夜寝る前、どんな風に過ごしていますか?リラックスした気分で眠りにつきたいときは、ほっこりできる恋愛小説を読んでみるのがおすすめです。いま好きな人がいるあなたも、恋愛はご無沙汰なあなたも潤った気持ちになれること間違いなしの4作品をご紹介します。淡くて切ない描写が魅力的な「センセイの鞄」主人公のツキコとセンセイは、高校時代の生徒と先生という関係。大人になってから、いつしか趣味が似ている者同士として近づいたことでやがてツキコの中でセンセイへの想いが形を変えていくのです。30歳も年が離れた男性であるセンセイに惹かれていくツキコの淡くてほのかな恋心が、読んでいてキュンとしてしまいます。切なくて胸が締め付けられるようなラストシーンなのになぜか胸の奥が暖かくなるような不思議なストーリー。年上の男性が好きなタイプ、そんなあなたには特におすすめしたい一冊です。変わらない愛が描かれる「君に読む物語」美しいアリーと情熱的なノア。2人は身分の違いから、惹かれあいながらも引き離されてしまいます。叶わない運命のひと夏の恋は思い出になるはずでした。ところが2人はひょんなことで再会。でも、そのときアリーには婚約者がいたのです…。成就しないであろう恋をしていながらそれでも変わらぬ2人の愛が切なくて、こんなにも深く誰かを愛せるのか、と思わせてくれる作品です。年をとりアルツハイマーになってしまったアリーに、ノアが2人のことを語ります。その姿に、胸がジーンと熱くなります。優しくて切ない恋がしたい時におすすめです。離れているからこそ愛おしい「エンキョリレンアイ」書店でアルバイトをしている花音が恋に落ちたのは、アメリカ留学を翌日に控えた晴。日本とアメリカと物理的には遠く離れていても決して離れない2人の心が、とても美しくて優しい物語です。13年という長い歳月、なぜお互いをこれほどまでに愛せるのか。人を好きになることがいかに簡単で、いかに難しいのかを教えてくれる一冊です。いま遠距離恋愛をしている、これからあまり会えなくなってしまいそう、そんなカップルにおすすめの一冊です。散歩が繋ぐ「すべて真夜中の恋人たち」34歳の冬子は、誕生日の真夜中に散歩をすることが唯一の楽しみでした。恋愛や結婚もせずに、ただ毎日を平穏に過ごすだけの日々。そんな冬子が三束という年上の男性と出会ったことで、いつもの繰り返しの日々が鮮やかに変わっていきます。地味な女性だった冬子が、やがて輝いていく様子が丁寧に描かれていて、恋を初めて知った時の胸キュンな感じに読んでいて胸がほっこりしてきます。恋はご無沙汰という人にも、付き合い初めたばかりの人にもおすすめできる、幸せいっぱいのラブストーリーです。
2020年04月12日作家・相沢沙呼による感動No.1小説「小説の神様」の映画化『小説の神様 君としか描けない物語』より、佐藤大樹と橋本環奈の2人が演じる若き小説家が反発し合う様子が映し出された予告編が公開された。今回到着したのは、橋本さん演じる“売れっ子高校生小説家”の詩凪が、同じ高校に通う“売れない小説家”一也(佐藤さん)にビンタするシーンからはじまる予告編。自信を無くし、小説家としてのプライドを失った後ろ向きな一也に対して、ドSっぷりを見せる詩凪。ベストセラー小説を一緒に生み出すミッションを課せられた2人は、反発し合いながらも、距離が縮まっているような場面も見られる。そして、自信を取り戻し始めた一也だが、大きな壁にぶつかってしまい、一方、売れっ子のはずの詩凪には誰にも言えない秘密があり…。また、一也の心情の変化を映し出すように、モノクロだった世界がカラーに色づき始める演出や、星降る草原で向かい合う2人などファンタスティックな映像の数々にも注目。主題歌には、「E-girls」解散発表後初となる鷲尾伶菜のソロプロジェクト「伶」の第1弾楽曲「Call Me Sick」が起用されており、ポップな楽曲が予告編も盛り上げている。『小説の神様 君としか描けない物語』は5月22日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:小説の神様 君としか描けない物語 2020年5月22日より全国にて公開©2020映画「小説の神様」製作委員会
2020年02月19日「EXILE/FANTASTICS from EXILE TRIBE」佐藤大樹が“ナイーブで売れない小説家”、橋本環奈が“ドS人気小説家”に扮する『小説の神様 君としか描(えが)けない物語』より、2人が重要シーンを握る本ビジュアルが公開された。本作は、2020年版「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」「2019ベストブック」の3冠を受賞し、本屋大賞と吉川英治文学新人賞にノミネートされた相沢沙呼の小説「小説の神様」の映画化。中学生で作家デビューしたものの、発表した作品は酷評され、自分を見失い思い悩む売れない高校生小説家・千谷一也(佐藤さん)と、同じクラスの人気者でヒット作を連発する高校生小説家・小余綾詩凪(橋本さん)。今回到着したビジュアルでは、そんな2人の真逆さが分かる仕上がりに。2人が協力して大ベストセラーを生み出すというミッションに挑んでいく本作。今回2人が手にする本の中には、そんな共作をしていく中で明らかになっていく重要なシーンが点在している。『小説の神様 君としか描けない物語』は5月22日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:小説の神様 君としか描けない物語 2020年5月22日より全国にて公開©2020「小説の神様」製作委員会
2020年02月11日惹かれ合う女性同士が味わう歓びと、試練の先にたどり着く決断とは。綿矢りささんによる、小説『生(き)のみ生(き)のままで』。最初に浮かんだのは、タイトルだったという。「“着のみ着のまま”という言葉の漢字を“生”にしたタイトルで、それが恋愛小説だったら読みたくなるし、書きたくなるなと思いました」綿矢りささんにとってこれまでの最長となる小説『生のみ生のままで』は、女性同士の恋愛を、長い時間が流れるなかで追っていく。「以前、男の人1人、女の人2人の三角関係を書いた時(『ひらいて』)、もっと深く女の人同士が向き合う話を書いてみたいなと思って。それやったら短いよりも長いほうが、話の尺に合うかなとも考えました」同い年の逢衣(あい)と彩夏(さいか)が出会ったのは25歳の夏。互いに彼氏もおり、友人として親しくなっていった二人。ある時、逢衣は彩夏に恋心を打ち明けられる。だが、折しも彩夏は女優として人気急上昇中で…。「逢衣はもともと自分が何をしたいか曖昧で人に影響されやすいんですが、彩夏に出会ったことで、どう生きていきたいかを見つけていく。大変な時でも考えすぎずに行動できる人で、そういう健やかさは私の理想でもありますね。彩夏はエネルギーがある人だけれど、全力投球するあまり燃え尽きそうになっていく」彩夏について頭にあったのは香港の俳優、故レスリー・チャン。「俳優として天才で、カミングアウトして、鬱病の噂もあって、2003年に飛び降り自殺をして。私は、精神的に演じてきた役の影響もあったかもしれないという気がしていて。カミングアウトした当時バッシングもあったそうですが、現代だったらどうなるのかなとも思いました」恋に落ちた二人が影響を与え合い、関係を育んでいく。互いが触れ合う場面が、どれも鮮烈。「自分をむき出しにしなくちゃいけない緊張感と、ロマンティックな感情という正反対なものを持ちながら裸で接していく。そうしたシーンは書いていて楽しかったですね」さまざまな困難に直面するなかで、二人の関係はどこにたどり着くのか。「今の時代のなかで、素直に生きたい気持ちを選択したらどうなるかを真剣に考えて、ああいう結末になりました。少し前だったら小説も“禁断の恋”などと言われそうですが、そうした触れ込みは見かけない。時代が変わっているなと感じます」わたや・りさ作家。1984年生まれ。2001年に『インストール』で文藝賞受賞。’04年『蹴りたい背中』で芥川賞、’12年『かわいそうだね?』で大江健三郎賞を受賞。『生のみ生のままで』25歳で知り合い、親友同士となった彩夏に突然恋愛感情を打ち明けられた逢衣。最初は戸惑うが、次第に心と体が揺れていく…。集英社上下巻各1300円※『anan』2019年8月14日‐21日合併号より。写真・土佐麻理子(綿矢さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年08月19日映画監督・脚本家であり、最近では脚本を手掛けた『町田くんの世界』も好評の片岡翔さんの小説第2作『あなたの右手は蜂蜜の香り』は、ある少女とクマの物語。孤独なクマを助け出そうとする少女。一途な思いの果てに広がる景色とは。「小説はまた書きたいと思っていました。アイデアはたくさんあって、そのひとつが“女の子が動物園からクマを逃がそうとする話”だったんです。僕も動物園は大好きなんですが、その一方で閉じ込められた動物がかわいそうだという矛盾した気持ちがある。それが発端です」主人公は北海道に暮らす雨子。幼い頃、道で遭遇したヒグマの母子に近づいたことで母グマは射殺され、子グマは仙台の動物園にひきとられてしまう。責任を感じた彼女は、将来クマの飼育員になって彼を助け出そうと決意。彼女が大人になるまでの長い時間が描かれるが、「一人の人生を長いスパンで描くことにチャレンジしてみたかった。飼育員をめざすきっかけはかなり辛い出来事ですが、トラウマを経験しないとここまで一途になれないのでは。両親が離婚しているなど複雑な家庭環境も、ぬくぬく育った女の子だったらこうならないなと思って。それに、親の愛情のかけ方一つで、子どもの人生が変わってしまうという危うさも、描きたかったところです」彼女の理解者となるのは、鳩に餌をやって近隣住人からひんしゅくをかっている老婦人、通称・鳩子さん。