フリーアナウンサーの高橋真麻が26日に自身のアメブロを更新。父で俳優の高橋英樹から譲ってもらったものを明かした。この日、真麻は「宝塚観劇」というタイトルでブログを更新。観劇の前に「早めの夕食」と英樹と母親との3ショットを公開し「父のチケットを譲ってもらった」と英樹から宝塚歌劇団の観劇チケットを譲ってもらったことを明かした。続けて更新したブログでは「組の勢いとパワーが凄くて圧倒されました」と述べ「プラチナチケット 英樹さんに譲ってもらい観劇出来て良かったです」とコメント。「ナートゥダンス 演者も観客も、劇場が一体となり盛り上がって圧巻」だったといい「観客を巻き込む素晴らしい演出とダンスでした」と振り返った。また「1時間35分に濃厚でありながらスピード感があってとてもよく纏められていて感動しました」と述べ「母親になってから涙もろくて泣いちゃった」と自身の様子を説明。「『勢い』ってこういうことなんだなと肌で感じた貴重な舞台でした」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「素敵な時間でしたね」「良かったですね」「優しいお父様」などのコメントが寄せられている。
2024年03月27日高橋文哉×志尊淳W主演ドラマ「フェルマーの料理」に、細田善彦、宇梶剛士、高橋光臣が出演することが分かった。数学者を志すも、その道を挫折した天才数学少年・北田岳(高橋さん)は、謎多きカリスマシェフ・朝倉海(志尊さん)と出会い、料理の世界に導かれていく。本作は、海が経営する二つ星を獲得した新進気鋭の超一流レストラン「K」で、シェフ・赤松蘭菜(小芝風花)や世界中から集まる実力あるシェフたちと切磋琢磨し、誰も到達していない料理の真理の扉を開くべく、料理×数学で前人未到の世界に挑む青春ストーリー。細田善彦が演じるのは、「K」の副料理長・布袋勝也。料理長になれる技量・才能を持っているが、海の才能に惚れ込み、副料理長として働いている、店の立ち上げ当初からのメンバー。スタッフの誰からも愛されている存在だが、“永遠のナンバー2”としての苦悩も…。「布袋は竹を割ったような性格で、新人の岳を厳しくもあたたかく見守り、カリスマ的存在の海にも意見を言えるキャラクターです」と役どころを説明し、「そんな布袋を力強く演じたいと思います」と意気込む。宇梶剛士が演じるのは、自転車販売店を営みながら、息子を男手ひとつで育て上げてきた岳の父親・北田勲。熱くて真っ直ぐな父親を演じる宇梶さんは、「今まで父親の役はたくさん演じてきましたが、子どものことを最優先に考えて愛情を表現するような役は初めてな気がします。息子の岳役の高橋さんとの共演は初めてですが、感性が鋭く繊細なイメージがあります。自分と似ている部分があると感じるので、親子役を演じるのが楽しみです」とコメント。高橋光臣が演じるのは、ドラマのオリジナルキャラクターで、上半身裸の謎の男・淡島優作。服についたソースを洗い落とす手間を省くため、ディナーのたびに上半身裸になる淡島は、いたって合理的で謎な男。度々、海と渋谷(仲村トオル)と密会している。オリジナルキャラクターということで、「今のところどうなるのかまったく想像もつきません」と話す高橋さんは、「ただただ誠実に役と向き合い、料理を題材にしたこの作品のスパイスになれたらいいなと思っております」と話している。「フェルマーの料理」は10月、毎週金曜日22時~TBSにて放送予定。(シネマカフェ編集部)
2023年09月08日白鳥雄介主宰の演劇ユニット「ストスパ」第4回公演『エゴイズムでつくる本当の弟』が、7月19日(水) に下北沢・小劇場B1で初日を迎えた。本作は、白鳥自身の家族の実話をもとにした“家族崩壊阻止型うっちゃりコメディ”。複雑な状況にある一家の再生を目指し、各々が奮闘するさまを描き出す。「青嶋家」として描かれる家族の次男、そして白鳥“本人”役であるユウスケを丸山港都が、血の繋がっていない末弟・ミツオを秦健豪が好演。そして母親・セツコを森下ひさえ(theatre PEOPLE PURPLE)、長男・ダイスケを青地洋、実の父親・ケンスケを大内厚雄(演劇集団キャラメルボックス)が演じる。また、どんどんと新しく繋がっていく家族に賢茂エイジ(円盤ライダー)や小山百代/木村友美(Wキャスト)、飛世早哉香(in the Box / OrgofA)が登場。そしてこの物語の重要なエッセンスとして株元英彰、内田めぐみ(ソラカメ)が出演する。『エゴイズムでつくる本当の弟』は、7月23日(日) まで同所で上演される。■作・演出:白鳥雄介 コメントこれは僕の家族にまつわる実話を元に描いた作品です。素敵なキャストさんたちが個性的な僕の家族となって、この30年余りの記憶を舞台に蘇らせてくれました。切なく、悔しく、理由もわからず、泣くことすらできなかった頃のお話ですが、記憶を辿ってみると、クスッと笑ってしまうシーンも数多く出来ました。そして僕が一番曝け出したくなかった心の内にまで切り込んで、その浅ましさを描きました。なぜこんな人生を曝け出したくなったのか、答えは是非、劇場でご覧ください。まるでジェットコースターのように乱高下する、どうしようもない、愛すべき家族の物語は、きっと皆さんの心に大切な誰かを守る気持ちを宿すと信じています。札幌のまだ少し肌寒い、夏の前の空気を下北沢で感じてもらえたら幸いです。ご来場、心よりお待ちしています。撮影:金子裕美<作品情報>ストスパ 4th『エゴイズムでつくる本当の弟』7月19日(水)~23日(日) 下北沢 小劇場B1ストスパ 4th『エゴイズムでつくる本当の弟』ビジュアル作・演出:白鳥雄介出演:秦健豪、丸山港都(劇団東京夜光)、株元英彰、小山百代 ※ダブルキャスト、木村友美 ※ダブルキャスト、内田めぐみ(ソラカメ)、飛世早哉香(in the Box / OrgofA)、青地洋、賢茂エイジ(円盤ライダー)、森下ひさえ(theatre PEOPLE PURPLE)、大内厚雄(演劇集団キャラメルボックス)チケット情報はこちら:
2023年07月20日白鳥雄介が主宰するストスパの第4回公演「エゴイズムでつくる本当の弟」がまもなく開幕する。“家族崩壊阻止型うっちゃりコメディ”と銘打たれた本作は、白鳥自身が生まれ育った家族の物語をベースに、複雑な状況にある一家の再生を目指し、各々が奮闘するさまを描き出す。白鳥と一家の末弟のミツオを演じる秦健豪に話を聞いた。あくまで、実話をベースにしたフィクションだが、少なくない部分で白鳥の実体験が元になっており、白鳥は「稽古場で見ていると、秦くんが弟にしか見えなくなったり、森下ひさえさんが演じる母を見て、切なすぎて笑ってしまったりしています」と明かす。秦が演じる末弟のミツオは、父の再婚で一家に加わったが、その実父が蒸発したことで、家族の誰とも血の繋がらない存在となり、さらに様々な不運も重なり、引きこもりのような生活を送っている。「僕自身はわりとコミュニケーションを取るのが好きなタイプだし、置かれた状況も自分とは異なる部分が多いので、“演じている”という感覚が強いんですけど、なぜか稽古場で、ものすごく感情移入してしまって、兄を見て『僕は、この人の弟だけど、血の繋がりはなくて…』とか考えて苦しくて泣いてしまったり。感情としては苦しいんですけど(苦笑)、役者・秦健豪としては、本気で挑んでいる感覚で心地よいです」。どの登場人物も個性的で魅力的だが、ひときわ光るのは、何があろうと明るく、そしてパワフルに生きる母親の存在だ。白鳥は「セリフにもある『つらい時こそ笑おう』というのは実際に母が口にした言葉です。つら過ぎてそう言わずにいられなかったのかもしれませんが。時に地獄を見ながら、ジェットコースターのような人生を送ってきた人で、間違いなくこの作品の魅力だと思います」と頷く。白鳥とは2作目となる秦は「脚本から、いざ役者が立って演技する段階になって加えられる“笑い”の演出が白鳥さんの魅力。この作品も、シリアスで生々しい物語ですが、笑いが差し込まれることで、より切なくなっています」と語る。特異な一家に見えて「必ずどこかで観ている方の家族と重なる瞬間があると思います」と白鳥。「苦しいながらも愛おしさみたいなものを失わずに歩んできた家族の姿を見ていただければと思います。稽古場で生まれる、一言では表せないような感情や空気、そこに演劇にしてる意味と手応えを感じています」と言葉に力を込める。「エゴイズムでつくる本当の弟」は小劇場B1(東京・下北沢)にて7月19日(水)より上演。
2023年07月18日【前編】暗闇に負けない!希望の調べ全盲のバイオリニスト・穴澤雄介さんより続くハンディキャップがありながらも、がむしゃらに、泥臭く歩んできた半生。つらく苦しい経験を重ねてきたからこそ、穴澤雄介さん(48)の音は聴く人の心に灯をともすのだ。5月30日からは東京都写真美術館ホールを皮切りに、主演ドキュメンタリー映画『光をみつける』(永田陽介監督)が全国順次ロードショー公開される。そんな穴澤さんの半生とはーー。穴澤さんは’75年3月29日、千葉県市川市に生まれた。父は、医療機器会社に勤務する会社員で、母は専業主婦だった。「私は先天性の障害が心臓と目にありました。生まれたときに紫色の顔をしていたそうで、即入院。2歳までほとんど病院で過ごしていて、入院や通院を繰り返していたのを覚えています」母は、穴澤さんを妊娠中に風疹にかかったのだという。「じつは、医師から『障害児になるかもしれません』と告げられた母は、堕胎しようと考えたらしいんです」堕胎に反対したのは、父だった。「父は、母にこう言い張ったそうです。『もう心臓も動いているのに、人殺しみたいで気が進まない』と。そのおかげで、私はこの世に生を受けることができました」しかし生まれた子には、障害があった。「だから言ったじゃないの!」。母は父に激怒したのだと。「母はなんでも完璧にできないと許せない性格でした。料理、掃除、裁縫とあらゆることをハイレベルにこなすだけに、産んだ子が障害児だったことが、許せなかったんだと思います」■視力が落ちるたびに激怒した母穴澤さんは14歳のときから会っていない母のことで、穴澤さんの口からいい言葉は出てこない。それでも産み育ててくれた母ではないか。「確かに通院も世話も、母がしてくれました。でもそれらが、私への愛情からだったのか疑問です。母は私の視力が落ちるたび激怒しました。それも、わが子が具合が悪くなるのが許せないからだと私には思えた。暴力的なことさえ、されてきましたから」しぜん母との時間が窮屈になり、叱られるのが怖くなった。逆に父のおおらかさに、救われたのだと振り返る。「父はズボラな人です、寝たばこしていて焼け焦げを作ってしまうような。だからか、息子の私にも何もうるさく言わなかった」幼少時期から運動を制限され、眼鏡をかけていた穴澤さんがバイオリンに触れたのは5歳のこと。中学進学の際は、音楽大学付属中学も合格したが、筑波大学附属盲学校中学部への入学は、自分で決めた。母には大反対されたが、希望を通したのだ。進路を考えるこのころ、家では両親の不仲が明らかになってきた。「家に帰れば父母がけんかしているんです。母はだんだん家に帰ってこなくなりました。中学2年生のとき、両親は離婚しました」穴澤さんはサラリと振り返る。結局この14歳の多感な時期から今日まで、母には会っていない。「大人になって以後、一度、手紙は来ましたが『元気でやりなさい』というような内容でした。恨んでいるわけではないのですが、あえて会うこともないと思うんです」いま母について話す口調は淡々として抑揚がなく、なんの感情も抱いていないかのようにも映る。ともあれ、両親の離婚後は、脱サラして貿易会社を起業していた父と一緒に暮らすことになった。折あしくバブル崩壊直後で、父が経営する会社も業績悪化する。穴澤さんは高等部卒業後、2年の専門教育を受けられる専攻科音楽科に進学。音楽を仕事にするためだった。’95年、専攻科を修了するとフリーランスで音楽活動をスタート。■夜逃げした父は29歳のとき消息が判明。5年前、危篤状態で意識のない父に手向けの曲を奏でて事件は21歳のときに起きた。父の会社の倒産と、夜逃げーー。いきなり自宅にやってきた債権者に取り囲まれ、商売道具のバイオリンだけ死守してほうほうの体で家を飛び出し、知人や友人宅を転々とした。2カ月後なんとか4畳半アパートに落ち着いたが、家からは家財道具一式、持ち去られていて……。「残ったのは炊飯器だけ。お米を炊いてもおかずを買う余裕がなかった。体重が40kg台に落ち、ガリガリに痩せ細ってしまいました」視覚障害者の手当はあったが、それだけでは生活できない。市川市役所で追加支援の有無を聞くと、信じがたい差別発言を放たれた。「50代の男性職員が、笑いながら『あなたみたいな人にできる援助はないということですわ』と言いました。強烈な悔しさで涙が出て」その怒りが、一切の甘えと退路を断った。以来「どんなに小さい仕事でもくまなく探して取りに行く」営業スタイルで動きだした。そしてついに、CDデビューのチャンスが。’99年、24歳でアルバム『シンシアリー・ユアーズ』を発表したのだ。「プロとして『やっていける』と思えた瞬間です。収入はわずかでしたが、これを営業ツールにして『食べていける』自信になった」’06年、第25回浅草ジャズコンテストで金賞。そして’10年、障害のあるミュージシャンの国際音楽コンクール「第7回ゴールドコンサート」でグランプリを受賞。夜逃げしていた父は、穴澤さんが29歳のころ消息がわかった。「保健所から電話で父の名前を言われ『息子さんですね』と。結核にかかって身元引受人が必要となり、私に連絡が来たんです。『ああ、父は生きていたんだ』と」父からも直接、電話を受けた。「特に夜逃げしたことを謝るでもなく『大変なことになって参ったよ〜』と。基本やさしくおおらかな人。怒る気もありませんでした」その寛容さは、父への特別な思いがあったからだと打ち明ける。「私に生を受けさせてくれたのは、父だという感謝があるからです」父の結核は快方に向かい、穴澤さんはその後「付かず離れず」の距離にいた。その父が71歳で亡くなったのは、’18年8月。穴澤さんは、その日、埼玉県でライブ中だった。「当時、父は軽い脳梗塞を発症してリハビリ後、神奈川のグループホームに入所していました。そこで脳幹出血で倒れて『危篤状態です』という連絡を受けました」穴澤さんはライブをアンコールまでしっかり演奏し終え、神奈川まで電車を乗り継いだ。「夜12時近くでしたが、もう意識のない父に向け、消音器をつけてバイオリンで演奏しました。父が好きなビバルディの『四季』から『冬・第二楽章』を」父と息子だけの小さな演奏会を終えると、病室は無音になった。「中途失明で、心臓疾患があって、生活困窮者だった私が、なんとか演奏家として生活できています。どこかにコンプレックスがあっても、人それぞれ与えられた環境で、ベストを尽くすことが大事。それを、ひとりでも多くの方に伝えていきたいと思っています」穴澤さんの音が、先々で出会う人たちに、光をもたらしていく。(取材・文:鈴木利宗)
