「空港全体で発信する、空港だからできる映画祭」を目指す世界初の空港内映画祭新千歳空港を舞台に開催している「第9回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」が、本日2022年11月3日より開幕しました。11月6日(日)までの4日間にわたり、新千歳空港ターミナルビル等を舞台に約60本のプログラムを開催します。国際線に隣接する「ポルトムホール」で行われた開会式には、事前申込による一般来場者及び関係者・ゲストなど220名が集まり行われました。一般来場者を招いての開会式は3年ぶりとなります。北海道エアポート株式会社 代表取締役社長 蒲生 猛 氏より開幕の挨拶として、「着実にファンが増え、社会的な評価も集まってきていることを喜ばしく思う。来年10年に向けての大事な1年、本映画祭そして千歳市からアニメーションの文化を世界に発信していきたい。」、また本映画祭名誉委員長 古川タク氏は、新型コロナウイルス感染症や揺らぐ世界情勢に触れつつ「子どもたちに今よりもう少し面白いフレンドリーな地球にして引き渡したい気持ちでいる。そのために、今年も面白いフレンドリーな映画祭を届けたい」と挨拶しました。開会式会場古川タク名誉委員長小出正志 実行委員長短編・長編コンペティションを審査する国際審査員7名を代表して、ニューヨーク在住のYoshi Sodeoka氏より「日本人ですがニューヨークに住んで30年以上、この場に呼んでもらって光栄に思っています。審査する作品の質がとても高い。グランプリを選ぶのは難しいですが、優秀な審査員のみんなと話し合っていきたいです」と意気込みを語りました。グランプリ及び各賞の発表する授賞式は、11月6日(日)17:30より、ポルトムホールで行われるほか、公式YouTubeチャンネルにて配信予定です。最後に、本映画祭実行委員長 小出正志より「いよいよ来年10年、実行委員のひとりですが、大きく立派な映画祭に育ってきたと思う。多くの方々のご支援・ご助力に感謝しています。」という力強い挨拶と共に、開会宣言がなされました。GIFアワード2022 ベスト・オブ・GIFの授賞式を実施。札幌のイラストレーター Futaba.氏が受賞今年から新設し、SNSでGIFアニメーション作品を募集した「NEW CHITOSE AIRPORT GIF AWARD 2022」。今回大賞「ベスト・オブ・GIF」の授賞式を開会式に合わせて執り行いました。ゲスト審査員でアニメーション作家の山田遼志氏は「GIFにおける、低解像度、短尺ループという条件で、こうも儚く尊い表現が可能なのか、という驚きがまずあった。イラストレーターの作者だからこそできる、絵画におけるフレームの視点を感じさせている」と授賞コメントを送りました。Futaba.氏は「山田監督にとても素敵なコメントをいただき感動しました。今後も楽しむことを忘れず頑張っていきたい。輝かしい賞を頂戴し光栄です。」と喜びを語り、山田遼志氏から受賞メダルを受け取りました。新千歳空港ターミナルビル センタープラザでは、「NEW CHITOSE AIRPORT GIF AWARD 2022」の受賞作品5作品を展示しているほか、受賞者のTwitter投稿から視聴できます。「NEW CHITOSE AIRPORT GIF AWARD 2022」展示の様子「NEW CHITOSE AIRPORT GIF AWARD 2022」展示の様子授賞式(左:山田遼志氏/右:Futaba.氏)Futaba.氏Twitter投稿 : 新千歳空港国際アニメーション映画祭、本年新設のコンペGIF部門の各アワードが決定!短編部門ノミネート全71作品も発表。 : ゲストトークや爆音上映など、3年ぶりの本格実地開催。コロナ禍の中、オンデマンド上映やライブ配信など試行錯誤を経て、海外作家の来場がまだ叶わないながらもプログラムとしてはほぼコロナ前の形で、上映及びプログラム開催となった本年。3年ぶりに爆音上映や有観客ゲストトーク等が復活し、エンターテイメント空港が仕掛ける映画祭が復活しました。実地開催復活について、チーフディレクター小野朋子は「コロナ禍を経て、不確実なことばかりを経験した今、もはや定義づけが難しいほど拡張するアニメーションの多様性に触れることが唯一の希望のようなものです。来年10周年を迎えるにあたり「映画祭とは何か」を考えると、気が遠くなるような制作過程を経る作家たちにとって受賞だけが全てではなく、作り続ける活力を得る生命線の一つとして、これから生まれる作品への中継地点として、映画祭があります。その場は、多様な人々が集まる中継地としての新千歳空港でことふさわしい。」とその意義を実感しています。「第9回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」は2022年11月6日まで開催。ぜひ新千歳空港で、世界のアニメーションの"いま"を体感してください。新千歳空港シアターの来場の様子オアシスパークでのトークイベント「新千歳空港国際アニメーション映画祭」について新千歳空港国際アニメーション映画祭は、北海道と世界を結ぶゲートウェイである新千歳空港ターミナルビル(北海道千歳市)を会場とした、アニメーション専門の国際映画祭です。第9回目の開催となる今年も、国内外の話題作など招待作品の上映はもちろん、アニメーションの“いま”を多角的にお届けするプログラムを展開し、来場者へ最新情報と国際的な出会いを共有できる場を提供します。■実施概要名称:第9回 新千歳空港国際アニメーション映画祭開催日程:2022年11月3日~2022年11月6日会場:新千歳空港ターミナルビル(新千歳空港シアターほか)公式サイト: 第9回 新千歳空港国際アニメーション映画祭 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年11月03日「第35回東京国際映画祭」(TIFF)のクロージングセレモニーが2日、都内で開催され、最高賞である東京グランプリ/東京都知事賞はロドリゴ・ソロゴイェン監督の『ザ・ビースト』が受賞。『ザ・ビースト』は最優秀監督賞、そして主演のドゥニ・メノーシェが最優秀男優賞を受賞し、3冠に輝いた。ソロゴイェン監督はビデオメッセージを寄せ、「最優秀監督署と東京グランプリ/東京都知事賞の2つをいただけるなんて本当にうれしいです。この2つの賞を受賞できることを心より光栄に思います。東京国際映画祭と審査委員のみなさんありがとうございます。本当にうれしいです」と喜びを語った。スペシャルプレゼンターとして小池百合子東京都知事も登壇。「毎年数多くの新しい才能がここ東京から世界へ羽ばたいていることを大変うれしく思います。映画には、人々の心をつなげる大きな力があります。この映画祭を通じて相手の個性や考えを尊重し一人ひとりの夢、希望が育まれることを期待しています」と述べた。「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。日比谷・有楽町・銀座エリアに会場を移して2年目となる今年は、10月24日から11月2日まで開催する。今回、丸の内ピカデリーや丸の内ピカデリーなども会場として加わり、主要9部門の上映本数も昨年の86本から110本へと増加。海外ゲストの招へいも本格的に再開した。コンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)の3作品が選出されていた。
2022年11月03日10月24日(月)より日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第35回東京国際映画祭が、11月2日(水)に閉幕、東京国際フォーラムにてクロージングセレモニーを行った。【東京グランプリ/東京都知事賞】を受賞したスペイン/フランス合作の『ザ・ビースト』が、最優秀監督賞、最優秀男優賞も受賞し3冠。同作とグランプリを競ったイラン映画『第三次世界大戦』は審査員特別賞に。『半世界』『クソ野郎と美しき世界』など次々と斬新な役柄に挑んできた稲垣吾郎が主演、『愛がなんだ』『街の上で』などの今泉力哉監督による完全オリジナル作品『窓辺にて』が観客賞を獲得した。『窓辺にて』今年は10日間で169本の作品が上映され、上映動員数が59,414人と6万人近くとなり、昨年のほぼ倍に(第34回:29,414人/126本)。上映本作品における女性監督の比率(男女共同監督作品含む)は169本中25本で14.8%となった。ゲスト登壇イベントや海外ゲストは大幅に増え、そのほかリアルイベント動員数は50,842人、共催提携企画動員数は約20,000人の人手となった(速報値・11月2日は見込み動員数)。コンペティション部門の審査委員長を務めたジュリー・テイモアは記者会見で、東京グランプリ/東京都知事賞に輝いた『ザ・ビースト』について「音楽、撮影、物語、脚本、役者、そして演出も本当にすべてに感動したし心を動かされる、これこそまさに『映画』だと感じさせてくれる作品でした」とコメント。『ザ・ビースト』「最後まで競っていた『第三次世界大戦』は本当にワイルドで、『パラサイト 半地下の家族』や『ゲット・アウト』やチャップリンの『独裁者』のような映画で、本当にショックを受けましたし驚かされました。イランでホロコーストの映画が撮影されていて、現場の作業員が収容所の無理やりエキストラにさせられていたり、主人公の男性が困難な状況にある中でヒトラーにさせられたり非常に珍しい映画。ぜひ2本とも配給されてほしいと願っています」と希望を語り、「私たちは馴染のあるものに慣れてしまっている傾向があるが、それは問題だと思います。そうではなく、自分ではない他の人の人生を経験し歩むことで自分を豊かにしてくれるのが映画だと思います」と映画の多様性に触れることを示唆した。『第三次世界大戦』また、新人監督を対象に長編映画の企画を実現するチャンスを与えるAmazon Prime Videoテイクワン賞は、該当者なしという結果に。プレゼンターの行定勲監督は、「それに見合う実力を、この人に獲らせたいという想いを、今回のファイナリストの作品から見出すことが出来ませんでした」と明かし、「『それぞれの作品には良さがある、しかしそれは世界に繋がっていない、15分という短編には強い作家性が込められるべきで、それを感じられなかった』と審査会議では辛辣な意見も飛び交った」といい、「どの作品にもイメージの飛躍が我々の想像を超えるものではなかった」とコメント。「しかし、今はまだ賞に値するものではないが、今回のファイナリストに残ったいつか評価される才能が、この中にいるのではないかと期待したい」と思いを明かした。各賞の受賞者は以下のとおり。第35回東京国際映画祭各賞受賞作品・受賞者■コンペティション部門・東京グランプリ/東京都知事賞『ザ・ビースト』(スペイン/フランス)・審査員特別賞『第三次世界大戦』(イラン)・最優秀監督賞ロドリゴ・ソロゴイェン監督『ザ・ビースト』(スペイン/フランス)・最優秀女優賞アリン・クーペンハイム『1976』(チリ/アルゼンチン/カタール)・最優秀男優賞ドゥニ・メノーシェ『ザ・ビースト』(スペイン/フランス)・最優秀芸術貢献賞『孔雀の嘆き』(スリランカ/イタリア)・観客賞『窓辺にて』(日本)■アジアの未来・作品賞『蝶の命は一日限り』(イラン)■Amazon Prime Video テイクワン賞該当者なし■特別功労賞野上照代第35回東京国際映画祭主要受賞者コメント最優秀男優賞受賞『ザ・ビースト』 主演ドゥニ・メノーシェ東京国際映画祭は大好きな映画祭です。賞をいただくことができて光栄です。