大人のダイエット研究所はこのほど、食事の最初にヨーグルトを食べる「ヨーグルトファースト」は食後血糖値の急上昇を抑制させる効果があることを明らかにした。同試験は、健康な20~40代の男女各10名を対象に実施した。「包装米飯150gを摂取」「サラダ101gを摂取したのち、包装米飯を138g摂取」「包装米飯120gを摂取したのち、ヨーグルトを200g摂取」「ヨーグルト200gを摂取したのち、包装米飯120gを摂取」の4パターンの食事を規定の時間に摂取してもらい、それぞれ食後の血糖値を経時的に測定した。食後の血糖値(平均値)の時間経過による変化を調べたところ、白米だけを食べたパターンに比べ、ヨーグルトを一緒に食べたパターンのほうが血糖値の上下動が抑えられていた。また、白米の後にヨーグルトを食べた場合と比べ、ヨーグルトを先に食べた「ヨーグルトファースト」の方が血糖値の上がり方が緩やかであることも明らかとなった。続いて、野菜や海藻などを食事のはじめに食べる食事法「ベジタブルファースト」と「ヨーグルトファースト」を比較した。白米の前にサラダとヨーグルトをそれぞれ摂取してもらい、食後の血糖値を経時的に測定したところ、ヨーグルトファーストは、ベジタブルファーストと同等もしくはそれ以上の血糖値抑制効果がみられた。さらに、食後2時間経過時の血糖値を見ると、ベジタブルファーストよりもヨーグルトファーストの方が抑えられていることがわかった。今回の試験結果を受け、名古屋大学名誉教授の大澤俊彦氏は、「先行研究でも、たんぱく質や脂質の含まれるものを食前に摂取することで食後血糖値の急激な上昇を抑えることが確認されている。たんぱく質や脂質を含むヨーグルトが消化吸収を緩やかにすることで、食後血糖値の上昇が抑えられたと考えられる」とコメントしている。食後血糖値の急激な上昇は、インシュリンの過剰分泌を招き、肥満や糖尿病など生活習慣病のリスクが高まるという。さらに食後高血糖による「かくれ高血糖」が血管疾患リスクの一因であることも研究されている。今回の試験により、ヨーグルトファーストを実践すると、これらの症状の予防につながることが示唆された。
2017年10月06日低糖質ダイエットが人気となり、血糖値を気にする方が増えてきました。血糖値の上昇をゆるやかにすることは、痩せることへの近道です。血糖値とダイエットの関係血糖値とは、血液中に含まれる糖質のことを言い、日本人の主食であるお米やパンなど炭水化物に多く含まれています。これらの量や摂取する回数を調整することで、ダイエットにつながります。私たちの身体は、血糖値が上昇した状態だと太りやすくなり、血糖値が低下していると痩せやすくなります。私たちの身体は、血糖値が一定以上になると、脂肪として蓄えようとします。反対に一定以下になると、蓄えていた脂肪を燃やして、エネルギーを得ようとします。この仕組みを利用し、血糖値の上昇を緩和することでダイエットが簡単に出来るのです。脂肪を燃やす時の順番としては、まず内臓脂肪から燃焼させ始めます。内臓脂肪はお腹周りに集中しているので、ウエストから痩せていくということになります。ですので、特にポッコリお腹でお悩みの方には、血糖値の上昇をゆるやかにするダイエットはオススメです。血糖値の上昇をゆるやかにする方法1.食前の軽い運動食事の前に軽く運動すると、肝臓についている脂肪が血中に流れてくるので血糖値が上がります。すると空腹感が和らいで食欲が抑えられます。2.空腹を我慢しない空腹状態でガッツリ食べると、急激に血糖値が上昇して血中のインスリン濃度が上がってしまいます。インスリンは糖分を分解する効果がありますが、同時にカロリーを脂肪としてため込む性質をも持っています。空腹は我慢せず、小腹が減ったらちょっと何かを食べるほうがダイエットに繋がります。オススメは糖質の少ないチーズやナッツ類です。3.食事回数を増やして小分けにして食べる小分けにして食べるメリットは、血糖値を一気に上下させないという点にあります。そうすることで「激しい空腹」を感じなくなるので、早食い、ドカ食いを防ぐことができます。こまめにエネルギー補給することで、燃焼しやすい身体を作るという意味でも効果があります。4.フルーツを食べるなら午前中に「フルーツ=太らない」という考え方は間違いです。フルーツは”糖質のカタマリ”といってもいいものなので、夜に食べると太る原因になります。とはいえ、ビタミンなどの栄養が豊富なので、お菓子よりは遥かに健康に良いです。それに消化が良いので、朝に食べても消化器官に負担を与えないのでオススメです。例えば、朝食としてヨーグルトとフルーツなどを食べれば、健康的にダイエットができるでしょう。5.白いものは避ける急激に血糖値を上げてしまうのは、精製されている白い食品であることが多いです。白いごはん→玄米白い砂糖→きび砂糖パン→ライ麦パンこのように置き換えてみましょう。また、菓子パンやお菓子なども、もちろん精製された砂糖を使っているので注意しましょう。6.炭水化物は最後に食べる食事の最初に炭水化物(糖質)を食べると、血糖値が急激に上昇して肥満の原因になります。最初に食物繊維豊富な野菜を最初に食べると、血糖値を適切にコントロールできます。「野菜→肉・魚→ご飯」という順番で食べましょう。7.睡眠時間を1.5の倍数で取る「睡眠不足→朝食を抜く→お昼にドカ食いをする→血糖値が急激に上昇→肥満の原因」この悪循環を防ぐには、質の良い睡眠が大切。そのためには1.5の倍数の時間で眠るのがオススメです。人は入眠直後にレム睡眠(深い睡眠)に落ち、その後ノンレム睡眠(浅い睡眠)に移行する。このワンセットが1時間半で繰り返されます。つまり、1.5時間の倍数で起床すると、ちょうどノンレム睡眠(浅い睡眠)で目覚めることになり、スッキリと起きられます。