テレビ東京の土曜ドラマ24枠では、4月期より「マッサージ探偵ジョー」を放送することが決定。この枠としてはジャニーズ事務所初の主演となる中丸雄一を迎え、新感覚の“笑える”サスペンスドラマを繰り広げる。ジョーこと矢吹原丈(中丸雄一)は、1年ほど前に偶然知り合ったマッサージ店「ほぐす堂」の店主・ エコ婆(倍賞美津子)に勧められ、マッサージ師として働くことになった。ジョーの天賦のマッサージ能力を見抜いたエコ婆は、彼を出張専門として様々なお客のもとに出向かせるが、もともと人間嫌いでコミュ障気味のジョーには苦痛の日々。それでもそんな弱い自分を変えたいとジョーなりに努力を重ねているのだが…。ある日、ジョーが施術したご婦人のお金持ちの旦那が殺され、風変わりな刑事・マネー(小澤征悦)と、部下で実直で真面目な刑事・タイガー(和田正人)から犯人と疑われてしまう。同僚の新米マッサージ師・アグリ(小芝風花)に促されたジョーは、自らの疑いを晴らすため、その卓越したマッサージ技術と観察力を駆使して事件の謎を解いてみせる。結果、それがジョーの人生の転機となった。それからは毎度毎度、出張先で奇妙な殺人事件に巻き込まれ、そのたびに意外な才能を発揮してゆく。「あなたは1時間4分前にトイレに行っている」 「あなたの右足の筋肉は46時間前に瞬間的に強く使われた跡がある」などなど、マッサージでそこまで分かっちゃうの?と思わずツッコミを入れたくなる名推理を展開していく。本作は、出張マッサージ師である主人公・矢吹原丈が毎度、仕事先で殺人事件に出くわし、その驚異的なマッサージ技術と情報収集能力で謎を解決していくストーリー。ひとたび彼のマッサージを受ければ、その心地よさにお客たちはたちどころに「恍惚の世界」へと導かれる。ドラマでは、毎回魅力的な女性ゲストを迎え、深夜番組ならではの“お色気”マッサージシーンも登場。アイドルの中丸さんが引き出す、限界ギリギリのセクシーさも大きな見どころで、日々の生活に役立つ「ツボ」の豆知識も盛り込まれ、まさに楽しみながら勉強もできるドラマとなっている。いまから撮影が楽しみだと話す主演の中丸さんは、「現在は撮影に向けてマッサージの講習を受け、ツボの教科書を読み、ゆっくりと準備をしています」と役作りの最中だと明かし、「推理、お色気、コメディーの要素があり、そして視聴者の皆様は毎週番組を見るたびに、身体の構造やツボについて、無駄に詳しくなることになります。『KAT-TUN』は充電期間中なので、個人的にも今回のドラマで身も心もほぐし、充電出来ればと考えています」とコメントした。さらに共演陣には、マッサージ店「ほぐす堂」の新人従業員・亜久里葉子(アグリ)役に小芝風花、警視庁捜査一課の刑事でマネーの部下・加藤虎雄(タイガー)役に和田正人、警視庁捜査一課の刑事・金石徹(マネー)役に小澤征悦、マッサージ店「ほぐす堂」店主・エコ婆役に倍賞美津子と個性派の面々が集結する。土曜ドラマ24「マッサージ探偵ジョー」は4月期よりテレビ東京にて放送予定。※Amazonプライム・ビデオにて放送1週間前から独占先行配信(cinemacafe.net)
2017年02月05日ファッション、プロダクト、デザイン、アートの分野における様々なクリエーターが集まり、試作品やB品を販売する期間限定「サープラスストア」が、12月19日から24日まで渋谷ヒカリエ8階にある8/ aiiima 1・2にオープンする。サープラスストアに参加するのは、全9組のブランドやレーベル、デザイナー、作家達。今回は、特別に過去シーズンの試作品や製品、訳ありのB品など、通常は売り出されることのない希少なアイテムが販売される。メンバーは、軽さのあるコンテンポラリーなドレスやジュエリーを展開するディレクター武藤亨のイェンス(Jens)を始め、プロダクトやスペース、グラフィックなどのディレクションからデザインまでをトータルで行うイトウケンジとウミノタカヒロによるミュート(MUTE)、デザイナー尾崎雄一による、袖を通した時に新しい自分を発見出来るようなアイテムを展開するベルパー(BELPER)や、16春夏シーズンよりデビューした、職人やクリエーターによる人の手を感じる心あるプロダクトを提案するバント(bunt)、アイデンティティのある女性に向けた衣服を加藤宏美がデザインするコニカル(CONICAL)、アートブックを中心に、少数でも価値ある本を制作する出版レーベルのドゥックス(DOOKS)、海や川に漂着した陶片をもとに作品制作やプロダクト、デザイン表現を行う村橋貴博と岩瀬敬美によるアートプロジェクト・グセアルス(guse ars)、テキスタイルデザイナーで衣装作家の大友邦子、ガラス作家の後藤洋平。【イベント情報】「サープラスストア」会場:8/ aiiima 1・2住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 ヒカリエ8階会期:12月19日~24日時間:月~木曜日13:00~20:00、金~土曜日12:00~20:00
