じっとりとした暑さを吹き飛ばす、スカッと爽快な夏ドラマ――取り分け今回のクールでは、これまであまり扱われてこなかった職業にスポットを当てた“お仕事ドラマ”が、その存在を際立たせていたように思います。そこで今日は、毎クール全ての作品をチェックしているドラマニアな筆者が厳選!この夏の名作をふり返って、ご紹介していきましょう。豪華ゲストとの演技対決に思わず身震い……!機動捜査隊の名コンビを描いた「MIU404」24時間というタイムリミットの中で犯人逮捕に全力を懸ける初動捜査隊を舞台に、警察ドラマ史に残る新たな名コンビが誕生!行動力と運動神経はピカイチだが刑事の常識に欠ける伊吹(綾野剛)と、常に先回り思考で道理を見極めていく志摩(星野源)。真逆とも言える性格の二人が、時に衝突しながらもあうんの呼吸で犯人を追いかけていく姿が何ともシビれる一作でしたね。また、彼らが追う事件のキーマンとして毎話登場するゲスト勢がとにかく豪華でビックリ!2018年1月期に同枠で放送された「アンナチュラル」とのコラボレーションや、「King Gnu」井口理さんのドラマデビューなど、毎回あっと言わせる仕掛けが散りばめられていました。中でも、物語の鍵を握るヒール役として登場した菅田将暉さんとの演技対決は圧巻で、息つく暇のないめくるめく展開――裏の裏をかいた犯人追跡劇は、非常に見応えがありましたね。我々の安全を一番近い場所から見守ってくれている機動捜査隊というお仕事、その裏側を垣間見ることができる学びあるドラマだったと言えるでしょう。踏ん張って生きているすべての人へ――「私の家政夫ナギサさん」が送る愛あるメッセージ働き盛りで仕事に一直線、しかしながら家事と恋には不器用な主人公・メイ(多部未華子)が、ひょんなことからおじさん家政夫(大森南朋)を雇うことになるハートフルラブコメディ。「できるなら、家事より仕事に時間を使いたい」「恋愛にパワーを使う余裕がない」といったリアルな声を余すことなく体言してくれるメイの姿に、共感した視聴者も多かったのではないでしょうか。本作ではタイトルの通り、ナギサさんが担う家政婦という職業の効率的家事代行サービス導入の魅力が余すことなく描かれているほか、メイが勤める天保山製薬のMR=医薬情報担当者という職業についても丁寧に描かれていましたね。病に悩む患者さんたちを薬の力で救うべく、病院と医薬品卸会社の間を日に何度も行ったり来たり…。他社と競合した薬については、プレゼン資料を念入りに作成し、時に講演会の開催なども行う多忙ぶり。彼ら同様、毎日を踏ん張って生きているすべての視聴者へ向け、ナギサさんが「人を頼ってもいいんだよ」と愛ある笑顔で包んでくれるとても温かな作品となりました。薬が与える、身体そして心への大きな影響とは?いまこそ見るべき「アンサング・シンデレラ病院薬剤師の処方箋」薬といえば、調剤薬局ではなく、病院内で働く薬剤師にスポットを当てた新しい視点の医療ドラマ「アンサング・シンデレラ」も忘れては語れません。石原さとみさん演じる葵は、医師のように頼られず、看護師のように親しまれなくとも、患者が“当たり前の毎日”を過ごすため、些細な声に耳を傾けて院内を駆け回る病院薬剤師――医薬品全般における豊富な知識を生かし、医師の処方箋に基づく調剤や服薬指導、医薬品の管理・販売を行うのが仕事です。わずかな行き違いが大きな事故を生む治療の現場において、医師の出す処方箋に唯一異議を唱えることができる最後の砦ともいえる薬剤師の押印。病を患い、心細く不安を覚えた患者ひとりひとりの心に寄り添う真摯な姿は、コロナ禍のいまだからこそ、改めて胸に刻むべき人間の力、心の傷への処方箋というべき一作ではないでしょうか。以上、夏の名作“お仕事ドラマ”3選でした。高まる続編への期待と合わせて、是非チェックしてみてくださいね。(text:Yuki Watanabe)
2020年09月14日読売テレビ「プラチナイト 木曜ドラマF」枠では、この夏、眞島秀和主演のコメディドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」を放送することが決定した。本作は、「COMICポラリス」にて現在連載中のツトムによる同名漫画のドラマ化。「僕のヤバイ妻」「おっさんずラブ」などに出演する眞島さんが、渋く、紳士的で容姿端麗、仕事もデキるイケオジながら、実は「カワイイものが好きすぎる」というヒミツを抱えている43歳の営業部課長・小路三貴を演じ、見た目とのギャップがあり過ぎるヒミツを致命的な機密のように抱え、葛藤しながら暮らす姿を描く“おじカワ”コメディドラマ。バツイチの独身で一人暮らし。上司にも部下にも信頼され、仕事に励む小路の癒しは、推しキャラである犬のキャラクター“パグ太郎”。自宅でパグ太郎グッズに埋もれているときがなによりの至福の時間。ヒミツをひた隠しにしながらも、心の底では誰かと共有したいと夢見ていた小路の前に、ヒミツを分かち合える存在が現れる。初めてできた“同志”ケンタ、隣の課のライバル鳴戸、居候する甥の真純ら。お互いのヒミツを知り、認め合いながら次第に心を通わせていく――。「ストーリーと役柄を聞いた時に、これは是非やらせてください!と思いました」と、出演に前のめりだったという眞島さんは、「表情と心の声のギャップなども楽しみながら演じていきたいです」と意気込み。そして「このような状況で撮影に入れる事を感謝しつつ、暖かくて優しいコメディーをお届け出来たらと思っております。どうぞよろしくお願いします!」と視聴者へメッセージを寄せている。さらに原作者のツトム氏は「ただただ、描き続けてよかったなと思いましたし、目に止めてくださりドラマのお声掛け下さった事に感謝の気持ちでいっぱいです。『すき』という気持ちを大切にしていただいた感じがします。少ない単行本の内容を広げたり凝縮したりしていただきありがとうございました。放送を楽しみにしております!」とドラマ化を喜んでいる。プラチナイト 木曜ドラマF「おじさんはカワイイものがお好き。」は夏、毎週木曜日23時59分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送予定。(※全5話予定)(cinemacafe.net)
2020年06月26日冷夏といわれていた涼しさはどこへやら。猛暑が続くこの夏は、部屋にこもってドラマを見たい!中盤戦を迎えた今期も、良作がずらり。本誌女性記者たちが、ドラマファンの目で熱烈に、芸能記者の目線で冷静に、今からでも見てほしい作品を紹介します!座談会に参加したのは、40代ベテラン記者・A(幼少期から見続けたドラマ知識は膨大。韓流にも精通)、アラサー記者・B(さまざまな動画サービスを駆使して気に入ったドラマは何度も見返す“狭く深く”派)、20代本企画担当編集・C(Over40の俳優が好きなおじさまフェチ)の3人だ。A「初回視聴率は『サイン-法医学者 柚木貴志の事件-』(テレビ朝日系・木曜21時~)が1位。そして『監察医 朝顔』(フジテレビ系・月曜21時~)と『ノーサイド・ゲーム』(TBS系・日曜21時~)が続きます」B「トップ3は法医学ものと池井戸潤原作。鉄板で面白いもんね」C「私は『凪のお暇』(TBS系・金曜22時~)が今後伸びてくるんじゃないかと思います!黒木華(29)の演技がうますぎて、つい見入っちゃう」A「あの主人公って、周りの目を気にしすぎるところとか、同性から嫌われる要素があるのに、黒木華が演じるとなぜか共感できるんですよね」B「今期は“人生に迷ってる女子”がよく出てくる気がしない?『偽装不倫』(日本テレビ系・水曜22時~)も、杏(33)が演じる婚活に疲れたアラサー女子が主人公だし」C「『セミオトコ』(テレビ朝日系・金曜23時15分~)の木南晴夏(34)もそうです!『何のために生きてるの?』って聞かれて、何も答えられないという」A「そこへ山田涼介(26)が演じるセミの王子様が現れるんですよね。どん底にいる主人公を、颯爽と現れたイケメンが救うっていうのは『偽装不倫』と『凪のお暇』にも共通しています」B「『Heaven?~ご苦楽レストラン~』(TBS系・火曜22時~)の石原さとみ(32)は正反対じゃない?周りの男たちをガンガン振り回してて」A「多部未華子(30)が演じる『これは経費で落ちません!』(NHK総合ドラマ10・金曜22時~)の主人公も、葛藤しつつ経理部という自分の立場を貫くタイプの女性ですよ」C「そういう強めの女子が見たいなら『わたし旦那をシェアしてた』(読売テレビ・日本テレビ系・木曜23時59分~)もいいと思う!同じ1人の男と事実婚していたことがわかった3人の妻たちが、誰がいちばん愛されてたか、本気で張り合ってる姿が面白い」B「異色だけど『ルパンの娘』(フジテレビ系・木曜22時~)の深田恭子(36)も好きなんだよね。『悔い改めな!』って決めゼリフがすごく耳に残る(笑)」■主演以外も超豪華!本気出してるキャスティングA「今期のドラマを見ていて面白かったのが、2つの作品に並行して出演している俳優が多かったこと。しかも、真逆のキャラクターを演じていたりするんです。田中圭(35)なんて、『あなたの番です-反撃編-』(日本テレビ系・日曜22時30分~)では、妻を殺されて悲しみに暮れる年下夫役なのに、『Iターン』(テレビ東京系・24時12分~)ではヤクザの組長役ですからね!」B「『Iターン』は、渡辺大知(29)もそうだよね。やる気のない若手社員が『べしゃり暮らし』(テレビ朝日系・土曜23時15分~)では、お笑いに燃える高校生になっててびっくりした!」C「しっかり演じ分けられるのはさすがプロ。志尊淳(24)も『潤一』(関西テレビ・金曜25時55分~)で、『Heaven?~ご苦楽レストラン~』の天然キャラからは想像できない、色っぽくてミステリアスな青年を演じています」A「『サ道』(テレビ東京系・金曜24時52分~)で肉体美を披露している磯村勇斗(26)も、『TWO WEEKS』(フジテレビ系・火曜21時~)の2作品掛け持ち。どちらの役もキーパーソンですよね」C「今期は、主演以外にも豪華な俳優陣がキャスティングされてるよね。『ノーサイド・ゲーム』の松たか子(42)なんて、まさにそう!」B「夫役の大泉洋(46)との掛け合いがすごく面白い。『ため息つくくらいだったら呼吸しないでくれる?』ってセリフは痛快だった!辛辣な言葉に大泉洋が目をぱちくりさせてて(笑)」A「ほかにも『サイン-法医学者 柚木貴志の事件-』の松雪泰子(46)や『凪のお暇』の三田佳子(77)とか、今期はサブキャストまで抜かりない。個人的に『あなたの番です-反撃編-』の、木村多江(48)の挙動不審っぷりも大好き(笑)」■韓流リメークはイケオジ豊作。ほかにもハマり役が続々と!B「韓流ドラマのリメークが『サイン-法医学者 柚木貴志の事件-』、『ボイス 110緊急指令室』(日本テレビ系・土曜22時~)、『TWO WEEKS』って、3作品あるのも注目だね。どれも緊迫感があってハラハラさせられる!」A「大森南朋(47)に仲村トオル(53)、唐沢寿明(56)とイケオジも豊作です」C「同じ事件ものでも『監察医 朝顔』は、泣ける人間ドラマ。東日本大震災のシーンもすごく丁寧でしたね」B「私は『TWO WEEKS』にも期待してる。三浦春馬(29)は顔も演技も抜群だね。『サイン-法医学者 柚木貴志の事件-』の高杉真宙(23)の生意気な演技も新鮮だった!若手だと、『僕はまだ君を愛さないことができる』(フジテレビ系・月曜26時25分~)の白洲迅(26)も王道で胸キュンするな」C「私は『あなたの番です-反撃編-』の荒木飛羽(13)に注目してます。イケメンなのはもちろん、演技力もすごい」A「私は『凪のお暇』の人たらしな中村倫也(32)推し!ライバル役の高橋一生(38)も捨てがたいですけど(笑)。イケオジなら『偽装不倫』の谷原章介(47)だな」C「イケオジ枠なら、私は『リーガル・ハート~いのちの再建弁護士~』(テレビ東京系・月曜22時~)の反町隆史(45)だな。眼鏡がすごく似合ってる!」B「なんかみんなハマり役だから、3割増しでイケメンに見えるね(笑)」
2019年08月15日小耳沢はさ美(以下、耳)「どーもバルサミコさん、お待たせしました。っていうか、はい、本日はこれでお暇をいただきます」バルサミコ瞬(以下、バ)「は?遅刻ギリですべりこんできて、もうお暇ってなんですかそれ。あ、そのもじゃもじゃ頭、もしかして?」耳「もじゃもじゃっていうの、やめてもらえます?これは黒木華ちゃん演じる凪の天然パーマへのリスペクトをですね……」バ「小耳沢さんの1推しドラマがもう見えた気がするので、早速始めましょう」耳、バ「小耳沢はさ美とバルサミコ瞬の、今クール推しドラマBEST3!」■1推し『凪のお暇』TBS/金曜夜10時/黒木華主演/7月19日スタート恋に仕事に生きる華のOL生活……と思いきや、人に合わせて空気を読むことに疲れ果て、恋も仕事もSNSも全部捨てて人生リセット。すべてを失った地点から、自由を求めつつ再起を図るアラサーOL・大島凪(黒木華)の新生活を描く、ハートフル再生コメディー。■2推し『Heaven?〜ご苦楽レストラン』TBSテレビ/火曜夜10時/石原さとみ主演/7月9日スタートフレンチレストランの女性オーナー・黒須仮名子(石原さとみ)がオープンしたのは、「オーナーの、オーナーによる、オーナーのためのお店」。そんなワガママ放題な変わり者オーナーと未経験者揃いの個性派従業員たちが繰り広げる、苦しくも楽しいレストランコメディー。■3推し『偽装不倫』日本テレビ/水曜夜10時/杏主演/7月10日スタート3年に渡って過酷な婚活を続けてきた32歳おひとり様女子・濱鐘子(杏)。しかし結婚を諦めた矢先、とっさについた「既婚者」という嘘から、歳下イケメンとの恋が始まってしまう……。嘘から生まれた禁断の恋に揺れる、行き先不明のラブストーリー。バ「おお。今回すべてが女優主役の作品になりましたね」耳「そう。黒木華、石原さとみに杏。この3人にとって、今回かなりの勝負作ですよ。いや、楽しみです」「勝負作、ですか」耳「ええ。ドラマ業界では、主演作品が1作コケても許される。ただ2作続けて低視聴率となると、風向きは一気に変わります。主演候補のリストから容赦なくはずされて、もう当面チャンスはまわってきませんからね」バ「そうか。久々に登板の黒木華は、2016年春クールの『重版出来』でミソがついて」耳「舞台では蜷川幸雄の薫育を受け、映画に出演しては日本アカデミー賞の新人賞、助演女優賞に輝いて。若手実力派女優として、鳴り物入りでの連ドラ初主演でしたからね。まさかの大コケで受けた痛手は大きかった」バ「あれから3年余、満を持して2度目の登板ですからね。今回は是が非でも負けられない戦いというわけですか」耳「そう。だからこそ本作には期待してます。それに、ドラマのコンセプトにも共感できると思いませんか?会社や彼氏、果てはSNS。あらゆる状況で懸命に空気を読んで、本音を押し殺して周囲に合わせるいい子の主人公、凪(なぎ)。全方位的に気を使い続ける毎日にヘトヘトになってすべてを投げうち、人生をリセットしたくなる気持ち。いやもうほんと、よくわかると思いません?」バ「やけに実感がこもってますね。さては新婚早々、おいとま離婚したくなってますか(笑)」耳「違います!共感できるっていうだけじゃなくて、黒木華ちゃんの脇を固めるのがなんと高橋一生に中村倫也ときては、『凪のお暇』、観ないテはないでしょう?イケメンは正義です。もし脚本がスベッても、イケメン2トップでお許しを(笑)」バ「はいはい、じゃ、そういうことにしましょう。で、2推しの石原さとみですが、こちらも昨年の夏クールでは野島伸司脚本の『高嶺の花』で手痛い傷を」耳「平均視聴率は9.5%どまり。同クールで綾瀬はるかが主演した『義母と娘のブルース』(平均視聴率14.2%)に大惨敗を喫しちゃったんですよね。世間的には若手を代表する人気女優として安定したポジションを得ている印象の石原さとみですが、30代になったいま、大人の女優としての石原さとみ像を模索する状況が続いてますね」バ「2018年冬クールの『アンナチュラル』は、そういう意味ではひとつ掴んだと思える1作だったはずなのに、半年後の『高嶺の花』でふりだしに戻った感じ。そこから起死回生の策として選んだのが、今回の『Heaven?〜ご苦楽レストラン』なんですけど……」耳「『客は関係ない。オーナーである自分のためのレストランを作りたい』っていう上から感全開のキャラ設定が、はたして石原にとって吉と出るか凶と出るか」バ「まあそうはいってもコメディですからね。『地味にスゴイ!校閲ガール』(2016年)で見せてくれた名コメディエンヌっぷりに期待しましょう」耳「最後に3推しの『偽装離婚』ですが、もう見どころははっきりしてますね。杏に色気が出せるのか?これに尽きます」バ「いや小耳沢さん、それは失礼でしょ。夫である東出昌大との間に3児をもうけた杏さんですよ」耳「いや逆にそれだけ子どもを産んでいながらの、あの色気ゼロっぷり。逆に興味深いでしょ(笑)」バ「まあ確かに色気ってことでいえば、相手役の宮沢氷魚のほうが上かも」耳「でしょう?父親であるBOOMの宮沢和史を上回る、氷魚くんの艶っぽさを週1で楽しむ恋愛ドラマということで、皆様どうぞチェックをお忘れなく」小耳沢はさ美/よろず文案作成家。3推し以外での注目作は上野樹里主演『監察医 朝顔』。石原さとみの『アンナチュラル』ヒットの余波で、法医学者もの、増えてます。またNHK金曜夜10時の『これは経費で落ちません!』も、多部未華子主演で地味ながらクセになる作品になるのでは?と期待をこめて見守ってます。バルサミコ瞬/ライター兼放送作家。恋愛にしろ職業にしろ、中心からちょいズラした設定を模索するのが最近のドラマの傾向。それだけラブストーリーや刑事ドラマがやり尽くされた感があるとはいえ、そうなれば今度は中心部がドーナツ化。ここであえて、ど真ん中に160キロ台のストレートを投げ込んでくれる勇者はいないものか。