具体的には4時間半、6時間、7時間半、9時間の睡眠時間をとると、朝の目覚めが良く、睡眠の質が良くなります。8.冷たいご飯を食べるご飯は糖質のカタマリで、食べると急激に血糖値が上昇します。しかし、冷えたご飯なら血糖値の上昇を緩和できます。ご飯は冷めていく段階で「レジスタントスターチ」という難消化性でんぷんを作り出します。レジスタントスターチは糖として消化されにくく、その結果として血糖値の上昇も緩やかになります。9.ミックスナッツとコーヒーを一緒に食べる先ほど、糖質の少ないナッツ類は間食やおやつに最適とご紹介しましたが、このナッツとコーヒーを一緒に食べると、さらにダイエット効果がアップします。コーヒーには脂肪燃焼効果のあるクロロゲン酸と、リパーゼ(脂肪消化酵素)を活性化するカフェインが含まれています。このふたつの成分の効果をさらに強化するのがアルギニンという成分です。そしてアルギニンは、ピーナッツやアーモンドやクルミに多く含まれているのです。コーヒーとミックスナッツを一緒に食べれば、血糖値の上昇を防ぐばかりでなく、脂肪燃焼効果も期待できます。10.早食いせずにゆっくり食べるゆっくり食べることで、血液に入る糖分の量がおだやかになるので、その分血糖値の急上昇もゆるやかにしてくれます。30回は咀嚼しましょう。血糖値の上昇をゆるやかにするダイエット法はいかがでしたでしょうか?血糖値の上昇を緩和する方法を身につけて、ぜひダイエットを成功させましょう!※筆者の個人的見解です。効果・効能を保証するものではありません。
2017年02月03日質問:先日病院で血液検査をしたところ、血糖値が高いと言われました。ストレスの多い状態が続いていまして、先日病院で血液検査をしたところ、血糖値が高いと言われました。ちなみにその時はほとんど食事をしていない状況で、最後に口にしたものは無糖のお茶でした。体型はやせ形で、中性脂肪やコレステロールの値が高いと言われたことはないのですが、入院や通院が必要になるような心疾患など、何か他の病気と関係があるのでしょうか?鹿児島県:yuki412さん(32)回答:血糖値と心疾患の関係についてお答えします。――ストレスと血糖値の関連性ストレスと血糖値、および心疾患に関するご相談ですね。ストレスの多い状態が続いているとのこと、本当に大変ですね。ストレスと血糖値に関しては現在研究が進められ、関連があるという報告が上がってきています。そのメカニズムについてお話ししましょう。一つには、ヒトがストレスを感じると交感神経が興奮し、血糖値を上昇させるグルカゴン、アドレナリン、甲状腺ホルモンといったホルモンが増え、血糖値を上げることになります。また、ストレスが強くなると分泌されるコルチゾールも、血糖値を上昇させる働きがあります。ご相談者さまの場合も、このようなメカニズムが働き、肥満や生活習慣の乱れがないにもかかわらず、血糖値が上昇している可能性があります。また、ストレスの多い状況下では、糖尿病の発症率も上昇することがわかっています。一方、血糖値が高い状態が続くことで血管が傷つきやすくなり、動脈硬化も進んで狭心症や心筋梗塞、脳血管障害などをきたす可能性も高まりますが、こういった狭心症や心筋梗塞といった重篤な心臓の病気を起こしても、糖尿病にかかってしまうと、症状である胸の痛みを感じにくくなり、発見が遅れてしまうこともあります。<日ごろから血糖値を適正に保つ心がけを>このような深刻な事態を避けるために、日ごろから血糖値を適正に保つような心がけが必要です。食事の栄養バランスの乱れや運動不足などがあれば、それらを改善するのはもちろんですが、ストレスが血糖値上昇の主因と考えられる場合には、ストレスに対する対処が必要になります。ストレスに対する効果的な対処法としては、しっかりと休養をとること。忙しいとつい、自分のケアは後回しになりがちですが、心身の疲労を感じたら、まず休みましょう。また、自分が心から楽しめる趣味を持ち、週末などにそれに没頭できる時間を持つことも非常に大切です。スポーツも、体重の維持、ストレス解消、両方の側面からおすすめできます。オフィスの椅子で腹式呼吸をしたり、近くの公園でも構わないので緑に触れたりすることも、大きなストレス解消効果が期待できるでしょう。ストレスの対処が自分の手に余ると感じたら、ためらわずに精神科やカウンセラーなど、専門家の手を借りることも必要です。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日サニーヘルスはこのほど、ダイエット情報発信サイト「microdiet.net」にて、調査レポート『1400万人以上の日本人が該当の可能性あり!『血糖値スパイク』から身を守るには?』を公開した。同サイトでは、グルコーススパイクとも呼ばれる症状「血糖値スパイク」について解説している。血糖値スパイクは、通常の健康診断では発見することができず、知らず知らずのうちにがんや認知症といったさまざまな病気につながるほか、突然死を招く危険性もあるという。「血糖値」は血液中に含まれるブドウ糖の量を数値で表したもの。数値が高いほど血液に含まれる糖が多い。食品に含まれる糖質は体内でブドウ糖に分解され、血液に入り血糖となりエネルギーとして利用される。その際にすい臓からはインスリンというホルモンが分泌され、血糖値はコントロールされている。血糖値のコントロールがうまくいかず、値が高い状態が続いてしまう人は「糖尿病」と診断される。しかし、食後の短時間だけ正常値を超えて血糖値が急上昇し、その後は正常値に戻るという現象を「血糖値スパイク」と呼ぶという。「血糖値スパイク」は、食後血糖値を測定して、初めて判明する。通常の健康診断では、空腹時血糖値を測るため、見落とされるケースが多いとのこと。空腹時血糖値が正常の範囲内の人や高め程度の人、やせ型の体形の人にも起きることがあるという。