2016年12月15日尾崎裕哉が11月27日(日)、東京・東京文化会館大ホールで初の大型ホールコンサートを開催する。同公演の開催に際し、インタビューに答えた。【チケット情報はこちら】尾崎裕哉は今年の9月、デジタル1stシングル『始まりの街』をリリース。東京・よみうり大手町ホールで行われた自身初となるソロコンサートを成功に収めた。その後もミュージックステーションに出演し父・尾崎豊の名曲『I LOVE YOU』を披露し、レコチョクのCMでは俳優・村上虹郎とコラボレーションするなど、着実に歩みを進めている。「父親に声が似ていると言われるのは素直に嬉しいと思います。でも、いちばん影響を受けているのは、音楽との向き合い方なのかもしれません。音楽へのひたむきな情熱や純粋な思い、それらを僕が引き継いでいるならありがたいし、『I LOVE YOU』など、父親の曲を歌うたびにその思いに触れる感触があります」父・尾崎豊の音楽以外にも、エミネムやマドンナ、宇多田ヒカル、aikoから、ジョン・メイヤー、エリック・クラプトンといったロックも好んで聴いて育ってきたという。現在影響を受けているアーティストにはエド・シーランの名前を挙げた。「彼の『Lego House』をよく弾き語りでカヴァーするのですが、そのスタイルやセンスには影響を受けたし、自分が目指す方向性のひとつでもあるかなと思います」。また、近年はハナレグミやKREVAといった日本のアーティストも好んで聴いているそうで、「自分がやりたいのは、やはり“日本語で歌うこと”」と強調する。よみうり大手町ホールでの公演をこう振り返る。「オリジナルを中心に、父、尾崎豊の曲、カヴァー曲を披露しましたが、プロデューサーの須藤晃さんのアドバイスを聞きながら、自分なりの色が出せるような選曲を心がけたつもりです。今、ライブで披露しているオリジナルは10数曲あって、ストックをあわせると20~30曲。弦楽クァルテット編成のアレンジに合うような曲を選び、父の人気曲『Teenage Blue』などはピアノとギターで新鮮な印象になったと好評でした」最後に東京文化会館の公演に対する意気込みを語ってもらった。「1回限りのコンサートなのでプレッシャーはありますが、前回とはまた違う僕の世界観をお見せすることができたら。今は、“チャレンジあるのみ!”と、自分に言い聞かせています」チケットは発売中。■billboard classics尾崎裕哉 premium ensemble concert日時:11月27日(日)開場13:00 / 開演14:00会場:東京文化会館大ホール(東京都)出演:尾崎裕哉 / トオミヨウ(ピアノ) / ビルボードクラシックスストリングス
2016年11月17日大きな窓から、尾崎豊のモニュメントが併設された東邦生命ビル(現・渋谷クロスタワー)が見えるオフィスの一室。そこに現れたのは、彼の長男で歌手の尾崎裕哉さん。テレビやライブで度々披露される歌声はもちろん、顔の骨格や父親の遺品のネックレスを身につけた着こなしも、どことなく尾崎豊を彷彿とさせる。「父のことは大好きですし、憧れのアーティストでもある。だから声や容姿が似てるって言われるのは嬉しいです。ただ、尾崎豊の息子という事実だけが先行してしまって、自分の発言の内容にまったく目を向けてもらえないことに、いつも悶々とした気持ちを抱えていました。でも、医者の息子が医者を目指したりすることがあるように、僕も父と同じ志を持って生きてるだけ。そんな時に浮かんだのが、“誰もが誰かの二世である”という言葉だったんです」このフレーズをもとに、約5年の歳月をかけて書き上げられたのが自叙伝『二世』。亡き父との距離の取り方や自分自身の存在価値に苦悩する日々が、率直に綴られている。「まだ何者でもない今の僕に何が書けるんだろうって考えた時、自分が目指すゴールまでの26年間の中間報告にしようと思ったんです」読み進めていくと、ハッとさせられることがある。それは、“涙が頬を伝う”“音のない部屋で”など、彼が紡ぐ言葉の中にも、尾崎豊の歌の世界が広がっているということ。「彼の歌を聴き込むうちに無意識に自分の中に取り込んでしまった言葉もあれば、ささやかなリスペクトを込めて意図的にちりばめたようなフレーズもあります」と言うけれど、それは、裕哉さんに父親の面影を求めてしまう往年の“オザキファン”へ向けた計らいでもあったのかもしれない。「本を書いた一番の目的も、誰かを感動させたかったから。それは歌う時も一緒。自分が楽しむより、人を楽しませたい。そういう意味で僕はアーティストというより、エンターテイナーだと思うんです。だから、今でも父の歌を歌うのかもしれません。それで聴いてくれた人に、“あぁよかった”って思ってもらえるなら、僕はすごく幸せです」◇おざき・ひろや1989年7月24 日生まれ、東京都出身。父の死後、15歳までの11年間をボストンで過ごす。慶應義塾大学大学院卒。デジタル1stシングル『始まりの街』が好評配信中。◇2歳の時に亡くなった父・尾崎豊と同じミュージシャンの道を選ぶまでの26年間の魂の遍歴を綴った自叙伝。巻末には初公開となる父親との2ショット写真も収められている。新潮社1200円※『anan』2016年10月12日号より。写真・小笠原真紀中島慶子(本)インタビュー、文・菅野綾子
