世界でただひとつ“歴史”をテーマにした、京都ヒストリカ国際映画祭の第12回が、10月31日~11月8日に開催される。この度、本映画祭の内容が発表された。今年は初めて、“シアター”と“オンライン”を併せたハイブリッド型での開催にチャレンジ。多彩な全85作品が上映予定となっている。
2020年10月08日第32回東京国際映画祭のコンペティション部門にて、最高賞にあたる「東京グランプリ/東京都知事賞」を獲得したデンマーク映画『わたしの叔父さん』が日本公開されることが決定した。デンマーク・ユトランド半島の静かで美しい農村。27歳のクリスは、幼い頃に家族を亡くして以来、叔父さんとふたりで暮らしてきた。毎朝早く起きて、足の不自由な叔父さんの世話をし、家業の酪農の仕事をこなす。夕食の後はコーヒーを淹れてくつろぎ、週に一度買い物に出かける。そんな決まった毎日を繰り返すクリスだったが、ある出来事をきっかけに、かつて抱いていた獣医になる夢を思い出す。さらに、教会で出会った青年マイクからデートに誘われ、次々と訪れる変化に戸惑いながらも胸のときめきを隠せない。将来の夢と恋に悩むクリスに気づいた叔父さんは、姪の幸せをそっと後押しするが…。本作は、デンマークの静かで美しい農村で年老いた叔父さんと家畜の世話をしながら暮らす若い姪のクリスが、かつて抱いていた夢や恋愛に葛藤する愛の物語が描かれる。監督は、デンマーク映画界の新鋭フラレ・ピーダセン。淡々とした日常の中にさりげなくユーモアを効かせ、家族の心の機微を細やかに描く演出は、『東京物語』をはじめとする小津安二郎監督作品から学んだという。世界各国の映画祭で受賞を重ねている本作。昨年の東京国際映画祭の授賞式では、審査委員長のチャン・ツィイーが「詩のような語り口で、我々に穏やかに物語ってくれました。監督は抑制的で、繊細なカメラワークをもって、忘れ去られる人間の情感をとても力強く表現しました」と称賛した。恵比寿ガーデンプレイス内の改装に伴い、2月28日に一時休館が決定しているYEBISU GARDEN CINEMA。本作は、同館の休館前最後のロードショー作品となる。『わたしの叔父さん』は2021年1月29日(金)YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:わたしの叔父さん 2021年1月29日よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開©2019 88miles
2020年10月08日例年2月に行われてきたが、来年は新型コロナウイルスの影響により4月25日に開催される第93回アカデミー賞授賞式。今年は劇場閉鎖が長く続き、通常通りに映画上映ができる状況にないことから、主催者の映画芸術科学アカデミーは、来年のオスカーに限定して出品ルールをいくつか変更している。たとえば、「ロサンゼルス郡の劇場で7日間上映しなければならない」という出品ルールを今回に限り撤廃。いくつか条件はあるものの、劇場上映せずにVODなどのデジタル配信のみで公開された(またはこれから公開される)作品も、作品賞や一般部門の選考作品として扱われるというのが1つ。昨日、新たにそのルール変更にプラスされたのが、劇場公開ができる場合はロサンゼルスに限定せず、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ/ベイエリア、シカゴ、マイアミ、アトランタの6都市の1都市で7日間連続して上映を行えばいいというもの。1日に3回、少なくとも1回は午後6時から10時までに上映することが必要。さらに、画期的な変更がもう1つ。ドライブインシアターでのみ上映された作品にも、応募資格を与えるというものだ。上記の6都市のいずれか1都市のドライブインシアターで、7日間連続して1日1回上映すれば出品可能になったという。(Hiromi Kaku)
2020年10月08日第12回TAMA映画賞 受賞作品・受賞者が8日、明らかになった。最優秀作品賞には『海辺の映画館-キネマの玉手箱』『ラストレター』が選出された。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。最優秀作品賞には、「戦争とは何かを明示しつつ、映画の未来は明るいと観客に希望を託した」として、大林宣彦監督の『海辺の映画館-キネマの玉手箱』、及び「初恋の記憶が手紙に呼び起こされ、人生を歩みつづける希望として現在に差し込んでいくさまを、瑞々しい映像で描きあげた」と、岩井俊二監督の『ラストレター』が選ばれた。『ラストレター』主演の福山雅治は最優秀男優賞、出演の森七菜は最優秀新進女優賞に。また、『喜劇 愛妻物語』の濱田岳、水川あさみがそれぞれ最優秀男優・女優賞に選ばれ、『MOTHER マザー』『コンフィデンスマンJPプリンセス編』の長澤まさみも最優秀女優賞に輝いた。最優秀新進男優賞には、宮沢氷魚と北村匠海、最優秀新進女優賞には森に加え松本穂香が選出された。■最優秀作品賞『海辺の映画館-キネマの玉手箱』(大林宣彦監督、及びスタッフ・キャスト一同)『ラストレター』(岩井俊二監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞城定秀夫監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『アルプススタンドのはしの方』)岩井澤健治監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『音楽』)■最優秀男優賞福山雅治 (『ラストレター』『マチネの終わりに』)濱田岳 (『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『コンフィデンスマンJPプリンセス編』ほか)■最優秀女優賞水川あさみ (『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『ミッドナイトスワン』)長澤まさみ (『MOTHER マザー』『コンフィデンスマンJPプリンセス編』)■最優秀新進監督賞HIKARI監督 (『37セカンズ』)ふくだももこ監督 (『君が世界のはじまり』)■最優秀新進男優賞宮沢氷魚 (『his』)北村匠海 (『サヨナラまでの30分』『思い、思われ、ふり、ふられ』『影踏み』ほか)■最優秀新進女優賞松本穂香 (『君が世界のはじまり』『わたしは光をにぎっている』『酔うと化け物になる父がつらい』『his』ほか)森七菜 (『ラストレター』『青くて痛くて脆い』『地獄少女』『最初の晩餐』)
2020年10月08日市民がつくる映画ファンの祭典「第30回映画祭 TAMA CINEMA FORUM」が11月に開催。これに先駆け、「第12回TAMA映画賞」の受賞作品・受賞者が発表された。「TAMA映画賞」は2009年にスタートし、前年10月から当年9月に一般劇場で公開される作品及び監督・キャスト・スタッフを対象に、市民ボランティアの実行委員が選考。「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰する。本年度最も活力溢れる作品の監督及びスタッフ・キャストに対し表彰される、「最優秀作品賞」に選ばれたのは、大林宣彦監督が20年振りに尾道を舞台に贈る映画『海辺の映画館-キネマの玉手箱』と、豪華俳優が出演する岩井俊二監督によるオリジナルラブストーリー『ラストレター』。受賞理由については「大林監督の壮大かつ鮮烈なイマジネーションが炸裂し、戦争とは何かを明示しつつ、映画の未来は明るいと観客に希望を託した」(『海辺の映画館-キネマの玉手箱』)、「初恋の記憶が『手紙』に呼び起こされ、人生を歩みつづける希望として現在に差し込んでいくさまを、瑞々しい映像で描きあげた」(『ラストレター』)と説明。また、本年度最も心に残った男優・女優を表彰する「最優秀男優賞」と「最優秀女優賞」には、福山雅治と濱田岳、水川あさみと長澤まさみ。さらに、本年度最も飛躍した男優・女優、もしくは顕著な活躍をした新人男優・新人女優を表彰する「最優秀新進男優賞」と「最優秀新進女優賞」には、宮沢氷魚、北村匠海、松本穂香、森七菜が決定した。第12回TAMA映画賞受賞作品・受賞者一覧●最優秀作品賞『海辺の映画館-キネマの玉手箱』(大林宣彦監督、及びスタッフ・キャスト一同)『ラストレター』(岩井俊二監督、及びスタッフ・キャスト一同)●特別賞城定秀夫監督、及びスタッフ・キャスト一同(『アルプススタンドのはしの方』)岩井澤健治監督、及びスタッフ・キャスト一同(『音楽』)●最優秀男優賞福山雅治(『ラストレター』『マチネの終わりに』)濱田岳(『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『コンフィデンスマン JP プリンセス編』ほか)●最優秀女優賞水川あさみ(『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『ミッドナイトスワン』)長澤まさみ(『MOTHER マザー』『コンフィデンスマン JP プリンセス編』)●最優秀新進監督賞HIKARI監督(『37 セカンズ』)ふくだももこ監督(『君が世界のはじまり』)●最優秀新進男優賞宮沢氷魚(『his』)北村匠海(『サヨナラまでの30分』『思い、思われ、ふり、ふられ』『影踏み』ほか)●最優秀新進女優賞松本穂香(『君が世界のはじまり』『わたしは光をにぎっている』『酔うと化け物になる父がつらい』『his』ほか)森七菜(『ラストレター』『青くて痛くて脆い』『地獄少女』『最初の晩餐』)「第30回映画祭 TAMA CINEMA FORUM」各種上映プログラムは11月21日(土)~26日(木)東京都多摩市内2会場にて、TAMA 映画賞授賞式は11月29日(日)府中の森芸術劇場 どりーむホールにて開催。(cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2020年10月08日米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」は、「第33回東京国際映画祭」との提携企画として10月15日(木)~18日(日)の期間で「秋の映画祭」を開催する。イベントでは、先月催された「SSFF & ASIA 2020」の受賞作品を特集上映・配信。ジョージ・ルーカスアワード(グランプリ)、来年のアカデミー賞短編部門ノミネート候補となるオフィシャルコンペティション supported by Sony、ノンフィクション部門、そして本日2日発表の、男女の別なく光る演技を見せた役者を映画祭実行委員会が選出するベストアクターアワードと、オーディエンスアワードなど、選び抜かれた作品を一早く鑑賞することができる。今年ジョージ・ルーカスアワードを受賞したのは、イギリスの作品『11月1日』。息子を殺した男の死刑執行を見届けに向かう母親。彼女は男への復讐心と、娘との関係の溝に苦しんでいる――。こちらは、ほか3作品と共に「受賞プログラム1(AWARD1)」で上映される。ほかにも恒例のトークセミナーは、『サッドティー』が第26回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に出品、以後、『愛がなんだ』『アイネクライネナハトムジーク』『mellow』などを手掛けてきた恋愛群像劇の名手・今泉力哉監督を迎え、“正解のない恋の形”というテーマでトーク。さらには、日本各地のストーリーを短編小説として創作した作家を迎えてのパネルディスカッションと、特別上映として「世界の美から日本の美を考える」をテーマとした「Discover Beautyプログラム」も用意されている。オンライン会場では、斬新で型破り、エキサイティングな現代ヨーロッパ・ショートアニメーションを紹介する、ニューヨーク発の映画祭「Animated Spirits」とコラボ。世界各国のアニメーションがラインアップされている。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2020 -秋の映画祭-」は10月15日(木)~18日(日)東京都写真美術館及びオンライン会場にて開催。(cinemacafe.net)
2020年10月02日第33回東京国際映画祭のラインナップ発表会見が9月29日、都内で行われ、本年度のフェスティバル・アンバサダーを務める俳優の役所広司、「Japan Now部門」で特集上映が組まれる深田晃司監督、国際交流基金アジアセンターと東京国際映画祭が実施する、アジアのクリエイターたちによるトークイベント「アジア交流ラウンジ」を検討会議メンバーとともに企画した是枝裕和監督が出席した。挨拶に立った役所は「コロナ禍で決断も大変だったと思うが、時代の激変を乗り越えたときこそ、すばらしい映画が生まれるものだと信じている。大切なのは、続けること。それが映画祭の役割だと思いますね」と映画祭の開催を支持。自身も出演作の多くにストップがかかっていると明かし、「現場も苦難を乗り越えて、復活しようと頑張っている」と前を向いた。2010年に手がけた『歓待』が東京国際映画祭の「日本映画・ある視点部門」作品賞を受賞した深田監督。今回、本年度のカンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション2020に選出された最新作『本気のしるし《劇場版》』(2020年10月9日公開)を含め、『東京人間喜劇』(08)、『淵に立つ』(16)、『よこがお』(19)といった作品群が特集上映されることになり、「自分のキャリアに大きな意味がある東京国際映画祭に、(受賞から)10年という節目で呼んでいただき、ありがたいです。同時に『自分でいいんですか?』と驚いた。よくぞご決断してくださった」と感無量の面持ち。『本気のしるし《劇場版》』は上映時間3時間52分の大作だが「ぜひ怯まず楽しんでもらえれば。キャストの皆さんがすばらしい」とアピールしていた。依然として新型コロナウィルスが猛威を振るい、世界中の映画祭が中止や延期、縮小といった影響を受ける状況下で、今年の東京国際映画祭は「映画を観る喜びを再認識し、映画の未来への希望の光を灯す」「映画を通じて国際的な連帯を強める」「コロナ後の映像文化についての考察を深める」という3つの目的を掲げ、映画館でのフィジカルな上映を基本として実施。同時に、シンポジウムやゲストのトークなどにオンラインも活用していく。大きな変更点として、昨年まで実施していた「インターナショナルコンペティション」、アジアの新鋭監督を集めた「アジアの未来」、日本映画の気鋭作品をそろえた「日本映画スプラッシュ」の3部門が、「TOKYOプレミア2020」という1部門に統合されることに。日本、アジア、欧米といった地域のバランスは保ちながら、従来のコンペ部門の選定視点も残し、32本のプログラムを予定。各賞を競う形式ではなく、その中の全作品を対象に観客が投票する「観客賞」を設けることになった。加えて、例年通り「特別招待作品部門」「Japan Now部門」「ワールド・フォーカス部門」「ジャパニーズ・アニメーション部門」「日本映画クラシックス部門」「ユース部門(TIFFチルドレン/TIFFティーンズ)」の実施も決定。上映作品の総タイトル数は、例年に比べて約3割減となったが、感染症対策を十分講じながら、多様なプログラムを通して“映画の力”の結集を目指す。是枝監督はこの数年、批判も込めて東京国際映画祭に対し「提言を続けていた」といい、「監督たちが交流し、映画の現在と未来を語れる場所を実現したかった。映画の歴史に対する意識、未来に対する視線を映画祭として表明することが大切」とトークイベント実施の目的を説明。以前から、東京国際映画祭におけるコンペティションの実施は「反対している」と明かし、「今回、観客賞が設けられるということで、いい方向転換じゃないかと思う。未来の可能性を探る試みがあるのではないか」と期待を寄せていた。●フェスティバル・アンバサダー役所広司のメッセージこれまで東京国際映画祭では、美しい女優さんたちがアンバサダーとして華やかに彩りを添えていた印象がありました。新型コロナウィルス蔓延によって世界中の映画祭が中止、延期、縮小を余儀なくされている中、今回は少々むさ苦しい私ではありますが、第33回東京国際映画祭のアンバサダーの大役を務めさせていただくことになりました。今後、コロナパニックで世界の映画界がどうなっていくのか分かりませんが、今回の経験はきっと忘れられない記憶になると思います。東京国際映画祭は、これまで多くの芸術的に優れた作品、新たな才能を発見し、国内外に向けて発信してきました。そんな映画祭に今回スタッフの一員として参加できることを光栄に思います。今後、益々世界の映画人に愛され、芸術的な価値ある映画を発掘していく映画祭として成長していくことを心から願っています。取材・文・写真=内田 涼■開催情報「第33回東京国際映画祭」期間:10月31日(土)~11月9日(月)会場:六本木ヒルズ、EX シアター六本木ほか公式サイト: オープニング作品:『アンダードッグ』(武正晴監督)クロージング作品:『HOKUSAI』(橋本一監督)「TIFFCOM2020」期間:11月4日(水)~11月6日(金)会場:ザ・プリンスパークタワー東京公式サイト:
2020年09月29日第77回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した黒沢清監督(『スパイの妻』)をはじめ、犬童一心、園子温、李相日、石井裕也らを輩出し、新人監督の登竜門として名高い第42回『PFF(ぴあフィルムフェスティバル)』が開催中の国立映画アーカイブにて9月25日、「PFFアワード2020」表彰式が行われ、石田智哉監督の『へんしんっ!』が見事グランプリに輝いた。新しい才能の発見と育成、新しい映画の環境づくりをテーマに1977年にスタートした自主映画のコンペティションをメインプログラムとした映画祭。第42回を迎える今年は、PFF アワードに480本の応募があり、17作品が入選。最終審査員として、大森立嗣(映画監督・俳優)をはじめ、齊藤工(俳優・映画監督)、樋口泰人(プロデューサー)、平松麻(画家)、古厩智之(映画監督)が審査にあたった。『へんしんっ!』は車椅子に乗った石田監督が、障がい者の表現活動の可能性を探ったドキュメンタリー。映画製作を通して、さまざまな人と関わりあう中で、多様な違いを発見していく。1997年生まれ、東京都出身。中学生の頃、自分に合った学習方法としてiPadを紹介され、映像制作に興味を持つように。立教大学入学後、映像制作系のゼミに所属し、ボランティアサークルでは、バリアフリー映画上映会も行っている。本作が初監督作品となり、「自分が監督すること、表現することに葛藤もありましたが、作っていて楽しく、自分らしい作品になりました」と受賞の喜びを語っていた。グランプリを発表した大森監督は「とにかく興奮しました」と『へんしんっ!』を激賞。「画面の中の(石田監督の)姿に最初はビックリして、でも、問われているのは僕ら観客なんじゃないかなと。彼が楽しんでいる姿が、本当に好きでしたし、思い焦がれていたものを見た気がしました」と作品が放つ魅力に圧倒された様子だった。また、齊藤は準グランプリを受賞した『屋根裏の巳已己』(監督:寺西涼)について、「完全に一目ぼれでした」とこちらも興奮しきり。「理屈ではわからない何かが、自分の中でこびりついて、すぐにもう1度見たくなった。監督の感性に支配され、魅了され、心地よい時間をいただいた」と振り返っていた。第42回を迎えた今年は、新型コロナウイルス感染予防のための消毒や検温、換気を徹底し、定員数を約3分の1に制限し、ソーシャル・ディスタンスを確保して実施。