現在上演中の、ミュージカル『スクールオブロック』(東京建物Brillia HALL 8月17日〜9月18日、新歌舞伎座 9月23日〜10月1日)。2003年に公開された同名映画を2015年にミュージカル化した同作は、アンドリュー・ロイド=ウェバーのプロデュース・音楽によってブロードウェイでヒットした。その後2020年に上演されるはずだったが、コロナ禍での全公演中止を経て、待望の日本初演を迎えた。同作では、落ちこぼれ熱血バンドマンであるデューイ(西川貴教/柿澤勇人)が、ひょんなことから臨時教師になりすまして小学校に潜り込み、破天荒なロック教育を通して、子供たちに爽快なメッセージを伝えていく。今回はデューイを演じた西川貴教にインタビュー。破天荒さが通じるところかと思いきや、むしろ「求められる自分」を見せようとする点に共通点を感じたという。○■「ある種、フリー素材みたいなもの」という感覚――西川さんはこれまでに周りが驚くようなパフォーマンスを世に出されてきています。ラジオなどでは破天荒な企画もかなり多く、そういったところが今回演じるデューイにつながるのではないかと思いましたが、いかがでしょうか?ラジオでは、むちゃくちゃしてましたからね。今やったら毎週炎上してるような、平成でギリギリ許されていた番組でした(笑)。ただデューイに関しては、今、作品の中に住んでいる状態にいると、思っていた以上に純粋なんじゃないかという気がするんです。ブロードウェイでこの作品を観た時には、彼のあざとさというか、目的を達成するための執念や情熱が印象に残っていたのですが、いざ作品に入ると、この人には使命感があって、「こういう自分を求められてるんじゃないか?」と一生懸命演じようとしているところもあるような気がしていて。だからこそ今回、色んなバリエーションやカラーのある演者さんを抱えるホリプロさんが、僕みたいな人物を客演に呼んだんじゃないか、「西川にはそういうところがある」と思ってもらえたのではないかと感じられるようになってきました。――「そういうところがある」というのは?僕も、いわゆる皆さんが期待してくださって、面白いと思ってくれる印象やキャラクターみたいなものと、ここにいる僕自身が常に一致しなくてもいいんじゃないかなと思っていて。デビュー当時は、バンドとしての形もできず、いろんな模索を通してソロアーティストという形を選ぶ中で、自分の中で1枚フィルターをかけることで、気恥ずかしさや負い目みたいなのをオブラートにうっすらくるんでいたのですが、10周年を迎えたくらいから、僕というキャラクターが、応援してくれている皆さんのものになってると思ったんです。たとえば曲ひとつとっても、聴いてくれた当時の背景とか感覚みたいなものが同時に乗っかって、みんなのものになってるじゃないですか。だから、僕が勝手に「この曲はこう」とか、プロジェクトでやるだのやらないだのと言う話じゃないし、それは皆さんの気持ちを大事にしたいなと思ったんです。もう、一つの伝統芸能かなと(笑)。曲も自分だけが抱えるものじゃなくて、みんなに遊んでもらえるものというか、ある種、フリー素材みたいなものという感覚で、何でもありなんです。普通だったら、リリースしてから25年くらい経っている曲を毎度こすられて、「その曲だけじゃないよ!」と思うかもしれない。毎年いろんなことやってるし、曲も出してるし、「いい加減、裸みたいな格好で踊ってるイメージやめてもらえません!?」と考えがちなのかもしれないけど、もうどうでもいいや、と。みんなに楽しいと思ってもらえるなら、それもオッケーなんです。――その境地に至っているのがすごいなと思います。でも海外のアーティストも、そういうことってあるんじゃないかな? 例えばKISSだって、あのメイクをしてる姿を見て、僕らが「これこれ!」みたいな気持ちになったりする。そんな風に「これだ」と思ってもらえるイメージを持っている人が、世の中に一体どれぐらいいるんだろうと思うと、僕に抱いていただいているイメージも、すごく愛しく思えてくるんですよね。逆に言うと、皆さんが思ってらっしゃる自分を求められたときに、いつでも出せる状態にしておきたいという気持ちもあって。例えば、体の状況を作っておくとか……だって、求められて「HOT LIMIT」の衣装で出て来た時に、ぷよぷよでお肉がはみ出てたらダメじゃないですか!(笑)○■初めてのことが多いミュージカル『スクールオブロック』――お話をうかがっていると、演じているデューイよりも西川さんがさらに大人というか、先を行っているなと思いました。僕もデューイはもっと子供っぽい人だと思ってたんですが、意外と、子供たちのことも冷静に見てるし、個性や能力を見抜く強さを持ってる気がするから、もしかしたら彼はこの先、ミュージシャンとしてというより、プロデューサー的な感じで大成するかもしれません。一からゼロの子たちを集めて成功させるなんて、発想の転換ですし、イノベーションが起きているなと思います。――西川さんご自身は、学生のころはどのように過ごされていたんですか?地元が、本当に田舎だったんですよね。それでも早いうちから、音楽に自分を持ってかれちゃった感覚で、とにかく音楽を目掛けてもがいていました。何の確証もなかったし、東京のようにオーディションやスカウトがあるわけでもなかったのに、よく「音楽でなんとかしてやろう」なんて気持ちになったなと、自分でも驚きます。当時は相当おかしなことだっただろうから、周りは絶対に引いてた(笑)。親はもうバキバキに引いてたし、周りの友達とかも「何言ってんだろうな」という感じだったんじゃないかな。一応関西圏なので、お笑い文化も近いように見えるかもしれませんが、当時の滋賀は劇場も全然ないんですよ。だからお笑いや舞台を観るような機会もまずなく、テレビで触れることしかできなくて、音楽だけじゃなく情報から遠い場所だったから、今こうなっていることが、自分でも不思議で仕方ないです。僕は僕の人生が本当に不思議です(笑)――今回は柿澤さんとWキャストですが、かなりタイプの違う2人になるのかなと思いました。柿澤くんは僕なんかより舞台の経験も圧倒的に多いわけですから、そこはもう本当に勉強させていただきたいとフラットに思っています。 僕、Wキャストって初めてで、今までやったことがないんです。今回いろいろなことが初めてで、ご覧いただく皆さんにも違った匂いを楽しんでいただけるんじゃないかな。僕も柿澤くんのデューイを劇場に観に行きたいなと思うし、全然違いますよ。「あ、そういうアプローチするんだ」とか、「同じセリフなのにこう言うんだ」とか、発見がすごくたくさんあって、この年にしてすごく新鮮な思いです。――濱田めぐみさんがX(Twitter)で、柿澤さんにギターを教える西川さんの様子をアップされていて、いい影響を与え合っているのでしょうか?あの写真、僕の格好が夏場の子供みたいな感じで恥ずかしかったですけど(笑)。所作のことを考えると、こればかりはやってないとどうにもならないものもあったりするので、僕でお助けできることがあれば、と。僕も以前、いきなり「タップを踏め」と言われてパニックになったことがありましたけど、今回はありがたいことに、これまでの自分の経験が非常に役に立ってるなと思います。今後ホリプロさんがどれぐらいのスパンでこの演目を上演されるのかわからないですが、またやらせていただけたらいいなと思います。ぜひ、今後もライフワークのように出演させてもらえたら、と思える作品です。■西川貴教1970年9月19日生まれ、滋賀県出身。1996年にソロプロジェクトT.M.Revolutionとしてメジャーデビューし、以来音楽シーンのみならずバラエティ、CM、フェス開催などでも幅広く活躍する。舞台出演は『リトルショップ・オブ・ホラーズ』(99年)、『ハウ・トゥ・サクシード〜努力しないで出世する方法』(07年)、地球ゴージャス vol.15『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』『サムシング・ロッテン!』(18年)など。
2023年08月24日ミュージカル『スクールオブロック』が8月17日(木)に東京にて開幕、9月18日(月・祝)まで東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)で上演後、大阪公演は9月23日(土)から10月1日(金)まで新歌舞伎座にて上演される。本作は2003年に公開されたジャック・ブラック主演の映画『スクール・オブ・ロック』を原作にしたミュージカルで、『オペラ座の怪人』や『キャッツ』などで知られるアンドリュー・ロイド=ウェバーが音楽を手がけ、2015年にブロードウェイで初演された。日本では2020年の公演中止を経て、今回が待望の上演。日本版翻訳・演出は鴻上尚史が手がける。鳴かず飛ばずのロックギタリストのデューイがひょんなことから厳格な名門小学校の臨時教師になりすまし、破天荒な授業を行いながら、子供たち、そして大人たちを変えていく物語が描かれる作品で、デューイ・フィン役を西川貴教と柿澤勇人(Wキャスト)、名門校の校長ロザリー・マリンズ役を濱田めぐみ、デューイの親友ネッド・シュニーブリー役を梶裕貴と太田基裕(Wキャスト)、ネッドの恋人パティ・ディ・マルコ役をはいだしょうこと宮澤佐江(Wキャスト)が演じる。生徒役は1452名が参加したオーディションを経て、ビートチーム12名、コードチーム12名が選ばれた。デューイが教師になる名門校の校長ロザリー・マリンズ役を演じる濱田めぐみに話を聞いた。鴻上尚史さんはポジティブにアイデアを受け止めてくれる――お稽古に合流したばかりだそうですが、いかがですか?私はまだ一度、最初から最後までの本読みをしたくらいなのですが、とにかく子供たちが元気で(笑)。まずはそれに尽きます。子供たちが出演する演目ってそこから元気をもらったりしますが、今回はその最たるものだと思います。――現時点で、ロザリーをどんな人物だと思っていらっしゃいますか?彼女はもともとロック少女で、大好きなロックシンガーもいて、だけど今はその真逆の世界に生きている、というのが肝だと思います。校長という職業も、彼女の意志でやっていると思えないんですよね。だからきっと、いろんな悔しさを感じたり、いろんなことを考えながら生きてきて、最終的には大人ならではの諦めや“しょうがない”というところで落ち着かざるを得なかったんじゃないかなと思っています。つまり素直で真面目なんでしょうけどね。――そこで出会うデューイという存在は大きいですか。きっと彼は、彼女が生きたい世界の住人なんだと思います。でも今はそれすらも忘れて仕事をしているから、きっと衝撃的だったと思いますよ。だからこそあんなに変わらされるというか、気付かせられるというか、嘘を自分につけなくなるというか。そういう存在です、デューイって。――ロックな楽曲の中で、ロザリーの曲だけ異色なのもすごくいいなと思いました。みんなで演奏してバーンと歌うのが『スクールオブロック』の“ぜひここ!”な部分ですが、ロザリーの楽曲は全然違うタッチのスローバラードみたいなものだったりもして。プレライブでも披露したソロ曲「ロックはどこへ消えたの?」がロザリーの本当の心の中だとすると、彼女は今相当がんばって生きているんだな、ってことが曲であらわれてますし、おもしろいですよね。――演出の鴻上さんとは、役についてなにかお話しされていますか?大体の青写真があったうえで、そこからもうちょっと深めてもいいかもねというお話をしています。鴻上さんがすごく話を聞いてくださるし、アイデアマンでもあるので、今は自分が思いついたことをいろいろ試してみています。――鴻上さんとのものづくりはいかがですか?すごく話しやすい方で、一番うれしいのは、明るくポジティブにお話を聞いてくださって、「それもいいかも」「なるほど」っていつも前向きにとらえてくださるんですよ。ご自分のプランもありつつ、「ちょっとそれも試してみようか」って柔軟に料理してくださるので、稽古していて楽しいです。――そういう方とだといろんなアイデアが湧いてきそうですね。衣裳についてもお話ししています。海外作品は、ものによってはセットも衣装もブロードウェイそのままで、という作品もあるのですが、今作は余白があるので。衣装の色味とか、髪型とか、眼鏡とかについても話しているんですよ。――ちなみに濱田さんにも、ロザリーのロックみたいな存在はありますか?ありますよ。中学時代は渡辺美里さんやレベッカを聴いてました。あとはPSY・S(サイズ)とか岡村靖幸さんとか。いま曲を聴くと、『うーん、そうだった~』って、センチメンタルな、ノスタルジックな感じがありますね。そういう感覚は今回のお芝居のニュアンスで出していけたらなと思っています。デューイには、怒りきれない人懐っこさがある――濱田さんはこの作品における“ロック”ってなんだと思われますか?デューイの存在そのものかな。彼の生き方がイコール、ロック。多分本人はなにも思っていなくて、それが普通なんだと思いますけど。でもああいう生き方の、人目を気にせずに自分がやりたいからやるんだって人が増えれば、みんな変に気を使いすぎないでラクに生きられるだろうなと思います。だけどそこに到達ってなかなかできないじゃないですか、いこうと思っても。――この作品を観ると、できるかもしれないなと思わせるものがありますね。そうですよね。体現して見せてくれている部分があるから。今大人はさまざまな厳しい環境で生きているから、そこをちょっと「ゆるんで~」っていう作品でもあるんだろうなと思います。緊張をほぐしてっていう。――ちなみに濱田さんはデューイくらいいきたいですか?いやあ、ここが大人になった自分の思考なんですけど、それをやらかした後始末は誰がするんだろうって考えちゃう(笑)。本人はしないでしょう?そうすると周りに迷惑をかけることになる。となると、そこまではっちゃけられないなという気持ちが働くので、一歩前くらいで止まるのが美しいと思います(笑)。それに、あそこまでいききっちゃっても疲れそうだから、私はちょっとだけ足を突っ込むくらいで、「ああ、もうじゅうぶんでございます、ありがとうございます」って(笑)。――そう考えると、デューイはものすごいエネルギーの持ち主なんですね。そうですね。ああいうキャラクターのエネルギーってどこからくるんでしょうね。必ずしもポジティブなものではないと思うんです。彼には執着心みたいなものがあるから。その心の傷みたいなものはなかなかしんどいところがあると思いますが、それよりも自分を信じて、思い通りやりたいって気持ちが強い。あとは性格かな(笑)。げんこつ作っても、「こら!」と振り上げるだけで、ゴンとまではいかない。そういう憎めない感じがありますよね。西川さんもカッキー(柿澤)もそういうところはありそうです。最後まで怒り切れない人懐っこさがあります。――その西川貴教さんと柿澤勇人さんの印象はいかがですか?きっとみなさんおわかりだと思いますが、まったく違う世界の、まったく違う持ち味の、まったく違う個性の、まったく違うふたりが同じ役をやるわけなので(笑)。これはもう、まっっったく違うふたつの『スクールオブロック』ができあがると思うんです。Wキャストでも、ここまで違うことはなかなかないと思うんですよ。同じ舞台役者でキャラクターが違うことはあっても、今回はテイストも違えば住んでいる世界も違いますから。どんなふうになるのかなと思っています。――西川さんは初共演、柿澤さんとは何度も共演されていますね。