慌ただしく過ぎる日々。今の暮らしに余白はありますか?ふいにできた空き時間に用事を入れること。部屋の空スペースに収納を作ること。これらは確かに、時間の効率化であり、空間の有効活用です。だけど時間や空間は、埋めれば埋めるほど心がどんどん窮屈に。もしも今、不自由さや気詰まりを感じているならちょっと余白不足かもしれません。これまで自分が当たり前にやってきたことを、あえて「しない」。意識を変えれば毎日がもっと身軽になりますよ。余白のある暮らしが心を自由にする空間にしろ時間にしろ、スキマがあれば「どうにか埋められないか?」とつい考えてしまいます。特に日々が忙しい人ほど、その思考になりがち。できないと思っていたことがスキマ時間にできたリ、おさまりの悪かったものがスキマにスッポリ収納できたりすると、やっぱり嬉しい。達成感があります。ただ、時間も空間も有限です。使い切ってしまったら、後に残るのはギュウギュウに詰まって身動きの取れない暮らし。スキマがあれば、新しいものを入れられる。ふいに何かが増えても、慌てずに受け入れられる。スキマはスキマのまま、何も「しない」。埋めたくなる気持ちをおさえて生み出した余白は、そのまま自由な心につながります。しない習慣<空間編>収納に押し込まない収納が要らないものでいっぱいになっていませんか?収納は使わないものを押し込む場所ではなく、使っているものの一時置き場。不要品を手放せばそこに新たなものを迎え入れることができ、収納内の新陳代謝が良くなります。床面をふさがないスッキリ過ごせる部屋作りのコツは、床面をふさがないないこと。モノを置くのは床面の約3割が理想とされています。モノで溢れた床面は、身動きが取りにくく、掃除しづらく、部屋が狭く見えると、デメリットだらけです。安易にもらわない「タダだから」「断り切れず」「景品で」そんな理由でもらったものは、結局使わずじまいになりがち。割り箸や紙袋も、ひとつひとつは小さくても、溜まると結構かさばります。ただ空間を埋めるだけのこれらは、はじめから「もらわない」という選択を。しない習慣<時間編>スケジュールを詰め込まない予定とは誰かに合わせる時間。空いているからといってスケジュールを詰め込むと、自分のための時間が減ってしまいます。予定が詰まっているせいで突然の大事な予定やチャンスを断らないといけなくなるのも、もったいないですよね。家事を追求しない主婦にとってのスキマ時間は、ちょっとした家事をするチャンス。だけど家事は追求しだすと終わりがなく、いくら時間があってもキリがありません。時には「しない」と割り切って、その時間を自分をいたわるひとときに充ててもいいのでは?やりたくないことをしない気分が乗らないまま自分を奮い立たせても、ミスをしたり、余計に時間がかかるなど、あまり良い結果は得られません。どうしてもという時は別ですが、いったん時間を置いたり、得意な人に頼ってみる方が効率的な場合もたくさんあります。時間も空間も、無理して埋めなくても大丈夫。何もないところには、いつか大事なものが入ってきます。それを心待ちにして、余白のある暮らしを楽しめるといいですね。 池田奈未好きなものは、まち歩き、カメラ、淹れたてコーヒー。収納の少ない家で3人暮らし。すっきり心地よい暮らしを目指しています。
2001年12月05日