早稲田大学(早大)は、金属ナノ粒子の電界トラップを用いることで、配線上に一度クラック(亀裂)が生じた場合でも、自己修復する金属配線を実現したと発表した。同成果は、同大 理工学術院 基幹理工学部機械科学・航空学科の岩瀬英治准教授、同大大学院 基幹理工学研究科修士1年の古志知也氏らによるもの。詳細は、1月18日~22日にポルトガルのエストリルで開催された国際学会「MEMS2015(The 28th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)」にて発表された。今回、研究グループでは、金属配線に自己修復機能を付与することによって、高い導電率と高い伸縮耐性を兼ね備えた配線を実現しようと試みた。これは、伸縮配線を実現するために、従来の研究では"材料"や"形状"に着目したアプローチが試みられてきたのに対し、"機能"に着目した新たなアプローチであるという。まず、厚さ100nmの金配線、および金属ナノ粒子を分散した液体として半径20nmの金ナノ粒子分散水溶液を用いて、自己修復機能を確認するために、ガラス基板上に幅が一定のクラック(亀裂)をもつ金配線を作製した。金属配線は、金属ナノ粒子を含む液体で覆われている。そして、そのクラック部のある金属配線に電圧を印加した。すると、クラック部にのみ電界が生じ、金属ナノ粒子⼦がクラック部に引き寄せられる力(誘電泳動力)が働いた。通常の状態で、金属ナノ粒子はファンデルワールス力や静電反発力を受け液中に分散しているが、電圧の印加により誘電泳動力が大きくなると、クラック部に集められる電界トラップ現象が生じる。そのため、クラック部のみに金属ナノ粒子が集まり、集まった金属ナノ粒子によりクラック部が架橋され、金属配線が修復されるという。一度クラックが修復してしまうと、金属配線がつながり電界が生じなくなるため、それ以上過度な修復は行われない。また、金属ナノ粒子はファンデルワールス力や静電反発力を受け液中に分散しているため、クラック部以外の金属配線部に金属ナノ粒子が吸着することもないとしている。研究グループでは、さらに大きなクラック幅の修復の実現や、さらに高い自己修復機能を目指して改良を行っている。また、現状の構成では液体の封止が必要となるが、液体の封止が構造上、製造上問題になることも考えられるため、金属ナノ粒子をゲル中に分散させた構成での自己修復機能の研究を試みている。
2015年02月19日NTTは10月6日、シリコントランジスタ中に存在する電荷の閉じ込め状態であるトラップ準位を介した単電子転送(電子を1つずつ正確に運ぶ技術)の高速化に成功したと発表した。詳細は、英国科学誌「Nature Communications」に掲載された。今回、NTT 物性科学基礎研究所は、シリコントランジスタ中に存在する極めて微細な閉じ込め領域を持つトラップ準位を利用した、最高動作周波数3.5GHzの高速単電子転送(測定温度17K)に成功した。この単電子転送のエラー率は、電流計で計測可能な最小レベルとなる10-3以下だったという。この高速でのエラー率は、現在研究が進められている単電子転送素子の中でも極めて低い値であり、さらに、理論的予測では絶対温度10~20K、周波数1GHzでエラー率が10-8以下(電流標準としての目標値)になることが見込まれ、高い転送精度を持っている可能性も示されたとしている。同技術により、1つの方向に正確に転送された電子の流れは、精度の高い電流として取り出せるため、近年提案された電流の基本単位であるアンペアの再定義に繋がる高精度な電流源(電流標準)への応用が期待される。さらに、従来の精度を凌駕する高精度化を図ることで新しいSI単位系での電流の高精度化を実現すると、電気標準分野・計測産業分野に貢献すると考えられるとコメントしている。
2014年10月08日ファミリーマートは8日、ファストフードブランド"できたてファミマキッチン"より、スチーマーの新商品として「ホットラップ(ピザソーセージ)」を50万食の数量限定で、全国のファミリーマート店舗約10,500店にて発売する。○ワンハンドで気軽に食べられるホットメニュー同商品は、具材を包むようにサンドした形が特徴のホットメニュー。ワンハンドで気軽に食べることができ、朝食やコーヒーに合うという。パリッとしたジューシーなソーセージにイタリア産トマトを使用したトマトソース、モッツァレラチーズを合わせ、全粒粉入りの生地で包んだ食感の良い商品に仕上げた。価格は150円。
2014年04月04日