2023年05月28日「ここですかね?」開場前のステージで、この日の主役でバイオリニストの穴澤雄介さん(48)が立ち位置を確認する。客席側から「時計と反対回りにあと10度ほどです」と返すのは、彼が毎日配信しているYouTubeチャンネルの撮影担当者だ。東京・御成門のピアノ・カフェ「ベヒシュタイン」でのこの公演も第一部が生配信される。定位置を決めた穴澤さんは足元に木製の棒をテープで固定した。「踏んだ感覚でわかるようにティンバレス(太鼓の一種)のスティックを貼って、立体的な印をつけるんです。これがなかった時分には、ステージから落ちてしまったことがありました……」午後1時、来場者の視線がサングラスにカウボーイ・スタイルの穴澤さんに降り注ぐ。その右手の弓が弦の上を行き来し、明るく軽やかなメロディを奏で始めた。オリジナル曲『海峡を渡る風』では、指で弦をはじくピチカートという技法を用いて、津軽三味線のような鋭敏な音色を刻んで観客のテンションを引き上げる。かと思えば手を止めて口笛を吹いたり、オタマトーンなる珍しい楽器でアニソンを愉快に奏でたり。バラエティ豊かなステージ構成に一貫するのは、「譜面をめくって演奏するスタイルでない」こと。「学生時代にほぼ視力を失った私は、ほかの演奏家と同じ手法では勝負にならないと悟っていました。プロの音楽家としての、私だけのスタイルを探してきたんです」そう、穴澤さんは両目の視力をすべて喪失した中途失明者であり、全盲のバイオリニストである。先天性の心臓疾患と心臓手術で目に著しくダメージを受け、高校3年生で右目、26歳で左目を摘出して、すべての光を失った。そんな穴澤さんが曲間のMCで、声をはずませて、しゃべりだす。「2日前に、YouTube用に『うる星やつら』のラムちゃんのお絵描きを仕上げたところです。こんなふうにね、ラムちゃんのフィギュアを触りながら……」あやしそうな手つきで、人形のボディラインをまさぐるしぐさ。「全盲の私が感覚だけでデッサンすると、どんな絵が描けるかっていうゴキゲンな企画だっちゃ!」おどけた口調に、女性が中心の客席が笑いに包まれる。彼のチャンネルのオープニングトークも「全盲のユーチューバー、アナちゃんでございま〜す!」とアゲアゲな入りで、芸人みたいに始終コミカルなしゃべりなのだ。近年では’20年東京、’22年北京のオリンピック・パラリンピックでNHKユニバーサル放送(視聴覚に障害のある人などが視聴しやすいよう、手話や字幕、音声解説などを充実させたコンテンツ)のコメンテーターも務めた多芸ぶり。穴澤さん本人は、こう語る。「ハンディキャップがあるからと大目に見てもらっているようでは、ダメだと思っていました。私はイチ社会人として、プロの音楽家として食べていくことを、つねに望んできたんです」多彩な楽曲と爆笑トークの底に、強い信念と自負心がうかがえる。■先天性の障害が心臓と目に。小学校高学年で「一般的な仕事」は諦め、バイオリンを猛練習ファンから「アナザー(穴澤)・ワールド」と称される独自世界を築いた穴澤さんは’75年3月29日、千葉県市川市に生まれた。父は、医療機器会社に勤務する会社員で、母は専業主婦だった。「私は先天性の障害が心臓と目にありました。生まれたときに紫色の顔をしていたそうで、即入院。2歳までほとんど病院で過ごしていて、入院や通院を繰り返していたのを覚えています」幼少時期から運動を制限され、眼鏡をかけていた穴澤さんがバイオリンに触れたのは5歳のこと。「幼稚園の友達と一緒にお稽古事として通いました。母親同士が決めたんだと思います」世に中流意識が叫ばれた時代に、穴澤家は「中の上くらい」の生活水準だった。月謝は2千円、与えられたバイオリンは中古だった。だが小学校中学年以降、心臓の動きがだんだん悪くなってきた。「10歳で最初の心臓手術をしました。麻酔が効きすぎたのか、丸2日、記憶がありません。そしてそこから、どんどん視力が落ちてきてしまったんです」先天性緑内障と診断されており、視野狭さくも大きくなってきた。教科書を読むにも拡大鏡が必要で「人の3倍」時間がかかった。「小学校高学年のころ『一般的な仕事には就けないだろう』と悟りました。同時に『演奏家だったらなれるかな』と。耳や手先の感性を研ぎ澄ましていけば、なんとかなると思ったんです。そこから、バイオリンを猛練習しました」中学進学の際は、筑波大学附属盲学校中学部へ。「将来的に全盲になる覚悟をしなければなりませんから、盲学校を選びました。盲学校では私より重度の障害がある級友がずいぶん明るく過ごしていたので、『弱音を吐いてはいられない』と励みになりました」軽音楽部に入部してキーボードやパーカッション、ドラムを経験。楽譜を見ながらの演奏は困難になってきて、耳で覚える「耳コピ」が主となっていく。「音楽家志望ながら、楽譜を見ての演奏が基本となるクラシックは無理だと、選択肢が狭まっていく時期でもありました」だが筑波大附属盲学校の高等部本科音楽科に進学後、視力はますます衰えていった。「外出時にけがすることが増えました。思い切り何かに激突したり、転倒もするので、白杖を持つようになったんです。点字の勉強も、この時期から始めました。ちなみに、私は駅のホームから、これまでに2度転落しています」何げなく彼は話すが、つねに命の危険と直面しているのがわかる。「視覚障害者の鉄道での人身事故は、時折、起こります。まったく予期できず線路に落ちるため、打ちどころが悪く致命傷になってしまうことだってあるんです」この高等部時代に体育の授業で右目を負傷して、猛烈な痛みが引かず、17歳で右目を摘出手術。折あしくバブル崩壊直後で、父が経営する会社も業績悪化する。「もう『中の上の生活』なんて言っていられず、一度の受験失敗で音大進学もあきらめました。高等部卒業後、2年の専門教育を受けられる専攻科音楽科に進学。音楽を仕事にするためでした」’95年、専攻科を修了するとフリーランスで音楽活動をスタート。「バイオリンを受け入れるバンドやアンサンブルを、探しては応募しました。でもグループに入っても、最初の楽譜の読み込みから、ほかのメンバーに著しく遅れてしまうんです」楽譜を受け取り、視覚障害者のためのボランティアに依頼すると、1週間ほどで点訳が上がる。そこからやっと練習を始められるが、「バイオリンは、楽譜を見ながら両手で弾きます。でも、私はまず点字を指で触れて理解し、その後にバイオリンと弓を持って……。いちいち持ち替えながらでしか練習ができないから『人の3倍は時間がかかる』と言われるんです」ほかのメンバーから、お荷物扱いされることもあった。「あるとき『スケジュールが合わないから』と解散したアンサンブルが、私以外のバイオリニストで、ちゃっかり再開していました」当時の仕事頻度は、バイオリンの家庭教師が週1〜2回、ライブは多くて月2回ほど。「ノルマのチケット代を回収しても、手取りわずか数千円でした」理想とかけ離れた現実を味わい、悶々とした青春時代だった。■生きたくても生きられない子が、世の中にはたくさんいる。粘り強く、しぶとく生きていこうと誓った事件は21歳のときに起きた。父の会社の倒産と、夜逃げーー。「その日、家庭教師バイトを終え、帰宅したのが21時ごろでした」呼び鈴に応答すると、知らない男性2人がいきなり入ってきた。その後も立て続けに何人も上がり込み、20人ほどに取り囲まれた。「そこで『父の会社が倒産した』と聞かされました。彼らは債権者だったんです。『父親の居場所を教えろ』『金を出せ、あるんだろ!?』怒鳴られ、脅され……本当にドラマのワンシーンのようでした」商売道具のバイオリンだけ死守してほうほうの体で家を飛び出し、知人や友人宅を転々とした。2カ月後なんとか4畳半アパートに落ち着いたが、家からは家財道具一式、持ち去られていて……。「残ったのは炊飯器だけ。お米を炊いてもおかずを買う余裕がなかった。体重が40kg台に落ち、ガリガリに痩せ細ってしまいました」視覚障害者の手当はあったが、それだけでは生活できない。市川市役所で追加支援の有無を聞くと、信じがたい差別発言を放たれた。「50代の男性職員が、笑いながら『あなたみたいな人にできる援助はないということですわ』と言いました。強烈な悔しさで涙が出て」その怒りが、一切の甘えと退路を断った。以来「どんなに小さい仕事でもくまなく探して取りに行く」営業スタイルで動きだした。ライブハウスから結婚式場まで、片っ端から電話をかける日々。「些少なギャラでも『ありがとうございます』と引き受けました。高齢者施設のボランティア演奏も喜んで行った。ノーギャラでも、交通費が出て院内給食をいただければ御の字です。だって、おかずがあるんですから!」経験を重ねれば、経歴に書ける項目も増えていく。職業訓練校に通って習得したパソコン処理で、履歴書も企画書もお手のものに。「売り込みながら同時にコンテストを受けました。なるべく賞が取りやすいものから応募したんです」たとえばビール会社のCMオーディションに採用された曲がFMラジオでOAされると即、実績に上書きして、また営業へーー。「ふつうはクラシック奏者が書かないものも、構わず書いてアップデートしました。病院や施設での演奏歴もすべてです」そしてついに、CDデビューのチャンスが。’99年、24歳でアルバム『シンシアリー・ユアーズ』を発表したのだ。「プロとして『やっていける』と思えた瞬間です。収入はわずかでしたが、これを営業ツールにして『食べていける』自信になった」’01年、26歳で左目を摘出手術して、両目が義眼となったが。「かえって、スッキリしました。『もう目のことで闘わなくてもいいんだ』と。手術前、記念に自分の顔に向けてカメラのシャッターを切り、光の見納めをしました」’06年、第25回浅草ジャズコンテストで金賞。そして’10年、障害のあるミュージシャンの国際音楽コンクール「第7回ゴールドコンサート」でグランプリを受賞。再三の苦境もそのつど、笑顔で前を向き、乗り越えてきた原動力とは、なんだったのかーー。「最初の心臓手術をした、10歳のとき、病室の隣のベッドに5歳の男の子がいました。その子は生まれてからずっと入院生活で病院を出られない子だった。いつも消火器のおもちゃを握っていたあの姿に『遊びたくても遊べない、生きたくても生きられない子が、世の中にはたくさんいるんだ』と思い知らされました。私自身は『どんなにつらいことがあろうと命を無駄にしない。粘り強く、しぶとく生きていこう!』と、あのとき誓ったんです」だからこそ「食べていけること」の幸せをかみしめていたのだ。夜逃げしていた父は、穴澤さんが29歳のころ消息がわかった。穴澤さんはその後「付かず離れず」の距離にいて、父は71歳で亡くなった。■与えられた環境でベストを尽くす。穴澤さんのメッセージは曲となって人の心を打つ富山県在住でファンクラブ会長を務める星井光さんは、15年前、オリジナル曲『あの木に寄りかかって』を耳にして、心に響いた。「父を亡くしたばかりだった私が、初めて聴いた穴澤さんの曲でした。富山で穴澤さんが参加したライブで、『父を思って書きました』演奏された、やさしい音色に号泣したのを思い出します。いまも穴澤さんの曲に癒され、元気をもらいます。ジョギング中でも聴いているんです」5月30日からは東京都写真美術館ホールを皮切りに、主演ドキュメンタリー映画『光をみつける』(永田陽介監督)が全国順次ロードショー公開される。「中途失明で、心臓疾患があって、生活困窮者だった私が、なんとか演奏家として生活できています。どこかにコンプレックスがあっても、人それぞれ与えられた環境で、ベストを尽くすことが大事。それを、ひとりでも多くの方に伝えていきたいと思っています」穴澤さんの音が、先々で出会う人たちに、光をもたらしていく。【後編】母は家出、父は夜逃げ全盲のバイオリニスト・穴澤雄介さんの壮絶半生へ続く(取材・文:鈴木利宗)
