資生堂トップヘア&メーキャップアーティスト・原田忠(はらだ・ただし)が、漫画『テラフォーマーズ』(原作:貴家悠、作画:橘賢一)とのコラボレーションによる作品を製作した。同氏による漫画キャラクターの実写化は、昨年の『ジョジョの奇妙な冒険』に続き2作目。集英社『週刊ヤングジャンプ』にて連載中の『テラフォーマーズ』は、人型に進化したゴキブリと人類の戦いを描いたSF作品。コミックス累計発行部数870万部以上を誇る人気作品で、9月26日からはTOKYO MXにてテレビアニメの放送も開始される。今回彼が製作したのは、原作のキャラクターをモデルで実写化したヘア&メイクアップとファッション、CGを掛け合わせたクリエーション作品。実写化が困難と言われていた『テラフォーマーズ』に登場する1人の美人女性キャラクター「ミッシェル・K・デイヴス」をモチーフに、ファッション性に違いを持たせた三つの異なるアプローチで作品を完成させた。「2度目の実写化となる今回は、 ヘアメーク表現の枠を超えて更なる表現の可能性に向かう挑戦でもあった。 信頼できるジョジョの撮影チームをベースに、それぞれの分野でのスペシャリスト達を新たに迎え入れ、 その同志達とのコラボレーション作品となった」と原田氏。招集されたスペシャリストは、スタイリストの高橋毅、コスチュームディレクションの辻沙織、CGアーティストの早野海兵という分野の異なる3名のプロフェッショナルだ。高橋との作品では、「ソマルタ(SOMARTA)」の白のボディスーツと「マサヤクシノ(Masaya Kushino)」の新作シューズを使用し、スタイリッシュにエレガントに表現。辻との作品では甲冑を取り入れ、昆虫のエグさと力強さを実写化した。早野とのCGを用いたビジュアルは11月発売の『週刊ヤングジャンプ』にて公開される。漫画を愛する原田氏同様、この3人もテラフォーマーズを愛読。心で共鳴し、作り上げたようだ。 「それぞれの感性が融合し、化学反応を起こし、美しく力強いミッシェル・K・デイヴスに昇華させることができた。既成概念を打ち破る革新的な美の表現にたどり着くには、志を共にした盟友の惜しみない支援と協力があればこそ。彼らなくしてこのミッションは実現できなかった」と原田氏は製作を振り返る。これらの作品は9月19日発売の月刊誌『ウルトラジャンプ』(集英社)10月号、10月18日発売の同誌11月号にて特集掲載される。また、『テラフォ―マーズ』が連載されている『週刊ヤングジャンプ』でも特集が予定されている。
2014年09月18日9月11日(木)、ニコニコ生放送「アニメぴあちゃんねる」のゲストに、声優の長妻樹里が出演する。長妻樹里が出演 イベント「電波諜報局 presents アニローソン 2014」チケット情報はこちら長妻樹里は『中二病でも恋がしたい!戀』の七宮智音役などで知られる人気声優。9月28日(日)に東京・恵比寿 ザ・ガーデンホール行なわれるイベント「電波諜報局 presents アニローソン 2014」に出演が決定している。番組では、准看護師の資格を持ち、看護師の勤務経験もあるということで、ナース時代の写真を初公開、また、経験を活かし雨宮天はじめ出演者の脈を取るなどの企画が予定されている。さらに長妻の部屋の写真を初公開するとのことでこちらも必見だ。番組後半のアニメぴあちゃんねる会員放送「もりもりアニメぴあちゃんねる」では、長妻が15歳の高校生の時、初めて声優オーディションを受けた時に送付した写真を初公開する。さらに、若い頃は少女漫画家を目指しており、出版社に漫画を投稿したこともある彼女の自作漫画を初公開。また、色紙に描いたオリジナルイラストの視聴者プレゼントも行なわれるので、ファンには堪らない放送になりそうだ。なお今回、レギュラー出演中のバクステ外神田一丁目、朝倉ゆりは舞台出演のため欠席となり、代わりに同グループの針尾ありさがアシスタントを務める。また番組内では10月11日(土)・13日(月・祝)に行なわれるライブイベント「バクステ外神田一丁目つんつべ♂プレゼンツ!調子ブッコキ祭り2014秋「大きな山場~タマヤカギヤ」」の柏と大阪公演のアニメぴあちゃんねる会員先行の実施が決定。詳細は番組にて紹介する。20時45分~21時00分に放送する「もうすぐアニメぴあちゃんねる」では、今回も声優タカオユキが自身の手作り弁当を持参する。アバンギャルド過ぎるその弁当は、ニュースサイトでも取り上げられるほど。また独特な絵日記にも乞うご期待。内容盛りだくさんのアニメぴあちゃんねるは9月11日(木)午後8時45分より放送。■アニメぴあちゃんねる日時:9月11日(木)午後8時45分~午後10時00分出演:雨宮天 / 美濃部達宏 / コヒメ(アフィリア・サーガ) /針尾ありさ(バクステ外神田一丁目) / タカオユキゲスト: 長妻樹里
2014年09月11日累計発行部数100万部を突破、“女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1”と謳われる越谷オサムの同名小説を「嵐」の松本潤&上野樹里を迎え実写化された『陽だまりの彼女』が4月16日(水)にBlu-ray&DVDでリリースされる。これを受けて、「メモリアル・エディション」の特典映像として、松本潤×上野樹里×三木孝浩監督による撮り下ろしビジュアル・コメンタリーの収録が行われた。新人営業マンの浩介(松本潤)は、仕事の取引相手として中学時代の幼なじみ・真緒(上野樹里)と偶然再会する。かつて“学年有数のバカ”と呼ばれていた冴えないイジメられっ子だった彼女は、当時とは見違えるほど魅力的な女性に変身していた。10年ぶりの運命的な再会。幼いころの純粋な想いを取り戻した2人は、恋に落ち、やがて結婚を決心する。しかし真緒は、誰にも知られてはいけない、“不思議な秘密”を抱えていた…。先日行われた収録で久々の再会を果たした3人。松本さんは「コメンタリー映像を2時間以上ご覧になって頂くのは、退屈じゃないか心配(笑)」と話すと、上野さんが「途中でメイキング映像が入ってきたり、画期的な映像特典になるらしいですよ」と解説。映画冒頭のシーンでは「このシーンが初日だった。これワンカット目だ!」と松本さんが明かし、「どんな気持ちだった?緊張した?」と上野さんに聞かれると、「初日の緊張感はあったかな。さあどうする?みたいな」と、当時をふり返る。また、上野さんのファーストシーンでは、三木監督から「樹里ちゃん、撮影に入る前に(役作りのために)痩せて来てたんだよね?」と聞かれると、上野さんは「ラストに向かって痩せていくつもりだったけど、上手く行かなかった」と恥ずかしそうに告白。しかし監督から「でも、すごく(真緒の)イメージで良かった」と評価を受け、安堵の表情を見せた。その後も、浩介の中学生時代を演じた北村匠海には、松本と同じく唇の横にホクロを入れたことや、中学生時代の真緒を演じた葵わかなは、上野樹里と同じ美容院でヘアスタイルを作ってもらったことなど、数々の撮影秘話が明かされた。撮影の裏話やネタバレもあるため、「映画本編を観てから、ビジュアル・コメンタリーを見て!」と楽しみ方を指南していた。『陽だまりの彼女』Blu-ray&DVDは4月16日(水)より発売。(text:cinemacafe.net)■関連作品:陽だまりの彼女 2013年10月12日より全国東宝系にて公開(C) 2013『陽だまりの彼女』製作委員会
