お笑いコンビ・たんぽぽの白鳥久美子の夫でお笑い芸人のチェリー吉武が17日に自身のアメブロを更新。影響を受けた人物の訃報に心境をつづった。この日、チェリーは「東武博物館に遊びに行きました」と報告。「電車よりもSLよりも何よりもバスがいいみたい 何回も乗りたがってました」と娘の様子を明かし「バスと電話は激ハマりなチェリ子さんです」とコメント。息子については「3ヶ月になりました」と述べ「すくすく大きくなりよく笑い立派な男子になりそうですね」とつづった。続けて「エスパー伊東さんの訃報をお聞きしました」と16日に亡くなったお笑い芸人のエスパー伊東さんの訃報について言及し「ステージやテレビ、酔っ払う姿などいろんな姿みてたくさん影響うけてここまで芸人やり続けています」とコメント。「DVDもたくさん観ました」と明かし「ありがとうございました!」と感謝をつづり、ブログを締めくくった。
2024年01月18日●念願の米人気番組出演! 妻・白鳥から「ドルを稼いで来い!」アメリカの有名オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』に念願の初出演を果たした、お笑い芸人のチェリー吉武。数々のギネス世界記録を持つことで知られる彼だが、同番組では「お尻でくるみ割り」の世界記録にチャレンジ。大舞台で堂々とパフォーマンスを披露し、拍手を浴びた。「お尻でくるみを割るたびに転機が訪れた」という彼が明かす、ギネス世界記録への思い。妻でお笑いコンビ・たんぽぽの白鳥久美子が今夏に出産し、父となったことによる心境の変化とは――。「5年ほど前から書類や動画を番組に送り続けていましたが、ことごとくダメで」と、『アメリカズ・ゴット・タレント』への出場は念願だったというチェリー。「コロナ禍でなかなかアメリカまで行けない出場者の方もいたようで、僕にお声がけいただいて。僕もコロナ禍でスケジュールが真っ白でしたから! ピンチだったものが逆に、チャンスになったという感じです」と喜び勇んでアメリカへと旅立ったそう。番組の収録が行われたのは、今年の4月。妻の白鳥久美子が妊娠中で、「奥さんのお腹も大きくなってきていましたので、アメリカに行くことについて悩む気持ちもあった」と打ち明ける。「そんなとき、奥さんは『(賞金の)ドルを稼いで来い!』と言ってくれました」と妻の後押しにも感謝。ステージでは次々とお尻でくるみを割り、これまでは30秒で71個という記録だったが、それを大幅に更新する79個を割り喝采を浴びた(ギネス世界記録認定員がいないため、非公式チャレンジとなる)。チェリーは「日本では萎縮してしまうような場面でも、海外だと言葉の壁がある分『とりあえずやり切ろう!』と吹っ切ることができます。今回もテンションを保ったまま、思い切り発散することができた」と充実感をにじませ、「これからも『アメリカズ・ゴット・タレント』に挑戦し続けて、審査員の方々から『お前、また来たのかよ』と言われるぐらいの存在になりたいです」と意欲を語る。○■「お尻でくるみ割り」誕生秘話とギネス世界記録への思いチェリーは2005年より芸人としての活動を始め、お尻を使った芸を得意としてきた。「お尻でくるみ割り」の誕生秘話を聞いてみると、「イギリスのBBCが手がける番組(『Officialy Amazing』)が、お尻でくるみを割ることのできる人を探していたようで。僕はワインのコルクをお尻で開けたり、お尻でダーツの矢を受けたりとお尻を使ったネタをたくさんやっていたので、『チェリー、どうなんだ。お前のケツは準備万端か?』と僕のお尻に白羽の矢が立って、『お尻でくるみ割り』をやってみることになりました。やったことがないからできるかわからないけれど、チャレンジしてみようというところからのスタートです」と述懐。さらにそこから、「そのイギリスの番組は『次はこれをやってみては?』とどんどん提案をしてくれたので、次々と新しいことに挑戦するようになって」と複数のギネス世界記録へのチャレンジがスタート。「ギネス世界記録を9個くらいとった時点で、イチローさんのギネス世界記録保持数を超えているんじゃないかという話になってきて。それまでは日本人でギネス世界記録を保持している人って、イチローさんが一番多かったんです。日本人で一番多く記録を持っているのは僕なのか? と思うと、それがまた着火剤になってケツに火がつきました」と振り返る。