忙しく過ごしていたり、集中して物事に取り組んでいると、ついつい休むことを忘れてしまいがち。ですが、「休む」「休ませる」ということも大切な作業であったりします。自分自身の身体や思考を休ませることで、いざという時に必要な体力を蓄えることができるだけでなく、せわしなく働いている時には見えないものが見えてきます。アイデアも自分の心も、発酵した生地のように豊かなものにできるかもしれません。■こむぎこをこねたもの、とは?■今回登場した「すややもの」とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2016年02月24日誰にも言えない、けれど誰かに言いたい、そんな内緒の悩みやモヤモヤ、しょうもないグチからやりきれないつらさまで、穴を掘ってこっそり叫んでみたい気持ちを発散する、「感情の吹きだまり」……。そんな場所がこのコーナーです。あなたのやるせない気持ちを、安心してブチまけてみませんか?雨宮まみが聞き手をつとめます。長文の投稿歓迎いたします。(あさか/20代後半/女性)こんにちわ。私もちょっと愚痴らせていただきます。今、27歳なのですが、昔から無意識のうちに他人の目を気にしすぎて猫を被って生きてきたような気がします。1、2年前にそのことに気づき、それからは他人の目は気にせず自分らしく素直に生きたいなと思ってきました。ただ、そう思えば思うほど、自分の素がわからなすぎて、素を演じてる自分がいます。気づけば相変わらず演じてる自分になっていて、「何故演じてしまうのか?」と考えてみると、とても自分が薄情で冷酷な人間だからでした。まるっきり素で生きてる人は滅多にいないだろうとは思いますが、割と思ったことをすぐ口に出来るタイプの人だったり、ハッキリと物を言うタイプの人を見ていて思うのは、そういう人ほど愛情深いな、ということです。私も色んな経験をしたり色んな人と触れ合ってきて情が湧いてくることもありますし、他人の痛みもわかるようになりました。が、それに対して死ぬ気で行動したいなどとは本音では思えないですし、すごく冷静に考えると他人の為に頭と時間と手間は使いたくないと思ってしまいます。例えば、落し物をしたら一緒に探してあげる、程度の小さなことならやってあげようと素直に思えたりするのですが、極端に言えば病気、事故、など命に関わるような大事なことには正直関与したくない。これは極端な例ですが、他にも色んな場面で自分の冷酷さを感じています。世の中、キレイな心を持つ人が支持されてるように思います。そりゃ当たり前でしょうね、と納得せざるを得ないですが、私の心は頑張ってキレイになろうとしてもキレイにならない。だからと言って素で生きていったところで誰からも認められず苦しくなるので、表面だけでも繋がれてたら私はいいのです。でもたまにそれで苦しくなってストレス発散をして持ち直して、の繰り返しです。私なりの愛情もあるのに、演じてるものと本当の愛情の境目がわからないし理解されない、誤解されているというのも、たまに嫌気がさします。素直になれないもう一つの理由として、年齢もあるのかなと思います。例えばもっと若い時にこういうことに気付いていたら、素の自分のまま、自分勝手に生きられたのかもしれません。人を傷つけたり、自分が痛い目を見たり学ぶ機会もあり、心から優しい人間になれたかもしれないと思います。でも、いい大人が自分勝手にやろうとしても、周りからの目はもちろん気になりますし、実際に色んな人を傷つけて落ち込んだらそれこそ立ち直れなくなりそうで、出来ません。もちろん万人から受け入れられたいとは思ってないですし、むしろ今でも友達は少ないほうだと思ってますが、その友達すらも失ってしまうのかと思うと、恐怖でしかないです。幸いにも彼氏は私を理解してくれていますが、彼氏だけじゃなくて色んな人と関わりを持ちたいし、出来ればもう少し愛情を持って接したい。彼氏と出会う前は誰にも言えなかったことなので、それだけでも十分じゃないか、贅沢な悩みだと言い聞かせてますが、しょっちゅう心が折れそうになるので、少し吐き出させていただきました。自分の本音を見て見ぬ振りして何も考えずに猫を被ってた時のほうが楽だったなあと思います。(※投稿内容を一部、読みやすいように編集させていただきました。)まだ少し寒いですよね。アッサムのミルクティーと、シュークリームをお出ししましょうか。人目を気にしてたら食べられない食べ物ですよ?どうします?ナイフとフォークなんて出さないですからね。がぶっといってください、がぶっと!「本当の自分」ってなんなんでしょうね。あさかさんは、自分のガワ(外側)の部分は周りに受け入れられていると感じながらも、本当の自分はそうでないから、疲れるし、誤解ゆえに好かれているから失うのが怖い、と思っておられる状況のようですが、「素の」「本当の」あさかさんって、なんなんでしょうか。あさかさんは、薄情な人間ほど自分を偽り、愛情深い人間ほどありのままで生きている、という持論をお持ちですが、確かにそれはそうかも、と納得してしまうところがあります。私の周りで、本当に何も偽らずに生きている人を思い出すと、ひとりだけいますが、確かに自分が知る中でいちばん愛情深い人だと思います。相関関係は不明ですが……。で、自分がどちらかというと、私は愛情薄い人間です。私がそのことに気づいたのは、父方の祖父が亡くなったときです。祖父が死ぬ前に、祖母のことを頼む、と言い残していたのですが、私は祖母が好きではありませんでした。もうどちらも亡くなったので言えることですが、愛されていたけれど、気が合わなかったのです。でも、手紙を書きました。心配しているような手紙を、いやいや書きました。誰に強制されたわけでもないけれど、いやだけど言い残されたことが気になったので書きました。書いてる間、書くこともないし、言いたいこともないし、いやだいやだと思いつつ、「偽善でもやらないよりはマシ」と自分に言い聞かせていました。あのとき、自分は偽善者として生きていく覚悟を決めた気がします。冷たい自分を表に出したほうが、結果的に疲弊するんです。「あーひどいことしちゃった」という良心の呵責を感じるくらいなら、偽善でもなんかしといたほうが楽、という感覚です。感情が振れるめんどくささを背負えない人間が、偽善者、薄情者になるのであって、情が深い人というのは感情が振れるめんどくささを背負える人なのではないか、と思います。逆に言えば、情が深い人は、偽善の状態が気持ち悪くてどうしてもダメだ、とか、そういうのがあるんじゃないでしょうか。本当の自分がなんなのかはともかく、どっちかに振り切ったほうが楽なのでは?というお気持ちはよくわかります。私も、毎回仕事のメールが来るたびに、心を鬼にして「ギャランティーはどのくらいになりますか?」といちいち問いただすのが疲れるので、性格の悪い銭ゲバ女として認知されたほうが気が楽だなと思うし、プロフィールとかにそう書いたほうがいいんじゃないかと思います。いちいち心を鬼にするのが疲れるから、もういっそ全体的に鬼になったほうが楽なんじゃないかという理屈です。でも、鬼になったらそもそも人の愚痴を聞く仕事なんてできなくなる……というジレンマと、結局、あの沢尻エリカ様でさえ「別に……」って言ったことを謝罪するはめになるような世の中で鬼のままで生きていくのって大変そうだなという気持ちと、鬼に完全にハートを切り替えるのも疲れそう、という理由から、たまに鬼程度の感じで生きていく中途半端な道を選択しているのです。そんな私の感覚からすると、落し物ぐらいなら一緒に探してやるのはやぶさかではないが入院とか命に関わるようなことにはつきあえない、というあさかさんの感覚は、別に普通かな、と思います。つきあいたくない、と思うけど、自分しか面倒を見る人がいないという状況に追い込まれたら、また心で「偽善でもやらないよりはマシ」と唱えながら多少のことはやるんだろうなと思います。純粋でストレートな人、本当に心がキレイな人に憧れたこともありましたが、本物の人を見ると、ああはなれないとスッキリあきらめがついてきて、本物の偽善者としての生をまっとうしようという気持ちになってきました。そう思うようになるまでは、焦がれるような気持ちで、本物の振り切っている人をまばゆく見つめていたり、自分を責めたり、自分を嫌ったり、変えようとしたり、いろんなことがありましたが、こうして自分と同じ偽善者の方の愚痴を聞く機会をいただいて、ああ、偽善者として生きてきてよかったなぁ、と心から思えた次第です。偽善者の先輩として少し言わせていただくと、偽善者として生きるのは中途半端でややこしいことですが、自分はただ義理で仕方なくしたことが思いがけず喜ばれたり、切り捨てたつもりのことが長く心の中に残っていたり、中途半端な自分の中から、本物なのか偽物なのか、どちらともつかない部分が出てくるのが面白いところです。人の心って、自分のものでさえ予想を超えた動きをしたり、こうだと思っていたはずが違っていたりします。自分の本当の気持ちはなんなのか、本当の自分とはなんなのか、それは何度自分に問うてもなかなか答えが出ないことですが、答えが出ない問いであっても、それを問い続けることは、あさかさんの心を豊かにしていると私は思います。人間関係や自分自身に疲れながらも、考え続けることだけが、人の心を豊かにします。豊かな人間になれたら、キレイさも汚さも、両方知っている人間になれるのではないでしょうか。私は、そうなれたらいいなと思っています。みなさまの愚痴を、雨宮まみが「穴の底」にてお待ちしております。長文大歓迎!恋愛相手の愚痴も、職場環境にまつわる愚痴も、誰にも言えない愚痴も、「スポーツジムのおじさんの汗がキモイ…」みたいなしょうもない愚痴も、なんでもござれ。大なり小なり吐き出して気を楽にしませんか?「どうしたらいいでしょう?」のような相談は受け付けておりません。ごめんなさい。雨宮まみ(あまみやまみ)ライター。アダルト雑誌の編集を経て、フリーライターに。女性の自意識との葛藤や生きづらさなどについて幅広く執筆。女性性とうまくつきあえなかった頃を描いた自伝的エッセイ女子をこじらせて (幻冬舎文庫)出版後、「こじらせ女子」がブームとなる。他の著書に対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)、『ずっと独身でいるつもり?』(KKベストセラーズ)、『女の子よ銃を取れ』(平凡社)、『タカラヅカ・ハンドブック』(新潮社)など。「キレイになりたい!」と言えないあなたに。『女の子よ銃を取れ』他人の視線にビクビクしたくない、自分らしく堂々としていたい、かわいい、キレイと言われてみたい……そう思っていてもどうすればいいのかわからないし、「キレイ」への道が怖くてたまらない。キラキラした「キレイになりたい」本を手に取ることすら怖いと感じるくらい、「キレイ」が重荷になっている人のための、自意識や他人の視線、自分の視線を解きほぐす本です。雨宮さんより一言:何をしても、何を買ってもうまくいかない、変われないしパッとしない……。そんな悩みは、本当は多くの人が持っています。それ以前に何をすれば、何を買えばいいのかもわからない人だってたくさんいます。この間まではわかっていたのに、急にわからなくなってしまった人も。そんなときに、自分を取り戻し、新しい自分を作り上げるヒントや、気持ちの持ち方の軸のようなものがあればいいなと思って書きました。落ち込んだときのおともにしていただけると嬉しいです。試し読みはコチラ
