アダマン号は、人々を孤独から引き出して、世界とつながる手助けをする場所アダマン号へ通う表情豊かな人々、そしてその表情の奥に隠された心の問題までを優しいまなざしで捉えた「アダマン号に乗って」。発達ナビでは、4年ぶりの来日を果たしたニコラ監督に、この映画への思いを伺いました。LITALICO発達ナビ編集部(以下――)アダマン号がどのようなところか、教えていただけますか?ニコラ・フェリベール監督(以下監督):アダマン号は2010年に開所した、デイケアセンターです。パリの中心部、セーヌ川に浮かんでいます。係留されているので、航行する船ではありません。言うならば「浮かぶ建造物」です。乗っているときは水の上にいる感覚があります。大きな船が近くを通ると、ゆらゆら揺れます。船の中にはさまざまな空間があります。患者はその中を自由に移動できて、閉ざされた空間はありません。事務所であっても自由に入れます。船の上なら自由に移動していいんです。船に使われている素材はガラスや木材など重厚感があり、光がたくさん入ります。パリの中心にいるのに別の場所に来たような錯覚にとらわれる、とてもゆったりとした場所です。水が近くにあるというのも重要ですね、場所そのものに癒し効果があるんです。通ってくるのは主にパリに住む患者さんです。精神科の医師や心理師にすすめられて通ってきます。定期的に通う人もいれば不定期に通う人もいますし、複数や単体のワークショップに来る人もいれば、ただ雰囲気に浸ってコーヒーを飲みに来る人もいます。映画を見ていただいても分かると思いますが、スタッフも患者さんもみんな私服ですので、誰が患者さんで誰がスタッフなのかもわからない。レッテルがないんですね。この人は病気、患者、この人は支援者という区別がない、患者さんが「病気」の枠に閉じ込められておらず、ちゃんとした「人」として見られているんです。個性的で、人とは違うものを持ってはいるけれど、ジャッジされることもない、異常な人と見られることもないので、特に直すこところもない。ただありのままのその人として見られているんです。スタッフは、彼らの「勢い」を少し引き出そうとします。彼らを孤独から引き出して、世界とつながる手助けをするのです。アダマン号はそういう思想をもった場所です。Upload By 発達ナビ編集部――アダマン号の「アダマン」はどのような意味があるのですか?監督:「アダマン」はフランス語でダイアモンドの中心という意味です。ダイアモンドの核となる硬い部分ですね。フランス語ではあまり使われませんが、英語では比較的よく使われている言葉かもしれません。adamant は「確固たる」という意味です。「アダマン」って音的にもきれいですよね。Upload By 発達ナビ編集部映画「アダマン号に乗って」オフィシャルサイト精神科医療の世界は、私たちの世界や魂の「拡大鏡」のよう――本作を撮影したいと思ったきっかけを教えてください。監督:約25年ほど前に、精神科医療を舞台にした映画「すべての些細な事柄」(1997年)という作品を撮りましたが、私にとって、精神科医療はとても興味深いものなので、また撮りたいと思い続けてきました。私は、精神科医療の世界は、私たちが生きている世界や魂の「拡大鏡」のような場所じゃないかなと思っています。私たちは、普段自分の内面を隠して生きているところがあると思いますが、精神科医療の現場では、その内面をむき出しにされている人たちがいます。彼らに会うと驚かされたり、ちょっと動揺もすれば不安になったりということもあるかと思いますが、そうかと思うと、私たち自身のことを考えさせられたり、なんだかとっても楽しい気持ちにさせられたりということもあります。彼らと出会ったあと、すごくこう顔が明るくなるような、そういうこともあるんですよね。とにかく、精神科医療の現場というのは、いろいろな心のありようがあって、そういう意味では、映画監督としてとても豊かな現場です。Upload By 発達ナビ編集部考える時間、言葉を探す時間、話が自然な形まで展開するのをじっと待つ――監督は、映画の中で一人ひとりに時間をかけて、ゆっくりと話を聞き、返事を待ち、丁寧に、親切に撮影されていると感じました。「話を聞くことが大事」というセリフもありましたが、みなさんにインタビューしていた際、心がけていたことなどありましたら、教えてください。Upload By 発達ナビ編集部監督:必要な時間を取ることを大切にしました。私のカメラの前で語ってくれた方が考える時間、 これが自分の言いたいことなんだという言葉を探す時間、そして、話が自然な形まで展開するのをじっと待ちました。また、絶対にプレッシャーをかけないというのも重要です。なぜなら、カメラを向けられるということ自体とても威嚇的ですよね。それもあって、なるべく穏やかな空気というのが流れるように、そして信頼関係が生まれるように努めました。今の社会は、とてもスピーディーに全てのことが流れていきます。そして、人の話を聞かないで口を挟んだりする人もいれば、ネガティブな相槌をうったりする人がいます。これは私は暴力的なものだと感じています。だから私は、そういうことはせず、時間をかけることを徹底しました。――ありがとうございます。ゆっくりと待っていると、みなさんが言葉を選びながら、心のうちを語りだしてくれていました。その様子がとても心に残っています。また、監督は受賞のコメントで、「精神疾患への人々が抱く偏見を変えたいし、生産性がない人々に税金を使うのは無駄という風潮に抗いたい」とおっしゃっていました。このような偏見をなくすためには、どのようなことが必要だと思いますか?Upload By 発達ナビ編集部監督:やはり、彼ら自身の本当の声を聞くことから始まるのではないかと思います。精神疾患がある人たちを撮影したものにナレーションを入れたり、代弁をしたりして、彼らの声を直接聞こうとしないということがありますよね。それはよくないので、私は「アダマン号に乗って」ではナレーションを入れていません。私が思うに、偏見をなくすためには、まず彼らにも発言権を提供すること、そして、私たちと同等の場所にいてもらうということ大事なのだと思います。でも、今の社会は、彼らのことは見たくない、聞きたくない、知りたくないという人たちが多く、それが精神科医療をとても閉鎖的なものにしていると思います。そういう「無意味な恐れ」を消すには、当事者の声をちゃんと受け入れることが、最初の1歩になると思います。また、最初に触れましたが、「病人」というレッテルを張って、それで括っておしまいにしないっていうこと。「病人」というレッテルは、その人を人間として見ず、まるで1つのオブジェのようなものとして見ているのだと私は思います。 そうではなくて、この人も人間であり、ちゃんと考えている「主体」として見ること、これが大切です。そして、こういうことを実践しているのがアダマン号です。アダマン号ではみんな一人の人間として扱われていて、この人はこんな興味を持っているんだ、この人はこんな才能があるんだ、それが芸術的才能なんだって、その人が持っているものにちゃんとスポットを当てています。これが大切なのだと思います。実は、助けられているのは、私たちの方かもしれません――最後に、LITALICO発達ナビの読者へ、メッセージをお願いします。Upload By 発達ナビ編集部監督:私は30年前に「音のない世界で」 (1992)という聴覚障害をテーマにしたドキュメンタリーを撮りました。人は、聴覚障害のある方をハンディキャップを持ってかわいそうと同情の目で見ることが多いと思いますが、私はそれが大きな間違いだということを、このドキュメンタリーで伝えたかったんです。彼らの手話はとても素晴らしく、とても豊かなものです。顔、腕、手の表情を使い、これによって彼らの見えている世界を描写することができます。ひょっとしたら、飛行機の300個の部品を全部手話で表現できるかもしれません。みんなは聴覚障害をハンディキャップと言いますが、実はそうではなく、手話という豊かな表現方法を持っているというポジティブな形に受け止めることができるのです。ですので、ご本人も、それからそのご家族の方々もそっと見方を変えて、実はとても豊かなことなんだと自覚されるといいのではないかなと思います。障害がある人は、私たちに多くのことを学ばせてくれますよね。私たちの視野をすごく広げてくれるし、普段の生活にはない詩的な、ちょっとこう豊かなものを加味してくれます。競馬の馬が、前に集中するために視野を遮るマスクをつけることがあります。私たちはこれのマスクをつけているような生き方を、社会の中でさせられていると思います。 でも、ハンディキャップがある人は、マスクを着けている人たちからははみ出しますが、はみ出すことによって、私たちにそういう見方、感じ方があるんだと教えてくれます。実は、助けられているのは、私たちの方かもしれません。――ありがとうございました。「アダマン号に乗って」上映情報Upload By 発達ナビ編集部4月28日(金)より全国公開中パリの中心地・セーヌ川に浮かぶ木造建築の美しい船「アダマン号」は、精神疾患のある人々を無料で迎え入れるユニークなデイケアセンター。ここでは、絵画、音楽等のさまざまな文化活動を通じて、精神疾患のある人の支えとなる時間、安心できる空間を提供し、サポートしています。精神科医療の世界に押し寄せる均一化、非人間化に抵抗し、個人個人に共感的なケアをするこの魅力的な場所は、生きることの豊かさを教えてくれます。監督・撮影:ニコラ・フィリベール共同製作・配給:ロングライドインタビュー:発達ナビ編集部撮影/廣江 雅美
2023年05月04日Prayers Studio(品川区戸越6-23-21-201、代表:渡部朋彦)は、世界中で数々の賞を受賞した映画「POEM」が東京Lift-Off映画祭の公式セレクション作品として上映されることが決定したことをご報告します。Lift-Off映画祭は、一年を通して、世界10都市で開かれる国際インディペンデント映画祭です。本作はアメリカの映画監督ロバート・フリッツ氏により手掛けられPrayers Studio(品川区戸越6-23-21-201)の俳優がメインキャストを務めました。映画「POEM」ビジュアル今年1月の公開から現在までに24もの賞を受賞、監督賞、作品賞の他、メインキャストを務めた劇団の俳優三人全員がそれぞれ演技力を高く評価され、数々の俳優賞を受賞しました。主演を務めた妻鹿有利花は最優秀女優賞や主演女優賞など5冠、劇団代表の渡部朋彦、蔭山恵美は最優秀俳優賞、助演女優賞などそれぞれ4つの賞を受賞しています。映画祭の開催は本年5月1日~31日、オンラインの上映です。チケットは映画祭Webサイトから、5月1日18時(日本時間)から購入可能です。観覧後、視聴者は好きな作品に投票を行い、得票数によって最も人気の作品が選ばれます。■無名の小さな劇団ながら、高い演技力と評価 コロナ禍では超話題作にもキャストとして大抜擢Prayers Studioは、品川にあるアーティストのシェアアトリエ「インストールの途中だビル」に小さなアトリエ兼劇場を構え活動している劇団です。とことん“演技の質”にこだわり、「良い作品を創るためには良い俳優がいなければならない」との理念から研究と俳優育成にも力をいれ、活動を続けています。お陰様で、記憶に新しいところではコロナ禍でオンライン演劇の先駆けとして大きく話題を呼んだ三谷幸喜さんの「12人の優しい日本人を読む会」にキャストとして抜擢されたり、今作もロバート・フリッツ監督から直々にオファーを受け撮影するに至るなど、多方面からありがたい評価をいただき徐々に活動の幅を広げています。