日本人では2型糖尿病予備軍に多く、病気の早期発見のひとつの目安になっている。自覚症状としては食後のぐったり感、急激な眠気、疲労感、集中力・判断力の低下などが挙げられる。「血糖値スパイク」は、糖尿病へ進行するリスクが高いだけでなく、この現象自体が体に悪影響を及ぼすという。血糖値の急上昇が繰り返されると大量の活性酸素が発生し、細胞を傷つけ動脈硬化を起こし、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気の原因となる。また、ネズミの実験では、インスリンが多い状態は記憶力が衰えやすいことが確認されている。そのほか、認知症の発症率の上昇、がん細胞の増殖も促す危険性も指摘されているという。「血糖値スパイク」を防ぐには、血糖値を急上昇させずインスリンの量を抑えることが必要とのこと。食事の初めに食物繊維を多く含む野菜・豆類・きのこ類、海藻類を食べるなど、食べる順番に気を付けることが大事だとされている。また、食事の間隔が長くなるほど、血糖値スパイクが起きやすくなるため、規則正しく3食を摂取することも重要となる。食後は消化吸収のために胃腸が活発に働き、糖質が吸収され血糖値が上がることから、食後なるべく早め(15分程度)に体を動かすことも有効だという。詳しい説明はmicrodiet.netの最新の記事『1400万人以上の日本人が該当の可能性あり!『血糖値スパイク』から身を守るには?』で解説している。
2016年11月30日こんにちは、ライターの渦マキです。低血糖症という病名をよく耳にするようになりました。筆者もお腹が減ったときに手が震えたり、足の力が抜けたりするときがあって、その状態が「低血糖なのかな」と判断していました。女性についてまわる病気は低血糖症が関係して引き起こされることがあるといいます。●低血糖症とは何か低血糖症を起こしやすい食品の取りすぎによって血糖値が急上昇することが発端となり、『低血糖症』が引き起こされます。低血糖になるまでの流れを示します。(1)精製された糖分を大量に(頻繁に)取る(2)血糖値の急激な上昇(3)インスリンの過剰分泌(4)低血糖精製された糖分は、血糖値を急激に上昇させるGI値が高い食物です。先に示した低血糖状態が頻繁に起こると、血糖のコントロール機能がうまく働かなくなってきます。こうして血糖値のコントロールが乱れること で、さまざまな不調が引き起こされるのです。この不調が低血糖症(正式名称:機能性低血糖症)と呼ばれています。●低血糖症の症状先に示した血糖値の急降下が脳のエネルギー不足を引き起こし、さまざまな“精神的不調”があらわれます。おもに、・うつ症状・やる気がなくなる・集中力の低下・だるい、疲れやすい・眠気、ぼーっとするといった症状です。このような不調は、統合失調症やADHDと間違われてしまうこともあります。もっとも恐ろしいのは、「眠い」「ぼーっとする」という状態を通り越して意識がなくなってしまい、そのまま昏睡状態に陥ってしまうことです。脳にエネルギーが行き届かない状態が続くため、脳に障害を受けてしまう のです。●低血糖症は女性特有の不調を引き起こすことも低血糖症では、・月経前症候群(PMS)・パニック障害・過食症などを引き起こす症例も見られています。●低血糖症の治療とは血糖値を急激にあげない食物(GI値の低い食べ物)を取ることがポイントになります。つまり、GI値の高い食べ物は避けます。GIとはグリセミック・インデックスのことで、GI値は血糖値の上がりやすさの値です。GI値の高い食品で知られているものは、・白米・コンビニなどに並んでいる白いふわふわしたパン・砂糖やブドウ糖果糖液糖、精製された糖質などです。“疲労回復”として販売されている清涼飲料水などは、血糖値を急上昇させてしまう要注意食品です。「低血糖症ではないかな?」と思われる症状があるときは、専門医で“5時間ブドウ糖負荷試験(OGTT)”を受けてみてください。低血糖症の検査だけでなく、食事の仕方や糖分の取り方のアドバイス を受けられるメリットがあります。【参考文献】・『なぜあなたは食べすぎてしまうのか―低血糖症という病』矢崎智子・著●ライター/渦マキ(フリーライター)
2016年08月17日さっきまで元気だったのに、急に気分が落ち込んでしまったり、何もないのにせつない気持ちになって悲しくなったり……。それはもしかして「低血糖」の症状かもしれません。低血糖といえば、お腹がすいている状態だと思われがちですが、実は気分にも大きく影響すると考えられています。例えば、空腹になるとイライラしてしまうのも、そのひとつ。その原因は、低血糖をきっかけに、多くのホルモンが分泌されることにあります。人の身体は糖をエネルギーとして活動しており、特に多く必要なのが脳です。血液中の糖が減ってしまう低血糖が起これば、脳にとっては大問題。糖の不足を補うために、体内ではさまざまなホルモンを出して、補おうとするのです。低血糖で出てくるホルモンには大きく分けて2種類あり、ひとつは攻撃性を高める「アドレナリン」、そしてもうひとつは、気分の落ち込みを招く「ノルアドレナリン」です。お腹がすいてイライラしてしまうのはアドレナリンによるもの。お腹がすいている時ほどアイデアが浮かんだり、仕事が進んだりした経験はありませんか?空腹を引き金に、アドレナリンによるやる気スイッチがオンになることで、食事を抜いた方が仕事がはかどるという人もあるようです。もう一方で、気分を落ち込ませ、涙さえも出してしまう「ノルアドレナリン」が多く出る人もあります。普段ならなんでもないことに傷ついてしまったり、自己嫌悪を感じたり、否定的な感情に陥りやすくなるのが特徴です。いつも以上に落ち込みやすい時は、低血糖を疑ってみましょう。気分の変化は誰にでもあるものですが、大きく落ち込んだり、イライラしたりするようではトラブルを招く可能性も。感情をコントロールしたい人は、低血糖予防を意識してみてはいかがでしょうか?低血糖を予防するポイントは大きく2つ。ひとつは、普段から甘いものを食べ過ぎないこと。甘いものは低血糖を防ぐどころか、促進させる原因に。もうひとつは、食事を小分けすること。食事の時間が空きすぎると、低血糖を招きます。一日の食事量は変えずに、おやつの代わりに軽い食事をとるのがおすすめです。気分の乱高下は、血糖値の乱れと関係します。落ち込みやすい人は低血糖予防に取り組んでみてくださいね。