2019年07月08日7月期のテレビ東京系ドラマBiz枠では、反町隆史主演の「リーガル・ハート~いのちの再建弁護士~」を放送。今回、テレビ東京連続ドラマ単独初主演となる反町さんが、初の弁護士役に挑戦する。日本の企業のうち、実に99.7%が中小企業と言われている。本作では、そんな中小企業を年間8,000件以上に及ぶ倒産から救うことに心血を注ぐ弁護士の姿を描く。原作は、現役の弁護士・村松謙一が書いた「いのちの再建弁護士 会社と家族を生き返らせる」(角川文庫/KADOKAWA)。「ザ・プロフェッショナル」でも取り上げられた村松氏をモデルに、実話からインスパイアされた熱いドラマが展開する。倒産の淵にある会社の再建現場には、経営者をはじめ多くの人が関わり、それぞれの人生のドラマがある。再建弁護士は、そんな危機にある人々に暮らしを守る知恵と勇気と希望を授け、自ら再生へと踏み出す力を導き出そうとするが、傾いた会社を早く潰してしまおうとする債権者たちの力が立ちはだかる。再建弁護士は、人々を倒産から救うため、債権者と対峙する…。今作へ村越誠一役で出演する反町さんは「実在する再建弁護士・村松謙一さんを演じるということで、先生の名に恥じないよう、骨太な人間ドラマを作りたいと思っています」と気合いを入れる。また「撮影に入る前、村松先生にお会いし話を伺う機会がありました。初対面にもかかわらず、ふっと先生に気持ちを預けて、何でも話したくなるような優しさに包まれたのが印象的でした」と対面した印象を明かし、「言葉や表情はもちろんですが、相手を安心させたり、勇気付けるような、鋭く、時にあたたかなまなざしを心がけて撮影に臨んでいます」とコメントしている。「リーガル・ハート~いのちの再建弁護士~」は7月、毎週月曜日22時~テレビ東京系にて放送予定。※地上波放送終了後BSテレ東で放送、Paraviでも配信(cinemacafe.net)
2019年05月16日2018年1月期に放送された土曜ドラマ「もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~」がこの夏、スペシャルドラマとして復活することが決定。主演の山田涼介、共演の波瑠、小澤征悦が演じるエリート3きょうだいに、“AI(人工知能)”が加わることになった。本作は、長男・医者、長女・弁護士、次男・警視庁の警察官のエリート(?)3きょうだいが、自分たちの家族がしでかした不祥事のみを全力でもみ消して、なかったことにする“どコメディ”ホームドラマ。特に、山田さん演じる主人公の“ムダにカッコよくて天真爛漫末っ子元警察官”・北沢秀作が、父親や兄姉からの無茶ぶりに答え、苦しみながらも奮闘する姿には、笑いと共感の声が上がり、大きな話題となった。2019年夏、北沢家に“AI兄妹”がやってくる!?そんな家族をこよなく愛するがゆえに頭が上がらない秀作は、家族のために自分の職を失するという壮絶な戦いの結果、自分探しの旅をいったん終えた。そして2019年夏、秀作の家族内の地位はますます下落。あこがれていたパティシエへの面接もことごとく落ちている。ほかの家族たちはそれぞれの逆境を跳ね返し、昔に勝るとも劣らない社会的地位と経済的安定を手に入れているというのに。そんな中、ロスに医者として武者修業に出ていた博文(小澤さん)が帰ってくる。ロスで“AIを駆使した医療技術”という新たなスキルを身につけ“AI天才外科医”として日本に凱旋した博文は「これから人類の未来はAIが担う! もちろん北沢家の未来も!」と高らかに宣言、北沢家に「AIケンジ」そして、その妹の「AIサユリ」を持ち込むが…。山田涼介「テンポのいい会話がこのドラマの良さ」「『もみ消して夏』になるんじゃないかと思っていたら、メインタイトルは変わっていなくて、そこが面白いですね(笑)。北沢家の人々のテンポのいい会話がこのドラマの良さだと思うので、コミカルにテンポよく演じていきたいです」と山田さん。「連ドラでの秀作は、家族の為に罪を犯すたびに色気が増していたんですけど、最終回で行き着くところまで行ってしまったので、今回のスペシャルでは最初から色気MAXの秀作でいなければいけないなと(笑)。これまでにいろんなことを経験した秀作の成長を見せられたらと思っています」と意気込む。波瑠「婚活していたり、女性らしくなっているところも」秀作の姉・知晶役の再演は「とてもうれしい」と波瑠さん。「北沢家のきょうだい3人で久しぶりに顔を合わせたら、すぐに連ドラの時の空気感に戻った気がして、落ち着く感じがしました」と、北沢家の空気感をすぐに取り戻した様子。「スペシャルのストーリーは、また秀作が大変なことになりそうです(笑)。知晶は相変わらず毒舌キャラのままかと思いきや、婚活していたり、女性らしくなっているところもあるようで、その辺も意識しながら演じたいです」と気になる見どころポイントに触れた。小澤征悦「秀作は色気が増して、すごいことになりそう(笑)」「続編をやりたいね」と連ドラのときから話していたという小澤さん。「今回は、新しい時代にふさわしくAIという題材を取り入れていて、博文が北沢家にAIを持ち込みます。博文はスペシャルになってもゴーイングマイウェイな人で、連ドラの時よりも、さらに幼稚になっているところを見せられたらと思います(笑)。中村梅雀さん演じる父・泰造のムチャ振りに秀作が振り回され、北沢家の人々が助け合う姿も見られるのではないでしょうか。秀作は色気が増して、すごいことになりそうなので(笑)、視聴者の皆さんは楽しみにしていただきたいです」とアピールしている。山田さん、波瑠さん、小澤さんに、父親役の中村梅雀の北沢家一同に加え、小瀧望(ジャニーズWEST)、千葉雄大、浅野和之、恒松祐里、児嶋一哉ら連ドラ時のレギュラーメンバーも登場する予定の本作。家族からの無茶ぶり、AI導入による混乱、そして実らない恋の苦しみに再び、もだえ苦しみ奮闘する、山田さん演じる主人公・秀作の姿に乞うご期待!スペシャルドラマ「もみ消して冬2019夏~夏でも寒くて死にそうです~」は夏、日本テレビ系にて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2019年05月06日現在放送中の戸田恵梨香主演ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」に、第5話からの新キャストとして今年6月に玉木宏との結婚を発表した木南晴夏の出演が決定。今作が結婚発表後初のドラマ出演となる。今夜、第4話が放送される本作は、若年性アルツハイマーにおかされる女医・北澤尚(戸田さん)と、彼女を明るく懸命に支え続ける元小説家・間宮真司(ムロさん)の、10年にわたる愛の奇跡を描く王道ラブストーリー。11月9日(金)放送の第5話で第1章が完結する本作。そんな第5話から、新キャストとして真司の担当編集者・水野明美役に木南さんの出演が決定。明美は小説家・間宮真司の才能に惚れ込み、真司が良い環境で執筆に打ち込めること、作品が広く世間に認められることを望みかいがいしく世話を焼く人物であり、その振る舞いが尚と真司の関係に大きな影響を及ぼしていく…。「勇者ヨシヒコ」シリーズで共演し、公私共に交流のある木南さんとムロさん。木南さんの結婚発表には、SNSにてムロさんも祝福のコメントを寄せていたほど。そんなムロさんとの再共演に木南さんは、「ムロさんが現場にいてくれると安心します。いつもと違って二枚目の演技をされているので、最初は『なにしてんの?(笑)』とも思いましたが、(真司は)普段のムロさんに近い感じがします。初日の撮影では、そんなにかっこつけていなかったので、二枚目のムロさんはまだ分からなかったです(笑)」と告白。編集者という役どころについては、「マネージャーやインタビュアーといった近しい職業の方を参考にして、口調や接し方などに気をつけて演じていこうと思っています」と意気込み、「人と人とのピュアな恋愛を描いていて、とっても切なくなったり、優しくなったり…。すごくシンプルで、原点に戻れるドラマだなと思いました。そういうところを、視聴者の皆様にも楽しんで頂きたいです」とアピールしている。第4話あらすじ侑市(松岡昌宏)へのコンプレックスから、少しでもお金を稼ごうと無謀なアルバイトをした結果、倒れてしまった真司(ムロツヨシ)。病院に駆け付けた尚(戸田恵梨香)に正直に打ち明け、愛を確認し合った。しかし尚は、真司に抱きしめられながら誤って侑市(松岡昌宏)の名前を呼んでしまうのだった。一人アパートへ帰った尚は、やかんを焦がしたり、お風呂のお湯を溢れさせてしまったりと、散々。病気の進行を自覚する中で、真司の名前を呼び間違えたかもしれないと不安になる。翌日、退院した真司と尚のもとに、引っ越し屋の先輩・木村(富澤たけし)がやってくる。真司が小説家だったことを知らない木村に、尚はうれしそうに真司の書いた「砂にまみれたアンジェリカ」を手渡すのだった。そんな中、レディースクリニックで尚が診察していた患者が、尚の病気に気づき――。「大恋愛~僕を忘れる君と」は毎週金曜日22時~TBS系にて放送。(cinemacafe.net)
2018年11月02日夏は、燃え上がるような恋の季節。ドラマ界では、つい世話を焼きたくなってしまう「年下ダメンズ」キャラクターが大量発生中!?難有り男子がつい気になってしまう女性の皆さん、要チェックですよ~。そこで今日はドラマニアな筆者が中でも注目の3人――そのダメさ加減が超ド級のキャラクターをまとめてご紹介していきましょう。窪田正孝さん演じる“究極のヒモ男”・翔/「ヒモメン」鴻池剛さんの人気コミック「ヒモメン~ヒモ更生プログラム~」を実写ドラマ化した本作。そこからエントリーするのは、“究極のヒモ男”・翔(窪田正孝)です。「何としてでも絶対に仕事をしない!」という謎のポリシーを徹底して貫く、ダメンズの代表ともいえるキャラクター。川口春奈さん演じる彼女・看護師のゆり子は彼を更生させるため、ヒモ体質改善計画をスタートさせるのですが…。翔は、とにかく一日中同じソファーの上から動きません(笑)。手元のお金が底を尽きたら、彼女の私物をリサイクルショップへ持ち込み資金調達。ゆり子が「働いてくれないと、私の貯金もすぐに底をついちゃうよ」と哀願しても、「ホームレスになっても、2人で一緒に居ような!」と悪びれず開き直る始末。一体なぜ、ゆり子はそんな彼を見捨てられないのでしょうか?翔は“究極のヒモ男”です。巧みな話術と得意の愛情表現で、彼女の心の隙を上手についてコントロールしていきます。その屈託のない笑顔を見ていると、つい許してしまうのが母性本能というもの――女性の皆さん、心してご覧くださいませ。間宮祥太朗さん演じる“夢追い人”・涼次/「半分、青い。」続きまして、2018年の朝を彩る連続テレビ小説「半分、青い。」から、ヒロイン・鈴愛(永野芽郁)の夫・涼次(間宮祥太朗)をピックアップしてご紹介。人生・怒涛編のメインキャストとも言える涼ちゃんこと涼次は、人の心を癒す天性の優しさがある好青年として華々しく登場したのですが――回を追う度、飽きっぽくて何事も長続きしないダメンズな部分が見え始めるのでした。鈴愛との結婚、さらには念願の子どもを授かったことで「映画監督の夢は諦めて、これからは地に足の着いた仕事で家庭を支えていく」そう心に決めた涼次。妻である鈴愛も、漫画家になる夢を人生の半ばで諦めているだけに、彼の決断をしかと受け止め、夫婦二人三脚で慎ましやかに頑張ってきたのですが…。娘が5歳の誕生日、涼次は「夢を諦め切れない」「家族は邪魔になるから、別れて欲しい」と荷物をまとめ出て行ってしまいます。映画界での成功はいばらの道――とはいえ、“夢追い人”を愛してしまった鈴愛は一体どうすれば良いのでしょう?根底の人柄が良いだけに、嫌いになり切れない苦々しさが窺えます。佐藤健さん演じる“謎の男”・章/「義母と娘のブルース」最後に、気になるこのキャラクターも入れておきましょう。「義母と娘のブルース」に登場する“謎の男”・章です。本作は、仕事一筋のバリバリのキャリアウーマンが、ライバル会社の社員から突然のプロポーズを受けて結婚し、畑違いの家事や育児に奔走するファミリードラマ。義母と娘のありふれた毎日を通して、当たり前の喜びや悲しみにスポットを当てていくというものなのですが…。佐藤健さん扮する章は、バイク便のアルバイト/ぼったくりの花屋/タクシーの運転手…と、毎話異なる職業でモブキャラクター的に登場。しかしながら、彼のやる気のない仕事姿勢――そのダメンズぶりが毎回何かしらのきっかけとなって派生し、主人公たちの物語を好転させていくという不思議な役どころを務めています。そのドジはもしかしてわざと…?それとも天然?謎多き男・章の今後から目が離せないと言えるでしょう。以上、2018年を彩る“年下ダメンズ”の皆さんでした。お気に入りのキャラクターを見つけてみてくださいね。(text:Yuki Watanabe)
