岸恵子が、朗読劇に挑戦している。朗読するのは、2年前、自身が上梓した小説『わりなき恋』。人生の終盤に差し掛かった女と男がどうしようもなく落ちてしまった恋の物語は、自身の姿と声で、どのように立ち上がるのか。脚色と衣装も務めて臨んだその舞台の初日、明治座での公演に足を運んだ。岸惠子朗読劇『わりなき恋』 チケット情報駅の雑踏音のなか、小説冒頭のシーンを読む声に合わせて岸恵子が登場し、舞台の真ん中に立った。そのまま朗読の世界に入るのかと思いきや、「みなさまようこそ」と客席に声をかける。ファンにとって嬉しく心憎い演出である。と同時に、「心を開いてお聞きくださいませ」という言葉に、上品な恥じらいも感じさせる。何しろ、朗読とはいえ、自分が生み出した人物たちを演じるのである。面映ゆさがあるのは当然だろう。しかしながら、一度作品世界に入ると、岸の女優魂は一気にスパークした。主人公は、国際的に活躍するドキュメンタリー作家の伊奈笙子、69歳。パリ行きのファーストクラスで隣り合った58歳の男・九鬼の間に生まれた道ならぬ恋に、心が揺らぎはじめる。原作では、世界を駆けめぐる笙子の目線で世界情勢が語られたりもするが、劇化するにあたって岸は大幅にカット。笙子と九鬼の心情に焦点を絞った脚色が功を奏し、いくつになろうが恋とは苦しく切ないものなのだと訴えかけてくる。それでも恋に溺れることが見苦しくないのは、笙子が凛と自立しているからだ。そして、その生き方に説得力があるのは、笙子そのものにしか見えない岸が、その台詞を声にしてくれているからにほかならない。老いの性愛にまで踏み込んで今の高齢者の扱いに一石を投じた原作同様、舞台でも岸は、笙子に託した自らの思いをそのまま自由に、全身から放出する。ピアノ・バーのシーンに、音楽家の細井豊が奏でる生演奏が響くなど、音楽が印象的。そのときどきで笙子のいる場所をイメージした映像が映し出されるのも効果的だった。なかでも、人生の悲哀と愛しさにあふれたラストシーンは、舞台でしか味わえない余韻に浸れるだろう。また、上演後に行われる「岸恵子トークショー」もぜひ聞いてほしい。これまでの女優人生を振り返りながら語られる、この小説と朗読劇への思いを知ることで、今観た世界がより深く豊かになるのは間違いない。公演は7月に大阪、北海道、福岡の各地で上演。9月に上演する東京、神奈川、埼玉の各公演は6月20日(土)午前10時よりチケット一般発売開始。取材・文:大内弓子
2015年06月19日今年、生誕100年を迎える市川崑監督の傑作『雪之丞変化』『炎上』『おとうと』が4Kデジタル復元され、2月から開催される第65回ベルリン映画祭のフォーラム部門で上映されることが決定した。その他の写真市川崑は、アニメーターとして活動した後、1948年に『花ひらく』で監督デビュー。『ビルマの竪琴』『東京オリンピック』『犬神家の一族』『ぼんち』『野火』など数々の傑作を発表し、徹底的にこだわり抜いた画作りと観客をアッと驚かせる語り口で人気を博した。このほど4Kデジタル復元されたのは3作品。『雪之丞変化』は名優・長谷川一夫の当たり役・中村雪之丞を主役に据えた作品で、大胆な色使いと構図が特徴的な1作。『炎上』は監督と繰り返しタッグを組んできた市川雷蔵を主演に迎えて三島由紀夫の小説『金閣寺』を映画化した作品だ。幸田文の小説を名脚本家・水木洋子が脚色した『おとうと』は岸惠子、川口浩を出演者に向かえた傑作で、カメラマン宮川一夫が“銀残し”という手法を用いて描いた色彩も高く評価された。今回の復元は現存する最良のフィルムを4Kを超える解像度でスキャンし、ゴミや傷、色むらをすべてデジタルで補正。公開時の質感を最大限に尊重して復元を行ったという。今回の映画祭出品について岸惠子は「深川の土手に桜の木を植えて、『おとうと』が撮影されたのは54年もむかし。その古いフイルムが、市川崑監督の生誕100年を記念して新技術のお蔭で蘇りました。女優としての私に大事な道しるべをくれた『おとうと』。今の若い方たちにはどんなふうに観ていただけるのでしょう?心配と希望で胸が高鳴ります」とコメントしている。また、3作品が3月に開催される第39回香港映画祭にも出品されるほか、監督の生誕100周年を記念する様々な企画が進行中だという。
2015年01月21日グラビアアイドルの岸明日香が、『PEACH JOHN Beauty』秋号で可憐な下着姿を披露。バスト90cmの“美胸”とグラマラスなボディで、純白のランジェリーを着こなしている。スクラブでマッサージケアしているというヒップも披露フリルがあしらわれた下着や大きなリボンがデザインされたものなど、かわいらしい下着姿で誌面に登場する岸は、女性が羨むほどの豊満なボディで大胆にポージング。同誌が「色気ボディの作り方」をテーマにしていることもあり、セクシーな表情で誌面を飾る。そのほかにも、美胸をキープする秘訣や、男心をくすぐる“つるすべボディ”を作る方法なども紹介している。同誌表紙にはタレントの紗栄子がカバーガールとして登場。思わず触れたくなるような柔肌のセクシーボディを披露している。