2015年12月15日モンテールはこのほど、砂糖に比べて血糖値が上がりにくい成分「エリスリトール」を使用したスイーツ、「2P 全粒粉ロール・チョコ」「2P なめらかプチエクレア」を発売した。「エリスリトール」はブドウ糖から発酵して作られる甘味料で、砂糖に比べ血糖値が上がりにくいという。同甘味料を使用した2種のスイーツのうち「2P 全粒粉ロール・チョコ」は、小麦粉や全粒粉などで作ったチョコスポンジ生地でクリームを包んだロールケーキ。クリームにはベルギー産のチョコで作った自家製のチョコカスタードが入っている。糖質量は13.3gで価格は130円(税別: 沖縄を除く)また、「2P なめらかプチエクレア」は、同社自家製のカスタードとホイップクリームをブレンドしたミルククリームをエクレア生地につめ、チョコレートでコーティングした商品。糖質量は9.6gで価格は140円(税別: 沖縄を除く)となっている。
2015年11月05日モンテールはこのほど、砂糖に比べ血糖値が上がりにくい糖質(エリスリトール)を使用した「スイーツプラン」シリーズの第2弾として、「6P なめらかプチシュー・ミルク」など3品を発売した。「スイーツプラン」は、一般社団法人食・楽・健康協会の山田悟代表理事が提唱する「緩やかな糖質制限」に基づいて企画したもので、エリスリトールを除く糖質量が10g以下のスイーツを商品化している。エリスリトールや全粒粉を使う一方で、洋菓子作りに必要不可欠な砂糖と小麦粉も用いて、スイーツのおいしさが表現できるように配合を調整したとのこと。エリスリトールは、ぶどう糖から発酵して作られる糖質。一般にカロリーゼロと考えられており、砂糖に比べ血糖値が上がりにくいのが特徴。「6P なめらかプチシュー・ミルク」は、ひと口サイズのシュークリームにシリーズ専用に作った自家製のカスタード、ホイップクリーム、北海道産生クリームなどをあわせたミルククリームを詰めた。北海道を除く全国で販売している。沖縄を除く希望小売価格は140円(税別)。「なめらかクレープ・ミルクチーズ」は、北海道産生クリームと自家製のカスタードをブレンドした甘さ控えめのチーズクリームをクレープ生地で巻いた。11月30日までの期間限定で販売。沖縄を除く希望小売価格は130円(税別)。「ミルクショコラのドルチェ」は、低温殺菌牛乳とホイップクリームで仕立てたミルクショコラムースに全粒粉のスポンジ生地、ミルククリームを重ね、スクラッチチョコをトッピングした。10月31日までの期間限定で販売する。販売地域は北海道、沖縄を除く全国。希望小売価格は220円(税別)。なお、販売エリアでも取り扱いのない店舗もあり。
2015年10月09日モンテールは9月1日、砂糖に比べ血糖値があがりにくい糖質を使用したスイーツ「6P なめらかプチシュー・ミルクショコラ」と「ティラミス」を発売する。同社ではこれまで、カロリーや甘さを控えた商品を要望する消費者の声に応えるため、野菜や全粒粉、豆乳を使った商品を企画、販売してきた。健康志向の高まりにあわせ、カロリーを抑えた商品開発にも取り組んできたが、満足のいく商品ができず商品化には至らなかったという。今回は、おいしさを最も重視し、健康志向も併せ持った企画として「糖質」に注目して商品開発を行った。食・楽・健康協会の山田悟代表理事が提唱する「緩やかな糖質制限」に基づき、砂糖と比べ血糖値があがりにくい糖質の「エリスリトール」や全粒粉を用いるなど、原料を工夫した。「6P なめらかプチシュー・ミルクショコラ」(151円/税込)は、一口サイズのシューにホイップクリーム、シリーズ専用に作った自家製のカスタードなどをあわせたなめらかなミルクショコラクリームを入れた。自家製カスタードとミルクショコラクリームにエリスリトールを使用している。北海道を除く全国で販売。「ティラミス」(237円/税込)は、粗びきの全粒粉を使ったスポンジ生地にコーヒーシロップを染み込ませ、シリーズ専用に作った自家製カスタード入りのなめらかなチーズクリームを重ねた。上にはコーヒーパウダーをトッピングしている。自家製カスタードとチーズクリーム、スポンジ生地にはエリスリトールを使用した。全国で販売する。両商品は、9月30日店着までの期間限定で販売する。なお、「2P なめらかシュークリーム」など3品は9月より販売エリアを拡大し、「スイーツプラン」シリーズとして計5品を展開していく。
