スポーツマックス(SPORTMAX)の2024年春夏コレクションがイタリア・ミラノで発表された。自然と人工、その調和ショー会場の中央に置かれていたのは、蛍光灯の光が照らし出す無機質なショーケース。中には、カラフルな花々が人工的に収められている。自然に溢れているのに人工的。そんな相反する要素が混ざり合う空間で発表された今季は、どこか近未来的なムードが漂っているのが印象的だ。キーカラーとなったのは、クリーンなホワイト。眩しいほどのオプティカルホワイトからマイルドなバニラカラーまで明度の異なる様々なホワイトが登場する。ホワイトの潔白さを強調するように、ネオングリーンのグラデーションや淡い水色が差し込まれているのも印象的だ。素材は、光沢感のあるサテン、ハリ感のあるコーティングリネン、やわらかいシアー素材などバリエーション豊か。端正なシルエットを描くジャケットは、透け感のある素材を重ねることで境界線をぼやけさせ、繊細な表情に仕上げている。雪を纏っているような面持ちのトップスやスカートは、ミントグリーンの花々を咲かせることで可憐な印象に。その一方で、直線的なネックラインが目を引くコートやドレスなどフューチャリスティックなピースも散見された。ワンカラーのアイテムが繰り返し提案される中で、一際存在感を放つグラフィックプリントは、チェコのアーティスト クリストフ・キンテラ(Krištof Kintera)のインスタレーション作品の写真を直接転写したもの。チューブトップドレスやタイトスカートをキャンバスに、花と電子機器で構成されたアート作品を大胆にレイアウトした。
2023年09月28日ジル サンダー(JIL SANDER)の2024年春夏コレクションがイタリア・ミラノで発表された。鋭さと柔らかさの融合ソリッドな直線にやわらかな曲線。対照的なラインをバランスよく取り入れながら、今季もクリーンでスタイリッシュなコレクションを展開していく。コントラストを効かせたドレスファーストルックを飾ったのは、タイトなニットにボリューミーなスカートをあわせたドレス。量感たっぷりのフルレングスで仕上げることで、シンプルなワントーンでありながらエレガントなムードを纏わせている。有機的なメタルパーツ有機的な印象のメタルパーツが繰り返し用いられたのも今季の特徴。シャツの襟に配されたメタルパーツは、まるでジュエリーのような輝きと華やかさをプラスする。端正なジャケットやIラインワンピースと合わせることで、丸みを帯びたやわらかなシルエットを際立たせているのも面白い。細長いスパンコールメタルパーツと同じくコレクションに華やかさをプラスする、細長いスパンコールはトップスの首元やドレスの下部に。モデルが歩くたびに“シャカシャカ”と音を立てるアクティブなディテールだが、カラーはブラックやホワイトのモノトーンカラーを採用することで、ジル サンダー らしいクリーンな印象に仕上げている。鮮やかな色味の動物グラフィックカラーは、ホワイト、オリーブグリーン、ブラック、トープなど落ち着いた色味を基調としながらも、時折鮮やかなカラーを差し込んでアクセントをプラス。ピンク、グリーン、オレンジ、ブルーといったポップな色を用いて、ドレスやトップスに犬や猫のグラフィックをプリントした。シグネチャーバッグの新作などバッグは、ジル サンダー のシグネチャーバッグである細長い「カンノーロ」バッグがベジタブルタンニンレザーで登場。また、有機的なメタルパーツが施されたトートバッグやショルダーバッグ、ランチバッグを思わせるもボクシーなメンズバッグが新たに展開される。
2023年09月27日ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)の2024年夏コレクションが2023年9月23日(土)に発表された。新たな旅路へ今季のインビテーションと一緒に届いたのは、レザーベルトが付いた“コンパス”。会場は、海、山、動物などが描かれたカラフルな空間となっており、これらのことからも旅にまつわるコレクションが発表されるのではないかと予感させた。ファーストルックは、ニットのスイムウェアにレザーシューズというシンプルなルックからスタート。オーバーサイズのバスケット型バッグには、洋服やロール紙が詰め込まれ、旅に出るような開放的なムードで満ち溢れている。フリンジや花のような装飾など、コレクションに動きをプラスするディテールも目を引く。レザートップスやスカートの裾に施されたフリンジは、表と裏で異なる色が使用されており、よりいっそうアクティブな佇まいに。規則性のない有機的な柄もまた、コレクションにフレッシュな風を吹き込んでいく。オーバーサイズのニットに落とし込まれたジグザグ模様はその好例。手で描いたようなエネルギッシュなパターンが、編み地によって表現されている。バッグは、前述したバスケットバッグや驚くほどのビッグサイズで仕上げたダッフルバッグなど大容量サイズのアイテムが幅広くラインナップ。世界中の新聞がレザーに落とし込まれたカラフルなバッグも目を引いた。
2023年09月27日ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)の2024年春夏コレクションが2023年9月23日(土)にイタリア・ミラノで発表された。魅惑的な女性たちを着想源に今季のテーマは「WOMAN」。モノクロ写真や過去のポートレートに映し出された、自信に満ち溢れた魅惑的な女性たちに思いを馳せながら、洗練されたエレガントなコレクションを展開していく。カラーは、モノクロ写真を参照したことだけあり、ブラックとホワイトが基調。素材は、シフォンやレース、チュールなど大人の女性に相応しい上品な素材が多用されている。1960年代のリトル・ブラック・ドレスを思わせるドレスが繰り返し提案されたのも今季の特徴。レースがふんだんに施された襟やカフス、メリハリを与える厚みのある丸襟などフェミニンなディテールがポイントになっている。一方で、ドルチェ&ガッバーナのアイコンでもあるシェイプの効いたドルチェジャケットや、ショルダーを強調したマスキュリンなジャケットなど端正なアイテムもランウェイに。エレガントで魅惑的なムードに満ち溢れたコレクションを盛り上げる、センシュアルなランジェリールックにも注目。肌が透けて見えるシースルードレスや官能的なコルセットドレスなど、女性らしいシルエットを露わにするピースが次々と登場した。バッグは、チェーンストラップが輝くミニバッグや、ゴールドにパールを合わせたパーティーバッグなど、モノトーンカラーで構成されたウェアとは相反する煌びやかな装飾が目を引いた。
2023年09月27日フェラガモ(Ferragamo)の2024年春夏コレクションが2023年9月23日(土)にイタリア・ミラノで発表された。イタリアやカリブ海のドレスコードにフォーカスマクシミリアン・デイヴィスがフォーカスしたのは、自分のペースでファッションやライフスタイルを楽しむイタリア人のドレスコードと、彼のルーツでもあるカリブ海のドレスコード。両者に類似点を見出すと同時に、1960-70年代にイタリアで興った芸術運動「アルテ・ポーヴェラ」もフィーチャーした。日常にある天然素材と人工的な物を組み合わせ、アートへと昇華させたこの芸術運動のコントラストからも着想を得ながら、心地よいリラクシングなコレクションを展開していく。リネンなど涼し気な素材散見されたのは、リネンやコットンといった春夏らしい涼しげな素材。流れるようなシルエットのアウターには、裏地に艶めくサテンを合わせることで上品なムードをプラス。モデルが歩くたびにひらひらとなびく柔らかい素材で仕立てたドレスは、硬いレザーを合わせることでその軽やかな佇まいを際立たせている。フレッシュなカラーベーシックなカラーの中に差し込まれた、明るくフレッシュな色味にも注目したい。ピンク×レッドで構成したドレスは有機的なラインも相まってアクティブな印象に。モノトーンカラーに鮮やかなグリーンを差し込んだドレスはコレクションに軽快なリズムを生み出した。新作バッグ&シューズTストラップにビーズやストーンをあしらったウィメンズサンダルや、素肌を見せるようにデザインされたメンズシューズなど、シューズも開放的な印象を与えるものばかり。バッグは、フェラガモの新たなアイコンバッグ「ハグ」から今季のムードにぴったりなキャンバス×レザーのバージョンが登場したほか、ヴィンテージのライターケースから着想を得たクロージャーがアクセントになった新作ショルダーバッグなど、今季も新作が充実のラインナップで展開される。