2023年05月28日高橋海人(King & Prince)と森本慎太郎(SixTONES)が共演する新ドラマ「だが、情熱はある」に、戸塚純貴が出演することが決定した。本作は、高橋さんがオードリー・若林正恭、森本さんが南海キャンディーズ・山里亮太を演じ、2人の半生を描く、実話に基づいた青春サバイバルドラマ。かねてより「オードリー」のラジオリスナー・“リトルトゥース”であり、オードリーのラジオリスナー役をドラマでナチュラルに演じた経験もある戸塚さんが演じるのは、若林の相方・春日俊彰。戸塚さんは「大変光栄に思うと共に、今までで1番難しい壁に直面しています」と明かし、「見れば見るほど知れば知るほど底知れない春日さんにリスペクトを込めて全力でぶつかっていきたいと思います。若林役高橋海人氏は信頼できる相方なので身を任せております。ひとつよしなに」と意気込んでいる。「だが、情熱はある」は4月9日より毎週日曜日22時30分~日本テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2023年03月20日パフォーマンスユニット・円神(エンジン)の山田恭が、白鳥雄介の主宰するStokes/Park第3回公演『フゴッペ洞窟の翼をもつ人』で舞台初主演を務める。開幕まで約10日となった稽古場で、山田と作・演出を手がける白鳥の話に耳を傾けた。劇中では、北海道余市町に実在する続縄文時代の遺跡「フゴッペ洞窟」を舞台にした白鳥オリジナルのストーリーが展開される。幼少期から母の介護に明け暮れる26歳の主人公(山田)が、刻画(こくが)として壁に現存する“翼の生えた人間”が実体化した存在と出会って魂と心を通わせていく様子が描かれる。札幌市出身の白鳥が、洞窟の刻画に感銘を受けたのは大学生の頃だったという。「1500年前に描かれた“翼の生えた人間”に勇気づけられた僕自身の体験を芝居のモチーフに散りばめました」「人生ハードモードな“翼がない人間”でも、自ら求めて他者と繋がり信頼関係を育むことで豊かな未来を開拓していけるのではないか、と思いまして」という白鳥の話に、山田は深く頷く。サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』に挑戦し現在円神として活動している山田は、演じるヤングケアラーの誠太に自身の境遇を重ねていた。「最終メンバーに選ばれず挫折感を味わった僕には、思うように人生が運ばない誠太のジレンマがよくわかるんですよね」「周りの人を信じながら自分の力で羽ばたこうとする誠太をまっとうすることで、僕自身が翼を授かって自信に変えていけたら」と期待を込める。キャラクターの履歴書をつくって役理解を促すなど、山田の成長に伴走している白鳥。特に幼い頃から母に尽くしてきた誠太の暮らしぶりを見せる冒頭シーンの稽古がターニングポイントになったらしく、「俳優同士で話し合い、内面の掘り下げを徹底的に行ったことでグッとよくなったんですよ!」と笑顔を見せた。山田自身も「もっと自分の殻を突き破っていいんだと気づいて、感情の幅を大きく見せられるようになりました」と手応えを感じたようだ。そんな劇世界をよりドラマティックに盛り上げるのが、茂呂剛伸による縄文太鼓の生演奏だ。白鳥は「和太鼓やアフリカの楽器とも異なる、神秘的で不思議な音色をぜひ劇場で聴いていただけたら」と呼びかける。また、劇場では物産展「よいちマルシェ」も開催。名産のリンゴをはじめ、ニシンやアンコウといった水産加工品も並ぶという。「北海道余市町の風を、東京・下北沢に起こせたら」と言って、白鳥はインタビューを結んだ。公演は7月13日(水)~17日(日)に、東京・下北沢の小劇場楽園にて上演される。チケット販売中。取材・文=岡山朋代
2022年07月12日内野聖陽、岡本圭人出演、劇団チョコレートケーキの日澤雄介が演出する舞台『M.バタフライ』が6月24日、東京・新国立劇場 小劇場にて開幕。開幕を前に内野、岡本、日澤による舞台挨拶と、約13分間のプレスコール(一部シーンの上演)が行われた。あるフランス人外交官が国家機密情報漏洩という大罪を犯すほど愛に溺れた相手が、性別を偽った中国のスパイだった。という驚愕のニュースに着想を得たアメリカの劇作家・デイヴィッドヘンリーファンが、オペラ『蝶々夫人』を劇中に取り入れながら創作した本作。1988年にトニー賞最優秀演劇賞を受賞しており、日本では1990年に劇団四季で上演されて以来32年ぶりの上演となる。出演は内野、岡本のほか、朝海ひかる、占部房子、藤谷理子、三上市朗、みのすけ。マスコミ向けに公開されたのは実直な外交官ルネ・ガリマール(内野)が、エキゾチックで美しい衣装を纏い京劇の舞を披露するスター女優ソン・リリン(岡本)に心を奪われ、彼女と一緒に街を歩き会話しただけの事実を伝えられず初めて妻に嘘をつくという場面。そして夢の中で同級生マルク(みのすけ)とソンについて対話するという一連のシーン。舞台挨拶で「演出プランとしてはルネ・ガリマールの頭の中にお客様をいかに連れていけるか、いかに共有できるか、という事を軸にした」(日澤)、「彼の脳内劇場で起こるさまざまなストーリー」(内野)と語る通り、観客はルネの脳の中を覗くように、このエキゾチックで興味深い登場人物たちの物語をたどる。(参照: 『M.バタフライ』ルネ・ガリマールの頭の中を探る日々-主演・内野聖陽×演出・日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)対談() )また、「(翻訳の)吉田美枝先生の編み出した日本語の美しさ、素晴らしさにあらためて気づいた」(内野)としつつ、30年前の翻訳戯曲という事で、「日本語に対してすごくうるさい俳優」という内野が今の時代の言語に合うように1年程かけてすべてを見直し、日澤らの助けも借りながら今回の上演に漕ぎつけたと明かし、「この壮大な作品をなんとかクオリティをあげて楽しんでもらえるように、『M.バタフライ』が日々成長していけるように皆様の心に想像力をはばたかせるような物語になっていければ」。そんな「日本語にうるさい」内野からはイントネーションをよく注意されると語った岡本は今回、舞台出演2作目にして、性別を偽ったスパイであり、京劇のスター女優という難役に挑む。「所作指導の先生、京劇の先生、メイクさん、衣裳さん、日澤さん、内野さん、その他スタッフ、沢山の方に支えていただいた。ひとりではできなかった」と語り、「舞台というのはお客さんに観ていただいて初めて完成するので、この『M.バタフライ』がどう完成するのか楽しみです」と期待を寄せた。東京公演の上演は7月10日(日)まで。その後7月13日(水)から15日(金)まで、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて大阪公演を予定している。撮影:岡千里<公演情報>『M.バタフライ』原作:デイヴィッド・ヘンリー・ファン翻訳:吉田美枝演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)出演:内野聖陽、岡本圭人、朝海ひかる、占部房子、藤谷理子、三上市朗、みのすけ
2022年06月25日主演・内野聖陽、演出・日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)が初タッグを組んで立ち上げるのは、オペラ『蝶々夫人』をなぞるように綴られる、驚愕の事実を元にした哀しい愛の物語だ。劇作家ディヴィッド・ヘンリー・ファンによるトニー賞受賞作(1988年)が、日本では1990年の劇団四季での上演以来32年ぶりに登場。文化大革命の時代の中国・北京を舞台に、フランス人外交官ルネ・ガリマール(内野)と、京劇のスター女優を装いながら実は毛沢東のスパイ、そして性別も偽っていたソン・リリン(岡本圭人)の、あまりにも衝撃的な愛のドラマが描かれる。作品ごとにイメージを打ち破って役に憑依する“カメレオン俳優”内野と、主宰する劇団の公演や昨年末のミュージカル『蜘蛛女のキス』などで重層的な劇世界を生み出し、確かな手腕に評価が集まる日澤。両者が向き合う稽古場で今、湧き起こる化学反応とは……!?誰もがガリマールになり得る瞬間を、どう共有し立体化していくか――あるフランス人外交官が性別を偽った中国のスパイと恋に落ち、国家機密漏洩の罪を負った実話をヒントに作られた物語です。最初は作品のどんなところに心惹かれたのでしょうか。内野とてもよく出来た戯曲(ホン)で、とくにラストの展開が意外で、僕としては不可解極まりないんですよ。その劇的な作り方に一番惹かれましたね。今、稽古をやればやるほど、すごい戯曲だな! と唸らされて。もしかしたらこれは僕が演じる外交官ルネ・ガリマールという男の妄想で、すべては彼が頭の中で喋っている言葉かもしれない……、稽古を重ねるうちに、相手の役者さんの言葉が自分の言葉のように聞こえて来る日があるかも……なんて(笑)。まだまだこれから発見があるだろうなと感じています。日澤僕も、“本当にあった事件をもとに”という部分に、え、本当なの!?って驚いたところからまず入って。まあ時に、現実は想像を超える瞬間があるということなんだろうなと。そういった出来事を、説得力を持たせて舞台にする、そこにすごく面白味を感じました。歴史の大きな流れがベースにはあるけれど、そこにあるのはやっぱり人間の本質であったり、とても個人的なことであったり。でもその個人的なことに僕らもお客さんも強く共感する、そうなり得る瞬間を感じるんですよね。具体的に言うと、誰もがガリマールになり得る瞬間、それを俳優さんともお客さんとも共有して、どう立体化させていくか……。面白いけど、相当大変ですね。内野さんはほぼ出ずっぱりですし(笑)。――1960年代、文化大革命の頃の中国・北京が物語の背景であり、戯曲を読むとアジアや女性に対する蔑視表現も多々見受けられて結構ドキドキするものがありました。どのような意識で今の日本の観客に提示しようと考えていらっしゃいますか。内野僕としては、そういう部分は薄味にしないほうがいいと思っています。今の時代の尺度を入れてしまうと、この作品が崩壊するような気がしますね。西洋が東洋を見下す視線、そういったものが確実にあり、男女の性差が大きかった時代の物語なので、そこは勇気を持ってその時代の様相を表現したほうがいいと僕は思います。日澤まさに、そこはテーマでもあると思うんですよ。この物語では、西洋対東洋が、男対女になぞらえている。じゃあ今はそういった視線はないのか?と問われたら、本質としてはそうとも思えないですし。この作品に描かれている意識や見方というものは、今もまだ色濃く残っていて、僕自身の中にもあるだろうと感じています。ある種グロテスクに感じる部分もあっていい、そんなふうに考えていますね。ただ、それを単に「ある種の差別だ」と表すだけで止めない作品です。さらにその先を考えさせる力を持ったホンなので、僕は、心配はしていませんね。「本当の自分が見えない」ルネ・ガリマールといかに向き合うか――主人公のフランス人外交官、ルネ・ガリマールという人物を、おふたりがどう捉えて表出しようとしているのか伺いたいです。内野基本、キャラクターってそんなに作品の中で変化していかないと思うんですけど、このルネ・ガリマールは本当に柔らかく変化していくんですよ。シーンによって変化していく……、もしくは変化させられていくキャラクターなので、そこが今回やっていて一番難しいところなんですよね。ソン・リリンとの出会いによって、どんどん輪郭が変化していくんです。その不定形なキャラクターにいかに説得力を持たせて、お客さんに受け入れてもらい、一緒に旅をしてもらうか……。本当にセンシティブに、大事に表出しなくちゃいけないなと。それにはものすごく集中しないといけないので、稽古が終わるとドッと疲れて、もう何もしたくなくなるんです。ハッハッハ!日澤稽古着のワイシャツを何枚も替えますもんね。内野汗がすごいからね。今回、具体的なセットがあるわけではなく非常に無機質なステージなので、俳優たちの演技で、それぞれの関係性や背景などを観客に想像させていかなくちゃいけないんです。僕ら自身が豊かなイメージを持って立たないとダメですよね。日澤僕もこの『M.バタフライ』を演出するにあたって、ルネ・ガリマールといかに向き合うか、どう彼の頭の中に入っていくかをずっと考えていて。とても繊細だけれど、それだけじゃない、ある種の破壊衝動……と言ったら言い過ぎかもしれないけど、自分の何かに疑いを持っている人なんですね。本当の自分に手が届きそうで届かない、何かが違う、それは何だ!?と、つねにガリマールは追いかけているような……。内野そう!日澤内野さんが本当に粘り強く稽古をして、一歩一歩、ガリマールという人間を作り上げていっていますが、もしかしたらその芯を見つけた頃にはお芝居が終わる、みたいな……。内野ええええ〜!(一同笑)日澤そういう作品のような気がするんですよ。そこがまた面白いところで。内野まあ、人間のいろんな面を気づかせてくれる役だなと。面白いけど、とにかく大変です。構造自体はすごく発見があるので、それに気づくと、おお〜なるほどね! と溜飲が下がる部分もあるんですけど……。