2016年10月06日アイドルグループ・KAT-TUNの中丸雄一が、14日に放送された日本テレビ系情報番組『シューイチ』(毎週日曜 7:30~9:55)の中で、同日に発表されたSMAPの解散について、思いを語った。番組の中でSMAPそれぞれのコメント、そして各社の報道内容が伝えられると、中丸は所属事務所の先輩である同グループについて「この件に関しては噂も多くて、冷静に動向を注視していた」と状況を語り、「昨日の夜知って、本当に困惑してますね」と率直な心境を明かした。中丸自身も所属グループ・KAT-TUNのメンバー脱退を受け、4月より”充電期間”としてグループ活動を休止しているが、「休止している身として、規模は違いますけど、泣けるなとも思いますね」と感情を露わに。自身の経験と照らし合わせ「決断に至るまで相当な話し合いを重ねたと思うんですよ」と推測し、「決まった以上は、ソロ活動にいい方向に進むよう願うしかないと思います」と、先輩の決断を尊重することを示した。また、KAT-TUNの脱退メンバー3名は所属事務所との契約を終了したため、中丸は「今後交わるのはとても難しいこと」と説明。SMAPは全員事務所に残るという報道を受け、「ひとつのコミュニティ、つながりがあるのは、個人的な意見ですけど、良かったことだと思うんです」と、安堵の表情を見せた。最後に中丸は、SMAPを「男性グループとはどういったものか、一つ提示したモデルケース、先駆者」と表現。同じ事務所の後輩は「絶対に影響をうけている」「アイドルグループを変えた」と称え、「ふと冷静になってみると、25年間第一線でやっているのは奇跡」と功績を振り返った。
2016年08月14日人気バンド「クリープハイプ」のフロントマン、尾崎世界観さんに小説家の肩書が加わりました。本名をタイトルにした小説『祐介』作中の赤裸々な記述のように、言いたいことをめいっぱいぶちまけてもらいました。――メジャーデビューして第一線で活躍中の“尾崎世界観”は、苦しみの中で悶々としていた当時の祐介とは変わりましたか?尾崎:変わってないですね。むしろ、今の方がキツいです。ライブハウスが満員になったり、メジャーデビューが決まったりのタイミングで、自分が分裂していって選んだのが、今の道だと思っていて。一方で、まだ同じような生活を続けている、分裂して残してきた自分もいるような気がするんです。――クリープハイプファンの反応は、意識しましたか?尾崎:ちゃんと歌詞を書いているのに、伝わってない悔しさがずっとあるんですよ。だから、言葉しかない小説で考えを示したかった。僕の歌詞、“メンヘラ”で片づけられちゃいますからね。ほんとうに腹が立つ。解釈が間違っているのは全然構わないんです。ただ、もっと踏み込んで、どういう意味なのか、考えてほしい。わからないから“メンヘラ”って言葉で逃げるんでしょうね。“世界観”という曖昧な言葉でまとめちゃうことと同じように、納得できないというか、わからないなりに迷ってほしい。もちろん、僕が至らないのが悪いからなんですけど。――クリープハイプのファンは、音楽で尾崎さんの世界観に触れているから、あ、“世界観”という言葉を使ってしまいました…。尾崎:使っていいの、あと2回までですからね(笑)。――はい…。ファンは尾崎さんの生々しい描写には免疫があるでしょうが、それにしても、文字で読むとショックを受けないかと思ったんです。尾崎:クリープハイプを好きでいてくれている人でも、歌詞を考えてくれない人はそもそも読まないんじゃないですか。そういう人たちにこそ読んでほしいですけどね。――バンドのメンバーは、すでに読んだんですか?尾崎:(取材の時点では)読んでないです。本を渡してもいないです。わざわざ「読んで」って渡すのは恥ずかしいし、本屋で買ってもらおうと思って(笑)。僕がスカパラとコラボさせてもらったときも、メンバーはCDを買ってくれたので、今回も買ってくれるはず!――メンバー愛ですね。どんな感想なのか気になりませんか?尾崎:聞きたくない!(笑)でも、メンバーには、小説を書く時間を取らせてもらったので申し訳なく思っています。でも、書いたからこそ、音楽が大事で、もっとしっかり向き合っていきたいと確かめられました。音楽活動へのいいプレッシャーになっています。――プレッシャーがある?尾崎:音楽を頑張らないといけない、というプレッシャーとか、ライブで上手くいかなかったらどうしようというプレッシャーとか、いつもあります。こんな高い声で歌うのって苦しいし、歌うこと自体は楽しくはないです。たまに、歌えるだけで幸せという人がいるけど、絶対に嘘だと思います。発表して、人に何かを感じてもらわなきゃ意味がない。作品の向こうに誰かがいて、受け取ってくれたり、受け取ってくれなかったり。そうしたことがあるから、また作品が作れるし。僕、音楽も小説も、創作自体にはそんなに興味がないんです。――人と人との気持ちのやり取りこそが、尾崎さんを動かすと。尾崎:結局、人が好きなんでしょうね。人と繋がりたい。そう言うと、ちょっと胡散くさいけど。――最近、人との繋がりを感じたことは?尾崎:小説の発売を知った昔のバンドの先輩から電話がかかってきて、「心配だから、100冊買う」って言ってくれたんです。「1冊で十分です」と返したんですけど、あの気持ちが嬉しかったなあ。製本会社で働いていたときの上司で、今回の本を担当してくれた人も、すごく喜んでくれましたね。その会社での仕事は好きだったけど、バンドをしてるとどうしても当日欠勤が増えちゃって、気まずくて辞めたんですよ。その後何年かして、別のバイトの面接からの帰り道、その面接はダメだったから履歴書がもったいなくて取りに戻ったんです。そしたら、同期と道で出くわして。その時、僕、隠れちゃったんですよ…。これを機に、ちゃんと会いたいなあ。――小説で繋がり直した縁ですね。次回作を書いたら、新たな繋がりが生まれるかも?尾崎:まだ、次のことはまったく考えてないです。今回の作品で出し切ったので。――では、小説を発表して、シングル『鬼』がドラマの主題歌に決まるなど順調な感じですが、次なる夢は?尾崎:もっとデカいところでやりたいですね。いや、う~ん…。勝負し続けたい。何かするというのはリスクがあるし、下がっていくのは怖いけど、賭けていきたいですね。