2018年08月09日梅雨開け後のじっとりとした暑さに、うんざり顔のあなた!お待たせしました、もう間もなくお楽しみの夏ドラマのスタートです。今期は過去作や映画、漫画など、様々な場所から“派生”したドラマが多いよう。中でも今日は、ドラマニアな筆者おすすめの注目作をピックアップしてご紹介していきましょう。■名作刑事ドラマが“リニューアル”過去作からの伏線回収に期待…!?上戸彩さん主演で過去2シリーズ放送された「絶対零度」。そんな話題作が、沢村一樹さん主演で月曜9時「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」にリニューアルして戻って参ります。沢村さんが演じるのは、元公安というちょっぴりいわくつきのエリート刑事。未来の犯罪を予測し捜査する新チームを結成し、潜入捜査やアクション、頭脳明晰な推理を繰り広げていくといいます。上戸さんの出演続投も決まっているそうなので、過去シリーズとのコラボを見逃さずにチェックしてみてくださいね。リニューアルといえば、東山紀之さんが主演をつとめる水曜9時「刑事7人」第4シリーズも気になるところ。「仲間の中に黒幕がいた…!」という衝撃の前作から1年の時を経て、刑事資料係に再招集されたメンバー。資料室へ持ち込まれたまま日の目を見ず、封印されてきた迷宮入り事件の数々を再捜査していくといいます。なんだか最近こうした“未解決事件”にスポットを当てた作品が多い気がしますよね~。今作では一体、どんな謎が飛び出すのでしょうか。楽しみです。■映画界を賑わせたあの“名作”がテレビへ!新たな感動を呼び起こすまた夏クールは、映画界を賑わせた注目の2作品からも派生してドラマ化。2017年に公開された、広瀬すずさん主演の映画『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』――その数年後を舞台に描かれるというドラマ版「チア☆ダン」が、金曜10時枠にやってきます。類まれな運動神経、ダンス力で知られる土屋太鳳さんが主演をつとめるということもあり、パワフルなチアダンスシーンに期待が高まる本作。同じチームのメンバーとして、石井杏奈さん、佐久間由衣さん、山本舞香さん、朝比奈彩さんらフレッシュな若手キャストが決定しているということで、エンターテインメントとしての要素も存分に味わえそうですね。そしてもう1本は、累計120万部を突破!こうの史代さんの同名漫画を原作にした映画版が、日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞にも輝いた「この世界の片隅に」が日曜9時枠に登場。NHK連続テレビ小説「ひよっこ」の澄子役で知られる松本穂香さんが主演に大抜擢されたことでもニュースになりました。夫役・松坂桃李さんと共に時代に負けず前を向いて生きる姿を、最後までしっかりと見届けていきましょう。■人気漫画が“原作”――ファン待望の実写化、豪華キャストで続々決定もちろん夏クールにも、人気漫画原作の注目作が顔を揃えています。火曜9時「健康で文化的な最低限度の生活」は新聞メディアをはじめ、医療・福祉関係者も注目する本格派作品。徹底した取材を元に、生活保護という制度に潜む奥深い問題点を描いていくといいます。主人公のケースワーカー役を演じるのは吉岡里帆さん。脇を固める井浦新さん、田中圭さん、遠藤憲一さんら名優たちとどんな化学反応を見せてくれるのでしょうか。ワクワクしますね!また、その直後、火曜10時枠では“幻の4コマ”との呼び声が高い「義母と娘のブルース」を大胆実写化、大きな話題を集めています。バリバリのキャリアウーマンから一転、娘を持つ男性(竹野内豊)からのプロポーズを受け、義母になろうと家事や育児に奔走する主人公(綾瀬はるか)。極々日常の、小さな喜びにスポットを当てたほっこりドラマに仕上がっているということで、女優・綾瀬はるかさんの新たな一面を見られる、とっておきの1作になりそうです。以上、いかがでしたか?お気に入りの1作を見つけて、是非チェックしてみてください。(text:Yuki Watanabe)
2018年07月04日2017年も9月に入り、あっという間に夏が終わりを迎えようとしています。この夏、もっとも注目を集めたドラマは、やはりあの俳優が主演のドラマでした。さらに2位にはこのドラマが初主演となるあの売れっ子女優も!?今回は、パピマミ読者に向けて『2017年夏のドラマで一番面白かったもの』というアンケートを2017年9月15日〜9月18日の間に取ってみました!469人の方にご回答いただきましたので、その結果をランキング形式で発表したいと思います。●1位:コードブルー『やっぱりコードブルーのキャストは神、9年前からなにも変わらず第一線にいるキャストを使えるのはすごい』(41歳女性/営業)『医療のドラマだけど、子どもも楽しめて、スキルじゃなくて人を中心に描いているのが素敵』(32歳女性/主婦)やはり1位はフジテレビ系列の『コードブルー』でした。シリーズ第3弾では、これまでの山P(山下智久)、ガッキー(新垣結衣)、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介の5人に加えて、有岡大貴、成田凌、新木優子の3人をフェローとして迎え、それぞれの成長を医療の現場で見ることができる作品に。これまでも『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』、『SUMMER NUDE』など夏ドラマで圧倒的な好評を得て来た”山P”主演のドラマが今回も1位となりました。●2位:過保護のカホコ『新しい観点で家族の絆を描く一方で、時代にあったテーマの斬新なドラマ』(27歳女性/自営業)『子どもへの愛によって子どもの自由を妨げてはいけないと強く身にしみました』(35歳女性/ショップ店員)第2位は『過保護のカホコ』。高畑充希演じるカホコはとにかく大事に大事に育てられた過保護な箱入り娘。そんなカホコが麦野初(竹内涼真)との恋愛を通じて徐々に一人の女性として独立し、親との葛藤もありながら少しずつ成長していく様を描いたドラマです。“モンスターペアレント”という言葉が数年前に流行りましたが、このドラマがメッセージとしているのは”親の子への愛情は、時として子の自由を阻害する”ものだということ。自分の子をどのように育てていくのか、家庭によって一概ではないからこそ、改めて子どもの成長を確認しながら関わり方を見つめていく必要性がありそうですね。●3位:カンナさーん!『次から次へと襲いかかる急展開!常にハラハラの連続でした』『お互いに価値観が違い人はどんなに偉くてもだめ。恋愛の基本を教わりました』主人公のカンナ(渡辺直美)は愛息子の麗音(川原瑛都)のために、毎日仕事も家事も懸命に行う良妻。そんなカンナに夫の礼(要潤)は浮気に借金と次々に問題を抱え、ドギツイ姑の柳子(斉藤由貴)、リストラ覚悟のコンペなど様々なピンチが押し寄せるストーリーです。どんなに人生を左右する大変な出来事があっても、前向きに”今”に励むカンナから、女性としてのたくましさと恋愛だけにいきない人としての強さを感じることができます。----------いかがでしたでしょうか。ドラマの中から私たちが日々気づかされることはいくつもありますよね。ドラマや映画の人気というのは、そのキャストの良し悪し以上に視聴者がなにを感じて口コミとなるかがもっとも大切なものと言われているようです。秋のドラマも期待して見ていきましょう。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜14位)】2017年夏のドラマで一番面白かったものは?()●文/パピマミ編集部●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2017年09月20日8月も終わりに近づき、夏ドラマもいよいよ後半戦へ突入。今クールも話題のイケメン俳優達が大活躍していますね! 中でも気になったのが、「これまでのイメージとは全然違う」「新たな一面も素敵」と囁かれている“七変化イケメン”の皆さん。今日は、毎クール全ての作品をチェックしているドラマニアな筆者が厳選――これまでのキャラクターとは真逆な役柄に挑戦しているこの3人をご紹介していきましょう。■「コード・ブルー」に新メンバー加入! 成田凌さん演じる新米フェロー前作とのギャップ幅が広いと言えばこの人、成田凌さんではないでしょうか。春クール「人は見た目が100%」で、丸の内のモテ美容師役を演じた成田さん。優しく柔らかな物腰で主人公をメロメロにさせたにも関わらず、実は二股していたという究極のチャラ男オチが大きな話題を集めました。これまで「逃げるは恥だが役に立つ」や「大貧乏」など、どちらかと言えば“仕事のデキるクールな役どころ”という印象が強かった成田さんですが、今回の「コードブルー」では一転!気の弱いフェロー(研修医)役をつとめています。何を頼んでも根本的に要領が悪く、肝心なときに腰が引けてしまうという新米医師・灰谷俊平。ドクターヘリの離着陸時には、その突風に飛ばされそうになり…いざ空へ飛び立てば、吐き気でヘロヘロになってしまう始末。それでも自分で試行錯誤して酔わないツボを押すなど、前向きで一生懸命な彼の背中を見ていると、つい応援したくなってしまうから不思議。究極の愛されキャラクターと言えるでしょう。物語は間もなく後半戦に突入です!今後の成長が楽しみな灰谷に是非、ご注目あれ~。■「過保護のカホコ」では、竹内涼真さんが辛口のアーティスト役に挑戦中最近ではバラエティ番組への露出も増え、歌唱力や運動神経にも定評有り!続いてご紹介するのは、朝の連続テレビドラマ小説「ひよっこ」への出演でも注目されている竹内涼真さん。ドラマ「時をかける少女」や映画『青空エール』など好青年の代名詞とも言える彼が、「過保護のカホコ」では真逆とも言えるキャラクターに挑戦しています。竹内さん演じるのは、主人公・加穂子に対して常に辛辣な意見を提唱する大学メイト・麦野初。“過保護”というぬるま湯に浸かったまま成長した加穂子に対し、麦野は最初イライラしていました。世の中の厳しさを教えるため、労働経験のない加穂子に自分のアルバイトを押し付け、無給で働かせるという悪行に走る一面も。しかしながら何事にも一生懸命な彼女の姿に、麦野も段々と心を開いていき…二人の間には、いつしかほっこり温かな愛が芽生えました。胸キュン必須の展開をお見逃しなく。■「ごめん、愛してる」でピアノ演奏を披露! 多才ぶりが話題の坂口健太郎さんそして最後はこの人、モデルとしての活躍も目覚ましい坂口健太郎さんです。1月クール放送の「東京タラレバ娘」では金髪・ドSキャラを演じ、「彼になら怒鳴られてもいい」「攻めの瞳がたまらない」と世のアラサー女性たちを魅了。そのほかにも、ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」や映画『俺物語!!』など“モテ男役”の飄々としたイメージが強い坂口さん。今回の「ごめん、愛してる」では、女性に振り回される純真無垢な青年・日向サトルを好演しています。「ごめん、愛してる」#8よりサトルは、世界にも認められるアイドルピアニスト。母親の愛情を一身に受け育ったことで、恋愛に対しては驚くほど鈍感なのも、彼のチャームポイントと言えるでしょう。心臓に重い病気を患っているサトルですが、どんなときも笑顔――真っ直ぐな瞳で、周りの人たちを和ませます。しかし、彼の“純愛”が“狂気”へto変貌を遂げたとき、どのような切ない展開を生むのか…。原作が韓流ドラマということもあり、ハラハラ・ドキドキの展開から目が離せません。これぞまさにギャップ萌え!?第一印象から見事脱皮を遂げた“七変化イケメン”の皆さんが、今後どのような役どころに挑戦するのか…楽しみですね!(text:Yuki Watanabe)
2017年08月30日この夏も良作がいっぱい!本誌女性記者たちが、ドラマファンの目線で熱烈に、芸能記者の目で冷静に、今からでも見てほしいドラマ作品を紹介します!題して『ドラマ好き本誌女性記者による女性のための’17年夏ドラマ座談会』です! A「初回視聴率は『コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命― THE THIRD SEASON』(フジテレビ系・月曜21時~)が断トツ1位」 B「初回、泣きました」 C「安定の面白さだよね~。新メンバーも加わっていい味出してる」 B「成田凌ってあんなにダサくできるんだなぁって(笑)」 A「そこがまたいいよね。そして女性陣がみんなかわいくて」 C「戸田恵梨香の厳しめな感じとか、キャラクターもそれぞれいいよね」 A「セットも派手。壮大なスケール感で見応えもあって……」 C「こういうドラマどんどんやってほしいよね~」 A「重すぎず、暗すぎず、ちゃんと面白い。『黒革の手帖』(テレビ朝日系・木曜21時~)も名作ドラマだから安心して見られる」 C「2話は仲里依紗の豹変ぶりにびっくり。悪女同士の闘いにゾクゾクする」 B「武井咲が本当にきれいで見とれちゃう。悪いことをしていても、あんなにきれいだと誰も何も言えないよねって思っちゃう(笑)」 C「あと和田正人のオネエ(笑)。うまいよね、IKKOさんみたいで(笑)」 B「私は『愛してたって、秘密はある。(日本テレビ系・日曜22時30分~)と『ウチの夫は仕事ができない』(日本テレビ系・土曜22時~)にどハマりしています』 A「川口春奈が本当にかわいい。そして司法修習生の福士(蒼汰)くんと白洲(迅)くんイケメンすぎだろ。あんなイケメン司法修習生いないだろ」 B「柄本時生もお忘れなく(笑)福士くんの悲しげな表情にはうっとり」 C「『ウチの夫』はほっこり」 B「松岡(茉優)と錦戸(亮)の夫婦がステキすぎて。松岡は理想の妻ですよね~。あんな奥さんならみんな結婚したいだろうな(笑)」 C「錦戸は、仕事はできないけど、自分のなかで大切にしているものがあって、上司の佐藤隆太と先輩の壇蜜もちゃんと本質を見てくれている気がする。仕事ができるってなんなんだろうって考えさせられるドラマだよね」 B「毎週心が洗われて来週も頑張ろうって思えます。癒しです」 A「『過保護のカホコ』(日本テレビ系・水曜22時~)もめっちゃ癒されます。(高畑)充希ちゃんの顔芸がかわいくて、時任三郎パパに萌えました。あんなパパほしい!」 C「ママの黒木瞳は生活圏内から出ると突然おとなしくなってね。かぼそーい声で何言ってるかわからなくて(笑)」 B「カホコみたいなまっすぐなコと友達になりたいです」 A「『警視庁いきもの係』(フジテレビ系・日曜21時~)は橋本環奈のかわいさだけでも見られるし、作品自体もすっごくほっこりする。でものんきな中に謎がちょっとだけまぶされてるの(笑)」 C「重いのが苦手な人は『いきもの係』好きだろうね。動物たちにも癒されるしね~」 B「重いの、暗いの好きとしては『ごめん、愛してる』(TBS系・日曜21時~)もいいです。長瀬(智也)がかわいそうすぎて号泣しちゃって。でも吉岡里帆も、坂口健太郎も、池脇千鶴もかわいそうだから悲しみにあふれていて……。ハッピーエンドの話に比べて何倍も感情移入しちゃう。気付くと長瀬頑張れ、吉岡里帆も頑張れって応援する自分がいる。池脇千鶴の息子役の魚くん(大智)も気になります(笑)」 C「池脇千鶴は演技うまいよね~。オリジナルの韓国版のファンから見てもそれぞれのキャラクターがみんな合っていて好きだと思う。女性向けだね」 A「『カンナさーん!』(TBS系・火曜22時~)は30代専業主婦の姉がいちばん面白いと言っていて、踊りながら家事をしたりとか、明るく頑張ってる様子が主婦に共感を生むんじゃないかな。視聴率も上がっていますね」 C「息子役の川原瑛都くんもかわいくってね」 B「ママ役の渡辺直美に本当になついている感じ。演技がとても自然」 A「渡辺直美は芸人で主演ってすごいですよね。人気と勢いを感じます」
