JR東日本長野支社はこのほど、長野駅と飯山駅の新幹線ホーム発車メロディについて発表した。長野駅新幹線ホームは長野県歌「信濃の国」に変更され、飯山駅新幹線ホームは唱歌「ふるさと」を使用するという。県歌「信濃の国」は、1900年に郷土教育を目的として作られた歌。長野県域の地理・歴史・文化に触れる内容で、「日本で最も有名な県歌」の異名を持つ。2015年1月頃から、長野駅新幹線ホーム11・12番線、13・14番線にて使用開始する。飯山駅の発車メロディに採用された「ふるさと」は、長野県中野市出身の高野辰之が作詞、鳥取県鳥取市出身の岡野貞一が作曲を手がけ、1914年に発表された作品。子供の頃に親しんだ野山の風景を遠い地から懐かしむ内容のこの曲を、2015年3月14日から飯山駅新幹線ホーム11・12番線で使用開始する。
2014年11月14日ZMPは11月10日、市販のハイブリッドミニバンをベース車両とした「RoboCar MINIVAN」を発表し、同日より受注を開始すると発表した。「RoboCar MINIVAN」は、トヨタエスティマハイブリッドをベース車両とし、車載ネットワークCAN(Control Area Network)を介して、ベース車両に搭載されているセンサ情報を取得でき、かつ独自コントローラによって制御可能な、研究開発向けの実験プラットフォーム車両。コンピュータにより、走る・曲がる・止まるといった走行制御が可能でき、運転支援技術や、自動走行技術の研究開発に活用することができる。また、周囲環境を把握するためのステレオカメラ、3次元/2次元レーザセンサ、ミリ波レーダや、車両の位置を把握するポジションセンサ(GPS+気圧)や車両の挙動を把握するポジションセンサ(加速度+ジャイロ+地磁気)などの搭載が可能となっている。7、8人の乗車が可能なミニバンをベース車両とすることにより、高齢者の移動手段や、自動運転車による次世代交通システムなど、実践的な実験での使用が想定されている。価格は1800万円(税別)となっている。
2014年11月10日東京メトロはこのほど、地中熱を利用した空調システムを現在建設中の総合研修センター(仮称)と中野車両基地に導入すると発表した。電力量と二酸化炭素排出量を従来より約3割削減できるという。地中熱利用空調システムは、年間を通じてほぼ一定である地中熱を冷暖房の熱源として利用するもの。熱交換井(深度100m)の中に熱交換チューブを通し、水または不凍液をチューブ内に循環させて地中で採熱や放熱を行う方式を採用する。総合研修センター(仮称)では9本の熱交換井を設置してエントランスの空調に、中野車両基地では30本の熱交換井を設置して作業場の空調に、それぞれ活用する。利用開始は中野車両基地が2015年4月頃、総合研修センター(仮称)は2016年4月頃の予定。
2014年11月08日子連れ旅は何かと苦労が多いもの。ここでは、新幹線を使った旅行の際に役立つ情報を紹介する。子ども連れでの帰省や旅行時に新幹線を利用すると、ベビーカーの置き場に困ったり、泣き叫ぶ子どもにあせったりと、パパやママはゆっくり読書どころか、食事をとる時間すら取れない……という声も聞く。そこで今回は、鉄道ライターの杉山淳一さんが子連れ旅の際にオススメする「ファミリー車両」について紹介しよう。○「ファミリー車両」の利用「年末年始の帰省時、親子で楽しく新幹線に乗りたい! というファミリーのために、東海道新幹線で『ファミリー車両』が設定されています。混雑した時期に、子ども連れが気兼ねなく乗車できるようにと、子連れ専用車両を設定した旅行商品です。JR東海の関連会社のJR東海ツアーズが『東海道新幹線ファミリー車両で行こう』という商品名で販売しており、出発日は2014年12月20日~2015年1月12日まで、1日に上下1本ずつの新大阪行き『のぞみ』が対象の片道ツアー形式です」。このファミリー車両の特色は、「申し込み人数プラス1席が提供される点です。例えば、ママと幼児が乗車する場合、大人1人、幼児1人分の座席の他にプラス1席、つまり3席使えるわけです。パパとママと乳幼児の組み合わせの場合は、大人2人+幼児で申し込むと4席となります。プラス1席を幼児の1席と合わせれば寝かせられるし、哺乳瓶や離乳食、おやつといったすぐに取り出したい荷物を置くにもちょうどいいですね」。また、同プランでは有料申し込み人数分の1ドリンク引換券も付いてくるのもうれしい。新幹線駅の売店はもちろん、車内販売でも利用でき、荷物が多くなりがちな子連れ旅では助かる特典だ。「幼児にはプラレールシールのプレゼントもあります。車内では乗車記念パネルを使った写真撮影サービスもあり、新幹線の旅の思い出となることでしょう。さらに、12月20日~25日、1月6日~12日に乗車する場合、大阪ATCホールで開催する『プラレール博in大阪』の入場券付(有料乗車人数のみ)。このほか、抽選でプラレールグッズのプレゼント企画も。当選者は50名ですが、ファミリー車両の企画全体の定員を考えれば、当選確率は高いといえますね」。注意したいのは、ファミリー車両の料金と設定列車。