世界三大映画祭を制した映画作家ロイ・アンダーソンの特集、PFFスカラシップ作品のお披露目など、オンライン配信を含めた貴重なプログラムで、「withコロナ」時代における映画祭の新たな可能性が模索された。<グランプリ>『へんしんっ!』(監督:石田智哉)<準グランプリ>『屋根裏の巳已己』(監督:寺西涼)<審査員特別賞>『未亡人』(監督:野村陽介)『頭痛が痛い』(監督:守田悠人)『MOTHERS』(監督:関麻衣子)<エンタテインメント賞(ホリプロ賞)>『こちら放送室よりトム少佐へ』(監督:千阪拓也)<映画ファン賞(ぴあニスト賞)>『LUGINSKY』(監督:haiena)<観客賞>『アスタースクールデイズ』(監督:稲田百音)<入選作17作品>『アスタースクールデイズ』38分 監督:稲田百音(18歳/東京都出身/成蹊高等学校)『霞姫霊異記』57分 監督:高階匠(31歳/東京都出身/映像制作会社勤務)『こちら放送室よりトム少佐へ』10分 監督:千阪拓也(22歳/兵庫県出身/日本大学 藝術学部)『頭痛が痛い』131分 監督:守田悠人(22歳/愛知県出身/酒屋アルバイト)『タヌキ計画』41分 監督:チェ・ユシン(24歳/台湾出身/東放学園映画専門学校)『追憶と槌』8分 監督:金井啓太(25歳/東京都出身/東京藝術大学 映像研究科メディア映像専攻)『遠上恵未(24)』26分 監督:遠上恵未(26歳/東京都出身/ENBUゼミナール 映画監督コース)『パンク』44分 監督:鈴木順也(31歳/神奈川県出身/横浜シネマ・ジャック&ベティ勤務)『Fear of missing out』36分 監督:河内彰(32歳/兵庫県出身/会社員)『フィン』36分 監督:小池茅(26歳/東京都出身/会社員)『冬のほつれまで』67分 監督:多持大輔(24歳/茨城県出身/武蔵野美術大学大学院 造形研究科)『へんしんっ!』93分 監督:石田智哉(22歳/東京都出身/立教大学 現代心理学部)『MOTHERS』63分 監督:関麻衣子(22歳/東京都出身/会社員)『未亡人』54分 監督:野村陽介(23歳/埼玉県出身/東京藝術大学 美術学部)『もとめたせい』30分 監督:矢部凜(22歳/滋賀県出身/京都造形芸術大学 芸術学部映画学科)『屋根裏の巳已己』102分 監督:寺西涼(24歳/神奈川県出身/清掃員アルバイト)『LUGINSKY』63分 監督:haiena(42歳/東京都出身/フリーランス)※作品名50音順。上映時間、年齢、職業(学校名)は応募時のもの取材・文・写真:内田 涼「第42回ぴあフィルムフェスティバル」【会期】2020年9月12日(土)から26日(土)まで※月曜休館【会場】国立映画アーカイブ(東京都中央区京橋3-7-6)
2020年09月25日作家主義を掲げ、アジアを中心に新たな才能を発掘・特集する「第21回 東京フィルメックス / TOKYO FILMeX 2020」のラインナップ発表会が9月24日、Web会議サービスZoom上で行われ、映画祭のプログラムディレクターを務める市山尚三氏が上映作品を紹介した。今年のコンペティション部門には、アジア各国から多彩な12本の作品が集結。フィルメックス初となるアゼルバイジャン作品など、中央アジアから3作品、監督デビュー作4作品を含む11人の監督(うち3人が女性)がコンペティションに初参加する。また、『泣く子はいねぇが』(佐藤快磨監督)、『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』(池田暁監督)など、日本映画は過去最多となる4作品が選出された。市山氏は「どれもレベルが高く、かついろんなタイプの作品がある」と理由を説明。また、『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』を例に挙げ、「VIPO(映像産業振興機構)が初めて長編映画を支援した作品。若手を育成しなければいけないという動きが起こっている」と日本映画界の変化に言及した。コンペティション部門は審査員長を務める映画監督の万田邦敏をはじめ、クリス・フジワラ氏(映画評論家)、坂本安美氏(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)、エリック・ニヤリ氏(プロデューサー)、トム・メス氏(映画評論家)が決定。コロナ禍にありながら、国際色あふれる計5名の審査員が審査にあたる。そして、オープニングを万田監督の最新作『愛のまなざしを』が飾るほか、デヴィッド・クローネンバーグの代表作で、昨年のヴェネチア映画祭でワールドプレミア上映された『クラッシュ』4K修復版や、ホン・サンス、リティ・パン、ツァイ・ミンリャン、アモス・ギタイ、ジャ・ジャンクー、原一男など、常に最前線に立つ巨匠たちの最新作が特別上映作品としてラインナップ。2019年カンヌ映画祭コンペティション作品であるエリア・スレイマン監督の『天国にちがいない』がクロージング作品に決まり、併せてスレイマン監督がこれまでに発表した長編映画3本の一挙上映も行われる。なお、今年は「第33回東京国際映画祭」(10月31日~11月9日)とほぼ同時期に開催。東京国際映画祭からの「カンヌ映画祭の大きな枠組みの中で独立性をもって開催される“カンヌ監督週間”のような連携を」という提案を受け、この時期の開催が決定した。「映画界の連携強化」の理念のもと、多様なメディアとも連携し、情報発信の相乗効果にも期待が寄せられる。東京フィルメックス・コンペティション(全12作品)『風が吹けば』(ノラ・マルティロシャン監督/フランス、アルメニア、ベルギー)『死ぬ間際』(ヒラル・バイダロフ監督/アゼルバイジャン、メキシコ、アメリカ)『迂闊(うかつ)な犯罪』(シャーラム・モクリ監督/イラン)『イエロー・キャット』(アディルハン・イェルジャノフ監督/カザフスタン、フランス)『マイルストーン』(アイヴァン・アイル監督/インド)『アスワン』(アリックス・アイン・アルンパク監督/フィリピン)『無聲 (むせい)』(コー・チェンニエン監督/台湾)『不止不休』(ワン・ジン監督/中国)『泣く子はいねぇが』(佐藤快磨監督/日本)『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』(池田暁監督/日本)『由宇子の天秤』(春本雄二郎監督/日本)『オキナワ サントス』(松林要樹監督/日本)●審査員長 万田邦敏監督のメッセージ第21回東京フィルメックスのオープニング作品として『愛のまなざしを』が上映されることは、私のみならずキャスト・スタッフ一同、たいへん嬉しく、また名誉なことと思っています。しかも、私が審査員長を務めることにもなり、身の引き締まる思いです。2020年は、不幸にも新型コロナウィルス禍の年として記憶されることになりました。日常の風景も一変しました。おそらく、今後作られる映画に描かれる人間、社会、風景、物語、すべてが新型コロナの影響からは逃れられないのだと思います。しかし、映画はこれまでも世界規模の災禍の後に、新たなテーマ、視点、技法、描写力を手に入れ、進化してきました。今回の映画祭に集う映画たち、映画人たち、そして観客が、最初の「次なる映画」の証人になることを私たちは信じています。取材・文:内田 涼「第21回 東京フィルメックス / TOKYO FILMeX 2020」開催概要会期:10月30日(金)~11月7日(土)会場:TOHOシネマズ シャンテ/ヒューマントラストシネマ有楽町/有楽町朝日ホール他上映プログラム:東京フィルメックス・コンペティション、特別招待作品公式HP:
2020年09月24日世界最大級の自主制作映画のコンペティション“PFFアワード”を擁する映画祭「ぴあフィルムフェスティバル」が9月12日、東京・京橋の国立映画アーカイブで開幕した。第42回を迎えた今年は、新型コロナウイルス感染予防のための消毒や検温、換気を徹底し、定員数を約3分の1に制限し、ソーシャル・ディスタンスを確保して実施。そのメインプログラムで、新人監督の登竜門としても名高いコンペティション部門「PFFアワード」は今年、480本の応募作の中から選ばれた17作品、18歳~42歳の監督がグランプリを競う。世界三大映画祭を制した映画作家ロイ・アンダーソンの特集、PFFスカラシップ作品のお披露目など、オンライン配信を含めた貴重なプログラムも多数用意されている。映画祭のオープニングを飾ったのは、PFFアワード2007グランプリを受賞した石井裕也監督(『舟を編む』『町田くんの世界』)の最新作『生きちゃった』。ワールドプレミアとなった上映後には石井監督をはじめ、出演する仲野太賀、大島優子、若葉竜也が登壇した。愛をテーマにアジア各国の俊英が競作する「B2Bプロジェクト」の日本代表に指名され、石井監督自身がプロデュースも手がけた本作。「虚構をひっぺ返し、初期衝動と本質を追求する映画作りを、もう1回やらなければいけないと思った」と語る石井監督は、「映画界にもいろんな地殻変動が起こるなか、果たして自分はどんなスタンスで世界と接するべきか、考えなければいけない時期だった」と新たな時代の映画作りに、持論を転換。その上で「映画は虚構、フィクションですが、俳優たちが身体で体現した姿は、紛れもなく真実。僕自身もこういうものこそ見たいと思ったし、確かなものは映画にあると思う」と熱弁した。仲野は「10代の頃から石井監督は、大きな存在で影響を受けている。俳優としてもいろんな気づきをくれた」と明かし、「芸名を変えた節目でもあったし、石井組に参加する機会がまわってきて、俳優として、人間として大きな転換点になると思った」と強い思い入れ。石井監督から受け取った脚本から「温度、熱量、情熱を感じた」といい、「映画に対する憧れと期待が宿っていた。これでダメなら、僕が一俳優としてのこだわりも揺らいでしまうかも…。そんなオファーだった」と振り返った。「この役、この作品に会えたことに感謝している。ぜひ映画館来てほしい」(大島)、「純粋に向き合い、新しい領域に行けた」(若葉)と共演陣にとっても、本作は新境地を切り開くターニングポイントになった様子。石井監督は「無謀な試みに賛同してくれた3人で、本当に奇跡的なキャスティング。この作品の凄みは、俳優の迫力と熱気、魂でしかないし、この3人だからこそ可能だった」とキャスト陣の奮闘を称賛していた。取材・文・写真=内田 涼「第42回ぴあフィルムフェスティバル」【会期】2020年9月12日(土)から26日(土)まで※月曜休館【会場】国立映画アーカイブ(東京都中央区京橋3-7-6)