その先に、もっと大きな目標が出てくるんだと思います――「下がる」というのは、人気ですか?尾崎:そうですね。僕にとって何がいちばん怖いかって、音楽をすることなんです。でもその恐怖心は、愛着があるから出てくる。だからこそ、音楽をもっと頑張らないと。――ところで、“anan”“クリープハイプ”でネット検索すると、尾崎さんがアンアンのことを歌詞で揶揄してるとか、嫌ってるらしいとか出てくるんですけど…。尾崎:(笑)。「中吊り広告を見ると、セックス特集なんて書いてあるけど、アンアンってそういう意味のアンアンなのかな」という趣旨の歌詞があって、ことあるごとに「アンアンは、絶対に怒ってるから、載せてくれないだろう」って喋ってたんです。でも、本心ではセックス特集で書かせてほしいんですよ。これもちゃんと伝わってなくて悔しい!アンアンのセックス特集は、僕の最終目標なのに(笑)。◇おざき・せかいかん1984年11月9日、東京都生まれ。‘01年、クリープハイプ結成。'09年より、現メンバーで本格的に活動をスタートさせ、‘12年メジャーデビュー。映画『自分の事ばかりで情けなくなるよ』『私たちのハァハァ』では音楽を担当。本人役で出演もしている。※『anan』2016年8月10日号より。写真・熊谷直子インタビュー、文・小泉咲子
2016年08月04日不埒な男の欲望を、一度聴いたら忘れられないハイトーンボイスで歌い上げるロックバンド「クリープハイプ」の顔、尾崎世界観さん。インタビューでの語り口は、音楽からだけでは想像できない真面目さが覗きます。思いを伝えたいから言葉を尽くすし、時に毒づく。とにかく誠実な人です。そんな尾崎さんに、小説家の肩書が加わりました。作中の赤裸々な記述のように、言いたいことをめいっぱいぶちまけてもらいました。――本名をタイトルにした小説『祐介』は半自伝の小説ですが、すぐに書き出せましたか?尾崎:全然ダメでした。自分のことを書こうと決めてからも、何回も止まりましたし。それで、編集の方と、毎週月曜日に書いた分だけ送る約束をしたんです。締め切りがあればとりあえず書くだろうと。確かにその通りだったけど、読み返すと、送った分ごとに完結しちゃってたんですよ。ここで月曜日が来たんだってわかっちゃう(笑)。なので、ずいぶん直しました。――最後まで書き終わってからも大変だったのでは。尾崎:むしろ、一度書いた後の方が大変でしたね。歌詞なら抽象的でも成立するのに、小説は丁寧に書いたつもりでも、描写が足りなかったりして。――歌詞を書くのとは違うと。尾崎:いかに歌詞がメロディに助けられていたか実感しました。音楽だったら、曲調やテンポで感情を表現できるけど、小説は勢いではごまかせない。アイデアが浮かんだら、音楽だとすぐに曲にできるんですけど、小説は具現化するのにここまで苦労するのかと…。思いついてから鮮度がどんどん落ちて、自分の熱も冷めていく中で、果たして、ここまでしてこの気持ちを伝えたいのか、試されるところがありました。書いているうちに、書くべきか書かなくてもいいのか、わかってしまうのが、いいところだし、怖くもありました。――執筆と作詞を並行してやっていた時期があったんですよね?尾崎:そうですね。去年は、喉の調子は最悪だし、音楽が上手くいかなくて、「クソッ…」と言いたくなるようなことや悲しいことだとか、全部小説にぶつけていました。なのであの小説はある種、僕のゲロ袋みたいなものです(笑)。――それで、小説発表の公式コメントが「この小説を書いて救われた」になったわけですね。尾崎:そうです、そうです。悔しさを日記に書き留めていく感じでした。――『祐介』は情景描写が大半ですが、突然、膨大な分量の語りが現れます。尾崎:そこに言いたいことを全部入れました。他はスーツを着ているけど、あそこは裸で書いた感じです。――音楽業界やリスナーへの違和感とか、ここまで書いて大丈夫なのかと不安になったんですけど…。尾崎:編集の方に「悪口を書かせたら敵う人はいない」って言われました。原稿用紙1枚あったら、そうとう相手を凹ませる自信ありますよ(笑)。――でも、こうして話していると、バンドマンにありがちなとっつきにくさはゼロで、尾崎さんからは礼儀正しささえも感じてるのに、腹の中は真っ黒なんですね(笑)。尾崎:僕の中にはずっと怒りがあるんです。怒りがないと動けない。飲み会でも、嫌いな人とか、認めたくないヤツの話してますよ。僕、人の悪口言わない人は、好きじゃないです。嘘くさく思っちゃうので。――差し支えなかったら、嫌いな人って…?尾崎:さすがにこの場では、差し支えます(笑)。でも、嫌いなだけなら名前すら出さないですよ。話題にするのは、何かしら気になってるから。小説にも嫌な人が出てくるけど、誇張してるにせよ、ほとんど実在する人なんです。愛しいから作品に出すんです。――たとえば?尾崎:初めてのピンサロで相手をしてくれた人とか。東北の出身で、窓の外を見ながらずっと椎名林檎を聴いてたって話をしてくれました。あと、入店したとき、店長に騙されたとか。――重たすぎるんですが…。尾崎:ハハハ。当時はお金はないし、バンドも全然上手くいかなくて、ヒモみたいな生活だったけど、振り返ると幸せなこともたくさんありましたよ。どうしようもない境遇に置かれても、人って幸せや気持ちいいことを見つけるんだなって、書きながら思いました。人間は、やっぱり強いです。◇おざき・せかいかん1984年11月9日、東京都生まれ。‘01年、クリープハイプ結成。'09年より、現メンバーで本格的に活動をスタートさせ、‘12年メジャーデビュー。映画『自分の事ばかりで情けなくなるよ』『私たちのハァハァ』では音楽を担当。本人役で出演もしている。※『anan』2016年8月10日号より。写真・熊谷直子インタビュー、文・小泉咲子
