女優・吉永小百合の主演最新作『北のカナリアたち』が東映創立60周年記念作品として2012年秋に全国公開されることが9月1日(木)、東映本社で行われた記者会見で発表された。原案は「告白」の湊かなえが昨年発表した「往復書簡」(幻冬舎刊)に収められた「二十年後の宿題」。会見にはメガホンを取る阪本順治監督、プロデュースを手がける東映の岡田裕介代表取締役社長らが出席し、作品への意気込みを語った。舞台は日本最北の地である利尻島・礼文島。20年前に一人の女性教師と生徒6人の間に起こった“ある転落事故”を軸に、双方の思いが複雑に絡み合いながら、当時明かされることのなかった謎と真実が、一つの衝撃的な結末を導き出すというヒューマン・サスペンス。吉永さんが主人公の小学校教師・川島はるを演じる。また、物語のキーとなる“天使の歌声”を持った児童たちは全国規模で子役オーディションを行い、キャスティングが決定する予定だ。阪本監督は「吉永さんを演出できるなんて夢にも思わなかった。吉永さんの魅力を大事にしつつ、せっかくなので、誰も見たことがない吉永さんの“ある瞬間”をお見せできれば」と大女優との初タッグに早くも武者震い。そして「教師と生徒の血が通った交流を通して、過去の清算や許しをテーマに、丁寧に演出していきたい」と抱負を語った。実際、北海道の利尻島・礼文島でのロケが予定されており「風景も言語。大作さん(本作で撮影監督を務める木村大作。2009年に『劔岳点の記』で監督デビューした)と同じで、とにかく厳しい環境の中で粘って粘って、いいものを撮る」と決意も新ただ。また会見では、吉永さんのコメントも発表された。「この夏、利尻・礼文を訪れ、息をのむような自然の大きさ、美しさに圧倒されました。雄大な風景の中での映画づくりに参加する嬉しさに、胸がときめいています。湊かなえさんの素晴らしい作品をベースにしたカナリアたちと教師のサスペンス・ストーリー。観客のみなさまの胸に響く映画になりますよう、阪本監督のもと、全力で取り組みます」と静かな闘志を燃やしている。今冬、撮影第一期として東京、北海道(札幌、稚内、礼文島、利尻島他)でクランクイン。2012年初夏に撮影第二期が行われた後、夏にクランクアップする予定だ。公開は2012年秋で、全国300スクリーン規模での上映が予定されている。『北のカナリアたち』は2012年秋、全国にて公開。「天使の歌声を持つ子役オーディション」公式サイトwww.kitanocanaria.jp※応募締切:9月15日(木)撮影/三浦憲治 写真提供/「夢の続き」(世界文化社)■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開
2011年09月02日アニメーション映画『手塚治虫のブッダ−赤い砂漠よ!美しく−』の完成披露試写会が5月11日(水)、都内劇場で開催され、ボイスキャストを務めた吉永小百合、堺雅人、能楽観世流二十六世家元の観世清和、吉岡秀隆、黒谷友香、観世三郎太、尺八演奏者で、本作のメインテーマを手がけた藤原道山に森下孝三監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。巨匠・手塚治虫による仏教の祖・ブッダの歩みを描いた名作漫画をアニメ映画化した本作。シャカ国の王子として生まれ、後のブッダとなるシッダールタ(吉岡さん)、奴隷の身分から強国・コーサラの将軍へと上りつめたチャプラ(堺さん)らが、迷いや挫折、苦悩を抱えつつも混迷の時代を生きていく姿が周囲の人々の人間模様と共に描かれる。舞台挨拶ではまず、尺八演奏家の藤原さんが登場し、オリジナル曲である「東風」とメインテーマを続けて演奏。荘厳な尺八の音色に観客は酔いしれた。続いて、ボイスキャストが登場。チャプラの母の声とナレーションを担当した吉永さんは隣の堺さんを見やり「素敵な息子と一緒にワクワクしながらスクリーンを見つめていました」と笑顔で挨拶。この日の舞台挨拶の模様は、衛星中継で北海道から鹿児島まで全国の劇場にも届けられており、その中には震災で被災した福島(福島県)、名取(宮城県)の映画館も含まれる。実は、吉永さんは2日前に名取を訪れたばかりだそう。被災地に映像が届けられることを喜びつつ「まだ信じられない光景がありました。もっともっと長くサポートしていかなくてはと感じています」と継続的な支援を訴えた。堺さんも「みなさんにご挨拶ができて嬉しい」と笑顔で語りかけ、「いろんな意味で第一歩になる作品だと思っています」と思いを語った。