ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)が2017-18年秋冬コレクションを日本時間の2017年3月4日(土)午前4:00より、フランス・パリで発表。ショーの模様は、ファッションプレスでも生中継する。会場では、パナソニック社の世界初4K60p記録ができる、最新ミラーレス一眼カメラ「LUMIX DC-GH5」を複数台使用した高精細・高品質のリアルタイム発信が行われる。高画質の映像により、最新コレクションが纏う独特の空気感、質感までをも捉えることが可能だ。会場で見ているかのような臨場感をぜひ味わってみては。なお、先シーズンの2017年春夏コレクションでは、男性を象徴する「ジャケット」にカッティング・ペインティング・リサイジングを施し、新しいフォルムへと繋げたウェアを披露。ドレスへの転身は、片方を断ち切りワンショルダーにしたり、コルセットのようなリボンディテールを添えるなど、様々な方法で再構築が見られた。【詳細】ヨウジヤマモト 2017年秋冬コレクション配信時間:日本時間 2017年3月4日(土)午前4:00※現地時間:2017年3月3日(金)20:00【問い合わせ先】ヨウジヤマモト プレスルームTEL:03-5463-1500
2017年03月03日ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、イタリア・ミラノで発表された。記憶に新しい、1月に発表された2017-18年秋冬メンズコレクション。アメリカ人歌手オースティン・マホーンのオープニングアクトで幕開けし、世界各国のミレニアルズたちがモデルとして登場したショーが、パワーアップしてウィメンズコレクションへ。日本からは、日本人アーティストとして初めて水曜日のカンパネラのコムアイがモデルとして参加した。ランウェイに溢れる、性別・国籍・年代を越えた様々な人々。モデル、女優、ファッションアイコンなど様々なシーンで活躍するミレニアルズ(1980~1990年生まれで2000年以降に成人をむかえた世代)は、親子、恋人同士、兄弟など様々な人間関係を示しながらランウェイを闊歩する。共通しているのは、ファッションを楽しんでいることとポジティブなマインドであること。ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナが唱え続けている、家族、愛といったキーワードが表現されている。シーズンピースは、若い世代をしっかりと捉えたもので、オーバーサイズのデニムジャケットやダウンコート、フラットサンダルなどストリートテイストを含んでいる。中には、ティーンエージャー憧れのジャスティン・ビーバープリントのTシャツも。メンズコレクション同様に、ぬいぐるみのようなシロクマが付いたスタジャンや、ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナにとって家族であるペットたちをモチーフにしたであろうアニマルウェアなど、アイキャッチなアイテムが揃っている。今シーズンの洋服で綴る物語は、宇宙への旅。デザイナーたちが宇宙飛行士になった姿や惑星、星などがスパンコール刺繍やプリントで描かれ、服地の上でストーリーを奏でている。ブランドのアイコンである、プリンセスルックや花柄ドレスなどは、フェミニンでドラマティックに。タキシードなどクラシックウェアも豊富に揃え、洋服そのものの多様性を楽しんでいる。
2017年03月02日MSGM(エムエスジーエム)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク5日目の2017年2月26日(日)に発表された。マッシュアップのスタンスがより強く、自信に満ちたアプローチで行われたように感じる。ブランドの根底にある、異なる要素の組み合わせてつくる真新しいもの。今季は、スタイルのミックスマッチだけでなく、色柄を巧みに組み合わせて‟新感覚”を構築している。2部屋に分かれていたショー会場は、赤の間・青の間に区切られていて、会場全体がそれぞれの色で包みこまれていた。コレクションピースも連動するように、赤と青、そしてイエローを含めた3色が効果的に用いられていた。森や花々といったボタニカルモチーフは本来の優しさを消し去るように、ビビッドカラーで描かれ、今季最も重量級のファーコートもこれら3色に染められていた。洋服や小物に配された、ジグザグ模様はラインごとに色を変え、チェッカーフラッグはプリーツの上に乗り、それぞれの個性を強烈に発揮する。また、鷲のような大きな鳥もアイコンとなり、ビーズ刺繍でレザージャケットや花模様のワンピースの上に鎮座している。定番のブランドロゴは、ニットスカートのサイドにテープのようにあしらわれたり、ストレートパンツの裾に隠れたり、デザイン違いで揃えて覆うようにスウェットトップスに配されたり……。スタイルはスポーツミックスが引き続き、チュールのフレアワンピースにはビッグサイズのスタジャンを、ピンストライプのロングコートには大きな「M」ロゴのキャップを。フリルたっぷりのフェミニンワンピースにも、袖口にストライプ模様を添えてアクティブさを与えている。
2017年03月02日トラサルディ(TRUSSARDI)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク5日目の2017年2月26日(日)に発表された。メンズモデル、そしてブランドのロゴにもなっているシグネチャーのグレイハウンド犬もランウェイに登場した、今シーズンのトラサルディ。レザーをベースマテリアルとし、ベルベットやシフォンを取り込んで表現の幅を広げ、モダンに進化させたセットアップの提案をしている。パンツスーツは、ボトムスをクロップド丈にして軽さを出し、ソックスやタイツとのコンビネーションを披露。ラペルを剥いだダブルのスーツや、胸下でカットオフしたショートジャケットスーツなど、フレッシュなデザインアイデアを投じたものもある。スカートモデルからは、フレアスカートにレザーパッチを加えて、同じレザー地のジャケットと組み合わせたセットアップが仲間入りしている。レザー、ベルベット、ニットなど厚手のテキスタイルが多いため、小花柄のロングワンピースやドット柄のブラウスとなったシフォンが、軽快な風を吹かせる。また、金刺繍のエンブレムも象徴的なポイントとなって、ブランドロゴの「T」を象ったモチーフがコートのバッグスタイルやトップスの胸元から顔をのぞかせていた。メンズは、伝統的なジャケットスタイルに、セーターを合わせた温かみのある装い。ウィメンズと金刺繍のエンブレムを共通させて、統一感のあるコーディネートを展開している。