2016年08月04日7月16日(土)の14時から「ツナグ」をテーマにTBSで生放送される「音楽の日」に、歌手・尾崎豊の息子である尾崎裕哉が出演し、テレビで初めて歌唱を披露することが明らかになった。計12時間の生放送を行う同番組は2011年から毎年放送しており、今年も6年連続で「SMAP」中居正広とTBSアナウンサー・安住紳一郎が司会を務める。パフォーマンスを披露するのは、「AKB48」など48グループ、「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」など「LDH」所属グループから多数、ほか「KinKi Kids」、「NEWS」、「Kis-My-Ft2」などジャニーズグループ、総勢84組の豪華アーティストたちがすでに発表されていた。そして本日、伝説の歌手である尾崎豊の息子・裕哉さんが出演することが発表。裕哉さんは、幼少期をアメリカで過ごし帰国。大学卒業後にラジオ局のDJや会社員などを経て、昨年末に尾崎裕哉名義でライブを行い、アーティスト活動をスタートしている。これまでに、父・尾崎豊のトリビュートアルバム「BLUE ~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI」では“HIRO”という名義で参加し、「15の夜」を歌っているが、テレビで初歌唱となる今回は、父の名曲「I LOVE YOU」と自身の楽曲を生放送で披露する。裕哉さんは今回の出演について、「テレビで歌うことは初めての経験なので、本番はとても緊張していると思いますが、一生懸命歌いますのでどうか最後まで見届けてください」とコメントしている。まさに番組のテーマ通り、父の意思を“ツナグ”裕哉さんの初歌唱という貴重な瞬間をお楽しみに。「音楽の日」は7月16日(土)14時~TBS系で放送。(text:cinemacafe.net)
2016年07月13日故・尾崎豊さんの長男でミュージシャンの尾崎裕哉が、7月16日に放送されるTBS系音楽番組『音楽の日』(14:00~29:00)に出演し、初めてテレビで歌唱することが12日、わかった。裕哉は、幼少期をアメリカで過ごし帰国。大学卒業後にラジオ局のDJや会社員などを経て、昨年末に尾崎裕哉名義でライブを行い、アーティスト活動をスタートした。これまでに、父・尾崎豊さんのトリビュートアルバム『BLUE ~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI』で"HIRO"という名義で参加し、「15の夜」を歌っているが、テレビ初歌唱となる今回は、父の名曲「I LOVE YOU」と自身の楽曲を生放送で披露する。裕哉は、「テレビで歌うことは初めての経験なので、本番はとても緊張していると思いますが、一生懸命歌いますのでどうか最後まで見届けてください」と話している。プロデューサーの服部英司氏は「裕哉さんと音楽活動をされていた方から大変素晴らしい才能をお持ちだというお噂をかねてから伺っておりました。実際に裕哉さんにお会いした時に、ご本人から発せられるオーラに大きな驚きを感じました」とし、「『音楽の日』の舞台でどんな輝きを放ってくださるのか楽しみでなりません」と期待を寄せる。計12時間を生放送で送る今年の『音楽の日』は、「ツナグ」というテーマの元、福島、宮城、岩手、熊本、赤坂を"ツナグ"5元同時生中継を実施。司会は、6年連続のコンビとなるSMAPの中居正広と安住紳一郎アナウンサーが務める。出演アーティストは、尾崎裕哉を含め85組発表されている。(C)TBS
2016年07月13日週刊少年ジャンプで連載中の人気コミック『銀魂』が、小栗旬主演、福田雄一監督で実写映画化されることが正式に発表された。原作者の空知英秋は「『銀魂』ならコケてもいいから見てみたいな、見てもらってもいいかなと思ったのが実写化をうけた僕の率直な気持ちです」とコメントを寄せている。その他の画像『銀魂(ぎんたま)』(既刊64巻)は、2004年より連載を開始した、単行本発行部数累計5000万部を超えるジャンプの看板コミック。パラレルワールドの江戸を舞台に、己を信じる侍魂を堅持するちょっと変わった侍・坂田銀時と、ひょんなことから出会った仲間の身におきる様々な事件が描かれる。小栗は、天パの銀髪が特徴で、普段は気の抜けたような向上心ゼロの怠け者だが、かつては攘夷戦争に参加し“白夜叉”の異名を持つ伝説の侍“銀さん”を演じる。小栗自身、銀魂ファンを公言しており、コミック27巻には“小栗旬之介”というパロディキャラが登場した。実写映画化に際し、松橋プロデューサーは「連載がクライマックスに向けて大いに盛り上がっている今というタイミングと、そして何より、福田雄一という作品と相性がピッタリの稀有な作家で作りたい、という提案に空知先生も興味を示してくれました」と説明。「私は何も心配していないし、ファンの皆さんにも期待してほしい。なぜなら、私の手元にある福田さんの書いた台本、すげえ面白いんです。」と自信をのぞかせる。