『パラサイト 半地下の家族』や『燃ゆる女の肖像』のNEONが北米で配給し、エドガー・ライトなどの新進気鋭の監督たちが絶賛、その過激さと危険さに議論を呼んだエコスリラー『HOW TO BLOW UP』の本予告とポスタービジュアルが解禁された。地球温暖化が進み、気候変動の脅威が差し迫る最中でテキサス州の石油精製工場を即席の爆弾で破壊しようとする8人の若者たちを描く本作。監督は、気候科学者の両親を持ち、気候変動についてのドキュメンタリーからキャリアをスタートさせたダニエル・ゴールドハーバーが務める。解禁された本予告では、前半部分でパイプラインの爆破計画に参加する8人の若者たちが紹介される。彼らは、社会に構造的なダメージを与えることで問題への抜本的な変化をもたらすため、誰も傷つけず、環境も汚染することなく、秘密裏に石油パイプラインを爆破するという任務を遂行する。後半、「Dos Monos」の完全未発表音源と共に流れるセリフ「人々を犠牲にし利益を得るものたちに注告するのだ。企業は私たちを野蛮だと責めるだろうが、これは当然の行動だ。自己防衛のための正義なのだ!」という呼びかけは、果たして今の社会に対してどのような意味を持つのだろうか?また、NEONが制作したデザインを採用した新ビジュアルでは、主人公たちが爆弾を運ぶ姿が緊張感を持って描かれている。監督やメディアからのコメントも寄せられており、エドガー・ライトは「絶対に見逃せない、今年のベストの1つ」、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のダニエル・シャイナートは「重要で緊急、素晴らしいスリラー!」と評している。『HOW TO BLOW UP』は6月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、池袋HUMAX シネマズ、シネマート新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:HOW TO BLOW UP 2024年6月14日より ヒューマントラストシネマ有楽町、池袋 HUMAX シネマズ、シネマート新宿 ほか全国にて公開© Wild West LLC 2022
2024年04月20日映画『パラサイト 半地下の家族』『ベイビー・ブローカー』で知られるソン・ガンホのドラマ初主演で話題の「サムシクおじさん」が、ディズニープラス スターにて5月15日(水)より独占配信開始。「サムシクおじさんって誰だ?」の言葉から始まる、謎に包まれた人物のティザー予告と日本語版ポスタービジュアルが解禁となった。第75回カンヌ国際映画祭男優賞受賞、そして30年を超えるキャリアで初のドラマ出演を迎えたことで話題の俳優ソン・ガンホが主演。1960年代の激動の韓国を舞台に、謎の政治フィクサーであり、“サムシクおじさん”の愛称で呼ばれる男と、自国の運命をなんとか好転させようと奔走する野心あふれる理想主義的な青年キム・サンが、誰もが1日3食を食べられる豊かな国に変えるという野望を抱きながら、欲望渦巻く中で奮闘する様子を描いた骨太のヒューマン・エンターテインメント。奨学生としてアメリカ研修で経済学を学び、韓国を産業国家にする夢を持っていたキム・サン。しかし、自分の力だけでは難しいと壁を感じていたところ、同じ夢を抱いているという“サムシクおじさん”と出会う。“サムシクおじさん”とは、家族を飢えさせないために、戦争中も毎日3食(サムシク)を与えたことに由来する愛称で、戦後の苦境にあえぐ韓国を、誰もが1日3食を食べられる豊かな国に変えることを目標に、2人は不穏なパートナーシップを組むことに。果たして2人の熱い思いは実を結ぶのか。そして、サムシクおじさんの正体とは――?サムシクおじさんことパク・ドゥチルを演じるのは、本作が人生初のドラマ主演となるソン・ガンホ。スクリーンを舞台に活躍し、世界が認めるソン・ガンホは、その圧倒的な演技力と存在感を存分に発揮する。また、サムシクおじさんとパートナーシップを組んで、韓国を産業国家にしようと奮闘する青年キム・サンを、「ミスター・サンシャイン」『声/姿なき犯罪者』の次世代実力派俳優のピョン・ヨハン。ソン・ガンホと魅せる熱い芝居に注目。サムシクおじさんを都合よく使う次期指導者候補のカン・ソンミンには「弁論をはじめます。」「刑務所のルールブック」のイ・ギュヒョン、キム・サンとともにアメリカ研修に行くが軍人になる道を選んだチョン・ハンミンを「殺し屋たちの店」ソ・ヒョヌ。さらに、映像には「少女時代」ティファニーの姿も。監督・脚本は映画「カシオペア」を手掛けたシン・ヨンシクがつとめ、豪華な実力派キャストたちの競演を熱く演出する。この度解禁された日本語版ポスタービジュアルでは、薄暗い部屋の中、両手に食べ物を持った笑顔のサムシクが写されている。「夢、野望、成功をもたらす、その名は――」というキャッチコピーは「サムシクおじさん」と呼ばれ慕われている男の親しみのある笑顔の裏に、秘める野望があることを感じさせる。また、ティザー予告編では、次々と映し出される登場人物たちと「サムシクおじさんって誰だ?」「おい!サムシク!」「サムシクおじさん」「サムシクおじさん?」など、様々なニュアンスでサムシクを呼ぶ声が飛び交う。「戦争中も1日3食を全部食べさせたと。自分の家族は養うって。愛と尊敬の意味でみんなそう呼んでいます」と説明されるが、怪しげな笑いを浮かべてこちらを見ているサムシクは、なにやら不穏な空気すらある正体不明な人物のよう。チラっと映るイ・ギュヒョンやソ・ヒョヌの役どころも気になるティザーとなっている。まだまだ謎に包まれた本作。混沌とした時代を舞台に描かれるサムシクおじさんの熱き生き様に期待が高まる。「サムシクおじさん」は5月15日(水)より毎週水曜ディズニープラス スターにて独占配信(全16話/初週5話一挙配信、以降毎週水曜日2話ずつ、最終週3話配信)。(シネマカフェ編集部)
2024年04月19日ブランドン・クローネンバーグ監督最新作『インフィニティ・プール』より新たな場面写真が解禁された。『パラサイト 半地下の家族』の配給会社NEONが製作を手掛けた本作は、クールなルックスで大人気のスカルスガルド兄弟の長男アレクサンダー・スカルスガルド(『ターザン:REBORN』「ビッグ・リトル・ライズ」)とミア・ゴスが初共演し、全米スマッシュヒットを記録した注目作。本国ではスランプに陥り徐々に堕落していく作家ジェームズを演じたスカルスガルドの体当たりの熱演と、そんな彼を奇妙で恐ろしい世界に誘う女、ガビ役のミア・ゴスによる怪演が大きな話題となった。主演を務めたアレクサンダー・スカルスガルドは、1976年生まれのスウェーデン出身の俳優。父は、『ドラゴン・タトゥーの女』『マイティー・ソー』など数々の映画に出演しているステラン・スカルスガルド。『ニンフォマニアック』ではアレクサンダーより早くミア・ゴスとの共演を果たしている。四男ビルは『シンプル・シモン』『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』で注目を集め、つい先日リメイク版『ザ・クロウ(原題)』での主演が発表されるなど、引く手あまた。さらに次男、五男も俳優という芸能一家の出身だ。長男アレクサンダーは、7歳から子役として活躍し、HBOドラマ「トゥルーブラッド」(08-14)での演技が評価されスクリーム・アワードの最優秀悪役賞を2010年から2年連続で受賞。父と共演を果たしたラース・フォン・トリアー監督作『メランコリア』ではハンプトン国際映画祭でBreakthrough Performer賞を受賞。2017年にはメリル・ストリープやニコール・キッドマンと共演したドラマ「ビッグ・リトル・ライズ」でエミー賞とゴールデン・グローブ賞の両方で助演男優賞を受賞した。『ターザン:REBORN』『ゴジラVSコング』などのハリウッド大作で主演に抜擢される一方で、『メイジーの瞳』『ディス/コネクト』などのメッセージ性の強いドラマ作品へも意欲的に出演し幅広く活躍している。194cmの高身長に鍛え上げられた肉体、そしてその甘いマスクにも関わらず、『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』では衝撃的なヘアスタイルを披露したり、本作においても、その鍛えられた腹筋を惜しげも無く曝け出し、首輪を着けて身も心もボロボロにされ堕ちていく男を見事に体現した。ブランドン・クローネンバーグ監督はそんな彼について「アレクサンダーはとても心が広く、優しい素敵な人です。本作はインディペンデント作品ということで時間もなく、常にバタバタしていて、お金もないような現場でした。そういった現場の場合、役者も制作チームに寄り添ってくれる人が望ましいですが、アレクサンダーはそういった面も持ち合わせています。ご存知の通り、彼はハリウッド大作の主役を張れるような美貌と才能を持ち合わせていますが、彼自身はルックスを全く気にしないような人です。どんどん変貌していく役も全く恐れないので、とても興味深い役者だと思いました」とコメントしている。そしてこの度、本作のアレクサンダー・スカルスガルドを捉えた新たな場面写真が解禁。解禁された写真では、物語の舞台となる美しいリゾート地でサングラスに白シャツで佇むなんとも絵になる一枚。砂浜の日陰で寝転びながら物憂げにこちらに目線を向けている一枚も。さらにはこれまでと雰囲気が変わり、着衣もなく何かドロドロしたものを口に含んでいるショット。果たして彼の身に何が起きたのか、どう堕ちていくのか…?物語の行方が気になる場面写真となっている。『インフィニティ・プール』は新宿ピカデリー、池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:インフィニティ・プール 2024年4月5日より新宿ピカデリー、池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開© 2022 Infinity (FFP) Movie Canada Inc., Infinity Squared KFT, Cetiri Film d.o.o. All Rights Reserved.