カッキーはお互いに手の内がわかっているといいますか。今まで何度もキャッチボールをしていて、こぼれてもパッと拾える感触もわかるので、自由自在にのびのびとできる気がします。逆に西川さんは初めてで、どうくるかわらないドキドキ感がありますね。まさにデューイと出会うロザリーの気持ちです。西川さんには「ご一緒できるの、すごく楽しみです」と言ったんですけど、「なにをおっしゃいますか」と返ってきました(笑)。取材・文:中川 實穂撮影:荒川 潤<公演情報>ミュージカル『スクールオブロック』音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー脚本:ジュリアン・フェロウズ歌詞:グレン・スレイター日本版演出・上演台本:鴻上尚史出演:デューイ・フィン役:西川貴教/柿澤勇人(Wキャスト)ロザリー・マリンズ役:濱田めぐみネッド・シュニーブリー役:梶裕貴/太田基裕(Wキャスト)パティ・ディ・マルコ役:はいだしょうこ ※/宮澤佐江(Wキャスト)阿部裕、神田恭兵、栗山絵美、多岐川装子、俵和也、丹宗立峰、ダンドイ舞莉花、中西勝之、西野誠、湊陽奈、安福毅 (五十音順)スウィング:AYAKA、森内翔大※はいだしょうこ:ロザリー・マリンズ役カバー■チーム・コード小川実之助:ローレンス(キーボード)桑原広佳:マーシー(コーラス)飛田理彩子:ケイティ(ベース)中込佑協:メイソン(技術:ステージエンジニア)中嶋モモ:フレディ(ドラム)平岡幹基:ジェイムズ(警備:セキュリティ)前田武蔵:ビリー(衣裳:スタイリスト)真木奏音:ソフィー(ローディー:楽器セッティング・運搬)三上さくら:トミカ(ボーカル)三宅音太朗:ザック(ギター)宮﨑南帆:ショネル(コーラス)山崎杏:サマー(マネージャー)■チーム・ビート大久保実生:トミカ(ボーカル)加藤悠愛:ソフィー(ローディー:楽器セッティング・運搬)木村律花:ショネル(コーラス)熊田たまき:ローレンス(キーボード)後藤日向:ザック(ギター)佐藤凌:ビリー(衣裳:スタイリスト)シーセンきあら:マーシー(コーラス)中川陽葵:サマー(マネージャー)三宅音寧:ケイティ(ベース)村井道奏:フレディ(ドラム)宮島伊智:ジェイムズ(警備:セキュリティ)屋鋪琥三郎:メイソン(技術:ステージエンジニア)※五十音順【東京公演】2023年8月17日(木)~2023年9月18日(月・祝)会場:東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)【大阪公演】2023年9月23日(土・祝)~2023年10月1日(日)会場:新歌舞伎座チケット情報公式サイト
2023年08月21日テレビアニメ『ブルーロック』が初の映画化。『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』が、2024年4月19日(金)に公開される。サッカーアニメ『ブルーロック』映画化へ『ブルーロック』は、講談社『別冊少年マガジン』にて連載され、コミックス累計発行部数2,800万部を突破した人気サッカー漫画を原作とするテレビアニメ。青い監獄を意味する“ブルーロック”に集められた高校生FW(フォワード)300人が、世界一のストライカーを目指して戦う物語を描く。己のサッカー生命とゴールをかけて挑む“デスゲーム”のような作風が、2022年のテレビアニメ放送開始以来人気を呼び、“史上最もアツく、最もイカれたサッカーアニメ”として幅広い年代から注目を集めている。テレビアニメの他、アプリゲームや舞台など多方面に展開されているシリーズだ。劇場版では“天才ストライカー”凪誠士郎が主人公に<天才>誕生の物語そんな『ブルーロック』が満を持して初の映画化。潔世一を主人公とするテレビアニメシリーズに対し、劇場版では『ブルーロック -EPISODE 凪-』を原作として、もう1人の主人公である凪誠士郎の視点からストーリーを紡いでいく。桁外れのサッカーセンスを持つ凪が同級生・御影玲王との出逢いを経て、いかにして“ブルーロック”での戦いに挑んでいくのかに注目だ。口グセは”めんどくさい”。日々、無気力に過ごしていた高校2年生・凪誠士郎(なぎせいしろう)の天性の才能を、W杯優勝を夢見る同級生・御影玲王(みかげれお)が見出す。「凪!お前の才能を俺にくれ!」と玲王に誘われるがままにサッカーを始める凪。圧倒的なセンスを持つ凪のもとに“ブルーロック(青い監獄)”の招待状が届く。「299名を蹴散らして最後に残る一人は、世界一のストライカーになれる」という世界の中で出会うのは、主人公・潔 世一(いさぎよいち)ら集められた選りすぐりのストライカーたち。凪と玲王の2人の高校での出会い、サッカーデビュー戦、ブルーロック1次セレクションでのアツい戦いがどのように描かれるのかに注目が集まる。『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』登場キャラクター/声優キャスト主人公・凪誠士郎…島﨑信長「めんどくさい」が口グセの高校2年生。日々を無気力に生きていたが、玲王に誘われるがままにサッカーを始め、圧倒的なセンスを発揮する天才ストライカー。御影玲王…内田雄馬W杯優勝を夢見る凪の同級生。凪の才能を見つけ出し、サッカーに誘う。剣城斬鉄…興津和幸メガネがトレードマーク。知的に見えるが実は難しいことが苦手で、凪や玲王から「バカ斬鉄」と呼ばれている。潔世一…浦和希日本代表のエースストライカーになり、W杯で優勝する夢を持つ高校生FW。漫画「ブルーロック」全体を通しての主人公。蜂楽廻…海渡翼マイペースな性格。センス抜群のドリブルを武器とした、自由奔放なプレースタイルが特徴。國神錬介…小野友樹誠実な好青年。フィジカルが強く、左足のミドルシュートを武器とする。千切豹馬…斉藤壮馬中世的な顔立ちの美少年で、自分の武器をチームメイトにも秘密にしている。馬狼照英…諏訪部順一チームXを牽引する自称・王様(キング)。強いエゴの持ち主だが、その言動に恥じないフィジカルと正確なシュートテクニックを持つ。糸師凛…内山昂輝高い得点力を持ち、洞察力にも優れるが強気なプレーや言動の目立つエゴイスト。絵心甚八…神谷浩史“ブルーロック”プロジェクトの全権を掌握するコーチ。毒舌。高校生たちに生き残りをかけた訓練を課す。舐岡了(なめおかりょう)…木村昴凪と玲王が“ブルーロック”に入寮する前、高校サッカー部でのデビュー戦で対戦したチームのキャプテン。高校生離れした恵まれた体格をもち、強靭なフィジカルとパワーを駆使したプレーを得意としている。白宝高校のサッカー部員…せいや(霜降り明星)ばぁや…小山茉美玲王の幼いころから世話係として付き添ってきた、大企業・御影コーポレーションの運転手兼使用人。凪と共にサッカーに励む玲王を時に厳しく、時に温かく見守る。主題歌はNissy&SKY-HIの「Stormy」なお主題歌は、それぞれソロ活動、メジャーデビュー10周年を迎えたNissyとSKY-HIの2人が担当。『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』のために、楽曲「Stormy」を書き下ろした。卓越したスキルとパフォーマンスで日本のダンス&ボーカルを牽引し続ける2人のアーティストによって紡がれる楽曲は、まだ見ぬ自身の“エゴ”を覚醒させる主人公・凪の物語にさらなる盛り上がりを見せてくれるだろう。『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』あらすじ日々を無気力に生きていた凪誠士郎は、同級生の御影玲王に誘われるがままにサッカーを始める。圧倒的なサッカーセンスを発揮する凪のもとに、ある日“ブルーロック(青い監獄)”プロジェクトの招待状が届く。そこで待ち受けていたのは、潔世一、蜂楽廻、糸師凛ら、全国から集められた選りすぐりのストライカーたちとの出会いだった。玲王と始めた“世界一”という夢への挑戦が、天才ストライカー・凪をまだ見ぬ世界へと連れて行く。【詳細】『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』公開時期:2024年4月19日(金)〈声優キャスト〉出演:島﨑信長、内田雄馬、興津和幸、浦和希、海渡翼、小野友樹、斉藤壮馬、諏訪部順一、内山昂輝、神谷浩史、木村昴、せいや、小山茉美原作:金城宗幸漫画:三宮宏太キャラクターデザイン:ノ村優介(講談社「別冊少年マガジン」連載)監督:石川俊介構成・脚本:岸本卓演出:川畑 喬ストーリー監修:金城宗幸音楽:村山☆潤アニメーション制作:エイトビット配給:バンダイナムコフィルムワークス
2023年08月20日破天荒なアマチュア・バンドマンのデューイが名門小学校の臨時教師になりすまし、受け持ったクラスの生徒たちとバンドを組んでバンドバトル出場を目指す姿を描くミュージカル『スクールオブロック』。3年前に予定されていながら、コロナ禍により全公演中止となった日本初演が8月17日(木)、東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にてついに開幕した。ミュージカル『スクールオブロック』初日前会見より、前列左から)鴻上尚史、柿澤勇人、西川貴教、濱田めぐみ後列左から)宮澤佐江、はいだしょうこ、梶裕貴、太田基裕前日に同劇場で行われた会見には、デューイ役の西川貴教と柿澤勇人、校長役の濱田めぐみ、デューイの友人ネッド役の梶裕貴と太田基裕、その恋人パティ役のはいだしょうこと宮澤佐江、そして翻訳・演出の鴻上尚史が出席。あわせてフォトコール(報道用舞台稽古)とゲネプロ(最終舞台稽古)も行われ、柿澤デューイによる3シーンと西川デューイによる全編がお披露目された。ミュージカル『スクールオブロック』より、中央・デューイ(西川貴教)と【チーム・ビート】ミュージカル『スクールオブロック』より、中央・デューイ(柿澤勇人)と【チーム・コード】Wデューイと濱田は稽古の日々を振り返り、「初めてひとつの役をふたりで割るという体験をさせていただき、常に柿澤君がいてくれるのがすごく新鮮で不思議な感覚でした」(西川)、「子どもたちのピュアな、芝居なのか本人なのか分からないものに心をわしづかみにされることがたくさんあった」(柿澤)、「何をするにしてもとにかく楽しんでいる子どもたちのなかにいると、芝居をするという感覚を取り外さないと太刀打ちできない。本当に校長という立場で接する感じに自然となりました」(濱田)とそれぞれコメント。ミュージカル『スクールオブロック』より、ロザリー校長(濱田めぐみ・中央)と生徒たち(【チーム・ビート】)“マニアックな見どころ”を問われたWネッドとWパティは、「毎回違うフレディ(ドラム担当の生徒)のドラムソロ」(梶)、「先生方(アンサンブル)の個性豊かで細かいお芝居」(太田)、「デューイのおふたりが自分で作詞作曲して歌う場面。毎回違って、おふたりそれぞれ違うので大好き」(はいだ)、「デューイとネッドがすごく真剣にパティの悪口を言うところ(笑)」(宮澤)と、質問の意図通りの回答を披露して場を盛り上げる。ミュージカル『スクールオブロック』より、左から)ネッド(梶裕貴)、デューイ(柿澤勇人)ミュージカル『スクールオブロック』より、ネッド(太田基裕)とパティ(はいだしょうこ)そして鴻上は、「日本人にとっては、ブロードウェイで観るよりも胸に響く作品にできたらと思って作りました」と演出上のこだわりを明かした上で、「本当によく出来た、現実とつながっていながら最高のエンターテインメントでもある作品」と魅力をアピール。「夏休みですから、お子さんと一緒に来ていただければ、子どもにとって一生忘れられない体験になると思います」と呼びかけて会見を締めくくった。ミュージカル『スクールオブロック』より、左から)【チーム・コード】サマー(山崎杏)とデューイ(柿澤勇人)そんな彼らの言葉通り、全く異なるWデューイの個性が弾け、子どもたちのエネルギーが炸裂したプレスコールとゲネプロ。さらにひとつ“マニアックな見どころ”を付け加えさせてもらえるならば、子どもたちの歌う「♪もし聞いてくれたら」をぜひ挙げておきたい。本作の音楽を手掛けた作曲家、アンドリュー・ロイド=ウェバー節が存分に味わえるナンバー。一度目はもちろん、同じメロディーのまま微妙に拍子が変わるリプライズにも注目!だ。ミュージカル『スクールオブロック』より、デューイ(西川貴教・中央)と、「♪もし聞いてくれたら」を歌う生徒たち(【チーム・ビート】)取材・文:町田麻子撮影:田中亜紀<公演情報>ミュージカル『スクールオブロック』音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー脚本:ジュリアン・フェロウズ歌詞:グレン・スレイター日本版演出・上演台本:鴻上尚史出演:デューイ・フィン役:西川貴教/柿澤勇人(Wキャスト)ロザリー・マリンズ役:濱田めぐみネッド・シュニーブリー役:梶裕貴/太田基裕(Wキャスト)パティ・ディ・マルコ役:はいだしょうこ ※/宮澤佐江(Wキャスト)阿部裕、神田恭兵、栗山絵美、多岐川装子、俵和也、丹宗立峰、ダンドイ舞莉花、中西勝之、西野誠、湊陽奈、安福毅 (五十音順)スウィング:AYAKA、森内翔大※はいだしょうこ:ロザリー・マリンズ役カバー■チーム・コード小川実之助:ローレンス(キーボード)桑原広佳:マーシー(コーラス)飛田理彩子:ケイティ(ベース)中込佑協:メイソン(技術:ステージエンジニア)中嶋モモ:フレディ(ドラム)平岡幹基:ジェイムズ(警備:セキュリティ)前田武蔵:ビリー(衣裳:スタイリスト)真木奏音:ソフィー(ローディー:楽器セッティング・運搬)三上さくら:トミカ(ボーカル)三宅音太朗:ザック(ギター)宮﨑南帆:ショネル(コーラス)山崎杏:サマー(マネージャー)■チーム・ビート大久保実生:トミカ(ボーカル)加藤悠愛:ソフィー(ローディー:楽器セッティング・運搬)木村律花:ショネル(コーラス)熊田たまき:ローレンス(キーボード)後藤日向:ザック(ギター)佐藤凌:ビリー(衣裳:スタイリスト)シーセンきあら:マーシー(コーラス)中川陽葵:サマー(マネージャー)三宅音寧:ケイティ(ベース)村井道奏:フレディ(ドラム)宮島伊智:ジェイムズ(警備:セキュリティ)屋鋪琥三郎:メイソン(技術:ステージエンジニア)※五十音順【東京公演】2023年8月17日(木)~2023年9月18日(月・祝)会場:東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)【大阪公演】2023年9月23日(土・祝)~2023年10月1日(日)会場:新歌舞伎座チケット情報公式サイト