こちらの内容は設定日によって変わるので、公式サイトのカレンダーをチェック。すでに受け付けが始まっているので、利用の予定がある場合は早めに申し込もう。注意点としては、最低大人1人+幼児1人で申し込む必要があるという点。6歳未満の幼児も1人分の料金(幼児料金)が必要となる。大人と乳児(0歳児)だけの組み合わせは不可。また、通常の乗車券+特急券の場合は乗り遅れても後続列車の自由席に乗れるが、ファミリー車両はツアー形式となっているため、乗車券ではなく乗車クーポンの提供となる。指定された列車に乗り遅れた場合は他の列車に振り替えできないのでこちらも注意が必要だ。制約も色々とあるが、ファミリー車両は周りの座席も子ども連ればかり。パパ&ママにとっては気楽な旅となることだろう。また、プラス1席のゆとりも何かと役立つ。
2014年11月07日ホテル阪急インターナショナルはこのほど、阪急電鉄京都線の女性専用車両にて、AR(拡張現実)を活用したブライダル動画広告展開を開始した。スマートフォンと連動した広告展開は、阪急電鉄では初の試みだという。専用アプリを起動したスマートフォンを車内広告ステッカー内のマーカーにかざすと、同ホテルでのブライダルシーンのイメージ映像がスマートフォンに再生されるしくみに。映像は花嫁目線のストーリー仕立てで、ホテル来館からブライダルフェア体験の様子、チャペルやホテル内の設備などを伝える内容となっている。ポスターでは伝えきれない華やかな雰囲気を臨場感あふれる動画で伝えることで、婚礼を検討している人やその家族にホテルブライダルを印象づけるねらいだ。10月30日から約1カ月間、女性専用車両全11編成11両に1両あたり窓面ステッカー20枚、ドア横ステッカー10枚を掲出する。動画閲覧のための専用アプリ「インターAR」は、App StoreまたはGoogle Playから無料でダウンロードできる。今後予定している続編に出演する一般モデルの募集も開始。年齢16歳以上の未婚女性(国籍不問)で、オーディション・撮影時に同ホテルに来館できること、撮影した写真や動画をAR以外の広告宣伝物にも使用できることが条件。履歴書と写真を同封の上、郵送にてホテルへ応募することとなっている(11月30日締切)。
2014年11月05日札幌市交通局はこのほど、東豊線の新型車両9000形の導入について発表した。今後、12月中旬頃に東車両基地へ搬入され、2015年4月下旬頃の営業運転開始を予定している。札幌市交通局の地下鉄南北線・東西線・東豊線はゴムタイヤ方式の電車(案内軌条式地下鉄電車)で知られる。1971年の南北線開業に合わせて初めて採用して以来、一貫して川崎重工が製造納入を担ってきた。東豊線7000形(1988年の開業に合わせて導入)の後継車両となる9000形も、昨年5月に川崎重工が受注し、2016年度までに80両(4両20編成)を順次納入すると発表していた。このほど車両外観が完成し、現在は車内設備の組立てを進めているという。新型車両9000形の車両デザインは、「さわやかでシンプルなデザインとし、親しみが持てる外観」がコンセプト。札幌市立大学デザイン学部の学生と札幌市交通局の若手職員による意見交換会で意見を出し合ったことで、白を基調としたシンプルな形状となり、スカイブルー(東豊線のラインカラー)を扉部分に施した車両デザインが完成した。ATO・ワンマン運転にも対応し、各車両に車いすスペースを設けるなどユニバーサルデザインを導入。LED車内照明やVVVFインバータ制御装置を採用して省エネにも配慮した。東豊線では2016年度に可動式ホーム柵を設置する事業を進めており、これに合わせて従来車両(7000形)の老朽化更新を行い、新型車両9000形を導入する予定。なお、車両設備については車両が完成した後、改めて札幌市交通局ホームページなどで紹介するとのこと。
2014年11月04日スズキは4日、福祉車両ウィズシリーズの「スペーシア 車いす移動車」に、レーダーブレーキサポートをはじめとする先進の安全技術を全機種に標準装備したほか、購入しやすい価格の「E」グレードを新設定して発売した。「スペーシア 車いす移動車」は、車両後部のテールゲート一体型スロープにより、車いすでのスムーズな乗り降りを可能とし、介助する人の負担を軽減した軽乗用車がベースの福祉車両。今回の一部仕様変更では、全機種にレーダーブレーキサポート「衝突被害軽減ブレーキ」をはじめ、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナル、ESP(車両走行安定補助システム)といった先進の安全技術を標準装備している。また、ベーシックな仕様で購入しやすい価格の「E」グレードを新設定したほか、「G」と「X」グレードは、メッキフロントグリルを新たに採用した外観とし、購入しやすい価格に見直されている。「スペーシア 車いす移動車」の価格は145万5,000円~166万円(いずれも税込)。
