ロバート・ダウニーJr.主演の人気シリーズ『アイアンマン』の第3作目の敵役を、『ヒューゴの不思議な発明』のベン・キングズレーが演じることになりそうだ。「Variety」誌によると、キングズレーは現在出演交渉の最終段階を迎えているという。第2作まで監督を務めたジョン・ファヴローは、第3作『Iron Man 3』(原題)の敵役を中国の富豪にして科学者、マーシャル・アーツの名手でもあるマンダリンに決めたと言われていたが、関係者によるとキングズレーが演じるのは別の役になりそうだという。『Iron Man 3』はウォーレン・エリス作のコミック「Extremis」(原題)シリーズをベースに、ナノテクロジーに焦点を当てたストーリーになるようだ。今回、ファヴロー監督に代わって監督を務めるのは、ロバート主演の『キスキス、バンバン』(’05)のシェーン・ブラック監督。ロバート以下、グウィネス・パルトロウ、スカーレット・ヨハンソン、ドン・チードルといったおなじみのキャストが揃う撮影は5月から始まり、来年5月に全米公開を予定している。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:ヒューゴの不思議な発明 2012年3月1日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2011 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.アベンジャーズ 2012年8月17日より全国にて公開TM&© 2012 Marvel & Subs.■関連記事:前田敦子、外国映画の魅力を熱弁!「夢を持つきっかけになると思う」名作ホラー『キャリー』のリメイク、クロエ・G・モレッツらがキャスト候補に最強ヒーローがズラリ!だが見つめる方向は…『アベンジャーズ』ポスター解禁夏に向けてビッグプロジェクト始動!『アベンジャーズ』“1日限定”発売イベント開催ひな祭り記念、ガールズパワーみなぎる最強ヒロイン映画を一挙紹介!
2012年04月11日ベン・スティラーとエディ・マーフィという2大コメディスターが初競演した話題作『ペントハウス』の日本公開が2012年2月3日(金)に決定し、予告編映像が公開された。『ペントハウス』予告編『ペントハウス』は、NYマンハッタンの一等地に立つ全米一の最高級マンション“ザ・タワー”を舞台に、ビルの管理マネージャー(ベン・スティラー)と使用人たちが、最上階(ペントハウス)に住むVIP居住者に騙し取られた自分たちの財産を奪い返すため、隠された20億円を強奪する作戦に出るという物語。本作でスティラーは熱血過ぎる管理マネージャー役を、マーフィは強奪作戦の助っ人を頼まれる泥棒役を演じている。今回公開された予告編では、タワーに勤めるマネージャーのスティラーが「本当の価値は極上のサービスだ」と仕事に胸を張る場面から始まり、最上階の住人である金融王に全財産を奪われてしまったことを知った使用人たちが、助っ人を頼んだ泥棒から盗みの技を習う様子がコミカルに描かれている。FBIが24時間監視する中、トリックが仕掛けられたペントハウスへ乗り込むために、最高級マンションの外壁を伝うスリリングなシーンも。予測不能でハチャメチャな強奪ミッションに出る使用人たちの奮闘に、ワクワクさせられる映像となっている。『ラッシュアワー』シリーズのブレット・ラトナー監督がメガホンをとり、ケイシー・アフレックや、『プレシャス』でアカデミー主演女優賞にノミネートされたガボレイ・シディベなど豪華キャストが顔を揃えた『ペントハウス』は、2012年2月3日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほかで全国ロードショー。『ペントハウス』2012年2月3日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー
2011年12月22日ベン・スティラーが、彼の最新主演作に出演できる権利をチャリティ・オークション・サイト「charitybuzz」に出品している。作品は『50/50フィフティ・フィフティ』のセス・ローゲンが共同脚本に名を列ねるコメディ作『Neighborhood Watch』(原題)で、郊外の町で宇宙人の地球侵略計画に気づいたお父さんたちが自警団を結成する物語。撮影は12月6日にジョージア州・アトランタで行われる予定で、落札者はベンとヴィンス・ヴォーン、『マネーボール』のジョナ・ヒルらと同じシーンに通行人の役で出演できるという。落札後は全額がベンの主宰する「スティラー基金」に支払われる。「スティラー基金」は世界中の恵まれない子供たちに教育支援を行っており、昨年1月に大地震に見舞われたハイチの学校建設などに携わっている。「charitybuzz」のオークションは22日15時(アメリカ東海岸時間)が締切りで希望落札価格は2万ドル。日本時間の18日(金)未明現在は、9,000ドルの値がついている。(text:Yuki Tominaga)© Startraks/AFLO■関連作品:ペントハウス 2012年冬、TOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開© Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED50/50 フィフティ・フィフティ 2011年12月1日TOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 IWC Productions,LLCマネーボール 2011年11月11日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開■関連記事:ブラッド&アンジー、息子・パックスの故郷ベトナムを家族で訪問仁科仁美、浮気は絶対NO?『50/50』女子会試写会でぶっちゃけトークブラッド・ピット、若者に「常識を疑え」とメッセージ!失言続きのブレット・ラトナー監督、アカデミー賞授賞式のプロデューサーを辞退ブラピ&アンジー揃い踏みに4,800人熱狂!一家で野球をやるならポジションは?
