○「性の不思議」ミジンコからヒトへヒトは自分が「高度な生物」と思っているかもしれませんが、本当でしょうか? 体長わずか数mmのミジンコは通常メスだけの女性社会。ところが環境が悪化するとオスを生み、さらに生き抜くために「強い卵」を作ります。人間の「性の常識」が覆されると同時に、驚くべきサバイバル術を持っているのです。生き物から学ぶことは、たくさんあるのです!そこで自然科学研究機構・基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)に環境生物学の第一人者である井口泰泉(たいせん)教授をたずね、生き物の「性」や「サバイバル」について伺いました。2回に分けて紹介します。前半は「男は本当に必要?」。気になる「性」のお話しです!○1. 「男って必要?」 - 女性上位のミジンコ社会人間界には男と女が存在します。男と女がいなければ、子どもは生まれない…これ、生物界の常識と思っていませんか? ところがメスがメスだけを生む生き物がいるのです。「ミジンコは通常、メスしかいません。アマゾネス(女性上位)なんです」と井口教授は笑います。ミジンコはエビや蟹の仲間の甲殻類で、川や湖沼、田圃にいる体長1~5ミリの小さな生き物です。交尾をしない(単為生殖)で3日に一回、30匹ほどの卵を産む。親は生まれた卵を背中に背負って育て、卵が孵化すると水中に放出します。生まれるのはメスばかりで孵化後約1週間で親になり、また卵を産む。環境がいいと、ミジンコは爆発的に増えていくそう。どの過程にもオスは関わっていないのです。「アブラムシも同じようにメスだけで増えていきます。一方、オスがオスを生む生き物はいません。生物界は女性上位。人間界だって女性のほうが大事ですよね?(笑)」(井口教授)○2. 環境が悪くなると、オスの出番生き延びるための「耐久卵」づくりでは、ミジンコ界にオスはまったく必要ないのでしょうか?「環境が悪くなったときがオスの出番です」。ミジンコにとって環境が悪くなる時とはどんな時? 例えば餌である藻類が不足したり、日の長さが短くなったり、水温が下がったりすると、オスが生まれるようになるというのです。そして、オスの役目はこの次の段階にあります。「オスのミジンコはメスと交尾して『耐久卵』を生みます。この耐久卵は乾燥に強く、たとえば20年間、水を与えずに机においておいても、再び水を与えればメスが二匹産まれます。ミジンコが自然に生み出した『生き残るための戦略』なのです」井口教授によると、ミジンコがこの戦略を使うのは、たとえば田んぼの稲刈り時だそう。「田植え時期には水があるし、餌である藻もあります。でも秋の稲刈りの頃には田んぼの水はなくなっています。ミジンコにとって『環境の悪化』です。そこでミジンコはオスを生み、耐久卵を作り、水が無く温度が低い冬を生き延びるわけです。そして春になり、再び田んぼに水がはられると、耐久卵からメスが生まれてくるのです」。そして生まれたメスはまたメスを次々に産む、という通常サイクルに戻るそうです。環境悪化時にオスが登場し、耐久卵を作る。いざという時に助けてくれるオスは、やはりミジンコにとって、頼りがいのある貴重な存在のようです。○3. 「オスになるスイッチ」って?ところでミジンコはどのような仕組みでオスを産むのでしょうか?井口教授らは約10年前、ペット用のダニ・ノミの駆除剤をオオミジンコの容器にほんの少し入れたときに、オオミジンコがオスばかり産むことを偶然、発見しました。駆除剤を調べると、『幼若ホルモン』というホルモンの構造を少し変えた物質が使われていました。幼若ホルモンは昆虫の脱皮を遅らせるホルモンで、ノミやダニが成虫になるのを抑制することで駆除剤として機能していたのです。井口教授らはこの幼若ホルモンが、ミジンコがオスを産むときに関わっていることを、突き止めました。では幼若ホルモンがミジンコのオスにどう関係するのでしょう。「幼若ホルモンは『オスになる遺伝子』のスイッチを入れるんです」(井口教授)。「ミジンコの卵が発生する時、幼若ホルモンが作用すると、『オスになる遺伝子』のスイッチが入ります。すると産まれるミジンコはオスばかりになるのです」。このミジンコの『オスになる遺伝子』の実体を、井口教授の研究チームは世界で初めて明らかにしました。ミジンコは人間と違い、メスもオスも同じ遺伝子を持っています。スイッチが入らなければメスしか産まれません。しかし、日のあたる長さが短くなったりして環境が悪化すると、ミジンコの体内で幼若ホルモンが作られ、卵に働いて「オスになるスイッチ」を押す。するとオスが産まれることが、井口教授らの実験により確認されています。○4. そもそも性の決まり方は?温度で性が決まるワニやカメミジンコの場合、環境が性を決めるとはユニークです。さらに井口教授によると「温度で性が決まる動物もいます」とのこと! 