澤田空海理(読み:さわだそうり)が主催するツーマンライブ『手 vol.1』が4月5日、渋谷PLEASURE PLEASUREで開催された。ライブタイトルにvol.1とあるように、このツーマンライブは今後シリーズ化する予定。記念すべき初回にあたるこの日は、澤田が敬愛するシンガーソングライター・古川本舗をゲストに招いた。まずは、アコースティックギターを携えた古川本舗が登場。夕焼け色の照明に包まれた古川の爪弾くアルペジオから、1曲目の「ordinaries」が始まった。吸った息をただ吐いただけのように自然な、しかし外の世界には安易に染まらないこの歌声の凛とした存在感は何だろうか。「夜」の空気をまとった古川の歌に、客席にいる一人ひとりが声を上げず、音も立てずに聴き入っている。観客にとっては、歌と自分が一対一になれるような贅沢な時間であり、自分が過去に置いてきたものに想いを巡らせられる貴重な時間だ。古川本舗対バンに呼ばれる機会はあまりないという古川。「今日はわたくし前座です。こういうことを言うと、やつはすごく嫌がるんだけど(笑)」という発言から読み取れたのは、澤田との飾らない関係性だ。MCでは、澤田のことを「アーティストとしてまっすぐで、すごくいいやつ」と称しつつ、「今日呼んでもらって、気恥ずかしいながらも嬉しいです。改めて澤田くん、ありがとう。そして来てくださった皆様もありがとうございます」と語った。古川はその後、4月24日に配信リリースする新曲「三分半 feat. mm.」や未配信曲も披露。ライブ終盤では「緊張しつつも楽しかった」と振り返り、「今年は社会性を身につけたい」「人と一緒にどんどんライブをしていきたい」と展望を述べたあと、澤田や観客へ再び感謝を伝えた。そして「ベイクドパンケイクス」で鮮烈な印象を残して終了。澤田空海理のステージは、SE代わりの朗読音声からスタート。しばらくして登場した澤田は、ステージセットのベンチに腰掛け、アコースティックギターを鳴らしながら「可笑しい」を歌い始めた。澤田の楽曲には主人公の心の声や実際に発した声、思考の足跡や感情の移り変わりが詞になっているものが多い。そしてライブだと、呟くように歌ったり、声を思いきり張ったりといったボーカルの振れ幅によって、それが表現される。観客は、曲の主人公の心情に自分を重ねながら、あるいは重ならない分の距離を内省の種に変えながら、音楽に浸っていたことだろう。澤田空海理「またねがあれば」「薄荷飴」と春の曲を続けて披露したあとのMCでは、古川や来場者、この日のライブをともに作ったスタッフに向けて、「本当にありがとうございます。夢が一個叶ったような気がしています」と伝えた。自分が一番楽しむつもりでいるからMCでは好きなことを喋ろうと、事前に内容を考えてこなかったとのこと。観客へ語りかける時の声色がやわらかかったこと、また、古川について語るときの声色が明るかったことが印象的だった。その後は、ライブの前々日に配信リリースした新曲「作曲」をピアノアレンジで披露。澤田空海理「作曲」MVさらに、古川本舗の楽曲「スカート」「東京日和」を前者はギター、後者はキーボードの弾き語りでカバーするなど、この日ならではの特別な場面が続いた。ライブの終わりが近づく中、「僕はみんなに悲しんで帰ってほしいんです。思い出すこといろいろとあるだろうし。そういうトリガーになりたいと思います」と観客に伝えた澤田。ラスト2曲、「振り返って」「遺書」で拍手もせずに聴き入っていた観客の姿を見るに、この日披露された楽曲の一つひとつは聴く人の心に強く残ったはずだ。深い余韻とともに、ライブは幕を閉じたのだった。Text:蜂須賀ちなみPhoto:星野健太<公演情報>澤田空海理 ツーマンライブ『手 vol.1』4月5日(金) 東京・渋谷PLEASURE PLEASURE出演:澤田空海理 / 古川本舗セットリスト■古川本舗1. ordinaries2. ナイトクルージン3. ライフタイムサウンドトラック4. HOME5. 知らない6. World borderline7. クロエ8. 三分半9. ベイクドパンケイクス■澤田空海理1. 可笑しい2. またねがあれば3. 薄荷飴4. 作曲5. 已己巳己6. 望春7. スカート(カバー / オリジナル:古川本舗)8. 東京日和(カバー / オリジナル:古川本舗)9. 振り返って10. 遺書<リリース情報>澤田空海理 配信シングル『作曲』配信中澤田空海理『作曲』ジャケット【収録曲】1. 作曲2. 作曲(instrumental)配信リンク:公式サイト:
2024年04月08日澤田空海理が、メジャー3rdシングル『作曲』を4月3日(水) にリリースすることを発表。同日20時より表題曲「作曲」Music Videoがプレミア公開されることも決定した。本作は、澤田が生活と音楽の真ん中を手探りで見つける、日常の延長線上を描いたナンバー。澤田にとって作曲は生活そのもので、嘘や誇張なく、自分に誠実に生活することから音楽は生まれるという。本楽曲は、さくら味を表現するための言葉選びよりも、春を食べたいという感情が優先された。併せて、澤田本人のコメントが到着した。■澤田空海理本人コメント私は春を食べたい。曲を作る、で作曲ですがその本質は何なのかと時に考えます。日々の些事を音楽へと昇華することは容易ですが、果たしてそれだけが作曲なのでしょうか。「生活」と「作曲」を切り離す方もいれば、そのふたつは地続きであると考える方もいらっしゃいます。私は間違いなく後者です。裏返せば、「生活」が停滞した時、「作曲」は立ち行かなくなります。では「生活」を「作曲」のための、いうなれば発生装置のようなものとして扱えば良いのでしょうか。日録から歌詞を引っ張り出すのではなく、歌詞にするに値する経験を自ら探し求める姿は求道者のそれに映るかもしれませんが、言ってしまえば本末転倒です。曖昧な境界線の上を歩くことでしか書けない情景が在るはずで、それこそ歌を歌たらしめるものだと私は信じます。さくら味って実のところ何味なのか、私は知りたくありません。私は春を食べたいのです。「作曲」MV※4月3日(水) 20:00 プレミア公開<配信情報>メジャー第3弾配信シングル『作曲』『作曲』ジャケット4月3日(水) 配信リリース【収録曲】1. 作曲2. 作曲(instrumental)配信リンク:<ライブ情報>『手 vol.1』(SOLD OUT)4月5日(金) 東京・渋谷PLEASURE PLEASUREOPEN 18:00 / START 19:00出演:澤田空海理 / 古川本舗公式ホームページ:
2024年03月30日毎日新聞出版株式会社は、2022年7月4日に直木賞作家・澤田瞳子さんの歴史小説『恋ふらむ鳥は』を発売します。『恋ふらむ鳥は』書影(帯あり)「誰かの娘、妻、そして母としてではなく、一人の人間として生きる――」飛鳥の動乱を生き抜いた万葉の歌人、額田王(ぬかたのおおきみ)の激動の半生従来の額田王像にとらわれない物語構成、女性の自立、壬申の乱からちょうど1350年など、2022年の今、ぜひ読んでいただきたい要素がぎっしりとつまった一冊です。【本書の内容】古しへに 恋ふらむ鳥は 杜鵑(ほととぎす) けだしや鳴きし 我が念へるごと時は7世紀。飛鳥の世に生きた一人の女、額田王(ぬかたのおおきみ)は子まで成した大海人王子(おおあまのみこ)と別れ、その兄、葛城王子(かつらぎのみこ)の仕切る宮城で宮人として勤めに邁進する。女の身で、一人の人間として歌詠みとして生きる道を模索するも、葛城の死、大海人の挙兵でその運命は一転する。白村江の大敗、叔父と甥が争う壬申の乱……。動乱の飛鳥の世を生き抜いた額田王の運命はいかに。【書誌情報】書籍タイトル: 『恋ふらむ鳥は』著者 : 澤田瞳子価格 : 2,200円(税込)発行 : 毎日新聞出版判型 : 四六判・上製ページ数 : 568ページISBN : 978-4-620-10857-5 【著者プロフィール】澤田瞳子(さわだ・とうこ)1977年、京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒業、同大学院博士前期課程修了。