2016年02月19日周りの人や物事にやさしさを持って接することができるということは、自分自身に余裕があるということであり、周りのことをよく見てよく考えているということでもあります。苦しい思いをしたからこそ、周りにやさしくできるということもあるでしょう。優れたデザイン等にも、使う人や関わるものへのやさしさが込められていることがあります。身近にあるやさしさやその中にある思考や経験を観察し、発想の源にしてみるのも良いのではないでしょうか。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2016年02月17日第89回「キネマ旬報ベスト・テン」の表彰式が13日、東京・文京シビックホールで行われ、受賞者の深津絵里、二宮和也、本木雅弘、広瀬すず、篠原篤、橋口亮輔らが出席した。映画誌『キネマ旬報』が主催する「キネマ旬報ベスト・テン」は、今年で89回目の開催。その年を代表する日本映画、外国映画をそれぞれ10本挙げるほか、主演男優賞や主演女優賞、新人男優賞、新人女優賞などを、映画評論家や映画記者らが選出する。『岸辺の旅』と『寄生獣 完結編』の2作品で主演女優賞を受賞した深津絵里は「このような素晴らしい賞に値するような芝居だとは疑問に思いますが」と謙そんしながら「プロデューサーや監督さん、そしてスタッフさん、ともに戦いに挑んだ共演者の皆さんに心から感謝したいと思います」と笑顔。続けて「特に『岸辺の旅』で夫が浅野忠信さんじゃなければあのような空気感、繊細な表現につながらなかったと思います。浅野さんの底知れぬお力のお陰でこの賞をいただけたと思っています」と共演した浅野に感謝しきりだった。一方、『母と暮せば』で主演男優賞を受賞した嵐の二宮和也は「自分がこの作品に出る役割は、応援してくれる若い方々に戦争というものを改めて学んでいただける機会をという責務がありました。それがちょっとでも叶い、しかも素晴らしい賞をいただけて本当にうれしく思っています」と喜びの声。本作で共演した吉永小百合については「テレビで見ているパブリックイメージはありましたが、それを遙かに超越していて、どんな人でも同じ対応をしている懐の広さには驚きましたね」と語った。新人女優賞に輝いたのは、『海街diary』に出演した広瀬すず。「このような大きな舞台に立てることは自分にとって不思議な感覚ですが、日々『海街diary』という思いが強くなってきて、大人になっても是枝裕和監督やお姉ちゃん(共演した綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆)に出会えたことが自分の人生にとって大きいと思っています。これからもお姉ちゃんたちの背中を見ながらこういったところに帰れるように頑張りたいと思います」と更なる活躍に意欲。本作の監督でもある是枝監督とはたまに会う機会があるといい、その度に「ネイルをしたりしているんですけど、『また色気づいちゃって!』とか『大人っぽくなっちゃって!』と言われます(笑)」と明かして会場を湧かせていた。○第89回『キネマ旬報ベスト・テン』受賞者一覧日本映画作品賞『恋人たち』(橋口亮輔監督)外国映画作品賞『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(ジョージ・ミラー監督)文化映画作品賞『沖縄 うりずんの雨』(ジャン・ユンカーマン監督)日本映画監督賞/日本映画脚本賞橋口亮輔監督(『恋人たち』により)外国映画監督賞ジョージ・ミラー監督(『マッドマックス 怒りのデス・ロード』により)主演男優賞二宮和也(『母と暮せば』により)主演女優賞深津絵里(『岸辺の旅』、『寄生獣 完結編』により)助演男優賞本木雅弘(『日本のいちばん長い日』、『天空の蜂』により)助演女優賞黒木華(「『母と暮せば』、『幕が上がる』、『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』により)新人男優賞篠原篤(『恋人たち』により)新人女優賞広瀬すず(『海街diary』により)読者選出日本映画監督賞是枝裕和監督(『海街diary』により)読者選出外国映画監督賞デイミアン・チャゼル(『セッション』により)キネマ旬報読者賞川本三郎(キネマ旬報連載『映画を見ればわかること』により)
2016年02月14日寒い日が続き、温かいお茶がありがたい時期ですね。今週は、こねりがお茶にまつわる禅の言葉を紹介します。「喫茶去(きっさこ)」は「お茶を飲んで行かれよ」というもてなしの言葉とされています。趙州という中国の和尚さんが、以前お寺に来たことがある修行僧にも初めて来た修行僧にも、「喫茶去」と言ってお茶をもてなしたというエピソードから来た言葉です。(その後和尚は、どうしてどちらの客人にも同じようにお茶を出したのかと尋ねてきた院主にも、同じようにお茶を勧めています)相手を選ばず同じようにもてなした趙州和尚のエピソードは、分別がなくぶれない心(平常心)のあらわれと解釈されています。どのような人や物事にも分け隔てなく丁寧に接する。完全に同じようにというのはなかなか難しいですが、試してみては如何でしょう。逆にいい加減な扱いをしてしまったら、疲れていたり余裕がなくなっているのかもしれません。そんな時は自分自身にお茶をもてなし、リラックスしてみましょう。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2016年02月10日多くの人が一度は耳にしたことがあるであろう、「諸行無常」という言葉。今週のこねたものは自らの身体(生地?)でこの言葉を表現しています。全てのものは変化しつづけている(「常」なるものは「無」い)という意味で、仏教の哲学を代表する3つの教え(三法印:他の2つは「諸法無我」と「涅槃寂静」)に数えられています。咲いた花はやがて散ってしまいますし、きれいにこねたこむぎこも、そのままにしておくとやがてカビが生えてしまいます。また、人の心の状態やものの考え方も変化しつづけるものです。物事の変化を受け入れ、「常」なるものへしがみつくのをやめることで、気持ちが楽になることもあります。新しいことへ踏み出す時にも、勇気を得られるかもしれません。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2016年02月03日おいしいもの食べるとおいしく感じ、楽しいことをすると楽しい気持ちになる。それは「おいしい」や「楽しい」といったことを「わかる」からです。ごく当たり前のことに思えますが、身体や心にダメージが蓄積すると、その当たり前も揺らいでしまうことがあります。おいしいはずのものを食べても「おいしい」とわからなかったり、楽しいはずのことをしても「楽しい」とわからなかったりするのはとても辛いことです。当たり前と思っていることの中に、実はとても大切なことが眠っていたりするものです。それを探してみることで、何か気付くことがあるのではないでしょうか。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2016年01月27日主婦の友社は2月1日、美乳研究家MACOさん初のDVD『DVD版こがおっぱい1日5分でふわふわ美乳に形状記憶』(1,100円・税別)を発売する。著者のMACOさんは、独自の小顔美乳メソッド「こがおっぱい」の考案者で、現在、小顔&美乳サロン「MALOOVE」を主宰している。プロボクサーとして活躍していた経験もあるMACOさんは、女性らしさとは無縁の体形であったが、独自のエクササイズの実施や生活習慣・食事を改善した結果、半年でBカップからFカップの育乳に成功したという。DVDの映像で紹介しているエクササイズは、すべてMACOさんより直接指導。MACOさんの動きと音楽に合わせてエクササイズを行う実践編と、ひとつひとつの動きの解説も詳しく行うため、理論からしっかり身に付けることができる。また、MACOさんのサロンで実際に行っている、より小顔と美乳になれるメソッドや、世代ごとのおっぱいの悩みにMACOさんがアドバイスする内容、施術結果なども収録した。MACOさんは、育乳のポイントは「大切なのは胸の土台をしっかり作ること」と語っている。DVDを見てエクササイズとマッサージをしていくことで、まるで天然ブラジャーをつけたような、美しくふわふわなバストが「形状記憶」されていくとのこと。
2016年01月22日どんなレシピがお好み?P&Gのシャンプーブランド『ヘアレシピ』では、1月18日(月)より対象商品の購入で抽選に参加できる『速水もこみち「料理教室」ご招待キャンペーン』を実施している。『ヘアレシピ』は、髪や地肌に与えるものは、食事と同じように気を配るべきという考えのもと、“髪に、ごちそう。”をコンセプトにしたシャンプーレシピブランド。つやとうるおいのある髪へ導く「アプリコットハニー」、髪にうるおいを与えながらもふんわりとさせる「キウイいちじく」、旬を感じさせる限定レシピとして濃密保湿の「アップルジンジャー」などのラインナップがあり、シャンプー、トリートメント、スペシャルケアなどを組み合わせた計16種類の中から、「なりたい髪」に合わせたレシピを選べる。キレイな髪で会いに行こうそんな“レシピ”と“素材”にこだわる「ヘアレシピ」のイメージキャラクターを務めるのは、料理上手として知られる俳優・速水もこみち。今回のキャンペーンでは、速水が考案したオリジナルスイーツレシピを直接レクチャーしてくれる、夢のような料理教室が開催される。料理教室に参加できるのは、抽選で選ばれる30組60名。対象商品2,000円(税込)以上を購入し、レシートをキャンペーン事務局に送付することで応募ができる。締め切りは4月15日(金)、当日消印有効。(画像はプレスリリースより)【参考】・『ヘアレシピ』キャンペーンサイト・プレスリリース
