世の中って、とことんうまくいかないものだと思う。正月3日目の朝、ベッドで隣に寝てるのは、カズヤじゃない。「朝だよ」隣で寝ている彼女に声をかける。この子が嘘を言ってなければ、彼女はきっと、ユイの友達のマナミのはずだ。顔は、例によってまったくわかんなかったけど。マナミは寝息を立てている。起きる気配はまったくない。ときどき「フゴッ」という音を立てたりする。ユイ曰く「整った顔立ち」に似つかわしくないように思えるけど、よくよく見ると鼻が少し上向きで、子豚ちゃんみたいだ。記憶を整理しなくちゃならない。ベッドから抜け出し、机の上のノートとペンを取る。きのう、伊勢うどんを食べたとこまではよかったと思う。少し高かったけど、ちゃんとおいしかったし。フワフワして口の中でとろけるような食感や、黒くて濃いのに少し甘みのあるタレの味とかも新鮮だった。2年の先輩の家で食べたカップラーメンなんて比べものにならないくらいの。「比べちゃだめでしょ」。まぁ、そうだね、脳内ユイ。で、その後だ。二人で浅草線に乗って、浅草寺まで行って。正月三が日だから人多いだろうなぁとある程度覚悟してたけど、実際着いてみたらぜんぜん足りないどころじゃないってくらいの人の多さで。「わー、これ、お賽銭箱にたどり着くまでに何分かかんだ…?」「“分”、じゃないよ。2時間くらいかかっちゃうよこれ」「まじか! ディズニーランドのアトラクションかよ!」って言い合いながら、大勢が並ぶ列に加わって。こんな場所、一人だったらきてないだろうって思った。絶対気分悪くなるし、一生トラウマになるって感じだったけど、はぐれないようにカズヤの腕にぎゅっとしがみついていたら、二人の距離もぐっと近くなって。優しいカズヤのにおいも、どんどん香ってきて。なんだか、カズヤのにおいがフレグランスみたいになって、心地よさを保っていたような気がする。で、ほんとに2時間くらいかけてお参りを終え、出てくるとき。「あれー、イズミとカズヤじゃーん」って声が聞こえて。見ると、雷門の柱に女性が立っていて。どっかで聞いたことあるような声って気がしたけど、さっぱり思い出せなくて。「だれ?」ただ、カズヤもそう言った。女性は、「えっ、ひどーい、覚えてないの? スペイン語のクラス、いっしょでしょー! マナミよ、シノザキマナミ」なんて言う。マナミ。それで思い出した。ユイの友達だ。で、そっからだ。デートプランが吹き飛んだのは。「ねー、ふたり、デート? いいなぁ。私、ひとりできたのに。うらやましー。ねぇ、よかったらさぁ、一緒にゴハン食べに行こうよ。ちょっと、二人に相談したいこととかあるしさぁ。時間、そんなに取らないから」なんてありえない頼みだったのに、カズヤってば、「べつにいいけど、相談って?」なんて言って。時刻は、夜7時ぐらいだったろうか。彼女の言う相談とやらが、まさか時計の長針をそこから4回半も回してしまうことになるとは、思いもしなかった。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2015年01月29日待ち合わせの場所へ、3時までに着くのは余裕だった。メイクに何十分と時間かける子もいるけど、私は顔なんてわからないから手短に済ませるし。「って、単にズボラな性格まで病気のせいにしちゃだめよ」私の脳内ユイがしゃべる。ちょっと黙ってて。京王井の頭線とJR山手線、それぞれの渋谷駅の間の連絡通路。岡本太郎の『明日の神話』が飾られている。私が渋谷で指定する待ち合わせ場所は、ハチ公前でもモヤイ像前でもなく、いつもそこだ。カズヤは、今日は新しい年にちなんだものをつけてくるって言ってた。なんだろう、干支のかぶりものでもしてくんのかな。あ、例えば今、目の前を通り過ぎた馬のマスクみたいな。ドンキとかでよく売ってるやつ。新年早々、変な人いるな。カズヤもあんなだったら、ちょっとイヤだな。…って思ったら、馬マスクの人、こっちを振り返ってすたすた歩いてきて。え、何? 目が合ったから? えっ? 一瞬、パニックになりかけると、「あけおめー、イズミ」…え。この声、まさか。「どう? 目立つだろ、このマスク」「カズヤなの!? 目立ちすぎ! って、なんで馬?」「や、だから干支のかぶりものだろ」「それ、去年でしょ。今年は羊よっ!」「だって、羊のかぶりものって持ってないし。まぁ、馬も干支の一種には変わんねぇじゃん」やっぱテキトーだ。カズヤってば、すごくテキトー。「もうっ、恥ずかしいからさっさと脱いでっ。早くしまってっ」カズヤの頭から半ば強引に、引っこ抜くようにして馬のマスクを取る。ちょっと手間取って、「イテテテッ」なんて言われたけど、カズヤから脱げたでっかい馬のマスクはベロンと垂れた。折り畳んで、カズヤのトートバッグにつっこむ。今のやりとり、大勢の人通りの中で相当恥ずかしかったけど、キョロキョロしてみても、周りは大して私たちに目もくれない。さっさと思い思いの方向へ歩いていく。こういうときって、都会のスルースキルの高さ、ハンパない。『明日の神話』の中央で踊るガイコツだけが、唯一私たちを見下ろして笑っているように見えた。普通の人間の表情なんてわかんないクセに、こんなときばっかりなぜかそう感じてしまう。私たちは、とりあえずその場を離れる。「お腹空いてないか?」「あ、うん…ちょっとお昼食べ損ねちゃって。カズヤも?」「おう、小腹が空いた程度だけど。うどんとか、どうかな。ちょうど年明けだし」「年明けって、うどん食べるの?」「なんか、そういうの聞いたことある。ヒカリエに伊勢うどんの店があったはず」「ヒカリエ、高くない?」「新年だし景気よくいこうよ。前から一度食べてみたかったし」「前って、いつ?」「去年かな。たまたま読んだネットの記事に出ててさ」「あ、もしかしてカズヤがLINEでつぶやいてたやつ? おとといくらいじゃない? 去年、って」「年明けるまえだから、去年だよ」と、またテキトーな会話を続けながら移動する。「なんだかカップルというより漫才コンビみたい」と脳内ユイ。いいんだよ、たぶんそういうのが私たちの付き合い方なんだと思う。焦んなくていい。きっと今日が、二人の忘れられない日になるはず。そう信じてる。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2015年01月22日初夢は、うちの母とマッチョの叔父さんが義理の姉弟同士で再婚するという、わけのわからないものだった。四十路でウェディングドレスに身を包まれた母が、片手を叔父さんに支えられ、もう片手に持った杖をぶんぶん振り回すさまは、なんだか本当にとっても幸せそうだった。「こっちはこっちで元気にやってるから、イズミちゃんもそっちでお幸せにね」叔父さんの方は、ポカンとしてる私に向かってそう言った。ちょうど年末に電話したとき、私に言ったのと同じ声で。目が覚めて夢だとわかり、なんだか安心したような気もしたけど、同時に少しガッカリもしたような妙な気分だった。まだ寝足りないのもあり、頭の中がふわふわしていた。それで、いま自分がどこにいるのかもわからなくなりかけた。ゴミ処理場? いや、ちがう。見慣れた天井、床に転がる、気に入った服やらファッション雑誌やらの数々。明らかに自分の部屋だ。ベッドの下で寝ちゃってたらしい。毛布だけは、ちゃっかり身にまとって。ぜんぜん片付いてない。今日こそカズヤを家に呼ぶ予定なのに。ベッドの上、なぜか主人の代わりに横になっているケータイを見る。画面に表示された時刻は、もう午前10時だ。どうしよう。いっそこのまま、どうもしないとか。これが「ありのままの自分です」とか言って。カズヤ、案外大丈夫かもしれない。わりとテキトーな性格してるし…。いや、ダメだ。カズヤが許しても、私自身が許せない。キッチンから大きめのゴミ袋を持ってきて、目に付くもの、手当たり次第にがーっと入れる。荒々しいやり方だけど、もう時間がないんだからしょうがない。パンパンに膨らんだ袋の口をきゅっとしめたら、押入の中にぶち込む。明らかにいらないものだけは、2秒で判断して、ゴミ箱へ。こういうときに役立つ手だ。2秒考えて「捨てよう」と決められるものは、あとで思い出したとしても、「しょうがないか」とすぐあきらめられる。