2011年、デビュー作『孤鷹の天』で第17回中山義秀文学賞を受賞。13年『満つる月の如し 仏師・定朝』で本屋が選ぶ時代小説大賞2012ならびに第32回新田次郎文学賞を、16年『若冲』で第9回親鸞賞を、20年『駆け入りの寺』で第14回舟橋聖一文学賞を、21年『星落ちて、なお』で第165回直木賞をそれぞれ受賞。近著に『輝山』『漆花ひとつ』がある。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月04日第165回直木賞作家澤田瞳子氏トークイベント「松花堂文化サロン京都やわたで紡ぐ創作の糸」を令和4年3月21日(月・祝)に八幡市立松花堂美術館(京都府八幡市)にて開催致します。イベントURL: 澤田瞳子氏トークイベント「京都やわたで紡ぐ創作の糸」について松花堂美術館は、江戸時代初期を代表する文化人であった松花堂昭乗ゆかりの美術館です。その昭乗が当時の文化人と交流した遺徳をしのび、現代の「松花堂文化サロン」として「創作」をテーマとしたトークイベントを開催。古来から京の都の守護神であった国宝・石清水八幡宮を中心とした、歴史・文化が豊富な「京都やわた」を舞台に、創作について語ります。ゲストは歴史小説家であり直木賞作家でもある澤田瞳子氏、聞き手は松花堂美術館館長と並木学芸員。※コロナ禍であることを鑑み、当館では初となる、オンライン同時配信も実施します。澤田瞳子氏Ⓒ文藝春秋開催概要日時: 令和4年3月21日13時~14時30会場: 八幡市立松花堂美術館アクセス: 京都府八幡市八幡女郎花43-1JR京都駅・大阪駅から最寄駅まで約30分参加費: 会場参加2,000円 オンライン参加1,000円3月上旬刊行予定の新刊「漆花ひとつ」の名前入りサイン本も同時購入可定員: 有お申し込みはこちら : 松花堂美術館とは庭園は約20,000㎡の広さがあり、文化財に指定・登録されている草庵「松花堂」、泉坊書院のほか、小堀遠州が松花堂昭乗と共に創作した茶室「閑雲軒」を含む松隠、千宗旦好みの四帖半の茶室がある梅隠、江戸時代から続く京の数寄屋大工が建てた竹隠の三棟の茶室があります。美術館の主な収蔵品は、草庵「松花堂」や泉坊書院に付属する内装品、松花堂昭乗およびその門人に関連するもの、そして八幡市にゆかりある美術品や資料等です。展覧会は、春と秋に企画展・特別展を開催するほか、年に3回ほど館蔵品を中心とした展示をおこなっています。松花堂庭園(外園部分)美術館展示室本イベントに関するお客様からのお問い合わせ先MKトラベルTel:075-662-1700 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年02月16日俳優の佐藤流司が主演を務める舞台『笑ゥせぇるすまん』THE STAGEの公開ゲネプロが26日、品川プリンスホテル ステラボールにて行われた。同作は『忍者ハットリくん』や『怪物くん』などで知られる藤子不二雄A原作のブラックユーモア漫画の舞台化作。昨年2月に上演が発表され、佐藤が喪黒福造役という意外なキャスティングで話題となっていたが、新型コロナウイルスの影響により上演中止となっていた。この度、改めて3月〜4月に再度上演をした。佐藤は黒の衣装でスタイリッシュな喪黒福造に。「あなたのココロのスキマ、お埋めします。ドーン!」と決め台詞も飛び出すだけでなく、原作の持つダークな空気をダンスでも表し、コミカルな演技の中にも恐ろしさを滲ませた。出演は佐藤のほか、松田昇大、石橋弘毅、富岡晃一郎、澤田育子、南誉士広、池村匡紀、藤村聡、掛川僚太、伊藤彩夏、露詰茉悠。上演は品川プリンスホテル ステラボールにて3月26日〜4月11日。○佐藤流司 コメント皆様、お待たせ致しました。笑ゥせぇるすまん THE STAGE遂に開演です。いや、怪演です。先に言っておきますが、割としっかり体力を使う舞台です。勿論我々キャストもそうですが、お客様が、で御座います。