2016年01月20日人は物事を「見る」ことで多くの情報を得ていますが、そこに自然と自分の思い込みや様々な経験による先入観を加えてしまいがちです。そしてそれは物事の本質を覆ってしまいます。一見、自分にとってよくないことが起こったように思えても、自分の得た印象が本物かどうか確かめていくと、その先には役立つことやチャンスが眠っているかもしれません。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2016年01月20日誰にも言えない、けれど誰かに言いたい、そんな内緒の悩みやモヤモヤ、しょうもないグチからやりきれないつらさまで、穴を掘ってこっそり叫んでみたい気持ちを発散する、「感情の吹きだまり」……。そんな場所がこのコーナーです。あなたのやるせない気持ちを、安心してブチまけてみませんか?雨宮まみが聞き手をつとめます。長文の投稿歓迎いたします。(箱根8里/20代後半/女性)雨宮さんこんにちは。いつも楽しく拝見しています。私のつまらない愚痴を聞いてください。私は自分のことを可愛いと思っています。良い家庭で育ったため性格も問題なく良い方だと思っています。ですが、スタイルが悪く、小太りなのがコンプレックスです。コンプレックスですが、何故かずっとモテる気がすると思い込んでいます。実際はモテません。そして、可愛い自分の容姿を馬鹿にされるのが苦痛でたまりません。子供のころから、自分のことを不細工と思ったことはありません。私は私の容姿がとてもタイプです。もう少し痩せたら可愛いのにと日々思っています。子供のころは田舎育ちで、学校や地域自体が小さかったためか、容姿に対しての評価は悪くなかった気がします。ノリも良い方で、少し目立ちたがり屋でしたので、元気でニコニコしていて、いつも冗談を言ってふざけているというようなキャラクターだったと思います。明るくて良い奴って感じです。大学入学のとき上京し、東京はなんて可愛い子が多い街なんだと思いました。オシャレでみんな細くてきれいで、キラキラした子が周りにたくさんいました。美術大学だったため、オシャレでも個性的な子が多く、私もそれなりに自由に、自分の好きな格好や言動が出来ました。大学3年の後半くらいから、グラフィックデザイナーを目指して就職活動をはじめたとき、私は自分の力量に自身がなく、第一志望のグラフィックの業界で評価されるのが怖くて、何を血迷ったのか服飾系の面接を受けていました。もちろん勉強もしてない分野ですし、望んではいない場所でしたので書類や面接でたくさん落ちました。ある販売員募集の面接に行ったとき、担当の偉いオッサンに容姿と服装をボコボコになじられました。そんなに太っていてよくもまあ……的なことや、そんなダサいの付けてちゃダメでしょwww(鞄につけてたクマのキーホルダー)とか言われたりしました。自信があったわけではありませんが、自分の姿は周りにそんなに酷く映っていたのかと、恥ずかしくて泣きながら家に帰りました。友人たちに愚痴ると、嫌な面接官に当たってしまっただけだから気にしなくていい、とみんな言ってくれましたが、ショックでショックでショックで、すぐに就活の方向は変えました。それからでしょうか、見た目に関わることを指摘されるのにとても敏感になってしまいました。敏感というか、実際に容姿をディスられる機会が増えた気がします。「すごい柄の服着てるねwww」。センス無いって言ってるよね。別にすごくないです。「いつまでも食べてるねwww」。遠回しにデブって言ってますよね。じゃがりこを1つゆっくり食べていただけじゃん。「禁酒?そんなことより食生活見直せば?最近ショック療法って痩せ方があって~」。金欠だから禁酒しようと思っただけなのに……。「処女でしょ?」。嘘でしょ……そんなこと面と向かって普通オッサンに言われます?「外国の女子みたい」。くっそー悪口のつもりじゃないだろうし、実際そんな体格だからわかるけど黙れよ。いちいち気にします。いつもへらへらしているし、普段からテンションも高いです。明るくて元気です。でも打たれ弱いです。可愛い、明るい、元気、いつも笑顔だ、変わった服の趣味は「かっこいい」とでも言っておけばいいのに、どうしてみんな私に妙な指摘の仕方をしてくるんでしょう。ちくしょう、絶対に星のめぐりが悪い。たいがいのことは笑って許せるのに、容姿のことになるとすぐショックを受けてしまいます。本当に可愛いくてセンスの良い子は、そんなこと言われても気にしない(というかそもそも言われない)んだろうなと思うと、劣等感で悲しく、腹立たしくなります。そんな小さいこと気にもならない可愛い子が羨ましい。彼氏はいたことがありません。合コンなどに時々行って、行けば連絡先を交換してデートをしたこともありますし、男友達が出来たりもします。ホテルに誘われたりも何度かあります。男性から見て全くナシではないんだろうとは思うのですが、それでも彼氏が出来ないのでますます劣等感が加速します。デブで不細工で服がダサいのがいけないのかと思ってしまいます。年を重ねてだいぶ慣れてはきましたが、仕事や環境を変えても、容姿ディスをする人はいるもので、あ~まだそんなこと言われなきゃいけないのか~と思ってしまいます。言いやすい顔をしているのが悪いのか~と、また落ち込みます。自分の醜さを認めないといけないのかもしれませんが、わたしはまあちょっとデブだけど可愛いくてセンスも普通にあって性格も良く仕事もできると思っているのでどうすることも出来ません。「そんなことどうでもいい、愛してる」って言ってくれる彼氏がほしいです。いい女なのになあ。ばーかばーか。(※投稿内容を一部、読みやすいように編集させていただきました。)はい、周りの目は気にせず、マシュマロ入れたココアでも一緒に飲みましょうか。最近はねぇ、ほんと周りの目が厳しくて、スターバックスで甘いやつ頼むときとか、周囲に「こいつ意識低い」って思われてるんじゃないかとかいちいち考えちゃうことあるんですけど、今日は、飲みましょう!カロリーの高い飲み物を!いやー、読んでいて「外国の女の子みたい」という、微妙にほめてるんだかけなしてるんだかわからないディスのリアリティに笑ってしまいました。言った側の「悪口とはわからない程度にあてこすってやろう」というせこい目論見が完全にバレてる感じが爽快で、あまりの潔くなさに笑ってしまうんですよね。太っていることが、人間の魅力や、女としての魅力にそこまで大きく影響するかというと、正直そんなことはないと思います。けど、箱根8里さんはバカにされている。なぜでしょうか。スクールカーストという言葉がありますが、学校を出ても、容姿や能力、モテるかモテないかなどの基準による「ランク付け」のようなものは、絶えず行われています。所属するコミュニティにより、ランク付けの基準は違いますが、「やせている方が位が高い」という基準が採用されているコミュニティは、日本の中ではとても多いです。いや、世界の中でもですかね。人が人である限り、なんらかの基準で測られるのは仕方のないことかもしれません。「自分は自分のままでいい」「自分は別に普通だし、自分で自分のことを気に入っている」状態であっても、勝手に外部からのランク付けを押し付けられるのは不快なものです。いや、押し付けられるだけならまだいいのですが、やっかいなのは、そのランク付けを受け入れず、ランクにふさわしい言動をしない人間に対して「身の程をわきまえろよ」的な圧力をかけられることです。箱根8里さんが言われていることは、すべてこの「身の程知ってるの?わきまえろよ」に類する言葉だと思います。「ランクが下位」の人間に対して、人はこういう言い方はしません。箱根8里さんが「ランク付けされることを拒否している」人間だから、周囲の人たちはこういうことを言うのだと思います。ランク付けされるのを拒否する人がいると、そのランク内で生活している人たちは、自分たちの努力が無効になるかのような不安を感じたり、なぜこいつだけ同じ方向に努力しないんだ?自分たちと同じように焦ったり不安になったりしないんだ?と、理不尽な苛立ちを感じたりします。私も、とある雑誌でお化粧についての取材を受けたとき、「雨宮さんってファンデーション何使ってるんですか?」と訊かれ、使っているものの商品名を答えたところ「え?一種類しか持ってないんですか!?それで肌の質感とか変えたいときはどうしてるんですか?」と驚かれ、用意されていたファンデーションを試して「これがよさそうですね」とか言ってたら、「さっきから薄づきなのばっかり選んでますよね?薄づきなほうが男にモテるとかまだ思ってるんですか?」と言われたり、「血色悪いからこの下地でもつけとけばいいんじゃないですか?(笑)」と言われたりして、「え、そんなに私、ダメなんだ!」とショックを受けて、思わず通りがかったお稲荷さんにお賽銭入れてなんか拝んでしまったことがありました。きつねでもいい、何かにすがりたかったんですよね……。箱根8里さんの服飾系の面接の話を聞いて、思い出したのはそのときのことです。その分野について知識もなければ、技術もセンスもないんだから何か言われるのはしょうがない。そんな場に出ていった自分が悪い。でも、ファンデーションを一種類しか持ってない自分のことは、別におかしいとも恥ずかしいとも思ってなかったんです。でも、「ああ、この場では私、こんなことをみんなに言われるほどイケてないんですね」と、劣等感の芽を無理やり植えつけられたような気持ちになりました。その後、別の場で、美容ライターの友達が、大好きなコスメについて「こっちの下地はツヤが出るんだけど、そのツヤが光りすぎず上品でいい感じなんです。こっちのファンデーションはちょっとマットで、モードっぽいかっこいい肌に仕上がるから、そういう服に合わせたら素敵だと思うんです」と語ってるのを聞いていたら、「ああ、そういうの楽しいなー。いくつか持って使い分けるって、やってみたいな。つけてみたいな」って素直に楽しい気持ちになったのですが、そのリハビリがなければ、化粧品に対して後ろ向きな気持ちをだいぶ引きずっていたと思います。箱根8里さんに必要なのは、自分の醜さを認めることなんかではもちろんなくて、無理やり植えつけられそうになる劣等感の芽をすべてきれいにむしりとり、箱根8里さんご自身もおわかりの通り、箱根8里さんを「最高だ」と、もうどこの世界のランク付けも関係ないくらい愛してくれる、友人や恋人や家族に囲まれることです。落ち込んでしまうのは仕方がないですが、本来こんなのは言われることじゃないし、落ち込む必要なんてないんだ、ということは忘れないでください。人の容姿のことを面と向かってそんなふうに言うなんて、言う側の品性がもう、どうしようもないじゃないですか。心の中でこういったユーモアあふれる返しをしてあげてるだけでも尊敬に値します。私だったら、周囲の友達に十回ずつ愚痴ったあとで、寝言でも罵倒すると思います。心が折れそうになったら、この戦いは、たった一人のあなただけの戦いではなく、この世を少しでも自由な、呼吸のしやすい場所に変えてゆくための戦いなのだということを思い出してください。少なくとも、じゃがりこぐらい自由に食べられる世の中になってくれないと、「雪の宿」が好物の私は生きていけません。天性の自信を持っている、というのは、それだけで素晴らしい才能なんです。多くの人が「自信」という、どうやったら手に入れられるかわからないものを手に入れるために、もがき、あがき、よくわからない方向に突っ走ったりしています。私もその一人です。与えられた才能を、大事にしてください。人は、自分に与えられた才能を活かすことでしか、本当には生きられないと、私は最近思っています。才能ってそんな特別なものじゃなくて、本人にとっては普通の、当たり前のもので、でもそれを折ろうとする外圧に負けたら、消えてなくなることもあるんです。外圧に負けないで、自分にしか生きられない、いい女の人生を手に入れてください。みなさまの愚痴を、雨宮まみが「穴の底」にてお待ちしております。長文大歓迎!恋愛相手の愚痴も、職場環境にまつわる愚痴も、誰にも言えない愚痴も、「スポーツジムのおじさんの汗がキモイ…」みたいなしょうもない愚痴も、なんでもござれ。大なり小なり吐き出して気を楽にしませんか?「どうしたらいいでしょう?」のような相談は受け付けておりません。ごめんなさい。雨宮まみ(あまみやまみ)ライター。アダルト雑誌の編集を経て、フリーライターに。女性の自意識との葛藤や生きづらさなどについて幅広く執筆。女性性とうまくつきあえなかった頃を描いた自伝的エッセイ『恋する女性に絶対読んでほしい 男が手放さない女になる方法』 出版後、「こじらせ女子」がブームとなる。他の著書に対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)、『ずっと独身でいるつもり?』(KKベストセラーズ)、『女の子よ銃を取れ』(平凡社)、『タカラヅカ・ハンドブック』(新潮社)など。「キレイになりたい!」と言えないあなたに。『女の子よ銃を取れ』他人の視線にビクビクしたくない、自分らしく堂々としていたい、かわいい、キレイと言われてみたい……そう思っていてもどうすればいいのかわからないし、「キレイ」への道が怖くてたまらない。キラキラした「キレイになりたい」本を手に取ることすら怖いと感じるくらい、「キレイ」が重荷になっている人のための、自意識や他人の視線、自分の視線を解きほぐす本です。雨宮さんより一言:何をしても、何を買ってもうまくいかない、変われないしパッとしない……。そんな悩みは、本当は多くの人が持っています。それ以前に何をすれば、何を買えばいいのかもわからない人だってたくさんいます。この間まではわかっていたのに、急にわからなくなってしまった人も。そんなときに、自分を取り戻し、新しい自分を作り上げるヒントや、気持ちの持ち方の軸のようなものがあればいいなと思って書きました。落ち込んだときのおともにしていただけると嬉しいです。試し読みはコチラ