2014年11月04日鉄道・運輸機構は北陸新幹線長野~金沢間の列車走行試験について、10月31日をもってすべての試験を無事終了したと発表した。新幹線車両を用いた同区間の走行試験は、土木構造物・軌道・電車線・信号設備の機能確認を目的に8月1日から開始。8月5日以降、北陸新幹線の新型車両W7系などによる試験走行も行われた。予定された試験は10月31日までにすべて終了し、今後はJR東日本・JR西日本において、開業に向けた準備が進められるという。北陸新幹線長野~金沢間は2015年3月14日に開業予定。JR東日本・JR西日本によれば、東京~金沢間直通列車として、速達タイプの「かがやき」10往復、停車タイプの「はくたか」14往復が運転されるほか、長野~金沢間運転の「はくたか」1往復、富山~金沢間シャトルタイプの「つるぎ」18往復が設定され、「あさま」も東京~長野間で16往復運転されるとのこと。到達時分は東京~金沢間2時間28分、東京~富山間2時間8分とされている。
2014年11月04日鉄道・運輸機構の主催による北海道新幹線のレール締結式が1日、北海道木古内町の新幹線木古内駅構内にて開催され、新青森~新函館北斗間149kmのレールがすべてつながった。北海道新幹線新青森~新函館北斗間の軌道敷設工事は2012年3月、渡島当別トンネル内から始まり、今年8月に湯の里信号所にて完了した。全区間のうち65%がトンネルで、高架橋が24%、切土・盛土7%、橋りょう4%。このうち、軌道を新規に敷設したのは全体の45%にあたる約67km。残りの82kmは新幹線で初となる在来線との共用区間で、新幹線規格で完成済み。新幹線と貨物列車の両方が走行できるように、3本のレールを敷いた「三線軌条」方式をとっている。この日の締結式には、来賓約90名が出席。鉄道・運輸機構の理事長、石川裕己氏は、「東京から新函館北斗まで823kmのレールがつながる。12月1日には試験走行を開始し、12月上旬には青函トンネルに新幹線が走り始める予定」と挨拶した。国土交通副大臣の西村明宏氏は、「北海道新幹線は在来線との共用区間があることから、限られた時間で工事をするなど、通常より大変な苦労があったと聞いている」と関係者をねぎらった。北海道知事の高橋はるみ氏も、「新幹線時代の到来を実感し、胸が躍る思い。札幌への早期開業に向け、関係する皆様と力を合わせて取り組んでいきたい」と述べた。続いて、来賓のうち44名が線路上に2列に並んで立ち、「えい、えい」のかけ声に合わせ、レールを固定するための締結ボルトをT型レンチで締め、レールを締結。点検確認と清めの儀を経て、テープカットとくす玉割りで記念すべき日を祝った。最後に、締結されたばかりの軌道上を、「祝 北海道新幹線新青森・新函館北斗間レール締結式」のヘッドマークを掲げた保守用のモーターカーがゆっくりと通過すると、参列者から大きな拍手が起こった。締結式が行われた新幹線木古内駅は、2面3線のホームを備えた高架駅。不規則にガラス面を設けた外観は、寄せては返す津軽海峡の波を表現しているという。駅舎内部は簡素ながら、コンコース上部に波打つように設置された木材が印象的だ。北海道新幹線用車両H5系の現地への搬入も進んでおり、すでに2編成20両が10月22日までに函館港から陸揚げされ、函館総合車両基地(北海道七飯町)にて1編成10両に連結されたという。今後は車両基地内で自走試験を行い、12月1日からの走行試験に備える。
2014年11月04日箱根登山鉄道の新型車両3000形「アレグラ号」が1日、営業運転を開始した。強羅駅にて出発式が開催され、30組60名を招待してのデビュー運行も行われた。新型車両3000形の製造は川崎重工、デザイン設計は岡部憲明アーキテクチャーネットワークが担当。車体はステンレス製で、1両あたり全長14.66m、幅2.57m、高さ3.97mとされた。箱根の自然を体感できるよう、車体前面・側面の窓ガラスを大型化し、「バーミリオンはこね」と命名された車体色も外観における特徴となっている。車内は先頭展望ゾーンと中央のクロスシートゾーンに分けられ、急勾配やスイッチバック、車窓に広がる箱根の自然など、箱根登山鉄道の特色を生かせる座席レイアウトに。愛称「アレグラ号」は、同社の姉妹提携鉄道であるレーティッシュ鉄道が走るスイス・グラウビュンデン州の希少言語、レート・ロマンシュ語の挨拶言葉に由来しているという。1日は営業運転開始に先立ち、出発式とデビュー運行が行われた。来賓や招待客らが見守る中、「アレグラ号」は9時30分すぎ、2両編成(3001・3002)で強羅駅に到着。出発式では箱根登山鉄道取締役社長、府川光夫氏が、「当社25年ぶりの新造車両がいよいよ営業開始します。素敵な車両に仕上がっており、環境にも配慮しています。箱根の山にふさわしい、箱根の魅力向上に貢献する車両と自負しています。安全最優先に、これからアレグラ号を運行してまいります」と挨拶した。その後、テープカットが行われ、ホームに設置されたカウベルの音とともに、「アレグラ号」は強羅駅を発車。デビュー運行の特別列車には一般招待客30組60名が乗車し、箱根湯本駅到着までのひとときを楽しんだ様子だった。途中、車掌から新型車両の概要や箱根登山鉄道の歴史、沿線の名所をはじめ、「いま走行している区間の運転士と車掌の高低差は240cm」「出山の鉄橋はもともと天竜川に架けられていた」などの情報も紹介されていた。箱根登山鉄道の新型車両3000形「アレグラ号」は今後、従来車両2両に「アレグラ号」1両を連結した3両編成、または「アレグラ号」2両を連結した編成で、箱根湯本~強羅間を走行する予定。運行スケジュールは箱根登山鉄道ホームページにて、約3日前から確定次第掲載していくとのこと。