2023年09月27日グッチ(GUCCI)の2024年春夏ウィメンズコレクションが2023年9月22日(金)に発表された。今季はサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)によるデビューコレクションとなる。サバト・デ・サルノによるデビューコレクションデコラティブでインパクトのある世界観を提示してきたアレッサンドロ・ミケーレの後任として、グッチのクリエイティブ・ディレクターに就任したサバト・デ・サルノ。プラダ、ドルチェ&ガッバーナ、ヴァレンティノでキャリアを積んできた彼のデビューコレクションは、2024年春夏シーズンの一大トピックスであり、一際熱い視線が注がれていた。そんなサバト・デ・サルノが、グッチの新しい物語のために掲げたタイトルは「GUCCI ANCORA」。イタリア語で“もう一度”と名付けられた新章は、これまでの華美なコレクションとは打って変わって、美しさの本質に迫るような控えめでシンプルなコレクションに仕上げている。キーカラーとなったのは、バーガンディに近い深いレッドカラー 。グッチの創設者グッチオ・グッチがポーターとして働いていた、ロンドンのザ・サヴォイ・ホテルのエレベーターの壁から引用したような深みのあるカラーは、光沢感のあるレザーウェアやフリンジスカートなどコレクションを構成するあらゆるアイテムに登場する。トム・フォードの時代のグッチや1950年代のクラッチバッグに登場したクリスタルの装飾は、ドレスやバッグに施され、一際大きな輝きを放つ。また、コートやスカートにあしらわれた、流れるようなフリンジも目を引いた。ボトムスは、ヘルシーな肌見せを叶えるデザインで。極限まで短く設定したミニ丈のスカートやパンツが展開されたほか、深いスリットが施されたスカートも繰り返し提案された。エレガントなレザースカートにカジュアルなスウェットジャケットを合わせるなど、対照的なアイテムで構成したルックも印象的だ。バッグは、アーカイブのアイコン「ジャッキーバッグ」や 「バンブーハンドル バッグ」が主役となり、今季のキーカラーなど豊富なバリエーションが揃う。シューズで特に目を引いたのは、厚底のホースビットシューズ。また、1960年代後半に初めて発表された、船のいかりから着想を得た「グッチ マリナ チェーン ジュエリー コレクション」を再解釈したボリューミーなネックレスも披露された。Courtesy of Gucci
2023年09月27日バリー(Bally)の2024年春夏コレクションが2023年9月23日(土)にイタリア・ミラノで発表された。軽やかに纏うテーラードウェアブラックのセットアップというシンプルなルックからスタートした今季のバリー。春夏らしい涼しげなムードを纏っているのは、ミニスカートに甲が見えるストラップシューズを合わせているからであろう。肌を大胆に見せるデザイン胸元を大胆に見せるネックラインも、軽快なムードを高めるのに一役買っている。本来重たい印象を与えるレザーも、Uネック×ミニスカートや背中を見せるカットアウトによって軽やかな印象に。プレイフルなイチゴプリントまた、ショー中盤にプレイフルなイチゴプリントを施したワンピースやトップスが登場。カッチリとしたレザーバッグに加え、PVCのバッグカバーにもポップな柄が落とし込まれている。立体的なフラワーモチーフショー終盤には、会場の中心に咲き誇る花々と呼応するように、立体的なフラワーモチーフが施されたデコラティブなピースがお目見え。レザーコートは、あえて立体的なモチーフを見せるようにスタイリングし、その華やかな佇まいをよりいっそう際立たせた。また、花をいけたネックレスやベルトが度々差し込まれたのも、今季ならではの特徴だ。ベル付きバッグチャームコレクションに彩りを添えるバッグは、がま口バッグやフラップが付いたショルダーバッグ、ボクシーなボストンバッグなど幅広く展開。モデルが歩くたびに音が鳴るベル付きチャームは、バッグにプレイフルなアクセントを加えていた。
2023年09月27日MSGM(エムエスジーエム)の2024年春夏コレクションが2023年9月22日(金)にイタリア・ミラノで発表された。多彩な色柄が溢れる世界多彩なパターンが登場したMSGMの2024年春夏コレクション。チェック柄1つ取っても、ギンガムチェックやオンブレ・チェックなどアイテムごとに異なるパターンを落とし込んでいる。時折差し込まれたフラワーモチーフは、プリントやコサージュ、レースなど様々な手法で表現。バラのレースが施された白シャツには、エネルギッシュな筆致の花柄スカートを合わせ、統一感を演出しながらフェミニンな印象でまとめ上げた。フェザーやチェーンといった動きをもたらす装飾にも注目したい。テーラードジャケットとミニスカートのセットアップやロングコートには、全体にフェザーを施してアクティブな佇まいに。ポロシャツとショーツのカジュアルなスタイリングには、カラフルな刺繍とともにシルバーのチェーンが施されたポップなテーラードジャケットを合わせている。カラーは、ピンク、ブルー、パープル、イエロー、レッドなど楽し気で鮮やかなカラーが主流。そこにブラックを投入し、コレクション全体を引き締めた。
2023年09月26日トッズ(TOD’S)の2024年春夏コレクションが2023年9月22日(金)にイタリア・ミラノで発表された。モノ作りの拠点を舞台に発表の舞台に、ミラノのスカラ座の舞台美術を手掛けるスカラ座アンサルド工房をセレクトしたトッズ。ショー会場に入ると、年末にスカラ座での初演を控えるオペラ『ドン・カルロス』の制作途中の舞台装置が立ち並ぶ中で、トッズの職人たちがバッグやシューズの制作に取り組む様子を披露していた。ヴァルター・キアッポーニのラストコレクション今シーズンは、2020年秋冬コレクションからメンズとウィメンズのクリエイティブ・ディレクターを務めていたヴァルター・キアッポーニのラストコレクション。男性のワードローブや1990年代のミニマリズムにヒントを得ながら、女性らしいエレガントなコレクションを展開していく。テーラードウェアを軽やかにアレンジ散見されたのは伝統的なテーラードウェアを、軽やかにアレンジしたアイテム。ノーカラージャケットは裏地を抜き、軽やかな素材を使用することでリラクシングな印象に。立体感のあるプリーツスカートには、インナーなしでウエストコートをそのまま羽織り、センシュアルな佇まいに仕上げた。ナチュラルカラーに映えるライムグリーンエクリュ、キャメル、タバコカラーといったナチュラルカラーにアクセントを加えるのは、ライムグリーンのワンピースや、ブルーとレッドで構成されたベストなど。いずれもコレクションに漂う軽やかなムードを加速させるように、リネンやガーゼ、クロシェ風ニットといった柔らかい素材が起用されている。新作バッグやシューズ、ベルトもバッグは、アイコニックな「Di バッグ」を横長にアレンジしたものや、エンボスレザーを使用した「T タイムレス バッグ」に加え、新作としてポリッシュドレザーにメタルの「T」の クラスプを配した「トッズ T ボックス バッグ」や、キャンバスのような素材にレザーを合わせたショルダーバッグが登場。シューズはざっくりとレザーを編み上げたサンダルや、スリッパのようなレザーシューズなどが展開された。加えて今季は、ポケットとグローブホルダーが付いたベルトの提案も目立っていた。