ギネス世界記録にチャレンジし続ける原動力となっているのは、どのようなものだろうか? チェリーは「もちろん世界記録を狙っていくという目的はあるんですが、それプラス、お客さんに『アイツ、バカだな』『何をやっているんだ』『ケツでくるみを割るだけなのに、なんでこんなに一生懸命になっているんだ』と思われながらも、そういうことで盛り上がってくれるような芸が好きなんですよね。誰もやらないような芸だけれど、滑稽な部分を見てもらうことで盛り上がってくれると、こちらもテンションが上がります」と自身の好きな笑いがそこにあるからだという。●お尻でくるみを割ることで転機到来! 父親になってますます奮起芸人人生においても、「お尻でくるみ割り」を始めたことは大きな転機になったという。チェリーは「『できるかな』というところから始めて、『やってみたらこれもできた』など自分の中でも可能性がどんどん広がってきた」としみじみ。イギリスの子供向け番組に出演したことで大人気となり、「イギリスの公園で衣装を着て練習をしていたら、子供たちが『ミスター・チェリー!』とたくさん声をかけてくれた」のだとか。「イギリスの小学校で芸を披露したこともありますが、僕のサインを求めて長蛇の列ができたんです。僕のサインがほしいと言って、ゲロを吐いてしまった子もいるんですよ。もう僕だけでは対応しきれないぐらいになってしまって、番組プロデューサーが『俺がチェリーのサインを書く!』と言い始めて(笑)。日本では箸にも棒にもかからないような僕が、海外ではありえないくらいの反応をもらうことがあります」と熱狂的な支持を集めている。「毎年お尻でくるみを割ることで、ギネス世界記録を達成したり、たんぽぽの白鳥久美子さんと結婚できたりと、あらゆる転機が訪れている。カシッ! というくるみが割れる音が鳴るごとに、何かが生まれている。僕の人生は“くるみロード”です」とにっこり。今年8月には第1子となる女児が誕生した。「これまでは自分一人で解決できたものが、子供が生まれたとなると『どう育てていくべきなのか』という責任が日に日に大きくなっています。もちろんもっと稼がなければいけない! これからもっともっと、大量のくるみを割っていかないといけないなと思っています。そこにくるみがある限り! アメリカでもどこへでも行って、チャレンジし続けていきたいです!」と力強く語っていた。『アメリカズ・ゴット・タレント』 シーズン16は、11月7日21時より、FOXチャンネルにて2話連続日本初放送。■チェリー吉武1980年10月13日、静岡県生まれ、佐賀県育ち。WAHAHA本舗所属。2005年から活動を始め、イギリスBBCの子ども番組『Officialy Amazing』の出演で人気に火が付いた。お尻でくるみを割り続け、 ヨーロッパでは日本をはるかに超える知名度を獲得している。現在22個のギネス世界記録を保持。2018年にはたんぽぽの白鳥久美子と結婚し、2021年8月17日に第1子が誕生し た。また2019年には雑誌『Newsweek日本版』での特集「世界が尊敬する日本人100」 にイチロー、大坂なおみ、草間彌生らとともに選ばれ話題となる。
2021年11月01日世界最大級の自主映画コンペティション“PFFアワード”をメインプログラムに据えた映画祭“第41回ぴあフィルムフェスティバル”が本日から国立映画アーカイブでスタートする。本映画祭は特集企画や貴重な作品の上映も多く、幅広い層の映画ファンが毎年、会場に足を運んでいる。映画祭メインプログラムの“PFFアワード”は、通常の映像コンペに設けられる年齢、プロアマ、上映時間などの制限を一切排し「過去1年以内に制作された未公開作品」であれば、どんな作品も受け付けるコンペティションで、今年は18作品が入選作として上映される。なお、コンペ作品は今年も青山シアターでのネット配信が決まっており、自宅でも作品を鑑賞できる。さらにPFFは貴重な作品の上映や企画にも力を入れており、今年も多彩なラインナップが揃った。富野由悠季が15年ぶりに手がけたテレビシリーズを再構成した『ガンダム Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』は一般公開に先がけての上映で、富野監督が来場する。そして恒例企画“巨匠たちのファーストステップ”の第4弾が登場。ヤン・イクチュン、バリー・ジェンキンス、ルキーノ・ヴィスコンティ、ジャック・ドゥミ、レオス・カラックス、ジャ・ジャンク―らの“映画監督としての最初の1歩”をスクリーンで楽しめる。