2014年11月01日JR西日本は11月16日、新幹線車両基地である博多総合車両所岡山支所(岡山県岡山市)を一般公開する。新幹線に親しんでもらうことを目的としたもので、新幹線車両展示や新幹線を支える技術の紹介などを行う。当日はN700系、700系、500系の車内や運転台見学のほか、車内放送も体験できる。岡山支所の車両検修係員による検査修繕の作業説明、保守用車の紹介と展示、レールカート乗車体験、新幹線床下機器見学などを通じ、新幹線を支える技術にも触れられるという。山陽新幹線公式キャラクター「カンセンジャー」ショーも11時・13時からの2回上演。新幹線との記念撮影、車両所や車内清掃などの仕事紹介といった車両基地ならではの体験も。その他、プラレールジオラマ展示、スタンプラリー、新幹線○×クイズなどを予定している。見学時間は10時から15時まで(雨天決行、荒天中止)。入場無料だが入場券が必要で、当日9時30分から会場最寄り駅の北長瀬駅で配布する。入場の際、入場券と引換えに記念品が手渡されるとのこと。
2014年10月31日JR東日本新潟支社は、東京駅が12月20日に開業100周年を迎えることに合わせ、上越新幹線の団体臨時列車「東京駅開業100周年号」をはじめとする記念企画を実施する。「東京駅開業100周年号」は12月23日、新潟駅7時7分発・東京駅9時20分着の団体臨時列車(全車指定席)として運行される。E4系8両編成で、2・3号車の2階は通常3人掛けの座席を2人で使用する「ゆったりペアシート」、4・5号車の2階は家族専用「ファミリーシート」となる。7・8号車の2階はグリーン席。5号車1階はファミリーシート利用者向けのイベントスペースとして使用し、抽選会や紙芝居上演を行うほか、ぬり絵や折り紙も用意する。「東京駅開業100周年号」を利用するびゅう旅行商品も発売。一例として、日帰りの「鉄道博物館と東京スカイツリー展望デッキ体験の旅」では、鉄道博物館の人気展示であるジオラマセットを一般来館者よりひと足早く入館して優先的に見学できるという。新潟駅発着の旅行代金は大人1万8,200円、子供1万100円。その他、「Suicaのペンギン」グッズ専門店「Pensta」をはじめ、赤レンガや丸の内駅舎など東京駅らしい要素を盛り込んだイベント「TOKYOBOX」での買い物が楽しめる日帰りプラン、東京ディズニーリゾートオフィシャルホテルを含む東京エリアや舞浜エリアの人気ホテルが用意された宿泊プランなども設定している。東京行の通常のびゅう商品も設定し、開業100周年の東京駅の魅力に触れる旅を提案するという。
2014年10月29日三井不動産はこのほど、東京都立川市のリージョナル型ショッピングセンター「(仮称)ららぽーと立川立飛」の計画概要を発表した。○西東京エリア初の「ららぽーと」がオープン同施設は、立飛ホールディングスとの共同事業として開発を推進。西東京エリア初の「ららぽーと」であり、立川市最大級のショッピングセンターになるという。JR中央線「立川」駅から多摩モノレールで2駅の「立飛」駅駅前に位置し、立飛駅に新設する連絡ブリッジと接続する予定で公共交通機関からのアクセスに優れた施設になる。また、都道43号立川東大和線沿いに立地し、中央自動車道などの主要道路にも近接している。延床面積約15万4,000m2、店舗面積約6万m2の3階建てで、店舗数は約240店舗、駐車場台数は約3,200台を予定。西東京エリアでは初となる「ららぽーと」で、東京都内では「アーバンドック ららぽーと豊洲」「ダイバーシティ東京 プラザ」に続く3施設目のリージョナル型ショッピングモール。ファッション、雑貨、飲食、エンターテインメント施設など、話題性の高い店舗をそろえ、ファミリー、カップルからアクティブシニアまで幅広い世代のユーザーが楽しめる施設を目指す、としている。施設デザインのコンセプトは"& Garden Tachikawa"。国営昭和記念公園にも近く、かつてゴルフ練習場や隣接地に野球場などのスポーツ関連施設が存在した同敷地の、空を広く臨む開放的な空間や、豊かな緑を感じられるイメージを施設デザインに取り入れる。立飛駅と連絡ブリッジで直結する2階部分には、緑豊かな憩いの広場を設け、外構部(1階)には噴水を設置するなど、水・緑・光が融合した、魅力あふれる空間を創造するという。また、壁面緑化・屋上緑化、ソーラーパネルやEV充電ステーションを設置する予定で、共用部の照明にLEDを採用するなど、環境に配慮した計画になっているとのこと。完成・開業は、2015年秋を予定。所在地は、東京都立川市泉町 935-1 他。