2017年03月01日フィロソフィ ディ ロレンツォ セラフィニ(PHILOSOPHY di Lorenzo Serafini)は、2017-18年秋冬ウィメンズコレクションをミラノ・ファッションウィーク4日目の2017年2月25日(土)に発表した。土台となるのは、ブランドが得意とするロマンティックでフェミニンなムード。そこに、今季は異なるテイストを重ね合わせ、一筋縄ではいかない複雑な女性の心理を体現しているようだ。ブラック&ホワイトのクラシックカラーで、ドット柄ブラウスやプリーツドレスといったとびきり甘い顔ぶれを揃えた。ドレスの下にはチュールを忍ばせ、よりフレアなラインを強調させ、レースドレスには段々に細かなフリルを重ねて、女性らしく仕上げる。差し込んだのは、ハードなブラックレザー。プリンセスルックにレザーベルトを合わせたり、はたまたレザーそのものをドレスにして、シースルーブラウスとコーディネートしたり。またボディコンシャスなシルエットや、超ミニ丈のレングス、チョーカーといった小物たちも挑発的なムードに拍車をかけた。肌を大胆に見せたセンシュアルな演出もシーズントレンドの一つ。ベアドレスやブラトップといった肌を露出したものはもちろん、大きくV字型にカッティングしたドレス、アンダーウェアさながらのショートパンツも揃っている。
2017年03月01日08サーカス(08sircus)2017年秋冬ウィメンズコレクション。今季は体の線を強調する大胆かつ繊細なカッティングやディテールにより、これまでにない「タフな女性像」を打ち出した。コートやジャケットは多用されたタックでウエストが強調されているが、同時にボリュームのあるパワーショルダーも合わせることで、一見エレガントなシルエットをタフに創り上げている。さらに、シャツのギャザー使いやニットのベルスリーブが流れるような美しいラインを形成。直線と曲線が共存することで、男性的かつフェミニンなスタイルに仕上げた。08サーカスらしい素材やテクニックへのこだわりは、これまで同様に表れている。中でも、レトロな小花柄のシリーズはただのプリントではない。フラワープリントの描かれたサテン面の下にウールを重ね、ニードルパンチを施すことによって、起毛させ深みのある表面感に仕上げているのだ。少しぼやけたような印象が独特だ。また肉感のあるサテンやシルクのタッチは、まるでタフな女性からにじみ出るような艶やかさを感じさせる。高密度に織り上げたハリと、滑らかな表面を持ち合わせたイタリア製のチンツサテンを採用した、上品なツヤのあるキャミソールトップスやコートには、ベルトが付いており自由にシルエットを調節できる作りだ。さらに今シーズンは、ブランド初となるユニセックス仕様のアイテムも展開。ビッグサイズのレザージャケットやMA-1、そしてファージャケットはスプレーを吹きかけたようなランダムな柄が目を引く。たっぷりとしたボリューム感ながら、まるで羽のような軽やかな素材感が特徴だ。
2017年03月01日ジル・サンダー(JIL SANDER)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク4日目の2017年2月25日(土)に発表された。昨シーズンに引き続き、ジル・サンダーのアイコンとなっているのはビッグショルダーの存在である。しかし、以前とは代わりラインはなだらかに、川のようにボリュームを流し肩の位置を大きく落としたドロップスタイルへと進化。この特徴的なディテールは、マスキュリニティを代表するテーラードジャケットとコートの上から顔を出している。胸上は男性的な印象が強いが、ウエストラインなどはきゅっと絞られ、ダーツ・タックなどの手法を取り入れ、胸下はフェミニンさも宿している。そんなデザインとシンクロするかのように、静かなブラックが、レモンイエロー、ライトブルー、パウダーピンクなどの淡い色彩と出会い溶け合っている。素材は、ダブルフェイスのカシミヤやウールフェルトなど、温かみのあるものを基軸に、ツヤ・光沢感、キルティングによる凹凸感などで遊びを加えた。ドレスラインは、ウエスト下に配した帯のようなリボンや、膝上まで入ったスリットなど、重心を下げた位置にデザイン性を持たせたものが多く揃っている。シューズは頑丈なラバーをつま先に添えて。ブーティとパンプスの狭間のような、愛らしいシルエットで登場だ。シルクスカーフをストラップに見立てたかのようなショルダーバッグも効果的にコーディネートされている。
2017年03月01日ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)は、2度目となるメンズ・ウィメンズ統合ショー2017-18年秋冬コレクションを2017年2月25日(土)イタリア・ミラノで発表した。同じタイミングでデザインされたメンズ・ウィメンズのウェアは、互いに呼びかけるように共鳴し合い、洗練されたエレガンスに満ちている。女性服は、特にシルエットを意識してクリエーションされた。象徴的なのは、パワーショルダー。パフスリーブ型やスクエアフォルム、ギャザーを寄せた立体仕立てものなど、様々なデザインが登場している。こういったプレシャスなショルダーラインは、ウエストラインを華奢に見せ、丸みのあるヒップを映し出し、女性らしいシルエットへと繋げる。タイトフィットなニット、カラーブロックデザインのカシミヤコートは、ポップカラーで遊びを加えた。フレアドレスには、スパンコールやレザーの花模様、プリーツ&スモック技法で装飾性を加える。ただし、華美になならず控えめに。そっと胸元に、さりげなく袖口やウエストに、謙虚な心意気から生まれるデコレーションが存在している。メンズウェアの軸となるのは、タキシード。美しいテイラー技術で整えられたそれらは、コーディネートによって新しい世界へと送り出される。ニットアウターやレザーコート、ポケット付きのラフなジャケットなどとのコンビネーションや、ラメ入りニットのマッチ、大きな蝶タイとの組み合わせ。クロップド丈または部分的にプリーツを施したパンツも、新境地での彩りを添えている。一方、秋冬の代表格となるコートたちは、ラペルを2重にしたり、ポケットを斜めに配置したり、チェック模様をあしらったり……とアレンジが加えられ、オーセンティックを脱しフレッシュな表情になっている。