2014年02月14日NHKドラマ10にて放送される角田光代・原作の「紙の月」の会見が11月22日(金)に行われ、主演の原田知世を始め、西田尚美、脚本の篠崎絵里子らが出席した。過去に映画化もされた鈴木京香主演の「セカンドバージン」や江國香織原作の「カレ、夫、男友達」など話題の作品を送り出してきたドラマ10枠の最新作。平凡な主婦だった梨花が銀行の渉外係としてパートで働き始め、若い男との出会いをきっかけに運命を狂わせ、やがて1億円を横領し海外に逃亡をするまでを描き出す。原田さんは梨花という役、その行動について「理解できないし想像もつかなかった」と語り、「毎日、悩んで監督に相談しながら演じました。ギリギリまでどう演じるのか分からないことも多かった」と明かす。もしも、自身の目の前に若い男が現れたら…?という問いにも原田さんは「私は(梨花のようになることは)ないですね」とピシャリ。一方で「彼女が光太(満島真之介)を実際にどこまで愛していたかも分からない。彼女自身の問題という気がします」と若い男性の存在は彼女にとって単なる一つの“きっかけ”に過ぎなかったとも。「30代、40代と悩みやいろんなものを抱えていますが、誰かに解決してもらうのではなく、自分で解答を見つけ、乗り越えなくてはいけない」と語った。西田さんは「憧れの原田知世さんと共演することができました」と喜びを語る。「角川映画で育った世代ですから(原田さん主演の)『時をかける少女』などはズバリ!私にとっては『原田知世さん』ではなく『原田知世ちゃん』なんです(笑)。雑誌見てなんてかわいいんだろうと思ってたし、大人になってもそのまま。お会いした時は感激しました!」と興奮気味に語った。作品について、西田さんは「見ていて切なくなりました。『この人は何を探しているんだろう?』と」と語る。主人公を始め、女たちが人生を狂わせていくのと同じく、男たちの無神経さがいかに女性を傷つけているかというのも垣間見えてくるが、夫婦で鑑賞したという西田さんは「夫は『苦しい。見ててつらい』と言ってました。これを見たらいいダンナに変わるかもしれないので(笑)、また一緒に見たいです」とニヤリ。まさにこの点、女性(妻)は男(夫)にどうしてほしいのか?という報道陣からの直球の質問に脚本の篠崎さんは「対等に認めてもらうこと。女性は男性に守ってほしいとも庇護の下で生きたいとも思ってないので。決めつけずに聞く耳を持ってほしい」と語り、さらに「梨花は決して特殊でなく、一歩間違えば誰もがそうなると思います」と“警告”。原田さんも篠崎さんの言葉に頷き、「男性に対して女性は、そんなに『強くあってほしい』なんて思ってないんです。ちゃんと一個人として見て、同じ人間として向き合って話すことが大事。男と女は違うものですが、違うという前提を持って互いを理解することが必要」と訴えた。「紙の月」はNHK総合にて2014年1月7日(火)より放送開始(全5回/22:00~)。(黒豆直樹(cinema名義))
2013年11月22日累計発行部数63万部を超える“女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1”の越谷オサムによる同名小説を、5年ぶりの映画出演となる松本潤と上野樹里で映画化した『陽だまりの彼女』。このほど本作の主題歌に、山下達郎の書き下ろし楽曲「光と君へのレクイエム」が決定した。10年ぶりに再会した中学時代の幼なじみ、浩介(松本さん)と真緒(上野さん)は恋に落ちるが、彼女は誰にも知られてはいけない“不思議な秘密”を抱えていて…というファンタジック・ラブストーリー。今回、山下さんが本作のために書き下ろした新曲「光と君へのレクイエム」はアップナンバーだ。山下さんは「何よりまずとにかく、上野樹里さんと松潤くんのクローズ・アップが堪らなく素敵な映画です。彼らの持つ若さと清廉さを歌にしてみたくてこの曲を作りました。淡く悲しい恋物語に一筋のぬくもりを」と明かす。今回の主題歌決定に、主役の松本さんは「敬愛する達郎さんに、僕が出演する作品の主題歌を書き下ろして頂いて、とても幸せです。エンドロールで達郎さんの歌を聴きながら、作品の余韻に浸れるのは、とても贅沢な事に感じました」と大満足。一方の上野さんは「浩介の情熱的な鼓動や体温を感じる、真緒の軽やかに幸せそうに刻む命の美しさを感じる愛おしい曲です。この曲の躍動感と生命力が、どんな夢のような幸せの数々も、 永遠のものにする強さをくれる。二人の愛の強さを感じて下さい。『光は君へのレクイエム』、このフレーズには頭の先まで鳥肌が立ちました」と心酔した様子のコメントを寄せている。『陽だまりの彼女』は10月12日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:陽だまりの彼女 2013年10月、全国東宝系にて公開(C) 2013『陽だまりの彼女』製作委員会
2013年07月13日嵐の松本潤と上野樹里が来年10月公開の映画『陽だまりの彼女』に出演することが明らかになった。ふたりは今回が初共演となり、松本は『花より男子ファイナル』以来5年ぶり、上野は『のだめカンタービレ 最終楽章』以来3年ぶりの映画出演となる。『僕等がいた』の三木孝浩監督がメガホンを執る本作は、“女子が男子に読んでほしい恋愛小説NO.1”として人気を博し、累計発行部数が35万部を突破している越谷オサムの同名小説の映画化。新人営業マンの浩介(松本)が、かつてイジメられっ子だったが現在は美しい女性へと成長した中学時代の幼なじみ・真緒(上野)と10年ぶりの再会を果たしたことから始まるラブストーリー。湘南を舞台に、愛されることよりも愛し続けることを選んだ一世一代の恋(うそ)が起こす前代未聞のハッピーエンドを描く。松本は、原作と脚本を読み「すぐにやらせていただきたいと思いました。2人の恋愛描写だけでなく、世界観やストーリーの面白さに感動しました。優しくて温かいファンタジーを上野さんと一緒にお届けできたらと思っております」と語り、初タッグとなる上野と三木監督との撮影を心待ちにしているという。上野も「ピュアな2人の切ないラブストーリーに感動しました。心温まる、読み終わった後に優しい気持ちになれるこの作品を皆さんに感じてもらえるように精一杯頑張ります」と約3年ぶりの映画出演に喜びと意気込みをみせている。『ソラニン』など次々とヒット作を生み出す三木監督は、「恋愛とよぶにはあまりにも無垢で駆け引きのない愛情。ただただ好きな人を想うその真心に心打たれました。原作の持つちょっと照れくさくて、でもあたたかいその陽だまりのような空気感を素敵なキャスト2人と創りあげていきたいと思います」とコメント。未だかつてない愛の奇跡を奏でる本作は、来年1月中旬にクランクインし、同年10月、全国東宝系にてロードショーとなる。『陽だまりの彼女』2013年10月全国東宝系ロードショー
2012年12月03日東京クァルテット創設メンバーとして長年世界の舞台で活躍してきたチェリスト・原田禎夫が「東京・春・音楽祭」で3年にわたるシリーズ企画をスタートさせる。「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-」の公演情報NHK交響楽団・チェロ奏者だった父の薫陶のもと、幼少より才能を開花させた原田禎夫は、東京交響楽団の最年少首席チェリストを務める。渡米後は、本格的に室内楽の活動に取り組み、1969年に「東京クァルテット」を結成。ニューヨークを拠点に、その後30年にわたって活躍を続け、世界的な弦楽四重奏団としての地位を確固たるものにした。1999年に同クァルテットを離れて以降は、同門の小澤征爾が音楽監督を務めるサイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団のほか、ソロ、室内楽での演奏活動に加え、後進の指導でも活躍中だ。そんな世界の舞台で活躍する日本人チェリストのパイオニア・原田禎夫が、今春より3年にわたるシリーズ企画をスタート。2004年に自ら結成したアミーチ弦楽四重奏団のコンサート、ソロ・リサイタル、そして長年の音楽仲間たちと奏でる室内楽などで、半世紀にわたる音楽家人生の集大成を披露する。東京・春・音楽祭「原田禎夫チェロ・シリーズ」は、vol.1(アミーチ弦楽四重奏団)が3月19日(月)、vol.2(原田禎夫 チェロ・リサイタル)が3月29日(木)。共に東京文化会館 小ホールにて開催。チケットは発売中。また「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-」は、3月16日(金)から4月8日(日)まで開催。東京文化会館ほか上野の各文化施設などで約80公演(無料イベント含む)が行われる。●東京・春・音楽祭原田禎夫チェロ・シリーズ・vol.1 アミーチ弦楽四重奏団~オール・ベートーヴェン・プログラム~3月19日(月)19:00開演東京文化会館 小ホール・vol.2 原田禎夫 チェロ・リサイタル3月29日(木)19:00開演東京文化会館 小ホール今後の予定《2013年》・vol.3 室内楽 with ズッカーマン・チェンバー・プレイヤーズ・vol.4 チェロ・アンサンブル《2014年》・vol.5 ゴルトベルク変奏曲 (vn:パメラ・フランク/va:今井信子)・vol.6 リサイタル(ベートーヴェン:チェロ・ソナタ)
2012年03月15日公開中の原田知世、大泉洋主演映画『しあわせのパン』のメイキング映像がこのほど公開され、クランクアップ直後に本作に対する想いを語るふたりの映像が届いた。『しあわせのパン』メイキング映像『しあわせのパン』は、北海道でパンカフェを営む夫婦と、店を訪れる客たちの人間模様を描いたドラマ。北海道での先行上映では高動員を記録していたが、全国公開後にも勢いは衰えず、全国48館での公開ながら週末動員ランキング10位を記録している。このほど公開された特別映像は、原田、大泉の撮影最終日の模様をとらえたもの。大泉は高々と手をあげ、本作の続編、さらには連続ドラマ化をリクエスト。ファンにはお馴染みの“大泉節”が炸裂しているが、言葉の端々に本作に対する強い想いがみえる。続いて三島有紀子監督から花束を受け取った原田は、スタッフの前であいさつしながら思わず感涙。原田にとって本作が特別な作品のひとつになったことが伺える映像になっている。『しあわせのパン』公開中(C)2011『しあわせのパン』製作委員会