「ありがちな設定ですけれど、僕が小学生の頃に実際にこういう人がいたんですよ(笑)。だからどうしても描きたいなというのがありました」トナカイ公園でのアルバイト、幼馴染みの那智くんとの別れと再会、ようやく果たした動物園への就職…。その過程で雨子も、クマを逃がしていいのかどうか、迷っていく。「雨子が迷いながら成長していけたらいいなと思いましたし、動物園を否定する話にはしたくなかったので。最後はどうなるか分からなかった、という声が多いのですが、僕の中では最初から決まっていました」雨子のクマに対する思いは、罪の意識なのか愛なのか。「最初は罪の意識が大きかったけれど、ずっとそのクマのことを考え続けて愛になったのかなと感じます。僕はあまりラブストーリーには興味ないんですが、結果的にこれはラブストーリーとなりました(笑)」かたおか・しょう1982年、北海道生まれ。’14年に映画『1/11』を監督。脚本家として『町田くんの世界』『I’’s』『きいろいゾウ』などを手掛ける。’17年に初の小説『さよなら、ムッシュ』を上梓。本作が小説2作目。『あなたの右手は蜂蜜の香り』幼い頃、自分のせいで子グマが動物園に入れられてしまったと思う雨子は、大人になって飼育員となり、クマを救い出そうと決意するが…。新潮社1550円※『anan』2019年7月24日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年07月22日海外でも読まれている日本の小説はハルキだけじゃない。国内出版社の努力によって、さまざまな小説が各国の言語に翻訳され、人気を博しているのです。今、日本の小説の翻訳版が海外で健闘している。昨年末には村田沙耶香さんの『コンビニ人間』が『ニューヨーカー』誌の「The Best Books of 2018」の一冊に選出、今年は横山秀夫さんの警察小説『64』がドイツ・ミステリ大賞海外部門で1位を獲得。両作品の版元・文藝春秋のライツビジネス部で海外への翻訳出版を手掛ける新井宏さんによると、「欧米圏で他国の小説への関心が高いのはまず、フランス。アメリカよりイギリスです。『64』もイギリス版が英国推理作家協会賞の翻訳小説に贈られるインターナショナル・ダガー賞にノミネートされたことで各国が興味を示しました。村田さんの場合は以前、短編が英国の文芸誌『GRANTA』に掲載されたことで関心を集めていました」アジア圏でも日本文学は人気で、多くの作品が中国、韓国、台湾などで翻訳されている。「海外では再販制度がない、出版社によって出す本のジャンルが違う、1作家1出版社が基本など、日本と出版システムが全く違う。そこを意識したスキームづくりをしてきました。日本のコンテンツは多様性があり質が高いので、まだまだ可能性はある。“記念出版”ではなくビジネスとして成功したいと思っています」『CONVENIENCE STORE WOMAN』SAYAKA MURATA$20(Grove Press)米雑誌『ザ・ニューヨーカー』が選ぶThe Best Books of 2018選出2016年の芥川賞受賞作。コンビニでのアルバイト歴が実に18年となる、古倉恵子、36歳。恋愛や結婚に興味はなく、仕事を愛し日常に満足しているが、周囲はその生き方に批判的で…。現代社会における生き方と価値観の模索がアメリカでも共感を呼んだ模様。『64』HIDEO YOKOYAMA28ユーロ(ATRIUM)ドイツミステリ大賞海外部門1位たった7日間しかなかった「昭和64年」に起きた少女誘拐殺人事件。時効が迫り、元刑事で今は警察の広報官の三上は再び事件と対峙する。警察組織、記者クラブなど日本特有の文化、風習が盛り込まれた推理小説が海外で高評価を獲得するのは嬉しい驚き。あらい・ひろし文藝春秋・ライツビジネス部。文芸編集部を経て現職。日本の小説を欧米で翻訳出版することは、作家にとって大きな夢。その実現のためのサポートをするのがライツ担当の仕事です。※『anan』2019年7月10日号より。写真・中島慶子取材、文・瀧井朝世、三浦天紗子(by anan編集部)
2019年07月08日花房観音さんをご存知ですか?昼はバスガイドとして修学旅行生などを案内、夜は濃厚な官能小説を執筆、と二足のわらじを履いている京都在住の作家さんです。経歴も興味深いのですが、彼女の小説には“醜女”、つまり不細工な女性が出てくることが多い、という特徴が。しかも官能小説ですから!そんな花房観音さんの、おすすめ“醜女小説”をご紹介しますね。■乾いた心に潤いを与える?怖い一冊『どうしてあんな女に私が』幻冬舎文庫もう、このタイトルがすごいですよね!こんなふうに呟いたことのある女性は少なくないのでは?「どうしてあんな女に私が負けるの?」「どうしてあんな女に私が彼氏を取られるの?」「どうしてあんな女に私が馬鹿にされなくちゃいけないの」……と、後に続く言葉もいろいろありそうです。◎どんな作品?本作の主人公は作家・桜川詩子。ルックスにコンプレックスを持つ42歳の女性です。一方、おデブでおブスな“さくら”は男性にモテモテで女神扱い。いったいどうして?この“さくら”の正体は徐々に明かされていきます。真相はぜひ、小説で確認してくださいね。ちなみに、単行本として出た当初は『黄泉醜女』というタイトルでしたが、文庫化の際に『どうしてあんな女に私が』に変わりました。◎女同士の醜い争いが勃発作者の分身のような存在と思われる詩子は“さくら”を題材に小説を書くことになり、取材を進めるうちに “醜女=さくら”に対する罵詈雑言が噴出!女たちの醜い争いが繰り広げられます。でも、そこは官能小説。随所に色っぽい表現が登場するので、心が乾燥気味の女性はリハビリを兼ねて読んでみてもいいかも。女ってそうだよね……と共感できる部分も多い作品です。■なぜか負の感情が浄化される!?『愛欲と情念の京都案内(京都しあわせ倶楽部)』PHP研究所こちらは、現役バスガイド&小説家ならではのエッセイ。花房さんはホラーテイストの小説を手掛けることも多いのですが、その作品の源泉は京都にあるんだな、ってことが伝わってくる一冊です。◎どんな作品?転ぶと三年後に死ぬという「三年坂」、その井戸の水を飲ませると相手との縁が切れる「鉄輪の井戸」、「みたらし団子」の本当の意味など、こんな京都があったの?とびっくりな“裏京都案内”を楽しめます。怨念、嫉妬、呪い、縁切り、性の禍々しさ、人間の情といった、誰の心にもあるような負の感情が綴られていて、逆に読んでいる自分の負の感情が浄化される気もするから不思議。■大人の女性におすすめ女性が書く官能小説が気になる人はもちろん、京都好きやホラー好き、女の業や性に興味津々、“醜女”にピンと来た……なんてみなさん、ぜひ花房観音さんの著書を手に取ってみてくださいね。あなたもエロティックで美しく、そして怖い、独特の世界観にハマってしまうかも。
2018年10月28日元SKE48で女優の松井玲奈が、集英社の文芸誌『小説すばる』の2018年11月号(10月17日発売)で、自身初の短編小説を発表することが12日、わかった。幼少期から読書好きで普段から多くの本を読んでいることから、小説誌への書評の投稿や有名作家の文庫解説の執筆など、これまでもさまざまな文筆活動を積み重ねてきた松井。このたび初めての短編小説を執筆し、小説家としての活動をスタートさせることとなった。『小説すばる』に掲載されるデビュー作のタイトルは『拭っても、拭っても』。過去の恋愛によってトラウマを抱えたアラサー女性の主人公が、小さな、しかし確かな希望を持って前を向くまでの物語で、過去にとらわれた主人公の姿をユーモラスかつ切実に描いている。なお、今後も『小説すばる』での執筆を予定しているという。松井は「頭の中にある映像を言葉で人に伝えるのは、とてもエネルギーのいる作業でしたが、どこかで物語の続きを考えて遊んでいた子供の頃を思い出して楽しんでいる自分がいました。書き続けることで、自分の新しい感性に出会える予感がしています」とコメントしている。また、集英社の月間読書情報誌『青春と読書』11月号(10月20日発売)に、初めての小説執筆に関する松井のエッセイが掲載される。
2018年10月12日女優の松井玲奈が、集英社の文芸誌「小説すばる」11月号で小説家デビューを果たすことが分かった。現在放送中のNHK連続テレビ小説「まんぷく」にレギュラー出演するなど、女優として活躍中の松井さん。幼少期からの読書好きが高じて、近年は書評の寄稿や文庫解説の執筆なども行ってきた彼女が、今回満を持して小説家デビューを飾る。掲載されるのは、短編小説「拭っても、拭っても」。過去の恋愛によって心に傷を負ったアラサー女性の主人公が、小さな、しかし確かな希望を持って前を向くまでを綴った、失恋と再生の物語だという。10月17日10時より、同誌公式サイトにて試し読みができる。また、本作執筆に関する松井さんのエッセイが集英社の月刊読書情報誌「青春と読書」11月号に掲載される予定となっており、松井さんは執筆をふり返り「頭の中にある映像を言葉で人に伝えるのは、とてもエネルギーのいる作業でしたが、どこかで物語の続きを考えて遊んでいた子供の頃を思い出して楽しんでいる自分がいました。書き続けることで、自分の新しい感性に出会える予感がしています」とコメントを寄せている。「小説すばる」といえば、村山由佳、萩原浩、堂場瞬一、朝井リョウといったそうそうたる作家たちを輩出したことでも知られ、現在、北方謙三、夢枕獏、冲方丁らの連載が掲載されている。今後も同誌での執筆が予定されており、小説家としてもどんな活躍を見せるのか期待したい。「小説すばる」11月号は10月17日(水)発売。「青春と読書」11月号は10月20日(土)発売。(text:cinemacafe.net)