「12人の優しい日本人を読む会」Prayers Studio公演の様子■『言葉ではなく、役の気持ちがそのまま伝わってくる』そんな作品を目指して GWは3年ぶりの舞台公演も開催セリフを超えて、『言葉』ではなく『役の気持ちがその瞬間、観客の心に直接伝わってくる』。それが、Prayers Studioの目指す演劇です。このGWには3年ぶりの劇場公演も開催予定です。大竹野正則作 「夜、ナク、鳥」実際に起こった、人の命を救う筈の看護師による、連続殺人事件をモチーフに、人間の心と生き様を描きます。小さな劇場の特性を生かし、空気感や息遣いまで伝わる距離で、贅沢な観劇体験をご提供いたします。5月3日から7日まで、観劇のみ4,000円、“ぷち俳優体験”できるワークショップ公演は5,000円となります。詳細・ご予約はホームページをご覧ください。 既に満席の回もございます。お席が大変少ないですので、必ずご予約の上お越しください。Prayers Studio公演「夜、ナク、鳥」■映画「POEM」監督・脚本 :ロバート・フリッツ出演 :妻鹿有利花 渡部朋彦 蔭山恵美佐久間一生 藤田一照協力 :Prayers Studioプロデューサー :田村洋一エグゼクティブプロデューサー:ロザリンド・フリッツ企画・制作 :RJFプロダクションズ■東京Lift-Off映画祭 2023年5/1~5/31 開催 (日本時間5/1 18時よりチケット発売)<プロデューサー Lee Thomas氏コメント(抜粋)>The Tokyo Lift-Off Film Festival is proud to present a groundbreaking new film that is sure to captivate audiences around the world. Written and Directed by Robert Fritz, this Japanese film is a true masterpiece of independent cinema. With a talented cast that includes Arika Mega, Megumi Kageyama, and Tomohiko Watanabe, this film is a must-see for anyone who loves great storytelling and innovative filmmaking.東京リフトオフ映画祭は、世界中の観客を魅了する画期的な新作映画を上映できることを誇りに思っています。ロバート・フリッツが脚本・監督を務めたこの日本映画は、インディペンデント映画の真の傑作です。妻鹿有利花、蔭山恵美、渡部朋彦ら豪華キャストが集結したこの映画は、素晴らしいストーリーテリングと革新的な映画製作を愛するすべての人にとって必見です。■Prayers Studio(プレイヤーズスタジオ)品川区の「中延」駅前にあるアーティストのシェアアトリエに稽古場兼劇場を構える。ビルの一室を改装した小さな部屋を自由に使い、「演技の質」にとことんこだわって作品創りと俳優育成を行っている。メンバーは現在11名。お芝居を観るのみならず、観客も舞台にあがって演じることを楽しめる「ドラマトライアル」が看板コンテンツ。詳細はホームページをご覧ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月28日2023年4月19日、一般社団法人日本建築学会が、日本建築学会文化賞を発表。同賞は、同会の会員以外による個人で、建築文化の向上や建築への理解などに貢献したことを評するものです。この賞を、俳優の鈴木京香さんが受賞したことが発表されました。鈴木さんの業績が認められたのは、『ヴィラ・クゥクゥ』と呼ばれる住宅の保存再生と、一般公開を視野に入れた改修を手掛けたこと。『ヴィラ・クゥクゥ』は、建築家の吉阪隆正さんが設計した住宅で、1957年に竣工されました。吉阪さんは、建築家として名高いル・コルビュジエさんのもとで学んだ人物。『ヴィラ・クゥクゥ』は、代表作の1つとして知られています。2023年現在に至るまで、『ヴィラ・クゥクゥ』はさまざまな改修が行われてきましたが、かつては取り壊しの危機もありました。鈴木さんは、『ヴィラ・クゥクゥ』を個人で購入。竣工当時の姿に復元することを目指しながらも、新しい感性も加えて現代の住居として再生させることを、専門家とともに試みてきたといいます。同会は鈴木さんを評価した点について、このようにコメント。現代の住居としてのあるべき姿、すなわち実際に現代人として生活をしていくことを想定した時に、必要な機能を慎重に取捨選択しながら最適化しているという点も今回の保存再生のあり方として評価に値する。鈴木氏による今後の利用方法は、「管理人」として維持管理していくと共に、一般への公開を前提に検討を進めているとのことで、これまでのヴィラ・クゥクゥが個人邸として原則的に非公開であったことから、その貴重な価値を共有できることの意味合いも極めて大きい。今回の評価対象は、保存再生の行為そのものだけではなく、近代建築の遺産として重要な建物を解体の危機から救い、新しい価値観を付与させながら再生させた一連の行動そのものである。一般社団法人日本建築学会ーより引用鈴木さんが同賞を受賞したことに、多くのファンが祝福の声を上げました。・仕事をしながら、再生に向けたこともしていたなんてすごすぎます!・とても粋なことをするものだと、感銘を受けました!・鈴木さんの好感度がますます上がりますね!俳優としてだけでなく、建築の業界においても一目置かれる存在の鈴木さん。多才な分野で活躍しているのが伝わってきますね![文・構成/grape編集部]
2023年04月19日4月16日に開催された、第41回香港映画賞のレッドカーペットに登場した、ミシェル・ヨー(Michelle Yeoh)。マリア・グラツィア・キウリによる2023年春夏 コレクションより、刺繍があしらわれたイエローのシルクドレスにベルトを合わせた装いを披露しました。ミシェル・ヨー(Michelle Yeoh)/Courtesy of DIOR@Dior @MariaGraziaChiuri#Diorお問い合わせ:クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2023年04月19日「第94回アカデミー賞」国際長編映画賞にノミネートされた映画『EO イーオー』より、主人公のEOを写した場面写真が公開された。イエジー・スコリモフスキ監督の7年ぶりとなる最新作は、ロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』に着想を得た物語。主人公は、EO(イーオー)という名のロバ。サーカス団から連れ出され、ポーランドからイタリアへと予期せぬ放浪の旅に出ることに。プレミア上映となった第75回カンヌ国際映画祭では、審査員賞・作曲賞の2部門を受賞。全米映画批評家協会賞でも、外国語映画賞/撮影賞の2部門を受賞し、New York Timesでは2022年のNo.1ムービーに選出された。いち早く鑑賞した、スコリモフスキ監督と親交のある映画監督・濱口竜介は「もう彼だけになってしまった。その人自身を映画と思える人は。崇高と俗悪がかつてなく接近する最新作はまた一つ映画の領野を広げ、相変わらず陳腐な問いを与える。映画とは何か。つまりスコリモフスキとは何者か」とコメント。俳優・渡辺真起子も「ロバのEOの旅。それだけなのだけれど、誰からも忘れられてしまいそうなロバが人間の暮らしの断片を繋いでいく。流転していく中で、思い出す温もりは『EO』にとってなんだったんだろう。『EO』が出会う人間達もまた旅の途中なのだと思う。人間達の暮らしはどこへ向かっていくのだろうか。まずは『EO』が辿り着く先はどこなのか、劇場で見届けていただくしかない」と感想を述べている。『EO イーオー』は5月5日(金・祝)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:EO イーオー 2023年5月5日よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2022 Skopia Film, Alien Films, Warmia-Masuria Film Fund/Centre for Education and Cultural Initiatives in Olsztyn, Podkarpackie Regional Film Fund, Strefa Kultury Wrocław, Polwell, Moderator Inwestycje, Veilo ALL RIGHTS RESERVED
2023年04月14日『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th Anniversary』公開記念出演俳優 凱旋トークショー東映太秦映画村(所在地:京都市右京区)では、『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th Anniversary』の6月16日(金)からの期間限定上映を記念して、5月3日(水)出演俳優による凱旋トークショーを開催いたします。「忍風戦隊ハリケンジャー」TVシリーズから20周年で制作された新作オリジナル作品『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th Anniversary』。本作の舞台は江戸時代。江戸の町のオープンセットにて多くのシーンが撮影されたロケ地である東映太秦映画村に出演俳優が凱旋します。素敵な凱旋トークショーをお楽しみください。【イベント概要】<イベント名>『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th Anniversary』公開記念出演俳優 凱旋トークショー<イベント内容>出演俳優による映画の魅力や撮影の裏話などのトークショー。素敵な景品があたる抽選会も実施予定。<開催日程>2023年5月3日(水)開場11:15開演:11:45<開催場所>東映太秦映画村パディオス3F・多目的ホール<イベントHP> <料金>無料※別途入村料は必要<整理券について>トークショー参加には整理券が必要です。詳細は上記イベントHPをご確認ください。<出演予定>塩谷 瞬【椎名 鷹介/ハリケンレッド 役】長澤 奈央【野乃 七海/ハリケンブルー役】山本 康平【尾藤 吼太/ハリケンイエロー役】※出演者は都合により、予告なく変更になる場合がございます。ご了承ください。※本イベントは予告なく変更する場合や、荒天などの事情によりやむを得ず中止する場合がございます。※本イベントのお客様による撮影・録音は厳禁とさせていただきます。《 『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th Anniversary』作品紹介》「忍風戦隊ハリケンジャー」TVシリーズから20年、10 YEARS AFTERから10年。まさか、まさかの20周年で「ハリケンジャー」新作オリジナル作品が誕生。今回の舞台は、なんと江戸時代。ありそうでなかった時代劇設定で「ハリケンジャー」=忍者のコンセプトが東映・京都撮影所の手によって実現した!メインキャストがふたたび集結し、現代と江戸時代のキャラクターを一人二役で熱演、時空を超えたヒーローを体現する。キャスト自ら演じるスピーディーで華麗な忍法アクションも必見!