2015年08月26日新潟大学は6月18日、糖尿病治療で使われるインスリンなどの血糖降下薬による低血糖脳症に対し、新たな動物モデルを作成し、用いることで低血糖脳症の治療薬を発見したと発表した。同成果は新潟大学脳研究所神経内科の下畑享良 准教授を中心とする研究グループによるもので、6月18日の国際科学誌「PLOS ONE」に掲載された。低血糖脳症は、糖尿病の治療でインスリン注射や内服の血糖降下薬を用い血糖値を下げたときに、薬が効きすぎることで起きる。糖は脳にとってのエネルギー源であるため、低血糖脳症は重度の脳障害や認知症の原因となる。近年、その数が増えていることが問題となっているが、ブドウ糖注射を除くと治療薬がなく、治療薬の開発が望まれているが、良い動物モデルがないという課題があった。従来の動物モデルは低血糖におる脳のダメージによって呼吸が止まるため、人工呼吸器を使用していたが、難易度が高いという問題があった。今回の研究では、脳波をモニターしながら脳の傷害をチェックする方法を用いることで、人工呼吸器を使用しないで済む動物モデルを確立した。また、このモデルを用いることで、低血糖の治療として行うブドウ糖注射のあとに、脳内にアルデヒドのひとつである4HNEという物質が蓄積し、神経細胞を傷害すること、その障害の程度は低血糖の時間が長いほど高度になることを発見。アルデヒドを分解する酵素を刺激する薬剤「ALDH2 アゴニスト」をブドウ糖と一緒に注射したところ、脳内のアルデヒドが減少し、神経細胞の障害も抑制されることを確認した。このアルデヒド分解酵素刺激薬が実用化されれば、低血糖脳症患者の一部の予後を改善する可能性がある。同研究グループは今後、今回開発した動物モデルを用いて、さらに低血糖脳症の治療薬候補の同定を進め、最も効果が期待される治療薬を用いた治療の実用化を目指すとしている。
2015年06月18日パスタ・パン・うどん…、身近な食材に含まれる「小麦」。実は、日本の全体食事量の80%も占めているといわれています。そんな小麦を手軽に、しかも手作りで毎日の食事に取り入れられたら便利ですよね。今回は、生地さえ作り置きしておけば、和洋中、なんでも作れちゃう万能生地「ひっつみ」をご紹介します。最近、グルテンフリーダイエットや低炭水化物ダイエットなどにより、なにかと敬遠されがちな小麦。でも小麦には、にんにくやねぎ類、ごぼう、大豆などにも多く含まれているフラクトオリゴ糖も含まれており、腸内の善玉菌を増加・活性化させたり、善玉菌が好む酸性の状態に腸内環境を整えてくれる働きもあるのだそう。腸内環境が整うことで、免疫機能や高脂血症の改善も期待できるのだとか。また、小麦に含まれている炭水化物は、消化されエネルギーをつくる消化性炭水化物と、消化せずに腸内細菌が発酵分解して食物繊維や糖アルコールが含まれる難消化性炭水化物に分かれます。難消化性炭水化物は、食後の血糖、インシュリンの増加を抑えて脂質の代謝やビタミン、ミネラルの吸収を改善してくれるので、組み合わせる食材によっては、助け合う大切な食材のひとつだともいえます。どの食材でも、食べ過ぎてしまうと太りますが、自分の適量を知り、バランスよく食事に取り入れることで、小麦のパワーを有効活用したいものですね。ただし、セリアック病などの自己免疫疾患、小麦アレルギーの方には、おすすめはできません。小麦粉と塩と水だけ! 万能生地「ひっつみ」小麦由来の炭水化物としてすぐに思い浮かぶのは、「パン」、そして「麺類」です。うどんやパスタなど多くの方に愛され、食べ続けられています。お料理好きの方々はパスタマシーンなどお持ちのかたもいらっしゃることでしょう。今回ご紹介する、「ひっつみ」は東北の南部地方で伝えられている郷土料理の麺です。作り方はいたってシンプルで、粉と塩と水さえあれば作れ、卵も油も入りません。「ひっつみ」をちぎって、麺にして茹でたらパスタに、うどんに、ほうとうに…、伸ばして包んだら餃子に、伸ばして焼いたらピザに、と1つの生地でメインから副菜、デザートまでバリエーションが豊富に広がります。生地さえ作っておけば、乾麺よりも早く茹でられたり、焼いたり、素早く食べられて、忙しい人には万能の生地です。ぜひ、この作り置き生地の「ひっつみ」を作ってみてください。▼ひっつみ<材料>・地粉 …250g※強力粉または中力粉でも、強力粉の場合は少し硬く仕上がります・塩 …6g・水(常温) …12ml<作り方>1)材料をすべてボウルの中で合わせ、なめらかになるまでこねて室温で半日寝かせる。2)ひっつみは親指のつけ根でひっぱり、のばしてちぎって、沸騰したお湯の中でゆでる。浮き上がればゆで上がったサイン。生地はうすく手でのばすのがポイント。厚さを均等にしないほうが味がなじむ。団子状でなければよく、大きさもバラバラでOK。次のページでは、ひっつみアレンジレシピをご紹介します。和洋中なんでも使える! 「ひっつみ」アレンジレシピ「ひっつみ」を使った、簡単にできるアレンジレシピをご紹介しましょう。▼ひっつみ汁<材料> 2人分・ひっつみ生地 …適量・にんじん …1/3本・ごぼう …10cm・里芋 …2〜3個・油揚げ …1/2枚・みそ …大さじ2・みりん …小さじ1・だし汁 …カップ3・ねぎ …10cm<作り方>1)油揚げは熱湯をかけて油抜きする。2)ごぼうはささがきにして、酢水にさらしてアクを抜く。3)里芋は皮をむき、5mmの厚さにスライスする。にんじんはタワシでよく洗ってささがきに、ねぎは斜め切りにする。4)だし汁を鍋で温め、ごぼう、にんじん、里芋の順に加えて材料が柔らかくなるまで煮る。5)沸騰した湯にひっつみを手でちぎって落とし、浮いてきたらすくい上げて冷水にとる。6)(4)に油揚げを加え、みそ、みりんで調味する。7)水をきったひっつみを(6)に加え、器に盛り、ねぎを上から盛りつける。▼冷やしひっつみ 野菜の焼き浸し添え<材料> 2人分・ひっつみ生地 …130g・だししょうゆ …適量・野菜の焼き浸し …適量・みょうが …適量・しょうが(すりおろし) …適量・大葉(千切り) …適量・大根おろし …適量<作り方>1)湯を沸騰させた鍋にひっつみをすばやくのばし入れて7分茹で、冷水にとり、ぬめりを取り生地を締める。2)水気を切り、器に盛り、野菜の焼き浸しと薬味を盛りつけ、だし醤油をかける。▼桜エビと小松菜のひっつみパスタ<材料> 2人分・ひっつみ生地 …130g・桜エビ …大さじ1・小松菜 …1株 ・オリーブオイル …大さじ1/2・にんにくのみじんぎり …1/2片・赤唐辛子 …適量・塩、胡椒 …適量<作り方>1)湯を沸騰させた鍋にひっつみをすばやくのばし入れて7分茹で、冷水にとり、ぬめりを取り生地を締める。