江口洋介と蒼井優のW主演となる映画『洋菓子店コアンドル』が2011年正月第2弾で公開されることになり、2人がパティシエ役に挑戦することが発表された。江口さん、蒼井さんの初共演作となる本作。江口さんは“伝説のパティシエ”と呼ばれるほどの腕を持ちながらも、8年前に突如としてスイーツ界から姿を消した元パティシエで、いまは製菓学校の講師をしつつ、評論家としてガイドブックを出版する十村遼太郎を演じる。一方の蒼井さんが演じるのは、東京のパティスリーで武者修行中の恋人との結婚を夢見て、彼を追って鹿児島から右も左も分からぬ東京へと出てきた臼場なつめ。2人が出会うのは、十村が常連客として訪れ、ひょんなことからなつめが働くことになった評判の洋菓子店“パティスリー・コアンドル”。なつめは恋人を見つけることができるのか?そして十村がケーキ作りをやめた理由とは?女性たちを魅了する“スイーツ”をスパイスに、人生の挫折と再生がキュートに、そして切なく描き出される。メガホンを握ったのは、『60歳のラブレター』、つい先頃公開された『半分の月がのぼる空』などで若くして、その演出力が高い評価を受ける深川栄洋。江口さんと蒼井さんには、当然のことながらお菓子作りのシーンも!江口さんは「オファーをいただいた当初は、正直、自分じゃないのでは?と思うほど繊細な印象を受けていました。そして監督と細かいディスカッションを重ねていくうちに、十村という伝説のパティシエ像が、少しずつ自分の中に生まれていきました。作品に入る前には何度もケーキ作りを体験し、その奥深さと、その味を維持していくプロフェッショナルたちの真剣さ、厳しさを知りました。試食するため都内の店を何軒も見学したのですが、実に美味しそうにケーキを食べている人たちが大勢いるのを見て、ちょっと驚きながら、そういうことも幸せの一瞬なのでは?と感じたりもしました。物語の主役とも言える、沢山の“宝石のようなケーキたち”が、この作品を盛り上げています。映画を観終わったときに『ちょっと、ケーキ食べに行かない?』と、思わず誰かを誘ってしまいたくなるような、そんな作品に仕上がったのではないかと思います。劇場で、ぜひともそんな幸福感を味わってみてください」とコメントを寄せてくれた。蒼井さんからも「今回は、鹿児島弁とケーキ作りに挑戦しました。ケーキ作りの材料と器具一式を先生にお借りして、家で毎日練習したのですが、鹿児島弁を練習して、クリームの絞りをやって、絞りが上手くいくようになったら、今度は鹿児島弁を忘れてしまって、また練習して…。結構、睡眠時間を削って没頭しました。深川監督はとても優しくて、けど譲らないところは絶対に譲らない人。それは、自分のためではなく全て作品のためで、周りはそんな監督のために頑張っていました。江口さんとは今回初めてご一緒させていただきましたが、これまで会ったことのないタイプの方で、好奇心がわきました。役柄的に反発し合うことも多かったので、一番長いシーンがドア越しだったのも印象的です。最高の現場でした。そこにいた人たち全員の想いがしっかりスクリーンに映っていることが、この映画の魅力だと思います」とのコメントが到着。鹿児島弁、そしてコックコート姿の蒼井さんを想像するだけで期待が膨らむが、蒼井さんのコメントにあった「(十村となつめ)役柄的には反発し合う」、「ドア越しのシーン」というのも気になるところ!ちなみに、本作は昨年の10月にクランクインし、1か月強の撮影を経て、12月の初旬にクランクアップ。深川監督は江口さんと蒼井さんを演出してみて「ジャズのライヴ演奏を楽しむドラマーのような感覚で映画作りをしたという印象があります」と感想を語っている。監督曰く「江口さんは、いままでTVドラマでは見せなかった姿を私たちにみせてくれました。蒼井さんは、同じ時代に映画人として存在出来て良かったと思わせてくれる響きを見せていただきました」とのこと。果たしてどのような仕上がりとなっているのか?2人のほかに、コアンドルの女主人を戸田恵子が、パティシエールを江口のりこが演じることも発表された。ビター&スイートなエンターテイメント『洋菓子店コアンドル』は正月第2弾として新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。