2017年02月28日ヴェルサーチ(VERSACE)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク3日目の2017年2月24日(金)に発表された。数シーズン続いたスポーツテイストの流れは姿を消し、今季のヴェルサーチはテーラードとドレスのコンビネーションで成り立っている。会場には、平等を意味する「Equality」のボイスがこだま。相反するものを対峙をさせたシーズンピースをより印象的にみせている。テーラードジャケットやロングコートは、ショルダー部分は張ったようにがっちり。反してウエストへかけては、砂時計のシルエットのようにシェイプされていて、1枚の洋服の上で、シルエットの強弱がドラマティックに描かれている。そういったマスキュリンな要素の強いウェアに、花柄・チュール・フリルといったフェミニニティを直球勝負でぶつけるのがユニークである。また、ファーコートやシアリングジャケットなどのボリュームアウターには、Iラインのシースルードレス。ブラック&ホワイトのシックな色彩には、パンチの効いたイエローやレッド。そういった具合に、素材、フォルム、色彩などあらゆる面から両極のものをランウェイの上で出会わせ、ナチュラルに溶け合わせている。エッセンスとしては、ストリートの影響が見受けられる。ドナテラからのポジティブなメッセージ、勇気を意味する「COURAGE」や絆・忠誠心を意味する「LOYALTY」、平等を意味する「EQUALITY」のロゴを配したニット帽を筆頭に、フーディートップス、デニムジャケット、ダウンコートなど。また、スプラッシュペイント調のビーズ刺繍や、スパンコールで描いた格子柄、ロープを張り巡らせたような幾何学模様など、手の込んだ装飾・パターンが揃っているのも特徴である。
2017年02月28日エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)の2017-18年秋冬コレクションが、イタリア・ミラノで発表された。スポーツテイストを基軸にこれまでクリエーションを進めてきた、マッシモ・ジョルジェッティが、今シーズン新境地に挑む。イブニングウェア、デニムを筆頭としたデイウェア、さらにジェットセッターを対象に、トロリー・ウィークエンドバッグを揃えたトラベルラインまで幅を広げ、1日の様々なシチュエーションをエミリオ・プッチらしく解釈する。そんな新しいアプローチを支えるのは、アップルグリーンやブライトオレンジといったポップな色彩と、落ち着きのあるピーチピンク、チョコレートの4色である。シーズンフレーバーが香る、華やかな世界にアイデンティティであるペイズリー柄と、昨シーズンから続くストレッチの効いたジャージ素材を融合させる。シルエットはアシンメトリーなカッティングとボリュームで大胆に遊んだ。ロングドレスは、身幅と同じくらいの横幅のアームを取り付けたり、ワンショルダーデザインにしたり。新登場となるデニムも、ポップカラーでステッチを施し、同色のフリンジをサイドにあしらって動きをつけた。70’sのエッセンスも取り込み、パンツはフレアに。ストーンやスパンコールなど煌びやかな装飾も取り込んだセットアップスタイルは、エキセントリックな要素が差し込まれている。一部アーカイブもあるが、ほぼほぼ全てのペイズリー柄はマッシモのオリジナルである。プリントだけでなく、ジャカードで表現したものも存在し、厚手のコートなどになって登場している。また、「ニューアニマルプリント」と名の付いたアニマルパターンにも初挑戦。オレンジ×ブラック、ホワイト×ブラックといったゼブラを想起させる大胆な色柄が、鮮烈なデビューを迎えている。
2017年02月28日ディーゼル ブラック ゴールド(DIESEL BLACK GOLD)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク3日目の2017年2月24日(金)に発表された。今季のディーゼル ブラック ゴールドの演出は、迫力があった。コンクリートむき出しの広大なスペースに鳴り響く重低音。サイドからは真っ赤なライトが照らされている。モデルたちは空間を存分に楽しむように、右から左へ大きく移りダイナミックな動きをみせる。新コレクションも同様に、昨シーズンの甘さは取っ払いハードでクールな印象だ。90年代のエッセンスとノスタルジーな思想で幅を広げた新作は、ロング&リーンなシルエットがポイントである。揃うのは、ロングレングスのコートやカーディガン、ドレスなど、Iラインを強調するアイテム。この延長線で、垂れ下がったマフラーや肘の辺りまで覆うニットグローブといった小物が提案されている。アイコンであるデニムやレザージャケットは、ロングシルエットのドレスルックへと進化し、ベアタイプやサロペットタイプなど、様々なフォルムのワンピースが揃っている。カラーは控えてシックに。ブラックやブラウンなどのダークトーンがメインとなり、同系色でまとめられている。同じトーンの色味の中では、パッチワークをしたり、ジップやドローコードを配したりと、いくつかのアレンジが存在し、それぞれの個性を構築している。アクセントとして採り入れられたニットのホワイトや幾何学模様は、どこか禁欲的なムードのある世界に、安心感と優しさをもたらしている。