2024年04月07日『パラサイト 半地下の家族』『燃ゆる女の肖像』を手掛けたNEONの北米配給によりスマッシュヒットを記録した『HOW TO BLOW UP』よりコンセプトビジュアルが解禁された。本作は、気候変動の脅威が差し迫る最中でテキサス州の石油精製工場を即席の爆弾で破壊しようとする8人の若者たちを描き、その過激さと危険さが議論を呼んだエコスリラー。この度解禁されたのは、3DCGを用いた日本版オリジナルのコンセプトビジュアル。環境汚染によって苦しめられたメンバーたちが、手作りの爆弾で石油パイプラインを爆破するのに使用するオイルバレル(樽)をモチーフにしており、よく見ると「爆破法」「危険性」といった日本語も記されている。メンバーたちの、いまにも爆発しそうな内なる憤りが伝わってくるような、物々しい印象のビジュアルに仕上がった。果たして彼らは、パイプラインを爆破して世界を変えることができるのか…?本作ではメンバーによる手作り爆弾の制作を描くため、監督がパイプラインエンジニアやアメリカの反テロリズム専門家(匿名を希望)と接触。彼らへの詳しいインタビューに基づき、3インチの鋼製パイプラインを破壊するために必要な爆弾の製造方法を現実的に考案し、映画のストーリーに組み入れている。劇中で率先して爆弾の制作を引き受けるのは、石油会社に恨みを持ち手作り爆弾の制作方法を研究しているネイティブアメリカンのマイケルで、『レヴェナント:蘇えりし者』(2015年)でレオナルド・ディカプリオの息子を演じたフォレスト・グッドラックが演じている。『HOW TO BLOW UP』は6月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、池袋HUMAXシネマズ、シネマート新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:HOW TO BLOW UP 2024年6月14日より ヒューマントラストシネマ有楽町、池袋 HUMAX シネマズ、シネマート新宿 ほか全国にて公開© Wild West LLC 2022
2024年04月05日『パラサイト 半地下の家族』『燃ゆる女の肖像』などを手掛ける「NEON」の北米配給によりスマッシュヒットとなった『How to Blow Up a Pipeline』(原題)が、邦題『HOW TO BLOW UP』として6月14日(金) より公開決定。特別ティザー予告と場面写真が解禁となった。本作は、環境アクティビストたちの命懸けの石油パイプライン爆破を描き、FBI が「テロを助長する」と警告した注目作。環境破壊に人生を狂わされたZ世代の環境活動家たちが、石油パイプラインを破壊する大胆な作戦を実行する。やがて過激な決意が、友人、恋人、苦難に満ちた物語を持つ仲間たちを巻き込みながら暴力の象徴的(=パイプライン)を爆破するという大胆なミッションへと結びついてゆく。若い世代のエネルギーは、予期せぬ混乱を招きながら爆発的フィナーレへと疾走するーー。2017年設立以降、『パラサイト 半地下の家族』『燃ゆる女の肖像』『TITANE/チタン』、本年度アカデミー賞ノミネート作品『落下の解剖学』など、奇抜で野心的な映画を次々と配給する新進気鋭の映画スタジオ「NEON」が北米で配給。2023年に公開されると、『ラストナイト・イン・ソーホ ー』エドガー・ライト監督は「絶対に見逃せない、今年のベストの1つ」、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』ダニエル・シャイナート監督は「重要で緊急、素晴らしいスリラー!」、『グリーン・ナイト』のデヴィッド・ロウリーは「今年のベスト映画の1本」とコメントするなど新しい才能が年間ベストに挙げ、賛否両論を巻き起こしながらもスマッシュヒットを記録した。あわせてアメリカのレーベル「Deathbomb Arc」と契約するなど、注目され続けてきたアーティスト 「Dos Monos」の完全未発表音源を使用した特別ティザー予告が到着。原作は、スウェーデンの気候変動学者アンドレアス・マルムが2021年に著したノンフィクション「パイプライン爆破法 燃える地球でいかに闘うか」。反奴隷制運動からサフラジェット、公民権運動、南アフリカのアパルトヘイトとの闘い、あるいはガンジーのイギリス帝国軍への献身に至るまで、革命は非暴力を重んじる戦略的平和主義や市民的不服従よりも「サボタージュ(財物を破壊する活動)」や「暴力的な直接行動」が成功をもたらしてきたことを論じたこの本は、美術館での抗議活動を展開するジャスト・ストップ・オイルのムーブメントとも結びつきながら、大きな波紋を呼んでいる。本作は原作のエッセンスを残しながらも、物語の形に大胆に改変。公開されるや否や、「危険分子が映画に着想を得て、爆発物やその他破壊装置で石油ガスインフラを狙う可能性がある」とFBIが警告し、内部文書が警察、政府、その他インフラを反故する関連各所にも配布されるなど波紋を呼んでいる。スタッフ&キャストに新しい才能が集結監督を務めるのは、気候科学者の両親を持ち、気候変動についてのドキュメンタリーからキャリアをスタートさせたダニエル・ゴールドハーバー。原作を読んだ執筆パートナーのジョーダン・ショールからアイデアが持ち込まれ、その大胆なマニフェストを手がかりに、主演を務めるアリエラ・ベアラーと共同で脚本を執筆。環境問題の緊急性を鑑み、構想からわずか19か月でスクリー ンに命を吹き込んだ。キャストには「マーベル ランナウェイズ」で社会活動家のGertYorkesを演じたアリエラをはじめ、 カンヌ映画祭でグランプリを受賞した『アメリカン・ハニー』で主演のサッシャ・レイン、「ユーフォリア」「ホワイト・ロータス」「YOU」などに出演する人気俳優ルーカス・ゲイジ、『アイム・スティル・ア・バージン』『アシスタント』のクリスティン・フロセス 、『レヴェナント:蘇えりし者』でレオナルド・ディカプリオの息子を演じたフォレスト・グッドラックなど新しい才能が集結した。また、アーティストDos Monosの、完全未発表音源を使用した異色の特別ティザー予告は、渋谷カルチャーに新しい波を起こす映画コミュニティ「渋谷電影 SHIBUYACINEMACLUB」が制作した映像。『トレインスポッティング』『mid90s ミッドナインティーズ』など90年代のカウンターカルチャームービーを彷彿とさせる疾走感で、若者の怒りを描き出した。さらに場面写真も解禁。環境破壊に人生を狂わされた若い世代の男女が集結し、石油パイプライン破壊に向けて動き出す様子が映し出されている。この行動に至るまで、彼らの人生にどんな背景があったのか。そう思いを馳せてしまうような衝動や疾走感溢れる場面写真となっている。また、本作公開にあわせ、新しい映画レーベル「VELVET FILMS」が誕生。ブランドサイトやSNSが立ち上がった。配給は、国内最大級の映画・ドラマ・アニメのレビューサービス「Filmarks」を運営する株式会社つみきが立ち上げた映画レーベル「SUNDAE」が務める。『HOW TO BLOW UP』は6月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、池袋HUMAXシネマズ、シネマート新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年03月10日昨年6月より上演された舞台「パラサイト」が、4月にWOWOWにて放送・配信されることが決定した。2019年に韓国で公開され、第92回アカデミー賞で非英語作品として史上初の作品賞受賞のほか計4部門受賞という快挙を成し遂げた、ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』を日本で舞台化した本作。2023年に東京・大阪で上演された話題作だ。日本版の舞台は、1990年代の関西。地上にありながら地下のように日が差さないトタン屋根の集落で暮らす金田家が、高台の豪邸で暮らす永井家に寄生(パラサイト)していく物語。本作で台本と演出を手掛けるのは、映画『愛を乞うひと』、舞台「泣くロミオと怒るジュリエット」などで知られる脚本・演出家の鄭義信。舞台「パラサイト」撮影・細野晋司出演は、半地下に暮らす金田家の夫婦役を古田新太、江口のりこ、その息子と娘役を宮沢氷魚、伊藤沙莉が演じ、一方、裕福な永井家の夫婦役を山内圭哉、真木よう子、その娘役を恒松祐里、家政婦役をキムラ緑子が演じるほか、オリジナルの登場人物としてみのすけが出演。個性と実力を兼ね備えた豪華キャストが顔をそろえた。舞台「パラサイト」は4月、WOWOWにて放送・配信予定。(シネマカフェ編集部)
2024年02月27日ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』を日本で舞台化し、2023年6月より上演された舞台『パラサイト』が、2024年4月にWOWOWで放送・配信されることが決定した。日本版の舞台は、1990年代の関西。地上にありながら地下のように日が差さないトタン屋根の集落で暮らす金田家が、高台の豪邸で暮らす永井家に寄生(パラサイト)していく物語が描かれる。台本と演出を手がけるのは、映画『愛を乞うひと』、舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』などで知られる脚本・演出家の鄭義信。出演は、半地下に暮らす金田家の夫婦役を古田新太と江口のりこ、その息子と娘役を宮沢氷魚と伊藤沙莉が演じ、一方、裕福な永井家の夫婦役を山内圭哉と真木よう子、その娘役を恒松祐里、家政婦役をキムラ緑子が演じるほか、オリジナルの登場人物としてみのすけが登場する。また舞台版ならではのラストも見どころとなっている。<番組情報>舞台『パラサイト』原作:映画『パラサイト 半地下の家族』台本・演出:鄭義信出演:古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ/キムラ緑子、みのすけ/山内圭哉、恒松祐里、真木よう子/青山達三、山口森広/田鍋謙一郎、五味良介、丸山英彦、山村涼子、長南洸生、仲城綾、金井美樹放送・配信日:WOWOWで4月放送・配信予定番組公式サイト: CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2024年02月26日本年度アカデミー賞作品賞&脚本賞ノミネートの話題作『パスト ライブス/再会』より、本国ロング予告が解禁された。A24と『パラサイト 半地下の家族』配給の韓国のCJ ENMが初の共同製作で贈る本作は、ソウルで初めて恋をした幼なじみの2人が、24年後の36歳、N.Y.で再会する7日間を描くラブストーリー。この度解禁された予告映像には、ノラとヘソンが24年ぶりにN.Y.で再会した瞬間の、互いの気持ちが溢れ出す表情や言葉にならない声で喜び合う姿が瑞々しく切り取られている。そしてこの再会に、ノラの夫・アーサーは「この物語で、僕は運命を阻む邪悪な米国人の夫だ」、「彼は13時間かけて来た。会うなとはいえないよ」と、ヘソンに対する複雑な気持ちを妻であるノラに率直に吐露しながらも、彼ら2人の関係性を尊重し見守る。1人の女と2人の男、複雑な気持ちと緊張感を保つ3人。言いようのない“縁”に導かれた彼らが、再会の数日間を経ることで、「もしもあの時…」と過去に選ぶことができた人生の分かれ道、そしていま歩んでいる日々の生活にそれぞれの想いをめぐらせる。本作のキーワードは、映像の冒頭にも出てくる、“縁ーイニョンー”。“摂理”または“運命”という意味をもつ韓国語で、ノラのセリフにも「見知らぬ者同士が道ですれ違い、袖が偶然軽く触れたら、8000層もの“縁”が結ばれたということ」という言葉が登場する。セリーヌ・ソン監督は、この言葉の概念について、「東洋の文化では“縁”について語るとき、必ずしも行動に移せるものではないことが多いんです。時には、突然現れるような場合もあります」と説明した上で、「“縁”はロマンチックな概念ですが、結局のところ、人と人との関係性や、その親密さを表すもの」だと語る。また、「この作品は、時間と場所の隔たりをも超えた結び付きについて描いたもの」と明かしている。12歳・24歳・36歳と3つの時代を描くとともに、ソウルとN.Y.の国境を越えて繋がる、“縁ーイニョンー”。本作は、24年ぶりのノラとヘソンの再会の物語でありながら、36歳の現在、N.Y.でノラと人生を共にしているアーサーも含めた3人の“縁”に纏わる物語である。ソン監督はこの物語を“愛”だと語り、「愛とは、相手のことを尊敬し、その人生を理解してあげること。守ってあげる価値がある、存在する価値があると理解してあげることです」と解説している。『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