2011年11月18日元祖“おしゃべり系俳優”とも言うべきコメディ俳優、エディ・マーフィーとコメディ映画界の申し子ベン・スティラーが初競演!コメディ界きっての2人がノンストップで贈るアクション・コメディが2012年のお正月映画として日本公開されることが決定、このほど邦題が『ペントハウス』に決定した。アメリカの街を駆け回る刑事とチンピラの凸凹コンビがいまなお高い人気を誇る『48時間』(’82)や代表作とも言うべき人気刑事シリーズ『ビバリーヒルズ・コップ』と、80年代から90年代にかけて、その軽快な持ち味で不動の人気を集めたエディ・マーフィー。近年では、昨年シリーズに幕を閉じたドリームワークスの人気アニメーション映画『シュレック』シリーズでロバのドンキーのボイスキャストを務めるなど、俳優としての活動は多岐にわたる。実写出演作では、残念ながら2007年公開の『ドリームガールズ』以降、日本公開作に恵まれなかったエディだったが、このほど待望の最新主演作が日本公開される運びとなった。舞台となるのは、ニューヨーク・マンハッタンの超高級マンション“ザ・タワー”。最上階のペントハウスに住む大富豪から全財産を騙し取られたタワーの使用人たちが、財産を取り戻すため難攻不落のペントハウスに潜入していく姿をコミカルに描く。共演キャストには今回初タッグとなるベン・スティラー(『ナイト ミュージアム』)を始め、『オーシャンズ』シリーズなどで知られるケイシー・アフレックら実力者たちが集結。本作でプロデューサーも務めるエディだが、これ以外にも『ビバリーヒルズ・コップ』のTVドラマ化の計画も囁かれているが、果たして本格的な“カムバック”となるのか?さらに、エディと言えば来年開催される第84回アカデミー賞授賞式の司会に抜擢されたことでも話題を集めているが、元祖“おしゃべり俳優”の久々のマシンガントークに期待がかかる。『ペントハウス』は2012年お正月第二弾、TOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開。■関連作品:ペントハウス 2012年冬、TOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開© Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED
2011年11月02日『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で世に出て以来、ずっと同じヘアスタイルをキープしてきたベン・アフレックがこのところ髪を伸ばし始めてイメージ・チェンジ。七三分けで重めの前髪というスタイルはインターネット上で「ジャスティン・ビーバーみたい」と言われ続けていたが、新作映画の役作りのためであることが分かった。ベンが監督・主演を務める『Argo』(原題)の撮影がまもなく始まるのだ。1979年に起きてから444日にも及んだイランのアメリカ大使館人質事件の実話を映画化するもので、CIAがハリウッドの映画関係者たちの協力を得て、偽の映画撮影を装って人質救出を実行するというストーリー。そこで80年代らしい髪形に変えてみたというわけだが、前髪を下ろして額を隠すだけで、ずいぶんと雰囲気が変わるものだ。『Argo』はブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマンが共演し、ジョージ・クルーニーとグラント・ヘスロフがプロデューサーを務める。映画は2012年に公開予定。(text:Yuki Tominaga)写真がそのうさわの髪型。作品はどのような仕上がりになるのか?© Broadimage/AFLO■関連作品:ザ・タウン 2011年2月5日より丸の内ルーブル、新宿ピカデリー ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES■関連記事:ベン・アフレック インタビューベンが選ぶ最高の犯罪映画ベスト11も!オスカー作品賞の結果を占うアメリカ製作者組合賞は『英国王のスピーチ』が受賞英国アカデミー賞ノミネーション発表、『英国王のスピーチ』が最多14部門で候補に個性派名脇役のピート・ポスルスウェイトが死去ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表