さらに今年はカンヌ映画祭の批評家週間短編コンペティション部門で上映された作品を日本で初上映する企画が登場。映画祭で上映される映画は誰が、どのように、どの視点で選ぶのか? 国際映画祭で上映される作品は本当に“国際性”を持ち得ているのか? 様々な国から集まった短編を続けて観ることで、映画祭や映画についての思考がさらに深まり、さらに広がる内容だ。その他、PFF特別講座やブラック映画とブラック音楽を紹介するプログラム、“凄すぎる人たち”と題した特集上映、先ごろ訃報が入った映画プロデューサー吉武美知子が生前に手がけた作品の上映も行われる。すでに前売り券が完売しているプログラムもあるが、残席のあるプログラムは各回上映の30分前から会場1Fのチケット売場で当日券が発売される。第41回ぴあフィルムフェスティバル9月21日(土)まで※月曜休館国立映画アーカイブ(東京都中央区京橋 3-7-6)
2019年09月07日今年で41回目を迎える『ぴあフィルムフェスティバル(PFF)』のラインナップ発表会見が8月1日、都内で行われ、数々の話題作で日本映画界に旋風を巻き起こす山下敦弘監督が『PFF アワード 2019』最終審査員を務めることが発表された。「以前PFFに応募しようと思ったら、ちょうど『どんてん生活』が特別上映されることになって(笑)、応募ができなかった。だから、感慨深いです。若手の人生がかかっていますし、良いところを探しながら、しっかり審査したい」と意気込みを語った。応募総数495本の中から、入選を果たした18本がグランプリ他各賞を競う『PFFアワード2019』。残る4名の最終審査員は、後日発表される予定だ。PFFディレクターを務める荒木啓子氏は「例年と同じく、撮らなくちゃという切実さがある作品が残っているので、傾向といったものはない」とコメント。一方、「18本中8本が、関東圏外からの応募というのは、今までにない多さ。また、長編が減っており、短編、中編が増えている。PFFは時間の制約がないが、海外を見据えるのであれば、時間に対し、より意識的になるべき」と指摘した。また、『PFF アワード 2019』に加えて、「より多彩な企画を展開する」といい、招待作品部門として『劇場版ガンダム Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』の特別先行上映を発表。総監督を務める富野由悠季氏を招いたトークイベントも行われる予定で、「若い作家たちに、“映画人”富野由悠季さんの言葉を聞いてほしい」と語った。さらに2本の日本初上映作品を含む7作品が顔をそろえる「凄すぎる人たち~カッコいい女編・諦めない男編」、文化を通してアフリカ系アメリカ人の歴史を紹介する「ブラック&ブラック~映画と音楽~」。“長編デビュー作”にスポットをあてる「巨匠たちのファーストステップ」が15年ぶりに復活し、バリー・ジェンキンス監督のデビュー作『メランコリーの妙薬』の日本初上映や、『息もできない』のヤン・イクチュン監督によるトークイベントが行われる。2015年から始まった『PFFスペシャル講座 映画のコツ』、今年のカンヌ映画祭批評家週間短編コンペティション部門で上映された9本を日本初上映する『カンヌ映画祭批評家週間って何?』の実施も決定した。そして今年6月に急逝した在仏の映画プロデューサー、吉武美知子さんを偲ぶ「追悼・吉武美知子プロデューサー~フランスと日本を繋ぎ続けた人~」も決定。吉武さんが製作に尽力した『TOKYO!』(監督:ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ)、『ダゲレオタイプの女』(監督:黒沢清)、『ライオンは今夜死ぬ』(監督:諏訪敦彦)が上映される。会見には、吉武さんと長くタッグを組んでいた諏訪監督が駆けつけ、「現場が好きで、人と一緒に何かをするのが好きで、自然とプロデューサーになった人。日本とフランスの橋渡しをしたいと思っていて、まだ始まったばかりだった」と故人をしのんだ。取材・文・写真:内田 涼『第41回ぴあフィルムフェスティバル』●開催概要第41回PFF会期:9月7日(土)から21日(土)まで ※月曜休館会場:国立映画アーカイブ(旧東京国立近代美術館フィルムセンター)●PFFアワード各賞(*2018年実績)グランプリ(副賞100万円)準グランプリ(副賞20万円)審査員特別賞(副賞10万円/3作品)映画ファン賞(ぴあニスト賞)、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)、ジェムストーン賞(日活賞)、観客賞特別設置:ひかりTV賞●チケット情報前売券は、チケットぴあにて8月10日(土)より発売(C)創通・サンライズ