空知英秋は「“ジャンプ”でやってる“幕末”の“侍”ものというキーワードで『るろうに剣心』並みの大作漫画と勘違いした、こんな豪華なスタッフとキャストが集まってくれました」と自虐的に話し、「漫画の実写化はイメージと違うと叩かれるのが常ですが、もう今さら何をやっても読者の皆さんの銀魂のキャラ像はブレないと信じていますし、ここに集まってくれた方々はそういう覚悟もした上で、それでも泥舟でもいいから銀魂に乗りたいと言ってくれた方々ですから、皆さん。わざわざ沈む船に乗り込んだ“現代”の“侍”達の姿を見て、笑うも結構、泣くのも結構。映画と一緒にその顛末もお楽しみあ~れ」と読者へ向けてコメント。福田監督は「空知先生から大切な作品を任せていただいたこと、本当に光栄です」といい、「空知先生にお会いした時に『福田監督ということは今回ももちろん低予算ですよね!』と言われたのですが、銀魂ともなると、残念ながら? たくさんの予算を頂けました。この予算、たくさん笑えて感動出来る銀魂のために使い切りたいと思います」と宣言。原作のどこを実写化するのかストーリーや他のキャスティングについてはまだ明かされていないが、福田監督は「僕が確たる信頼を寄せている最強のキャスト、スタッフに集結していただきました」と話しており、今後の発表に注目が集まる。本作は7月から撮影を開始し、ワーナー・ブラザース映画の配給で2017年に公開される。『銀魂』2017年 全国ロードショー
2016年07月01日日本テレビの尾崎里紗アナウンサーが7日、神奈川県内のスタジオで行われた日本テレビ系新番組『究極の○×クイズSHOW!! 超問!真実か?ウソか?』(5月6日スタート、毎週金曜19:56~20:54 ※初回は2時間スペシャル)の初回収録後に取材に応じ、MCの有吉弘行に「小6くらいの体形だよね」と指摘された。この番組は、「凧揚げのタコは、最初イカと呼ばれていた。○×クイズを次々に出題。そこに、2人のプレゼンターが、○担当を桝太一アナが務める。尾崎アナは入社2年目で、初のゴールデンでのレギュラー番組となり、「すごく緊張してたんですが、場の空気を作るプロの方々がいたので、その波に私も乗せてもらって、(本番の)時間が来ると緊張せずに楽しんでいました」と充実の表情。劇団ひとりが「カンペが間違えていたのに気づいて、別の言葉を自分で言ってたりとか、臨機応変にやってましたね」と評価すると、有吉は「軽く舌打ちもしてたけどね(笑)」とジャブを入れ、尾崎アナは立ち上がって「してないです!」と否定した。先輩の桝アナは「有吉さんの横で意外と堂々としているなと思ったのと、たまに水卜(麻美アナ)に見えてくる感じが一瞬ある」と発見。それを聞いた有吉は「体形的には水卜になる可能性あるよね。気をつけないとね」と指摘しながら、小さな身長から「小6くらいの体形だよね」と表現し、報道陣を笑わせた。その後も有吉は、尾崎アナに得意なクイズのジャンルを「ポケモン?」と聞くなど、小6ネタを引っ張っていたが、尾崎アナは「アイドルの方が好きなんです」と回答。「ももクロさんとか、カラオケに行ったら踊りますね。ダイエットも兼ねて」と、こちらは体形ネタを引っ張り、有吉から「そうだね」と即答で同意されていた。
2016年04月07日コミュニケーションディレクターの森本千絵が、三越伊勢丹の母の日キャンペーン「goen° plant planet by 森本千絵」の一環で制作した動画「おはなしの は」が公開された。作詞を森本が手掛け、作曲を坂本美雨、歌と演奏は坂本、おおはた雄一、ダブルフェイマスらが担当。監督は秦永優子。4月29日14時からは、伊勢丹新宿店で参加アーティストらの館内行進が行われる。動画は風のように歌う坂本の声で始まり、お母さんの木が子供の木に物語の「は」を継いでいくというストーリー。「旅に出るフクロウ」「おもいでをポケットに集める女の子」などが登場し、語り継いでいきたいメッセージを伝えていく。森本が描いた「ご縁曼荼羅」からなる惑星の上で、親から子、子から親へのメッセージが込められた物語が動き出す。森本はこの動画の世界観を作り上げるにあたりミュージシャンやアーティストに「山がお母さん、海がお母さん、というように、人間じゃないもっともっと大きな生命体が歌いだして、人間には到底及ばないくらい大きな存在がお母さんというイメージ。そこで生まれた音楽で植物たちがざわめくくらい、統一感なく音を散りばめて欲しい」というリクエストしたという。29日は14時から、伊勢丹新宿店本館1階、5階、6階を参加アーティストらが演奏をしながら練り歩く他、13時からは本館地下2階ビューティアポセカリーで絵本「おはなしの は」を坂本美雨が朗読するイベントも開催される。また29日から5月5日まで、同店本館1階ザ・ステージでもイベント「goen° plant planet by 森本千絵」を開催。森本が描き出した愛情溢れる親子の世界を表現した空間で、ズッカ(ZUCCa)、イーエム(e.m.)、ケイハヤマ プリュス(KEI Hayama PLUS)、ぬいぐるみのモンチッチなどとのコラボレーションアイテムが多数展開される。
2015年04月28日エスプライドはこのほど、宮崎県産「尾崎牛」を使ったレトルトカレー「尾崎牛カレー」を発売した。○素材の味にこだわり同商品は、同社がビバジャパンと共同企画・開発したレトルトカレー。熟成度が高い赤身と薫り高いサシが特徴だという「尾崎牛」と、23種類のスパイスをオリジナルブレンドしている。味は"激辛"で、辛さのなかに深みとうま味を感じる「3日後に必ず食べたくなる」ような味わいが特徴だという。化学調味料や着色料を一切使わず、素材の味にこだわり抜いた仕上がりとなっている。内容量は200gで、価格は1,296円(税込)。