日本が大好きで、日本の文化を素晴らしく思っております。世界中が「日本的」だったらもっと住みやすくなるに違いありません。ですから受賞を大変喜ばしく思っております。残念ながら、今私はモントリオールにいます。また日本に行くことを楽しみしにしており、いつか日本で映画を作りたいものです。最優秀女優賞受賞『1976』主演アリン・クーペンハイムこのような素晴らしい賞をいただいて大変嬉しく驚くと共に、大変光栄に思っております。映画祭審査委員のみなさん、そしてこの役を私に託してくれたマヌエラ・マルテッリ監督、『1976』の素晴らしいチームの仲間たち、非のうちどころのない愛情に満ちたチームワークは改めてお礼を申し上げます。本当はみなさんと一緒に祝いたいのですが、私は文字通り地球の裏側にいるのです。とても遠いチリのサンティアゴからみなさんに暖かい抱擁を送ります。あなた方一人一人の幸運を祈ります。最優秀女優賞受賞作『1976』マヌエラ・マルテッリ監督私の作品を上映する機会を与えてくださった東京国際映画祭のみなさま、心から感謝しております。そしてまた、この素晴らしい日本という国、そして素晴らし日本のみなさまに心から感謝しております。実は、10歳の時にこの主演のアリンさんにインタビューをする機会があったんです。それで今彼女がこの作品で賞を獲ったと行くことが、とても感激しております。審査員特別賞受賞『第三次世界大戦』ホウマン・セイエディ監督(代理:主演マーサ・ヘジャズィ)残念ながら監督がこの場に来られなかったので代わりにメッセージをいただいているので私が読ませていただきます。“日本のために、そして全ての私の幻想のために。この世界は山であり、私たちの行動は呼びかけである。呼びかけは声として入ってくる、声には呼吸がないが、声は聞くことができる。私の声は、あなたの元に届くでしょう。私は今、この瞬間みなさんと一緒にいることができません。それは私が望まなかったからではなく、そうせざる得なかったからです。けれど私の声は、そこにあります。あなた方と一緒にいられなかったこと、あなた方の文化や伝統に触れられなかったことが、とても悲しいです。しかし私は何年も前からみなさんの声を聞いているのです。俳句読む度に、村上春樹やカズオ・イシグロの本を開く度に、黒澤映画をみる度に、私はみなさんのことをよく知っています。そしてもうすぐみなさんに会いに飛んでいきます。世界平和を願い、日本のみなさんに会えることを願い、私たちを受け入れてくれたこと深く感謝の気持ちをお送りします。”最優秀監督賞&東京グランプリ/東京都知事賞受賞『ザ・ビースト』 ロドリゴ・ソロゴイェン監督最優秀監督賞と東京グランプリ/東京都知事賞の2つをいただけるなんて本当に嬉しいです。この2つの賞を受賞できることを心より光栄に思います。東京国際映画祭と審査委員のみなさんありがとうございます。授賞式に参加できないのは残念ですが、『ザ・ビースト』や映画祭、そして素晴らしい東京という街を楽しんでいただければと思います。本当に嬉しいです。最優秀芸術貢献賞受賞『孔雀の嘆き』サンジーワ・プシュパクマーラ監督日本の政府・日本のみなさんに大変多くなサポートいただきましたことを心から感謝したいと思います。私たちの困難の間、みなさんから非常に強力なサポートを得ることができております、ありがとうございます。また、私の映画のまさに源となりました妹、兄弟に感謝しております。この映画を全てのスリランカの人に捧げたいと思います。私たちは税金で教育を受けることが出来ております。そういった意味で私はこの映画そのものをスリランカの人々に捧げたいと思います。観客賞受賞『窓辺にて』今泉力哉監督この度は、観客賞をいただきありがとうございます。私は東京国際映画祭のコンペティション部門は今回が2回目でして、それまでにも日本映画スプラッシュという部門で何度か参加させていただいております。私は個人的な悩みや、小さな悩みに焦点を当てた恋愛映画を作り続けています。世界には戦争やジェンダーなど様々な問題がありますが、本当に小さな、映画の題材にならないような悩みや個人的な問題などを、恋愛を通じて、また、笑いやコメディ的なことも含めて描こうと思い、作品を作っています。どうしても、映画や小説などでは、大きな問題を取り上げてそれについて語るという側面がありますが、自ら行動できない受動的な主人公だったり、見過ごされるような小さな問題について描きたいという思いがあります。最初に野上さんが特別功労賞を受賞していた場面が、今日のクライマックスなんじゃないかと思いながら見ていたんですが、自分も作品を通して同じ舞台に立てていることを嬉しく思いますし、今後も映画監督を続けていければと思います。また、今回ご一緒した主演の稲垣吾郎さんが新型コロナウィルスに感染され、初日にも大事をとって登壇できない状況があります。まだまだ戦争だけじゃなくて、コロナもそうですし世界にはいろんな問題がありますが、ネガティブに全部とらえるわけじゃなくて、そこにある小さな喜びとか、そういうものについて、これからも自分なりにできることを考えていこうと思います。本日はありがとうございました。<アジアの未来>作品賞受賞『蝶の命は一日限り』モハッマドレザ・ワタンデュースト監督この賞をいただくことはとても感銘を受けることなのですが、今は芸術性の高い映画が中々色んな映画祭で賞を貰ったりしないので、東京国際映画祭は今でも芸術性を大事にする映画、芸術の言葉で一つの物語を語る映画を大事にすることということに、私たちは感銘を受けました。私たちは監督として一つの社会問題を、映画の言葉で表現することはとても重要なことであると信じてます。この場を借りて、この賞をイランの大変素晴らしい女性たちに捧げたいと思います。世界の平和、そして戦争がない平和を願って、スピーチを終わりたいと思います。特別功労賞受賞野上照代ありがとうございます。なんて言ったって(今年で)95歳ですからね、よく保ったものです。私は、映画が本当に好きだし、映画という表現をここまで続けてきてくれた色々な監督たちに感謝します。いろいろな表現があるけれど、やっぱり映画ほどリアルで具体的で真実に迫るものはない、やはり素晴らしい表現だと思います。今年は、安藤さん(チェアマン)も来られて素晴らしい会になって良かったと思います、ありがとうございました。第35回東京国際映画祭は10月24日(月)~11月2日(水)まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催、閉幕。(text:cinemacafe.net)■関連作品:窓辺にて 2022年11月4日より全国にて公開©2022「窓辺にて」製作委員会
2022年11月03日“ポジティブな力を持つ作品を世界中から集めた映画祭”をコンセプトに、11月18日(金)から20日(日)まで開催される広島国際映画祭。広島市内4会場を舞台に、今年も広島ならではの映画祭として作品上映やゲストのトークショーなどを実施する。11月18日(金)のオープニング上映作品は、『余命10年』(日本語字幕版)。広島出身の藤井道人監督とともに、主演の小松菜奈と坂口健太郎が舞台挨拶に登壇する。同日夜には映画館「八丁座」にて、オールナイト上映を実施。先月逝去した河村光庸プロデューサーを追悼する「特別招待作品」として「Netflixシリーズ『新聞記者』」を全話上映する。11月20日(日)は、ジャパン・プレミアとしてオール広島ロケで撮影が行われた『とべない風船』を上映。舞台挨拶には、宮川博至監督と主演の東出昌大が登壇。瀬戸内海の島を舞台に西日本豪雨災害を題材として描かれた本作について制作秘話などを語る。その他、片渕須直監督のティーチインや、他映画祭との初のコラボレーション企画として「難民映画祭 2022」からの作品上映もある。各種入場券・作品鑑賞券は販売中。予定枚数に達し次第販売終了となる。■広島国際映画祭2022■開催期間:11月18日(金)・19 日(土)・20 日(日)10:00開演 ※開場は各開演時間の30分前■会場: NTTクレドホール/広島市映像文化ライブラリー/八丁座・壱/横川シネマ■チケット・1日券:2,000円※一部作品は対象外※「余命10年」舞台挨拶付上映+開幕式、片渕須直監督ティーチイン、「Netflixシリーズ『新聞記者』」オールナイト上映、「とべない風船」舞台挨拶付上映(八丁座)は別途入場チケットの購入が必要。・「余命10年」(日本語字幕版)舞台挨拶付き上映・開幕式 指定席券:3,000円・「Netflixシリーズ新聞記者」オールナイト上映 全自由席:3,000円・「片渕須直監督ティーチイン」指定席券:2,500円※1日入場券はセブン-イレブン店頭 マルチコピー機にて発売中※出演者のキャンセル・変更による払い戻し不可。※詳細はオフィシャルサイトにて。
2022年11月02日井口理(King Gnu)が初主演を務めた映画『ひとりぼっちじゃない』が、第35回東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門にてプレミア上映。井口さん、共演の馬場ふみか、河合優実、伊藤ちひろ監督が舞台挨拶に登壇した。舞台挨拶に登壇した井口さんは、緊張の面持ち。「すごく緊張しています。でも今日皆さんにこの映画を見ていただくことができて本当にうれしいです」と語り、舞台挨拶はスタート。出演を決意させた理由について、井口さんは「原作を読んだのですが、自意識やコミュニケーションの難しさみたいなものを主人公のススメと同じように感じていたので、そういうところを表現できるのではないかと思い参加させていただくことにしました」とコメント。ススメが恋をする女性・宮子を演じた馬場さんは「これまで演じたことがないような難しい役柄だったので、ぜひ挑戦してみたいと思いました」と言い、宮子の友人でありながらススメを惑わせる蓉子役の河合さんは「脚本を3行読んだだけで『これは面白い!』と、自分の感性とバチッとはまり、すぐに『出たい』と思いました」と明かす。本作が初監督となる、原作・脚本も兼ねた伊藤監督は、「原作を書いていたときに編集者の方に『映画化しないんですか?』と言われていたのですが、自分が監督をするとは思っていませんでした。大好きなキャストの皆さんと一緒に映画が作れて本当にうれしいです」と感慨深げに語る。コミュニケーションが苦手な主人公ススメを演じた井口さんに、役作りについての質問がおよぶと「原作のススメは日記形式なので、撮影前に自分で日記を書きました」と打ち明け、「普段は自分の言葉をはっきり表すことはないのですが、日記を書くことでススメと自分をリンクさせていきました」と言う。馬場さんは「自分は普段は早口なんですが、監督から、宮子はとにかくゆっくり話してくださいと言われて、普段、友達と話すときもゆっくり話すようにしました。ゆっくり話すのは体力を使いました」と明かす。河合さんは「蓉子はトリッキーな人物像ではあったので、蓉子が聞いていそうな楽曲のプレイリストを作って聞いていました」と語り、撮影をふり返った。司会者から、馬場さんと河合さんに「俳優・井口さんを一言で表すと何という言葉があてはまりますか?」という質問が出されると、手を挙げて答えた河合さんは「真剣!」と答え、馬場さんは「普段、『King Gnu』の井口さんとして見ているのとは違う、一つのセリフ、一つのシーンに真剣に向き合っている役者・井口さんを見て、私もこうありたいと思いました」と回答。井口さんは「やめてくださいよ、そんなイメージないんだから。好感度あがっちゃうじゃないですか」と、少し照れたように返して場内を沸かせていた。上映後にはQ&Aトークセッションを実施、井口さんと伊藤監督が再び登壇。映画を見終わったばかりの観客からの質問に真摯に答え、会場は再び熱気に包まれる。最後に井口さんは、「『ひとりぼっちじゃない』に参加し、ススメと向き合って役と向き合うということはこういうことなのかと、役者としてのスタートが切れたのではないかなと思う。そして、普段歌っていることが『ひとりぼっちじゃない』に活きていると思うのと同じように、『ひとりぼっちじゃない』で得たものを歌に還元できるのではないかなとも思っています」と語り、トークセッションは終了した。『ひとりぼっちじゃない』は2023年春、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ひとりぼっちじゃない 2023年春、全国にて公開予定©2023「ひとりぼっちじゃない」製作委員会