2012年01月31日「ぴあ」調査による1月27日、28日公開の映画・満足度ランキングは、原田知世、大泉洋主演の『しあわせのパン』がトップに輝いた。2位にドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』が、3位は東野圭吾のベストセラー小説を阿部寛主演で映画化した『麒麟の翼~劇場版・新参者~』が入った。上位作品の写真1位の『しあわせのパン』は、北海道でパンカフェを営む夫婦と、店を訪れる客たちの人間模様を描いたドラマ。出口調査では「“らしくない”寡黙な大泉洋と、年齢には見えない原田知世がかわいくて、素敵な夫婦だった」「四季を織り交ぜたストーリーと、それぞれの季節にあった演出が良かった」「周囲の人とのつながりの大切さが伝わってくる」などの意見が聞かれた。観客は20~30代の女性が多く、レディースデイを設けている劇場では平日でも大きな動員が期待できそうだ。2位の『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on…』は、アイドルグループAKB48の2011年の活動を追いかけたドキュメンタリー作品。観客は30代までが圧倒的で男性だけでなく女性客も多いのが特徴。上映後には「メンバーの夢に向かって進む強さや、諦めない覚悟が観られて良かった」「バック・ステージでの苦しみや悲しみを一切見せないメンバーのプロ意識の高さが印象的」などの声が挙がったほか、東日本大震災後、支援活動を続けている彼女たちに迫った場面に言及する観客も多く「震災以降、人の為に活動する姿に胸を打たれた」などの感想が寄せられた。(本ランキングは、2012年1月21日(土)に公開された新作映画12本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2012年01月30日パンカフェを舞台に“しあわせ”のあり方を見つめる感動作『しあわせのパン』の初日舞台挨拶が1月28日(土)、東京・渋谷シネクイントで行われ、主演の原田知世と大泉洋、三島有紀子監督が登壇した。矢野顕子と忌野清志郎が歌う名曲「ひとつだけ」からインスパイアされ、北海道・洞爺湖のほとりにある月浦を舞台に、この町でカフェを営む夫婦(原田さんと大泉さん)と店に訪れる人々の悲喜こもごもをハートウォーミングに描く。「何気ない日常は、本当は何気ないものじゃない。いろんな人生をかき集めた映画で、私にとっては役者さんのいいお芝居が撮れた瞬間が“しあわせ”でした」(三島監督)。原田さんは「月浦の自然は、光や時間によって表情が変わって、全然飽きませんでした。長崎出身なので、雪景色にあまりなじみもなくて。だから(雪景色に)感激しましたね」と自然の美しさと雄大さに感慨深げ。また、北海道の人々の温かさにも感銘を受けたようで「みなさん、情が深くて優しい人ばかり。思い出がいっぱい詰まっているので、初日を迎えて少し寂しささえあります」と名残惜しそうに語った。一方、大泉さんは“地元”北海道での撮影&キャンペーンに「知世さんと舞台挨拶に行くと、みなさん『うちの甥っ子がきれいな嫁さん連れてきたぁ』という目でチヤホヤしてくれる」とニッコリ。普段は雨男だというが「知世さんも監督も晴れ女。おかげで雨に降られることもなく、僕の雨男体質を変えていただいた」と満足げだった。もちろん、一度スイッチが入ると、止まらなくなる“大泉節”はこの日も健在。勢い余って、思わずネタバレしてしまうものの「ネタバレが映画の楽しみを減らすことはないって、ある研究者が発表している。だから、謝る気はありません」とキッパリ。ところが、その直後にヒット祈願のくす玉を割ると、そのままくす玉を支える台が転倒するハプニング!なんと、くす玉が大泉さんを直撃するオチがついた。本作では物静かでシリアスな演技を披露する大泉さんに、笑いの神が舞い降りた瞬間だった。『しあわせのパン』はシネクイントほか全国にて公開中。■関連作品:しあわせのパン 2012年1月21日より北海道にて先行公開、1月28日より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011『しあわせのパン』製作委員会■関連記事:大泉洋、監督から「毎日飲むの止めて」の忠告『しあわせのパン』北海道で先行公開!『しあわせのパン』原田知世「自分を見つめなおす、そのためにこの映画に出会った」“優秀主演男優”大泉洋も11歳の少女の感動的なコメントに脱帽!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第22回)あなたが憧れる“恋映画”は?“わけあって”食べたい料理は何?『しあわせのパン』劇場鑑賞券を100組200名様プレゼント
2012年01月28日映画「しあわせのパン」で夫婦を演じた原田知世と大泉洋。地元・北海道出身の大泉をして「おとぎ話のような景色だった」と言わしめた洞爺湖のほとりの街・月浦を舞台に展開する、優しい物語を通じ彼らが考えた“しあわせ”とは?2人に話を聞いた。その他の写真夏、秋、冬そして春、りえさん(原田)と水縞くん(大泉)の夫婦が営むパンカフェの元を訪れる客たちの人間模様が綴られる本作。印象的なのは、人々の交流を描きながらも登場人物たちの言葉数が決して多くない点。大泉は「僕の役にしては本当にセリフが少ない」と笑いつつ「幸せだけど心にどこか陰を持つ奥さんが時折見せる不安な表情に自身も不安になる夫の役でしたので、多くを語らずただ一緒に居続けることや眼差しで愛情を伝えたかった」と振り返る。原田も「月浦の自然や水縞くんの愛情に触れ、カフェを訪れるお客さんに自らを重ねたりしながら彼女は少しずつ心を開いていく。セリフにない微妙な変化、春に向かってどう変わっていくのかを静かに演じたかった」と静けさの中で表現された思いを語る。四季折々、何かを心に抱えた客がやってくるが、強く心に迫るのが、かつて訪れた月浦を真冬に再訪する老夫婦(中村嘉葎雄・渡辺美佐子)の物語。歳を重ねるということや誰にもいずれ訪れる大切な人との別れについて考えさせられる。原田は「夫婦というのは元は他人同士だけど、そこから相手と向き合って見えてくることもあり、積み重ねていくことで2人の足跡を作っていくもの。2人を見て、水縞くんとりえも自分たちの遠い先が見えてきたのかなと演じながら感じていました」と感慨深げに語る。「10代で月浦の風景を見てもそこまで感動はないかもしれないけど、年を取りいろんなものが見えてくるから分かることってあると思う」と大泉。自らを振り返り「気持ち的には大学生のまま止まってるんですけど(笑)、歳を取るごとにいろんなことを感じていきたい。うちの両親は2人ですごく楽しそうにゴルフ行くんです。僕も奥さんと2人でゴルフに行けたらいいですね」と思いをはせる。改めてしあわせとは何か?大泉は「幸せかどうか決めるのは自分。僕はいまの自分、いまの決断に間違いはないと思うようにしてるし、最終的に幸せが待ってると信じてる。たとえ間違いでも、必要な間違いだったと思えるし、つらいことも必要なことだったと思える」と語り、さらに「幸せに生きたいと思うことは、一緒に生きている人を幸せにすることでもあると思う」と言葉に力を込める。そんな“夫”の言葉に原田は頷き、やさしい笑みを浮かべて言葉をつなげる。「映画でも2人がお客さんを見守る中で、彼らにも幸せが返ってくる。相手を思いやり、分け合うことでより幸せになったり幸せをもらえたりするんだなというのを感じました」。『しあわせのパン』北海道先行公開中1月28日(土)全国ロードショー※取材・文・写真:黒豆直樹