2011年07月27日2008年春、『ナルニア国物語』シリーズの新キャストとして、『第2章:カスピアン王子の角笛』と共に2度にわたって来日したベン・バーンズは、深い色の髪に涼しげな瞳が美しい“王子様”だった。あれから3年、シリーズ最新作となる『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』を引っ提げて再び日本にやって来たベンは、王子様然とした美しい容貌は以前と変わらないものの、確実に大人の男性の色気を放っている。「僕もいまや29歳。20代後半というのは、俳優としてだけでなく、ひとりの男としても変化を迎える時期だからね(笑)」と不敵に微笑むベンに、自身の変化と思い入れたっぷりの『第3章:アスラン王と魔法の島』について語ってもらった。キーとなる帆船“朝びらき丸”に興奮!前作では、ナルニア国の運命を握る“カスピアン王子”を演じたベン。しかし、ナルニア暦における3年後を描いた『第3章:アスラン王と魔法の島』で、カスピアン王子は“カスピアン王”へと変貌している。「前作のカスピアンは、人生そのものや国を治めなくてはならない現実を恐れた臆病なキャラクターだった。けれど、今回の彼は人の上に立つ人間として権威を持つ立場になり、自信を身につけている。僕自身にも前作から今作までの間に3年という時があり、その間にいろいろな経験を積むことができた。『EASY VIRTUE』(原題)でコリン・ファースやジェシカ・ビールと共演したり、オスカー・ワイルドの小説を映画化した『DORIAN GRAY』(原題)で主人公のドリアン・グレイを演じたりね。だからこそ、成長したカスピアンに自分を投影できる部分は大きかったし、まるで鏡のように僕自身を照らし合わせながら演じることができたよ」。3年を経て王に相応しい威厳を身につけたカスピアン同様、8月で30歳になるベンにも落ち着いた雰囲気が。しかし、前作の世界公開と同時に知名度も急上昇。その急激な変化に戸惑うことはなかったのだろうか。「多くの人たちに知ってもらえる立場になったのが、20代後半という年齢のときでラッキーだったと思う。これが10代だったり、20歳だったりしたら、また別の状況になっていただろうね。でも、こういった世界で働いていて注目される立場になるのは、仕事が上手くいっているということだし、悪いことじゃない。それに、名声や人気は全てメディアという存在の上に成り立っているもので、僕自身は人生が大きく変わったとはさほど感じていないんだ。もちろん、他の仕事をしている人は、仕事帰りに30人程の人たちからサインを求められるなんてことはないかもしれない。けれど、僕の身にはそういったことが起こるし、それはすごくありがたいこと。つい最近、ロンドンのウエストエンドで半年程舞台(トレバー・ナン演出の『BIRDSONG』)に出演したときも、大勢の人たちが声をかけてくれた。ちなみに、僕が受け取るファンレターの半分は日本のファンからのものなんだよ。僕の舞台を何度も観に来てくれた日本の人たちもいたし、支えられていて本当に嬉しいと思う」。そんなベンが熱演するカスピアンは、『第3章:アスラン王と魔法の島』で新たなる冒険に出発。再びナルニアにやって来たエドマンド&ルーシーのペベンシー兄妹らと共に、邪悪な力からナルニアを守るべく東の海を目指す。「8歳の頃から原作の大ファンで、BBCでTVドラマ化されたものも観ていた」と語るベンは、原作小説の第3章「朝びらき丸 東の海へ」のタイトルにもその名が登場し、旅の重要な役割を担う帆船“朝びらき丸”のセットで撮影することに興奮を隠せなかったという。「実はカスピアンを演じることになった当初から、朝びらき丸に乗ることが楽しみだったんだ。もちろん、カスピアン王としてね。だって、王になるのは全ての男の夢だろう?(笑)そもそも僕は原作シリーズの中で第3章を最も気に入っているのだけど、今回の映画はポーリン・ベインズが描いた原作小説の挿絵にとても近い世界観を再現できていると思う。オーストラリアでの撮影中も、原作を初めて読んだ当時を懐かしく感じる瞬間が度々あったんだ。ベインズの挿絵は映画のエンドロールにも登場するから、最後までちゃんと観てほしいな」。「ナルニアは思春期や大人になることの象徴」また、前作では少々頼りないカスピアンの不安と戸惑いが共感を呼んだが、本作での彼はアクションシーンも堂々たるもの。「僕自身は中盤に登場する広場での格闘シーンが最も気に入っているんだ。何せ、単に剣を使って戦うのではなく、手錠をかけられたまま5人の男と同時に戦うのだからね。いわば、中世のジェイソン・ボーン(※『ボーン』シリーズの主人公)って感じかな。