2020年09月12日10月31日(土)~11月9日(月)に開催される「第33回東京国際映画祭」のオープニング作品とクロージング作品がそれぞれ『アンダードッグ』と『HOKUSAI』に決定した。毎年10月に行われてきた「東京国際映画祭」は、コロナ禍のなかでも「映画館で映画を観る喜び」を発信すべく、映画館でのフィジカルな上映を基本姿勢として今年も開催。そしてオープニング作品、クロージング作品は映画祭の顔ともいうべき作品となる。オープニング作品は『全裸監督』の武正晴監督が『百円の恋』以来、6年ぶりにボクシングを題材に描いた最新作『アンダードッグ』。森山未來が演じるのは、つかみかけたチャンピオンの道から外れ〝咬ませ犬〟となった崖っぷちボクサー。北村匠海は児童養護施設で育った才能ある若きボクサー、勝地涼は鳴かず飛ばずの芸人ボクサーをそれぞれ演じる。三匹の負け犬たちが夢を掴むために人生を賭けてリングに立つ姿を前・後編にわたって濃密に描く、男たちの魂の物語だ。クロージング作品は『HOKUSAI』。『冨嶽三十六景』で知られ、ゴッホやモネなどにも影響を与えたと言われる江戸時代の天才絵師「葛飾北斎」を独自の視点と解釈から「人間・北斎」を、そして彼が描いた「三つの波の秘密」を新たに描き出した物語となっている。監督は、『探偵はBARにいる』シリーズ、『相棒』シリーズの橋本一。W主演で葛飾北斎の青年期と老年期を演じるのは柳楽優弥と田中泯。日本が世界に誇るアーティストの唯一無二の生き様が北斎生誕260周年という記念すべき年に映画祭の終幕を飾る。2作品の監督からのコメントは以下の通り。『アンダードッグ』武正晴監督コロナ後の東京国際映画祭開催にご尽力くださった全ての関係者の皆様に深謝いたします。拙作『アンダードッグ』は2020年1月、2月に撮影を行った。コロナ前の我々が失った光景が記録されている。ボクサーというリング上の孤独者達は観客の歓声なしには殴り、殴られ続けることは到底かなわない。観客が試合をつくり、語り継いでいく。時に信じがたい名勝負を生み出す。1人では試合にならない。人生も同様だ。映画創りも同じだと考えている。観客が映画を最後に創り上げてくれる。2020年東京国際映画祭のオープニングで『アンダードッグ』という映画を観ていただける環境に感謝します。最後の仕上げは観客の皆様に委ね、語り継いでもらえたらと念じて止まないのです。どうか皆様その日までご無事で。『HOKUSAI』橋本一監督映画館、という暗闇の中で生き続けてきた『映画』。今、その闇が急激な変化を求められています。時代の流れ、と言うは易し。闇の中、見知らぬ人々が肩を寄せ、泣き笑い怒り楽しむ場所。そこに向けた僕らの想い、HOKUSAI。暗闇で……ご覧ください。■開催情報「第33回東京国際映画祭 開催概要」期間:10月31日(土)~11月9日(月)会場:六本木ヒルズ、EX シアター六本木ほか公式サイト: 「TIFFCOM2020」期間:11月4日(水)~11月6日(金)会場:ザ・プリンスパークタワー東京公式サイト:
2020年09月10日「第42回ぴあフィルムフェスティバル」が、9月12日(土)から26日(土)まで、東京・国立映画アーカイブにて開催される。この度、オンライン配信プログラムと、最終審査員が発表された。新型コロナウイルス感染予防のための消毒や検温、換気を徹底し、定員数を約3分の1に制限し、ソーシャル・ディスタンスを確保して実施される「第42回ぴあフィルムフェスティバル」。そのメインプログラムであるコンペティション部門「PFFアワード」は、新人監督の登竜門として、これまでに、犬童一心、黒沢清、園子温、塚本晋也、矢口史靖、李相日、荻上直子、石井裕也、山戸結希監督など140名を超えるプロの映画監督を輩出してきた。本年は480本の応募から入選を果たした17作品が、映画祭でグランプリを競う。「PFFアワード2020」の最終審査員(敬称略、五十音順)は、以下の通り。・大森立嗣(映画監督・俳優)・齊藤工(俳優・映画監督)※2年連続・樋口泰人(プロデューサー)・平松 麻(画家)・古厩智之(映画監督)また、「第42回ぴあフィルムフェスティバル」のオンライン配信プログラムも決定した。【オンライン配信ページ】■「PFFアワード2020」入選作品17本を10月31日(土)まで期間限定で配信⇒ゴールドメンバー会員(月額980円)に加入すると全作品観放題(2) uP!!!(KDDI×ぴあによるエンタメサイト)⇒入選作品17本を1作品 300円にて配信⇒auスマートパスプレミアム会員(月額499円)に加入すると全作品観放題■チケットが完売した招待作品プログラムも24時間限定で配信【配信プラットフォーム】(1) PIA LIVE STREAM(チケットぴあのライブ配信サービス) uP!!!(KDDI×ぴあによるエンタメサイト)【配信プログラムと配信日時】※配信日と上映日が異なるものがあります(1) ロイ・アンダーソン監督特集(監督のビデオメッセージ付き)・「短編プログラム」*日本未公開作9/22(火)18:30〜23(水)18:30・『ギリアップ』*日本未公開作 9/23(水)18:30〜24(木)18:30料金:950円※uP!!!で視聴の場合、auスマートパスプレミアム会員は500円(2) 第25回PFFスカラシップ作品*会場チケットは完売。オンライン配信でお楽しみください。・『猫と塩、または砂糖』9/24(木)18:30〜25(金)18:30料金:1,600円※uP!!!で視聴の場合、auスマートパスプレミアム会員は950円オンライン配信プログラム配信チケット発売中
2020年09月08日うるおいにこだわったスキンケアブランド株式会社グラフィコが企画・販売を手掛ける「スキンピース」の「スキンピースファミリーUVスプレー/UVジェル」が「第14回キッズデザイン賞」を受賞した。同ブランドは、ベナン共和国産のシアバターや食品由来成分をベースに、「うるおい」にこだわったスキンケアブランドだ。家族で使えるスキンケアラインとして「スキンピースファミリー」シリーズを展開。UVスプレー・UVジェル・UVミルクは累計出荷数100万個を突破した。今回、同シリーズのUVスプレーとUVジェルが「第14回キッズデザイン賞」の「子どもたちを産み育てやすいデザイン部門」を受賞。原料のシアバターは、ベナンのシアバター産業を支援し、輸入。購入すると、ベナン産業が活発になり、「自立」と「子どもたちの幸せ」につながる。無添加・食品由来成分で安心日焼け防止効果は、UVスプレー「SPF50 PA+++」、UVジェル「SPF35 PA+++」だ。また、安心の無添加・食品由来成分で製造。シアバターをはじめ天然由来の保湿成分配合で、肌にしっかりうるおいをあたえる。サラサラみずみずしい使い心地でべたつく肌や動き回る子どもにも塗りやすい。さらに、虫が嫌がるハーブの香りをプラス。日中、日焼け防止効果と合わせて快適に過ごせる。白くなりにくく、石鹸で簡単に落とせる。(画像はプレスリリースより)【参考】※グラフィコニュースリリース
2020年09月07日9月12日(土)に東京の国立映画アーカイブで第42回ぴあフィルムフェスティバル(以下、PFF)が開幕する。本映画祭のメインプログラムは、世界最大級の自主映画のコンペティション“PFFアワード”。応募作品の長さやジャンル、応募者の年齢などの制限が一切ない中で集まった17本の作品たちがスクリーンで上映される。1977年に「第1回ぴあ展〈映像部門〉」の名前でスタートした本映画祭は、長年に渡って自主映画を公募し、本アワードから多くの商業映画監督が誕生している。その審査方法も独特で、1作品につき3人のセレクションメンバーが作品を止めることなく鑑賞して一次審査を実施。その後の二次審査では審査員全員で合議を行う徹底ぶりで、応募する側もセレクションする側も長い時間と熱意を注いで入選作品が決定する。「PFFの審査は点数をつけて良いものをあげていくようなものではないんです」と荒木啓子PFFディレクターは説明する。「ここにある入選作は私が良いと思って選んだものではなくて、16人のセレクションメンバーが徹底的に観て話し合った結果、“何かがある”と思ったものが残っている。ですから、仮に私が“何が良いのかまったく理解できない”と思ったとしても、その作品について熱く語る人がいて、結果的に自分はこの作品がまったくわかっていなかったってことがある……その繰り返しなんですよ」今年はコロナ渦で審査も例年通りとはいかなかったが、広い会議場を確保するなどして二次審査はセレクションメンバーが例年通り、顔を合わせて徹底的に話し合って入選作が決定した。「PFFはどのような作品を求めていますというお題は何もないですし、時間をふくめ規制は何もないわけですから、本当に純粋に何かをぶつけてくる人が勝つ映画祭だと思います。一番大切なのは“よくわからないけど、何かがある”ってこと(笑)。それを誰かが発見して、かたちあるものにしていく。それがPFFなんだと思います」だからこそ、PFFは今年も東京・京橋の国立映画アーカイブで実際に観客が集まって、同じスクリーンで作品に向き合うことにこだわった。単に映画を集めてオンラインで鑑賞することはできる。人気作品を集めて上映することもできる。でもそれを“映画祭”と呼んでいいのだろうか?