2019年08月01日お笑い芸人のチェリー吉武(38)とお笑いコンビ・たんぽぽの白鳥久美子(36)が29日、都内で結婚会見を行い、28日に結婚したことを報告した。白鳥は「私事で恐縮でございますが、昨日28日にチェリーさんと入籍しまして、夫婦になりました」と報告。「これからも一生懸命2人で一緒に肩を並べて歩いていき、頑張っていきたいと思います。笑いをたくさん作れるように頑張りますので、これからも応援よろしくお願いいたします。頑張る頑張る!」と決意を語った。チェリーは「僕はまったく稼ぎがなくてなかなか結婚に踏み込めませんでした。しかし、いろんな人の後押しがあり、そして助けがあり、そしてくみちゃんが一緒にいてくれることがありがたく思いました。この人を失ったらダメだと思って決意しました」と結婚を決めた思いを告白。「みなさん結婚、認めてくださいまして、ありがとうございます! これからもどうぞ末永く、僕と白鳥久美子をよろしくお願いします!」と泣きそうになりながら叫んだ。2人は28日に都内区役所に婚姻届を提出。式・披露宴は未定。すでに同居中で、妊娠はしていないとのこと。入籍日の11月28日について、チェリーは「“いいニヤニヤ”の日だなということで」と説明し、白鳥が「笑いの多い家庭を、ということで」と補足した。また、お互いの好きなところについて、チェリーは「おおらかな男らしさが好き」と説明。白鳥は「見た目がタイプだった」と言い、続けて「すごい優しいんです。おばあちゃんの介護をしたり、この人についていったら動けなくなっても介護してくれるんだろうなと。損得ない優しさがある」と語った。会見には白鳥の相方・川村エミコも駆けつけ、「おめでとうございます」と祝福するとともに、「チェリーさん、白鳥さんのことを本当によろしくお願いしますね」とチェリーに言葉をかけた。2人は、2015年3月に放送された日本テレビ系『笑神様は突然に…』で白鳥が吉武に公開告白したことをきっかけに交際スタート。今年8月に放送された同局系『24時間テレビ41』で吉武が白鳥にサプライズプロポーズをし、白鳥が涙ながらに快諾していた。
2018年11月29日FASHION HEADLINEではパリで活躍する日本人デザイナーを度々取り上げてきた。今回は、ファッション業界ではなく、フード業界に注目!2012年にミシュラン1つ星を獲得し、予約困難と言われる吉武広樹シェフのレストラン「ソラ(Sola)」は、連日観光客や地元民で賑わいを見せている。フレンチをベースに日本食を始めとするアジア料理を融合させ、独創的で比類なき料理が定評だ。シェフとして数々の賞を獲得する経歴を持つ他、ニューヨークのレストラン「ミフネ・ニューヨーク(MIFUNE New York)」の料理監修も手がけている。そんな吉武シェフにパリで行くべきレストランを3店、セレクトしてもらった。■吉武シェフが教えてくれた、パリのお勧めレストラン3選はこちら【クラウン・バー(Le Clown Bar)】■クラウン・バー住所:114 Rue Amelot, 75011 Paris営業時間:水~日/ランチ12:00~14:00、ディナー19:00~23:30TEL:+33-01-43-55-87-35「4days in Paris」のDAY4でも筆者がご紹介した、パリの超老舗レストラン・バー。ガイドブックにも多く取り上げられている有名店。「渥美シェフが手掛ける季節の料理が、どれも大好きなんです」。自然派ワインと美食のマリアージュを提唱するル・クラウン・バーで、日本では味わうことのできない珍しいビオワインや、常に進化を続ける今のフレンチを楽しんでみては。【デルソー(Dersou)】■デルソー住所:21 rue Saint Nicolas 75012 Paris営業時間:火~日/ディナー19:00~24:00土日のみブランチも営業12:00~15:00(ブランチの予約は不可)TEL:+33-09-81-01-12-73E-mail:info@dersouparis.com2014年のオープン以来、味にうるさいパリジャンたちを魅了するデルソー。