2)フライパンにオリーブオイルとにんにくのみじん切り、唐辛子、桜エビを入れて弱火で焦がさないように熱し、香りがたったら小松菜の茎を入れていため、しんなりしたら、小松菜の葉と水気を切ったひっつみをいれて炒め合わせて塩胡椒で味を整えます。一見「難しそう」と思うかもしれませんが、そんなことはなく、小麦粉に塩と水を加えこねていくとだんだんと生地がまとまってきます。掌に粉と水が一体になるのを感じたら無心にこねていきますが、これが醍醐味です。そして、できあがった生地にいろいろな食材を組み合わせると、計り知れないレシピが生まれます。お好みの食材で“ヘルシーにバランスよく”でも、“がっつり”でも、なんでもできる万能生地です。冷蔵庫で1週間保存がきくので、休みの日に作り置きしておくと、忙しい時でもご自宅でおいしく安心して楽しい粉モノ生活が楽しめますよ。
2015年06月05日毎日忙しく過ごしていると、ついつい外食に頼りがち。一人暮らしの方は、特にその傾向が強いのではないでしょうか?そこでご紹介したいのが、『ズボラでも脱糖尿病 血糖値 上がらないのはどっち?』(板倉弘重、浅野まみこ著、アスコム)。「血糖値なんか気にする年齢でもない」という人は少なくないでしょうし、サブタイトルにある「糖尿病」に関しては、なおさら縁遠く感じても当然です。とはいえ、日ごろの健康管理は将来に影響を及ぼすもの。気をつけて損はないので、ふだん何気なくたべている料理やスイーツを徹底比較した本書が役立つわけです。◼︎パスタならどっち?ここで比較の対象になっているパスタは、カルボナーラ(700kcal、食物繊維2.2g、糖質59.7g)、ナポリタン(679kcal、食物繊維4.3g、糖質69.6g)、そしてミートソース(603kcal、食物繊維4.7g、糖質67.1g)。コッテリとしたカルボナーラがよくなさそうな気もしますが、意外なことにカルボナーラが安全メニュー。なぜなら、卵、生クリーム、ベーコン、チーズなどが使われているカルボナーラは、脂質の多いパスタだから。ただし野菜が少ないので、サラダなどで食物繊維を補うことも大切。なお、よくないのは、糖質の多いケチャップを使っているナポリタン。(42ページより)◼︎サラダならどっち?ここに登場するのは、シーザーサラダ(238kcal、食物繊維1.0g、糖質6.5g)と根菜の蒸しもの(119kcal、食物繊維6.0g、糖質20.0g)。やはり意外なことに、よいのはシーザーサラダなのだそうです。なぜならシーザーサラダはチーズやドレッシングがかかるのでカロリーは高めですが、糖が多いのはクルトン程度だから。メインになるレタスには食物繊維が含まれているため、血糖値の上昇をゆるやかにするのだといいます。一方の蒸し野菜はカロリーを抑えることができ、食物繊維も豊富ですが、問題は根菜中心になってしまうこと。いもや根菜、コーンなどは糖質が多いので、食べ過ぎると糖質の上昇につながるわけです。とはいえ、適量なら問題なし。◼︎ケーキならどっち?ケーキは、小麦粉とクリームの使用量が少ないものを。ショートケーキ(344kcal、食物繊維—-、糖質26.1g)やチョコレートケーキ(501kcal、食物繊維—-、糖質40.1g)には、砂糖やホイップした生クリーム、チョコレートなどがたっぷり。生地にも小麦粉や砂糖を多く使い、高糖質なので注意が必要。その点、チーズケーキ(249kcal、食物繊維—-、糖質24.9g)は、チーズを多く含み、一般のケーキよりも糖質が少し抑えることが可能。またチーズはビタミンを多く含み、脂肪代謝に欠かせないビタミンB2も含まれるそうです。よりよいのは、カロリーを抑えたベイクドチーズケーキ。レアチーズは、クッキー部分に糖質が多いので要注意。このように日ごろ食べ慣れているものを比較しているので、少しだけ意識するだけで、食生活を改善できそうです。(文/印南敦史)【参考】※板倉弘重・浅野まみこ(2015)『ズボラでも脱糖尿病 血糖値 上がらないのはどっち?』アスコム
2015年05月04日カゴメはこのほど、城西大学(金本郁男教授)との共同研究により、メタボリックシンドロームの原因の一つである食後の血糖値上昇を抑えるためには、200ml程度の野菜ジュースを食前に飲むことが効果的であることを、ヒト試験で明らかにした。同社は既に同大学との共同研究によって、野菜ジュースを食前に摂取すると食後の血糖値上昇が抑えられることを確認している。今回は食後の血糖値上昇抑制に効果的な野菜ジュースの飲用量を明らかにするため、ヒト試験を実施したという。試験では健常な大学生10名に、野菜ジュース(もしくは水)と白米を複数パターンで摂取してもらい、食後の血糖値変化量を調べた。食事パターンは「水200mlを摂取し、30分後に白米150gを摂取」「野菜ジュース68.5mlを摂取し、30分後に白米135gを摂取」「野菜ジュース137mlを摂取し、30分後に白米120gを摂取」「野菜ジュース200mlを摂取し、30分後に白米106gを摂取」「野菜ジュース274mlを摂取し、30分後に白米90gを摂取」の5つで、全体の糖質量は50gに統一した。その結果、野菜ジュース200mlを飲んだ食事パターンでは、野菜ジュースを飲まなかった食事パターンに比べ、食後の血糖値の上昇が低く抑えられた。また、それ以上野菜ジュースの摂取量を増やしても、効果はほぼ変わらなかったという。次に食事開始時からの血糖値の最大変化量(以下、ΔCmax)に焦点を当てた。ΔCmaxはメタボの原因の一つである「血糖値の急激な上昇」の指標で、食事開始後の血糖値の最大値と食事開始前の血糖値の差となる。ΔCmaxが大きいほど、血糖値が急激に上昇したことを意味する。