2023年08月17日人気漫画『ブルーロック』初の映画化作品『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』が、2024年春に公開されることが決定した。原作は、コミックス累計発行部数が2800万部を突破し、2022年にはTVアニメが放送され人気を博した『ブルーロック』。ブルーロック(青い監獄)に集められた300人の高校生FW(フォワード)たちが、世界一のストライカーを目指して己のサッカー生命とゴールをかけて挑むデスゲームのような作風は、“史上最もアツく、最もイカれたサッカーアニメ”として幅広い年代から注目を集め、アプリゲーム、舞台化など多方面での展開も話題を呼んでいる。劇場版は『ブルーロック -EPISODE 凪-』を原作として、桁外れのサッカーセンスを持つもう一人の主人公・凪誠士郎の視点から描いた作品となる。併せて、本作の特報映像とティザービジュアルが公開に。ティザービジュアルでは、ブルーロック一次セレクション時のTEAM Vビブスを着用した凪誠士郎と御影玲王のふたりが、瞳にオーラを宿してこちらを真っ直ぐに見つめる姿が。「俺の人生は退屈に満ちていた。アイツに出逢うまでは──」というコピーから、二人の人生が大きく変わる出逢いが描かれることを予感させるアートワークになっている。特報映像では、TVシリーズで描かれたこれまでのブルーロックでの戦いが一気に巻き戻され、ティザービジュアル同様に「俺の人生は退屈に満ちていた。アイツと“ブルーロック”に出逢うまでは──」という凪と玲王のセリフのもと、二人が初めて出逢うブルーロック入寮前の高校時代のシーンへ。玲王が凪を見つけた、二人の世界一(ゆめ)への挑戦の始まりまで遡る、期待高まる映像となっている。『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』特報<作品情報>『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』2024年春 公開『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』ティザービジュアル原作:金城宗幸漫画:三宮宏太キャラクターデザイン:ノ村優介(講談社『別冊少年マガジン』連載)監督:石川俊介構成・脚本:岸本卓ストーリー監修:金城宗幸音楽:村山☆潤アニメーション制作:エイトビット■キャスト凪誠士郎:島﨑信長御影玲王:内田雄馬剣城斬鉄:興津和幸潔世一:浦和希蜂楽廻:海渡翼國神錬介:小野友樹千切豹馬:斉藤壮馬馬狼照英:諏訪部順一糸師凛:内山昂輝絵心甚八:神谷浩史公式サイト:金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会
2023年08月17日ミュージカル『スクールオブロック』のフォトコール、および公開ゲネプロが16日に東京・東京建物Brillia HALLで行われ、西川貴教、柿澤勇人、濱田めぐみ、梶裕貴、太田基裕、はいだしょうこ、宮澤佐江、鴻上尚史(翻訳・演出)が取材に応じた。同作は2003年に公開された同名映画のミュージカル化作。落ちこぼれ熱血バンドマン(西川貴教/柿澤勇人)がひょんなことから子供たちと出会い、破天荒な教育を通して爽快かつ心に響くメッセージを伝えていく。2015年に、アンドリュー・ロイド=ウェバーのプロデュース・音楽によってブロードウェイで初演を迎え、今回日本初演となる。○マニアックなツボも紹介同作について「日本人がより心に動く作品にしたいと目指して作りました」という鴻上。西川は「初めて一つの役を2人で割ったので(Wキャスト)、常に同じシーンを同じだけ共有する柿澤君がいてくれるのは新鮮でしたし、不思議な感覚でずっと稽古場にいました。ずっと柿澤君が僕の中では印象的な人物でした」と振り返る。柿澤は「この作品には子供たちが出てきて、純粋な芝居なのか本人なのか、僕らじゃ出せないようなものがあって、ふとした時にグッとくるシーンがたくさん散りばめられているんですよね」と明かし、「ふと横見たら西川さんが号泣してるんです。タオルを目頭に当てて、『このシーン、耐えられない』って」と暴露。「僕よりも西川さんが先に泣いちゃう。子供たちよりもピュアなものを持ってるデューイ先生」と紹介した。生徒から教わったことについて聞かれると、濱田は「何をするにしても彼らはとにかく楽しんでいて好奇心旺盛で、怒られるかもしれないというのがまったくなく、猪突猛進」と表す。「生の彼らの中に自分がいると、芝居をするという感覚を取り外さないと太刀打ちできない。校長という立場の感覚で子供達と接するという感じに、自然となれますよね。ちっちゃい頃の好奇心旺盛な自分を思い出したり、とにかくお芝居をやってない時でも大騒ぎしながら楽しく稽古をやってきたので、癒やされましたし、こうじゃないきゃいけないな、人生……と改めて思いました」としみじみしていた。ツボ、マニアックな見どころについて聞かれると、梶は「音楽という意味でも、演奏者のアドリブがきいているところがあって、バンドメンバーどの子の演奏もすごく好きなんですけど、個人的には稽古で何度も見て毎回痺れてるのがフレディのドラムソロ。あそこが毎回違うんですよね」と説明。太田は「僕的には、小学校に務めてらっしゃる先生が他の個性が豊かで細かいお芝居されてるので、稽古中から気になっちゃって見てます」、はいだは「デューイの2人が自分で作詞作曲して歌う場面があって、そこはけっこう長い時間、シーンとしたところで2人が歌われる。いつも出だしから楽しくて笑ってしまう」、宮澤は「デューイとネッドがすっごい真面目な顔で真剣に(自分が演じる)パティの悪口を言うシーン。ユーモアのあるセリフで、袖で聞きながら『嫌な感じがしないんだよなあ』と思ってます」と語った。○Wキャストの違いは?また、Wキャストの違いについて聞かれると、鴻上は「西川さんとデューイは売れてるロックシンガーか売れてないロックシンガーかの違いだけで、歌い出した瞬間に『俺はロッカーだ』って感じがします。柿澤さんはミュージカルを背負っていく人ですから、ロックパフォーマー対ミュージカルベテランスター、ここまでWキャストでテイストが違うのは割とないと思いますね。あえて狙ったのか、普通は似たような人を持ってくるけど、こんなに違うのがすごい」と印象を表す。さらに「濱田さんはただのファンですけから何をやってもOKです」「梶さんは時々いい声が出てきて、僕はドキッとしてしまうんですけど、いろんな風景がちゃんと浮かぶ、すごく善良なネッド。大人もっくんの方が実はちょっと、悪いもっくんです。しょうこさんパティはどこへ飛んでいくかわかんない。佐江ちゃんパティは、若さを持って強くネッドを指導するパティ」とそれぞれ説明する。また子供達も2チームいるが、鴻上は「元気でうるさくてうるさくて、うるさいです。24人ですから、2キロ半痩せましたが、これはこいつら(のせい)です。ベテラン子役と、演技レッスンを受けてるけど初舞台の子たちと、ミュージシャンとしては天才だけど『演技? ハッ』というタイプと、3タイプが24人集まってますので、これが大変でした」と苦笑していた。最後に柿澤は「(フォトコールを)3曲やっただけで汗というか汁が飛び散ってる。僕の水たまりができてるくらいエネルギーが必要な舞台です。だからこの夏ぴったりだと思います」、西川は「残念ながら3年前できなかったみんなの分の思いや、今回またチームとして新たなパワーを与えてくれるスタッフやキャストの皆さんがたくさんいますので、その思いを受け止めにいらしてください」とメッセージを送った。東京公演は東京建物Brillia HALLで8月17日〜9月18日、大阪公演は新歌舞伎座にて9月23日〜10月1日。
2023年08月16日大ヒット映画を天才作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーがミュージカル化した『スクールオブロック』が、コロナ禍による2020年の全公演中止を乗り越え、いよいよ日本初演の幕を開ける。ひょんなことから名門校の教師となる破天荒なバンドマン、デューイ役をWキャストで務める西川貴教と柿澤勇人に、稽古が佳境に入った8月初旬、感じている手応えや作品の魅力を聞いた。西川さんのチャーミングで面白いところもデューイ役にぴったり(柿澤)――本作で初めてご一緒されるおふたりということで、まずは現時点でのお互いの印象を教えていただければと思います。西川カッキー(柿澤)とは、17歳も年齢差があるんですよ。そんな僕らがひとつの役を分け合うっていうのがね、僕はまず本当におこがましくて(笑)。柿澤いやいやいや(笑)。西川というのがある上で、舞台に関してはカッキーが大先輩。デューイというキャラクターの方向性を、先にどんどんつかんで見せてくれるので助かっています。初めての読み合わせって、Wキャストだと普通は一幕と二幕で分けたりするんでしょうけど、読み合わせの当日、僕の喉の調子が万全じゃなったこともあって、カッキーが通してやってくれたんですよ。僕はそれを“教材”みたいにして(笑)、聴きながら台詞を入れていたくらいです。ミュージカル『スクールオブロック』より柿澤お会いするまでは“テレビで見る西川さん”のイメージが強く、ものすごくエネルギッシュでパワフルな方という印象がありました。今回の役って、非常に疲労度が高いといいますかずっとテンションも高くいないといけないから、1回や2回稽古しただけではつかめないんですよね。僕はやる度に「あーもう無理!できない!」とかって落ち込んじゃうんですけど、西川さんはそんなことないんだろうなと思っていたら実は同じタイプで(笑)。西川ああ、そうね(笑)。柿澤稽古が終わるとため息をつきながら帰ってこられて、その姿がとても愛おしい(笑)。親近感があると言ったら失礼ですけど、もしテレビで見てたイメージ通りのパワフルな方だったら、僕は孤立しちゃってたかもしれないなと思います。それとやっぱり本物のロッカーなので、ギターの弦の押さえ方や音楽に関する膨大な知識をいつも教えていただいています。西川作品の時代背景が、僕がティーンエイジャーだった頃と真正面から重なってるから。カッキーがまだ生まれてない時代の“昔話”をしてるだけ(笑)。柿澤ありがたいです。本物のロッカーだというところも、可愛らしくてチャーミングで面白いところも、デューイ役にぴったりですよね。カッキ―は“一生懸命な青年”という感じがヒシヒシと伝わるデューイ(西川)――デューイ役としてのお互いの印象、ぜひ詳しくお聞きしたいです。柿澤デューイって、よくよく考えるとサイテーな人間なんですよ。自分の夢と金のために嘘ついて、子どもたちまで完全に利用して(笑)。でも西川さんが演じるとそうは感じないんです。最初から「こいつサイテーだな」って思われちゃったら、お客さんも入り込めないと思うんですけどその心配は全くない。憎めないところが本当にぴったりだなと思います。西川カッキーはね、もうなんかピチピチしてるから。生命力とか熱量の高さみたいなものがすごく感じられるデューイで、これが17歳の年齢差か!と(笑)。柿澤ははは!西川その熱量に、周りも照らされると言うんですかね。子どもたちもほかのキャストの皆さんも、どんどん巻き込まれていっているのを感じます。カッキーは僕のデューイを「憎めない」と言ってくれたけど、それはカッキーもそうで。熱とエネルギーがあるから、デューイのサイテーなところも(笑)、「なんとか夢を実現させたい」っていう純粋な気持ちから来てるように見える。“一生懸命な青年”という感じが、ヒシヒシと伝わるデューイです。ミュージカル『スクールオブロック』より――ではデューイを演じる上で、ご自身が大切にしていることは?西川Wキャストって、僕は初めての経験なので、最初は葛藤もあったんです。自分のやるシーンを客観的に見ることができる環境のなかで、どれくらい取り入れて、どれくらい逆に振ったほうがいいのかなと。でも鴻上さん(演出の鴻上尚史)に「それぞれ別々でいいんじゃない?」と言ってもらってからは、自分の気持ちが動くままにやろう、と思うようになりました。気を付けてることがあるとしたら、「これじゃ西川のまんまじゃないか」と思われないようにしようっていうくらい(笑)。その切り替えみたいなところは、やっぱりカッキーから勉強させてもらってます。柿澤いえいえいえ、とんでもないです。西川だってカッキー、稽古が始まった瞬間、パキーンって役に入るじゃない。普段は真面目で物静かで、ずーっと汗止めのローションを顔に塗ってるだけの男なのに(笑)。柿澤はははは! 汗っかきなんでね(笑)。大切にしていること、僕はなんだろうな。デューイって本当にずっとテンションが高いから、「よっこいしょ」みたいに心のスイッチを入れないと、しんどいシーンもあるんですよ。正直、「次このシーンかあ……」って落ち込んじゃうこともあって(笑)。西川8場(一幕後半、デューイが子どもたちに自作の曲を披露するシーン)ね!8場が来るって思うと俺もそうなる(笑)。柿澤怖いシーンですよね(笑)。一生懸命さとか、暑苦しさみたいなのを持ってないと成立しない。でも逆に、それさえ持っていればスベろうが、お客さんにダメな奴と思われようが、デューイとしては全然ありだと思っています。だからとにかく全力でやることを大事にしたいですね。子どもたちのエネルギーに助けられている――開幕が近づき、お稽古も佳境に入った頃かと思います。この段階だから見えてきた、作品の魅力などについてお聞かせいただけますか?西川やっぱり子どもたちですよね。今回のキャストには、舞台経験のある子役の子たちと音楽をやってきた子たちがいて、最初はその差が結構あったんです。舞台経験のない子たちは、お芝居になるとちょっと気恥ずかしそうにしてたり、声が小さかったり。柿澤そうでしたね。西川でも鴻上さんの演出を受けてみんなどんどん成長して、最初の頃と今では、お猿さんが立派な役者さんになったくらい違う(笑)。人間ってすごいなあと思いますよ。柿澤それにみんな、本当に楽しそうですよね。この時期になると通し稽古も増えてどうしても疲れてエネルギーが枯渇するんですけど(笑)、彼らにはそれが全くない。常に100%エネルギーがあるし、全部出し切ってもすぐに回復する。西川失敗を恐れないところもすごいよね。我々大人は、ダメ出しされたくないから目立たないようにしとこ、とか思っちゃうけど(笑)、みんな何か聞かれたら「ハイ!」って手を挙げるし、ダメ出しされても気にしないどころか、そもそも聞いてなかったりしますから(笑)。柿澤そんな子たちが24人もいるから稽古場は騒々しいんですけど(笑)、彼らからエネルギーを分け与えてもらっている感覚が僕にはあって。しんどいシーンも、子どもたちと一緒だと自然と全力でできたりするので助けられてるなあとつねづね思います。ミュージカル『スクールオブロック』稽古より、西川貴教と生徒役キャストミュージカル『スクールオブロック』稽古より、柿澤勇人と生徒役キャスト――子どもたちのエネルギーはやはり、大きな見どころになりそうですね! では、音楽の魅力についてはいかがでしょうか。西川ロイド=ウェバー作品ということで、複雑なコード進行を使ってたりするんじゃなかろうかなんて、最初は勝手に思っていて。でもこの作品においては、すごくシンプルだよね? メジャーのCとGだけで構成されてます、みたいな曲もあるし、オーケストレーションもドラムとギターとベースだけ、みたいな感じだし。柿澤そうですよね。僕もきのう初めてバンドと合わせてみて、改めてシンプルでストレートだなと思いました。僕が出演してきたほかのロイド=ウェバー作品とまた違う印象です。西川ああやっぱり。シンプルなのに、上に乗ってるメロディーによって“聴かせる”ことができちゃうのが、ロイド=ウェバーのすごさなんだろうなと思います。柿澤あと単純に、すごく乗りやすいですよね。聴いてて「難しそうだなあ」って感じる曲がデューイにもほかの役にもあんまりない。実際歌うとキーが高くて難しいんですけどね(笑)。西川たっかいよね! これだけミュージカルやってる人が言うんだから間違いない(笑)。柿澤西川さんからしても高いですか?