2012年01月25日原田知世と大泉洋が夫婦役を演じる新作『しあわせのパン』の完成披露試写会が23日(水)に、本作の舞台となる北海道で行なわれ、ふたりと三島有紀子監督が登壇した。その他の写真『しあわせのパン』は、北海道を舞台に洞爺湖(とうやこ)のほとりにある小さなまちで、宿泊設備を備えたパンカフェを営む夫婦の日々や、そこを訪れる人たちを描いた人間ドラマ。昨年の9月と今年の1月に、月景色が美しいことで知られるまち“月浦”でオール北海道ロケに臨んだ。満員となった客席からの大きな歓声に迎えられた原田は「いまは今日の北海道の青空のような気分です」とニッコリ。「撮影で徹夜して大変でも、どんどん表情をかえる月浦を見ているだけでいろんな栄養をもらえて癒されました。すごく和やかで、表情も東京にいるときとは全然違っていました」と撮影を振り返った。本作では「寡黙で、優しいダンナ様を演じた」という北海道出身の大泉は「『探偵はBARにいる』に続き、北海道でロケをした映画が公開になり、本当にうれしい。公開前になると、うっとうしいくらい宣伝したくなるタイプなんで、それがちょっと大変」と語り、「セリフの少ない役でしたが、不思議とパンをこねているだけでいろいろなものが伝わってくるような作品です。観ているみなさんの想像とか“いい余白”のある映画」とコメントした。当日は、サプライズ演出で北海道の素材を使った特製“しあわせのパン”が目の前に運ばれ、ふたりとも大興奮。大泉は「みなさまの口コミで映画が好評になった暁には、ぜひシリーズ化ということで。まずは『しあわせのパンツ(2)』という、パンもパンツも分け合う、そういう夫婦の物語をぜひ!」と早くも続編製作を希望し、場内をわかせた。『しあわせのパン』2012年1月21日(土)北海道先行、1月28日(土)全国ロードショー
2011年11月24日演劇集団キャラメルボックスのクリスマスツアー『流星ワゴン』が11月18日、兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて初日を迎えた。今回は重松清による2002年発表のベストセラー小説を舞台化。“再生”をテーマにした物語は、観客の心を揺さぶり、深い感動を与えた。キャラメルボックス「流星ワゴン」チケット情報会社でリストラにあった38歳の主人公、永田一雄(阿部丈二)。妻の美代子(岡内美喜子)からは離婚を迫られ、息子の広樹(原田樹里)は引きこもり、さらに故郷の父、忠雄(三浦剛)は末期がん、と、もはや夢も希望もなく「死んでもいい……」とすら思っていた。父の見舞いの帰り、最終電車を降りた一雄の前に、5年前に事故で亡くなったという親子、橋本義明(西川浩幸)と健太(林貴子)が車で現れた。一雄がその車へ乗ると、過去へとタイムトリップを始めた……。舞台は『流星ワゴン』を本屋で手にした38歳の女性、小島孝美(坂口理恵)が本を読み進めるようにテンポよく展開していく。踏んだり蹴ったりの救いようのない絶望的な設定から始まるストーリーは、温かく優しい印象を残すキャラメルボックスには珍しい。一雄の後悔が消えるまで続く過去の世界。そこで38歳の父と出会い、言えなかったことや逃げてしまったことと改めて向き合うことで、妻、息子、そして父への想い、また、彼らからの一雄への想いが明らかになっていく。過去を変えることはできない、しかし未来は自分の力で変えることができる……。自分はどう生きていくんだ?と問いかけられるような作品だった。主人公役の阿部丈二ほかメインキャストらの渾身の演技が涙を誘う。脇を固める俳優陣もコロコロと何役も演じ分けながら、時にはコミカルな演技で笑いをもたらし、劇団の層の厚さを見せた。さらにキャラメルボックスの軸となる役者、西川浩幸がこのステージで復帰、逞しく演じる姿にファンは安心と勇気を与えられたことだろう。人生のどん底から這い上がっていこうとする主人公の強さ、そしてキャラメルボックスがこれまでにも描き続けてきた親子の絆や愛が強く胸を打ち、絶望的なストーリーは最後にキラリと輝きを見せた。取材・文:黒石悦子兵庫公演は同劇場にて11月25日(金)まで上演。その後12月3日(土)から25日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて公演を行う。
2011年11月21日北海道を舞台にした原田知世&大泉洋主演の映画『しあわせのパン』が札幌パルコとのコラボレーションを展開。札幌パルコの冬の宣伝キャンペーンとして、原田さんと大泉さんのビジュアルが札幌の中心部をジャックすることが明らかになった。東京から北海道へと移り住み、洞爺湖のほとりでカフェを始めたりえさんと水縞くんの夫婦。様々な事情や思いを抱えてこのカフェを訪れた客たちが、水縞くんが作るパンとりえさんの淹れるコーヒーと料理、そして美しい自然に癒され、心を再生させていくさまが優しく描き出される。2012年にデビュー30周年を迎える原田さんと舞台である北海道出身の大泉さんを主演に迎えた本作。メガホンを握るのはNHKで数々のドキュメンタリー作品を手がけ、本作が長編映画初監督となる三島有紀子。主題歌にもなっている矢野顕子と忌野清志郎が歌う「ひとつだけ」にインスパイアされる形で三島監督自ら脚本を書き下ろし、オール北海道ロケに臨んだ。大泉さんにとっては『探偵はBARにいる』に続いての北海道を舞台にした主演映画で、来年1月の公開に向けて地元での期待が高まっているが、ご当地の札幌パルコとのタッグは大きな話題を呼びそう。「HEARTFUL WINTER」をテーマにした今回のキャンペーン。公開されたポスターでは、1本の長いマフラーに原田さんと大泉さんが一緒にくるまり笑顔を見せており、頭上にはパンで作った大きなハートが。冬を楽しんでいるような2人の姿からは映画そのままの温かいムードと、人と人の結びつきの大切さが伝わってくる。こちらの広告は、11月23日(水)の札幌PARCO5Fのニューオープンに合わせて、札幌駅から大通りにかけて各所に掲出される予定。2人のほっこりとした笑顔が札幌の街を優しくジャック!『しあわせのパン』は2012年1月21日(土)より北海道先行公開、1月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:しあわせのパン 2012年1月21日より北海道にて先行公開、1月28日より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開■関連記事:原田知世×大泉洋主演『しあわせのパン』北海道先行で全国公開決定!
2011年11月10日今年のNHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」主演の上野樹里から、来年1月より放送開始する「平 清盛」で主演を務める松山ケンイチへのバトンタッチセレモニーが11月6日(日)、NHKで行われた。「江」は10月上旬にクランクアップを迎え、放送もこの日を含めて残り4回。一方の「平清盛」は夏に撮影が開始され、現在13〜14話の収録が行われている。久々にNHKスタジオを訪れた上野さんは改めて「『終わるのだな』というのを実感しました」としみじみ。残りの放送について「大坂夏の陣での姉の茶々との別れが迫ってます。三姉妹にとって大きな試練であり、最大のクライマックスです。秀忠(向井理)がどんな決断をするのか?江がそれを妻としてどう受け止めるのか?夫婦の絆の強さが試されます。春日局と江の間にどのような感情が芽生えるのか?戦国を母として妻としてどのように生きるのかを最後まで見てほしい」と思いを語った。松山さんは「大河ドラマは50年続いた伝統があり、勇気や元気を与え続けてきた大事なドラマ。まだ前半ですが、(清盛が)変化していき、日々充実しています」と笑顔。「女性が少ないので男たちでだべっていて、男子校のような雰囲気です」と現場の様子を明かした。バトンタッチのセレモニーでは、互いにドラマにゆかりのある品を贈り合った。上野さんからは三姉妹が母・市、養父・柴田勝家と過ごした越前・北ノ庄(福井県)の名産、越前ガニを贈呈。松山さんからはドラマの舞台である広島の名産品で熊野町生産の化粧筆が手渡された。1年以上に及ぶ撮影を乗り切るコツを尋ねられた上野さんは「みんなで情報交換して、ありとあらゆる健康に良いことを試してました」と明かした。松山さんは「いま食事に気を遣ってますが、一番大事なのは撮影が押さない(※撮影が長引かない)こと。時間通りに終えて家に帰り、しっかり休む。朝の4時までダラダラやってると持たない。撮影部のみなさん、そうですよね(笑)?」と時間内での終了を呼びかけた。上野さんは「江」で時間が押すことは時々あったようで「回を増すごとにカツラや衣裳が重くなっていったり、正座での芝居が多くなったのでストレッチしたりしてました」と明かした。さらに「みんなで手作りのご飯を持ち寄ったり、差し入れしたり。NHKはお菓子を用意してくれないので(笑)!」とアドバイス。松山さんは「参考になります」と顔をほころばせていた。今年は3月に東日本大震災という未曾有の災害に見舞われたが、上野さんは「気持ちが揺さぶられましたが、前に進める人が止まらずに進んでいくしかない。一生懸命演じることで勇気や希望を与えられるように頑張るしかないという思いでした」と切実な表情で語る。松山さんも「ドラマや映画は、心の栄養剤のような役割がある。大変な思いをされている方に元気を与えられるように精一杯、魂込めてやりたい。子供が夢中になって遊ぶのと同じように、夢中に生きるというのがテーマ。たくさんの人に見てほしい」と言葉に力を込めた。「平 清盛」は2012年1月8日(土)よりNHKにて全50回で放送。