2014年10月25日西日本鉄道は、夜行高速バス福岡・北九州~東京線「はかた号」に2台の新型車両を導入する。西鉄グループの高速バスでは初めての試みとなる個室型シート(プレミアムシート)を4席設けるなど、これまで以上に快適さを追求した車両だという。プレミアムシートは車両前側の4席で、座席幅50cm、ピッチ135cm。背面マッサージや電動リクライニング、レッグレストに加え、背面ヒーターや座面送風などの充実した機能を備えた本革仕様のシートを採用した。座席と通路の間には従来のカーテンに代わりパーテーションを設置し、完全個室化。除菌・消臭効果に優れた専用空気清浄機も備え付け、くつろぎのプライベート空間を実現する。各席備え付けの専用タブレット端末を車内Wi-Fiに接続すれば、インターネットや電子書籍の閲覧も可能だという。車両中間は機能性に優れたビジネスシート(16席)、最後列は女性専用のビジネスシート(4席)。いずれの席もコンセント付で、車内Wi-Fiも全席で無料で使用できる。運賃は、基準となるビジネスシートが1万2,000~1万5,000円。女性専用ビジネスシートは1,000円引き、プレミアムシートは5,000円増となる。
2014年10月24日JR西日本は11月1日、毎年恒例の吹田総合車両所一般公開を実施する。23回目を迎えた今年は、例年人気の鉄道車両のクレーン移動作業の見学や電車運転体験に加え、初めてのイベントとして車両との綱引きも実施するという。輪軸の削正とプレス作業の見学、踏切非常押ボタン体験、軌道自転車の運転体験といった、鉄道の仕事に触れる催しも用意。ミニSL・ミニ新幹線の運行、鉄道ペーパークラフト教室、ちびっこ電車塾、バルーンアート教室など、子供向けの企画も多くそろえる。事前応募制、小学生以下限定で電車運転台体験も実施。希望者は往復はがきにて、10月24日(消印有効)までに申し込むこととなっている。展示車両などの記念撮影会、鉄道グッズ販売など、大人の鉄道ファンが楽しめる企画も実施する。鉄道部品販売は行わない。見学時間は10時から15時30分(最終入場受付は14時45分)まで。
2014年10月22日JR東海は17日、全国新幹線鉄道整備法第9条にもとづき、認可申請を行った中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画(その1)について、国土交通大臣から認可を受けたと発表した。同社は今年8月26日に認可申請を行っており、「今回は工事実施計画(その1)として、隧道、橋梁、停車場等の土木建造物を中心に申請」するとしていた。中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画(その1)の工事費は4兆158億円。電灯・電力線路や車両など開業設備については、工事内容が確定した段階で工事実施計画(その2)として申請する予定で、現時点の見込み額を合算した総工事費は5兆5,235億円とされた。線路延長は285.6kmで、うち約86%にあたる246.6kmがトンネルに。品川駅・名古屋駅は併設とされ、中間駅として4駅(神奈川県相模原市緑区橋本、山梨県甲府市大津町字入田、長野県飯田市上郷飯沼、岐阜県中津川市千旦林字坂本)を新設。神奈川県相模原市緑区鳥屋に「関東車両基地(仮称)」、岐阜県中津川市千旦林に「中部総合車両基地(仮称)」が新設される。完成予定時期は2027年とのこと。工事実施計画(その1)が認可されたことを受け、「日本の大動脈輸送の二重系化を実現するプロジェクトがいよいよ建設の段階に入っていきます」「関係者のご理解やご協力をいただきながら、安全と環境、地域との連携を重視して、早期実現に向けて取り組んでまいります」とJR東海。工事を着実に推進するため、中央新幹線推進本部中央新幹線建設部内に、長野県、岐阜県、愛知県の用地取得、協議、工事などを統括する「名古屋建設部」と、沿線各都県の工事管理などを行う「中央新幹線工事事務所」の新設も発表している。
2014年10月17日新潟県のえちごトキめき鉄道は、2015年3月14日の開業時に導入する新造ディーゼル車「ET122」の車両見学会を、11月1日に糸魚川駅構内で実施する。「ET122」は、JR西日本の姫新線に導入されたキハ122形をベースに、新潟トランシス社で製造した新造車両。車内空間を広く取るため、2列+1列シートの配置を採用しており、外観は鮮やかなブルーで日本海の波を表現した。開業と同時に日本海ひすいライン(直江津~市振間)に導入され、2両または1両編成で運転する。見学会では外観はもちろん、車内にも立ち入れるとのこと。当日は来場者全員に記念入場整理券を配布するほか、先着500名にえちごトキめき鉄道オリジナルクリアファイル、トキテツくんシール、新幹線開業クリアファイルを来場記念品としてプレゼントする。見学時間は10時から15時まで。