2023年09月26日プラダ(PRADA)の2024年春夏コレクションが、2023年9月21日(木)にイタリア・ミラノで発表された。服作りの手法やテクニックにフォーカスショーのスタートと共に天井から透明の液体が流れ落ちてくる、ユニークな演出によって幕を開けた2024年春夏コレクションのショー。今季は前シーズンのように衣服について考察したり、ストーリーを提案したりということはせず、服作りの手法やテクニックに焦点を当てた。透明感溢れるドレスまず最初に注目したいのは、まるで美しく色づいた雲を纏っているように見える、繊細な表情のドレス。極薄のオーガンザとガザル織を用いたというこの透明感溢れるドレスは、モデルが歩くたびにバックの生地が波打ち、軽快なリズムを刻む。フリンジ×フラワープリントフリンジがあしらわれたアイテムが繰り返し提案されたのも今季の特徴。フラワープリントが施されたフリンジシャツや、ジュエリーのように華やかなアクセントをプラスするメタリックなフリンジベルト、艶のあるフリンジを全面に施したシャツなどが登場した。手作業で施した煌めくパーツコレクションに輝きをプラスする模様は、手作業で施したクリスタル、スタッズ、アイレット、チェーンなどで表現。フリンジドレスに、フローラル柄やスパイラルモチーフをあしらうという高度な技術をもって完成させたピースも提案された。新作バッグバッグは、ミウッチャ・プラダの祖父でプラダの共同創設者であるマリオ・プラダが1913年頃にデザインしたハンドバッグを、ナッパレザーとリナイロンで復刻したモデルが登場。そのアーカイブバッグをオーバーサイズのトートバッグとして再解釈した新作も披露された。
2023年09月26日ロンドン在住ライターが2024年春夏 ロンドンファッションウィークから、注目ブランドの最新ルックをお届けします。今回は「バーバリー」にフォーカス。来場セレブのスナップや、「バーバリー・ストリート」に駅名を変更して話題だった地下鉄の様子もご紹介します!アイコニックなトレンチコートはローウエストで更新! ファーストルックはブランドのアイコンでもあるトレンチコート。ブラックのミディ丈でアシンメトリーな襟と強調された肩章のディテールが印象的。スッキリとミニマルなシルエットに、ローウエストにあしらった細めのベルトの着こなしが新鮮です。辛口モチーフの大胆プリント!クールなハーフパンツルッククリップとシルバーチェーンが描かれたプリントは今シーズンのキーモチーフ。甘さのないハードなプリントはハーフパンツで抜け感を添えているのがポイント。赤のレースアップサンダルをスタイリングして、センシュアルなスパイスを効かせています。ブルーのイチゴでイギリスの夏をセレブレートロンドンらしい、といえるのがイギリスの夏を代表するフルーツであるイチゴが描かれたドレス。新たなシンボルカラー、ナイトブルーのイチゴは糖度低めで、愛らしいというよりエッジーな印象。膝上まで入ったスリットで、定評ある個性的なシューズが際立ちます。ロージーはクラシカルなコートをドレスのように纏って2023年9月18日、2シーズン目となるダニエル・リーが手掛けるコレクションは、ロンドン郊外のハイベリー・フィールズにて開催されました。会場には歌手のカイリー・ミノーグをはじめセレブたちが集結。モデルのロージー・ハンティントン=ホワイトリーは、キャッスルフォードトレンチコートのウエストをギュッと絞り、ドレスのような着こなしで登場しました。———————–FW期間「ボンド・ストリート」が「バーバリー・ストリート」に!ファッションウィークの期間中、ロンドンの主要な駅のひとつ、地下鉄「ボンド・ストリート」が「バーバリー・ストリート」に変身したのも話題となりました。ボンド・ストリートはバーバリーのフラッグシップショップの最寄駅でもあります。観光客など慣れていない人は降りる駅をうっかり間違えそう!ブランドの新シンボルカラー、ナイトブルーに彩られたホームのロゴ。交通局も巻き込んだ大掛かりな国民的ブランドのジョーク(?)。そのウィットに富んだプロモーションにワクワクした利用客もいる一方、混乱しちゃった人も少なからず居そうですよね(笑)Senior Writer:神田朝子
2023年09月26日フェラガモ(FERRAGAMO)は9月23日、ミラノで2024年春夏コレクションを発表しました。Courtesy of FERRAGAMOFERROGAMOの2024年春夏コレクションにおいて、マクシミリアン・デイヴィスはフェラガモで培った哲学を探求し、進化させ、バランスと緊迫感の関係を描きながら、彼独特の美学に自然体な心地よさを吹き込みました。「生地や構造だけでなく、人々がどのように着こなしたいかという点でも、もっと気軽に着られるものにしたかったのです。イタリア人のファッションやライフスタイルは、何事も自分のペースで、自分の時間にやるという考えがベースにあり、カリブ的なリラックスしたムードも垣間見え、とても親しみを感じます。」イタリアとカリブ海のドレスコードの精神に類似点を見出しながら、1960-70年代にイタリアで興った芸術運動であり、日常にある天然素材と人工物を組み合わせ、アートへと昇華させた「アルテ・ポーヴェラ」のコントラストからもインスピレーションを得ています。この2024年春夏コレクションでは、デイリーな素材であるリネンやコットンを、サテンにボンディングしてケープにしたり、レザーのように加工したり、磨き上げられた彫刻のような木製のアクセサリーやディテールと組み合わせられたりと、自然素材を緻密なシルエットで洗練されたスタイルに昇華させました。「とてもピュアでストレートなコレクションにしたいと考えました。親しみやすいワードローブであると同時に、手で触れた感覚がおもしろいものを作りたかったのです。」Courtesy of FERRAGAMOコレクション全体を通して、厳格さと自由との間に革新的な相互作用を感じ取ることができます。レザー仕立てのヴィンテージのような風合いは、気取らない心地よさを表現し、ミッドセンチュリーの仕立てを忠実に再現したような正統派なテーラリングは、流れるようなスラッシュがあしらわれています。フィレンツェの伝統でもあり、一方で18世紀のカリブ海のドレスにも見られるビスコース・ジャージーのドレープには、ルネサンス期の甲冑を彷彿とさせる、硬く光沢のある型押しのブラッシュドレザーのボディスがインサートされて登場します。Courtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOマクシミリアン・デイヴィスのクリエイションに見いだされる倒錯的とも言える感性は、エレガントなデイドレスの胸元の深いカッティングや、パテントのロングブーツとの組み合わせ、メンズのショートパンツの太ももの高い位置でのクロップや、Tシャツの引っ張ったようなツイストなどで、静かにその存在を示しています。「フェティシズムは、私のクリエイションのDNAといえるもので、それを日常生活やワードローブに取り入れることで、新しいモダンなものを生み出せると思っています。」Courtesy of FERRAGAMOフットウエアにもコレクションのテーマがはっきりと表れており、ラテックス加工されたナッパレザーのシューズやラックブーツは、マクシミリアン・デイヴィスの美的感覚に基づくと同時に、フェラガモの誇る靴づくりのクラフツマンシップを活かして、快適な履き心地を実現しました。