2022年10月29日世界の秀作・傑作を上映する映画ファン恒例の映画祭、東京フィルメックスが本日、開幕する。熱烈な映画ファンの支持を集め、今年は当初より会期を1日延長して6日(日)まで開催される。本映画祭には世界の様々な才能が集結し、ただ楽しむだけでなく時には観客に思考を促したり、観客の想像力を刺激する作品が多い。映画祭のプログラム・ディレクターを務める神谷直希氏は本映画祭を続けていくことに「使命感のようなものを感じている」と語る。東京フィルメックスはどのような作品を上映しているのか? 本映画祭はなぜ23回も続いているのか? 神谷氏に聞いた。2000年にスタートした東京フィルメックスはアジアを中心とした世界各地の作品を紹介し、映画ファンの支持を集めてきた。昨年から神谷氏がプログラム・ディレクターに就任。今年も同エリアで開催されている東京国際映画祭と同じ時期に行われている。「今年は少し会期がズレているのですが、昨年と大きく違うのは今年は海外からゲストを招聘できること。東京国際映画祭と東京フィルメックスが同時期に開催することのメリットのひとつは、来日ゲストも含めた映画人の交流にあると思うので、今年もフルというわけにはいかないのですが、どのぐらい相乗効果が出るのか気になっています」それぞれの映画祭は別のディレクターが作品を選出しているため、作品の選定基準はそれぞれのディレクターに負っている。神谷氏は東京フィルメックスでは「チャレンジしている映画」を選ぶことがひとつの傾向になっていると説明する。「今年も昨年と同じく作品の完成度で選んでいます。ただ、『ダム』という作品は抽象度が高くて、観客に解釈を委ねる作品でもあるので、朝日ホールで上映すると考えた時に少しだけ迷いました。昨年はそのような冒険を少し控えた部分もあったのですが、今年はもう少し攻めてもいいかもと思って選んでいます。作品を選ぶ上では“自分の価値観を揺さぶられる”ものや“驚きのある”もの、その監督には“なにかがある”など、こちらが動揺するような作品というのは判断のひとつの基準になっていると思います。もちろん、これまでに観たような映画であっても文句のつけようのないほどの完成度であれば、それもひとつの才能だと思うのですが、やっぱりチャレンジしている映画の方が個人的にも心が震えることが多いですし、選出する上でのひとつの傾向になっていると思います」映画祭では、映画館で上映されることがかなわなかった作品や、世界の他の映画祭で高い評価を集めた作品、映画界の明日を担う新しい才能が手がけた作品などが集結する。それらはジャンルが明確だったり、人気のシリーズ、定番の映画ばかりではなく、まだ見ぬもの、じっくりと観て考えることで楽しさが見つかるものも多い。「そのような映画を受容するお客さんが減ってきているのではないか? という恐れはあります。でも、そこに合わせていくことも考えていません。フィルメックスで上映される作品の価値を守っていくことが大事だと思っています。近年、日本はある種の“ガラパゴス化”が進んでいて、いろんなものを受け入れる余裕がなくなってきているのかもしれないですが、他の国では映画祭や商業ベースで普通に公開されている作品が日本にあまり入ってきていないことが多いんです。だから映画祭も含めて、他の国では当たり前のように上映されている映画が日本にはまだまだ入ってきていない。大きな映画祭で賞をとった作品でさえも日本で上映されないことがある。それが1年や2年のことならまだいいのですが、年々、積み重なっていくことで文化受容の面でも“空白”ができてしまうことになる。もちろん、グローバルに流通している映画だけが良い映画だと言いたいわけではないのですが、いろんな国で良いものとして普通に受け入れられているものを受容できないことから起こる文化的な損失は映画に限らず発生していると思います。その点はちゃんと受容していく必要があると使命感のようなものを感じていますし、そのために東京フィルメックスもあると思っています」東京フィルメックスと、東京国際映画祭に足を運ぶことで、世界の映画ファンが注目している作品、海外では高評価を得ているのに日本では上映されていない作品をまとめて楽しむことができるはずだ。今年も映画好きを驚かせ、その価値観に“揺さぶり”をかける1作が登場することを期待したい。第23回東京フィルメックス11月6日(日)まで有楽町朝日ホールで開催中
2022年10月29日7月8日から公開され、3か月以上経った現在も全国各地でロングラン中となっている映画『こちらあみ子』が、オランダ・第52回ロッテルダム国際映画祭Bright Future部門に正式出品されることが決定。森井勇佑監督と主演・大沢一菜からの喜びのコメント、そしてロッテルダム国際映画祭プログラム・チームよりコメントも到着した。芥川賞受賞作家・今村夏子が2010年に発表し、太宰治賞、三島由紀夫賞をW受賞したデビュー作「あたらしい娘」(のちに「こちらあみ子」に改題)を新鋭監督・森井勇佑が映画化。先日、国内映画賞のトップバッターとして注目を集める「第14回TAMA映画賞」にて、森井監督が最優秀新進監督賞(本年度最も飛躍した監督、もしくは顕著な活躍をした新人監督を表彰)を受賞するなど、さらなる広がりに期待が集まっている。本作にとって海外映画祭デビューの場となったロッテルダム国際映画祭(オランダ)は、新しい才能を発掘する映画祭として知られ、毎年35万人以上の観客数を誇る。アジア映画を多く上映することでも知られ、中でもBright Future部門は新人監督にフォーカスした部門。第52回は、2023年1月25日から2月8日まで開催され、森井監督が参加予定という。「ロッテルダム国際映画祭は憧れの場所でした」と語る森井監督は「あみ子という存在が、海外の人の目にどう映るのか、どう心に残っていくのか、とても興味があります」と心境を語り、あみ子役を唯一無二の個性で演じた大沢さんも「オランダはゴッホの故郷であったり、ミッフィーの生まれた場所だと知りました」と語りながら「オランダの人に観てもらって、『あみ子』がどんどん成長するのが楽しみです!!」と喜びのコメントを寄せている。<ロッテルダム国際映画祭プログラム・チームより「荻上直子や是枝裕和の作品を彷彿」>あみ子は他の子供たちとはちょっと違う。その風変わりな好奇心と果てしないエネルギーのせいで、学校ではのけ者にされ、家では騒動の元となってしまう。一見のどかな海辺の暮らしも大切な家族の喪失によって崩壊し、彼女の孤独感が強まるほどに、観るものはどんどんその世界に引き込まれてしまうかのようだ。森井勇佑の監督デビュー作は、子どもの想像力に信頼と思いやりを持って物語を紡いでいる。悲しみと喜び、過酷なレッスンと純朴な楽しみのバランスを絶妙に保ちながら子供が成長するかのように。重要なことだが『こちらあみ子』は誰が物語の中心であるかを決して忘れない。日本の小さな町のちょっぴり皮肉なユーモアと繊細な人間関係やこの映画の希望に満ちた主題は、荻上直子や是枝裕和の作品を彷彿とさせる。やさしくて物憂げな雰囲気を新進気鋭のフォークスター、青葉市子の楽曲が更に味わい深くしている。大沢一菜は天然とも言えるほどの絶妙さであみ子になりきっている。彼女の自然でさりげなくかつ生き生きとした存在は大切な重みを持ち、観るものを落胆させることは決してない。疲れた大人や非協力的なクラスメートに直面した時のあみ子の不屈の精神は、私たちに痛みを乗り越えさせるだけでなく、やんちゃで気まぐれだった頃を思い起こさせもする。魂に響くかのような音楽の反復旋律は、その鼓動を耳にするたびにこの映画を想起させるに違いない。『こちらあみ子』は全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:こちらあみ子 2022年7月8日より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開
2022年10月27日2021年3月5日(金)に公開され、全国各地の映画館で満員御礼の大ヒットとなったミュージカル『キンキーブーツ』が、「新宿ピカデリー映画祭 ライブ音響上映」にてアンコール上映されることが決定した。本作は、トニー賞受賞作品であり、実話を基に大ヒットした映画『キンキーブーツ』を、ニューヨーク・ブロードウェイ界の明星、ハーヴェイ・ファイアスタインの脚本とシンディ・ローパー作詞・作曲によりブロードウェイにて上演され大ヒットしたミュージカル。公開から1年半が経過した本作だが、いまでもファンから熱狂的な支持を受けており、アンコール上映要望の声が数多く寄せられていた。この度上映される「新宿ピカデリー映画祭 ライブ音響上映」は、映画館にライブ・コンサート向けの大規模かつ高品質な音響機材をセッティングし、映画の“音”の臨場感を大迫力&ライブ感覚で楽しむことのできる上映スタイル。大迫力のスクリーン&ライブ音響で『キンキーブーツ』の新たな魅力を“音”で楽しんでほしい。松竹ブロードウェイシネマ『キンキーブーツ』は11月3日(木・祝)8時45分~、11月8日(火)13時15分~「新宿ピカデリー映画祭ライブ音響上映」にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:キンキーブーツ 2021年3月5日より全国にて公開©Matt Crockett
2022年10月26日女優の永野芽郁が24日、東京・日比谷で行われた「第35回東京国際映画祭」(TIFF)のレッドカーペットに登場した。「ガラ・セレクション」部門で上映される映画『母性』(11月23日公開)に出演する永野。本作では、ある未解決事件の語り手となる母娘を戸田恵梨香と永野が演じているが、この日のレッドカーペットには、戸田、永野、廣木隆一監督が参加した。永野は、美しいスタイルが際立つタイトなドレス姿を披露。笑顔を見せながらカーペットを歩き、観客を魅了した。「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。日比谷・有楽町・銀座エリアに会場を移して2年目となる今年は、10月24日から11月2日まで開催する。今回、丸の内ピカデリーや丸の内ピカデリーなども会場として加わり、主要9部門の上映本数も昨年の86本から110本へと増加。海外ゲストの招へいも本格的に再開した。コンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)が選出されている。撮影:蔦野裕