2017年02月27日マックスマーラ(Max Mara)の2017-18年秋冬コレクションが、2017年2月23日(木)イタリア・ミラノで発表された。今シーズンは、スウェーデンで生まれた「誠実さこそ美の源である」という思考からインスピレーションを得た。北欧文化の代表・インテリアにも影響を与えたこの考え方は、素材そのものの持ち味を存分に生かすというもの。マックスマーラは、ここを起点に、イタリアの伝統的なサルトリアに北欧らしい趣を加え、今シーズンを進めている。キャメル、グレー、そして鮮烈な赤といった、マックスマーラを代表するカラーがランウェイを訪れる。それぞれの個性を尊重するかのように、どのルックもワントーンでコーディネート。そのため、シアリングの立体感やケーブルニットの編地、カシミヤの光沢感など、素材の個性が際立ってる。デザインはシンプルに、オーセンティックなエレガンスを追求。中核となるのは、アイコンであるコートで、シアリングやニットなど新鮮な素材をぶつけ、フィット感やシルエットにこだわり抜いたクラシックなピースにモダンさを投じる。スタイリングしたのは、タイトスカートやハイネックニット。ピンストライプのスーツやワイドパンツといったマスキュリンなウェアや、フーディ型のジャンプスーツ・手袋といった遊び心溢れるアイテムが、豊かなリズムを生む。レイヤードは控えめな印象でロングスリーブトップスに、ニットベストやベアドレスを合わせる程度。全体的にスッとしたシルエットのためか、ウエストラインからプリーツを配した新デザインのフレアスカートが、より一層優美に感じられる。
2017年02月27日アツシ ナカシマ(ATSUSHI NAKASHIMA)は、イタリア・ミラノの舞台に立ち、最新コレクションとなる2017-18年秋冬コレクションを2017年2月23日(木)に発表した。分解を意味する「DISSOLVE」がテーマである。昨シーズン同様に、異なるもの同士の結合や再構築、そしてそこから生まれる新しいデザインを追い求める姿勢は変わっていない。今回はより細かく複雑に。そして次の場面へと変化した際の、印象の違いに着目しているようである。始まりは、ストリートの定番として定着している(しつつある)MA-1が題材としてあがった。ここにジャポニズムを投じる。着物の到着だ。帯や掛襟をしっかり保ったアウターが登場。さらに、MA-1にウールコートのラペルとマフラーを合わせたウェアが続いている。今季はより合体方法が細分化されている。パッチワークはより丁寧に細かく、特に裏地はうまく利用されていて、MA-1のオレンジ色の裏地は差し色になっているし、あとに続くモッズコートもキルティング生地がエクステンションの役割を成して、よりロングレングスなアウターへと変わっている。合わせたインナーは、ロゴ入りまたはジップ付きのハイネックトップス。パープルやオレンジといったビビットカラーの配色やデニムウェアの採用などもストリートへの意識を感じさせる。断ち切りしたまま糸がほどけた感じのテキスタイルを繋ぎ合わせたジャージセットアップもほどよく、今の風を感じさせた。フィナーレへ向けて登場したのは、毛抜け防止効果を兼ね備えたファー調パイル地のコート。本物のファーコートのような出で立ちのそれらは、赤・黒・白と潔い配色でドットやチェック柄を描いている。引き続き、シューズラインは3Dプリントで製作。音楽は、昨シーズン同様に、堂本剛が細胞と細胞の繋がりをイメージした楽曲をコラボレーションして提供している。
2017年02月27日ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク最終日である2017年2月27日(月)に発表された。美しい色彩が感じられるシーズンである。ルビーレッド、アメジストパープル、エメラルドグリーン、宝石のように希少性を持ったジュエルカラーがランウェイに舞い降りている。キルトサテンやベルベットの上に乗れば輝きは増し、柔らかなモヘアの上に乗ればよりラグジュアリーに変化を遂げる。ドレスラインへ移り変わる頃、これらの色彩は装飾になり、ビジューやスパンコールとなって服地を彩る。繊細なピースから生まれる抽象的なモチーフは、詩的で絵画のような魅力を持つ。鮮やかな色彩とエレガントなテキスタイルにこだわりを持った今季は、模様は控えめだ。代わりに、生地そのものの立体感や光沢感は際立ち、間に差し込まれたジャカードが一層プレシャスな存在へと昇華する。反してシルエット遊びは、自由にのびのびと。四方八方にスリットを配したスカートは流動的に動きながらも丸みを帯びた佇まい。パンツは、タイパンツのように一枚布をかませたものや、前から見るとプリーツスカートのように生地をあてがったモデル、ロングスカートほど量感のあるフレアタイプなど、様々なフォルムが揃っている。合わせたジャケットは、ショート丈でコンパクト。前下がりのシュッとしたカッティングが洗練さへ繋げていて、袖口にプリーツ地を立体的にあしらった装飾性を持ったものも存在する。
2017年02月27日アンテプリマ(ANTEPRIMA)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク2日目の2017年2月23日(木)に発表された。「スタンダードからは遠いスタンダード」一つの矛盾の中に存在する、新しい定番を追い求める旅が、今季の起点である。シーズンピースはカシミヤを筆頭とした上質な素材で仕立てられていて、ブラック・ホワイト・キャメル・ブラウンといった落ち着いた色味を基調としている。そのためか、群を抜いた奇抜さはない。しかし、前から見て後ろから見て横から見て……角度を変えて観察するととてもユニークな仕掛け満ち満ちている。まずはシルエットの遊びだ。キーワードの一つはボリュームと不均衡さ。筒のようなビックアームのジャケット、四方に広がった襟のダウンジャケットなど、一部分をデフォルメしたアウターしかり、前後または左右で長さを変えたアシンメトリーコートももちろんその仲間である。シンプルなイエローワンピースなどは、アーム部分を長方形型に整え、アンチスタンダードに。背中からまるで羽根のようにひらひらと布地を貼り付けたドレスなども存在する。また、エイティーズを彷彿とするグラフィックも一役担う。モノトーンで描かれたストライプ、横縞に並べたトライバルパターン。ボリュームシルエットの中で色柄がうごめけば、それだけでシーズンピースはエクスクルーシブな印象へと変わる。アンテプリマのアイコンともいえる、ワイヤーバッグは今季控えめで、代わって登場したのはレザーバッグである。ジャバラ柄のラウンドシルエット、素材違いのポケットを付けたショルダーストラップバッグ。また、ビッグサイズのトートバッグは、光沢素材が用いられていて、一際存在感を放っている。