日澤僕が今言ったことは難しく思われるかもしれないけど、ガリマールって人はとてもチャーミングですよ。精神的に非常に繊細であるけれども、そこから表出する言動がとてもチャーミングで、すごく人間臭かったり。それはやっぱり台本の面白さと、内野さんが演じることで立体化した時のパワーや魅力だったり。それは今でも十分に感じています。内野いやいや〜僕はもう、昨日、稽古の動画を見てヘコんでいますから。この取材に来るのも自分をすごく奮い立たせて来てるくらい、ヘコんでるから!(一同笑)日澤そんなことないのに〜。内野ホントに。まだ上辺の上辺だけだなって実感して。もうね、雲の上の頂が隠れて見えない、真っ暗で巨大な山を目の前にしているような感じですよ。これどうやって登るんじゃ!みたいな(笑)。ようやく山肌が少しずつ見えて来て、あ〜こういう構造の山なのね、でも頂上は雲の上で見えない〜さっぱりゴールがわからん〜というところです、今は。「圭人君が人の2倍頑張るんなら内野だって人の3倍ぐらいは頑張れよっ!」――内野さんがこんなにも苦悩されている巨大な山に、相手役に大抜擢されてともに挑む新鋭、岡本圭人さんの心境はいかに!? 稽古場での様子はいかがですか?日澤ソン・リリンはすごく挑戦的な役ですね。圭人さんは実際、悩んでいる部分も多々ありますが、真正面から内野さんにぶつかっていっています。京劇スターの振る舞い、オペラの“蝶々さん”など、やるべきことが多い中で、内野さんとの対話の戦いもある。ソン・リリンはガリマールを変化させなければいけないし、ガリマールから影響を受けなければいけない、本当に一瞬も気の抜けない役どころで。とにかく一歩一歩、稽古を重ねていくのみですね。『M.バタフライ』メインビジュアル。内野演じるルネ・ガリマール(左)と岡本圭人演じるソン・リリン内野彼、相当頑張っていると思いますよ。舞台に立つのがまだ何本目か……というキャリアで、これだけの大役を得た。おっしゃるように、オペラも少し歌わなければいけないし、京劇の舞や女形の所作もある。気の弱いヤツだったら心が折れるほど、やるべきことが多い。でも頑張ってるから、相当な根性ありますね。僕が彼くらいの年齢の時は、こんなすごい役もらえてないし、心もいっぱい折れて悔し涙ばかりの日々でしたよ(笑)。日澤彼自身も、素晴らしいキャリアを持った方々に囲まれて、自分がまだまだ出来ていないところがあることは当然自覚しているんですよね。だからこそ、今やるべきことはやる!と、腹を括っている感じがします。内野僕だってそんな余裕あるわけじゃないんですよ。「圭人君が人の2倍頑張るんなら内野だって人の3倍ぐらいは頑張れよっ!」って自分に拍車をかけてます。「日澤さんはすごく柔らかい感性を持った方」「内野さんは、可愛いですよ」――おふたりは初タッグになりますが、お話を伺いながらすでに息の合ったコンビネーションを感じます。内野日澤さんはすごく柔らかい感性を持った方なんですよ。今回、やっぱり役者と演出家ではホンの読み方が違うんだなってあらためて感じていて、日々すごく助けられています。僕ら役者ってどうしても生々しくイメージしていかないと、台詞が定着しないんですよね。だから具体的な読み方になってしまうんだけど、日澤さんは抽象度の高い読み方で、戯曲を緻密に理解していらっしゃる。そうか!だよな〜!って毎回、気づかされることばかりですね。日澤これは僕の演出方法でもあるんですけど、俳優さんの体や声などを通すことで、想像力が膨らむんです。もちろん戯曲は十分に読み込みますが、その言葉を発した時の内野さんの声、表情、立ち位置とかで、あ、ここはこんなシーンなんだ!ってパーンとひらめく時があるんですよ。内野それも僕、感じていました。役者のやったことにすごく触発されて、ポンポンポンポン言い始めるというか(笑)。役者としては、日澤さんをメラメラさせるような芝居をしたいと常に思いますよね。日澤内野さんは、可愛いですよ。内野ひゃあ〜!(一同笑)日澤本当に可愛い!拝見して来た舞台やテレビドラマでは、漢!って感じが多いけれど。まず、すごい芝居の虫ですよね。表現を突き詰め出したら止まらないし、それがすごく無邪気なんですよ。大先輩だけど、ご自身をバコーン!とフルオープンにして来てくれる方なので、そういう意味ではすごく可愛いです(笑)。内野僕、心を無にして、無邪気にならないと何も出来ないタイプなんですよね。とにかく一度、素っ裸になるしかない。モノ作りにおいては鎧なんて必要ないから。でも日澤さんもね、女性的な感性も持っていらっしゃると思っていて。僕は劇団チョコレートケーキの舞台を一度しか拝見していないんですけど、それが歴史モノでとても硬派な作品だったんです。だからすっごいインテリで硬いイメージの人なのかなと思ったら、ソン・リリンの演技指導の時とか、声も仕草もとても女性的で柔らかくて。それは意外な楽しい発見でした。男の話をする時は男の脳になり、女の話をする時は女の脳で、たたずまいも女性に見えちゃう……みたいなところがありますよ(笑)。日澤いや〜ありがとうございます。褒め言葉ですよね?(一同笑)内野そう、変幻自在な感じ。だから演出が出来ちゃうんだろうなと思いました。演出のキーワードはガリマールの“頭の中”――それぞれに触発し合う稽古場から、どんなスリリングな愛のドラマが立ち上がるのか、楽しみです。内野この作品はトニー賞受賞作であり、そういう意味では演劇的に質の高い戯曲なので、演劇を見慣れない人にも「不思議な話で、面白かった」と感じていただける気がします。けっして小難しい話ではなく、いわば男の女の話であると。しかも20年間もスパイに騙されていた、そうした事実が下敷きとなっていることにも興味津々じゃないかなと。そんな気軽な興味をきっかけに、劇場に来て、演劇の楽しさを味わってもらえたら嬉しいですね。日澤そう、ガリマールという普通の男の物語なんですよね。でもその普通の男の中に、何かがある。僕は本当にガリマールの頭の中に入りたいと思っていて、美術にしても、雑然としているけれど“頭の中”を大きなビジョンとして持っています。お客さんもガリマールの頭の中に入っていき、そこにある“何か”を一緒に探していただきたい。で、その先にあるルネ・ガリマールのラストを、どう捉えていただけるのか……。そこにすごく興味がありますね。本当に俳優さんには申し訳ないけれど、まったく拠り所にならない美術を考えていますので(笑)。内野でも、ものすごくカッコいい舞台になりそうな予感がしていますよ!取材・文=上野紀子撮影=You Ishii<公演情報>『M.バタフライ』2022年6月24日(金) ~7月10日(日) 東京・新国立劇場 小劇場※大阪、福岡、愛知公演あり
2022年06月17日岸井ゆきのと高橋一生がW主演した「恋せぬふたり」の6話が2月28日放送。みのりの赤ちゃんを見つめる高橋の表情と、回想シーンで描かれた高橋の過去に「今までで一番切なかった」「高橋さんがツラそう」などの声が殺到している。他者に恋愛感情を抱かず性的にも惹かれないアロマンティック・アセクシュアルと呼ばれる2人が同居生活をはじめていく姿を描いてきた本作。自分がアロマンティック・アセクシュアルだと認識して、高橋と“恋愛抜きの家族”になろうと同居をはじめるなか、親友だと思っていた千鶴から“恋愛的に好き”だったことを告白された咲子に岸井さん。咲子がキャンペーン商品を見に行ったスーパーで出会った男性で、祖母が亡くなってから近所のおせっかいが激しくなり、それを回避する思惑もあって咲子と同居をはじめた高橋に高橋さん。咲子と高橋の関係を尊重するようになった松岡一には濱正悟。咲子は親友だと思っていたが、実は咲子に恋愛感情を抱いていた門脇千鶴に小島藤子。咲子の妹・石川みのりには北香那。みのりの夫・大輔にはアベラヒデノブ。咲子の母・兒玉さくらには西田尚美。咲子の父・博実には小市慢太郎。高橋の同僚の浜岡には猫背椿。同じく高橋の同僚の豊玉には西川可奈子といった顔ぶれも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。新年を迎えアロマンティック・アセクシュアルのイベントに参加した咲子は、そこで自分たちの将来について考えてなかったことに気付かされる。帰宅すると一にくわえ、みのりとその娘までが高橋家に遊びに来ていた。第2子を妊娠中のみのりだが、夫の大輔に浮気が発覚。離婚を考えているという。咲子の話にみのりはいら立ちを募らせ「誰かを好きにならないってことはさ、こういう苦しみとも無縁なわけでしょ。人生楽だよね」と言い、咲子の生き方に対し「なんもない人生」と言い放つ……というのが今回のおはなし。この言葉を聞いた一は「みのりちゃん、今のは言い過ぎだよ」とみのりをたしなめる。そんな一の姿に「カズくんが最初は不快で仕方なかった でもだんだん良さが分かってきた」「カズくんへの好感度がめきめきと上がっていく」「咲子の気持ちを代弁してくれてカズくんがあの場に居てくれて良かったとすら思う」などの反応が。その後みのりのもとに大輔がやってくる。娘を前に怒鳴り合いのケンカを繰り広げるみのりと大輔を高橋が止めるが、その直後みのりが破水。無事出産するがみのりは大輔に子どもを会わせないと言い、博実に促され大輔は病院から帰る。その後みのりの赤ちゃんを抱く咲子と両親、みのりを見つめ、その後赤ちゃんを見ながら「かわいいですね」とつぶやく高橋。そしてラスト、雨が降り庭の鉢を屋内にしまいながら、高橋は遥(菊池亜希子)との過去を思い出す。「今までで一番切なかったかもしれない…高橋さんの赤ちゃんを見る表情がさ…」「高橋さんがツラそうな回でしたね。いろいろ思い出してしまう過去があったのですね」「子どもを持ちたいと思った、そのチャンスがあった過去を感じさせる展開」「後半の高橋さん、どんな思いで赤ちゃんを見てたんだろう。高橋さんの過去に何があったのか…」など、今後明かされていくであろう高橋の過去についても多くの視聴者が思いを巡らせていた。(笠緒)
2022年03月01日岸井ゆきの、高橋一生がW主演する「恋せぬふたり」の3話が1月24日放送。「だから私は推しました」に登場したサニーサイドアップの登場にSNSが沸くなか、高橋のポイントカードへのこだわりにも「あるある」「わかる」など共感の声も寄せられている。アロマンティックとは、恋愛的指向の一つで他者に恋愛感情を抱かないこと。アセクシュアルとは、性的指向の一つで他者に性的に惹かれないこと。どちらの面でも他者に惹かれない人はアロマンティック・アセクシュアルと呼ばれる。本作はアロマンティック・アセクシュアルの2人が同居生活を始め、両親、上司、元カレ、ご近所さんたちに波紋を広げていく様を描いていく作品。スーパーまるまる本社勤務で、キャンペーン商品を見にスーパーへ訪れた際に高橋と出会い、高橋のブログを読んで自分がアロマンティック・アセクシュアルだと認識。前回、家族に自分がアロマンティック・アセクシュアルであることを明かした咲子に岸井ゆきの。1話で咲子から同居しないかと提案され、最初は首をかしげていていたが、祖母が亡くなってから近所のおせっかいが激しかったこともあり同居を始め、前回は彼氏のふりをして咲子の家族に会いに行った高橋に高橋さん。勝手に咲子と付き合ってるつもりの同僚・松岡一には濱正悟。咲子の親友の美容師・門脇千鶴に小島藤子。咲子の妹・石川みのりに北香那。みのりの夫・大輔にアベラヒデノブ。咲子の母・兒玉さくらに西田尚美。咲子の父・博実には小市慢太郎。過去に高橋と何かあったらしい猪塚遥には菊池亜希子といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。一から「俺らギリ付き合ってる」と言われた咲子は意味が分からずポカンとする。2人は過去に付き合っていたが“活動休止”という形で距離を置いていた。咲子のなかでは関係が終わったつもりだったが、一にとってはあくまで活動休止で関係は終わっていなかった…。咲子と一が親しくなるきっかけになったのが、2019年のよるドラ枠でオンエアされた「だから私は推しました」に登場した地下アイドルのサニーサイドアップだと判明すると、視聴者からは「サニサイが出てきたのも嬉しい。同じ世界に存在してる」「一瞬、別のグループかと思ったけど黄色だし、卵だし、絶対そうだと確信。好きなドラマだったから嬉しかった~~」「序盤にサニサイが一瞬出ててビックリしてたら、その後名前もガッツリ出てきて嬉しい」などの反応が上がる。その後、高橋が貯めたポイントカードのポイントを消化するため、咲子は仕事帰りに高橋と待ち合わせる。ポイントカードを貯めてから「満を持して使う」という高橋だが、そのせいでたくさんあるポイントカードの有効期限が全部“今日”だった…という展開に「うわーーーーーー、わかる、ポイントの有効期限忘れがち」といった共感の声や、「ああいう何気ない小さな幸せを分かち合える人生は本当に素敵だと思う」「押し付けでもなく、自然に時間を共有出来る関係は良いなと思った」など、咲子と高橋の関係性を讃える声も多数SNSに投稿されている。(笠緒)