2022年10月24日第35回東京国際映画祭が10月24日に開幕し、東京ミッドタウン日比谷・日比谷ステップ広場及び日比谷仲通りにて、レッドカーペットセレモニーが行われた。オープニング作品『ラーゲリより愛を込めて』に主演する二宮和也をはじめ、国内外130人を超える豪華ゲストが駆けつけ、10日間にわたる映画の祭典の幕開けを華々しく宣言。10月24日~11月2日、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催される。また、隣接する東京宝塚劇場ではオープニングセレモニーが行われ、二宮さんが「オープニング作品に見合う作品だと自負しております」と挨拶し、「たくさんの国から、すばらしい作品が集まったお祭りを楽しんでいただければ」と映画祭の開幕を祝った。メイン会場を六本木から日比谷、有楽町、銀座エリアに移転して以来、3年ぶりに屋外での大規模なレッドカーペット開催が実現。そのラストを飾った二宮さんは「緊張しましたね。沿道の皆さんから声をかけていただき、『3年ぶりにやっているんだな』と思いがふつふつこみ上げてきた」と感無量。ただ、共演陣との登場は叶わず、「大人数でさぞ華やかになるんだろうと思っていたら、瀬々監督と二人だけで(笑)。ご想像と違う最後になってしまった」と思わず苦笑いだった。『ラーゲリより愛を込めて』は、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜の伝記映画。「戦争がもたらした後遺症を描いていますが、人間らしい感情が詰まっている。辛くて重たくてしんどい内容ですが、その先の希望や愛、絆は深く刺さるんじゃないかなと思う」とアピールした。2年連続でアンバサダーに就任した橋本愛は、「(配信などで)好きな時間に好きな作品を見られる時代だからこそ、時間や場所の制約がある映画祭での“出会い”は、とても特別なものになる」と映画祭の意義を強調。今年の映画祭は“飛躍”がテーマになっており、「まず、世界を見渡すこと。そして、世界を知ることが大事。現在地を見つめ、そこからどう世界を超えていけるか考えたい」と話していた。この日は会場となった東京宝塚劇場との“縁”で、男役として絶大な人気を博した宝塚歌劇OGの柚希礼音、紅ゆずる、美弥るりか、七海ひろきが華やかに登場。大ヒット映画を原作に宝塚歌劇で上演された舞台『オーシャンズ11』からの楽曲「FATE CITY」を、4人によるコラボ歌唱で披露した。今年のコンペティション部門は2022年1月以降に完成した長編映画を対象に、107の国と地域から1695本の応募があった。舞台演出家で映画監督のジュリー・テイモアがコンペティション部門の審査委員長を務めるほか、シム・ウンギョン(俳優)、ジョアン・ペドロ・ロドリゲス(映画監督)、柳島克己(撮影監督)、マリー クリスティーヌ・ドゥ・ナバセル(元アンスティチュ・フランセ館長)が審査員として、コンペティション部門の全15作品を審査する。さらに、2004年~08年の過去5回にわたり行われていた黒澤明賞が久々の復活。東京フィルメックス共催の「ツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集」、Nippon Cinema Now部門の特集「追悼青山真治」、国立映画アーカイブ共催の「長谷川和彦とディレクターズ・カンパニー」、ジャパニーズ・アニメーション部門など、世代やジャンルを横断した多彩なプログラムが企画されている。クロージング作品は『生きる LIVING』(カズオ・イシグロ脚本、オリバー・ハーマナス監督)。映画祭を盛り上げるガラ・セレクションには、全14本がラインナップされており、期間中に上映が予定されるのは、計169本にのぼる。「第35回東京国際映画祭」は10月24日(月)~11月2日(水)日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催中。(text:cinemacafe.net)
2022年10月24日俳優の眞栄田郷敦が24日、東京・日比谷で行われた「第35回東京国際映画祭」(TIFF)のレッドカーペットに登場した。「Nippon Cinema Now」部門で上映される『彼方の閃光』で主演を務める眞栄田は、池内博之、尚玄、加藤雅也、Awich、半野喜弘監督とともに登場し、「個人的にこの作品が初主演作品で、この場に、このメンバーの間に立たせてもらえていることをすごくありがたく思っています」と恐縮気味に挨拶。「この作品は、半野監督を筆頭に、本当にやりたいことをやりたいメンバーでとことんこだわって実現した映画で、実はまだ配給会社すら決まっていない状況ではあるんですけど、世界中たくさんの人に見てもらいたい作品なので、今日をスタートに何かが動き始めればいいなと思っています」と本作への思いを語った。「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。日比谷・有楽町・銀座エリアに会場を移して2年目となる今年は、10月24日から11月2日まで開催する。今回、丸の内ピカデリーや丸の内ピカデリーなども会場として加わり、主要9部門の上映本数も昨年の86本から110本へと増加。海外ゲストの招へいも本格的に再開した。コンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)が選出されている。撮影:蔦野裕
2022年10月24日嵐の二宮和也が24日、東京・日比谷で行われた「第35回東京国際映画祭」(TIFF)のレッドカーペットにトリとして登場した。今年のオープニング作品『ラーゲリより愛を込めて』の主演を務める二宮は、瀬々敬久監督とともに登場。「我々の『ラーゲリより愛を込めて』をオープニング作品に選んでいただきまして、本当にありがとうござます。光栄に思っています」と喜びを述べ、「僕らも映画人の1人として、東京国際映画祭が始まるのを楽しみにしていましたし、いろんな作品があると思いますので、いろんな出会いを楽しんでいただければと思います」と呼びかけた。本作は、ノンフィクション作家・辺見じゅんによる著書の実写化作。第二次世界大戦終了後、60万人を超える日本人が不当に抑留され捕虜となったシベリアの強制収容所(ラーゲリ)で、ただ一人、生きることへの希望を捨てなかった山本幡男(二宮)の半生を描く。「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。日比谷・有楽町・銀座エリアに会場を移して2年目となる今年は、10月24日から11月2日まで開催する。今回、丸の内ピカデリーや丸の内ピカデリーなども会場として加わり、主要9部門の上映本数も昨年の86本から110本へと増加。海外ゲストの招へいも本格的に再開した。コンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)が選出されている。撮影:蔦野裕
2022年10月24日「第35回東京国際映画祭」(TIFF)が24日に開幕し、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場および日比谷仲通りでレッドカーペットを開催。「ガラ・セレクション」部門で上映される映画『月の満ち欠け』に出演する大泉洋、柴咲コウ、廣木隆一監督がトップバッターとして登場した。大泉は「今日は東京国際映画祭、栄えあるトップバッターで我々『月の満ち欠け』が歩かせていただき、大変光栄に思っています」と挨拶。「コロナもだいぶ落ち着いてきて、たくさんの外国のお客様も来ているようで、とても盛り上がるのではないでしょうか。期間中、存分に映画を楽しんでいただければと思います。そして、『月の満ち欠け』をどうぞよろしくお願いいたします」と語った。佐藤正午による同名小説を実写化した本作は、愛する妻子を亡くした男性・小山内堅(大泉洋)が主人公のラブストーリー。小山内の娘と同じ名前を持つ謎の女性・正木瑠璃を有村架純、正木瑠璃と許されざる恋に落ちる大学生・三角哲彦をSnow Manの目黑蓮、小山内の妻・小山内梢を柴咲コウが演じる。「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。日比谷・有楽町・銀座エリアに会場を移して2年目となる今年は、10月24日から11月2日まで開催する。今回、丸の内ピカデリーや丸の内ピカデリーなども会場として加わり、主要9部門の上映本数も昨年の86本から110本へと増加。海外ゲストの招へいも本格的に再開した。コンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)が選出されている。撮影:蔦野裕
2022年10月24日3年ぶりの屋外開催となるアウトドアシアター「品川国際映画祭」が、11月7日(月)より品川インターシティ セントラルガーデンにて開催される。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」を手掛けるショートフィルムの総合ブランド「ShortShorts」と、五感で体感できる移動式野外映画館プロジェクト「CINEMA CARAVAN」(シネマキャラバン)がコラボレーションし、世界各国から厳選されたショートフィルム全27作品を無料上映。加えて、キッチンカーが大集合。また、注目アーティストによる音楽ライブ、エリア内にはイルミネーションも設置。来場者が食事をしながらゆったりと映画を楽しめる。ジビエドックスタンド feat. den_foods2018年から始まった本イベントは、2020年・2021年は屋外での実施の中止を余儀なくされたが、本年春にはオンラインで実施。そして今秋、3年ぶりにアウトドアシアターを設置し、屋外で開催する。今回映画祭では、「日本の美 セレクション」、「after コロナ セレクション」、「Re-Construct セレクション」など、ショートフィルムを中心とした全9セレクション24作品を日替わり上映。最終日には、特別上映プログラムとして『大停電の夜に』を、オンライン限定のセレクションも3作品上映する。なお、イベント初日には映画コメンテーターとしても活躍するLiLiCo、俳優・井桁弘恵によるイルミネーション点灯セレモニーを実施。その様子はオンラインでも生配信する。「品川国際映画祭」は11月7日(月)~12日(土)品川インターシティ セントラルガーデンにて開催。(cinemacafe.net)
2022年10月23日「第35回東京国際映画祭」が10月24日(月)より日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催。これを前に開催地区では、同映画祭の装飾が盛り上がってきている。昨年から展開していた東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場、同地下アーケードでのポスターボード、日比谷仲通りと丸の内仲通りでのフラッグ掲出やJR有楽町駅前広場でのインフォメーションブース展開などに加え、今年からは丸ビル1Fのマルキューブでのイベント実施や銀座通りでのフラッグ掲出など、展開エリアを丸の内・銀座方面にも拡大。さらに、都営交通と東京メトロの協力のもと、駅貼りポスターや中吊りポスター、デジタルサイネージなどの交通広告も展開していき、順次東京を映画色に染めていく。ステップ広場大型ビジョン裏また屋外上映会が、今年も東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場で開催。10月23日(日)まで開催中の「日比谷シネマフェスティバル」に続き、10月25日(火)から11月2日(水)の期間中、『E.T.』40周年記念映像および本編の上映や『未知との遭遇』の45周年記念上映、『コーダ あいのうた』など、ウルトラマンや戦隊ものまで多彩なラインアップが揃う。『コーダ あいのうた』そして、『E.T.』の上映前トークや『ある日本の絵描き少年』の上映前の映画『CHERRY AND VIRGIN』公開記念川尻将由監督トークなどのイベントも実施予定だ。ほかにも、映画祭ならではのシンポジウムやトークショーといった各種関連イベントも充実。世界各国・地域から集う映画人と第一線で活躍する日本の映画人が、東京で語り合う場を提供する「交流ラウンジ」では、対談以外にも内外の映画人が交流できるような場所として、「有楽町micro FOOD & IDEA MARKET」を確保し、交流ラウンジをメインに関連イベントも展開。各イベントゲストには、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、樋口真嗣、本広克行、大九明子、川村元気らが決定している。「第35回東京国際映画祭」は10月24日(月)~11月2日(水)日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催。「TIFFCOM2022」は10月25日(火)~27日(木)オンライン開催。(cinemacafe.net)