西川あのね、週末だけ歌えばいい、ってことなら全然頑張れるんですよ。でも今回は、毎日だから。正直、あんまりミュージカル向きではないんじゃないかと思ってる(笑)。これは歌だけじゃなくて、台詞とも関わってくる問題だよね。柿澤うんうん、本当にそう思います。西川デューイはずっとテンションが高いというか、台詞で盛り上げて歌に辿り着いて台詞に戻ってくるみたいな波形がなく、ずーっと下りてこない人(笑)。そこが大変なところなんだと思います。ふたりとも、1公演終わるごとにぐったりしてそうですね(笑)。ミュージカル『スクールオブロック』稽古より、西川貴教ミュージカル『スクールオブロック』稽古より、柿澤勇人――熱い夏になりそうですね(笑)。最後に、今までのお話で出てこなかった見どころなど含め、読者の皆さんにメッセージをお願いします。西川子どもたちはもちろん、ほかのキャストの皆さんも本当に素晴らしいです。めぐさん(濱田めぐみ)の歌はやっぱりさすがですし、ネッド(梶裕貴・太田基裕)とパティ(はいだしょうこ・宮澤佐江)はWキャストでカラーが全然違って面白い。ぜひ色んな組み合わせでご覧いただきたいですね。柿澤僕はそうですね、本当に夏にぴったりの作品だなと。生きていると、イライラしたりむかつくことっていっぱいあると思うんですけど(笑)、そういうストレスを発散できる作品。ここまでライブ感覚で一緒に盛り上がって弾けられるミュージカルってなかなかないんじゃないかな。西川そう、コロナもあったしね。柿澤ガンガンのロックと、子どもたちのピュアなエネルギーが劇場に充満すると思うので、そちらも是非楽しみにしていただけたらと思います。上:チーム・コード、下:チーム・ビート取材・文:町田麻子<公演情報>ミュージカル『スクールオブロック』音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー脚本:ジュリアン・フェロウズ歌詞:グレン・スレイター日本版演出・上演台本:鴻上尚史出演:デューイ・フィン役:西川貴教/柿澤勇人(Wキャスト)ロザリー・マリンズ役:濱田めぐみネッド・シュニーブリー役:梶裕貴/太田基裕(Wキャスト)パティ・ディ・マルコ役:はいだしょうこ ※/宮澤佐江(Wキャスト)阿部裕、神田恭兵、栗山絵美、多岐川装子、俵和也、丹宗立峰、ダンドイ舞莉花、中西勝之、西野誠、湊陽奈、安福毅 (五十音順)スウィング:AYAKA、森内翔大※はいだしょうこ:ロザリー・マリンズ役カバー■チーム・コード小川実之助:ローレンス(キーボード)桑原広佳:マーシー(コーラス)飛田理彩子:ケイティ(ベース)中込佑協:メイソン(技術:ステージエンジニア)中嶋モモ:フレディ(ドラム)平岡幹基:ジェイムズ(警備:セキュリティ)前田武蔵:ビリー(衣裳:スタイリスト)真木奏音:ソフィー(ローディー:楽器セッティング・運搬)三上さくら:トミカ(ボーカル)三宅音太朗:ザック(ギター)宮﨑南帆:ショネル(コーラス)山崎杏:サマー(マネージャー)■チーム・ビート大久保実生:トミカ(ボーカル)加藤悠愛:ソフィー(ローディー:楽器セッティング・運搬)木村律花:ショネル(コーラス)熊田たまき:ローレンス(キーボード)後藤日向:ザック(ギター)佐藤凌:ビリー(衣裳:スタイリスト)シーセンきあら:マーシー(コーラス)中川陽葵:サマー(マネージャー)三宅音寧:ケイティ(ベース)村井道奏:フレディ(ドラム)宮島伊智:ジェイムズ(警備:セキュリティ)屋鋪琥三郎:メイソン(技術:ステージエンジニア)※五十音順【東京公演】2023年8月17日(木)~2023年9月18日(月・祝)会場:東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)【大阪公演】2023年9月23日(土・祝)~2023年10月1日(日)会場:新歌舞伎座チケット情報公式サイト
2023年08月16日マーベル・スタジオの最新作として、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズの“ラストバトル”を描いた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』から、にぎやかな撮影現場でのNGシーン集が解禁された。本作のMovieNEX発売を記念し、ボーナス・コンテンツから解禁された豪華キャストのNGシーン集には、ピーター・クイル/スター・ロード役のクリス・プラットがドラックス役のデイヴ・バウティスタと一緒に撮影中にジョークを言い合う様子などが収められている。マンティス役のポム・クレメンティエフはセリフを言い間違えたり、ネビュラ役のカレン・ギランと言い争うシーンでは熱が入りすぎて思わず笑い出してしまう場面も。和やかな撮影現場で、チームが一丸となって作品を作り上げた様子が分かる貴重なNGシーン集となっている。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』にまつわるトリビアとは?●ロケのセットはサッカー場4面分以上!?撮影は2021年11月8日、ジョージア州アトランタで開始された。内部ステージは、Trilith Studios(ジョージア州フェイエットビル)とOFS Studio Complex(ジョージア州ノークロス)の両方で建設され、20万平方フィート以上(サッカー場4面分以上の実用セット)を占めた。●宇宙犬コスモのため、実際のゴールデンレトリーバーを起用コスモはとても楽しいキャラクターで、フェッチで遊んだり、おやつをもらったりと、犬がすること全てが大好き、賢くてバランスのとれた犬でもある。ゴールデンレトリーバーのようなタイプの犬がいいとの話になり、撮影現場には、スレートという名のゴールデンレトリーバーが招集された。コスモはCGで、ほとんどがフレームストアーによる素晴らしい仕上がりなので、残念ながら映画の中でスレートが登場することはないものの、スレートは撮影現場で一緒にいて本当に楽しい犬だったという。●特殊メイク数で世界記録を更新!特殊メイクに関しては、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』が、1つの作品で作られたメイク道具の数で世界記録を更新した(これまでの記録は、映画『いじわるグリンチのクリスマス』だという)。ショーン・ガン監督は「この映画には、映画史上のどの映画よりも多くの実用品が登場する。カウンターアースにいるヒューアニマルと呼ばれる人たちを500人も作ってもらったんだ」と語っている。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』はデジタル配信中(購入)、8月18日(金)よりMovieNEX発売。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: VOLUME 3 2023年5月3日より全国にて公開© Marvel Studios 2023
2023年08月15日せっかくミュージカルを観に行くなら、なるべく良い音で聞きたいもの。そこで要となるのが音響の仕事。これまで数多くのミュージカルやコンサートの音響デザインを手掛け、今月開幕『スクールオブロック』の音響も担当するこの道の第一人者・山本浩一さんに聞いた。──そもそも劇場で観劇する際、歌や台詞、楽器の音色がきれいに聞こえる、逆に聞き取りづらいということもあります。音にそういった差が出るのは、どのような原因が考えられますか。さまざまな原因がありますね。施設を建てる際にこんな形で立てるといい音になる、という建築音響という分野がありまして、建物の作りによって音の響き方は変わってきます。音を出すと綺麗に減衰していくのが、ちょうどいい響き。客席の形状が複雑だと位置によって台詞が聞こえづらいところもあり、その場合はスピーカーを当てることで対処します。ところが劇場によっては乱反射が起きて、ワンワンと響きが連なる現象が起きることもあります。──『スクールオブロック』を上演する東京建物 Brillia HALLでは今、その対策が進んでいると聞いています。はい。細かく測定をして、改良が進んでいるようです。『MEAN GIRLS』では1階席の両サイドに幕を吊ることで反射を抑え、アンケートでも好評でした。その後、客席の1階席、2階席、3階席の後ろ側に吸音パネルを設置。その工事が徐々に行われており、まだ課題はありますが、音響の点では良くなってきていると思います。──これまで錚々たるミュージシャンとご一緒されてきた山本さん。『スクールオブロック』のリハーサルを見学なさったそうですが、子供たちのバンド演奏はいかがでしたか。実は僕も小学校5年生くらいから演奏していましたが、子供たちの演奏は最高ですね。テクニックは僕らの頃に比べると圧倒的に上です。それよりも、楽器を演奏する楽しさがビシバシ伝わってくるのがいいんですよ。それを見ているだけで、こちらまで楽しくなってくる。普段はみんなキャッキャしている普通の子供たちなんですよ。それが楽器を持つと、一人前のアーティストのようになって、突然良いグルーヴを出す。そこには嘘がないんですね。バンドをやることを、心底楽しんでいる。これは見どころ、なかなか見られない光景だと思います。──それは楽しみですね。『スクールオブロック』は子供たちによるステージ上での演奏、そしてプロのバックバンドの演奏のふたつが並行します。そのあたり、音響で難しいところや工夫しようと思っていることはありますか。まず、プロのバンドはオーケストラピットを使わず、奥に配置します。このスタイルは音響を制御しやすいので、かなりスッキリとできるんじゃないかと思います。難しいのは、子供たちの演奏と、プロのバンド演奏の音を一つのスピーカーから同じように出すと、みんな同じに聞こえて、誰が何をしているのかがよくわからなくなる可能性があるんですね。ですから、スピーカーをいくつか仕込み、子供たちの演奏と大人の演奏の音色、位置の違いを上手く出したい。そして元気いっぱい、若さ溢れる子供たちの演奏、そのエネルギー感をいかに出すか。そこは大きな課題です。今回の稽古場にセッティングされたプロのバンド──『スクールオブロック』はバラエティに富んだ楽曲が楽しめますが、その名の通りロック曲が多い作品。クラシック音楽系のミュージカルとは、音響の設計が変わるものですか。全く変わります。スピーカーの選択、スピーカーから出る音をどんな音にするかのチューニング、響きの面では音楽に付加するエフェクターをどう使うかなど。ロックなどスピード感のある作品に関して、エフェクターがかなり重要です。ミュージカル『スクールオブロック』プレライブイベント歌唱ダイジェスト──『スクールオブロック』ならではのこだわり音響プランがありましたら、教えてください。ロック音楽に合うスピーカーを使いたいなと考えています。僕がかつて、長く使っていたのは、ローリング・ストーンズが来日した時に開発されたスピーカー。シカゴに見に行って、これはいい!と買ったんです。ロック系の時にはそのスピーカーを15年くらい使っていましたが、あまりに大きくて、つい先週捨てられてしまいました(笑)。と言うのは、テクノロジーが進んで、同じ音圧のものがその10分の1の大きさで出るようになったので。今回は、ロック系に合う、ミッドローの押出しの強いスピーカーがいいかなと。Brillia HALLでは初めて使いますね。上手くいくと良いのですが。──山本さんは元々、ミュージシャンだったのですか?はい。大学時代からバンドをやっていて、レコーディングをするところまで行ったんです。ただ、レコーディングと今の会社エス・シー・アライアンスを受けたのが同時期で。そこで、会社に勤めながらバンド演奏もすればいいかなと思っていたら、そうはいきませんでした。入社したのがちょうど、松任谷由実さんと松田聖子さんが武道館で公演した最初の年。めちゃくちゃ忙しくなってしまい、片手間にバンド活動なんて状況ではなかったです。──では、ロックを聴くとテンションが上がるのでは?もちろんです!そもそも仕事でも、僕はコンサートの音響が中心で、ミュージカルはロック系、『RENT』や『GODSPELL』のようなバンドものに限っていましたから。ところが『ミー&マイガール』(2003年)が帝国劇場で上演された時、演出家の山田和也さんが大学の後輩で、一回やってみないか?と声がかかりまして。それがオーケストラのいるミュージカルの初仕事。そこで指揮者の塩田明弘さんと出会い、ローリング・ストーンズモデルのスピーカーを使ったんです。音自体は気に入ってもらったのですが、初日の1幕終わった後にスピーカーが全部壊れて、大惨事に。これは、ロックを志している人間は、オーケストラものをやっちゃいけないと神様が言っているんだと思いました(笑)。金輪際、オケの仕事は来ないなぁと。ところが、いまだにやっているのですから不思議なものですね。<近年山本さんが音響デザインを手掛けたホリプロステージ作品>2023年上演ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』撮影:引地信彦2023年上演ミュージカル『キングアーサー』撮影:田中亜紀──『スクールオブロック』はそれこそ山本さんのお得意なロック!音もバシッと決めていただけますね。もちろんです!この作品は僕しかやる人がいないでしょう。劇場全体が盛り上がるような音作りに精一杯努めます。取材・文=三浦真紀<プロフィール>山本浩一(やまもと・こういち)日本大学芸術学部放送学科卒業。エス・シー・アライアンス取締役社長。近年の主な参加舞台作品に『キングアーサー』(オ・ルピナ演出)、『画狂人北斎』(宮本亞門演出)、『巌流島』(堤幸彦演出)、『太平洋序曲』(マシュー・ホワイト演出)、『ジキル&ハイド』(山田和也演出)、『ザ・ミュージック・マン』(ダニエル・ゴールドスタイン演出)、TEAM NACS『幾つの大罪~How many sins are there?~』(戸次重幸演出)、『アニー』(山田和也演出)、『BACKBEAT 2023』(石丸さち子演出)、『She Loves Me』(荻田浩一演出)、『ファインディング・ネバーランド』(小山ゆうな演出)などがある。<公演情報>ミュージカル『スクールオブロック』音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー脚本:ジュリアン・フェロウズ歌詞:グレン・スレイター日本版演出・上演台本:鴻上尚史【東京公演】2023年8月17日(木)~9月18日(月・祝)会場:東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)【大阪公演】2023年9月23日(土・祝)~10月1日(日)会場:新歌舞伎座チケット情報:公式サイト:
2023年08月15日ダンススクールCYGNETの運営している株式会社スワンズアカデミー(所在地:横浜市都筑区、代表:白鳥 和美、法人番号:1020001061699)はスクールメイツの本格再始動に向けて新しいホームページの開設いたしました。2019年10月25日/中野サンプラザ収録 「アイドルヒットだよ!全員集合!」リハーサルの合間に公式ホームページ : 公式SNS(Instagram): ◆出演のご依頼公式ホームページのフォーム又は schoolmates@cygnet.or.jp までお問い合わせください。◆スクールメイツとして活動することに興味のある方 schoolmates@cygnet.or.jp までお気軽にお問い合わせください。■スクールメイツとはスクールメイツは踊って歌える若くて元気いっぱいのフレッシュガールの集団です。現在まで数多くのテレビ・ステージ・イベント・コマーシャル等で活躍してきました。又、スクールメイツから生まれ育った数多くのスタータレントは現在の芸能界をリードしてきており、その実績は関係各方面から高い評価を得ています。スクールメイツは芸能界で活躍したいと欲求する十代の若者たちの夢の具現者なのです。スクールメイツとは■スクールメイツのはじまり芸能プロダクションの大手、老舗の渡辺プロダクション/渡辺 美佐現会長が、昭和37年に欧米音楽事情視察旅行から帰国後、「これからのポピュラー界は本格的なジャズポピュラー合唱団の育成にある」と感じて昭和38年に東京音楽学院を創設しました。予科・本科・高等科の生徒の中から男女36名を選出して、スクールメイツを結成。当時の音楽業界の成長と共にスクールメイツから、布施明・森進一といった、後のスタータレントや、キャンディーズなど元祖アイドルを大量に輩出しました。■現在のスクールメイツ2019年横浜市都筑区に拠点を置くCYGNETへ正式に移管され、タレント及び企業の皆様に託されたステージや企画を全力で華やかにし、満足していただくことを第一に考える集団になるべく日々ひたむきに邁進しています。過去作の復活は勿論、新しい作品への挑戦も忘れません。いつ何時も「第一に清潔感」「明るく控えめ」「真面目に元気よく」をモットーに活動し、イベント・テレビなど各方面でのステージを盛り上げています。2021年10月9日/北とぴあ さくらホール収録 「応援ソングだよ!全員集合!」楽屋にて■近年の主な活動・2019年BS日テレ「アイドルヒットだよ!全員集合!」・2021年TBS「キングオブコントの会」・2022年BS日テレ「ラブソングだよ!全員集合!」・2023年パク・ジュニョン PV・TV収録他ライブコンサート2023年6月7日/北とぴあ つつじホール収録 BS日テレ「3人の歌仲間」収録後のパク・ジュニョンさんとバックダンサー mayu*kei■会社概要商号 : 株式会社スワンズアカデミー代表者 : 代表取締役 白鳥 和美所在地 : 〒224-0032 横浜市都筑区茅ヶ崎中央10-7-2設立 : 2008年6月事業内容: ダンススクールの運営、ダンスイベントの企画運営など【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】株式会社スワンズアカデミーTEL : 045-944-0440お問い合わせ: schoolmates@cygnet.or.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月10日デヴィッド・クローネンバーグ監督最新作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』の本編映像が公開された。『クラッシュ』『イグジステンズ』『ヒストリー・オブ・バイオレンス』など数々の受賞歴とともに物議を醸してきたクローネンバーグ。『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』は、“人類の進化についての黙想”がテーマで、第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されると退出者が続出した賛否両論の問題作だ。このたび公開されたのは、ヴィゴ・モーテンセン演じるソールの“新たな臓器”の内診の様子。“加速進化症候群”のアーティスト、ソールは、自身の内部に新たな臓器の誕生を感じ、パートナーのカプリース(レア・セドゥ)が診察することに。スコープを覗いてソールの内部を診察するカプリースは「まったく新しい臓器よ。見たことがない」と告げ、ふたりは新たな臓器の誕生を静かに喜ぶ。そして、臓器にタトゥーを施すという新たなショーのアイデアを思いつく――。痛みの感覚を失うように進化し、新たな臓器を生み出す“加速進化症候群”の人間まで現れた人類。そんな近未来を舞台に、クローネンバーグ監督は独特の世界観で人類の進化について描き、「技術の進歩は、人間の身体と意志の延長であるという考えを、常に多くの映画で表現してきました。テクノロジーは非人間的で、宇宙から来た刺激的なものと考える人もいましたが、私は棍棒にしろ弓矢にしろ斧にしろ銃にしろ核兵器にしろ、常に人間の身体や手から生まれたものだと考えています。電話だって人間の声があってこその技術です。テクノロジーは人間の延長線上にあり、さらには刺激的で破壊的で創造的な私たちを映し出す鏡です。本作では進化によって試される人間のあり方についても描いています」と人類の進化とテクノロジーの相関性を語り、本作のテーマのひとつであると語っている。映画『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』本編映像<作品情報>映画『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』8月18日(金) 公開公式サイト: SPF (CRIMES) PRODUCTIONS INC. AND ARGONAUTS CRIMES PRODUCTIONS S.A.(C)Serendipity Point Films 2021
2023年07月23日髪を補修、しなやかさを与えるベジタブルプロテインサロンクオリティのナチュラルコスメを展開する株式会社オブ・コスメティックスが、「ソープオブヘア・1-M」をリニューアルして、7月中旬から全国で販売を開始した。「ソープオブヘア・1-M」には髪を補修し、しなやかさを与えるベジタブルプロテイン(大豆プロテイン・エンドウ豆プロテイン・セラキュート-V・アルギニン誘導体)のほか、フケやカユミを抑えて健やかな頭皮環境に導くアロエベラ液汁、などといった天然植物保湿エキスも配合している。清涼感を楽しめるクール系シャンプーで、新たな処方となって7月中旬からリニューアル発売された。天然由来成分でさわやかなペパーミントの香り「ソープオブヘア・1-M」は、アミノ酸や植物由来の生分解性の良い洗浄成分から作られており、色は葉緑素のあざやかなグリーンで、さわやかなペパーミントの香り(パーミント油)。いずれも天然由来成分で作られている。極上のふんわり感と、なめらかな指通り、スキャルプケアが同時にかなうぜい沢なシャンプーだ。同シャンプーの携帯用の容量は60mlで税込み価格990円、スタンダードの容量が265mlで税込み価格4,180円、エコサイズの容量が1,000mlで税込み価格13,398円となっている。(画像はプレスリリースより)【参考】※ソープオブヘア・1-M
2023年07月14日6月24日(土)の開幕以来、豪華絢爛な舞台装置や実力派キャストのパワフルなパフォーマンスで多くの観客を沸かせている『ムーラン・ルージュ! ザ・ミュージカル』。世界七都市で開催されてきた本作の日本版での大きな魅力のひとつが、ミュージックシーンで活躍する総勢17名のアーティスト達による日本語の訳詞提供だ。今回、本作を彩る誰もが耳にしたことのあるポップミュージックのなかでもハイライトとなる、エルトン・ジョンの「Your Song」の訳詞を担当した松任谷由実と、本作の原作である映画『ムーラン・ルージュ』(2001年)を監督したバズ・ラーマンの対談が実現。事前に松任谷のエンタテインメント・ショーの映像をチェックしていたというラーマン監督は、日本での観客の盛り上がり方を「ユーミンのライブに近い」と評した。「観客の皆さんが興奮して、どの曲でも手拍子をしてくれるのに驚きました。観客が参加している」(ラーマン監督)。さらに物語のラストで描かれる悲劇の愛(「Your Song」のリプライズが奏でられる)について、「日本プロダクションでは、悲劇が、とりわけドラマチックで感動しました。世界各地でこの舞台を観てきて、カラフルで華やか、派手で喜劇的という印象でしたが、(日本プロダクションでは)切なさや哀しみが深く感じられました」と話し、「日本の古典的な演劇や歌舞伎では悲劇に美しさを感じる、そんな精神性が日本にはあるのだと思います」と分析する。印象的なシーンで歌われる名曲「Your Song」の訳詞について松任谷は、「実際に訳してみると、ものすごく繊細な歌詞なんですね。意訳しか出来ないけれどその心情を日本語にしたいと強く思いました。70年代のシンガーソングライターにありがちな字余りの曲で、日本語に置き換えるのは難しかった。英語は1音節に1ワードだけど、日本語は1音節にカナ1文字しか乗せられない。けれど、受けとり手は、ひとつの言葉ですごく沢山の情報を得る感性を持っているので伝わると思いました」と苦労を語った。その出来栄えにはラーマン監督も「歌詞がメロディーに綺麗に乗っていて感動しました」と絶賛。また、21年前に映画を作った際は、権利の問題からポップミュージックをミュージカルに使うのが難しく、「Your Song」の使用を直感で快諾したエルトン・ジョンが他アーティストを説得してくれたというエピソードも明かし、「ユーミンやエルトンのような方がリーダーシップを発揮して、他のアーティストに影響を与える。今回、日本の多くのポップアーティストが手を取り合って参加してくれたことに感謝しています」と話した。『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』は、8月31日まで、東京・帝国劇場にて上演。なお、7月12日(水)18:30より放送のフジテレビ「FNS歌謡祭 夏」では、キャストの平原綾香と井上芳雄が、帝国劇場から松任谷由実の日本語訳詞による「YOUR SONG」をテレビ初披露する。<公演情報>『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』上演中 ~8月31日(木) 帝国劇場『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』ビジュアル【キャスト】※各役50音順サティーン:望海風斗 / 平原綾香クリスチャン:井上芳雄 / 甲斐翔真ハロルド・ジドラー:橋本さとし / 松村雄基トゥールーズ=ロートレック:上野哲也 / 上川一哉デューク(モンロス公爵):伊礼彼方 / Kサンティアゴ:中井智彦 / 中河内雅貴ニニ:加賀楓 / 藤森蓮華ラ・ショコラ:菅谷真理恵 / 鈴木瑛美子アラビア:磯部杏莉 / MARIA-Eベイビードール:大音智海 / シュート・チェン【アンサンブル(E) / スウィング(S)】※50音順ICHI(E) / 乾直樹(E) / 加島茜(E) / 加藤さや香(E) / 加藤翔多郎(E) / 酒井航(E) / 篠本りの(S) / 杉原由梨乃(E) / 仙名立宗(E)高橋伊久磨(E) / 田川景一(E) / 田口恵那(E) / 茶谷健太(S) / 富田亜希(E) / 平井琴望(E) / 堀田健斗(S) / 三岳慎之助(E)宮河愛一郎(ダンスキャプテン E) / 米島史子(S) / ロビンソン春輝(S) / 和田真依(S)【訳詞提供アーティスト】(50音順)いしわたり淳治、UA、岡嶋かな多、オカモトショウ(OKAMOTO‘S)、栗原暁(Jazzin’park) 、KREVA、サーヤ(ラランド)、ジェーン・スー、Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)、Daoko、TAX(MONKEY MAJIK)、浪岡真太郎(Penthouse)、ヒャダイン、松尾潔、松任谷由実、宮本亞門、Mayu Wakisaka【楽曲】M1. Welcome to the Moulin Rouge!Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)M2. Truth Beauty Freedom Love浪岡真太郎(Penthouse)M2A~3. The Sparkling DiamondKanata Okajima / 岡嶋かな多M4. Shut Up and Raise Your GlassMayu WakisakaM5. FireworkUAM6. Your Song松任谷由実M7. So Exciting! (The Pitch Song)ヒャダインM8. Sympathy for the Dukeオカモトショウ(OKAMOTO‘S)M9. Nature Boyジェーン・スーM10. Elephant Love Medleyいしわたり淳治M12. Backstage Romanceサーヤ(ラランド)M13. Come What May松尾潔M14. Only Girl in A Material WorldTAX(MONKEY MAJIK)M15. ChandelierDaokoM16. El Tango De RoxanneKREVAM17. Crazy Rolling栗原暁(Jazzin’park)チケット情報はこちら:関連リンク公式サイト::::
2023年07月12日全世界を席巻中の『スパイダーマン』シリーズ最新作『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が、全米興行収入で『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』を抜いて今年第2位に浮上。日本でも前作の累計興行収入を超える大ヒットとなったことを記念し、新たな海外版ポスターが解禁となった。本作の全米累計興収は3億5764万ドル(約510億円)を突破し、今年第2位の数字に。さらに全世界累計興行収入は累計6億4224万ドル(約915億円)に達している(※7月10日現在Box Office Mojo調べ、1ドル=142.49円換算)。また、日本でも、4週連続で週末ランキングTOP10にランクイン。累計動員は64万人超え、早くも前作の累計興行収入を超えるヒットとなっている。そんな本作から新たなに解禁となったのは、アニメーション業界に革命を起こし、新たなアニメーションスタイルを確立した本作らしい、まるで絵巻物を思わせる斬新な世界観で描かれた海外版ポスターの特別ビジュアル。中央の<マイルス/スパイダーマン>を、<ミゲル/スパイダーマン2099>、<グウェン/スパイダー・グウェン>、<ピーター・B・パーカー/スパイダーマン>、<ホービー/スパイダー・パンク>、<ジェシカ/スパイダーウーマン>、<パヴィトル/スパイダーマン・インディア>が取り囲んでいる。さらにその周りには、240種以上劇中に登場するともいわれている無数のスパイダーマンたちが配され、強烈なインパクトを放っている。なお、今回解禁された海外版ポスターのオリジナルアートカードが、<最終>の入場者プレゼントとして7月14日(金)より配布が決定した(なくなり次第終了)。『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース 6月16日(金)全国の映画館で公開© 2022 CTMG. © & ™ 2022 MARVEL. All Rights Reserved.