3Dプリントと亜鉛メッキ加工を施したバナナケージ状のヒールのデザインは、1955年のアーカイブスタイルであるCalypsoよりインスピレーションを得ました。「これまでのコレクションで探求してきたスタイルを、あらためて表現しようと考えました。」とマクシミリアン・デイヴィスは語ります。プラットフォームでおなじみの曲線的なヒールは、ホーンを土台にした光沢のあるサンダルや、ビーズやストーンをあしらったT ストラップに姿を変えました。Courtesy of FERRAGAMOメンズでは、フェラガモの伝統が現代的な表現で蘇ります。オックスフォード、モカシン、ドライバーシューズには、コントラストを効かせたヴィテッロ・ラテックスが組み込まれ、クラシックに新たなひねりが加えられています。同様にハンドバッグも、前回のコレクションから続くグラフィカルなラインと幾何学的なフォルムを継承しています。Courtesy of FERRAGAMOコンテンポラリー・クラシックの代表バッグ「HUG(ハグ)」は、キャンバスやレザーのほか、虹色に輝くポーチのスタイルが登場します。またシンメトリーなシルエットにゆがみと遊び心を加え、フェラガモのアーカイブのライターをクロージャーとして取り入れたラグジュアリーなショルダーバッグ「FIAMMA(フィアンマ)」が新しく登場します。前回のコレクションにも登場したクラシカルなワンハンドルバッグには、今シーズンの自然体なムードを象徴するウッドビーズやフリンジがあしらわれています。メンズのバッグでは、星のようなユニークなシルエットのトートバッグが中心であり、ボンディング素材と金具を極力使わない構造が、ミニマルで軽快な印象を与えます。Courtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOマクシミリアン・デイヴィス/Courtesy of FERRAGAMOお問い合わせ:フェラガモ・ジャパン0120-202-170
2023年09月26日マックスマーラ(Max Mara)の2024年春夏コレクションがイタリア・ミラノで2023年9月21日(木)に発表された。国を支えたイギリスの女性たちを着想源に着想源となったのは、第一次世界大戦に出征した男性たちの代わりに農作業に携わり、1940年代のイギリスを支えた女性たち、ウィメンズ・ランド・アーミー(Women’s Land Army)。強く自立した彼女たちに思いを馳せながら、マックスマーラらしいエレガントな“ランド・ガール ルック”を提案する。エレガントなジャンプスーツたとえばワークウェアの定番であるジャンプスーツは、ハリ感のある生地で仕立てつつ、レザーベルトでウエストマークすることでメリハリをプラス。庭師のエプロンから着想を得たというバックレスワンピースも、女性らしいシルエットを際立たせるようにタイトに仕上げることで、上品なムードを演出した。ワークウェアの要素を取り入れながら軽やかにアレンジスコップが入りそうなポケットや太めのサスペンダーといった、ウィメンズ・ランド・アーミーの服に見られるパーツを落とし込んだスカートも登場。ひらひらと風になびくシースルー素材を使用しつつ、深いスリットを施すことで、ワークウェアならではの無骨さを軽減させ、軽やかな印象に仕上げている。シックなフラワープリントランド・アーミーの物語を詩で綴った、イギリスの詩人ヴィタ・サックヴィル=ウェストの庭園から着想を得たフラワープリントも登場。ロングコートの裏地やショートパンツ、ストラップレスのエレガントなドレスに、ブラックとベージュで構成されたシックなフラワープリントが施されている。明るい色味をプラスカラーは、ミリタリーウェアに見られるサンドカラーやカーキがベース。そこに、ブルー、ピンク、グリーンといった真夏の庭に咲き誇る花のような明るい色味を差し込んだ。
2023年09月26日エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)の2024年春夏コレクションがイタリア・ミラノで2023年9月21日(木)に発表された。楽しきバカンスへ陽気な音楽に合わせてランウェイを闊歩するモデルたち。その姿はまるでバカンスにでも向かうように楽しげである。リラクシングなジャケット散見されたのは、エレガントでありながらもリラクシングな空気を孕むアイテム。ジャケットは上部と下部をリボンによって繋ぎ合わせることで、抜け感をプラス。ボトムスにはショーツ、インナーにはビキニトップを合わせ、開放的な佇まいを演出した。透明感のある素材ファブリックは、シースルー素材や光沢感のある素材など透明感のあるものが主流。ショー終盤では、ラメ糸やスパンコールが煌めくトップスや、異なる色味の生地を重ね合わせることで幻想的な佇まいに仕上げたスカートなど、透明感と華やかさを併せ持つエレガントなピースが提案された。パステルカラーからヴィヴィッドカラーまでカラーは、ホワイトやネイビーの落ち着いた色味から始まり、グリーンやパープルのパステルカラー、そしてピンクやブルーのヴィヴィッドなカラーへ移行。鮮やかな色味によって軽やかな空気を纏うコレクションを引き締めた。軽やかなムードを纏うバッグ&シューズコレクションに彩りを添えるバッグやシューズもまた開放感溢れる装いで。メッシュやPVC素材のバッグのほか、パステルカラーのレザーを合わせたかごバッグ、両サイドがカットアウトされたレースアップシューズ、シースルーソックスがそのままシューズになったようなアイテムなどが披露された。
2023年09月25日トム フォード(TOM FORD)の2024年夏コレクションが発表された。隠すことと見せること、その両義性テーラリングやドレスを軸に、すらりと縦に伸びるラインが際立つ、今季のトム フォード。そこには、ブランドに通底する身体の官能性、洗練された華やぎが流れている一方、衣服を織りなす素材の肌理、その繊細な強さもまた、見てとることができるように思われる。メンズ、ウィメンズともにコレクションの中心となっているのは、テーラリングだ。肩から腰、そして裾へと流れるライン、あるいはやや長めに設定したボックスシルエットなど、身体のフォルムに呼応しつつ、縦のラインを強調する。このように、身体を覆いつつも逆説的にそのシルエットを浮かび上がらせることこそ、衣服の官能性のひとつにほかならない。これは、ドレスにも当てはまる。ロングドレスは、ハイネック、ロングスリーブ、そしてマキシ丈と、身体をすっかり覆い尽くすものの、そのタイトなシルエットによって、身体のフォルムを浮き彫りにしてゆくことになる。このように、衣服が身体を覆いつつ浮かび上がらせるとき、素材は透明な存在ではありえない。ドレスに用いたシアー素材は、半ば覆い、半ば見せるという意味で、衣服の両義性を示す最たる例だ。そして、同じくドレスに用いたシースルーのニットやレース、フェザー、スカートに揺らめくフリンジ、そしてジャケットやコートといったアウターに幅広く用いられたクロコダイル調のレザーやキルティング、ベルベットなどに、視覚的にも触覚的にも肌理の官能性が沸き立っている。カラーは、ブラックとホワイトを基調に、鮮やかでありながらも深みのあるピンク、ボルドー、ブルー、パープルなどが、力強い彩りを与えている。また、スーツやドレスに多用されたゴールドカラーにも見るように、光沢感はコレクション全体にわたって重要な要素となっており、光の反射によって無彩色すら多様な表情を織りなしている。