ΔCmaxは、野菜ジュース200mlを飲んだ食事パターンにおいて、野菜ジュースを飲まなかった食事パターンよりも有意に低い値を示した。さらに、血糖上昇曲線下面積(IAUC)にも着目した。IAUCとは、時間経過にともなう血糖値増加量の面積を指し、食品の血糖値上昇を比較する指標として用いられることが多い。IAUCが低いことは、糖質の吸収が抑えられた、あるいは生体内で糖の利用が亢進(こうしん)したことを意味する。IAUCは、野菜ジュース200mlを飲んだ食事パターンおよび野菜ジュース274mlを飲んだ食事パターンにおいて、野菜ジュースを飲まなかった食事パターンよりも有意に低い値を示した。今回の結果を受け、研究に携わった金本教授は「朝起きがけに野菜ジュースをコップ1杯飲むだけで食後血糖が改善できる」と、野菜ジュース摂取のメリットについて言及。一方で、「野菜ジュースの効果だけに期待して野菜ジュースを飲み過ぎるのではなく、食事全体のカロリーなどにも気を付けて、バランスのよい食事をすることが大切です」ともコメントしている。なお、今回の研究成果は5月21日より開催される「第58回日本糖尿病学会年次学術集会」にて発表される予定。
2015年04月24日大阪市立大学は、糖尿病の血糖コントロールが悪化することで睡眠の質の劣化を伴う睡眠障害が引き起こされること、ならびに睡眠障害が早朝高血圧を起こすことで糖尿病の心血管障害の原因となることを明らかにしたと発表した。同成果は、同大大学院医学研究科代謝内分泌病態内科学の稲葉雅章 教授らによるもの。詳細は4月14日付でオープンアクセスジャーナル「PLOS ONE」に掲載された。糖尿病患者は、肥満に伴う閉塞性睡眠時無呼吸症候群を除いた場合でも一般人に比べ約2倍の不眠が見られると言われており、さまざまな原因が検討されてきた。また、近年の研究から、睡眠時間が短くなると糖尿病の有病率が上昇することや、睡眠障害を有する患者では2型糖尿病の発症確率が有意に高くなることから、睡眠障害による糖尿病増悪の可能性が示唆されていたものの、直接的な関与はよくわかっていなかった。今回、研究グループは、63名の2型糖尿病患者に対して脳波計を用いた精密な睡眠の質判定を実施。その結果、血糖コントロール指標であるHbA1cの増悪につれて、深睡眠の程度を示すレム睡眠潜時が短縮すること、ならびに血糖コントロール増悪により深睡眠の徐波睡眠相が減少することなどが判明したとするほか、深睡眠の障害が動脈硬化進展につながる可能性も示唆されたとする。これらの結果を受けて研究グループは、現在、睡眠障害により特異的に有効とされるオレキシン阻害薬を用いることで睡眠障害を改善させ、それによりどのような効果が得られるのかについての解析などを行っており、予備段階の研究では、睡眠障害による交感神経系の活動性低下や血糖コントロール改善が認められているとのことで、今後、患者数を増やして睡眠障害に対する治療の位置づけを確立することを目指した研究を進めていく計画だとしている。
2015年04月16日カゴメと城西大学の共同研究2015年1月8日、カゴメは城西大学との共同研究で、野菜ジュースが食事による血糖値上昇に対して好影響を与えることをヒト試験で確認し、第18回日本病態栄養学会(京都:2015年1月10~11日)で発表した。食後高血糖食事を取ると、糖が吸収され、血中に放出さえることから、血糖値が上昇することは自然現象である。しかし、食後の血糖値が急上昇することは糖尿病やメタボリックシンドロームの原因であることが近年解明されつつある。糖尿病の診断および治療の目安としてはHbA1cを用いることは糖尿病の治療ガイドラインで定められている。しかし、一部の患者ではHbA1cが目標値まで下がっているにもかかわらず、合併症が発症する人が存在する。その原因が食後高血糖であるとする研究者もいる。そのため食事後の血糖値の最大値と食事開始前の血糖値の差であるΔCmaxも指標の一つになる可能性がある。今回の研究健康な大学生8名に【1】野菜ジュース200mLを白米106g摂取前に摂取(15分前、30分前、60分前)、【2】野菜ジュース200mLを白米106gと同時に摂取、【3】白米150gのみを摂取して血糖値の変化をそれぞれ測定。(8名が5回の試験)その結果、野菜ジュースを白米摂取前に飲むとΔCmaxが抑えられることが判明した。30分前に野菜ジュースを飲んだ場合、最もΔCmaxが低かった。また、野菜ジュースを食事中に飲んだ場合は、食後の血糖値が速やかに低下することが判明。(画像はプレスリリースより)【参考】・カゴメプレスリリース
2015年01月14日カゴメは1月8日、食前に野菜ジュースを飲むことで、食後の血糖値の上昇を抑えることができることをヒトを対象とした試験で確認したと発表した。この成果は、同社が城西大学の金本郁男 教授との共同研究によって得たもので、1月10日~11日に開かれる日本病態栄養学会で詳細が発表される予定。食後の血糖値の上昇を抑えることは、メタボリックシンドロームの予防・改善に重要と考えられており、野菜に含まれる食物繊維やクエン酸が効果があるとされる。同社はこれまで、ラットを用いた実験で食前、または食事中に野菜ジュースを摂取することで、食後の血糖値上昇を抑制できることを確認していた。今回の試験では、健常な大学生8名に、野菜ジュース(200ml)を食前(白米106g)に摂取した場合(15分前、30分前、60分前)、野菜ジュースと食事を同時に摂取した場合、野菜ジュースを摂取せずに食事を摂取した場合の5パターンにおける食後の血糖値の変化を調査した。調査はそれぞれ日を分けて実施された。その結果、野菜ジュースを食前に飲んだ場合、飲まなかった場合に比べて、食後の血糖値の上昇が低く抑えられた。同時摂取の場合は、食後の血糖値の上昇は抑えられなかったものの、上昇した血糖値が速やかに低下した。また、食事開始時からの血糖値の最大変化量は、食前に飲んだ場合、飲まなかった場合に比べて有意に低い値を示し、特に食事をする30分前に野菜ジュースを飲んだ場合に最も高い効果が見られた。一方、野菜ジュースと食事を同時に摂取した場合は、有意な差は見られなかった。カゴメは今後、どれくらいの量の野菜ジュースを飲むと効果的なのか、野菜ジュース中のどの成分がどのようなメカニズムで効果を示しているのかを明らかにしていくとしている。