2023年07月11日昨年のトライアウト公演で大好評を博した『シュレック・ザ・ミュージカル』が満を持してのフルバージョン公演となり、日本青年館ホールで7月8日(土)に開幕した。大人も子供も一緒に笑える、ハッピーにあふれた初日舞台の様子をレポートする。物語の主人公は恐ろしい外見で嫌われ者の怪物シュレック(spi)。人里離れた森の沼のほとりでひとり静かに暮らしていたある日、領主・ファークアード卿(泉見洋平)によって国を追放されたおとぎ話の住人たちが森に押し寄せてきた。静かな生活を奪われたシュレックは追放令を取り消してほしいと訴えるが、プリンセスとの結婚を目論むファークアード卿は交換条件として「自分の代わりに囚われのフィオナ姫(福田えり)を救い出せ」と命じる。仕方なくシュレックは沼を取り戻すため、お調子者のおしゃべりなロバ・ドンキー(吉田純也)を道連れに冒険の旅に出る――。本作は2001年にドリームワークスが手掛けた大ヒットアドベンチャーコメディ映画『シュレック』のブロードウェイミュージカル版。2022年8月に日本初上陸したトライアウト公演では90分の短縮バージョンだったが、今回は2時間30分(休憩20分を含む)のフルバージョンとなり、よりパワーアップした舞台が楽しめる。メインキャストは昨年オーディションで選ばれた実力派俳優たちが続投し、コミカルなセリフを絶妙な間合いでテンポよく繰り出していく。ハイテンションな笑いを誘いながらも、オーケストラの生演奏にのせた伸びやかな歌声は抜群の安定感がある。最初は相容れないシュレックとフィオナ姫がオナラ合戦で意気投合するなど、子供たちが大ウケするネタも盛りだくさんだが、その裏には「ありのままの自分を受け入れてほしい」という普遍的なメッセージが込められる。“真実の愛”に辿り着くために、シュレックとフィオナ姫が「本当の自分」と「理想の自分」の間で思い悩む姿は切ないが、個性あふれるキャラクターたちがパワフルに奮闘しながら成長していく姿はカラッと明るく、悩みを笑いで吹き飛ばす豪快さが気持ちいい。カーテンコールは携帯電話での写真のみ撮影がOK(動画不可)。キャストと観客が一体となって盛り上がれるパフォーマンスがあるので、ぜひ最後まで楽しんでほしい。公演は7月8日(土)から16日(日)、7月22日(土)から30日(日)まで日本青年館ホールにて。取材・文:北島あや
2023年07月11日8月19日(⼟) ⽇⽐⾕野外⼤⾳楽堂にて『再現1977〜⽇本のロックの夜明け前〜』が開催される。1977年7月28日、日本武道館で『NEW WAVE CONCERT』が行われた。出演者は紫、Char、BOWWOWの3組で、まだ発展途上のロックアーティストが武道館のステージに立つという日本のロックの夜明けとも言えるイベントだった。本公演では、今や日本の音楽シーンで主役のひとつとなったロックシーンを支えたその3組が46年ぶりに顔を揃える。チケットは現在発売中だ。<イベント情報>『再現1977〜⽇本のロックの夜明け前〜』8⽉19⽇(⼟) ⽇⽐⾕野外⼤⾳楽堂開場 16:00 / 開演 17:00出演:Char / BOWWOW G2 / 紫【チケット料金】プレミアムシート:15,000円(パンフレット付き・税込)指定席:10,000円(税込)⽴ち⾒:9,000円(税込)チケットはこちら:特設サイト︓
2023年07月10日日本青年館ホールにて上演中の『シュレック・ザ・ミュージカル』フルバージョン公演より、応援サポーターの近藤春菜とメインキャストのコメント、そして舞台写真が到着した。『シュレック』は、『マダガスカル』『カンフー・パンダ』など数多くの子供向けアニメ映画を手掛けてきたドリームワークスが2001年に制作し、史上初のアカデミー長編アニメ映画賞を受賞したアドベンチャーコメディ映画。本作は2008年にブロードウェイにてミュージカル化され、2022年8月には90分の短縮バージョンがトライアウト公演として日本初上陸。大人から子供まで楽しめる物語や音楽などが話題となり、大好評のうちに幕を閉じた。出演者は主人公・シュレック役のspi、ヒロイン・フィオナ役の福田えり、喋るロバ・ドンキー役の吉田純也、ファークアード卿役の泉見洋平をはじめ、トライアウト公演のメインキャスト陣が続投。また、オーディションを勝ち抜いたキャストたちが新たに集結した。7月7日に行われた初日前会見では、「シュレックじゃねぇよ!」でお馴染みハリセンボンの近藤春菜が、季節に合わせて涼しげな浴衣姿で登場。7月7日は七夕ということでメインキャスト&近藤春菜が願いを発表すると、舞台上でシュレックが近藤春菜の願いを叶える一幕もあった。『シュレック・ザ・ミュージカル』初日前会見より<登壇者コメント>■spi(シュレック役)今回はフルバージョン公演ということで、初演よりもたくさん歌わせていただきます!去年見た方も2倍楽しめるのではないかと思います!去年よりも公演時間も長くなっているので、ずっとマスクでいるのはかなり暑いですね……サウナスーツみたいなので、どんどん顔が小さくなっちゃうんじゃないかなと思います(笑)。子供たちが好きなお笑いがたくさんあるので、家族連れの皆さんも3世代で来て頂けたらと思います。この夏はシュレックで決まりです!■近藤春奈『シュレック・ザ・ミュージカル』がパワーアップして再演が決定した時から、応援サポーターは私しかいないと思っていました!今年も応援サポーターを務められることがとても嬉しいですし、作品自体がとても面白いので頑張って応援していきたい気持ちです。今日はフィオナ姫の前で、シュレックにお姫様抱っこしてもらいました!いつもは「シュレックじゃねーよ!」と言っているのですが、あの時ばかりはシュレックとひとつになった感じでした(笑)■福田えり(フィオナ役)初日を迎える気持ち劇場に入り、いよいよ始まるのだなぁという緊張感と、作品の最後のピースであるお客様と共に、このシュレックの世界を創り上げることができる高揚感に包まれています!早く皆様とシュレックの世界を共有したいです。1公演1公演、大切に楽しんでフィオナを演じたいと思います。フルバージョンになっての見どころ昨年のトライアウトverにはなかった楽曲やカットされていたシーンも増え、一人一人のキャラクター性が更に深くなっているかなと思います。そして今回は、16人編成の生オーケストラでの上演となるので、迫力ある音楽も見どころです!お客様へのメッセージいよいよシュレックザミュージカルが開幕いたします!個性豊かで愛くるしいキャラクターが勢揃い!目で耳で楽しみ、大いに笑い、そして時にホロッと心に刺さる瞬間も。観終わった後、心があったかくなる作品です。ぜひ、劇場で体感してください!皆様のご来場を心よりお待ちしております。■吉田純也(ドンキー役)初日を迎える気持ち何よりもまずはドキドキしています!そして……昨年の「トライアル公演」と今年の「本公演」とでは、全くもって新しい気持ちです。全ての内容がボリュームアップ・パワーアップしているからです。とは言っても、トライアル公演で見つけた楽しさ、面白さ、友情、絆を活かしています。フルバージョンになっての見どころキャストは元より、オーケストラの皆さんの素晴らしい熱演ですね。客席や舞台上からは姿は見えませんが、舞台袖でしっかりとシュレック・ザ・ミュージカルの世界を彩ってくださっています。稽古場では楽士のみなさんと向かい合って練習できました。これは物凄く大きな事でした。迫力のある演奏も、おひとりおひとりの緻密で繊細な心と音から成り立っているんだなと改めて感じられました。そんな心の振動を感じてくださいね!お客様へのメッセージ日常生活において、他人には言えないコンプレックスってわりと、誰でもあると思うんです。それを抱えたまま是非劇場へ(笑)とびっきり変な仲間たちが、みなさんを大歓迎しますから頭空っぽで楽しんでいただけたら嬉しいです。■泉見洋平(ファークアード卿役)初日を迎える気持ち、フルバージョンになっての見どころ昨年のトライアウト公演では短縮版の為、描かれていなかった場面やナンバーがあります。僕が演じる"ファークアード卿"も、二幕で新曲「ファークアードのバラード」があります。自身の生い立ちが詳しく解るナンバーで、なぜこんなにわがままで強欲になってしまったのか……。涙なしでは語れない壮絶な半生を歌います(笑)そして、前回もあった"ファークアード卿"のお城、"デュロック城"の場面とナンバーは、楽曲がフルサイズになって、ダンサーの皆さんと共に、より一層華やかなキラキラしたショーナンバーになりました!ちっちゃな王様"ファークアード卿"、今年も汗多めで頑張っています!お客様へのメッセージこのお話は、怪物とおとぎ話の住人達が繰り広げる、人間ドラマだと思います。愉快でファンタジーなナンバーの中に込められた"大切なコト"を、大人も子供も楽しみながらキャッチして頂けたなら幸いです。ちびっ子達の初めて観るミュージカルが「シュレック・ザ・ミュージカル」だと嬉しいですね。<公演情報>『シュレック・ザ・ミュージカル』2023年7月8日(土)~7月16日(日)・7月22日(土)~7月30日(日)会場:東京・日本青年館ホールチケット情報【ライブ配信】7月30日(日) 12:00公演 ※千秋楽詳細は公式サイトにてご確認ください。
2023年07月10日デヴィッド・クローネンバーグ監督最新作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』では、世界観を表すために古着が使用されているという。デザイナーが衣装へのこだわりについて語った。本作はデヴィッド・クローネンバーグ監督8年ぶりの最新作。これまでも独特の世界観と物議を醸す作風で問題作を次々に生み出してきた監督だが、本作では近未来を舞台に、自身の体から臓器を生み出すアーティストの物語を描く。ヴィゴ・モーテンセン、レア・セドゥ、クリステン・スチュワートといった豪華キャストの出演でも話題の本作だが、そんな豪華キャストらが身に纏う衣装にも注目したい。本作の衣装デザイナーのマユ・トリケリオティは、少し荒廃した未来の世界を舞台にしているということで「今回は大量の古着だけを使いました、なぜなら『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』は生産することが停止した世界なので、新しいアイテムはなく、目に映るものは外れたボタンや折れたヒールなど、古びた中古の洋服ばかりなので」と劇中では古着のみを着用していることを明かす。そして、「日常的でなんの変哲もない洋服をどこかズレた感じにすることで、普通ですがそうではない、不穏な雰囲気が出るように工夫しました」とクローネンバーグ監督が創造する独特の世界観にあった衣装のポイントについて解説。また、特に目を引くレア・セドゥ演じるカプリースがパフォーマンスの際に着用する赤いドレスについては、何度も監督と議論を重ねて進められたと述べ、「色味をかなり抑えて、全体的に色褪せた印象を作ることで、色鮮やかなシーンが効果的になります」と、ほかの衣装とのメリハリをつけることで、より、赤いドレスが印象付けられていると語った。『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』は8月18日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月08日昨年の夏、日本では珍しい「トライアウト公演」の形で上演され、プロ・アマを問わないオーディションも話題となった『シュレック・ザ・ミュージカル』。その際、「近い将来の上演を予定」とされていたフルバージョンが早くも実現の運びとなり、本日7月8日(土) に日本青年館ホールで初日を迎える。タイトルロールのspiら主要キャストと、翻訳・訳詞・音楽監督の小島良太、演出の岸本功喜はそのまま続投。新たなアンサンブルキャストや、フルオーケストラによる生演奏などが加わってパワーアップした形での上演となる。物語の主人公は、緑色の姿をした怪物シュレック。恐ろしい伝説とは裏腹に、人里離れた森で気ままな生活を送っていたある日、領主ファークアード卿(泉見洋平)に国を追放されたおとぎ話の住人たちが森に押し寄せてくる。静かな生活を取り戻すため、追放令を取り消してほしい、とファークアード卿に訴えるシュレック。「自分の代わりにドラゴンと戦って、囚われの姫フィオナ(福田えり)を救い出せ」と交換条件を出された彼は、お調子者のロバ・ドンキー(吉田純也)を道連れに冒険の旅に出るのだが……?原作は、2001年にドリームワークスが製作して世界的ヒットを記録し、日本では浜田雅功(シュレック)や藤原紀香(フィオナ)らによる吹き替えも話題を呼んだ子ども向けアニメ映画。ミュージカル化は2008年で、ブロードウェイ公演はフィオナ役のサットン・フォスター(『モダン・ミリー』『エニシング・ゴーズ』『ザ・ミュージック・マン』)をはじめとする豪華なキャスティングも手伝いスマッシュヒット、トニー賞でも8ノミネートを受けた。またその後、ロンドンをはじめ各地で上演されている人気ミュージカルだ。脚本・作詞と作曲を手掛けたデヴィッド・リンゼイ=アベアーとジーニン・テソーリは、その最新作『キンバリー・アキンボ』でこの6月、トニー賞の作品賞・脚本賞・楽曲賞に輝いたばかり。“旬のコンビ”の出世作を、生演奏で味わえるこの機会をお見逃しなく――!文:熊田音子<公演情報>『シュレック・ザ・ミュージカル』2023年7月8日(土)~2023年7月16日(日)・7月22日(土)~7月30日(日)会場:東京・日本青年館ホールチケット情報【ライブ配信】7月30日(日) 12:00公演 ※千秋楽詳細は公式サイトにてご確認ください。
2023年07月08日肌の悩みをピンポイントでカバーインターナショナルコスメティックス株式会社は、韓国コスメブランドの「ザ・セム(the SAEM)」から、『ザ・セム CPコンシーラーペンシル』(3色)を6月25日に発売した。容量は2.5g、販売価格は、各990円(税込み)。同社は、「ザ・セム」の日本における輸入販売元。同ブランドの『チップコンシーラー』は、優れたカバー力と密着力が支持されて、コスメサイトで殿堂入りしたロングセラーアイテムである。自然な仕上がりの涙袋を簡単に今回発売する『CPコンシーラーペンシル』は、シミ・ほくろ・目元のクマやくすみ等の肌悩みをピンポイントでカバーするペンシルタイプのコンシーラー。細芯でやわらかすぎず、スルスル塗れるテクスチャーなので、気になるシミ・ほくろ等の隠したいところを目立たなくできる。厚塗り感ができにくく、メイク直しの時も手軽にリタッチが可能。涙袋は、下まぶたに『CPコンシーラーペンシル』をのせてなじませると簡単に演出できる。細かいラインからやや太い幅のラインまで描きやすく、初心者でもテクニックいらずでリアルな涙袋が作れる。スポットメイクとして、眉毛の縁取りや唇の輪郭を整えることにも利用で可能で、いつものメイクがワンランクアップする。カラーは、3色展開。「1.0 クリアベージュ」は、透明感のある明るいベージュでハイライトに。「1.5 ナチュラルベージュ」は、やや明るい自然なベージュ。ニュートラルカラーで取り入れやすい。「SB サーモンベージュ」は、ほんのりピンクみがあるので肌なじみが良く、クマのカバーに効果的である。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリースインターナショナルコスメティックス株式会社※ICIコスメストアザ・セム CPコンシーラーペンシル
2023年07月07日マーベル・スタジオの劇場映画最新作として、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の“ラストバトル”を描いた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』が、本日7月7日(金)よりデジタル配信開始(購入)。8月18日(金)よりMovieNEXと4K UHDMovieNEX、デジタルレンタル配信開始。それに合わせて、物語が動き出す8分超えの本編プレビューが解禁された。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)にて、アベンジャーズの一員としてサノスとの戦いを終え、惑星ノーウェアへ戻ったガーディアンズ。しかし、ガモーラを失った悲しみから未だ立ち直れないピーター・クイルと彼を心配する仲間たちに新たな試練が襲い掛かる。正体不明の謎の<黄金の男>アダム・ウォーロックが突然ロケットを襲撃…。これを機に、ロケットの知られざる壮絶な過去が初めて明らかになり、ガーディアンズの面々は新たな戦いに巻き込まれていくことに。ジェームズ・ガン監督が「1作目は母、2作目は父、そして本作はロケットの物語」と語っている通り、ロケットを中心に大切な仲間を助けるべく再び彼らの物語が動きだす重要な冒頭シーンとなっている。惑星ノーウェアのフードにまつわるトリビア本作で、最も興味深い小道具のひとつが、惑星ノーウェアの屋台で売られているスナック菓子。俳優が実際に食べる必要があるため、複数のレシピがテストされ、複数の食物アレルギーに対応しグルテン、乳製品、砂糖を使用していないことも語られている。スタッフは、「これまで手がけたフードの中で最も難しいもののひとつ」であることを認めている。さらに、実際に俳優が食べて撮影する前に、スタッフが実際にそれらを食べてみてカメラを回し、監督が確認して気に入ったものを使用して撮影が行われたというこだわりのエピソードもあるそう。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』はデジタル配信(購入)中。<『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』リリース情報>8月18日(金)デジタル配信(レンタル)開始MovieNEX・4K UHDMovieNEX発売発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン(シネマカフェ編集部)■関連作品:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: VOLUME 3 2023年5月3日より全国にて公開© Marvel Studios 2023