3秒後には「捨てたら後悔する」なんて無駄な恐れが湧くので、できるだけその前に行動へうつす。そうやって作業を繰り返していくと、意外に部屋は片付いていく。しばらく見なかったフローリングの床とも、再会を果たせた。やればできんじゃん、断捨離。…いや、押入にたまった袋の数見たら、前言撤回。どうせカズヤが帰って、またこの中身ぶちまけたら元のもくあみだろうなとは思うけど。とりあえずは忘れよう。しばらく私は、ありのままの自分であることを捨てる。片づけ上手なファッション大好き乙女の皮をかぶって、彼を迎え入れよう。最後の仕上げの雑巾がけを終えた時刻は、午後2時ごろ。お腹が空くのも気づかず掃除してしまった。頑張り屋さんじゃん、私。「本来は年末にすべきことなんだけどね」って、ユイなら言いそうだけど。すっかり片付いた部屋を見る。私の心もすっかり片付いたような気がする。ん、ハッタリでもいい。私は一歩新しい自分にシフトしなきゃいけないって思う。私とカズヤの関係を、シフトさせるために。さあ行かなきゃ、カズヤに会いに。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2015年01月15日先輩の部屋のシャワーを貸してもらったあと、朝食まで用意してもらって。「おせちとかお雑煮とか用意できなくてごめんね~」「いえ、普段カップラーメンなんて朝食に食べたりしないんで、すごく新鮮です」なんて会話する。「じゃあ、その…初詣、でも行く?」麺をすすってる間、ふと先輩が言ったことに「いいれすよ」と、もごもご返事をし、近所の小さな神社に行くことになった。この時期、東京の神社はどこも人だらけと思ってたけど、たどりついた神社は、鳥居をくぐればすぐお賽銭箱というほどの小ささで、元旦だというのに参拝客はいなかった。「既にピーク過ぎちゃってんのかな」「たぶん私たちが一番乗りなんですよ」二人それぞれお賽銭を投げる。お賽銭箱の隣には一応おみくじの箱もあって、引いてみると、私も先輩も大吉だった。「いいかげんだな、この結果」「いや、これで当たってるんですよ。元気出しましょう」そのセリフに、先輩は「うぉーっ、ありがとうイズミちゃん、ええ子やーっ」って言いながら、私をぎゅっと抱きしめる。「え、ちょ、お酒くさいんでやめてください」「あ…ごめん、つい感極まっちゃって…」すぐにパッと離れる。びっくりした。それから部屋へ荷物を取りに戻って、「じゃあ、いつまでも落ち込んでないで、早く新しい彼女見つけてくださいね」って言って。「うん、俺、がんばるよっ」っていう、ちょっとは元気出してくれたような声を聞いた。「あ、イズミちゃんも、カズヤと仲良くね」ついでにそんな言葉を付け足される。「当たり前じゃないですかっ」そう返して玄関の扉を閉め、駅に向かった。電車に揺られながら、「年末年始の運行について」と書かれた中吊りが目に入る。初めて内容をよく読んで、昨夜早々に帰った二人のウソに気づく。けど、べつに腹は立たなかった。おかげで私も自分の正直な気持ちに気づくことができた気がする。私とカズヤの未来について考えてみたとき、ぜんぜん先が見えないな、なんてネガティブな気持ちになっていた。ユイに相談したら、「先の見える恋愛ほどツマンナイものってないんじゃない?」って慰められたりもして。ファーストキスのあと、私たちの恋は進展しただろうか。あのクリスマス夜、ネカフェで一晩過ごしただけで、夜が明けたら「朝マック」を食べに行って。値段相応の小さなマフィンが意外に二人とも初めてで、なんだか妙に感動して。そのあと各自、別々の授業の教室へと別れた。「なんかそれ、カップルって言うより若年ホームレス? ロマンチックのかけらもない」ユイに言われた言葉、日記にもいちいちメモってる。彼女の感覚が世間一般のと同じとは言い難いけど、少なくとも私のズレよりひどくはないと思う。カズヤとよりも、彼女との関係の方が親密になっていた。おとといユイが地元に帰るときも、新宿のバスターミナルまで見送りに行ったほどだ。私は本当にカズヤのことが好きなんだろうか。ひょっとして、単に恋に恋してるだけなのかもしれないって、何度も思った。顔すら覚えられないのに、なんでそれを「好き」だなんて言えるのかって。けれど先輩から抱きしめられたとき、びっくりはしたけど、ドキドキもなかったし、実際ニオイもクサかった。やっぱカズヤじゃなきゃだめなんだな、って。そう確信した。ふとケータイが鳴る。見ると、さっき別れた先輩から。LINEに自撮り写真が貼られてて、「これやったの、イズミちゃん? わああぁんっ、ひどいよー!」。口の周りに描いてやったカールおじさんみたいな髭のことだろう。この間のクリスマス、カズヤにされた分のお返しだ。今ごろ気づいたのか。「よかったですね、誰にも見られなくて。やっぱり大吉は当たりでしたね!」そう返事を送った。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2015年01月08日元旦を迎えた。クリスマスから今日の日が急にやってきたような気がするけど、しょうがない。大きなことがとつぜん起こると、その前までの記憶は軽くふっとんでしまうものだ。目覚めると、見慣れない天井、6畳の和室。隣には男性が寝ている。「ん、もう朝かぁ~?」あくび混じりの声をあげる彼。「おはようございます」と言うと、彼は顔をぎゅいっと素早くこちらに向け、「…あれ、なんでイズミちゃんがいんの?」「なんでって、先輩が誘ったんじゃないですか」「あ…そうだっけ…うん、そうだ。あー、だんだん思い出してきた…やべぇ、頭痛ぇ」寝ぐせだらけの頭に手を置く。表情は読みとれないけど、それだけでだいぶ、つらそうなのがわかる。「きのう、ずいぶん飲んでましたもんね」「あはは、どんだけ飲んだんだっけ…」「八海山の一升瓶、一人で一本カラにするくらいです」「…おぉ、まじか」大晦日に一緒に過ごすはずのカズヤが、急に「バイト入っちゃって」と連絡してきたのと、恋人と過ごすはずの2年の先輩が、とつぜん「フラれたんで、みんなで宅飲みしない?」と誘ってきたのは、ほぼ同時期だった。先輩の住むアパートの部屋に行ってみたら、最初は私の他に二人。それぞれ、「紅白」が終わったころぐらいに出て行った。「なんだよー、あとちょっとでカウントダウンじゃねぇかー」って先輩が引き止めるのも、「終電が」って断って。じゃあ、私も帰んなきゃって思ってたら、「わあぁん、イズミちゃんはぁ…一緒にっ…カウントダウンしてくれるよねえぇ~っ! じゃなきゃ、俺っ……死ぬ!」って訴えられたのが、マジに聞こえたから。ひょっとしたら顔は笑ってたのかもしれないけど、そういうのって私、わからないから。ともかく気づかないで帰って、自殺なんかされたら困るから。なんていろいろ言い訳するように考えてみたけど、本当のところは自分でもよくわかんない。帰って一人で新年迎えるのもさびしかったのかも。だからって彼氏以外の男と、二人きり一夜を明かすのはどうなのか。「なんか俺、酔った勢いで変なこととかしなかった?」不安げな声で尋ねる先輩。「だいじょうぶですよ」「そうか、よかっ…」「胸をさわろうとしたとき、ちゃんと止めました」「ダメじゃん」うつむき、はぁ~っ、と長い息を吐き出す先輩。頬にできた、私の拳の形をしたあざは、少し変色して紫色になりかけていた。内出血させちゃうくらいなんて、私も酔っていたに違いない。未成年だから飲んではないけど、その場の雰囲気とかで。「…その、ごめんね」「いいえー」謝る先輩から目をそらしつつ、私は答えた。床には、お菓子の空袋やら、ペットボトルやら、昨晩遅くまで先輩と二人で積み上げては崩しを繰り返していたジェンガの一部やらが転がっている。昨夜のカウントダウンから点けっぱなしになっているテレビは、元旦のお笑い特番を流していた。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2015年01月01日毎年クリスマスの時期によみがえる、幼いころの記憶がある。小学1年生のとき、家でサンタさんと鉢合わせしたときのこと。