「同じものを同じ場所で一緒に観る。それをつくった人と語ることができる。その作品を素晴らしいと思った人がいた時に、作り手と観客がお互いの存在を感じる。つまり“世の中、そんなに捨てたもんじゃない”っていうか、自分は“ひとりじゃない”っていう経験を積み重ねていかないと人間は弱くなっていくので、映画祭は生きる力を与える場所だと思っているんです。人は自分以外の誰かの存在によって変化していくわけですし、生涯にわたって変化し続けないと創作はできない。映画祭の“何かを動かす”機能はとても大きいので、自分はひとりじゃない、自分はまだまだ小さい存在なんだって思える場所があるのはすごく大事ですよね」新しい作品に出会い、つくった人と語り、何かが変化する。それは作り手だけでなく観客にも起こりえることだ。この秋、17本のまだ観ぬ映画たちが、観客に何らかの変化をもたらすことになるだろう。第42回ぴあフィルムフェスティバル9月12日(土)~26日(土)[月曜休館]会場:国立映画アーカイブ(東京都中央区京橋3-7-6)■「PFFアワード2020」入選作品『アスタースクールデイズ』38分 監督:稲田百音(18歳/東京都出身/成蹊高等学校)『霞姫霊異記』57分 監督:高階匠(31歳/東京都出身/映像制作会社勤務)『こちら放送室よりトム少佐へ』10分 監督:千阪拓也(22歳/兵庫県出身/日本大学 藝術学部)『頭痛が痛い』131分 監督:守田悠人(22歳/愛知県出身/酒屋アルバイト)『タヌキ計画』41分 監督:チェ・ユシン(24歳/台湾出身/東放学園映画専門学校)『追憶と槌』8分 監督:金井啓太(25歳/東京都出身/東京藝術大学 映像研究科メディア映像専攻)『遠上恵未(24)』26分 監督:遠上恵未(26歳/東京都出身/ENBUゼミナール 映画監督コース)『パンク』44分 監督:鈴木順也(31歳/神奈川県出身/横浜シネマ・ジャック&ベティ勤務)『Fear of missing out』36分 監督:河内彰(32歳/兵庫県出身/会社員)『フィン』36分 監督:小池茅(26歳/東京都出身/会社員)『冬のほつれまで』67分 監督:多持大輔(24歳/茨城県出身/武蔵野美術大学大学院 造形研究科)『へんしんっ!』93分 監督:石田智哉(22歳/東京都出身/立教大学 現代心理学部)『MOTHERS』63分 監督:関麻衣子(22歳/東京都出身/日本映画大学)『未亡人』54分 監督:野村陽介(23歳/埼玉県出身/東京藝術大学 美術学部)『もとめたせい』30分 監督:矢部凜(22歳/滋賀県出身/京都造形芸術大学 芸術学部映画学科)『屋根裏の巳已己』102分 監督:寺西涼(24歳/神奈川県出身/清掃員アルバイト)『LUGINSKY』63分 監督:haiena(42歳/東京都出身/フリーランス)※作品名50音順。上映時間、年齢、職業(学校名)は応募時のものチケット購入 (Pコード:551-184)※各回とも上映前日の23時59分まで発売※発券手数料、システム手数料は、一切掛かりません。※チケットの払い戻し、交換、再発行はいたしません。※チケットは会場では発券できません。必ず発券して会場までお越しください。
2020年09月03日ベルリン国際映画祭が、来年の第71回映画祭を例年と変わらない時期である2月11日から21日まで開催することを発表した。映画祭自体は、バーチャルではなく従来通りに会場で行う予定で、並行して行われる映画の見本市ヨーロピアン・フィルム・マーケット(2月11日~18日)は、現地とバーチャルのハイブリッド開催になるという。また、演技賞について、来年から男優賞と女優賞を分けない「ジェンダー・ニュートラル」(性的に中立)な形を取ることが発表された。銀熊賞の主演俳優賞、助演俳優賞というカテゴリーで、男優か女優が表彰されることになる。「演技分野の賞を性別で区分けをしないことは、映画業界においてジェンダーへの配慮がもっと意識されることになると信じています」と映画祭のディレクターたちがコメントしている。さらに新しい変化として、銀熊賞の一部門であるアルフレッド・バウアー賞が廃止され、審査員賞が新設されることも明らかになった。なお、今年が“最後”となった男優賞は、イタリアのエリオ・ジェルマーノ、女優賞はパウラ・ベーア、アルフレッド・バウアー賞はブノワ・ドゥレピーヌとギュスタヴ・ケルヴェンが受賞した。第71回ベルリン国際映画祭への出品登録は9月1日から開始となる。(Hiromi Kaku)
2020年08月25日イラストレーター和田フミ江さんの「ママならぬ日々」第74話。出産翌日にお風呂に入ってサッパリと思ったら、なんとシャワールームには大量の血! 一体何が……!?今回はちょっと痛々しい表現がありますので、苦手な方はご注意ください。 出産翌日、医師の診察のあと、シャワーの許可をいただきました。夜は出産したときのガウンのまま寝たので、汗臭いし、いろいろ汚れもついていて、ちっともリラックスできませんでした。シャワーOKと言われて、「やっとサッパリできる〜!」と、大喜び。お股の痛みに耐えながら、ヨロヨロとシャワールームへ入りました。ところが……。 「ママならぬ日々」第74話 大袈裟でなく、本当に血の海(汗)。流しても流しても血が出てくるので、着替えがすごく大変でした。脱衣室を汚さないよう、シャワールームでティッシュなどをこまめに使いながらなんとか着替え、サッパリはしたものの、ドッと疲れたのを覚えています。(ちなみに出血については、あとで確認したところ、問題ないレベルと言われました) そのあと、ひと息吐く間もなく、授乳指導へ……。忙しい1日が始まりました。監修/助産師REIKO著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2020年08月22日「第42回ぴあフィルムフェスティバル」が、9月12日(土)から東京・国立映画アーカイブにて、先日、一部の上映作品が発表されていたが、この度、6企画からなる全ラインナップが公開された。新型コロナウィルス感染予防のための消毒や検温、換気を徹底し、定員数を約3分の1に制限し、ソーシャル・ディスタンスを確保して実施する、今年のPFF。その中身は以下の通りとなった。1.世界三大映画祭を制した驚異の映像作家ロイ・アンダーソン監督特集お申込みはこちら(dpia-app://marupi?isLocked=0&marupiId=1d7f6a1a-bfca-482a-98e6-99b5cd17a010)映画祭チケットは、8月15日(土)午前10時より、チケットぴあにて発売開始。今年は前売券のみ(全席指定席制)当日券の販売はございません。
2020年08月11日アジア最大級の映画祭である「第33回東京国際映画祭」(TIFF)が、予定通り10月31日から11月9日まで開催されることが6日、発表された。新型コロナウイルスの影響で世界中の映画祭の多くが中止や延期、あるいは縮小等を余儀なくされている中、「東京国際映画祭」としては、(1)映画を観る喜びを再認識し、映画の未来への希望の光を灯す、(2)映画を通じて国際的な連帯を強める、(3)コロナ後の映像文化についての考察を深める、という目的を掲げ、映画館でのフィジカルな上映を基本として実施する考え。シンポジウムやゲストのトークなどにオンラインも活用していく。だが、人の国際的移動の困難や感染対策の徹底等多くの制約があり、例年と同じような映画祭を行うことが難しい状況。昨年まで実施していた「インターナショナルコンペティション」、アジアの新鋭監督を集めた「アジアの未来」、日本映画の気鋭作品をそろえた「日本映画スプラッシュ」の3部門を今年は1つの部門に統合、「TOKYOプレミア2020」とし、様々な賞を競う形ではなく、その中の全作品を対象に観客が投票する「観客賞」を設ける。また、上映作品の選定にあたっては、幅広い知見・人脈と多様な価値観を有する外部専門家の協力のもと、委員会制の合議の下に進める。さらに、これまで時期的に近接して開催していた「東京フィルメックス映画祭」との連携を深め、カンヌ映画祭の大きな枠組みの中で独立性をもって開催される「カンヌ監督週間」と似た形で、ほぼ時期を同じくして開催する。映画界の連帯強化という理念の下に、相互乗り入れ効果を期待しているという。なお、今後の新型コロナウィルス状況の進展如何によっては、開催の可否も含めて大きな影響を受ける可能性もあるとしている。■「TOKYOプレミア2020」部門概要ワールド・プレミアやアジアン・プレミアの作品を中心に、内外の個性豊かな監督による新作の披露を観客と共に祝福するショーケース部門。日本、アジア、欧米といった地域のバランスは保ちながら、従来のコンペ3部門の選定視点も残し、30本程度のプログラムを予定。全体のラインナップとしては、全作品が監督のキャリアに関わらずフラットに並び、世界から集まった映画の多様性が持つ面白さを観客に味わってもらうことを目的とする。■第33回東京国際映画祭 作品選定コミッティメンバー(五十音順)安藤紘平(早稲田大学名誉教授)、石坂健治(東京国際映画祭シニア・プログラマー)、市山尚三(映画プロデューサー)、金原由佳(映画ジャーナリスト)、関口裕子(映画ジャーナリスト)、矢田部吉彦(東京国際映画祭シニア・プログラマー)、以上6名