2023年09月25日エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 Maison Margiela)の2024年春夏コレクションが2023年9月21日(木)にイタリア・ミラノで発表された。ボタンを開けて抜け感をプラススラックスに艶やかなシャツと丈の長いテーラードジャケットを合わせた端正なルックからスタートしたエムエム6 メゾン マルジェラの2024年春夏コレクション。シャツはウエスト位置までボタンを開け、素肌を見せるように着用することで、抜け感と軽やかさをプラスしている。ネクタイは首にかけてラフな印象にあえて結ばずに首にかけたネクタイもまた、コレクションに漂うラフなムードを高めていくもの。ジャケットにおいてボタンの代わりに配された長めのリボンは、モデルが歩くたびに風を受けてひらひらとなびき、軽快なリズムを刻む。サイドが空いたトップスサイドがパックリ空いたノースリーブトップスが繰り返し提案されたのも今季の特徴。ワンカラーやロゴをポイントに配したシンプルなものから、今季のインビテーションのデザインを大胆に配したフード付きのものまで、幅広く展開された。長年愛用されたようなレザー素材で最も印象的だったのは、長年愛用されたような風合いのレザー。ジレやパンツといったウェアに加え、フラップに付いたロゴがアクセントになったバッグやボトムスに取り付けられるフラグメントケースなどもに使用されていた。
2023年09月25日アンテプリマ(ANTEPRIMA)の2024年春夏コレクションが2023年9月21日(木)にイタリア・ミラノで発表された。トランプをフィーチャーチェロの生演奏をバックに披露されたアンテプリマの2024年春夏コレクション。フィーチャーしたのは、誰もが知るカードゲーム“トランプ”だ。コレクションを構成するあらゆるアイテムに、トランプに登場するモチーフが落とし込まれている。たとえば、ミニ丈のドレスやスカートにはクローバーのモチーフを刺繍で表現。ワンピースにはハートのクイーンが大胆にプリントされている。透け感のある素材素材は、メッシュやオーガンザなど春夏らしい透け感のある素材が主流。ドロップショルダーで仕上げたシースルートップスは、ゆったりとしたシルエットも相まって、抜け感のある涼し気な一着に。ブラックのロングワンピースは、シースルー素材を使用しつつ、サイドに深いスリットを施すことで、軽やかなムードを纏わせた、鮮やかなカラーをミックスカラーは、ホワイト、ブラック、ベージュといったベーシックな色味を基調にしつつ、時折はっとさせるほど鮮やかなグリーンやイエローをミックス。ホワイトのタンクトップとロングパンツには、イエローのシャツを重ねることで、メリハリをプラスした。ミニサイズのワイヤーバッグアンテプリマのアイコニックなワイヤーバッグは、クローバーのモチーフを施した今季らしいデザインが提案されたほか、チェーンやボリューミーなストラップが付いたミニバッグも登場した。
2023年09月25日フェンディ(FENDI)の2024年春夏ウィメンズコレクションが2023年9月20日(水)に発表された。ローマの女性たちに思いを馳せて「ピーカブー」に「マルチポケット バケット」、「フェンディ オリガミ」、そして今季初登場する「フリップ(Flip)」。巨大化されたアイコンバッグのオブジェが並ぶ空間で披露された今シーズン。自分の好きなスタイルを自由に楽しむローマの女性たちに思いを馳せたというコレクションは、心地よく上品なムードに満ち溢れていた。アーカイブから引用したカラーパレットカラーパレットは、豊かな大地やどこまでも広がる青空、温かな光を放つ太陽など、穏やかな自然を思わせるブラウン、グレージュ、淡いブルー、鮮やかなオレンジなどで構成。アシッドイエローにやわらかいベージュを合わせた、だまし絵風のシルクドレスなどのカラーパレットは、カール・ラガーフェルドが手掛けた1999年春夏ウィメンズコレクションから引用している。「FF」ロゴを抽象化アイコニックな「FF」ロゴは抽象化することによって、フレッシュな印象に。抽象化した「FF」ロゴを落とし込んだドレスやトップスが提案されたほか、大胆なカラーブロッキングをもって「FF」ロゴを表現したレザージャケットや、ひらひらと布が舞うストラップレスのニットドレスなどが登場した。ボディコンシャス×大胆なカッティング職人技が光るハンドステッチ「セレリア(Selleria)」が施されたウェアが繰り返し提案されたのも今季の特徴。また、大胆なカットアウトを施した、ボディコンシャスなニットウェアも幅広く展開された。2WAY仕様のバッグ「フリップ」バッグのトピックスは、今季新たに仲間入りする「フリップ」。上部に「F」が配されたトートバッグで、折り曲げることでクラッチバッグとしても楽しめる2WAY仕様のアイテムだ。また、「マルチポケット バケット」のミニサイズや、「フェンディ オリガミ」の新色もランウェイへ。シューズは、ゴールドのアンクルストラップが付いたバレエシューズやパンプス、バッグやコートにも使用されたスネイクレザーのブーツなどが登場する。
2023年09月25日モスキーノ(MOSCHINO)の2024年春夏コレクションが2023年9月21日(木)に発表された。4人のスタイリストが集結約10年間、モスキーノのクリエイティブ・ディレクターを務めてきたジェレミー・スコットのラストシーズンとなった2023年秋冬コレクション。クリエイティブ・ディレクターのポジションが空席のまま発表される形となった今季は、モスキーノの創立40周年を祝うべく、4人のスタイリストが集結。4人それぞれがフランコ・モスキーノが手掛けた1983年から1993年までの10年間のコレクションに思いを馳せながら、40周年を祝うコレクションを作成した。クリーンなカラー×ビジューまず最初に登場したのは、フランスのスタイリスト、Carlyne Cerf de Dudzeeleが手掛けたアイテム。ブラックやホワイトといったクリーンなカラーをベースにしながら、大ぶりのビジューによってアクセントを加えた、デコラティブなピースが展開された。モスキーノのアイコニックなハート型のバッグも、ビジューが輝く煌びやかなスタイルで登場している。“足し算”で構成続いて披露されたのは、ニューヨークを拠点に活動しているスタイリスト兼エディターのガブリエラ・カレファ=ジョンソンによる、エネルギッシュなコレクション。フリンジが揺れるタイダイ柄のセットアップや、カラフルなかぎ針編みのスカートにドット柄のジャケットを合わせたルックなど、足し算によるインパクトのあるコーディネートを披露した。とびきりガーリーに中国出身のスタイリスト・Lucia Liuは、ガーリーでドリーミーな世界観を提示。立体的なバラのモチーフを施したパステルカラーのシースルードレスや、つぼみのようにふっくらと膨らんだパフスリーブが印象的なジャケットなど甘いピースが次々と登場。ラストは、リボンやバラの装飾を施したボリューミーなドレスで締めくくった。“LOUD LUXURY”そして最後は、エネルギッシュなパフォーマンスを繰り広げるダンサーたちが、イギリスのスタイリスト・Katie Grandが手掛けたコレクションを披露。“LOUD LUXURY=騒々しい贅沢”をキーワードに、ブラジャーを重ねたスカートやクエスチョンマークを主役にしたボディスーツなど、モノトーンカラーで構成しているとは思えないインパクトのあるアイテムを提案した。