2016年01月20日「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」という禅の言葉があります。どんな日でも一日一日が二度と来ない尊いものであるから、精一杯大切に生きて好(よ)い日にせよ、と言うような意味に解釈されます。我々にできることは、過去でもなく未来でもなく、今この瞬間に生きることです。今年も一年、皆様の一日一日がまたとない好い日でありますよう。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2016年01月13日『さらば あぶない刑事』完成披露試写会が1月12日(火)に開催され、歌舞伎町でのレッドカーペットに続き、舘ひろしに柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、ベンガル、伊藤洋三郎、長谷部香苗、菜々緒、夕輝壽太、吉沢亮、入江甚儀に村川透監督が舞台挨拶に登壇した。1986年のTVシリーズ誕生から30年を数え、6本目の劇場版にして完結編となる本作。鷹とユージの横浜港署の破天荒コンビがついに定年退職を迎えるまでの最後の5日間を描く。大歓声に迎えられ、舘さんも柴田さんも感激の面持ち。柴田さんは「みなさんのいっぱいの思いで、この映画を作ることができました」とファンへの感謝を口にする。さらに「本当は70歳を超えてからやろうと思ってたんです。それなら舘さんがセリフを覚えてなくても言い訳できるから(笑)。でもこの歳でやれて、舘さんもセリフ言えたし、僕もなんとか走れて、本当に楽しかったです」と笑顔で振り返った。舘さんも「寒い中、お越しくださってありがとうございます」と詰めかけたファンに優しく微笑む。完成した映画について「10年ぶりの映画ということで、原点回帰しようと、脚本段階から携わらせていただきました。港署のみんなが集まるとすごいエネルギーがありました」と振り返るが、一方で「オンコ(=浅野さん)だけは、(物語の流れと関係なく)ドワッと入ってきて(笑)、予想外でした」と述懐!これを受けて浅野さんは「原点って何?私なりに真面目にやってたのに、私だけブルドーザーのように全部なぎ倒して帰ったように言われて、失礼しちゃうわ!」とおかんむり。変わらぬやり取りに会場からは温かい笑いが起きる。続いてコメントを求められた仲村さんは「最近、この順番でコメントを求められて話しづらい!」と肩をすくめつつ、自身の前に課長のイスに座っていた故・中条静夫さんについて言及。「撮影中は意識しなかったけど、完成した映画を見て、(自身が演じた)町田透から中条さんのニオイを感じた」としみじみ。と、ここでもいい話で終わるかと思いきや“先輩”柴田さんから「おれは感じなかったけど!」と厳しいツッコミが入り、「あ、自分に甘すぎですか…?」と苦笑い。それでもファンに向けて「中条さんもちゃんといらっしゃいます!」と予告。自身、TVシリーズ開始時は20歳だったが「30年後に同じ役を演じている可能性は考えてなかったです。これまでも“ラスト”と言われるのは何度かあったけど(笑)、今度こそ、最後ということで寂しく、切ないです。みなさんの応援で、もしかして奇跡が起こったりするのではないかと期待しています」とさらなる続編への期待と意欲を口にし、会場は熱い拍手に包まれた。長谷部さんは、感激のあまり声を詰まらせながら「30年間、最高のスタッフとキャストと一緒に仕事ができました」と語る。長谷部さんの父は、TVシリーズおよび、劇場版1作目のメガホンを握った故・長谷部安春監督だが「父もちょっと悔しがりながら喜んでるんじゃないかと思います」と語った。最後の挨拶で、柴田さんは「絶対にヒットする自信があります!」と大見得を切りつつ「でも、万が一があるので(笑)」とユージそのままの口調で口コミでの映画のアピールを呼びかけ、最後まで笑いを誘う。退場間際には観客のひとりが大きな花束を持って舞台に駆け寄ると、舘さんは「ありがとう」と笑顔で受け取った。『さらば あぶない刑事』は1月30日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2016年01月12日墨を使って一筆で描かれた円を「一円相(いちえんそう)」と言います。禅僧の間でよく描かれる書画であり、真理や悟りの境地を表しているとも言われますが、そこに何を見出すかは見る者に委ねられています。あなたやあなたの周りの人には、この円が何に見えるでしょうか。■こむぎこをこねたもの、とは?■そして今回初登場の「こねり」とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2016年01月06日日本最大の同人誌即売イベント「コミックマーケット(コミケ)89」が12月29日~31日の期間で、東京ビッグサイトにて開催された。本稿では、2日目に会場を彩ったコスプレイヤーたちをレポートする。2日目に出会った中で一番驚いたのは、『ラブライブ!』矢澤にこのコスプレをしたコスプレネーム・ニコペッパー嬢。Pepper似のスラリとした体型とまんまるな大きな瞳がチャームポイントだ。ニコペッパー嬢は、背後でパソコンを持ったマネージャー・カモシカ氏がポーズを取ると、ニコペッパー嬢も同じポーズを披露する。それを見た観衆やスタッフからは、どよめきが上がっていた。マネージャーのカモシカ氏によれば、「Axis Neuronというモーションキャプチャーソフトを使っています。そこからUnityにデータを送ってリアルタイムにボーンの角度を計算して、Pepperを操作するソフトのChoregrapheに送っているんです」とのこと。気になるコスプレとしての扱いだが、コスプレイヤー登録されているのは実はカモシカ氏。Pepperと手作りの矢澤にこ衣裳やウィッグはまるごと衣裳の扱いだという。事前にコミックマーケット準備会に入念に確認したということだが、まさに遊び心の勝利ともいえるコスプレだった。○西ふ頭公園ならではの作品傾向も初日のレポートでも『おそ松さん』コスプレが急増していることを紹介したが、2日目は『おそ松さん』勢がさらにパワーアップ。面白いのは六つ子だけでなく、作品に登場する女性キャラクターのコスプレも非常に多いところで、六つ子たちのマドンナ的存在のトト子ちゃん(魚アイドルバージョン)や、おそ松が握手会に通うアイドルの橋本にゃー、変わり種ではイヤミがレンタル彼女として女体化した姿などバリエーション豊かなコスプレで『おそ松さん』ワールドを楽しんでいた。なごみ探偵姿のおそ松コスプレイヤーが通りかかると「和ませて!」のコールが一斉に飛ぶなど、周囲を巻き込んで盛り上がりを見せていたのが印象的だった。コスプレ広場全体を見ると、2日目は初日よりはるかに混み合っていて庭園・西駐車場などは特に大混雑していた。穴場スポットは海辺の有明西ふ頭公園で、海や船舶を背景に雰囲気のある撮影ができるため、こだわって撮影している人が多かったようだ。ほかの広場では『ラブライブ!』『シンデレラガールズ』が非常に目立つが、有明西ふ頭公園は『艦隊これくしょん』や軍服コスプレが多いのも興味深かった。では、コミックマーケット89・2日目に見かけたコスプレイヤーを紹介していこう。
2016年01月01日今年も残りわずかとなりました。年の瀬を迎え、こむぎこ寺でも大仕事が始まるようです。除夜の鐘は108の煩悩をはらう意味を込めて撞くと言われます。心の中も大掃除するつもりで、積もった埃があれば今年のうちにはらってしまい、すっきりと新しい年を迎えたいものですね。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2015年12月30日こねたものたちが目指している悟りへの道は、普段の自然な行い(平常心)の積み重ねと言われます。何かを成そうとするとき、身構えすぎたり、心が焦ったり沈んだりしていると、当たり前にできると思っていることも、難しくなってしまうことがあります。今、何を当たり前にできるか、どんな時に自然体でいられるか、心の状態を把握しておきましょう。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2015年12月23日誰にも言えない、けれど誰かに言いたい、そんな内緒の悩みやモヤモヤ、しょうもないグチからやりきれないつらさまで、穴を掘ってこっそり叫んでみたい気持ちを発散する、「感情の吹きだまり」……。そんな場所がこのコーナーです。あなたのやるせない気持ちを、安心してブチまけてみませんか?雨宮まみが聞き手をつとめます。長文の投稿歓迎いたします。(タイガーバーム/42歳/女性)雨宮さん、こんにちは。いつもこの連載を楽しみにしています。私の愚痴を書きます。私は42歳、未婚です。今年に入ってから、恐るべきスピードで老化が進んでいっています。胸が垂れるとそれにつられて顔も垂れるようで、そうするともう止めようもなく、一気に老けていきました……。今まではノーメイクでも、男性の視線がこちらに向かってくるのを感じていましたが、今はもう全く感じません。私はその事実を受け止めるのがどうしてもつらいのです。40代後半、50代になっても男性に見られることなんてありえないのだから、来るべき時が来たのだ……と自分に言い聞かせても、どうしても足掻きたい気持ちがなくなりません。あまりに急な自分の外見の変化も、今まで当然のように感じてきた(42歳で言うのもあれですけど)若さが失われていくことも、少しばかり誇りに思っていた、男性からの視線がなくなったことも、これからはおばさんとして生きなくてはいけないのだ(未婚で彼もいないのに……)ということも、受け入れたほうが楽だし、いつかは受け入れなければならないことだとわかっていても、受け入れられないのです。私は30代後半になった頃から、年齢と容姿のバランスが取れたのか、わりと容姿を褒められることが増えました。それまで、女性としてあまり自信がない状態だったのが、そのおかげで少し自信を持てるようになったのですが……。「お前、いいトシでなに言ってんだ」とわかってはいるのですが。