2022年01月25日11月26日(金)に初日を迎えるミュージカル『蜘蛛女のキス』。開幕を約1ヵ月後に控えた稽古場で、同性愛者のモリーナ役を務める石丸幹二と、演出の日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)がインタビューに応じた。アルゼンチンの作家マヌエル・プイグの小説を原作にミュージカル化され、1993年のトニー賞7部門を制した本作。『キャバレー』『シカゴ』で知られるジョン・カンダー(音楽)とフレッド・エブ(歌詞)のコンビが手がける楽曲は人気が高く、1996年以降に日本でも定期的に上演されている。劇中では、ラテンアメリカにある刑務所の一室を舞台にした物語が展開。映画を愛するモリーナは、社会主義運動の政治犯バレンティン(相葉裕樹 / 村井良大:Wキャスト)と同室に。最初は互いを理解できず激しく対立するふたりだったが、極限状態の中、モリーナが映画スターのオーロラ、また彼女が演じる蜘蛛女(安蘭けい:2役)について語るうちに、心を通わせていく──。同性愛者のモリーナは「特別な個性がないとやれない」と思っていたけれど――作品との出会いを教えてください。石丸僕が『蜘蛛女のキス』を観たのは、チタ・リヴェラが蜘蛛女とオーロラに扮していた、ブロードウェイのハロルド・プリンス演出版ですね。リヴェラは『ウエスト・サイド・ストーリー』のアニタが印象的で、群を抜いて声が低くシャープに踊るディーヴァ(歌姫)です。そんな彼女が「どんなことをするんだろう?」って興味から劇場に足を運びまして。バックボーンをまったく知らずに観たら、ラテンのショーみたいだと思いました。――海外でご覧になった当時、石丸さん扮するモリーナにはどんな印象を抱いていたんでしょう?石丸当時は僕もまだ若かったこともあって、バレンティンのキャラクターに共感していました。「彼を演じたい」って。モリーナは「特別な個性がないとやれない役」と思っていたんですが、この年齢になってオファーを頂戴し、僕が海外で拝見したバージョンに立ち返ってみると、ビビビッと繋がって。親近感が湧いたんです。――どんな点に直感が働いたのでしょうか?ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より石丸僕が年始に主演した『パレード』のオリジナル・キャストのブレント・カーヴァーが、当時モリーナに扮していたんです。彼がやっているなら『蜘蛛女のキス』に挑戦したい、と思いました。それでモリーナ視点で台本にあたると、バレンティン目線で読んでいたこれまでとはまったく異なる世界が広がっていて。これを、社会派の人間ドラマに定評のある日澤さんが演出したら「一体どうなるんだろう?」ってね。日澤普段はチョコレートケーキという劇団で、ストレートプレイの演出をしています。大原櫻子さんが主演した『リトル・ヴォイス』などで音楽劇の経験はあるんですが、グランドミュージカルを手がけるのは初めてでして。「ホリプロさんは何を意図して僕にオファーを?」と正直驚きました。でも演目の成り立ちやバックボーンを知って、いろんなことを議論するうちに「演出家のキャリアを重ねるうえでも絶対に向き合うべき作品」と感じるようになって。――それほどまで感じる『蜘蛛女のキス』の魅力って?ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より日澤音楽が物語と絡み合っていて、何ひとつ無駄がないところでしょうか。1曲で成立しているナンバーでもやがて重層的に積み重なって、モリーナとバレンティンの関係を変えているような。物語が進んでいくと、メロディの中に前のシーンで使った象徴的なフレーズがちょっとだけ入ってくるんです。たとえば「蜘蛛女のテーマ」にあるメロディラインは、いたるところに登場する。バレンティンとモリーナに合わせて楽曲も並走している感じが「本当にうまいな!」って。石丸各所にモチーフが散りばめられているんですよね。フレーズが流れるだけで、観客の記憶を呼び覚ます。その効果をすごく使っていて。「蜘蛛女のテーマ」が流れたら「これから不穏なことが起こるんだ」ってメッセージが伝わる。ミュージカルならではのつくり方をしています。メロディに乗るほどの強いメッセージを意識して歌う――そんな「ミュージカルらしいミュージカル」を、優れた社会派ストレートプレイを生み出している日澤さんがどのように味つけしているか気になります。日澤グランドミュージカルの演出に際しても、僕はこれまでのスタンスを変えようとは思っていないんですよね。というのも、どんな作品だって登場人物の心情や関係性に迫るストレートプレイと追求すべきことは変わらないとわかったから。特にバレンティンが歌う「あしたこそは(The Day After That)」という楽曲で、メロディと歌詞の移ろいがモリーナとバレンティンの心情や関係性に変化をもたらしていることをキャストの皆さんと検証した瞬間が楽しかったんですよね。「歌はセリフなんだ」と体感できた。ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より石丸ミュージカルナンバーは、ストレートプレイでいうと「長ゼリフ」ですよね。いろんな感情が溜まりに溜まって、音楽に乗ってあふれ出る。だからこそ「どうして長ゼリフになるのか」という理由が腹落ちしていないと、無意味な“おしゃべり”になってしまうんです。歌になるくらいの強いメッセージを、つくり手サイドは意識しなければいけません。そういう意味で、モリーナの自己紹介ナンバー「ドレスアップ(Dressing Them Up)」は、自分のことが好きすぎるモリーナの想いがよく表れていますよね(笑)日澤たしかに!(笑) 楽しいのは「ドレスアップ」ですけど、僕は「彼女は女(She’s A Woman)」ってナンバーがすごく好きだなぁ。同性愛者のモリーナが「いいよね、あなたは女で」「私も女ならよかったのに」って女性をうらやむ曲なんだけど、幹二さんがモリーナの内面や今の状態を情感たっぷりに表現しているので、ぜひ皆さんに聞いて欲しいです。ラストの「映画の夢(Only in the Movies)」も素敵ですけどね。ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より石丸今回、カッコよく歌い上げる曲はバレンティンとオーロラに占められています(苦笑)。先ほど話題に挙がったバレンティンの「あしたこそは」も光の当たり具合がどんどん変わって、台本をめくったら違う世界が広がっているんですよね。若い頃、歌いたかった!――ぜひミュージカルコンサートでお聞きしたいです!石丸そうですね! でもモリーナにも、秘めた想いの味わい深いナンバーが揃っていますから。「このメロディライン自体がモリーナその人を表しているんだな」と思って、愛しながら歌っています。日澤さんがおっしゃった「彼女は女」も、歌えば歌うほど名曲だということが伝わってくるんですよね。カンダー&エブが手がけた音楽の素晴らしさを、ぜひ観客の皆さんにもお届けできれば。モリーナが好きなアイテムを身にまとい、内面に近づく――モリーナはどういう人物だと受け止めていらっしゃいますか?石丸いまとは時代が違いますから、モリーナのように産まれついた人には「生きづらい」世の中だったんじゃないかな。同性愛者として胸を張って自分らしく生きてはいるけれど、一方では人生に失望してもいて。ひょっとしたら、監獄の中が最低限の尊厳を保って生きていられた場所なのかもしれない。どこまでも愛する人を想って、「これが自分の生きる道」と決意する、ギリギリ崖っぷちなところを必死に生きている人です。――モリーナは数々の先輩が演じてこられた役だと思いますが、石丸さんはどうやってオリジナリティを発揮しようとしていらっしゃいますか?石丸僕ね、日本人キャスト版の先輩モリーナを拝見していないんですよ。だから比較できないんですが、トニー賞授賞式で見たブレント・カーヴァーのパフォーマンスには驚きました。彼、女性としての「生き方」をたった数分間で観客の目に焼きつけたんですよ! その姿を見た時に「ここまでやらないと、モリーナの個性って観客に伝わらないんだな」と。ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より――カーヴァーのパフォーマンスには、どんな特徴があったのでしょうか?石丸その人の内面って、所作や振る舞いに表れますよね。カーヴァーはモリーナらしさを、デフォルメしながらも自然に見せていて。対する僕は、モリーナとしての中身が、その時点で空っぽ。どうしようか悩んだ結果、艶やかな色の服を身にまとってみようと思いました。ひとりでは買いに行けないので、ショップまで女性マネージャーについて来てもらって。彼女が買うフリをしながら僕が試着して、自分の体に合うピンク色の花柄ガウンを購入しました。――形から入って、どんな収穫がありましたか?石丸羽織ってみると膝にシャランと落ちて、体にまとわりつくような感じを受けました。着慣れない素材一つひとつ、新鮮でね。いま「こういうものを愛しているのがモリーナなんだ」と学んでいるところです。形だけマネするんじゃなくて、内面まで近づけないとね。日澤稽古初日から派手な色のパンツを履いて、本当にキュートなんです。昨日やった、看守に「モリーナ来い」と呼ばれて連れ出されるシーンの稽古では色っぽさにゾクっとしましたよ。赤いガウンを着ている幹二モリーナが、はだけていた胸元をスッと隠したんです。石丸ホントですか? 自覚なかったけど女性としての防衛本能かもしれませんね。内面もモリーナに近づいているなら嬉しいな。――モリーナらしさを獲得している最中なんですね。石丸そうですね。劇団四季にいた時、『オペラ座の怪人』の稽古でジャージ姿だった僕に対して、浅利慶太さんが「劇中の時代の様式を身につけることで、キャラクターの中身がつくれるかもしれない」とおっしゃったんですね。「作品の世界観にマッチするものを稽古場で身につけなさい」「普段着はボロでもいいから稽古着に気を遣いなさい」と。そのくらいやって「初めて役を獲得できるんだ」とご指導いただいたことを思い出したんです。なので、モリーナと向き合うには「まずピンクから始めよう」と試みました。彼女が好きそうな華やかなアイテムをまとって外見から少しずつ変えたら内面にどんな変化が訪れるかな、と。今日もこんなのを持ってきましたよ!(と言って赤いストールを見せてくれる)――モリーナが好きそうですね! 石丸さんがどのように彼女を立ち上げるか、本番を楽しみにしています。取材・文:岡山朋代ミュージカル『蜘蛛女のキス』2021年11月26日(金)~2021年12月12日(日)会場:東京芸術劇場 プレイハウス、ほか大阪公演ありチケット情報
2021年11月17日ミュージカル『蜘蛛女のキス』の開幕を約1ヵ月後に控えた稽古場で、同性愛者の主人公モリーナ役を務める石丸幹二と、演出の日澤雄介がインタビューに応じた。アルゼンチンの作家マヌエル・プイグの小説を原作にミュージカル化され、1993年のトニー賞7部門を制した本作。『キャバレー』『シカゴ』で知られるジョン・カンダー(音楽)とフレッド・エブ(歌詞)が手がける楽曲は人気が高く、1996年以降、日本でも定期的に上演されている。劇中では、ラテンアメリカにある刑務所の一室を舞台にした物語が展開。映画を愛するモリーナは、社会主義運動の政治犯バレンティン(相葉裕樹 / 村井良大:Wキャスト)と同室に。最初は互いを理解できず激しく対立する2人だったが、モリーナは映画スターのオーロラ、また彼女が演じる蜘蛛女(安蘭けい:2役)について語る。二人は次第に心を通わせていき──。ブロードウェイで本作を鑑賞した石丸は当時、バレンティンに共感したという。同性愛者のモリーナは「特別な個性がないとできない役」と捉えていたが、自身が年始に主演した『パレード』の本国版で同じ役を務めたブレント・カーヴァーがモリーナに扮したと知ると親近感が湧き、「彼がやった役に自分も挑戦したい」という気になったエピソードを明かす。同性愛者が抱える葛藤を掴むのは難しい。そこで石丸は、劇団四季時代に浅利慶太から受けた「劇中の舞台になっている時代の様式を身につけることでキャラクターの中身に近づける」というアドバイスを思い出す。また、ピンクや赤といった鮮やかな色の衣装を稽古場で身にまとうように。「はだけていた胸元を看守の前で隠す所作にゾクっとした」という日澤の言葉を受け、石丸は「女性としての防衛本能かも。内面もモリーナに近づいてきたんですかね」と微笑んだ。自身が旗揚げした劇団チョコレートケーキで、史実をベースにした社会派の人間ドラマを生み出している日澤。本作でグランドミュージカルを初めて手がけるが、「登場人物の心情や関係性に迫るストレートプレイの演出とスタンスを変えることはない」と話す。「水と油のような関係のモリーナとバレンティンがどうやって互いを認め合い尊重するのか。彼らの“心と心の交流”を丁寧に描くことで生まれる化学反応を現代の客席にお届けできれば」と意気込み、インタビューを結んだ。公演は11月26日(金)~12月12日(日)に、東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。その後、12月17日(金)~12月19日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティへ巡演する。ぴあでは座席指定できるチケットを販売中だ。取材・文:岡山朋代