2011年11月07日小林聡美、加瀬亮、原田知世。この3人の俳優に共通するのは、なぜかほっとする、なぜか親しみやすい、心の隙間を埋めてくれるような人間力──。そんな魅力的な3人が集まった『東京オアシス』もまた、悩める現代人の背中をそっと押してくれるような、一歩踏み出す手助けをしてくれるような、温かな映画だ。『かもめ食堂』『めがね』『プール』『マザーウォーター』に続いての主演となる小林さん、『めがね』以降の常連キャストである加瀬さん、今回が初参加となる原田さんに、『東京オアシス』がなぜ温かい映画なのかを語ってもらった。──小林さんが主演されてきた過去4作は、シリーズではないものの、人生を豊かにする、気持ちを温かにする、そんなパワーを持った作品ですよね。まず、それぞれが演じたトウコ、ナガノ、キクチというキャラクターについて、台本から感じ取った印象を聞かせてください。小林:私の演じたトウコは女優なんですが、映画の中で劇中劇をするというわけではなく、たまたま職業が女優だったという設定。ひとりの人間として描かれています。仕事に行き詰まって、周りの考え方と自分の考え方が噛み合わず、思い詰めてしまう、とても真面目な女性。で、仕事場から逃げ出してしまうんですね。一見、不真面目そうだけれど、実は正直で嘘をつけない性格だと思って演じていました。原田:キクチという女性も真面目な女性だと思うんですよね。周りからは順調にいっているように思われているけれど、自分のなかで疑問が生まれてしまったことで立ち止まって、(再び)歩き出すまですべてを止めてしまうんです。そして、トウコさんとの再会によって背中をふっと押してもらったような女性です。個人的にこれまでの作品を観ていましたので、オファーをもらったときは純粋に嬉しかったというか。過去4作の映画を観て感じていた空気感は、今回の作品にもありましたね。加瀬:僕の演じたナガノという青年は、特に買いたいものもないのにコンビニで買い物をして、アイスを食べても美味しくなくて…という、心が止まっているというか、この先どうしていいのか分からず、いつの間にか出口に出られなくなってしまったような人です。──それぞれが大なり小なり悩みを抱えていて、トウコと出会うことで、彼女も彼女と出会うナガノもキクチも変化を迎えるわけですよね。人は出会いによって様々なことに気づくものなんだと、観ている側も一歩を踏み出したくなりました。映画に絡めて、自分はこんな出会いで変わったという経験談を聞かせていただけたらと。加瀬:仕事がそういう出会いの場になっているような気がします。たとえば、昨年の『アウトレイジ』や『海炭市叙景』など、自分が予想もしなかった役を演じさせていただいたことで、思ってもいない道が拓けています。小林:そうよね、私たちの仕事って毎回が出会いのようなものだと思う。作品を通しての人との出会いはもちろん、役との出会いもあるし。いただいた役に対して自分は何ができるのか、どこまでできるのかとか。今回の映画で気づいたことは──自分の大切な人とちゃんと向き合って話をする、そういう機会って大事なんだなと思ったんですよね。友だち同士みんなで賑やかに楽しい時間を過ごすのももちろん楽しいけれど、大切な人が本当はどういう気持ちでいるのかを知ったりすることも大切。原田:私もそれはなんとなく思っていたことで…。誰かと向き合って話をしているうちに、自分の本当の気持ちが見えてきて、気持ちの整理がつくことってありますよね。相手を通して自分を探せるというか。今回演じたキクチという女性は、まさにその瞬間が描かれているんです。トウコさんと出会ったことで、自分自身で気づき始めていたことに気づく。だから共感する部分もありました。ものすごく長いセリフでしたけど(苦笑)。──たしかに、映画館でのトウコとキクチの会話は、ものすごくセリフが多かったですよね。原田:しかも台本9ページ分をほぼ1カットで撮影しているんです。加瀬:僕だったら、あんなに長いシーン、放棄します(笑)。原田:私もあんなに長いセリフのある映画だと思っていなかったんです。これまでの作品は、どちらかというと間とか空気感のある映画だと思っていたので(笑)。でも、聡美さんとは初共演だったけれど、撮影自体は1日しかご一緒していないのに、もっと長く一緒にいたような、グッと近くにいたような、それがとても嬉しかったんですよね。(人との関わり方は)長さではなく、深さなんだなと、とても濃密で貴重な経験でした。小林:あのシーンは、ほぼ原田さんのセリフなんですが、共演相手が長台詞のときは、こっちが間違えられない! って、緊張するんです(笑)。ただ、原田さん的には大変なシーンだけれど、ふっと楽になれるシーンでもあって、周りの人を感じないような雰囲気に包まれていたなと。原田:あの長台詞を乗り越えられたことで、自分自身も一歩進めた気がします。「できた!」っていう達成感がありましたね。それから、トウコさんと聡美さんが重なる部分もあったんです。きっと私自身も聡美さんにああいう話ができるんじゃないかなって。お芝居ではあるんですが、聡美さんが話している言葉が自分の中にスッと入ってきた。その感覚はこのシーンを作るうえで重要だったと思っています。加瀬:僕は自分のパートが終わった時点で、後の2つのエピソードは気楽に観ていたんですけど(笑)、ナガノが見ていたトウコと、キクチが見ているトウコの顔(表情)が全然ちがうのには驚きました。重いものを抱えていたトウコが…ああ、よかったなと。キクチさんのシーンでは、もたい(まさこ)さんが出てきて、笑っちゃったり。それにしてもあの役、ずるい(笑)。小林:そうそう、私も次はああいう役をやりたい!──ああいうポジションの小林さんも観てみたいです(笑)。最後に、なぜ、この映画のタイトルは『東京オアシス』なのか?という問いについてのそれぞれの見解を聞きたいです。加瀬:東京に住んでいる人はみんな砂漠を抱えていて、マイナス×マイナス=プラスというか、悩みを話して×悩みを話して=一歩進んでいるのかなと思います。オアシスというのはマイナスからできているっていう皮肉なんでしょうか(笑)。小林:哲学っぽいけど加瀬くんらしい(笑)。私は、(自分たちが生きていく場所がオアシスであってほしいという)決意なのかもしれなって思うんですよね。東京で生きていく人たちそれぞれのオアシスって何だ?っていう問いかけでもあるのかなと。原田:“東京”と“オアシス”、一度聞いたら忘れられない組み合わせではありますよね。聡美さんと同じで、映画を観て、自分のオアシスって何だろうな?って、そんなふうに考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。(photo:Shinya Namiki/text:Rie Shintani)■関連作品:東京オアシス 2011年10月22日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開© 2011オアシス計画マザーウォーター 2010年10月30日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2010パセリ商会プール 2009年9月12日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開©プール商会めがね 2007年9月22日よりテアトルタイムズスクエア、銀座テアトルシネマほか全国にて公開© めがね商会■関連記事:小林聡美、加瀬亮と4回目の共演で「夫婦漫才ができそう」小林聡美、加瀬亮らが静かに優しく語る『東京オアシス』予告編が解禁『東京オアシス』撮影クランクアップ3つのエピソードが生み出す、3つの空気感『めがね』チーム新作『東京オアシス』飼育係の物語を公式サイトで展開『かもめ食堂』チームの新作が始動!小林聡美、加瀬亮らが撮影を前に心境を告白