夜中、トイレ行きたくなって。部屋に戻ると、大人の男性が私のベッドに何か置いてて。「パパ?」そう聞いたのはスーツ着てたからなんだけど。ただ、口元に白いヒゲをたくわえていて、「ち、ちがうよ…サンタさんだよ、ホホウ」そう低い声で言って、慌てて部屋から出ていって。翌朝、「きのうイズミの部屋に変な人いたよー」って母に言ったら、「へぇ、サンタさんかしら」「ううん、なんかねぇ、スーツ着てパパみたいだったよ」言うと、父が慌てて、「そ、そんなはずないよっ。パパみたいな顔してたかい?」言われて、父の顔をじいっと見た。ちょっと思い出そうとしたけど、できなかったし、少なくとも父に白いヒゲはなかった。「ちがーう。やっぱりパパじゃなかったみたい」だから中途半端な変装だった父にも、当時は本気でそう答えた。父は翌年のイブの日、交通事故で死んだ。私のためにプレゼントを買おうと街に繰り出していたとき、飲酒運転の車が突っ込んできたのだ。父は、私がその年にサンタさんに頼んだプリキュアのコンパクトを最期まで抱えていたという。それを聞き、やっぱり私にとってのサンタさんは父だったんだと知ることになった。いや、それとも父は本物のサンタさんだったのだろうか。私が人の顔を覚えられない悪い子だと知ってしまったから、あれ以来もう二度と私の前に姿を現さなくなってしまったのだろうか。「どうした、イズミ」ネカフェの個室。クリスマスの夜なのにあまりムードのない場所に、私はカズヤといる。お金が無いのに、二人きりになれる場所なんて限られてるから仕方ない。「や、ちょっとこの映画、泣けちゃって」見てるのは、前日ユイから借りたDVDの、恋愛映画の方。竹野内豊か金城武か、どっちが出てるやつか忘れたけど。そして話の内容も、あまり追えてなかったけど。主人公の男性の元カノとか今カノとか、なんかいろいろ出てきてよくわかんない感じ。それに男性もいろいろ出てきて、どれが主人公かわかんなくなりかけてた。唯一、ユースケサンタマリアぐらいは区別できた。なんかひとりだけ、場違いな雰囲気のヤツが出てるなって思った。ふと、カズヤが私の手を握る。温かいなって思う。「イズミ」私の耳元に口を近づけ、ささやく。なんだか、くすぐったい。「好きだよ」ぽあ。って、なんだか頬が赤くなる。私の目には、テレビ画面が映ってる。もしカズヤの顔を見たら、朝のマジックを一生懸命ゴシゴシ洗い落として、真っ赤になった口元が見えて、笑っちゃうって思ったから。あ、でも、ヤダ。思い出し笑いしそう。…だけど次の瞬間。目の前が真っ暗になる。カズヤの唇が、私の唇に触れる。今ので、ぜんぶ忘れた。頭の中は、真っ白になる。幸せだな、って思う。このまま、イヤなことなんて何も思い出さないで、終わっちゃえばいいのに。テレビだけが静かに、映画のエンディングテーマを流している。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2014年12月25日「よっ」キャンパス内、スペイン語の授業に向かう途中。目の前に立ちはだかった男性の顔を見つめてる。黒マジックで、顔にラクガキされてる。口の周りには、カールおじさんみたいなヒゲ。額の方にも、なんか文字。しらないひとだ。そう思い、彼の脇を抜けていこうかとしたら、「おい、待てっ」と、手をつかまれた。覚えがある感触。よく聞いたら声も。マジか。「カズヤ?」「一応、そのつもり」歯切れ悪い。でも、カズヤなんだろう。「なんの冗談?」と、右手の人差し指で顔を指さす私。「昨日、2年の先輩の家に泊まって…寝てる間にヤラレタ。こうすれば、彼女もちゃんと顔わかるだろって」と、左手の人差し指でほほをかくカズヤ。だからって…額に「イズミの彼氏」って。恥ずかしい、恥ずかしすぎる。「教室行く前に落として」「ムリ。登校前にもがんばって落とそうとしたけど」頭がクラクラする。「じゃ、せめて隠して」カバンから箱詰めのマスクを取り出す。あと確か、ばんそうこうも…あった。幅広で、長方形っぽいやつ2枚。「おぉ、さんきゅ。イズミって、マメだね」前日に言ってほしかったこと、こんなタイミングで言われる。まぁ、マメというか、実際はその逆。ズボラで、なんでも詰めちゃうから。私のカバンはいつも、旅行者みたいにパンパンだ。「そもそも、なんでイブの夜、私を放ってサークルの飲みとか行くかな」マスクをし、額にばんそうこうを貼るカズヤに言う。それでもだいぶアレな見た目だけど、少しはマシ。「しょうがねぇじゃん、付き合いでさ」会社員みたいな返事。これゼッタイ、社畜になるパターン。なんでこんなの彼氏にしたのか。「ってか、飲みの後、会いに行く予定だったんだよ。なのに、『ムリ』とかさぁ~。俺もショックだよ」「だって、いきなり部屋は」散らかってるし。その言葉を飲み込んで、私は続ける。「一応、聞くけど。アルコールは?」「飲んでない。未成年だし」そんなとこだけマジメかっ。だったら一次会で帰れっ。そんな会話してるうちに、チャイムが鳴る。「やば、急ごう」と、私の手を取り駆け出すカズヤ。「お、イズミー」校舎に入り、廊下でふっくらした女性とすれちがう。「あ、ユイおはよー」彼女の隣の女性も、私を見て「おはよう」と言う。マナミかな、たぶん。「お、カズヤ?」「夫婦仲いいな、ヒューヒュー」男性たちも声をかけてくる。同じスペイン語クラスの生徒か。たぶん私は、カズヤと付き合ってなきゃ、彼らに声もかけられなかったろう。そう思うと、少しうれしい気もする。ただ、これから先も私は、彼らの顔を覚えることはないだろう。カズヤの顔を覚えられないのと一緒で。教室に入る。「Hola」と、先生。その挨拶がなければ、それが先生だとも判断できない。彼はまだ教壇の位置におらず、生徒も全員は席に着いてない。「Lo siento」律儀に謝る私。授業は、もう始まってる。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2014年12月18日朝。ラジオから流れるのは、毎年お馴染みの曲。「マライア・キャリーで“恋人たちのクリスマス”。さて、今夜はクリスマスですよ、みなさん! 一年、はやかったぁーっ!」DJが、テンション高めに紹介する。整理する、記憶を。昨日の日記を書く。そうするのは、いつも朝と決めている。ユイから借りたDVD。カズヤのメガネ姿。なんとなく思い出した高校時代、野球部のコたちにからかわれたこと。心理学の授業、穴開けパンチ。あと、カズヤからのLINEメッセージ。なんか、だいぶ偏ってるな。ま、いいか。日記に全部は書けない。大切な出来事の優劣には、個人差がある。あ、でもこれぐらいは足さなきゃ。実家から届いた封筒。母親の書いた手紙と、1枚の写真。「私たちの顔、すぐ忘れちゃうだろうから。写真を付けておきます」四隅に、クレヨン画みたいなかわいいスズランの絵が印刷された便せんには、そう書かれていた。忘れちゃうんじゃなくて、覚えられないんだってば。母親も、私の病気のことがよくわかってないっぽい。写ってるのは多分、母親とおじさん。こんな写真の顔、がんばって覚えても、また会うときはぜんぜん違う顔してるんだろう、きっと。写真と実物じゃ、私にとってはキュウリとヘチマくらいぜんぜん違うのに。それに、なんだろうこの顔。ふたりとも目を細めて、口のはしをキュッと上げてる。怒ってる…じゃないよな。笑ってる、っていうんだろう。感情の区別も難しい。そんな彼らを見てると、ほんとうにこの人たちが自分の家族かどうかも怪しく思える。こんな顔だっけ。そう認めるのもなんか難しくて、私にとって、家族ってなんなのかすらわからなくなってくる。ただ、物心ついたときから母と他人の区別はできた。足が悪く、しょっちゅう杖をついてたから。そんな母が、女手ひとつで私を育てるのはものすごい苦労だったろう。母を支えるために、高校出たら私、働かなきゃかもって考えた時期もあった。けど、ちょうどいまから二年くらい前。マッチョの叔父さんが居候しだして、「ねえちゃんのことは俺が支えるから、イズミちゃんは気にしないで、好きな大学行きなよ」って言ってくれたから、よし、じゃあ東京行こ、って決めて。なんで東京かと言えば、出版系の仕事に就きたかったから。