アジアかフレンチか、ジャンル分けすることのできない独創的な料理を生み出すのは、名だたるレストランで腕を磨いてきた関根拓オーナーシェフ。2年連続フランスNo.1のバーマンに選ばれたアモリ氏が作るカクテルとのフードペアリングは、食の新たな文脈になりつつある。「どの料理も私好みですが、1つだけ挙げるとしたら餃子ですね」。デルソーらしさを楽しめる特異な料理とはまた違った一面を楽しめるのが、土日のブランチ用にすべて手作りしているという餃子。ブランチと夜両方のデルソーを味わって、彼等の才能を感じてみて欲しい。(日々仕入れによってメニューが変わるため、餃子が提供されない日もある。)【JIN 仁】■JIN 仁住所:6 Rue de la Sourdiere, 75001 Paris営業時間:火~土/ランチ12:30~14:00、ディナー19:00-23:00TEL: +33-01-42-61-60-71ミシュラン1つ星の寿司懐石レストラン「ジン」。寿司と和食を修行した渡邉拓也料理長が腕を振るう同店は、パリNo.1の日本食との呼び声も高い。食材はフランスや近隣諸国のものに限定し、“引き算”の料理で素材の魅力を最大限に引き出す。見事な手さばきで提供されるストーリー性のある料理は、好奇心旺盛なパリジャンの視線を釘付けにする。メニューはおまかせの1コースのみ。今回、パリのレストランをセレクトしてもらった吉武シェフは、佐賀で生まれ育ち、10歳の時に「料理の鉄人」を観てシェフへの憧れを抱いたという。福岡の料理学校卒業後は“フレンチの鉄人”として知られる坂井宏行シェフに師事して学び、6年の経験を積む。26歳の時「世界の料理を学びたい」と思い立ち、1年間アジアやヨーロッパを旅しながら、立ち寄った国でシェフとして働いた後、1年半程フランスで語学勉強をしながらレストランでさらに腕を磨く。偶然声が掛かって2010年シンガポールにレストランを構えるも、半年後には店を閉め、2010年11月に「ソラ」をオープンさせた。パリの街にこだわった理由は、「たとえいいものを作ったとしても、多くの人に知ってもらわなければ意味がない。その点、パリは情報発信能力とそれを生み出す力がある街」だから。ソラの厨房にレシピは存在しない。毎日手に入る食材は産地や味が微妙に異なるため、レシピという枠に当てはめるとベストな味は提供できないという考えの元だ。約2ヶ月に1回のペースで変わる新メニューは、吉武シェフの頭の中で創造される。「新メニューの考案は、例えばファッションやアートなど異業種からヒントを得ることも多いです。世界情勢など時代の潮流を感じ取り、料理に取り込むようにしています」。特に環境問題や資源に関して、子供が産まれてから真剣に考えるようになったという。10年、20年後の子供の未来、次世代のために、良いものを残していくには今何ができるのかを塾考する日々。また、日本の飲食業界の将来を憂い、人材不足の原因となっている労働環境の問題にもメスを入れ、故郷である日本がより良くなるように力を注ぎたいという情熱を内に秘める。「本質的なことを重要視し始めたのが、2年前くらい。それまではソラの店舗展開も視野に入れ、休日も休むことなく家族と過ごす時間もほとんど持たず走り続けている状態でした。けれど一度立ち止まって現実を俯瞰した時、考えが180度変わったんです。有名店と呼ばれることやミシュランの星を獲得することは名誉なことではありますが、世間の評価に過ぎません。それよりも、ソラをいつも満席にし、目の前のお客様に心から喜んでもらうことが自分にとって嬉しく、精進していくべきこと。また、子供と過ごす時間を持って子育ての大変さが身に染みるとともに、物事や世界の見方が変わり仕事にも影響しています。これからも日々変化を続けながら、スタッフや家族と同じ方向を向いて一緒に向上していきたいですね」。固定概念や先入観とは無縁で、枠に捉われることのない吉武シェフの考えや料理は、私たちの想像を遥かに超えてくれる。今後の日本での活躍にも期待しつつ、パリに訪れた際はソラで料理を楽しんでみては。【ソラ(Sola)】住所:12 rue de l’Hotel Colbert 75005 Paris営業時間:月~土/19:00~21:45TEL:+33-01-43 -29-59-04
2016年11月10日