2011年10月20日現在放送中のNHK大河ドラマ「江 〜姫たちの戦国〜」が9月30日(金)、スタジオでの撮影最終日を迎え、主演の上野樹里に共演の向井理、水川あさみがNHKのスタジオでの最後の撮影に臨んだ。浅井長政の三女として数奇な運命を送った江の生涯を通して信長の勃興から豊臣家の滅亡、徳川による天下の安定までの戦国の世の流れを描いた本作。この日、乗馬姿で出かける江(上野さん)と夫の秀忠(向井さん)を、江の姉の常高院(=初/水川さん)が見送るという最終回(11月27日放送「希望」)のワンシーンの撮影が行われ、スタジオ内での撮影は全て終了した。水川さんにとってはこの日が本当の撮影最終日。「水川さん、オールアップです」という声がかかると、上野さん、向井さんとがっしりと抱擁。上野さんから花束を受け取り、さらにこのために駆けつけた乳母役の女優さんから花を手渡されると驚きつつも満面の笑みを浮かべた。1年にわたって大河ドラマに出演し「本当にこれで終わったという実感があるようなないような…不思議な感じです(笑)。12歳くらいからの初の一生を演じましたが、ここまでやれたのはスタッフのおかげ。達成感でいっぱいです。やってきてよかった」と充実した表情。話しながらこみ上げるものを我慢できずに「ヤバい、ヤバい」と声を詰まらせる一幕も。「樹里ちゃんありがとう」と“妹”への感謝を口にした。上野さんと向井さんは、この後もロケ撮影が残っているが、スタジオでの撮影はこの日が最後。向井さんは半年ほどの参加となったが「たくさんのスタッフで成り立っているということを痛感しました。また戻って来られるように頑張りたい」と語ると共に「今日で終わりとなるスタッフもいますが、ありがとうございました」とスタッフをねぎらった。上野さんも通い慣れたスタジオのセットとお別れとなるが、この1年をふり返り「全てが不安で、最初にセットを見たときに、高さがあって恐れ多くて震えてました。『こんなところで芝居できない!』って言って、リハーサルでやった動きをひとりでやったりしてましたが、いまでは自然になりました」と別れを惜しんだ。数日後に行われる長野でのロケでいよいよ最終日を迎えるが「秀忠と2人でのロケが残ってますが、気持ちよく締めたいです」とフィナーレに向けて意気込みを語った。■関連作品:僕たちは世界を変えることができない。 But, we wanna build a school in Cambodia. 2011年9月23日より全国にて公開© 2011「僕たち」フィルムパートナーズ■関連記事:『僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in Cambodia.』原作者・葉田甲太×峯田和伸 ガチ対談!向井理、総立ちの客席と深作監督のメッセージに感激し絶句向井理インタビュー引き算の演技で魅せた“ヒーローじゃない主人公”向井理、思わず本音が!?「パルテノン神殿は汚いところだった」松坂桃李インタビュー照れ屋な22歳が見つけた“熱いもの”
2011年09月30日先日亡くなった原田芳雄さんの最後の主演作『大鹿村騒動記』のヒット御礼舞台挨拶が8月8日(月)に都内劇場で開催され、阪本順治監督をはじめ大楠道代、松たか子、佐藤浩市、石橋蓮司が登壇。原田さんを偲ぶと共に撮影の日々をふり返った。長野県の山間の村で、300年もの村歌舞伎の伝統を持つ大鹿村を舞台に村人たちの悲喜こもごもを描いた本作。原田さんが自ら阪本監督に提案する形で製作され、先日の公開直後、原田さんは急逝した。この日の舞台挨拶は阪本監督からの是非にという声もあって実現。監督自らが司会進行を務める手作り感たっぷりの舞台挨拶で、劇中、村役場の職員を演じた松さんが役柄そのままに撮影、録音の禁止などの注意事項を読み上げた。大楠さんは「公開と同時に悲しい、悲しいことに遭遇しました。心の晴れない日々が続いていましたが、こうしてヒットを原田さんに報告できることを嬉しく思います」と挨拶。佐藤さんは「ベテラン勢の軽妙な演技に阪本監督の奇抜さのない王道演出。安心して楽しめる映画を遺して、芳雄さんはあちらに逝かれたんだなと思います」としみじみと語った。松さんも撮影をふり返り「夢のような数か月でした」。そして原田さんの“盟友”石橋さんは「原田芳雄も大変喜んでいると思います。普段、(撮影中に)役者同士は付き合いはないものですが、この作品はいつも一緒に顔を合わせていて、映画の中の村人たちのようでした。佐藤浩市がいま、どんな仕事してるのか?失敗しやしないか?とか気になったり(笑)。これも精神的“村長”原田芳雄のおかげです」と思いを語った。阪本監督は「いま芳雄さんがもしここにいらして、『ご気分は?』と尋ねたら映画の中のセリフのように『あれ?』って言うんじゃないかと。肉体は失われても、精神やその人の言葉は失われるとは思いません。きっとそのへんをピョンピョンしてる」と語りかけた。キャスト陣は阪本監督に尋ねられるままに撮影時の思い出話を披露。大楠さんが松さんにビンタするシーンについて、思い切ってビンタした後の松さんの表情について大楠さんが「ポカーンとした顔がかわいかった」と言えば、松さんは「痛いとか考える余裕もなくスコーンと入って気持ちよかった」と笑顔を見せた。また佐藤さんにとって本作が40代最後の作品となったが、佐藤さんは「(松さんへの)『好きだからだよ』というのが、40代最後のセリフになりました。これでいいんだなと言い聞かせて思いの丈をぶつけようと思ったら、テストの段階で監督が飽きちゃって『違う言い方を』と言われました」と明かす。その結果、どんな言い回しになったのかはぜひ劇場で確認を!村の歌舞伎のシーンでは、松さんは歌舞伎を演じる石橋さんたちの世話をしていたそうだが、そんな松さんを石橋さんは村のボランティアと勘違い。「待ってる時間が長かったんですが、『今回は本当に世話になってね』とか『女優になりてぇんだろ?東京に連れてってやろうか?』と言われました」と暴露し、会場は笑いに包まれた。阪本監督は、「以前、ある飲み屋である俳優と殴り合いの喧嘩になったことがあって、原田さんが間に入って止めてくれました。原田さんの家でも別の俳優に喧嘩売って、拳を合わせてるところを止めてもらったことがありまして、一体、何をさせてたんでしょう…(苦笑)」と泣き笑いのような表情で原田さんとの思い出を披露した。ちなみに「飲み屋で喧嘩になった俳優はもちろん、この壇上にはおりません!」と言明したが、すると佐藤さんがとぼけたような顔を見せつつ苦笑い。阪本監督と佐藤さん、原田さんの深い絆が見え隠れするエピソードに会場は温かい笑いに包まれた。最後の写真撮影で大楠さんは、劇中で原田さんがずっと被っていたテンガロンハットを手に写真に収まり「帽子の主も今日、来ていて『ありがとう』と言っています」と語った。阪本監督は故・忌野清志郎による主題歌「太陽の当たる場所」の中の「この運命に甘いキスを送ろう」という一節を挙げ「みなさんで甘いキスを送ってください」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。舞台挨拶が行われた東京・銀座の丸の内TOEIでは、当初の3週間の上映の予定をさらに2週間延長。全国でも97館での上映から170館以上に拡大。昨日8月7日(日)時点で15万人を動員し、興行収入1.5億円のヒットとなっている。『大鹿村騒動記』は全国にて公開中。■関連作品:大鹿村騒動記 2011年7月16日より全国にて公開© 2011「大鹿村騒動記」製作委員会■関連記事:原田芳雄の遺作で共演した松たか子が追悼コメント「魂の強さ決して忘れない」加療中の原田芳雄が車椅子で登場!温かい拍手に涙名優たちが魅せる珠玉のドラマ『大鹿村騒動記』試写会に50組100名様ご招待