2023年09月25日ディーゼル(DIESEL)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)に発表された。フリーレイブの最中にショーを開催7,000人以上の観客を招待し、8時間にもおよぶフリーレイブの最中に開催された2024年春夏コレクションのファッションショー。ショースタート時はあいにくの雨だったが、巨大なスクリーンをバックに披露された新作の数々は、悪天候を吹き飛ばすほどのエネルギーに満ち溢れていた。散見されたのは、ディストレス加工が施されたアイテム。ファーストルックで提案されたシースルーのドレスは、ジャージー素材を所々縫い付け、まるで生地が剥がれ落ちているようなユニークな風合いに。赤いプリントを施したデニムウェアは、その鮮やかな色味によってハードな加工をよりいっそう際立たせている。時折差し込まれたカモフラージュ柄や花柄は、内側から柄が透けて見えるようにデザインすることで、奥行き感を演出。また、ペインティングされては剥がされてを繰り返したような、表情豊かなセットアップも提案された。デニムのタンクトップは、実は複数のバッグを繋ぎ合わせて作ったベルトバッグ。垂らして着用すれば、ミニスカートとしても楽しめる。また、カーゴポケットを繋げて作り上げた、カーゴパンツのように見えるユニークなアイテムも登場した。また、ショー後の週末に行われる、ディーゼル主催の無料映画祭の開催を記念した、色鮮やかなアイテムもランウェイへ。雨や日差しで色褪せた映画ポスターをレザーカットプリントで表現したトップスやドレスのほか、ポスターを揉みくちゃにしたような立体的なジャケットも展開された。
2023年09月25日イタリア・ローマ(Rome)を代表するラグジュアリーブランド フェンディ(FENDI)は、2023年9月20日午後2時(イタリア現地時間)、アーティスティック ディレクター キム・ジョーンズ(Kim Jones)による2024年春夏 ウィメンズコレクションを発表しました。Courtesy of FENDI「ローマにいるときは、毎日ホテルからコロッセオまでイヤーポッドをつけて歩くのですが、まるでフェンディの架空のキャラクターが登場する、想像上の映画のサウンドトラックを聴いているようです」とキム・ジョーンズは語ります。「ローマには、他人の目を気にしないで気楽に過ごせるエレガンスがあります。そしてそれは本当のラグジュアリーです。今回のコレクションでは、自分自身と自分の人生のためだけに服を纏う女性と、彼女たちのストーリーを反映させたいと思いました。シルヴィア(Silvia Venturini Fendi)とデルフィナ(Delfina Delettrez Fendi)からは、いつもそういう様子が感じられます。注目されるためではなく、着るという現実と、それに伴う本人の自信とシックなスタイルであり、それは”何か”であることではなく、”誰か”であることなのです」Courtesy of FENDI日常が増幅されて非日常となるローマの街を歩くとき、歴史が絡み合い、過去が現在となり、何気ない個々のスタイルがその人の内面世界を映していきます。Courtesy of FENDI本コレクションで、キム・ジョーンズは、ある種のローマ的な自由さを伴う「着やすさ」を探求しています。ここでは不完全さがより人間的な完璧さとなり、衣服やアクセサリーが、身につける人に自分らしさや、快適さと静かな自信を与え、その中にラグジュアリーが見出されます。フェンディらしい「デュアリティ(二面性)」の感覚が、コレクションに浸透し、実用的であると同時に遊び心に溢れ、マスキュリンなテーラリングと最高級のキッドモヘアなどの素材が、シルクやニットと組み合わされることで、より流れのある女性的な感性が加わるのです。テーラードパンツの伝統的なカーテン・ウエストバンドは折り返されてその構造を見せ、しばし波状のニットウエアと一体化されています。イブニングドレスのウォッシュドシルクは日常着の中に溶けこみ、フェンディの有名なフェザーライク構造を活用したオーガンザで裏打ちされた柔らかいシアリングのストリップはワークシャツと合わせたタオル地風のサマースカートスーツに仕立てられています。オーバーサイズのマスキュリンなカーコートは、グリップ力のある靴底が採用された、メタル製のアンクレット・バレエシューズを合わせることでフェミニンを反映させます。本コレクションを通して、マスキュリンな実用性と快適さが、着用者の主体性を念頭に置きながらフェミニンな華やかさを添えています。Courtesy of FENDI同時に、フェンディの過去が、メゾンのスタート時点にまで遡ることで、繰り返し現れるコードやモチーフの中に表現されています。「セレリア(Selleria)」のハンドステッチの糸が、コレクションのすべてのカテゴリーを結び付け、さらにファッションとレザーグッズというフェンディの過去へと繋がっていきます。「セレリア」は、ローマの馬具職人による最初のインスピレーションと創造から始まり、レザーバッグや衣服にも形を見いだし、最終的には靴の金具に姿を変え、フェンディのジュエリー部門のアーティスティック ディレクター デルフィナ・デレトレズ・フェンディによって、ジュエリーでも再現されています。「FF」ロゴの遊び心と抽象的な探求は、ジュエリーや衣服のコレクションに再び現れて、インターシャレザーやストラップレスのニットドレスに施された、完全に抽象的なフェンディのカラーブロッキングで大胆に理想化されています。特徴的なオフキルターパレットは、主にカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が手掛けた1999年春夏 ウィメンズコレクションから引用され、例えば、アシッドイエローでコーティングされたリネンスリップや、シリコンのフラミス(Framis)プリントで製作された、だまし絵風のシルクなどの主要なドレスが再加工されています。Courtesy of FENDIアクセサリーおよびメンズウエア部門のアーティスティック ディレクター シルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)のバッグには、多様なスタイル、サイズ、素材、テクニックによって、身に着ける人の個性が反映されています。本コレクションでは、ひとつの絶対的な物という考えを避け、「ピーカブー(Peekaboo)」や「バゲット(Baguette)」、「FENDI Origami(フェンディ オリガミ)」や「フェンディ ファースト(FENDI First)」など、フェンディのポップな図像を幅広く取り込みながら、遊び心のあるカラーブロック構造で、折りたたむとクラッチになるショッパーや、新作となる「フリップ(Flip)」も登場いたします。ここではたった一人ではなく、多くのフェンディ・ウーマンがいることを改めて示し、彼女たちが自分らしくいられるように、そしてローマの自由を受け入れるように促しています。Courtesy of FENDIショーでは、ダイナ・ワシントン(Dinah Washington)の「ディス・ビター・アース(This Bitter Earth)」とマックス・リヒター(Max Richter)の「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト(On the Nature of Daylight)」をフィーチャーした合成曲「ディス・ビター・アース / オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト(This Bitter Earth / On the Nature of Daylight)」がBGMに選ばれました。Courtesy of FENDICourtesy of FENDICourtesy of FENDICourtesy of FENDICourtesy of FENDIフェンディ ジャパンTEL. 03 6748 6233URL. www.fendi.com