同年代の友人にもさすがにこんなことは話をできず、ということで「穴の底」に吐き出してみました。とりあえずこうやって書けただけでも、ちょっと楽になったかもしれません。(※投稿内容を一部、読みやすいように編集させていただきました。)はい、加湿器フルでかけて!コールドプレスジュース持ってきて!蛍光灯全部外して白熱灯にしてちょっと光量落として!真上から照らす系はダメ!あと地下鉄のガラスに映る自分を見たら死ぬから絶対見ちゃダメ!呪われますよ!まず、どうして「おばさん」になること、「いいトシ」であることを受け入れなくてはならないのでしょうか。答えはひとつですよね。「みっともない人になりたくない」。いつまでも若作りしてるとか、美人のつもりで気取ってるとか、若い子に張り合って見苦しいとか、そういうことを言われたくないし、痛いおばさんになりたくない。ただでさえ自信をなくしているのに、さらに人からなんか言われてダメージを負いたくないですよね。「いつかは男性に振り向かれなくなる」。私はそのことを、かなり前から恐れていたように思います。10代、20代前半の頃はそもそも振り向かれることがなかったので、「このまま誰にも振り向かれないまま死んでいくのでは」という恐怖があり、少しは振り向かれるようになってからは「30歳を過ぎたらこんなこともなくなるのでは?」などと考えては、「今のうちに謳歌しておかないと、あとで『あのときもっとチヤホヤされておけばよかった』と後悔するんじゃないか」と思ったりしていました。相手のことが好きとか嫌いとかの問題では、まったくなかったです。ただ、自分がまだ恋愛やセックスの市場で通用するのかを怯えながら確かめ、自分を査定に出していただけでした。自信がつくと、自分なりに装うことやメイクが楽しくなる部分もあったのに、「もしかしてこういうの、男受け悪いんじゃない?」とときどき怯えた気持ちになっては、化粧品のカウンターに駆け込み「顔色が良く見えて無難なピンクベージュのグロスください!」と叫び出す始末でした。これ、今年の話ですね……。ただ、加齢ということと、モテということは、近いけれどそれなりに違うことでもあります。佐野洋子さんのエッセイに、老人ばかりの集まりなのに一人だけめちゃくちゃモテている女がいる、という話が出てきます。彼女は真っ赤なワンピースとか着ていて、彼女が集まりにやって来ると、男たちが「俺が送る」「いや俺が送る」とささやかな争いを繰り広げるのだそうです。あと、私は仕事柄、熟女と呼ばれるAVの女優さんに取材することも多いですが、「なんで私とたいして年齢変わらないのに、こんなに色気があるわけ?」と神様の胸ぐらをつかんでゆさぶりたくなるときがあります。すごいかわいいとか、美人だとか、胸が大きいとか、それらの要素もプロのAV女優さんですからもちろんあるんですけど、そこじゃないんですよね。雰囲気なんです。話してるとき、インタビュー中なのに「ああ、もう訊かなきゃいけないことを訊くのやめて、ただこの人とのんびりした時間を過ごしたい……」って思っちゃうことがあるんです。そんな例を挙げられても難易度高けーわ、と思われるかもしれませんが、異性に関しては、特に諦める必要はないと思います。自分の若さが失われていくこと、何もしなくてもピチピチしてた肌が変わっていくこと、気付ば1年に1キロずつ体重が増量していくことなどは、確かにテンションが下がることです。でも、落ち込むのは、純粋にその部分だけでいいと思うんですよね。「女を捨てる」「女として終わってる」。私の嫌いな言葉です。女に生まれて、女であるがゆえの嫌な目にも遭いました。でも、女に生まれたからには、死ぬまで女なんです。途中で終わったり、捨てたりできるものではないんです。もちろんここでタイガーバームさんがおっしゃる「女」が、「性的に、もしくは恋愛の対象として見られる女」という意味であることはわかっていますし、人に評価されないと自信が持てない気持ちもよくわかります。ですが、誰からも何も言われないうちからこんなに落ち込まなくてもいいと思うし、誰かから何か言われたとしても、そんなものに落ち込んでいたら、そういう些細なことの積み重ねで、びっくりするくらい自分の人生って、台無しにされてしまいますよ。こういうときに「フランスでは~」などと言っちゃう行為は「フランス逃げ」とか言われますけど、私は北欧ミステリをお勧めします。「ミレニアム」を筆頭に、マルティン・ベックの「笑う警官」(70年代の作品なのに、シリーズ全体で結婚観、育児観、恋愛観がまったく日本と違っていて驚かされます)、「特捜部Q」、「湿地」、「犯罪心理捜査官セバスチャン」……。さまざまな名作がありますが、年齢のいった男女が当たり前に恋愛もセックスもしているし、そうした中で女である苦しみに苛まれる女も出てきます。北欧ではそうでも、日本ではそうじゃない。そうかもしれません。でも、人は生きていくために、自分を支えてくれる価値観を探し、見つけるべきだと私は思います。何かを盲信するのではなく、自分の中で練り上げて、作り上げていくべきなのだと。そのために、なんでもいいから違う価値観に触れてみてください。私は39歳で、来年40歳です。タイガーバームさんと、そんなに変わらない年齢です。ごちゃごちゃ言われることも多いし、こういう仕事をしていると、外見だけでなく内面までめたくそに言われたりします。私は、そういうことで自分の人生を台無しにされたくないし、タイガーバームさんにも、自分の人生を他人からの評価で台無しにしてほしくないのです。さぁ、マドンナでも聴いて、元気を出してくださいね。みなさまの愚痴を、雨宮まみが「穴の底」にてお待ちしております。長文大歓迎!恋愛相手の愚痴も、職場環境にまつわる愚痴も、誰にも言えない愚痴も、「スポーツジムのおじさんの汗がキモイ…」みたいなしょうもない愚痴も、なんでもござれ。大なり小なり吐き出して気を楽にしませんか?「どうしたらいいでしょう?」のような相談は受け付けておりません。ごめんなさい。雨宮まみ(あまみやまみ)ライター。アダルト雑誌の編集を経て、フリーライターに。女性の自意識との葛藤や生きづらさなどについて幅広く執筆。女性性とうまくつきあえなかった頃を描いた自伝的エッセイ女子をこじらせて (幻冬舎文庫)出版後、「こじらせ女子」がブームとなる。他の著書に対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)、『ずっと独身でいるつもり?』(KKベストセラーズ)、『女の子よ銃を取れ』(平凡社)、『タカラヅカ・ハンドブック』(新潮社)など。「キレイになりたい!」と言えないあなたに。『女の子よ銃を取れ』他人の視線にビクビクしたくない、自分らしく堂々としていたい、かわいい、キレイと言われてみたい……そう思っていてもどうすればいいのかわからないし、「キレイ」への道が怖くてたまらない。キラキラした「キレイになりたい」本を手に取ることすら怖いと感じるくらい、「キレイ」が重荷になっている人のための、自意識や他人の視線、自分の視線を解きほぐす本です。雨宮さんより一言:何をしても、何を買ってもうまくいかない、変われないしパッとしない……。そんな悩みは、本当は多くの人が持っています。それ以前に何をすれば、何を買えばいいのかもわからない人だってたくさんいます。この間まではわかっていたのに、急にわからなくなってしまった人も。そんなときに、自分を取り戻し、新しい自分を作り上げるヒントや、気持ちの持ち方の軸のようなものがあればいいなと思って書きました。落ち込んだときのおともにしていただけると嬉しいです。試し読みはコチラ
2015年12月17日「自分はこうではなくてはならない」と決めつけこだわり過ぎると、身動きがとりづらくなってしまうことがあります。自分を縛っているこだわりを思い切って捨ててみると、自由な気持ちで物事に取り組めるかもしれません。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2015年12月16日女優・沢尻エリカを主演に11年ぶりに復活を果たす「大奥」。先日、沢尻さんが“悪女”と“聖女”2人の側室を演じ分けることが明らかになり話題を呼んだ本作から、この度、蓮佛美沙子、浅野ゆう子、成宮寛貴ら豪華キャストが出演することが明らかとなった。1月22日(金)に「第一部~最凶の女~」、29日(金)「第二部~悲劇の姉妹~」と2週にわたって放送される本作。江戸時代、在位50年という長期政権を握り、享楽的な暮らしぶりを好んだことで有名な江戸幕府第11代将軍・徳川家斉の「青年期」と「壮年期」。10人以上の側室を持ち50人以上の子どもを設けたことから“オットセイ将軍”とも呼ばれた家斉の時代の大奥には、想像を絶する野心やプライド、そして復讐心などが渦巻いていた。そんな大奥で、時代に翻弄されながら女の園を生き抜いた2人の側室の物語を描いていく。第二部で、沢尻さん演じる主人公・梅の妹役でありもう一人のヒロインの歌を演じるのは、「37.5度の涙」(TBS)や1月スタートの「お義父さんと呼ばせて」でヒロインを演じる蓮佛美沙子。家斉がまだ若く子に恵まれていなかった頃、浜御殿で催される宴にて家斉にお目通しさせられることになった梅と歌。自分が心引かれていた家斉が姉の梅を気に入ったことで、激しい嫉妬心にかられた妹の歌は姉を陥れようと画策する。時代劇に初挑戦となる蓮佛さんは、弓の名手であり男勝りで荒っぽい気性の持ち主である歌役を体当たりで熱演、沢尻さん演じる美しさと優しさを併せ持つ姉の梅とすさまじいバトルを繰り広げる。大奥の万事差配を任されている大奥総取締・大崎局役には、2003年のドラマ「大奥」で大奥総取締・瀧山役を演じ、圧倒的な存在感と強烈なインパクトを残した女優・浅野ゆう子。浅野さんは舞台版「大奥」でも瀧山役を演じているが、今回は家斉を取り巻く大奥の女たちを厳しく統率する大崎局という新たな役を好演。大崎局は第一部ではお美代、第二部では梅と歌という大奥入りする主人公たちを鋭く観察し、時には家斉にも苦言を呈するという役どころ。そして今回のドラマの舞台であり大奥の中心に君臨する徳川家斉を演じるのは、成宮寛貴。心の赴くまま自由に行動する家斉は、第一部<最凶の女>編では大奥史上最強の側室・お美代に、第二部<悲劇の姉妹>編では「梅」と「歌」という美しき姉妹に翻弄されていく。家斉の好色ぶりを、成宮がどう演じるのか気になるところだ。そのほか、家斉の側近であり<第一部>お美代の養父・中野清茂役には板尾創路、清茂の部下で<第二部>の姉妹・梅と歌の父親である酒井忠康役には温水洋一、家斉の正室・寔子役で光浦靖子が出演。さらに、「大奥」全作品に出演している名物である奥女中トリオ「スリーアミーゴス」もカムバックすることが決定!鷲尾真知子、山口香緒里、久保田磨希のドタバタぶりは今回も健在のようだ。<以下、キャストコメント>■蓮佛美沙子(歌役)時代劇はやってみたかったジャンルなのでうれしかったです。歌は、ものすごく極端なことをしてしまう役なので、理解することは難しかったです。でも私も兄弟がいるので、美しくて完璧な姉を持ってしまったがゆえの嫉妬心という、周りから比べられることに対するうらやましさや悔しさは少し分かるかなと思いました。上様に対して好意があるように見せかけて引いてみるという駆け引きのシーンは見てほしいです。■浅野ゆう子(大崎局役)お待たせいたしました。