2024年01月31日アメリカの「A24」と、『パラサイト 半地下の家族』の韓国CJ ENMが初の共同製作で贈る注目作『パスト ライブス/再会』でメガホンを取り、長編映画監督デビューを飾ったのはセリーヌ・ソン監督。彗星の如く賞レースに現れた同監督に注目した。本作は、ソウルで初恋に落ちた幼なじみのふたりが、24年後の36歳、N.Y.で再会する7日間を描くラブストーリー。「運命」の意味で使う、韓国の言葉“縁ーイニョンー”が物語のキーワードとなっている。先日5部門にノミネートされたゴールデン・グローブ賞では、作品賞(ドラマ部門)や非英語映画賞のほか主演のグレタ・リーが女優部門(ドラマ)されただけでなく、監督賞と脚本賞にはセリーヌ・ソン自身の名前が踊った。『バービー』のグレタ・ガーウィグや『哀れなるものたち』のヨルゴス・ランティモス、『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のマーティン・スコセッシなど、映画界を代表するような名匠たちの名前が呼ばれる中、彗星の如く現れたフレッシュな才能。ニューヨーク映画批評家協会賞 初長編賞やナショナル・ボード・オブ・レビュー賞最優秀初監督賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞ニュージェネレーション賞など、目の肥えた批評家たちを唸らせ新人監督賞を総なめにしている。セリーヌ・ソン監督と主演グレタ・リーセリーヌ・ソンは、12歳の時に家族と共にソウルからトロントへ移住し、その後ニューヨークに渡り結婚、自身の体験を基に本作の脚本を執筆した。映画化のひらめきを得たのは、自分とアメリカ人の夫、そして幼い頃に想いを寄せていた韓国人の男性と一緒にイーストビレッジのバーにいたときのことだと言う。「夫と彼は同じ言語を話すことができなかったので私が2人の間に座り通訳をしました。その体験が特別だと思えたのは、本来だったら絶対に出会うはずもない2人が私を介して出会い、お互いを知ろうと努力してくれていたからです」と監督。「その姿を見て、この2人にものすごい繋がりを感じたし、とても感動しました。今ここにいる私たち3人は、お互いを大事に思うからこそ、それぞれ最善を尽くそうとしている。それを体感して私が思ったことは、“これは物語になるかもしれない”」とふり返って語る。こうして本作の製作を始めたソン監督は、実は映画界のサラブレッドだ。劇中でも主人公・ノラの父親は映画監督として描かれるが、それは実生活でも同じく、父親のソン・ヌンハン監督は『ナンバー・スリー NO.3』(97年)で当時デビュー直後のソン・ガンホをキャスティング。いまや韓国映画界を牽引するソン・ガンホは、この時の演技で大鐘賞新人男優賞、青龍映画賞助演男優賞などを受賞、一躍脚光を浴びることとなった。以降カナダに移住したこともありフィルモグラフィーは途絶えるが、時を経て娘であるセリーヌ・ソンが映画監督の道を選んだ。第33回ゴッサム賞授賞式にて先日米国アカデミー賞でも作品賞、脚本賞にノミネートされた本作。それを受け、セリーヌ・ソン監督はこの映画のキーワードである「縁(イニョン)」について、「『縁(イニョン)』とは、同じ時代に同じ場所にいるという奇跡的な繋がりと愛を指す東洋のコンセプトです。この奇跡は、前世(PAST LIVES)で共に生きた何千もの人生の結果なのです。私たちチーム全員が、この映画の制作中に『縁(イニョン)』を深く感じることができました」と語っている。『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
2024年01月30日『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を生み出したA24と、『パラサイト 半地下の家族』の韓国CJ ENMが初の共同製作で贈る注目作『パスト ライブス/再会』から、再会した主人公の2人がニューヨークをめぐる場面写真が解禁された。本作は、移住によって離れ離れになった幼なじみの2人が24年後、36歳の夏にニューヨークで再会する7日間を描く、大人のラブストーリー。物語のキーワードは「運命」の意味で使う韓国の言葉、“縁ーイニョンー”。見知らぬ人とすれ違ったときに、袖が偶然触れるのは、前世(PAST LIVES)で2人の間に“縁”があったから。登場人物たちが感じるいくつもの「もしも…」が、観客1人ひとりの人生における“あの時”の選択に重なり、心の中に存在する“忘れられない恋”の記憶を揺り起こす――。賞レースの幕開けを飾るゴッサム賞作品賞をはじめ、AFI(アメリカン・フィルム・インスティテュート)2023年映画トップ10の受賞、インディペンデント・スピリット賞では5部門にノミネート、そして第81回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)賞、非英語作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞(ドラマ部門)と5部門へノミネートされ、存在感を発揮した本作。現在、207の映画賞へノミネート、70受賞(1月15日時点)と本年度賞レースを席巻。2024年に入ってからもその勢いは止まらず、年始から第58回全米映画批評家協会賞で作品賞を受賞。全米の著名な映画批評家61人で構成される同賞は、過去にも『TAR/ター』『ドライブ・マイ・カー』『ノマドランド』『パラサイト 半地下の家族』など、その年のアカデミー賞を賑わせてきた数々の作品が作品賞を獲得している歴史がある。ほかにも続々と受賞を重ねており、先日発表された全米監督組合賞(DGA)では、セリーヌ・ソン監督が初長編映画監督賞にノミネートされるなど、批評家たちからの熱烈な支持とさらなる注目を集めている。1月23日にノミネートが発表される米国アカデミー賞では、第92回に『パラサイト 半地下の家族』がアジア映画として初めて作品賞を受賞、翌年には『ミナリ』で助演女優賞(ユン・ヨジョン)を、そして昨年は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が作品賞をはじめ7部門で受賞を果たすなど、アジア系作品の勢いが止まらない。今回も『オッペンハイマー』や『バービー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』など名だたる作品と肩を並べるノミネートにも期待がかかる。また、マスコミ向けの試写会では、「鳥肌が立った」「いつまでも余韻に浸れそう」「心の奥深くに刺さって抜けない映画」「ラブストーリーという概念も超えている作品」「映画全体が洗練されている」など、称賛の声が続々と上がっている。今回公開された場面写真は3点。ノラ(グレタ・リー)に会うためにニューヨークを訪れたヘソン(ユ・テオ)との再会の瞬間を捉えたショットや、ハドソン川の船上や地下鉄など、ニューヨークの様々な場所をめぐりながら、お互いを見つめ合い笑顔で微笑むものなど、いずれも24年ぶりの再会の喜びが伝わってくるカット。これら“再会”のシーンについて主演のグレタ・リーは、「最初から(ヘソン役のユ・テオと)お互いにフィジカルコンタクトがないようにと言われていました」と言う。「役者は普段からしょっちゅうハグする傾向があるから」と撮影前にセリーヌ・ソン監督から指示があったことを明かし、「監督からそういうアドバイスがあったからこそ、マディソン・スクエア・パークのシーンにつながる緊迫感が生まれたんだと思います」と同シーンでの撮影をふり返る。俳優陣がリアルな緊張感をもって臨んだ再会の様子に注目だ。『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
2024年01月16日第48回トロント国際映画祭で上映されると「『パラサイト 半地下の家族』に続く傑作」(Screen Daily)と評価された『コンクリート・ユートピア』。この度、本作でマンションの防犯隊長に任命され、葛藤しながらも愛する妻を守るべく奮闘するミンソンを熱演したパク・ソジュンからのコメントが到着した。本作は、大災害が起きた首都ソウルで唯一崩落しなかったマンションを舞台に、そこに集まった生存者たちの濃密な人間ドラマを描いたエンターテインメント大作。映画『ミッドナイト・ランナー』(17)では新人賞をはじめ多くの映画賞を受賞し、ドラマシリーズ「梨泰院クラス」で主演を務めるなど世界的人気となったパク・ソジュン。さらに、マーベル・スタジオ作品『マーベルズ』でハリウッドデビューを果たし、活躍の場を世界中に広げる彼が本作の撮影の裏側を語ってくれた。Q.公務員だったミンソンは防犯隊長に任命されてから、少しずつ性格が歪んでいく様子でした。演じる上で意識したことは?ミンソンというキャラクターは平凡な人間のように見えますが、映画の後半部分で感情が露になって変わっていくときに、やりすぎに見えてもいけないし、物足りないのもいけないと考えました。映画全体をみた時に、ミンソンは極端な感情表現をしてはいけないと思ったので、その境界線を見つけることに一番心がけました。そのため、監督と話し合いながら感情の適切なラインを見つけようと努力し、監督のOKサインを信じて1シーン1シーン作っていきました。Q.過酷な環境を生き抜く様子が描かれていますが、公開後のいまだからこそ話せる裏話を教えてください。監督はミンソンが変化したあとの状況を大事にしていました。そのため、瞳孔が小さく見えるレンズをつけようかという意見も撮影前にあったそうです。結局、そのレンズをつけるのが難しかったので僕の演技を信じることにしたそうですが、実際にそのシーンで僕の瞳孔が小さくなっていたとおっしゃっていました。当時は知らなかったのですが、後からその話を聞いてとても良いお褒めの言葉をいただいたようで、いまでも気分がいいです。Q.イ・ビョンホンさん演じるヨンタクが豹変し、本性を露わにする姿が印象的な本作。一緒に演じてみた感想は?先輩と一緒に撮影をしながら、演技だけでなく現場でのエチケットを見て感じることがたくさんありました。印象的だったのは、撮影中にモニターを見ていた時に、初めて見る先輩の顔があったことです。これだけ長い間演技をしてきた方なのに、まだ新しい顔があるなんて、それなら僕もこれから俳優人生を送る中で新しいものを作り続けることができるなと思いました。横で見ているだけで、本当に良い影響をたくさん受けました。Q.パク・ボヨンさんと夫婦役を演じてみて、特に印象に残っているエピソードを教えてください。ボヨンさんとは最初の撮影から雰囲気が良かったです。お互いに何気ない話をしながら親しくなれる時間を十分に取って撮影をしましたし、小道具の撮影をした時も、同年代の普通のカップルが訪れるホットな場所でデートをしているかのように撮影をしたので、気兼ねなく親しくなれたと思います。お互いの仕事を応援し共有しながら、平凡な日常を送る二人の時間そのものが心地よく感じられ、初めての共演作品にも関わらず息が合ったと思います。Q.真冬が舞台の本作ですが、撮影は真夏に行われたとのこと!撮影時に大変だったことは?暑さに耐えるのが大きな課題でした。真冬の廃墟となった街という設定なので、暖かいダウンジャケットを着なければならなかったのですが、本当に暑い夏でした。でも、状況に合わせた演技をしなければならない仕事なので、現実を早く受け入れて、出来るだけ集中して撮影するように努力しました(笑)Q.一番好きなシーンを教えてください。すべてのシーンに意味が込められていて良いのですが、日本の観客の皆さんにも少しは安心して観ていただけるシーンを挙げようと思います。映画の冒頭でミョンファと2人きりになった時に「黄桃」を一緒に食べるシーンがあるのですが、完成した映画を観ながら、あの時に食べた「黄桃」は今後ミンソンとミョンファが二度と感じることができない甘さを象徴していたのではないかと思いました。いまはそのシーンが思い出されますね。Q.数多くの恋愛ドラマに出演され“ラブコメの神”と称されていますが、最近はハリウッドデビューも果たし、世界的に活躍の幅を広げられている印象です。今後挑戦してみたい役は?新しいジャンルや演じたことのない役により惹かれるような気がします。何かをやってみたいと決めているわけではないですが、自分が出来る新しい挑戦には常にオープンです。Q.2024年の抱負を教えてください!まずは僕たちの映画を日本の皆さんに愛してもらえたら嬉しいですし、2024年はファンの皆さんと会える時間をもちたいです。昨年は撮影とプロモーションのスケジュールで余裕がなかったのですが、今年は必ず機会を作ってファンの皆さんと時間を過ごせたらと思います。Q.この映画を通じてどんなメッセージを届けたいですか?それぞれのキャラクターに焦点を当てて観ると、より面白く観れると思います。この作品には様々な人間模様が描かれていて、どのキャラクターに焦点を当てるかによって映画を見る観点や解釈が変わる映画です。様々なテーマが盛り込まれているので、映画を観終わった後に「自分だったらどうしていたか?」と問いかけたり、色々な話をしたりすることが出来る映画だと思います。自然と“瞳孔が小さくなっていた”と監督から自身の演技を絶賛されたパク・ソジュン。イ・ビョンホンやパク・ボヨンら豪華キャスト陣が織りなす迫力あるストーリー展開、真冬のシーンを真夏に撮影したというキャスト&スタッフ陣が込めた思いは必見となっている。『コンクリート・ユートピア』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:コンクリート・ユートピア 2024年1⽉5⽇より全国にて公開© 2023 LOTTE ENTERTAINMENT & CLIMAX STUDIO, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2024年01月13日映画『パラサイト 半地下の家族』を日本で舞台化した「パラサイト」。このたび、同舞台を1月 20 日(土)20:00よりHulu ストア独占で擬似ライブ配信することが決定した。ポン・ジュノが監督を務めた映画『パラサイト 半地下の家族』は、第72回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞、第92回米アカデミー賞では非英語作品として史上初の4部門受賞を果たし、世界の映画賞を席巻。昨年6月から7月にかけて上演された舞台は、映画『愛を乞うひと』『焼肉ドラゴン』のチョン・ウィシンが台本・演出を手掛け、原作で描かれたテーマはそのままに、設定を1990年代の日本・関西に置き換え、舞台ならではの演出とともに、もう一つの半地下の家族の物語を創り上げた。家内手工業の靴作りで生計を立て、地上にありながら地下のように一日中陽がささない堤防下のトタン屋根の集落で細々と暮らす金田一家が、高台の豪邸で暮らす永井一家へ次第にパラサイト(寄生)していく物語となっている。パラサイトする側の家族、金田家には古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ。金田家にパラサイトされていく永井家に、山内圭哉、真木よう子、恒松祐里。物語のキーパーソンとなる家政婦役でキムラ緑子、舞台版オリジナルの人物としてみのすけが参加した。公演当時、チケットは発売直後から入手困難と言われ完売となった本作の映像を配信で視聴できるのは、今回が初めて。擬似ライブ配信終了後には見逃し配信も実施する。なお、Huluストアで本作の視聴チケットを購入した人限定で観られる特典映像も配信。古田さん、宮沢さん、山内さんによる『舞台「パラサイト」SP裏トーク』と題され、ネタバレありで舞台の見どころやマル秘トークを思う存分に語る。また番組内では、伊藤さん、江口さんからの個性豊かなアンケートも公開する。▼Huluストア ライブ配信概要●舞台「パラサイト」・擬似ライブ配信日時:1月20日(土)20時開演・見逃し配信日時:配信終了後準備が整い次第~2月18日(日)23時59分まで・視聴料金:4,800円(税込)・視聴チケット販売期間:1月6日(土)12時~2月18日(日)20時●購入者限定特典映像『舞台「パラサイト」SP裏トーク』視聴期間:1月20日(土)20時~2月18日(日)23時59分※Huluストアにて舞台「パラサイト」視聴チケットをご購入の方のみ(シネマカフェ編集部)