まあ、そこまでは格好良くないかもしれないけど…(笑)。とにかく、何週間もかけてアクションの動きを入念にマスターしたし、実際の撮影では本編で観られる時間の10倍以上の長さを撮った。残念ながらだいぶカットされていたけど、それが映画というものだからね(笑)。でも、すごく楽しかったよ」。尽きることない“ナルニア愛”を披露するカスピアン王、ベン・バーンズは、少年時代の思い出であり、自身を成長させた存在でもある“ナルニア国”を「思春期や大人になることの象徴」と分析する。「ペベンシー兄妹ら登場人物たちは、ナルニアで起きた出来事をずっと胸に抱き続けながら大人になっていく。そういった意味で、ナルニアは思春期や大人になることの象徴だと言えるんじゃないかな。だからこそ、ナルニアを旅するペベンシー兄妹や原作小説に初めて触れた当時の僕と同じように、いや、その半分でもいいから、映画を観てくれる若い観客たちが興奮を味わってくれたら嬉しいね」。(photo:Toru Hiraiwa/text:Hikaru Watanabe)■関連作品:ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 2008年5月21日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. and Walden Media LLC.This image is approved for online and print use.ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 2011年2月25日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2010 Twentieth Century Fox Film Corporation and Walden Media, LLC. All Rights Reserved.■関連記事:大地真央、ベン・バーンズとの再会に「恋してしまいました」と舞台上でラブコール最新作の舞台は神秘の島!『ナルニア国物語』ジャパンプレミアに5組20名様ご招待『ナルニア』新作がアンジー&ジョニーを抑え1位発進!『ラプンツェル』は億超え菊之助に“王の風格”?『ナルニア』声優に大地真央と共に続投!エリザベス女王も大興奮!?『ナルニア国物語』ワールド・プレミア開催!
2011年02月23日俳優としての活躍はもちろん、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でのアカデミー賞脚本賞をはじめ、映画の製作部分にも深く関わり続けるベン・アフレック。クリント・イーストウッドの後継者との呼び声も高い彼の、『ゴーン・ベイビー・ゴーン』に続く待望の監督第2作『ザ・タウン』がまもなく公開となる。プロの強盗として生きてきた男が、ある女性との出会いをきっかけに人生を描いた本作。監督としてそして主演俳優として、どのように作品に臨み、何を伝えようとしたのか?彼が愛する犯罪映画の紹介と共にインタビューをお届け!原作はチャック・ホーガンによる小説「強盗こそ、われらが宿命」(ヴィレッジブックス刊)。ベンの最初の“動機”は主人公のダグという男への興味だった。「元々はダグを演じたいと思ったんだ。とても興味深いキャラクターだと思って。多くの意味でチャレンジになるし、それまでに演じた役とは違うことができると思ったし、とにかく刺激的な役だった。それで、脚本を書いたら、今度は『監督もやってみたらどうだ?』と言われたんだよ。そのときはちょっと素直な見方ができなかったな。(なじみの深い)ボストンが舞台の映画だけを監督するような落とし穴にハマりたくなかったんだ。『これ、ボストンが舞台だから、やったら?』と毎回言われたくないしね。僕はあらゆるタイプのストーリーを監督したいからね。でも、この作品をもっと深く考えてみると、とても興味深い要素がたくさんあることに気づいた。ラブストーリー、人物重視のドラマ、これまでに描かれなかった特殊な場所でのとてもユニークで興味深く、古典的な強盗モノ…。だから、原作から様々な意味でインスピレーションを受けたよ」。ちなみに、あるインタビューで語ったところによると、ベンが選ぶ犯罪映画ベスト11は以下の通り。