2017年02月27日フェンディ(FENDI)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク2日目の2017年2月23日(木)に発表された。今シーズン、フェンディのミューズとなったのは夜明けの街に佇む女性である。シーズンを彩るのは、数々のジオメトリックパターン。オーストラリア・ウィーンのレンガ作りに着想を得たものから、18世紀のイタリアで生まれたペーパーデザイン、さらにはダフルFを筆頭としたフェンディを象徴する伝統的なグラフィックまでがデザインとして用いられている。ニットにはカットアウトとしてくり抜くにようにそれらを描き、ファーコートにはパッチワークの技法でエレガントに模様を添える。シーズン全体は落ち着きがあり、かっちりとした印象。プリンス オブ ウェールズやヘリンボーンのウールで仕立てたスクエアショルダーのジャケットやコートが多く登場していて、すっきりとしたシルエットのパテントレザーのコートやファーコートと交わっている。アウターと合わせたトップスやスカートなどは、シースルー素材やフレアなラインが取り入れられ柔らかいタッチ。サイドに切り込みを入れたシフォンブラウスは、前身頃のみをタックインしてバックスタイルをふんわりと。ノースリーブドレスも脇下をカットして、綺麗なAラインを作り出している。花刺繍を添えたオーガンザドレスやチュールのドレスは、布地が風にたなびき、より透明感が増しているようだ。ほんのりと夜の香りを残すのは、パテントレザーのレッドブーツ。ほぼ全てのルックに起用されていてシーズンを象徴する存在となっている。ニューバッグは、ダブルハンドルのボックス型バッグ。フェンディアイコンの「キャナイ」「ピーカブー」なども新デザインと素材で展開されている。
2017年02月27日トッズ(TOD’S)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、イタリア・ミラノで発表された。今季は、馬具のエッセンスをベースに、アウトドア・ストリートの感覚を交差させ、トッズのオーセンティックなスタイルをフレッシュに昇華させる。主役となるのは程よく味の出たヴィンテージ、ナッパ、ヘアカーフなど様々なレザーたちで、キルティング加工を施した新素材・マトラッセへと変化させたり、アクティブ素材を溶け込ませたりして、シーズンドラマを繰り広げていく。アイコンとなるのは、ビッグサイズのアウターだ。ボーイフレンドのを借りて着ちゃった!そんな可愛らしいシチュエーションをイメージしたピースは、ビッグショルダーで重量級。レザー仕立てのダウンコートや、アームだけレザー×ボディはナイロンというミックス素材のスキージャンパー風アウター、フード付きロングコートなど、フォルム・素材違いでバリエーション豊富に揃っている。ただ、ジグザグと可愛らしいステッチや色の切り替えなどによって、メンズライクになりすぎず程よい女性らしさを保たせたのがポイントだ。合わせたのは、細みのレザーパンツが主流であるが、中にはフェミニンなアイテムも存在する。美しいドレープの効いたスカートは、ナイロン素材で仕立てたもの。赤色でアクセントを効かせたレザースカートも、膝下レングスで上品な印象だ。シューズラインからは、トッズの冬の定番となったラバーソールシューズ・ブーツがラインナップ。また、馬具をイメージした人気の「セラ」バッグは、異素材・カラーミックスで華やかにアップデートされている。
2017年02月26日エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)の2017-18年秋冬コレクションが、ミラノ・ファッションウィーク3日目の2107年2月24日(金)に発表された。今シーズンの起点となったのは、多様性。都市に住む女性たちの様々な思考やテイストを考慮しクリエーションに励む。シーズンウェアはバリエーション豊かで、クラシックとモダンがコントラストを描くように融合。そこに、スポーツテイストやヤングジェネレーションを捉えるアイキャッチな要素を取り入れている。しかしながら、ベースとなるのはアルマーニの定番であるジャケットスタイルである。男性的でありフェミ二二ティも備えたパンツスーツ。ジャケットには、大きなボタンやリボンのアップリケを飾り、レッドやフューシャピンクなどのビビットカラーを取り入れて、デザインの幅を広げる。定番アイテムから新たな可能性を抽出するのは、質感での遊びである。ベルベットやパテントといった光沢素材、シースルーのPVC、様々な毛足の長さのファー。そして、それらを素材のキャラクターに関係なく、一着の中で、また時にコーディネートの中でミックスさせる。ファーのホワイトコートにはシースルーパンツを、シンプルなウールコートにビッグファーの帽子を。そこに加えたフレッシュさが、ロゴ・キャラクターウェアである。ブランドの頭文字EAをアーティーに描いたトップス、くまモチーフのジャケット、7のロゴ入りニット。また男女ペアルックで登場した、ポンチョ型ダウンも新鮮な印象だ。フィナーレへ向けてはドレスの提案を。シーズンムードを反映した、ポップなカラーリングで種類豊富なウェアを揃えた。シャンデリアのように輝くスパンコールの装飾がポイントになっていて、エレガントなドレスの中で流れるように配され、流星のような輝きを放っている。また当ショーには日本からのセレブリティとして佐々木希が来場した。エンポリオ・アルマーニ2017年春夏コレクションの軽やかな赤いシフォンドレスと同じく今期のアイテムであるスタッズのついたハードなレザージャケットを合わせた姿でショーに華を添えた。