なかなかの物量をなかなかのスピードで行きます。ついてきてください。しかし、観劇を終えた貴方は、えもいわれぬ多幸感を味わう事になります。「明日からも頑張ろう」って、思える筈です。ホラーでブラックなユーモアなのに、なぜか心が温かくなります。お楽しみに。○演出:小林顕作 コメントこの世の中に正解は無い。最近生きてて、特に思う事です。作品創り、初めて出会う人々とのコミュニケーション、演劇行為それ自体。どうあがいても正解がありません。ものすごく自己中な事言っていいですか。そんな中、ぼくは演劇を創る時、「ダントツで世界一自分が面白い」と思って創っています。創る人々はみなそうだと信じたいとも思っています。佐藤流司は世界一面白い俳優、世界一狂っているキャスト陣、世界一有能なスタッフ陣!そして、世界一優しいお客様。お客様がどうか世界一楽しんでくださいますように。
2021年03月26日俳優の佐藤流司が出演する、舞台『笑ゥせぇるすまん』THE STAGEの上演決定が24日に明らかになった。同作は『忍者ハットリくん』や『怪物くん』などで知られる藤子不二雄A原作のブラックユーモア漫画の舞台化作。昨年2月に上演が発表され、佐藤が喪黒福造役という意外なキャスティングで話題となっていたが、新型コロナウイルスの影響により上演中止となっていた。この度、改めて3月〜4月に再度上演が決定した。演出は學蘭歌劇『帝一の國』シリーズや舞台『パタリロ!』シリーズなど、2.5 次元ミュージカルでも独特のセンス で笑いを追求する演出が高い評価を得ている小林顕作が務め、全身黒づくめで不気味な雰囲気を漂わせる喪黒を、佐藤が音楽にのせてスタイリッシュに演じる。今回は昨年公開されたソロビジュアルに加え、喪黒に翻弄される人々の運命を暗示しているかのような新たなビジュアルも公開。また上演決定記念として、25日21時より主演の佐藤と演出の小林顕作によるSHOWROOM生配信も行われる。内容や楽曲に関する話など舞台の謎に迫り、生配信ならではの質問受付も予定している。出演は佐藤のほか、松田昇大、石橋弘毅、富岡晃一郎、澤田育子、南誉士広、池村匡紀、藤村聡、掛川僚太、伊藤彩夏、露詰茉悠。上演は品川プリンスホテル ステラボールにて3月26日〜4月11日。
2021年01月24日90年代から愚直に駆け抜けてきた2劇団の、看板女優たちが立ち上げたユニット「good morning N°5」。その新作公演『ただやるだけ』が、11月19日(木)に開幕する。『拙者ムニエル』の澤田育子と、『カムカムミニキーナ』の藤田記子。それぞれの舞台で、劇世界を背負い投げしかねない勢いの熱演を見せる看板女優たちだ。小劇場演劇の酸いも甘いも噛み分けたふたりが、「面白いことがやりたい、というか、面白いことしかやりたくないッ!!」との切実な志を掲げて立ち上げたユニットが『good morning N°5』。このたび、結成13周年を記念して上演されるのが、問題作の予感あふれる『ただやるだけ』である。これまで狂おしいほどの愛や屈折やオンナの性(さが)を、ダイナミックに舞台に乗せてきた彼女たち。昨年、澤田の作・演出で上演された『どうしようもなくて、衝動。』は、2019年浅草九劇大賞を受賞した。回を重ねるごとにその評判は高まり、SNS上でファンを公言する演劇人も少なくない。しかも、決して似通った色合いの表現者だけに愛されているのではなく、応援者が多方面から出現して、フォロワーを驚かせている。今回のキャスティングは、そんな彼女たちの熱い渦が結実した形だ。出演者の筆頭には、百戦錬磨のひとり芝居職人・入江雅人。『どうしようもなくて、衝動。』からの連続登板である。意外な伏兵が、劇団「ラッパ屋」の弘中麻紀だ。ウェルメイドなコメディを得意とする劇団からやって来て、身一つで渦の中に飛び込んだ。そして今作の音楽も担当する、中村中。歌姫の枠に収まらない、あらゆる活躍ぶりを見せてくれるはずである。掛け値なしで、ハードな企画だ。客席数を大幅に減らし、感染症予防のための対策をすみずみまで凝らして、大赤字必至の長期公演。