2024年01月06日雑貨店の店長を務めるオムニウッチーさんがつづる、自身が経験した恋愛マンガ。オムニウッチーさんは34歳のときに転職し、そこで出会った10歳下の男性・高倉健と付き合い始めます。転職から1年後、子宮内膜症の診断を受けたオムニウッチーさんは、上司の対応に不信感を抱き退職を決意。婦人科系の病気が判明したことで、10歳下の高倉との付き合いにも自信を失いかけます。そんなとき、高倉の家族の本心を知ってしまい……。★前の話手術当日の付き添いの件で喧嘩勃発!子宮内膜症の手術まで、心身ともにゆっくり過ごしたかったオムニウッチーさん。でも、性欲が強い高倉はエッチを我慢できない様子。出血しているからと断っても、「下は無理でも上ならいいでしょ」という謎理論で、中途半端なエッチもどきの行為が続いていました。そんなある日。手術当日の付き添いの件で高倉と言い合いをしていると、彼の妹から電話があり……。しばらく大きな喧嘩もなく過ごしていた私たち。しかし、手術当日の付き添いの件で意見が合わず、久々に喧嘩が勃発。つらいときこそ、彼氏にそばにいて欲しいという人も多いだろうけど、私はその逆で、つらいときは1人にして欲しいタイプ。術後、自分の体がどういう状況なのかわからないけど、きっと話す余裕なんてないはず……。まして手術日は平日だし、高倉くんには仕事もある。そう思うとますます付き添いなんてして欲しくないのに、高倉君は「付き添いたい!」と言って聞いてくれない。正反対の考えを持つ私たちの話し合いは平行線で……。その間に掛かってきた彼の妹さんからの電話。「まだその人と付き合ってるの? お母さんも心配してたよ?」あぁ……、やっぱり彼の家族は私との付き合いを快くは思っていないんだなぁ。きっと、私じゃなくて、彼にはもっと合う子が他にいるのかもしれない。その思いが強くなった瞬間でした。-----------------「まだ付き合ってるの?」とか「お母さんも心配してたよ」とか、こんな言葉を彼の妹から聞いてしまうなんて、ショックが大きいですよね。そもそも、妹からの電話をスピーカーにして出た、高倉のデリカシーのなさにもあきれます……。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/オムニウッチー(41歳)アラフォー。北海道在住。普段は、キッチン雑貨店で店長をしている。Instagramでは、店で遭遇するお客さんとのエピソードや自分の体験などを漫画にしている。Instagram:@omni_uttii821
2023年08月09日ポン・ジュノ監督の傑作映画『パラサイト 半地下の家族』を舞台化。鄭義信が台本・演出を手がけ、話題の新劇場THEATER MILANO-Zaで幕を開ける。6月5日の初日を前に、合同取材会が行われ、鄭を始めキャストの古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ、キムラ緑子、みのすけ、山内圭哉、恒松祐里、真木よう子が登壇した。今回の舞台化で鄭は、物語の設定を90年代の関西へと変更。金田家の文平(古田)は、家内手工業の靴作りを生業に、妻の福子(江口)、息子の純平(宮沢)、娘の美姫(伊藤)と細々暮らしている。その一方、高台の豪邸に暮らすのが、永井家の慎太郎(山内)、妻の千代子(真木)、娘の繭子(恒松)。さらに永井家の家政婦・玉子(キムラ)、みのすけ演じる舞台オリジナルキャラクターらが絡み合い、永井家に“寄生=パラサイト”していく金田家の綿密な計画が描かれていく。そんな鄭の脚本について古田は、「日本には韓国のような半地下の文化はないですし、そこいらへんはさすが鄭さん、うまいです」と絶賛。さらに「非常にうまく置き換えて貧富の差も出せていると思いますし、映画とはまた違う結末ですが、映画をご覧になった方も『うまい!』ってなると思います」と自信をのぞかせる。映画版の完成度の高さに「多少のプレッシャーはありました」と語る真木は、「ただやっぱり映画と舞台、フィールドが違いますから。鄭さんが見事舞台版へと変えていますし、ぜひ生の私たちの芝居を感じていただければ」と話す。さらに鄭は、「映画のようなスペクタクルはお見せ出来ないと思いますが、人間同士の濃いスペクタクルなドラマと言うのでしょうか(笑)。そういう話にしたいと思いましたし、実際にそうなっていると思うので、ぜひ多くの方に観ていただきたいです」とアピールする。古田新太鄭義信さらに稽古中のエピソードを訊かれると、「わりと順調でしたよね」と山内。古田も「こう見えてみんな結構、素直な俳優なんで(笑)」と、個性派ぞろいの意外な一面を打ち明ける。また関西弁の台詞について古田は、「(関西出身ではないと)ほぼバレないんじゃないかな。だから観に来た人は、『本物の関西人は誰だ?』クイズをやればいいと思う」と笑う。関東出身の伊藤は、「(古田など)すぐに教えてくださる方々が近くにいたのは、すごく恵まれていたと思います」と語り、同じく関東出身の宮沢も、「『もうちょっとこうしたほうがいいよ』とすぐにアドバイスいただけるので、共演者の皆さんにはすごく助けられました」と振り返る。山内圭哉伊藤沙莉伊藤沙莉ちなみに映画版で古田と同じ役を演じているのが、名優ソン・ガンホ。古田は“日本のソン・ガンホ”と言われることもあるが、実は古田の方が年上。これまでは多少の不満もあったようだが……。「この間うちの関係者がソン・ガンホに会いまして。で、その時ソン・ガンホが、『私が韓国の古田新太です』と言ったそうです(笑)。だからもうオッケーです」とニヤリ顔を見せると、会場はドッと笑いに包まれた。取材・文:野上瑠美子<公演情報>THEATER MILANO-ZaオープニングシリーズCOCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』【東京公演】2023年6月5日(月)~2023年7月2日(日)会場:THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)【大阪公演】2023年7月7日(金)~17日(月・祝)会場:大阪・新歌舞伎座公演公式サイト 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2023年06月06日舞台『パラサイト』の合同取材会が4日、都内で行われ、古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ、キムラ緑子、みのすけ、山内圭哉、恒松祐里、真木よう子、台本・演出の鄭義信氏が出席した。第72回カンヌ国際映画祭パルム・ドール、第92回米アカデミー賞4部門受賞という快挙を成し遂げたソン・ガンホ主演の映画『パラサイト 半地下の家族』が日本で舞台化。6月5日~7月2日に東京・THEATER MILANO-Zaにて、7月7日~17日に大阪・新歌舞伎座にて上演される。日本版『パラサイト』の舞台となるのは90年代の関西。家内手工業の靴作りで生計を立て、地上にありながら地下のように一日中陽がささないトタン屋根の集落で細々と暮らす金田一家の主・金田文平を古田新太、文平の息子・純平を宮沢氷魚、純平の妹・美姫を伊藤沙莉、文平の妻・福子を江口のりこが演じる。舞台が関西ということで、千葉県出身の伊藤や東京都出身の宮沢らは、関西弁での演技に挑戦。伊藤は「マスターできているかわからないですけど、すぐに教えてくださる方々が近くにいたというのはすごく恵まれていたと思います」と述べ、関西弁での演技は楽しいか聞かれると「はい!」と笑顔で即答した。宮沢も「シーンが終わったあとに皆さん来てくれて、『ここはこう言ったほうがいいよ』とすぐアドバイスをいただけるのでありがたいですし、すごく皆さんに助けられました」と関西出身の共演者に感謝した。大阪府出身の山内は、伊藤や宮沢らの関西弁について「皆さんすごく上手ですよ。すごくクオリティが高いと思います」と太鼓判。兵庫県出身の古田も「(誰が関西出身じゃないか)ほぼバレないんじゃないかなと。みんなで見に来て『本物の関西人は誰だ』をやればいいと思う」と、関西出身とそうでない人と差がないくらいに仕上がっていると話していた。
2023年06月04日俳優の古田新太が4日、都内で行われた舞台『パラサイト』の合同取材会に、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ、キムラ緑子、みのすけ、山内圭哉、恒松祐里、真木よう子、台本・演出の鄭義信氏とともに出席した。第72回カンヌ国際映画祭パルム・ドール、第92回米アカデミー賞4部門受賞という快挙を成し遂げたソン・ガンホ主演の映画『パラサイト 半地下の家族』が日本で舞台化。6月5日~7月2日に東京・THEATER MILANO-Zaにて、7月7日~17日に大阪・新歌舞伎座にて上演される。日本版『パラサイト』の舞台となるのは90年代の関西。家内手工業の靴作りで生計を立て、地上にありながら地下のように一日中陽がささないトタン屋根の集落で細々と暮らす金田一家の主・金田文平を古田新太、文平の息子・純平を宮沢氷魚、純平の妹・美姫を伊藤沙莉、文平の妻・福子を江口のりこが演じる。古田は「初日に向けてはセリフを間違えないようにしようと思います」と気を引き締め、「設定が日本になっていますので、韓国のような半地下の文化もないですし、そこらへんはさすが鄭さん、うまいです。非常にうまく置き換えて、貧富の差をきれいに出せているんじゃないかなと思います。映画とはちょっと結末も違いますし、でも映画をご覧になった人たちも『うまい!』ってなると思います」と手応えを口にした。“日本のソン・ガンホ”とも呼ばれている古田。4月に行われた「東急歌舞伎町タワー開業前日セレモニー」に出席した際、「あいつのほうが1個下だからね。あいつが“韓国の古田新太”だから」と言って笑いを誘っていたが、「この間うちの関係者が韓国に行ってソン・ガンホさんに会って、ソン・ガンホさんが『私が韓国の古田新太です』と言いました」とにんまり。「それでOKなんで」とご満悦の様子だった。宮沢は「僕は金田家のブレインというか、いろいろプランを立てて家族を巻き込んでいく役柄で、家族のかじを取る人物を演じています」と説明し、「とにかく楽しむところは楽しんで、気を引き締めるところは引き締めて挑んでいきたいと思います」と意気込み。伊藤は「お兄ちゃんの作戦に乗っかっていろんなことをするんですけど、末っ子感というか、わかりやすい甘えん坊なところもありますし、いろんな一面が見せられたらいいなと思っています。頑張ります!」と笑顔でコメント。江口は「古田さんの奥さん役で頑張ります」と挨拶し、共演者から笑いが起こっていた。
2023年06月04日下の階に引っ越してきた住人は、まさかのクレーマーでした。引っ越し直後から足音がうるさいと言われ、怒鳴られることもしばしば。耐えられなくなった私たち家族が下した決断とは? 下の階に引っ越してきた住人と騒音トラブル 第1子が生まれ、家族3人でアパートの2階に住んでいたときのこと。しばらく空き部屋だった下の階へ、娘が3歳のときに新しい住人が引っ越してきました。ある日、わが家の玄関のドアノブに粗品と手紙が入った袋が。そして手紙には下の階に引っ越してきたことに加え、「早くも騒音に悩んでいます。改善してほしい」と書いてあったのです。 話を聞くため夫と下の階の部屋をたずねました。すると、30代後半くらいの女性と5歳くらいの男の子が出てきて「夜間の子どもの足音がひどい。ジョイントマットを敷いたら?」と訴えてきます。その後、言われた通り足音がしそうな場所にジョイントマットを敷き詰めました。しばらくして娘が曲に合わせて踊っていると、下の部屋から天井を棒でつつくような音が5回。私は「うるさいってことじゃない?」と夫に言いましたが「偶然だよ」と言うだけ。その後も、娘がジャンプしたり走ったりするたびに、棒でつつくような音が5回するのです。私は恐怖を感じ、娘に落ち着いて過ごすように言い聞かせました。 そんなある日、アパートの外階段を下りていると、待っていたかのように現れた下の階の住人。そしていきなり「子どもを走らせないでもらえますか!」と怒鳴り去っていったのです。夫に相談すると、次の日には下の階の住人と話し合いをしてくれました。子どもがまだ小さく走らせないことは難しいと話してくれましたが「騒音で訴える」との一点張り。アパートの管理人に相談するも「生活音なので気にしなくていい」と言われただけで解決しませんでした。 結局、気を使って生活することに耐えられなくなり、私たちは一軒家タイプの賃貸に引っ越すことになりました。下の階の住人も同じ子を持つ母だったので、もう少しわかり合いたかったというのが私の本音です。小さい子どもとアパートに住むのであれば、足音の騒音トラブルを避けるために、1階に住むのが望ましいと学びました。 作画/Pappayappa著者:佐野チコ