2011年08月08日腸閉塞と肺炎の併発が伝えられ、現在、加療中の原田芳雄が主演映画『大鹿村騒動記』のプレミア試写会に出席。のどの炎症のために共演の石橋蓮司がメッセージを代読したが、病を押しての車椅子での登場に会場からは温かい拍手がわき起こった。300年の伝統を誇る歌舞伎を持つ長野県の山間の大鹿村で巻き起こる悲喜こもごもを描いた本作。撮影は大鹿村でのオールロケで行われた。5月に大鹿村で凱旋の特別試写会が行われた際は原田さんも監督らと共に出席し、元気な姿を見せていたが、その後、体調を崩していた。この日は、大楠道代に佐藤浩市、松たか子、瑛太、冨岡智嗣、石橋蓮司、小倉一郎、でんでん、加藤虎ノ介に小野武彦という超豪華共演陣と阪本順治監督がズラリ。阪本監督はこの顔ぶれを見渡し「僕から言うことはないので存分に笑って楽しんでください」と挨拶。大楠さん曰く、村での撮影は「撮影して、宴会して、次の日、また撮影して宴会」という日々だったそう。松さんは「先輩たちのお話も面白いし、芝居も見せていただいきまして」とニッコリ。瑛太さんも「貴重な時間でした。みなさんの思い出話や、蓮司さんのおもしろ話が聞けました」と笑顔でふり返った。そんな中で佐藤さんだけは「監督が寂しいからなのか、僕だけがスタッフの方の旅館に泊まることになって、ひとり飲みでした…」と渋い顔。周囲が楽しい思い出を語れば語るほど、佐藤さんだけは苦笑いを浮かべ、大先輩たちとの現場に関しても「控室でみなさんをお迎えして挨拶するところから始める、若かりし頃を思い出しました」とふり返っていた。そして舞台挨拶の終盤、娘さんに車椅子を引かれて原田さんが登場。会場は割れんばかりの拍手で主役を迎えた。長年の“盟友”石橋さんは「原田芳雄はこう見えてシャイなので」と前置きしてメッセージを代読。「今日はどうもありがとうございます。どうぞごゆっくりご覧ください」という原田さんらしい短い言葉に会場は笑いと拍手に包まれた。そんな観客や共演陣の温かさに気持ちが緩んだのか、原田さんの目からは止めどなく涙が…。共演陣に囲まれるようにして、いつまでもやまない拍手の中、原田さんは舞台を後にした。『大鹿村騒動記』は7月16日(土)より全国にて公開。■関連作品:大鹿村騒動記 2011年7月16日より全国にて公開© 2011「大鹿村騒動記」製作委員会■関連記事:名優たちが魅せる珠玉のドラマ『大鹿村騒動記』試写会に50組100名様ご招待
2011年07月11日「江~姫たちの戦国~」で注目の上野樹里2011年1月27日、オリックス生命保険株式会社は、イメージキャラクターの上野樹里さんを起用した「医療保険CURE[キュア]」の新テレビCMを2月7日から放送を開始することを明らかにした。上野樹里さんは、NHK大河ドラマ50作目にあたる「江(ごう)~姫たちの戦国~」の主人公の江を演じている今年注目の女優。9日に第1回が放送されたが視聴率も良く、今年の大河ドラマは好調な滑り出しである。わかりやすくリーズナブル「医療保険CURE」新CMは「わかりづらいことが多い時代、せめて保険はわかりやすく」をコンセプトにしている。生命保険は「わかりにくい」と言われることが多く、顧客の視点に立った、わかりやすい商品を提供することが求められている。「医療保険CURE」は、「シンプルでわかりやすいこと」「合理的な保障をリーズナブルな保険料でご提供すること」をコンセプトに開発された。「医療保険CURE」の良さを知ってもらいたいという願いを込めて、新CMは制作されたという。2月7日から、ホームページに新テレビCMとメイキング映像を公開する予定である。今年、注目度アップの上野樹里さんの新CMは話題を集めそうだ。
2011年01月31日いつまで経っても変わらない…と言ったら失礼に当たるのか――?と思いつつ、インタビューの最後に「若々しさの秘密は?」と尋ねると、原田知世は少し困ったような笑顔を浮かべこう答えてくれた。「あまり年齢のことは考えないようにしていますね(笑)。日々の、目の前にあることを楽しみながら、丁寧にやっていくだけです」。女優、そしてシンガーとしての活動に加え、これまでにも幾度となく声優を務めてきた彼女だが今回、映画『おまえ うまそうだな』で演じたのは優しさと愛情あふれる、恐竜の“おかあさん”。原田さんが母親役にこめた想いとは――?演じながら涙が出てきたあるシーン原田さんが演じたのは草食恐竜の“おかあさん”だが、彼女が育てているのは川で拾った卵からかえった、肉食恐竜のハート。やがて大きく成長し、ハートは肉食恐竜としての“本能”に目覚めてしまうのだが、母の愛は常に一貫して変わることはない。原田さんはその感情を「無償の愛」と語り、こう続ける。「恐竜の物語ではありますが、描かれているのは人間が持つ心と変わりませんでしたから、とても自然に感情移入できました。命がけで子供を守る強さ、たくましさ、優しさ…。愛があふれたおかあさんの姿を精一杯演じたいと思いました。そのおかあさん像は、監督や制作の方々とも同じでしたから、迷うことなく演じることができました。一番印象に残っているのは、大人になったハートがおかあさんを助けるために帰ってくるシーン。ハートが『おかあさんの子供で良かった』と言ってくれたところでは、演じながら涙があふれました。仲間に反対されながらも、一人でハートを育ててきたことが間違いではなかったと確信できた瞬間だったと思います」。映画やドラマでこれまで母親役を演じた機会は決して多くはないという原田さん。今回、どのような思いで“母”となったのだろうか?「実生活で母親の経験はありませんでしたが、私には小学生になる甥や姪がいて、彼らの成長をずっと近くで見ていますから、子供たちには本当に幸せに育ってほしいという思いが、自然に湧いてきます。(劇中で)群れの仲間たちに肉食恐竜の子供を育てることを許されなかったおかあさんが、赤ちゃんのハートを捨てに行くシーンがあります。決心していても、小さなハートの泣き声を聞いた瞬間、お母さんは戻らずには居られなかった――それは理屈ではなく、あふれ出る愛情です。その気持ちはすごく理解ができました」。芝居と音楽の不思議な“周期”声優という仕事について「声優では、本作のように恐竜役もできますし、年齢や性別に縛られず色々な役に挑戦できるという楽しさがありますね」と原田さん。自らの活動を顧みて、また仕事に対しての気持ちの変化についてもこう語る。「私自身、ふり返ってみるとある時期は音楽だけをやっていて、ある時期は女優をやって、という不思議な周期があるんですね。4年くらい前までは映画やドラマを集中してやっていて、それからずっと音楽をやって、その後、またこうして映画と。女優から少し離れることで『演じたい』って気持ちが芽生えてきたりする。そうやっていつも新鮮な気持ちでやらせていただけるのはありがたいですね。それからいま、自分の中でどんどん積極的な気持ちになってきているのは感じますね。良いものを作ろうとする気持ち、肩の力を抜いて役に近づこうと集中すること。以前よりも構えずに、演じることが身近になってきたというか。30代、40代とどんどん仕事が楽しくなってきていますね。同じ仕事はないですから、ひとつひとつ大切にやっていきたい。と思っています」。変わらない部分と変わり続ける部分。素直に全てを受け入れ、自分なりにアウトプットしていく――。年齢を重ねる中で今後、彼女の表現がどう変化していくのか?それに伴ってどのような輝きを見せてくれるのか?まずはその声であふれんばかりの“母性”を伝えてくれる本作を観てほしい。■関連作品:おまえうまそうだな 2010年10月16日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開copy; 宮西達也/ポプラ社・おまえうまそうだな製作委員会■関連記事:人気絵本映画化!『おまえうまそうだな』親子ペア鑑賞券&とお菓子「ビスケットサウルス」他を5組10名様にプレゼント“こども店長”加藤清史郎「肉が大好き」と肉食系宣言もリアル恐竜登場にはびっくり人気絵本から生まれた感動作『おまえうまそうだな』試写会に50組100名様ご招待
2010年10月18日女優の上野樹里、俳優の玉木宏らが1月20日(水)、東京・日劇2で人気ドラマシリーズのニ部作映画第1弾『のだめカンタービレ最終楽章 前編』の大ヒット御礼舞台挨拶を行い、“1位奪取宣言”した。漫画家、二ノ宮知子の同名代表作を原作に、エリート音大生(玉木さん)と天才ピアニスト(上野さん)の恋と成長を綴るシリーズで、同映画ではパリ留学中の2人を描く。昨年12月19日の初日から30日間で観客動員270万人、興行収入33億円をそれぞれ突破。ハイペースな好稼動とこの日の大歓声に、上野さんは「テレビをつけたら(映画の)ランキングをやっていてずっと2番で。公開前は正直不安で、『のだめ』より海外の作品が観られるのかな?とか。でもずっと2位だから、お客さんでリピーターが多いのかなと」と大喜び。すかさず2位について司会のフジテレビ・軽部真一アナウンサーが「そうなんです。見事にずっと2位ですね。(ランキングチャートに同作が)初登場の時は“ワン”なんとか(注:『ワンピース ONE PIECE film STRONG WORLD』)が1位で、その後は“ア”なんとか(『アバター』)で。史上最強の2位作品です」と解説した。人気を実証すべく軽部アナがリピート鑑賞回数を観客に6回観た方?7回?と問いかけると延々と「はい!」と手が挙がり、最高回数が「今日で24回目」と叫んだ女性。玉木さんは「僕は3回です」と明かしつつ「本当に嬉しいことです。いくらになるんだろうって(笑)。普段、感想を言ってくれなかった周りの人たちがこの映画を観たよって言ってくれます」と好感触をかみしめた。一方で、ファン謝恩企画として質疑コーナーが設けられ、同シリーズを通じて学んだことは?