ハリケンジャーたちの先祖5名の忍者が、世界を滅ぼすと言われる「天翔石」をめぐって“ウラ七本槍”の最強最悪の敵、オイランダ&アウンジャとの激闘を繰り広げる。時は江戸時代、無限斎(西田 健)に仕える疾風流の忍者・鷹之介(塩谷 瞬)、なみ(長澤奈央)、吼太郎(山本康平)と迅雷流の一角(白川裕二郎)、一牙(姜 暢雄)の前に“ウラ七本槍”のオイランダ、アウンジャが出現し、迅雷流の二人が護衛する照姫(羽瀬川なぎ)が襲われる。照姫のもつ世界を滅ぼすと言われる“天翔石”を狙っていたのだ。一角、一牙では全く歯が立たず、万事休すかと思われた瞬間、おぼろ(高田聖子)とその助手・雲母坂(木村葉月)が送り出したハリケンジャー、ゴウライジャーたちが突如現れ、激闘を繰り広げる。現代から江戸時代へタイムスリップしてきたハリケンジャーたちは鷹之介たちを救い出すが、過去時空での滞在時間が限られており、鷹之介たちに願いを託し現代へと戻っていく。絶体絶命、再度オイランダの攻撃に全滅しかける鷹之介たちの目の前に「大江戸ハリケンジャイロ」が出現する。2023年6月16日(金)から期間限定上映《権利表記》©2023東映ビデオ・東映AG・バンダイ・東映©東映【関連イベント情報】『忍風戦隊ハリケンジャーでござる! シュシュッと20th Anniversary』公開記念東映太秦映画村にて<大江戸ハリケンレッド>展示中!映画村でも撮影が行われた本作の公開を記念して、劇中に登場する<大江戸ハリケンレッド>を、映画村の常設展示<スーパー戦隊ヒストリー>に期間限定で展示中です。【関連商品情報】『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th Anniversary』公開記念聖護院八ッ橋総本店と「ハリケンジャー」とのコラボ商品<聖・ハリケンジャー>映画村に参上!4月21日(金)から東映太秦映画村にて限定販売いたします。商品名:「聖・ハリケンジャー」(ひじり・ハリケンジャー)料金:700円(税込)販売日:2023年4月21日(金)から販売場所:東映太秦映画村・スタジオマーケット《施設詳細》■東映太秦映画村住所:京都市右京区太秦東蜂岡町10番地ナビダイヤル:0570-064349アクセス:・JR「太秦」駅より徒歩5分・嵐電「太秦広隆寺」駅より徒歩5分、嵐電「撮影所前」駅より徒歩2分・地下鉄「太秦天神川」駅より徒歩12分入村料:大人2400円、中高生1400円、子ども(3歳以上)1200円営業時間:9:00~17:00(5/3~5/6は9:00~19:00)公式サイト: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年04月13日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は俳優の服部樹咲さんです。意志が強く、動じない。バレエで培った度胸が武器!表情も話し方も、16歳とは思えないほど大人っぽい。「4歳から習っているバレエで私の性格は作られたんだと思う。公演やコンクールを経験していくうちに、動じなくなったのかもしれません」。映画『ミッドナイトスワン』で、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したことも記憶に新しい。「初のお芝居でしたが、あの作品があって、俳優になろうと決心しました。あの頃はまだ幼くて余裕がなかったけれど、最近は撮影時に周りの人とコミュニケーションをとるのが楽しい。現場にいる時間が幸せです」心地よい音に癒されます。暖炉のようにパチパチ音がするキャンドル「ウッドウィック」を愛用。甘党じゃないけど、フレンチトーストは別!しょっぱいものが好きですが、フレンチトーストはあれば頼んじゃう。韓国語を勉強中!日常会話は話せます。韓ドラと、韓国の人と会話できるアプリで勉強していたら上達しました。はっとり・みさき2006年生まれ。NTTドコモの短編映画プロジェクト「KAZE FILMS」や「明治」のCMなどに出演。今年配信予定のドラマ『EVOL』(DMM TV)で主演の一人を務める。※『anan』2023年3月29日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2023年03月28日8月30日から開催される第80回ヴェネチア国際映画祭にて、俳優のトニー・レオンと監督のリリアーナ・カヴァーニが栄誉金獅子賞を受賞することが分かった。これまでに出演作3本(『非情城市』『シクロ』『ラスト、コーション』)が金獅子賞を受賞しているトニーは、「ヴェネチア・ビエンナーレから知らせを受け、大変驚くと共に光栄に思います。これまで一緒に仕事をしてきた映画製作者たちとこの賞をお祝いしたいですね。この賞は彼らへの贈り物でもあるのです」と受賞を喜んだ。ヴェネチア国際映画祭の常連で、監督作『卍/ベルリン・アフェア』が金獅子賞の候補になったこともあるリリアーナは、「このような素敵なサプライズをくださったヴェネチア・ビエンナーレに大変感謝しており、またとてもうれしく思います」とコメント。リリアーナの代表作には『愛の嵐』『フランチェスコ』『リプリーズ・ゲーム』などがある。栄誉金獅子賞は多くの優れた映画作品を生み出した映画人を称える賞で、これまでに黒澤明監督、宮崎駿監督、スティーヴン・スピルバーグ、スタンリー・キューブリック、クリント・イーストウッドらが受賞。昨年はカトリーヌ・ドヌーヴに贈られた。(賀来比呂美)
2023年03月28日3月24日より全米公開となった『ジョン・ウィック:コンセクエンス』が、前週までの興行ランキング1位の『シャザム!~神々の怒り~』を抑えて全米初登場1位を記録、シリーズオープニング成績を大幅更新する大ヒットスタート。場面写真も一挙に解禁となった。全米オープニング興収は7,381万7,950ドルを記録し、シリーズ最高成績を記録していた前作『ジョン・ウィック:パラベラム』を大幅に上回る超特大ヒットスタート。また、全世界の71地域で同時公開されており、全ての地域でNo.1を獲得。北米とあわせて全世界興収1億3780万ドルを叩き出した(※オープニング3日間3月24-26日、Box Office Mojo調べ)。レビューでは「見逃し厳禁」「見せ場満載」「シリーズ最高傑作」と絶賛評が集まり期待値の高かった本作。鑑賞後のSNSにも「映画に必要なものがすべて揃っている」「面白く、それでいて叙事詩的で悲しみもある」「キアヌに夢中。脱帽」と4年ぶりとなるシリーズ最新作に心を撃ち抜かれた“JWファン”が続出中。キアヌ・リーブスのアクションをはじめ、ドニー・イェンや真田広之の活躍にも称賛の声が集まっている。今回解禁された新場面写真では、ヌンチャクを手に敵と対峙するジョン・ウィック(キアヌ)をはじめ、右手にハンドガン、左手の杖で周囲を警戒する盲目の達人ケイン(ドニー)、大阪コンチネンタルを統べるシマヅ(真田さん)とその娘アキラ(リナ・サワヤマ)が並び立つ1枚など、9点が一挙に解禁。愛犬と最強タッグを組む賞金稼ぎ・トラッカー(シャミア・アンダーソン)が警戒心をあらわにし、ニューヨークコンチネンタル支配人ウィンストン(イアン・マクシェーン)は主席連合高官グラモン侯爵(ビル・スカルスガルド)と不穏な空気が漂うなかで対峙。そしてジョン、ウィンストン、バワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン)とお馴染みの3人が地下鉄ホームで並び立つ姿なども確認でき、期待が膨らむカットばかりとなっている。『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は9月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年03月28日イタリアで開催される世界最大のアジア映画祭、第25回ウディネ・ファーイースト映画祭にて、『PLAN 75』の主演でも話題を呼んだ倍賞千恵子にゴールデン・マルベリー(生涯功労賞)が授与されることが決まった。第25回ウディネ・ファーイース映画祭では、昨年2022年の北野武監督に続いての倍賞さんの授与。最新主演作『PLAN 75』(2022年/早川千絵監督)とともに、ウディネ・ファーイースト映画祭の観客のために倍賞さん自ら選んだ傑作、『男はつらいよ』シリーズ1作目の『男はつらいよ』(1969年/山田洋次監督)と『家族』(1970年/山田洋次監督)の特別上映も行われ、倍賞さんが現地に赴き、映画祭にも参加する。『PLAN 75』倍賞さんは「ウディネ・ファーイースト映画祭功労賞を受賞し招待されたと聞き『え、何故?どうして『PLAN 75』で?』ビックリ。お聞きしたら、私が映画の世界に入ってから演じ仕事をして来た事に対しての生涯功労賞との事、とてもビックリ致しました」とコメント。また、「日本で仕事していた私を、外国の方が見ていて下さった事に大変驚き、感謝し、うれしく思っています。映画って素晴らしいですヨネ。ウディネ・ファーイースト映画祭の皆さん本当にありがとうございました。私、これからも精進してまいります」と改めて意気込みを語った。ゴールデン・マルベリー(生涯功労賞)を受賞される倍賞千恵子さんは、1941年生まれ。映画『男はつらいよ』シリーズ50周年記念作品である映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』を含む本シリーズ全作品(1969年~)にさくら役でお馴染み。1980年には『遙かなる山の呼び声』、『男はつらいよ寅次郎ハイビスカスの花』(共に山田洋次監督)にて第4回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞、『劇場版 機動戦士ガンダムI』『ジャングル大帝』『ハウルの動く城』など、アニメーションの世界でも声優としても活躍する。映画祭で上映される『PLAN 75』は、早川千絵監督の長編デビュー作で、2022年・第75回カンヌ国際映画祭にてカメラドール特別賞を受賞、イタリアではタッカーフィルム配給で今年5月11日より公開される予定。『PLAN 75』は企画開発中に、2019年のウディネ・ファーイースト映画祭の期間中に行われる「フォーカス・アジア」という業界関係者向けのネットワーキングセッションにも選出されていたプロジェクトであり、早川監督はこの年、オムニバス映画『十年Ten Years Japan』の一編『PLAN75』の監督としても、映画祭に参加していた。「第25回 ウディネ・ファーイースト映画祭」は4月21日(金)~4月29日(土)イタリア、ウディネにて開催。『PLAN 75』Blu-ray・DVDは4月26日(水)より発売。(text:cinemacafe.net)■関連作品:PLAN75 2022年6月17日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2022『PLAN75』製作委員会 / Urban Factory / Fusee