2022年10月20日『おくりびと』の小山薫堂が脚本を手掛ける、生田斗真主演作『湯道』がハワイ国際映画祭にて公式上映されることが決定。コメントと場面カットが到着した。小山薫堂が2015年に提唱した「湯道」を構想約7年の歳月を経て、本人の完全オリジナル脚本で映画化した本作。『HERO』『マスカレード』シリーズを手掛ける鈴木雅之がメガホンを取り、生田斗真をはじめ、濱田岳、橋本環奈、さらに超豪華キャスト陣が集結した“お湯”を愛する全ての人々に贈る”お風呂エンタメ”だ。この度公式上映が決定したハワイ国際映画祭は、アジア、太平洋、北米地域間の新しい才能の発掘、キャリア開発の促進、そして映画芸術を通した文化的交流を目的に1981年に始まり、今年で42回目を迎える映画祭。毎年全世界から5万人以上の映画ファンを集めており、米国でも有数の映画祭の1つとなっている。本作は、日本発の注目作を集めたSpotlight on Japan部門にて正式上映が決定しており、ほかに『シン・ウルトラマン』『余命10年』『Plan75』等すでに国内外で評価の高い作品が選出され、計16作品が上映予定だ。過去には、同じく鈴木雅之監督の『マスカレード・ホテル』(2019)も上映されている。今年は現地とオンラインでどちらも開催され、オアフ島では11月3~13日、隣島(ハワイ島、マウイ島、カウアイ島)では17日~20日に渡って開催される予定だ。今回のハワイ国際映画祭での公式上映決定に主演の生田さんからは、「アロハ~!あったか~い場所でこの映画を観て、さらにあったか~くなっていただける事とても楽しみです!映画を通して海外の皆さんにもお風呂の魅力を知っていただきたいです。っていうかハワイ行きたいな。ハワイでお風呂入って、ココナッツミルクグビグビ飲みたいな」(※コメント抜粋)と喜びのコメントが到着。さらに、ハワイ映画祭プログラムディレクターのAnna Pageからは、「本作の軽快で心地よい雰囲気は、私たちがもう少しゆったりと暮らす事の大切さを改めて想起させてくれます。」(※コメント抜粋)と期待のコメントが寄せられた。日本からの観光客や移住者も多い親日なハワイの地で、本作がどのように受け入れられるのか。来年の日本での公開前に、世界から注目が集まる。さらに本情報と併せて場面写真も初解禁。生田さん演じる史朗が富士山の壁画を背に、熱湯風呂に耐える姿が切り取られている。▼コメント(※全文)■生田斗真(三浦史朗役)アロハ~!映画『湯道』がハワイ国際映画祭にて上映される事となりました。あったか~い場所でこの映画を観て、さらにあったか~くなっていただける事とても楽しみです!映画を通して海外の皆さんにもお風呂の魅力を知っていただきたいです。っていうかハワイ行きたいな。ハワイでお風呂入って、ココナッツミルクグビグビ飲みたいな。■ハワイ国際映画祭プログラムディレクター Director of Programming: Anna Page映画『湯道 YUDO』は日本の銭湯への愛情を込めて作られた讃歌です。お風呂といえばシャワーで済ませる事しか知らない人には広々とした浴槽に全身を委ねる心地よさは想像を遥かに越えたものとなるでしょう。熟練の手によりコメディとドラマが融合されたストーリーは鈴木雅之監督による演出で(オールスターキャストの)人と人とのつながりが豊かなコミュニティを形成する、単なるお風呂大好き映画を超越し心の通う領域にまで到達しているかの様です。ハワイがようやく新型コロナの感染拡大から収束への道を歩みだし、再出発を図ろうとするこの時期に、本作の軽快で心地よい雰囲気は、私たちがもう少しゆったりと暮らす事、「家」と呼べる場所がある事に感謝する事、の大切さを改めて想起させてくれます。『湯道』は2023年2月23日(木・祝)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:湯道 2023年2月23日より公開(C)2023映画「湯道」製作委員会
2022年10月20日2023年2月23日(木)に公開される映画『湯道』がハワイ国際映画祭にて上映されることが決定。あわせて、主演の生田斗真からのコメント、場面写真が公開された。第81回米アカデミー賞外国語映画賞をはじめ、国内外問わず数々の賞を総なめにした『おくりびと』の脚本を手掛け、ご当地キャラクターブームを牽引した「くまモン」の生みの親でもある、まさに企画のプロフェッショナル・小山薫堂。その小山が2015年に提唱し、日本の文化「お風呂」について精神や様式を突き詰める新たな道・「湯道」が、構想約7年の歳月を経て、本人の完全オリジナル脚本で映画化。『HERO』『マスカレード』シリーズを手掛け群像劇を得意とする鈴木雅之が監督を務め、主演の生田をはじめ、濱田岳、橋本環奈、戸田恵子、寺島進、厚切りジェイソン、浅野和之、笹野高史、吉行和子、ウエンツ瑛士、朝日奈央、吉田鋼太郎、夏木マリ、柄本明、小日向文世、角野卓造、生見愛瑠、窪田正孝がキャストに名を連ねている。そんな日本の文化「お風呂」を題材とした本作が、日本公開に先駆け、世界で初お披露目。ハワイ国際映画祭は、アジア、太平洋、北米地域間の新しい才能の発掘、キャリア開発の促進、そして映画芸術を通した文化的交流を目的に1981年に始まり、今年で42回目。毎年全世界から5万人以上の映画ファンを集めており、米国でも有数の映画祭の1つとなっている。『湯道』は、日本発の注目作を集めたSpotlight on Japan部門にて正式上映が決定しており、他に『シン・ウルトラマン』『余命10年』『Plan 75』等すでに国内外で評価の高い作品が選出され、計16作品が上映予定。今年は現地とオンラインでどちらも開催され、オアフ島では11月3~13日、隣島(ハワイ島、マウイ島、カウアイ島)では17日~20日に渡って開催される予定だ。今回のハワイ国際映画祭での公式上映決定に主演の生田からは、「アロハ〜!あったか〜い場所でこの映画を観て、さらにあったか〜くなっていただける事とても楽しみです!映画を通して海外の皆さんにもお風呂の魅力を知っていただきたいです。っていうかハワイ行きたいな。ハワイでお風呂入って、ココナッツミルクグビグビ飲みたいな」と喜びのコメントが寄せられた。さらに、ハワイ映画祭プログラムディレクターのAnna Pageからは、「本作の軽快で心地よい雰囲気は、私たちがもう少しゆったりと暮らす事の大切さを改めて想起させてくれます」と期待のコメントが寄せられた。さらに、生田が、富士山の壁画を背に、熱湯風呂に耐える場面写真も初公開されている。■生田斗真(三浦史朗役)アロハ〜!映画『湯道』がハワイ国際映画祭にて上映される事となりました。あったか〜い場所でこの映画を観て、さらにあったか〜くなっていただける事とても楽しみです!映画を通して海外の皆さんにもお風呂の魅力を知っていただきたいです。っていうかハワイ行きたいな。ハワイでお風呂入って、ココナッツミルクグビグビ飲みたいな。■ハワイ国際映画祭プログラムディレクター Director of Programming: Anna Page映画『湯道YUDO』は日本の銭湯への愛情を込めて作られた讃歌です。お風呂といえばシャワーで済ませる事しか知らない人には広々とした浴槽に全身を委ねる心地よさは想像を遥かに越えたものとなるでしょう。熟練の手によりコメディとドラマが融合されたストーリーは鈴木雅之監督による演出で(オールスターキャストの)人と人とのつながりが豊かなコミュニティを形成する、単なるお風呂大好き映画を超越し心の通う領域にまで到達しているかの様です。ハワイがようやく新型コロナの感染拡大から収束への道を歩みだし、再出発を図ろうとするこの時期に、本作の軽快で心地よい雰囲気は、私たちがもう少しゆったりと暮らす事、「家」と呼べる場所がある事に感謝する事、の大切さを改めて想起させてくれます。ハワイ国際映画祭スケジュール●11月3日(木)19:00Consolidated Ward 16@オアフ島(Opening Night Filmとして上映)●11月7日(月)20:15Consolidated Theater Kahara@オアフ島●11月18日(金)18:00Waimea Theater@カウアイ島●11月20日(日)19:30Hiro Place Theater@ハワイ島『湯道』2023年2月23日(木・祝)(c)2023映画「湯道」製作委員会
2022年10月20日10月6日から16日にかけて開催された第55回シッチェス映画祭にて、湯浅政明監督が名誉賞となるタイムマシン賞を受賞、クロージングイベントにて、授賞式が開催された。タイムマシン賞はファンタスティックジャンルへの貢献をたたえる賞で、過去にクエンティン・タランティーノ、テリー・ギリアム、ギレルモ・デル・トロ、ロン・パールマン、ジョー・ダンテ、イライジャ・ウッド、エドガー・ライトなど錚々たる映画人が受賞している。湯浅監督の受賞は、黒沢清、塚本晋也らに続き日本人監督5人目の快挙となった。授賞式では、湯浅監督のこれまでの作品をまとめた映像が流れ、司会者から名前が読み上げられると、会場は大きな拍手と歓声につつまれ、多くの人が立ち上がって受賞を祝した。登壇した湯浅監督は「昔から好きな芸術家が多くいるカタロニアで開催されるシッチェス映画祭でこのような賞をいただけて大変光栄です。シッチェスの海の景色は素晴らしく、『きみと、波にのれたら』のワンシーンのようにも感じました」と2019年に同映画祭で最優秀長編アニメーション賞を受賞した自身の映画を交えて感謝を述べ「またこの映画祭に呼んでもらえるよう作品づくりに励みたい」と語った。同映画祭では、『犬王』の公式上映も開催、当初2回で予定されていた上映のチケットが早々に売り切れとなり、急遽追加の上映も行われた。上映前の舞台挨拶に登壇した湯浅監督は「600年前の日本を舞台にした映画ではありますが、現代の私たちにとっても、また、どの国でも同じように感じるようなことがあると思います。日本の歴史で理解するのが難しそうな内容もあるかもしれませんが、それらは多くの日本人にとっても難しいので、あまり気にせずに楽しんでもらえると嬉しいです」と語り、会場を和ませた。1400人の会場を埋め尽くす観客は劇中のステージシーンが始まる前にも本編内の室町時代の観客と一緒になって拍手をするなど、まるでライブを観るように一体となった盛り上がりを見せた。『犬王』は、室町の知られざるポップスター・犬王から生まれた物語を、監督・湯浅政明×キャラクター原案・松本大洋×脚本・野木亜紀子のタッグで描いたミュージカル・アニメーション。古川日出男による『平家物語 犬王の巻』を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚の友情を描く。犬王役を女王蜂のアヴちゃん、バディの友魚役を森山未來が担当した。
