のチョコレート技術や文化を世界へ向けて発信するチョコレートイベント。2回目となる今年は、規模を拡大しラフォーレ原宿、表参道ヒルズの2会場で開催となった。イベントにはトップパティシエである辻口博啓が創作する、イベント限定のソフトクリームが登場したり、ガトーショコラで有名な「ケンズカフェ東京」から新製品が初登場する。また、フランスのジャン=シャルル・ロシューで6年間修行した播田哲郎の新店「ハリタカカオ」が日本初出店。このほかにも「パティスリー&カフェ デリーモ」が進化系パンケーキを展開したり、パティシエ軍団「セルクル・デ・シェフ」がデモンストレーションステージを実施するなど、総勢約40店舗のスイーツ・チョコレート店が集結する。さらに会場では「テラスハウス」に出演していたアーティスト「フランキー」による巨大チョコレートオブジェ&アートパフォーマンスや、カカオ豆から板チョコをつくる「Bean to Bar」のワークショップなどを開催。また、甘党男子に壁ドンをされながらチョコを手渡されるという体験企画「壁ドンチョコ」や、ラガーマンと一緒にスクラムを組んでチョコを受け取るという新企画「スクラムチョコ」も行われる予定。【イベント情報】「東京チョコレートショー2015」会場:ラフォーレ原宿6階 ラフォーレミュージアム原宿表参道ヒルズ本館地下3階 スペース オー住所:東京都渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿6階東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ本館地下F会期:11月26日~11月29日時間:11:00~21:00(29日は20:00までの営業予定)料金:前売り券はプレゼント抽選券付きで、1日券が1,000円、4日通し券が2,000円(当日券はプレゼント抽選券なし)
2015年11月23日サンフランシスコ発祥のクラフトチョコレート会社「DANDELION CHOCOLATE(ダンデライオンチョコレート)」はこのほど日本法人Dandelion Chocolate Japanを設立、海外進出初となる日本への出店を決定した。その1号店として2016年2月、東京都台東区蔵前にファクトリーを併設したカフェ「DANDELION CHOCOLATE ファクトリー&ストア蔵前」をオープンする。○カカオ豆の風味を純粋に味わえる"Bean to Bar"を提供2011年にサンフランシスコで創業した「DANDELION CHOCOLATE」は、カカオ豆とケインシュガーのみを使用し、乳製品を使わないことでカカオ豆の風味を純粋に味わえる"Bean to Bar"と呼ばれるチョコレートを、手づくりにこだわって製造してきた。日本1号店となる店舗は、ファクトリースタイルのカフェとなっており、1階はチョコレートファクトリーとスタンド、2階はカフェとワークショップスペースを併設する。チョコレートの製造工程を間近で見ながら、サンフランシスコ本店の味を再現したチョコレートドリンクやスイーツを楽しめる場所を提供。季節によってかわるチョコレート商品を購入できるとともに、カフェスペースで"Bean to Bar"ならではのメニューを楽しめる。またサンフランシスコの本店同様、"Bean to Bar"ならではのカカオ豆の選別や焙煎からこだわったチョコレートづくりを体験できるワークショップや、工程をじっくり見ることができるファクトリーツアーの開催も予定している。
2015年11月17日出典:L’Oreal Paris公式サイトより今年の秋冬は「チョコレートリップ」がトレンド!チョコレート色のブラウンリップを使えば一気に上品で大人っぽい雰囲気に♪リップを変えるだけで、印象も変わって今年っぽくなりますよ♪ナチュラルなので肌馴染みも◎秋冬のファッションにも合わせやすいので、是非取り入れてみてはいかがですか??▽LUNASOLメルティショコラリップス出典:LUNASOL公式facebookより▽ボビイ ブラウン クリーミーリップ カラー76 ゴールデンブロンズ出典:ボビイブラウン公式サイトより▽RMK イレジスティブル ブライトリップスEX-03 ブラウンベージュ出典:@cosmeより▽M・A・Cリップスティックパーシステンス出典:M・A・C公式サイトより▽イヴ・サンローラン・ボーテ グロス ヴォリュプテNo.2 OR SAHARIENNE(オーサハリエンヌ)出典:@cosmeより▽L’Oreal Paris613 マヤ出典:L’Oreal Paris公式サイトより気になるリップは見つかりましたか?元の唇の色が濃い人は、コンシーラーで唇の色を消してから使うのがオススメです。注目の「チョコレートリップ」ぜひチャレンジしてみてください♪