とくに、ファッション系。顔がわからないから、コスメとかには興味なかった。服には、やたら興味があった。他の人の数十倍かもしれない。いろんなブランドの新しい服や帽子、バッグなんかを、自分がデザインした雑誌で世に広めていくことが夢。…なのに、そんな私が服をきれいに片づけられない。ちゃんと、シャネルとかグッチとか、ブランドもの買えたら大事にするから。そう書いて、日記を締めくくる。そろそろ学校行く時間だ。ラジオからは、テイラー・スウィフトの“Shake It Off”が流れてる。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2014年12月11日心理学で配られたプリント。夜、部屋の中。ベッドの上に寝転がって眺めてる。O型は合理的で根気に欠ける。A型は積極的で単純。B型は安定志向で型にはまり気味。AB型は革新的でマイペース。どれもよく聞くようなことが書かれてる。その日の授業は、血液型別の性格分析かと思ったら、違った。「いま、みなさんの中から『わかるわかるー』なんて声も聞こえましたが、ここに書かれていることはデタラメです」プロジェクターでスクリーンに映し出されたプリントに、先生は赤ペンで修正を入れる。OをABに、AをOに、BをAに、ABをBに。「バラバラに入れ替えていたのに、誰も疑問を持ちませんでした。厳密なところには何も触れず、誰にでも当てはまるようにしか書かれていないから。血液型での性格分けなんて、その程度です」ハッとした。なるほど、確かに。今までかたくなに天動説を信じてたのに、ロケットでいきなり宇宙まで飛ばされた気分。「ね? 丸かったでしょ、地球」みたいな。じっさい目で見せられたら、素直に自分の間違いを認めるほかない。だけどカズヤは、隣で寝てた。「授業終わったらノート写さして」って言って。「だって俺、B型だから」授業後の、カズヤのセリフ。聞いて、やれやれ、ってつぶやきたくなった。B型だから、なんだっての。自分は寛大だ、って? 私も「O型の典型だね」ってよく言われる。理由は「よく人の顔を忘れるくらい、大ざっぱだから」。忘れるんじゃない、覚えられないのだ。いつもそうやって、O型だからと差別されてきた。…なんて、大げさ? でもまぁ、そんな素朴な悩みさえ、これからは持たなくていい。そう思えば、ちょっとは楽かな。ただでさえ、私の生活にはストレスが多すぎる。ベッドから起きる。机まで向かい、引き出しを開ける。目的のものはなく、閉める。穴開けパンチ、どこ置いたっけ。テレビの下のキャビネットの引き出し。ない、ここにも。うーん。あ、思い出した。カバンの中。いつも家で穴開けるのメンドクサイから、持ってってたんだ。結局、忘れてちゃ意味ないな。「イズミって、マメだね」カズヤからそう言ってほしかったのに。まったく、自分自身にやれやれ。プリントに、パチン、パンチ穴を開る。本棚の「心理学」って書いてるフォルダにファイリングする。で、パンチを机の引き出しにしまう。ん、完璧。さて、お風呂にしよ。そう思って、床を見渡す。パンツやら、スウェットやら、洗濯して取り込んだやつと、ただ脱ぎ捨ててそのままのやつが散らばってる。雑誌とか、ピザ屋のチラシとか、本棚からあふれた文庫本なんかも。バスタオルはどこかしら。なんて思ってると、ケータイが鳴る。LINEメッセージを受信する音。「今からサークル飲みの二次会。終電逃すー。たのむ家泊めて」カズヤから。すぐに返事を送る。「ごめんムリ」今はまだそんな段階じゃない。つまりその、二重のイミで。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2014年12月04日「そっかぁ、イズミって、メガネかけてるだけでわかんなくなるんだ」カズヤは言う。ふたり、同じ授業のあと。心理学。「かけてても、かけてなくてもわかんないよ。私、人の顔覚えられないから」「うっそ、マジ? じゃあ、俺の顔も?」「だから、さっきからそう言ってんじゃん」「ははは、ひでぇな、それ」笑った。たぶん、カズヤってば信じてない。べつにいいけど。「おまえ、サイテーだな」ってののしられるよりはマシ。今までそうだったから。恋なんて、する前から終わってきた。クラスの女の子に、「○○くんって、カッコイイよね」なんて言われるたび、わたしには○○君の顔が思い出せなくて(それ以前に、目の前にいるクラスメイトの子の顔すら認識できなくて)。カッコイイとか、一目惚れするとか、ぜんぜんイミわかんなくて。でも、私に恋はムリだなって、決定的だったのが高校のとき。帰り道でいつも一緒になる男子がいた。野球部の子。ユニフォームに、大きく「川上」って名前が書いてあった。無口で、他の男子に連れられながら、「こいつ、ヤマナシと一緒に帰りたいんだって」そう紹介されたときに、体はたくましいのに、恥ずかしそうにうつむく姿が小さな男の子みたいで、かわいくて。顔は覚えられないけど、いい人だな、せめて名前だけは覚えよう。何日も続いたあとで、ちゃんと感謝の言葉を言わなきゃって思って。「えと、カワカミくん、だよね。いつも一緒に帰ってくれて、ありがと」って、あるときそう言ったら、「おまえ、マジで俺のこと、カワカミだって思ってたの?」……え、どういうこと? そう思ってるうちに、彼はため息混じりに、ユニフォームをつかみながら、ネタバラシを始めて。「これ、カワカミから借りただけ。俺はアサクラ。で、昨日おまえと帰ったのは、タケダ」「それって、つまり?」「おまえ、からかわれてたんだよ、俺たちに」……そっか。全員野球部で、見た目もあんまり変わらなかったし。声を出さないで、ユニフォームが同じだったら、私、まったく気付かないんだ。からかわれてたってわかっても、そういうことを思いつく彼らの発想が、面白いなって、感動さえしたのに。「すぐ気付くと思ってたけど。さすがに、あきれた。おまえ、いいかげんイタイよ」そんな風に、カワカミ君のユニフォームを着たアサクラ君に言われて初めて、ああ、私ってば、最低なんだなって。顔覚えられないのって、ホントに「イタイ」んだ、私。このままじゃ、男の子と恋する権利もないんだな。そんなことさえ思えて。なのに今じゃ、カズヤが隣にいて。「カズヤって、怒んないよね」「え……なにが?」ノートと教科書を、カバンの中にしまいながら、カズヤは言う。「いや、だって、さっき私、カズヤのこと気付かなかったのに、怒んなかったじゃん」「ああ、だって俺、B型だから」ケロッ、と。こともなげに言って。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2014年11月27日どんなに長く付き合っても、彼氏には「カワイイ」って褒められたいし甘えたい。 だけど最近、彼がなんだか冷めたい!これって倦怠期!?!? そんなときは、思わず彼氏が惚れ直しちゃうような「うさぎ風甘え顔モテメイク」で決定です♪ キラキラうるうる、そしてちょっぴり赤みを帯びた目はまるでカワイイうさぎちゃん。 このメイクで、素直に彼に甘えちゃおう!やっぺメイク前メイク後メイクのコツ・ポイント白肌の方が目が大きく見えるので、下地はパール入りのものを使うよ!アイホールにキラキラを入れて、彼の視線を釘付けにしちゃいます♪赤っぽいピンクシャドウを目の下に入れると、甘えたようなうさぎちゃんeyeのできあがり涙袋に白いグリッターを入れることで、かまってあげたくなっちゃうキラキラうるうる目に仕上げます黒目の下に多めにマスカラを塗って丸目に♪頬の高い位置にピンクを入れて甘え顔に唇は、思わず触れたくなっちゃうくらいぷるぷるにするのがポイント!このメイク動画のノーカット版と使用コスメ詳細を見る