2023年03月23日エミー賞3部門(助演女優賞/脚本賞/キャスティング賞)、ゴールデン・グローブ賞3部門など、これまでに多くの賞を受賞してきた全米話題沸騰中のコメディドラマ「アボット エレメンタリー」のシーズン2が4月19日(水)より配信決定。キービジュアルが解禁となった。本シリーズは、フィラデルフィアの公立小学校を舞台に、献身的で熱心な教師たちや、ちょっと無神経な校長の姿を描くコメディドラマシリーズ。テレビ界の各賞で称賛を集め、米批評サイトのRotten Tomatoesではシーズン1が99%、シーズン2は100%という驚異の好評を獲得し、全米を席捲している。教育予算の少なさを嘆きながらも、生徒たちが素晴らしい人生を送れるように良い教育を提供しようとする教員たちだが、相変わらず苦労は絶えない…。シーズン1の終わりでは、若手教師で情熱はあるものの、空回り気味の主人公ジャニーン(キンタ・ブランソン)はこの小学校に身を捧げることを決意。学校を立て直し、地元のチャータースクールと同じように良い学校にしようと決意するが…。解禁となったキービジュアルには、ジャニーンを中心にアボット小学校の個性豊かな教師たちが映るもの。シーズン2でも、子どもたちのためによりよい学校づくりに奮闘する教師たちはもちろん、自分至上主義な強烈キャラの校長先生を含め、そのやり取りや人間関係にも注目だ。主演と企画、制作の1人3役の大活躍をするのは、本作でエミー賞脚本賞&ゴールデン・グローブ賞主演女優賞(コメディ・ミュージカル部門)を獲得し、TIME誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれているキンタ・ブランソン。共演には、本作でゴールデン・グローブ賞助演男優賞を受賞したタイラー・ジェームズ・ウィリアムズ、本作でエミー賞&ゴールデン・グローブ賞助演女優賞ノミネートのジャネール・ジェームズ、本作でエミー賞助演女優賞受賞のシェリル・リー・ラルフらが集結。1話約20分という凝縮された構成も魅力となっている。「アボット エレメンタリー」はディズニープラスにてシーズン1配信中、シーズン2は4月19日(水)より配信。(text:cinemacafe.net)
2023年03月23日ロシア政府の暗部に切り込む緊迫のドキュメンタリーとして、第95回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『ナワリヌイ』が、Bunkamura ル・シネマなどにて凱旋上映が決定した。ロシアの弁護士で政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイが、自身の暗殺未遂事件の影に潜む勢力を自ら暴いていく本作。アカデミー賞の授賞式では、舞台上にダニエル・ロアー監督をはじめ、ナワリヌイ氏と共に暗殺未遂事件の実行犯を暴いた調査チームの主要メンバーであるクリスト・グロゼフ氏やマリア・ぺヴチク氏、そして映画でもナワリヌイ氏を支えていた妻のユリヤ氏と娘のダーシャさん・息子のザハールさんも登壇。受賞の喜びを分かち合うとともに、スピーチでは現在収監されているナワリヌイ氏の解放を力強く訴えた。ロアー監督は「ロシア反体制派のリーダー、アレクセイ・ナワリヌイ氏は今も独房にいます。プーチン大統領による不当なウクライナ戦争の犠牲になっています。アレクセイ、あなたの私たち皆に向けたメッセージを世界は忘れていません。独裁者や権威主義がどこで頭をもたげようとも、反対することを恐れてはいけません」とスピーチ。続いて妻ユリヤ氏が「私の夫は真実を語っただけで、民主主義を守っただけで刑務所にいます。アレクセイ、私はあなたが自由の身になる日を夢見ています。そして私たちの国が自由になることを。愛しています。どうか強くあってください」と語った。この授賞式での様子も相まって、SNS上では劇場公開時に見逃した映画ファンからの再上映を望む声が続出。現在、3月17日(金)から京都シネマでの再上映が1週間限定で行われているのに続き、東京でも3月24日(金)より急きょBunkamuraル・シネマでの凱旋上映が決定。そのほかの地域でも、配給会社と劇場の間で上映の調整が進んでおり、今後もドキュメンタリー作品としては異例の再上映が多くの都市で行われることになりそうだ。ロシアによるウクライナ侵攻から先月で1年が過ぎ、未だ終戦の兆しもないまま犠牲者は日々増え続けている。ナワリヌイ氏もロシアで最も厳重といわれる刑務所に移送され、独房に収容されたまま700日以上が経つが、なおもSNSを通してプーチン大統領とロシア政府を批判し、ウクライナ侵攻の不当さを訴え続けている。本作はアカデミー賞ほか、英国アカデミー賞の最優秀ドキュメンタリー賞、全米プロデューサー協会賞の最優秀ドキュメンタリー賞、シネマ・アイ・オナーズの観客賞と製作者賞も受賞している。『ナワリヌイ』は3月24日(金)よりBunkamura ル・シネマほかにて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ナワリヌイ 2022年6月17日より新宿ピカデリー、渋谷シネクイント、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© 2022 Cable News Network, Inc. A WarnerMedia Company All Rights Reserved. Country of first publication United States of America.
2023年03月21日俳優の妻夫木聡が20日、第46回日本アカデミー賞8冠を記念して都内で行われた映画『ある男』(公開中)の舞台挨拶に出席した。累計30万部を超える平野啓一郎氏のベストセラー小説『ある男』を映画化した同作。妻夫木が主演を務めたほか、安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名、柄本明ら日本を代表する俳優陣が集結した、「愛」と「過去」をめぐる感動のヒューマンミステリーだ。10日に行われた第46回日本アカデミー賞では、妻夫木の最優秀主演男優賞をはじめ、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀助演男優賞、最優秀助演女優賞、最優秀録音賞、最優秀編集賞で8冠に輝いた。妻夫木は、日本アカデミー賞の受賞者に贈られるブロンズを手に登場。集まったファンから盛大な拍手と共に祝福の声が上がると、「信じられなかった。頭が真っ白になっちゃって、今でも壇上で何を話したかはっきり覚えていない」と受賞の瞬間を振り返る。また、自身の受賞より石川慶監督の受賞に感極まってしまったそうで「自分のときは一切泣かなかったのに、監督賞のときは号泣しちゃって……。あまりにも泣いているから、サクラちゃんが一切僕の方を見ようとしてなかったですね(笑)」と授賞式の裏話を話し、笑いを誘った。石川監督の手掛けたショートフィルムを観て、その才能に惚れ込み、映画『愚行録』、ドラマW『イノセント・デイズ』とともに作品を作り上げてきた妻夫木。「ずっと石川監督の才能を近くで見てきたという思いがあったので、皆さんにはっきりと認められた瞬間に立ち会えたということがすごく嬉しかった」と涙に込められた思いを明かした。■石川慶監督コメント全文凱旋上映にお越しのみなさま、今日はお越しいただきましてありがとうございます! 公開時に、細くても、長く愛される映画になってくれればと言ったのを覚えていますが、まさにその望みが叶った気がしています。今日は直接みなさんとお会いできないのが残念で仕方ないですが、秋田さん、会場の写真送ってください! そして妻夫木さんお忙しい中ありがとうございます。授賞式の後の打ち上げも楽しかったですね。今、タイのバンコクですが、こちらの人たちからもたくさんのおめでとうをいただいてます。『ある男』、世界中もっと多くの人たちに届きますように。そして、この熱気の冷めないうちにぜひ、次の企画を!
2023年03月20日©Getty Images3月12日にロサンゼルスで開催された、第95回アカデミー賞の授賞式。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でアジア人俳優として初めて主演女優賞を受賞したミシェル・ヨー(Michelle Yeoh)は、マリア・グラツィア・キウリによるオートクチュール コレクションより、フェザーのウェーブがあしらわれたアイボリーシルクオーガンザのロングドレスを纏い登場しました。何層ものレイヤーが重なり合うこのドレスの製作には200時間、さらに刺繍には450時間がかけられています。@Dior @MariaGraziaChiuri #Dior【お問合せ先】クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2023年03月14日第4回「大島渚賞」の授賞式が3月14日(火) 、都内で行われ、受賞した山崎樹一郎監督が出席。「大島渚賞という、その生々しく深く、そして重たい賞の受賞の連絡をいただいて以来、この短期間で、すでに翻ろうされておりますが、決して急がず、ゆっくりと映画と向き合っていこうと、まずは自分を落ち着かせています」と喜びとともに、今後の創作活動への決意を示していた。また、関係者への御礼に加えて「最後に小さな二人の娘とパートナーに、感謝します。あなたたちのおかげで、いくつかの視点を生活の中に持ち、映画を作ることができています」と家族に感謝を伝えていた。山崎監督は1978年、大阪府生まれ。2006年に岡山県真庭市の山間に移住し、農業に携わりながら作品に向き合うという、独自のスタイルで映画製作を続けている。対象作品となった2022年公開作の『やまぶき』は監督の長編第3作にあたり、日本映画史上初めてカンヌ映画祭のACID部門に選出されたほか、14の海外映画祭で話題をさらった注目作。クラウドファンディングで資金を集め、16ミリフィルムで撮影に挑んだほか、主演に韓国人俳優を起用し、フランスの製作会社と共同製作を行うという国際色豊かな一面をもつ本作に対して、「段違いの大きなスケールをもった映画である」と審査員の意見が一致し、授賞が決定した。授賞式には山崎監督をはじめ、『やまぶき』に出演するカン・ユンス、川瀬陽太、和田光沙、黒住尚生、審査員の荒木啓子(PFFディレクター)、プレゼンターの大島新(ドキュメンタリー監督・大島プロダクション代表)、矢内廣(一般社団法人PFF理事長・ぴあ株式会社代表取締役社長)が出席した。大島新氏は「これほど、大島渚賞にふさわしい作品はないんじゃないかと思える傑作。野心的な試みに、胸を打たれました」と絶賛。また、審査員の黒沢清監督が、新作を撮影中のフランスからビデオメッセージを寄せ、「地方都市に住む人たちが、社会の角にぶつかりまくる映画です。その様は日本が迷走している様子を描いている」と受賞理由を説明した。PFF(ぴあフィルムフェスティバル)が2019年に創設し、映画の未来を拓き、世界へ羽ばたこうとする、若き才能に授与される同賞。「日本で活躍する映画監督(劇場公開作3本程度)」、「原則として前年に発表された作品がある」監督を対象に、高い志を持って世界に挑戦した大島渚監督に続く次世代の才能を期待と称賛を込めて顕彰してきた。坂本龍一氏が審査員長を務めるが、今回は療養中のため、審査には参加しなかった。取材・文・撮影:内田涼※山崎樹一郎の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