2023年05月30日韓国ノワールの金字塔、映画『パラサイト 半地下の家族』が舞台となって、新宿の新劇場「THEATER MILANO-Za」に登場する。世界中を震撼させた、格差社会が引き起こした衝撃の人間ドラマを再構築するのは、血と汗と涙と笑いが混在する“愛すべき人間臭さ”を舞台に息づかせる名手、鄭義信。舞台設定を日本に置き換え、「私たちの物語」として提示するその狙いとは!?古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ他、豪華キャストとともに話題作に挑む、鄭の思いに迫った。「ポン・ジュノ監督がどう返事して来るのか、ドキドキしながら待っていました」――原作映画『パラサイト 半地下の家族』の日本公開は2020年1月でしたが、いつご覧になりましたか?日本公開よりも前にあった特別試写会で、初めて観ました。ポン・ジュノ監督とは面識があって作品も何作か観ていますが、この作品も、やっぱりな、どんどん切り込んでくるな!という感触でしたね。韓国は日本以上に貧富の差が激しくなっているんだな、ということがヒシヒシと伝わって来る作品だと思いました。――ブラックユーモアを散りばめた思いも寄らない展開、そうしたエンタテインメント性の高さに評価が集まったところもありますが、作品の核となる社会問題に胸を突かれた、と。そうですね。日本の場合、貧困が目に見えない形で進んでいるように思うけれど、韓国はあらわになって来ているなとすごく感じましたね。韓国ドラマなどにもよく出て来るけど、格差の激しさが怨念のように渦巻いているのが分かりました。で、映画を観た後だいぶ経ってから、映画プロデューサーの李鳳宇さんに「舞台化してみないか」と持ちかけられたんです。舞台『パラサイト』メインビジュアル李さんはポン・ジュノ監督と親しい間柄で、「こんなとんでもない話を舞台に出来るのは、義信さんぐらいしかいない」と言われて(笑)。でも、権利元のCJエンターテインメントという韓国最大の制作会社と、ポン・ジュノのゴーサインが出なければダメだと。「まずは上演台本を書いてくれ、設定を日本に変えて構わない」と言われたので、関西を舞台にしたホンを書いて、それを韓国語に訳してもらってCJとポン・ジュノ監督に読んでもらったら、すぐにOKが出た。じゃあ舞台にしよう〜とトントン拍子に話が進んだ感じですね。――ポン・ジュノ監督も「当初は戯曲として構想した作品」とコメントされていましたが、日本で舞台化されるとは意外でした。ポン・ジュノ監督は僕が書いたホンを読んで、「面白かった。もっと好きに、メチャクチャにしてくれてよかったんだけど」って言ってたそうです(笑)。彼は、僕の作・演出の舞台『焼肉ドラゴン』※の韓国公演を観に来てくれていたりして、わりと信頼してくれているんですよね。でもやっぱりね、こちらとしてはCJとポン・ジュノがどう返事して来るのか、ドキドキしながら待っていました。※『焼肉ドラゴン』は’08・’11年に東京・兵庫・北九州・ソウルで上演、’16年にも東京・兵庫で上演。’18年に映画化もされた鄭さんの代表作――設定を日本の関西に置き換えたのは、ご自身が慣れ親しんでいる土地だからでしょうか。いや〜関西弁の舞台が続いているから、そろそろやめたほうがいいかなと思っていたんですけど(笑)、やっぱり自分が一番知っている、書きやすい世界なんですよね。貧富の差で僕が真っ先に思い浮かんだのは、山の手のほうの裕福な地区と、その反対の貧しい地区、ホンの中では場所は特定せずに、もしかしたらあのあたりかな……という具合にぼやかしています。そんなふうに地形的にも東京よりイメージしやすかったので、関西の話にしようと決めました。「自分たちとは遠い話」と思うものにはしたくなかった――映画に出て来るのは“半地下の家”ですが、舞台では“コンクリートの高い堤防がそびえ立つ、川の水位よりも低い土地にある集落”だとか。上演台本作成の際に意識されたことは?まず、お客さんが「これは韓国でのこと、自分たちとは遠い話」と思うものにはしたくなかったんですよね。ここに住んでいる人たちの悲しみ、苦しみというのは自分たちの身近にあって、誰にでも降りかかることかもしれない、そう感じられる話を書きたかった。この『パラサイト』の物語も、ある事件をきっかけにひとつの亀裂を、自分たちの在り様、置かれている状況というものを知らされる、まざまざと見せつけられる、そういった衝撃が描かれています。舞台を見て、弱い人たちがどんどん切り捨てられ、置き去りにされていくのではないか……といった今の状況に思いを寄せてもらえれば、またそこから少しでも希望というものを感じてもらえる作品に出来ればいいかな、と思っています。舞台版『パラサイト』で物語の中心となる金田一家の主・金田文平役の古田新太、息子役・純平役の宮沢氷魚、純平の妹・美姫役の伊藤沙莉、文平の妻・福子役の江口のりこ――キャストは、古田新太さんを始めとする豪華な面々が集まりました。はい。一番最初はやっぱり、映画の主演のソン・ガンホさんの役を誰が出来るのかと言ったら、もう古田さんしかいないでしょ、という話になって(笑)。そこから先はトントンと、この人がいいな、あの人もいいなと、前からご一緒したいと思っていた人たちが集まってくれました。ベストなキャスティングだと思っております。古田さんとの舞台作りも初めてだし、また、舞台はよく観ているんですけどキムラ緑子さんも初めてなんですよ。すごくドキドキしますね、どんなことを仕出かすんだろうって(笑)。緑子さん、「私、とっても不器用で、あんまり体力ないからね〜」とか言って早くも防護線を張ってますから。いえいえ、まだまだ大丈夫でしょ〜って言っておきました(笑)。古田ら演じる金田一家に<寄生>されていく永井家の主人・永井慎太郎役の山内圭哉、その妻・千代子役の真木よう子、娘・繭子役の恒松祐里、永井一家の家政婦・安田玉子役のキムラ緑子、そして舞台版オリジナルの人物を演じるみのすけ――新しい劇場、THEATER MILANO-Zaでの上演になりますが、劇場の印象はいかがですか?出来たばかりでまだ匂いのない劇場だから、未知数ですよね。これから匂いが染み込んでいくんだろうなと。でもね、楽屋からゴジラ(新宿東宝ビルの「ゴジラヘッド」)が見えるんですよ(笑)。そんなところは他にないから、これは素敵だなと思いました。――さきほど「希望」とおっしゃいましたが、映画はまさしくほのかに希望を感じさせるラストですよね。舞台のほうも、舞台ならではの余韻を期待していいでしょうか。はい、余韻をもたらすように出来ればいいなと思っています(笑)。そんなに映画と違う突飛な最後には出来ませんが、人間にとって幸福とは何なのか、じんわりと思いを巡らせていただければ。儚い夢かもしれないけれど、しみじみとした幸福の風景をお見せ出来たらいいなと思っています。取材・文:上野紀子<公演情報>THEATER MILANO-ZaオープニングシリーズCOCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』【東京公演】2023年6月5日(月)~2023年7月2日(日)会場:THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)【大阪公演】2023年7月7日(金)~17日(月・祝)会場:大阪・新歌舞伎座チケット情報
2023年05月19日第76回カンヌ国際映画祭に合わせ、洋画専門CS放送ザ・シネマでは『パリ、テキサス』から『パラサイト 半地下の家族』まで過去の受賞作品を9作品、特集放送する。フランス南部の都市カンヌで1946年から開催され、世界三大映画祭の一つに数えられるカンヌ国際映画祭。今年は、5月16日(火)~27日(土)開催予定となっている。ザ・シネマでは、これに合わせて過去の受賞作品を「カンヌ国際映画祭特集2023」として放送。韓国映画史上初の最高賞パルム・ドールを獲得したポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』、ギリシャの奇才ヨルゴス・ランティモス監督が描く息詰まる不条理スリラー『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』など9作品を5月21日(日)~24日(水)にかけて放送する。★第72回(2019年)パルム・ドール『パラサイト 半地下の家族』放送日:5月21日(日)23時15分~ほか[PG12]貧困から抜け出そうともがく、キム一家の運命は?アカデミー賞4部門を制覇した衝撃の韓国サスペンス。★第70回(2017年)脚本賞『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』放送日:5月23日(火)深夜1時~ほか[PG12]眼科医の妻アナと子ども2人と何不自由なく幸せに暮らしていた心臓外科医スティーブン。手術で患者を死なせた彼が“4つの悲劇”に見舞われる、息詰まる不条理スリラー。★第49回(1996年)監督賞『ファーゴ』放送日:5月24日(水)23時15分~[R15+]多額の借金を抱えていた自動車セールスマンの狂言誘拐がいつしか殺人事件に変貌…。コーエン兄弟を一躍有名にしたシュールな犯罪サスペンス。★第44回(1991年)パルム・ドール、監督賞、男優賞『バートン・フィンク』放送日:5月24日(水)深夜1時15分~スランプに陥った劇作家が悪夢の世界へ追いつめられる…。コーエン兄弟の映像センスが光る不条理サスペンス。<あらすじ>1941年。ニューヨークで演劇界の寵児となった新進気鋭の劇作家バートン・フィンクに、ハリウッドから映画の脚本執筆依頼が舞い込む。迷った末にバートンは依頼を受けてハリウッドに向かうが、彼が任されたのはB級レスリング映画の脚本。しかも、仕事場兼宿泊先として用意されたホテルの一室は、蒸し暑く不気味な雰囲気が漂っていた。隣室の保険外交員チャーリーと仲良くなるが、執筆はいっこうに進まずスランプに陥る。★第43回(1990年)パルム・ドール『ワイルド・アット・ハート』放送日:5月24日(水)深夜3時30分~[R-15相当]親に交際を禁じられた男(ニコラス・ケイジ)が恋人(ローラ・ダーン)と逃避行に!デヴィッド・リンチ節が全開のワイルドな純愛ストーリー。<あらすじ>米国南部。ワイルドな青年セイラーにはルーラという恋人がいるが、彼女の母マリエッタに交際を猛反対されていた。そんなある日、セイラーはマリエッタが差し向けた殺し屋を殺害し、逮捕されてしまう。それから2年後、刑務所から仮出所するが、執行猶予を無視してルーラと共にカリフォルニアへ向かう。マリエッタは私立探偵ジョニーに娘を連れ戻すよう依頼するが、なかなか2人の足取りがつかめないため、殺し屋を雇う。★第39回(1986年)パルム・ドール『ミッション』放送日:5月21日(日)深夜1時45分~18世紀の南米を舞台に新大陸とヨーロッパ文明の激突を描いた感動の歴史スペクタクル。<あらすじ>1750年代キリスト教の教えを世界全土に布教するためイエズス会より神父ガブリエルが南米奥地イグアス川上流へとやってくる。警戒する原住民に対して笛を奏でて殺気立った空気を和らげ、彼らに存在を認められるガブリエル。その後、奴隷商人メンドーサと出会い、弟殺しで重い罪を背負っていたメンドーサを共に伝道の修行へ導く。しかし、やがてポルトガル政府がこの地を征服しようとし、伝道師たちとの対立が起こる。★第37回(1984年)パルム・ドール『パリ、テキサス』放送日:5月23日(火)深夜3時15分~ほかその男はなぜ荒野の放浪者になったのか? ヴィム・ヴェンダースの名を世界に知らしめた傑作ロードムービー。<あらすじ>ひとりで荒野をさまよい続けていた男が荒野のガソリンスタンドで気絶した。男の持ち物の名刺を手がかりに連絡を受けたウォルトは、記憶を失っているその男が4年前に失踪した兄トラヴィスだと確認し、ロサンゼルスの自宅に連れ帰る。なぜかトラヴィスは、テキサス州の“パリ”という町を探して放浪していたのだ。やがて少しずつ記憶を取り戻したトラヴィスは、幼い息子ハンターを伴い、家出した妻ジェーンを捜す旅に出るのだが…。★第40回(1987年)監督賞『ベルリン・天使の詩』放送日:5月22日(月)深夜0時45分~ほか天使が舞い降りた古都ベルリン。ヴィム・ヴェンダース監督がめくるめく壮麗な映像美で綴るファンタジー。<あらすじ>ベルリンの街を見下ろす天使ダミエルとカシエルの日課は、人間たちの行動を観察し、その心の声に耳を傾けること。そんなある日、サーカスに立ち寄ったダミエルは、空中ブランコ乗りのマリオンに心引かれていく。また、あるときはベルリン滞在中の俳優ピーター・フォークが、子どもにしか姿が見えないはずのダミエルに話しかけてきた。人間の生活に憧れを抱いたダミエルは、ついに天界から下界に降りることを決意するのだが…。★第46回(1993年)審査員グランプリ『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』放送日:5月22日(月)深夜3時15分~ほかヴィム・ヴェンダースが圧倒的な映像美で綴る、もう一人の天使の物語。名作『ベルリン・天使の詩』の続編。<あらすじ>親友の天使ダミエルが地上に降りて人間となり、天上界に1人取り残された天使カシエル。あれから6年、東西が統一されたベルリンの街を見降ろし続けながら、人間の世界を人間の目で見たいという欲求を抱くようになる。そんなある日、彼はベランダから落下した少女ライザを救ったことで思いがけず人間になってしまう。念願の人間界に降り立ったカシエルだが、堕天使エミットに誘惑され、悪事に手を染めるようになる…。(text:cinemacafe.net)■関連作品:聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア 2018年3月3日より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開© 2017 EP Sacred Deer Limited, Channel Four Television Corporation, New Sparta Films Limitedパラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2023年05月16日映画界のなかでもいまもっとも勢いがある国の一つといえば、アジアを牽引する韓国。そこで、本国では『パラサイト 半地下の家族』に続く傑作との呼び声も高い最新作『高速道路家族』(公開中)をご紹介します。今回は、主演を務めたこちらの方にお話をうかがってきました。チョン・イルさん【映画、ときどき私】 vol. 573とある理由から高速道路で暮らすことになってしまった一家の父親ギウを演じたチョン・イルさん。ドラマ『太陽を抱く月』や『ポッサム ~愛と運命を盗んだ男~』などで知られ、さわやかなイケメンぶりで人気を博してきましたが、本作ではホームレス役に挑んで大きな話題となっています。そこで、オファーを受けた理由や現場での苦労、そして変化した理想の夫婦像などについて語っていただきました。―今回の役は、これまでのイメージを大きく変えてしまうような役どころでしたが、そこに対する不安はありませんでしたか?チョン・イルさん本作は僕にとっては7年ぶりの映画復帰となったので、やはり怖さもありました。でも、このギウという役柄は、いろんな姿が表現できる役どころでもあるので、俳優なら誰もが演じてみたいと感じるようなキャラクター。