2014年08月11日日本の伝統文化である江戸小紋を90年にも渡り染め続けてきた「廣瀬染工場」の4代目、廣瀬雄一。武士の裃(かみしも)がルーツとなり、今日まで400年の歴史を持つ伝統工芸品・江戸小紋を日本だけでなく世界に広めるべく活動する廣瀬。新たな世代へ伝えるべく、ストールブランドも立ち上げた。彼が考える江戸小紋とは?工場に潜入した。1918年創業。神田川と妙正寺川が落ち合い、奇麗な水を求めて多くの蛍が集まったことで浮世絵にも描かれた地域である東京・落合に工房を構える廣瀬染工場は、歌舞伎役者の着物を専属で染めるなど、型染めを継承し4代にわたり江戸小紋を染め続けてきた老舗だ。まず、案内されたのは型付け場。もみの木の長い1枚板に白い反物を張り、その上に型紙を乗せ、ヘラで色糊を置く。作業をする廣瀬の眼は布を射抜いてしまうのではないかと思うほどに真剣だ。見ているこちらも、息を潜めてしまうほどの緊張感が伝わる。型付け場では、型紙のくり抜かれた部分の模様を生地に型付ける、染めの中で最も重要な作業を行う。柄によってくり抜かれる模様のサイズが異なり、その模様部分のサイズに合わせて色糊の量やヘラを動かすスピードを調整する、まさに職人の技。反物の長さに対して型紙のサイズが小さいため、1反染め上げるのに40から50回は同じ作業を繰り返し、色むらなどが出ないよう1反を染める作業は必ず1日で終わらせる。気が抜けない集中力が問われる作業だ。しかも、太陽の光が降り注ぐ午前中が勝負だという。次に案内されたのは型部屋。3畳程の広さの部屋に、4,000柄を超える型紙を保有している。3枚の和紙に柿渋を塗り重ね合わせることで強度を増した型紙には、1枚1枚繊細な絵柄が彫られている。1枚の型紙で30から50反分の型付け可能だが永久に使えるわけではない。使えなくなった型紙は改めて新しい和紙にデザインを彫って型紙を作ることでデザインを継承している。和紙でできているため乾燥に弱く、型部屋の湿度管理はとても重要で、昔は弟子がこの部屋に住み込み、型紙の状態を手で触って確認したり、型紙が盗まれないように番を兼ねて寝泊まりしていたそうだ。「今と昔のデザインでは大胆さやエネルギーが違います。昔は食べる物も食べられなくて、“この反物を売って飯を食わなくちゃ”というハングリー精神やダイナミックさを感じる物が多いですが、最近ではそういった物よりも繊細さが前面に出た物が多いですね」と廣瀬は語る。型部屋の隣にあるのは、しごき場。糊が乾いた反物を板からはがし、染料の入った地色糊を生地全体に塗り付ける「しごき染め」という工程を行う部屋だ。ローラーを通すことで均一に色が付き、地色糊が乾くまで生地が重なり合う部分におがくずをまんべんなくまぶすことで糊がひっついたり色移りすることを防ぐ。空気が乾燥しにくいことから、この部屋は工房の北側に位置する。逆に前述の型付け場は太陽光が降り注ぐ南側に位置し、工房全体が染色工程の理にかなったレイアウトになっている。他の工房では、染める・蒸す・洗う・干すなどの染色工程を分業にて行う工房もあるが、廣瀬染工場では染色工程を一貫して行うためすべての技術と設備を完備し、6人の職人が分業で担当。染色技法、染色工程、工房のレイアウト、一つひとつに長い歴史が培って来た繊細な心づかいを感じさせる。2/2に続く。
2014年07月21日指原莉乃(HKT48)主演の映画『薔薇色のブー子』が公開を迎えた。監督は指原の面白さを引き出すことにかけては右に出る者がいないと言われる福田雄一。公開を記念して、日本エンタメ界異色の黄金コンビに話を聞いた。その他の写真過去にも指原と数々の作品を共にしてきた福田。公の場でたびたび指原に容赦ない罵詈雑言を浴びせながら、なぜか炎上どころか指原ファンの喝采を集めてしまう男でもある。福田は「僕がさっしー(指原)をボロクソに言うのは、単純に女性としてタイプじゃないから!」と悪びれることなく言い切る。一方で「じゃあなんで、さっしーのことを追いかけるのか?面白いからに尽きます」とも。「劇団もやって、お笑い芸人の座付き作家もやって、笑いを仕事にしてきた僕が二十歳そこそこの女に笑わされてる。何にウケてるのか?分かんないけど、僕がこれまで学んできた笑いの方程式と全く違うものを持ってるんですよ」。一方の指原は福田を「すごい人」と語る。いや、正確には今回、初めてすごい人だと気づいた…。「今まで、監督の作品に出ても(完成作を)観てないんですよ(苦笑)。今回、初めて観て『だからこういう顔をさせたのか!』とか納得した部分がたくさんありました。モヤモヤが晴れました(笑)!」。文句ばかりの主人公“ブー子”が次々と不運に見舞われるさまを描いた本作だが、指原は「私も文句ばかり言うのですごく似てるし、共感した」という。福田は、そんな指原が本領を発揮したシーンとして冒頭で彼女が大学受験システムに文句を垂れるシーンを挙げる。「セリフを当日渡したら『覚えらんないですよ!』って文句言うんですよ(笑)。『だいたいの内容でいいから』とやってもらったら、抜群にうまかった。特に眉間にしわ寄せて文句言ってる顔が(笑)!」。「文句言わせたら誰よりうまい自信がある!」(指原)、「長くやってきて、初めてさっしーを上手いと思った」(福田)というこの場面。わざわざブー子の幼少期を演じる子役にも見せて、同じ顔で演じさせたとか…。指原の面白さを「いまだに解読できないし、だからこそ追いかけたくなる」と福田。これに対し「そうですね…。すいません、いま全然、話聞いてなかったんですけど(笑)」とあっけらかんと返す指原。「面白すぎて、ぶん殴りたくなることがちょいちょいありますよ」――また新たな創作意欲を刺激されたかのように、福田は嬉しそうに笑っていた。『薔薇色のブー子』公開中取材・文・写真:黒豆直樹