「たとえばワニは卵の孵卵温度がだいたい33.5度ぐらいだとオスになり、30度ぐらいだとメスになります。温度が高いとオスになるのです。でもカメは反対で、温度が低いときにオスになります」温度でオスかメスかが決まったり、ミジンコのように環境によって、オスになる遺伝子のスイッチが入ったりするなら、人間でも同様のことが起こりえるのでしょうか?「起こりません(笑)」と井口教授はきっぱり。「ヒトの場合はオスの遺伝子とメスの遺伝子が違いますよね。ヒトはXとYの性染色体をもっていて、XXならメスになり、XYならオスになる。つまりY染色体がオスを作ります。メスにはY染色体はないからオスになれない。それがヒトのようなほ乳類の性の決定のしかたです」一方、ミジンコやワニは性染色体を持たない。ミジンコの遺伝子はメスもオスも同じで、「オスのスイッチ」が入るかどうかで、性が決まるというわけです。「ただし、性染色体で性が決まるか、環境で性が決まるかの違いはあるものの、性が決まった後に精巣を作る働きをする遺伝子は、ヒトもワニもそれほど変わらないのです」違っているようで似ているところもあるのが、生物研究の面白さ、奥深さでもあります。○5. ヒトもミジンコも「生まれる前」が肝心!ミジンコがオスになるのは、卵が発生中に幼若ホルモンが働いたときだと書きました。井口先生によると、「たった一時間働いただけでオスになる」そうです。つまり「産まれる前の卵の段階が大事」ということです。ワニも卵が育っている段階で女性ホルモンを外から卵の殻に塗ると、中に染みこみ「本来ならオスになる温度でメスになってしまう」そうです。井口教授は「産まれる前の卵や胎児の状態が一番、環境の影響を受けやすい。人間の場合も同様で、妊婦さんは気をつけてほしい」と言います。妊婦さんが気を付けるべきものに、化学物質があります。環境中に放出されている化学物質の中にはホルモンと同じように作用するものがあり、井口教授らはこれを「環境ホルモン」と名付けました。環境ホルモンは1990年代後半から世界的な大問題となりました。たとえば、プラスチックを柔らかくする可塑剤も環境ホルモンといわれています。可塑剤は化粧品などにも含まれていますが、たくさん吸った妊婦さんから生まれた男の子を調べると 肛門からペニスの先端までの距離(生殖突起間距離)が少し短いという調査結果があるそうです。「オスがメス化しているのでは」という報告は他にも出ています。大人は肝臓の働きで化学物質は体外に出されますが、一番影響を受けるのは胎児と、肝臓がまだ発達していない乳児です。「最近は環境ホルモンの話題が少なくなりましたが、問題が解決したわけではありません。子供達について継続して調べ、成長後に生殖器の長さが戻るのか、生殖影響があるのかを調べる必要があるのです」現在、環境省では約10万組の親子を対象にした疫学調査「エコチル調査」を行っています。赤ちゃんがお腹にいる時から12歳まで定期的に健康状態を確認し、化学物質の子どもへの影響を見ていくというものです。日本だけでなく、米国や欧州、韓国も参加する世界的取り組みです。後半となる次回は、ミジンコの意外なサバイバル術や、井口教授がNASAから依頼され、ケネディ宇宙センターに隣接する野生保護区のワニを捕獲(釣り竿で!)、調査した話などを紹介します。また、井口教授も登壇する生き物の驚きの能力に関するシンポジウム「第18回 自然科学研究機構シンポジウム -生き物たちの驚きの能力に迫る-」が3月22日(日)に東京・一ツ橋の学術総合センターにて開催されます。今回の話を読んで、生き物に興味を持った方は、ぜひ参加してみてください。きっと、これまで知らなかった、生き物たちの神秘の世界を見ることができるはずです。(後編は3月16日の掲載予定です)○「第18回 自然科学研究機構シンポジウム」テーマ:「生き物たちの驚きの能力に迫る」日 時:2015年3月22日 10:00~17:00会 場:学術総合センター(一橋講堂)東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター2階参加費:無料申込方法:専用の申込みフォームにアクセスし、必要事項を記入○井口泰泉 教授のプロフィール自然科学研究機構 基礎生物学研究所 教授・理学博士専門は内分泌学、環境生物学2011年 日本動物学会賞受賞2013年 環境保全功労者表彰著書に「内分泌と生命現象(培風館)」などがある
