京都大学は11月18日、昆虫が有性生殖から単為生殖に繁殖様式を切り替える仕組みを発見したと発表した。同成果は同大学農学研究科の松浦健二教授と同 矢代敏久 特定研究員によるもので、米国科学誌「Proceeding of the National Academy of Sciences USA (PNAS)」のオンライン速報版に掲載される予定。多くの動物は卵と精子を授精させて次世代を作り出す有性生殖によって繁殖している。しかし、有性生殖はオスを作らなければならないため、メスだけで繁殖する単為生殖より効率が悪い。自分の遺伝子を残すという観点からも、オスの遺伝子を必要としない分、単為生殖のほうが有効といえる。今回の研究では、女王が有性生殖と単為生殖の両方を使い分けているヤマトシロアリに注目した。昆虫の卵の表面には、卵門と呼ばれる精子を通すための孔が開いていおり、ヤマトシロアリの卵には平均9個の卵門があるとされる。ところが、松浦教授ら計6000個の卵を調べたところ、卵門の数にばらつきがあり、一部の卵には卵門が全くないことが判明。卵の中で発育中の胚を解析した結果、卵門の無い卵は単為生殖、卵門がある卵は有性生殖で発生していることがわかった。さらに、女王が若いうちは卵門の多い卵を産み、老化と共に卵門の無い卵を産むようになることがわかったという。つまり、シロアリの女王は、通常は有性生殖によって働きアリや羽アリを生産しているが、老化して死ぬ前に卵門の無い卵を生むようになり、自分の後継女王を単為生殖で生産していることが判明した。今後、卵門の開閉というメスの形質に着目した研究がさまざまな種で行われることにより、昆虫における性の異議と単為生殖の進化の理解が深まることが期待される。
2014年11月19日4人組ロックバンド、昆虫キッズのミニアルバム『TOPIA』が12月17日(水)に発売されることが決定した。2015年1月7日(水)に東京・CLUB QUATTROで行われるワンマン公演をもって、バンド活動の終了を発表している昆虫キッズ。バンドにとって最後の作品となる同作には全4曲の収録が予定されている。また、1月7日(水)に行なわれるラストライブのチケットをプレイガイドで購入した人への特典として、彼らが5月にリリースしたアルバムのアウトテイク音源が当日会場で配布される事が決定。気になる方はご確認を。チケットは発売中。■昆虫キッズ ミニアルバム 『TOPIA』2014年12月17日(水)発売料金:1,000円+税全4曲収録予定■昆虫キッズ「BLUE GHOST TOUR FINAL -元気にさようなら-」日時:2015年1月7日(水) 開場19:00 / 開演20:00会場:CLUB QUATTRO(東京都)料金:前売 2,800円 (ドリンク別途必要)
2014年10月23日パストディオが運営する東京都・錦糸町の「カフェ&バー リストランテ アブセント」は27日、昆虫系パスタの第2弾「サソリのスコーピオンソース」を販売する。同店の昆虫系パスタ第1弾「イナゴのペペロンチーノ」は、国連が世界の食糧危機政策として昆虫食が重要だと発表したことにより、国内、海外から注目を集めたという。同店によると昆虫は、優れた栄養食品でもあり、ほかの食材に引けを取らない量のタンパク質、繊維質、良質の脂肪、必須ミネラルを含むという。第2弾となる同商品は、第1弾の好評を受け、同店店長の慶長氏が、サソリに刺された自らの経験から開発に至ったとのこと。サソリは、生で輸入され、腸を処理し、低温で30分フライし、その後1日寝かせて、仕上げに高温でフライをすることで丸ごと食べられるように調理する。また、サソリのエキスをトマトソースに入れ込んだスコーピオンソースも味わえる。なお、サソリは毒性のない食用サソリを使用する。価格は1,980円で、限定1日10食。また、同じくサソリを使用した「スコーピオン・ウォッカ」も同日発売となる。ショット1,000円。同店の所在地は、東京都墨田区江東橋3-5-7 ソシアルビル1F。営業時間は、11時30分~翌5時(日・祝のみ21時まで)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年06月21日昆虫を食べたことありますか?昆虫料理研究家の内山昭一氏が行ったアンケートによると、意外にも昆虫食経験者が半数を超えたそうです(『昆虫食入門』より)。そもそも昆虫は日本の食文化に根付いていて、イナゴやハチの子はいまでも盛んに食べられています。かつてはもっと多くの昆虫が食卓に上っていたそうです。食の多様性を広めたいという思いから、内山氏は定期的に昆虫食の会を開いています。実際に参加してお話をうかがいました。■捕って楽しい、食べておいしい――どうして昆虫食を始めようと思われたのでしょうか?きっかけを教えてください。「東京で食用昆虫展が開かれたときに、たまたま聞いた講演で、世界中で昆虫が食べられていることを知りました。驚くと同時に、子どものころに食べていたのを思い出して、自分でもやってみようと。友人たちと河原で集まって、トノサマバッタを捕って食べたのがきっかけです。捕ること自体の楽しさと充実感があり、その場で揚げて食べたのが予想よりもはるかにおいしかったんです」(内山氏)――トノサマバッタはそんなにおいしいんですか!「イナゴなどはつくだ煮で食べ慣れていると思いますが、それに比べるとトノサマバッタは大きくて肉の部分がけっこうあります。捕った直後に素揚げしたので新鮮でうま味があり、なかなかのものです。