2014年10月17日パナソニックは10月14日、都内で11月2日に実施を予定している「エボルタチャレンジ 2014」で用いる架空の鉄道会社「エボルタ電池鉄道」の車両を初めて公開した。今回のエボルタチャレンジは3本直列×33列、合計99本の単一形の乾電池(エボルタ)を用いて特別に作られた総重量約1t(搭乗者約10名の重量含む)の車両を約8.5km走らせようというもの。使われる線路は、2009年に廃線となった旧小坂鉄道(小坂線)で、9月より地元住民の方々などの協力を得て、整備が進められている。一方の車両も、秋田県立大学ものづくりサークルなどの協力の下、約2カ月の製作期間を経て完成。具体的には車台には車輪、ブレーキ、ギアボックスのほか、駆動ユニットを搭載。ボディは耐圧強度と重量の兼ね合いから特殊強化ダンボールを採用。細かいデティールにこだわり、丸みを持たせつつ、高い剛性も実現したという。なお、11月2日当日のスケジュールは出発セレモニーの後、12時45分ころに雪沢温泉駅を出発、約2時間をかけて約8.5km先の大館駅に到着する予定となっている。天候としては、ボディがダンボールということもあり、小雨であれば決行するが、雨天であれば翌日に順延する予定だという。
2014年10月14日山陽新幹線博多駅に20日、限定デザインのプリントシール機がお目見えする。山陽新幹線公式キャラクター「カンセンジャー」や500系・N700系など、オリジナルデザインのフレームで写真が撮れるという。山陽新幹線の駅にプリントシール機が設置されるのはこれが初めて。山陽新幹線博多駅2階ひかり広場(改札外)に設置され、1回500円で利用できる。利用時間はひかり広場開放時間と同じ、5時30分から23時30分まで。
2014年10月11日JR東日本とびゅうトラベルサービスはこの秋、マレーシアとタイで初の鉄道車両ラッピング広告による訪日旅行商品プロモーションを展開する。マレーシアでは、個人旅行向け鉄道利用パッケージ商品ブランド「Eastern Japan Tokyo Rail Days」のPRを目的に、クアラルンプールKLモノレールに車体ラッピングと車内広告を施す。第1弾として11月1日から、新幹線E5系とE6系をそれぞれ片面ずつに描いたラッピングで日本の高速鉄道をアピールする予定。12月からは、同ブランドの旅行商品の中から、「東京雪遊び(GALA湯沢)」をイメージしたラッピングに変更する。訪日旅行者数の伸びが著しいタイでも、同じく「Eastern Japan Tokyo Rail Days」をPRすべく、バンコク・スカイトレイン(BTS)スクムウィット線1編成に車体ラッピングと車内広告を施す。ラッピングデザインは、「東京雪遊び(GALA湯沢)」をイメージした雪山とウインターアクティビティのイラスト。掲出期間は11月1日から2015年2月までとのこと。
2014年10月08日JR東日本・JR西日本は3日、北陸新幹線長野~金沢間開業に関わる特急料金について、国土交通大臣に認可申請を行った。同区間は2015年3月14日の開業を予定している。今回、認可申請を行ったのは自由席の特急料金で、「北陸新幹線の隣接駅間の自由席をご利用になる場合に適用となる特定特急料金、グリーン料金、グランクラス料金は、本申請に対する認可の後、届出により設定を行う予定」(JR東日本・JR西日本)としている。東京駅からの自由席特急料金は、東京~飯山・上越妙高間3,680円、東京~糸魚川間5,080円、東京~黒部宇奈月温泉間5,400円、東京~富山間5,730円、東京~新高岡・金沢間6,260円。長野駅からのおもな区間の自由席特急料金は、長野~黒部宇奈月温泉・富山・新高岡間3,560円、長野~金沢間4,440円。富山~金沢間の自由席特急料金は1,840円。これらの料金に520円加算した金額が、普通車指定席の特急料金(通常期)となる。東京~金沢間(営業キロ450.5km)の運賃・料金総額は、普通車自由席利用で1万3,600円、普通車指定席(通常期)利用で1万4,120円、グリーン車利用で1万8,750円、グランクラス利用で2万6,970円。現在、同区間を上越新幹線から特急「はくたか」へ乗り継いだ場合の運賃・料金総額は、普通車指定席(通常期)利用で1万3,050円となっており、北陸新幹線開業後は1,070円の値上げとなる。東京~富山間(営業キロ391.9km)の運賃・料金総額は、普通車自由席利用で1万2,210円、普通車指定席(通常期)利用で1万2,730円、グリーン車利用で1万7,360円、グランクラス利用で2万5,580円。現在、同区間を上越新幹線から特急「はくたか」へ乗り継いだ場合の運賃・料金総額は、普通車指定席(通常期)利用で1万1,190円のため、北陸新幹線開業後は1,540円の値上げとなる。なお、北陸新幹線長野~金沢間の開業後に運転される4列車のうち、速達タイプの「かがやき」は全車指定席に。「はくたか」「つるぎ」「あさま」は普通車の一部車両が指定席となる。グランクラスに関して、東京~金沢間「かがやき」「はくたか」はアテンダントによる車内サービスを行う。グランクラスを連結する「あさま」と、長野~金沢間で1往復運転される「はくたか」は、アテンダントによる車内サービスは行わない。富山~金沢間「つるぎ」については、グランクラスの営業を行わないとのこと。