2015年03月12日「社会貢献していますか?」 この質問にどれだけの人がイエスと答えられるでしょう。社会貢献なんて堅苦しいし、自分とは別世界のことに感じる人は少なくないでしょう。実はわたしも、その一人。そもそも自分が社会に貢献するなんて10年早い、と思っていましたが、ちょっと違うのかもしれません。今回は「聴くこと」が社会貢献になるというお話。聴くだけで良いんです。子どもの声を拾っていますか?TOYMAIL(トイメイル)という親と子をつなぐ動物型の伝言ツールをご存知でしょうか?セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが世界の子どもたちの状況をよくする第一歩として、聴くことの大切さを訴える「HEAR(ヒアー)」プロジェクトの一環で発売している商品です。TOYMAILに向かって子どもが話すと、親のスマートフォンにメッセージが入り、メッセージを受け取れる仕組みです。「子どもの声を、聴いていますか?」というキャッチフレーズとともに、こちらの動画では親が子どもの声を聴くことの大切さが描かれています。何気ないメッセージに、子どもの本音が垣間見えて、思わずクスッとさせられます。その一方で、世界で一番大切な我が子の声なのに、日常の忙しさにかまけて、しっかり聴くことがなかったという、親の反省も聞こえてきそうです。社会貢献を本当に邪魔する敵とは?親でさえも聞き逃してしまうこともある、子どもの声。わたしたちの周りにも、悲鳴を上げている子どもはきっとたくさんいます。ただ周囲に関心を持ち、他人の声に耳を傾けることが、とても難しいことも事実。聴くのは面倒だし、聴いてしまえばもっと面倒なことに巻き込まれるかもしれないから、耳を塞いだ方が賢明なのかもしれません。でもそれは賢明なのではなくて、ただのエゴであることを、誰もが知っています。そしてエゴの先には孤独が待っていることも、わたしたちは薄々気づいています。隣の子どもの声を聴くことだって、社会貢献になります。そう社会貢献のチャンスは、わたしたちの身近にゴロゴロ転がっているのです。社会貢献を邪魔するのは、海外まで助けに行けないからではなく、実はわたしたち自身のエゴなのでしょう。まずは一歩を踏み出そう聴くというのは、本当に難しいことです。表層の言葉だけでは、人の真意はわからないことが多いもの。でも難しいことを言い訳にして、上辺だけの人間関係を続けることに、そろそろみなさんも飽きているのでは?まずは、身近にいる大切な人の声に耳を傾けてみませんか?恋人や家族、子どものことがわからなくなってしまった時こそ、気持ちをリセットして聴いてみましょう。大切な人を幸せにすること。それも立派な社会貢献のひとつ。ね、今日から始められると思いませんか?※参考:「HEAR」プロジェクト公式HP、動画「HEARプロジェクト 子どもの声を、聴いてますか。」
2015年01月30日イオングループは、1977年から「イオン社会福祉基金」を設立するなど、さまざまな環境・社会貢献活動を実施しているが、そのグループ内企業、イオン九州はさらに地域密着型の社会貢献活動に取り組んでいるという。同社は独自の基金「イオン九州社会貢献基金」を1997年に設立。これは、より地域に密着した活動をしたいという社員の声から設立にすることになったものだという。また、イオン九州は、資金提供や物品提供といった援助活動だけではなく、社員自らが地域に関わるボランティア活動を重視しているという。そのうちの一環が、サンタクロースに扮した社員がクリスマスに福祉施設を訪問する活動。これは、毎年クリスマスに社員が行っていた活動が恒例化したもので、2014年は79カ所の施設を訪問したという。同社代表取締役社長 柴田祐司は、社会福祉活動について、「地域と企業の関わりを考える時、わたしたちがもっとも大切にしているのは、単なる経済的、便利的貢献ではなく、地域のみなさまから必要とされる暮らしに根差した存在になることであり、社会福祉活動もそうした取り組みの中から生まれたものであります」とコメント。また、活動当初から携わってきた社員は「当初は小さかった活動も、実際に地域の方々や子どもたちが喜んでくれている姿に触れ、自然に、自主的に活動が大きく広がっていきました。資金提供だけでなく、こうして実際に地域の福祉施設を訪問することでしか得られない大切なこと。これからも九州のみなさまのお役に立てるよう、活動を継続していきたいです」と話す。一方、数年にわたりサンタクロースの訪問を受けてきた福岡療育センター いちばん星センター長 堤孝子さんは、「今年で4回目だったのですが、子どもたちがとても楽しみにしており『サンタさんにどこから来たの?』とたずねたり、早々と来年のプレゼントをお願いしたりと、大変ほほえましい、楽しい時間を過ごすことのできる貴重な時間になっています。今後も引き続きこの活動を継続してほしいです」と、活動の意義を語った。