そういう意味でも自分にとって大きなチャレンジになるだろうと思い、不安はありましたが、挑戦することにしました。―オファーを受けたときは、ちょうどいままでとは違う役を演じたいと考えていたときだったとか。なぜそう思われていたのでしょうか。チョン・イルさん僕が演技を始めてから17年になりますが、自分のなかで大きな悩みの1つは、みなさんが持っているイメージを持ち続けるべきか、それとも変化をつけるべきか。ここがいつもジレンマとなっています。ただ、俳優というのはいまあるポジションに安住することなく、つねに成長を見せてこそ俳優ではないかなと。この仕事を長く続けていくためにも、そういう考えに至りました。自分にとっては、プレゼントのような作品になった―演じ終えたいま、改めてどのようなお気持ちかをお聞かせください。チョン・イルさん韓国で公開されたときには、観客だけでなく俳優仲間やメディアからも「いままでのチョン・イルとは違う新しい姿を見ることができた」といった声をたくさん聞くことができてとてもうれしかったです。それらは僕にとっては最高の賛辞ですし、自信を得ることもできたので、『高速道路家族』は僕にとってプレゼントのような作品となりました。この役を演じたからといって、今後も刺激の強い役を演じたいというわけではありませんが、これからはいままでよりも幅広い役柄やいろんなキャラクターを演じることになるんじゃないかなとは思っています。―本当に素晴らしい演技でしたが、演じる際に気をつけていたのはどのようなことですか?チョン・イルさんパッと見たときに、もしかしたらギウは悪役のようにも見えてしまうかもしれません。でも、そうならないようにしたいと考えていたので、ここに関しては監督ともよく相談をしました。というのも、彼にとって家族はこの世のすべてであり、生きる理由。それを表現するために、家族といるときは底抜けに明るくし、家族を失ってしまったときとの感情の差をうまく見せることにしました。監督からも「後半の感情的な部分よりも、家族と一緒にいる前半でいかに幸せな姿を見せられるかが大切。それができてはじめて、ギウが抱える痛みがしっかりと理解できるようになる」と何度も言われたほどです。それだけに、子役の子どもたちといかに仲良くなれるかが大事でした。ハードな現場で支えとなっていたのは、責任感―なるほど。では、ご自身にとって印象的なシーンといえば?チョン・イルさん途中でヨンソンという女性に通報されてギウが子どもと逃げるシーンがありますが、監督にはここが一番重要になると言われました。なぜなら、この場面を境にギウの感情がどんどんと変化していくので、ここを最大限に表現できないと本作におけるターニングポイントがきちんと映らなくなってしまうからです。あのシーンに関しては、俳優だけでなく、スタッフも含めたみんなで丹精込めて作りました。―今回は、肉体的にも精神的にもかなりハードだったと思いますが、現場でのご自身を支えてくれたものは何ですか?チョン・イルさんそれは、責任感です。出演するかどうかは自分自身で決めたことなので、結果に関係なく、作品に対しては責任感を持って取り組むべきだと考えています。それに、俳優以外にもいろんな職業の方が関わっているので、大変なのは僕だけではありません。それぞれに大変なことを担っており、みんながちゃんとそれをやり遂げてこそ成果が得られるものですよね。もちろんその過程につらいこともありますが、いまはその苦労も楽しむようにしています。―チョン・イルさんが思うこの作品の見どころはどんなところですか?チョン・イルさん本当にさまざまな解釈ができる映画で、観る方によって受け取り方も違ってくるのが大きな魅力だと思っています。僕自身はすでに6回観ていますが、観るたびに感情移入するキャラクターが違いますし、視点や立場が変われば感じ方も変わってくるのでそこがおもしろいなと。しかも、家族の意味についても改めて考えさせられるので、ぜひみなさんにオススメしたいです。理想の夫婦関係が崩されたところもあった―本作を経て、ご自身の家族に対する思いに変化もあったのでは?チョン・イルさんそうですね。普段、僕も両親も忙しいからというのはありますが、家族の存在がつい二の次になっていたところはあったと気づかされました。でも、本作に関わったことで、家族の意味だけでなく、一緒にいるときはちゃんと楽しんで幸せな時間を過ごすことがいかに大切かを考えることに。どんなときでも自分の味方でいてくれる家族には感謝していますし、僕にとってはつねに大きな支えになっています。―本作では家族だけでなく、夫婦についても描かれているので、ご自身が思い描いていた夫婦の理想像や価値観にも影響を与えたところもあったのではないかなと。チョン・イルさん劇中では、男性からするとちょっと残念な部分があったり、女性から見るともどかしいと思うところがあったりするので、夫婦関係がとても現実的に描かれていると感じました。といっても、僕はまだ結婚をしていないので、夫婦がどういうものかはっきりとはわかりません。でも、「これがリアルな夫婦関係なのかな?」と考えるようになったので、「自分はこうならないようにしよう」と思っているところです。漠然と抱いていた理想の夫婦関係がこの映画によって崩されたところはあったかもしれませんね(笑)。―ギウの行動は「ただ家族を幸せにしたい」という思いからでしたが、いまのチョン・イルさんを幸せにしてくれるのは何ですか?チョン・イルさん最近は、「自分自身をより愛してあげよう」と意識するようにしています。というのも、ひとたび仕事となると僕は自分を追い詰めるタイプで、「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」とじっとしていられないほうなので。いまは、ちょうど2か月ほどお休みをもらえているので、いまのうちに自分自身をしっかりと休ませ、内面に育むことにフォーカスしたいと考えています。日本の文化は、昔からとても身近に感じている―ちなみに、忙しいなかでオンオフはどのようにして切り替えているのでしょうか。チョン・イルさん1つの作品が終わったら1人で旅に出てたくさん歩き、本来のチョン・イルに戻してオフにします。ただ、オンにするときはどんな作品でもつらい思いをするので、それは毎回大変な過程です。つねに自分のなかで悪戦苦闘してそのキャラクターに入り込むため、地獄のような時間とも言えますね…。そろそろ次の作品に入るための準備に取り掛からないといけないのですが、実はいまもちょっと怖いと思っているところです(笑)。―大変な作業ですね。では、日本についてもおうかがいしたいのですが、日本で好きなものや影響を受けていることなどがあれば教えてください。チョン・イルさん個人的なことで言うと、僕の母が昔から日本とは仕事上の関係が深いので、日本の文化には以前からたくさん接してきました。日本には友達もいますし、いままでにいろんなところを旅行しているので、日本文化は僕にとって非常に身近なものです。最近も、香川県の直島に家族と行ってきたばかり。僕は大都会よりも自然を好むほうですし、ミュージアムやギャラリーを見るのも好きなので、とても楽しかったです。あと、イ・サンムン監督も僕も、一番尊敬している日本の監督は是枝裕和監督です。本作をご覧いただいたときに、もしかしたら序盤でなんとなく日本っぽいものを感じる方がいるかもしれませんが、少なからず影響を受けていると思っています。是枝監督とは去年の釜山国際映画祭でお会いした際にも、少しお話をさせていただいたこともあったほど大好きです。日本の作品で俳優として挨拶できるようにがんばりたい―ということは、日本でもお仕事したいと考えていらっしゃるのでは?チョン・イルさん日本の俳優と韓国の俳優がコラボレーションする機会はこれからどんどん増えると思うので、特定の誰かと共演したいというよりもそういう機会に恵まれたらいいなとは思っています。ファンミーティングだけで日本を訪れるのではなく、日本の作品のなかで俳優としてみなさんにご挨拶できるようになりたいです。そのためにも、もっと一生懸命に日本語の勉強をして、準備できるようにがんばります。―楽しみにしています。それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。チョン・イルさん久しぶりに映画を通してみなさんに挨拶をすることになったので、日本の方々がこの作品をどのようにご覧になるのかがとても楽しみでワクワクしているところです。いつもみなさんが送ってくださる愛情に対して、いい演技で応えていきたいと思っています。僕も目を通すようにするので、映画をご覧になったあとは、SNSなどで感想をアップしていただけたらうれしいです。『高速道路家族』にたくさんの関心を寄せてくださるように、よろしくお願いします。インタビューを終えてみて…。終始優しい笑顔を浮かべ、癒し系のオーラをまとっているチョン・イルさん。役が決まってからは髪を切らず髭も剃らずに役作りをしたというだけあって、劇中とはまるで別人で驚かされました。俳優として新境地を切り開いたチョン・イルさんの見たこともない表情に、ぜひ注目してみてください。また、日本語もかなり上達されているようなので、今後日本での活動にも期待です。家族への思いに、心が揺さぶられる!先が読めない展開と俳優陣の熱演に、衝撃のラストまでどんどんと引き込まれる本作。それぞれのキャラクターに共感するとともに、「自分にとって家族とは何か」について改めて考えさせられる必見の1本です。写真・幸喜ひかり(チョン・イル)取材、文・志村昌美ストーリー夜空の月を照明として、テントで暮らすギウと3人の家族。彼らは高速道路のサービスエリアを転々とし、二度と会うことのない人たちにお金を借りながら食いつないでいた。ところがある日、すでにお金を借りたことのある女性ヨンソンと別のサービスエリアで再び遭遇してしまう。不審に思ったヨンソンは警察に連絡し、ギウは拘束される。ヨンソンは残されたギウの妻ジスクと2人の子どもたちを放っておけず、家へ連れて帰って一緒に暮らすことにするのだが、想像もつかない結末が待ち受けることに…。目が離せない予告編はこちら!作品情報『高速道路家族』シネマート新宿ほか全国順次公開中配給:AMGエンタテインメント(C) 2022 Seollem film, kt alpha Co., Ltd. All Rights Reserved.写真・幸喜ひかり(チョン・イル)
2023年04月26日スマッシュヒットを記録したチョン・イル、ラ・ミランW主演の話題作『高速道路家族』よりWEB限定予告映像が解禁。さらに監督オフィシャルインタビューが到着した。ホームレス一家と裕福な訳あり夫婦、2つの家族の偶然の出逢いとその関係性の変化を描いていく本作。第27回釜山国際映画祭で「『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ大傑作」「ユーモア、サスペンス、アクション…映画のすべてが詰まった衝撃作」と称され、本国での公開においても、観客・批評家の熱狂を呼び、スマッシュヒットを記録した。この度解禁されたWEB限定予告映像は、高速道路のサービスエリアで訪問者にお金を借りて暮らすギウ一家が、すでにお金を借りたことのあるヨンソンにほかのサービスエリアで出会ってしまい、詐欺を疑われ警察に通報される場面から始まる。ギウが拘留され、残された妻と幼い子ども2人を放っておけずに仕方なく家に連れて帰ったヨンソン。次第に家族と打ち解けその暮らしに満足していく一方、家族から引き離されたギウは警察を逃げ出してしまい…。著名人から寄せられた「『パラサイト』以来の傑作と言わざるをえない」、「子供達の真っ直ぐなセリフが心に刺さる」、「胸が痛く熱くなる」、「心かき乱してくる傑作!!」、「胸が締め付けられる」、「怒涛の展開に瞬きする余裕はない」といったコメントがさらなる期待を煽り、その後の展開が気になる予告映像となっている。さらに、釜山国際映画祭が注目した新人監督、イ・サンムン監督のオフィシャルインタビューが到着。本作が長編デビュー作となったイ・サンムン監督。本作が撮られるきっかけとなったのが、ソウル駅などの繁華街でお金がないから貸してくれと言い寄られた経験だったという。その人たちがどうやって生きてきたのか、どんな気持ちでいるのか気になり、ソウル駅にたまったホームレス家族へのインタビューなどの事例を探し始めた。調査を続けるうちに高速道路のサービスエリアは人が暮らすのにかなりいい環境だということに気がつき、「とある家族が設備の整ったサービスエリアで遊ぶように暮らしたらどうなるのか」と考え、本作の内容が決まった。さらに「サービスエリアで高速道路家族と会う人物であるヨンソンは、実際に中古家具店を営む自分の義両親をモチーフにした。捨てられた家具を直しきれいにした後、別の人の元で新しい命を得るということが、とあるタイミングでは不思議でもあった。もしかすると人もそうなのかもという考えに希望が芽生えた」と個人的な経験も加えることで、より一層豊かなストーリーを生み出している。主人公のギウ役を演じたチョン・イルについては「チョン・イルさんは役が決まった後、髪も切らずひげも剃らなかった。話し合いながらギウという人物を作っていったので、彼のアイデアがたくさん反映されている。感情をコントロールできず暴走するシーンや警察との追撃戦やアクションシーンなどひと際肉体的に苦しいシーンが多かったが、その全てのシーンを自ら演じ全身全霊を注いだ」と明かし、「優しそうな顔立ちのチョン・イルさんがギウを演じれば、大きな影響力を与えられるだろう」と確信したという。また、観る人によって受け取り方の変わる結末については、「台本作りから編集段階までで最も悩んだ部分はエンディングだった。これは『高速道路家族』が何を伝えるのかという悩みでもあった。このエンディングは監督として観客に質問を投げかけている。私たちはこんな家族や子供たちを抱きしめられるか?個人の善良な意志が全ての状況を解決できるか?その答えは観客自ら決めるという点で、この映画は主体的な映画なのだ」と解説し、本作に込めた熱い思いを語った。『高速道路家族』は4月21日(金)よりシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:高速道路家族 2023年4月21日よりシネマート新宿ほか全国にて公開ⓒ2022 Seollem film, kt alpha Co., Ltd. All Rights Reserved.