大奥にござりまする。女性同士の愛憎劇、嫉妬などがいろいろと描かれてきたのがフジテレビの「大奥」です。第一作から出演させていただいたことは女優・浅野ゆう子にとって幸せでしたし、いまなお声を掛けていただき光栄です。主演の沢尻エリカさんは2作品で違う女性を演じているのですが、きっちりと演じ分けられているのに驚きました。新しい大奥のヒロインの誕生です。■成宮寛貴(徳川家斉役)あの「大奥」に自分が出させていただくというイメージがなかったので、台本をいただいたときは何とも言えない気持ちになりました。一部と二部は20歳くらい違うのですが、見た目は変えず、セリフのスピードや語尾を変えたり、あとは姿勢を変えてみたり、なるべく工夫しました。「大奥」は普段時代劇を見ない方にも楽しんでいただける作品になっていると思います。いままでの大奥と一味違う大奥に仕上がっているのでぜひお楽しみください。「第一部~最凶の女~」は2016年1月22日(金)21時~、「第二部~悲劇の姉妹~」2016年1月29日(金)21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年12月15日シリーズ最終作『さらば あぶない刑事』の公開を控える舘ひろしのブルーノート東京でのライブに、サプライズゲストとして浅野温子が出演。館さんの歌手デビュー40周年を祝福した。1986年のテレビドラマ放映開始から30年、2005年の劇場版最新作から10年を経て、本作で復活を遂げるとともにラストを迎える「あぶデカ」シリーズ。舘さん&柴田恭兵のコンビをはじめ、浅野さんや仲村トオルといったレギュラー陣が総出演し、ゲストに吉川晃司や菜々緒が参加し、シリーズ最終作を彩る。「あぶデカ」シリーズでタカこと鷹山敏樹を務めてきた舘さんは、今年で歌手デビュー40周年のアニバーサリーイヤーを迎え、全レーベルの垣根を越えた自身初のオールタイムベストアルバム「ANTHOLOGY ~40th ANNIVERSARY BEST ALBUM~」を先日リリース。その発売を記念し、JAZZの殿堂・ブルーノート東京にて、「舘ひろし "JUST ONE NIGHT"-デビュー40 周年記念スペシャルライブ- 」と題した1夜限りのスペシャル・ライブが実施された。超満員となった2回の公演では、観客から「舘さ~ん」「かっこいい」「タカー」と呼び声が上がるほどの盛り上がりをみせた。そしてサプライズゲストとして浅野さんが登場すると、会場はさらにヒートアップ。「オンコー」「カオルー」と呼び声が上がり、舘さんは『さらば あぶない刑事』のエンディングテーマ「冷たい太陽」を浅野さんの前で熱唱した。ライブMCでは、浅野さんは「たっちゃんにいつも『うるさい』『いい女をやれ』『いい女の服を着ろ』と言われ、今日は声のトーンを低くして、こんなセクシーなドレスにしてみました。 たっちゃんが、ちゃんと歌詞を間違えないで、格好良くできるのかなと思ったけど、格好良かったね。いつも言いますが、無駄にスタイルいいでしょ。でも本当無駄なんです。いろんな意味で、現役感バリバリで(笑) 」と、「あぶデカ」でのタカと浅野さん演じるカオルさながらの“あぶない”トークが披露されたライブを終えて館さんは「ファンの皆さんの温かさを感じたステージで、幸せ者だなって思いました。もう65歳だし、曲によっては体力的に辛かったけれども楽しかったです。オンコが来てくれると、力強いし心強いね。どんなときでも。オンコは素敵だよ。何十年もやってますけど、恭さまとトオルとオンコと俺の4人が並ぶととすごいパワーを感じるんですよ」と、改めて浅野さんをはじめ「あぶデカ」への愛を述べた。最後に館さんは、「面白いです。手応えを感じてます。後悔はさせません!!」と本作をアピールした。『さらばあぶない刑事』は、2016年1月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月14日祥伝社は12月8日、漫画『ずっと独身でいるつもり?』(雨宮まみ 原案、おかざき真里 著/税別900円)を発売した。ライターの雨宮まみさんが2012年~2013年にマイナビニュースで連載していたコラム『ずっと独身でいるつもり?』が2013年にKKベストセラーズから書籍化、さらに2014年~2015年に漫画雑誌『フィール・ヤング』(祥伝社)で漫画家のおかざき真里さんによってオムニバスストーリーとして漫画化された。その全4話が収録されている。巻末には、おかざきさんと雨宮さんの対談「結婚が大事なんじゃなくて…」も。"36歳、独身――結婚してない私って、「かわいそう」なの?"親から「かわいそう」と言われてしまったまみ、「ひとり」の恐怖から、元彼との再会に揺れる由紀乃(ゆきの)、仕事中心、恋愛はおざなりなシミズ。現代を生き抜く彼女たちが抱える不安、寂しさ、希望をていねいに描き出した物語となっている。
2015年12月14日何かを勉強するときや目的を達成しようとするとき、方法はひとつとは限りません。ひとつの方法が上手く行かなかったときも、自分やその人に合っていなかっただけで、まだ「向いていない」と決めつけるのは早いかもしれません。こねたものは滝に打たれることはできませんが、「しょうじん」することをあきらめたりはしないでしょう。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2015年12月09日村にとどまり、とっかえひっかえ村の男と寝ることで村に復讐しようとする女子高生の野口、いつか村から出ていく決意を固める同級生の田上や、村から逃げそびれた同級生の友之、いったんは脱出したのに戻ってきた高校教師のヒデジや妙子…。こざわたまこさんの小説『負け逃げ』は、地方の閉塞感から逃れようとあがく人々を描いた連作短編集。「私の故郷は、帰ろうと思ったらすぐ帰れるくらいの中途半端な距離なんですよね。だからなのか、いまでも田舎にからめとられているような感覚が取れないんです」6つの章に登場する語り手たちやその家族が、それぞれに抱えている苦い記憶。だが、みなその出来事をなかったことのようにふるまい、痛みから目を背ける。「そんな欺瞞がキライで、暴いてやりたいという衝動もあったかもしれません。その一方で、周りから浮かないようにという意識は強かった。合わせるふりがヘタだったとは思わないのですが、その分、違和感は澱おりのように溜まっていきました」それを各章の主人公に重ね、ぶつけた本作。出ていける人と出ていけない人の対比がリアルで生々しい。「いつか出ていくという希望を持てる高校生だけでなく、出ようとして出られなかったとか、出戻ってきたとかした大人も書きたかった。1回結果が出ているので、やるせなさを加味できると思ったからです」だが、いまいる場所からおいそれと動けないのは、都会であれ田舎であれ、誰しも同じ。身に覚えがある感情だからこそ、共感してしまう。本書のもう一つのテーマが、ボーイミーツガールだ。「野口と田上の間にある、恋愛とも友情とも違う、けれど深く信頼し合っているピュアな感情にとても憧れます。私は女性ですが、女性を通して女性を書くより、男子高校生や男性教諭を通して女性を書くほうが、すんなりできたような(笑)。女性を美化しがちな男性の妄想フィルターを通すと、女の人がすごくキレイなものに見えるからでしょうか」イヤでしかたなかった故郷。だが、本当は少し愛しかったことに登場人物たちは気づく。だから読んだ後に残るのは、鬱々とした息苦しさではなく、息をぐっとこらえた後に思い切り深呼吸した、あの爽快感だ。◇こざわ・たまこ作家。1986年、福島県生まれ。2012年に「僕の災い」で第11回「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞し、デビュー。演劇鑑賞とマンガが趣味。好きな作家は、窪美澄、重松清。※『anan』2015年12月9日号より。写真・岡本あゆみ(こざわさん)水野昭子(本)インタビュー、文・三浦天紗子
2015年12月08日人は誰かと自分を比べて、勝ち誇ったり落ち込んだり、羨んだりしてしまいがち。仏教では、「比べようとする心」というものはなかなか乗り越えにくい煩悩のひとつに数えられているそうです。必要以上に周りばかりを見て自分の心を焦らせていないか、自分の心を観察してみることも必要なのではないでしょうか。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2015年12月02日サンコーは26日、ペットの首輪に取り付けて使用する「ペットミタマンマカメラ」を販売開始した。サンコーレアモノショップでの価格は税込5,980円。ペットの首輪に装着してペット目線の動画などを撮影できるカメラ。クリップで首輪を挟むようにして装着する。動画 / 静止画の選択やインターバル撮影の間隔など、撮影の設定は本体の液晶ディスプレイで確認しながら行う。インターバル撮影では、動画は2分間の撮影を3~99分の間隔で、静止画は10秒~99分の間隔で撮影を繰り返す。本体には容量230mAhのバッテリーを内蔵。約1.5~2時間の撮影が可能で、充電時間は約2時間。記録ファイル形式は動画がAVI(Motion JPEG)、写真がJPG。動画の画素数とフレームレートは640×480ドット / 30fps、静止画は1,280×1,024ドット。インタフェースはUSB。カメラ画素数は30万画素、画角は120度。記録メディアにはmicroSDメモリーカードを使用する(最大32GBまで)。本体サイズはW53×D57×H33mm、重量は32g。
2015年11月27日身の周りのちょっとした出来事が、修行僧が悟りを開くきっかけになったりすることもあるそうです。突き詰めて物事に取り組んでいると、ほんの小さなことも自分の中に取り込めるようになるものなのかもしれません。■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。