2017年08月06日全20作品がそろった2017年の夏ドラマ。今回もドラマ解説者の木村隆志が、全作品の初回放送をウォッチ。俳優名や視聴率など「業界のしがらみを無視!」したガチンコでオススメ作品を探っていく。別記事(夏ドラマ、男優主演が増えた理由は? 「定番と奇策」両極に迷い - 傾向をドラマ解説者・木村隆志が徹底分析)において、夏ドラマの主な傾向を[1]定番と奇策の両極に各局の迷い[2]主演ドラマが急増!クールな男たちの夏[3]社会風刺と業の深さの3つと分析。おすすめドラマとして、『僕たちがやりました』(フジテレビ系火曜21時)、『あいの結婚相談所』(テレビ朝日系金曜23時15分)、『黒革の手帖』(テレビ朝日系木曜21時)、『下北沢ダイハード』(テレビ東京系金曜24時12分)、『ハロー張りネズミ』(TBS系金曜22時)の5本を選んだ。本記事では、それらの作品を含む、今クール全作品のひと言コメントと採点(3点満点)を紹介していく。○『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』月曜21時~フジテレビ系出演者:山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香ほか寸評:7年ぶりの続編と脚本家の変更が不安視されたが問題なし。救命のスリリングさと患者を取り巻く人間ドラマがきっちり踏襲されていた。ステレオタイプなフェローの描写は気になるが、成長を見込んでのものであり許容範囲。今後はキャリアとプライベートをどう見せるか。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆】○『僕たちがやりました』火曜21時~フジテレビ系出演者:窪田正孝、永野芽郁、新田真剣佑ほか寸評:まずエロと暴力で叩かれることを承知で挑んだスタッフの気合いが素晴らしい。二転三転する連ドラとしての奥行きはもちろん、今後の主演クラスをそろえた若手キャストのみずみずしい演技にも期待が集まる。学園モノなき今、高校生の物語を描くだけでも価値値は高い。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆☆】○『カンナさーん!』火曜22時~TBS系出演者:渡辺直美、要潤、斉藤由貴ほか寸評:渡辺のカメラ映りは圧巻で演技派俳優を凌駕。ネット上の影響力も含め、文句なしの主演と言える。反面、シングルマザーの奮闘物語は昼ドラ『愛の劇場』シリーズを思わせる平たんさで、特筆すべき点はなし。ヒロインのポジティブ語録と子役のかわいさで引っ張りたい。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『刑事7人』水曜21時~テレビ朝日系出演者:東山紀之、高嶋政宏、北大路欣也ほか寸評:第3弾で視聴率は安定しているが、コンセプトなき脚本の不安定さは変わらず。前シリーズ同様7人を使いこなしていないのも気になる。シリアスで救いのない展開は前期の『CRISIS』を思わせるが、一貫性がないため消化不良に。視聴者のモヤモヤを解消できるか。採点:【脚本☆演出☆キャスト☆☆期待度☆】○『過保護のカホコ』水曜22時~日本テレビ系出演者:高畑充希、黒木瞳、竹内涼真ほか寸評:遊川和彦らしい特異なキャラと社会への皮肉をベースにしているが、世界観はほのぼの。視聴者を“過保護あるある”で楽しませているほか、中盤以降に大きな展開でアッと言わせてくれそう。やはり高畑の演技は素晴らしいが、佐藤二朗のアドリブが見られないのは残念。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆】○『わにとかげぎす』水曜23時56分~TBS系出演者:有田哲平、本田翼、光石研ほか寸評:孤独な中年の有田、感情の欠如した美女の本田、ヤバイ香りしかしないコムアイ……今期最もキャストがフィットしている作品かもしれない。人生が狂わされる主人公の行く末を無責任に楽しめるほか、セクシーショットも多く、深夜ドラマとしてのパッケージ性は十分。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆】○『遺留捜査』木曜20時~テレビ朝日系出演者:上川隆也、栗山千明、段田安則ほか寸評:枠移動とともに、作品内の場所も人も変更。しかし、新鮮味はなく、むしろ味を薄めていくような展開に。20時台だからか、説明セリフが多く、ミステリーとしての楽しみは減った。残念ながら、まだ「斉藤由貴がいないから……」という視聴者の不満を解消できていない。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆】○『黒革の手帖』木曜21時~テレビ朝日系出演者:武井咲、江口洋介、伊東四朗ほか寸評:「若すぎる」「貫録がない」なんて声をはね飛ばす武井の役作りは圧巻。1話で米倉涼子とは異なる悪女像を打ち出して、今後に期待を持たせた。江口と伊東、仲里依紗と高畑淳子、奥田瑛二と真矢ミキが対峙するシーンの見応えも十分。過去作を上回る可能性を見せている。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆☆】○『セシルのもくろみ』木曜22時~フジテレビ系出演者:真木よう子、吉瀬美智子、伊藤歩ほか寸評:ネット全盛の時代に、ファッション誌を頂点とするストーリーのセレクトは疑問。編集やライターなどの描写も粗く、リアリティは放棄されている。せめて『ファーストクラス』のような新奇性がほしかったが、真木のツイッターPRも含め、方向性を間違えている感が。採点:【脚本☆演出☆キャスト☆☆期待度☆】○『脳にスマホが埋められた!』木曜23時59分~日本テレビ系出演者:伊藤淳史、新川優愛、岸谷五朗ほか寸評:鈴木おさむの企画らしい「もしも」ベースの物語だが、脚本はしっかり。読売テレビ制作の同枠らしく、最後はほっこりさせてくれる。さえない男を演じる伊藤、不思議な存在感の新川と安藤なつなど、キャストもピッタリ。スマホがモチーフだけに10代にも見てほしい作品。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『警視庁ゼロ係 生活安全課なんでも相談室』金曜20時~ テレビ東京系出演者:小泉孝太郎、松下由樹、大杉漣ほか寸評:隠れファンの多い同作。小泉演じる超マイペースな主人公を筆頭に、周囲のキャラがバラエティ豊かで楽しい。第2弾も松下のツッコミと、安達祐実の皮肉が効いている。スタートを2週に分けた物語にしたのも、事件解決を見応えあるものにするためで、好感が持てた。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『ハロー張りネズミ』金曜22時~TBS系出演者:瑛太、深田恭子、森田剛ほか寸評:プライム帯の作品で、全話の脚本・演出を1人で手がけることはほぼないだけに、大根仁の意気込みは凄まじい。1シーン1カットに、試行錯誤と選択の跡が見えるが、脚本の重厚さは感じず。今後、超常現象や歴史ミステリーなどの変化球テーマがあるようなので楽しみ。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『あいの結婚相談所』金曜23時15分~テレビ朝日系出演者:山崎育三郎、高梨臨、鹿賀丈史ほか寸評:発声、歌、踊り、昆虫マニア……すべてが育三郎の一人舞台。「成婚率100%」という明快さもあわせて、夏らしくスカッとした仕上がりに。ミュージカルそのままの歌って踊るシーンは好き嫌いがあって当然だが、ネット上でバズるのは間違いなく、やったもの勝ち。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆☆】○『下北沢ダイハード』金曜24時12分~テレビ東京系出演者:古田新太、小池栄子ほか寸評:当企画を実現できた時点でテレビ東京の勝ち。そう言い切れるほど、斬新かつ画期的であり、週替わりの脚本家と俳優が他の回に負けじとしのぎを削っている。関和亮らが手がける映像もスタイリッシュで遊び心十分。懸念は小劇場にありがちな全裸ネタが多いことくらい。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆☆】○『悦ちゃん』土曜18時5分~NHK出演者:ユースケ・サンタマリア、平尾菜々花ほか寸評:昭和初期が舞台でもユースケの役作りは変わらず。しかし難なくフィットしてしまうのが凄い。おかっぱ頭の悦ちゃんが愛らしく、タイプの異なる美女をそろえた女優陣も華を添えている。人情モノの上手い櫻井剛の脚本も巧みで、土曜夕方の作品として最適なさじ加減。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆】○『ウチの夫は仕事ができない』土曜22時~日本テレビ系出演者:錦戸亮、松岡茉優、佐藤隆太ほか寸評:テーマは面白いが、「仕事ができない」=「いい人すぎるから」に特化した筋書きは疑問。健気にサポートする妻が熱血ではなく、どこか能天気なところが現代らしさか。イモトアヤコ、壇蜜、江口のりこにふだんと異なる役を与えているが、今のところフィットしていない。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆】○『居酒屋ふじ』土曜0時20分~テレビ東京系出演者:永山絢斗、飯豊まりえ、大森南朋ほか寸評:演技から脚本、セット、音楽、鉄拳のイラストまで、丁寧に作り込まれていた大人のドラマ。余白と余韻に思いをはせられる人であれば、画面には映らない「おやじ」の存在も含め、楽しむことができる。大森のほか、本人役で登場するゲストもノリノリなのがほほ笑ましい。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆】○『ごめん、愛してる』日曜21時~TBS系出演者:長瀬智也、吉岡里帆、大竹しのぶほか寸評:存在感あふれる長瀬と大竹、伸び盛りの吉岡と坂口健太郎とキャストの魅力は十分。演出陣の技術も申し分ない。しかし、肝心の物語が「韓流純度100%」では見る人を限定してしまう。荒唐無稽な展開を好む人にはたまらないが、『日曜劇場』ファンとのかい離は否めない。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆】○『警視庁いきもの係』日曜21時~フジテレビ系出演者:渡部篤郎、橋本環奈、浅野温子ほか寸評:『マルモのおきて』の成功を思い出したかのような「動物+アイドル」の癒し路線で、安心して家族で見られる作品に。渡部と橋本のかけ合いは脱力感であふれ、随所に映り込む動物たちとも調和。豆知識に加え、事件解決の手がかりにもなるなど、動物好きにはたまらない。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『愛してたって、秘密はある。』日曜22時30分~日本テレビ系出演者:福士蒼汰、川口春奈、遠藤憲一ほか寸評:弁護士と検事、医者と看護師、刑事など、命と事件を取り巻く職業を集めて、「タイトな人間関係を描こう」という手法は、いかにも秋元康の企画らしい。主人公を見守るタイプのサスペンス作だが、1話から追い詰められていただけに、最後まで興味を引きつけられるか。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】■著者プロフィール木村隆志コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組にも出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技84』など。
2017年08月01日毎年大きな盛り上がりを見せる夏クールドラマ。今年のラインナップは、もうチェックしましたか?まだという方のために、今日はドラマニアな筆者おすすめの作品をジャンル別にご紹介していきましょう。■夏クールは、ドラマに定評のあるジャニーズ勢が大活躍まずはやっぱりこの作品。ファン待望「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~」の第3シーズンが月9枠に帰ってきます。何と言っても、出演キャストが超豪華!主演の山下智久さんをはじめ新垣結衣さん、戸田恵梨香さん、比嘉愛未さん、浅利陽介さんと主役クラスの面々が再集結するほか、「Hey! Say! JUMP」の有岡大貴さん、2017年を代表する成田凌さん、新木優子さんといった注目の若手勢加入が決定。時代を経て描かれる、ドクターヘリのハードなロケシーンにも注目が集まります。またおよそ20年ぶりの恋愛ドラマ出演となるのは、「TOKIO」の長瀬智也さん。「ごめん、愛してる」で日曜劇場の初主演をつとめることがわかっています。本作は、2004年韓国であの「冬ソナ」をしのぐ人気を博したと言われるラブストーリーをもとに、「ラブジェネレーション」「神様、もう少しだけ」などで知られる浅野妙子さんが脚本を紡ぐとあって、期待大。ある事故を機に、自分を捨てた母(大竹しのぶ)への復讐を誓った男(長瀬)が“運命の出会い”を通して、人を愛すること、そして人に愛されることを学んでいく悲恋の物語となっています。そしてもうひとつ忘れてはいけないのが、日本テレビドラマで初主演をつとめる錦戸亮さんの「ウチの夫は仕事ができない」です。妻(松岡茉優)から、家庭でも職場でも大活躍する“理想の夫”だと過信されていた夫(錦戸)が、実は全く仕事のできないダメ社員だったと発覚。子どもの誕生を機に何とかして「できる男になりたい!」と夫婦二人三脚で奮闘する、新感覚お仕事ホームドラマ。コメディータッチな展開が、好奇心を掻き立ててくれますね。■名作が続々実写化!待ちに待ったあの漫画も…!?制作発表と共にネット上を賑わせているのが、この作品。窪田正孝さん主演の「僕たちがやりました」です。仲間に危害を加えたヤンキー高校の生徒へ復讐を誓った主人公一行は、計画を実行する直前、起きるはずのない爆発事件に遭遇――ひょんなことからその容疑者として警察に追われることになってしまうという青春逃亡サスペンス。原作の漫画ファンも多いということで、どのような映像になるのか話題騒然となっています。また主演の瑛太さんに加え、深田恭子さん、森田剛さん、山口智子さんという映画並みのキャストを揃えた「ハロー張りネズミ」にも注目!島耕作シリーズで知られる弘兼憲史さん伝説の名作が、ファン待望の実写化となりました。「モテキ」「まほろ駅前番外地」など、独特の感性で名を馳せる監督・大根仁さんがゴールデン初進出というのにもワクワクですね。下赤塚にある探偵事務所を舞台に、普通なら誰も引き受けたがらない難事件に挑む主人公たち。人情モノから本格的ミステリー、超常現象まで…ジャンルレスな展開が癖になるかも!?そして名作と言えば、松本清張さん「黒革の手帖」も再び実写ドラマ化へ。武井咲さん主演でテレビに帰ってきますよ~。本作は2004年、米倉涼子さんが演じたことでも記憶に新しいはず。人々の欲望が息苦しいほどに交錯する夜の街・銀座――全てを蹴散らし頂点を目指す女の孤高なる戦いがいま、新たな幕を開けます。■夏はやっぱり恋の季節!“愛ある物語”が続々登場今回のイチオシは、愛に溢れたホームドラマ「過保護のカホコ」。ほっこり系がお好きな方におすすめです。民放ドラマ初主演となる高畑充希さんが演じるのは、“究極の箱入り娘”。超絶過保護な親のもと、大学卒業まで何不自由なく育ってきた主人公が、就職活動を機に“本当の自分探し”を始める物語となっています。彼女にとって“恋”の二文字に触れるのも生まれて初めて――心洗われる一作をお楽しみください。また、愛執劇がお好みの方にはこちらをご紹介。福士蒼汰さん主演の「愛してたって、秘密はある。」です。母親を守るため、過去に父親を殺したという秘密を持つ主人公(福士)。日常が静けさを取り戻したのも束の間、恋人(川口春奈)との結婚を目前に、奇妙にも過去の事件が暴かれ始める…。果たして、全てを明かすことだけが“愛”なのでしょうか。企画・原案を手掛けるのがあの秋元康さんとあって、どんなどんでん返しがあるのか…ドキドキです。さて最後は、毒舌好きな方にイチオシ。山崎育三郎さんがドラマ初主演をつとめる「あいの結婚相談所」で“愛ある喝”を堪能してみては?入会金200万円と高額ながら、あらゆる手段で成婚率100%に持ち込むという幻の結婚相談所。「結婚に恋愛は必要なのだろうか」という普遍的なテーマを軸に、新たな毒舌ヒーローのアドバイスが胸に毎話刺さります。心してご覧あれ~。以上、いかがでしたか? 是非、お気に入りの一作を見つけてみてくださいね!(text:Yuki Watanabe)