2014年12月26日どんなに優しい人でも怒らない人はいない。だが、怒りが生産性を高めることには繋がらず、怒ったからといって思い通りになるわけでもない。付け加えて言うとすれば、社会人であれば怒りという感情をコントロールできてしかるべきだろう。Open Forumの記事「怒りを管理する:感情コントロールを身につけてより良いリーダーになる(原題:Anger Management: Learning to Control Your Emotions to Become a Better Leader)」は、リーダーの立場ではなくとも知っておきたい内容なので紹介したい。○なぜ怒るのかまずは、怒りの仕組みをおさらいしてみよう。怒りや恐怖に対して反応する脳の部分は「扁桃体」と呼ばれる部位だ。扁桃体は自分に対して脅威がないかどうか常にチェックしており、脅威を察知すると一気に脳全体を"ハイジャック"してしまう。強い恐怖の中で冷静な状態を保てない状況はまさに「ハイジャック状態にあるから」といえよう。これは怒りでも全く同じ。怒りの感情にハイジャックされた状態が、「切れた」「爆発した」という状況に繋がる。○対策方法は?最初に取るべき対策は、「自分の体のサインに敏感になる」こと。ドキドキして脈拍数が速くなっていたり、「汗が多く出る」「体が熱くなる」「頭をかきむしってしまう」「手が震える」といった兆候を早めに察知できば、次の対策も取れるようになる。このように、自分の状態をきちんと把握することはエモーショナルインテリジェンス(Emotional Intelligence Quotient:EQ)の第一歩でもある。次の対策は、深呼吸。数秒かけて深く息を吸い込み、肺が空っぽになるまで吐き出す。できるのであれば腹式呼吸で頑張ってみよう。これによって脈拍数を減速させ、血圧が下げっていく。心の中で「大丈夫」「リラックスして……」と自分に呼びかけてみるのも一つの手だろう。脳科学者のJill Bolte Tayler博士によると、"ハイジャック"されてしまった脳はアドレナリンなどのホルモンを放出するが、その時間はわずか90秒程度という。これらのホルモンが血液を通して体に流れた後も怒りが続くとすれば、「意識的に怒りの感情を継続させていることになる」と博士は分析している。そのため、自分で意識して感情を「一時休憩」させてみよう。そうでなければ、扁桃体が再びハイジャックを起こし、怒りを雪だるま式に大きくしてしまう恐れがある。では「一時休憩」をどのように行えば良いのだろうか。一つ例を挙げるとすれば「英語で20まで数えてみる」などはどうだろうか? ほかにも「九九を逆さまに数えてみる」「学校で覚えさせられた古典を思い返す」といったものでも良い。なにか機械的にストレスなく言えるものを心の中で言ってみることが効果的ということだ。目的は、「大脳皮質」という部位を使って感情的な反応を鈍化させることにある。そうすれば冷静さが戻ってくるからだ。また、「体の向きを変える」という方法も効果があるという。立っているなら座ったり、椅子に深く腰掛け直すといった具合にだ。これらの手法を取ることが難しい場合は、「トイレに行く」などと言い訳して、物理的に「怒りの感情が湧いてしまった場所」から離れるのも良いだろう。記事ではこれに合わせて、怒りが爆発する前の対策として、何が自分の怒りの「引き金」となっているのかを分析することを挙げている。例えば、あなたが怒りを覚えた時、苦手な人が側にいたり、言われたくない言葉を言われたといったことはないだろうか? こういった細かい事から不安要素を1つずつ解消することが「怒り」を排除できる近道となる。
2014年11月30日エコな商品や寄付つき商品、フェアトレード商品など、ソーシャルプロダクツ(社会性を持った商品)に関する検索・発信・共有ができる専門情報サイト「SoooooS.(スース)」を運営するヤラカス舘SoooooS.カンパニーでは、一般生活者の「社会貢献意識・行動」調査を実施した。調査は、震災から1年がたち、一般生活者の社会貢献に対する意識・行動がどのように変化したかを探るために、「マーケティングと社会」研究会と共同で、全国の20代~60代の男女800人に対してインターネットにて行った。期間は3月10日~11日。社会的課題への関心が以前よりも高くなっていると答えた人は、震災から1年がたっているにも関わらず61.8%に達した。その割合は、女性の方が男性よりも10%高く(女性:66.8%、男性56.8%)、女性20代の73.8%に、同40代の68.8%、同60代の67.6%と続いた。職業別では、会社経営・役員(73.3%)と専業主婦(71.2%)が特に高くなっている。具体的な社会貢献活動や意識では、「多少の費用や時間を負担してでも、ボランティア活動に参加したい」や「多少の費用を負担してでも募金や寄付をしたい」は、震災3カ月後からはそれぞれ25%以上低下しているが、「企業が行う社会的な取り組み、社会貢献に関心がある」や「企業には、寄付つき商品など、生活者が気軽により良い社会づくりに参加できる機会をもっと作ってほしい」は震災後3カ月を上回り、社会貢献の手段に対する意識の変化が見られた。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月24日