2023年04月20日映画『パラサイト 半地下の家族』のイ・ソンギュンをはじめとする俳優や映画監督4人が東南アジアを旅する「勝手気ままなアジョシ旅」が、6月よりCSのMnetにて初放送される。全員異なる目的を持ったアジョシ(=おじさん)たちが東南アジア旅行に出発。個人主義者の4人が繰り広げる、勝手気ままな旅行バラエティを繰り広げる。旅をするのは、映画『パラサイト 半地下の家族』や『最後まで行く』出演のイ・ソンギュンや、「ストーブリーグ」のキム・ドヒョン、「財閥家の末息子」のキム・ナムヒ、バラエティで大活躍中の映画監督チャン・ハンジュンの4人。大人気バラエティ「テントの外はヨーロッパ」シリーズの演出家が手掛ける、一風変わった旅行バラエティとなっている。「勝手気ままなアジョシ旅」は6月4日(日)10時~CS放送 「Mnet」にて1話先行放送、6月9日(金)20時~「Mnet」にて放送・「Mnet Smart+」にて配信。Mnet Smart+では本放送後すぐにVOD配信開始。(text:cinemacafe.net)
2023年04月16日カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞、米アカデミー賞作品賞を受賞するなど、世界的に高い評価を受けた映画『パラサイト 半地下の家族』が舞台化される。裕福な家庭に寄生してゆく親子を演じる古田新太さんと宮沢氷魚さんが、作品への期待を語る。――世界中で大ヒットした映画の舞台化となりますね。古田新太:映画は面白かったですけど、なんてせせこましい話なんだ、と(笑)。じつはその時から、狭い世界で展開される話だから舞台に向いてるなって思ってたんです。そしたら鄭(義信)さん演出で舞台化の話があって、「古田さん、ソン・ガンホの役やらないかな」と言ってると。鄭さんの舞台『焼肉ドラゴン』が大好きで、以前から一緒にやりたいと思いながらタイミングが合わずにいたんで、今回こそは何としても合わせようと。宮沢氷魚:映画が公開された当時、僕が世間的に盛り上がっているものに乗っかりたくないっていう時期で…(笑)。あえて観なかったんですよ、映画館で。でもちょっと時間が経ってから観たら面白かったです。衝撃的だし韓国の話ではあるけれど、なんかすごく近いものを感じて共感したんです。それはなぜなんだろうって考えたら、僕が生まれたアメリカ西海岸が似たような環境だったんですよね。サンフランシスコはシリコンバレーで儲けた裕福な方々が住んでいる地域なのに、そこから橋を渡ってすぐのオークランドは貧しい地域だったんです。たぶん映画が世界的にヒットしたのは、国は違えど、誰もが見てきた世界が、作品の中に描かれていたからだと思うんですよね。古田:韓国ではそれが半地下という場所に象徴されているんだけど、今回、物語の舞台を関西に移すにあたって、日本でこの半地下をどう表現するんだろうと思ったら、鄭さんがいい作戦を考えていて…。宮沢:あれは面白いですよね。古田:あと悲惨な話ではあるんだけど、ユーモアもある。鄭さんが笑いを大事にする演出家だし、キャストも、よくぞ集めたってくらい“オモシロ小劇場”が集まってるんで期待してる。宮沢:僕も楽しみで仕方がないです。僕はこれまで稽古前にしっかり準備して稽古初日に臨んでいたんですが、それが若干苦しくなってきていたところで…。今回のキャストのみなさんは、たぶんすごく自由に演じられるだろうから、そこに僕もうまくのっかって自由にやれたらと思っているんです。古田:今回、鄭さんが演出だし、(山内)圭哉とかみのすけみたいな意地の悪い(笑)先輩たちがいっぱいいるから面白いと思うよ。宮沢:(笑)。楽しみです。周りから「古田さんとの共演は楽しい」っていう話を聞いてましたから。古田:みんなオイラをピッチャータイプだと思ってるけど、じつはポジション的にはキャッチャーなんだよ。どんな球も全部拾うし、その作業が好き。だから安心して投げてください、と。宮沢:すごく心強いです。みなさん、どんな球でも応えてくださる方だろうから、僕はその時の感情に則った言葉を伝えられればと思うし、その逆もあるだろうから、そこを純粋に楽しみたいです。――演出の鄭さんは、映画化もされた『焼肉ドラゴン』を筆頭に、在日コリアン3世という出自をルーツにした作品を多く手がけています。おふたりは鄭作品の魅力をどこに感じていますか?古田:人間くさいんですよね。偏った人間のどうしようもなさをちゃんと見せてくれるっていうか。そこの作り方がうまいし、かっこいいなと思っています。宮沢:作品の中に、貧困問題のような社会的なテーマを織り交ぜながらも、鄭さんは重たくせずに、それすら笑いに変えていく。敢えて真逆な演出で見せることで、その問題なりテーマと真正面から向き合えるし、観劇後、「悲しい」じゃなく「面白かった」って、前向きに考えられる。今回の『パラサイト』もそうなると思います。古田:あと、鄭さんって“オモシロ”に対してしつこい演出家だって聞いていて。自分が信用している演出家たちは、幕が開いてからもつねにもっと面白くすることを考えていて、毎日のようにダメ出ししてくるような人たちばっかりだから、そこは信用できるな、と。宮沢:本番をやっていくうちにわかってくるものもありますしね。千秋楽に向けて、どんどん面白くしていけるのも楽しみです。――おふたりは堤防の下にある集落に住む貧困家庭の父親と長男という役柄。裕福な家族の娘の家庭教師になった長男が、家人の信頼を巧みに利用して、自分の家族をその家の使用人に送り込み、徐々に寄生してゆく物語です。ご自身の役はどう思われていますか?古田:うちの家族は、お兄ちゃんにしろ妹くん(伊藤沙莉)にしろお母さん(江口のりこ)にしろ、全員が我が強いというか、前に前にってタイプ。お父さん的には、みんなに振り回されて、ついていったらとんでもないことになっちゃったみたいな感じ。基本的にオイラは、周りの芝居に合わせるし、演出家の言うことにも素直に従うタイプなんで、そのスタンスでやります。周りに振り回されて流されて、悲惨な目に遭えば面白いんじゃないかと。宮沢:僕が演じる役は、とにかく戦略的で頭が良くて先が読めてる青年です。ただ、そこを意識しすぎると、僕自身も真面目に考えすぎてしまう可能性もあるんで、稽古場ではフラットでいたいです。THEATER MIRANO-Zaオープニングシリーズ COCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』さまざまな映画賞を受賞し、世界を席巻した映画『パラサイト 半地下の家族』を、’90年代の関西に置き換えて舞台化。裕福な一家に入り込み、いつしか寄生していく家族の物語。6月5日(月)~7月2日(日)新宿・THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6F)原作/映画『パラサイト 半地下の家族』台本・演出/鄭義信出演/古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ、キムラ緑子、みのすけ、山内圭哉、恒松祐里、真木よう子ほかS席1万2000円A席9500円Bunkamuraチケットセンター TEL:03・3477・9999(10:00~17:00)大阪公演あり。ふるた・あらた1965年12月3日生まれ、兵庫県出身。所属する劇団新感線のほか、野田秀樹などさまざまな演出家の舞台や映像作品で活躍。ドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(テレビ朝日系)に出演。シャツ¥16,280(VANSON LEATHERS)キャップ¥5,170(BETTY BOOP) 共にネバーマインド TEL:03・3829・2130Tシャツ¥4,400(ハードコアチョコレート TEL:03・3360・2020)その他はスタイリスト私物みやざわ・ひお1994年4月24日生まれ、アメリカ出身。モデルとして活動をスタートし2017年俳優デビュー。ドラマ『ドラフトキング』(WOWOW)に出演中。主演映画『はざまに生きる、春』は5月26日公開。シャツ¥35,200(ウィーウィル TEL:03・6264・4445)Tシャツ(2枚入り)¥19,800(A.P.C./A.P.C. CUSTOMER SERVICE TEL:0120・500・990)パンツはスタイリスト私物台本、演出・鄭 義信さんチョン・ウィシン兵庫県出身。舞台『ザ・寺山』の脚本で岸田國士戯曲賞、映画『愛を乞うひと』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。近作に舞台『てなもんや三文オペラ』などがある。※『anan』2023年4月19日号より。写真・森山将人(TRIVAL)スタイリスト・渡邉圭祐(古田さん)庄 将司(宮沢さん)ヘア&メイク・NATSUKI TANAKA(古田さん)Taro Yoshida(W/宮沢さん)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年04月13日古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉らが出演する舞台「パラサイト」よりスポット映像が解禁された。本作は、アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』を90年代の関西を舞台に描く日本版「パラサイト」。物語の中心となる一家の父親を古田新太。身分を偽り、高台の豪邸で家庭教師としてアルバイトを始める息子を宮沢氷魚、その妹を伊藤沙莉、家政婦として雇われる妻を、江口のりこが務める。今回解禁されたスポット映像では、ビジュアル撮影時の様子もとらえ、メインキャストそれぞれのソロカットにクローズアップ。どこかノワール感も漂う雰囲気たっぷりの映像に仕上がっている。本スポット映像はBunkamura、レプロエンタテインメント公式Youtubeチャンネルなどで展開される予定だ。COCOON PRODUCTION 2023「パラサイト」は6月5日(月)~7月2日(日)THEATER MILANO-Za、7月7日(金)~17日(月・祝)大阪・新歌舞伎座にて上演。(text:cinemacafe.net)
2023年04月11日6月から7月にかけて東京・大阪で上演されるCOCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』より、スポット映像が公開された。本作は、社会問題化している「格差社会」というテーマを描きながらも、所々に散りばめられた緻密な「伏線」や「テーマ性」が話題を呼び、サスペンス、ブラックコメディ、ヒューマンドラマなどの“ジャンルを超えた傑作”として世界の映画賞を席巻した韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の舞台版。台本・演出は、舞台・映画と幅広く活躍する脚本・演出家の鄭義信が務める。日本版『パラサイト』の舞台となるのは90年代の関西——。家内手工業の靴作りで生計を立て、地上にありながら地下のように一日中陽がささないトタン屋根の集落で細々と暮らす金田一家。物語の中心となるそんな金田一家の主・金田文平を演じるのは古田新太、身分を偽造し高台の豪邸に住む永井家の家庭教師としてアルバイトを始める文平の息子・純平に宮沢氷魚、同じく永井家にアートセラピー教師として取り入る純平の妹・美姫には伊藤沙莉、美姫に続いて家政婦として雇われる文平の妻・福子を江口のりこが務める。また、金田一家とは対照的に高台の豪邸で暮らし、次第に金田家に寄生〈パラサイト〉されていく永井家の主人で、実業家として成功しつつも中身はまるで“土建屋の親父”・永井慎太郎に山内圭哉、美しく品もあるが天然な側面も持ち合わせる“奥様”・千代子を真木よう子、その娘・繭子を恒松祐里が演じる。さらに、永井一家の家政婦を務める安田玉子にはキムラ緑子、舞台『パラサイト』オリジナルの登場人物にみのすけと、個性と実力を兼ね備えたキャストが集結した。公開されたスポット映像ではビジュアル撮影時の様子も垣間見え、メインキャストそれぞれのソロカットにもクローズアップ。どこかノワール感も漂う雰囲気たっぷりの映像となっている。本映像はBunkamura、レプロエンタテインメント公式Youtubeチャンネルほかでも展開が予定されている。COCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』スポット映像<公演情報>COCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』原作:映画『パラサイト 半地下の家族』台本・演出:鄭義信【出演】古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこキムラ緑子、みのすけ/山内圭哉、恒松祐里、真木よう子青山達三、山口森広/田鍋謙一郎、五味良介、丸山英彦、山村涼子、長南洸生、仲城綾、金井美樹【東京公演】公演期間:6月5日(月)~7月2日(日)会場:THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)■チケット料金(税込・全席指定・未就学児童入場不可)S席:12,000円A席:9,500円一般発売:5月7日(日) 10:00※発売初日のみ1回の受付につき4枚までの枚数制限がございます。チケットはこちら:※5月8日(月) 以降は残席がある場合のみ取り扱い。チケットに関する問合せ:Bunkamuraチケットセンター03-3477-9999(10:00~17:00)公演に関する問合せ:Bunkamura03-3477-3244(10:00~18:00)【大阪公演】公演期間:7月7日(金)~17日(月・祝)会場:新歌舞伎座■チケット料金(税込・全席指定・未就学児童入場不可)S席:12,500円A席:9,500円問合せ:新歌舞伎座テレホン予約センター06-7730-2222(10:00~16:00)公式WEBサイト:公式Twitter:
2023年04月11日第27回釜山国際映画祭で、『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ大傑作といわれた『高速道路家族』が4月21日(金)より日本上陸。『パラサイト 半地下の家族』の世界的大ヒットで、映画好きのみならず一般の人々までその存在を印象づけた韓国映画。その後も、国際的な注目作品が目白押しで発表され、音楽やグルメなど、そのほかのKカルチャーと共に世界を席巻している韓国映画の特徴の1つが、オリジナリティー溢れる設定で、思わず唸ってしまうような予想外の展開が待ち受けていること。そんな韓国映画を3作品ピックアップした。『高速道路家族』4月21日(金)公開高速道路で暮らすホームレス一家と家具屋を経営する裕福な訳あり夫婦2つの家族の出逢いが、予測不可能な展開を巻き起こす!テントで寝て、夜空の月を照明として暮らすギウ(チョン・イル)と3人の家族。彼らは、高速道路のサービスエリアを転々とし、再び遭遇することのない訪問者に2万ウォンを借りながら食いつないでいる。ある日、すでにお金を借りたことのあるヨンソン(ラ・ミラン)と別のサービスエリアで再び遭遇してしまう。不審に思ったヨンソンはギウを警察に届け出る。ヨンソンは残されたギウの妻ジスク(キム・スルギ)と子ども2人を放っておけず、家へ連れて帰り一緒に暮らすことになるが…。悲劇か喜劇か?本国では賛否両論の嵐を巻き起こしている、想像もつかない衝撃の結末に期待が高まる。『パラサイト半地下の家族』2020年全員失業中の一家が目指す、高台の豪邸。最高の就職先には、誰も知らない秘密があった…半地下住宅に住むキム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていた。ある日、たまたま長男のギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、IT企業のCEOを務めるパク氏(イ・ソンギュン)の豪邸を訪ねることに。そして、妹のギジョン(パク・ソダム)も兄に続いてその豪邸に足を踏み入れる。“半地下住宅”で暮らすキム一家と、“高台の豪邸”で暮らすパク一家。この相反する2つの家族が交差した先に、想像を遥かに超える衝撃の光景が広がっていくーー。『ビューティー・インサイド』2016年目覚めるたび、年齢も性別も違う外見になってしまう青年が、1人の女性に恋した、その先は…ウジンは18歳を境に、眠りから覚めると年齢や性別や国籍を問わず、それまでとは全然違う外見に変化する奇妙な運命を背負うことに。目が覚めるたびに外見が変わるため、人に会う仕事ができないウジンは、インターネットを駆使して家具デザイナーとして働いていた。ある日、ウジンは家具店で働くイス(ハン・ヒョジュ)に一目で恋に落ちてしまう。毎日、一見客のフリをしてその店に通い詰め、イスをデートに誘ったウジンは同じ顔でいるため3日連続で眠らずに過ごし、2人はロマンティックな3日間を過ごすが、うっかり電車で眠ってしまったウジンは全く別の顔に変わってしまう…。パク・ソジュンから上野樹里まで、ウジン役を演じた豪華俳優陣にも注目。『高速道路家族』は4月21日(金)はシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED高速道路家族 2023年4月21日よりシネマート新宿ほか全国にて公開ⓒ2022 Seollem film, kt alpha Co., Ltd. All Rights Reserved.