2018年10月12日現在、話題沸騰中の長編小説『青少年のための小説入門』。著者の久保寺健彦さんの7年ぶりの新刊だ。奇妙なコンビが作家を目指す!小説愛に溢れた熱い成長物語。「書いては捨て、書いては捨てを繰り返して、ずっと小説を完成させられない時期があったんです。あとから考えると、小説がなぜ世の中に必要なのかが自分の中にひっかかっていたからかもしれません。自分で自分を納得させるために、この本を書いたのかもしれないです」文字の読み書きが苦手なディスレクシアという学習障害を持つヤンキー青年・登さんが、中学生の一真に小説の朗読を頼む。「以前から人に本を読んでもらって作品世界に浸るという行為自体がすごくいいなと思っていて。それに、人と一緒に読むと感想を語り合えますよね。僕も仲がいい人と本について話し合う楽しみを知っているので、それが反映されていますね」実は登さん、無謀にも作家になろうと決意している。朗読は作品研究の一環であり、一真は登さんに代わって文章を書くため、表現力の訓練をする。具体的なトレーニング方法も出てくるのだが、「これらは実際に小説を書く上で役立つかもしれませんが、彼らがやっているのはまっとうな努力なので、決して近道ではないですよね(苦笑)。作中で二人が創作において悪戦苦闘するところは、僕自身が経験したことなので、リアリティが出ているのではないかと思います」実在の名作タイトルも多数登場して読書欲がそそられるうえ、彼らが創作する物語の冒頭やあらすじが紹介され、これがまた非常に面白そうで読みたくなる。小説の魅力が溢れた本作は、「小説がなぜ世の中に必要なのか」の答えそのものだ。「この小説を書いてみて、自分はまだまだ小説をなめていたなと思って。こっちが思っているよりもっと手ごわいし、自由でなんでもありなんだなと実感しました」では、ご自身にとって面白い作品とはどんなものになるのだろう。「こんなもの読んだことがないという新鮮味のあるものですね。物語のパターンは出尽くしているともいわれるけれど、僕はそれは怪しいと思う。同じ話でも角度を変えれば違うものになるし、新しい物語が生まれると読み手側の感性も変容していく。小説って、本当に面白いんですよ」『青少年のための小説入門』いじめられっ子の一真は、ある日助けてくれた青年・登さんから小説の朗読を頼まれる。実は彼は読み書きが困難だが、作家を目指していて…。集英社1650円くぼでら・たけひこ1969年生まれ。2007年に『みなさん、さようなら』でパピルス新人賞、『ブラック・ジャック・キッド』で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞などを受賞し作家デビュー。※『anan』2018年10月10日号より。写真・土佐麻理子(久保寺さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(byanan編集部)
2018年10月03日映画『愛がなんだ』が、2019年4月19日(金)より全国ロードショーとなる。直木賞作家・角田光代の小説を映画化『愛がなんだ』は、2003年に直木賞を受賞した作家・角田光代が手掛けた同名の傑作小説が原作。一目ぼれした男に一途すぎるアラサー女子と、その周りの人物を描いた恋愛群青劇だ。ストーリー28歳のOLテルコは、一目ぼれしたマモルに想いを寄せている。自分の時間のすべてをマモルに捧げ、その結果、仕事を失いかけても、親友に冷たい目で見られても、マモルがいてくれるならテルコはこの上なく幸せだと思っている。けれど、マモルにとって、テルコはただ都合のいい女でしかない。そのことをわかっているテルコは今の関係を保つことに必死で自分からは一切連絡をしないし、決して「好き」とは伝えない。しかし、そんなある日、マモルからの連絡が突然途絶えてしまう…。3ヶ月が経ったころ、マモルから急に電話がかかってきて、会いにいくと、彼の隣には年上の女性、すみれがいた…。岸井ゆきの×成田凌が出演主演を務めるのは、『ここは退屈迎えに来て』にも出演した岸井ゆきの。『おじいちゃん、死んじゃったって。』に続く自身2度目の映画主演作では、相手に自分の時間すべてを捧げる一途なOLテルコを演じる。テルコを都合のいい女として扱う相手役のマモルを演じるのは、2018年7月に公開された『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』にも出演した成田凌だ。さらに、年上の女性・すみれ役を江口のりこが務めるほか、深川麻衣、若葉達也、片岡礼子、筒井真理子など、実力派キャストが集結。また、監督は、三浦春馬主演で伊坂幸太郎の小説を映画化した『アイネクライネナハトムジーク』の公開を控える今泉力哉が務める。主題歌は、4ピースバンド「ホームカミングス(Homecomings)」の『Cakes』。京都を中心に活躍するバンドが、アコースティックなメロディにのせて片思いの切ない気持ちを歌い上げる。【作品情報】映画『愛がなんだ』公開日:2019年4月19日(金)よりテアトル新宿ほかにて全国公開出演:岸井ゆきの、成田凌、深川麻衣、若葉竜也、片岡礼子、筒井真理子、江口のりこ監督:今泉力哉原作:角田光代「愛がなんだ」(角川文庫刊)配給:エレファントハウス
2018年09月22日お笑い芸人のビートたけしの新作小説「キャバレー」が、22日発売の小説誌『オール讀物』9月号(文藝春秋)に掲載されることが明らかになった。「キャバレー」は漫才ブーム前夜の70年代を舞台に、若き日の綾小路きみまろやツービートら芸人たちの姿を描く成長物語で、書き下ろし200枚の力作。新宿のキャバレーの雇われ店長や地回りのヤクザ、その情婦の専属歌手といったキャラクターと実在の芸人たちが入り混じる内容で、執筆にあたっては自らの記憶だけでなく、綾小路きみまろに話を聞いて取材したという。また、挿絵もたけし自身が手がけたカットが複数掲載される。『週刊文春』8月16日・23日号の独占インタビューでは、「いま、俺にとっては〈書く〉ってことが一番面白いね」「口述じゃホントに言いたい意味が伝わってないところが多かったし(中略)自分のものじゃない違和感が残ってたの」「だから、『よし今度は自分で書こう』って決めたわけ」などと語っている。【「キャバレー」あらすじ】1970年代、田中角栄の日本列島改造論に乗った好景気のもとで、キャバレーブームが起こっていた頃。新宿・歌舞伎町のキャバレー「ナイトクイーン」の雇われ支配人、多田耕平は地回りのヤクザに翻弄されながら、なんとか店を回す日々だ。そんな多田の店に、金ラメの上着におかっぱ頭の綾小路きみまろが新人司会者として飛び込んでくる。きみまろが話芸で活躍の場を広げはじめたころ、キャバレー廻りの芸人仲間でツービートが話題になり始めた。彼らを気に懸けるが、ツービートは漫才ブームに乗って一躍スターに。きみまろとビートたけしは、別の道を歩んで行くが……。
2018年08月21日平野啓一郎の小説を原作とする映画『マチネの終わりに』が、2019年11月1日(金)に公開される。福山雅治×石田ゆり子共演。芥川賞作家・平野啓一郎の小説が初の映像化原作は、芥川賞作家・平野啓一郎が2016年に刊行した同名の小説「マチネの終わりに」。日本・パリ・ニューヨークの3都市を舞台に、クラシック・ギタリストの主人公と海外通信社所属の女性ジャーナリストが、6年間でたった3度の出会いの中で惹かれ合い、人生で誰よりも愛した存在になるという、大人の恋愛小説だ。渡辺淳一文学賞を受賞した本作は、純文学としては異例の17万部を突破。幾多の小説を発表してきた平野啓一郎だが、意外にも作品が映像化されるのは今回が初めてとなる。あらすじ物語は、クラシック・ギタリストの蒔野聡史と、海外の通信社に勤務する小峰洋子の出会いから始まる。ともに四十代という、独特で繊細な年齢をむかえていた二人…。初めて出会った時から、強く惹かれ合っていた。しかし、洋子には婚約者がいた。世界を飛び回る仕事柄、そして時代という大きな波に翻弄され、蒔野と洋子の間にはすれ違いや思わぬ障害が生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまう。互いへの想いを心の底にしまったまま、別々の道を歩む二人の運命が再び交わる日はくるのかー。キャスト惹かれ合う男女に、福山雅治×石田ゆり子福山雅治 - 天才ギタリスト・蒔野聡史役主人公の天才クラシック・ギタリスト蒔野聡史を務めるのは、福山雅治。アーティスト、俳優の両方で活躍する福山が、現状の演奏に満足が出来ず、自分の音楽を見失い苦悩するという天才ギタリスト役を演じる。本人コメント「それでも、人は人を愛さずには生きていけない」。長く余韻が残る読後感でした。恋愛する、恋愛しないに関わらず、どんな生き方も許容する現代において、「愛」とはどのような意味を持つのか?人が人を必要とするその時に名付けられる「愛」という感情。目には見えない無形の感情を、今作は可視化出来るのではないかと感じています。石田ゆり子 - 通信社ジャーナリスト・小峰洋子役そして、フランスの通信社に所属のジャーナリスト・小峰洋子には、石田ゆり子。婚約者がいるにもかかわらず、蒔野との出会いによって、叶わぬ恋に翻弄されるエリート女性ジャーナリスト役を演じる。本人コメントこんなふうに人を愛せたら…そんな気持ちで一気に読み終えた「マチネの終わりに」の映画化に参加できることに心震える想いです。初めてご一緒する西谷監督のもと、そして初共演の福山雅治さんと共に、この素晴らしい物語の中に生きることはこの上ない喜びです。私の演じる小峰洋子という女性は、人としても女性としてもこのようでありたいと憧れるような存在で、この役を演じることに背筋が伸びる想いです。かつてこんなラブストーリーがあっただろうかと思うほどこの物語は多面体で、知的で社会的でもあります。主演を取り巻く豪華キャスト運命が交差する主演2人を取り巻くのは、実力派俳優勢。洋子(石田ゆり子)の婚約者でニューヨークに住む経済学者、リチャード新藤役に伊勢谷友介、蒔野(福山雅治)のマネージャー三谷早苗役に桜井ユキが抜擢。また蒔野の師匠であるギタリスト、祖父江誠一役は古谷一行、祖父江の娘である奏役は木南晴夏、洋子の母役は風吹ジュン、蒔野を担当するジュピターレコードの社員、是永慶子役は板谷由夏が、それぞれ務める。『ガリレオ』シリーズの西谷弘が監督監督を務めるのは、福山雅治主演の『ガリレオ』シリーズや『昼顔』などを手がけた西谷弘。確かな演出力で知られる西谷は、俳優としては初共演となる福山と石田の掛け合いをどう料理するのか。「初共演の二人がどんなハーモニーを奏でるのか。まるで指揮者のような想いで今から心躍らせています」と意気込みを語っている。メインテーマは福山本人が演奏する『幸福の硬貨』本編中に使用されるメインテーマとなるのは、福山本人が演奏する『幸福の硬貨』。クラシックギターを演奏するのは、福山自身初挑戦。役と音楽の2つの面から、劇中の世界観を作り上げる。作品情報映画『マチネの終わりに』公開時期:2019年11月1日(金)監督:西谷弘原作:平野啓一郎「マチネの終わりに」出演者:福山雅治、石田ゆり子、伊勢谷友介、桜井ユキ、木南晴夏、風吹ジュン、板谷由夏、古谷一行