2014年11月25日スタバから出て、ユイは背伸びをしながら、眠そうな声で「じゃあ、男でもつかまえてくるかなー」なんて言った。「5時から授業じゃないの?」聞くと、平気で「きょうはサボリ」って返してくる。「勉強より恋でしょ。残り短いモラトリアムなんだから、恋しなきゃ。イズミに先越されないようにー」べつに、私は先越したいなんて思ってない。ユイは昔、何人もの男にかじりついては、マズイって言って、平気で吐き捨ててきたそうだ。で、恋人募集中。というか、エモノ捜索中。私は、カズヤが最初の人。そういうイミでは、ユイの方がぜんぜん先行ってる。ま、私もユイみたいにいろんな男とつきあいたい、とは思わないけど。カズヤさえいてくれればいい。とりあえず、今のところ。「そう、止めないけど。必修科目でしょ。単位落としたら、ソク留年だよ」私が言うと、わかってる、ダイジョブダイジョブーって、ユイは言いながら歩き出す。「四分の三は授業出てればゼッタイ単位取れるからって、マナミが言ってたから。じゃ、オツカレー」なんて。マナミって、ユイの友達。私も会ったことあるらしいけど、思い出せない。きっと、特徴のない体つきなんだ。やせても、太ってもないだろうし。ユイいわく、顔はすごい美人らしいけど。整ってれば整ってるほど、私にはのっぺらぼうに見える。紫のニットに、黒のジャケットを羽織って私から離れていくユイも、街の人混みに混ざると、たぶんもう見分けつかなくなる。学校の中じゃ、ふっくらして見分けやすいユイでも、街の中には似たような人、わりといるから。人混みは私にとって、にごった水中みたい。周りにいるのが誰か、さっぱりわからないし。だんだん、息もできなくなってくる。「あんた、本気で東京の大学行くの?」母は、私が上京を決めたときそう言った。私は、ダイジョブダイジョブーって、けっこう楽観的に返した気がする。ついさっきのユイみたいに。でも、こんなに人酔いするとは。すぐ慣れるって思ってたけど、半年以上過ぎても無理。それもこれも、私が人の顔が見分けられないせいなのか。シワの数とか、髪の色とか。ヒゲがある・ない、おっぱいがある・ないとかで、なんとなく性別や年齢は判断できるけど。知り合いらしい人とすれ違っても、「いま、シカトしなかった? あたしよ、あたし!」って言われても、「あ、ごめんなさい。顔わかんなくて」って返すしかなくて。と、こうして学校に向かって歩いてる途中でも、ほら、なんかメガネの男性?(髪が短いし、胸もない)が、こっち見てきて、私が先に「あ、すみません…顔覚えてなくて。どなたでしたっけ」って声かけたら。「えっ、ちょっと、ウソ。怒ってる? 俺きのう、何か変なメッセージ送ったりしたっけ?」あ、ウソ。すごい、聞き覚えある声。よく響くテナーボイス。ふだんメガネなんてかけてないのに。握られた手に伝わる、記憶深いぬくもり。私の彼氏、カズヤだった。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2014年11月20日「竹野内豊と金城武が区別できなきゃ、恋愛できないでしょ」ユイに言われた言葉、すっごい覚えてる。そのときのユイの様子も。なんか、変なネイル付けてた……ウニやらイクラやら、お寿司のネタを10本の指に乗せてた。芸術的だけど、重そう。そんな指で、キャラメルマキアートのストローをつまみ、クルクル回してた。髪は、ポニーテール。結んだ先が本物のウマみたいにふさふさしてた。染めてはいないらしいけど、窓から注ぐ日の光に当たって、茶色に見えた。服は、紫色のニット。体にぴったりして、巨乳が強調されてた。二の腕とかも。さわったら、ぷに、ってしそう。やばい、超さわりたい、とか思った。なんの話だっけ。そう、竹野内豊と金城武。ユイが、邦画の『冷静と情熱のあいだ』って恋愛モノと、『リターナー』っていうSFモノのDVD貸してくれるって言って、私、聞いたんだ。「同じ俳優さん?」って。だってユイ、いきなり「超おもしろいから、見て」って押しつけてきて。似たようなパッケージで、同じような顔が写ってたら、そうなるじゃん。10年以上前の映画になんて、興味ないし。「べつに俳優とか見分けられなくても、恋愛できるよ」で、ちょっとだけ怒った感じでそう返すと、ユイは「ほんとに~?」って、挑発的に言う。私はミルクも砂糖も入れてない、あっついコーヒーを飲む。ずずっ、あちっ。ちょっと舌先ヤケド。「じゃあ、あんた、彼氏のどこが好きなの? やっぱ、顔なんでしょ?」ユイは尋ねた。顔。カズヤの顔を思い浮かべながら、「うーん」と、うなる。顔か。「顔、わからない」「は? わからない?」そのとき、ユイはすごい驚いた声で「冗談でしょ、なにそれ」なんて。「あ、わかった、顔よりハートって、そういうことー? うっらやましぃー、このっ」私が何も言えないでいると、ユイはそう続け、玉子のネイルが乗った人差し指で、私の頬をつつく。いや、そうじゃないけど。顔なんて、わかんない。正直、ぜんぜん覚えられない。目とか口とか、開いたり閉じたりせわしなく動いてるし。皮膚が伸びたり、シワができたり。マユゲが尺取虫みたいにぐにぐに動いたり。たまに鼻の穴が、大きくなったり、小さくなったりして。表情ってやつ? を、変えるせいで、いつも違って見える。だから、私が覚えているのは。カズヤの、よく響くテナーボイス。高い身長と、痩せても太ってもないカラダ。私を握る、手のぬくもり。首のあたりからただよう、優しいにおい。顔は、なにも思い出せない。目とか口とかが動き続けてて、いちいち覚えられない。あとで知った。こういうの、フツウじゃないっぽい。失顔症っていう、ある種の病気らしい。それでも、私は恋してる。彼の声も、カラダつきも、においも、優しさも、ぜんぶ。近くにいなくても、すぐに思い出せる。しっかり記憶してる。ただ、彼の顔。それだけが、覚えられません。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2014年11月13日女性の憧れである小顔。でも、「小顔になりたいけれど、顔の大きさや骨格は変えられないし…」とあきらめている人も多いかもしれません。顔の形や表情に大きく影響するのが噛み合わせです。噛み合わせが悪いと顔にゆがみを生じさせ、バランスの悪い顔立ちになってしまうほか、シワやたるみの原因になることも。そのほか肩こりや頭痛など、見た目だけではないさまざまな不調を引き起こすこともあるのです。■あなたは大丈夫!? 自分の噛み合わせをチェック!一見キレイな歯並びでも、実は噛み合わせがズレている…というケースは少なくありません。まずは鏡を見ながら、自分の噛み合わせをチェックしてみましょう。・歯並びがデコボコしていたり、歯と歯の間にすき間がある。・口をゆっくり大きく開けたときに口が左右にぶれる。またはまっすぐ開かない。・奥歯を噛んで「イー」の口の形にしたときに、上下の前歯の中心がズレている。・上下の歯を噛み合わせたときに、上下の前歯にすき間があいていたり、下の歯が上の歯より前に出ている。または下の歯の半分以上が前歯で隠れる。ほかにもいろいろなケースは考えられますが、これらの項目にあてはまるものがあった場合は、正しい噛み合わせではない可能性が高いようです。また、割り箸を横にして中央を噛んで鏡を見たとき、割り箸が傾いていたら噛み合わせがズレている、というチェック方法もあります。■これはNG! 噛み合わせを悪くする日常のクセとは?噛み合わせが悪くなる原因には先天的なものもありますが、日ごろの生活習慣や何気ないクセが、噛み合わせをズレさせてしまうこともあります。たとえば、いつも決まった側の肩にバッグをかけたり、頬杖をつくクセのある人は要注意。知らず知らずのうちに、顔をゆがませる原因になってしまっているかもしれません。寝るときの姿勢なども噛み合わせに影響することがあります。いつも体の同じ側を下にして寝ている、高さが合わない枕を使う、などはNG。とくに枕は、低いものを使う方が顎や首には負担がかからないといわれています。また、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりは、歯や顎に大きな負担をかけることになってしまいます。朝起きたときに疲れや顎の痛みなどがある場合は、自分でも気づかないうちに歯ぎしりをしている可能性が。眠っているときの様子を、一度家族などに聞いてみてもいいかもしれません。■ゆがみを直して小顔に! 噛み合わせを改善する方法とは噛み合わせを改善する方法には、自分でできる簡単なものもあります。まず、頬杖やバッグの持ち方、就寝時の姿勢など、思い当たるクセがある人は今すぐ改善を。食事をするときには、両側の歯でバランスよく噛むように心がけましょう。柔らかいものばかりではなく、歯ごたえのある硬いものを食べるようにするのも大切です。また、意識して「噛む」ためにガムを噛むのもおすすめです。20~30分くらいかけて、左右の奥歯、前歯と、すべての歯を使って噛むようにするとよいでしょう。自分で改善できない場合は、矯正歯科で治療を受けることによって正しい噛み合わせに導くことができます。現在は、矯正に使用する器具もさまざまで、透明なマウスピースタイプや歯の裏側に装置を取り付ける裏側(舌側)矯正など、周りから気づかれにくいものもあります。(症状によって使用できる装置は異なります)矯正歯科医院では無料相談を受けつけていることも多いので、気になる場合は一度相談してみるとよいでしょう。