2014年10月03日東京メトロはこのほど、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた「東京メトロ"魅力発信"プロジェクト」を策定した。これまで計画していた施策に加え、施策の前倒しや新規施策の追加も合わせて取りまとめたもので、設備投資総額(2014~2020年度)は約4,000億円にのぼる見込み。中でも金額として最も大きいのが、約1,200億円を投じる車両の快適性向上。照明のLED化や空調設備の強化に取り組むほか、銀座線・日比谷線・千代田線では全車両を更新する。バリアフリー設備の設置にも力を入れ、約470億円を投じて全駅でのエレベーター1ルート確保や多機能トイレ整備などをめざす。順次導入を進めているホームドアについても引き続き整備を進め、とくに競技会場の最寄り駅など、主要駅への先行設置を推進する。外国人を含めてすべての人にわかりやすい地下鉄をめざし、情報提供や案内のあり方も改善。訪日外国人向け無料Wi-Fiをより使いやすく整備するほか、駅構内のサイン改良、券売機の多言語対応化などに取り組む。駅構内や列車内に液晶ディスプレイを設置し、視覚による情報提供も強化する。駅改装や改良にも約800億円を投資。銀座線全駅と一部の駅について、それぞれの地域の特色を生かしたコンセプトに沿ってリニューアルを行う。
2014年10月03日東京メトロは創立10周年記念行事の一環として、小学生を対象としたラッピング車両デザインコンテストを実施する。「わたしたちの『もっとうれしい東京』」をテーマに、東京や東京メトロの未来の姿をモチーフとしたデザインを募集する。小学生(2014年4月時点で小学校に在籍している児童)なら、全国どこに住んでいても応募可能。東京メトロによれば、「『こんな未来にしたいな、こんな電車を走らせたいな…』という未来へのワクワクする気持ちを描いてご応募ください」とのこと。募集期間は11月24日まで(当日消印有効)。東京メトロ各駅設置のチラシ内の専用応募用紙、または東京メトロ10周年スペシャルサイトからダウンロードした専用応募用紙に必要事項を明記し、郵送にて応募することとなっている。応募は1人1点まで。FAXやメールなどでの応募は不可となる。絵本作家・絵本編集者らの審査により、グランプリ1点と準グランプリ(最大6点)、および入賞作品を選出。グランプリ作品は銀座線1000系1編成にラッピングし、表彰式や出発式を行う。準グランプリと入賞作品は車内中吊りに掲出される。東京メトロ10周年スペシャルサイトにも全受賞作品を掲載する。
2014年10月03日鉄道・運輸機構は1日、北海道新幹線奥津軽いまべつ~新函館北斗間にて、今年12月から列車走行試験を開始すると発表した。走行車両は北海道新幹線用車両H5系となる。北海道新幹線新青森~新函館北斗間は2015年度末の完成に向け、建設工事が進められている。列車走行試験は土木建造物・軌道・電車線・信号設備の機能確認を目的に、12月1日から2015年3月1日までの期間で60日程度実施される予定。北海道新幹線用車両H5系を使用し、走行本数は1日1~3往復程度とされている。走行時間帯については、「一定ではありませんが、夜間の走行が多くなります」と鉄道・運輸機構。走行速度は時速30~260kmとしており、「低速度から開始し、段階的に速度を上げて設備を確認します」と説明している。
2014年10月02日東京都交通局は10月1~31日、都電荒川線誕生40周年を記念し、レトロ車両9001号による「都電おもいで号」を運行する。都電荒川線は1974(昭和49)年10月1日、当時の2系統を整理統合して誕生した。「都電おもいで号」車内には、昭和40年代の都電の写真と、現在の荒川線の写真の両方を掲出しており、走りながら沿線風景の移り変わりを楽しむことができるという。運行状況は東京都交通局ウェブサイトの「都電荒川線」から「都電運行情報サービス」に進み、「車両検索」で車号(9001)を入力することで検索できる。
2014年10月01日東京・両国の東京都江戸東京博物館にて、30日から特別展「東京オリンピックと新幹線」が開催される。これに先立ち、29日にプレス内覧会が行われた。同特別展は50年前の東京オリンピック・パラリンピック開催と新幹線開業に焦点を当て、終戦から高度経済成長期の東京の姿を紹介するという内容に。「第1章 敗戦から高度経済成長へ」「第2章 高速鉄道、新幹線の歴史」「第3章 1964年東京オリンピック・パラリンピック」の3章からなり、他に歴代新幹線などの鉄道模型が走る幅15m、奥行6mの特設巨大ジオラマも登場する。「第2章 高速鉄道、新幹線の歴史」は、「新幹線前史・華の東海道本線」「夢の超特急の登場」「未来にはばたく新幹線」の3つのテーマで構成される。1964(昭和39)年10月1日の東海道新幹線東京~新大阪間で登場した「夢の超特急・0系新幹線電車」を中心に、新幹線の誕生から現在に至るまでの各種資料や模型のほか、0系の連結部カバーや1等車座席・3人掛座席も会場に展示される。新幹線関係の企画コーディネートを担当した米山淳一氏は、新幹線について、「国ではなく日本国有鉄道(国鉄)が独自に挑んだビッグプロジェクトでした」と紹介した。東海道本線の輸送量が旅客・貨物ともに飽和状態だった時代、当時の国鉄・十河(そごう)信二総裁により、「新幹線計画」が推進されたという。