2018年07月20日伊坂幸太郎の恋愛小説集『アイネクライネナハトムジーク』が実写映画化。2019年9月20日(金)、全国の映画館にて公開される。伊坂幸太郎の恋愛小説集を実写映画化伊坂幸太郎は2008年「ゴールデンスランバー」で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞など数多くの賞を受賞した人気作家。今回は、伊坂の初にして唯一の恋愛小説集で42万部を売り上げるベストセラーとなった『アイネクライネナハトムジーク』が実写映画化される。”アイネクライネナハトムジーク”とは、”ある小さな夜の曲”という意味を持つモーツァルトが作曲した作品の1つ。「劇的な出会い」を待つだけの男、佐藤を主人公としたいわゆる"ダメ恋愛映画"。不器用で愛おしい面々が織りなす、心温まる愛や恋の物語だ。三浦春馬×多部未華子が“不器用な男女”に物語に登場するキャラクターを紹介。キャストには、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の三浦春馬や『あやしい彼女』の多部未華子をはじめとする人気キャストの顔ぶれが揃う。佐藤役(三浦春馬)物語の主人公。マーケティングリサーチ会社勤務の「劇的な出会い」を待つだけの男。本間紗季役/通称シャンプーさん(多部未華⼦)偶然佐藤と出会う⼥性。フリーター。織田一真役(矢本悠馬)佐藤の学生時代からの親友。ちょっと変わり者。居酒屋で働く。織田由美役(森絵梨佳)一真の妻。学生時代モテモテのマドンナ。織田美緒役(垣松祐里)高校生。一真と由美の生意気な娘。久留米和人役(萩原利久)高校生。何かと美緒が気になる。美奈子役(貫地谷しほり)織田由美の同級生で、現在は美容師。声しか知らない男性に恋をする。板橋香澄役(MEGUMI)美奈子の美容室の常連。何かと美奈子を気にかけている。<その他キャラクター>藤間役(原田泰造):佐藤の会社の上司。妻と娘に逃げられる。斎藤さん役(こだまたいち):仙台駅まで弾き語りを続ける不思議なミュージシャン。ウィンストン小野役(成田瑛基):日本人初のヘビー級ボクシング世界チャンピオン。セコンド役(サンドウィッチマン):ウィンストン小野をリングサイドで支える。亜美子役(八木優希):高校生。美緒や和人のクラスメイト。監督・今泉力哉メガホンを取るのは、"ダメ恋愛映画の旗手"とも称される今泉力哉。伊坂が『こっぴどい猫』を見て感動し、「映像化できるのは今泉監督しかいない」とラブコールを送り実現した。緻密な構成と巧みな演出で、リアルで新しい恋愛群像を描いてきた今泉が、どのようにして伊坂ワールドを変換するのか期待が高まる。斉藤和義との交流により小説が誕生、主題歌・音楽も担当主題歌「小さな夜」と劇中音楽を、シンガーソングライターの斉藤和義が担当する。主題歌は、斉藤が映画用に書き下ろした、物語の重要な鍵となる楽曲だ。なおこの作品の誕生には、伊坂と斉藤との交流が大きく関わっている。伊坂は斉藤の楽曲「幸福な朝食退屈な夕食」を聞き、当時勤めていた会社を退職。執筆活動に専念することを決めたというほど、斉藤の大ファンだった。後に斎藤から"出会い"をテーマに作詞を依頼されることになるのだが、「苦手な恋愛モノでも、作詞はできませんが、小説を書くことならば」と短編小説を執筆したという。それが『アイネクライネナハトムジーク』第1章の"アイネクライネ"というわけだ。これを受けて斉藤は、楽曲『ベリー ベリー ストロング 〜アイネクライネ〜』を制作。さらに、この曲のシングル初回限定盤に付属される特典用小説として、伊坂が第2章となる"ライトヘビー"を書き下ろした。ストーリーギターの弾き語りが心地よく響く仙台駅前。大型ビジョンからは、ボクシング世界戦のタイトルマッチに沸く声。「劇的な出会い」を待つだけの男・佐藤(三浦春馬)は、妻と娘に出て行かれた会社の先輩のことを思いながら、この時代に街頭アンケートを実施している。それに快く応えるリクルートスーツの女。手には「シャンプー」の文字。大学を中退し居酒屋で働く佐藤の親友は、なぜかみんなの憧れの美人妻をゲットしすでに娘をもつ。美人妻の同級生は声しか知らない男に恋をしている。運命って、奇跡って、幸せって?音と音がつながってリズムやメロディが生まれるように、誰かと誰かが出会って絆や物語が生まれる――これは、不器用で愛おしい面々が織りなす、心温まる愛とか恋の物語。作品情報映画『アイネクライネナハトムジーク』公開時期:2019年9月20日(金)、全国ロードショー原作:伊坂幸太郎「アイネクライネナハトムジーク」(幻冬舎文庫)監督:今泉力哉出演:三浦春馬、多部未華⼦、⽮本悠⾺、森絵梨佳、恒松祐⾥、萩原利久、成田瑛基、⼋⽊優希、こだまたいち、MEGUMI、柳憂怜、濱⽥マリ、藤原季節、中川翼、祷キララ、伊達みきお、 富澤たけし、貫地⾕しほり、原田泰造主題歌:⻫藤和義「⼩さな夜」
2018年03月14日石田衣良の恋愛小説『娼年』を、松坂桃李主演で映画化。2018年4月6日(金)より、全国で公開される。石田衣良の恋愛小説を映画化原作は、2001年の直木賞候補となった石田衣良の同名小説。「娼夫」として生きることになった主人公・森中領(もりなかりょう、通称:リョウ)が、一人の人間として、男性として成長する姿を描き、性の極限を表現したセンセーショナルな内容が話題となった。また2016年には三浦大輔演出、松坂桃李主演で舞台化され、原作に忠実にセックスを描いたストーリーと松坂桃李の体当たりの演技が注目を集めた。今回の映画では、再び三浦大輔と松坂桃李がタッグを組み、舞台とは一味違う映像表現の限界に挑戦する。キャスト松坂桃李が体当たりの演技に挑む主演を飾るのは、2018年に『不能犯』、『孤狼の血』などが立て続けに公開を控える松坂桃李。「娼夫」として女性の欲望や奥深さに触れ、一人の人間として成長していく主人公リョウを演じる。舞台に引き続くキャスティングとなり、映画という枠でどのような表現に挑むのか、期待が高まる。秘密の会員制ボーイズクラブ「パッション」のオーナーで、リョウが想いを寄せる御堂静香には『無限の住人』、『帝一の國』などの映画をはじめ、ドラマ、舞台と幅広い活躍を見せる、元宝塚歌劇団の真飛聖。女性の心の闇や性を大胆かつ繊細に演じる。静香の娘・咲良役には、冨手麻妙。「パッション」に入るための"情熱の試験"の場でリョウの前に現れる。過去には『新宿スワン』、『みんな!エスパーだよ!』に出演。その他にも、リョウが「娼夫」として出会う様々な客たちとして、魅力的な登場人物たちが登場する。わけありの泉川(いずみかわ)夫妻の夫役には西岡徳馬、上品な老女役には舞台に引き続き江波杏子が扮する。監督は舞台化も手掛けた三浦大輔メガホンを取ったのは『何者』、『裏切りの街』を手掛けた三浦大輔。映画監督としてだけでなく劇作家、演出家としても活躍する。三浦監督は映像化について「色んな意味で舞台化よりさらに困難な作業になりましたが、原作の石田衣良さんの小説の意思を受け継ぎ、性描写に関しては一切妥協せず、でも、よりポップに描き切ったつもりでいます。結果、あまり前例がない、新しいエンターテイメントが産まれた予感がしています。」と語っている。ストーリー主人公の森中領は東京の名門大学生。日々の生活や女性との関係に退屈し、バーでのバイトに明け暮れる無気力な生活を送っている。ある日、領の中学校の同級生で、ホストクラブに勤める田嶋進也が、美しい女性をバーに連れてきた。女性の名前は御堂静香。「女なんてつまんないよ」という領に静香は“情熱の試験“を受けさせる。それは、静香が手がける女性専用コールクラブ、「Le Club Passion」に入るための試験であった。入店を決意した領は、その翌日に静香の元を訪れ、娼夫「リョウ」として仕事を始める。最初こそ戸惑ったが、娼夫として仕事をしていくなかで、女性ひとりひとりの中に隠されている欲望の不思議さや奥深さに気づき、心惹かれ、やりがいを見つけていく。詳細『娼年』公開時期:2018年4月6日(金) TOHOシネマズ 新宿 他 全国ロードショー出演:松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、階戸瑠李、西岡德馬、江波杏子脚本・監督:三浦大輔原作:石田衣良「娼年」(集英社文庫刊)(C)石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会■特典付きムビチケカード 1,400円 <数量限定>発売日:2月10日(土)特典:オリジナルポストカード3枚セット(場面写真2点+スペシャルショット1点)※取扱映画館など詳細は映画公式サイトにて要確認。