1位『狼のシンジケート/ダーティ・エディー』(’73)2位『男の争い』(’55)3位『ヒート』(’95)4位『インセプション』(’10)5位『オーシャンズ11』(’01)6位『バンク・ジョブ』(’08)7位『ユージュアル・サスペクツ』(’95)8位『現金に体を張れ』(’56)9位『レザボア・ドッグス』(’92)10位『スナッチ』(’00)11位『ハートブルー』(’91)プロの犯罪者を描いた作品を好んでいることがうかがえるが、犯罪の世界から足を洗おうとする男を描いているという点で、本作は、ベンが3位に挙げたマイケル・マン監督『ヒート』と重なる部分も。「監督として、自分がどの映画にヒントをもらったかは分かるよ。『ヒート』はこの映画の大きな手本のひとつだし、それと同時に、あの作品はあまりにも大きな存在なので、単なるマネにだけはしないようにした。あの映画の完成度といったら、とにかく素晴らしいからね。それに僕は、『男の争い』、『エディ・コイルの友人たち』、『アモーレス・ペロス』、『バンク・ジョブ』、『Gomorrah』などもヒントにした。どれも、武装銀行強盗を土台にしながらも、人間性を興味深く掘り下げた映画だから」。そして、ダグの幼なじみであるジェムを演じたジェレミー・レナーは本作で見事、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。ダグとジェムの友情をどのように築き上げていったのか?ベンはこう説明する。「友情というのは無理強いできるものではないんだ。一生、ある人物を実際には知ることができないかもしれない。でも、僕らはとにかくうまくいったんだ。それに、僕はジェレミーの才能に頼り、一緒に生まれ育ったジェムとダグという関係を信じた。生まれたときからずっと知っている相手だと、説明できない安らぎとか居心地のよさがあるよね。だから、そういう役を演じるには、一緒にいるときにストレスを全部捨てなければならない。そして、自分を相手役の俳優に全部さらけ出し、意気投合できることを願うしかないんだ。ジェレミーはとにかく素晴らしい俳優なので、それにすぐに応じてくれたよ」。“監督”としてはより、重く社会的な題材に惹かれる傾向があるように思えるが、俳優としての作品選びとの間に差は?「重い題材の映画にも出演してるよ。キャリアのある時点では、タイプキャスト(※人気を博した役に、役柄のタイプが固定されること)されてしまう時期もある。でも演技上、僕が内面性を出そうとした作品は確かにある。自分のキャリアの包括的な方向性については、あまりよく説明できないけど、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の僕の役をふり返っても、あの感じはいまでもまだ続いていると思う。『これは重い映画かどうか?』なんてことを考えるよりも、どんなキャラクターかということに基づいて僕は出演を決めているんだ」。先に挙げた犯罪映画ベスト11には、先日、亡くなったピート・ポスルスウェイトの出演作が2作(『ユージュアル・サスペクツ』、『インセプション』)入っている。『ザ・タウン』が遺作となったポスルスウェイトだが、生前こう言っていたそう。「ベンは俳優として培った経験を演出に反映させる力があり、俳優にとっては本当に理想的な監督だよ。彼は、何かがうまくいかず、やり直したいときはもちろん、その逆に、望みどおりのシーンが撮れたときもちゃんと分かっていた。ムダに何度も撮るということがないんだ。彼の次の監督作にまた出演のチャンスがあれば、僕は絶対飛びつくよ」。“監督”ベン・アフレックの力量を存分に感じてほしい。© AFLO© Kaori Suzuki■関連作品:ザ・タウン 2011年2月5日より丸の内ルーブル、新宿ピカデリー ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES■関連記事:オスカー作品賞の結果を占うアメリカ製作者組合賞は『英国王のスピーチ』が受賞英国アカデミー賞ノミネーション発表、『英国王のスピーチ』が最多14部門で候補に個性派名脇役のピート・ポスルスウェイトが死去ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表シャーリーズ・セロンとデートできる権利チャリティ・オークションで2万ドルで落札