それをブログに載せたところ、自分もやってみたいという人が出てきて、5人が10人になり、口コミで広がっていきました」――自然発生的に広がったということは、おいしい・楽しいということをみんなが共有できたということなのですね「そうですね、楽しさを共有できたからだと思います。毎年やっているセミ会は、リピーターや遠方から参加する人もいる、人気のイベントになりました」■人気イベント「セミ会」に潜入!――セミ会のシーズンはいつごろですか?「7月末から8月の半ば、お盆前くらいまでです。それ以降は東京や関東のあたりでは、幼虫が出なくなってしまいます。幼虫は中身も充実していておいしいので、セミ会の場合は幼虫がメインになりますね」――幼虫はどのような味がするのでしょうか?「ナッツですね。素揚げして食べるとナッツ系の味がします」セミはナッツの味がするなんて!これは実食しなくてはなりません。実際に参加してみました。この日のメニューは、充実のコース料理。セミ以外にも、さまざまな昆虫をいただきました。・ミックス虫ピザ・タイワンツチイナゴとコガネムシのから揚げ・サクサン(蛾)のサナギのにんにく炒め・セミの幼虫とバッタをチョココーティングして、トッピングしたアイス(カイコの卵かけ)これらの料理は、参加者が自分たちで調理します。セミの幼虫は香ばしくておいしかったです。2回もおかわりしちゃいました。■調理のプロセス込みで味わう「食育」の大切さ――昆虫食の会には、いつも調理する過程が入っているのですか?「この会場(阿佐ヶ谷よるのひるね)でやる場合は、一貫してやってもらっています。生きているものを食べ物にするというプロセスを体験してもらうのが、食育という面でも非常に大切だと思っているからです」たしかに自分の手で調理するうちに、純粋に食材に見えてくるというのは参加者に共通する感想でした。■食事を楽しく変化に富んだものにしたい内山氏はさらに、昆虫食は人口増加に伴う食糧危機への有効な対策になるはずと語ってくれました。「昆虫だけに限らず、地方ならではの珍しい食材とか、安定供給が難しい、従来の流通に乗りにくかった食べ物に、今また注目が集まっています。昆虫もその流れと同じだと思います。季節によって出てくるもの、きのこや山菜みたいな感じで、食卓に彩りを与える一品になればと思っています」それは遠くない未来に実現するのではないでしょうか。なぜなら、昆虫食をする層が確実に広がっているからです。実際に私もその一人。10月にあるというバッタ会に参加する気満々です。11月には、内山氏も参加する虫食いフェスティバルが開催されます。研究発表あり、トークライブあり、虫にまつわる映画紹介ありと、盛りだくさんのイベントです。まずは気軽にのぞいてみてください。きっとおもしろいし、おいしいですよ。内山昭一氏著書:『昆虫食入門』(平凡社新書)、『楽しい昆虫料理』(ビジネス社)昆虫食彩館(昆虫料理研究会ホームページ) 服田恵美子)
2012年10月06日西海国立公園 九十九島動植物園(長崎県佐世保市船越町2172番地)では8月19日、園内で見られる身近な昆虫の採集や観察を行なう「森きらら昆虫マスター」を開催する。「森きらら昆虫マスター」は、8月19日の13:15~14:15に園内にて開催。採集した昆虫や標本を用いて、それぞれの特徴や上手な捕まえ方・触り方などについて解説する。定員は20名で、参加料は無料。年齢・性別の制限はなく、定員になり次第受付終了。ただし定員に満たない場合は、当日参加も可能となる。申し込みは、8月18日まで電話にて。なお、虫カゴ、捕虫網は同園で貸出し、個人での持ち込みは不可となっている。同園では、「夏休みの思い出に、自由研究のヒントに、ぜひ参加してみませんか?」と呼びかけている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月16日「モーニング」(講談社刊)に5年にわたり掲載されている人気ギャグ漫画「昆虫探偵・ヨシダヨシミ」が、このたび芸能界屈指の虫好きと自他共に認める、哀川翔を主演に迎えて映画化されることが決定した。今回、哀川さんが演じるのは、どんな生き物とでもコミュニケーションをとることができる特殊能力の持ち主、探偵のヨシダヨシミ。虫と会話をし、虫の依頼を受け、報酬として「オオクワガタ」を受け取るという、昆虫専門の探偵だ。原作コミックの編集担当が、昆虫、特にカブトムシマニアで知られる哀川さんに同誌を送ったところ、本人から「おもしろいコミックがあるから映画化しよう!」と話を持ちかけ、本格的に企画が始動したとのこと。原作を読んだときの印象を「『あっ!これオレできる』、読み進んでだんだんオレに見えてきた。『ヨシダヨシミはオレしかいない』と思ったね」と自信満々の哀川さん。初めての“虫”との共演については、「大変だったよね。“虫待ち”とかあったからね」と楽しそうに語る。自宅ではなんと50匹以上の成虫とそれ以上の幼虫を飼育しているというが、「オレは、いかに長生きさせてやれるかをテーマに虫と付き合ってる」と言い切るほど。さらに主題歌と劇中歌も哀川さんが歌うというほどの熱の入れようだ。来年は『ゼブラーマン2ゼブラシティの逆襲』の公開も控える哀川さん。本作はそれに続くハマリ役になるか?『昆虫探偵ヨシダヨシミ』は2010年春、全国にて公開。■関連作品:昆虫探偵ヨシダヨシミ 2010年春、全国にて公開© 青空大地(講談社刊「モーニングKC」)/昆虫探偵製作委員会
2009年11月30日