2017年07月07日夏ドラマがスタートします。お気に入りの役者さんがいるから、すでにチェック済み! なんて人もいるかもしれませんね。実生活ではなかなかお目にかかることのない色男も、ドラマならすぐに出会えます。でもイイ男の要素だけじゃ、物足りなくなっちゃう…そんな欲張りなあなたのために、「イケメン俳優主演+個性的でマニアック」な作品をドラマ好きの筆者がピックアップしてみました!■そっと成長を見守りたくなる母心「デッドストック 未知への挑戦」「デッドストック 未知への挑戦」で主演をつとめるのは、連続ドラマ初主演の村上虹郎さん。テレビアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の実写ドラマで初めて村上さんを知った私。その初々しい演技にまるで自分の息子のような親しみを覚え、今回注目させていただきました。舞台はテレビ東京の新社屋。旧社屋からの移転にともない大量廃棄されたテープのなかに怪奇現象の映った古いテープが発見され、村上さん演じるテレビクルーらが当時の現場へ向かう…というストーリーです。「物語が進行するにつれ己と向き合うことになるので大変」と村上さん自身もコメントしており、若き才能とこれまでにないホラーのかけあわせにワクワク。7月21日(金)深夜0時52分からスタートです。■超完璧サラリーマンに隠された甘美な秘め事「さぼリーマン甘太朗」漫画が原作の「さぼリーマン甘太朗」は、歌舞伎俳優・尾上松也さん主演の男子スイーツドラマ。尾上さんはこれまで歌舞伎以外にもミュージカルや大河ドラマなどに出演されています。仕事ができる独身のメガネイケメン。でも実は「仕事をサボってスイーツを食べること」が大好きな尾上さん演じる甘太郎。見どころはイケメンが甘美に酔いしれ、脳内トリップするところです。実は尾上さん自身も1人で甘味どころを訪れるくらい甘いもの好きだそうで、ドラマを通してスイーツ男子が生活しやすい環境ができることを望んでいるそう。登場するのは実在するお店なので「いつか食べにいこう」とチェックするのも楽しそうですね。ドラマは7月13日(木)深夜1時からスタート。さらにNetflixでの配信や、BSジャパンでの放送もあるようです。■フィクション? ノンフィクション? 人情ドラマ「居酒屋ふじ」永山絢斗、大森南朋。共演は5年ぶりという2人が主演をつとめるのが「居酒屋ふじ」です。このドラマ、実は同名小説が原作となっており、小説ではすでにこの世をさってしまった店主「おやじ」の半生が描かれているそう。ドラマのセットはこの小さな居酒屋の店内を克明に再現したもので、実際にお店で提供されている名物メニューも登場します。大森さんは永山さんについて「かつての自分を見ているようだ」と話しており、とてもかわいがっている様子。大森さんには大人の色気を感じ、見るたびにドキドキしてしまう私ですが、今回のドラマでは永山さんとの愛(?)あふれるやりとりを予想しており、ほっこりできそうな気がします。篠原涼子さん、余貴美子さん、椎名桔平さん、大杉漣さんら豪華ゲスト陣が本人役として「ふじ」との思い出を語る姿が見られるなど、新感覚の人情ドラマとなっている「居酒屋ふじ」は7月8日(土)スタート。Amazonプライム・ビデオでも独占先行配信中です。3つのドラマに共通しているのはイイ男×リアル。実在するお店や、実名登場、ロケ地がテレビ局といった特徴は、ほかのドラマにはなくて新鮮です。この夏の楽しみをもらって、潤い補給しちゃいましょう!<参考サイト> 「デッドストック 未知への挑戦」 「さぼリーマン甘太朗」 「居酒屋ふじ」
2017年07月05日朝昼晩、放送時間帯の区別なく、おもしろそうなドラマをチェックしてはわくわくと第1話を鑑賞するのが大好きな筆者です。そんなドラマ好きな私が、7月よりスタートする新ドラマをチェック! 「これは当たるぞ」と思う注目作を、独断と偏見により選んでみましたのでご紹介しましょう。■芸人×アーティストの絡みはいかに! 「わにとかげぎす」「しゃべくり007」や「今夜はナゾトレ」など、テレビで顔を見ない日はないほど売れっ子の有田哲平(くりぃむしちゅー)さん。彼が主演をつとめるのが「わにとかげぎす」です。つっかえずにタイトルがいえた人はさすがです…。「行け! 稲中卓球部」でおなじみの古谷実さんの漫画が原作となっており、有田さんは友だちをつくろうとしてトラブルに巻き込まれる男を演じます。あらすじを読む限り、内容が謎すぎてどんなテイストに仕上がるかわからないところが余計に見たくなる作品です。注目ポイントは水曜日のカンパネラ・コムアイさんの出演。ちまたでは「奇抜なアーティスト」としてアクが強いイメージがありますが、ドラマでは有田さんを「誘惑する女」役を演じるとのこと! 個性と色気の融合に注目です。コムアイワールドにハマっていない人も、彼女に魅了される日は近いかもしれません。■妻を亡くした無気力男に新しいママを! 「悦ちゃん(えっちゃん)」バラエティでは適当キャラが人気のユースケ・サンタマリアさん。これまで何度もドラマ化されてきたという「悦ちゃん(えっちゃん)」という作品で、彼は今回うだつのあがらない妻を亡くした男を演じます。個人的にユースケ・サンタマリアさんには「裏の顔」を期待しているので、シリアスな作品でミステリアスな役どころをつとめてほしい! と常々思ってきましたが、今回は笑って泣けるラブコメ。ヘタレ感を前面に押し出した「陽」な彼の出番です。「踊る大捜査線」の真下正義役でも、ぬけてるキャラクターの好演ぶりが記憶に残っているので、これもこれでまたハマり役になりそうですね…。今回はパパ役ということで、親子愛もテーマのひとつになっていそう。門脇麦さんや石田ニコルさんら、美女とのかけあいにも期待しています!■パワフルママから明日のエネルギー補給「カンナさーん!」インスタフォロワー数日本一。海外メディアにもとりあげられ、今やワールドワイドに活躍するお笑い芸人の渡辺直美さん。彼女が初の連ドラ主演をはたすのが漫画原作の「カンナさーん!」です。仕事、子育てと向き合う毎日は誰だって心折れそうになる瞬間がありますよね。私は週1で心くじけてます。「今日の私、ダメダメじゃん!」そんなときに見たい、元気をもらいたいと、今回チョイスさせていただきました。シングルマザー役がつとまるのか? 適役か? そんなことよりも、渡辺さん自身からはなたれる、太陽みたいな明るさに魅せられてしまいたい作品。爆発力のあるパフォーマンスは周知されているからこそ、ドラマだから見られるシリアスな本格演技に注目しています。子育てや仕事で悩むママにも、やさしいエールをくれそうです。意識したわけでもないのに、芸人さん主演が2本も…! ドラマ界に新たな風をふかせてほしいです!<参考サイト> 「わにとかげぎす」 「悦ちゃん(えっちゃん)」 「カンナさーん!」
2017年06月21日ベッドサイドドラマ(bedsidedrama)が2017年春夏コレクションを2016年10月20日(木)、東京・渋谷ヒカリエにて発表。テーマは“daydream believer”。起きてても夢を忘れないデザイナーの、10周年への意気込みが感じられた。ブランコと窓が吊り下げられた幻想的な会場に、スローテンポの曲が流れ始めてショーは始まった。動物のぬいぐるみが付いているマフラーや、袖にフェザーがついたオールインワンが、会場をふわふわとした優しい雰囲気で包む。ぼんやりともやがかかったような象徴的な柄は、トップスやワンピース、スウェットなどにカラーを変えて登場する。シルエットは眠りに落ちる時のようにリラックスしており、ルームウェアのようなセットアップやワンピース1枚で完成されたスタイリングも。ぬいぐるみを抱えて、夢を見る準備は万端といったところだろうか。靴やかぎ針編みのパンツに鎖のモチーフを付けたり、大きなタッセルがついたテニスラケット、ロウソクのヘッドピースなど非現実的で無秩序なモチーフは、私たちの夢の中での風景を思わせる。カラーパレットはアースカラーや、ホワイトやグレーで基本的にナチュラルな風合いだが、単色のレッドワンピースなど主張の強いアイテムも。カーキのブルゾンの胸元に配された動物は歴代のルックで登場したキャラクター達で、10周年の意味合いも込めている。最後は忌野清志郎の「デイ・ドリーム・ビリーバー」の女性ボーカルアレンジが流れ、締めくくられたショー。柔らかな夢を私たちに見せると同時に、10年経っても色褪せないデザイナーの夢を反映していたコレクションだった。
2016年10月23日●壊滅的な視聴率の背景とは?リオ五輪の中継で放送が飛ぶなど、例年以上に悩まされた2016年の夏ドラマが終了。「全話2ケタ視聴率の作品が0本」という壊滅的な状況の中、トップは『家売るオンナ』(日本テレビ系)の11.6%だった。2番手が『仰げば尊し』(TBS系)の10.6%、3番手が『刑事7人』(テレビ朝日系)の10.3%で、2ケタはこの3本だけ。日本テレビの水曜22時、TBSの日曜21時、テレビ朝日の水曜21時。いずれも歴史と実績を持ち固定ファンのいる放送枠であり、前期春ドラマの1~3位も全く同じだった。しかし、テレビウォッチャーの満足度やクチコミサイトなどの指標では、別の作品が支持を集めるなど、今や視聴率は枠の人気指標のようになりつつある。ここでは、「夏仕様の仕掛けに明暗」「真っ向勝負! 日曜ドラマの健闘」「夏の宿題は来年に持ち越しへ」という3つのポイントから検証し、全19作を振り返っていく。今回も「視聴率や俳優の人気は無視」のドラマ解説者・木村隆志がガチ解説する。■ポイント1:夏仕様の仕掛けに明暗リオ五輪の中継や在宅率が下がる"2016年の夏対策"として、各局はさまざまな仕掛けを用意していた。『好きな人がいること』(フジテレビ系)は、海辺や花火の映像と胸キュンシーン。『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』(フジテレビ系)は、夏らしいホラーな死体の描写。『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)は、エアギターと一人カラオケのライブ感。『家売るオンナ』は、変人ヒロインの奇行でカラッと解決。『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)は、子どもの夏休み期間に特別養子縁組というテーマ選択。『神の舌を持つ男』(TBS系)は、堤幸彦監督のシュールな2サスギャグ。『時をかける少女』(日本テレビ系)は、全5話でリオ五輪前に終了の早業。夏仕様の仕掛けが功を奏したと言えるのは、視聴率でトップに立った『家売るオンナ』と、ツイッターやオンデマンドで圧倒的な反響のあった『好きな人がいること』の2作のみ。そもそも夏仕様の仕掛けは、「飛び道具のような思い切った策で注目を集めて、視聴率やクチコミアップにつなげる」ことが目的だったが、大半の作品がさほど話題を集めることなく終了した。■ポイント2:真っ向勝負! 日曜ドラマの健闘前項目でふれたように、多くの作品が飛び道具のような仕掛けを使う中、日曜放送の3作はストレートな作風で真っ向勝負。『仰げば尊し』は、「学園モノのクラシック」と言える熱い師弟愛と友情を描き、『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(フジテレビ系)は、ビジネスモノらしく社員たちの成長と絆を切り取り、『そして、誰もいなくなった』(日本テレビ系)は、「登場人物の全員が怪しい」というミステリーのど真ん中を貫いた。視聴率は『仰げば尊し』がかろうじて2ケタを記録した程度でいずれもふるわなかったが、「テレビウォッチャー」(データニュース社)の満足度を見ると、『仰げば尊し』がトップ、『そして、誰もいなくなった』が3位、『HOPE』が4位と、日曜放送のドラマが上位に集まった(2位は『家売るオンナ』)。このところ日曜に放送されるドラマの多くは男優主演で、幅広い視聴者層に向けて作られている。夏ドラマでは寺尾聰、藤原竜也、中島裕翔が主演を務めたが、次期の秋ドラマでも織田裕二、玉木宏、沢村一樹と実績十分の男優がズラリ。平日が女性視聴者を意識して女優主演の作品ばかりになる一方、日曜は女性に加えて男性や子どもも一緒に見られる王道の作品が増えているのだ。■ポイント3:夏の宿題は来年に持ち越しへ夏はリオ五輪だけでなく、もともとイベントや外出の機会が多く、テレビ業界にとっては最も厳しい時期。特に「毎週見てほしい」連ドラは苦戦必至であり、例年スタッフを悩ませてきた。しかし、2013年の『半沢直樹』(TBS系)が空前のヒットとなって以降、各局が「夏は爆発的な視聴率が取れる時期」という意識を持ち、同作のような「右肩上がりで視聴率が上がる」コンテンツを探しはじめる。2014年の『HERO』(フジテレビ系)と、2015年の『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)は、名作の続編であり、"ポスト半沢"としての期待も高かったが、いずれも前作より視聴率を下げ、第3シリーズは作られていない。その他では、不倫を叙情的に描いた『昼顔 ~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)のような"小成功"があったのみで、ほとんどの作品が1ケタ視聴率に沈んでいる。なかには、応援団の世界を男臭く描いた『あすなろ三三七拍子』(フジテレビ系)、日本屈指の脚本家がオムニバスでリレーした『おやじの背中』(TBS系)、合唱ミュージカル風の演出が光った『表参道高校合唱部!』(TBS系)などのチャレンジングな作品もあったが、いずれも思うような成果を収められなかった。今年も、夏らしい「学園」「ホラー」、人気コンテンツをひと工夫した「グルメ+α」「事件解決+オールロケ」、放送回数の短縮(6作が5~8話で終了)など、他のクール以上に試行錯誤が見られたが、けっきょく"ポスト半沢"は見つからず。それどころか、"ポスト昼顔"も見当たらず、「右肩上がりのヒット」という夏の宿題は来年に持ち越されることになった。全作の全話を見た結果、夏ドラマの最優秀作品に挙げたいのは、『HOPE』。他の作品が飛び道具のような仕掛けに走る中、サラリーマンの人間ドラマをハートフルに描き切った。『そして、誰もいなくなった』は、"追い込まれ系ヒーロー"藤原竜也の魅力をストレートに描写。ミステリー1本で最後まで駆け抜ける雄々しさを感じさせた。男優では、生徒役との年齢差を感じさせない熱演を見せた『仰げば尊し』の寺尾聰と、ハマリ役を力まず忠実に演じた『そして、誰もいなくなった』の藤原竜也。女優では、過去のヒロインに負けないみずみずしさを感じさせた『時をかける少女』の黒島結菜と、"総理大臣と対峙する料理人"という難役をしなやかに演じた『グ・ラ・メ! ~総理の料理番~』の剛力彩芽を挙げておきたい。また、『侠飯』(テレビ東京系)の三浦誠己、『そして、誰もいなくなった』の小市慢太郎、『HOPE』の遠藤憲一、山内圭哉などの助演男優も大活躍。作品の世界観を象徴するキャラクターで主演を引き立てていた。余談だが、これらと同等にクオリティが高かったのは、深夜帯の『闇金ウシジマくん Season3』(TBS系)、『ラブラブエイリアン』(フジテレビ系)、『こえ恋』(テレビ東京系)。深夜ドラマらしいケレン味とリアリティのバランスが絶妙だった。【最優秀作品】『HOPE』次点-『そして、誰もいなくなった』『仰げば尊し』【最優秀脚本】『そして、誰もいなくなった』次点-『侠飯』『はじめまして、愛しています。』【最優秀演出】『HOPE』次点-『グ・ラ・メ!』