2020年08月06日10月31日(土)から11月9日(月)まで開催を予定している第33回東京国際映画祭の概要が発表され、今年はコンペティション部門、アジアの未来部門、日本映画スプラッシュ部門の特色を統合し、「TOKYOプレミア2020」としてプレミア作品を上映する。世界中の映画祭が新型コロナウイルス感染症の影響を受け、多くが中止や延期、あるいは縮小等を余儀なくされているなか、東京国際映画祭では(1)映画を観る喜びを再認識し、映画の未来への希望の光を灯す、(2)映画を通じて国際的な連帯を強める、(3)コロナ後の映像文化についての考察を深める、という目的を掲げ、オンライン等ではなく映画館でのフィジカルな上映を基本として実施するという考え。シンポジウムやゲストのトークなどにはオンラインも活用する。大きな変更点としては、昨年まで実施していた「インターナショナルコンペティション」、アジアの新鋭監督を集めた「アジアの未来」、日本映画の気鋭作品をそろえた「日本映画スプラッシュ」の3部門を今年は1つの部門に統合。「TOKYOプレミア2020」として様々な賞を競う形ではなく、その中の全作品を対象に観客の投票による「観客賞」のみを設ける。それ以外の部門の詳細については、後日発表。9月29日(火)に今年のラインナップ会見を予定している。また、本年は上映作品の選定にあたっては、幅広い知見・人脈と多様な価値観を有する外部専門家を交え、委員会制の合議の下に進行。さらには、これまで時期的に近接して開催していた東京フィルメックス映画祭との連携を深め、カンヌ映画祭の大きな枠組みの中で独立性をもって開催される「監督週間」と似た形で、ほぼ時期を同じくして開催。映画界の連帯強化という理念の下に、相互乗り入れ効果を期待しているという。今年の取り組み「TOKYOプレミア2020」ワールド・プレミアやアジアン・プレミアの作品を中心に、内外の個性豊かな監督による新作の披露を観客と共に祝福するショーケース部門。日本、アジア、欧米といった地域のバランスは保ちながら、従来のコンペ3部門の選定視点も残し、30本程度のプログラムを予定。全体のラインナップとしては、全作品が監督のキャリアに関わらずフラットに並び、世界から集まった映画の多様性が持つ面白さを観客に味わってもらうことを目的とする。第33回東京国際映画祭 作品選定コミッティメンバー※五十音順安藤紘平(早稲田大学名誉教授)、石坂健治(東京国際映画祭シニア・プログラマー)、市山尚三(映画プロデューサー)、金原由佳(映画ジャーナリスト)、関口裕子(映画ジャーナリスト)、矢田部吉彦(東京国際映画祭シニア・プログラマー)以上6名第33回東京国際映画祭は10月31日(土)~11月9日(月)、六本木ヒルズ、EX シアター六本木ほかにて開催予定。(text:cinemacafe.net)
2020年08月06日9月12日(土)から東京・国立映画アーカイブにて開催される「第42回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」のオープニング作品と第25回目のPFFスカラシップ作品の上映が発表された。オープニングには、石井裕也監督の最新作『生きちゃった』を世界最速上映。ぴあフィルムフェスティバルのメインプログラムである自主映画のコンペティション・PFFアワード2007『剥き出しにっぽん』でグランプリを受賞し、第19回PFFスカラシップの権利を獲得し制作された『川の底からこんにちは』で第53回ブルーリボン賞監督賞、『舟を編む』で第37回日本アカデミー賞最優秀監督賞を史上最年少で受賞した石井裕也監督のプロデュースによる本作は、アジアの俊英が集う国際プロジェクト「B2B (Back to Basics) A Love Supreme(原点回帰。至上の愛)」の1作で、仲野太賀、大島優子、若葉竜也演じる3人の幼馴染が、ある出来事をきっかけに、想像もしなかった未来に飲み込まれていく姿を描き出す。上映は、映画祭初日の9月12日(土)。終映後には、石井監督、出演の仲野、若葉他キャストによる時間たっぷりのトークを予定している。「PFFアワード」の受賞監督からオリジナル企画を募り、毎年1名が権利を獲得する「PFFスカラシップ」。PFFが製作から劇場公開までをプロデュースし、これまでに、石井監督の他、園子温、橋口亮輔、矢口史靖、熊切和嘉、李相日、荻上直子、内田けんじなど、第一線で活躍する監督たちの商業映画デビュー作を世に送り出してきたPFFアワードの第25回目では、自身の人生経験を活かし、リアルな家族関係をシニカル且つコミカルに描いた『食卓』で、「PFFアワード2016」グランプリを獲得し、バンクーバー国際映画祭に正式出品された新星・小松孝監督の『猫と塩、または砂糖』が選ばれた。本作でもシニカルでオフビートなユーモアを活かし、「幸せ」とは何かを模索する家族の物語を撮り上げる。お披露目上映は、9月24日(木)。上映前に、小松 孝監督、出演の田村健太郎、宮崎美子、吉田凜音、諏訪太朗による舞台挨拶を予定している。●石井裕也監督からのコメントコロナはもちろんですが、仮にコロナがなくても大変な世の中です。困ったり悩んだりしたら原点に立ち返る必要があると思うのですが、僕にとっての原点は自主映画でありPFFです。映画を愛するPFFファンの皆さんと共に、これからの映画や生き方について真面目に改めて考えるきっかけにするために、新作の世界初上映をPFFでやってもらうことにしました。この場所でなら、きっと映画についての本当の話ができると思うからです。『生きちゃった』は、衝動と魂だけで撮ったほとんど自主映画のような映画です。僕にとっての原点回帰の映画だからこそ、PFFで上映できることに深い意義と喜びを感じています。ですがそれ以上に、若い作り手たちの情熱と観客の方々のために、無事に映画祭が開催されることを心から願っています。●小松孝監督からのコメント折しもこのコロナ禍の中、『経済と人命が同じ天秤にある』という『常識』の一面にハッとした方も多いのではないでしょうか。そんな理不尽で窮屈な社会にはうんざりだという価値観の主人公・一郎を中心に、幸か不幸か『常識』から逸脱した2家族5人の『幸せのベクトル探し』の模様を、悲哀とユーモアを込めて描きました。とても素晴らしいキャスト陣に恵まれて、魅力的に立ち上がった登場人物達。そして、多肉植物や小物ガジェットや主題歌を担当してくれた『NILKLY』など、僕の好きなものを詰め込んだ一軒家を、ぜひ覗き見て頂けたら幸いです。映画祭「第42回ぴあフィルムフェスティバル」【会期】2020年9月12日(土)から26日(土)まで※月曜休館【会場】国立映画アーカイブ(東京都中央区京橋3-7-6)★映画祭チケットは、8月15日(土)よりチケットぴあにて発売開始
2020年08月03日こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。今回は、 「『専業主婦はいいよな』夫の言葉にイライラ…プチモラハラ夫、どうすれば?」 という記事に寄せられたお悩みです。記事では、「専業主婦っていいよな」という不用意なプチモラハラ発言に対してどう対処すればいいかについてご紹介しました。しかし、記事のアドバイス通り夫に対して笑顔を切り返しているものの、毎日のこととなるとつらくモヤモヤする妻からお悩みのご相談が寄せられました。■質問:夫のプチモラハラに笑顔で切り返すのも限界に…病気を機に退職し、専業主婦になってから 「『専業主婦はいいよな』夫の言葉にイライラ…プチモラハラ夫、どうすれば?」 記事と全く同じ状況になり、ストレスで胃がおかしくなりました。記事での先生からのアドバイスで少し気が楽になりましたが、笑顔で切り返してはいるものの、やはり毎日のように「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」と言われるとモヤモヤします…。■回答:夫の嫌味の裏にある感情は「妻への甘え」「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」と毎日のように言う夫。そう言われても、妻はどうリアクションすればいいのか困りますよね。病気をきっかけに退職なさったということですから、体調を整えるために専業主婦の道を選ばれたのだと思います。しかし、それでストレスがたまってしまうのでは元も子もありません。アメリカの心理学者 アブラハム・マズローが提唱した「人間の欲求階層説」というものがあります。人間の欲求には以下のように5段階あり、1の低い階層の欲求が満たされると、2、3…と、高次の欲求に向かっていきます。1.生理的欲求(生きたい)2.安全の欲求(生命を安定維持したい3.所属と愛の欲求(社会や仲間に受け入れられたい4.承認の欲求(価値がある存在と認められたい)5.自己実現の欲求(自分らしく生きたい)出典:産業能率大学出版部 A.H.マズロー著 人間性の心理学 改訂新版)日本のような社会が成熟している環境であれば、1と2は満たされていて当たり前なので、人々は3以上の欲求に目が向いているのが日常でした。しかし、今回の新型コロナウイルス流行は「2.安全の欲求」を脅かすものであり、多くの人が今まで経験したことのない精神的な不安を抱えているのではないかと思います。もしかするとあなたの夫は、「仕事のため外出する=感染(生命)の危機にさらされる」という恐怖、心配を強く持ってしまったのかもしれません。または、夫はもともと仕事や人間関係など外の世界に不安や不満を抱えていて、それが新型コロナウイルス流行への不安から顕在化してしまい、あなたへの嫌味という形に変えてはき出されている可能性もあります。もし夫が、これまでは日常的にあなたに対して不満や攻撃的な感情を持っていなかったのであれば、この嫌味は「妻なら聞いてくれるはず」という甘えから生まれた、不安解消の八つ当たりかもしれません。■「仕事をしていない自分には価値がない」という思い込みが潜んでいる?さらに、あなた自身の心の声にも耳を傾けてみましょう。病気を機に退職なさったとのことですが、もしかすると「仕事を辞めた専業主婦の自分、お金を稼いでいない自分は、社会的に価値がない」と心のどこかで感じていませんか?そのため、夫からの「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」の言葉に傷ついているにもかかわらず、我慢して何も言い返せずにいるのではないでしょうか。