2017年12月22日松本潤さん主演の映画『ナラタージュ』が話題になっていますね。ヒロインを務めた有村架純さんは、第22回釜山国際映画祭にてアジアスター賞を受賞!過去にはあの渡辺謙さんやイ・ビョンホンさんも受賞した賞なのだとか。■『ナラタージュ』ってどんな作品?『ナラタージュ』は高校教師と生徒の恋を描いたラブストーリーで、原作は2006年版「この恋愛小説がすごい!」第1位に輝いた島本理生さんの同名小説です。「教師と生徒という立場で出会った男女が時を経て再会し、禁断の恋に落ちていくさまを描いたラブストーリー」という、あらすじを読んだだけでもドキドキしちゃう!?映画のほうも行定勲監督が「こんなことだったら恋愛なんてしなきゃよかった…というもう一面の恋愛を描いて、いい意味で若い人たちに傷をつけたかった」と語った通り、キレイなだけではない生々しい“恋愛”に胸が苦しくなるような作品に仕上がっています。原作を読んでから映画を観るか、それとも映画を観てから小説を読むか…みなさんはどのように楽しみますか?■禁断の恋を描く漫画原作の映画たちこの『ナラタージュ』以外にも、教師と生徒の恋愛を描いた作品はたくさんあります。山下智久さん主演の『近キョリ恋愛』(生徒役は小松菜奈さん)や、永野芽郁さん主演の『ひるなかの流星』(教師役は三浦翔平さん)、そして10月28日公開の『先生!、、、好きになってもいいですか?』(生田斗真さん&広瀬すずさん主演)など、漫画を原作とした実写映画も続々と発表されていますね。先生に恋をした経験がある人はもちろん、そうでない人も、観たらキュンキュンしてしまいそう!それにしても『野ブタ。をプロデュース』『ごくせん』『花ざかりの君たちへ~イケメンパラダイス~』などで高校生を演じていたイケメンたちが、今は教師役かと思うと感慨深いものがあります。『山田太郎ものがたり』でお坊ちゃまを演じた櫻井翔さんなんて、今や『先に生まれただけの僕』の校長先生ですし…。さておき、漫画もいいけれど小説も魅力的!ということで、今回は「教師×生徒」の恋を描いた小説をご紹介します。■14歳…中学生時代の忘れられない恋『ツ、イ、ラ、ク』(角川文庫)近畿地方の架空の町で生まれ育った女性の幼少時代から30代までを描いた作品で、中核となるのは中学生時代。14歳の隼子は若い教師・河村と出会い、ふとした事件をきっかけに禁断の恋へと“墜落”していきます。2人の関係が噂になり、隼子を守るために河村は別離を決意。やがて大人になった隼子は東京で会社勤めをし、淡々とした日々を送っているのですが…ラストは思いもよらぬ結末が?直木賞作家・姫野カオルコさんが、渾身の思いを込めて恋の極みを描ききった長編小説。■不器用でひたむきな大学生の恋の行方『夜明けまで1マイル』(集英社文庫)若い女性に圧倒的な人気を誇る『天使の梯子』の村山由佳さんが描いた、大学生の“僕”と大学講師マリコ先生のラブストーリー。憧れのマリコ先生には海外に研修中の夫がいて…。不器用でひたむきな恋の行方に切なさを覚えます。不倫ものだけれどドロドロ感はなく、若さゆえの甘酸っぱさを感じられる青春恋愛小説です。幼なじみでありバンド仲間のうさぎと“僕”の微妙な関係にも注目。■30代独女と70代のセンセイの恋『センセイの鞄』(文春文庫)芥川賞作家・川上弘美さんによるちょっと不思議な恋愛小説。30代の独身OLツキコさんは、ひとり通いの居酒屋で高校時代の国語の教師と偶然再会し、一緒に飲むことに。それ以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと酒をたしなみ、露店めぐりやキノコ狩り、お花見、あるいは島へと出かけるように…。30代と70代という年の差を超え、切ない心をお互いに抱えつつ流れていく、ゆったりとした日々が心地良い作品です。■禁断の恋を追体験!?教師と生徒の恋愛は、基本的にはタブー。けれど、禁じられているからこそ、一度恋が始まると燃え上がってしまうのかもしれません。10代の頃のような恋をしたい、全身全霊をかけて恋愛してみたい…そんなふうに感じたら小説を手に取り、禁断の恋を疑似体験してみてはいかがでしょうか。ライタープロフィールプーアルアンティーク着物、古書店、昔の映画など、全般的に古いものに魅力を感じるアラサーのフリーライター。好みの男性は『ツィゴイネルワイゼン』の中の原田芳雄さん。ノーマルだけど、かわいい女子も好き。
2017年10月17日島本理生による「この恋愛小説がすごい」第1位に輝いた恋愛小説を、主演・松本潤&ヒロイン・有村架純の共演で映画化した『ナラタージュ』が、多くの女性たちの共感を得て大ヒットとなっている。実は、これから年末にかけても、人気女性作家による小説を最旬注目キャストで実写化した映画が続々公開。より大人の女性に向けた実写化作品が増えている。■綿矢りさ・原作×新コメディエンヌ・松岡茉優×大九明子監督『勝手にふるえてろ』12月23日(土)公開24歳のOLヨシカ(松岡茉優)は中学の同級生「イチ」(北村匠海)へ10年間片思い中。そんなヨシカの前に、暑苦しい会社の同期「ニ」(渡辺大知)が現れ、告白される。「人生初告られた!」とテンションがあがるも、ニとの関係にいまいち乗り切れないヨシカ。ある出来事をきっかけに「一目でいいから、いまのイチに会って前のめりに死んでいこうと思ったんです」と思い立ち、同級生の名を騙り同窓会を計画。ついに再会の日が訪れるのだが…。原作は、2001年に「インストール」でデビュー、「蹴りたい背中」で第130回芥川賞を受賞した綿矢りさによる同名小説。彼女の十八番ともいえる、毒舌さえわたる切れ味のいいモノローグで女性のリアルな感情を描いている。恋愛に臆病で、片思い経験しかない妄想&暴走ヒロイン(?)を松岡茉優が好演。主演の松岡さんとは3本目のタッグとなる大九明子監督が脚本から手がけた。第30回東京国際映画祭において、コンペティション部門に選出されている。■沼田まほかる・原作×蒼井優&阿部サダヲ×白石和彌監督『彼女がその名を知らない鳥たち』10月28日(土)公開主人公の十和子(蒼井優)は、金も地位もない陣治(阿部サダヲ)と共に暮らしていた。異常なほどに彼女を愛する陣治に十和子は激しい嫌悪感を抱きながらも、陣治の稼ぎに頼り働きもしない日々を過ごしている。実は十和子は、過去に分かれた黒崎(竹野内豊)のことを忘れられず、彼に似た面影を持つ水島(松坂桃李)と不倫関係にあった。そんな中、家に訪ねてきた刑事から、黒崎が行方不明だということを告げられる。異様なほど自分に執着する陣治が、黒崎の失踪に関与しているのではないか疑う十和子だったが…。“イヤミス”女王の1人、沼田まほかるの20万部を超える人気ミステリー小説がこれでもかの豪華な顔ぶれで映画化。これまで、『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』とノンフィクションを原作に骨太な社会派エンターテインメントを作り出してきた白石和彌監督が、初めて大人のラブストーリーに挑戦していることでも話題。第22回釜山国際映画祭に出品されている。■紗倉まな・原作×3人の気鋭女優たち×瀬々敬久監督『最低。』11月25日(土)公開平凡な毎日に耐え切れず、新しい世界に足を踏み入れようとする主婦の美穂(森口彩乃)。家族の関係性に疲れ果てて逃げるように上京し、AV女優として生きる25歳の彩乃(佐々木心音)。自由奔放に生きる母親を持ちながらも、絵を描いているときだけ自由になれるという17歳のあやこ(山田愛奈)。全てが異なる3人の女性は“AVとの関わり”という共通項を持っていた。だが、ある出来事をきっかけに大きく人生を変えていくことに…。現役AV女優で新進作家としても活躍中の紗倉まなの小説を、3人の注目女優たちで実写映画化。AV業界に関わる女性たちの人間関係や日常などが緻密に描かれ、発売時には購入層の5割が女性、中でも20代が大半と絶大な支持を受けた。かつてはピンク映画で活躍し、“ピンク四天王”の1人とも称された瀬々敬久が監督。『勝手にふるえてろ』とともに、第30回東京国際映画祭コンペティション部門に選出。■三浦しをん・原作×井浦新&瑛太×大森立嗣監督『光』11月25日(土)公開東京の離島、美浜島。中学生の信之は記録的な暑さが続く中、閉塞感のある日々を過ごしている。信之を慕う年下の輔は、父親から激しい虐待を受けている。ある夜、恋人の美花と待ち合わせをした場所で、信之は美花が男に犯されている姿を見る。そして信之は美花を救うために男を殺した。さらにその夜、理不尽で容赦ない圧倒的な力、津波が島に襲いかかり、全てを消滅させた。それから25年後、島を出てバラバラになった彼らのもとに過去の罪が迫ってくる。妻子とともによき父として暮らしている信之(井浦新)と、一切の過去を捨ててきらびやかな芸能界で貪欲に生き続ける美花(長谷川京子)。誰からも愛されずに育った輔(瑛太)が過去の秘密を携え、2人の前にやってくる――。『舟を編む』や『まほろ駅前』シリーズも映画化され、大ヒットとなった三浦しをん最大の問題作を、大森立嗣監督が映画化。人間の狂気を描く、上質かつ衝撃的なサスペンスドラマに仕上げている。一般市民が審査を行うことで知られる第12回ローマ国際映画祭に公式招待されている。『勝手にふるえてろ』は12月23日(土・祝)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:彼女がその名を知らない鳥たち 2017年10月、全国にて公開(C) 2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