2021年11月05日女優として活躍している高橋由美子(たかはし・ゆみこ)さん。2021年4月2日に結婚したことを発表し、ファンを驚かせました。そんな高橋由美子さんの結婚相手や、これまでの経歴についてご紹介します!高橋由美子が結婚!相手はどんな人?サンケイスポーツによれば、高橋由美子さんの夫は一般男性のようです。女優の高橋由美子(47)が1日に結婚したと所属事務所が2日、明らかにした。事務所は相手の男性を「一般の方と聞いている」としている。サンケイスポーツーより引用そのため、名前や年齢、顔写真といったプライベートな情報は明かされていません。1990年代には『20世紀最後の正統派アイドル』と呼ばれるほど人気を博していた高橋由美子さん。そんな高橋由美子さんの心を射止めた男性はどのような人物なのか、気になりますね。高橋由美子のこれまでと現在の活動は?高橋由美子さんは1990年に放送されたアニメ『魔神英雄伝ワタル2』の主題歌『Step by Step』で歌手デビュー。同曲をきっかけに、アイドル活動に重きを置くようになります。その後、女優としての才能も開花させ、1994年に放送されたテレビドラマ『南くんの恋人』(テレビ朝日系)に出演。ある日、突然身長が縮んでしまったヒロイン・堀切ちよみ役をキュートに演じ、ブレイクしました。以降、数々のドラマからオファーがくるようになり、正統派アイドルから女優に転身。1998年にはドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)でメインキャラクターの1人を演じ、その人気を確実なものにしています。近年は舞台を中心に活躍を見せ、2020年には主演も務めました。結婚し、高橋由美子さんがこれからどのような姿を見せてくれるのか、多くの人が注目しています。[文・構成/grape編集部]
2021年04月02日2020年5月1日、フリーアナウンサーの高橋真麻さんが第一子の出産を報告。「私が産まれた時と同じ」高橋真麻が第一子を出産、おめでたい報告に反響同日、父親の高橋英樹さんもブログを更新し、初孫が誕生した心境をつづりました。本日これから 退院いたしまして初めての 対面となりますので大変 ドキドキしております(笑)私達夫婦は八年の月日を経まして真麻を授かりましたのでこんなに 早く 初孫に恵まれ沢山の方々の 支え 応援のお陰と感謝!感謝!の気持ちで 一杯ですこれからもどうぞ暖かく 見守ってやって下さい!宜しくお願い致します高橋英樹オフィシャルブログーより引用真麻さんは2018年12月に一般男性と結婚。2年経たないうちに初孫が誕生し、英樹さんは喜びを抑えきれません!ブログによると、誕生の数日前から胸を躍らせ、孫からなんと呼んでもらおうかと思案していたようです。『おじいちゃん』のほか『ジイジ』や『ジイタン』、『グランパ』や『おじいちゃま』などで迷ったものの、結局は「孫が呼びやすいのがいい」と落ち着いたそう。出産を頑張った真麻さん同様、英樹さんの元にも多くの祝福の声が届いています。・お孫さんの誕生、おめでとうございます!・ご対面、とっても楽しみですね。・おじいちゃんが英樹さんって、いいなあ!・ママに似た明るく楽しいお嬢さんになったら素敵。・身内のことのように嬉しいです。かわいらしい孫を前にしたら、きっと英樹さんはデレデレになってしまうでしょう!初孫トークを聞ける日が楽しみですね。[文・構成/grape編集部]
2020年05月01日モデルの高橋ユウが7日、オフィシャルブログを更新し、姉で女優・高橋メアリージュンの言葉に感謝した。先月28日に第1男児を無事に出産したユウ。この日のブログでは、「退院して家に帰ってきて、慣れない沐浴を母とひろくん(夫の格闘家・卜部弘嵩)の協力のもとやっていて、私も余裕が無くてピリピリしちゃってお母さんにもひろくんにも当たりが強くなっちゃったんです」「『お母さん水止めて!!』『ひろくん耳!!』て感じで」と反省の思いをつづった。そのことを姉・メアリージュンに話したところ、返ってきた言葉は「そりゃそうや。この子の命最優先やもん」。さらに、メアリージュンは愛息に「良かったねー。ママがちゃんと守ってくれたよー」と語りかけてくれたという。この言葉に救われ、「めちゃくちゃ涙こらえるの我慢しました。ちょっとこぼれた。笑」と恥ずかしそうにつづるユウ。「姉のこういうところ、本当に驚かされます。深い優しさの持ち主です」とその人柄を褒め、「ひろくんも母も全然気にしてないというか気になってなかったみたい」と夫と母の支えにも感謝していた。
2020年02月07日俳優の高橋一生と女優の蒼井優が13日、都内で開催された映画『ロマンスドール』公開直前!プライベート試写会に登壇。高橋は自身の結婚観について「できるかなっていう恐怖はありますよ」と明かした。タナダユキ監督が自らの原作を映画化した本作は、美大を卒業してからのフリーター生活を送り、ひょんなことからラブドール制作工場で働き始めることとなった北村哲雄(高橋)と、その妻・園子(蒼井)の姿を映し出す。高橋と蒼井は『リリイ・シュシュのすべて』以来、19年ぶりの共演となった。結婚することに怖さがあるというファンから、本作への出演を機に結婚に対する意識が変わったか、そして結婚に対する恐怖があるか聞かれた高橋は「結婚できるかなっていう恐怖はありますよ。むしろ逆に。このくらいの年になってくると」とコメント。「孤独ですよ。ほんとに」と続けるも「あ、全然笑ってくれねえや。切実だったのかな、今の言い方(笑)」と自虐して会場を沸かせた。そんな高橋は「結婚に対してイメージしているものが少ないんですよね」としつつ「蒼井さんと去年の1月に、新婚生活の撮影をしているのは、ちょっと僕、楽しかったですね」と述懐。「新しい段ボールとか荷物とか持って帰ってきて。『よろしくお願いします』なんて言ってるのは、『俳優冥利に尽きるな』なんて思ってましたね」と撮影を振り返った。その後、蒼井に結婚したいのか問われると「したいですけど、相手がいなかったら始まらないですからね」と答え、蒼井は「ちょっと話を伺ってると、ほぼ家から出ないじゃないですか。ずっと家の中で自転車漕いでて」と高橋の生活を暴露。自転車で脚の筋肉を鍛えているという高橋は「想像できます? 逆にそれを見守っている奥さんという存在って(笑)。想像つかないんですよね。だから、多分ないんじゃないかと思っています」と本音を明かし、これを受けた蒼井は「だから私はそれを捨てた方がいいと思っている(笑)。その脚力で外に出るべき」と提案して高橋を笑わせていた。
2020年01月14日サガン鳥栖のイケメンディフェンダー・高橋祐治選手が、サッカーへの熱い思いから、恋愛観、お姉さんであるモデル・高橋メアリージュンさんと高橋ユウさんのことまで、包み隠さず語ってくれました。甘い笑顔と鍛え抜かれた肉体美も余すことなくお届けします。写真・大内香織 文・三谷真美「ライバルは自分」と語る高橋祐治選手日本人の父とスペイン系フィリピン人の母を持ち、姉はモデル・女優の高橋メアリージュンさんと高橋ユウさん。そんな高橋選手は187cmの高身長&甘いルックスで、サポーターからの人気絶大です。「女性に向けた撮影なんてしたことないので、めっちゃ恥ずかしいんですけど(笑)」と言いながらも、カメラに素敵な笑顔で応えてくれました。ーーではさっそく、サッカーを始めたきっかけを教えてください。高橋選手 初めてサッカーをしたのは、小学2年生の体育の授業なんです。その頃ちょうど日韓ワールドカップがあって、日本代表を応援しているうちにハマりました。サッカー選手である以上、日本代表になるというのはみんなの夢だと思うんですけど、もちろん僕も目指しています。ーー高橋選手のプレーの魅力とは?高橋選手 僕はそんなにうまくないんですけど……ゴールを守る泥臭い感じとか、気持ちのこもったプレーを見て欲しいです。ライバルは自分だと思っているので、「去年とか過去の自分よりもいい試合をしたい!」と思いながら、サガン鳥栖の勝利のために体を張っています。ーーあまりサッカーを知らない女性がスタジアムで楽しむ方法は?高橋選手 最近はスタジアムのフードメニューが凝っているので、グルメを楽しみに遊び感覚で来てもらえたら嬉しいです。金曜日の夜に試合を開催する「フライデーナイトJリーグ」というのがあるんですけど、大人は試合の後飲みに行って、試合のことを話すのもいいですよね。夜の試合は日中よりも涼しいし日焼けなどを気にしなくていいから、女性でも観戦しやすいと思います。爽やかさと甘さを兼ね備えた高橋選手のプライベートに迫る実の姉は、モデルの高橋メアリージュンさんと高橋ユウさん。そんな羨ましすぎるお姉さん2人のことを聞いてみました。ーーお姉さんたちとは仲良しなんですか?高橋選手 姉ちゃん達がいて良かったことしかないですよ。性格は、上(高橋メアリージュンさん)がしっかりした長女という感じで、気も強いし頼りになる人。下(高橋ユウさん)はとにかく優しい仏のような人で、怒ることがないんです。みんな超仲が良くて、きょうだいケンカは全くしないです。でも最近悲しかったのが、下(高橋ユウさん)の結婚式がハワイであったのに試合で行けなかったこと。仕方ないけど、やっぱり行きたかったですね。ーー高橋選手はどんな性格なんですか?高橋選手 自分で言うのもなんですけど、けっこう優しいです(笑)。でも、しっかりはしてないですね。毎日を一生懸命楽しむことを大切にしています。ーー最近楽しんでいることは何ですか?高橋選手 もともとJ-popとか海外の古い曲とか音楽全般が好きなんですけど、最近、車ではマイケル・ジャクソンばっかり聴いています。実はサッカーをやる前は、親がギターをやっていた影響もあってドラムをやっていたんですよ。ほんまに全然うまくないんですけど、最近は家でずっとギターの練習をしています。特に目標とかもなくただの趣味だけど、もう少しギターを練習する時間を作りたいと思っています。ーークールな表情も甘い笑顔も、モデル顔負けのかっこよさ! そんなイケメン高橋選手はご結婚もされていらっしゃいますが、あえて(!)女性の好みについてもうかがってみます。どんな女性が好きですか?高橋選手 人並みですけど……笑顔が多い人は素敵だなと思いますね。あとは、仕事でも趣味でも何でもいいから頑張っている姿や、食べ物や運動など身体に気を遣っている女性が好きです。僕は週2~3回は焼肉に行くくらい肉好きなので、一緒に食事を楽しめるような、ご飯をモリモリ食べる子もいいと思います。高橋選手がグラビア撮影に初挑戦!冷やかされつつもシャツを脱いでくれた高橋選手。チームメンバーから「何の取材?」と声をかけられ、照れながら「anan」と答えている姿もかわいい! 「ちょっと腕立てして(パンプアップ)していいですか?(笑)」なんて冗談を言いつつ、引き受けてくれました。高橋選手 見せたがりみたくなったら嫌なんですけど……自らじゃないですよ、クラブ広報さんにお願いされたからですよ! あくまでも。恥ずっ、いや本当に恥ずかしいっす。ーー高橋選手はイケメンだから、グラビア撮影とか多そうじゃないですか?高橋選手 グラビアなんてないですよ! こういう取材(女性誌)自体、珍しいです。ーーサッカー選手の体ってカッコいいですよね。やはり相当、鍛えてるんですか?高橋選手 たしかに100人中99人は引き締まってる気がしますね。僕はまだまだですけど……体が重くなると動きが鈍くなってしまうので、体を鍛えすぎないように気をつけています。ーーカメラマンからのいろいろなポージングに対応していただいて(笑)。クラブ広報 高橋祐治選手のことを知っている選手に見られたら、笑われるかもしれませんね。高橋選手 たしかに。こんなにカッコつけている姿を、クラブのみんなが見たらめっちゃおもろいかも。そんなキャラじゃないんですよ。ーー実際、撮影中はチームメンバーからの冷やかしがすごい(笑)。みなさんとの仲の良さが伝わってきます。高橋選手 みんな仲良いですね。特に三丸拡選手は家族ぐるみで、一緒に出かけたりごはんに行ったりします。クラブ広報 高橋選手は男から見ても本当にカッコいいのに、2枚目キャラではありません。優しいお兄さんって感じですね。ーー具体的にどんなキャラなんですか?高橋選手 完全にいじられ役ですね(笑)。“ゆうじ” という名前がもうひとりいるので、普段は高橋からとった「たか」と呼ばれることが多いんですけど、なぜか豆って呼ばれたりもします。あだ名とかじゃなく、純粋にイジられていますね。あと見た目が濃いので、外国人扱いされることも(笑)。朝が弱いから、寝起きはピリッとしてるかもしれないですけど、近寄りがたい感じはないし、しゃべりやすいほうだと思いますよ。これで、スタジアムのお客さんが3人くらい増えるといいなぁ(笑)。でも本当に、ananwebをきっかけに、いままであまりサッカーに興味がない方がひとりでも多くスタジアムに足を運んでくれたら、選手としてはめちゃめちゃ嬉しいです。そういう人がひとりでも増えるように、サッカーのプレーで頑張るのはもちろんですけど、それ以外の活動でもサッカー選手がもっともっと活躍できたらなと思います。甘い表情もクールな視線も全てが本物のモデルさんのようにキマるイケメン選手。そんな完璧なルックスなのに気取らずかわいらしい高橋選手は、「ananwebの撮影は、新鮮で面白かった。また機会があればぜひ!」と話してくれました。Information高橋選手のプレーを観ることができるのは8月のホームゲーム8/4(日) vs.大分トリニータ(19:30キックオフ@駅前不動産スタジアム)8/23(金) vs.ヴィッセル神戸(19:30キックオフ@駅前不動産スタジアム)8/31(土) vs.ベガルタ仙台(19:30キックオフ@駅前不動産スタジアム)