2015年11月25日誰にも言えない、けれど誰かに言いたい、そんな内緒の悩みやモヤモヤ、しょうもないグチからやりきれないつらさまで、穴を掘ってこっそり叫んでみたい気持ちを発散する、「感情の吹きだまり」……。そんな場所がこのコーナーです。あなたのやるせない気持ちを、安心してブチまけてみませんか?雨宮まみが聞き手をつとめます。長文の投稿歓迎いたします。(ぽぽ/20代後半/女性)こんにちは。いつも楽しみに読んでいます。私の愚痴は兄のことです。私、母、兄(父は他界)の家族で私は結婚し家を出ていますが、実家の近くに住んでいるので交流は多いほうです。兄は先天的な精神的障害があり、衣食住に関してのことはひとりでだいたいできますが、社会性に問題があるので完全にひとりで自活するのはほぼ無理です。公的な補助もなくはないのですが、いつまであるのか望み薄という中途半端な状態です。兄自身の感情の起伏もやや激しく、怒ったり悲しんだりしたときは誰かがなだめないといけません。父と母は離婚こそしませんでしたがあまり仲は良くなく、父は最後まで兄を受け入れることができなかったので(「何故普通にできないんだ?」と、病気だと言っても理解できないようでした)、私は、フルタイムで働きながら頑張っている母を支えなければと、母の愚痴を聞いたり、兄の世話を焼いたりしてきました。けれど、一度家を出て兄と離れ、自由にできる生活を知ってしまってからは、とたんに兄のことが煩わしくなるようになりました。そしてそれを相談してくる母親も重く感じるようになってきました。最近同居でも、という話が出て、余計にそれが強くなっています。そもそも、物心ついたときからずっと、最終的に兄の面倒は私が見るのかと思ってきたところがあります。家計も決して楽ではない中、父親は最初から最後まで「俺があいつを殺して俺も死ぬ」としか言わず、母は「きっとどうにかなる」と曖昧なことばかり言い、苦労もわかりますが私にはそれが死ぬほど不安で苦痛でした。その不安と苦痛が、うっすらとずっと続いていました。そのせいか、「自分以外の人はみんなうまくいっていて幸せなんだ」と思ってしまい、「私はそれに比べて……」と落ち込むことばかりです。みんな幸せなんでしょう、と決めつけるのは見下すのと同じくらい失礼なことだとわかっていても直りません。そして友人にこんな悩みを言ったところで「大変だと思う」「それに比べて私の悩みなんてね」みたいな言い方をされ、その子たちのことは大好きで悪気もないとわかってはいても、自分のほうがマシだと思われている、と感じてしまい苦しいです。「私にはわからない」と言われることもあります。誰かに聞いてほしいと思ってもそう言われるのかと思うと口に出せなくなり、口に出しても余計に孤独で死にそうになります。友人たちが順調に自分の家庭を築いているのを見ていると、不幸になればいいのにと思うこともあります。家族で助け合わないと、など言われると何も知らない癖に何を言うんだとはらわたが煮えくりかえりそうになります。誰にもわかってもらえないのが苦しいです。けれどそうしてアレルギーのように人を嫌う自分も嫌です。自分の性格がいけないのか、兄のせいにしているのか、何が原因でどうしたらいいのか自分ではもうわかりません。幸い、夫は兄のことは全く気にしませんが、その分「誰でも大変なことはあるんだから、そんなに自分だけが可哀想だなんて思うのはおかしい」というスタンスで、心からの共感や慰めは得られません。それでよかったと思うこともありますが、落ち込んでいるときはすごく苦しくもあります。誰かに思い切り褒めてほしい、慰めてほしいと思う気持ちが波のようにやってきます。自分より大変な人はたくさんいるとわかってはいても、周りはみんな幸せそうです。少なくとも、友人であれ恋人であれその親であれ、自分で関係を持つことも続けることも、別れを選ぶこともできるというだけで幸せじゃないかと思います。兄が早くいなくなればいいのにとずっと心の奥底で思っている自分からは、周りが全て眩しくて仕方ないです。それも自分がそう思い込んでいるだけなのかもしれませんが、もう抜け出し方がわからなくなってしまいました。(※投稿内容を一部、読みやすいように編集させていただきました。)この穴の底にいると、自分で経験してきたことをはるかに超えるお話を聞く機会が多く、自分に話し相手になる資格はあるんだろうかと問わずにはいられない毎日ですが、まぁそういうことは置いといて、チャイでも煮出しましょうかね。はちみつを入れた甘いやつ。「やさしい味」という言い回しがありますが、「味付けがぼんやりしてる」という悪口の言い換えでない限り、私は個人的に「やさしさ」とは「糖分」だと思っています。糖分でしかほぐれない気持ちがあるような気がして……。まぁ、いろんな匂いのする飲み物で、この世にはいろんな香りや味があるんだということをつかの間思い出してください。まず、ぽぽさんのお友達のお気持ちもわかります。人は、自分の想像力をはるかに超えた話を聞いたとき、「すごいねー」とか「えらいねー」とか、びっくりするほど凡庸な言葉しか出てこなくなります。言葉を失う、という状態です。考えなしにそういう言葉を言う人もいるかもしれませんが、安易に同情したり、深い事情を突っ込んで訊くのも失礼かな、という思いやりの結果、なんだか核心に触れないぼんやりした受け答えになってしまうことも多いのだろうなと思います。そして、ぽぽさんが抱えている問題は、おそらくそのようにして「核心に触れないまま遠ざけられる」話題の、最たるものだと思います。人は、社会的な人間としての自分の顔を持っていますから、社会的な人間として、倫理にもとることを軽々しく言わないものです。ぽぽさんのお兄様は、社会が手助けすべき人間であり、生きるべき人である。みんなそのことはわかっています。けれど、個人としてはおそらく「ぽぽさんは大変だ」ということのほうが、ずっと大きく、目の前に感想として出てきてしまう。そこを突っ込んで話すのは、自分の倫理観を明らかにしなければならないということでもありますし、考えたことのなかった領域にまで踏み込むことでもあります。ぽぽさんにとっては、ずっと考えずにはいられなかった、逃れられなかったことですが、他の人にとっては「そこまで考えたことはなかった」ことでしょう。ぽぽさんの苦しみの半分は、ここだと思います。実際にお兄様をどうするか、自分が面倒を見なくてはならないのか、という現実の苦しみは、実は半分で、その苦しさを誰にも理解してもらえない、気持ちの上で、寄り添って話を聞いてくれる人がいない、ということがあとの半分なのではないでしょうか。ぽぽさんの文章のその部分には、とても多くの行数が割かれています。ぽぽさんご自身も、お母様に対しては「それを相談してくる母親も重く感じるようになってきました」と書かれています。おそらく、ぽぽさんの中で、お友達がぽぽさんの話をなんとなく遠ざける理由は明らかなのでしょう。自分が母親の話を遠ざけるのと同じで、「重いし、関係ない立場で暮らせるならばそうしたい」という気持ちがあるのだ、とわかっているから、苛立つし、見下されているように感じたり、みんなは幸せそうでいいな、と思ったりするのではないでしょうか。そうすべきではない、という話をしても、ぽぽさんのお気持ちはどうにもならないでしょう。正直な話をします。私は父が今年病気になりました。長引いた場合、治療費が高額になる病気です。最初に考えたことは「治療代をどうするか」「いつ見舞いに行くか」「自宅治療になった場合、自分はどこまでやるべきか」ということでした。飛行機の距離とはいえ、最初に見舞いに行くまで長かったです。もっと早く行こうと思えば行けたはずでした。行かなかったんです。いろいろ、感情的ないざこざがあったこともありますし、シビアな状況だということを正確に把握していなかったということもありますが、言い訳ですよね。自分の心の中から「病気が心配だからすぐ帰省する」という選択肢が浮かんでこなかったんです。肉親だから、家族だから、愛があれば、そんなことの前に現実があり、家族というひとつの密室のような世界の中での、吐き出せない感情やわだかまりや、愛も憎しみも混じり合ってもとの材料が何だったのかすらわからなくなるようなものがあります。私に起きた出来事は、ただそれだけのことでしたけれど、それでも、誰にも責められなくても誰かに責められているような気がしましたし、父の顔を見たときは罪悪感でいっぱいになりました。父に私を責める気持ちはないとわかっていても、そうなのです。自分の中の社会的な顔、「これが正しいと思っている倫理観」に自分自身が従えない場合、引き裂かれるような思いをするのですね。ぽぽさんには、「そんなの当たり前でしょう」ということかもしれませんが、私は恥ずかしながらこの年齢で初めて強く感じました。心から、よくやってこられましたね、と言いたいです。はっきり口にする人は少ないですが、「人に迷惑をかけずに生きていくのが、普通の大人」みたいな考えがここ最近どんどん強まってきていて、本当に些細な、迷惑とも呼べない、ただの「理解」を求める人をも拒んでいる、という場面を目にすることが増えました。妊婦に席を譲るのが嫌だとか、電車で子供が泣くのが許せないとか、そう言う人たちは「自分だって疲れている」「自分のほうが大変なのに」と思っているのでしょう。実際のところ、どれだけ疲労していて、どれだけ具合が悪くて、どれだけ余裕がなくて、どれだけ大変なのかなんて、わからないし、比較のしようもないものです。本当は「頼むから今だけ、今は自分にとって非常時なのだから思いやりをもって接してほしい」と思う人に対して、周囲が手助けをできる社会であればいいのですが、今は「自分が一番大変」と感じている人が多い社会です。私がそう思う指標は、自分自身の感情です。私程度でも、「自分が一番大変」な気がして、周囲に思いやりを持てないことがあります。今って、「自分が一番大変」と、「自分は誰かよりはまだ楽だから大丈夫」の間でしか生きられない時代なのではないか、と、ときどき思います。それくらい、そういう話が多いです。例えば、フリーランスの悲惨な話はTwitterの華ですが、それは「こんな不安定な生活よりはましだ」と多くの人が思えるからではないかと思いますし、周りと自分を比べるのは下品だ、と理解していても、一度も比べずに生きていける人なんてほとんどいないでしょう。そんな中で、ぽぽさんがどのように感じて日々生活しておられるか、ということを考えると、苦しくなります。自分も、誰かと自分を比較しては、自分をかわいそうがったり、自分のほうがましだと安心したり、そのときどきで都合良く立場を変え、解釈を変えている以上、その加害者になっていると思うからです。ぽぽさん、比べる自分を許してください。打算的で身勝手な自分を許してください。社会的な倫理にも、自分の中の倫理にも背くことでも、自分の感情は今そこにあるものとして認めてください。自分が一番つらくて、かわいそうなのだと思ってしまう、その気持ちを認めてください。もっとつらい人がいるのにそう思う資格がないとか、家族に申し訳ないとか、そういうことを全部抜きにして、ただ自分が思うことをそのまま感じてください。ぽぽさんが何を感じ、何を思おうと、お兄様はお兄様の生命の限り、お兄様の人生を生きます。ぽぽさんの感情は、誰の感情とも関係なく、自分のものです。自分のものでしかないから、人は孤独です。けど、誰も、ぽぽさんの感情を、ないことにはできません。ぽぽさん自身にも、です。毎日続いてゆくこと、いつ状況が変わるかわからないことに対し、どういう気持ちでいたらいいのかを考えるのは、難しいです。でも、自分はどう思っているのか、自分の気持ちを否定せずに見てください。社会的なぽぽさんの顔を取り払った、個人としてのぽぽさんの顔を、自分で見てみてください。それがそこにあるものだ、ということを、誰も認めてくれないのなら、自分が認めて、褒めて慰めてやるしかありません。そして何かをしてください。馬鹿みたいだと思われるかもしれませんが、部屋に閉じこもって泣いてもいいし、自宅でそうするのがはばかられるならカラオケに一人で行って叫んだっていいです。「そんなことをしても、何も変わらない」と思うことを、ひとつずつやってみてください。誰もが、役に立つことをしたいし、効果のあることをしたがります。けれど、心のためにすることというのは、「これをすればこうなる」というのが、よくわからなかったりします。なんの役にも立たなそうなこと、無駄なことが、気持ちを変えてくれることがあります。自分の心に対しても、人の心に対しても、できることは「行動」しかないのです。それをする元気すらないときは、私にもよくありますが、もし少しでも身体を動かす気力があったら、何か、思いついたこと、これまで自分とは関係ないと思ってきたこと、無駄だと思ってきたようなことを、やってみてください。