2023年04月02日第27回釜山国際映画祭で『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ大傑作と称された『高速道路家族』。この度、サービスエリアでテント撤去を迫られ絶体絶命なホームレス一家の本編映像が解禁、またチョン・イルのインタビューとともに来日も決定した。本作は、ホームレス一家と裕福な訳あり夫婦、2つの家族の偶然の出逢いが火種となるパラサイティック・スリラー。この度解禁された本編映像では、サービスエリアの敷地内に無断でテントを張って暮らしていたギウ(チョン・イル)の一家が、職員にテントを撤去するよう注意を受けるシーンから始まる。難癖をつけて必死に抵抗するギウと職員が言い争っている声を聴き、テントの中から出てくる妻ジスクと幼い2人の子どもたち。やがて家代わりのテントが壊れてしまい、サービスエリアを追い出されてしまったギウ一家に、予想だにしない苛酷な運命が待ち受けることになる。さらに、ギウを演じたチョン・イルのインタビューが到着。本作で7年ぶりのスクリーン復帰となったチョン・イルは「今まで演じた役とは雰囲気が違う人物を演じてみたいと思っていた時に台本を受け取りました。ギウはこれまで韓国映画では見られなかったキャラクターで、自分も今まで演じたことのない役柄だったので、とても魅力的でした。脚本を読んですぐにやると言いました」と、ギウのキャラクターに惹かれて久しぶりの映画出演を即決したことを明かす。また、家族を愛するホームレスという設定に対してチョン・イルは、「ギウは社会から捨てられたのであって、自分の意志でホームレスになったわけではありません。あの姿が大黒柱として生きていく方法の中で、ギウが選択した最善だったのではないかと思います」と自身の演じた役について語る。これまで本作を6回観て、毎回違うポイントで涙が出たというチョン・イル。「観るたびに新しい感情が生まれ、家族の意味について深く考える映画になったと思います」と作品への自信を覗かせた。そんなチョン・イルの来日が決定、4月21日(金)にシネマート新宿で行われる初日舞台挨拶に登壇する。『高速道路家族』は4月21日(金)よりシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:高速道路家族 2023年4月21日よりシネマート新宿ほか全国にて公開ⓒ2022 Seollem film, kt alpha Co., Ltd. All Rights Reserved.
2023年03月26日舞台「パラサイト」の原作となる映画『パラサイト 半地下の家族』より、ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホからコメントが到着した。『愛を乞うひと』『焼肉ドラゴン』の鄭義信が台本・演出を務め、90年代の関西に舞台を移した本作は、堤防の下にあるトタン屋根の集落に暮らす、家内手工業の靴作りで生計を立てる金田一家と、高台にある豪邸に住む永井一家の物語。古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ、キムラ緑子、みのすけ、山内圭哉、恒松祐里、真木よう子らが出演する。今回の舞台化にあたり、『パラサイト 半地下の家族』で第92回アカデミー賞監督賞・脚本賞を受賞したポン・ジュノ監督は「とても嬉しく、楽しみです」とコメント。「当初は戯曲として構想した作品です。俳優の生き生きとした眼差し、息遣い、そして汗を直に感じてもらえる舞台版『パラサイト』で、再び観客に出会えることは至極の喜びです。演出の鄭義信先生の長年のファンとして、傑作『焼肉ドラゴン』を観劇した際に、スタンディングオベーションで拍手を送った記憶が今も蘇ります。加えて、日本を代表する最高の製作陣と俳優たちが集結してくれたことに、私の期待は更に膨らんでいます」と語る。ポン・ジュノ監督また、裕福な家庭に次第に寄生していくキム一家の父親、キム・ギテクを演じたソン・ガンホは、「映画とは違う立体感や臨場感、そして舞台の圧倒的なエネルギーが期待されます。多くの観客の熱気に包まれる素晴らしい公演になることを切に願っています」とメッセージを寄せている。ソン・ガンホなお、3月19日(日)12時よりMY Bunkamura、26日(日)11時よりレプロエンタテインメント先行チケット販売特設サイトにて主催者先行チケット販売がスタートする。THEATER MILANO-Zaオープニングシリーズ/COCOON PRODUCTION 2023「パラサイト」は6月5日(月)~7月2日(日)THEATER MILANO-Za、7月7日(金)~17日(月・祝)大阪・新歌舞伎座にて上演。(cinemacafe.net)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2023年03月18日韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の舞台化で、90年代の関西を舞台にしたCOCOON PRODUCTION 2023「パラサイト」。この度、本作メインビジュアルと、公演情報の詳細が発表された。堤防の下にあるトタン屋根の集落。川の水位より低く一日中陽がささず、地上にありながら地下のような土地で金田文平(古田新太)の家族は家内手工業の靴作りで生計を立てて暮らしている。一方対照的な高台にある豪邸では、永井慎太郎(山内圭哉)、妻の千代子(真木よう子)、娘の繭子(恒松祐里)、引きこもりの息子健太郎がベテラン家政婦の安田玉子(キムラ緑子)とともに暮らしている。文平の息子の純平(宮沢氷魚)は妹の美姫(伊藤沙莉)が偽造した大学の在籍証明を利用し、繭子の家庭教師としてアルバイトを始める。息子の健太郎のアートセラピーの教師として、美姫が、慎太郎の運転手や玉子がクビになるように仕向け、その後釜に、文平と妻の福子(江口のりこ)が、と一家は永井家に寄生していく――。今回公開されたのは、原作映画を彷彿とさせる、家族写真風のメインビジュアル。陽がささないトタン屋根の集落で細々と暮らす、古田新太ら金田家と、高台の豪邸で暮らす、山内圭哉ら永井家、そしてその家政婦らが微笑む、嵐の前の静けさとでも言うべきか、どこか不穏な雰囲気を纏う一枚となっている。日本版「パラサイト」の台本・演出は、映画『愛を乞う人』『焼肉ドラゴン』、舞台「泣くロミオと怒るジュリエット」などを手掛け、舞台・映画と幅広く活躍しそのパワーを遺憾なく発揮する脚本・演出家の鄭義信が務める。本公演のチケット一般発売は、5月7日(日)10時から行われる。COCOON PRODUCTION 2023「パラサイト」は6月5日(月)~7月2日(日)THEATER MILANO-Za、7月7日(金)~17日(月・祝)大阪・新歌舞伎座にて上演。(cinemacafe.net)
2023年02月22日6月から7月にかけて東京・大阪で上演されるCOCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』の第2弾キャストが発表され、併せてコメントが到着した。本作は、社会問題化している「格差社会」というテーマを描きながらも、所々に散りばめられた緻密な「伏線」や「テーマ性」が話題を呼び、サスペンス、ブラックコメディ、ヒューマンドラマなどの“ジャンルを超えた傑作”として世界の映画賞を席巻した韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の舞台版。台本・演出は、舞台・映画と幅広く活躍する脚本・演出家の鄭義信が務め、物語の中心となる金田一家のキャストとして古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこの出演が決定している。発表されたのは、地上にありながら地下のように一日中陽がささないトタン屋根の集落で細々と暮らす金田一家とは対照的に、高台の豪邸で暮らす永井一家。次第に金田家にパラサイトされていく永井家の主人・永井慎太郎には、舞台やドラマ、映画で独特の存在感を放つ山内圭哉。美しく品もあるが天然な側面も持ち合わせる永井家の“奥様”・千代子には、幅広い層からの支持を得る真木よう子。その娘・繭子を次々と話題作に出演する恒松祐里が演じる。また一家の家政婦を務め、物語のキーパーソンとなる安田玉子として“カメレオン俳優”・キムラ緑子が参加。さらに、舞台『パラサイト』オリジナルの登場人物として、ナイロン 100°Cの作品をはじめ、鄭の作品に多数出演するみのすけの出演も決定した。<キャスト コメント>■キムラ緑子「あの衝撃作を舞台化するなんて、ウソでしょう!?」という驚きと共に、「どう立ち上げていくのか知りたい」という好奇心がムクムクと込み上げ、私自身が心から「観たい!」と思う舞台に参加させていただきます。富める者と貧しい者が二極化し、お金があるところにさまざまな人間が呼び寄せられ、パラサイトしていく――今の日本にも響くテーマを内包した作品をライブ空間で見せるために、どうしたらいいか想像つきません。道のりの遠さを思うと「観る側に回ればよかったなあ」と弱気になります(笑)。やると決めたからには、思いきりぶつかっていこうと思っております!■みのすけ同世代である古田新太さんとの共演は、僕が所属する劇団「ナイロン 100°C」にゲスト出演してもらった『下北ビートニクス』(1996) 以来、なんと27年ぶり!そして映像で共演してきた方も多い座組みで、この豪華メンバーに加えていただき、まずは嬉しい気持ちでいっぱいです。そして初期作品から拝見し、これまで何作もご一緒している大好きな鄭さんの舞台に出られることにも、大きな喜びがあります。今回演じる役は、精神的にも体力的にもギリギリですが(笑)、鄭さんが「みのすけならできる」と思ってくださったからには、その期待に大いに応え、面白い作品になるよう頑張ります。どうぞご期待ください。■山内圭哉実は初めて『パラサイト』を観た時、「これを戯曲化したら面白いだろうな」と思いながら観たんです。でもまさか日本で上演するなんて、そして自分が参加できる日が来るなんて、想像だにしていませんでした。信頼する方ばかりが並ぶ座組みで、しかも、長年仲良くさせてもらっている古田さんとは、30年ぶりの共演。お互いなかなかに老いてから再びご一緒できることに、月日の流れを感じます(笑)。常に弱者からの視点を描いてきた鄭さんの手によって、必ずや、普遍的な物語であることを確認していただけるでしょう。「映画の方が絶対面白いちゃうん?」と思う方にこそ、観ていただければと思います。■恒松祐里すごい原作映画の舞台化、そして大先輩が並ぶビッグな作品で、嬉しくワクワクする気持ちと緊張する気持ち、両方がこみ上げています。人間の根っこにある感情を情熱的に描き、見るものの心を揺さぶり、燃え上がらせる、鄭義信さんの作品に初めて参加させていただくことにも、とにかくドキドキしています。私が演じる裕福な家庭の女の子は、物質的な豊かさはあっても、世間を知らない普通の女子高生。若さゆえに胸に秘めた「誰かに認めてほしい」と思う気持ち、彼女のピュアな部分を大切に、まずは戯曲として心新たに、真剣に向き合っていきたいと思っております。■真木よう子まずは映画『パラサイト』を日本で舞台化する企画自体にびっくりし、自分が参加させていただけることにダブルでびっくりしています。素晴らしい原作を前にプレッシャーはありますが、古田さんを筆頭に“愉快な仲間たち”が揃い、今から稽古場が楽しみで仕方ありません。鄭さんとは映画『焼肉ドラゴン』以来。撮影現場では優しい監督でしたが、風のウワサで聞くと舞台の稽古場では厳しく、 “鬼の演出家”だとか(笑)。こうして舞台でもご一緒できることに喜びを感じています。原作の良さを生かしながら“日本版”に置き換えられた、オリジナリティあふれる舞台。素晴らしい作品となるよう、私も尽力したいと思っております。<公演情報>COCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』COCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』ロゴ原作:映画『パラサイト 半地下の家族』台本・演出:鄭義信出演:古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ、キムラ緑子、みのすけ / 山内圭哉、恒松祐里、真木よう子 ほか【東京公演】公演期間:6月5日(月)~7月2日(日)会場:THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)【大阪公演】公演期間:7月7日(金)~17日(月・祝)会場:新歌舞伎座公式Twitter:
2023年02月11日