2019年07月19日高橋一生が主演する<“あえて結婚しない”男子=AK男子>たちを描くドラマ「東京独身男子」に、仲里依紗、高橋メアリージュン、桜井ユキと、“AK男子の前に立ちはだかる”女性キャストが決定した。主演の高橋さんがメガバンク勤務の石橋太郎役、斎藤工がバツイチの審美歯科クリニック院長・三好玲也役、滝藤賢一が大手弁護士事務所のボス弁・岩倉和彦役と、仕事も私生活も充実、何でも1人で事足りてしまう“AK男子”に扮する本作。人並み以上の容姿を持ち、スペックも高く、気の合う仲間とつるみながら独身ライフを謳歌していた3人だったが、あるときを境に、結婚を猛烈に意識する事態に…。しかし、その先に待っていたのはとんでもない“難婚ワールド”だった…というストーリー。理想の結婚を求め、七転八倒する本作にさらなる波乱を呼びこむのが、今回発表された3人の女性キャストたち。■仲里依紗、AK男子たちに辛辣な意見を叩きつける!「ホリデイラブ」では、浮気される正妻=“サレ妻”を演じ話題となった仲さんが今作で演じるのは、玲也(斎藤さん)の妹で、兄の審美歯科を取り仕切る影の立役者の三好かずな。プライベートでは夢見がちな3人のAK男子たちに辛辣な意見を叩きつける貴重な存在である一方、実は高橋さん演じる太郎に昔から密かな想いを寄せているという役どころだ。今回演じるかずなについて「何でもはっきり言うタイプ」と説明する仲さんは、「私は、ズバッとものを言う役が今まで多かったので、そういう性格だと思われがちですが、本当は違うんです。言うべきことを言えず、うやむやにしてしまう。だからかずなみたいな人は憧れです!」とコメント。共演するAK男子役の俳優陣たちについては「高橋さんはお会いしたことがないので勝手な印象ですが…フランスとか、似合いそうな雰囲気がある。斎藤さんもお会いしたことがないんですが、ミステリアスですよね。二人ともおしゃれなイメージです。滝藤さんは何度か共演させて頂きました。一度、ロケ現場までおしゃれな電動自転車に乗っていらしたことがあって!そのとき、なんだか“良いお父さん”というイメージを抱きました。でも今回の役は独身だし、今までとは全然違うタイプなので楽しみです!」とそれぞれ印象を語っている。■太郎の元恋人役に高橋メアリージュン「やる気に満ちています」『闇金ウシジマくん』シリーズや「東京アリス」「サバイバル・ウェディング」などに出演、モデルで女優の高橋さんは、太郎の元恋人・竹嶋舞衣役に決定。舞衣は旅行会社に勤務しており、3年前にロンドンへと旅立ったのを機に破局。しかし、帰国して太郎と再会したことで、彼の恋心に再び火をつけることになる。台本を読み、すごく面白いと感じたという高橋さんは「この役は自分にとって、今までにない新たなチャレンジになる」と言い、「舞衣は、明るいイメージを放ちながらも、どこか儚さを感じさせる女性なんです。その儚さみたいものが出せたらいいですし、是非とも表現していきたいと思っています。今まで私は、すごく気の強い女性の役をやることが多かったんです。でも今回はじめて、柔らかい印象のいわゆる女性らしい役を頂きました。今までは常にプンプンしている役ばっかりで(笑)、こういう女性を演じる機会がなかったから、とても嬉しいです!」と新たな役どころに意欲を示す。また、「テレビ朝日の連続ドラマにメインキャストとして出演するのも初めてなので、やる気に満ちています。他の5人の魅力的な役者さんとの共演にも、クランクイン前からわくわくしていて、本当に楽しみしかないですね!」と撮影が待ち遠しいと話している。■桜井ユキ、やり手弁護士役に!そして、『娼年』『50回目のファーストキス』『スマホを落としただけなのに』など、話題作への出演が続く桜井さんが演じるのは、岩倉の事務所に所属するやり手弁護士・日比野透子。職場では切れ味鋭く働く一方、プライベートではその奔放な言動でAK男子たちを圧倒していく。AK男子について「仕事柄こういう男性は周りに多いので“そんな訳ない”という感覚はなかった」と言い、親近感を覚えたという桜井さん。3人共面識があるという男性キャストたちについては「高橋さんの第一印象はとにかくよくお話してくださる方でした。すごく知識豊富な方で、何を聞いても必ず答えが返ってくるんです」「滝藤さんは、演じる時の切り替えがすごいんです。オンオフがお見事」「斎藤さんは、三人の中ではいちばん“少年具合が高い”です、もちろん良い意味で(笑)」とそれぞれについて明かし、「ちゃんと皆さんの一部になれるように頑張りたいです!」と本作にかける意気込みを語っている。土曜ナイトドラマ「東京独身男子」は4月、毎週土曜日23時15分~テレビ朝日系にて放送予定。(cinemacafe.net)
2019年03月01日元AKB48の高橋みなみが、5月30日に渋谷 TSUTAYA O-EASTで行われた「高橋みなみのこれ何?フェス2018」に出演した。このイベントは、高橋がパーソナリティを務めるラジオ番組『高橋みなみの「これから、何する?」』(TOKYO FM/月曜~木曜13:00~)が開催したもの。イベントのオープニングに登場した高橋は、「みんな若くない?」と客層の若さに驚いた様子。そして「番組スタートからまる2年経ち、3年目に突入しました! そしてたくさんの皆様のおかげでこうやってフェスを開催することができました! ありがとうございます! ぜひ最後までお付き合いください」と感謝の言葉を語った。その後、スペシャルトークゲストの人気YouTuberユニット・カイワレハンマーが登場すると、会場から黄色い歓声が上がり、高橋が「こんなにファンいるの? 私もこんな歓声浴びたことないよ!」と驚く場面も。イベントのトリには、Creepy Nutsが登場。途中水をこぼしてしまうアクシデントも、「イベントの大トリを務めさせていただいているのですが、今私はステージで床を拭いています」と笑いを誘う。そして高橋が「Creepy Nutsでした! ありがとうございました!」と締めくくろうとしたところ、Creepy Nutsは「いやいやこれ誰のフェスですか!まだたかみなさん歌ってないですよ!」と発言し、高橋みなみとコラボで曲を披露する流れに。高橋の楽曲「いつか」を披露した。また同イベントにはこの他にも、Awesome City Club、緑黄色社会、モーリー・ロバートソンなどが出演した。
2018年06月01日「飲むエステ」が新登場人気エステティシャン 高橋ミカがプロデュースする「飲むエステ」が、高橋ミカ公式ミッシーリストにて販売が開始された。エイジング世代をサポートする美容成分(マルチビタミン&ビタミンC、コラーゲン、乳酸菌など)をバランス良く配合。ヨーグルト味で、飲みやすく、続けやすいアイテムとなっている。1箱15包入りで、通常価格は3,200円(税抜き)。お得な3個セットは、10%オフの8,640円(税抜き)で購入することができる。3月31日まで送料無料。送料無料で毎月自宅に届く「毎月お届けコース」は、毎月1回1箱が届いて、1ヶ月あたり2,880円(税抜き)。飲む美容液で、内側から美しさを磨いてみてはいかがだろうか。高橋ミカのプロフィール高橋ミカは、大手エステティックサロンにて経験を積んだ後、27歳で独立。2004年9月に「ミッシィボーテ」をオープンさせ、多くの著名人や芸能人を顧客にもつ。「ミッシィボーテ」を主宰する他、化粧品のプロデュースや、美容講座の講師としても活躍。テレビなどへの出演も多い。著書には「4STEP毒素排出マッサージ」、「高橋ミカの美人の掟」、「毒素排出マッサージ」、「腸美人ダイエット」などがある。(画像は高橋ミカ公式ミッシーリストより)【参考】※高橋ミカ公式ミッシーリスト※高橋ミカ オフィシャルブログ
2018年04月04日女優の高橋ひとみが24日、東京・日比谷のHMV&BOOKS HIBIYA COTTAGEで書籍『高橋ひとみのスタイルブック Hitomi Bon!』(発売中 1,512円税込 主婦の友インフォス刊)の発売記念イベントを行った。書籍『高橋ひとみのスタイルブック Hitomi Bon!』の発売記念イベントを行った高橋ひとみ同書は、女優として活躍している高橋ひとみの初めてとなるスタイルブック。128ページにわたり、高橋のリアルな私服やセルフコーディネートの写真が散りばめられており、高橋の魅力を徹底的に紹介している。同書を作りにあたって「グチャグチャのクローゼットを整理して、編集部に持っていきました。量にしたら2トントラックにダンボール40箱とスーツケースに目一杯。運び出した時は、近所で『とうとう離婚したんだ』と言われるぐらい心配されました(笑)」と苦笑いの高橋だが、初めてのスタイルブックには「本当に自分の? と思うぐらいの出来過ぎで、『毎日こんなの着ているのかしら?』と思うぐらい格好良く撮っていただいたし、昔の寺山修司さんの写真も掲載されていて泣きそうになりましたね。大満足です」と胸を張った。さらに「誰でも真似しやすい感じのお洋服でシンプルなものばかり。皆さんに気軽に着れるものばかりですから、身近に感じてもらえると思います」とアピールした。高橋は2013年11月に一般男性と結婚して、今年で結婚生活5年目を迎える。「なるべく一緒に歩いて見せつけています、仲良く手もつなぎますよ」とラブラブな様子だが、「今は禁酒しなさいと言われていて、この前も3杯飲んで怒られました。飲む人の気持ちが分からないんですよ。お誘いが少なくなっちゃいました」と夫への不満を吐露。「お酒を飲みながら世間の方とお話がしたいじゃないえすか。夫婦だけの会話だけだと狭くなりますし、お誘いがあったら『行っておいで!』と言ってくれたらパーフェクトなんですけどね」と夫に理解を求めていた。
2018年03月25日今年も高橋一生から目が離せない。最新版の広辞苑にも「朝ドラ」という言葉が掲載されたが、その朝ドラことNHK連続テレビ小説『わろてんか』にも出演中、当初から、ヒロインをはさんだ三角関係における、噛ませ犬的役割を担ってきたが、折り返し地点を過ぎ、いよいよワンチャンの可能性も見えてきたような、見えてこないような状況で、高橋は、映画づくりに燃えながら、何かにつけヒロインを支えてしまう男(伊能栞)を、情感込めて演じている。この栞のモチーフになっている実在の人物のひとりが、『嘘を愛する女』を配給している東宝の創始者・小林一三である。そして、『嘘を愛する女』でも高橋は、またまた、ヒロイン(長澤まさみ)を助けてしまう男(役名:小出桔平)として登場する。キャリアウーマン(プレスシートにはこう書いてある)の川原由加利は、困っているときに手を差し伸べてくれた小出桔平と、あるとき、偶然再会。彼を家に住まわせるようになる。仕事が忙しい彼女のために、桔平はご飯を作るなど、何かとお世話する。いわゆる、"慰めて抱きしめる"ビューネくん(化粧品のCM)みたいな癒やしキャラで、そのうえ、金縁・丸メガネでお医者さん(研究医なのでまだそれほど収入がない)。わたしのうちにもこんな高橋一生がいてほしい~と思って見ていたら、彼が突如、くも膜下出血で意識不明になってしまう。そのせいで、名前も経歴もすべて「嘘」だったことがバレてしまう。小出桔平はいったい何者なのか? 由加利は、桔平の残したヒントに導かれるように、瀬戸内の島々を旅して回る。そこで、知る、衝撃の真実。ババーン! 涙!これが、映画の骨子である。このへんまでは、予告編でも描かれていて、ここから少々ネタバレをするが許してほしい、そうしないと、この映画における高橋一生の凄さが伝えられないからだ。○ベッドで寝ているシーンの多い高橋一生映画の大半は、長澤まさみの、小出桔平(仮名)の真実を探すロードムービー的なもので、高橋一生は、ほとんどベッドで寝ている。むしろ、長澤まさみと捜査旅行をする探偵役の吉田鋼太郎のほうが出演時間が長いのではないかと思えるほどだ。吉田鋼太郎もかっこいい。中江和仁監督は「『殺人の追憶』のソン・ガンホをイメージしたいと吉田さんに伝えました」とプレスシートのインタビューで語っているほどで、ほんとうに大活躍だ。なんということだろうか! 我々は騙されたのだろうか。映画のタイトルが『嘘を愛する女』だけに? と劇場でぎりぎりぎりとなるのは、ちょっと待ってほしい。見た人は共感してもらえると思うのだが、これが不思議と、高橋一生ロスにならない。どんなに寝ていようと、どんなに吉田鋼太郎が熱演しようと、どんなに長澤まさみががんばろう(長澤まさみのやさぐれたキャリアウーマンっぷりもすごくいい)と、この映画は、高橋一生に支配されている(ここ二重線を引いて読んでほしい)。そこが、この映画と高橋一生の凄さであり、とっても企みに満ちた映画だと思う。どれだけ、高橋一生に支配されているか、まだ観るか迷っている人はぜひ、確認してほしい。少なくとも、ヒロインと同じような気持ちで、高橋一生(桔平)が何者であるか、最後まで旅するような気持ちで観ることができる(瀬戸内の風景も素敵です)。○台詞がなくても饒舌さて、高橋一生である。