2022年10月18日ギレルモ・デル・トロ監督のストップモーションアニメ『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』が、BFIロンドン映画祭にてワールドプレミアを迎えた。舞台でスピーチを行った監督は、「子どもの頃に観たピノキオの映画は、私と母を生涯にわたって絆を結んでくれました」とピノキオが母親との思い出を作ってくれたと回顧した。「私と同じような世界の見方をする」ということで、ピノキオに影響を受けたという監督。今回ピノキオ映画を作るにあたり、「みんながピノキオに従順であることを求めるところに、私はちょっと憤りを感じていたのです。ですから、反抗を美徳とし、愛されたいがために変わるべきではないということを伝える映画を作りたいと思っていました」と説明した。今作の完成までの道のりには「14、5年」かかったといい、「私のキャリアのなんと半分ということですよ」と話して会場の笑いを誘った。「この映画を作ることにみんなが『ノー』と言ったのです。Netflixのテッド・サランドスが『イエス』と言ってくれるまでは。(キャリアの)30年を通して学んだことは、一度でも誰かに(可能性を)信じてもらえたら、あとは100%力を出し切るしかないということです」と力強く語った。残念なことに、監督の母親は映画祭の直前に亡くなったという。「これは母と私に、すごく特別なことです。みなさんに知ってほしいのですが、みなさんがこの映画を観るのが初めてというだけではなく、母が私たちと一緒に観るのも初めてなのです。ありがとうございます」とスピーチを終えた。(賀来比呂美)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年10月17日映画『ある男』が第27回釜山国際映画祭のクロージング作品として上映され、妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、石川慶監督が、クロージングセレモニー(閉幕式)に登壇した。10月14日(金)には夜のクロージング上映に先立ち、釜山市内で韓国メディアに向けた記者会見が実施。石川監督は「釜山(映画祭)は我々アジアのフィルムメーカーにとって夢のような場所。そのクロージングに選んでいただけて光栄」とコメント。今回で映画祭への参加が3回目となる妻夫木さんは、「釜山の人たちはいつも温かく迎えてくれ、そして映画をとても愛していると肌で感じます」と印象を語った。そして夕刻、映画祭のメイン会場である映画の殿堂にて行われたクロージング上映。10日間に及ぶ釜山国際映画祭の締めくくりとして約5,000名の観客が集まる中、妻夫木さん、安藤さん、窪田さん、石川監督の4名がレッドカーペットに登場すると会場は盛大な拍手に包まれた。各部門の表彰が続き会場が熱気に包まれる中、いよいよクロージング作品として本作が紹介され、キャストと監督が舞台上に登壇。妻夫木さんは、韓国語で「こんにちは、妻夫木聡です。お会いできて嬉しいです」と堂々と挨拶をすると、会場からは大きな拍手と歓声が上がった。安藤さんが「釜山のみなさんがどのように受け止めるのか、興味深く楽しみです」と期待を述べると、窪田さんも「少しでも沢山の人に、皆さんの胸に、届いてくれた嬉しいです」と語る。最後に監督が「本作は日本社会が抱える問題を描いていますが、同時に世界にも共通するテーマだと思うので、映画を楽しんでいただきたい」と締めくくり、会場からは再び大きな拍手が巻き起こっていた。『ある男』は11月18日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ある男 2022年11月18日より全国にて公開©2022「ある男」製作委員会
2022年10月15日28万部を超えるベストセラー小説を原作者・川村元気自身が監督・脚本を手掛け、映画化した『百花』。この度、ロサンゼルス最大規模の国際映画祭AFI(アメリカ・フィルム・インスティテュート)映画祭に正式出品、北米初上映されることが分かった。映画産業の世界的中心地であるハリウッドが位置する都市・ロサンゼルス最大規模の国際映画祭として知られるAFI(アメリカ・フィルム・インスティテュート)映画祭。米アカデミー賞をはじめとする様々な賞レースの前哨戦としても常に注目を集め、北米で権威のある国際映画祭の1つ。ハリウッドのチャイニーズ・シアターをメイン会場とし、毎年国内外の約140作品を上映。例年、著名な映画監督や俳優がゲストとして参加することでも知られている。その映画祭に本作『百花』が正式出品され、プレミア上映されることが決定。邦画が選出されることは少なく、今年は邦画としては唯一。過去には濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』や、是枝裕和監督の『そして父になる』『海街diary』『万引き家族』、宮崎駿監督の『風立ちぬ』などが選出されており、今作に対しても現地メディアや観客からの注目が集まっている。なお、本作は、ヨーロッパにおいてカンヌ、ベルリン、ヴェネチア国際映画祭に次いで重要な映画祭として位置づけられており、スペイン最大の映画祭であるサン・セバスティアン国際映画祭オフィシャル・コンペティション部門へ正式出品され、現地時間で9月20日(火)に公式上映を実施。原田美枝子、川村監督が現地へ駆けつけ、映画を鑑賞した観客から惜しみない拍手と歓声が送られた。『百花』サン・セバスティアン国際映画祭レッドカーペットにて現地時間24日(土)の授賞式では川村監督が“日本人初”となる最優秀監督賞を受賞。初監督としての受賞は極めて異例の快挙となった。さらに、10月11日~31日開催の「ロンドン・イーストアジア映画祭」、10月22日~30日開催の「ジャカルタ・ワールド・シネマ・ウィーク」、10月25日~11月13日開催の「香港アジア映画祭」などの映画祭への出品が決定し、“親子の愛と記憶の物語”が国際的な広がりを見せている。そんな国際的な展開や海外から反響を受け、この度、日本でもロングラン興行も決定している。『百花』は全国にて公開中。AFI(アメリカ・フィルム・インスティテュート)映画祭は11月2日(水)~6日(日)開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:百花 2022年9月9日より全国にて公開©2022「百花」製作委員会
2022年10月15日田中裕子が主演する映画『千夜、一夜』が、「第27回釜山国際映画祭」にて国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)を受賞したことが分かった。日本映画としては22年ぶりの快挙となる。世界の映画関係者が注目するアジア最大級の映画祭「釜山国際映画祭」。正式出品となったニューカレンツ・コンペティション部門は、釜山国際映画祭唯一の国際コンペティション部門で、アジアの新進気鋭の映画監督による第1~2作目が対象。本作の監督・久保田直は『家路』(’14)に次ぎ、長編映画2本目となる。国際映画批評家連盟は、世界の職業的映画批評家および映画ジャーナリストの各国組織で構成され、「映画文化の推進と発展、および職業的利益の保護のために」存在する組織でカンヌ、ヴェネチア、ベルリンなどをはじめ世界各国の国際映画祭にて賞を発表。釜山国際映画祭においては、前進的な精神を反映した、上質な作品と評価された作品が選ばれる。海外の批評家からの高い評価を意味する同賞。日本映画が同賞を受賞するのは、行定勲監督の『ひまわり』(’00)以来、実に22年ぶりの快挙だ。日本では年間約8万人が人知れず消え、そしていまもどこかで誰かを待つ人がいる。本作は、「失踪者リスト」から着想を得て、その事象に興味を持ったドキュメンタリー出身の久保田監督が、青木研次のオリジナル脚本により映画化。受賞を受けて久保田監督は「この作品は、コロナ禍による中断もあり、企画を立ち上げてから完成まで8年という時間がかかってしまいました。途中何度か心が折れそうになりましたが、最後までやり遂げたことによってこのような栄えある賞をいただくことができました。心から感謝をするとともに、この賞に恥じない映画人としてこれからも頑張っていきたいと思います」と喜びのコメントを寄せている。『千夜、一夜』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:千夜、一夜 2022年10月7日よりテアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開(C)2022 映画『千夜、一夜』製作委員会
2022年10月14日10月24日(月)より開催される「第35回東京国際映画祭」において、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督と深田晃司監督が、黒澤明賞を受賞したことが分かった。日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいとの願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞として本年、14年ぶりに黒澤明賞が復活。これまで、スティーヴン・スピルバーグ監督、山田洋次監督、侯孝賢監督らが受賞した同賞。今年は、山田監督、仲代達矢、原田美枝子、川本三郎、市山尚三東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの5名の選考委員により選考。その結果、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『レヴェナント:蘇えりし者』などを手掛け、アカデミー賞監督賞をはじめとした数々の映画賞を獲得。最新作『バルド、偽りの記録と一握りの真実』はヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で上映されることも決定しているイニャリトゥ監督。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した『淵に立つ』、最新作の『LOVE LIFE』は先日のヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映され、満場の喝采で迎えられた深田監督の2名に決定。イニャリトゥ監督において選考委員からは、デビュー作『アモーレス・ペロス』で世界の目をメキシコ映画に向けさせ、その後アカデミー賞を始めとする多くの賞を受賞しながらも、作品ごとに常に新しい試みに精力的に挑戦している姿勢が評価に値するということで受賞が決定。深田監督においては、作品性が若手映画監督として優れている点や、世界に向けて将来の活躍が期待される日本人監督である点などに加え、映画製作活動以外での精力的な活動についても評価の声が高いことから今回の受賞が決定した。なお、黒澤明賞の授賞式は10月29日(土)に帝国ホテルにおいて開催予定だ。「第35回東京国際映画祭」は10月24日(月)~11月2日(水)日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催。「TIFFCOM2022」は10月25日(火)~27日(木)オンライン開催。(cinemacafe.net)