2023年07月07日ミュージカル『スクールオブロック』が2023年8月17日(木)から東京建物Brillia HALLで日本初演される。開幕を前にライブイベントが行われ、楽曲が披露されたほか、出演者らが意気込みを語った。売れないロッカーが名門進学校の臨時教師になりすまし、生徒たちにバンドを組ませるコメディ映画として2003年に同名映画が公開され、15年にアンドリュー・ロイド=ウェバーのプロデュース・音楽によってブロードウェイでミュージカル化。日本では20年に日本初演を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって全公演中止になり、この度3年の時を経て初演を迎える。ロックを愛する破天荒な熱血バンドマンのデューイ・フィン役を務める西川貴教は、たまたまブロードウェイで本作を観劇したといい「お話をいただいたときはぜひやらせてくださいと答えました。感染が落ち着いた今のような状況でないと、皆さんと一緒に歌ったり盛り上がったりできない舞台。ぜひキャストの1人と思って会場にお越しいただければ」と意気込んだ。Wキャストでデューイを演じる柿澤勇人は「デューイはすごくピュア。社会で生きていると『本当は彼みたいに生きたい』と憧れを持つと思うんです」と役を分析。その上で「台本に『ロックの本質は完璧にやることじゃない。楽譜通りに歌えばいいってもんじゃない』というようなセリフが出てくるんですね。僕も性格上完璧を求めがちなんですけど、今回はもういいかなと(笑)。とにかく心から叫んでいきます」などと語っていた。翻訳と演出を手がける鴻上尚史は「僕はこの作品が大好き」という。「個人的に『ツーブロック禁止』とか『リボンの幅は2センチならOK、3センチはダメ』など日本の“ブラック校則”にずっと文句を言い続けているんですけど、この作品はそういう学校の変な真面目さとか意味のない規則をこんなに楽しくキャッチーな曲で笑い飛ばしてぶっ飛ばす。初めて観たときに、クリエイターとしてやられたと思った」と語り、「名作にしないとしょうがない。頑張ります」。イベントには、ロザリー役の濱田めぐみ、ネッド役の梶裕貴/太田基裕(Wキャスト)、パティ役のはいだしょうこ/宮澤佐江(Wキャスト)、バンドメンバーの生徒役らも登壇。東京公演は9月18日(月・祝)まで。大阪公演は9月23日(土・祝)~10月1日(日)、新歌舞伎座。取材・文:五月女菜穂
2023年07月07日マーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の公開日が10月6日から10月20日に変更され、新たな予告編も解禁となった。本作は実話を基に描く、真実の愛と残酷な裏切りが交錯する西部劇でありサスペンス超大作。劇場公開された後、Apple TV+にて配信される。さらに、IMAXでの上映も決定している。新予告編の映像は、アーネスト・バークハート(レオナルド・ディカプリオ)がアメリカ先住民オセージ族のモーリー・カイル(リリー・グラッドストーン)と見つめ合って話すシーンから始まる。互いに惹かれ合う2人だが、「ここには金があふれている」とアーネストに語りかけるウィリアム・ヘイル(ロバート・デ・ニーロ)の言葉で一転、アーネストの周囲には不穏な空気が流れる。石油が噴き出すほどに潤沢なオセージ族の土地で、列車に乗ってやってきた白人たちは拳銃を持ち、オセージ族は「我々は戦士だ」と宣言、町は暴力と金で溢れていく…。映像の最後には、トム・ホワイト(ジェシー・プレモンス)が「殺人の件でこちらに」とアーネストの家を訪ねる緊張感漂うシーンも。アーネストとリリーの真実の愛の行方はどうなるのか。そして残酷な裏切りとは一体…?一筋縄ではいかない、シリアスな展開を予感させる映像となっている。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』は10月20日(金)より公開。劇場公開後、Apple TV+にて全世界配信。(シネマカフェ編集部)
2023年07月06日ミュージカル『スクールオブロック』のプレライブイベントが都内のライブハウスで行われ、鴻上尚史(翻訳・演出)、西川貴教、柿澤勇人、濱田めぐみ、梶裕貴、太田基裕、はいだしょうこ、宮澤佐江、生徒役ビート&コードらが登壇。劇中より3曲を披露した。本作は、売れないロッカーが名門進学校の臨時教師になりすまし、生徒たちにバンドを組ませるコメディ映画として2003年に公開された同名映画のミュージカル版。日本初演となる今回は、ロックを愛する破天荒な熱血バンドマンのデューイ・フィン役を西川と柿澤がWキャストで演じる。そのほか1,452名の中から選ばれた24名の子どもたちが生徒役として出演する。プレライブイベントはオールスタンディングで実施。司会を務めたフジテレビ生田竜聖アナウンサーのリードで、オーディエンスによる「スクールオブロック」コールでイベントはスタート。観客参加型のライブ演出は大いに盛り上がりを見せた。歌唱パフォーマンスでは、劇中より「♪スクール オブ ロック/School Of Rock」「♪ロックはどこへ消えたの?/Where Did The Rock Go?」「♪支配者に立ち向かえ/STICK IT TO THE MAN」の3曲が披露された。♪スクール オブ ロック/School Of Rock歌唱:柿澤勇人&トミカ、マーシー、ショネルバンド演奏:コード+後藤日向♪ロックはどこへ消えたの?/Where Did The Rock Go?歌唱:濱田めぐみ演奏:野口彰子♪支配者に立ち向かえ/STICK IT TO THE MAN歌唱:西川貴教、サマー、ソフィー、メイソン、ジェイムズ、ビリーバンド演奏:ビート+三宅音太朗なおプレライブイベントの様子はYouTubeで生配信され、1週間限定でアーカイブ配信が実施されている。ミュージカル『スクールオブロック』は、8月17日(木) から9月18日(月・祝) に東京・東京建物 Brillia HALL、9月23日(土・祝) から10月1日(日) に大阪・新歌舞伎座で上演される。会見コメント■鴻上尚史:翻訳・演出僕はこの作品が大好きで、映画はもちろんブロードウェイでもウエストエンドでも観ておりましたので、オファーをいただいた時は迷わず「はい」と言いました。個人的には「ツーブロック禁止」とか「リボンの幅は2cmならOK、3cmはダメ」というような日本の「ブラック校則」にずっと文句を言い続けてるんですけれど、この作品はそういう学校の変な真面目さとか意味のない規則をこんなに楽しくキャッチーな曲で笑い飛ばして歌ってくれるというのがすごいなと、初めて観た時にクリエイターとしてはやられたなと思いました。才能がないのに、夢を諦める時を過ぎてもそのままずっと夢を見続けているデューイが、デューイだけでなくほかの登場人物たちも、子どもたちからエネルギーをもらって成長していくという構造が本当によくできていると思います。もう名作にしないわけにはいかないので、頑張ります。よろしくお願いします。■西川貴教:デューイ・フィン役(Wキャスト)僕も仕事でNYに行った時一日だけ空き日があり、たまたまチケットを取って観たのがこの作品だったんです。すごく感動した記憶があり、まさか自分のところにお鉢が回ってくるとは思っていなかったのですが、お話をいただいた時はぜひやらせてくださいとお答えしました。2020年の中止から3年の時を経ていよいよ上演できることになりましたが、こういった状況だからこそ、皆さんと一緒に歌ったり盛り上がったり楽しみたいと思いますので、観に来ていただく際にはぜひキャストの一人と思ってお越しいただけると嬉しいです。■柿澤勇人:デューイ・フィン役(Wキャスト)デューイはすごくピュアで、社会で生きていると本当はみんな「彼みたいに生きたい」という憧れがあるんじゃないかと思います。台本にも「ロックの本質は完璧にやることじゃない、楽譜通りに歌えばいいってもんじゃない」というような台詞が出てくるので、僕も性格上は完璧を求めがちなのですが今回はもういいかなと(笑)。声が枯れようがとにかく心から叫んで、というのを大切にしたいと思います。音楽的にはキーも高く、すごくエネルギーが必要な曲が多いのですがそのくらいじゃないと届かないと思いますので心して歌いたいです。■濱田めぐみ:ロザリー・マリンズ役個人的には子どもと共演する作品をたくさんやらせていただいているんですが、今回のロザリー校長というのは一番人間っぽくて、一番変化していくキャラクターだなと思います。たとえばメリー・ポピンズが子どもたちの個性やアイデンティティに一対一で対峙しているのに対し、ロザリーは個性を見るのではなくあくまで集団として捉えています。それはやっぱり彼女自身がひとつの個性として見られてこなかった過去があるんじゃないかなと思うので、その部分を自分なりに一生懸命作り上げられればと思います。■梶裕貴:ネッド・シュニーブリー役(Wキャスト)20年の公演の時からずっと楽しみにしていたので、こうしてキャストの皆さんともお会いして稽古も始まって、自分の中でもますます期待感が高まっています。子どもたちが本当にロックで、見ているだけで元気をもらえるなといま演奏をご覧になった皆さんにも伝わったかと思います。原作映画を改めて見直して、やはり吹き替えならではの音の面白さや魅力を感じましたので、声優としては声としゃべり方、音の部分でネッドというキャラクターを盛り上げられればと思いますし、同時にこの作品のテーマであるロックの部分も全力で楽しみたいです。■太田基裕:ネッド・シュニーブリー役(Wキャスト)ネッドはすごく気弱なところがあるんですが、彼なりの葛藤とか様々な感情がたくさんあって、すごく人間らしい人物だなと思います。同時にエンタメならではのコメディ要素も交えつつ、お客様に愛していただけるようなキャラクターを描いていけたらいいなと思っています。■はいだしょうこ:パティ・ディ・マルコ役(Wキャスト)先ほどご覧いただいた通り、子どもたちはみんな大人と同じくらい素晴らしい演奏と若さとパワーですごく頑張っています。子どもたちが引っ張っていってくれる波に乗って、みんなで一つになって頑張りたいと思います。■宮澤佐江:パティ・ディ・マルコ役(Wキャスト)パティはとにかく出る場面すべてで怒っているんですけれど、それは決して自分勝手に怒っているわけではなく、一番常識人なんじゃないかと思います。彼女の強い意志だったり、それを人にきちんと伝えるところが魅力的な人だなと思っています。ミュージカル『スクールオブロック』プレライブイベント撮影:田中亜紀<公演情報>ミュージカル『スクールオブロック』【東京公演】8月17日(木)~9月18日(月・祝)会場:東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)【大阪公演】9月23日(土・祝)~10月1日(日)会場:新歌舞伎座【キャスト】デューイ・フィン役:西川貴教/柿澤勇人(Wキャスト)ロザリー・マリンズ役:濱田めぐみネッド・シュニーブリー役:梶裕貴/太田基裕(Wキャスト)パティ・ディ・マルコ役:はいだしょうこ ※/宮澤佐江(Wキャスト)阿部裕、神田恭兵、栗山絵美、多岐川装子、俵和也、丹宗立峰、ダンドイ舞莉花、中西勝之、西野誠、湊陽奈、安福毅 (五十音順)スウィング:AYAKA、森内翔大※はいだしょうこ:ロザリー・マリンズ役カバー■チーム・ビート大久保実生:トミカ(ボーカル)加藤悠愛:ソフィー(ローディー:楽器セッティング・運搬)木村律花:ショネル(コーラス)熊田たまき:ローレンス(キーボード)後藤日向:ザック(ギター)佐藤凌:ビリー(衣裳:スタイリスト)シーセンきあら:マーシー(コーラス)中川陽葵:サマー(マネージャー)三宅音寧:ケイティ(ベース)村井道奏:フレディ(ドラム)宮島伊智:ジェイムズ(警備:セキュリティ)屋鋪琥三郎:メイソン(技術:ステージエンジニア)■チーム・コード小川実之助:ローレンス(キーボード)桑原広佳:マーシー(コーラス)飛田理彩子:ケイティ(ベース)中込佑協:メイソン(技術:ステージエンジニア)中嶋モモ:フレディ(ドラム)平岡幹基:ジェイムズ(警備:セキュリティ)前田武蔵:ビリー(衣裳:スタイリスト)真木奏音:ソフィー(ローディー:楽器セッティング・運搬)三上さくら:トミカ(ボーカル)三宅音太朗:ザック(ギター)宮崎南帆:ショネル(コーラス)山崎杏:サマー(マネージャー)※五十音順【スタッフ】音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー脚本:ジュリアン・フェロウズ歌詞:グレン・スレイター日本版演出・上演台本:鴻上尚史チケット情報はこちら:関連リンク公式HP:ホリプロステージ公式公演ページ:::
2023年07月06日ヘアパック「ロック&リペアヘアマスク PS」株式会社スタイリングライフ・ホールディングス BCLカンパニーが、同社アケアシリーズのセラメディから「ロック&リペアヘアマスク PS」を発売した。「ロック&リペアヘアマスク PS」には、セラミドAPとセラミドNG、セラミドNPといった3種のセラミドが配合されており、キューティクルに密着して髪の潤いとうつくしさをキープする。また、加水分解ケラチン(羊毛)や加水分解ケラチン(カシミヤヤギ)、加水分解ケラチン(羽毛)のトリプルケラチンで、ダメージを抱えた髪を集中補修するヘアパックとなっている。グリオキシル酸やグリコール酸などでしなやかな指通りに「ロック&リペアヘアマスク PS」には上記以外にも、グリオキシル酸やグリコール酸、クロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールを配合。髪のゆがみを整え、しなやかな指通りを実現する。また、 パルミチン酸レチノールと酢酸トコフェロールによるビタミンカプセルと、メドウフォーム-δ-ラクトンのヒートケア成分もあり、髪の潤いをキープしつつ、ダメージ軽減・補修をかなえる。同商品の1本の容量は200グラム。セラメディ公式ホームページにおいて、税込み価格1,980円で販売中だ。(画像はプレスリリースより)【参考】※セラメディ ロック&リペアヘアマスク PS