2023年03月14日『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』のショート役、『グーニーズ』のデータ役で知られる子役出身のキー・ホイ・クァン(51)が米国時間12日夜、第95回アカデミー賞授賞式で助演男優賞を受賞。受賞スピーチでクァンは母に、「私の母は84歳で、今家でこれを見ています。母さん、僕、オスカーを獲ったよ」と語りかけた。クァンは中国系ベトナム人として、ベトナム戦争末期の’71年にサイゴン(現ホーチミン市)で誕生。’75年に北ベトナムによってサイゴンが陥落したことをきっかけに母国を脱出した。受賞スピーチでは「私の旅は船の上で始まりました。1年を難民キャンプで過ごし、どうにかこうにか、このハリウッドの大舞台にたどり着きました」と難民時代にも触れた。’80年代には『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』『グーニーズ』と続けざまに大作に出演し、一躍脚光を浴びたが、彼を照らしていたスポットライトはすぐに消えてしまった。クァンはNBC Newsに「ハリウッドは私を必要としていませんでした。私にできる役はなく、10代後半から20代前半の頃は、ひたすら電話を待つだけの生活を送っていました。電話はほとんど鳴りませんでした。描いていた夢に別れを告げることはとても難しかった。当時は、アジア人俳優であるということ自体が困難だったのです」と語っている。俳優のキャリアに見切りをつけたクァンは、ハリウッドの裏方として生きていくことを決めたという。スタントコーディネーターや助監督として『X-MEN』シリーズなどに関わり、信頼できるスタッフとして名を上げたが、主要キャストがアジア系俳優で占められている『クレイジー・リッチ!』(’18年公開)が彼の人生を変えることになったと語った。「ハリウッドが劇的に変わったのだと実感しました。ハリウッドはより多くの人のチャンスを与えているのだと。もう一度、演技をやってみようか、と思ったんです」俳優復帰作は、ミシェル・ヨー(60)主演の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。クァンは主人公エヴリンを深く愛する夫ウェイモンド役を好演し、見事オスカーを手にした。アジア系俳優が助演男優賞を受賞するのは、『キリング・フィールド』(’84年)に出演したカンボジア人俳優ハイン・S・ニョール以来、史上2人目。涙で声を詰まらせながら、受賞スピーチをこう締めくくった。「夢は信じるべきものです。私は夢をほとんど諦めていました。皆さんに言いたい。夢を持ち続けて下さい」
2023年03月13日今年のトロント国際映画祭にて初上映され、観客賞の次点に選ばれた話題作『ウーマン・トーキング 私たちの選択』のサラ・ポーリー監督が第95回アカデミー賞脚色賞を受賞。この度、監督のインタビューが脚色について語ったインタビューが到着した。2005年から2009年にボリビアで起きた実際の事件を基にした、ミリアム・トウズによる同名ベストセラー小説をサラ・ポーリー監督が女性側の視点から脚色。その脚本は高く評価され、オスカー前哨戦で数々の脚色賞を受賞、アカデミー賞においても脚色賞を受賞した。ポーリー監督は脚色について、「とても楽しい作業だった」と語る。「もちろん、納屋で何時間にも及ぶ会話が続くのだから、難しさはあったけれど、そんななか叙事詩感と寓話感にこだわりながらストーリーを描いていきました」という。叙事詩には、語り伝える価値のある事件を物語として語り伝えるもの、という意味がある。そして寓話は、教訓的な本質的な作品の意図を隠しながら表現される、たとえ話。サラは本作で取り上げた語り継がれるべき“事件”を、映画作品として練り上げることで、いまの私たちに問いかける。サラ・ポーリー監督もう1つ、サラは「納屋での会話が、この女性たちの生きる世界の進歩に欠かせないものであることもポイント」だと言う。「この女性たちがどのように今の世界を取り壊し、新しい世界を創造するのかを模索することが何よりも大切なことであるということを表現しようとしました。同時にどんな風景を描くのかについても、最初から視覚的に想像しながら脚本を書き進めていきました」と明かした。また、アカデミー賞脚色賞の受賞を祝して、新スチール2枚と作家・柚木麻子からのコメントが到着。スチールの1枚は、納屋に集う女性たちの姿。脚色の手腕を絶賛された長時間にわたる納屋での話し合いの最中が捉えられている。もう1枚は、村の子どもたちが畑で遊んでいる場面。納屋の緊迫感とは裏腹に、のびのびとした雰囲気が伝わってくる。女性たちは、納屋で、この子どもたちを守るために話し合いを進めていく。子どもたちの未来のために、女性たちは赦すのか、闘うのか、それとも去るのか。柚木氏は「被害者同士の対話が、ふみにじられた尊厳を取り戻す。次世代への愛と責任、そして希望。この作品をきっかけに数々の名作が産みだされるであろう、歴史を変える一作」と、歴史的な作品となることを語っている。『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ウーマン・トーキング 私たちの選択 6月2日TOHO シネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開© 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、製作・配給スタジオ「A24」史上No.1ヒットを記録した『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が作品賞、監督賞と脚本賞(ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート)など7冠に輝き、下馬評通りの“圧勝”を収めた。カンフーとマルチバース(並行宇宙)を融合させた異色のアクションエンターテインメント。経営難のコインランドリーを抱える中年女性が、突然「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒す」という使命を背負わされ、無限に広がるマルチバースを往来しながら、カンフーをはじめ、数々の能力を手にし、全人類の命運をかけた戦いに身を投じる。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(C)2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞に加えて、演技部門ではミシェル・ヨーの主演女優賞をはじめ、ジェイミー・リー・カーティスが助演女優賞、キー・ホイ・クァンが助演男優賞を揃って初受賞した。主人公の主婦エヴリン・ワンを演じたミシェル・ヨーは、ハリウッドに進出したアジア人俳優の先駆者として、アジア人俳優初の快挙を達成。キー・ホイ・クァンは、エヴリンを未知なる世界に誘うキーパーソンである夫・ウェイモンドを演じ、ユーモアとシリアスの二面性に加えて、広東語、北京語、英語と“マルチ”言語を駆使し、唯一無二の人物像を生み出した。主演男優賞に輝いたのは、『ザ・ホエール』のブレンダン・フレイザー。ダーレン・アロノフスキー監督(『レスラー』『ブラック・スワン』)の最新作で、フレイザーは恋人を亡くしたショックから逃れるため、過食を繰り返してきた結果、体重が272キロになってしまったチャーリーを演じた。自身の体重増量に加え、特殊メイクとファットスーツを着用し、かつての人気スターの面影を打ち消す“キャリア最高の演技”と称される熱演で、初ノミネートにして、オスカーを獲得した。『ザ・ホエール』(C)2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.また、『RRR』(S・S・ラージャマウリ監督)の劇中歌「Naatu Naatu」がインド映画として初めて歌曲賞を受賞する快挙も。英国植民地時代の激動のインドを舞台に、男の友情と使命がぶつかり合う豪快なアクションエンタテインメント。この楽曲は、主人公の二人が超高速の「ナートゥダンス」を披露し、映画の大きな見せ場を作ったが、授賞式でも圧巻のパフォーマンスが披露され、この日一番の盛り上がりを演出した。『RRR』(C)2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.ミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァンらアジアにルーツを持つ俳優が、アカデミー賞の俳優部門で栄冠を勝ち取り、インド映画に目を向けると『RRR』に加えて、短編ドキュメンタリー賞では『エレファント・ウィスパラー: 聖なる象との絆』も受賞を果たすなど、アジア圏から世界に発信された作品群が、脚光を浴びる結果になった今年のアカデミー賞。同時に、『ハムナプトラ』シリーズの主演を務めるスターだったブレンダン・フレイザー、80年代を代表する人気子役だったキー・ホイ・クァンの華麗なる復活劇も印象に残った。この日の授賞式には、キー・ホイ・クァン、監督賞候補のスティーブン・スピルバーグ(『フェイブルマンズ』)、そして作品賞プレゼンターのハリソン・フォードという『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』の関係者が一堂に会すという、“胸アツ”な風景もひとつのクライマックスになっていた。Netflixが製作した『西部戦線異状なし』が美術賞、撮影賞、作曲賞、国際長編映画賞の4部門を受賞したことも、見逃せない重要なトピックだ。◇主演女優賞/ミシェル・ヨー【受賞コメント】ありがとうございます。今夜、この様子を見ている私のような小さな子どもたちにとって、(オスカー像を掲げながら)これは希望と可能性、「夢は実現する」という証なのです。女性の皆さん、もう誰にも『あなたはもう旬を過ぎている』なんて言わせてはダメ。決して諦めないでください。(監督コンビの)ダニエルズ、A24、素晴らしいキャストとクルーがいなければ、私はここに立ってはいません。同時に私の84歳になる母親、世界中のお母さんたちに、この賞を捧げたいです。彼女たちは皆、スーパーヒーローなのです。彼女たちがいるから、私たちがいる。お母さん、これ持ち帰ります。そして、キャリアの始まりだった香港の家族、皆さんの助けがあったおかげで、今ここにいます。本当にありがとうございます。アカデミー賞、ありがとう!これは歴史的な出来事です。◇主演男優賞/ブレンダン・フレイザー【受賞コメント】信じられません。これもまた、(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』にからめて)マルチバースなんでしょうか。A24、ダーレン・アロノフスキー監督、脚本のサム・D・ハンター、そして主演男優賞にノミネートされた方々。皆さんがホエール(クジラ)のような大きな心を持っています。ショービジネスの世界に足を踏み入れたのは、30年前のことです。当時は自分の恵まれた状況に、感謝することはあまりありませんでした。今夜、評価していただき、本当にありがたいです。まるでダイビングをしているような体験ですね。皆さんが水面から見ていてくれた。家族にも感謝しています。◇助演女優賞/ジェイミー・リー・カーティス【受賞コメント】皆さんには私がここに一人で立っているように見えるかもしれませんが、もちろん、そんなことはありません。作品を導いたすばらしいアーティストの皆さんと一緒なのです。私の両親(俳優のトニー・カーティスと女優のジャネット・リー)は異なった部門でノミネートされてきました。そして、私はオスカーを獲得することができました!◇助演男優賞/キー・ホイ・クァン【受賞コメント】ありがとうございます。私の84歳にある母が、見てくれていると思います。お母さん、オスカーを受賞したよ。私の旅路は、ボートに乗ってたどり着いた難民キャンプで始まったんです。そして今は、ハリウッド最高の舞台に立っているんです。