高規格路線や運転集中管理方式など、独自のシステムを採用し、世界初の時速200kmを超える高速列車の安全・快適な運行が実現した。「いまは東北新幹線『はやぶさ』が最高時速320kmで走っています。イギリスの『ジャベリン』と呼ばれる通勤新幹線では、日本の日立の技術が取り込まれています。私たちの誇る新幹線が、世界のスタンダードになりつつあることを伝えたい」と米山氏。他に新幹線前史として、高性能特急電車151系の活躍や、神奈川県に設置された新幹線モデル線区についても紹介するとのことだった。特別展「東京オリンピックと新幹線」は、東京都江戸東京博物館の1階展示室にて、9月30日から11月16日まで開催。開館時間は9時30分から17時30分まで(土曜日は19時30分まで)で、休館日は月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)とされている。
2014年09月30日JR東海は東海道新幹線開業50周年記念日となる10月1日、記念クリアファイル50万枚を東海道新幹線利用者に配布する。記念クリアファイルは、東海道新幹線をこれまでに走った0系から最新のN700Aまでの歴代車両と「ドクターイエロー」の計8種類の列車を描いたデザイン。東海道新幹線全17駅の改札口にて、各駅の営業開始以降に改札を通る新幹線利用者に駅係員が1人1枚ずつ手渡す。なくなり次第終了となる。
2014年09月29日JR東海はこのほど、東海道新幹線の架線を低コストな次世代架線に切り替えると発表した。11月以降、東海道新幹線区間の約7割に相当する、曲線半径2,500m以上の明かり区間(トロリ線の交差箇所を除く)に順次導入する。従来の架線は、上から順に吊架線、補助吊架線、トロリ線の3本で構成されているが、今回導入する次世代架線には補助吊架線がなく、吊架線とトロリ線の2本のみ。架線を1本減らすことで部品点数も低減され、導入以降の取替えコストを約2割削減できるという。故障の発生も従来より抑えられる見込みだ。この次世代架線「高速ヘビーシンプル架線」は、長編成、高密度かつ高速走行を特徴とする東海道新幹線に対応する低コストな次世代架線として、JR東海が開発を続けてきたもの。営業線に近い条件下の試験装置(電車線試験装置)による技術開発、高速区間での現地試験を経て実用化に至った。今回導入しない区間についても、引き続き導入に向けた技術開発を進めるとしている。
2014年09月29日JR東日本新潟支社はこのほど、今年度中に導入予定の新型車両E129系に関する今後のおもなスケジュールを発表した。新型車両E129系は新潟県内で普通列車として運用される115系電車の置換え用として、総合車両製作所新津事業所にて現在製作中とのこと。新潟支社によると、営業線での試運転は10月8日から開始し、信越本線新津~羽生田間を4往復運転するという。10月15日から営業線での車両性能試験を開始し、上越線、信越本線、越後線、弥彦線、羽越本線、白新線の各線を走行する予定だ。また、既報の通り、10月11日には総合車両製作所新津事業所公開イベント「レールフェスタ in にいつ2014」にて車両展示を行い、新型車両の外観を一般に披露する。新型車両E129系は、従来の115系の約5割の消費電力量で走行できるほか、車内照明のLED化によって照明の消費電力量を従来の約6割に抑えるなど、省エネ化を進めた車両。半自動機能付きの片側3扉タイプで、新潟地区の気候に対応した耐寒耐雪構造にもなっているという。ユニバーサルデザインを考慮したインテリアとなり、車いすのまま利用できる大型トイレも設置。座席幅の拡大により快適性も向上するほか、車内外の情報案内装置を充実させることで利便性の向上も図る。
2014年09月26日JR北海道は10日、新型特急車両の開発中止について発表した。今後は既存の最新型車両キハ261系気動車の製作を継続する。同社は高速化による到達時分の短縮などをめざして次世代の新型特急車両の開発に取り組み、2011年4月から試作車の設計・製作に着手していた。車両形式は「285系特急気動車」で、車両製作メーカーは川崎重工業、製作両数は3両で、複合車体傾斜システムとMA(モーター・アシスト)ハイブリッド駆動システムを採用し、スピードアップと省エネルギー化を両立させるという。この試作車は今月末に落成予定という。しかし、「現状としては、『安全対策』と『新幹線の開業準備』に限られた『人』『時間』『資金』等を優先的に投入する必要があります」と同社。新型特急車両の開発中止について、「コストとメンテナンスの両面から過大な仕様であること」「速度向上よりも安全対策を優先すること」「従来形式での車両形式の統一によって、予備車共通化による全体両数の抑制と機器共通化によるメンテナンス性の向上が図られること」を理由に挙げた。当面はキハ261系の製作を継続し、老朽化した特急気動車を更新するという。なお、今月末に落成予定の試作車3両は、「軌道および電気設備を検査する在来線用総合検測車として使用することを含めて具体的な活用方法を検討していきます」とのこと。
2014年09月10日