2023年07月05日12月から来年1月にかけて東京・東京芸術劇場プレイハウス、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演されるフレンチロックミュージカル『赤と黒』の全キャストが発表された。本作は、『1789』『ロックオペラ モーツァルト』などを手掛けたフランスのプロデューサー、アルベール・コーエンにより2016年にパリで初演され、大好評を博したフレンチロックで紡いだミュージカル。原作はフランスの文豪スタンダールの名作『赤と黒』で、日本では宝塚歌劇で1957年に菊田一夫脚色、1975年に柴田侑宏脚本により上演され、その後も再演を重ねている。今春には『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』と題して本作の日本初演が礼真琴主演で上演された。今作では、世界中で注目を集める話題作『SIX』共同演出家のジェイミー・アーミテージが日本初演出に挑む。主人公の野心家で繊細な美青年・ジュリアン役は、『刀剣乱舞』など2.5次元ミュージカルで大人気を博し、『レ・ミゼラブル』マリウス役、『千と千尋の神隠し』ハク役など次々と話題作に出演中の三浦宏規が務める。愛嬌あるキャラクターや親しみやすい関西弁で知られる三浦が、情熱的な愛と野心に彩られたジュリアンらしい魅惑的な姿を魅せ、そのイメージを覆す。ジュリアンが家庭教師を務めたレナール家の妻であり、ジュリアンと禁断の恋に落ちるルイーズ・ド・レナール役を、元宝塚歌劇団トップ娘役で可憐さが魅力の夢咲ねね、ジュリアンと情熱的な恋をし結婚を約束する聡明で高慢な令嬢マチルド・ド・ラ・モール役を、高い演技力で幅広い役柄をこなす田村芽実、ルイーズの夫で町長のムッシュー・ド・レナール役を、ボーカリストや俳優として幅広く活躍中の東山光明、マチルドの父親でジュリアンを秘書に雇うラ・モール侯爵役を、迫力のある演技力と歌声を持つ川口竜也が演じる。また、人気歌手・ジェロニモとストーリーテラーの役割を担うのは、歌手・俳優として活躍する東山義久、無節操で人心操作に長けた裕福なブルジョワの町長、ムッシュー・ヴァルノ役は、数々の名作に出演するベテラン俳優・駒田一が務める。■演出家 ジェイミー・アーミテージ コメント『赤と黒』の音楽を聴いてすぐにこの作品は壮大なミュージカルにできる作品だと思い、とても興奮したことを覚えています。このジュリアン・ソレルの物語は、窮屈で抑圧的な社会と闘い、変革を起こそうとする彼の欲望がとても本能的で魅力的なのです。そしてその精神は、すべての楽曲に強力なエネルギーを与えています。このストーリーは19世紀初頭のフランスがベースとなっていますが、ジュリアンが秘めている変革を求める熱い情熱は普遍的なテーマであり、現代を生きるお客様にも通じるものだと思っています。日本の皆様、ぜひこの美しいミュージカルの目撃者となってください。エキサイティングでフレッシュなストーリーが皆様を刺激し、何かしらのインスパイアを与えられるものになる事を願っています。■主演 三浦宏規 コメントまさか自分がこの役のオファーをいただけるとは思ってもいませんでした。ジュリアン・ソレルという人間は非常に魅力的です。野心家であり、内に秘める危険なほどの情熱や爆発力、孤独や葛藤。それに加え多くの女性を魅了する色気や美貌をもつ人物です。このあまりにも魅力的な役を自分がどう表現できるのか、皆様の期待を裏切らないよう丁寧に役を構築していけたらと思っています。まず初めに、今回のビジュアル撮影をするにあたり1週間炭水化物を抜くところから僕の役作りは始まっています。笑そして演出のジェイミーさんをはじめ素晴らしいクリエイティブスタッフの皆様、キャストの皆様と共にこの作品を皆さまのもとへお届けできる日を心待ちにしています。フレンチロックミュージカル『赤と黒』どうぞご期待ください!!<公演情報>フレンチロックミュージカル『赤と黒』演出:ジェイミー・アーミテージ上演台本・訳詞:福田響志出演:三浦宏規/夢咲ねね、田村芽実、東山光明、川口竜也/東山義久、駒田一遠藤瑠美子、池尻香波/斎藤准一郎、竹内真里、増山航平、髙橋莉瑚、松平和希、加藤さや香、荒川湧太、吉井乃歌【東京公演】12月8日(金)~12月27日(水) 東京芸術劇場プレイハウス■チケット料金S席:13,500円A席:9,000円【大阪公演】2024年1月3日(水)~1月9日(火) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ■チケット料金13,500円(全席指定・税込)一般発売:10月7日(土) 10:00(東京・大阪公演)公演HP:
2023年07月04日ミュージカル『スクールオブロック』のプレライブイベントが4日に都内で行われ、西川貴教、柿澤勇人、濱田めぐみ、梶裕貴、太田基裕、はいだしょうこ、宮澤佐江、鴻上尚史(翻訳・演出)らが登場した。同作は2003に公開された同名映画のミュージカル化作。落ちこぼれ熱血バンドマン(西川貴教/柿澤勇人)がひょんなことから子供たちと出会い、破天荒な教育を通して爽快かつ心に響くメッセージを伝えていく。2015年に、アンドリュー・ロイド=ウェバーのプロデュース・音楽によってブロードウェイで初演を迎え、今回日本初演となる。大人たちの他、生徒役としてチーム・コードの小川実之助、桑原広佳、飛田理彩子、中込佑協、中嶋モモ、平岡幹基、前田武蔵、真木奏音、三上さくら、三宅音太朗、宮﨑南帆、山崎杏、チーム・ビートの大久保実生、加藤悠愛、木村律花、熊田たまき、後藤日向、佐藤凌、シーセンきあら、中川陽葵、三宅音寧、宮島伊智、村井道奏、屋鋪琥三郎が出演する。この日は柿澤と生徒達が「School Of Rock」、濱田が「Where Did The Rock Go?」、西川と生徒たちが「Stick It To The Man」をライブさながらに披露。抽選で選ばれた一般オーディエンスも一緒に盛り上がった。西川は「たまたまブロードウェイで観てすごく感動した記憶があって、まさか自分のところにお鉢が回ってくるとは思ってなかったので、ぜひやらせてくださいとお話ししました」とオファー時を振り返る。「皆さんと一緒に歌ったり、盛り上がったりしないと楽しめないというか、今の状況だからこそやらせていただける舞台だと思うので、キャストの1人と思って会場にお越しいただけると嬉しいです」とメッセージを送った。Wキャストの柿澤は演じるデューイについて「社会で生きてると彼みたいに生きたいという憧れあってもなかなかそういうふうに生きられないし、憧れを持って演じたいと思っています」と展望も。「台本でいい言葉があって、ロックの本質は完璧にやることじゃない、と。楽譜通りに綺麗に歌うものじゃない、心から叫ぼうぜというセリフがあって、我々にも当てはまると思って、ちょっと声が枯れようが心から叫んで、完璧を求めがちなんだけど、今回はちょっといいかな」と語る。「役柄的には子供たちと初対面する時にすでに二日酔いなんですね。ちょっと僕もお酒も解禁してみようかな」と仄めかすと、鴻上から「酒癖が悪いんですか?」とつっこまれ、柿澤は「言うな! 真面目にやります」と苦笑していた。濱田「子供相手の演目が多いんですけど、今夏もお校長って先生じゃないですか。だけど1番人間ぽいくて1番変化していくキャラクターだなと思っています。メリーポピンズと真逆という感じはすごくしているので、不器用なりに一生懸命作り上げられたらなと思いますまた、元“歌のお姉さん”のはいだだが「現役時代は3歳の子供達限定だったので、今回の子達は大きいですし、またちょっと雰囲気が違うなと思っているんですけど……」と会場を笑わせる。「みなさん大人くらい素晴らしい演奏と若さとパワーで頑張っているので、子供たちに引っ張って行ってもらって、波に乗って行かせていただいて、生の演奏も毎回楽しんで、子供達と絡む場面はないんですけど……」と話していると、キャスト陣はざわざわ。「あった? ないよね?」と動揺しながら「いい作品になるように、みんなで力いっぱい努めてまいります」とまとめ、西川からは「ゴールがわからなくなったね」とつっこまれていた。演出の鴻上は「個人的にはずっとブラック校則に文句を言い続けていて、作品の中でなんとか出来ないかなとも追っていたから、こんなにご機嫌に楽しくて、学校の真面目さとか意味のない規則を笑い飛ばせるしぶっ飛ばす作品は、初めて見た時にクリエイターとして『やられた』と思ったんですよ」と明かす。「みんな夢をあきらめて収束していくんだけど、デューイは才能がないのに夢を諦める時を過ぎても夢を見続ける。そのエネルギーを子供達からもらって、成長していく。みんな成長していく構造が困ったなと思うくらいだから、名作にしないとしょうがないので頑張ります」と意気込んだ。
2023年07月04日デヴィッド・クローネンバーグ監督最新作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』より本編映像が解禁された。本作は『クラッシュ』『イグジステンズ』『ヒストリー・オブ・バイオレンス』など数々の受賞歴とともに物議を醸してきた映画作家デヴィッド・クローネンバーグの最新作。この度解禁されたのは、巨大な臓器のような不気味なベッドで眠るヴィゴ・モーテンセンを捉えた本編の冒頭シーン。映像は生き物のように動く不気味な“オーキッド・ベッド”で眠るヴィゴ・モーテンセン演じるソールの姿を映し出す。ベッドに揺さぶられながら辛そうに眠りから目覚めるアーティストのソール。もともとは体の痛みを和らげるために、自動的に体勢を変えてくれるハイテクなベッドであったオーキッド・ベッドだが、いまはその機能の調子がすっかり悪いようだ。レア・セドゥ演じるカプリースに声をかけられると「新しいソフトウェアが必要だ」と答える。冒頭から独特な世界観が描かれているが、本作ではクローネンバーグ監督の構想を表現した装置が多く登場する。その中でも印象的なこのベッドについて、プロダクションデザイナーのキャロル・スピアは「ベッドはもともと2年前にクモの巣ベッドとしてスタートしたもので、そのデザインに取り組んでいるときに、デヴィッドから電話がかかってきて、他に登場する装置がとても有機的に見えるから、ベッドももっと有機的にしたほうがいいんじゃないかと言われました。それでベッドはより有機的なイメージで、巨大な臓器のようなデザインになりました」とデザイン変更の過程を明かしている。機械でありながら生き物のようにも見えるこだわりの装置たち。クローネンバーグ監督の世界観を色濃く反映した劇中のセットにも注目だ。『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』は8月18日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月01日『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』のプレビュー公演を迎えた6月24日、会場となる帝国劇場で、各キャラクターをダブルキャストで務める望海風斗と平原綾香、井上芳雄と甲斐翔真、橋本さとしと松村雄基、伊礼彼方とKの8名が、絢爛豪華な劇中衣装で取材に応じ、意気込みを語った。バズ・ラーマン監督による映画『ムーラン・ルージュ』を、アレックス・ティンバース演出によって、パワーアップさせ、めくるめく世界へと観客を誘うミュージカル。ムーラン・ルージュの看板スターだが、病に冒されているサティーンを演じる望海は「早くお客様を、この素晴らしい世界観にお連れしたい」と声を弾ませ、同じくサティーン役の平原も「人を愛すること、気持ちを相手に伝えることがどれだけ素晴らしいか。感動しながら、ここまで生きてきました」と早くも役柄への思い入れは格別だ。ゴージャスで露出も多い衣装について、望海は「実は父親はちょっと気にしていて(笑)、2階席じゃなければ見られないと言っている」と告白。平原は、ジム通いで体力づくりに励んでいることを明かした。そんなサティーンと恋に落ちる作家志望の青年・クリスチャン役の井上は、「日本人が演じるムーラン・ルージュを、日本でどう迎えられるか楽しみ」と期待のコメント。甲斐も「待ちきれないですね」と念願の開幕に胸を高鳴らせた。左から)望海風斗、井上芳雄、橋本さとし、伊礼彼方先日、ミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』の製作発表会見に出席した堂本光一が、「心配なのが『ムーラン・ルージュ!』に予算を取られすぎて、こっちに回ってこないこと」と発言し、話題になったばかり。この件について、取材陣から問われた井上は「光一君の方も、しっかり予算は取っていると思いますけど(笑)」と思わず苦笑い。「もちろん、こちらも心配になるくらいお金がかかっている。20年以上、帝劇に立たせていただいているが、規模が違います。お弁当もめっちゃ(種類が)出るし!」とスケールの大きさに圧倒されていた。「橋本さんの大らかさと華やかさ、ユーモアと自由さを見習っている」(松村)、「松村さんは立ち位置とか、すごく厳密なんですね。僕、数字とか弱いんで(笑)」(橋本)とムーラン・ルージュの支援者であるデューク(モンロス公爵)役のダブルキャストも息ピッタリ。ムーラン・ルージュの支援者、デューク(モンロス公爵)役の伊礼は、「耳も感性もいいので、パッと盗んで、アレンジして自分のものにしてしまう」と、ダブルキャストを務めるKの吸収力を絶賛した。左から)K、松村雄基、甲斐翔真、平原綾香取材会には、来日中のラーマン監督も駆けつけ、「昨日、ゲネプロを拝見しましたが、非常にエキサイティングで素晴らしかったです」と太鼓判。「私が書いたので、物語は知ってはいるんですが、日本語の魅惑的な響きを通して、確かに真実が語られていると伝わりました」と日本版キャストのパフォーマンスを称賛した。バズ・ラーマン監督(中央)と望海風斗(右)、平原綾香(左)取材・撮影・文=内田涼<公演情報>『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』2023年6月29日(木)~8月31日(木) 帝国劇場※プレビュー公演:6月24日(土)~28日(水)チケット情報はこちら:
2023年06月24日6月24日(土) にいよいよプレビュー公演初日を迎える『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』より、稽古場オフィシャルレポート&稽古風景写真が到着! 三つのシーンから見えてきた日本版ならではの魅力とは……?劇場に一歩足を踏み入れた瞬間、そこは絢爛豪華な別世界──。“観劇”の概念を覆す規格外の超大作にして、トニー賞14部門ノミネート・作品賞含む10部門受賞作、『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル(以下MRTM)』の日本での上演が発表されてから実に2年余り。プレビュー公演開幕までついに1カ月を切り、いよいよカウントダウンが始まった。佳境を迎えた稽古場を訪れると、そこにはオーストラリアから来日したクリエイティブスタッフ及び日本側スタッフと共に、作品に息を吹き込むべく奮闘する日本版キャストの姿が。見学できた三つのシーンから見えてきた、本作ならではの、そして日本版ならではの魅力をレポートする。振付、パフォーマンス、ダブルキャスト!1899年のパリを舞台に、ナイトクラブ「ムーラン・ルージュ」の花形スター・サティーンと、アメリカからやってきた作曲家志望の青年クリスチャンの燃え上がる恋模様を描く本作。そのオープニングを飾るのは、クラブの支配人ジドラーと踊り子たちが観客を一気に物語世界へと引き込む、まさに目を見張るようなビッグナンバーだ。本番の舞台では、セットと照明と音楽によって別世界へと作り変えられた劇場に足を踏み入れた観客が、いよいよ本格的に“『MRTM』マジック”にかかる瞬間でもある。そんなオープニングシーンの稽古から見えてきた本作の魅力は、何よりもダンス! そもそも官能的でアクロバティックでクリエイティビティに満ちたソニア・タイエの振付を、踊り子役の俳優たちがつま先から顔の筋肉まで、すべてを最大限に動かしながら、凄まじいまでのエネルギーで踊って“ダンスの力”を見せつけていく。絢爛豪華という言葉では片付けられないほど壮大なセットや照明の力は確かに大きいが、それに決して負けない人間のパフォーマンスがあるからこそ“マジック”はかかるのだと、実感させられた思いだ。サティーンとクリスチャンの出会いの場となるのもこのクラブだが、その初対面は少々トリッキー。サティーンは彼を、クラブの経営危機を救ってくれるパトロンのデューク(モンロス公爵)だと勘違いして楽屋に招き入れるのだ。二人が良い雰囲気になったところに本物のデュークが現れて……というコミカルなシーンは、稽古場での通称「エレファント・チーム(望海風斗、井上芳雄、橋本さとし、上川一哉、伊礼彼方、中井智彦)」と「ウィンドミル・チーム(平原綾香、甲斐翔真、松村雄基、上野哲也、K、中河内雅貴)」の両方で観ることができた。となるともちろん、見えてきた魅力はダブルキャストの面白さ。ややこしい状況にひたすら翻弄されている様子の望海サティーンと、どこか楽しんでいるようにも見える平原サティーン。少年のように素直で少しやんちゃな井上クリスチャンと、等身大の青年らしさが光る甲斐クリスチャン。まだ稽古段階の、ひとつのシーンだけでこれだけ印象が異なりながら、しかしどちらも成立しているのだから、この魅力は底知れない。組み合わせを変えて何度か観ることで、『MRTM』を多角的に味わうことができそうだ。ヒット曲、マッシュ・アップ、日本語歌唱!見学できた三つ目のシーンは、「エレファント・ラブ・メドレー」と呼ばれる一幕のクライマックス・ナンバー。本作に登場する音楽はすべて既存のヒット曲で、しかもほとんどのナンバーにおいて、複数の楽曲がフレーズ単位でつなぎ合わされている。物語の流れや人物の心情を細やかに表現しながら、耳馴染みあるフレーズが次々に飛び出す快感を観客にもたらす効果もある、このマッシュ・アップという手法。オープニングでも楽屋のシーンでも用いられている手法だが、その効果がより鮮明に感じられたのがこのシーンだった。その理由は、ここで登場する楽曲がどれも──具体的な曲名のネタバレは避けるが──、日本でも誰もが知る“超特大”のヒット曲だから。英語詞の響きと共に馴染んでいるフレーズが日本語で、しかも抜群の歌唱力を誇るキャストによって歌われると、音も意味も新鮮かつダイレクトに届いてくる。その上その日本語詞を手掛けているのは既報の通り、日本を代表するミュージシャンやアーティストなのだから、美しさもまた折り紙付き。マッシュ・アップによる心躍る音楽は本作の、その日本語歌唱は日本版の、間違いなく最大の魅力のひとつだ。三つのシーンとも、すでに十分な見応えだったが、稽古場の面々はさらなるブラッシュアップに余念がない様子。シーンを当たり終える度に豪日の演出・振付・音楽スタッフからあちこちで、同時多発的にノート(ダメ出し)があり、またキャスト側からも活発に質問が飛んでいた。この熱量ならば、音楽とダンス、キャストの魅力はさらに磨き上げられていくことだろう。そこにセットと照明、さらにはバンドや衣裳の魅力も加わる日本版『MRTM』が観劇できる──いや、“マジック”にかかれる日が、心の底から待ち遠しい!文=町田麻子<公演情報>『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』2023年6月29日(木)~8月31日(木) 帝国劇場※プレビュー公演:6月24日(土)~28日(水)チケット情報はこちら:
2023年06月19日