2023年09月24日ラルフ ローレン(Ralph Lauren)の2024年春コレクションが、ニューヨークにて発表された。「新しいロマンス」に思いを馳せてラルフ ローレンの2024年春シーズンは、「新しいロマンス」がテーマ。ロマンティックでありながらクール、大胆なのに洗練された雰囲気を纏う女性像を、コレクションに落とし込んだ。芸術的なデニムルックコレクションの序盤に登場したのは、ブルーとホワイトのクラシックな春の色調に彩られたルックだ。花々の刺繍を配したデニムパンツやジャケット、ぼかし染めのフローラルデニムマキシスカートなどが、カジュアルなデニムの装いをアーティスティックに昇華。足元には華奢なヒールを合わせて、女性らしいエレガンスを際立たせた。ロマンティックな刺繍ドレスヴィンテージの世界を思わせるホワイトの刺繍ドレスは、スカート部分をティアードデザインにすることで一層ロマンティックに。ハットやブラックタイなどのマニッシュな小物使いで、ドレスの甘さを中和している。ブラック×ゴールドのダイナミックな彩りデニムルックから一転、中盤には、ブラックとゴールドに彩られたゴージャスなピースがお目見え。艶めくゴールドの素材で再解釈したアイコニックなポロシャツや、メタリックな輝きのメッシュドレス、スパンコール刺繍が輝くスカートなどが、大胆でモダンな雰囲気を演出する。官能的なエキゾチシズムショーはやがて、官能的でエキゾチックなムードへ。光沢感のある開襟シャツや、身体のラインに沿って豊かなドレープを湛えたパレオ、ホルターネックのトップスなどが、エメラルドグリーンやパープル、ターコイズブルーといったカラフルなパレットで提案された。
2023年09月24日エトロ(ETRO)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)にイタリア・ミラノで発表された。大胆に、時に軽やかにマルコ・デ・ ヴィンチェンツォがエトロのクリエイティブ・ディレクターに就任してから2年目となる今シーズン。前シーズンに続き、今季もエネルギッシュな柄を大胆に落とし込んだアイテムが豊富なバリエーションで展開された。フラワーモチーフ×レザーファーストルックは、図案化されたフラワーモチーフをプリントしたインパクトのあるシャツドレスからスタート。続くルックでも、ロング丈のノースリーブワンピースやマーメードスカートにエネルギッシュな柄が落とし込まれていた。いずれもレザーのミニスカートやアウターを合わせることで、上品なムードも携えている。ペイズリー柄のタトゥートップス肌が透けて見えるシースルーのトップスが繰り返し提案されたのも今季の特徴。とりわけ目を引いたのは、モノトーンカラーでありながら、インパクトのあるタトゥートップスだ。アイコニックなペイズリー柄をベースに、タコとエトロのロゴを大胆に配している。軽やかさをプラスするボーダー柄やデニム春夏らしい軽やかなムードを演出する、ボーダー柄のニットアイテムもランウェイへ。また、時折差し込まれたブルーデニムのジャケットやスカートも、コレクションに漂う開放的なムードを高めていく。軽快なリズムを刻むフェザーそしてショー中盤からは、モデルが歩くたびに軽快なリズムを刻むフェザーが施されたアイテムが登場。煌めくラメ糸やビジューの装飾を用いた襟付きトップスは、一際大きな存在感を放つデコラティブな1着となっていた。
2023年09月24日オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)にイタリア・ミラノで発表された。重ねて作る軽快なムードインビテーションと同じブラックとイエローで構成されたルックからスタートした今季のオニツカタイガー。ブラックのロングコートにブラックのトップスを合わせ落ち着いた印象でまとめあげながら、ソール前方にイエローを差し込んだハイカットシューズを合わせることで、プレイフルなムードを纏わせた。抜け感をプラスするシースルー素材そんな軽やかなムードをよりいっそう盛り上げるのは、時折り差し込まれたシースルー素材。ノースリーブトップスは片方のアームを通さずに着用し、その上からシースルードレスを重ねることで、軽やかな奥行き感を演出。ブラックのロングパンツには、シースルーのクルーネックトップスをあえて1枚で着用することで春夏らしい抜け感をプラスしている。煌めくフラワーモチーフ今季は、煌めくビーズで構成されたフラワーモチーフも随所に。端正なブラックのジャケットコートは、全面にフラワーモチーフを施すことで、スタイリッシュさと可憐さを併せ持つ1着に。ロングドレスは、肌を大胆に見せる深いVネックとビーズの繊細な輝きにより、ドレッシーなムードをよりいっそう高めた。鮮やかなプリントショー中盤は、イエローやブルーの鮮やかなプリントが登場。サイドを大胆にカットアウトしたワンピースからノースリーブトップスまで、あらゆるアイテムにボタニカルなプリントが落とし込まれている。いずれも同じ柄のアイテムをいくつも重ねることで、複雑で個性的な面持ちに仕上げている。スニーカーやブーツなど新作シューズシューズは、ソール前方の鮮やかなカラーがアクセントになったスニーカーをはじめ、ワントーンカラーのロングブーツ、多彩なカラーが揃うレースアップサンダルなどが提案された。
2023年09月23日2024年1月2日(火) から26日(金) に浅草公会堂で上演される『新春浅草歌舞伎』の出演俳優が発表された。次代の歌舞伎界を担う花形が顔を揃える『新春浅草歌舞伎』は、“若手歌舞伎俳優の登竜門”として44年の歴史があり、初春行事として定着し、浅草の正月の風物詩として広く愛され親しまれている。若手が大役に真摯に取り組み、互いに切磋琢磨する成長、飛躍の場としてはもちろんのこと、歌舞伎の伝承という意味合いでも重要な役割を担っている。2024年公演は、これまでリーダー的存在として本公演を引っ張ってきた尾上松也をはじめ、中村歌昇、坂東巳之助、坂東新悟、中村種之助、中村米吉、中村隼人、中村橋之助、中村莟玉という若手俳優が出演。チケットは11月19日(日) 10時より前売販売がスタートする。<公演情報>『新春浅草歌舞伎』2024年1月2日(火) ~26日(金) 東京・浅草公会堂出演:尾上松也、中村歌昇、坂東巳之助、坂東新悟、中村種之助、中村米吉、中村隼人、中村橋之助、中村莟玉【チケット情報】(全席指定・税込)1等席:9,500円2等席:6,000円3等席:3,000円前売発売日:11月19日(日) 10:00~関連リンク公式サイト::
2023年09月20日オープン セサミ クラブ(OPEN SESAME CLUB)の、2024年春夏ウィメンズコレクションを紹介。きらめく透明感と華やかな色彩で春夏らしくオープン セサミ クラブは、2022年春夏シーズンよりスタートしたニットブランド。南国フルーツのトゲトゲしたフォルムを表現したアイコンニット「ドリアン(Durian)」をはじめ、ユニークな要素を持ちつつもシンプルなデザインに仕上げたニットウェアを展開している。2024年春夏シーズンは、華やかな色彩や透け感、光を受けてキラキラと輝く素材使いによって、春夏らしく明るいムードを描き出す。ぼやけた霧のような質感を表現したリブニット「ヘイズ(haze)」のカーディガンやスカートは、ブルーやイエロー、グリーン、ピンクといったカラーに彩られた繊細な糸を用いてチュールのような佇まいに仕上げた。編地の透明感が、配色の爽やかさを際立てている。アイコンニット「ドリアン」に透け感をプラスアイコンニット「ドリアン」も、シースルー仕様の編地で軽快な雰囲気をプラスしている。ホワイトのノースリーブトップスにはマットな黒のスカートを合わせることで、色・質感の両方でコントラストを効かせ、淡いブルーのトップスには、青と緑の編地を重ねたスカートをコーディネート。また、手編みのコサージュを配したシルバーラメのニットをシアーなトップスに重ねたルックは、花々の動きも相まって、フォルムの躍動感がより一層際立っているのが印象的だ。ニットウェアの多彩な表現全てニットアイテムでありながら、質感やフォルム、装飾のバリエーションが多岐にわたっている点にも注目だ。例えば、帯状の編地をつなぎ合わせたようなニットトップスやパンツは、穴の開いた部分とスリットのように仕上げた裾によって動きのあるデザインに。ニットならではの伸縮性も相まって、生き生きとしたプレイフルな造形を見せる。また、一見シフォンのようにも見えるシアーなニットワイドパンツやニットポロシャツ、最⾼級のオーガニックヘンプ、スーピマコットンを用いてガーゼのような表情に仕上げたジグザグ編みのベストなども登場している。無数にフリルをあしらったニットトップスは、繊細な透かし編みを組み合わせることでレースのような風合いに。左右の裾の長さを変えたアシンメトリーデザインで遊び心を加えつつ、クチュールライクに仕上げている。