2014年08月20日タブロイド誌「きらめきエイジング」創刊資生堂は、「きらめきエイジング」の体現者として岸惠子さん、草刈民代さん、前田美波里さんの3名のアンバサダー起用や、「きらめきMs.」に向けたタブロイド誌の創刊(5月21日発行)など、拡大するボリューム市場であるシニア世代に向けたマーケティングを本格的に強化する。対象世代に向けた情報提供機会の創出・拡大を図る「きらめきエイジング」とは、いくつになっても「自分らしく輝いていたい」というイマドキ女性の年齢の重ね方を名づけたもので、そうした「インサイト(深層心理)」を持つ50代半ば以上の女性を「きらめきMs.(キラメキミズ)」と命名したもの。具体的な取り組みとしては、シニア世代特有の「インサイト」データの蓄積やシニア世代特有の肌悩みに合わせたメーキャップ理論の再構築など、これまでに推し進めてきたことに加え、対象世代に向けた情報提供機会を創出・拡大。「きらめきMs.」に向けたタブロイド紙の創刊(年2回発行予定)、全国事業所による美容をマスターできるレッスン形式の美容講座「きらめきマスターサロン」の開催、「インサイト」データをもとにした対象世代の心地よい売り場・店頭応対の徹底等によるコミュニケーションの強化などによる、接点拡大および関係性の深化を図るとしている。元の記事を読む
2013年05月28日早くも夏が近づき、東京にお住まいのみなさんは春の暖かな気候を楽しんでいることでしょう!私はというと…先日から引き続き、TBSのドラマの撮影のため、シアトルとモスクワ(アイダホ州に“モスクワ”なんていう名前の街があるなんていままで知らなかったですが…)を往復する日々を送っています。こちらの天気は、雪が二度降ったり、さらには雹(ひょう)が降った日も二度あるほどで、クレイジーな寒さです!まさか5月にダウンのロングコートを着るハメになるなんて思ってもみなかったけど、これが私の近況です(笑)。ところで、このドラマのタイトルが「JAPANESE AMERICANS」に決定しました。今秋放送の予定です。自分が日本に住んでいたときにTVで見て育った素晴らしい日本の俳優の方々と一緒に仕事ができるなんて、このプロジェクトに関われて幸せです!最近ご一緒した方は、物語の中で重要な役を務める中井貴一さん。中井さんはとても寛大で優しい方で、一緒に仕事ができて光栄です。中井さんと、市川右近さんを「リーちゃんツアー」(私、リーソルは2人に“リーちゃん”と呼ばれています!)と題してシアトルを2日かけて案内しました。初日はまず、「アイバース・エーカーズ・オブ・クラムズ」に行き、シアトルに来たら一度は食べてもらいたい“名物”のクラムチャウダーを味わってもらいました。それから、スターバックスの第1号店がある、「パイク・プレイス・マーケット」までお散歩。ところが、とても混んでいたためここでコーヒーを買うのはあきらめて、代わりに通りの向かい側にあるタリーズコーヒーへ入り、私たちはここを“タリーズ第1号店”と呼ぶことにしました(笑)。中井さんと市川さんの2人と打ち解けられた一日となりました。2日目は、シアトルの名所「スペース・ニードル」を案内し、そこからモノレールでダウンタウンにあるショピングセンターへとお出かけ。みんな、楽しそうに「Abercrombie & Fitch」で買い物を楽しんだ後、お腹がすいたのでホットドッグかハンバーガーを食べたいねという話になりました。そして、「Abercrombie & Fitch」のすぐ隣に素敵な屋台のホットドッグ屋さんを見つけ、全員分を注文。ホットドッグを食べながら「おいしいね」なんて話していると、突然の雨が!私たちは雨宿りできる場所を探すために散らばり、自分たちの運の悪さを笑いました。しかし、そのとき一人が「ようこそシアトルへ!これがシアトルという街だ!」と言いました。まったく、その通りです!とても天気の良い、素晴らしく晴れた日でも、突然激しい雨が降り出す。雨は1時間ほど降り続け、次第に止みます。シアトルというのはそういう街なんです!しかし、たとえ寒くて雨でも、このプロジェクトに関わっているたくさんの人々と共に仕事ができたことは本当に素晴らしい体験となりました。そして、もう1人、光栄にもご一緒させていただいた方は、女優の岸惠子さん。岸さんと彼女のマネージャーさんを車であちらこちらにお連れしている途中に、ハリウッドのパーティでケーリー・グラントに会ったときの話など、彼女の素晴らしいキャリアの中で生まれた逸話を聞かせてもらい、楽しい時間を過ごすことができました。そんなわけで今回は、アイダホ州モスクワよりお届けしました。またすぐにお会いしましょう。チャンネルはそのままで。お楽しみに!(photo/text:Lisle Wilkerson)TBS開局60周年記念ドラマ「JAPANESE AMERICANS」■関連作品:グレイズ・アナトミー [海外TVドラマ]©Touchstone TelevisionRAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 2010年5月29日より全国にて公開© 2010「RAILWAYS」製作委員会■関連記事:人気医療ドラマシーズン5発売記念「グレイズ・アナトミー」DVDを3名様プレゼントいくつからでも人生は変えられる『RAILWAYS』切符型ストラップを3名様プレゼント三浦友和&百恵の次男、中井貴一のアドバイスに感銘初心者も5分で「グレイズ・アナトミー」のいろはが分かる!超凝縮版映像が到着舞台挨拶付き『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』完成披露試写会に25組50名様ご招待
2010年05月28日