シッダールタの父の声を担当した清和さんは、能以外のジャンルでの仕事は初めて。「普段は稽古をつける側ですが今回は先生に稽古をつけていただき、なんとか収録に臨みました」とふり返った。さらに「能は鎮魂の舞台と言われています。(この映画は)生と死という普遍をテーマにした能と通じる作品だと思います」と真摯に語った。清和さんの息子・三郎太くんは、声優として父子共演を果たし「良い思い出になりました」とニッコリ。黒谷さんも声優は初挑戦となったが「スタッフやキャストのみなさんのお力を借りて務めることができました」と充実した表情を見せた。吉岡さんは、“ブッダ”という存在の大きさにやや弱気。「こんな僕にブッダができるのかと、いまでも恐れ多い気持ちです。先ほども、裏で控えていたらスタッフと間違えられまして…」と苦笑交じりで明かすと、会場は笑いに包まれた。監督は、今年の4月まで絵コンテを描くなど実質6年かかって映画を完成させたと明かし「やっと終わったという感じ」とホッとした様子。本作は3部作を予定しており「体力が…」と少し不安そうな表情も。とはいえ、出来上がった作品については「ブッダを中心に生きる人々を描いた命のドラマ。観終わったらお釈迦さまとの距離が近くなったと感じてもらえると思います」と自信をのぞかせた。最後に再びマイクを握った吉永さんは「私は、子供の頃から映画に励まされ、感動して生きてきました。スポーツや音楽と共に映画が傷ついた方々のお心を癒すことができたらと切に願っております」と改めてその想いを語り、会場は温かい拍手に包まれた。『手塚治虫のブッダ−赤い砂漠よ!美しく−』は5月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく 2011年5月28日より全国にて公開© 2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会■関連記事:堺雅人ほかボイスキャスト登壇『手塚治虫のブッダ』完成披露試写会に15組30名様ご招待工藤静香渾身のブッダの絵を披露「何ができるか考え、ひとつずつやっていきたい」堺雅人が声優で参加!『手塚治虫のブッダ』試写会に10組20名様ご招待『手塚治虫のブッダ』漫画無料配信、主題歌担当のX JAPAN全米デビュー決定!X JAPANアニメ版『ブッダ』の主題歌で壮大な手塚ワールドを表現!
2011年05月11日映画『ハリー・ポッターと死の秘宝PART1』のジャパン・プレミアが11月15日(月)、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、女優の国生さゆり、タレントの西村知美らハリポタ好きの著名人ゲストが来場した。16日発売の女性誌に、婚約者とされるコンサル会社社長の甲田英司氏との破局を報じられた国生さんは、甲田さんと仲良く腕組みして登場。取材陣から破局は?と声が飛ぶと「全然ありません」と笑顔で全面否定。浮気については甲田さんが「ばれたらしょうがない」とおどけながらも「事実じゃない」とこちらも否定。結婚について改めて甲田さんが「なるべく早くしたいと思っています。頑張ります。年内?いまから準備してもみなさんに来ていただけないでしょう、ハハハ…」と明るい調子で答えていた。また、熱心な“ハリポタ”ファンとして知られる西村さんは、今年6月にアメリカ・フロリダ州ユニバーサルスタジオ内にオープンした『ハリー・ポッター』のテーマパークで購入したというマント、杖など自前のコスプレを身に付けて、劇中のハリーらが魔法をかけるときのポーズをとるなどテンション高め。元タレントでCHA-CHAのメンバーであり、現在は料理人の西尾拓美との間の長女と「いつもこうやって遊んでいます」とゴキゲンな様子で劇場内へ向かった。ほかに藤田朋子、内田春菊、鏡リュウジらが来場。犬好きで知られる藤田さんは「うちは子供はいないので犬にコスプレをさせます」と話していた。約5,000人の一般招待客も本作を鑑賞した。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』は11月19日(金)、『PART2』は2011年7月15日(金)より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開。特集「10年間ありがとう!