2011年02月04日開催中の第23回東京国際映画祭(TIFF)でクロージング作品として上映される『ザ・タウン』の撮影現場の様子を捉えた画像が到着した。ベン・アフレックが監督、脚本、主演の3役をこなしている本作。TIFFのオープニングを飾った『ソーシャル・ネットワーク』や、同じくTIFFの初日に本編映像の一部を世界初上映した『トロン:レガシー』などと比べ、会期中のキャスト陣の来日などがないだけに、やや地味な印象を受けてしまいがちだが、作品およびベンの監督としての手腕にかなりの高評価が寄せられているという。本作はボストン近郊を舞台にしたクライム・ムービー。全く証拠を残さない完全犯罪に命を張ってきた強盗一味のリーダー・ダグ(ベン)は、ある偶然から人質にとった女性と恋に落ちてしまう。彼女との新しい人生を願う一方で、古くからの仲間たちは彼が一味を抜けることを決して許しはしない。FBIの執拗な捜査も迫り来る中、メジャーリーグのスタジアム襲撃という最後の大仕事に向かうのだが…。日本では『アルマゲドン』の印象が強いベンだが、“映画製作者”としての評価も高く、幼い頃からの盟友マット・デイモンと共に書き上げた『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の脚本がオスカーとゴールデン・グローブ賞を受賞。日本では未公開ながら初監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』はナショナル・ボード・オブ・レビューやボストン映画批評家協会賞などの新人監督賞を受賞している。『ザ・タウン』は全米初登場1位を獲得し、公開6週を過ぎても依然としてTOP10圏内に残っており(10月25日現在)、累計8,400万ドル以上を稼ぎ出し、『ソーシャル・ネットワーク』と共にアカデミー賞有力候補とも言われている。今回到着した写真に写っているジョン・ハムは、本作への出演の経緯について「ベンが監督と聞いて俄然、興味がわいたよ。彼の作品の大ファンだったし、今回の作品にも夢中になったね」と語っている。また、ベンが演じるダグと恋に落ちるクレアを演じたレベッカ・ホールは、現場でのベンの様子について「ベンが監督業と役者業を完全に区別している姿を見て興味深いと思ったわ。でもその2つを分けることはすごく大事なことだと思うの。何しろ監督業と役者業っていろんな意味で全く違うものだからよ。でもベンはこのバランスが見事にとれていたと思うわ」と称賛を送る。ちなみに近年、TIFFのオープニングおよびクロージングで上映された作品は、その後の日本での劇場公開でヒットを記録するという法則が確立しつつあると言われている。一昨年の第21回のオープニングは『レッドクリフ PartI』で、クロージングはアニメーション映画『ウォーリー』。前回第22回はオープニングが海洋ドキュメンタリー『オーシャンズ』でクロージングは2年連続のピクサー作品『カールじいさんの空飛ぶ家』。いずれもヒットを飛ばしており、今年の『ソーシャル・ネットワーク』と本作『ザ・タウン』にも期待がかかる。この点について、TIFFの特別招待作品の選定に携わっている映画祭事務局長の都島信成氏は「もちろん、そのような可能性のある作品を各社から出していただいているということはあると思いますが、同時に、映画祭で選定されたことが広く映画ファンに対し、ある種の『格』づけを行えていることもあると思います」と解説。この『ザ・タウン』については「大変クオリティの高い犯罪ドラマ。ハリウッドと言うと、アイディア不足でシリーズものやリメイクばかりと言われる中、このような質の高い作品が作られつつあるという現状を知らしめたく選定しました」とその選定理由を明かし「『ソーシャル・ネットワーク』をはじめ、ライバルは多数いると思いますが、(アカデミー賞で)作品、監督、脚色、主演男優賞部門でのノミネートが期待できると思います」と太鼓判を押す。俳優として活躍しつつ、監督としても質の高い作品を作り出すということで、ベンを“次世代のクリント・イーストウッド”と称する声もあるとか。『ザ・タウン』は日本では2011年、全国にて公開。どの作品を観るべきか迷うほど、世界各国から話題作が集まるTIFFだが、“ハズレなし”を信じてこのクロージング作品を劇場公開に先駆けて観ておくのもアリかも?特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFFザ・タウン 2011年、全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURESソーシャル・ネットワーク 2011年1月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭第14回ハリウッド・アワード授賞式に新旧ハリウッド・スターが勢ぞろい!
2010年10月28日