公式サイトではクラウドファンディングが告知されており、そのリターンは上演台本やDVDはもちろん、マフラータオルやオリジナルTシャツなど、見ているこちらが心配になってしまうほどの出血大サービスぶり。他には何も望まない、ただただ、面白いことがしたい。そんな彼女たちの熱と叫びが、下北沢に分厚く轟く。公演は12月13日(日)まで、東京・下北沢シアター711にて。文:小川志津子good morning N°5『ただやるだけ』作・演出:澤田育子音楽:中村 中出演:入江雅人 / 藤田記子 / 千代田信一 / 弘中麻紀 / 藤原祐規 / 中村 中 / 平井亜門久保田南美 / 武田裕子 / 高久瑛理子 / 澤田育子2020年11月19日(木)~2020年12月13日(日)会場:東京・下北沢シアター711期間中11月23(月・祝)14:00、30日(月)19:00、12月5日(土)19:00の回は生配信も実施。アーカイブは各公演日より4日間予定、チケットは各公演、開演30分前まで購入可能。詳細は劇団公式サイトへ公演支援プロジェクト クラウドファンディング
2020年11月19日拙者ムニエルの澤田育子とカムカムミニキーナの藤田記子、ふたりの俳優がタッグを組んだユニットgood morning N°5(gmn5)。今年で12年目を迎える彼女たちの新作『どうしようもなくて、衝動。』が、本日9月26日から東京・浅草九劇で上演される。演劇ならではのライブ感、いま目の前で生身の人間が立って物語を紡いでいるということ、それをいやというほどぶつけられるのがgmn5の芝居だ。メンバーのふたりが、苦労をいとわず、このユニットでの公演を続けているのは、タイトルにもある通り「衝動」に突き動かされてのことにちがいない。ふたりの考える「面白いこと」「やりたいこと」を詰め込んだ結果、濃厚すぎるまでの芝居が繰り広げられることになる。今回は、ゲストとして入江雅人が参加する。今作で「演劇人生史上最も歌い踊っている」という入江。この世界でどんなふうに動き回るのかを見届けたい。ちなみに、旗揚げ以来gmn5にオリジナルの曲を書き下ろしているのは米米CLUBのフラッシュ金子だ。これだけ密度の濃い芝居をやりながら、飲食自由、おしゃべりも厳禁ではないというのが面白いところ。演芸場や野球場に行った感覚で気軽に楽しめるという点では、間口の広い団体かもしれない。ふだん、下北沢で公演を行うことが多い彼女たち。しかし今回はシモキタを飛び出し、浅草での上演となる。そのためチラシにはそれを印象づけるために「浅」「草」の文字を散りばめたあらすじを載せた。「本編とはほとんど関係ありません」と明記されているものの、このあらすじにある程度沿ったものになるとの話もある。だとすれば、今回も、いまこのとき、そして浅草というこの場所ならではの芝居が観られそうだ。文:釣木文恵
2019年09月26日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Substance』澤田育久「無個性な駅構内(公共空間)を切り取っていく行為は、写せば写すほど自分の感情と切り離され抽象さを増し、人工的な被写体の連続する構成は重さねれば重なるほど、物質的なメディウムに還元されていく。普段、私たちが目にする空間をなるべく感情的な高揚や美的な感覚から遠ざけ、淡々と無機質な物質として鑑賞者に提示することで、無個性な環境の異質さ歪さを増幅させていく。この作品集『Substance』は澤田が捉えた写真と、改めて空間に配置された作品を同じ時間軸に並べることで見えてくる視点を中心に構成されている。ページを捲ることによって変化する写真の重なりと構成は作家の視点と見る側の視点がクロスしながら、澤田が常に意識する被写体との距離を体現しているような感覚に落ちていく」(Publisher’s Description)駅の壁や柱、階段、シャッターなどを断片的に撮影した写真を、現代アート作品を見せるかのように提示する澤田育久の作品集。