2017年10月14日「発売当日から『アナログ』は話題になっていて、反応はいいです。恋愛小説ですが、購入者はたけしさんファンの男性読者が多いという感触です」(三省堂書店神保町本店の文芸担当者・大塚真祐子さん) 9月22日、ビートたけし(70)初の恋愛小説『アナログ』が初版3万部で出版された。芸能プロダクション関係者は、こう感想を述べる。 「たけしさんはよく『振り子の理論だ』と口にするように、両極端への挑戦を大切にする人です。バイオレンス描写満載の映画を撮るいっぽうで、今回は30代の草食男子が主人公の純愛小説。振り幅の大きいたけしさんらしい作品ですね」 驚いたのはその内容ばかりでない。書店員には通常、ゲラといわれる試し刷り原稿が宣伝のために渡されるが、今回はゲラが配布されず、いきなりの刊行だった。版元の新潮社・担当編集者が、舞台裏を明かす。 「1年ほど前に『小説を書いてみたい』とお話がありました。1年ほどかけて取材、執筆をされていたそうですが、その間、たけしさんの執筆現場は誰も見ていません。今年7月にいきなり、完成した原稿が持ち込まれたんです」 元の原稿はノート4冊に手書きされた“アナログ”なものだった。 「その手触り、質感を損ないたくなくて、あまり編集者の手を加えませんでした。ただ、秋には出版したいという意向でしたので、怒濤の作業が続き、けっきょくゲラを書店員さんに見ていただくことはできなかったんです」 本作で描かれるのは男女の恋愛ばかりでなく、友情や親子愛もテーマになっている。 とくに書き込まれているのは、主人公が2時間をかけて老人ホームへ通い、母親を見舞う描写。介護の現場については「たけしさんご自身、かなり取材もされていました」というほど詳細だ。この描写に、たけしの“ある思い”を感じると、テレビ局関係者が語る。 「じつはたけしさんは若いころ、脳梗塞で倒れた父親を9年間も介護しているんですね。まだ駆け出しで金銭的にも余裕がないから、家族総出で介護。たけしさんは朝6時に病院にお見舞いにいって、下の世話をして、朝食を食べさせてから、浅草の舞台に舞い戻る生活をしていたそうです」 その父は77年に亡くなっている。 「介護が大変で、父親が亡くなった当時は『ほっとした』と話していました。ご自身の介護に心残りがあって、小説では愛情深く寄り添う主人公を描いたのかもしれません」 作品には、たけしの亡き父への愛もこめられていた――。
2017年10月01日「グリコ・森永事件」をモデルにした小説「罪の声」で数々賞を受賞し、いま最も注目される小説家・塩田武士の待望の新刊「騙し絵の牙」が8月31日(木)より発売されることが決定。本作は、俳優・大泉洋を綿密に分析し尽くした作家が描く、完全「あてがき」 による新感覚小説で、カバーも大泉さんが務めている。大手出版社で雑誌編集長を務める速水輝也。誰もが彼の言動に惹かれてしまう魅力的な男だ。ある夜、上司から休刊を匂わされたことをきっかけに、速水は組織に翻弄されていく。すると次第に彼の異常なほどの“執念”が浮かび上がってきて…。斜陽の一途を辿る出版界で牙を剥いた男が、業界全体にメスを入れる!出版社は数少ない文芸のヒット作に対して、映画会社などから映像化の声がかかるのを待ち、芸能事務所は俳優に適した映像化作品が生まれるのを待つ。そんな一般的な流れに抗い、塩田作品10作目にあたる本作は出版社と作家に加え、芸能事務所そして俳優までが一体となって、発案当初から映像化をも見据え企画された異色の文芸作品だ。社会派作家・塩田氏の4年間にわたる丁寧な取材と、大泉さんに関する綿密な分析、さらには大泉さん本人からの細部にわたるアドバイスが加わったことで、読者は大泉さん個人を自然に主人公に重ねて読み進めることができる作品に仕上がっている本書。また、話し方や会話の間の取り方など、塩田氏の緻密な分析により初めて実現できた完全「あてがき」を通し、読み手は主人公に扮する大泉さんが、脳内で自ずと動き出すというかつてない感覚を体験できるという。また単行本のカバーも、主人公に扮した大泉さんが飾っており、単行本のカバーを飾るのは実はこれが初。グレーのスーツに身を包み、原稿や書類を脇に抱え編集長・速水に扮した大泉さんの影が、“騙し絵”を写し出している。装丁を担当したのは、星野源らトップアーティストのCDジャケットなどを手掛けるアートディレクター・吉田ユニ。裏表紙の別カットにも注目だ。「騙し絵の牙」の発案出発点は、雑誌「ダ・ヴィンチ」の表紙に出る際、おすすめ本を一冊選ばなければならなかったことからだと明かす大泉さん。「私は表紙撮影がある度に、『大泉エッセイ』を担当してくれていた同編集者に、いつも『お薦め本、ない?』と、聞いていたんです。映像化されて、私が主演をできるような小説をと。それを、毎回訊かれるのが、彼女はめんどくさくなったんでしょうね。『じゃあ、もう大泉さんを主人公としてイメージした本をつくります!』と言ったが始まりなんです」と話す。また中にも自身の写真が入っているそうで、「私の写真集と言っても過言ではございません!」と言い、「でもいま、何より怖れているのが、この小説が映画化されたとき、速水役が私でない、ということです」と不安も明かし、「本書帯キャッチに<最後は“大泉洋”に騙される>ってあるんだけれど、<最後は“大泉洋”が騙される>って。実それが“騙し絵の牙”だったんだと。それだけ避けたいですね」とコメントしている。著者の塩田氏は、「私のイメージを遥かに超えた『小説の核』が出来上がった」と自信を見せ、「速水輝也と大泉洋さんの『完全同期化』を目指し、私は大泉さんの映画やバラエティー番組、舞台を観て、語尾や会話の間、どのような方法で笑いを取っているのかを分析しました。作品中に速水が接待でモノマネをするシーンがありますが、それはほぼ全てが大泉さんのレパートリーです。改めて実感しました。こんな振り幅の大きい俳優はいない、と」と分析していて確信したそう。また、いまはもうできることはない、という清々しさが胸内にあると言う塩田氏は、「『物語の内容が現実とリンクしていく可能性がある』――そう気づいたとき、読者の皆さまはどんな未来予想図を描かれるでしょうか?本を愛する全ての人たちへ。さぁ、新しい扉を開いてください」とこれから本書を手に取る読者へメッセージを残している。「騙し絵の牙」は8月31日(木)より発売。(cinemacafe.net)
2017年08月22日ラブストーリーは好きですか?それとも、恋愛ものはちょっと…という感じでしょうか?若者向けの恋愛小説はひたすら胸キュンするお話が多いけれど、大人のための作品は一味違います。そろそろ“大人の恋愛”がしたいなと思ったら、時間のあるときにじっくり読んでみましょう。今回は女性作家が書いた三角関係モノをピックアップ。複雑に絡み合った恋愛関係って、いろいろ勉強になりますよ!◆一組の夫婦+女子大生の三角関係小池 真理子・著『恋』超傑作との呼び声も高い『恋』の作者・小池真理子さんは、ご主人の藤田宜永さんともども直木賞を受賞しています。美人作家と言われ、エッセイ『悪女のすすめ』もベストセラーに。『恋』はミステリー仕立ての作品です。軽井沢で女子大生・布美子が男性を射殺、さらに、もう一人の男性にもケガを負わせ、服役しますが、その事件に関心を持ったジャーナリストが、犯人である布美子にコンタクトを取って…というストーリー。その殺人事件の謎も「えっ?」という結末なのですが…。主人公の布美子は、文学部助教授・信太郎の翻訳を手伝うことになり、彼の妻・雛子とも親しくなります。しかし雛子は恋に奔放で、夫公認の愛人が複数いる&信太郎もやりたい放題。そして布美子は信太郎と関係を持ちますが、信太郎と雛子のどちらも愛しているという三角関係…。官能的な描写が多く、とても美しい小説です。この作品は2013年に石原さとみさん主演でドラマ化され、話題になりました。信太郎は井浦新さん、雛子は田中麗奈さんが演じています。◆ゲイの夫+彼の恋人+妻の三角関係江國香織・著『きらきらひかる』『東京タワー』『落下する夕方』『冷静と情熱の間』など、映像化された作品も多数執筆している江國香織さん。アンニュイな雰囲気の美女、という印象の彼女の小説の中で、今回ご紹介する三角関係ものは『きらきらひかる』です。親のすすめでお見合いをした妻・笑子はアルコール依存症で、医師である夫・睦月は同性愛者。お見合いの席で秘密を打ち明け合った二人は、お互いに納得して結婚しました。やがて睦月の恋人・紺と笑子との間には、睦月を愛する者同士の友情が芽生えます。この三角関係は、嫉妬というより、不思議な連帯感や愛情で結ばれていくイメージ…。1992年に映画化されていて、主人公の笑子は薬師丸ひろ子さん、夫の睦月は豊川悦司さん、恋人の紺は筒井道隆さんが演じました。睦月と紺のラブシーンもあるので、興味のある方はDVDでどうぞ!◆年上の男+年下の男+女の三角関係瀬戸内寂聴・著『夏の終わり』瀬戸内寂聴さんと言えば、ありがたい説法やエッセイを届ける女性の味方、という印象が強いかもしれませんね。今でこそ僧侶の寂聴さんとして知られていますが、その昔は瀬戸内晴美名義の作家でした。作家デビュー当時、文芸誌の新人賞第一作の『花芯』がポルノ小説であると批判され、作品はスキャンダル小説的な扱いを受ける事態に。その後、文芸誌からの依頼がなくなり、苦境に陥ったこともあるそう。そしてご本人の男性関係も波乱万丈。お見合い結婚をした夫の教え子と不倫、という過去をお持ちです。そんな体験をモデルにしたと言われているのが小説『夏の終わり』。厳密に言うと、作中には年上の男&妻、年下の男、自分という四角関係が描かれています。主人公の知子はバツイチで前夫と子どもがいますが、その離婚の原因になったのは、6歳年下の愛人・涼太。彼は夫の教え子です。夫の予想通り、涼太とはすぐに別れ、その後に出会った、妻子持ちの売れない作家・慎吾と関係を持って8年。慎吾は知子が引っ越すたびに転居先にやって来て、妻子がいる家と行ったり来たりの生活を続けます。そして涼太とも再会し…。人間関係がかなり複雑なのですが、主人公の知子は「この夏、あたし何もしなかった」と一言。女性は恋愛にハマったり悩んだりすると、こうなるよねぇ、と共感してしまいます…。ちなみに何かが「終わる」小説でもあります。満島ひかりさん主演の映画版もおすすめ。小林薫さん演じる慎吾、綾野剛さん演じる涼太の間で揺れ動く女心が丁寧に描かれています。◆終わりにあなたが気になるのはどの小説ですか?どれも魅力的な作品なので、ぜひ手に取ってみていただければと思います。読みながらヒロインになりきって危険な恋に溺れるも良し、男性心理や使えそうな恋愛テクニックを学ぶも良し。ただし、現実では三角関係の恋は、できればしないほうがいいでしょう。その予防策として、禁断の恋のあれこれをみっちり学んでおく、というのもいいかもしれませんね。ライタープロフィール天野りり子ライター/編集者大学在学中からライター&編集稼業をスタート。女性誌ではビューティ&ヘルス企画、男性誌では恋愛記事を多数執筆、書籍編集も手がける。趣味は読書とタロット占い、そして恋バナを収集すること。