2010年05月08日映画と食。映画とコスメ。映画とファッション。映画は様々なライフスタイルと深い関係を持っています。食やコスメやファッションなどに関わる仕事(取材)をしているときでも、映画とライフスタイルの密接な繋がりを発見することが多く、とても楽しいのです。最近なら、その典型的な例が、ジュリア・ロバーツ×「ランコム」。近頃、ランコムのマスカラ「ヴィルトゥーズ プレシャスセル」のTVCMにジュリアが登場していますよね。ここのところ、映画ではアグレッシブで陽気な女性を演じることが多かった彼女ですが、CMでは何とも優雅にミューズ・オーラをかもし出し、いい女度満点。かなりのレディぶりを見せてくれています。ジュリアとしては、ビューティブランドのミューズとなったのは今回が初めて。だからでしょうか、そのインパクトには凄まじいものがありますよね。元々、ほかのハリウッドセレブと違い、CM契約を結ぶことが珍しい彼女ですが、ランコムは特別だったよう。彼女自身が長年にわたり憧れていたブランドだったということで、相思相愛の幸せな関係が成立したというわけです。女優として、母として、そして、ひとりの女性として円熟しきったいまのジュリアの魅力、カリスマ性、栄光と輝きが我が家のテレビから、はみ出しそうな存在感を主張しています。これなら、ジュリアの最新主演作『食べて、祈って、恋をして』(9月17日公開)もかなり期待できそうです。ブランドと女優の幸せな関係としては、こちらも話題。1780年の創業以来、フランスを代表するジュエリーブランドとして、またナポレオン皇帝の公式ジュエラーとしてもその名声を轟かせた「ショーメ」×ソフィー・マルソー。そもそも、ソフィーが個人的にお気に入りだったことから、ショーメとの友好関係が始まったそう。各国でショップがオープンする際には、スペシャルゲストとして登場していましたが、2年前、ミューズになることを承諾。去る4月6日、ショーメ230周年を記念して開催された記者会見に登場したソフィーは、「その芸術性に惹かれていたの。ショーメの歴史の一部でいられることに誇りを感じるわ。ショーメはフランスを象徴するエレガントでデリケートなジュエリーを作り続けているジュエラー。身につけると、プリンセスになったような気分になれるわ。歴史の中で進化し、伝統を決して置き去りにしない。でも、歴史とリンクしながらも“今”を考えているブランドなのよ」とぞっこんの様子でした。宝石は、パーソナルなものだからこそこだわりたいという想いを持つソフィーとしては、ショーメは公私共に共感でき、信頼できるブランドであるようです。この日の会見では、ショーメを愛用したというブランドの初代ミューズ、ナポレオンの愛妻に捧げた新作ジュエリー「ジョセフィーヌ」を身につけて登場(何と総額900万以上とか!)。ショーメ・パリ社長の「彼女は現代のプリンセス」という言葉に相応しく、威厳と優雅さ、そして、可愛らしさも覗かせていました。いつまでも変わらない美しさの秘訣を聞かれて、「ショーメのおかげだわ」と答えるあたりも、良好な関係の表れでしょうか。こういったブランド×女優の関係とはちょっと違ったものでは、映画そのものに商品を登場させるプレイスメントというPR戦略も、最近はなかなか個性的になってきました。もともと、パーティに欠かせない飲み物として、セレブリティや映画と関係が深かったモエ・エ・シャンドンですが、今年は特に力を入れ、日本でもイベント「映画に乾杯!」を開催しています。以前ご紹介しましたが、スカーレット・ヨハンソンをミューズに迎えたことからもわかるとおり、映画とは切り離せない存在であることを印象づけているのです。最近では『NINE』の中で、グラマラスにそして印象的に、主演のダニエル・デイ=ルイスが、モエ・エ・シャンドンのシャンパンをあけるシーンが登場しました。