本書は、異なるサイズのページを階段状に綴じ、後ろページのイメージと前ページの重なりがもらたす視覚的効果も含めて体感するスタイルの本となっている。今回、写真集の刊行を機に、東京・恵比寿にある路上から見ることができるディスプレイ型ギャラリー「CAGE GALLERY」と、澤田育久が代表を務める神保町のオルタナティブ・スペース「The White」で展覧会が開催される。「CAGE GALLERY」では、空間に吊るした写真同士の関係性、写真と空間の関係性を考察。「複数の写真に写されている関係性を同時に見ることによって、新しいイメージを獲得することができるのではないか? 」という考えに基づき、空間に配置したプリント、それらイメージが持つ関係性を衝突させて、フレームの外まで写真を拡張させるという展示を試みる。澤田育久は、1970年東京生まれのフォトグラファー/作家。2012から2013年に「The Gallery」、2014年よりオルタナティブ・スペース「The White」を主宰する。これまで、2011年に個展「closed circuit」(TOKI Art Space/東京)、2012年11月から1年間にわたり毎月新作による連続展「closed circuit, monthly vol.1-vol12」(The Gallery/東京)などで作品を発表してきた。書籍は、2017年に自身のレーベル・The Whiteより写真集「closedcircuit」を刊行。2018年10月にRONDADEより今回紹介した最新作を「substance」発表している。【書籍情報】『Substance』写真:澤田育久出版社:Rondadeソフトカバー/120ページ/260×400mm発刊:2018年価格:6,200円■Shelfオフィシャルサイトで『Substance』を購入する【展覧会情報】substance Ikuhisa Sawada会期:11月27日〜2019年1月14日会場:CAGE GALLERY住所:東京都渋谷区恵比寿2-16-8 1F澤田育久展会期:12月3日〜15日会場:The White住所:東京都千代田区猿楽町2-2-1 #202時間:13:00〜19:00休廊日:日・月曜日
2018年11月10日「非常識人の非常識人による非常識人のための非常識なステージ」というコンセプト、good morning N°5の澤田育子が脚本・演出を手掛け、その全貌が謎につつまれていたハダカ座公演Vol.1『ストリップ学園』。1月12日の初日に先駆けて公開ゲネプロが行なわれた。ハダカ座公演vol.1「ストリップ学園」チケット情報脚本・演出を務めた澤田が「好きなものだけを詰め込んだ」と語る今作の舞台となるのはストリッパーを目指す少女たちが通う『ストリップ学園』。幼い頃に見たストリッパーに焦がれ田舎から出てきた古谷大和演じるラン、ストリッパーの母親を持つ葉子、貧乏育ちでお金のためにストリッパーを目指す芹沢尚哉演じる朋美、そして一見ストリップ学園に似つかわしくないお嬢様育ちの藤原祐規演じる姫華……。それぞれ違う境遇の4人が、伝説のストリッパー「アゲハ」の称号を目指し切磋琢磨していく姿を、「清く、妖しく、美しく」の通り、元気よく、色っぽく、華やかな歌とダンス、そして熱量たっぷりの芝居で魅せた。公演後の会見では、澤田のラブコールで出演した小林顕作が「澤田さんの舞台は観るものだと思っていたので、稽古場に行って一日目で後悔しました(笑)」と話し、キャストたちが思わず笑う場面も。「そのくらいに稽古は激しいんですが、若者達が一生懸命頑張ってくれているのでそれに後押しされて僕も頑張れました(小林)」と語った。今回メインキャスト最年少となる芹沢は「経験豊富な先輩方に囲まれて、稽古から刺激的な現場でした。今回は“心と体を丸裸に”がテーマ、観に来たみなさんが晴れやかな気持ちで元気いっぱい帰れるよう、全力で魂こめて演じていきたいと思います」と意気込んだ。「やっとやっと迎えた初日」と話す古谷は「初日の幕が開いて、どんな風になるのかワクワクしています。