まるで映画みたいだと思うかもしれませんが、実は僕の人生なんです。これこそが、アメリカン・ドリームだと思います。(スタッフや親族への感謝の述べた後)、妻エコに感謝します。何カ月も、何年も、そして20年間「いつか、あなたの時が来るわよ」と言い続けてくれたんです。諦めかけたこともありました。でも、夢というのは、信じなければ実現しません。だから、皆さんも、夢を諦めないでください。本当にありがとうございました。ありがとう、ありがとう、ありがとう!◇監督賞/ダニエル・クワン【受賞コメント】天才とは、こうしてステージにあがる私たちだけではなく、集団の中にあってその才能を発揮するものです。移民の親にも感謝します。映画が好きな父が、その愛情を私に伝えてくれました。役者にはなれませんでしたが、兄弟や高校時代の友人が手助けしれくれました。クリエイティビティの自由というものを教えてくれた人たちにも感謝しています。この状況は、信じがたい驚異です。とてつもないことです。一人一人の人間が、偉大な存在になりえるのです。そして才能を発揮できるのです。◇監督賞/ダニエル・シャイナート【受賞コメント】世界中の母親、私の母親、そして両親に捧げたいです。これまで、ホラーやコメディなどいろいろ作ってきましたが、今回、誰にも脅威を及ぼさない作品を生み出すことができました。素晴らしい天才たちが集まり、魂を込めて、僕らために尽力してくれました。文・内田涼【第95回アカデミー賞】受賞結果◇作品賞『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』◇監督賞ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』◇主演男優賞ブレンダン・フレイザー『ザ・ホエール』◇主演女優賞ミシェル・ヨー『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』◇助演男優賞キー・ホイ・クァン『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』◇助演女優賞ジェイミー・リー・カーティス『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』◇脚本賞ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』◇脚色賞サラ・ポーリー『ウーマン・トーキング私たちの選択』◇視覚効果賞『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』◇美術賞『西部戦線異状なし』◇撮影賞『西部戦線異状なし』◇衣装デザイン賞『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』◇長編ドキュメンタリー賞『ナワリヌイ』◇短編ドキュメンタリー賞『エレファント・ウィスパラー: 聖なる象との絆』◇編集賞『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』◇国際長編映画賞『西部戦線異状なし』(ドイツ)◇音響賞『トップガン マーヴェリック』◇メイクアップ&ヘアスタイリング賞『ザ・ホエール』◇作曲賞フォルカー・ベルテルマン『西部戦線異状なし』◇長編アニメーション賞『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』◇短編アニメーション賞『ぼく モグラ キツネ 馬』◇主題歌賞“Naatu Naatu”(M・M・キーラバーニ作曲、チャンドラボース作詞)『RRR』◇短編実写映画賞『An Irish Goodbye(原題)』
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のミシェル・ヨーが主演女優賞を獲得。アジア人俳優初の快挙を達成した。カンフーとマルチバース(並行宇宙)の要素を融合させた異色のアクションエンターテインメントで、ミシェル・ヨーが演じたのは、経営困難なコインランドリーを抱え、日々の困窮に追い詰められる主婦エヴリン・ワン。要介護の父親、優しいだけで頼りない夫、大学を中退し、恋人と家を出ようとする娘、そして確定申告とやること・考えることが山積みの彼女が、突然、「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒す」という驚きの使命を背負わされ、無数に広がるマルチバースを行き来しながら、カンフーをはじめ、さまざまスキルを手に入れ、全人類の命運をかけた戦いに身を投じることに。そんな、文字通り“マルチ”なヒロインを、ハリウッドに進出したアジア人俳優の先駆者として、『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』『クレイジー・リッチ!』、そして『シャン・チー/テン・リングスの伝説』など多種多彩な映画で活躍したミシェル・ヨーが心身ともに体現。国籍、年齢、性別といった、いわゆるガラスの天井を突き破り、アジア人俳優にとって、初めてとなる快挙を成し遂げた。オスカー前哨戦を振り返ると、第80回ゴールデングローブ賞の最優秀主演女優賞(ミュージカル/コメディ)、第29回全米俳優組合(SAG)賞の主演女優賞、第38回インディペンデント・スピリット賞の主演俳優賞(今回から演技賞の性別区分を廃止)など、圧倒的な強さを見せていた。受賞コメントありがとうございます。今夜、この様子を見ている私のような小さな子どもたちにとって、(オスカー像を掲げながら)これは希望と可能性、「夢は実現する」という証なのです。女性の皆さん、もう誰にも『あなたはもう旬を過ぎている』なんて言わせてはダメ。決して諦めないでください。(監督コンビの)ダニエルズ、A24、素晴らしいキャストとクルーがいなければ、私はここに立ってはいません。同時に私の84歳になる母親、世界中のお母さんたちに、この賞を捧げたいです。彼女たちは皆、スーパーヒーローなのです。彼女たちがいるから、私たちがいる。お母さん、これ持ち帰ります。そして、キャリアの始まりだった香港の家族、皆さんの助けがあったおかげで、今ここにいます。本当にありがとうございます。アカデミー賞、ありがとう!これは歴史的な出来事です。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 2023年3月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、インド映画『RRR』の劇中歌「Naatu Naatu」が歌曲賞を受賞した。インド映画の歌曲賞受賞は初となる。世界的に大ヒットしたインド映画『バーフバリ』シリーズを生み出したS・S・ラージャマウリ監督による最新作。英国植民地時代の激動のインドを舞台に、男の友情と使命がぶつかり合う豪快なアクションエンタテインメントは、公開直後から旋風を巻き起こし、日本国内で公開されたインド映画として、初めて興収10億円を突破する大ブームとなったのは、記憶に新しいところ。英国軍にさらわれた少女を救うため立ち上がったビーム(N・T・ラーマ・ラオ・Jr.)と、大義のため英国政府の警察となったラーマ(ラーム・チャラン)。ふたりは、敵対する立場とは知らずに友情を育むが、ある事件をきっかけに選択を迫られてしまう。インド映画史上初となる歌曲賞受賞を果たした「Naatu Naatu」(M・M・キーラバーニ作曲、チャンドラボース作詞)は、インド総督公邸で開催されたパーティーでビームとラーマが、超高速の「ナートゥダンス」を披露し、イギリス人男性たちを圧倒していくシーンに使用され、映画の大きな見せ場となった。受賞コメントアカデミー協会に感謝申し上げます。子供の頃、私はカーペンターズの曲を聴いて育ちました。そして私が、アカデミー賞に輝いた。この歌を捧げたいと思います。(カーペンターズの楽曲「トップ・オブ・ザ・ワールド」を替え歌で)Once only wish my mind. So was Rajamouli(本作の監督ラージャマウリ) and my family.RRR has to wind, pride of every India,RRRは受賞する必要があるんです、ありがとう、カールティケーヤ(本作のプロデューサー)。これを実現する事が出来ました。(text:cinemacafe.net)■関連作品:RRR 2022年10月21日より全国にて公開警官の血 2022年10月28日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2022 ACEMAKER MOVIEWORKS & LEEYANG FILM. All Rights Reserved.
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、国際長編映画賞にNetflixで独占配信中のドイツ映画『西部戦線異状なし』が輝いた。エーリヒ・マリア・レマルク著による 1929年のベストセラー書籍「西部戦線異状なし」を原作に、『パトリック・メルローズ』『ぼくらの家路』のエドワード・ベルガーが監督を務める。主人公・パウルを演じるフェリックス・カメラーや、アルブレヒト・シュッヘ、アーロン・ヒルマーなどの俳優陣が集結。“絶望”と“恐怖”に溢れた第一次世界大戦の西部戦線で戦う若きドイツ軍兵士の心情と体験をリアルに描き出す。撮影技術、美術、メイクや衣装、さらには兵士の訓練に至るまで、あらゆるパートで緻密にそして徹底的に作り込まれた本作はNetflixにて配信開始されるや否や、各国で注目を集めた。本年度アカデミー賞で作品賞・国際長編映画賞ほか9部門ノミネートに加え、英国アカデミー賞では最多14ノミネート・7部門にて受賞、ゴールデングローブ賞でも最優秀非英語映画賞ノミネートという高評価を獲得している。国際長編映画賞には本作のほかに『アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~』(アルゼンチン)、『Close/クロース』(ベルギー・フランス・オランダ)、『EO』(ポーランド)、『The Quiet Girl』(アイルランド)計5作品がノミネートされていた。受賞コメント私たちにとって大切なことです。この映画でたくさんの友達を作ることができました。みなさんのおかげです、スタッフ全員のおかげです。Netflixのサポートに感謝します。素晴らしい役者たち、とくにフェリックス、今回が初めての映画です。しかし、何のプレッシャーも感じずに成し遂げてくれました。フェリックスさん、ありがとうございます。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-西部戦線異状なし