2014年06月10日フジロックが始まる12年前。尾崎豊、ザ・ブルーハーツ、BOOWY、佐野元春といった、当時の若者に絶大な影響力を持つミュージシャンたちがひとつのステージに集結した歴史的ロックフェス「BEATCHILD1987」。そのライブドキュメンタリー『ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD1987』が、全国で劇場公開されることに決まった。1987年8月22日、阿蘇。当時、日本のロックシーンで最高峰のアーティストたちが、事務所やレーベルの垣根を超えて集結したロックイベント、それが「BEATCHILD」だ。出演アーティストの累計アルバム販売枚数は4000万枚以上。「リンダリンダ」「DREAMIN’」「シェリー」「SOMEDAY」など、あのころ誰もが口ずさんだ大ヒットソングが、この日の阿蘇山にこだました。前日のリハーサルは快晴。夕方、雲が姿を現すも、本番の予報は晴れ。入口には、すでに客の姿が増え続け、3万人の予定だったチケット販売数はすでに7万枚超。当日になると、空港からのタクシー、福岡からのバス、地元の車やバイクが狭い山道に連なり、開場と同時に、なだらかな“大草原の客席”は10代から30代の若者たちで埋め尽くされた。しかし、そこに突然の豪雨!草原は、一瞬にして泥水であふれた。ステージ上のアーティストたち、企画し運営していたスタッフたち、そして7万2000人の観客たちも、歴史的な12時間のオールナイト野外ロックフェスが、記録的豪雨で幕を開けるとは、予想していなかった……。この「BEATCHILD」について、ネット上では「あの時あの場所でしかできなかった、最大で、最悪で、でも最高の、奇跡のロックイベントだった」と、今なお語り継がれている。今後、放送やDVD化、ネット配信の予定は一切なく、今回、劇場で公開されるのみ。これを見ずしてロックフェスは語れない、真夏の風物詩の原点を見逃さないで。『ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD1987』は10月26日(土)よりイオンシネマ、TOHOシネマズ、Tジョイほか全国にて期間限定公開。本編出演:ザ・ブルーハーツ、RED WARRIERS、岡村靖幸、白井貴子、BOOWY、尾崎豊、渡辺美里、佐野元春(以上、出演順)(上原礼子(cinema名義))
2013年08月13日脚本家、演出家、放送作家、俳優など、ともに様々な肩書きを持つ福田雄一とマギー(本名・児島雄一)。このふたりの雄一(=U-1)が共同で脚本・演出を担うユニット『U-1グランプリ』の2年ぶりとなる公演が決定した。U-1グランプリ case04『宇宙船(スペースシップ)』公演情報「僕らの関係性において、“イヤだと思うことが一緒”ってことがすごく大きいんですよね。だからこそふたりでやるのはすごく楽しい」と福田が言えば、「この信頼関係は、回を増すごとに厚くなっていますからね。お互いの使いこなし方を、お互いが非常によく理解している(笑)。だからやってて全然飽きない」とマギー。そんな彼らがこだわり続けているのが、“コント”という形態だ。「やっぱり僕ら、コントが一番好きなんですよね。おもしろいことって思いついても、それを成立させるのは意外と難しい。でもコントだと、わりと軽いタッチでできてしまうというか」(福田)。「一番おもしろいと思ったことをダイレクトに、最短距離で伝えられるのがコントだと思うんです。産地直送、みたいなね」(マギー)。2007年『取調室』、2008年『厨房』、2010年『職員室』(2010年) に続く新作は、『宇宙船(スペースシップ)』と題して、ワンシチュエーション・コント集を展開する。「今って時代的に、“オモシロ気”なものにみんなが食いつきやすいと思うんです。で、宇宙船って、なんかオモシロ気じゃないですか?ただ設定をリアルにすると発想は飛ぶんですけど、逆に設定をファンタジーにすると発想は小さくなる。だから宇宙船の中で、ものすごく細々とした話になるんじゃないかなと思う(笑)」(福田)。「宇宙船内の壁紙の色はどうする? とかね(笑)」(マギー)。また『U-1グランプリ』には、ジョビジョバ(=マギーがリーダーを務めたユニット。現在は活動休止中)のメンバーが出演するという楽しみも。今回は坂田聡が参加、マギーとの久々の共演に期待が高まる。しかしそれ以上に売り文句となりそうなのが……。「福田さんが出るってことですね。変な味わいがあって、これがおもしろい」(マギー)。「ただ全然セリフが言えないんですよ。だから行き当たりばったりで(笑)」(福田)。「上手なんですよ、うまい具合に間を外したりしますから。だからいい共演者ではあるんですけど、誰にとってもいい共演者ではない(笑)。つまり福田雄一のコントローラーを天からもらったのは僕だけっていう、変な自負はありますね(笑)」(マギー)。そんな福田が、今回は"演技派"として挑むと言う。いろいろな点で見逃せない舞台となりそうだ。U-1グランプリ case04『宇宙船(スペースシップ)』は、4月25日(水)から5月6日(日)まで東京・赤坂RED/THEATERにて上演。チケットは2月25日(土)に一般発売開始。取材・文:野上瑠美子
2012年01月24日