2015年11月06日年齢ダイエットに最適な美容チョコレート限定発売!オルビス株式会社は、2015年10月23日に、我慢しないダイエットで支持されているアロニアシリーズから『ショコラ・ド・アロニア』を数量限定で2016年2月までの冬期限定にて新発売する。『ショコラ・ド・アロニア』は、加齢による自律神経の活動量の低下を活発にし、体内の燃焼力を向上させる、バラ科の赤紫色をした健康果実から得られるエキス「アロニアエキス」を配合したオルビスのアロニアダイエットシリーズの新商品である。『ショコラ・ド・アロニア』15枚入り:1,000円(税抜)1,080円(税込)販売ルート:通信販売のみ6枚入り:600円(税抜)648円(税込)販売ルート:全国のオルビス・ザ・ショップのみ(プレスリリースより引用)スーパーフルーツアロニアを3,000mg配合ダイエット中であれば、甘いものは最も我慢する食べ物。なかでもチョコレートは甘みや苦みが魅力で、特にこれから寒くなる季節には数多くのチョコレートが店頭に並び気になる存在のスイーツである。同品は、東欧産の「アロニア」を、独自製法で高い純度で抽出し濃縮、生換算で3,000mgと贅沢に配合している。チョコレートなのに、余分に燃やすダイエットパワーで年齢を重ね、痩せにくい悩みを抱えた大人の女性に手応えのあるダイエットを力強くサポートする。また、エクアドル産のカカオ豆を使用したクーベルチュールチョコレートをベースに仕上げた香り高く仕上がっており、カカオ70%のチョコレート使用しているためポリフェノールがたっぷり135mg摂取でき、深いコクのある本格ショコラの味わいとなっている。(画像はプレスリリースより)【参考】・オルビス株式会社プレスリリース/日経プレスリリース
2015年10月22日ダイエットサプリにチョコレート!痩せたい!でも、甘いものは食べたい!9月28日、ウィズ・アスは、チョコサプリ「魔法のダイエット PREMIUM」を10月1日より発売すると発表した。ダイエットの最大のストレスと言っても過言ではない、「甘いもの断ち」。しかし、同商品をチョイスすれば、そんな悩みは吹き飛ぶはずだ。なんと、ダイエットサプリにチョコレートを使用するという新発想で開発されている。使用されているのは、高品質のカカオバターとカカオ豆で、その味わいは高級チョコレートそのもの!とろけるような美味しさでアナタを満足させてくれる。良質カカオバターは優秀なダイエット食材「そんなに美味しくてダイエットできるの?」と不安になることなかれ。良質なカカオバターはカロリーはもちろん、GI値、コレステロールが低く、優秀なダイエット食材なのだ。また、同商品には、抗メタボ作用のあるビフィズス菌を1袋に約500億個も配合。腸内環境を改善し、痩せやすい体へと導いてくれる。モニター調査で高い効果を確認同商品のモニター調査でも、適度な運動をしながらダイエットに挑戦したところ、体重や体脂肪率が減り、ウエストサイズがダウンしたという報告が多く寄せられ、平均値で体重はマイナス7.5kg、ウエストに至ってはマイナス11.3cmと高いダイエット効果が確認された。食前や食間に1粒食べるだけで、美味しくサイズダウン!この秋は、甘いダイエットの魔法にかけられてみては。(画像はプレスリリースより)【参考】・ウィズ・アス プレスリリース(PR TIMES)
2015年10月01日スイーツの定番であるチョコレート。おいしいだけでなく、美容や健康効果にもよいことで有名ですが、砂糖の量が気になるところ。そこで取り入れたいのが、チョコレート感覚で食べられるスーパーフード「カカオニブ」です。カカオニブとは、焙煎されたカカオ豆の胚芽や皮を取り除き、粗く砕いたもののこと。強力な抗酸化作用で肌の老化や病気を防ぎ、美容と健康をサポートします。また、幸福感をもたらす作用や集中力を高める作用などから、精神や脳への効果も期待できます。さらに、抗菌効果もあり、虫歯予防にもいいのだとか。このように、カカオニブは少量で優れた美容・健康効果を発揮することから、スーパーフードと呼ばれています。カカオニブはそのままカリカリと食べることができるので、チョコレート代わりのおやつとして最適です。砂糖は使われていないためチョコレートのような甘みはありませんが、ビターな味わいがやみつきになります。ダイエット中にチョコレートが恋しくなったときの代用品としても活躍するはず。グラノーラやヨーグルト、パンケーキ、スムージー、サラダなどのトッピングにもおすすめのカカオニブ。食べるだけでハッピーになれるカカオニブで、楽しいダイエットを実現しましょう!
2015年09月19日