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、大本命だったNetflix作品『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』が長編アニメ映画賞に輝いた。第90回アカデミー賞の作品賞ほか4部門を受賞した『シェイプ・オブ・ウォーター』の鬼才ギレルモ・デル・トロが、10年以上の歳月をかけて取り組んだ初のアニメーション監督作。『ファンタスティック Mr. FOX』でもアニメーション監督を務めた“ストップモーションアニメ界のレジェンド”マーク・グスタフソンとタッグを組み、世代を超えて愛されるピノッキオの冒険譚に、新たな命を吹き込んだ。ピノッキオ役の声優には、新人グレゴリー・マンを抜てき。ユアン・マクレガーが、語り部となるコオロギのセバスチャン・J・クリケットを演じたほか、ゼペットじいさん役は『ハリー・ポッター』シリーズ、「ゲーム・オブ・スローンズ」のデビッド・ブラッドリーが担当。ティルダ・スウィントン、クリストフ・ヴァルツ、フィン・ウルフハート、ケイト・ブランシェット、ロン・パールマンら豪華俳優陣が声優を務めている。オスカー前哨戦では、第80回ゴールデングローブ賞の最優秀アニメーション賞、第28回クリティクス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)の長編アニメーション賞、第34回アメリカ製作者組合(PGA)賞のアニメーション映画部門、そして、アニメ界のアカデミー賞と言われる第50回アニー賞で作品賞など最多5冠に輝き、向かうところ敵なしの快進撃を続けていた。なお、デル・トロ監督は、カズオ・イシグロの長編ファンタジー小説「忘れられた巨人」をストップモーション・アニメ作品として映像化する意向を示しており、そちらの動向にも注目が寄せられている。受賞コメントアニメーションは“シネマ”です。これからも、アニメーションを次なる高みへと押し上げたいと思います。皆様も、ぜひアニメーションを継続していってください。Netflixにも、この映画を信じてくれたことに感謝します。妻のキム(・モーガン)、子どもたち…。そして、もうこの世にはいない両親。でも、私の心の中には彼らがいます。息子である私から『愛している』と伝えたいと思います。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ギレルモ・デル・トロのピノッキオ 2022年11月25日より全国にて公開、12月9日よりNetflixにて配信
2023年03月13日第46回日本アカデミー賞の授賞式が10日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、受賞者たちが登場した。新人俳優賞を受賞した女優陣は華やかなドレスで登場。生見愛瑠はジョルジオ アルマーニのレースが美しいグレートーンのロングドレス、福本莉子は肩出しの白ドレスで魅了する。それぞれスピーチも披露し、小野花梨は「5歳からこの仕事をさせていただいて19年ぐらいになるんですが、ある方に『芸歴っていうのは売れてから数えるものだから』と言われたことがありまして。私はいつ1年目って言えるのかなと思ったところで、この賞をいただけたので、やっと自信を持って1年目と言えるなと、とてもうれしく思っています」と語る。また菊池日菜子は「きっと見てくださっている方のほとんどの方がはじめましてになるんじゃないかなというくらい無名な私なんですけど、そんな私に『月の満ち欠け』という作品で、この賞をいただけたことをありがたく思います。取るに足らない部分ばかりですが、そんな今だからこそ得られる感性があると信じて邁進して参りますので、成長過程を見守ってくださればうれしいです」と会場に語りかける。生見は「こんなにも光栄な賞をいただけると思ってなかったので、すごく嬉しいです。私は初めての映画撮影でわからないことがたくさんあって、たくさんの方に支えていただいて。今までは映画を観る側だったんですけど、こうやってたくさんの方と協力して、一つの作品を作り上げていくのって、こんなにもやりがいがあって、すごく楽しいことなんだなと実感しました。この賞に恥じぬように、作品の一つに自分がなれるように、一つ一つ丁寧にこれから頑張っていきたいなと思います」とコメント。福本は「見守っていただけているたくさんの方に支えられて、今回賞をいただけて、非常に光栄に思います。新人賞は私にとって、新たなスタートです。この映画をきっかけに、たくさんの方に観て知っていただけたので、ここからまた女優として、そして一人の人間として成長して映画を通して誰かの人生に少しでも輝く何かを残せるように頑張りたいと思います」と今後への抱負を述べた。○■「第45回日本アカデミー賞」最優秀賞受賞リスト作品賞…『ある男』監督賞…石川慶『ある男』脚本賞…向井康介『ある男』主演男優賞…妻夫木聡『ある男』主演女優賞…岸井ゆきの『ケイコ 目を澄ませて』助演男優賞…窪田正孝『ある男』助演女優賞…安藤サクラ 『ある男』音楽賞…RADWIMPS、陣内一真『すずめの戸締まり』撮影賞…市川修、鈴木啓造『シン・ウルトラマン』照明賞…吉角荘介『シン・ウルトラマン』美術賞…林田裕至、佐久嶋依里『シン・ウルトラマン』録音賞…小川武『ある男』編集賞…石川慶『ある男』アニメーション作品賞…『THE FIRST SLAM DUNK』外国作品賞…『トップガン マーヴェリック』新人俳優賞…小野花梨『ハケンアニメ!』、菊池日菜子『月の満ち欠け』、福本莉子『今夜、世界からこの恋が消えても』、生見愛瑠『モエカレはオレンジ色』、有岡大貴『シン・ウルトラマン』、番家一路『サバカン SABAKAN』、松村北斗『ホリック xxxHOLiC』、目黒蓮『月の満ち欠け』話題賞 作品部門…『ONE PIECE FILM RED』話題賞 俳優部門…松村北斗『ホリック xxxHOLiC』『すずめの戸締まり』(C)東京写真記者協会
2023年03月12日第46回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、様々な男性俳優がスーツ&タキシード姿で登場した。『ある男』で最優秀主演男優賞を受賞した妻夫木聡は、タキシード、シューズともにDior Men。『月の満ち欠け』で新人俳優賞、優秀助演男優賞に輝いた目黒蓮も全身をフェンディで揃える。優秀主演男優賞の大泉洋はエンポリオ アルマーニのブラックタキシード、プレゼンターの鈴木亮平はジョルジオ アルマーニのブラックタキシードで決めていた。○■「第45回日本アカデミー賞」最優秀賞受賞リスト作品賞…『ある男』監督賞…石川慶『ある男』脚本賞…向井康介『ある男』主演男優賞…妻夫木聡『ある男』主演女優賞…岸井ゆきの『ケイコ 目を澄ませて』助演男優賞…窪田正孝『ある男』助演女優賞…安藤サクラ 『ある男』音楽賞…RADWIMPS、陣内一真『すずめの戸締まり』撮影賞…市川修、鈴木啓造『シン・ウルトラマン』照明賞…吉角荘介『シン・ウルトラマン』美術賞…林田裕至、佐久嶋依里『シン・ウルトラマン』録音賞…小川武『ある男』編集賞…石川慶『ある男』アニメーション作品賞…『THE FIRST SLAM DUNK』外国作品賞…『トップガン マーヴェリック』新人俳優賞…小野花梨『ハケンアニメ!』、菊池日菜子『月の満ち欠け』、福本莉子『今夜、世界からこの恋が消えても』、生見愛瑠『モエカレはオレンジ色』、有岡大貴『シン・ウルトラマン』、番家一路『サバカン SABAKAN』、松村北斗『ホリック xxxHOLiC』、目黒蓮『月の満ち欠け』話題賞 作品部門…『ONE PIECE FILM RED』話題賞 俳優部門…松村北斗『ホリック xxxHOLiC』『すずめの戸締まり』(C)東京写真記者協会
2023年03月12日第46回日本アカデミー賞の授賞式が10日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、受賞者たちが登場した。映画『ある男』で最優秀主演男優賞に輝いた妻夫木は、同作でボクシングに目覚め「僕は全く関係なかったんですけど、窪田くんが元ボクサーの役だったんですね。僕自身もボクシング興味があって、あの実際に『ある男』の中にも出演している松浦さんというトレーナーさんにお願いして、僕もボクシングを習い始めて」と明かす。「実は今日この会場にその松浦さんから習ってる生徒がいっぱいいるんで、この後ボクシングができるんじゃないか。昨日も岸井ゆきのちゃんと一緒にやってたし」という言葉に、会場も驚いていた。妻夫木は「もともと(柄本)佑くんと(安藤)サクラちゃんが一番早かったのかな」と問いかけ、柄本は「そうですね。1番早いのはサクラ」と回答。妻夫木はさらに「窪田(正孝)くんに、(横浜)流星くんもそうだし、ジムで会いましたね。その時はもう役作りに入ってたからなのか、流星くんと一緒になっても全然気づかなくて。先ほど『気づかなくてごめんなさい』という話をさせてもらったんですけど、それぐらいやっぱり入ってたんでしょうね。全然わかんなくて」とエピソードを披露した。また今回最優秀主演女優賞に輝き、映画『ケイコ 目を澄ませて』の主演を務めてからボクシングを続けているという岸井だが、フックが得意という話を振られると「もう、そんなことはなかなか言えないんです。やればやるほど下手になってく。得意なパンチなんて、なくなってく」と本当のアスリートのように謙虚に。岸井は「実践を重ねて人と戦うことで、なんて弱いんだろう、強くなりたいという気持ちが強くなって。そんな私にも得意なことを発見しまして、本気のパンチを受けることができる。力を流すことが得意というのが、妻夫木さんと戦ってる時に発覚しまして。昨日初めて会ったようなものですし、窪田さんもそうですけど、戦わせていただいて、よりボクシングを知っていって、まだまだ(演じた)ケイコの気持ちがわかるなと、終わってからも思います」と語った。○■「第45回日本アカデミー賞」最優秀賞受賞リスト作品賞…『ある男』監督賞…石川慶『ある男』脚本賞…向井康介『ある男』主演男優賞…妻夫木聡『ある男』主演女優賞…岸井ゆきの『ケイコ 目を澄ませて』助演男優賞…窪田正孝『ある男』助演女優賞…安藤サクラ 『ある男』音楽賞…RADWIMPS、陣内一真『すずめの戸締まり』撮影賞…市川修、鈴木啓造『シン・ウルトラマン』照明賞…吉角荘介『シン・ウルトラマン』美術賞…林田裕至、佐久嶋依里『シン・ウルトラマン』録音賞…小川武『ある男』編集賞…石川慶『ある男』アニメーション作品賞…『THE FIRST SLAM DUNK』外国作品賞…『トップガン マーヴェリック』新人俳優賞…小野花梨『ハケンアニメ!』、菊池日菜子『月の満ち欠け』、福本莉子『今夜、世界からこの恋が消えても』、生見愛瑠『モエカレはオレンジ色』、有岡大貴『シン・ウルトラマン』、番家一路『サバカン SABAKAN』、松村北斗『ホリック xxxHOLiC』、目黒蓮『月の満ち欠け』話題賞 作品部門…『ONE PIECE FILM RED』話題賞 俳優部門…松村北斗『ホリック xxxHOLiC』『すずめの戸締まり』(C)東京写真記者協会