『家売るオンナ』【最優秀主演男優】寺尾聰(『仰げば尊し』)次点-藤原竜也(『そして、誰もいなくなった』)【最優秀主演女優】黒島結菜(『時をかける少女』)次点-剛力彩芽(『グラメ』)【最優秀助演男優】三浦誠己(『侠飯』)次点-小市慢太郎(『そして、誰もいなくなった』)【最優秀助演女優】多部未華子(『仰げば尊し』)次点-神野三鈴(『せいせいするほど、愛してる』)【優秀若手俳優】北村匠海(『仰げば尊し』)佐藤玲(『ON』)●19作ガチ採点!3作の三ツ星理由各作品のひと言コメントと採点(3点満点)○『好きな人がいること』月曜21時~フジテレビ系出演者:桐谷美玲、山崎賢人、三浦翔平ほか寸評:イケメン三兄弟とヒロイン目線の描写で、狙い通り若年層の心をガッチリつかんだ。キャラも物語もキャストも記号的で目新しさはないが、それが確実なニーズとも言える。ネットや副音声、他番組とのコラボなど、「やれることは全てやろう」という若きスタッフの姿勢は今後の光になるかも。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆☆】○『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』火曜22時~フジテレビ系出演者:波瑠、横山裕、渡部篤郎ほか寸評:旬の輝きを放つ波瑠に、醜い異常犯罪者をぶつけ、さらにグロテスクな死体を加えて、鮮明なコントラストを表現。ミステリーの薄い脚本に物足りなさは残るが、カラッとした映像の多い夏ドラマの中で、そのコンセプトは異彩を放っていた。丸1年間ドラマに出続けた波瑠もようやくひと休み。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆☆】○『せいせいするほど、愛してる』火曜22時~TBS系出演者:武井咲、滝沢秀明、中村蒼ほか寸評:前半は恥ずかしさと紙一重の胸キュンシーンで引っ張り、後半は悪妻の暴走で引きつけ、全編でエアギターが支えた。不倫と純愛の行方は最終回でハッピーエンドを迎えたが、やはり本筋から離れるシーンが多すぎて共感度は高まらず。ともあれ制作サイドの実験的な要素も濃く、成果もあった。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆視聴率☆総合☆】○『刑事7人』水曜21時~テレビ朝日系出演者:東山紀之、高嶋政宏、北大路欣也ほか寸評:シリーズ2で事件と解決の質がアップ。刑事ドラマに慣れた同枠の視聴者に向けて作り込もうという姿勢がうかがえた。ただ、主人公のキャラも、作品のトーンも明らかに変わったため、戸惑った人がいたのは事実。何より「刑事7人」と言いながら、なかなかそろわない展開は消化不良だった。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆視聴率☆☆総合☆】○『家売るオンナ』水曜22時~日本テレビ系出演者:北川景子、千葉雄大、仲村トオルほか寸評:ヒロインの破天荒な言動でサクッと1話完結。継続視聴の難しい今夏にフィットするコンセプトは、プロデューサーのファインプレーだろう。変人の描写も、家の販売と問題解決も、かなりの薄味だったが、それも狙いか。最終回でヒロインのキャラが人情派になるなど、思い切りブレたのが残念。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆視聴率☆☆☆総合☆☆】○『死幣―DEATH CASH―』水曜24時10分~TBS系出演者:松井珠理奈、戸次重幸、清原果耶ほか寸評:アイドル主演のホラーというありがちな作品と思いきや、「今後ドラマ界を担う有望株を毎週1人ずつ殺していく」という斬新な展開に驚かされた。ただ、裏を返せば、有望株の見せ場が少なかったとも言える。終盤の強引な展開はホラーなら許せる範囲だが、もう一歩脚本を練れたのではないか。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆】○『女たちの特捜最前線』木曜20時~テレビ朝日系出演者:高島礼子、宮崎美子、高畑淳子ほか寸評:高島、高畑の家族が事件を起こすアクシデントで、作品に集中させてもらえず、わずか6話で終了。宮崎を含めた3人はさすがの芸達者ぶりを見せ、渡辺いっけいのキャラは光っていたが、やはり「3人のおばさんが井戸端会議から事件を解決する」というコンセプトに無理があったとも言える。採点:【脚本☆演出☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆】○『はじめまして、愛しています。』木曜21時~テレビ朝日系出演者:尾野真千子、江口洋介、速水もこみちほか寸評:夏休み期間に特別養子縁組というテーマを扱う意外性と、熱演が代名詞の尾野と江口を生かした遊川和彦の脚本はさすが。それでも最後まで油断はできなかったが、平穏に終わったのはむしろサプライズ。ただ、ピアノに関する展開に、ほとんど奥行きや意外性がなかったのはなぜなのか?採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆視聴率☆☆総合☆☆】○『営業部長 吉良奈津子』木曜22時~フジテレビ系出演者:松嶋菜々子、松田龍平、DAIGOほか寸評:最後までステレオタイプな"女上司"と"松嶋菜々子"のイメージで押し通した。産後復帰やワークライフバランスなどの現代性を入れようとしていたが、職場の人間関係や営業職の扱いは10年以上前からほとんど変わっていない。松田のピリッとしたムードも、伊藤歩の憎らしさも不発。採点:【脚本☆演出☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆】○『遺産相続弁護士 柿崎真一』木曜23時59分~日本テレビ系出演者:三上博史、森川葵、酒井若菜ほか寸評:「これぞ三上博史」というクセのある主人公も、森川とのポップなやり取りも心地よし。大金目当てに悪人が次々に登場するが、『闇金ウシジマくん』のような恐ろしさを感じないのは、あえてB級路線を進む同枠のカラー。最終回など質の高い脚本もあっただけに、各話のバラつきがもったいない。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆視聴率☆総合☆☆】○『ヤッさん~築地発!おいしい事件簿』金曜20時~ テレビ東京系出演者:伊原剛志、柄本佑、里見浩太朗ほか寸評:伊原と柄本のかけ合いでクスッと笑える牧歌的なムードは同枠ならでは。グルメの扱いもテレ東らしく慣れたもの。事件のスケールは小さいが、だからこそヤッさんのお説教が映える。今のところ、築地市場で最後となる(予定の)記念碑的ドラマだけに、6話でサラッと終わってガッカリ。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆☆】○『神の舌を持つ男』金曜22時~TBS系出演者:向井理、木村文乃、佐藤二郎ほか寸評:最初から最後まで堤幸彦監督に丸投げしたようなドラマだった。"2サスあるある"を詰め込んだ小ネタがハマらなかったのは、「舌の力で解決」「謎の芸者を追って温泉をめぐる」という物語の軸で、視聴者をつかめなかったからか。オールロケの美観と多彩なカメラワークでは楽しませてくれた。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆視聴率☆総合☆】○『グ・ラ・メ!~総理の料理番~』金曜23時15分~テレビ朝日系出演者:剛力彩芽、滝藤賢一、小日向文世ほか寸評:料理のスタイリングを筆頭に、映像の格調が作品全体を引き締めていた。総理官邸が舞台だけに、料理の影響力を限定的にしてリアリティを保とうとしていたが、深夜枠だけにむしろ遊んで欲しかった感も。滝藤、小日向、高橋一生の助演トリオは安定感十分だったが、もっと追い込めたのでは?採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆視聴率☆☆総合☆☆】○『侠飯~おとこめし~』金曜24時12分~テレビ東京系出演者:生瀬勝久、柄本時生、内田理央ほか寸評:冷蔵庫のあり合わせを使った料理は、地味だが実践的で、"飯テロ"の他作品とは差別化できている。ヤクザパートが中途半端だった反面、柄本や内田の就活をめぐる生瀬の説教がドラマ性をグッと高めていた。最終回の大どんでん返しは、「生瀬と三浦誠己の演技がいかに優れていたか」を物語る。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆視聴率☆総合☆☆】○『時をかける少女』土曜21時~日本テレビ系出演者:黒島結菜、菊池風磨、竹内涼真ほか寸評:リオ五輪を意識してか、わずか5話で終了。タイムリープを多用した筋書きは、"2016年版アップデート"と言ったところか。ひと夏の恋模様を描いた輝きと切なさは、確かに継承されていた。黒島がデビュー当時に戻ったようなみずみずしさを見せたほか、竹内がドラマの世界観を見事に体現。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆☆】○『ノンママ白書』土曜23時40分~フジテレビ系出演者:鈴木保奈美、菊池桃子、高橋克典ほか寸評:ノンママの苦境と奮闘を描くために、周囲の人々を悪役に仕立て上げて、かえって共感を削いでいた。ノンママをきちんと見せるなら、ワーママや男性社員たちにもリアリティがなければ厳しい。アラフィフ女性3人のトークパートは実験だろうが、さすがに長すぎてドラマ性が急降下。採点:【脚本☆☆演出☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆☆】○『仰げば尊し』日曜21時~TBS系出演者:寺尾聰、多部未華子、石坂浩二ほか寸評:不良生徒や暴力、先生の病気、家庭問題など、1980年代の学園ドラマを思わせる脚本だが、それが若者には新鮮で、大人にはノスタルジー。クライマックスに向けて加速度的に魅力が増していった。大物候補の若手俳優をそろえただけに、成長ドキュメンタリーとしては物足りない。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆視聴率☆☆☆総合☆☆☆】○『HOPE~期待ゼロの新入社員~』日曜21時~フジテレビ系出演者:中島裕翔、遠藤憲一、山本美月、瀬戸康史ほか寸評:社内の多様な人間関係をうまく交通整理し、新入社員たちにクローズアップ。主人公に共感し、応援するだけでなく、上司や先輩の目線から見守ることもできる汎用性の高い作品となった。ビジネス作はリアリティを追求すると、今どきの視聴者は息苦しさを感じるだけにほどよい塩梅。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆視聴率☆総合☆☆☆】○『そして、誰もいなくなった』日曜22時30分~日本テレビ系出演者:出演者:藤原竜也、玉山鉄二、二階堂ふみ寸評:映画『カイジ』『インシテミル』の藤原竜也ふたたび。追い込まれる主人公の演技は盤石で、展開に合わせて微妙に変わる悲壮感を演じ分けていた。1つのミステリーで最後まで引っ張り、犯人の的を絞らせない脚本は見事。安易に1話完結を選ぶ風潮がある中、その意欲は特筆すべき。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆キャスト☆☆視聴率☆総合☆☆☆】■木村隆志コラムニスト、テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月間20本超のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などに出演。取材歴2000人を超えるタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。
2016年10月04日データニュース社が運営する視聴状況調査「テレビウォッチャー」による、7月スタートの夏の連続ドラマの全話平均満足度が出そろい、寺尾聰主演のTBS系『仰げば尊し』がトップとなった。○夏ドラマ全話平均満足度ランキングテレビウォッチャーは、関東1都6県3,000人を対象に実施しているもので、満足度は5点満点で評価。全体の数値傾向から、3.7以上を高満足度と位置づけているが、『仰げば尊し』は第7話で4.2という高数値を記録し、最終話も4.14で着地した。2位は、同クール平均視聴率トップの北川景子主演『家売るオンナ』(日本テレビ系)。初回の3.52が最低値で以降はどんどん上昇し、最終話で4.2まで達した。3位は、初回満足度トップだった、藤原竜也主演『そして、誰もいなくなった』(日テレ系)。2話で若干下がった以降は3.9以上の高数値で推移していたが、最終話で3.3と急降下してしまった。最終話の自由記述の感想を見ると、「最後が拍子抜けした」(42歳男性)、「結末が微妙だった」(23歳女性)など、納得のいかなかった視聴者が多かったようだ。直接対決となっている日曜21時枠では、春ドラマでTBS系『99.9-刑事専門弁護士-』が視聴率でも満足度でも、フジ系『OUR HOUSE』を大きく引き離したが、今クールではフジ系『HOPE~期待ゼロの新入社員~』が、全話平均満足度で0.069差まで迫った。また、火曜22時枠では、カンテレ・フジ系の『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』が、BPOからの"残虐シーン"に関する提言をもろともせず、3.721で5位にランクイン。TBS系『せいせいするほど、愛してる』は11位だったが、全話平均視聴率では0.1ポイント差というデッドヒートとなった。全体で見ると、高満足度の3.7以上となったのは6作品で、春ドラマから1作品減。また、全話平均4を超える作品は0本(春ドラマは1本)だった。今クールは視聴率面でも苦戦し、全話平均2ケタに乗ったのが3本のみという厳しい状況となっている。●「テレビウォッチャー」調査概要・対象局:地上波(NHK総合、NHK Eテレ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)、BS(NHK BS1、NHK BSプレミアム、BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジ、Dlife)・サンプル数:地上波(関東1都6県)男性1,500+女性1,500=計3,000、BS(全国47都道府県)男性1,500+女性1,500=計3,000・サンプル年齢構成:「20~34歳」「35~49歳」「50~79歳」各年代男女各500サンプル ・調査方法:毎日モニターにテレビ視聴に関するアンケートを配信し、データを回収するウェブ調査・調査内容:接触数(4段階)、録画数、視聴満足度(5段階)、番組の感想(自由記述)
2016年09月26日女優・北川景子主演の日本テレビ系ドラマ『家売るオンナ』が14日(22:00~23:00)に最終回を迎え、番組視聴率13.0%と自己最高を更新。7月スタートの夏ドラマでも、トップとなった。同ドラマは、初回12.4%でスタートし、リオ五輪中継の影響を受けた第5話(9.5%)を除き、2ケタをキープ。最終話で自己最高の13.0%と有終の美を飾り、全10話平均で11.6%となった。同作は、北川演じるテーコー不動産のスーパー営業ウーマン・三軒家万智が、客とその家族が抱える問題に土足で踏み込んで解決することで、必ず家を買わせてしまうストーリー。最終回で記録した番組視聴率13.0%は、7月スタートの夏ドラマの中で現時点トップ。全話平均11.6%も、現時点でトップとなっている。視聴率の数字は、ビデオリサーチ調べ・関東地区。