2014年10月01日小顔になりたい! と思っても、顔痩せはなかなか難しいもの。ならばメイクで一瞬にして小顔を作りましょう。小顔メイクに必要なのはメリハリと立体感。特にハイライトの使い方がポイントです。■小顔に見せるハイライトの選び方小顔メイクの基本は光効果によるメリハリ。顔がのっぺりと大きく見えてしまう…というときは、サッとハイライトを入れれば、一瞬で立体感のある小顔に見せることができます。ハイライトというと、白いパール入りパウダーを思い浮かべる人も多いかもしれません。でも白い色は浮いてしまい、不自然な印象になってしまうことも。明るめのオークルやピンク、ゴールド系のブレストパウダーを選ぶと、肌馴染みもよく自然に仕上がります。ブラシは大きすぎないものを。ブラシが大きいと、ハイライトが入れたい場所以外にも広がってしまい、狙った小顔効果が出せません。チークブラシよりも小さめの、あまり厚みがないものを選びましょう。■鉄板のTゾーン&Cゾーンも、入れ方一つで逆効果!?ハイライトを入れる場所といえば、基本とされているのが「Tゾーン」と「Cゾーン」。Tゾーンとは額から鼻筋、そして顎先のT字型の部分。Cゾーンとは目の外側の、眉尻のあたりから目尻の横を通り、頬骨の上あたりまでの「C」の形を描く部分です。Tゾーンにハイライトを入れることによって鼻筋がスッと通って見え、Cゾーンのハイライトは目元をパッと明るく見せてくれる効果があります。でも、ただ何気なく入れただけでは逆に顔を大きく見せてしまう可能性も! 小顔に見せるには、ハイライトの入れ方にもコツがあるんです。まず、小顔に見せたいならCゾーンへのハイライトはNG。目尻の横にC字型にハイライトを入れると、顔が横に広がって見え、小顔効果が演出できません。目元のハイライトはCゾーンではなく、目の下の、目頭~目尻~小鼻のうえあたりを結んだ三角ゾーンに入れるようにしましょう。こうすることで顔の中心に光を集め、引き締まった印象を作ることができます。また、Tゾーンにハイライトを入れるときは、鼻先までしっかりと入れると、鼻が間延びして見え、顔が長く見えることにも。額部分に狭めの幅で入れ、鼻先まで伸ばさず鼻の上部分で止め、顎先にはのせません。この三角ゾーン&Tゾーンのハイライトで、顔全体の雰囲気をシャープにし、メリハリある小顔に見せることができます。ハイライトはくれぐれも入れすぎないように注意しましょう。ブラシでサッと軽くのせ、「他人から見たら分からないかも?」というくらいがベストです。目立たないけれど効果は絶大! 簡単ハイライトテクで、一瞬でメリハリ小顔を手に入れてください。
2014年04月02日女性が求める“かっこいい”は、顔だけではなく、髪型や服装などの「雰囲気」が大事。そこで今回は、女性が彼氏にしてほしい、“かっこいい”ヘアスタイルをランキングでご紹介。あなただったら彼氏にどのヘアスタイルをしてほしい?【集計期間:2013年08月28日 ~ 2013年09月26日】★1位★ 爽やかメンズショートヘア サイドと襟足を短く刈り上げて爽やかに決まるスタイルです。手入れがとても楽なスタイルです。オンとオフ、どちらのシーンにも好印象なスタイルです。★2位★ 束感ナチュラルショート 爽やかで誰からも好感度の高い、人気のショートスタイルです! 前髪は上げやすいよう短めにしてあるのでスタイリングも簡単です。★3位★ アシンメトリーツーブロック 強めのパーマで大胆な動きを演出☆アシンメトリーな仕上げにすれば、ワイルドさUP!アシンメトリーさをやや抑えてスタイリングすればフォーマルなシーンでも◎2WAYなスタイルです。4位: 男気タイトショート 性別問わず大人気のショートヘア。サイドをタイトめにしてスッキリさせ、前髪も自然な立ち上がりをつけることで、目にかからずバランスの良い顔の立体感を出せます。5位: メンズボブ 重めのラインにカットしますが、ツーブロック処理でハチや絶壁などデメリットに対応したバランスでカット。男らしくノンパーマ・ノンカラーでナチュラルに仕上げます。6位: スタイリッシュショート 耳周り・襟足を短くした清潔感のあるベリーショート。前髪は上げ流すようなスタイリングで、ナチュラルな中にも男らしいかっこよさをプラス。ビジネスマンにもオススメ。7位: アップバングショート ビジネス対応のアップバングショート。型にはまりがちなビジネスヘアに、ナチュラルな束感と2ブロックをプラスする事で、できる男のお洒落感を表現しました。様々な顔型に対応可能し、男女受け抜群な上にビジネスシーンにも対応する万能ヘアです。8位: フェミニンショート サイドからバックにかけてマッシュルームベースでカット。トップから前髪にかけては長さを残してアレンジが出来るようにレザーカットします。スタイリング次第で表情が変わるフェミニンなスタイル。9位: ラフウェーブショート ベーシックなMEN'Sショートstyleの中に少しのアクセントを☆毛先を少し遊ばせてさりげなく“オシャレ”“カッコいい”感じのイメージを詰め込んでみました。10位: 万能ショート ビジネスにもカジュアルにも対応できる万能ショートスタイル。ハードWAXを揉み込むと完成。来週もお楽しみに。提供:ビューティーナビ編集部 ・美容室検索サイトビューティーナビ
2013年09月28日男性は女性の「照れ顔」が好きだと言われていますが、女性でも「男性の照れている顔が好き!」という方は多いと思います。それが彼氏や好きな人であれば、愛おしさも倍増しますよね。今回は、20代男性へのアンケートをもとに「彼を照れさせちゃう方法」をお教えします。クールな彼の照れ顔も、きっと見られるはずです。■1.目をじっと見つめる「無言で頬杖ついて目をじーっと見つめられるのに弱い。彼女も、俺が照れるのをわかっててやってると思う・・・。」(22歳/学生)頬杖をつくのは男性が好きな動作。すこし上目使いになるように手の位置をセットしてみましょう。そしてなるべく笑わずに、つぶらな瞳で見つめるよう意識してみてください。好きな人に目をじーっと見つめられると、どうしても照れてしまうのは男女とも同じことです。無言の圧力で逃げ場をなくし、確実に彼を照れさせちゃいましょう。■2.不意打ちで「好き」「二人で並んで歩いていて会話が途切れたとき、不意に「ねぇねぇ」と呼び掛けられ、「好きだよ」と言われた。何気ない瞬間に、不意打ちで言われる「好き」は、威力がすごい。」(24歳/飲食)どうやら「不意打ちで」というのがポイントのようです。いたずらを仕掛けるつもりで言ってみましょう。「いきなり何だよ!」と焦りながら照れる彼の顔を見てニヤニヤしたいですね。■3.「あーん」する「レストランで「はい、あーんして」って言われたとき、拒否するのもカッコ悪いからちゃんと応じるけど、人前だし突然だし、内心すごく照れる。」(20歳/学生)照れながらも「あーん」と従順に口をあける彼は、愛おしいこと間違いなし。彼女はおそらく確信犯でしょう。ただ彼が人前での「あーん」に慣れてしまうと、照れ顔も見れなくなってしまうので、あまりやりすぎないことが大切です。■4.