ご覧になった方ならおわかりかと思いますが、あれでは終演後に、シャンパンを飲みたくなっちゃいますよね。こういった正攻法のプレイスメントとは別に、その映画のために、特別アイテムを創ってしまうという“ツワモノども”も登場しています。こうなると、よりコラボレーションの意味合いが強く感じられますよね。注目は、桐野夏生の同名小説を映画化した『東京島』。ここでは、エルメスのカレ(フランス語で“正方形”の意味を持つスカーフ)が重要な役割を持って登場。4月6日に行われた記者発表会で、その全容が明らかになりました。本編に登場しているカレは、2009年にエルメスが年間テーマとして掲げた“美しき逃避行”にあわせてすでにデザインされていた「世界は広い」。『東京島』のためにスペシャルカラーで染め上げ、“HERMES POUR TOKYOJIMA”の文字を加えた特別バージョンが制作されたのです。今回、エルメスは特別協力として『東京島』に参加しているのですが、実はエルメスが映画とコラボレーションを行うのはごく稀なことなのだそう。しかも、邦画では史上初。主演の木村多江は会見で、「憧れの遠い存在だったエルメスでしたが、役者もブランドも、ものづくりをするという意味では同じであり、互いに情熱を持って何かを作ることに向き合っていることが分かりました」とコラボによる幸せな収穫について打ち明けてくれました。全編を通して、カレが重要な存在として登場する映画『東京島』ですが、実はスカーフの重要性については、映画版オリジナルの設定。桐野夏生ファンとしても、興味津々です。『東京島』に“キャスティング”されたカレ「世界は広い」は、地図を一度解体して再構築されたデザイン。地図は地図でも、目的地に辿り着くことのできない地図。美しき逃避行を演出するための、いわば迷わせる地図というわけです。「なんだか人生に似ていますよね」と木村さん。「迷うからこそ、豊かで面白いという人生を凝縮したようなところがあって。映画にも人生を凝縮したようなところがありますよね」と締めくくりました。凝縮された人生を、エルメスと映画で楽しんでくださいというわけですか。お上手!そして、このコラボにはもうひとつおまけが。会場は、銀座のメゾンエルメスだったのですが、何と映画の記者会見が行われるのも初めてだったそう。素敵な異例づくしの『東京島』×エルメスのコラボ。しかも、“カレ「世界は広い」東京島スペシャルカラー”は、全国のエルメスブティックにて発売中。これも気になるところですね。今回ご紹介してきた例からもわかるように、映画とブランドの幸せな関係は、ますます発展してきています。これからも目が離せそうにありません。(text:June Makiguchi)■「ランコム」CM映像&メイキング映像はこちら:■「ショーメ」公式サイト:■映画とモエ・エ・シャンドンの関係についてはこちら:■『東京島』公式サイト:■関連作品:東京島 2010年夏、全国にて公開© 2010東京島フィルムパートナーズ食べて、祈って、恋をして 2010年9月17日よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開NINEナイン 2010年3月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company. All rights reserved.■関連記事:目がヤバい…“女王”木村多江の変貌に注目!『東京島』4分間特別映像が到着窪塚洋介、質疑で珍回答「パッと思いつかないんでメールします」【シネマモード】アカデミー賞授賞式を見ているような『NINE』こんな気分にオススメ『NINE』を彩る7人の魅惑の女たちあなたに最も近いのは?ランキング大発表!『NINE』プレミアでセレブたちが美の競演!桃井かおり「出るものと思ってたのに」