2017年05月14日お笑いタレント「ピース」として活躍する中、自身初の長編小説「火花」で153回芥川賞を受賞し、小説家としても活動する又吉直樹。この度、又吉さん待望の小説第2作「劇場」が、3月7日(火)発売の文芸誌「新潮」4月号(新潮社)にて掲載&発表されることが明らかになった。芥川賞を受賞した「火花」は、単行本253万部、文庫30万部で累計283万部の大ベストセラーとなり、また昨年は動画配信サービス「Netflix」にて林遣都、波岡一喜、門脇麦、小林薫、染谷将太ら豪華キャストを迎えドラマ化。現在も配信中となっており、さらに2月26日(日)よりNHK総合でも放送されることが決定され、いまもなお各メディアを巻き込んでの社会現象となっている。そんな異例のヒットとなった「火花」に続き、今回掲載される第2作「劇場」は、なんと“恋愛小説”。原稿用紙300枚の長編で、初の恋愛小説に挑戦する。また本作の発表に先駆け、執筆中の又吉さんに密着取材したNHKスペシャル「又吉直樹第二作への苦闘」(仮)が放送されることも決定している。NHKスペシャル「又吉直樹第二作への苦闘」(仮)は2月26日(日)21時~NHK総合にて放送予定。(cinemacafe.net)
2017年02月13日瀬戸内寂聴がまだ瀬戸内晴美として活動していた新進作家時代に、「子宮作家」と呼ばれ、文壇的沈黙を余儀なくされるきっかけとなった恋愛小説を映画化した『花芯』。本作には、精神と肉体の悦びに目覚めていく主人公の女性を取り囲み、さまざまなタイプのイケメンキャラが登場する。そんな“昭和の男”たちを、流行りの“○○系男子”に照らし合わせてみた。親が決めた許嫁と結婚しながらも、夫の上司にはじめての恋心を抱き、愛欲に目覚め、本能のままに生き抜く主人公・園子(村川絵梨)。その妖艶な姿に、男性たちは次々と魅せられ、惹かれていく。いわば、園子は“昭和のモテ女”。そんな彼女にアプローチを仕掛けるイケメンたちは、実にさまざまだ。■ヌクメン系男子= 許嫁の夫・雨宮清彦(林遣都)“癒し”をくれるヌクメン系男子といえば、基本は優しいが、オンとオフのギャップがあるところが弱点!?園子の夫・雨宮は、全身全霊で園子を優しく包み込み、結婚するまで“純潔”を守り続ける理想的な夫。結婚初夜に園子と初めて体を重ね合わせるも、うまく事を運ぶことができないほどの純朴ぶり。そんな頼りなげで可愛らしい姿が、「私が守らなきゃ!」とつい思わせてしまう昭和のヌクメン系男子だ。■クリームシチュー系男子= 夫の上司・越智泰範(安藤政信)優しい味わいと力強さを持ち、どんな具材でもおいしい懐の深さで知られるクリームシチュー系男子。本作でいえば、夫・雨宮の転勤で京都へ移り住んだ園子が、下宿先で出会った雨宮の上司・越智だ。彼の日本人離れしたモダンな出で立ちから、冷静沈着に世の中を見据える姿はまるで英国紳士のよう!さまざまな障壁をものともせず、園子との愛を確かめ合っていく力強さや、秘密を抱えていそうな雰囲気も女子はグッと来そう。味わい深い魅力にあふれたクリームシチュー系男子とは、まさに彼だ。■ロールキャベツ系男子 =絵のモデルを依頼する美大生・正田(落合モトキ)草食系のおとなしく優しそうな雰囲気を醸し出しつつ、中身は肉食系で男らしさを発揮するロールキャベツ男子。音大受験に失敗し、仕方なく美大に通う美青年・正田とは、いつもひとり河原でアコーディオンを演奏している姿を見ていた園子から近づき、親密になっていく。正田は意を決して「絵のモデルになって欲しい」と頼むが、目の前の大人の色気漂う園子に自制できなくなり…。そんなふうに豹変する姿は、まさにロールキャベツ系男子そのもの!?さまざまな男たちと関わりながら、覗いてはいけない深淵を覗いてしまった園子。彼女の愛の結末を、見逃さないで。『花芯』は8月6日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年07月31日今すぐ恋愛がしたい!そんなときに読みたい本は、女性としてのツヤっぽさも身につきそうな王道恋愛小説。本好き有名人の映画監督・山戸結希さん、書評家・藤田香織さん、ライター・瀧井朝世さんに“とにかく恋がしたいときに読む本”を選んでもらいました。≪山戸さんおすすめ!≫■『ハチ公の最後の恋人』吉本ばなな青年ハチと出会ったマオは、彼の最後の恋人に。別れの予感の中で二人は、切なく幸せな時間を過ごして…。「中学生の頃に読んでから、誰を好きになっても、その人の最後の恋人のことを考えてしまう。ばななさんの世界には、男の子と出会って初めて視覚化されてしまう恋の存在が煌めきながらも、それよりもっと前から、いま見つめている世界そのものに内在している恋が、零れ落ちそうに輝いています」。中公文庫457円≪藤田さんおすすめ!≫■『いろは匂へど』瀧羽麻子恋人のいない30代半ばの紫に、無邪気に好意を示す15 歳上の光山。紫は徐々に光山に惹かれていくが、彼には、想像もつかない過去があった。「お金も時間も好きなように使える自由さに慣れてしまうと、恋愛が面倒くさいというモードに陥りがち。そんな恋愛こじらせ系の人にも◎。ままならない、大人の恋の苦味もまた美味し。恋の醍醐味を思い出させてくれるはず。舞台となる京都の魅力も堪能して」。幻冬舎1500円≪瀧井さんおすすめ!≫■『マチネの終わりに』平野啓一郎強く惹かれ合う蒔野と洋子だが、洋子には婚約者がいて…。恋を忘れた大人に効くアラフォー恋愛小説。「互いに運命の相手だと確信するほどに惹かれ合いながら、すれ違いが重なってなかなか結ばれない二人。仕事や家族のことなど背負うものが多く、恋愛に突っ走れないなかで、彼らは何を考え、どう人生と向き合うのか。ロマンティックだけれども現実的な恋との向き合い方も示してくれる」。毎日新聞出版1700円◇やまと・ゆうき映画監督。乃木坂46 のシングルMVを手がけるなど、注目の新鋭。小松菜奈・菅田将暉主演の最新作『溺れるナイフ』が11月公開。「本は私にとって、世界を映すカメラのレンズを増やしてくれるものです」◇ふじた・かをり書評家、エッセイスト。著書に『だらしな日記』シリーズ、杉江松恋氏との共著『東海道でしょう!』(共に幻冬舎文庫)、『ホンのお楽しみ』(講談社文庫)など。ツイッター@daranekos◇たきい・あさよライター。小誌をはじめ、雑誌、新聞、WEBで書評や作家インタビュー、対談企画などを担当。TBS系『王様のブランチ』のブックコーナーのブレーンも務める。ツイッター@asayotakii※『anan』2016年6月15日号より。写真・多田 寛(DOUBLE ONE)文・熊坂麻美
2016年06月11日長嶋有さんの愛読者なら、新作『愛のようだ』の帯の惹句に驚くはずだ。「最初で最後の『泣ける』恋愛小説」とあるのだから。恋愛はこれまでにも作品内で描かれたことがあるが、「泣ける」などというストレートすぎる言葉は、ご本人が嫌っていそうなものなのに。「恋愛小説や泣ける小説が流行していた頃、サブカルの人たちは“泣ける”というフレーズは安直だといって斜に構えて見ていたんですよね。僕も“泣ける”ではないものを書こうとしていた。それで『ねたあとに』という小説を書いた時、すごく達成感がありました。“泣ける”の極北にある小説を書いたら、もうアンチテーゼをやってもしょうがない。じゃあ、さらに逆のことをやってみようと思ったんです」主人公の戸倉が自動車教習所に通うプロローグに始まり、彼が友人らとドライブする体験が連作となっている本作。戸倉は友人の彼女である琴美に恋心を抱いているが、その彼女は闘病中の身だ。「実は、最初に考えていたのはボーイズトークなんです。鋭い洞察で男の生態を分析する女性エッセイストや女性漫画家はいますが、男でそういう人ってなかなかいない。だから自分が男の本音を書こうと思いました。車のなかですることといったら自然と会話しかないから、ボーイズトークにちょうどよかったんです」と言うように、嫌いな女について男性陣の率直な意見が盛り込まれていたりして、女性読者は耳が痛いところ。また、旅の全行程が描かれるのではなく、あくまでもそれぞれの旅の車を走らせている場面だけを切り取っているところには、定点観測的な面白さが。ただ、そんなさまざまな遠出の道中でも、戸倉の心のなかには琴美がいる。好きな人が病気とはずいぶんストレートな設定だが、「山田詠美さんの『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』の文庫解説を書いた時に実感したんですが、山田さんは堂々と、恣意的に、大切な人が死ぬことを書いているけれどまったく安直じゃない。要はどう書くかなんだと気付いたんです」戸倉の心に秘めた思いはどこに辿りつくのか。第一話でミントタブレットを購入した時の会話が、終盤に効いてくる。やはりこれは、「泣ける」小説なのである。◇若者に交じり教習所に通い、免許を取得した戸倉。仲間たちとさまざまな車の旅へ出向く一方、気になるのは病に臥した琴美のことで…。リトルモア1200円◇ながしま・ゆう作家。1972年生まれ。2001年「サイドカーに犬」で文學界新人賞を受賞してデビュー。翌年「猛スピードで母は」で芥川賞、’07年『夕子ちゃんの近道』で大江健三郎賞受賞。※『anan』2016年2月3日号より。写真・岡本あゆみ(長嶋さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世