褒める「彼女とは同い年っていうのもあって、普段はあんまり褒めたり持ち上げたりしてこないんだけど、たまに素で「え~すごいね」「○○かっこいい」とか言ってくる。そういうときは妙に照れてしまう。」(25歳/IT)褒められると嬉しすぎて反射的に照れてしまうのが男心。勿論、あまりやりすぎると照れなくなるうえに、腹が立つほど調子に乗ってしまうので、あくまでも「たまに」言ってあげるのがポイントです。「○○は自慢の彼氏だよ」と一言添えれば、彼はさらに照れてしまうことでしょう。■5.いきなりキスする「話の途中とか帰り際とかに、いきなり彼女からキスされるとすごく照れる。「なんか、好きだなーと思ったから」とか言われたらもう完敗です。」(26歳/メーカー)普段彼からキスされることが多いのであれば、不意打ちキスも効果的。唇でくすぐるようしてほっぺにキスをしてみても良いかもしれません。そして、びっくりしている彼に、改めて気持ちを伝えてあげましょう。照れ顔だけではなく、心のこもったキスもプレゼントしてもらえるはずです。■おわりに照れてしまったとき、真っ赤になってはにかむ男性もいれば、わざとクールに振る舞う男性もいます。どんな照れ顔も、好きな人であれば愛おしいもの。ぜひ、たまにはこちらから彼を照れさせてみましょう。(小嶋もも/ハウコレ)<オススメの記事>・ときには小悪魔に!男性をキュンとさせる「意地悪」・4選・みんな大好き!「膝枕」で彼の心をぐっとつかむコツ・5選・0円で彼をキュンとさせる!簡単アイディア・5つ
2013年09月25日彼氏が同じサークルや職場にいたりすると、フラれてしまったあとも顔を合わせなければなりません。気まずいやら、忘れられないやらで、辛~い思いをしたことはありませんか?今回は、同じコミュニティ内の元カレと良好な関係を築くには、どう振る舞うのがベストなのかをお教えします。■1.つとめて明るく振る舞う振られたからといって、その翌日にどんよりとした雰囲気を出していませんか?悲しいのはわかります。でも、悲しいときこそ笑ってみましょう。口角を上げて笑顔を作ることで脳が刺激されて悲しみが半減すると言われていますよ。いっそこれまでよりも明るく振る舞うことで、周囲からもっと愛される女子になれるかもしれません。■2.イメチェンを図ってみる失恋はいい機会です。自分のキャラクターや外見を思い切って変え、別人に生まれ変わるのです。髪型をアレンジし、服のテイストを変え、ダイエットを行います。目的意識を高く持ち、カレと付き合っていた頃よりも、さらにキュートで美しい女子を目指します。せっかくカレと同じコミュニティ内にいるのですから、魅力的に変わっていくあなたの姿を見せつけない手はありません。■3.新しい趣味をはじめるこれまでとは違う趣味に没頭することは、あなたを新しい世界に導いてくれます。日本に生まれたからには、お茶やお花などを始めるのもよいでしょう。もうお気づきですね、これらはすべてカレをもう一度振り向かせるための作戦なのです。■4.絶対にあきらめない心同じコミュニティ内にいるカレに「振られ」て辛いと感じるということは、少なくともあなたはまだカレに未練があるということです。すでに愛情を感じていない相手と別れることができたときは、悩みなどしないものです。だとすれば、なぜ好きだったカレに振られてしまったのか、その敗因を徹底的に分析して相手の心を取り戻すべく最善の努力をすべきでしょう。え?それでもカレはもう振り向いてくれなかったとしたら?それでもだめなら次の手段です。■5.早めに男を作る勝算のない片思いに時間や労力を浪費するのは無駄です。さっさと次の男をさがしましょう。もしかしたら、元カレはあなたの本当の魅力に気づいていなかっただけかもしれません。同じコミュニティ内での失恋という、かなり辛い経験をしたあなたは、以前のあなたよりも強く美しくなっています。さあ、別れは出会いの始まりです。カレが同じコミュニティにいるからといって、気にすることはありません。自信をもって次の恋を見つけましょう。■おわりに大好きなカレに振られるということは、あなたとカレとの間に、どこかミスマッチがあったということです。これを自分自身の問題発見の貴重なチャンスととらえるか失敗と感じるかで、あなたの価値が問われているのです。この経験を糧にさらにいい女を目指し、新しい出会いを見つけてくださいね。ただし、元カレよりもいい男に限ります。健闘を祈ります。(沖合はるか/ハウコレ)
2013年07月06日歴史の教科書に掲載されていた人物の写真。誰の写真を覚えていますか? ほとんど落書きの対象になるでしょうから(笑)、誰もが忘れないですね。イメージが強く、今でも覚えている歴史上の人物画(写真)を聞いてみました。調査期間:2012/11/28~2012/12/04アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)■歴史の教科書に掲載されていた偉人などの写真で、一番に頭に浮かぶ人物は誰ですか?●第1位織田信長170人17%●第2位坂本龍馬125人12.5%●第3位フランシスコ・ザビエル91人9.1%●第4位聖徳太子80人8%●第5位徳川家康45人4.5%●第6位西郷隆盛42人4.2%●第7位ペリー提督39人3.9%●第8位伊藤博文36人3.6%●第9位福沢諭吉32人3.2%●第10位豊臣秀吉27人2.7%写真のない時代の人物はもちろん肖像画ですが、やはり大きな業績を残した人の姿の方が印象が強いようです。外人が2人入っています。フランシスコ・ザビエルさんは、やはりあのカッパ感というか、ハート感が大きなインパクトを与えているのでしょうか。ペリー提督はあのすかした大きな顔とでっかい体ですかね。なぜその人の姿をよく覚えているかを聞きましたのでご紹介します。●織田信長初めて見たときに、武将なのに薄っぺらい顔をしてるなと思ったから。(東京都/女性/25歳)戦国時代の英傑・織田信長さんは有名な肖像画が残っています。やはり業績もスゴイので印象に残るんですね。豪放磊落(ごうほうらいらく)な感じがしますが、実は下戸でお酒は飲まなかったそうです。●坂本龍馬それ以前の偉人は肖像画がほとんどだった。写真といえば龍馬。(埼玉県/女性/28歳)幕末の人なので写真がきっちり残っています。福山雅治さんが演じたNHK大河は視聴率も良かったですしね。●フランシスコ・ザビエルツルッとした髪型と、頭の上に星が光っているのが印象的だった。(東京都/女性/32歳)なぜか人気のザビエルさん(笑)。あのちょっとかしげた首の感じがいい味を出しています。●聖徳太子本当は全然似てないのでしょうが、小学校の授業でも習う人なので刷り込みで記憶しています。(大分県/女性/23歳)お札にもなった聖徳太子の肖像画は、8世紀ぐらいに描かれたのではないかと推定されています。●徳川家康妙にインパクトがある肖像が使われている気がする。(東京都/男性/25歳)徳川家康はとてもたくさん肖像画の残っている人なのですが、並べてみるとなんだか似てないのがあるそうです。●西郷隆盛歴史上の人物には珍しく、ふくよかな体形をしていたから。(新潟県/女性/25歳)西郷隆盛さんは、大変に写真嫌いな人だったので、実は写真が一枚も残っていないのです。教科書などに載っているのは、モンタージュで作られたもの。もし西郷さんの写真が出てきたら大騒ぎになります。●ペリー提督いろんな人が教科書に落書きをしていたから。(千葉県/女性/26歳)幕末に黒船でやって来て、日本に圧力外交を仕掛けた提督です。マシュー・カルブレイス・ペリーが本名です。●伊藤博文子供のころ一番身近だったお札の肖像画だったので、気になってた。(栃木県/男性/40歳)伊藤博文さんは初代首相として有名ですね。幕末の志士時代の若いときの写真を見ると、お札の基になった写真とは全く違っていてビックリしますよ。●福沢諭吉生活の中でも目にする方の偉人だから。(東京都/女性/25歳)お札にも採用されている福沢先生です。「自分の出身大学ゆかりの人物だから」というご意見も。●豊臣秀吉インパクトが大きい(猿っぽくて)から。(東京都/女性/24歳)信長さんは「はげねずみ」と呼んでいたそうです(笑)。「サル」にしろ「はげねずみ」にしろ、あまりイイ呼び名ではありません。イケメンでなかったことだけは確かですね。皆さんは歴史の教科書に出てきた人物で、肖像画を覚えているのは誰ですか?(高橋モータース@dcp)
