女性は特に避けたいシワ。意外にも、肩こりとおでこのシワは関係があるようです。今回も、カイロプラクティック理学士の檜垣先生に「肩こりとシワ」の関係についてお聞きしました。(以下、檜垣先生)肩こりとおでこのシワ、無関係なようで、実はつながりがあります。では、どう、つながりがあるのでしょう?ヒトの体には、筋肉や関節に負荷の少ない楽な姿勢があります。それは、背骨にもともと備わっているなだらかなS字カーブと骨盤の傾きが保たれた状態です。このとき、重心のラインは整っています。ちなみに、重心のラインは、側面から自分の写真を撮り、耳たぶから下記のように線を引くことで確認できます。耳たぶ⇒肩先⇒足の付け根(大転子)⇒ひざの後方⇒足首の前方ところが、日常生活習慣や日々の精神的な緊張・ストレスによって、肩こりを起こしやすい筋肉が凝り固まってくると、血行不良も解消されにくくなり、慢性的な肩こりを生じて重心のラインはくずれてしまいます。結果、おでこのシワに関連する筋肉の働きが低下する可能性があります。おでこのシワに最も関連する筋肉は次のうちどれだと思いますか?肩こりを感じる部位を思い返してみましょう。(1)肩甲骨周辺の背中の上部(2)首の付け根付近(3)首の後面(4)首の前面(5)後頭部正解は、(5)後頭部です。肩こりの自覚症状のある人は後頭部に頭痛を感じたりすることもありますし、無症状の人は、後頭部を押されて初めて「こんなに硬くこっているの?」と驚く場合も多かったりします。それで、後頭部が凝っていると、おでこにシワができやすい原理ですが、おでこにシワを意識的に寄せる時、頭の前側にある筋肉を使います。その後、寄せたシワをもとに戻す時は、後頭部にある筋肉が使われます。また、後頭部にある筋肉は、頭のてっぺんを通っている膜とつながっていて、その膜を引っ張ることで、おでこのシワをもとに戻すのです。つまり、肩こりを生じると、後頭部の筋肉が硬くなり、頭のてっぺんの膜も緊張するケースが多く、顔のシワをもとにもどす仕組みに悪影響を及ぼす可能性が高くなります。さらに、肩こりがつらいからといって、いつも表情が曇っている人や、イライラすることが多く、みけんにしわをよせている人は、さらに、顔の筋肉への血行が悪くなり、顔のシワを余計にくっきりさせてしまいます。このように、顔は、肩こりの結果が表れやすい部位ですので、肩こりの自覚症状が無い場合は、顔の表情を見るようにしてください。また、普段から自分でできる下記のようなマッサージも、ぜひ試してみましょう。1.顔に温めたタオルを乗せ、血流を回復させリラックスしましょう。2.指の腹や手のひらを顔に当てて、ほおやおでこを軽くマッサージをします。3.後頭部に手のひらを当てて、円を描くように軽くマッサージをします。4.ひじを曲げ、そのひじで円を描くようにゆっくり回し、肩甲骨を動かして筋肉をほぐしましょう。5.時間がとれるようであれば、市販の電子レンジでチンするホットパックを、背中や首~肩付近に乗せて温め、血流UPと脱力をさせてください。(文檜垣暁子)●著者プロフィール檜垣 暁子(ひがき あきこ)オールアバウト肩こり・腰痛ガイドカイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛を始めとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。【関連リンク】【コラム】ふくらはぎが硬い人は健康面で要注意?【コラム】肩こり、腰痛持ちの人は要注意。必要以上に休ませるのはNGの理由【コラム】危険がいっぱい!肩こり・腰痛の正しい対処法とは?
2011年11月07日