最初からずっといい座組にいるな、と思えているし、千秋楽のことを考えたら寂しいくらい」と、公演、そして座組に対する熱い思いを覗かせた。石田は今作の衣装変えの多さに触れ、「だいたいの舞台は袖にはけたら休めるんですが、この作品は袖でもずっと汗を流して着替えています。1時間50分の間ずっと汗を流し一生懸命、精一杯頑張っているので、皆さんにも全力で楽しんでいただきたいです」と話した。そのバックボーンから印象的なシーンが多い姫華を演じる藤原は「限界を超えるほどの稽古をしてきたつもりでしたが、こうしてゲネプロを通しお客様に入っていただいた状態だともう一段階上がった感じがしました。限界のその先に見える景色をお客様に見せて圧倒したいと思っています」と語った。物販では一部シーンで使用可能な、ストリッパーたちに渡せるチップや、ストリップの定番・リボン投げを模した紙テープを販売。ぜひストリッパーたちと一緒にハダカ座を盛り上げて。また全公演、終演後にストリッパーやキャストたちによるお見送りも。公演は1月20日(土)まで、東京・新宿FACEにて公演中。
2018年01月16日舞台版『ドラえもん のび太とアニマル惑星(プラネット)』が2017年3月に上演されることが27日、わかった。同作は藤子・F・不二雄作『ドラえもん』大長編シリーズの同名映画が原作。のび太がピンクのモヤをくぐると動物が人間の言葉を話すアニマル惑星にたどり着き、惑星を守るために立ち上がる。鴻上尚史作・演出で2008年に上演され、今回が9年ぶりの再演となる。のび太役は、ミュージカル『テニスの王子様』、舞台『弱虫ペダル』、ミュージカル『刀剣乱舞』などで活躍する俳優・小越勇輝が務め、ヒロイン・しずか役は乃木坂46の樋口日奈に。またジャイアン役に皇希、スネ夫役に陳内将が決定した。他、佃井皆美、嶋村太一、澤田育子が出演する。東京公演は2017年3月26日~4月2日、サンシャイン劇場にて行われる。また、福岡公演はキャナルシティ劇場にて4月7日~9日、愛知公演は刈谷市総合文化センター 大ホールにて4月14日~16日、宮城公演は多賀城市民会館にて4月21日~23日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて4月29日~30日。
2016年12月27日キヤノンマーケティングジャパンは、写真家・鶴巻育子氏による企画写真展「3[サン]」を東京都港区南青山のスパイラルガーデンにて開催中だ。会期は4月29日まで。展示時間は、11時~20時。入場は無料。2015年3月末に発売されたキヤノンのレンズ交換式ミラーレス・デジタルカメラ最新機種「EOS M3」で撮影した作品が展示されている。○心地よいスナップ作品に触れる、幸せなひととき展示作品は、写真家の鶴巻育子氏がEOS M3でドイツ、ニュージーランド、ハワイの3カ国にて撮影したものだ。EOS M3のカタログ掲載用に、実機を使って撮影された作品から選り抜いた、計33点を展示。どれもEOS M3の高画質、チルト式液晶、高速AF、デュアルアクシス電子水準器表示など、その特長を十分に生かした上で、彼女の視線が捉えた優しい光が溢れる作品に仕上がっている。ちなみに、写真展のタイトルである「3[サン]」とは、EOS M3の3、3カ国の3、写真の中に写されているSUN(太陽)など、写真に関係する「サン」を総称して「3[サン]」と表現しているとのこと。EOS M3で鶴巻氏が見つめた一瞬の数々を美しいプリントで、ぜひ味わっていただきたい。鶴巻氏に、今回の写真展の見どころについてお話を伺った。鶴巻氏「作品それぞれももちろん見ていただきたいですが、展示全体の雰囲気も感じていただけたら嬉しいですね。会場が大きいので、大きな一面に不規則にパネルを配置したり、特に好きな作品は大判にして吊るしたりと、ここでなければできない展示に挑戦しています」展示方法といえば、3カ国で撮影された作品を撮影地別や時系列といった順番、区切りの順なく並べているのも面白い。