2013年01月30日みなさんは家族の誕生日って覚えていますか?私は両親と妹の誕生日はちゃんと覚えているのですが、祖父母の誕生日がどうもあいまいで……。いつも誕生日が過ぎてから「誕生日いつだっけ?」なんて聞いてあきれられています(笑)。さて、読者のみなさんはちゃんと家族の誕生日を覚えているのでしょうか?アンケートで調査してみました。調査期間:2012/5/28~2012/5/31アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)Q.家族の誕生日は覚えていますか?全員覚えている……791人(79.1%)全員ではないが覚えている……136人(13.6%)まったく知らない……73人(7.3%)なんと約8割の読者が、「家族全員の誕生日を覚えている」と回答。これはかなりすごい数字だと思います。また、「全員ではないが覚えている」と回答した読者に、家族の中でだれの誕生日を覚えているのか聞いてみたところ、一番多かったのは『両親の誕生日』でした。やはり自分を生んでくれたお父さん、お母さんの誕生日は覚えているものですよね。次に、家族の誕生日を覚えていると回答した927人の読者に、こんな質問をしてみました。Q.家族の誕生日のお祝いはしますか?はい……549人(59.2%)いいえ……377人(40.7%)次にどんな誕生日のお祝いをするのか聞いてみました。●ケーキを買って家族みんなで食べます。(24歳/女性)一番多かったのがこの回答でした。やはり誕生日と言えばケーキでですよね。オーソドックスですがうれしいお祝いです。●家族で食事してケーキが王道パターン。仕事関連で行けなければ、プレゼントとか宅配でする。(26歳/女性)家族への愛が溢(あふ)れていますね。プレゼント宅配とかかっこよ過ぎます。●だんなさんの誕生日は毎年同じレストランでお祝いをしています。(31歳/女性)なじみの店でのこういうお祝いもいいですよね。●家族と離れて暮らしているので直接的なお祝いはできないのですが、家族の誕生日にはバースデーカードを送ることにしています。(23歳/女性)最近だと携帯メールで済ましてしまう人が多いですから、バースデーカードはうれしいですよね。●家族の誕生日は母が豪勢な料理を作ってくれるので自宅でささやかにお祝いするのが定番です。(23歳/女性)豪華な外食もいいですが、こういった家庭の温かみが感じられるお祝いもいいものです。●子供の誕生日には自分でケーキを焼く。(34歳/男性)料理が趣味の方なんでしょうか?お手製の誕生日ケーキなんてお子さんは絶対に喜ぶでしょうね!●家族はしないけど、自分のはする。(31歳/男性)なぜか涙が……(笑)。家族全員の誕生日を覚えている人が多く、なおかつ誕生日もちゃんとお祝いしている人も多いようでかなり驚きました。人間関係が希薄になったと言われている現代ですが、今回のアンケートを見ると、案外そうでもないのだと感じました。(貫井康徳@dcp)
2012年10月06日「携帯電話を持つようになってから、電話番号が覚えられなくなった」と感じている人は多いのでは?今回は、どのくらいまで電話番号を覚えているのか、マイナビニュース会員の方に聞いてみました。調査期間:2012/4/12~2012/4/16アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 992件(ウェブログイン式)■自分(881票)「自分のしか覚えていない。人の携帯番号まで覚えていないので、携帯の電源が切れてしまったときは連絡を取れないで焦る」(23歳/女性/兵庫県)「昔はほとんど覚えていたはずなのに、いつからか覚えられなくなってきた」(25歳/男性/東京都)「自分のだけは、書類を何回も書いているうちに覚えてしまった」(23歳/女性/神奈川県)さすがに自分の番号は、9割の方が覚えているとのこと。色んな書類に書いたり、人に教えたりもしますもんね。ちなみに、この881人のうち「自分のしか覚えてない」という方は568人。今回のアンケートでは約6割という結果になりました。■親・兄弟(219票)「震災を期に、父親の携帯番号は覚えるようにした」(27歳/女性/千葉県)「親・兄弟でも、一番かける母のものだけ覚えていて、ほかの家族のものはまったく分からない」(25歳/女性/愛知県)自分以外で覚えている人が多いのは、親・兄弟の携帯番号。「もしも」のときを考えると、一番に身内との連絡を……というのも納得です。一家の大黒柱である父親、もしくはよく連絡をする母親など、身内の誰か一人だけはという方も。「自分が携帯を持つ前に聞いた番号なので、覚えている」(37歳/女性/栃木県)たしかに、友人たちとは携帯を持ち始めた時期が重なる場合も多いですし、付き合いの長い相手のほうが、覚える機会もあるかもしれません。■恋人や配偶者(175票)「家からかけるので、彼氏の電話は覚えている」(30歳/女性/神奈川県)「何かあった時のために、だんなの番号だけは覚えている」(29歳/女性/大阪府)「恋人の番号を覚えてなくて怒られたので、覚えるようになった」(30歳/男性/東京都)よくかける人の番号、ということで、身内の次に覚えている方が多いのが恋人・配偶者という結果に。しかし、中にはこんな方も。「今でも元彼の番号を覚えてしまっている……もういらんのに」(31歳/女性/千葉県)メモリーなら消せばすみますが、自分の頭の中の記憶はそうもいかないのが困ったところです。■親友(27票)「登録はもちろんするけれど、頭の体操と思ってできるだけ覚えるようにしています」(37歳/女性/千葉県)「常にもしもを考えて生きているので」(26歳/女性/福岡県)一気に票数が少なくなってしまった感がありますね。多くの方は、恋人・配偶者までが限界ということでしょうか。それ以上となると、たとえ親友でも、なかなか覚えていないようです。バックアップを取っておくか、手帳などアナログな方法で残しておくかしないと心配ですね。「友達の携帯番号は覚えていないが、家の電話番号なら覚えています。中学の時までは携帯を持っていなかったので」(23歳/女性/大阪府)というケースも。■職場の人(18票)「上司の番号は覚えてしまった。電話を出る前にわかってしまって、憂うつ」(25歳/女性/東京都)「職場の貸与携帯電話は連番なので、嫌でも覚えてしまう」(28歳/男性/東京都)職場の上司や、一緒に仕事をしている同僚もよくかける相手。自然と覚えてしまったという方もいるようです。また、上司の番号を覚えていなくて怒られたというお声もありました。■それなりに仲の良い友達(13票)「入っている人の番号をみんな覚えていて、ビックリされました」(27歳/男性/和歌山県)「覚える気はなかったが、子どもの関係で緊急連絡カードを毎年書かされるので覚えてしまった」(31歳/女性/埼玉県)ここまで覚えている人は、かなりの少数派でしょう。よほど記憶力のよい人か、コメントにあるように何度も見る機会がなければ、覚えられなさそうです。ちなみに、今回のアンケートで「誰のも覚えていない」と答えた方は、52人いました。「自分の番号ですら覚えられず、携帯番号を電話帳に登録している」(37歳/男性/宮崎県)何となく分かるかも。自携帯のプロフィール欄を探すのって、案外面倒ですよね。「一つも覚えていない。正直、変わる可能性がある番号はわざわざ覚える必要性は感じません」(31歳/男性/東京都)たしかに、せっかく覚えても携帯を変えたり、「もう一台持ったから仕事用はこっちに」などとなったりすることもありますよね。携帯がこれだけ普及し、家の電話にも便利な機能がついているご時世、電話番号というのは覚えるものではなくなってきたのかもしれません。皆さんは、どのくらいまで覚えていますか?(島田彩子)
2012年05月20日