2017年02月26日エトロ(ETRO)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク3日目の2017年2月24日(金)に発表された。テーマは「エトロのペイズリートライブ」。今シーズンのエトロは、テーマにはっきりと明記されている通り、民族的なエッセンスに溢れている。曼荼羅や蓮の花、龍のモチーフといったメッセージ性の高いアイコンが、ペイズリーと交わっている。また、ブランドのシグネチャーであるペイズリー柄も、今季は一際鮮やかだ。ホットピンクやブライトグリーンといったサイケデリックな色彩で描かれ、万華鏡のように色柄が混じり合った美しい世界に、斬新さを投じる。また、トライバルの着想から、日本文化にもフォーカスされている。まずは着物。ミニ丈のワンピースなどには、着物スリーブが採用されアーム部分がふわふわと揺れ動いている。また、キルト地のパンツには柔道着のムードを投影。さらには、リボン刺繍をあしらった甲冑風ドレスも仲間に加わり、裾をひらひらとさせたロングプリーツドレスなどと列をなしている。シーズンムードは、エトロが継承する伝統的な美学を保ちつつも、若々しい印象を受ける。というのも、機能性を重視したスポーティウェアが多く用いられているからだ。ツイードパーカーやジャカードのダウンジャケット、シアリングジャケットなどが好例で、どれもオーバーサイズに仕立てられている。合わせたのは、クロスボディのポストマンバッグ。また、スーパーミニ丈のボトムスやフラットブーツといった類も、フレッシュさへ繋げる役割を担っている。
2017年02月26日N°21(ヌメロ ヴェントゥーノ)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク1日目の2017年2月22日(水)に発表された。デザイナー・アレッサンドロ デラクアの新しい挑戦を感じた。幾重にも素材を重ね、アシンメトリーにカッティングし、不均衡さを保ちながらレイヤードする。複雑性の中から見出す女性性のようなものが、昨シーズン(まで)は打ち出されていたように感じたが、今季はいい意味でシンプルで潔い。フェミニニティを象徴するワンピースで直球勝負に出ている。情熱的な赤色、背中をばっくりみせたカッティング、テーマ性のある模様。そこにリボンやプリーツ、フリルといった装飾を飾り、一枚の服地の中にドラマを作っている。仕上げは、ソックスとサンダルのコンビ。洋服にカラートーンを合わせるのではなく、足元だけで独自の物語を綴る。ヌードカラーのドレスにビビットなソックスを合わせたり、サンダルにビジューをデコレーションしたり……と遊びを交えながら。また、今季はウエストマークしたスタイリングがムードだ。ワンピースには、大振りなバングル付きベルトがヒットしている。全体的にテイストミックスは控えめで、ストリートに馴染みやすい印象。際立っていたのはラインデザインを用いたスポーティウェアとの融合である。
2017年02月26日アルベルタ フェレッティ(Alberta Ferretti)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク1日目の2017年2月22日(水)に発表された。昨シーズンに引き続き、フェミニニティの中に強さと大胆さをうまく溶け込ませている印象である。ベースとなるのはマキシ丈のドレス。テキスタイルはシースルー地のもので、フリルや長くのびたフリンジで流動性をもたせたり、絵画のようなフラワーモチーフをあしあったりして女性性を打ち出している。保たれた高貴さとエレンガンスの均衡の中で投じる遊び。それは、ミリタリーを感じさせるセーラーシャツやマリンパンツ、ロゴ入りのクルーネックニット、リラクシングなガウンコートといった類。また、レッドやパープルといったビビットカラーや、目の周りをブラックとレッドなどで囲んだアイメイクも好例で、ラグジュアリーな世界に面白みと斬新さをもたらしている。シーズンアイコンといえるのは、翼を持ったライオンだ。イタリア・ヴェネツィアの象徴「有翼の獅子」を想起させるモチーフは、金刺繍で表現され、ニットやコート、バックパックなどに登場している。特に、煌びやかなライオンが鎮座したウール地のマントは、シースルードレスとのコントラストが美しく描かれ、内側に官能性を秘めた強い女性像を具現化しているようであった。フィナーレは、月曜から日曜までを意味する“MONDAY”から“SUNDAY”までの文字を配したウィークニットと共に。2017年プレフォールコレクションとリンクする演出で、モデルたちが集結。トップバッターを飾ったモデルのジジ・ハディットも、ドレスにカジュアルなニットを合わせて颯爽とランウェイに現れていた。
2017年02月26日グッチ(GUCCI)は、メンズ・ウィメンズを統一した初の合同ショーを2017-18年秋冬ミラノ・ファッションウィーク1日目の2017年2月22日(水)に発表した。記念すべき新体制のデビューは、グッチ新社屋が舞台。会場は神秘的な雰囲気だ。中央にひかれた紫色のカーテンをピンク色のライティングが怪しげに照らしている。ショーが始まると、ゆっくりとこのカーテンが開きピラミッド型のオブジェが顔を出した。周りを取り囲むように広がるランウェイは、ガラスに包まれていて前後左右からモデルを確認できる。ショーチケットに記されていた一つの問い―「我々はこれから先の未来へ向けて何をするべきか」。アレッサンドロ・ミケーレは、その答えを今季のテーマである「THE ALCHEMIST’S GARDEN」に用意した。そして副題として「anti-modern laboratory」と綴り、エジプトの古代シンボル「ウロボロス」をキーワードに据えた。己の尾を噛み輪の形となった、ヘビのモチーフ「ウロボロス」は、錬金術(alchemy)と同じように、始まりも終わりものない完全なものを示すという。境界線を払い一つのものにする、ミケーレのクリエーション精神は、これらのキーワードが指すように、新体制になっても変わらず受け継がれ、一つの完成形を目指している。男性性と女性性、華美と質素、陰と陽、身体と精神……相反するものの対峙と融合。その方法に決まりはないし、シーズンムードのようなものも色濃くは存在しない。ガーデンに生息する花々、昆虫類、動物たち。グッチを象徴するGGやウェブといったモチーフとブランドロゴ。ミケーレをこれまで支えてきたアイコンたちが溢れている。クラシカルなスーツ、煌びやかなドレス、ストリート色の強いTシャツ。番傘のようなアンブレラやどこかの皇帝のようなジャカードコート、キルトを想起させるメンズ用チェックスカートといった民族性・文化性の強いもの。スタッズを全面に敷き詰めたジャケット、鎖を繋いだチョーカー、鼻ピアスなどのロックや反逆性を象徴するアイテム。統一性のないものたちが同じ舞台に上がる。視覚的な華やかさ、ミックスマッチによる大胆さ、世代・性別・国境といったボーダーを越えた奔放さが招く、強烈なインパクトと鋭い個性を持って。ただ一つ共通点といえば、グッチの名のついた一つの世界に存在していることと、本当に楽しんでデザインしているクリエーターの手によって生まれている点である。