ハリー・ポッター」■関連作品:ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 2011年7月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 2010年11月19日より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. Harry Potter Publishing Rights © J.K.R. Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.■関連記事:恒例の大雨も関係なし!ロンドンで『ハリポタ』プレミアダニエル、エマらに大声援【ハリー・ポッター】直前インタビューvol.5 ハーマイオニー役 エマ・ワトソン『ハリポタ』撮影のスタジオがアトラクションに。会見にダニエルら主役3人組出席【ハリー・ポッター】直前インタビューvol.4 ジニー&ルーナ役 ボニー&イヴァナハリーらが超どアップ!『ハリー・ポッター』主要キャラクターの新ビジュアル到着
2010年11月15日ほとんどの会社も仕事始めを迎え、「いよいよ今年も本格的に動き出したな」と感じることが多いこの時期。2010年のスタートを軽やかに切る景気付けに、会社帰りや週末に映画館へ出掛けてみてはいかがですか?人気女優が12年ぶりにスクリーンで主演を務める恋愛ものや、世界中で親しまれている絵本の実写版など、一月公開の映画は興味深い作品が目白押し。その中でも特に注目している作品について、694名のビジネスウーマンにアンケートを採ってみました。 >>男性編も見るQ、2010年1月公開の映画で観たいのは?1位『サヨナライツカ』16%2位『シャネル&ストラヴィンスキー』12%3位『かいじゅうたちのいるところ』11%4位『(500)日のサマー』10%5位『おとうと』9%■『サヨナライツカ』が観たい人は……「中山美穂が久々に主演を務める映画だし、どんな風に自由奔放な女性を演じているのか興味がある」(29歳/法律/秘書・アシスタント)・「久しぶりに中山美穂の演技が見られる上に、彼女の旦那様の辻仁成が原作の映画だから」(23歳/小売/販売)・「原作の小説を読んで、映画も観てみたいと思った」(25歳/ソフトウェア/プログラマー)・「愛されることより愛することのすばらしさに気付く過程が描かれているというところに、とても興味が湧いた」(26歳/IT/SE)・「恋愛映画が好きだし、この作品は切ない恋愛について勉強ができそうな内容だと思ったから」(22歳/運輸/営業)■『シャネル&ストラヴィンスキー』が観たい人は……・「シャネルというブランドのことはよく知っているが、デザイナー自身のことは実はあまり知らないので」(27歳/化学/研究開発)・「シャネルにもストラヴィンスキーにも興味がある上に、二人が知り合いだったことすら知らなかったので、ストーリーラインに興味あり」(27歳/人材紹介/営業)・「シャネルにまつわる映画を他にも観て、一人の女性として魅力的な彼女について、もっと知りたいと思ったので」(28歳/人材紹介/経営・コンサルタント)・「シャネルの人生にまつわる他の映画とは違うストーリーのようなので、どんなストーリーなのか楽しみ」(24歳/医療/その他)・「ヤン・クーネン監督が『ドーベルマン』でとてもよい人物描写をしていたので、彼の別の作品も見たいと思っている」(23歳/団体/その他)■『かいじゅうたちのいるところ』が観たい人は……・「同名の原作絵本が大好きだから」(21歳/教育関連/その他)・「絵本がどのように実写化されるのか楽しみ」(25歳/食品/総務)・「世界中で愛されているストーリーがどのような映画になるのか楽しみだから」(29歳/その他/その他)・「心が温まりそうだから」(23歳/印刷/営業)■『(500)日のサマー』が観たい人は……・「恋愛ものでかつ、可愛くて笑えるコメディ的要素がありそうだから」(22歳/公益法人/その他)・「運命の恋を信じない女という設定が自分と似ているから」(29歳/精密機器/秘書・アシスタント)・「明るいラブコメディーは見ていて幸せになるから」(23歳/ホテル/サービス)■『おとうと』が観たい人は……・「笑福亭鶴瓶の自然な演技が好きなので」(25歳/ホテル/財務)・「吉永さゆりと笑福亭鶴瓶の掛け合いがみたい」(23歳/食品/販売)・「山田洋次監督が好きだから」(28歳/人材紹介/人事)総評「久しぶりに中山美穂の演技が見られる上に、彼女の旦那様の辻仁成が原作の映画だから」(23歳/小売/販売)という理由などから、ビジネスウーマンから最も注目を集めた1月公開映画は『サヨナライツカ』でした。