みなさまの愚痴を、雨宮まみが「穴の底」にてお待ちしております。長文大歓迎!恋愛相手の愚痴も、職場環境にまつわる愚痴も、誰にも言えない愚痴も、「スポーツジムのおじさんの汗がキモイ…」みたいなしょうもない愚痴も、なんでもござれ。大なり小なり吐き出して気を楽にしませんか?「どうしたらいいでしょう?」のような相談は受け付けておりません。ごめんなさい。雨宮まみ(あまみやまみ)ライター。アダルト雑誌の編集を経て、フリーライターに。女性の自意識との葛藤や生きづらさなどについて幅広く執筆。女性性とうまくつきあえなかった頃を描いた自伝的エッセイ女子をこじらせて (幻冬舎文庫)出版後、「こじらせ女子」がブームとなる。他の著書に対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)、『ずっと独身でいるつもり?』(KKベストセラーズ)、『女の子よ銃を取れ』(平凡社)、『タカラヅカ・ハンドブック』(新潮社)など。「キレイになりたい!」と言えないあなたに。『女の子よ銃を取れ』他人の視線にビクビクしたくない、自分らしく堂々としていたい、かわいい、キレイと言われてみたい……そう思っていてもどうすればいいのかわからないし、「キレイ」への道が怖くてたまらない。キラキラした「キレイになりたい」本を手に取ることすら怖いと感じるくらい、「キレイ」が重荷になっている人のための、自意識や他人の視線、自分の視線を解きほぐす本です。雨宮さんより一言:何をしても、何を買ってもうまくいかない、変われないしパッとしない……。そんな悩みは、本当は多くの人が持っています。それ以前に何をすれば、何を買えばいいのかもわからない人だってたくさんいます。この間まではわかっていたのに、急にわからなくなってしまった人も。そんなときに、自分を取り戻し、新しい自分を作り上げるヒントや、気持ちの持ち方の軸のようなものがあればいいなと思って書きました。落ち込んだときのおともにしていただけると嬉しいです。試し読みはコチラ
2015年11月25日セーターの季節ですね。みなさんも、毎日のファッションにかわいいセーターを取り入れている人も多いんじゃないでしょうか?この女子のセーター姿というのは、男子からもとても人気。「もこもこしてて、くっつきたくなる!」や「抱きしめてあげたくなる」とか、「小動物みたい」とか、とにかく絶賛です。そこで今回は、そんなセーターの時期だからこそできるモテテクについて紹介したいと思います。20代男子30人に「セーターを着ている女子にされたすぎること」について聞いてみました。■1.袖で手を隠す「超テッパンだけど、やっぱりセーターの袖を伸ばして手を隠すやつは、見ててかわいいよな~。あれはやったら得というよりも、やらなきゃ損って感じだと思う。女子みんなやってるし」(大学生/20才)セーターを使ったモテテクでまず思い浮かぶのがこれですよね。ちょっと袖が長そうな感じに見えて、いい意味で幼く見えるのがいいんでしょうね。これはマストですね。■2.「暑い~」とすそをパタパタ「セーター着てるような寒い日でも、室内は逆にめっちゃ暑かったりするよね。だからそういうときに、『暑いよ~』って言いながらすそをパタパタさせて、お腹とかを見せてほしい」(公務員/24才)セーター自体はそんなに露出度が高くない服装だけど、だからこそこういう瞬間のチラ見えは効果的なのかもしれません。お腹のチラ見せだけじゃなくて、「セーターを着ている女子が袖をまくると、普通の服で袖をまくるよりもエロく見える」なんて意見もありました。■3.女子に抱きつく「女子が女子同士でじゃれ合ってるのは、基本男子から見たら引いちゃうけど、セーター着てる女子が他の女子に『○○ちゃ~ん!』って抱きついてるのだけはなんかかわいいよね」(大学生/21才)これはたぶん、1で言ったような子供らしさがあるからこそ、かわいく見えるのかもしれませんね。「温めてあげるー」とか言いながら、友達をハグしてみましょう。勇気がある子は、ぜひ男子にやってあげて(笑)。■4.「寒いよ~」と縮こまる「逆に、セーター着てても寒がって小さくなっちゃってる子もかわいい」(フリーター/24才)ここまでしても寒いなら、男子は「じゃあ俺が温めてやろうか?」なんて思ってしまうんでしょうね。セーターを着ても寒がってるって、たしかになんかか弱くてかわいいですもんね。■5.寒すぎて手と首をセーターに埋めてる「めっちゃ寒いってことで、手とか首とかを全部セーターの中に引っ込ませて亀みたいになってる女子。あれは最高すぎる・・・・・・」(フリーター/23才)4の進化形ですね。さらにこのあと、亀になったまま身体を左右に振って、ブラブラになったセーターの袖で男子をパシパシ叩くというのも、「反則級にかわいい・・・・・・」と絶賛でした。■おわりにどうでしたか? 男子に人気のセーターだけど、着ていられるのは寒い間だけ。この時期を逃さずに、しっかりとセーターを使った「もこモテ」を発揮しちゃってくださいね。(遣水あかり/ライター)(ハウコレ編集部)(新部宏美/モデル)(柳内良仁/カメラマン)
2015年11月23日結婚したり、家族が増えてはじめて意識する「マイホーム」。ところが今、女性が自分のために家を購入する“モチイエ女子”が増加しているとのこと。そんな「住」に興味をもつ女性たちに向けたwebサイト「モチイエ女子web」が、作詞家・コラムニストでラジオパーソナリティーも務めるジェーン・スーさんと、フリーライターの雨宮まみさんをゲストに迎えて、女性とマイホームに関する本音を語るトークイベントをおこないました。今回は、トークショーの前に行われた、客席参加型のイベントのレポをお送りします!ジェーン・スーさん(左)と雨宮まみさん(右)おひとりさまの生活実態おひとりさまの自宅での過ごしかたを調査している「女子イエナカ研究所」というコンテンツの結果報告から始まった客席参加編。「自宅にお酒があるモチイエ女子のうち3割が焼酎ボトルを所有している」、「賞味期限の切れた納豆でも10日過ぎくらいなら食べられる」など、赤裸々な結果が次々に飛び出します。自宅は社会性と断絶された、素に戻れる場所ジェーン・スーさん「40歳を過ぎてようやく納豆が食べられるようになった」というスーさんですが「納豆はもともと腐っているから、10日くらい過ぎていても大丈夫」と、結果を支持。雨宮さんも「一週間くらいなら食べますね」と、たいして驚く様子もないふたり。そこで、おふたりと来場者に即席アンケートをおこない、会場の女性達の生活実態をあぶりだすことに。アンケートにはおふたりも参加まずは下着の洗いかたやコンビニの利用頻度など、丁寧な暮らしをしているかの調査から。ブラジャーの洗いかたでは「ネットに入れて洗濯機の通常モードで洗う」が半数以上を占める中、「洗わない・持っていない」と答えた人が1.2%存在。「ノーブラ派?」「貴族のように使い捨てなのかも!」と、軽快なトークで会場の笑いを誘います。コンビニやスーパーで買ったお総菜の食べかたでは半数以上が「パックからそのまま食べる」とのことでしたが、「プラごみが増えると心がすさみますよね」とスーさん。後々ゴミをみて後悔する日常を吐露していました。雨宮まみさん続いて水回りの質問では「洗面所に落ちている毛の嫌悪感」についての話題となり、「腰より下の脱毛って『毛がなければ落ちないんだ』って気づいたときにアリかなって思いました」と雨宮さん。「毛はないに限りますね」とスーさんも応戦し、“家をきれいに保つために脱毛する”という斬新な視点を披露。とはいえ、「背筋を凍らせながら『すみません』っていうほど、丁寧とはほど遠い暮らしぶりです。憧れはあっても、できないですね」とスーさん。雨宮さんも「何度かやっていて、いいところは享受したいと思いますが、自分が丁寧な暮らしを続ける労力はちょっと……」とのことでした。会場に語り掛けながら、息ぴったりのトークがさく裂このほか、「家での好きな過ごしかた」、「ひとり暮らしか誰かと住むのはどちらがいいか」、「自宅がどのくらい好きか」など、ライフスタイル観の本音に迫る質問が続きました。なお、“理想とする他人との生活スタイル”に関して、「同じマンションの別の部屋とか、ひとりのスペースを確保しながら程よい距離感を保って住むのが理想的」と答えたスーさん。雨宮さんも大きくうなずき、“野生動物の距離感”と称した必要な空間距離を保つためには「広いリビングやプライベートルームが必要不可欠」とのこと。スーさんも檻の狭さでハゲたゴリラの話を例にとり、「ゴリラも人間も同じです」と、会場はどんどん盛りあがりをみせていきます。個性が光る“自宅で過ごす好きな時間”次から次へと書き込んでいきます女性の隠れたライフスタイル観が見えてきたところで、「自宅で過ごす好きな時間」を考えるグループワークに移ります。各テーブルに用意された付箋へ“どこで何をするのが好きか”をできるだけ細かく各自が記入。思いつく限り、たくさん“好きな時間”を挙げていきます。個性的で魅力的な意見がいっぱい!次に、“リビング”や“お風呂”、”寝室“などマス分けされた表の該当する場所に、それぞれが書いた付箋を貼りつけていきます。例えば「ベッドで寝転んで本を読む」であれば、「寝室」に貼るといった感じ。ひとテーブルは7人ほど。それぞれの“自宅で過ごす好きな時間”で、表はどんどん埋まっていきます。すっかり打ち解けて和気あいあいとディスカッション全員が貼り終わったらグループ内でディスカッションし、1つだけ、代表意見を選びます。「休日の昼風呂でビールを飲む」、「ごとくの掃除や浴室のカビ取り」、「ベッドでネコに起こされる」など個性的な時間がたくさん挙がり、ひとつを選ぶのは難しい!そんな思いから生まれる会話でよそよそしかった会場の空気は一気に和み、あちらこちらから話し声と笑い声が聞こえてきます。「ステキでいいな、なのか、自堕落的でいい! なのか、どちらの観点で選ばれるか気になりますね」というスーさんと雨宮さんが見守る中、各グループで選ばれた意見を発表してもらいます。多数決や話し合いなどでそれぞれに選ばれた“自宅で過ごす好きな時間”は、「ベッドで白ネコと添い寝」、「ベランダで家庭菜園の生育を見守る」、「好きなバスソルトを入れてひたすら湯船につかる」など、幸せそうな光景が目に浮かぶ優雅で丁寧な生活を思わせるものから、「女性アイドルのライブDVDを流しながら断捨離」、「ソファで昼寝」といったものまでバラエティー豊かな意見が出揃いました。「土曜日にスーさんのラジオを聴きながらビールを飲む」と、壇上のスーさんも思わず立ち上がるほどの模範解答もありましたよ(笑)。どれも発表されるたびにあちらこちらから「あ~」や「わかる~」など同意する声が聞こえてきました。すっかり打ち解けた空気の中、第一部は終了。アンケートやグループワークの結果をもとにしたスーさんと雨宮さんのトークが楽しめる第二部へと続きました。トーク部分の記事はこちら↓ジェーン・スー×雨宮まみ対談オリンピック後がねらい目!?女子のための賢い家の買い方「お金持ちと結婚」はそうそうない!だったら先にマンション買おう/ジェーン・スー×雨宮まみイベント主催のモチイエ女子webはこちら!住まいに興味がある方はぜひのぞいてみてくださいね。Text/千葉こころ
2015年11月18日