2023年03月11日単館公開から、ハリウッド俳優らの激賞を受け第95回アカデミー賞主演女優賞ノミネートの快挙を成し遂げた『To Leslie トゥ・レスリー』が6月23日(金)より全国公開されることが決定した。テキサス州西部に暮らすシングルマザー、レスリー(アンドレア・ライズボロー)は、宝くじに高額当選するが数年後には酒に使い果たしてしまい、失意のどん底に陥る。6年後、行き場を失ったレスリーは、かつての友人ナンシーとダッチ(アリソン・ジャネイ、スティーブン・ルート)のもとへ向かうが、やはり酒に溺れ呆れられてしまう。そんな中、スウィーニー(マーク・マロン)という孤独なモーテル従業員との出会いをきっかけに、後悔だらけの過去を見つめ直し、母親に失望した息子のためにも、人生を立て直すセカンドチャンスに手を伸ばしはじめる。主演のアンドレア・ライズボローの圧巻の演技に対し、グウィネス・パルトロー、シャーリーズ・セロン、エイミー・アダムス、ジェーン・フォンダ、ローラ・ダーンら演技派俳優たちの間で瞬く間に称賛の輪が広がり、ケイト・ウィンスレットは「私の人生で見た中で最も素晴らしい演技のひとつ」と絶賛。また、本年度同じく主演女優賞にノミネートを果たしたケイト・ブランシェットは、全米批評家協会賞の受賞スピーチで恣意的な演技賞で最も見過ごされている演技の一つとしてアンドレア・ライズボローを挙げるなど、ハリウッド俳優から熱い支持を受けている。さらに、米映画批評サイトRotten Tomatoesでは98%の満足度、さらにAUDIENCE SCOREも85%を獲得し、演技、作品評価ともに鑑賞者から広く共感を呼んでいる(※2022/10/11時点)。昨年10月に米公開された本作は、単館公開で興行成績も2万7000ドル(約350万円)と規模が小さく、大規模なPRキャンペーンを行う予算もなかったため前哨戦や下馬評ではあまり注目されていなかった。しかし、作品に感銘を受けたハリウッド俳優たちが上映会の開催や、SNSでの投稿など、アンドレア・ライズボローの真に迫る演技を次々と絶賛。旋風が巻き起こったことで、ついにはアカデミー賞主演女優賞へのノミネートを果たし、賞レースに躍り出ることになった。ノミネートまでのシンデレラ・ストーリーとは裏腹に、アンドレア・ライズボローが演じるのは、宝くじに高額当選(190,000ドル・日本円で約2,500万円)したものの酒に溺れ、行き場を失い放浪するシングルマザー。痛々しいほどリアリティのある演技に誰もが惹き込まれ、ラストには涙なしでは見られない心温まる瞬間が待ち受けている。監督は「ベター・コール・ソウル」や「13の理由」、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」などの重厚で良質なドラマを手掛けてきたマイケル・モリス。本作が長編映画デビューとなる。また2017年『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』でゴールデングローブ賞助演女優賞、アカデミー助演女優賞を受賞したアリソン・ジャネイをはじめ、「GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」出演のマーク・マロン、『猿の惑星』最新作に出演が決まっているオーウェン・ティーグら個性的な実力派俳優が脇を固める。『To Leslie トゥ・レスリー』は6月23日(金)より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年03月11日「第46回日本アカデミー賞授賞式」が3月10日(金)に開催され、『ある男』が最優秀作品賞を受賞した。今回、12部門13賞を受賞していた最多の『ある男』だが、結果、作品賞に加え、監督賞、主演男優賞ほか計8部門において最優秀賞を受賞し、本年度の日本映画の“顔”なった。『ある男』は、『愚行録』や『蜜蜂と遠雷』の石川慶監督が同名小説を映画化。亡き夫(窪田正孝)の名が別人のものだったと知った妻(安藤サクラ)が、知り合いの弁護士(妻夫木聡)に身元調査を依頼し、次第に夫の壮絶な過去が明らかになっていく物語。出自や家庭環境をめぐる差別やレッテルも容赦なく映しながら、アイデンティティを問う人間ドラマであり、ミステリー作品だ。檀上に妻夫木さんらキャストやスタッフとともに立った石川監督。最優秀監督賞を受賞の際には、「今日、本当にたまたまいただきましたが、バトンなんだなって感じがすごくしています。本当に先輩方が作った日本映画という大河があって、僕らがつめていくというバトンだと受け止めています」と語っていた。写真提供: 東京写真記者協会そんな石川監督の姿を笑顔で見つめていた妻夫木さんだが、マイクを握るととたんに目には涙が浮かんだ。「うれしいです。監督とはデビュー作から一緒で…」と話し、横にいる窪田さんがそっと妻夫木さんを支えた。妻夫木さんは「一番、僕は彼の才能というものを間近で見ていた自負があるので、認めてくださったのが本当にうれしいです」と喜びで声を震わせた。窪田さんも「本当におめでとうございます。この作品に関われて一員になれて、心からうれしいです。これからの財産になるし縁を少しずつ広げて映画をみんなで盛り上げていきたいです」と言い、安藤さんも「おめでとうございます!これ以上のものはないなって、おめでとうございます!」と笑顔を見せた。清野菜名も「本当におめでとうございます。こんな素敵な作品に参加できてラッキーだなと思います、私も頑張っていきます」と最後は涙声になっていた。そのほか、最優秀アニメーション作品賞は『THE FIRST SLAM DUNK』が受賞。企画から13年かけて制作された本作は、アニメ版でも映像化していない原作内の最終試合を新たな視点で描き、新旧ファンを興奮させ感動を呼んだ。そして現在も公開中、興行収入も100億円を超えて数字を伸ばし続けている。(cinamacafe.net)■関連作品:THE FIRST SLAM DUNK 2022年12月3日より全国にて公開© I.T.PLANNING,INC. © 2022 SLAM DUNK Film Partnersある男 2022年11月18日より全国にて公開©2022「ある男」製作委員会
2023年03月10日第46回日本アカデミー賞の授賞式が10日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、受賞者たちが登場した。優秀主演女優賞の岸井ゆきの、のん、賠償千恵子、広瀬すず、吉岡里帆の中から、最優秀主演女優賞に輝いたのは、『ケイコ 目を澄ませて』の岸井。声を震わせながら「身に余る賞をありがとうございます。三宅組でなかったら、誰一人かけても私はここに立っていなかったのでとても感謝していますし、支えてくださった関係者の皆さん、そして原案となった小笠原恵子さんに感謝します。ありがとうございます」と感謝の言葉を紡ぐ。岸井は「映画が大好き、映画を観ることが大好きで、映画を観ている時は何語でも喋れるしどこへでもいけるし何者でもないと思えるからすごく好きで、演じることも常に役があって、他者を演じることで自分を見ることができる。現場でわーってやって家に帰って、自分の生活を見つめて『ああ、やっぱり私ってなんでもないんだ』と思えることに安心して、そういうことで自分を見てるような気がする」と映画の魅力を熱弁。さらに「30年も40年も前の映画を初めて観た時に、これを観るために今までがあったんだなと思うことがあって、映画はずっとそこで見つけてもらうのを待ってくれていて、まだ出会う前の誰かのために生きることができるのかなと思ったりして」と話しながら、「わかんなくなってきたんですけど、この作品には私が見たことない景色をたくさん見せていただきました。まだ上映中なんです。ぜひ劇場で見ていただきたいなと思ってます。それだけが私の望みです」と訴えかけた。(C)東京写真記者協会
2023年03月10日俳優の岸井ゆきのが、『ケイコ 目を澄ませて』で第46回日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を受賞。前哨戦の賞レースを席巻してきた岸井さんの受賞となったが、発表された瞬間、信じられないといった表情で岸井さんは顔を両手で抑え、涙のスピーチを行った。優秀主演女優賞には、のん(『さかなのこ』)、倍賞千恵子(『PLAN 75』)、広瀬すず(『流浪の月』)、吉岡里帆(『ハケンアニメ!』)と、米手欄からフレッシュな俳優まで、様々な受賞者が揃っていた。写真提供: 東京写真記者協会『ケイコ 目を澄ませて』では、聴覚障害のある実在のプロボクサーの生き方に着想を得た三宅監督の先品で、主人公のケイコを演じた岸井さん。ケイコが再びリングに上がるまでの心の動きや葛藤を声ではなく手話や瞳、肉体で表現し、観客の目をくぎ付けにした。今なお(プライベートで)取り組んでいるというボクシングシーンも圧巻で、真っすぐなヒロインを体当たりで演じ、受賞となった。最優秀主演女優賞で名前を呼ばれた瞬間、自身の顔を驚きのあまり両手で覆った岸井さん。ブロンズ像を受け取った後も、壇上マイクの前で信じられないといったような表情で立っていた。言葉にならず、涙と岸井さんの息遣いだけがしばらく響いた。岸井さんは「ありがとうございます。いや…身に余る賞をありがとうございます。本当にこの三宅組でなかったら、誰ひとりかけてもここに立っていなかったので、とても感謝しています。支えてくださった関係者の皆さまに感謝します」と感謝を語った。そして「…私は映画が大好きなんです。映画を観ることが大好きで、観ているときは、なんか…何語でもしゃべれるし、どこへでもいけるし何者でもないと思えるからすごく好きで。演じることも常に役があって他者があって、他者を演じることでこう、自分を見ることができるというか」と映画愛をとうとうと語り続け、「30年も40年も前の映画を初めて観たとき、ああ、これを観るために今まであったんだなって思えることがあって。映画はずっとそこでずっと見つけてもらうのを待ってくれていて。そういう風にまだ出会う前の誰かのために生きることはできるのかなって思ったりして」と締めた。最後に岸井さんは「本当にこの作品には私が見たことのない景色をたくさん見せてもらいました。劇場でまだやっているんです、上映中です!ぜひ劇場で観ていただきたいです。それだけが私の望みです。ありがとうございました」胸を打つ心の声でスピーチしていた。(cinamacafe.net)
2023年03月10日『ある男』の妻夫木聡が、第46回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞。同作では最優秀助演男優賞に窪田正孝、最優秀助演女優賞で安藤サクラが受賞しており、妻夫木さんの名前が呼ばれた瞬間、『ある男』テーブルの面々は全員笑顔に!にぎやかに妻夫木さんを壇上に送り出していた。優秀主演男優賞には、阿部サダヲ(『死刑にいたる病』)、大泉洋(『月の満ち欠け』)、妻夫木聡(『ある男』)、二宮和也(『ラーゲリより愛を込めて』)、松坂桃李(『流浪の月』)と、現在の日本映画界を彩る俳優が顔を揃えていた。写真提供: 東京写真記者協会『ある男』では、3度目となる石川慶監督作品への主演で、妻夫木さんは人権派弁護士の城戸章良に扮した。スクリーン映えするたたずまいと存在感で作品をけん引し、城戸自身の内面の葛藤や苛立ちも表現した。静かな怒りの表情が印象的だった妻夫木さん。準備したことを聞かれると、「実際、弁護士の方に何度か会って取材をいっぱいさせてもらったり、裁判も傍聴したりしました。『いろいろなタイプの弁護の仕方があるんですね』と弁護士の方に言ったとき『僕も今こう接しているけど、この僕はいつもの僕とは違いますよ』と言われて。人にはいろいろな顔があって、ひとつのチョイスが今の顔なんだと気づきました」と役をやる上で大きな発見になったと明かした。受賞スピーチで、妻夫木さんは「ちょうど10年前くらい、『悪人』で(受賞したとき)は舞台でこの場にいられなくて、今回は実際にいただけて本当にうれしいです」と満面の笑みを見せた。「人間にはいろいろな顔があるよなと腑に落ちてからは、ふと山田洋二監督に言われた『妻夫木くん、あることが大事だよ』ということをすごく思い返しました。その言葉を頼りに、ずっとこの役をやっていました。とにかくこの場にあること・存在することを大事に役をやりました」と語った。最後に妻夫木さんは「とにかく日本映画が大好きです。これからも盛り上げていけるように、仕事ができたらうれしいです」とまた輝く笑顔を見せ、ブロンズ像をかかげてレッドカーペットを歩いていった。(cinamacafe.net)
2023年03月10日