2017年02月25日モスキーノ(MOSCHINO)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク2日目の2017年2月23日(木)に発表された。毎シーズン異なるテーマと演出で、アミューズメントパークさながらの驚きと興奮を届けてくれるジェレミー・スコット率いるモスキーノ。2017年春夏シーズンは、ペーパードールをモチーフに、2次元のだまし絵にあえて表現を留めることで、ファッション業界への強いメッセージと痛快な娯楽を観客へ届けていた。ジェレミーは引き続き、皆に向けてメッセージを打ち出している―Couture is an attitude&It’s not a price point。この魂を具現化させたのは、本来ファッションから遠い存在、日の目を見ないゴミたちだ。洋服を梱包するはずの段ボールやプチプチ(空気の入った透明ビニール)モチーフの素材をビニールテープ風ディテールで留めて、レディトゥウェアへと昇華させる。しかしデザインはクラシックで、2ピースのスーツやドレス、トレンチコートなどが打ち出されている。インスピレーションの名残を残すのは、あちらこちらに散りばめらたリサイクルのロゴや割れ物注意のマーク、注意(CAUTION)のタグなど。途中からはアドビジュアルを想起させる、ロゴ入りカラフルペーパーをベースに。日本語で記された”秋冬コレクション”の文字やブランドロゴ、モスキーノ ベアが描かれたカラフルなパーツを組み合わせて洋服へと構築。序盤に比べて、ニーハイブーツやショート丈ブルゾンといったアグレッシブな雰囲気へとスタイルも変わっていく。音楽の転調とともに現れたのは、モスキーノナイトを彩るモデル・アンナ・クリーブランドだ。ステージ中央の金色フリンジ付きレッドカーテンを引っ張り引っ張り……なんと衣裳へ転身させてランウェイに登場。そこからは、コメディショーでも見ているかのような、スピーディーで劇的な展開で、ハンガーとクリーニング後のビニールラッピングを模したドレスや、レジ袋風ワンピース。紙ごみや空きボトルをコラージュしたドレスが行進。ゴミバケツのふたや車輪はヘッドドレスとなり、トイレットペーパーは帽子へ。サイズ違いのショップバッグもテープで繋ぎ合わせればニューバッグへと早変わりしている。
2017年02月24日G.V.G.V.(ジーヴィージーヴィー)の2017年秋冬コレクションが、2017年2月20日(月)に東京・恵比寿のリキッドルームで発表された。ディスコから新しい音楽が生まれる時代の過渡期のような、既存カルチャーと新カルチャーがミックスする混沌とした時代を描いた今シーズン。ランウェイはまさにパーティータイムさながらであった。始まりは虹色のグリッターが輝くセットアップ。パワーショルダーのジャケットに、浅いスリットの入ったワイドパンツがリズムを刻む。続くカクテルドレスにはレースをレイヤードして、艶やかな表情もプラスしている。ブラックのカラーパレットの中で引き出されたセンシュアルな魅力は、刺激的なカラーと模様が投入され、パーティーの盛り上がりとともに変貌を遂げる。アニマル柄だけでなくファーやカラーレース、スパンコールが導かれ、パーティーはより一層熱を帯びる。特にベルベットのゴシック柄は、古典的な模様のはずなのに、この会場では新鮮そのもの。パープルとピンクの鮮やかなカラーでグリーンのパイソン柄を合わせたかと思えば、フェイクファーのラグジュアリーなヒョウ柄のガウンコートの中に忍ばせて。あるいは、ポップなオリジナルキャラクターのニットなど、ファンシーな組み合わせでも披露されている。花柄のカットジャカードは過激なワードローブにフェミニンなエッセンスを加える手段だ。ラッフルの踊るブラウスやボリュームのあるドレスルックが先ほどとは異なる形で女性らしさを届ける。また、ミラーボールのようなスパンコールと共存させることで、エッジィな中にエレガンスを残している。パーティーの最後を飾ったのは水原希子。身に着けたのはスパンコールのオールインワンだ。ライナーの赤をチラつかせ、モノトーンストライプのファーガウンを大胆に羽織って歩く姿は、力強い女性像そのものである。ランウェイを堂々と歩く彼女には、大きな歓声が上がった。
2017年02月23日エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)が2017年秋冬コレクションを日本時間の2017年2月23日(木)23:00より、イタリア・ミラノで発表。ショーの模様は、ファッションプレスでも生中継する。先シーズンの2017年春夏コレクションでは、ジャージ素材を駆使し、Iラインドレスやロンパース、繊細なチュールを重ねたようなどレスなどを創り上げた。そんなエレガントなドレスルックに、ビーチを想起させるスイムウェアやブルマなども提案。イエローやオレンジ、パープルといったエネルギッシュな色合いが特徴であった。【詳細】エミリオ・プッチ 2017年秋冬コレクション配信時間:日本時間 2017年2月23日(木)23:00※現地時間:2017年2月23日(木)15:00
2017年02月23日ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)の2017年春夏ウィメンズコレクションは、メンズコレクション同様に、ドイツのムードがキーワードとなっている。キーカラーは、レッド、イエロー、ブラック。ドイツ国旗の3色が、深みのあるバーガンディやシックなマスタードへと変化しながら基軸として進行している。また、ドイツを示す文字も登場。ハイネックトップスやスウェットシャツには「deutsch」のロゴが添えられ、過去に存在したドイツのタイポグラフィもデザインとして取り入れられている。ドイツ建築や音楽から得たヒントは、ユニークなシルエット形成を手助けした。ここ数シーズンビック&ワイドなシルエットが続いていたジョン ローレンス サリバンであったが、今季はフレアがポイントに。クロップドパンツもワンピースの袖もパンツスーツの裾も、どれも左右に広がるゆるやかなラインを描いている。また、ディテールによってフレアになるような工夫も。ストライプシャツは、バックスタイルに並んだボタンを開閉させることで広がるように設計。ベルベットのボンバージャケットは、背中にあしらったジップを上下に開くことでシルエットのアレンジが楽しめる。素材は、ぎゅっと詰まったようなしっかりしたものが多い。カシミヤと同じ織り方で仕上げた光沢あるウールや厚地のサテン、毛並みのよいヘアカーフレザー。また、ベルベットはコーディングを施して、ひび割れしたようなアンティーク調の風合いに。パテントレザーやパイソンなど力強い面子も揃っている。