2022年10月08日香港特別行政区設立25周年記念映画祭「Making Waves - Navigators of Hong Kong Cinema香港映画の新しい力」の上映作品ラインアップと上映スケジュールが発表された。今年2022年、香港特別行政区は設立25周年を迎えた。同映画祭では、エキサイティングで活気あふれる国際都市・香港が迎えた大きな節目を記念し、日本未公開作品を含めた選りすぐりの香港映画8本を上映。イタリア、インドネシア、イギリス、タイ、オーストラリア、デンマークなど、世界各地を巡回し、この秋、東京にて待望の日本開催を迎える。8作品のうち、3兄弟と3人の女性が織りなすお料理コメディ『6人の食卓』(’22)、4人の新人監督が共同監督を務めた香港返還25周年記念作『同じ空の下』(’22)、1秒先を予知できる能力を活かしてボクサーとなった男が人生の再起をはかる『ワン セカンド チャンピオン』(’21)、視覚障がい者の両親のもとに生まれたジュディ・チュウ監督が自身の経験をもとに親子の絆を描く『サンシャイン・オブ・マイ・ライフ』(’22)の4作品が、日本初上映。『サンシャイン・オブ・マイ・ライフ』映画祭のオープニングを飾るのは、『黄昏をぶっ殺せ』(’21)。今年の大阪アジアン映画祭で上映され好評を博し、香港電影金像奨最優秀主演男優賞(パトリック・ツェー)を受賞した本作が、東京で初上映される。『黄昏をぶっ殺せ』また、レスリー・チャン主演で人間と幽霊の切ない恋を描いたファンタジー『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』(’87)の2Kデジタル・リマスター版が日本初スクリーン上映。昨年の東京国際映画祭で上映された『リンボ』(’21)、今年の東京国際映画祭「ガラ・セレクション部門」での上映が発表されたばかりの『神探大戦』(’22)もラインアップされた。『リンボ』なおチケットは、オンラインと劇場窓口で販売される(※オンライン:鑑賞日の3日前0時から各回の上映1時間前まで/劇場窓口:鑑賞日の3日前から)。「Making Waves - Navigators of Hong Kong Cinema香港映画の新しい力」は11月9日(水)~13日(日)Bunkamuraル・シネマにて開催。(cinemacafe.net)
2022年10月08日「第35回東京国際映画祭」黒澤明賞の受賞者が、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督と深田晃司監督に決定した。東京国際映画祭は、日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいとの願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞として、本年14年ぶりに黒澤明賞を復活させた。過去にはスティーヴン・スピルバーグ、山田洋次、侯孝賢などが受賞。今年は、山田洋次監督、仲代達矢、原田美枝子、川本三郎、市山尚三東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの5名の選考委員により、受賞者はイニャリトゥ監督と深田監督に決定した。イニャリトゥ監督は、2000年に『アモーレス・ペロス』で長編映画監督デビューし、同作で第53回カンヌ国際映画祭の批評家週間部門、第13回東京国際映画祭でグランプリを受賞、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた。以降『バベル』(2006年)、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014年)、『レヴェナント: 蘇えりし者』(2016年)と精力的に作品を発表しアカデミー賞監督賞をはじめとした数々の映画賞を獲得。最新作『バルド、偽りの記録と一握りの真実』は、本年度ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で上映されることも決定しており、11月より一部劇場でも公開される。選考委員からは、デビュー作『アモーレス・ペロス』で世界の目をメキシコ映画に向けさせ、その後アカデミー賞を始めとする多くの賞を受賞しながらも、作品ごとに常に新しい試みに精力的に挑戦している姿勢が評価に値するということで、本年度の受賞が決まった。なお、イニャリトゥ監督は東京国際映画祭では2009年に審査委員長を務めており、それ以来の参加となる。深田監督は、2016年『淵に立つ』が第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞し、同作で2017年には第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞したほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営危機に陥るミニシアターが続出したことに対し、同じく映画監督の濱口竜介らとともに全国の小規模映画館支援のためのクラウドファンディング『ミニシアター・エイド基金』を立ち上げるなど、若手映画監督としての枠を超えた活動も行っている。最新作の『LOVE LIFE』は、先日のヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映され、満場の喝采で迎えられたのは記憶に新しい。今回、選考委員からも作品性が若手映画監督として優れている点や、世界に向けて将来の活躍が期待される日本人監督である点などに加え、映画制作活動以外での精力的な活動についても評価の声が高く、今年度の受賞者として決定した。黒澤明賞の授賞式は10月29日(土)に帝国ホテルにおいて開催される予定だ。<第35回東京国際映画祭 開催概要>開催期間:2022年10月24日(月)~11月2日(水)会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区公式サイト: <TIFFCOM2022 開催概要>開催期間:2022年10月25日(火)~27日(木)(※オンライン開催)公式サイト:
2022年10月07日東京・渋谷シネクイントの音楽映画特集「PARCO音楽映画祭」が、2022年11月3日(木・祝)から11月10日(木)までの期間で開催される。渋谷シネクイントの音楽映画特集「PARCO音楽映画祭」今回の映画祭では、「感性のある若い世代にも伝えたい音楽映画」をテーマに、様々なジャンルから音楽映画を厳選。音楽はもちろん、密接に関係するカルチャーやファッションなども同時に楽しめる、多彩な作品を上映する。ヴィム・ヴェンダース『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』中でも特に注目したい作品の一つは、『パリ、テキサス』(84)や『ベルリン・天使の詩』(87)などで知られる名匠、ヴィム・ヴェンダースによる音楽ドキュメンタリー映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』。スライド・ギターの名手であるライ・クーダーと、キューバの老ミュージシャンとの交流や演奏を通じて、彼らの音楽人生やキューバの日常を映し出していく名作ドキュメンタリーだ。また、その続編となる『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』も上映される。『SAYONARA AMERICA』『ノーザンソウル』このほか、2019年に細野晴臣がアメリカで初めて開催したソロライブを収録したライブドキュメンタリー『SAYONARA AMERICA』、イングランド北部の労働者階級から生まれた音楽ムーブメント「ノーザン・ソウル」の最盛期である70年代を舞台にした青春ドラマ『ノーザンソウル』、“黒いウッド・ストック”とも称される、黒人アーティストのみが参加した伝説のフェスを描いたドキュメンタリー映画『ワッツタックス スタックス・コンサート』などの作品が、上映ラインナップに並ぶ。boidの音響調整チームが上映作品の音を調整なお、本イベントには「爆音上映」で知られるboidの音響調整チームが参加。あらかじめ備え付けられた機材に合わせて映画一本一本の音を調整することで、耳だけではなく、身体全体で音を感じられるような音響が楽しめるという。開催概要「PARCO音楽映画祭」開催期間:2022年11月3日(木・祝)〜11月10日(木)鑑賞料金:1,900円均一※一部対象外の作品あり。会場:渋谷シネクイント(東京都渋谷区宇田川町 20-11 渋谷三葉ビル 7F)※チケット発売日などの詳細は、決定次第公式WEBサイトにて告知。
2022年10月07日11月23日(水・祝)に公開となる映画『母性』が北米最大の映画祭のひとつ、第41回バンクーバー国際映画祭正式招待作品として上映された。この上映には廣木隆一監督と原作者の湊かなえが現地で参加した。ハリウッド映画の撮影地としても知られ、ロサンゼルスの北に位置する事から通称“ハリウッド・ノース”と呼ばれているバンクーバーで開かれるバンクーバー国際映画祭は、1982年に始まり「映画芸術を通じて各国の相互理解を深め、映画産業の活性化を図る」をテーマに掲げ、毎年約300作品が上映され、これまでにもポン・ジュノ監督や三池崇史監督作品のプレミア上映を行うなど数多くのアジア人監督を輩出してきた歴史を持つ映画祭。この度、本作は、世界各国から集められた18本の長編映画によって構成され、バンクーバーの観客の心に強く響くような優れた作品に焦点を当てることを目的として今年から新設され、観客賞の対象にもなっている「ショーケース」部門への出品。非常に大きな期待を集めながら、ワールドプレミアが開催された。現地には、過去に『ここは退屈迎えに来て』などでもバンクーバー国際映画祭へ度々招待されている名匠・廣木隆一監督と、原作の映像化作品が世界中で熱烈な支持を集める原作者・湊かなえが参加。コロナ禍の影響で昨年ようやく一部の映画館上映が復活していたものの、本格的にリアルなイベントを催せるのは実に3年ぶり。650人収容の歴史ある会場は満席で、観客の熱気に包まれる中、ふたりが少々緊張の面持ちで舞台挨拶に登場すると、映画祭の完全復活を待ちわびていた満員の観客からとびきり盛大な拍手が。廣木監督は久々のバンクーバーの観客からの温かい歓迎に「今日はありがとうございます。上映後もQ&Aセッションがあるのでたくさん質問してください。そして映画を楽しんでください」と喜びもひとしおの様子。そして今回が映画祭初参加となった湊は、「キャー!」という歓声もあがる中「今日はありがとうございます。話すとネタバレになってしまうので(笑)、とにかく映画を楽しんでください」と目を輝かせて挨拶した。そして、残念ながら現地での参加は叶わなかった主演の戸田恵梨香から、サプライズでこの日のためだけにメッセージ映像が届いていることが明かされた。「その場所でみなさん、そして原作者の湊さん、廣木監督にお会いしたかったのですが、伺うことができず本当に残念です。この映画は母性に運命を狂わされた、母と娘の物語を描きます。ルミ子は、母親を深く愛していながら、なぜか自分の娘には同じ気持ちを抱くことができない、稀有なキャラクターです。母性とは何か、そしてその資質はいつ得られるのでしょうか。