2016年09月15日8月が目前に迫り、ようやく2016年の夏ドラマがそろった。録画視聴の増えた今となっては目安の1つにすぎないものの、視聴率は全体的に低調。初回視聴率は、『家売るオンナ』(日本テレビ系)の12.4%が最高で、その他の作品は10%前後に集中した。なかでも、『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(フジテレビ系)は6.4%、『神の舌を持つ男』(TBS系)は6.5%、『ヤッさん~築地初!おいしい事件簿~』(テレビ東京系)は4.7%と厳しいスタートになり、「夏枯れ」なんて言葉が報道されている。しかし、当然ながらドラマの面白さと視聴率はあくまで別問題。夏ドラマで本当に面白くて、今後期待できるのはどの作品なのか? 今回もドラマ解説者の木村隆志が、俳優名や視聴率など「業界のしがらみを無視」したガチンコで、今クールの傾向とおすすめ作品を挙げていきます。夏ドラマの主な傾向は、[1]逆境に燃えるドラマ班[2]「イチかバチか」の大勝負[3]演技派主演vs二世俳優の3つ。○傾向[1]逆境に燃えるドラマ班もともと夏はドラマ業界にとっては、鬼門と言える時期。社会人も学生も長期休暇が多いため在宅率が低く、「連ドラを毎週見る」のが難しい。さらに、大型イベントが目白押しで「放送そのものが飛んでしまう」こともあり、実際昨年の『ナポレオンの村』(TBS系)は世界陸上などの影響で3週間放送のない空白期間に悩まされた。そのためテレビ業界には、前述したように「夏枯れ」という言葉があるのだが、今年に至っては大干ばつ。何と言っても、リオ五輪という最大級のイベントがあるだけに、例年以上の苦戦が予想されている。しかし、各局ドラマ班はそんな逆境に立ち向かうべく、熱気あふれる対策を講じた。たとえば、『好きな人がいること』(フジテレビ系)は、5月1日に早くも制作発表を行い、しかもそれがライブ配信。春ドラマがはじまったばかりの時期に、芸能記者たちを欺くような形式で行ったのは、同作が若者にターゲットを絞っているから。近年、恋愛映画でヒットを飛ばしたキャストや、胸キュンシーンを詰め込んだ作風なども含め、さまざまな策を取っていることがわかる。『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』(フジテレビ系)は、旬の女優・波瑠を猟奇的な殺人者と対峙させることで、コントラストの鮮明さで勝負。死体のグロテスクな描写も含め、ツイッターなどのライブアクションを狙う要素が多い。『仰げば尊し』(TBS系)は、感動の実話を『ROOKIES』(TBS系)のスタッフが実写化。徐々に上達する吹奏楽の演奏シーンや、敢えて採用した前時代的な暴力シーン、次代を担う若手俳優がぶつかり合うシーンなど、複数の見どころを用意した。その他、『家売るオンナ』の北川景子、『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)の滝沢秀明、『営業部長 吉良奈津子』(フジテレビ系)の松嶋菜々子、『仰げば尊し』(TBS系)の寺尾聰、『そして、誰もいなくなった』(日本テレビ系)の藤原竜也など、視聴者のイメージに合致し、キャラクターをつかみやすい設定を用意して、逆境の夏に挑んでいる。○傾向[2]「イチかバチか」の大勝負前述したように厳しい条件下だけに、いつになく思い切った勝負を仕掛けている作品が目立つ。『せいせいするほど、愛してる』は、ストーリーそっちのけで、「そのカゼ、俺にうつせよ」などの笑いさえ誘うシーンを連発。ティファニーを舞台にしていることも併せて、強烈なトピックスを次から次へと仕掛けている。『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)は、『家政婦のミタ』(日本テレビ系)などの脚本家・遊川和彦を招いて、特別養子縁組という難テーマにトライ。昨今の作品に多い、強烈なキャラや派手な事件は少なく、淡々と描く姿勢が潔い。『神の舌を持つ男』は、ロケ負担が大きい温泉をめぐる設定にチャレンジ。向井理のペロペロと三助の演技は、賛否両論を覚悟した上での演出だろう。『HOPE~期待ゼロの新入社員~』は、韓国で社会現象を起こしたドラマが原作で、ゴールデン帯・連ドラ初主演の中島裕翔を抜擢。サブタイトルに「期待ゼロ」のフレーズを入れたのは、「ダメ元」に近い挑戦の様相が色濃い。『時をかける少女』(日本テレビ系)も、何度となくリメイクされてきた作品に敢えてトライ。海や祭りなどの夏らしい映像美を生かしつつ、5話完結に凝縮したのも、バクチの1つと言える。「夏は厳しい時期だから、無難なドラマで」ではなく、「思い入れの強いドラマを作って、あとはなるようになれ!」。そんなスタッフたちの声が聞こえてくるようだ。○傾向[3]演技派主演vs二世俳優今期は実に9人もの二世俳優が出演。しかも今後の日本俳優界を背負って立ちそうな大物候補ばかりであり、演技派主演と堂々渡り合っている。『仰げば尊し』には、千葉真一の息子・真剣佑、村上淳&UAの息子・村上虹郎、中野英雄の息子・太賀がメインの生徒役で出演。寺尾聰とガチンコでぶつかり合うシーンが目玉となっている。『家売るオンナ』には、プロ野球ソフトバンク工藤公康監督の息子・工藤阿須加が出演。北川景子演じる変人ヒロインに振り回される営業マンを熱演している。柄本明の息子・柄本佑は、『ヤッさん~築地発!おいしい事件簿~』(テレビ東京系)で主演の伊原剛志と渡り合い、弟の柄本時生も『侠飯~おとこめし』(テレビ東京系)で主演の生瀬勝久と対峙。さらに、『営業部長 吉良奈津子』では、松田優作さんの息子・松田龍平が、主演の松嶋菜々子とバチバチやり合っている。その他、高畑淳子の息子・高畑裕太は『仰げば尊し』と『侠飯~おとこめし~』に、歌舞伎役者・中村錦之助の息子・中村隼人は『せいせいするほど、愛してる』に出演。二世俳優たちは、主演クラスの先輩にセリフをぶつけ、体当たりで向き合う姿勢を見せている。演技派主演から刺激を受けた彼らが、ひと夏を超えたとき、どんな成長した姿を見せてくれるのか、楽しみでならない。これらの傾向を踏まえつつ、今クールのおすすめは、名優+若手俳優の化学反応と、成長ドキュメントに期待の『仰げば尊し』と、魅力的なプロットを軸にサラリーマン社会を描く『HOPE』の2本。くしくも同曜日の同時間帯だが、両方を追いかける価値はありそうだ。その他のおすすめは、甘酸っぱいスタンダードに新解釈を加えた『時をかける少女』、脚本・演出ともに巧みな『グ・ラ・メ~総理の料理番~』(テレビ朝日系)、「ピンチと敵だらけ」というやられっ放しの展開がレアな『そして、誰もいなくなった』。TVerや各局のオンデマンドなどで、ぜひチェックしてほしい。おすすめ5作No.1仰げば尊し(TBS系日曜21時)No.2HOPE~期待ゼロの新入社員~(フジテレビ系日曜21時)No.3時をかける少女(日本テレビ系土曜21時)No.4グ・ラ・メ~総理の料理番~(テレビ朝日系金曜23時15分)No.5そして、誰もいなくなった(日本テレビ系日曜22時30分)■木村隆志コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組にも出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』など。
2016年07月28日データニュース社が運営する視聴状況調査「テレビウォッチャー」による、7月スタートの夏の連続ドラマ初回放送分の満足度が出そろい、藤原竜也主演の日本テレビ系『そして、誰もいなくなった』(毎週日曜22:30~23:25)がトップとなった。○夏ドラマ初回満足度ランキングテレビウォッチャーは、関東1都6県3,000人を対象に実施しているもので、満足度は5点満点で評価。全体の数値傾向から、3.7以上を高満足度と位置づけているが、『そして、誰もいなくなった』は、それを初回から上回る3.88を記録した。同作は、藤原演じる藤堂新一が、同姓同名の別人の逮捕によって、全ての歯車が一気に狂い始めるという本格サスペンス。自由記述による感想を見ると「藤原竜也の演技は安定感がある」(33歳男性)など、藤原の演技への高い評価がうかがえる。また、「展開が読めずドキドキ」(21歳女性)など、前クールの春ドラマで満足度トップだった『僕のヤバイ妻』(関西テレビ・フジテレビ系)のように、予想がつかないストーリ展開も、引き続き評価される傾向にあるようだ。なお、昨年4月に新設された日テレ日曜22時半のドラマ枠で、同作は6作目となるが、初回満足度3.88は、過去最高の出だしとなっている。2位は、東山紀之主演の『刑事7人』(テレビ朝日系、毎週水曜21:00~21:54)。今回が第2シリーズで、個性あふれる刑事らが凶悪犯罪に挑む物語だが、「テレ朝の刑事ドラマが好きです」(31歳男性)、「今回も期待を裏切らない面白さがあった。また見る事が出来て良かった」(44歳女性)など、人気作を多く送り出している"枠"への信頼感があるようだ。前クールの同枠『警視庁捜査一課9係』も、初回で2位の満足度を記録している。そして3位は、日曜21時台の寺尾聰主演『仰げば尊し』(TBS系)と、中島裕翔主演『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(フジテレビ系)が同率で並んだ。前クールでは、TBSの『99.9-刑事専門弁護士-』が視聴率でも満足度でも、フジ『OUR HOUSE』を大きく引き離したが、今回は『仰げば尊し』に「期待していた以上に面白かったしいいドラマだった」(28歳女性)、『HOPE』に「なかなか良いドラマだと思う」(48歳女性)と、いずれも高い評価を受けている。●「テレビウォッチャー」調査概要・対象局:地上波(NHK総合、NHK Eテレ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)、BS(NHK BS1、NHK BSプレミアム、BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジ、Dlife)・サンプル数:地上波(関東1都6県)男性1,500+女性1,500=計3,000、BS(全国47都道府県)男性1,500+女性1,500=計3,000・サンプル年齢構成:「20~34歳」「35~49歳」「50~79歳」各年代男女各500サンプル ・調査方法:毎日モニターにテレビ視聴に関するアンケートを配信し、データを回収するウェブ調査・調査内容:接触数(4段階)、録画数、視聴満足度(5段階)、番組の感想(自由記述)
2016年07月26日モデルで女優の古畑星夏が、黒島結菜が主演を務め、7月9日より日本テレビ系で放送がスタートするドラマ『時をかける少女』(毎週土曜21:00~)に出演することが22日、発表された。同タイトルは、1965年に筒井康隆氏が発表してから、何度も実写化、アニメ化、舞台化されてきた青春小説。本作では、"時を自由に超える能力"を身につけた主人公の高校生・芳山未羽(黒島)と、Sexy Zoneの菊池風磨演じる未来人・深町翔平(ケン・ソゴル)との、ひと夏の恋と青春を描く。古畑が演じるのは、未羽の同級生の仲良し3人組の1人・おじょう役。その名の通り、お嬢さま然としていながら、恋に憧れる女の子で、浅倉吾朗(竹内涼真)に片思いをしていて、彼のことになると周囲が見えず恋愛妄想をしてしまうといったコミカルな役どころだ。「同世代の方々と学校の教室のシーンなどが、すごく楽しみ」と話す古畑。「土曜日の夜放送ということで、皆さんお家にいて、見てくれる方も多いと思うので、存在感を残せるように頑張りたい」と意気込みを見せる。さらに作品にちなみ、もし未来に行くことができるなら、「宝くじの当選番号を見て、現代に戻ってきて買います!」と演じる役柄に反して庶民的な想像を巡らせた。そんな古畑は、1996年7月生まれの東京都出身。2009年に、ファッション誌『ニコラ』(新潮社)のモデルオーディションで1万人以上の中からグランプリを獲得し、同誌専属モデルとして、約4年間活動してきた。2013年からはファッション誌『セブンティーン』(集英社)の専属に。女優としても活動しており、2017年公開の映画『一週間フレンズ。』に出演するほか、ドラマでは2015年の『きょうは会社休みます。』に主人公の恋のライバル役として抜てきされてきた。
2016年06月23日主演に黒島結菜、相手役に「Sexy Zone」菊池風磨を迎えて、この夏贈る新ドラマ「時をかける少女」。この度、本作の新たなキャストとして雑誌「Seventeen」専属モデルの古畑星夏が出演することが明らかとなった。ある日の放課後。理科実験室でラベンダーの香りをかいでから、少女は「時を自在に超える能力」を身につけた。そこから起こる不思議な出来事…繰り返す毎日…。そして、未来からやってきた少年に抱く、初めての「恋心」。きっと、今年は忘れたくない「夏」になる――。原作は、角川書店で発売された現在累計250万部を超える大ロングセラー小説「時をかける少女」。発売から50年、これまで様々な映像化やアニメ化・舞台化が行われてきた。また細田守監督のアニメーション映画版『時をかける少女』は、今年で公開10年を迎えることを記念して期間限定でリバイバル上映が決定。この夏は、ドラマに映画に「時かけ」が大きな盛り上がりをみせている。既に、主人公の少女・芳山未羽役には黒島さん、未来からやってきた少年・深町翔平役に菊池さん、そして2人と三角関係になるクラスメイト浅倉吾朗役に竹内涼真とフレッシュなキャストに加え、先日、教師・矢野和孝役に加藤シゲアキの配役が新たに発表。またエンディングは「NEWS」の新曲「恋を知らない君へ」が起用された。そして今回新たに出演が決定した古畑さんは、モデルとして活躍しながらも、『近キョリ恋愛』、「きょうは会社休みます。」など話題作に立て続けて出演し、新ドラマ「ふれなばおちん」にも出演が決定するなど女優業でも躍進中。また、お天気キャスターとして「Going! Sports & News」にレギュラー出演中で、今後の幅広い活躍に期待されるいま注目の女優のひとりだ。今回古畑さんが演じるのは、主人公・芳山未羽の同級生「おじょう」役。もうひとりの同級生「えりちん」を加え、芳山未羽とは仲良し3人組。おじょうはその名の通りお嬢様で、恋愛に憧れる女の子。浅倉吾朗に片想いをしていて、彼のことになるとまわりが見えなくなり、少々行き過ぎた恋愛妄想をしてしまうようなコミカルな役どころだ。出演決定について古畑さんは、「同世代の方々と学校の教室のシーンなどが、すごく楽しみ。土曜日の夜放送ということで、みなさんお家にいて、見てくれる方も多いと思うので、存在感を残せるように頑張りたいです!」と気合十分。また、ドラマタイトルにちなみ、もし未来に行くことができるなら?という質問には「宝くじの当選番号を見て、現代に戻ってきて買います!」と目を輝かせながらコメントを寄せた。「時をかける少女」は7月9日(土)より毎週土曜日21時~日本テレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2016年06月22日桐谷美玲主演で贈る夏の新月9ドラマ「好きな人がいること」。7月16日(土)より開催される「お台場みんなの夢大陸 2016」にて、本ドラマの特別企画が展開されることが分かった。今回の月9は、湘南の海辺のレストランを舞台に、ケーキ作りに人生を捧げてきたパティシエのヒロイン・櫻井美咲(桐谷美玲)が、長男・千秋(三浦翔平)、次男・夏向(山崎賢人)、三男・冬真(野村周平)のイケメン柴崎三兄弟とシェアハウスしながら恋愛模様を繰り広げるロマンチック・ラブ・コメディー。そして本ドラマが、夏の恒例イベント「お台場みんなの夢大陸2016」にて、発売前のVR(バーチャルリアリティ)機器を使用した特別企画を実施することが決定。VRとは、バーチャルリアリティのその名の通り、仮想空間をまるで現実のように疑似体験できることができる技術。今回では、桐谷さん演じるヒロイン美咲と、山崎さん演じるカリスマシェフ夏向、それぞれのキャラクターと共に濃密なひと時を過ごせる360度の映像空間を実現。この場限りでしか体験できないスペシャル企画で、ドラマの世界を再現した完全オリジナル・ミニドラマとなっている。なお、胸キュン必至の甘いストーリーは、体験者の反応次第でいくつかの展開に別れていくという。すでに予告動画やポスター画像が解禁され、早くもスタート日が待ちきれないという声が続出している本ドラマ。この場限りのドキドキの夢体験をぜひ今回のイベントで体験してみては?「好きな人がいること」は7月11日(月)21時~フジテレビにて放送開始(初回15分拡大)。(cinemacafe.net)