オックスフォード大学の研究者が発表した論文「10年後になくなる職業」(原文:Carl Benedikt Frey and Michael A. Osborne 「THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?」 )は日本でも大きな話題を呼びました。それに付随して、いろいろな立場から述べられた記事が多くありますので、一度は目にしたことがあるのではないかと思います。その中で「将来も残る仕事」の一つとしてよく挙げられているのが「人の命や感情に働きかける仕事、人と情感を交流させる仕事」です。育児はそのスキルを磨くのに最適な仕事といえます。人間の著しい成長を見守ることができるのは貴重な体験です。自分の今後の仕事にも何らかの形でつながるかもしれない良い機会ととらえ、この時間には価値があり、子育てをしている自分自身の価値も認めてあげましょう。子育ては大変なことも多いですが、そうやってどっぷりと子どもと過ごす時間を楽しんでいただきたいと思います。■夫の嫌味から逃げず、真っ向から向き合う夫の嫌味が甘えや八つ当たりであると理解しても、あなたがじっと我慢する必要はありません。それこそ、精神衛生上良くないことでしょう。「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」と言われたら真顔で「それ本気で言っている?」と聞き返してみましょう。そして、「仕事を辞めてでも本当に毎日子どもと一緒に家にいたい?」と夫に確認します。夫がしどろもどろになったり、「そんなことをしたら生活できないだろう」などとはぐらかすようなら、「冗談でもそのような言い方をされると傷つく」ときちんと伝えてもいいと思います。または「子どもと一緒に家にいるのが楽だと思っているのなら、あなたもそうしたいよね。それなら私も何か社会の役に立てそうなことがないか探してくるから、その間子どもと家にいてね」と伝えて、休日に子どもをお任せして出かけましょう。ハローワークで仕事を検索してみたり、興味が持てそうな資格はないか図書館で調べてみたり、ボランティアの登録をしたり、今できることを探してみてはいかがでしょうか。また、仕事や学習、ボランティア活動ではなくても、子どもの園・学校の役員や町内会の地域活動を夫のかわりに引き受けて、無理のない範囲で外に出かけていき、夫に子どもと過ごす時間を持ってもらうのもいいと思います。どんな形であってもいいので、今自分にできることを精一杯やりつつ、夫の不安な気持ちも理解して「一緒に頑張ろうね」という思いを伝えていけば、嫌味も少なくなってくるのではないでしょうか。夫の言葉をそのまま受け止めて自分を追い込まず、リラックスできるように少しずつ行動してみましょう。これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。
2020年07月31日現在公開中、Amazon Prime Videoでも同時配信中の山崎賢人主演映画『劇場』が、第23回上海国際映画祭にてインターナショナル・パノラマ部門へ出品されることが決定した。又吉直樹の「火花」に続く2作目の小説「劇場」を、行定勲監督が実写映画化した本作。山崎さんが、演劇に身も心も捧げながら、実生活では社会や周囲の人々とうまく協調できない不器用な青年、儚くも愛しいヒロインを松岡茉優が演じ、2人のラブストーリーが描かれる。2人のほかにも、伊藤沙莉、浅香航大、「King Gnu」井口理らが出演。映画は各地で満席の回が出ているなど大ヒットとなっている。そんな本作が、7月25日から8月2日の期間で開催されている「第23回上海国際映画祭」で上映が決定。7月29日12時(現地時間9時)から行われるインターナショナルプレミア上映を含めた、3回実施されるプレミア上映のチケットは、なんと発売開始後19分で全回全席ソールドアウトに。本作が出品されるのは、インターナショナル・パノラマ部門内のSPECTRUM - NIPPON EXPRESS部門。同部門には、齊藤工監督の『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』の出品されている。今回の決定を受けて行定監督は「上海はかつて撮影をした私にとって忘れがたい特別な場所です。その地で映画『劇場』を観て頂けることを嬉しく思います。下北沢の小さな恋物語が上海の観客に響き、永田と沙希の姿が記憶に残ることを期待しています」とコメントを寄せている。『劇場』は全国のミニシアター中心に公開中、Amazon Prime Videoにて配信中。(cinemacafe.net)■関連作品:劇場 2020年7月17日(金)より全国にて公開、Amazon Prime Videoにて全世界独占配信。©2020「劇場」製作委員会
2020年07月31日第72回エミー賞のノミネーションが発表された。放送局・動画配信サービス別の結果としては「Netflix」が最多160ノミネーションを獲得し、首位に立った。この数字はエミー賞史上、最多。昨年は「HBO」が137でトップだったが、今年は107ノミネーションで「Netflix」に大きく差を付けられ2位に沈んだ。動画配信サービスに参入して間もない「Disney+」は19、「Apple TV+」は18、コンテンツは全て10分未満の短編であるというユニークな試みを行う「Quibi」も10ノミネーションと健闘。番組別では「ウォッチメン」(26)、「マーベラス・ミセス・メイゼル」(20)、「オザークへようこそ」(18)、「キング・オブ・メディア」(18)、「マンダロリアン」(15)、「シッツ・クリーク」(15)、「サタデー・ナイト・ライブ」(15)、「ザ・クラウン」(13)が上位に。ここ数年、賞レースで必ず話題に上る「俳優部門の候補者が白人ばかり」という問題も、エミー賞では解消されつつあるようだ。「Variety」誌によると、今年のエミー賞の演技部門では黒人の候補者は102人中35人で、34.3パーセントを占めているという。例としては主演男優賞(ドラマ)のスターリング・K・ブラウン(「THIS IS US」)やビリー・ポーター(「POSE/ポーズ」)ら常連や、エミー賞ノミネートが初となる主演女優賞(ドラマ)のゼンデイヤ(「ユーフォリア/EUPHORIA」)など。第72回エミー賞は9月20日(現地時間)に放送予定。司会はジミー・キンメルが務める。(Hiromi Kaku)
2020年07月29日映画祭「第42回ぴあフィルムフェスティバル」のコンペティション部門「PFFアワード2020」の入選作品が発表された。「PFFアワード」は1977年にスタートした世界最大の自主映画のコンペティションで、これまで黒沢清や諏訪敦彦、園子温など、140名を超えるプロの映画監督を送り出してきた。今年は480本の応募作の中から選ばれた17作品、18歳~42歳の監督が映画祭でグランプリを競う。なお、昨年の「PFFアワード2019」の入選作品の中から、審査員満場一致でグランプリを獲得した『おばけ』(監督:中尾広道)は、今週末11日(土)からポレポレ東中野にて、また同入選作で、ひかりTV賞を受賞した『アボカドの固さ』(監督:城真也)は今夏ユーロスペースにて、劇場公開される。■「PFFアワード2020」入選作品480本の応募作品の中から、以下17作品が入選。本入選作品は、9月12日(土)から東京・国立映画アーカイブで開催する「第42回ぴあフィルムフェスティバル」で上映され、9月25日(金)に行われる表彰式にて、最終審査員らによりグランプリ各賞が発表される。『アスタースクールデイズ』38分 監督:稲田百音(18歳/東京都出身/成蹊高等学校)『霞姫霊異記』57分 監督:高階匠(31歳/東京都出身/映像制作会社勤務)『こちら放送室よりトム少佐へ』10分 監督:千阪拓也(22歳/兵庫県出身/日本大学 藝術学部)『頭痛が痛い』131分 監督:守田悠人(22歳/愛知県出身/酒屋アルバイト)『タヌキ計画』41分 監督:チェ・ユシン(24歳/台湾出身/東放学園映画専門学校)『追憶と槌』8分 監督:金井啓太(25歳/東京都出身/東京藝術大学 映像研究科メディア映像専攻)『遠上恵未(24)』26分 監督:遠上恵未(26歳/東京都出身/ENBUゼミナール 映画監督コース)『パンク』44分 監督:鈴木順也(31歳/神奈川県出身/横浜シネマ・ジャック&ベティ勤務)『Fear of missing out』36分 監督:河内彰(32歳/兵庫県出身/会社員)『フィン』36分 監督:小池茅(26歳/東京都出身/会社員)『冬のほつれまで』67分 監督:多持大輔(24歳/茨城県出身/武蔵野美術大学大学院 造形研究科)『へんしんっ!』93分 監督:石田智哉(22歳/東京都出身/立教大学 現代心理学部)『MOTHERS』63分 監督:関麻衣子(22歳/東京都出身/会社員)『未亡人』54分 監督:野村陽介(23歳/埼玉県出身/東京藝術大学 美術学部)『もとめたせい』30分 監督:矢部凜(22歳/滋賀県出身/京都造形芸術大学 芸術学部映画学科)『屋根裏の巳已己』102分 監督:寺西涼(24歳/神奈川県出身/清掃員アルバイト)『LUGINSKY』63分 監督:haiena(42歳/東京都出身/フリーランス)※作品名50音順。上映時間、年齢、職業(学校名)は応募時のもの