バンクーバーの皆様、ご来場のみなさまがこの映画をどんなふうにご覧になって、どんな感想をお持ちになるのか、とても楽しみにしています。どうぞお楽しみください。」とメッセージが流れ上映開始となった。本編上映後にはQ&Aセッションも本編上映中も所々で笑いが起きたり、すすり泣きが聞こえるなど世界初上映となった本作に集中している観客たち。エンドロールが流れ始めると同時に拍手が起こり、エンドロール中も再び起こる拍手。そして終了後、監督と湊が客席から大喝采に包まれながらステージに登壇。興奮冷めやらぬ中行われたQ&Aセッションで、まずMCからの本作を監督することになった経緯を聞かれた廣木監督は「プロデューサーが僕が湊さんの作品を作ったらうまくいくのではとオファーしてくれた」とコメント。原作者としてキャスティングに参加したかとの質問に湊は「そこはいつも気になるところかもしれませんが、原作者はこの人にやって欲しいと頼むことはなくて、決まったら報告を受けるだけなんです。今回は母のルミ子が戸田恵梨香さんだと聞いて、え!戸田さん!もう母親役やるの!と驚いたのですが、完成した作品を観て感激して鳥肌がたちました。今本を読み返しても戸田さんの顔しか浮かばないほど、戸田さんにしかできないと思いました」と大絶賛。続いて今日ここで観れてとてもハッピーという観客から「海外のことを頭に入れて映画を作るのか?」と質問が。廣木監督は「海外の人たちというより、日本の人たちがどう考えて、どう行動するかを念頭において作っています。それを海外の方たちがどう思うかだと思います。それが映画の個性になると思います」と答え、湊が執筆活動において「本を書くときにどこの国に向けてとか、この国の人に受けたいとは考えていなくて、人間の心の奥底にあるものは共通なのだと思います。きちんと人間の内面を描いていれば、どこの人にも通じると思います」と話すと監督も思わず「Me, too!」と同調し笑いを誘う場面も。さらに男性から「女性は2種類あると本編に出てきたが、種類を見分ける方法はあるか」と質問が出ると会場から笑いが。湊は「男性は常にいいところだけを見て不都合なことから目をそらそうとします(笑)、辛いとき、大変なときに逃げずに目をそらさずに見ていたら、どちらか見分けがつくと思います」との答えに、女性が多く集まった会場からも納得といった空気が流れていた。そして「本作は日本でどう受け止められると思うか」の問いには「母娘の在り方はたくさんあり、正解はないもの。そこに疑問を持ってもらえると嬉しいです。自分だったら母と娘どちらを助ける?私ならどっち?と考えられる。日常の母娘の中で考えるのはいいことだと思います」と廣木監督。湊は「廣木監督はひとつの物語の中に複数の視点が存在する物語を撮るのがとてもお上手なんです。私の小説は同じ物事も視点が変わると違って見えることを書くことが多い。『母性』でも同じ出来事をルミ子・清佳の視点で見るとこんなに表情とか違うんだと見てわかるのが、廣木さんじゃないとできなかったと思います」とコメントした。初めて聞く湊の監督への気持ちに廣木監督は「良かった~!」と嬉しさを見せていた。人物の繊細な心の機微や、謎めいた物語の先に待つ衝撃的で大胆な展開など、日本だけにとどまらず海を越えてそのテーマ性や内容に熱視線が送られている本作。それを証明するように時間いっぱいまで多くの質問が集中し、“母性”が万国共通で人生の大きなテーマとなることが浮かび上がる濃厚なディスカッションが繰り広げられていた。ワールドプレミアで世界でもっとも早く本作を鑑賞した、目の肥えたバンクーバーの観客からは、上映終了後に「とても面白かった!ユーモアもあって魅了された」「自分にも母と娘がいて、自分はどの母なのかと思って観ていた」「視点の描き方が面白かった。視点の違いで声とか表情が違うのがすごかった」「主演女優さん(戸田恵梨香)の狂気がすごかった。今日見れて良かった」など、それぞれがそれぞれの立場で本作を楽しんだ様子が伝わってきた。Q&Aセッション後、ロビーにふたりが姿を現すと、そこには興奮冷めやらぬ観客の、長蛇の列が。ふたりは最後まで一人一人と言葉を交わし、写真を撮って観客に応えていた。バンクーバー国際映画祭観客賞は、日本時間10月10日(月・祝)の映画祭終了後に発表予定。日本に先駆け世界を惑わせたはじめた『母性』。日本でも10月24日から始まる第35回東京国際映画祭特別招待作品(ガラ・セレクション部門)としてジャパンプレミアが決定している。『母性』11月23日(水・祝)公開■イベント情報第35回「東京国際映画祭」10月24日(月)~11月2日(水)開催開催地:日本・東京日比谷・有楽町・銀座エリア公式サイト:
2022年10月07日知られざるメキシコの誘拐ビジネスの闇に迫り、昨年の第34回東京国際映画祭では『市民』(La Civil)というタイトルで上映され審査委員特別賞を受賞した『母の聖戦』が、2023年1月20日(金)より全国公開決定。ポスタービジュアルが解禁となった。現代のヨーロッパを代表する名匠のダルデンヌ兄弟、『4ヶ月、3週と2日』でカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いたクリスティアン・ムンジウ、『或る終焉』で知られるメキシコの俊英ミシェル・フランコがプロデューサーとして参加し、ルーマニアの女性監督テオドラ・アナ・ミハイの劇映画デビューとなった本作。犯罪組織に誘拐された娘を奪還するため、命がけの闘争に身を投じた女性の実話をベースに、主人公のシングルマザーがたどる想像を絶する運命を映し出す。ある日突然、娘を誘拐された主人公シエロは、容赦なく身代金をむしり取られ、孤立無援の極限状況に。誰にも頼れないことを悟ったシエロは、危険を顧みず犯罪組織への監視、追跡を行い、軍をも巻き込んで娘の捜索を繰り広げていく――。推定でも年間約6万件の誘拐事件が発生するメキシコを舞台に描かれた、このセンセーショナルにして骨太な社会派ドラマは、裕福ではない庶民が犯罪組織に搾取され、警察にも取り合ってもらえない非情な現実を描き出す。全編にわたって主人公シエロの視点でストーリーが展開し、観る者を誘拐ビジネスの闇の奥深くへと誘い、信じがたい理不尽な暴力が渦巻く光景を目撃させていく。入念なリサーチが重ねられた、リアリスティックな眼差しに貫かれた映像世界の強度には息をのまずにいられない。この度解禁されたポスタービジュアルにも「娘は私が取り戻すー」というキャッチコピーとともに、凄まじい執念と強い意志を象徴する母親の姿が切り取られる。本作は、第74回カンヌ国際映画祭でワールドプレミアされ大反響を呼び、第34回東京国際映画祭コンペティション部門で上映され、審査委員特別賞を受賞した。『母の聖戦』は2023年1月20日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:母の聖戦 2023年1月20日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開
2022年10月06日記念すべき30回目を迎える今年のフランス映画祭のフェスティバル・ミューズに、女優の石田ゆり子が決定。キービジュアルも公開された。クリスマスシーズンの祝祭感溢れる冬の横浜にて開催される今年のフランス映画祭。記念回ということもあり、これまで以上の華やかさが演出される予定だ。また、今年で3回目の実施となるドライブインシアターも、電気自動車(EV)だけを集めた日本で唯一のイベントとして実施予定。本映画祭のハイライトであるフランス人アーティストの来日は、今年こそ実現するべく目下調整中だという。今回、日仏の架け橋になるフェスティバル・ミューズに就任することとなった石田さんは、記者会見及びオープニング・セレモニーに登場し、映画祭を華やかに彩る予定。「節目の年に呼んでいただき、たいへん光栄であると共に、深い幸せを感じております」と喜んだ石田さんは、「映画は、人と人を繋ぐ幸せな芸術です。その架け橋のひとかけらになるべく私も日々精進したいと思います。12月を楽しみにしております」とコメント。映画祭主催のユニフランス会長セルジュ・トゥビアナは「フランス映画の最高の作品群を日本の観客にお観せできることを心待ちにしております。そしてこの機会にフランスと日本を結ぶ貴重な友情関係を祝うことができるのを心から楽しみにしております」と開催に向けてメッセージを寄せている。「フランス映画祭2022 横浜」は12月1日(木)~4日(日)みなとみらい21地区を中心に開催。(cinemacafe.net)
2022年10月05日アジアを中心に世界から新進気鋭の監督たちの作品を集め、どこよりも早く、ここでしか観られない注目作品がラインアップされる国際映画祭「東京フィルメックス」が、10月29日(土)より開催決定。本日10月4日(火)にラインアップ発表記者会見が行われた。「東京フィルメックス・コンペティション」9作品、「特別招待作品」4作品、「メイド・イン・ジャパン部門」2作品、東京国際映画祭と共同開催する「ツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集(3作品上映)」が予定されている同映画祭。オープ二ングを飾るのは、イラン当局に拘束される中、ヴェネチア国際映画祭で上映され審査員特別賞を受賞した、ジャファル・パナヒ監督作『ノー・ベアーズ』(英題)。今回、日本初上映となる。また、クロージング作品は、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(芸術貢献賞)を受賞したリティ・パン監督作『すべては大丈夫』。パン監督は、今年の審査委員長を務める。『ノー・ベアーズ』(監督:ジャファル・パナヒ)そしてコンペティション部門には、パレスチナ、カンボジア、インドネシア、タイ、中国、韓国、日本から9作品が並んだ。共催企画である「タレンツ・トーキョー」修了生のソラヨス・プラパパン監督作『アーノルドは模範生』や修了生のプロデュース作品となるマクバル・ムバラク監督作『自叙伝』なども入っている。これ加え、アリ・チェリ監督作『ダム』、キム・セイン監督『同じ下着を着るふたりの女』(原題)の計4本は、長編デビュー作だ。『自叙伝』(監督:マクブル・ムバラク)特別招待作品には、ワン・シャオシュアイ監督作『ホテル』、カミラ・アンディニ監督作『ナナ』など。昨年から新たに始まったメイド・イン・ジャパン部門では、高橋泉監督作『彼女はなぜ、猿を逃したのか?』、太田達成監督作『石がある』の2作品が上映予定となっている。今回の会見には、コンペティション部門に選出されたホアン・ジー、大塚竜治、工藤将亮がゲストとして参加。コンペティション部門への選出、映画祭で日本初上映となることについてホアン・ジー監督は「日本人と中国人の夫婦が作った映画が、日本という場所に暮らす人たちにどう観られるのか。私たちの作品の特徴はリアリティ。だからお客さんのリアルな声を聴きたい!」と期待。大塚監督は「フィルメックスという厳選された作品が上映される場に身が引き締まる気持ち」、工藤監督は「嬉しいけれど緊張もすごくて、レベルの高い作品と一緒に上映できることを誇りに思う」と上映を控えた心境を明かした。『石門』(監督:ホアン・ジー&大塚竜治)また、そのほかの企画として、台北駐日経済文化代表処台湾文化センターと東京国際映画祭との共催で、今年デビュー30周年を迎えるツァイ・ミンリャン監督の特集上映も行われる。なお一般チケットは、10月16日(日)10時より発売開始される予定だ。「第23回東京フィルメックス」は10月29日(土)~11月5日(土)有楽町朝日ホールにて開催。(cinemacafe.net)
2022年10月04日