との質問に、上野さんは「のだめがハードルを次々越えていくのと同じで、役者やっていて頑張ろうと思ったり、もう辞めたいと思うこともいっぱいあるけど、その分楽しかったりする。いろいろな人と出会っていろいろな経験をさせてもらってドラマから映画になる仕事も初めてでしたし…生きること全部です!ひと言では語りきれませんねぇ」と、のだめ口調でしみじみ。テレビシリーズから手がけてきた武内英樹監督は「天然の女優さんの扱い方ですね。上野さんは天才だと思いますけど、天然の子だから」と自ら吹き出し笑い。上野さんが「説明書?でもあたしにしか使えないんじゃ?この前、またのだめでって言ってたから、のだめでしか使ってくれないんじゃ?」とシリーズ続行を匂わせる発言。会場から「おお?」と声が上がる中、監督は「せっかく扱い方を覚えたので活用させてください」と再タッグのオファーをしてみせた。締めで玉木さんが「今日が初日と思って、ここから1位になることを…」と語ると会場から大拍手と大歓声。「ここまで来られたのはみなさんのおかげです。4月の(後編)公開もよろしくお願いします」とシリーズファンへ感謝の気持ちを表していた。『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』は全国東宝系にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:のだめカンタービレ 最終楽章 前編 2009年12月19日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビ・講談社・アミューズ・東宝・FNS27社のだめカンタービレ 最終楽章 後編 2010年4月17日よりTOHOシネマズ日劇3ほか全国にて公開■関連記事:ツンデレ?身長?お似合い映画カップル1位は『のだめ』の2人真央&岡田将生が2位上野樹里、“千秋様”玉木宏を盾に竹中のキス拒否!『のだめカンタービレ』初日ヅラ装着率高し!『のだめ』キャスト陣が劇中の衣裳でボケ&ツッコミ、4千人大興奮クリスマス目前!「聖夜を一緒に過ごしたい俳優」1位を岡田将生&玉木宏が二分!お似合いの映画カップルは?「MTV」オリジナルステッカー&「ウサビッチ」グッズを10名様プレゼント
2010年01月20日映画『キラー・ヴァージンロード』の初日舞台挨拶が9月12日(土)、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、初監督となった岸谷五朗とW主演の上野樹里と木村佳乃、共演の寺脇康文、小出恵介らがコミカルなトークを展開した。本作は、結婚式前日にアパートの大家を誤って殺害してしまったひろ子(上野さん)が、偶然知り合った自殺願望を抱く福子(木村さん)と共に逃避行を繰り広げるブラックコメディ。満場の観客に迎えられた岸谷監督は「ようやく産声をあげ、映画が幸せな思いをしています。今回、自分は出なかったんですが、役者ってすごいっていうことを改めて目の当たりにしました」と感慨深げ。だがキャスト陣について語り出すとトーンが一転し、「樹里と佳乃は振り切り過ぎ。振り切る女優の凄さを見せつけられました」とツッコミ口調に。すかさず木村さんは「振り切ったつもりはないです」、上野さんも「普通だよね」と切り返し。初共演の木村さんについて「現場では2人で行動していたんです。2人で成長した感じ。とにかくニヤニヤしているんですよ。あたしが普通にしていてもおかしいみたいで…」と天然キャラ全開で語る上野さんに、岸谷さんは「そりゃみんな、おかしいと思っているよ。なんか楽屋の会話みたいになっちゃってすみません」と主演女優のトークにやんわりダメ出ししてみせ、観客の笑いを誘った。さらに、小出さんが「監督から『物語のキーを握る役だから』と言われ、意気込んで行ったら撮影は1日だけでした」とトボケ気味に話すと、岸谷さんは「この小出のイメージが欲しかった」とニヤリ。岸谷さんと25年来の付き合いのある気心の知れた仲で、今回、カツラをかぶり怪演を見せている寺脇さんには「『相棒』で間違った(かっこいいイメージの)方向に行っていたので、それを修正しようと。本気で寺脇の凄さを表せるのは俺しかいない」といたずらっ気たっぷり。寺脇さんは「五朗の映画じゃなかったらここまでやらない。(岸谷さんの)愛情というより暴力です。出なきゃ殴られるって感じでした」と仲の良さ(?)をうかがわせた。一方、この日は岸谷さんらの所属事務所アミューズの新人タレントで、30日間かけて47都道府県を回る本作の宣伝行脚をしてきた福田彩乃も来場。ボロボロになったキャリーケースを引きながら「チケットを727枚売りました」と達成感から笑顔ながら大粒の涙をこぼす一幕も。その福田さんに対して岸谷さんは、本作のビジュアルがプリントされた新品キャリーケースをプレゼントし、苦労をねぎらうと思いきや「もう1回行っといで。そうしたらまた727枚ね、フフ」と鬼監督ぶりを発揮していた。『キラー・ヴァージンロード』は全国東宝系にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:キラー・ヴァージンロード 2009年9月12日より全国東宝系にて公開© 2009 「キラー・ヴァージンロード」製作委員会■関連記事:岸谷五朗、上野樹里を「役の言葉で喋れる女優」仲良し寺脇は“脇役賞”?上野樹里、先輩・木村佳乃の結婚願望にツッコミ!「人並みにって何ですか?」
2009年09月12日「のだめカンタービレ」や『キラー・ヴァージンロード』など、TVドラマに映画にと引っ張りダコの演技派女優、上野樹里。そんな彼女が、「鞄」をキーワードに5人のクリエイターとタッグを組み、個性豊かなヒロインに5変化!全5話のオムニバスドラマ「上野樹里と5つの鞄」がWOWOWにて9月3日(木)より放送される。8月25日(火)、本作の記者会見が行われ、上野さんと第1話で共演した江口のりこが出席した。今回、監督を務めたのは高崎卓馬、マイケル・アリアス(『ヘブンズ・ドア』)、山下敦弘(『天然コケッコー』)、タカハタ秀太、萩生田宏治(『神童』)の先鋭クリエイターたち。共演には、新井浩文やリリー・フランキー、ピエール瀧など個性の強い面々が揃っている。上野さんは撮影をふり返り、「1か月の間に、それぞれ違う作り手の違うストーリー、役柄を撮ったので、(撮影の)ペースが速くて大変でした。でも企画段階から監督と話す機会があったので、一つ一つへの思い入れが強いです。それぞれの監督の次回作にも携わりたい」と充実した表情を見せた。各回に登場する鞄に対する深い思い入れも。この日披露された第一話「ギターケースの女。」(タカハタ監督)では、タイトル通り、怪しげなストリートミュージシャンを演じたが、「出てくる人全員が変わっていて、誰が正しくて誰が悪者なのか分からないので、秘密を出すか隠すかのさじ加減を考えながら演じた」とのこと。一方、謎を秘めたクールな女性を演じる江口さんは、「監督から『姿勢を天海祐希さんみたいに正しくしてください』と言われて、だったら天海さんにやってもらえばと思いましたけど、本当に楽しく撮影させてもらいました」と漏らし、笑いを誘った。本作で、上野さんは泉谷しげるの楽曲のギター弾き語りに挑戦。「初めてだったので難しかったですが、タカハタ監督から直接指導してもらいました。劇中のギターは自分で買ったのですが、それっきり弾いてないです」と明かすと、江口さんは「すごく上手だったのでもったいない」とコメント。地元が同じで上京した頃からの友人という2人のトークからは、気の知れた間柄がうかがえた。また、本作のエンディングテーマ曲でも作詩・唄を手がけるという新境地を開いた上野さん。「役者とはまた違うことをやらせてもらえてすごく嬉しかったし、作るのも楽しかったです。鞄の中のガシャガシャ揺れてる感じを出したくて、ギロや木の実、いろんな打楽器など、使えるもの全部使って賑やかに作りました」と楽しそうにふり返った。さらに最後には、「鞄」に因んで、ダイヤモンド208カラットをあしらった、お値段2億円の鞄(GINZA TANAKA)もお目見えに。恐る恐る鞄を手にした上野さんは思わず、「チワワ1匹分(の重さ)ですかね」と一言、「鞄というより宝石、家にはとても要らないです…」とその輝きにすっかり参った様子だった。上野さんが「いろんな人に見てもらえる作品なので、毎週楽しみにしてほしい」と自信を持って贈る「上野樹里と5つの鞄」は、WOWOWにて9月3日(木)より毎週木曜放送。WOWOW「上野樹里と5つの鞄」WOWOWにて9月3日(木)より毎週木曜23:30〜放送(全5話)公式サイト:
2009年08月25日