いつも穏やかにうっすら微笑んでいるにもかかわらず、なぜか、憂いが拭えない雰囲気を醸す高橋一生だからこそ、この謎の男が演じられる。今度は、目を閉じてしまったその顔にまで、憂いを含んだ秘密をのぞき見てしまう。監督は、プレスシートで「台詞がなくても表情や雰囲気だけで、何か背負っている陰のある人に見せたかった」と、それが高橋にハマったと語っている。とはいえ、そんなに寝ているばかりなのか? そうでもない。秘密にまつわる、あんなシーン、こんなシーンもあるし、なんといっても、ヒロインとの出会い、家でのイチャイチャなどが、かなりたっぷり描かれている。そこでの、ゆるいトップスの襟からのぞく首筋と鎖骨の窪みは、台詞以上に饒舌であり、秘密を隠している。ちなみに、吉田鋼太郎の助手を演じているDAIGOのロン毛でメガネのオタクのような風貌は、高橋一生が、かつて『池袋ウエストゲートパーク』(00年)に出演していたときを思い出させる。当時は、色もの枠だった彼が今や、恋愛映画の王子様役とは感無量。主題歌の作詞は坂元裕二、歌は松たか子と、高橋の代表作になったドラマ『カルテット』(17年)の脚本家と共演者。やっぱり、『嘘を愛する女』は隅から隅まで、高橋一生色の映画なのである。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2018年01月27日俳優の高橋克典が25日、都内で行われた「RIZAP GOLF×高橋克典 スコア100切りチャレンジイベント」に出席した。同イベントは、ゴルフ初心者の高橋克典が、RIZAP GOLFのレッスンを受けてスコア100切りを目指すというチャレンジ企画。この日登場した高橋が、「スコア100切り」チャレンジ宣言を行い、同企画の意気込みなどを語った。25年前に初めてラウンドした時は183というスコアを叩き出し、それ以来、ゴルフをしてないという高橋は「その時は芸能界とゴルフの闇の部分を見ました(笑)。小さいフェイスで小さい球を全身使って打つなんて、難しすぎるだろうと思い、それからずっと離れていました」とゴルフから遠ざかっていたことを明かし、「結婚した時に妻と共通した趣味がなくて、ゴルフでもやってみようかと話していました。そんな時に今回のお話を受けたので、是非やってみようと思い挑戦することにしたんです」と説明。とはいえ、最近のスイングの映像が映し出されて「本当に最悪ですよ。がっかりです……」と自虐的に振り返りつつ、「コーチとの関係がすごくいいと思います。手とり足取り教えてくれるし、本当にその都度体の動きを見て指導してくれるので、間違った方向にいかない感覚はありますね」と7月からスタートしたRIZAP GOLFのレッスンに期待を寄せていた。その高橋は、無謀にも8月に開催されるプロアマのトーナメントに出場予定。「恐ろしい展開だと思いませんか? 話だけかと思ったんですけど、本当に出るんですね」と戸惑いながらも「がんばりますよ。それならそれでベストを尽くします!」と意気込み。2カ月で100を切らなかったら「どうしましょう。しばらくはちょっと隠れてようかな」と弱気な発言も飛び出したが、「絶対に切ります! がんばりますよ!」と決意を新たにしていた。
2017年07月25日俳優の高橋一生がスーパーの店長に扮する森永乳業のカップアイス「MOW(モウ)」のテレビCM「高橋店長」シリーズ第2弾「高橋店長のレジ打ち」編が、13日より全国で放映される。新CMは、前作に続き、高橋演じる高橋店長が主人公。スーパーのレジでの接客中、野菜だけでなくアイスにおいても"いい選択"をする主婦を見つけ、感動し興奮しつつも平静を装う。高橋店長がレジ打ちをしていると、新鮮な野菜を選ぶスキルを持った若い主婦が登場。心の中で「この人、きゅうりはトゲトゲ、にんじんは丸いもの、そしてバニラアイスはMOW!を選ぶその目」とつぶやき、「いい、いい選択です。ファンタスティック!」と主婦を讃える。そして、"いい選択"をする主婦に出会い興奮を抑えきれずにいると、主婦とその夫と目が合ってしまい、「レジ袋ご利用になりますか?」と平静を装い接客を続けるが、冷たく「あるんで」と返されタジタジに。バックヤードで、大好きなMOWを食べながら「モウ(MOW)!」と叫び、おいしさを噛みしめる姿も見られる。今回も、MOWへの愛情を隠し切れない高橋店長という役柄に完璧に入り込んで演じた高橋。"いい選択"をする眼力のある若い主婦を前に、ぎこちない動きをしてしまう高橋のアドリブ演技に現場は盛り上がり、「本当にこういう人いそう」という声が漏れたという。
2017年06月13日元アイドリング!!!のメンバーでタレントの高橋胡桃が、グラビアカメラマンの渡辺達生氏とコラボレーションした写真集『高橋胡桃×渡辺達生 PHOTO DOCUMENT「一番遠くて近い人」』(東京ニュース通信社)が20日、発売された。渡辺氏は、グラビアカメラマンとして40年以上活躍し、昨年、MBS・TBS系『情熱大陸』でも取り上げられた人物。60歳を過ぎてまだなお、 第一線で活躍中だ。そんな渡辺氏と、現在女優を中心にグラビアのフィールドでも活躍する高橋とのコラボレーションが実現。沖縄で撮影を行い、 一級品の"グラビア"を堪能できる一冊が完成した。また、「PHOTO DOCUMENT」と題して、 渡辺氏が撮影術を解説。ロケの時の様子、渡辺氏の撮影の様子、そして写真セレクトまで、この1冊ができるまでのドキュメントも紹介する。
2017年03月20日建築家・藤田雄介による「11の戸(こ)と戸(と)」展が、10月21日から東京・南青山のプリズミックギャラリーで開催される。建築物において、開閉機能・仕切りの役目を持つ建具(=たてぐ)。藤田雄介は、場所を仕切りながらも同時に新たな関係性を作り出す建具を、“建築の本質を一つの要素で担うもの”として考え、独立して以来、設計した住宅の多くで重要な要素として扱ってきた。さらに、これまで住宅ごとに製作してきた建具を幅広く使ってもらうため、それぞれの家(=戸)のそれぞれの戸をデザインするための建具専門ストア「戸戸(こと)」を立ち上げている。同展では、「戸戸」の見本市として会場を構成。これまで設計した住宅から進行中のものまで、計11戸の写真や模型と実物の建具を展示する。戸と戸の二元的な設計から建築の新しい汎用性を提案する内容となっている。【展覧会情報】「11の戸(こ)と戸(と)」展会場:プリズミックギャラリー住所:東京都港区南青山4‐1‐9 秋元南青山ビル1階会期:10月21日~12月4日時間:平日 10:00~18:00、土日祝 13:00~18:00休廊日:11月16日入場無料
2016年10月20日■六本木、イセタンサローネでは「最高峰」を提案したい――6月10日からイセタンサローネTHE CORNER@ISETANでは、上質なギフトをテーマにしたセレクトでプロモーションを展開中です。どのような基準で、「THE」のアイテムをセレクトされたのでしょうか水野:僕は、イセタンサローネには、ものすごく高価なものがあってもいんじゃないかなと思ったんです。1個2,000万円くらいの花瓶とか。それは、ある種の美術館のようでもあり、ある人はそれを実際ポンポン買っていく。イセタンサローネに参画する意味を鑑みて商品をセレクトしました。六本木って、本当に東京の中心なんですよね。その東京の真ん中で、信頼されている百貨店である伊勢丹さんと僕たちが何をやるべきかを考えましたね。「THE」であると同時に、ある意味での「最高峰」のものをプレゼンテーションしたいなと考えました。実現できなかったものもありますが、保安上置ける範囲で最高峰のものを選んだつもりです。■イセタンサローネのデザインを手掛けた杉本博司と「THE」の共通項――イセタンサローネの内装は「アートとファッションの融合」をコンセプトに、杉本博司さんが手掛けています。屋久杉をはじめ、日本古来の素材や技法を活かした環境で「THE」を展開されていかがでしたか米津:初めて、開店時に「THE」の商品が並んでいる様を見て、杉本さんの手掛けられた美術館的な内装に置いても、「THE」のアイテムが見劣りしてなかったことが嬉しかったですね。自分たちのやってきたことに間違いはなかったと感じました。――アート作品は、シーズンで作られたものとは違って、半永久的にいいと思われたものが収蔵されていきます。水野さんが話されていた「定番とは長い流行」という話にも通ずるところがありますね。鈴木:杉本さんのアートは新しいものを作ろうとするよりも、今まで誰もが知っていたものを見えるようにするきっかけを提示してくれているように感じています。海をモノクロ写真に収めた「海景」もそうです。いままで知っていたけど、改めて見ることがなかった素材や技法に気づかせてくれるのが杉本さんのアートであり、今回のお店の特徴なのかもしれません。「THE」も新しいものを作ろうとしていない点で通ずるところがあると思いました。クリエイティブの考え方として、通ずる部分があるのではないかと思います。――杉本さんも「古くから良いとされているものは、一番新しいもの」という考え方を話されていました。そこが「THE」に繋がっていて、いい融合になっているのだと思います■一番プレゼントが入っていそうな袋を考えてみたら…――6月10日からは「THE」に新たなラインアップも加わるそうですね米津:今回はTHE KITCHEN CLOTHということで、パートナーとして中川政七商店の「花ふきん」とコラボレーションしています。水野:これは「THE」のオリジナルパッケージですね。中川さんは自分のところの商品なので、他に出したい訳ではないんですが、「『THE』だけで売るんだったらいいです」というお許しを頂いています。なんでそこまでして、僕がこれを売りたいのかというとTHE KITCHEN CLOTHと言えば、「花ふきん」の他にないからなんです。そして、THE KITCHEN CLOTHらしいパッケージってなんだろうと考えました。ふきんらしさとは何かを追及した結果生まれたのがこのパッケージなんです。――日本語と英語の表記にされた理由はなんでしょうか水野:一つはもちろん海外の人にも買って欲しいからです。もう一つは、明治から昭和初期にかけて、日本というのは一時横文字文化に振れた時があったんですよね。ふきんといえば『ブレードランナー』みたいだねという人はいなくて、昭和初期のあの懐かしい感じを思い浮かべる訳です。ふきんそのものらしさを感じるのがその時代だったんです。――6月10日からは、オリジナルのギフトパッケージもスタートするとか米津:イセタンサローネ内にTHE CORNER@ISETANを展開する時から、「GIFT」に特化した場所にしたいという話がありました。実は、15年4月のオープン時にもショッパーの在り方やギフトラッピングを考えようという話もあり、日本中の誰もが知っている伊勢丹チェックのショッパーに「THE SHOPPING BAG」とプリントするといったアイデアもありました。今回は自分たちの商品である「THE SHIRTS」のオックスフォード生地で作ったギフトバッグを展開します。水野:結局、どんな袋にプレゼントが入っていたら嬉しいか?と考えると、いかにもプレゼントが入ってそうな上質な包みとリボンが嬉しいんですよね。なので、一番プレゼントが入っているべき袋を考えた結果、袋に「PRESENT IS INSIDE」とデザインしました。――今後、「THE」で挑戦していきたいことは何でしょうか米津:「THE」はパートナーとして協業する企業と様々なジャンルの“THE”を共に考え、研究し、開発するブランドです。「THE」のコンセプトのいいところは、汎用性の高さ。どんな分野にも“THE”的な考え方で新しい視点があると思いますので、いろんな業態と取り組んでいきたいですね。自動車メーカーとTHE CARを手掛けてみたい、とよくメンバー内でも話しています。また、小売業としてのTHE SHOPの中に留まらず、飲食THE旅やTHE CAFEなど、旅行企画や飲食にも挑戦してみたいですね。1/2に戻る。
2015年06月10日(画像は高橋愛オフィシャルブログ「I am Ai」より)高橋愛が始球式!夏に向けて暑くなってくると、熱くなってくるのがスポーツ観戦です。目前に控えたワールドカップも見逃せませんが、日本には世界が認めたプロ野球があります。プロ野球ファンの中には芸能人もたくさんいるようで、元モーニング娘。の高橋愛さんの夫でタレントのあべこうじさんもそのひとり。「Y155愛の親善大使」に任命された2人は、25日に行われた横浜スタジアムで始球式を務めたのですが、注目したいのは高橋愛さんのユニフォーム姿です!オシャレ!ユニフォームはこう着る!高橋愛オフィシャルブログ「I am Ai」の5月25日付けの記事では、始球式の臨んだ彼女のユニフォーム姿の写真がアップされました。帽子を斜めにちょこんとのせて、黒の丈の短いトップスでおへそをちらっとのぞかせた彼女。それでも黒のジーンズでセクシー度は抑え、スポーティに仕上げています。その上にベイスターズのユニフォームシャツをアウター感覚で羽織るバランスは、さすがオシャレ上級者です。これからプロ野球はますます苛烈な試合展開となり、ヒートアップすること間違いなし。観戦をしに行くのなら、高橋愛さんをお手本に、オシャレなユニフォーム姿で応援に行ってみてはいかがでしょうか。【参考】・
2014年05月27日