2016年01月31日東京都・三軒茶屋のIID 世田谷ものづくり学校は、恋愛小説を基にアーティストが世界観を表現した「小説家とアーティストがコラボレーションしたギャラリー展」を開催する。開催日時は12月4日11:00~18:30および、12月5日10:00~17:00。入場無料。同展は、小説家とアーティストが手を組み、小説の世界観をそれぞれのアーティストがそれぞれの感性で表現したもの。同展では、忙しい生活サイクルの中で段々と顕著になる「活字離れ」の反面、成長していく情報共有ツールに対し「潜在的に精神成長を求める人たちはいるものの、ベストなツールが未だに現れていないためではないか」と分析している。その上で、活字離れを嘆くのではなく、前向きに新しい表現方法で文学を伝え、現代人の生活の中で文学とアートが寄り添う時間を増やすことを目的としているということだ。同展では、活字媒体の変革の第一回として京都を舞台とした恋愛小説を基に、海外でも実績のあるアーティストによって幾何学造形、ドローイング、グラフィックと各手法で作品が創られ、展示される。参加アーティストは、フルカワカイ(同人誌作家)、竹鼻良文(立体造形デザイナー)、tttttan(線描家)、おばまえりか(イラストレーター・WEB/グラフィックデザイナー)。また、会期中にはライブドローイングも開催予定。そのほか、今回の小説でヒントになった人物や風景、造形の数々も作家の畑として並列展示され、小説家がその場で言葉を生み出す作業場も出現するということだ。
2015年11月11日「年下男×年上女の小説内カップルは、素直になれないゆえにすれ違うことも。恋愛ベタでままならないからリアルで、身につまされたりします」そう年下男子との恋を描いた小説の魅力を語るのは、多数の女性誌などで文芸関連を手掛けるライター・三浦天紗子さん。女性のジレンマを描くものや切ない想いに涙する名作たちを教えてもらいました。■『シェリ』/コレット著¥660(岩波文庫)24歳差の愛は成就するのか、最後まで目が離せない!公称49歳の元高級娼婦・レアが、25歳の恋人“シェリ”を甘やかしながらも、男ぶりに磨きをかけていく物語は、何と1920年に書かれたもの。「最後は本心をひた隠し、身を切られる思いで“大人の女”としてふるまうレアの気持ちが、果たして25 歳の男にわかるかどうか…!終盤に走る緊迫感は圧巻です」(三浦さん)■『ばかもの』/絲山秋子著¥430(新潮文庫)8歳年上の額子にフラれ、アルコール依存症になったヒデと、ヒデを捨て結婚した額子。紆余曲折を経て再会をした二人の恋を描く。「互いに本心を見せない様子がじれったい。二人にとって『ばかもの』は愛の言葉で、ヒデが最後に言うそれがとてもいい。額子に惚れて成長したんだと、じんときます」(三浦さん)■『よるのふくらみ』/窪 美澄著¥1,400(新潮社)兄と結婚する予定のみひろに、想いを寄せてきた弟の裕太。彼の恋心があるきっかけで爆発し、3人の人生が大きく動き始める。「実は裕太には、みひろとは別に“愛とは”を教えた運命の女性がいます。彼の中に“美しいあの人”として存在するその女性の言葉が彼に愛の本質に気づくきっかけを与えるんです」(三浦さん)※『anan』2015年7月8日号より。写真・加藤 淳
2015年07月03日日本最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」とマイナビBOOKSがコラボした、小説コンテスト「お仕事小説コン」の応募が6月4日にスタートした。テーマは、就職や転職をサポートしているマイナビならではの「お仕事小説」。「お仕事小説」とは、ストーリーの中に何らかの「お仕事」ネタが出てくる、もしくは主人公が何らかの「職業」に就いている小説のことだ。主人公が仕事を通して成長する姿に元気づけられたり、あまり知られていない業界の知識を得ることができたりと人気が高く、近年では「お仕事小説」をもとにしたテレビドラマや映画も多数制作され、話題沸騰中のジャンルである。この「お仕事小説コン」では、書店員や銀行員などの一般的な職業はもちろん、勇者や魔王といった架空の職業も含み、ジャンルを問わず面白い作品を幅広く募集している。2015年8月27日まで応募を受け付け、グランプリ1作品、優秀賞5作品を選出。グランプリ作品には賞金10万円、優秀賞には賞金3万円を贈呈し、両賞ともにマイナビより電子書籍として発売されるので、ぜひチャレンジしてみてはどうだろうか。『小説家になろう×マイナビBOOKSお仕事小説コン』概要●主催株式会社マイナビ、株式会社ヒナプロジェクト●募集作品・ストーリーの中に何らかの「お仕事」が出てくる作品・主人公が何らかの「職業」についている作品※ジャンル、文字数は自由(書籍化を想定し、70,000文字以上推奨)●賞金・グランプリ(1作品) 賞金10万円+マイナビにて電子書籍化・優秀賞(5作品) 賞金3万円+マイナビにて電子書籍化●応募資格不問(プロ、アマ、年齢等一切不問)●応募方法「小説家になろう」に作品を投稿して、「お仕事小説コン」とキーワード設定●応募締切2015年8月27日●結果発表2015年11月予定●審査員株式会社マイナビ出版事業本部マイナビeBooks編集部
2015年06月08日ポニーキャニオン発のレーベル「ぽにきゃんBOOKS」と、VOCALOIDをはじめとしたソーシャルシーンを牽引する「EXIT TUNES」がタッグを組んで、小説『星屑ユートピア』(判型:B6判・340ページ)を刊行する。発売日は3日で、価格は1,200円+税。小説『星屑ユートピア』は、楽曲再生数175万回超(※2015年2月現在)を誇り、VOCALOID・巡音ルカの伝説的代表曲のひとつに数えられるotetsu作詞・作曲の「星屑ユートピア」を小説化したもの。原案にotetsu、著者にせつない純愛小説、やさしい目線で描かれたエッセイで人気の作家である井上香織を迎え、本書を飾るイラストにはTVアニメ『RAILWARS!』や『異能バトルは日常系のなかで』で作画監督を担当した なつのはむとを起用。物語は登場人物たちのせつない恋愛模様や、未来に向かうために生じる摩擦、心の葛藤が描かれていくという。<小説『星屑ユートピア』あらすじ>ちょっとやんちゃな陽輝(はるき)と、ピアニストをめざす内気な姫菜(ひな)。幼馴染のふたりは同じ高校に入学したのだが。天文部の部長・星神との出逢い、そして恋の予感。さらに星神先輩のカノジョ(?)らしき、"ルカ"と呼ばれる謎の美女も現れて……。少しずつ陰りが差し始める陽輝と姫菜の友情。せつない恋の行方は……?なお、初回限定版には豪華三大特典として、otetsu新曲「Twinkle road」、声優の藤田咲、沼倉愛美が出演するSP映像、本書の電子版をダウンロードできるポニカ(ダウンロードカード)が付属。また、このほか9月に予定されている「読者様感謝イベント参加券」も封入される。(C)2015 otetsu・井上香織/ポニーキャニオン・EXIT TUNES(C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net piapro
2015年06月02日パピレスが運営する電子書籍投稿&編集プラットフォーム「upppi」で開催していたマリクロとの共同企画「恋愛小説&イラストコンテスト」の小説選考結果が28日、発表された。同コンテストは2段階の企画となっており、第1段階として昨年11月から、恋愛小説を想定したヒロインのキャラクターイラストの募集・選出を実施。1月28日の発表で、イラストレーター・弓槻みあさんの作品が選ばれた。そして第2段階として、このヒロインをイメージキャラクターとした恋愛小説の募集を行い、このたび結果が発表された。大賞に選出されたのは、下り絵さんの『あおい空のハート』。審査員は講評で「イラストのイメージにぴったりの、ラブストーリーと呼べる、投票1位にふさわしい作品」と絶賛し、「主人公たちの学校での日々が自然に描かれていくなかで、それぞれの性格、なかなか積極的になれない初々しい恋愛、主人公が『彼』にひかれていく過程、恋する心模様などがきちんと伝わる」「イラストの女の子がこの作中で話す姿がありありと想像できる文章」と評価した。なお、佳作には水鬼さんの『夢の中で桜は語る』が選ばれた。採用作品については、規定の賞金が支払われると共に、後日イラスト選出作家の書き下ろしイラスト付きで絵ノベル化、および『電子書店パピレス』『Renta!』での配信が予定されている。
2015年05月29日パピレスが運営する電子書籍投稿&編集プラットフォーム「upppi」で開催していた、マリクロとの共同企画「恋愛小説&イラストコンテスト」のヒロインキャラクターのイラスト選考結果が28日、発表された。同コンテストは2段階の企画となっており、最初に、恋愛小説を想定したヒロインのキャラクターイラストの募集・選出を実施。その後、選出作品をイメージキャラクターとした恋愛小説の募集・選出を行う。今回、ヒロインのキャラクターとして選ばれたのは弓槻みあさんの作品で、審査員は「細かい服の陰影、効果をとってもその技術は非常に高くそういった点においても賞を受賞するに値する作品であった」と評価している。受賞者には、規定の賞金が支払われると共に、後日恋愛小説の表紙イラスト発注が行われる。また、同コンテストでは28日より今回の選出作品をイメージキャラクターとした恋愛小説の募集を開始している。募集締切日:2015年4月1日 午前9:59
2015年01月30日