2015年01月08日ローソンは10月21日より順次、「食後の血糖値の上昇を抑制する」として特定保健用食品(特保)の表示許可を受けた「食物繊維入りそば」「特食パン2枚入」「からだ応援ロール2個入」を、全国のローソン店舗にて販売開始する。今回発売する「食物繊維入りそば」と「からだ応援ロール2個入」には、トウモロコシデンプン由来の水溶性の食物繊維「難消化性デキストリン」を配合している。同様に「特食パン2枚入」も、タピオカデンプン由来の消化吸収されにくい炭水化物「難消化性再結晶アミロース」が含まれている。両成分とも、食後の血糖値の上昇をおだやかにする働きがある。「特食パン2枚入」を2枚摂取後、血糖値の上昇率を計測したところ、通常のパンと比較して約15%低減することが明らかとなった。特保の許可を受けたオリジナルの調理麺とパンを販売するのは、コンビニエンスストア業界では、初めてであるとのこと。「食物繊維入りそば」(380円)は関東エリアで10月21日に、「特食パン2枚入」(120円)は、沖縄を除く全国で10月28日に発売する。「からだ応援ロール2個入」(120円)は、東北・関東・甲信越・中部・近畿・中四国エリアで11月11日から発売する。※価格はすべて税込
2014年10月17日カゴメはこのほど、野菜ジュースの飲用により、メタボリックシンドローム(以下メタボ)の原因の一つである食後の血糖値の急激な上昇を抑えることを、動物試験で確認したことを明らかにした。現在、メタボの割合は40代以上の男性の2人に1人と言われるまで上昇し、直近の10年間で、肥満(BMI≧25)の割合は増加傾向にある(※1)。食後の血糖値の急激な上昇は、メタボの発症や進行につながる可能性があるため、メタボ予防・改善のためには食後の血糖値の上昇を穏やかにすることが重要だという。そこで同社は、野菜ジュースの摂取が食後の血糖値に与える影響について、動物で検証を行った。まず、16時間絶食させたラットに、野菜ジュースをデンプンと同時に摂取させた。野菜ジュース群には、デンプン溶液と野菜ジュースをそれぞれ同時に与え、コントロール群には、デンプン溶液と、野菜ジュース相当の糖を含む糖液を同様に与えた。摂取前(=0分)および摂取30、60、120分後に血液を採取し、血糖値の測定を行ったところ、野菜ジュース群の血糖値は摂取60分後においてコントロール群よりも有意に低い値となり、血糖上昇曲線下面積(AUC)(※2)もコントロール群に比べて有意に低い値を示した。この結果より、食事と一緒に野菜ジュースを飲むことで、食後の血糖値上昇が穏やかになると考えられる。続いて、食事前の野菜ジュースの摂取が食後の血糖値に与える影響を検証した。野菜ジュースをデンプン摂取と同時(0分前)もしくはデンプン摂取の10分前に摂取させ、血糖値を測定した(野菜ジュースやデンプンの摂取量およびコントロール群の設定は前述の試験と同じ)。その結果、野菜ジュースをデンプンと同時に摂取させた際も10分前に摂取させた際もほぼ同様の血糖値推移を示し、60分後の血糖値がコントロール群よりも有意に低い値となった。これらの結果より、野菜ジュースを食事前に摂取しても、食事と一緒に飲んでも、食後の血糖値の上昇が穏やかになると考えられる。同結果は動物試験により得られたものだが、同社は今後、ヒトが野菜ジュースを摂取した時にも同様の効果が得られるかどうかの検証や、寄与している成分、そのメカニズムの解明等を進めていくとしている。※1 厚生労働省 平成24年 国民健康・栄養調査※2 血糖上昇曲線下面積(AUC)とは、時間経過にともなう血糖値増加量の面積を指し、食品の血糖値上昇を比較する指標として用いられることが多い。AUCが低いことは、一般に、糖質の吸収が抑えられたことを示す。
2014年08月04日厚生労働省は21日、平成21年度の特定健康診査・特定保健指導の実施状況(速報値)を公表、特定健康診査の対象者数は約5,220万人、受診者数は約2,115 万人で、実施率は40.5%だった。保険者の種類別の実施率は、組合健保・共済組合が6割以上と高く、市町村国保、国保組合、全国健康保険協会、船員保険にで、いずれも3割台と低くなる二極化構造を呈した。また、特定保健指導の対象になった者は18.5%で、そのうち特定保健指導の終了者は13.0%だった。メタボ該当者は14.4%、予備群含めると3割近くにそして、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)該当者は14.4%おり、この予備群者は12.3%とされた。合わせると3割近い比率でメタボの危険者がいることとなる。なおこれは、医療保険者に対し、40歳から74歳までの被保険者、被扶養者を対象とした内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)に着目した健康診査・保健指導の実施が義務付けられているもので、平成20年度から始まったもの。メタボ健診は、腹囲とともに、血圧・血糖・血中脂質の数値をもとに判定するが、腹囲が基準を上回り、二つ以上の数値が悪ければメタボ、一つなら予備群となる。危険性が高い人に保健指導を行うことで、糖尿病や高血圧症といった生活習慣病を防ぐ狙いがある。
2011年01月25日