2023年09月19日Amazonが、ドラマ「Mr. & Mrs. Smith(原題)」の配信開始を11月から「2024年初め」に変更したことを発表した。今作は、2005年の大ヒット作でブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーがジョン&ジェーン・スミス夫妻を演じた映画『Mr. & Mrs.スミス』をドラマ化したもの。映画は互いが暗殺者でありながら、その素性を知らずに結婚した倦怠期の夫婦を描いたアクションコメディ。ドラマではドナルド・グローヴァー(「アトランタ」)とマヤ・アースキン(「オビ=ワン・ケノービ」)が同役を演じる。ドナルドは、当初フィービー・ウォーラー=ブリッジ(『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』)と共に製作総指揮と主演を兼任予定だったが、フィービーが「創造性の相違」を理由に2021年9月に降板。その後、代わりにマヤがジェーン役に起用された。この件に関してフィービーは今年6月、「あのドラマのために半年間心血を注ぎ、本当に大切に思っていました。いまも大切だと思っています。きっと素晴らしい仕上がりになるでしょう。でも、時にはパーティーから抜け出すタイミングを知るのも大事です。ヴィジョンの邪魔にならないように。クリエイティブなコラボは結婚のようなもので、うまくいかないこともありますから」と「The Hollywood Reporter」に語っていた。(賀来比呂美)
2023年09月15日2022年にアメリカのブロードウェイで上演されたミュージカル版「プラダを着た悪魔」が、2024年にイギリスに上陸することが分かった。2006年、アン・ハサウェイとメリル・ストリープが主演した同名映画及び2003年に発売された原作小説が、アメリカに続きイギリスで再びミュージカル化される。アメリカ版と同じく、音楽はエルトン・ジョン、歌詞はシンガーソングライターのシャイナ・トーブ、脚本はケイト・ウェザーヘッド。演出はアンナ・D・シャピーロからジェリー・ミッチェルに交代する。ミッチェルは「ラ・カージュ・オ・フォール」「キンキーブーツ」の振り付けで2度トニー賞を受賞しており、今作で振り付けも手掛ける。舞台のセットデザインは、昨年ミュージカル版「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でローレンス・オリヴィエ賞を受賞したティム・ハトリー。UK版のキャストは現時点では明らかになっていない。プレビュー公演は2024年7月にシアター・ロイヤル・プリモスで、本公演は10月よりウエスト・エンドのドミニオン劇場で行われる。すでに公式サイトがオープンしており、チケットの販売情報などはニュースレターの登録を行うと受け取ることができるという。(賀来比呂美)■関連作品:プラダを着た悪魔 2006年11月18日より日比谷スカラ座ほか全国にて公開©2006 TWENTIETH CENTURY FOX
2023年09月14日レインメーカー(RAINMAKER)の2024年春夏コレクションが発表された。切り捨ての美今季のインスピレーション源は、琳派、とりわけ江戸時代中期を代表する画家・尾形光琳の名画《燕子花図》。またデザイナー・渡部 宏一は、琳派と同時代の東西史を考察したうえで和装のゆとりや余白、同時代の洋装における曲線や装飾から機能美ではない“美という機能”の解釈へたどり着いた。そんなレインメーカーならではの「切り捨ての美」を表現したコレクションを展開する。燕子花をダイナミックにあしらって今季のムードを最も体現しているのは、着想源となった《燕子花図》のモチーフを大胆にあしらった衣服。銀箔を変色させる、伝統的な焼き箔と近代的な技法を組み合わせることで、現在進行形の“琳派”を表現しているのが特徴だ。その例として、軽やかな素材のワンピースやパンツには、緑青の燕子花が大胆かつしなやかに、流れるようにあしらわれている。余裕から生まれるドレープまた、余裕のある生地使いから生まれる優雅さも今季ならでは。ドレープが美しい深緑のタンクトップをはじめ、裾口がワイドなハーフパンツやオーバーサイズのシャツ、長めの丈のテーラードジャケットなど、シンブルでゆったりとしたシルエットながらも洗練された印象のルックが散見された。静と動のカラーパレットカラーパレットは、ブラックやネイビー、ダークグレー、カーキといった落ち着いたダークトーンを主に採用。そんな静寂を感じさせる配色に、ホワイトのロングシャツやマスタードイエローのカーディガンといった“躍動”を表す差し色が、時折アクセントを加えていた。
2023年09月10日リンシュウ(RYNSHU)の2024年春夏コレクションが、東京・新国立美術館にて発表された。苦くて甘い恋心今季のリンシュウは、“Bitter Sweet Romantic”がテーマ。ロマンティックな恋に落ちたときの甘い瞬間や、淡く苦い思い出、燃え上がるような情熱を衣服に落とし込んだ。そんなコレクションをパリの2024年春夏ファッションウィーク前に、東京にて先行公開。会場の青い光が、ドレスコードであるブラックの装いに身を包んだ観客を照らしていた。軽やかなオーガンジーを纏ってファーストルックには、軽やかに透けるオーガンジー素材のドレスが登場。ネイビーからブルー、ライトブルー、ピンク、ホワイト…と移り変わる甘い恋心を表しているかのようなカラーリングが印象的だ。また、深いブルーのシルクサテンシャツにオーガンジーを組み合わせたシャツドレスや、袖のスリット部分からピンクのオーガンジーが見えるテーラードジャケットなど、エレガントなルックが散見された。密かに燃える想い“胸の内で密かに燃える想い”を体現したデザインも今季ならでは。黄色と赤、黒白のユニークなアート柄を自在に型取り、組み合わせているのが特徴だ。ジャケットをはじめ、ハーフパンツやドレス、ブーツなどの多彩なラインナップには、“自分の気持ちを自由に伝えてほしい”というデザイナー 山地正倫周・りえこの思いが込められている。大胆なカラーパレットまた特徴的なのが、ランウェイの中盤から鮮やかなカラーパレットのルックが披露された点。ブラックやネイビーなどのベーシックカラーとパステルカラーを基調とする中、ピンクのロングジャケットとハーフパンツ、光沢のあるブルーのセットアップや輝くグリーンのドレスが、コレクション全体に大胆なアクセントを加えていた。嵐の前の静けさラストは、ツヤ感のあるブルーとネイビーのテーラードに、立体的なブラックのオーガンジースカートを合わせた“嵐の前の夜明け”を暗示するモダンモノトーンで幕を閉じた。ロマンティックな夏を予感させる。
2023年09月10日