2020年07月08日2019年の映画『蜜蜂と遠雷』の舞台として大きな話題となった「浜松国際ピアノコンクール」の次回2021年の開催概要が発表された。第11回目となる次回の開催期間は、2021年11月12日(金)〜11月29日(月)の18日間。1991年の浜松市市政80周年を記念してスタートしたこのコンクールは、楽器と音楽の街として世界的に名高い浜松市における文化事業として定着し、着実に進化を遂げているようだ。今や世界を目指す多くの若いピアニストにとっての登竜門。日頃の研鑽の成果を披露する重要なステージとなっている。2021年といえば延期された「東京オリンピック」の開催年。スポーツと文化の祭典が無事開催され、長く記憶に残る年となることを期待したい。●開催期日・オープニングコンサート:2021年11月7日(日)・出場者抽選会:2021年11月12日(金)・第1次予選:2021年11月13日(土)~ 11月17日(水)・第2次予選:2021年11月19日(金)~ 11月21日(日)・第3次予 選:2021年11月23日(火)~ 11月24日(水)・本選:2021年11月27日(土)~ 11月28日(日)・表彰式:2021年11月28日(日)・入賞者披露演奏会:2021年11月29日(月)●審査委員審査委員長:小川 典子(日本)審査委員:ダン・タイ・ソン(べトナム):イングリット・フリッター(アルゼンチン):アレクサンダー・ガブリリュク(オーストラリア): ポール・ヒューズ(イギリス): キム・ヨンホー(韓国):エヴァ・クピーク(ポーランド): ペジャ・ムジイェヴィッチ(アメリカ): ロナン・オホラ(イギリス): 迫 昭嘉(日本): ナターリア・トゥルーリ(ロシア)●出場資格1991年1月1日以降に出生した者●申込期間2021年2月1日(月)〜2021年3月31日(水)24:00(日本時間)
2020年07月03日7月10日より独占配信されるNetflix映画『オールド・ガード』の第2弾予告編が公開された。同映画は、第88回アカデミー賞で最多6部門を受賞した『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の戦士フュリオサ役で壮絶なアクションを魅せ、美貌と演技力で世界を席巻する女優シャーリーズ・セロン主演のアクション大作。原作は『スーバーマン』、『ワンダーウーマン』などのアメリカンコミックライターや小説家として活躍するグレッグ・ルッカによる人気グラフィックノベルであり、彼は本作で脚本・製作総指揮も務めている。さらに、『ワン・オン・ワン ファイナル・ゲーム』 のジーナ・ブリンス=バイスウッドが、初のアクション作品となる監督を務め、共演には『ビールストリートが話せるなら』のキキ・ レイン、『アラジン』のマーワン・ケンザリ、『ハリー・ボッター』シリーズのハリー・メリング、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のベロニカ・グゥ、 『それでも夜は明ける』のキウェテル・イジョフォーら、豪華キャストが名を連ねる。物語で描かれるのは、誰にも知られることなく何世紀にも渡って人類を守り続けてきた秘密の特殊部隊〈オールド・ガード〉。そのメンバーは“永遠の命”を持つ不死身の傭兵たちで構成されており、彼らを兵士アンディ(シャーリーズ・セロン)が率いている。今回公開となった予告編では、彼女が砂漠の中で車を暴走させるという、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』フュリオサの姿を彷彿とさせるシーンからスタート。彼女たちが持つ不死身の能力を奪おうとする組織との一触即発の攻防が描かれていく。肉弾戦や接近戦はもちろん、銃やナイフ、特殊な斧を使った超絶アクションにも注目。そして、永遠に生きることができるからこそ生じる心の悩みや葛藤にもフォーカスが当てられ、新たなアクション・ヒロインの物語が誕生する。Netflix映画『オールド・ガード』7月10日(金)より独占配信開始
2020年07月03日映画芸術科学アカデミーが、第93回アカデミー賞授賞式の開催日の変更を発表した。当初は2021年2月28日を予定していたが、映画業界が新型コロナウイルスの影響を大きく受けたことを考慮し、2か月遅らせて4月25日に開催するという。選考対象の作品については、本来であれば前年(12月31日まで)に公開された作品を対象としているが、今回に限っては2020年1月1日から2021年2月28日までと対象となる期間を広げるとのこと。長編アニメ賞、国際長編映画賞などの特別部門への出品の申込期限は12月1日で、作品賞、歌曲賞などの一般的な部門への申込期限は1月15日。ノミネーションは3月15日に発表される。アカデミー賞が延期になるのは、90年以上の歴史の中で4度目。1938年に洪水、1968年にマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺事件、1981年にレーガン大統領暗殺未遂事件により延期になったことがあった。同アカデミーは「アカデミー映画博物館」の開館が4月30日に決定したことも明らかにした。英国アカデミー賞も、授賞式の開催日を2月14日から4月11日に変更した。アメリカのアカデミー賞のちょうど2週間前に開催されるというのは、変更後も変わらない。詳細については火曜日(現地時間)に発表される。(Hiromi Kaku)
2020年06月16日月曜深夜に日本テレビで放送されている「映画天国」の6月15日(月)今夜放送回は、超人気海洋パニック映画のシリーズ第2弾『ジョーズ2』をオンエアする。巨大な人食いザメとの死闘を描く本シリーズ。第1作の『ジョーズ』は世界的大ヒットを記録。スティーヴン・スピルバーグの出世作となり、ジョン・ウィリアムズによるテーマ曲も鮮烈な印象を残した。また本作のヒットにより“サメ映画”なるジャンルが誕生。現在に至るまでサメと人間の戦いを描いた作品が数多く製作され、1つのジャンルを生み出したという意味でも本シリーズは映画史に大きな功績を残した。前作で主人公の警察署長・ブロディがジョーズを倒してから4年後を描いた本作では、再びアミティの海でダイバーや観光客たちが次々に行方不明になっていく。ブロディ保安官は、これらの失踪事件が再び現れたホオジロザメによるものだと政治家たちを説得するも、小魚の群れをサメと勘違いし発砲する失態を犯す。ダイバーが遺したカメラが回収され、そのフィルムにはサメらしき影が映っていたが、ブロディの意見は受け入れられず、警察署を解雇されてしまう。一方、ブロディの息子・マイクと友人たちは、ブロディの制止を無視してヨットで沖へ繰り出す。そこに巨大なホオジロザメが姿を現し、息子たちを追ったブロディは1人でサメに立ち向かうことに…という物語が繰り広げられる。ブロディ役には前作に引き続き『フレンチ・コネクション』『ブルーサンダー』などのロイ・シャイダー。共演はロレイン・ゲイリー、マーレイ・ハミルトン、ジョセフ・マスコロジェフリー・クレイマーら。「CSI:マイアミ」「ヤング・スーパーマン」などのTVドラマも数多く手掛けるジュノー・シュウォークが監督。『サウンド・オブ・ミュージック』や『ディープ・インパクト』『チャーリーとチョコレート工場』と長きにわたりヒット作を送り出し続けたリチャード・D・ザナックが製作を手掛けた。映画天国『ジョーズ2』は6月15日(月)25時59分~日本テレビでオンエア。(笠緒)
2020年06月15日ラジオとドライブインシアターを合体させた新たな映画上映プロジェクト「Holywheelin’ Theater & Radio」の第1回が6月13日(土)と14(日)、神奈川県湘南衣笠ゴルフ 駐車場にて開催されることが決定した。今回の開催は、「地域社会に楽しみを提供する」ことをモットーに掲げる会場の湘南衣笠ゴルフとの協議の上、第1回目は「横須賀市民のためのイベント」として開催。上映作品、ラジオ・パーソナリティ、当日のタイムテーブルなどのイベント詳細に関しては、後日発表。また、鑑賞チケット(料金未定)の前売りはHolywheelin’ Theater & Radio公式サイトにて発売予定となっている(※チケット販売フォームは準備中、6月初旬オープン予定)。さらに、ミュージシャンで映像作家のVIDEOTAPEMUSICが手掛けた「Holywheelin’ Theater & Radio」オリジナルムービーも完成。VIDEOTAPEMUSICさんのYouTubeチャンネルにて見ることができる。なお、会場でも映画本編前に上映する。(cinemacafe.net)
2020年05月25日年に数回開催されている落語会「よみらくご」。4月に開催予定だった第18回公演「わるいヤツら」が6月4日(木)にぴあライブストリームにて、オンラインで配信される事が決定した。【チケット情報はこちら】よみうり大手町ホールの定例落語会である「よみらくご」が、ネット上で配信されるのは初めて。今回は「わるいヤツら」をテーマに、落語に登場する”悪党”にスポットを当てる。出演はほかに、今年5月に真打昇進したばかりの瀧川鯉八、チケットが取れない当代きっての人気落語家・春風亭一之輔、若手ながら品のある高座で古典落語の実力派・古今亭文菊、一之輔の師匠で本寸法の江戸落語の名手・春風亭一朝という豪華メンバー。どこか憎めないならず者から、稀代の大悪党まで、お江戸の「わるいヤツら」の大暴れは必見だ。この配信はライブ動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」を通じて実施。「PIA LIVE STREAM」は新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の一環として、政府からの大規模イベント自粛要請を受けて、様々なライブやコンサート、イベントが開催の中止・延期を余儀なくされている中、「アーティストやクリエイターの表現の場を守りたい」という思いから、動画配信でアーティストのパフォーマンスをファンの皆さんに広くお届けすることはもちろん、有料コンテンツとすることでアーティストや関係者の方々に収益源としてもらえるサービス。チケットは発売中。■よみらくご第18回公演「わるいヤツら」配信日:6月4日(木) 18:30出演・演目:瀧川鯉八「にきび」、春風亭一之輔「鈴ヶ森」、古今亭文菊「居残り佐平次」、林家正楽 紙切り、春風亭一朝「黄金餅」 ※出演順
2020年05月21日