鶴巻氏「ドイツ、ニュージーランド、ハワイという、文化や歴史の異なる3つの地で撮影はしていますが、私が表現したい気持ちや感動は、時間や場所という概念では区切れません。すべての写真がひとつの世界観の中にあるんです。そんな理由から、パネルのサイズや縦位置、横位置なども含めて、感じるまま自由に配置してみました」また、鶴巻氏の作品のほか、EOS M3の設計時に使用したデザインスケッチやモックアップ、EOS M3の製品、アクセサリーなどが展示されている。会場であるスパイラルガーデンの最寄り駅は東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」B1出口前。もしくはB3出口より渋谷方向へ1分。詳細はスパイラルガーデンのWebサイトを。●鶴巻育子プロフィール東京生まれ。写真を本格的に学びはじめたのは、社会人になってから。広告代理店に勤めながら写真学校へ。その後、ブライダル写真事務所、カメラマンアシスタントを経て、写真家の道を歩む。カタログや雑誌の撮影、写真雑誌の執筆・撮影の他、ワークショップやセミナーなども行っている。写真関係の著書多数出版。○EOS M3が当たる!来場記念キャンペーン実施中!!写真展「3[サン]」に来場のうえ、写真展の感想をTwitterまたはFacebookに投稿すると、EOS M3が抽選で1名にプレゼントされる。詳しくは別記事『キヤノン、写真展「3[サン]」来場者から1名にEOS M3をプレゼント』を参照いただきたい。
2015年04月27日キヤノンマーケティングジャパンは、東京都港区のスパイラルガーデンにて、写真家・鶴巻育子氏による企画写真展「3[サン]」を4月24日から開催する。ミラーレスタイプのレンズ交換式デジタルカメラ「EOS M3」で撮影した作品33点を展示する。入場は無料だ。開催期間:2015年4月24日~4月29日開催時間:11時~20時会場:スパイラルガーデン(東京都港区)同写真展では、鶴巻氏がドイツ、ニュージーランド、ハワイの3カ所を旅して撮影した作品を展示する。作品はいずれもEOS M3で撮影されたものだ。作品のほか、EOS M3を製品化するにあたってのスケッチやモックなども展示する。(c)鶴巻育子
2015年04月03日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・渋谷の支店 NADiff modern(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura地下1階)です。■「澤田知子 FACIAL SIGNATURE」澤田知子「顔は印鑑や署名のようなもので、その人それぞれのID、本人を証明するものだと思う」の言葉にあるように、1998年に『ID400』という、400 通りに自身の姿を変えた証明写真の作品を発表して以来、セルフポートレイトを手法として多くの作品を生み出してきた澤田知子。約8年振りとなる今回の新作『FACIAL SIGNATURE』は、作家がニューヨークで生活をしていた体験が元になっている。「人は何を、どこを見て個人を判断しているのか知りたいと思い、様々な東アジア人に見えるように変装した」という考察の下、300点のセルフポートレイトを撮影した。ページを捲るたびにこちらを直視する女達。どこかで見たことがあるような、誰かに似ているような、自分自身を見ているような、人間のアイデンティティの強さと儚さを浮き彫りにし、見る者に正面から問い掛ける。ナディッフ本店を有する複合アートスペースNADiff A/P/A/R/T 2F MEMにて現在開催中の「澤田知子FACIAL SIGNATURE」展は4月19日まで。18日にはナディッフアパートにて、本人を招いた出版記念トーク&サイン会開催も開催される。【書籍情報】「澤田知子 FACIAL SIGNATURE」著者:澤田知子出版社:青幻舎言語:日本語ソフトカバー/320ページ/B6発刊:2015年価格:5,000円
2015年04月02日