2017年02月19日ヴェルサス ヴェルサーチ(Versus Versace)が2017年秋冬コレクションを日本時間の2017年2月19日(日)午前6:00より、イギリス・ロンドンで発表。ショーの模様は、ファッションプレスでも生中継する。先シーズンの2017年春夏コレクションでは、ロックやミリタリーテイストを感じさせるスタイルを提案し、レザージャケットやタイトワンピース、ミニスカートなどを展開。ダメージが効いたデニムシリーズもポイントであった。【詳細】ヴェルサス ヴェルサーチ 2017年秋冬コレクション配信時間:日本時間 2017年2月19日(日)午前6:00※現地時間:2017年2月18日(土)21:00
2017年02月19日ブルーガール(blugirl)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク3日目の2017年2月24日(金)に発表された。クラシカルなフェミニンルックから幕を開けた、今シーズンのブルーガール。ミニ丈のドレスやフレアラインのドレスに、パールやブラックリボン、フリルなどを飾り、ヴィクトリアンスタイルを想起させるほど、とことん可愛らしく仕上げている。素材はベルベットとレース、チュールなどがメインとなっていて、シースル素材から覗かせた、スイムウェア風のニットアイテムやランジェリーが刺激となり、モダンさへと繋げる。女性らしい世界観からは一変、ショーが進むごとにスタイルがぐっと変化を遂げる。ビビッドカラー、アニマルプリント、マニッシュスタイル。序盤とは相反する要素がランウェイを占領していく。鮮やかなグリーンやオレンジ、ライオンや鳥など動物達が描かれたサファリプリントは、パンツスタイルのセットアップにのせた。ただ肩肘張るかっちりとしたものではなくて、パジャマ風シャツやガウン風コートなどに登場している。足元にはフラットサンダルを。さらにショーは転調を繰り返し、フェミニンルックと相反するものが豊かなコンビネーションを成していく。プリンセスのようなドレスも刺激的な配色やアニマル刺繍で彩られ、先ほどとは印象を変えていく。統一されているのは、大粒パールをのせたベルトでのウエストマークと尾の生えたファーハットの起用である。
2017年02月18日ブルマリン(Blumarine)の2017-18年秋冬コレクションが、ミラノ・ファッションウィーク4日目の2017年2月25日(土)に発表された。ブルマリンのウィンターシーズンは、寒さを吹き飛ばすほど温かい仕上がりだ。イエロー、ピンク、グリーン、続くのは華やかな色彩ばかりである。スカートはフレアに、ロングドレスは大きくVの字に胸元を開かせスカート部分は大胆なスリットを境に左右に広げ、楽し気に揺れ動かす。ジャケットはベルトでウエストマークしてヘムラインで遊びを効かせた。トップスもボトムスも共通するのは、たっぷりとした生地感とジャンプするように羽根動くフリルたちである。キーポイントとなるのはテキスタイルの対比。秋冬らしいファーが、軽やかなレースやシフォンと交わる。ビッグボリュームのファーコートには、引き算の思考でシフォンブラウスやレーススカートを合わせ軽さを引き出した。ただただ穏やかな世界で終わらせないのが、ブルマリンらしさ。デコラティブな要素は今季スパンコールが主役を担った。ビッグサイズのスパンコールは鱗のように敷き詰められてドレスやスカートを彩る。スキントーンのスカートにはレースを一枚かませ、その上からスパンコール刺繍をさらにデコレーションする。フィナーレはブランドロゴのカラフルニットの行進で。タートルネック・クルーネック2型用意したニットには、キラキラのストーンでブルマリンの文字を。合わせたブロークンデニムにも同様にストーンを配して、華美なブランドイメージの完成へと繋げる。
2017年02月18日ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)の2017-18年秋冬コレクションより、新作スニーカーが登場。2017年8月より店頭にて発売予定だ。オンラインストアでは先行予約を受け付けている。スニーカーはホワイトのレザーに黒のシューレースを合わせたもので、ウィメンズとメンズ異なるデザインで展開される。メンズシューズは、手書き風のプリントやハートのベルベットパッチなどの装飾を散りばめ、シュータンにブランド創立年の“84”を示すビーズモチーフを配した遊び心あふれるデザイン。ウィメンズも同様のデザインコンセプトで、音符マークのビーズモチーフやパールをあしらい、シュータンにはハートのベルベットパッチが付けられている。ソール後方の側面には、メンズとウィメンズでデザインの異なるスタッズ装飾を飾りアクセントにしている。本シューズは2017-18年秋冬コレクションのランウェイにも登場し、光沢のある贅沢なファブリックで仕立てられたスーツスタイルや、カジュアルでシンプルなパンツなどに合わせられ、万能に活躍していた。なお、店頭展開に先立って、公式オンラインストアでは予約注文を受付けている。3月下旬から4月上旬に配送される予定だ。【アイテム詳細】ドルチェ&ガッバーナ 2017-18年秋冬コレクション 新作スニーカー発売日:・店頭 2017年8月※予定・オンラインストア 先行予約受付中。3月下旬~4月上旬配送予定。価格:129,000円+税【問い合わせ先】ドルチェ&ガッバーナ ジャパン カスタマーサービスTEL:03-6419-2220 (10:00-18:00 土日祝を除く平日のみ)
2017年02月18日