2016年06月20日今年の夏ドラマ戦線がいよいよスタート!7月に入ってから続々と新ドラマが放送され、早くもお気に入りの作品を見つけた方もいるかもしれませんね。というわけで、気になる7月スタートの最新ドラマの中から、女子必見の番組情報をお届けします。●福士蒼汰が月9に登場! 王道ラブストーリーに胸キュンしちゃうまずチェックしたいのは、7/20スタートの「恋仲」(フジ・月曜夜9:00)。「きょうは会社休みます。」で主人公の年下の彼氏役を演じ、オトナ女子のハートをわしづかみにした福士蒼汰が、月9で初主演。それだけでも見逃せませんが、月9らしい王道ラブストーリーと聞けばもう…たまりませんよね。福士さん演じる主人公・三浦葵は東京の設計事務所で設計士見習いとして働くなか、初恋の相手である幼なじみ・芹沢あかり(本田翼)と運命の再会を果たします。かつては当たり前のように毎日一緒にいて、何かにつけて葵を励ましてくれたあかりは、高校3年生の花火大会の夜、忽然と姿を消していました。7年の時を経てあかりに再会し、葵は彼女への忘れ得ぬ思いに気づくのですが、彼女の隣には元親友が…。初恋の相手と運命の再会を果たすも、恋敵との複雑な友情に悩み、さまざまな障害をのりこえ、“本当の恋”をつかんでいく姿を福士さんが熱演。恋に悩み、成長していく彼の姿を週初めの夜9時からたっぷりと見られるなんて、嬉しいかぎり。月曜夜はキュンキュンしまくって、1週間を乗り切るパワーをチャージしちゃいましょう!●早くも続編が登場! メガバンクが舞台の人気作「恋バナもいいけど、やっぱりお仕事モノが共感できる」という人には、「花咲舞が黙ってない」(日テレ・水曜夜10:00)に注目。2014年春クールで人気だった池井戸潤原作のドラマが早くも続編として登場!あれから1年後の設定で、花咲舞(杏)と相馬健(上川隆也)のコンビがメガバンクを舞台に、さらに息の合った様子を見せてくれます。杏さん演じる主人公・花咲舞の職場は東京第一銀行の本部・臨店班。全国の支店で起こるさまざまな問題や不祥事を解決してきた相馬とのコンビが今回も全国を飛び回り、弱い立場の人たちのために奔走していきます。彼女がトラブルを解決するプロセスの痛快きわまりない展開に、見終わったあとはスッキリ爽快な気分になること間違いなし。彼女のきっぷの良い啖呵がこの夏も画面に炸裂するはずです。さらに今回は恋バナ要素もプラス。訪問先の支店で働く、熱くまっすぐな青年・松木啓介(成宮寛貴)が舞の仕事を手伝ううちに、彼女の仕事ぶりや人柄にひかれて好意を抱くそうなのですが…。仕事一筋で恋愛に鈍感な舞はその思いに気づくのか?新たな内容も加わりさらに期待度アップですね。●1話完結方式でスッキリ! ホテルの新米コンシェルジュの奮闘を描くお仕事モノといえば、一流ホテルを舞台に西内まりやが演じる新米コンシェルジュ・天野塔子の奮闘を描く「ホテルコンシェルジュ」(TBS・夜10:00)も気になるところ。塔子は「絶対にノーとは言わない」という決意を持ち、ときには宿泊客たちからの無理難題ともいえる要望にも全力で応える新人コンシェルジュ。そんな彼女が、同僚や先輩とホテル内で巻き起こるさまざまなトラブルを解決しながら成長していくストーリーです。主人公が仕事を一生懸命がんばるなかで大切なものをつかんでいく…という展開はドラマの王道ではありますが、何か自分の職場で生かせるヒントを得られるかもしれません。基本的に1話完結でハートウォーミングなエピソードが用意されているということで、ドラマを見終わったあと、ほっこりした気持ちになれること間違いなしです。●新たな“反逆のヒロイン”登場!? OLが会社組織をぶった斬る!「○○ハラスメント」という言葉が聞かれるようになって久しいですが、なかでもアラサー以上の女子にとって切実極まりない年齢差別をテーマにしたのが、その名もズバリな「エイジハラスメント」(テレ朝・木9:00)。武井咲が演じるヒロイン・吉井英美里は、一流商社・帝都物産で働くOL。持ち前の能力とあふれる向上心で仕事をがんばっていたのですが、「女性を活用する」といいながらも実態は口先だけの総務部に配属されたことで状況が一変。笑顔を見せるだけで男性社員からチヤホヤされ、年上の女性社員に嫉妬されていじめの標的にされたり、若さと美貌だけを期待され、まっとうな仕事をさせてもらえない状況に直面することに。そんな耐えるばかりの日々を送っていた英美里が、会社の旧態依然とした体質に反旗を翻すことを決意。“反逆のヒロイン”となった彼女が、「おまえら絶対に、許さない」のセリフとともに、年齢差別やいじめ、古くさい思考の男たちに立ち向かいます。はたして、その先に見えてくるものとは…?働く女性の半数以上が非正規雇用という現代、内館牧子の脚本で「人間の真価は何をもって問われるのか」というテーマに取り組んだ意欲策です。このほかにも、北川景子が悪徳探偵業者をさらに探偵し、命を落としかねない危険な目に遭いながらもその悪事をあばいていく「探偵の探偵」(フジ・木10:00)、窪田正孝と山崎賢人のイケメン2人を主演にすえて伝説の漫画をドラマ化した「デスノート」(日テレ・日10:30)など、気になる作品が続々。この夏も、ドラマ好きにはたまらない夜が続きそうです。<文/関谷知生>
2015年07月09日2015年1月18日からWOWOWでスタートする渡部篤郎主演の連続ドラマ『翳りゆく夏』に、門脇麦と前田敦子が出演することが21日、明らかになった。ドラマは20年前に起きた新生児誘拐事件を発端に、誘拐犯の娘が大手新聞社に内定することから展開するノンストップ・サスペンス。門脇は物語の舞台である新聞社に内定する女子大生・朝倉比呂子を演じる。門脇は「朝倉比呂子という女子大生が内定をもらうところからこの物語、そして封印された事件の真相が動き出すということで、この役を演じさせていただくことの責任感を強く感じました」と話し、「幼い頃から誘拐犯の娘という生き辛い運命を背負って生きてきた女の子ですが、素直で聡明で、たまに天然ともいえる面白い発言もあったりして、とても魅力的な女性だと思います。過去に生きる大人たちの中で、未来に向かって進んでいこうとする比呂子たち若者がこの物語の希望の存在となれるよう演じられたらと思っています」と意気込んでいる。また、前田敦子は、20年前の誘拐事件の唯一の目撃者であり現在は風俗嬢、という難役でWOWOWドラマ初出演となる。ほかにも板谷由夏、鶴田真由といった実力派女優も出演する。連続ドラマ『翳りゆく夏』はWOWOWプライムにて2015年1月18日(毎週日曜 22:00~ 全5話)スタート(第1話無料放送)。
2014年11月21日江戸川乱歩賞を受賞した赤井三尋原作の『翳りゆく夏』が渡部篤郎主演、波多野貴文監督で連続ドラマ化され、2015年1月18日からWOWOWでスタートすることが7日、明らかになった。ドラマは、20年前に起きた新生児誘拐犯の娘が大手新聞社に内定したことから始まるノンストップ・サスペンスドラマ。その新聞社の元敏腕記者で、ある事件がきっかけに窓際に追いやられていた梶秀和(渡部篤郎)は社長から新生児誘拐事件の再調査を言い渡され、取材を続けていくうちに衝撃的な真実へとたどり着く。主人公の梶を演じる渡部は「WOWOWの作品に出演させていただけることは毎回うれしく、そして映画ファンのお客様に見ていただいているので、さらに高尚な作品にしなければと気持ちを引き締めて挑んでいます。サスペンスの要素がたくさんある作品ですが、人間の心のひだや哀しみ、欲望などが随所に描かれています。重厚な作品をお見せ出来ればと思っています」と、主役を演じる意気込みを語っている。今から16年前、助監督時代に渡部と仕事をしたことがある波多野監督は「与えられた環境の中でも未来へ向かって強く生きる子供の姿、そして守るべきものがあるからこそ弱くなってしまう大人の姿を対照的にしっかり描いていきたい。今回は監督という立場で渡部さんとご一緒出来ることをとてもうれしく思います。渡部さんの持つ大人の深みや哀愁は必ず主人公の梶というキャラクターを魅力的にしてくれると確信しています」と信頼を寄せる。原作者の赤井氏は「『翳りゆく夏』は江戸川乱歩賞を受賞した私のデビュー作です。だから、作品に対する思い入れも強く、今回映像化されるにあたってかなりの期待を抱いています。小説と映像化作品はまったくといっていいほど別の作品になることが多いようですが、準備稿を拝見させていただいて、ひそかな喜びを感じました。原作に忠実に構成されていたからです。執筆時にはかなり苦吟した身代金引き渡しのシーンなどが映像でどのように表現されるのか、今から楽しみです」とコメントしている。出演はほかに時任三郎、菅田将暉、岩松了、滝藤賢一、長谷川朝晴、木場勝己、佐藤B作、嶋田久作。連続ドラマ『翳りゆく夏』はWOWOWプライムにて2015年1月18日(毎週日曜 22:00~ 全5話)スタート。
2014年11月07日『外事警察 その男に騙されるな』など重厚な演技で人々を魅了する渡部篤郎が、2015年1月スタートのWOWOW・日曜オリジナルドラマ「連続ドラマW 翳りゆく夏」で主演を務めることが決定。作家・赤井三尋による「江戸川乱歩賞」受賞の傑作サスペンスのドラマ化で、時任三郎や菅田将暉、滝藤賢一ら豪華実力派キャストたちと競演を見せることが分かった。ある大病院で新生児誘拐事件が発生。犯人はなぜか、赤ん坊の両親ではなく病院長に身代金を要求する。だが、身代金を手にした犯人は警察の追跡中に事故死。以来、その新生児が見つかることはなかった。それから20年後。大手の東西新聞社にその誘拐事件の犯人の娘が内定し、週刊誌にスクープ記事を掲載されてしまう。人事部長の武藤(時任三郎)は、何としても彼女を守り、入社させようとする。また、あることをきっかけに編集資料室勤務の“窓際社員”となっていた元・敏腕記者の梶秀和(渡部篤郎)には、社長から直々に新生児誘拐事件の再調査が言い渡されるのだが…。本作は、20年の年月を経て、再び新生児誘拐事件を追う窓際の新聞記者が、かつて封印された真実に迫っていくノンストップ・サスペンス。原作は、推理小説界の名誉ある賞「第49回江戸川乱歩賞」を受賞した赤井三尋による同名小説。主人公を演じるのは、哀愁漂う演技を得意とする渡部篤郎。また、そんな主人公を支える人事部長役には“渋メン”演技派の時任三郎、その息子で誘拐犯の娘と同じ大学に通う青年には、『共喰い』『そこのみにて光輝く』など若手実力派として頭角を現わす菅田将暉。そのほか、岩松了、滝藤賢一、佐藤B作、嶋田久作といった個性豊かな本格派俳優たちが脇を固めている。さらに、まだ明らかにされていないが、物語のキーパーソンとなる女性登場人物たちにも素晴らしい女優陣がキャスティングされているという。監督は大ヒットした『SP』シリーズを手掛けた波多野貴文が務め、過去と現在を交錯させながら緊張感とスピード感溢れるダイナミックな映像で、次々と浮かび上がる疑惑に迫っていく。脚本は「ドラマWスペシャル なぜ君は絶望と闘えたのか」の吉本昌弘が担当する。渡部さんは「波多野監督とは、監督が助監督時代に一度ご一緒させていただいております。その後の活躍もよく存じております。今作品の監督の思いに、応えられるよう最善を尽くしたいと思っています」とコメント。さらに、「サスペンスの要素が沢山ある作品ですが、人間の心の襞や哀しみ、欲望などが随所に描かれています。重厚な作品をお見せできればと思っています」と見どころを語った。また、原作の赤井さんも、本作について「思い入れも強く、今回映像化されるにあたって、かなりの期待を抱いています」と語り、監督らが考える原作に忠実な構成には確信を得たようで「執筆時には、かなり苦吟した身代金引き渡しのシーンなどが、映像でどのように表現されるのか、いまから楽しみです」と明かした。波多野監督は、「渡部さんの持つ大人の深みや哀愁は必ず主人公の梶というキャラクターを魅力的にしてくれると確信しています」とコメント。「テーマを真正面から描くことができるWOWOWドラマを初めて演出するにあたり、与えられた環境の中でも未来へ向かって強く生きる子どもの姿、そして守るべきものがあるからこそ弱くなってしまう大人の姿を対照的にしっかり描いていきたいと思います」と意気込みを寄せている。日曜オリジナルドラマ「連続ドラマW 翳りゆく夏」は2015年1月18日(日)22:00よりWOWOWにてスタート(※全5話)(text:cinemacafe.net)
2014年11月07日小池徹平と「AAA」の西島隆弘が、BeeTVで配信されるドラマ「湘南☆夏恋物語」に揃って主演し、イケてない若者コンビを演じることが明らかになった。歌手、そして俳優としても活躍し、若者を中心に絶大な支持を集める2人がW主演。リストラされたサエない男・洋介(小池さん)とそんな彼を海で助けた地元の青年・彰(西島さん)。自分の居場所を探す2人が夏のビーチで恋や海の家の存続の危機を通じて成長を遂げていく。2人の恋の相手となるヒロインを演じるのは、臼田あさ美と木南晴夏という若手実力派の2人。海の家のオーナーの娘・千波(臼田さん)は洋介の人を惹きつける隠れた才能にいち早く気づき、料理担当の渚(木南さん)は彰のことを憎からず想っている。若い4人の甘く切ない恋が湘南で燃え上がる!小池さん曰く洋介は「まじめで男らしく、優しい」男とのこと。「この役を通じ、人の才能は、出会いやタイミングでいつ開花するか分からないものだなと改めて感じています」と語る。ちなみに、小池さん自身の理想の“夏恋”はというと「デートで海の家、行きたいですね。今回の作品のように海の家でバイトして、女の子と出会い、恋したいですね。海にいる女の子はかわいく見えますよね!働いている女の子も遊びに来ている女の子もみんなかわいいです」と“かわいい”を連発。リアルに海での撮影を楽しんでいるようだ。一方、西島さんは「浴衣の女性との恋」が理想だという。「夏はお祭りや花火大会など楽しい行事もたくさんあり、友達とも交流が増え、仲間意識が高まったり、恋が実ったりもします。このドラマもそんな仲間との関係や恋愛が中心です。こんな恋愛、仲間っていいなと思ってもらえたら嬉しい」と作品をアピールしてくれた。“リアルな演出”を重視し、撮影はまさに昨日7月11日(月)よりスタート!公式Twitterで現場の様子がつぶやかれるほか、ロケ地の海の家では、7月23日(土)より本編に出てくるフードや飲み物が販売される。2人の“夏恋”を見てあなたのテンションも一気に夏モードに?「湘南☆夏恋物語」は8月1日(月)よりBeeTVにて配信開始。毎週水曜日に更新され全12話放送。■関連作品:スープ・オペラ 2010年10月2日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© スープの会劇場版サラリーマンNEO 2011年11月3日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2011「劇場版サラリーマンNEO」製作委員会■関連記事:郷ひろみ22年ぶり邦画出演!『サラリーマン NEO』で本人役&主題歌も休憩中の小池徹平、生瀬勝久らのトークを生配信『サラリーマンNEO』給湯室開始「サラリーマンNEO」がついに映画化!小池徹平が“新入社員”で参戦坂井真紀10歳年下のダンナに「捨てられないよう頑張ります」坂井真紀の美容法「キチンと食事」と「気にしないこと」
2011年07月12日