2010年04月23日そこは、人間の欲望を駆り立てる島――。桐野夏生の人気小説を木村多江、窪塚洋介、福士誠治、木村了ら豪華キャストで映画化した『東京島』の約4分間の特別映像が到着した。結婚20周年の旅の途中で嵐に遭い、夫と共に無人島に辿り着いた主婦・清子が、新たに島に流れ着いた若い男たちの“社会”の中で、たった一人の女として女王のように君臨し、生き抜いていくさまを描いたサバイバル・エンターテイメント。想像だにしなかった無人島での生活に当初、戸惑いの表情を見せていた清子。だが、極限状態における夫の“無能ぶり”に気づき、漂着した若い男たちの間を渡り歩き…と状況や立場が変わってていく過程で、彼女の顔つきにたくましさやしたたかさ、そして妖しさが浮かんでくる様子が、この特別映像から見てとれる。窪塚さん演じる変わり者のワタナベに、くじ引きによって清子の新しい夫となった、福士さん扮するGMなど、それぞれの男たちの思惑、清子との関係性もポイント。そして新たに流れ着いた中国人たち――。謎と欲望がうごめくこの島は地獄か?それとも楽園か?この映像の最後に清子が目をぎらつかせながら口にする「何がハッピーエンドかは、自分で決めるわ」という言葉の意味するところは?まずはこの4分の特別映像で、映画の世界観を堪能すべし!『東京島』は今夏、全国にて公開。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:東京島 2010年夏、全国にて公開© 2010東京島フィルムパートナーズ■関連記事:窪塚洋介、質疑で珍回答「パッと思いつかないんでメールします」40代主婦・木村多江、無人島で22人の男たちに囲まれ…桐野夏生「東京島」映画化!
2010年04月16日映画『東京島』(篠崎誠監督)の完成報告会見が4月7日(水)、東京・銀座のエルメス銀座店で行われ、主演の木村多江、共演の窪塚洋介らが出席。“孤島”ロケのエピソードを語った。人気作家、桐野夏生の同名小説を原作に、孤島に漂着した平凡な主婦・清子(木村さん)が、島で唯一の女性となりながら夫の死後も若者23人の中で生き抜く姿を通じ、女性の根本的な強さを描くサバイバルストーリー。昨年10月に行われた沖縄と鹿児島・沖永良部島、徳之島での約2週間のロケをふり返り、木村さんは「岩場を歩いたり撮影現場に行くまでが大変で、毎日こむら返りになりました」と苦笑いしつつ「でも、いままでにないタフさを経験し、新しい自分に出会えた」と充実の笑顔。清子役に「これまで、みなさんのイメージもそうだと思いますがネガティブな役が多かったので、なぜ私?と思いましたが、島に行ったら私も生きるために本性をむき出しにすると思う」と共感を寄せた。窪塚さんは、若者23人のうちただ1人、清子に敵対心を抱く変わり者のワタナベ役。ロケ中は「車を借りて島を周り、コーディネーターができるくらいになった。ビーチが本当にきれいで人が来ないし楽園のようだった」とオフを満喫した様子。旅に必要なアイテムを聞く質問には「パッと思いつかないんで、(思いついたら)メールします」と持ち前の率直な物言い。共演の福士誠治から「そういう答え、アリなんだ?」と妙に感心されていた。旅にちなみ「初めて海外旅行に行ったとき、友達に騙されて『印鑑を絶対持っていけ』と言われて持っていったけど、いつ使うんだろう?と思い続け、結局使わなかった」と失敗談も披露。会場の笑いを誘った。会見では、本作がフランスの高級ブランド「エルメス」のシルクスカーフ「エルメス・カレ」とコラボレーションすることが発表された。エルメスと日本映画のコラボは初の試み。カレは劇中、清子ら登場人物が様々な使い方をすることで“活躍”する。この日、木村さんらはエルメスのスカーフを身につけて登場した。カレの東京島スペシャルカラーが同日から銀座店で、翌8日(木)から全国のエルメスショップで発売。『東京島』は今夏、全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:東京島 2010年夏、全国にて公開© 2010東京島フィルムパートナーズ■関連記事:40代主婦・木村多江、無人島で22人の男たちに囲まれ…桐野夏生「東京島」映画化!
2010年04月07日