12年ぶりの映画主演を務める中山美穂演じる主人公が、「愛されることよりも愛することこそが本当の愛である」ということに気付いていくというストーリーには、「切ない恋愛について勉強ができそう」(22歳/運輸/営業)という期待の声も……。第2位に選ばれたのは、シャネルのデザイナー、ココ・シャネルと20世紀を代表するロシア人作曲家、イーゴリ・ストラヴィンスキーの知られざる恋を描いた『シャネル&ストラヴィンスキー』。カール・ラガーフェルドとシャネルのメゾンが協力したという衣装の美しさも、見物であること間違いなしですね。以下3位には「心が温まりそう」(23歳/印刷/営業)な絵本が原作のファンタジー映画、『かいじゅうたちのいるところ』、4位には「ラブコメが観たい」(25歳/自動車関連/研究開発)という理由から、キュートなLAムービー『(500)日のサマー』、5位には「吉永さゆりと笑福亭鶴瓶の掛け合いがみたい」(23歳/食品/販売)と注目を集めた、山田洋次監督の『おとうと』が、それぞれランクインしました。あなたの興味を引く新作映画は、これらの中にありましたか?(文・兄矢壱子)>>男性編も見る>>映画情報満載の『コブタメ』をチェック調査時期:2009年12月8日~12月14日調査対象:COBS ONLINE会員調査数:女性694名調査方法:インターネットログイン式アンケート完全版(画像などあり)を見る
2010年01月05日吉永小百合と笑福亭鶴瓶が姉弟を演じる『おとうと』の完成記者会見が11月9日(月)、都内で開かれ、吉永さんと鶴瓶さん、そして吉永さんの娘役を演じた蒼井優に山田洋次監督が出席した。しっかり者の姉(吉永さん)と問題ばかりを起こす弟(鶴瓶さん)の姿を通じて現代の“家族”のあり方を描いた本作。吉永さんは自身の役柄、そして弟の存在について「こんな弟が本当にいたらどう受け止めるか?私には支えられないかも…とも思いました」と語った。さらに、本作の撮影を通じて2か月で15キロもの減量を行った鶴瓶さんについて「日に日に痩せていく姿を見て、胸が苦しくなりました。撮影のさなかに、ご自分で『痩せ方がまだ足りない』っておっしゃって、ボクシングのスパーリングを9ラウンドもこなしたり…撮影中は裏表のない本当に優しく楽しい方だったんですが、激しい一面も持ってらっしゃるんです」とふり返った。当の鶴瓶さんは撮影を思い返してニンマリ。「痩せていくたびに吉永さんは大根のスープを差し入れてくださったり、しまいには『もう痩せないで!私が太るから』って。これ、すごい言葉ですよ!『死んでもええ』思いました」と語った。鶴瓶さんは続けて「吉永さんは、台本と関係ないのに僕の足をさすってくれまして(笑)。吉永小百合さんが僕の足を、生足をさすってくれるんですよ!それから、僕の家に電話してくださいまして…電話のコードにサランラップ巻いておこうかと思いました。あ、メールも来るんですよ!昨日もメールが来てました。もう、どない返事していいか…」とひとしきり、吉永さんに関する自慢話を並べてご機嫌な様子。そして、ふと蒼井さんの方をふり返り「蒼井優なんか全然、連絡せえへんし。電話もしてきませんよ、この女!蒼井優、ふざけたヤツや…。(吉永さんは)メールの返事もすぐですよ」と徹底的に吉永さんを持ち上げ、蒼井さんをこき下ろし会場の笑いを誘った。散々な言われようの蒼井さんは、反撃とばかり、ラスト近くのシーンについて「吉永さんが鶴瓶さんの体を支えるんですが、『カット』の声が掛かっても鶴瓶さんはそのままでいるんです、幸せそうな顔で!」と明かした。蒼井さん自身は、山田監督の作品への出演について「ずっと夢でした」と語り「自分が出ていないシーンの撮影でも、憧れの監督が、私の大好きな俳優さんたちに演出をつけているのを特等席で見ていました」と満面の笑みで語った。山田監督は、代表作『男はつらいよ』シリーズと本作の関連について尋ねられ「どんなに幸せな家庭でも、人には言えないような変な人物が遠縁の親戚とかにいたりするものなんですね。『男はつらいよ』の寅さんというのはまさにそういう、『兄です』『甥です』って人に言えないような存在。(寅さんとさくらの)兄と妹、本作の姉と弟という違いはあるけど、関係性は似ているな、と思いながら作っていました」と明かした。『おとうと』は2010年1月30日(土)より全国にて公開。■関連作品:おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会
2009年11月09日